JP6927571B2 - 洗米装置 - Google Patents

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Description

本発明は、投入した精白米を自動的に連続で洗米できる省スペースな洗米装置に関する。
玄米から胚乳のみを取り出す加工工程(精米)を行った米(精白米)には、胚乳(白米)の表面に糠成分(糊粉層)が塗り付けられるように付着(塗着)している。この糠成分が塗着した精白米をそのまま炊飯した場合、塗着糠成分中の忌避成分(嫌味成分)のために少し黄色くなり、しかも美味しい御飯にならない。
また、湯どり炊飯法によって洗米しないで炊飯した御飯では、この嫌味成分や精米後の保管により発生した油脂酸化生成成分糠や汚れ、カビ臭などが多く残る。このような御飯は、寿司(シャリ)飯、おにぎり飯、日本料理用飯など、御飯そのものの味が際立つ料理には不向きである。つまり、美味しい御飯を得るためには、炊飯前の洗米作業の品質が極めて重要不可欠な作業と言える。
ここで、洗米を行うには、精白米に水を加えて加圧攪拌させ、米粒と、水と、空気の隙間のある状況下で米粒相互が軽く触れつつすれ違う状態(擦離作用)を加えることが望ましい。これにより、塗着成分を米粒から剥離させる「米研ぎ」と、米粒から剥離した塗着成分を希釈して分離および放出する「米濯ぎ」とが行われる。一般的に洗米は、この「米研ぎ」と、「米濯ぎ」の作業が不可欠である。本願明細書では、この「米研ぎ」を「研ぎ」、「米濯ぎ」を「濯ぎ」とも言うことにする。
精白米を洗米する装置として、特許文献1には、洗米を行う白米の全量を洗米タンクに投入し、給水して攪拌棒により洗米する洗米装置が記載されている。しかし、このような攪拌棒による洗米装置では、洗米の仕上がりが不完全となってしまう。つまり、洗米で除去すべき物質は糊粉層糠(アリュウロン層)と称されているように、物理性質的にはまるで糊、接着剤のような糊性質を有しており、特許文献1に記載の攪拌棒による洗米装置では、米研ぎに必要な適度な圧力が得られないため、このような糊粉層糠(アリュウロン層)を十分に除去することはできない。
米粒から糊粉層糠をしっかり除去するためには、水による米粒からの擦離剥離と、その分離除去とが必須の作業になる。具体的には、白米に水を注ぎ入れ、一掻き回して水を捨て、濡れた米粒だけの状態でその米粒を混ぜる(攪拌する)ことで米研ぎを行う。米研ぎでは、米粒相互間の遅速差や空間空気が粒体相互の接触を促し、強力な擦離(研磨)作用を米粒に加えることになる。この状態を数秒間行い、再び水を加え(水の中に米粒が浮遊する状態で)軽く掻き混ぜる(濯ぎ分離希釈)。そして、その水を捨て(分離除去)、再び濡れた米粒のみの状態で米粒を掻き混ぜる(米研ぎ)。さらに、水を加えて少し掻き混ぜる(濯ぎ分離希釈)。この作業を最低でも3度行う。
ここで、水に十分浸かり、沈んだ状態の米粒には、如何に攪拌混合動作を加えても、米粒相互間の擦離作用は全く働かず、洗米することはできない。すなわち、研ぎ作用が働かない。一方、水を捨て、米粒が十分に濡れている状態で攪拌すると、水による浮力を受けていない米粒間に擦離作用が働き、米研ぎが可能になる。
そして、水を加え、研ぎ出された汚れ成分を希釈し、分離して捨て(濯ぎ)、最後に米水比率を調整して、炊飯器のスイッチを入れる。美味しい御飯を得るには、たとえ少ない量の炊飯においても、上記のような洗米(米研ぎ+米濯ぎ)は必然必須の作業工程である。
攪拌棒による洗米装置では、このように美味しい御飯を得るために必要不可欠な洗米作業を十分に行うことができない。また、水を使わないでブラシで磨く程度の剥離力では、糊状物質を米粒から剥離したり分離したりして洗浄除去することは到底できない。
特許文献2には、スクリュー羽根によって精白米を搬送しつつ圧力を加えながら攪拌する無洗米製造装置が記載される。この無洗米製造装置では、ブラシで磨く洗米装置に比べて擦離作用を得ることができ、米粒から糊粉層糠を除去できる効果が高い。
特開2009−248016号公報 特開平5−192594号公報
少量の家庭用量(例えば、0.14kg〜2.9kg程度)の米であれば人手で洗米することに問題は生じない。しかし、店舗や会社、学校等の大釜炊飯量(約3kg以上)の場合、人手で洗米すると米粒の物理性質起因による不具合が生じやすい。
すなわち、洗米において、米研ぎ、米濯ぎ作業には極限られた時間(十数秒単位)が存在している。この洗米における極限られた時間は、米粒本来の吸水特性と米粒主体成分の澱粉粒特性の軟化脆弱性とに起因する。
一般的に、約3kg以上の炊飯には、機械循環ロットバッチ式または水流攪拌循環バッチ方式の洗米機が主として使われている。しかし、これらの機械は運転操作が難しく、水流式は相当無駄な水道水を必要として、また大型装置の空気圧縮機などを必要として、簡易性と利便性を損なうという問題がある。
また、これらの自動洗米機においては、洗米の時間を長くとり、無加圧に近い浮遊水中攪拌を行う洗米方法が主流である。これでは、米粒相互間の擦離作用を得ることはできない。このため、脱胚芽陥没米粒部位等に付着している微生物(主にバクテリア類)の洗浄分離作用が劣る。また、大型で広い設置面積を必要とし、しかも時間的生産量が少なく、十分な洗米歩留まり率や洗米性能を得ることができない。また、結果的に炊飯後の御飯の腐敗速度が速くなるという問題にもつながる。
本発明は、洗米作業を誰でも簡単に行うことができ、多種多様の米を数量の多少に関わらずしっかりと洗米することを目的とする。すなわち、従来装置では、吸水、浸透、膨潤、脆弱化、崩壊、不味の対応ができておらず、白米状態における日本式飯品質の確保を難しくしている。本発明は、これを再生させる米研ぎ技術を提供する。また、炊飯ラインに組み込まれた連続的に多量に洗米を行うことのできる洗米装置では、洗米後に白米を次工程へ搬送する際に水流による搬送装置が用いられ、この水流搬送時に十分な濯ぎが行われる。このため、後段で水流搬送が行われる連続処理型の洗米装置では、炊飯量が少量であったとしても十分な濯ぎを行うことができる。これに対し、少なめの炊飯量をバッチ処理で洗米する場合には、洗米が十分にできたとしても米粒にはまだ米粒本体から剥がされた高濃度排水成分の水膜によって包まれた状態となっている。この水膜を綺麗な水膜に入れ替える必要がある。したがって、本発明は、厨房に置いても邪魔にならない程度の省スペースで設置可能であり、少量の米をバッチ処理で洗米する場合であっても十分な濯ぎを行うことができる洗米装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一態様に係る洗米装置は、精白米が投入される投入部と、投入部の後段に設けられ、投入部から投入された精白米を加圧しながら攪拌して順次送る加圧攪拌部と、加圧攪拌部の後段に設けられ、加圧攪拌部から送られた精白米を攪拌しながら濯ぐ濯ぎ攪拌部と、を備えたことを特徴とする。
このような構成によれば、投入部から加圧攪拌部に精白米を送り込むことで、精白米への加圧による米研ぎと、攪拌による米濯ぎとが行われる。すなわち、加圧攪拌部によって限られた時間内で米研ぎと米濯ぎとが行われる。また、加圧攪拌部に精白米を順に投入しながら米研ぎおよび米濯ぎを行うため、省スペースでも効率良く所望量の洗米を、連続して行うことができる。さらに、加圧攪拌部の後段に設けられた濯ぎ攪拌部に精白米が送られることで、精白米を包む高濃度排水成分の水膜を綺麗な水膜に入れ替えて、十分な濯ぎを行うことができる。
上記洗米装置において、加圧攪拌部は、シリンダと、シリンダ内で回転する軸部と、シリンダ内で軸部とともに回転し、投入部から投入された精白米を順次送る螺旋羽根と、シリンダ内で軸部とともに回転し、螺旋羽根の後段に設けられた凸条部と、シリンダ内で軸部とともに回転し、凸条部の後段に設けられた濯ぎ羽根と、を有し、濯ぎ攪拌部は、シリンダ内に設けられ、軸部とともに回転し、濯ぎ羽根の後段に設けられた巴型羽根部を有していてもよい。
このような構成によれば、圧力調整部によってシリンダ内の精白米は所定の圧力を受けつつ、螺旋羽根の回転によって順次送られる。これにより、凸条部の位置まで送られた精白米には、凸条部の回転によって米粒相互間の擦離作用が発生する。また、濯ぎ羽根の位置まで送られた精白米には、濯ぎ羽根の回転によって濯ぎ分離希釈が行われる。さらに、巴型羽根部まで送られた精白米には、巴型羽根部の回転によって少ない抵抗で濯ぎ動作が行われる。
上記洗米装置において、シリンダにおける濯ぎ羽根の位置での軸方向にみた断面形状は多角筒型であり、シリンダにおける巴型羽根部の位置での軸方向にみた断面形状は円筒型であってもよい。これにより、濯ぎ羽根の位置では、多角筒型のシリンダ内壁と回転する濯ぎ羽根との間で米粒に遠心力による大きな力が加わり、強力な濯ぎ作用を得ることができる。また、その後段の巴型羽根部の位置では、円筒型のシリンダ内壁と回転する巴型羽根部との間で抵抗感少なく米粒が回転し、柔らかい濯ぎ作用を得ることができる。
上記洗米装置において、シリンダ内の螺旋羽根に向けて水を供給する第1給水ノズルと、シリンダ内の凸条部に向けて水を供給する第2給水ノズルと、シリンダ内の濯ぎ羽根に向けて水を供給する第3給水ノズルと、シリンダ内の巴型羽根部に向けて水を供給する第4給水ノズルと、を有していてもよい。
このような構成によれば、第1給水ノズルから供給された水によって濡れた精白米が螺旋羽根とともに混合乱流し掻き回される。また、第2給水ノズルから供給された水によって濡れた精白米は凸条部の回転とともに圧力を受けつつ米粒相互間で接触し、糊粉層糠の擦離剥離が行われる。さらに、第3給水ノズルから供給された水によって濯ぎ羽根の回転とともに米濯ぎが行われる。さらに、第4給水ノズルから供給された水によって巴型羽根部の回転とともに米濯ぎが行われ、米粒は綺麗な水膜に包まれることになる。
上記洗米装置において、濯ぎ攪拌部の後段に設けられ、精白米と水とを分離する分離部をさらに備え、分離部は、水を通し、精白米を通さないよう分離するためのスリットを有する傾斜面を備えていてもよい。このような構成によれば、加圧攪拌部によって米研ぎおよび米濯ぎが行われ、濯ぎ攪拌部で更なる濯ぎが行われた精白米は、スリットで水と分離され、傾斜面に沿って落下することになる。すなわち、不要な水分が除去された洗米後の精白米はスリットを通過せずに傾斜面に沿って落下して、下方の釜などの器へ送られる。
上記洗米装置において、分離部は、傾斜面の外側に設けられた流し板をさらに有し、スリットを通過した水が流し板に沿って流れるよう設けられていてもよい。これにより、傾斜面のスリットを通過した濯ぎ後の水が流し板に沿って効率良く排出されることになる。
上記洗米装置において、シリンダの壁面には、シリンダ内の水を通し、シリンダ内の精白米を通さないよう分離するためのスリットが設けられていてもよい。これにより、米研ぎおよび米濯ぎを行う際にシリンダ内に供給した水が、スリットからシリンダの外へ排出される。一方、精白米はスリットを通らず、シリンダ内を進んでいくことになる。
上記洗米装置において、精白米と分離された水を受けて排出するための排水路をさらに備えていてもよい。これにより、濯ぎ後の水はシリンダや傾斜面のスリットから落下して排水路へと排出される。
実施形態に係る洗米装置を例示する斜視図である。 実施形態に係る洗米装置を例示する内部構成図である。 加圧攪拌部および濯ぎ攪拌部の構成を例示する内部構成図である。 加圧攪拌スクリューを例示する斜視図である。 (a)および(b)は、軸方向からみたときのシリンダの断面を示す模式図である。 給水ノズルの系統図である。 シリンダ周辺を例示する斜視図である。 シリンダ出口付近を例示する斜視図である。 洗米動作を例示する模式図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明では、同一の部材には同一の符号を付し、一度説明した部材については適宜その説明を省略する。
(装置全体構成)
図1は、実施形態に係る洗米装置を例示する斜視図である。
図2は、実施形態に係る洗米装置を例示する内部構成図である。
本実施形態に係る洗米装置1は、精白米を投入して連続的に洗米を行う装置である。洗米装置1は、投入部10、加圧攪拌部20、濯ぎ攪拌部25を備える。投入部10は筐体100の上方に配置され、精白米を投入するためのホッパ11と、ホッパ11の下方に設けられる送り部12とを有する。送り部12には、例えば螺旋羽根が用いられる。螺旋羽根の回転によってホッパ11から投入された精白米は後段の加圧攪拌部20へ送られる。
ホッパ11と送り部12との間には開閉レバー15が設けられる。開閉レバー15を閉じておくことで、ホッパ11に投入された精白米をホッパ11内に貯めておき、洗米処理を止めておくことができる。洗米処理を進めるには、開閉レバー15を開けることでホッパ11内の精白米を送り部12に送る。なお、送り部12の螺旋羽根は、微分時間単位における一定米量の安定的な切り出しのための送り出し部として設けられるが、米の品質や品種等の観点から安定した一定条件のみの場合は省略されてもよい。また、送り部12の全体が省略されていてもよい。この場合、開閉レバー15の開閉と連動するシャッタの開き量によってホッパ11から加圧攪拌部20へ送られる精白米の量が調整される。
投入部10の外側を覆うカバー110の前面には操作表示部111が設けられていてもよい。操作表示部111は例えばタッチパネルディスプレイになっており、操作ボタン(アイコン)や処理状況などが表示される。
加圧攪拌部20は、筐体100の中段(投入部10の後段)に配置される。加圧攪拌部20は、投入部10から投入された精白米を加圧しながら攪拌して順次送る。この加圧攪拌部20による加圧および攪拌によって、精白米には米研ぎおよび米濯ぎが行われる。加圧攪拌部20は精白米を送りながら順次米研ぎおよび米濯ぎを連続的に行う。加圧攪拌部20の詳細は後述する。
濯ぎ攪拌部25は、加圧攪拌部20の後段に設けられ、加圧攪拌部20から送られた精白米を攪拌しながら濯ぐ機能を有する。本実施形態では、加圧攪拌部20のシリンダ21内に濯ぎ攪拌部25が設けられている。濯ぎ攪拌部25の詳細は後述する。
洗米装置1には、加圧攪拌部20に水を供給する給水部30が設けられる。給水部30から加圧攪拌部20に水が供給されることで、加圧攪拌部20で行う米研ぎおよび米濯ぎに必要な水が与えられ、濯ぎ攪拌部25で行う米濯ぎに必要な水が与えられる。本実施形態では、給水部30は、第1給水ノズル31、第2給水ノズル32、第3給水ノズル33および第4給水ノズル34を有する。
第1給水ノズル31は、加圧攪拌部20の前段部分(精白米の送り部分)に水を供給する。なお、送り部12の螺旋羽根、または、送り部12の全体が省略される構成においては、加圧攪拌部20が備えるシリンダ21の付け根付近に水を供給するとよい。第2給水ノズル32は、加圧攪拌部20の中段部分(精白米の研ぎ部分)に水を供給する。第3給水ノズル33は、加圧攪拌部20の後段部分(精白米の濯ぎ部分)に水を供給する。
第4給水ノズル34は、シリンダ21の出口付近に設けられた濯ぎ攪拌部25に水を供給する。これにより、濯ぎ攪拌部25で精白米を濯ぐ際に必要な水が供給され、スムーズに軟化した米粒を洗い出すことができる。
筐体100の下段には、加圧攪拌部20および濯ぎ攪拌部25を経由してシリンダ21の開口21aから出された精白米を受ける釜Pなどを載置する載置部50が設けられる。載置部50には傾斜するトレー120が設けられる。加圧攪拌部20の出口側の下方であって、トレー120の前側に釜Pを載置することにより、シリンダ21から出てくる精白米を釜Pで受ける。また、トレー120が後方に向けて下がるよう傾斜していることで、シリンダ21から排出される水や、釜Pから溢れる水を筐体100の後方へ流し、ホース121から排出できるようになっている。
(加圧攪拌部および濯ぎ攪拌部の構成)
図3は、加圧攪拌部および濯ぎ攪拌部の構成を例示する内部構成図である。
図4は、加圧攪拌スクリューを例示する斜視図である。
加圧攪拌部20は、シリンダ21と、シリンダ21内に設けられる加圧攪拌スクリュー22と、圧力調整部23とを備える。シリンダ21は投入部10の下側のカバー110から前方に向けて、僅かに下向きに突出して設けられる。
加圧攪拌スクリュー22は、シリンダ21内に設けられており、軸を中心として回転する。カバー110内には加圧攪拌スクリュー22を回転駆動させるためのモータMが設けられる。モータMの回転はプーリPLを介して加圧攪拌スクリュー22に伝達される。
圧力調整部23は、シリンダ21の前方に設けられる。圧力調整部23はシリンダ21の突出端側に設けられた開口21aを塞ぐ蓋231と、圧力を調整するための錘232とを備える。錘232の位置は調整可能になっており、錘232の位置によって蓋231を閉じる圧力が調整される。
加圧攪拌スクリュー22は、シリンダ21内で回転する軸部220と、軸部220とともに回転する螺旋羽根221と、凸条部222および濯ぎ羽根223とを有する。螺旋羽根221は軸部220の前段側(投入部10に近い側)に設けられる。螺旋羽根221は、投入部10から投入された精白米を、回転する螺旋羽根221に沿わせて後段側へ順次送る役目を果たす。螺旋羽根221に沿って後段へ送られる際、精白米は給水部30の第1給水ノズル31から供給された水に触れ、この水と米粒とが空間中で混合乱流している状態で掻き混ぜられながら送られることになる。
凸条部222は、螺旋羽根221よりも後段側に設けられる。凸条部222は、複数の突起部222aを有する。複数の突起部222aは、軸部220の回りに所定間隔で螺旋を描くように配置される。凸条部222では、順次送られた精白米に対して米粒相互間の擦離作用を発生させる。凸条部222には給水部30の第2給水ノズル32から適度な量の水が供給される。水に濡れた精白米は、複数の突起部222aの回転によってシリンダ21内で掻き混ぜられ、米粒相互の衝突が発生する。この衝突によって米粒相互間の擦離作用が発生し、米研ぎを行うことができる。
これにより、複数の突起部222aが軸部220の回りに螺旋を描くように配置されているため、螺旋羽根221によって送られてきた精白米に対して万遍なく擦離作用を与えることができる。突起部222aの形状は、円柱形、角柱型、楕円柱形など、種々取り得るが、円柱形や楕円柱形のような曲面を有する形状であれば、突起部222aに当接した精白米が転がるように掻き混ぜられ、米粒相互間あるいは凸条部222やシリンダ21内の外壁筒部位への接触による擦離作用により米研ぎを行うことができる。
濯ぎ羽根223は、凸条部222よりも後段側に設けられる。濯ぎ羽根223は、複数の板羽根223aを有する。本実施形態では、2枚の板羽根223aが軸部220を中心として互いに180度異なる位置に設けられる。濯ぎ羽根223には給水部30の第3給水ノズル33から適度な量の水が供給される。これにより、濯ぎ羽根223の回転によって、精白米は掻き混ぜられる。これにより米濯ぎが行われる。
濯ぎ攪拌部25は、このような加圧攪拌部20の後段に設けられる。濯ぎ攪拌部25は巴型羽根部255を有する。巴型羽根部255は、2つの半円形の羽根が互いに中心をずらして配置した構成となっている。巴型羽根部255は、濯ぎ羽根223の後段(軸部220の先端側)に設けられており、軸部220の回転とともにシリンダ21内で回転するよう構成される。この巴型羽根部255の回転によって、少ない抵抗で米濯ぎが行われる。
圧力調整部23の蓋231は、錘232の重さによってシリンダ21の開口を塞ぐように構成される。一方、シリンダ21内には加圧攪拌スクリュー22の回転によって精白米が順次送り込まれる。これにより、精白米はシリンダ21内で所定の圧力を受け、米粒相互間の擦離作用が発生する。そして、シリンダ21内の精白米から蓋231への圧力が、錘232によって蓋231を閉じる圧力よりも大きくなると、蓋231が開いて、シリンダ21の開口21aから精白米が放出されることになる。
シリンダ21内には、先に説明した給水部30の第1給水ノズル31、第2給水ノズル32、第3給水ノズル33および第4給水ノズル34から水が供給される。第1給水ノズル31は、螺旋羽根221に向けて水を供給する。第2給水ノズル32は、凸条部222に向けて水を供給する。第3給水ノズル33は、濯ぎ羽根223に向けて水を供給する。第4給水ノズル34は、巴型羽根部255に向けて水を供給する。
第1給水ノズル31の吐水口31aは、投入部10の送り部12よりも僅かに上方に設けられていることが望ましい。これにより、送り部12から出てきた精白米は、加圧攪拌部20に送られるまでの通路で第1給水ノズル31から供給された水と接し、水の勢いとともにスムーズにシリンダ21内に送り込まれる。
図5(a)および(b)は、軸方向からみたときのシリンダの断面を示す模式図である。
図5(a)には濯ぎ羽根223の位置での断面図が示され、図5(b)には巴型羽根部255の位置での断面図が示される。
図5(a)に示すように、シリンダ21内の精白米は、濯ぎ羽根223の位置において、濯ぎ羽根223の回転によって掻き混ぜられる。この際、濯ぎ羽根223の回転とともにシリンダ21内で掻き混ぜられる米粒には大きな遠心力が加わり、スピンがかかる状態となる。濯ぎ羽根223の位置において、シリンダ21は多角筒型壁部210を有していてもよい。多角筒型壁部210で濯ぎ羽根223が回転することで、濯ぎ羽根223の先端と多角筒型壁部210の壁面との隙間が急激に広狭を繰り返すことになる。これにより、米粒の集合、分散が繰り返され、大きな遠心力が米粒に働き、米粒間に強力な擦離作用が発生する。
また、シリンダ21内における濯ぎ羽根223の後段には、図5(b)に示すような巴型羽根部255が設けられる。巴型羽根部255の位置では、シリンダ21は円筒型の断面形状を有している。したがって、巴型羽根部255が回転することで、巴型羽根部255の先端とシリンダ21の内壁との隙間はスムーズに広狭を繰り返すことになる。これにより、米粒には大きな遠心力は働かず、激しいスピンも生じない。したがって、巴型羽根部255の回転によって米粒は抵抗感少なく回り、柔らかい濯ぎ作用を得ることができる。また、シリンダ21に設けられた排水スリット21sからは、米研ぎや米濯ぎに使用された水が排出される。シリンダ21内には第4給水ノズル34から綺麗な水が供給されるため、濯ぎ攪拌部25によって米粒に付着していた高濃度排水成分の水膜は、綺麗な水膜に入れ替わることになる。
図6は、給水ノズルの系統図である。
図6では、第1給水ノズル31〜第4給水ノズル34の系統図が例示される。貯水タンク310にはポンプ320が内蔵される。貯水タンク310からポンプ320によって配管330に送られた水は、配管330の分岐を介して第1給水ノズル31、第2給水ノズル32、第3給水ノズル33および第4給水ノズル34に送られる。
第1給水ノズル31、第2給水ノズル32、第3給水ノズル33および第4給水ノズル34のそれぞれの配管330にはバルブ340および水流計350が設けられる。バルブ340の開度は、水流計350の測定値に基づき、図示しない制御部によって制御されてもよい。
第1給水ノズル31、第2給水ノズル32、第3給水ノズル33および第4給水ノズル34のそれぞれからの水の供給量は独立に制御されてもよい。これにより、第1給水ノズル31、第2給水ノズル32、第3給水ノズル33および第4給水ノズル34から、米研ぎ、米濯ぎに最適な流量の水が供給される。また、第1給水ノズル31、第2給水ノズル32、第3給水ノズル33および第4給水ノズル34のそれぞれに接続されたバルブの開度を手動で設定し、水流計350によって読み取った流量情報を制御部に送り、設定流量からずれた時に警報を出すようにしてもよい。
なお、貯水タンク310は、載置部50と兼用になっていてもよい。また、貯水タンク310は載置部50の内側に収納されていてもよい。これにより、装置の省スペース化を図ることができる。また、図6に示す例では、貯水タンク310に溜めた水をポンプ320によって配管330に送っているが、貯水タンク310およびポンプ320を設けずに直接水道管から配管330に水を送るようにしてもよい。水道管の水圧が不十分な場合には、水道管と配管330との間に水圧を増加させる増圧ポンプを設けて、給水に対応できる水圧を得るようにしてもよい。ここで、本装置の洗米性能品質を確保する上で、水道水圧の一定化は重要である。なぜならば、上記した加圧攪拌による擦離作用は加えられる水量と切り出され送り込まれる米粒量の比が微分的時間単位の安定比率を要求する装置であるからである。もし同一配管内で水が別途の水に使われると、たちまち水圧が下がり、順次的高圧力が米粒にかかり、砕け押しつぶされ、加圧攪拌スクリュー22がロックして機械本機を壊す場合がある。このため水圧安定の確保が重要である。
図7は、シリンダ周辺を例示する斜視図である。
カバー110から突出するシリンダ21の左右の横にはサイドカバー112が設けられる。また、シリンダ21の下方にはサイドカバー112から延びる排水用カバー113が設けられる。排水用カバー113は排水路62の一部である。排水路62にはホース201が接続され、シリンダ21から下方に落下した水を排水用カバー113で受けて、ホース201から外部に排出することができる。
シリンダ21の下側(底側)には排水スリット21sが設けられている。排水スリット21sはシリンダ21の円周に沿って細長形状に設けられた穴である。排水スリット21sは、精白米がすり抜けない大きさに設けられる。排水スリット21sからは、第1給水ノズル31、第2給水ノズル32、第3給水ノズル33および第4給水ノズル34からシリンダ21内に送られ、米研ぎや米濯ぎに使用された水が排出される。排水スリット21sから排出された水は、排水路62の排水用カバー113で受けて、ホース201から外部に排出される。
図8は、シリンダ出口付近を例示する斜視図である。
図8には、蓋231が開いた状態が示される。圧力調整部23の蓋231は、支点231aを中心として開閉可能に設けられる。蓋231にはボルト232aが突出するように設けられ、このボルト232aに錘232が取り付けられる。錘232には雌ねじが設けられ、ボルト232aと螺合している。ボルト232aに対する錘232の位置を変えることで、蓋231にかかる圧力を調整することができる。すなわち、錘232を蓋231に近づけるほど支点231aと錘232との距離が近くなり、蓋231を閉じる圧力は弱くなる。反対に、錘232を蓋231から離すほど支点231aと錘232との距離が遠くなり、蓋231を閉じる圧力は強くなる。
圧力調整部23による圧力調整によって、シリンダ21内での米粒相互間の擦離作用の強さを調整することができる。例えば、米の種類(ジャポニカ米、インディカ米)や保管状況の変化、使用する御飯の品質要求に応じて圧力調整部23で擦離作用の強さを調整することができる。
なお、圧力調整部23の錘232は、上記のようなボルト232aに取り付けられた構造のほか、一対の支持プレートの間で位置調整可能な可動錘を備えた構成など、支点231aからの錘の距離を変えられる構成であればよい。
洗米装置1は、分離部60を備えていてもよい。分離部60は、濯ぎ攪拌部25の下方に設けられ、濯ぎ攪拌部25から出てきた精白米と水とを分離する役目を果たす。分離部60は、スリット60sを有する傾斜面61を備える。シリンダ21および傾斜面61の下方には排水路62が配置される。
濯ぎ攪拌部25から水に混じった精白米が出てきた場合、その水は傾斜面61のスリット60sを通過して排水路62からホースを介して外部に排出される。一方、精白米はスリット60sを通過せずに傾斜面61の表面に沿って落下し、下方に配置された釜P内に収容される。
分離部60は、傾斜面61の外側に設けられた流し板115をさらに有していてもよい。流し板115は傾斜面61の両サイドと下方とを覆うように配置される。これにより、スリット60sを通過した水が流し板115に沿って排水路62へと導かれることになる。このような分離部60によって、濯ぎ水と精白米とが分離され、余分な水分が除かれた精白米を効率良く釜Pへ送ることができる。
(洗米動作)
次に、洗米装置1による洗米動作を説明する。
図9は、洗米動作を例示する模式図である。
なお、以下の説明で図9に示されない構成は適宜他の図を参照するものとする。
先ず、投入部10のホッパ11から洗米を行う精白米を投入する。この際、開閉レバー15を閉じておくことで、ホッパ11内に必要量の精白米を貯めることができる。次に、操作表示部111を操作して洗米動作の開始を指示する。この際、米の種類や量、米の状態などによって洗米動作(送り部12の回転数、加圧攪拌スクリュー22の回転数、給水部30からの水の供給量、制御シーケンサなど)をモード選択できるようにしてもよい。そして、開閉レバー15を開く。
これにより、ホッパ11から精白米が加圧攪拌部20に順次送られる。加圧攪拌部20に送られた精白米は、加圧攪拌スクリュー22の回転によってシリンダ21内に送り込まれる。シリンダ21内には給水部30から水が供給される。そして、精白米はシリンダ21内を進むとともに、圧力を受けた状態で加圧攪拌スクリュー22の凸条部222によって掻き混ぜられ、米粒相互間の擦離作用によって研がれることになる。凸条部222によって遠心放出された米粒は、シリンダ21内を乱流乱舞するが、凸条部222により集められ、再び放出されることを繰り返す。このとき、集合した米粒の凸条部222側の米粒と、外側の米粒とでは受ける遠心放出力に大差ができ、そのために米粒相互間にズレ作用の乱流が発生する。これにより洗米擦離作用が発生する。
さらに、加圧攪拌スクリュー22によって進められた精白米は、濯ぎ羽根223の回転によって掻き混ぜられ、濯がれる。さらに、シリンダ21内を進んだ精白米は、濯ぎ攪拌部25の巴型羽根部255の回転によって攪拌しながら濯がれる。その後、精白米の送りの圧力によって圧力調整部23の蓋231が開き、シリンダ21の開口21aから精白米が出される。分離部60が設けられている場合には分離部60によって精白米と水とが効率良く分離され、米研ぎおよび濯ぎの完了した精白米が釜Pに収納される。
本実施形態の洗米装置1では、ホッパ11に投入した精白米を加圧攪拌スクリュー22の回転によって連続して洗米することができる。したがって、洗米処理で精白米を貯めておく大きなスペースが不要であり、装置全体の小型化を図ることができる。
また、加圧攪拌スクリュー22の回転によってシリンダ21内で精白米を進めながら研ぎおよび濯ぎを行うため、短時間で確実に米粒から糊粉層糠を除去することができる。具体的には、本実施形態の洗米装置1において、ホッパ11に精白米を投入した状態で、精白米が加圧攪拌部20に送られ、開口21aから出てくるまで、5秒から10秒程度の時間である。この短時間が最も重要なことであり、本実施形態では、どんなに大量の米でもその米粒が水と遭遇してから研ぎ、濯ぎが終わるまで全て十秒間以内で行われることになる。
本実施形態の洗米装置1では、このような速度で洗米を行うことができる。したがって、例えば5kg〜7kg程度の精白米では、解袋後の米をホッパ11に投入し、載置部50に釜Pをセットし、操作表示部111を操作して洗米動作を開始すると、数十秒(約30秒)後には洗米された精白米が釜Pに収納されることになる。ホッパ11にセンサ(図示せず)を設けておくことで、ホッパ11内の精白米が無くなったことを検知して、洗米装置1を自動停止するようにしてもよい。以上のように、本実施形態の洗米装置1は、一釜単位での洗米にも有利である。
また、狭い厨房で使用可能な小型の装置が必要な場合や、少ない炊飯量での洗米を行う場合、洗米後の米を釜に直接受けて、あるいはザルに受けて釜に入れ、水加減を調整して炊かれる場合も少なくない。この場合、十分な濯ぎ性能を得られず、大量炊飯釜(例えば、10kg以上)の釜底に付着澱粉による粥幕が発生することがある。
また、洗米を行ったとしても、米粒は米粒本体から剥がされた高濃度排水成分の水膜に包まれた状態となっている。洗米には、この水膜を綺麗な水膜に入れ替える必要がある。このような洗米は、濯ぎ洗浄や濯ぎ洗いと呼ばれる洗米機能である。
しかし、米粒表面の水は表面張力で米粒表面に貼り付いているため、水膜の交換は単純な作業性能では非能率、非効率である。これを行うためには、多くの時間と広い面積(洗米領域)と大量の濯ぎ水が必要になる。
例えば、日常衣類等の洗濯物でも多くの水が必要なことや、この濯ぎ洗いで多くの時間を要することも、この濯ぎ洗いである。無洗米化を行う装置や、一般の洗濯機には遠心分離機能が設けられている。遠心分離機能があれば、ことさら濯ぎ水の分離と、新たな新鮮水との交換に不自由性は意識しない。
本実施形態に係る洗米装置1は、このような遠心分離機能を介さずに、しかも簡単に、綺麗な水膜に入れ替えることができる濯ぎ洗米機能を確保することができる。
(洗米における水の浸透について)
精白米が水に触れると、触れた瞬間から胚乳部澱粉層に水が浸透し始める。この浸透の速度は、約毎秒1〜2μmである。水の浸透が始まると、澱粉粒子間の膨れが始まり、その歪によって澱粉粒体の集合(ブロック単位澱粉粒子の数個単位の集合体)の単位で米粒本体より剥がれる現象が発生する。例えば、2μm×15μmの集合体の大きさでは、水に触れてから約30秒経過後に米粒から澱粉集合物(米澱粉の小さなブロック)が剥がれ出すことになる。言い換えると、このような澱粉集合物の剥がれが発生するまでの時間であれば、米粒相互間に強力な擦離作用を加えてもよい。
一方、精白米が水に触れると、触れた瞬間から米粒表面の湿潤軟化が始まる。長時間の湿潤軟化した米粒に加圧して擦り合わせることは米研ぎとして好ましくない。したがって、いかに大量の米であっても数秒以内に米研ぎを行い、数十秒以内に米濯ぎを行った後は、極力米粒に力を加えたくない。
本発明者は、このような知見から、精白米と水とが触れてから澱粉集合物が剥がれるまでの時間内に米粒相互間に擦離作用を発生させて米研ぎを行い、その後、速やかに米濯ぎから分離希釈まで行うことで、澱粉集合物の剥がれを起こすことなく、米粒から糊粉層糠を確実に除去できる洗米装置1の構成に至った。
本実施形態の洗米装置1の構成によれば、加圧攪拌部20において一粒当たりの米を洗う時間が5秒以内(最大でも10秒以内)を実現することができ、30秒を超えた浸水時間の米粒を原則的に移動させないように、加圧攪拌部20を1回通過するだけで洗米作業を完了することができる。つまり、一度洗米された精白米が、洗米装置1を循環して再び洗われることはない。
このため、洗米装置1では、非常に高い洗米歩留まり率(約99%〜99.3%)を得ることができる。ここで、洗米歩留まり率(%)=(洗米済み米質量/元の精白米質量)×100である。ただし、洗米済み米質量を実際に計測することは困難であるため、BOD(Biochemical Oxygen Demand)値を用いて洗米済み米質量が求められる。
BOD値から洗米済み米質量を求める計算式は次のようになる。なお、以下の式において、洗米済み米質量、元の精白米質量および全洗米水量の単位はkgである。
洗米済み米質量=元の精白米質量−(全洗米水量×洗米排水BOD値÷0.85)
上記式において、BOD値を0.85で割る理由は以下の通りである。すなわち、BOD値より計算する成分質量は絶対質量となり、元々白米が持っている水分15%を含まない質量となる。したがって、15%分を補正するため、BOD値を0.85で割っている。
したがって、BOD値より洗米歩留まり率を求める計算式は次のようになる。
洗米歩留まり率(%)=((元の精白米質量−(全洗米水量×洗米排水BOD値÷0.85)/元の精白米質量))×100
洗米装置1における洗米歩留まり率の計算の具体例は次のようになる。
洗米条件は、精白米質量100kg、全洗米水量150kg、洗米排水BOD値3500ppmである。BOD値の10000ppmは1%である。
この洗米条件に基づき洗米歩留まり率を計算すると、
((100kg−(150kg×0.0035÷0.85)/100kg))×100=99.38%となる。
また、洗米装置1では上記のような短時間で効率良く連続処理することができるため、1時間当たり約600kgの洗米を行う処理能力がある。
しかも、洗米装置1の設置面積は1m程度まで狭くすることができる。このような設置面積で済むことで、店舗やホテル等の厨房のような狭いスペースに置いても邪魔にならない。また、投入部10に洗米したい精白米を投入し、洗米動作を開始すれば自動的に洗米から停止まで行うことができ、複雑な操作を要することなく所望量の洗米を行うことができる。
特に、日本国外において入手可能な日本品種米は、日本国内とは異なる白米流通の単袋(5kgや10kg)が主流であり、しかも精米後、常温で200日近く保管された白米である。このような米について洗米するには、上記のような米研ぎおよび米濯ぎの時間特性を考慮した本実施形態の洗米装置1が非常に適している。
本実施形態の洗米装置1によれば、オペレータの経験則や洗米技術などを一切必要とせず、美味しい御飯を炊くことができ、いわゆる足の長い(雑菌数が少なく、変質までの時間が長い)御飯を提供できる洗米を行うことができる。
以上説明したように、実施形態に係る洗米装置1によれば、洗米作業を誰でも簡単に行うことができ、多種多様の米を数量の多少に関わらずしっかりと洗米することができ、厨房に置いても邪魔にならない程度の省スペースで設置することが可能になる。
なお、上記に本実施形態およびその具体例を説明したが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。例えば、上記では、洗米後の精白米を釜Pへ収容する例を説明したが、洗米装置1を炊飯ラインへ適用することも可能である。この場合、炊飯ラインにおける炊飯前の搬送部(搬送ライン)の上にシリンダ21や分離部60が配置されるよう洗米装置1を配置すればよい。また、上記の実施形態では穀物として米を洗浄する場合を例に説明したが、スクリューやシリンダのスリット幅などの変更により、ゴマ、麦(麦茶の原料)、コーヒー豆等、他の穀物を洗浄する穀物洗浄装置として使用することができる。また、前述の各実施形態に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除、設計変更を行ったものや、各実施形態の特徴を適宜組み合わせたものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含有される。
1…洗米装置
10…投入部
11…ホッパ
12…送り部
15…開閉レバー
20…加圧攪拌部
21…シリンダ
21a…開口
21s…排水スリット
22…加圧攪拌スクリュー
23…圧力調整部
25…濯ぎ攪拌部
30…給水部
31…第1給水ノズル
31a…吐水口
32…第2給水ノズル
33…第3給水ノズル
34…第4給水ノズル
50…載置部
60…分離部
60s…スリット
61…傾斜面
62…排水路
100…筐体
110…カバー
111…操作表示部
112…サイドカバー
113…排水用カバー
115…流し板
120…トレー
121…ホース
201…ホース
210…多角筒型壁部
220…軸部
221…螺旋羽根
222…凸条部
222a…突起部
223…濯ぎ羽根
223a…板羽根
231…蓋
231a…支点
232…錘
232a…ボルト
255…巴型羽根部
310…貯水タンク
320…ポンプ
330…配管
340…バルブ
350…水流計
M…モータ
P…釜
PL…プーリ

Claims (7)

  1. 精白米が投入される投入部と、
    前記投入部の後段に設けられ、前記投入部から投入された前記精白米を加圧しながら攪拌して順次送る加圧攪拌部と、
    前記加圧攪拌部の後段に設けられ、前記加圧攪拌部から送られた前記精白米を攪拌しながら濯ぐ濯ぎ攪拌部と、
    を備え
    前記加圧攪拌部は、
    シリンダと、
    前記シリンダ内で回転する軸部と、
    前記シリンダ内で前記軸部とともに回転し、前記投入部から投入された前記精白米を順次送る螺旋羽根と、
    前記シリンダ内で前記軸部とともに回転し、前記螺旋羽根の後段に設けられた凸条部と、
    前記シリンダ内で前記軸部とともに回転し、前記凸条部の後段に設けられた濯ぎ羽根と、
    を有し、
    前記濯ぎ攪拌部は、
    前記シリンダ内に設けられ、前記軸部とともに回転し、前記濯ぎ羽根の後段に設けられた巴型羽根部を有することを特徴とする洗米装置。
  2. 前記シリンダにおける前記濯ぎ羽根の位置での軸方向にみた断面形状は多角筒型であり、
    前記シリンダにおける前記巴型羽根部の位置での前記軸方向にみた断面形状は円筒型である、請求項記載の洗米装置。
  3. 前記シリンダ内の前記螺旋羽根に向けて水を供給する第1給水ノズルと、
    前記シリンダ内の前記凸条部に向けて水を供給する第2給水ノズルと、
    前記シリンダ内の前記濯ぎ羽根に向けて水を供給する第3給水ノズルと、
    前記シリンダ内の前記巴型羽根部に向けて水を供給する第4給水ノズルと、
    を有する、請求項またはに記載の洗米装置。
  4. 前記濯ぎ攪拌部の後段に設けられ、前記精白米と前記水とを分離する分離部をさらに備え、
    前記分離部は、前記水を通し、前記精白米を通さないよう分離するためのスリットを有する傾斜面を備えた、請求項記載の洗米装置。
  5. 前記分離部は、前記傾斜面の外側に設けられた流し板をさらに有し、
    前記スリットを通過した前記水が前記流し板に沿って流れる、請求項記載の洗米装置。
  6. 前記シリンダの壁面には、前記シリンダ内の水を通し、前記シリンダ内の前記精白米を通さないよう分離するためのスリットが設けられた、請求項からのいずれか1項に記載の洗米装置。
  7. 前記精白米と分離された前記水を受けて排出するための排水路をさらに備えた、請求項からのいずれか1項に記載の洗米装置。
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