JP6900982B2 - 芳香消臭装置 - Google Patents

芳香消臭装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6900982B2
JP6900982B2 JP2019147551A JP2019147551A JP6900982B2 JP 6900982 B2 JP6900982 B2 JP 6900982B2 JP 2019147551 A JP2019147551 A JP 2019147551A JP 2019147551 A JP2019147551 A JP 2019147551A JP 6900982 B2 JP6900982 B2 JP 6900982B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fragrance
deodorant
odor
test
sample
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019147551A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021027879A (ja
Inventor
早苗 三木
早苗 三木
剛司 竹下
剛司 竹下
竜司 秋山
竜司 秋山
千佳 小山
千佳 小山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daikin Industries Ltd filed Critical Daikin Industries Ltd
Priority to JP2019147551A priority Critical patent/JP6900982B2/ja
Priority to PCT/JP2020/021446 priority patent/WO2021029123A1/ja
Priority to CN202080056249.8A priority patent/CN114207099A/zh
Priority to EP20853154.1A priority patent/EP4006129A4/en
Publication of JP2021027879A publication Critical patent/JP2021027879A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6900982B2 publication Critical patent/JP6900982B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C11ANIMAL OR VEGETABLE OILS, FATS, FATTY SUBSTANCES OR WAXES; FATTY ACIDS THEREFROM; DETERGENTS; CANDLES
    • C11BPRODUCING, e.g. BY PRESSING RAW MATERIALS OR BY EXTRACTION FROM WASTE MATERIALS, REFINING OR PRESERVING FATS, FATTY SUBSTANCES, e.g. LANOLIN, FATTY OILS OR WAXES; ESSENTIAL OILS; PERFUMES
    • C11B9/00Essential oils; Perfumes
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61LMETHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
    • A61L9/00Disinfection, sterilisation or deodorisation of air
    • A61L9/015Disinfection, sterilisation or deodorisation of air using gaseous or vaporous substances, e.g. ozone
    • A61L9/04Disinfection, sterilisation or deodorisation of air using gaseous or vaporous substances, e.g. ozone using substances evaporated in the air without heating
    • A61L9/12Apparatus, e.g. holders, therefor
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61LMETHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
    • A61L9/00Disinfection, sterilisation or deodorisation of air
    • A61L9/14Disinfection, sterilisation or deodorisation of air using sprayed or atomised substances including air-liquid contact processes
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61LMETHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
    • A61L2209/00Aspects relating to disinfection, sterilisation or deodorisation of air
    • A61L2209/10Apparatus features
    • A61L2209/13Dispensing or storing means for active compounds
    • A61L2209/134Distributing means, e.g. baffles, valves, manifolds, nozzles
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61LMETHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
    • A61L9/00Disinfection, sterilisation or deodorisation of air
    • A61L9/01Deodorant compositions
    • A61L9/013Deodorant compositions containing animal or plant extracts, or vegetable material

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)
  • Fats And Perfumes (AREA)

Description

本開示は、芳香消臭装置に関する。
従来より、悪臭に対する消臭方法として、感覚的消臭が知られている。この感覚的消臭は、香料成分を用いて悪臭を感覚的に感じなくさせる消臭法である。特許文献1には、加齢臭を感覚的に消臭することが可能な香料組成物が開示されている。
特開平11−286428号公報
ところで、上記感覚的消臭は、悪臭と香料成分とが混ざり合あったときに、悪臭及び香料成分の種類、濃度、組み合わせなどによって人が不快に感じてしまい、消臭効果を得られない場合がある。
ここで、人の体臭や汗、皮脂のにおいには、n−吉草酸が含まれる。このn−吉草酸は、少量でも人が不快に感じやすいにおいである。このn−吉草酸を含む対象悪臭に対して香料成分を付加して感覚的に消臭しようとしても、人が不快に感じてしまう場合があった。
本開示の目的は、n−吉草酸を含む対象悪臭を感覚的に消臭することである。
本開示の第1の態様は、n−吉草酸を含む対象悪臭を消臭する消臭成分を発生させる芳香消臭装置(10)であって、前記消臭成分の発生源となる芳香消臭剤(C)と、前記対象悪臭の臭気の強さを示す指標を検出するセンサ(50)と、前記センサ(50)によって前記指標が検出されると、前記芳香消臭剤(C)を噴霧させる制御部(60)とを備え、前記芳香消臭剤(C)は、少なくとも、リモネンと、シトラールと、シトロネラールと、シンナムアルデヒドとを含むことを特徴とする。
第1の態様では、n−吉草酸を含む対象悪臭に、少なくとも、リモネンと、シトラールと、シトロネラールと、シンナムアルデヒドとを付加することで、感覚的に消臭することができる。
本開示の第2の態様は、第1の態様において、前記対象悪臭は、介護環境臭であることを特徴とする。
介護環境におけるにおい、いわゆる介護環境臭には、n−吉草酸が含まれている。第2の態様では、介護環境臭を感覚的に消臭することができる。
本開示の第3の態様は、第1又は第2の態様において、前記対象悪臭は、アセトアルデヒドを含むことを特徴とする。
アセトアルデヒドは、特定の香料成分が付加されると不快に感じる場合がある物質である。第3の態様では、対象悪臭にアセトアルデヒドを含んでいても、感覚的に消臭することができる。
本開示の第4の態様は、第1の態様において、前記芳香消臭剤(C)は、リモネンと、シトラールと、シトロネラールと、シンナムアルデヒドとから成ることを特徴とする。
本開示の第5の態様は、第1の態様において、前記芳香消臭剤(C)は、リモネンと、シトラールと、シトロネラールと、シンナムアルデヒドと、カルボンと、トランス−2−ヘキセナールと、安息香酸ベンジルと、ベンズアルデヒドとから成ることを特徴とする。
図1は、実施形態1に係る芳香消臭装置が適用される対象空間の概略全体構成図である。 図2は、芳香消臭装置の概略構成図である。 図3は、芳香消臭装置のブロック図である。 図4は、消臭効果の評価試験1で用いる試料を示した表である。 図5は、消臭効果の評価試験で用いる九段階快不快度評価を示した表である。 図6は、消臭効果の評価試験で用いる六段階臭気強度表示法を示した表である。 図7は、n−吉草酸のみの臭気を評価した場合とn−吉草酸に第1香料を加えた混合臭を評価した場合の快不快度の変化を示したグラフである。 図8は、消臭効果の評価試験2で用いる試料を示した表である。 図9は、試料B1の臭気強度の平均値が2.10の場合における評価試験2の結果を示した表である。 図10は、試料B1の臭気強度の平均値が3.60の場合の図9相当図である。 図11は、n−吉草酸のみの臭気を評価した場合とn−吉草酸に第2香料を加えた混合臭を評価した場合の図7相当図である。 図12は、アセトアルデヒドのみの臭気を評価した場合とアセトアルデヒドに第2香料を加えた混合臭を評価した場合の図7相当図である。 図13は、試料E1の臭気強度の平均値が3.14の場合の評価試験5の結果を示した表である。 図14は、試料E1の臭気強度の平均値が3.29の場合の図13相当図である。 図15は、消臭効果の評価試験6で用いる対象悪臭の成分配合を示した表である。 図16は、試料F1の臭気強度の平均値が2.90の場合の評価試験6の結果を示した表である。 図17は、試料F1の臭気強度の平均値が3.05の場合の図9相当図である。
《実施形態1》
実施形態1について説明する。
図1に示すように、本開示の芳香消臭装置(10)は、高齢者介護施設や病院などの室内空間(S)に配置される。室内空間(S)には、対象悪臭となる介護環境臭を発生させる人(H)が存在する。図1の例では、人(H)が悪臭発生源となる。ここで、介護環境臭とは、高齢者、病人又は身障者の生活に伴う劣化皮脂や劣化尿等から生じる悪臭である。介護環境臭には、n−吉草酸とアセトアルデヒドが含まれる。
本開示の芳香消臭装置(10)は、室内空間(S)に芳香消臭剤(C)を噴霧し、消臭成分を発生させる。芳香消臭剤(C)は、所定の消臭成分の発生源となる。芳香消臭剤(C)は、芳香消臭剤に含まれる消臭成分によって、対象悪臭を消臭する。芳香消臭剤(C)は、香料である。芳香消臭剤(C)は、香料成分を含む。
本実施形態の芳香消臭剤(C)に含まれる香料成分は、リモネンと、シトラールと、シトロネラールと、シンナムアルデヒドとから成る。言い換えると、芳香消臭剤(C)の香料成分は、リモネン、シトラール、シトロネラール、及びシンナムアルデヒドの4成分である。なお、芳香消臭剤(C)の香料成分の配合量は、上記成分の他に配合される成分や、対象悪臭に対する消臭効果などに応じて適宜選択されるものであり、特に限定されるものではない。
芳香消臭装置(10)で噴霧された芳香消臭剤(C)によって、悪臭が感覚的に消臭される。ここでいう「感覚的に消臭」は、「マスキング」と「変調」とを含む。「マスキング」では、香料成分の比較的強度の大きいにおいによって、悪臭の感度が弱められる。「変調」では、悪臭に香料成分を混合させることで、人の嗅覚に作用するにおいの質を変え、悪臭として感じさせにくくする。本実施形態の芳香消臭装置(10)は、悪臭に応じた比較的少量の芳香消臭剤(C)を噴霧することで、悪臭を変調する。
−芳香消臭装置−
図2に示すように、芳香消臭装置(10)は、噴霧装置本体(10a)と、噴霧装置本体(10a)に一体に取り付けられるセンサ(50)とを備える。噴霧装置本体(10a)は、ケーシング(11)と、ケーシング(11)の内部に収容される噴霧ユニット(20)と、センサ(50)と、制御部(60)とを備える。
〈ケーシング〉
ケーシング(11)は、中空状に形成される。ケーシング(11)には、微粒化された芳香消臭剤(C)を室内空間(S)に供給する供給口(12)が形成される。
〈噴霧ユニット〉
噴霧ユニット(20)は、噴霧カートリッジ(21)、エアポンプ(30)、空気流路(40)、及び電磁弁(31)を備える。
噴霧カートリッジ(21)は、ケーシング(11)の内部に着脱可能に取り付けられる。噴霧カートリッジ(21)は、タンク(22)と、二流体ノズル(23)とを備える。タンク(22)には、芳香消臭剤(C)が貯留される。二流体ノズル(23)は、タンク(22)の芳香消臭剤(C)を微粒化させる微粒化機構を構成する。具体的には、二流体ノズル(23)は、芳香消臭剤(C)の液膜を気流の剪断力によって微粒化する。
二流体ノズル(23)には、空気が流入する流入口(24)と、芳香消臭剤(C)を吸入する吸入口(25)と、微粒化した芳香消臭剤(C)を放出する噴霧口(26)とが形成される。流入口(24)は、二流体ノズル(23)の本体の周壁に形成される。吸入口(25)は、二流体ノズル(23)の本体の下端に形成される。噴霧口(26)は、二流体ノズル(23)の本体の上端に形成される。
エアポンプ(30)の吐出部には、空気流路(40)が接続される。エアポンプ(30)は、室内空間(S)の空気を吸い込み、吸い込んだ空気を空気流路(40)に吐出する。エアポンプ(30)は、空気を噴霧カートリッジ(21)の二流体ノズル(23)へ供給する。
空気流路(40)は、内流路(41)と外流路(42)とを含む。内流路(41)は、噴霧カートリッジ(21)の内部に配置される。外流路(42)は、噴霧カートリッジ(21)の外部に配置される。内流路(41)と外流路(42)とは、流体継手(43)を介して互いに接続される。流体継手(43)は、噴霧カートリッジ(21)の外部に配置される。内流路(41)の流出端は、二流体ノズル(23)の流入口(24)に接続する。外流路(42)の流入端は、エアポンプ(30)に接続する。
電磁弁(31)は、外流路(42)に接続される。電磁弁(31)は、空気流路(40)を開閉する開閉弁である。
〈センサ〉
センサ(50)は、室内空間(S)で発生した悪臭(本実施形態では介護環境臭)の臭気の強さを示す指標を検出する。ここでいう悪臭の臭気の強さを示す指標は、悪臭の物質濃度、悪臭の臭気濃度、悪臭の物質濃度に対応する臭気強度を含む。本実施形態のセンサ(50)は、介護環境臭に対応する悪臭の臭気強度を検出する。
本実施形態のセンサ(50)は、噴霧装置本体(10a)に一体的に設けられる(図1及び図2を参照)。厳密には、センサ(50)は、室内空間(S)に露出するようにケーシング(11)に設けられる。
〈制御部〉
本実施形態の制御部(60)は、センサ(50)の検出値に応じて、噴霧ユニット(20)の噴霧量を制御する。制御部(60)は、制御基板上に搭載されたマイクロコンピュータと、該マイクロコンピュータを動作させるためのソフトウエアを格納するメモリディバイス(具体的には半導体メモリ)とを含む。
図3に示すように、制御部(60)は、入力部(61)と、出力部(62)とを備える。入力部(61)には、センサ(50)で検出した悪臭の臭気強度を示す信号が入力される。出力部(62)は、入力部(61)に入力された信号に応じた噴霧量を満たすための制御信号を噴霧ユニット(20)に出力する。
噴霧量の調節は、エアポンプ(30)の間欠的な運転の時間間隔、電磁弁(31)の開閉動作の時間間隔、エアポンプ(30)の吐出流量、空気流路(40)の開度の調節などによって行われる。
−運転動作−
芳香消臭装置(10)の運転動作について説明する。
室内空間(S)において悪臭が発生すると、在室者は不快に感じる。悪臭の発生後、センサ(50)で悪臭の臭気強度が検出され、制御部(60)の入力部(61)に入力される。入力部(61)に検出値が入力されると、制御部(60)の出力部(62)から噴霧ユニット(20)に制御信号が出力され、芳香消臭装置(10)の噴霧動作が行われる。
噴霧動作では、エアポンプ(30)がONされ、電磁弁(31)が開状態となる。エアポンプ(30)で搬送された空気が噴霧カートリッジ(21)の内部に導入される。二流体ノズル(23)では、この空気の気流によって芳香消臭剤(C)が微粒化される。微粒化された芳香消臭剤(C)は、噴霧口(26)及び供給口(12)を通じて室内空間(S)へ供給される。
以上のようにして噴霧動作が開始されると、悪臭が発生した直後から、芳香消臭剤(C)から発生した消臭成分による十分な変調効果を得ることができ、在室者の不快度を低減できる。
−実施形態1に係る芳香消臭剤の感覚的消臭効果−
実施形態1に係る芳香消臭剤(以下、第1香料ともいう)の感覚的消臭効果を評価した結果について説明する。
(1)芳香消臭剤の香料成分
評価試験1及び2に用いる第1香料に含まれる香料成分は、リモネンと、シトラールと、シトロネラールと、シンナムアルデヒドとから成る。
(2)消臭効果の評価試験1
本試験では、まず試料を袋に入れ、袋内の臭気を被験者に嗅いでもらった。次に、各々の袋内の臭気に対する快不快度を官能評価してもらった。
本試験の対象悪臭は、n−吉草酸である。本試験の試料は、図4に示す、試料A1〜A8の8種類の臭気である。具体的には、試料A1〜A4は対象悪臭のみの臭気で、試料A1の臭気強度は1、試料A2の臭気強度は2、試料A3の臭気強度は3、試料A4の臭気強度は4に各々調整されている。試料A5〜A8は、試料A1〜A4の各々に臭気強度が1に調整された第1香料を付加した混合臭である。
被験者は、15人である。被験者は、図5に示す九段階快不快度評価に基づいて、快不快度の評価をする。そして、各被験者の評価の平均値を求めた。なお、対象悪臭及び香料の臭気強度は、図6に示す六段階臭気強度表示法を用いて調整した。
対象悪臭の臭気強度が同じ試料同士の結果を比較した。図7に示すように、対象悪臭の臭気強度が1〜4の全てにおいて、対象悪臭に第1香料を付加した混合臭(試料A5〜A8)の快不快度は、対象悪臭のみの臭気(試料A1〜A4)の快不快度よりも大きかった。したがって、対象悪臭であるn−吉草酸の臭気強度にかかわらず、第1香料はn−吉草酸を感覚的に消臭できることが確認された。
(3)消臭効果の評価試験2
本試験における試験方法及び評価指標は、評価試験1の試験方法及び評価指標と同様である。
本試験の対象悪臭は、n−吉草酸である。本試験の試料は、図8に示す試料B1〜B3の3種類の臭気である。具体的には、試料B1は臭気強度を調整していない対象悪臭のみの臭気、試料B2は試料B1と臭気強度を1に調整した第1香料との混合臭、試料B3は試料B1と臭気強度を2に調整した第1香料との混合臭である。被験者は、15人である。なお、本試験では、試料B1の臭気強度も被験者に官能評価してもらった。
本試験の結果を図9及び図10に示す。図9は、試料B1の臭気強度の平均値が2.10のときの結果である。図10は、試料B1の臭気強度の平均値が3.60のときの結果である。
ところで、対象悪臭に付加する香料の臭気強度を大きくしても、対象悪臭に対する快不快度が必ずしも大きくなるとは限らない。本試験結果によると、試料B2及び試料B3の快不快度は、試料B1の快不快度よりも大きかった。したがって、対象悪臭であるn−吉草酸に臭気強度の異なる第1香料を付加しても、感覚的に消臭できることが確認された。
−実施形態1の特徴(1)−
本実施形態の芳香消臭剤(C)は、n−吉草酸を含む対象悪臭を消臭する。この芳香消臭剤(C)は、少なくとも、リモネンと、シトラールと、シトロネラールと、シンナムアルデヒドとを含む。
本実施形態では、n−吉草酸を含む対象悪臭に、少なくとも、リモネンと、シトラールと、シトロネラールと、シンナムアルデヒドとを付加することで、感覚的に消臭することができる。
−実施形態1の特徴(2)−
本実施形態の対象悪臭は、介護環境臭である。
介護環境におけるにおい、いわゆる介護環境臭には、n−吉草酸が含まれている。本実施形態の芳香消臭剤(C)は、介護環境臭を感覚的に消臭することができる。
−実施形態1の特徴(3)−
本実施形態の芳香消臭装置(10)は、n−吉草酸を含む対象悪臭を消臭する消臭成分を発生させる。この芳香消臭装置(10)は、消臭成分の発生源となる芳香消臭剤(C)を備える。
《実施形態2》
実施形態2について説明する。
本実施形態の芳香消臭装置(10)は、実施形態1の芳香消臭装置(10)において、噴霧カートリッジ(21)のタンク(22)に貯留される芳香消臭剤(C)を変更したものである。ここでは、本実施形態の芳香消臭剤(C)について説明する。
−芳香消臭剤−
本実施形態の芳香消臭剤(C)に含まれる香料成分は、リモネンと、シトラールと、シトロネラールと、シンナムアルデヒドと、カルボンと、トランス−2−ヘキセナールと、安息香酸ベンジルと、ベンズアルデヒドとから成る。言い換えると、芳香消臭剤(C)の香料成分は、リモネン、シトラール、シトロネラール、シンナムアルデヒド、カルボン、トランス−2−ヘキセナール、安息香酸ベンジル、及びベンズアルデヒドの8成分である。
−実施形態2に係る芳香消臭剤の感覚的消臭効果−
実施形態2に係る芳香消臭剤(以下、第2香料ともいう)の感覚的消臭効果を評価した結果について説明する。
(1)芳香消臭剤の香料成分
評価試験3〜6に用いる第2香料に含まれる香料成分は、リモネンと、シトラールと、シトロネラールと、シンナムアルデヒドと、カルボンと、トランス−2−ヘキセナールと、安息香酸ベンジルと、ベンズアルデヒドとから成る。なお、第2香料には、第1香料に含まれる香料成分の全てが含まれている。
(2)消臭効果の評価試験3
本試験における試験方法及び評価指標は、評価試験1の試験方法及び評価指標と同様である。本試験の対象悪臭は、n−吉草酸である。本試験の試料は、評価試験1に対して、付加する香料を第2香料に変更した試料C1〜C8である。被験者は、15人である。対象悪臭の臭気強度が同じ試料同士の結果を比較した。
図11に示すように、対象悪臭の臭気強度が1〜4の全てにおいて、対象悪臭に第2香料を付加した混合臭(試料C5〜C8)の快不快度は、対象悪臭のみの臭気(試料C1〜C4)の快不快度よりも大きかった。したがって、対象悪臭であるn−吉草酸の臭気強度にかかわらず、第2香料はn−吉草酸を感覚的に消臭できることが確認された。
(3)消臭効果の評価試験4
本試験における試験方法及び評価指標は、評価試験1の試験方法及び評価指標と同様である。本試験の対象悪臭は、アセトアルデヒドである。本試験の試料は、評価試験3に対して、対象悪臭をアセトアルデヒドに変更した試料D1〜D8である。被験者は、15人である。対象悪臭の臭気強度が同じ試料同士の結果を比較した。
ところで、アセトアルデヒドは、特定の香料成分が付加されると不快に感じる場合がある物質である。しかしながら、図12に示すように、対象悪臭の臭気強度が1〜4の全てにおいて、対象悪臭のみの臭気(試料D1〜D4)の快不快度と、第2香料を付加した混合臭(試料D5〜D8)の快不快度とに大きな変化がなかった。したがって、対象悪臭であるアセトアルデヒドの臭気強度にかかわらず、対象悪臭に第2香料を付加しても、感覚的消臭効果に影響が少ないことが確認された。また、第2香料は第1香料の香料成分の全てを含んでいるので、実施形態1の芳香消臭剤(C)でも同様の効果を得られることが推測できる。
(4)消臭効果の評価試験5
本試験における試験方法及び評価指標は、評価試験1の試験方法及び評価指標と同様である。本試験の対象悪臭は、n−吉草酸である。本試験の試料は、評価試験2に対して、付加する香料を第2香料に変更した試料E1〜E3である。被験者は、7人である。なお、本試験では、試料E1の臭気強度も被験者に官能評価してもらった。
本試験の結果を図13及び図14に示す。図13は、試料E1の臭気強度の平均値が3.14のときの結果である。図14は、試料E1の臭気強度の平均値が3.29のときの結果である。
ところで、対象悪臭に付加する香料の臭気強度を大きくしても、対象悪臭に対する快不快度が必ずしも大きくなるとは限らない。本試験結果によると、試料E2及び試料E3の快不快度は、試料E1の快不快度よりも大きかった。したがって、対象悪臭であるn−吉草酸に、臭気強度の異なる第2香料を付加しても、感覚的に消臭できることが確認された。
(5)消臭効果の評価試験6
本試験における試験方法及び評価指標は、評価試験1の試験方法及び評価指標と同様である。本試験の対象悪臭は、図15に示す成分と配合で調製された複合臭である。この複合臭は、介護環境におけるにおいを模擬して配合されたものである。本試験の試料は、評価試験5に対して、対象悪臭を上記の複合臭に変更した試料F1〜F3である。被験者は、20人である。なお、本試験では、試料F1の臭気強度も被験者に官能評価してもらった。
本試験の結果を図16及び図17に示す。図16は、試料F1の臭気強度の平均値が2.90のときの結果である。図17は、試料F1の臭気強度の平均値が3.05のときの結果である。
本試験結果によると、試料F2及び試料F3の快不快度は、試料F1の快不快度よりも大きかった。したがって、対象悪臭である複合臭に、臭気強度の異なる第2香料を付加しても、感覚的に消臭できることが確認された。
−実施形態2の特徴(1)−
本実施形態の対象悪臭は、アセトアルデヒドを含む。
アセトアルデヒドは、特定の香料成分が付加されると不快に感じる場合がある物質である。本実施形態の芳香消臭剤(C)は、対象悪臭にアセトアルデヒドを含んでいても、感覚的に消臭することができる。
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
上記各実施形態の対象悪臭は、n−吉草酸を含むものであればよく、介護環境臭以外のものでもよい。例えば、下駄箱臭、ペット臭などである。
上記各実施形態の芳香消臭剤(C)は、エタノールや水などの希釈液を含んでいてもよい。
上記各実施形態の芳香消臭装置(10)において、センサ(50)を備えなくてもよい。
上記各実施形態の芳香消臭装置(10)において、微粒化機構は、圧電式、静電噴霧式、超音波式などの他の方式であってもよい。
上記各実施形態の芳香消臭装置(10)では、電磁弁(31)を用いていたが、空気流路(40)の開度を細かく調節できる流量調節弁を用いてもよい。
上記各実施形態の芳香消臭装置(10)の噴霧ユニット(20)は、複数設けられていてもよい。
上記各実施形態の芳香消臭装置(10)は、空気清浄機、空気調和装置、換気装置、加湿器、除湿器などに適用されてもよい。
上記各実施形態の芳香消臭剤(C)は、実施形態のような機械噴霧式の芳香消臭装置(10)以外に、スプレー式などの他の方式で消臭成分を発生させてもよい。
以上、実施形態および変形例を説明したが、特許請求の範囲の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。また、以上の実施形態および変形例は、本開示の対象の機能を損なわない限り、適宜組み合わせたり、置換したりしてもよい。
以上説明したように、本開示は、芳香消臭剤及び芳香消臭装置について有用である。
C 芳香消臭剤
10 芳香消臭装置
20 噴霧ユニット
30 エアポンプ
31 電磁弁
40 空気流路
50 センサ
60 制御部

Claims (5)

  1. n−吉草酸を含む対象悪臭を消臭する消臭成分を発生させる芳香消臭装置(10)であって、
    前記消臭成分の発生源となる芳香消臭剤(C)と、
    前記対象悪臭の臭気の強さを示す指標を検出するセンサ(50)と、
    前記センサ(50)によって前記指標が検出されると、前記芳香消臭剤(C)を噴霧させる制御部(60)とを備え、
    前記芳香消臭剤(C)は、少なくとも、リモネンと、シトラールと、シトロネラールと、シンナムアルデヒドとを含むことを特徴とする芳香消臭装置
  2. 請求項1において、
    前記対象悪臭は、介護環境臭であることを特徴とする芳香消臭装置
  3. 請求項1又は2において、
    前記対象悪臭は、アセトアルデヒドを含むことを特徴とする芳香消臭装置
  4. 請求項1において、
    前記芳香消臭剤(C)は、リモネンと、シトラールと、シトロネラールと、シンナムアルデヒドとから成ることを特徴とする芳香消臭装置。
  5. 請求項1において、
    前記芳香消臭剤(C)は、リモネンと、シトラールと、シトロネラールと、シンナムアルデヒドと、カルボンと、トランス−2−ヘキセナールと、安息香酸ベンジルと、ベンズアルデヒドとから成ることを特徴とする芳香消臭装置。
JP2019147551A 2019-08-09 2019-08-09 芳香消臭装置 Active JP6900982B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019147551A JP6900982B2 (ja) 2019-08-09 2019-08-09 芳香消臭装置
PCT/JP2020/021446 WO2021029123A1 (ja) 2019-08-09 2020-05-29 芳香消臭剤及び芳香消臭装置
CN202080056249.8A CN114207099A (zh) 2019-08-09 2020-05-29 芳香除臭剂及芳香除臭装置
EP20853154.1A EP4006129A4 (en) 2019-08-09 2020-05-29 AROMATIC AIRFRESHENER AND AROMATIC AIRFRESHENER DEVICE

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019147551A JP6900982B2 (ja) 2019-08-09 2019-08-09 芳香消臭装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021027879A JP2021027879A (ja) 2021-02-25
JP6900982B2 true JP6900982B2 (ja) 2021-07-14

Family

ID=74571003

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019147551A Active JP6900982B2 (ja) 2019-08-09 2019-08-09 芳香消臭装置

Country Status (4)

Country Link
EP (1) EP4006129A4 (ja)
JP (1) JP6900982B2 (ja)
CN (1) CN114207099A (ja)
WO (1) WO2021029123A1 (ja)

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01299557A (ja) * 1988-05-26 1989-12-04 Hitachi Ltd 空気清浄機
JP3495124B2 (ja) * 1995-01-13 2004-02-09 高砂熱学工業株式会社 消臭システム
JPH11286428A (ja) 1998-03-31 1999-10-19 Takasago Internatl Corp 加齢臭抑制香料組成物
ES2250305T3 (es) * 2001-11-20 2006-04-16 Zobele España, S.A. Metodo de desinfeccion y aromatizacon aerea en base a aceites esenciales.
JP3947149B2 (ja) * 2002-10-28 2007-07-18 高砂香料工業株式会社 消臭剤組成物
JP4225868B2 (ja) * 2003-09-05 2009-02-18 花王株式会社 透明油性ゲル状芳香消臭剤組成物
CN101810203A (zh) * 2010-04-15 2010-08-25 上海应用技术学院 一种固体驱蚊剂及其制备方法
DE102012201429A1 (de) * 2012-02-01 2013-08-01 Henkel Ag & Co. Kgaa Verfahren zur Verminderung von Schlechtgerüchen
US8911678B2 (en) * 2012-03-05 2014-12-16 Elizabeth Mirowski Moisture and malodor control system
JP6322445B2 (ja) * 2014-02-28 2018-05-09 株式会社Lixil 空間模擬臭組成物およびそれを用いた評価方法
JP2017176757A (ja) * 2016-03-31 2017-10-05 大建工業株式会社 消臭建築材料及び消臭システム
JP2018086220A (ja) * 2016-11-30 2018-06-07 小川香料株式会社 油性ゲル状組成物
JP6937006B2 (ja) * 2017-03-30 2021-09-22 富士工業株式会社 消臭システム
JP2020520777A (ja) * 2017-05-18 2020-07-16 アギレックス フレーバーズ アンド フレグランシズ, インク.Agilex Flavors & Fragrances, Inc. 空気ケア適用における悪臭低減
JP2019037544A (ja) * 2017-08-25 2019-03-14 大建工業株式会社 消臭塗膜構造、内装用建材及び室内空間

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021027879A (ja) 2021-02-25
EP4006129A4 (en) 2023-07-26
EP4006129A1 (en) 2022-06-01
WO2021029123A1 (ja) 2021-02-18
CN114207099A (zh) 2022-03-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2019240100A1 (ja) 香り調整システム及び香料カートリッジ
WO2009131748A1 (en) Multiple component compound and method for neutralizing offensive odors
JP6756359B2 (ja) 薬液噴霧装置
JP6900982B2 (ja) 芳香消臭装置
JP7017677B2 (ja) 芳香消臭装置
CN114010829B (zh) 杀菌系统及车辆
JPH067415A (ja) 消臭剤
JPH052185Y2 (ja)
JPH0530762Y2 (ja)
JP2007117691A (ja) 脱臭機能を備えた香り発生装置及びセンサを利用した脱臭装置
JPH067417A (ja) 消臭剤
JP7275009B2 (ja) 消臭装置、消臭システムおよびエレベータシステム
JP3051188B2 (ja) 脱臭機能付き香り供給装置
JPH02302534A (ja) 香り供給方法および香り供給装置
JP4809588B2 (ja) 芳香供給装置
JP2002224201A (ja) 消臭装置
PL243801B1 (pl) Układ do sterowanego dozowania substancji zapachowych do powietrza
US20050025738A1 (en) Liquid air freshener and water treatment for use with humidifiers
JP2023072342A (ja) 据置型芳香剤の性能評価方法
KR20230006732A (ko) 접착성을 지닌 냄새제거제를 이용한 탈취기
JPH0480539A (ja) 空気調和装置と空気調和方法
JP3542438B2 (ja) 空間用消臭剤組成物及びその消臭方法
JPH02285119A (ja) トイレ用脱臭装置
JPH06205929A (ja) 消臭放香器
JPH05272162A (ja) 便器用消臭装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200529

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200728

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200925

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201027

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210518

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210531

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6900982

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151