JP6937006B2 - 消臭システム - Google Patents
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Description
上記実施形態では、検出部20がカメラであり、環境内の臭気の量の変化を、環境内の人数により間接的に検出していた。しかし、検出部20は、カメラ以外の構成により、間接的または直接的に臭気の量の変化を検出することもできる。
変形例1においては、検出部20は、臭気自体を検出する臭いセンサーである。具体的には、臭いセンサーは、たとえば、金属酸化物素子または有機半導体膜素子の誘電率の変化や、水晶振動子の周波数変化により、臭気の量の変化を検出する。他にも、臭いセンサーは、いかなる方式により臭いを検出してもよい。
変形例2においては、検出部20は、臭気を伴う煙を検出する煙センサーである。具体的には、煙センサーは、赤外線等により環境中の光の透過度を見て、煙の存在および量を確認できる。制御部30は、煙の量から、臭気の量を特定できる。ただし、これ以外にも、一般的に使用されているいかなる煙センサーも検出部20に適用できる。
変形例3においては、検出部20は、臭気に含まれる成分を検出するセンサーである。具体的には、たとえば、臭気の原因がタバコの煙である場合、タバコ由来で空気中に飛散する成分の量を検出する。タバコ由来の成分としては、たとえば、アセトアルデヒド、アルロレイン、ピリジン、環式芳香族炭化水素、ニコチン、1,3−ブタジエン、ベンゼン、トルエン、二酸化炭素等がある。制御部30は、環境中のタバコ由来成分の量を検出することにより、臭気の量を特定できる。
変形例4においては、検出部20は、温度センサーである。検出部20は、煙による温度上昇を検出する。制御部30は、予め、温度上昇と臭気の量(煙の量)の相関テーブルを有しており、当該テーブルを参照することによって、臭気の量を特定できる。この場合、検出部20は、気流等により煙が当たる位置に配置されることが好ましい。
変形例5においては、検出部20は、湿度センサーである。検出部20は、煙に含まれる蒸気による湿度上昇を検出する。制御部30は、湿度上昇と臭気の量(煙の量)の相関テーブルを有しており、当該テーブルを参照することによって、臭気の量を特定できる。この場合、検出部20は、気流等により煙が当たる位置に配置されることが好ましい。
変形例6においては、検出部20は、煙の発生源として、タバコを検出する。検出部20は、たとえば、赤外線サーモグラフィの原理を利用して、赤外線によりタバコの先端の燃焼部分を検出する。この場合、検出した燃焼部分の数が、燃焼中のタバコの本数に相当する。燃焼中の1本のタバコから発生する臭気量を事前に測定(決定)しておけば、当該臭気量に、検出したタバコの本数を乗算することで、環境内の臭気量を間接的に特定できる。なお、電子タバコの場合、タバコの燃焼または加熱が筐体内で起こることもあるが、その場合、検出部20は、筐体の発熱を検出する。
変形例7においては、検出部20は、タバコの吸殻の数を検出する。この場合、検出部20は、たとえば、灰皿に設置された赤外線センサーや、重量センサーである。
変形例8においては、検出部20は、電子タバコの発光部分を検出する。この場合、検出部20は、画像認識できるカメラである。電子タバコは、一般的に、喫煙準備中、喫煙可能、喫煙終了のようなタイミングで、筐体の一部を点灯する。当該点灯を検出することによって、タバコを検出できる。点灯数に、1本のタバコから発生する臭気量を乗算することで、環境内の臭気量を間接的に特定できる。あるいは、喫煙準備中、喫煙可能、喫煙終了で点灯の色や、点灯の仕方(たとえば点滅など)など、点灯パターンが異なる場合、点灯パターン別に臭気の発生量を予め測定(決定)しておけば、より精度を高めて、臭気量を特定できる。
変形例9においては、検出部20は、電子タバコの筐体と通信可能な通信装置である。検出部20は、電子タバコの筐体と通信することによって、環境内のタバコを検出できる。
変形例10においては、検出部20は、電子タバコの筐体の充電数を検出する。検出部20は、電子タバコの筐体用の充電器に設けられており、充電器への給電を検出する。充電器の数は、タバコの数(あるいは人の数)と推定できるので、暫定的ではあるが、検出部20は、環境内のタバコを検出できる。
変形例11においては、検出部20は、上記実施形態のように、人を検出する。検出部20は、例えば、赤外線サーモグラフィの原理を利用して、赤外線により人の数を検出する。この場合、制御部30は、人の数に、一人の人がタバコを吸って発生する臭気量を乗算することにより、間接的に環境内の臭気量を特定できる。
変形例12においては、検出部20は、環境(喫煙スペース)に設けられた赤外線センサーである。赤外線センサーは、一組の発光部および受光部からなる。二組の赤外線センサーが、例えば、喫煙スペースの入口の外側と内側に2列に設けられる。喫煙スペースの外側の一組において、受光部による受光が遮断され、所定時間(たとえば1〜2秒)以内に、喫煙スペースの内側の一組において、受光部による受光が遮断された場合、人が入室したことを検出できる。逆に、先に内側の一組で遮断が起こり、続けて外側の一組で遮断が起こった場合、人が退室したことを検出できる。このようにして、入退室を検出することにより、環境内の人数を監視できる。制御部30は、環境内の人数に、一人の人がタバコを吸って発生する臭気量を乗算することにより、間接的に環境内の臭気量を特定できる。
変形例13においては、検出部20は、カメラを用いて体表面の皮膚血流から脈派を検出したり、人体に電波を当てることで脈拍を測定したりする非接触の心拍センサーである。検出部20は、人の心拍が発生している数を検出することによって、環境内の人数を検出できる。制御部30は、検出した人数に、一人の人がタバコを吸って発生する臭気量を乗算することにより、間接的に環境内の臭気量を特定できる。
変形例14においては、検出部20は、臭いセンサーである。検出部20は、人由来の臭い、たとえば、汗や脂の臭いを検出する。制御部30は、人由来の臭いの量から、環境内の人数を推定し、一人の人がタバコを吸って発生する臭気量を乗算することにより、間接的に環境内の臭気量を特定できる。
変形例15においては、検出部20は、たとえば、圧電素子などの重量センサーである。この場合、検出部20は、床に埋設される。床を踏んでいる人を検出することにより、環境内の人数を検出できる。制御部30は、検出した人数に、一人の人がタバコを吸って発生する臭気量を乗算することにより、間接的に環境内の臭気量を特定できる。
変形例16においては、検出部20は、電磁波測定器である。近年、ほとんどの人が携帯電話、スマートフォン、タブレット等の携帯端末を保有している。携帯端末からは電磁波が発生しているので、検出部20は、当該電磁波を検出する。制御部30は、検出した電磁波の数を、環境内の人数と推定できる。
変形例17においては、検出部20は、騒音計である。検出部20は、環境内の騒音レベルを測定する。制御部30は、予め用意された騒音レベルと環境内の人数の相関テーブルに基づき、環境内の人数を推定できる。
変形例18においては、検出部20は、カメラであり、環境中の人の性別および年齢の少なくとも一方を検出する。具体的には、検出部20は、環境内の画像を撮影する。制御部30は、カメラにより検出された画像に基づいて、画像内に人がいるか判断する。たとえば、制御部30は、画像から人の顔を認識したり、人の手足等の外形や大きさから人の体を認識したりできる。制御部30は、さらに、認識した人の顔や体から、特徴を分析し、認識した人の性別および年齢の少なくとも一方を特定(推定)する。
次に、消臭器10の動作モードの変形例について説明する。
変形例Aにおいては、動作モードの変更として、上記実施形態と同様に、環境に供給する消臭媒体の量(濃度)を調整する。しかし、変形例Aでは、実施形態のように、消臭剤40に供給する空気の割合を変更しない。変形例Aでは、消臭器10内に二部屋を設けずに、一部屋だけとし、当該一部屋に消臭剤を配置する。すなわち、吸入孔から空気を吸い込めば100%の空気が必ず消臭剤が配置された部屋を通ってから、消臭器10の外部に排気される。一方で、変形例Aでは、上記実施形態とは異なり、ファン16の回転を可変とする。
変形例Bにおいては、動作モードの変更として、臭気の量が多い位置に消臭媒体が向かうように、消臭媒体の供給方向を変更する。消臭媒体の供給方向の変更のために、消臭器10は、排出孔の近傍に可動ハネ(不図示)を有する。可動ハネは、制御部30により角度(姿勢)が変更可能である。たとえば、上蓋18に対して垂直にハネが立つ場合、上蓋18の真上に向かって消臭媒体が供給される。また、上蓋18に対して30度傾斜している場合、30度斜め方向に消臭媒体が供給される。上蓋18自体が水平に180度回動してもよい。このように構成すれば、上蓋18から見て半球の範囲であれば、いずれの方向にも消臭媒体を供給できる。可動ハネや、上蓋18は、ギア等を介してモーターに接続することにより自由に回転できる。
変形例Cにおいては、動作モードの変更として、消臭器10により供給する消臭媒体の種類を変更する。消臭媒体の種類の変更のために、消臭器10は、上記実施形態のように、複数の部屋を有する。実施形態では、二つの部屋のうち一方の部屋に消臭剤40が配置されていたが、変形例Cでは、異なる部屋に異なる種類(香り)の消臭剤が配置される。そして、制御部30は、吸入孔140から吸引した空気が通る部屋を変更することによって、異なる種類の消臭媒体を環境に供給できる。空気が通る部屋の変更は、実施形態と同様に、回転吸気部14の位置を変更することにより可能である。
10 :消臭器、
12 :筐体、
14 :回転吸気部、
16 :ファン、
18 :上蓋、
20 :検出部、
30 :制御部、
40 :消臭剤、
120 :隔壁、
122 :突起、
140 :吸入孔、
142 :頂部、
144 :軸穴、
146 :通気孔、
162 :回転翼、
182 :排出孔。
Claims (10)
- 環境空気に含まれる臭気を消臭する消臭媒体を、当該環境に供給する消臭器と、
前記環境の変化を検出する検出部と、
前記検出部による検出結果に応じて、前記消臭器の動作モードを変更する制御部と、
を有し、
前記消臭器は、
吸入孔および通気孔が設けられ、かつ、回転可能に筐体に保持された回転吸気部と、
前記筐体に設けられるとともに、前記回転吸気部内を複数の部屋に仕切る隔壁と、
少なくとも一つの前記部屋に配置されるとともに、前記消臭媒体を発生させる消臭剤と、
前記吸入孔を介して前記回転吸気部に空気を吸引し、前記回転吸気部から前記通気孔を介して前記空気を排出する方向の気流を形成する回転翼と、
前記回転吸気部を回転駆動する駆動部と、
を含み、
前記制御部は、前記動作モードの変更として、前記駆動部に対して前記回転吸気部の回転方向および回転量の制御指示を行うことにより、前記消臭器により供給する前記消臭媒体の量および/または種類を変更する、消臭システム。 - 前記検出部は、前記環境の変化として、前記環境中の前記臭気の量の変化を直接的および/または間接的に検出する請求項1に記載の消臭システム。
- 前記検出部は、前記環境中の前記臭気自体を検出することによって、前記臭気の量の変化を検出する請求項2に記載の消臭システム。
- 前記検出部は、前記環境中の前記臭気の発生源を検出することによって、間接的に前記臭気の量の変化を検出する請求項2または3に記載の消臭システム。
- 前記検出部は、前記環境中の人を検出することによって、間接的に前記臭気の変化を検出する請求項2〜4のいずれか一項に記載の消臭システム。
- 前記制御部は、前記検出部により検出された人から、前記環境中の人の数を特定し、当該人の数に応じて、前記消臭器の動作モードを変更する請求項1〜5のいずれか一項に記載の消臭システム。
- 前記制御部は、前記検出部により検出された人から、前記環境中の人の性別および年齢の少なくとも一方を特定し、当該特定の結果に応じて、前記消臭器の動作モードを変更する請求項1〜6のいずれか一項に記載の消臭システム。
- 前記制御部は、前記動作モードの変更として、さらに、前記臭気の量が多い位置に前記消臭媒体が向かうように、前記消臭媒体の供給方向を変更する請求項1〜7のいずれか一項に記載の消臭システム。
- 前記回転吸気部は、複数の前記吸入孔が設けられた領域と、前記吸入孔が設けられていない領域とを有する請求項1〜8のいずれか一項に記載の消臭システム。
- 前記消臭剤は、種類の異なる複数の前記消臭剤を含み、
複数の前記消臭剤が、互いに異なる前記部屋に配置されている請求項1〜9のいずれか一項に記載の消臭システム。
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