JP4225868B2 - 透明油性ゲル状芳香消臭剤組成物 - Google Patents

透明油性ゲル状芳香消臭剤組成物 Download PDF

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本発明は、透明油性ゲル状芳香消臭剤組成物に関し、より具体的には、ゲル状態が長期間に亘って保持でき、かつ、ゲルの透明性を長期間に亘って保持したまま安定に保管できる芳香消臭剤組成物に関する。
従来より、2−エチルヘキサン酸アルミニウムを油ゲル化剤として、炭化水素類をゲル化すると、美観に優れている透明な油ゲルが得られることが知られている(非特許文献1及び特許文献1)。
しかし、2−エチルヘキサン酸アルミニウムを油ゲル化剤とした場合、ゲル化させる油の種類によって、色相あるいは透明性、ゲル化に要する時間、ゲルの流動性、ゲルの安定性などが大きく変化する。特に、数十もの香料素材を混合した香料組成物が配合された場合に、その配合量が5〜70質量%のゲルを調製したときに物性の変化が起こりやすい。例えば、組成物の調製直後は透明粘稠ゲルだったものが20℃で1ヶ月間静置したときに白濁し、6ヶ月後には離液することがある。その原因として、2−エチルヘキサン酸アルミニウムゲルを形成しているアルミニウムせっけんの繊維状構造の一部が、香料素材によって一部切断されていたためと報告されている(非特許文献2)。
油ゲルに配合される香料組成物は、処方中の香料素材の数が多く、ゲル状態を不安定にしている素材の特定が困難であり、また、ゲル状態を不安定にする原因となる素材を特定した場合は、その素材を抜かなければ、ゲル状態を安定させることができず、かつ、ゲルの透明性も悪くなり、美観に悪影響を与える。しかし、該当の香料素材を抜いてしまうと、望む香調が得られなくなるという問題が生じる。
例えば、2−エチルヘキサン酸アルミニウムを油ゲル化剤としたときのゲル状態を不安定にする素材として、リナロールやジヒドロジャスモン酸メチルなどが挙げられる。実際に、2−エチルヘキサン酸アルミニウムで、リナロールのみをゲル化させることは困難である。しかし、リナロールは調合香料にナチュラルなトップノートを与える素材として重要であり、リナロールを除いて調合香料を調製することは、調香の自由度が制限されるという問題がある。
本間正男、池田徹、油がかたまるくすり、化学の領域 vol.36,No.10 697〜701(1982) 特開平1−320063号公報 吉田時行,進藤信一,大垣忠義,井出袈裟市,「金属せっけんの性質と応用」,幸書房,pp.60〜61(1988)
本発明の目的は、香料に2−エチルヘキサン酸アルミニウムを添加してゲル化することにより、室温でゲル状態が安定で、かつ、長期間透明なゲル状態を維持することができる透明油性ゲル状芳香消臭剤組成物を提供することにある。
本発明者は、2−エチルヘキサン酸アルミニウムと、香料とを含有する透明油性ゲル状芳香消臭剤組成物にさらに炭素数が1〜18の脂肪族1級アルコールを含有させることにより、従来ゲルの安定性が悪かったために透明油性ゲル状芳香消臭剤組成物に配合することができなかった香料であっても、長期間ゲルの安定性を保持することができ、かつ、その透明性を長期間保持することができるようになることを見出した。
2−エチルヘキサン酸アルミニウムと、香料とを含む透明油性ゲル状芳香消臭剤組成物に炭素数が1〜18の脂肪族1級アルコールを含有させることにより、透明油性ゲル状芳香消臭剤組成物のゲル状態を安定した状態で長期間に亘って保持することができ、さらには前記組成物の油ゲルの透明性を長期間に亘って保持することができる。これによって、ゲルの安定性が悪かったために透明油性ゲル状芳香消臭剤組成物に配合することができなかった香料をも透明油性ゲル状芳香消臭剤組成物に配合することが可能になり、新たに多くの透明油性ゲル状芳香消臭剤組成物の香りを創作することを可能になる。
本発明に係る炭素数が1〜18の脂肪族1級アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、1−ブタノール、イソブタノール、3−メトキシ−1−ブタノール、1−ペンタノール、イソアミルアルコール、1−ヘキサノール、1−へプタノール、1−オクタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、1−ノナノール、1−デカノール、1−ウンデカノール、1−ドデカノール、1−トリデカノール、1−テトラデカノール、1−ペンタデカノール、1−ヘキサデカノール、1−ヘプタデカノール、1−オクタデカノール、3−メチル−1−ペンタノール、trans−2−ヘキセノール、trans−3−ヘキセノール、cis−4−ヘキセノール、cis−6−ノネノール、trans−2−ヘキセノール、cis−3−ヘキセノール、9−デセノール、3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノール、プレノール、trans−3−ヘキセノール、cis−4−ヘキセノール、2,4−ヘキサジエン−1−オール、cis−6−ノネノール、2,6−ノナジエノール、1−ウンデセノール、メチルトリメチルシクロペンテニルブテノール、メチルトリメチルシクロペンテニルブタノール、シトロネロール、ゲラニオール、ネロール、テトラヒドロゲラニオール、シクロメチレンシトロネロール、ロジノール、ジメチルオクタノール、ラバンジュロール、イソジヒドロラバンジュロール、ノポール、ファルネソール、α−サンタロール、β−サンタロール、シクロヘキシルエチルアルコール、2,4−ジメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノール、p−イソプロピルシクロヘキシルメタノール、などが挙げられる。
特に、調香の自由度に対する制限が少ない観点から、メタノール、エタノール、1−オクタノール、1−ノナノール、1−デカノール、1−ウンデカノール、1−ドデカノール、1−トリデカノール、1−テトラデカノール、1−ペンタデカノール、1−ヘキサデカノールが好ましい。
本発明に係る組成物中の上記アルコールの含有量としては、0.1〜10質量%、さらに0.5〜8質量%、特に1〜6質量%が好ましい。
また、ゲル化するのに要する時間を短くし、保存安定性がより優れているという観点から、本発明に係るアルコールとしては、飽和直鎖アルコールが好ましい。
上記油ゲル中には、香料、及び常温又は加温によって揮散性のある成分が添加できる。具体的には、植物精油、揮散性消臭剤、抗菌性薬剤等が挙げられる。また、揮散速度のコントロール、揮散性薬剤濃度の調整等のために有機溶剤又は水を加えても良い。
本発明に係る香料としては、透明油性ゲル状芳香消臭剤組成物に配合できるものであれば、特に限定しないが、合成香料でも、天然香料でも、調合香料でも配合することが可能である。具体的には、合成香料としては、アロオシメン、オシメン、ミルセン、ジヒドロミルセン、α−ファルネセン、β−ファルネセン、α−ピネン、β−ピネン、リモネン、カンフェン、α−フェランドレン、α−テルピネン、γ−テルピネン、テルピノーレン、3−カレン、p−サイメン、α−ビザボレン、β−ビザボレン、γ−ビザボレン、α−セドレン、β−セドレン、α−カリオフィレン、β−カリオフィレン、α−カジネン、β−カジネン、γ−カジネン、δ−カジネン、ε−カジネン、バレンセン、ツヨプセン、α−グアイエン、β−グアイエン、γ−グアイエン、δ−グアイエン、ロンギホレン、1,3,5−ウンデカトリエン、4−イソプロピルー1−メチルー2−プロペニルベンゼン、ジフェニル、ジフェニルメタン等の炭化水素類が挙げられる。
また、2−ヘプタノール、3−ヘプタノール、2−オクタノール、3−オクタノール、2−ノナノール、2,6−ジメチルヘプタン−2−オール、2−ウンデカノール、3,4,5,6,6−ペンタメチル−2−ヘプタノール、2−メチル−3−ブテン−2−オール、1−ペンテン−3−オール、1−オクテン−3−オール、1−ノネン−3−オール、4−メチル−3−デセン−5−オール、3,7−ジメチル−7−メトキシ−2−オクタノール、p−イソプロピルシクロヘキサノール、p−t−ブチルシクロヘキサノール、o−t−ブチルシクロヘキサノール、アンブリノール、2,2,6−トリメチルシクロヘキシル−3−ヘキサノール等のアルコール類が挙げられる。
また、リナロール、ジヒドロリナロール、テトラヒドロリナロール、ミルセノール、ジヒドロミルセノール、テトラヒドロミルセノール、オシメノール、3,6−ジメチル−3−オクタノール、エチルリナロール、イソプレゴール、メントール、テルピネオール、ジヒドロテルピネオール、テルピネオール−4、カルベオール、ジヒドロカルベオール、4−ツヤノール、3−ツヤノール、ピノカルベオール、α−フェンキルアルコール、ボルネオール、イソボルネオール、トリメチルノルボルナンメタノール、イソカンフィルシクロヘキサノール、ネロリドール、α−ビザボロール、β−カリオフィレンアルコール、セドロール、パチュリアルコール、ゲラニルリナロール、スクラレオール等のアルコール類が挙げられる。
また、ベンジルアルコール、アニスアルコール、クミンアルコール、p,α−ジメチルベンジルアルコール、α−フェニルエチルアルコール、β−フェニルエチルアルコール、ヒドラトロパアルコール、メチルβ−フェニルエチルアルコール、フェノキシエチルアルコール、2−メトキシフェニルエチルアルコール、α,α−ジメチルフェニルエチルアルコール、α−プロピルフェニルエチルアルコール、p−メチルジメチルベンジルカルビノール、イソブチルベンジルカルビノール、3−フェニルプロピルアルコール、ジメチルフェニルエチルカルビノール、2,2−ジメチル−3−フェニルプロパノール、フェニルエチルメチルエチルカルビノール、シンナミックアルコール、アミルシンナミックアルコール、フルフリルアルコール、フェノキサノール等のアルコール類が挙げられる。
また、アニソール、p−クレジルメチルエーテル、p−エチルフェノール、チャビコール、エストラゴール、アネトール、チモール、カルバクロール、ヒノキチオール、β−ナフトールメチルエーテル、β−ナフトールエチルエーテル、β−ナフトールイソブチルエーテル、グアヤコール、クレオゾール、ベラトロール、オイゲノール、イソオイゲノール、メチルオイゲノール、サフロール、イソサフロール、ショウガオール等のフェノール類及びその誘導体が挙げられる。
また、n−ヘキサナール、n−ヘプタナール、n−オクタナール、n−ノナナール、2−メチルオクタナール、デカナール、ウンデカナール、ドデカナール、トリデカナール、テトラデカナール、cis−3−ヘキセナール、trans−2−ヘキセナール、cis−6−ノネナール、10−ウンデセナール、シトロネラール、シトラール、ジメチルオクタナール、ミルテナール、トリプラール、ベンズアルデヒド、クミンアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、シンナミックアルデヒド、α−メチルシンナミックアルデヒド、α−ヘキシルシンナミックアルデヒド、リラール、ヘリオナール、シクラメンアルデヒド、リリアール、サリチルアルデヒド、アニスアルデヒド、バニリン、エチルバニリン、ヘリオトロピン、フルフラール、アセトアルデヒドエチルヘキシルアセタール、アセトアルデヒド2−フェニル−2,4−ペンタンジオールアセタール、ヘプタナールジエチルアセタール、ヘプタナールエチレングリコールアセタール等のアルデヒド類及びアセタール類が挙げられる。
また、2−ペンタノン、3−ヘキサノン、2−ヘプタノン、2−オクタノン、2−ノナノン、2−ウンデカノン、メチルイソブチルケトン、エチルイソアミルケトン、2−トリデカノン、ゲラニルアセトン、アミルシクロペンテノン、cis−ジャスモン、ジヒドロジャスモン、イソジャスモン、o−t−ブチルシクロヘキサノン、ネロン、ダマセノン、ダマスコン、α−ヨノン、β−ヨノン、γ−ヨノン、メチルヨノン、イロン、カルボン、プレゴン、メントン、アセチルセドレン、p−メトキシアセトフェノン、ラズベリーケトン、カロン、アセト酢酸エチルエチレングリコールケタール等のケトン類及びケタール類が挙げられる。
また、ゲラニルエチルエーテル、α−テルペニルメチルエーテル、リモネンオキサイド、ローズフラン、1,8−シネオール、1,4−シネオール、ローズオキサイド、ネロールオキサイド等のエーテル類及びオキサイド類;ムスコン等の合成ムスク類;酪酸、イソ吉草酸、ヘキサン酸、ゲラニル酸、安息香酸等の酸類;γ−ブチロラクトン、γ−オクタラクトン、γ−ノナラクトン、γ−ウンデカラクトン、クマリン、ジヒドロクマリン、ジャスモンラクトン、ジャスミンラクトン、ラクトンC−10ガンマ等のラクトン類が挙げられる。
また、酢酸アニシル、酢酸アミル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、酢酸イソプロピル、酢酸エチル、酢酸シトリル、酢酸テルペニル、酢酸ベンジル、酢酸o−t−ブチルシクロヘキシル、酢酸p−t−ブチルシクロヘキシル、酢酸ネリル、酢酸ボルニル、酢酸イソボルニル、酢酸トリシクロデセニル、酢酸cis−3−ヘキセニル、酢酸trans−2−ヘキセニル、酢酸フェンキル、酢酸リナリル、酢酸シトロネリル、酢酸ゲラニル、酪酸アミル、酪酸イソアミル、酪酸イソブチル、酪酸メチル、酪酸エチル、酪酸シトロネリル、酪酸ネリル、酪酸cis−3−ヘキセニル、酪酸リナリル、イソ酪酸エチル、イソ酪酸ゲラニル、イソ酪酸シトロネリル、イソ吉草酸エチル、イソ吉草酸シトロネリル、イソ吉草酸ゲラニル、ヘキサン酸エチル、ヘキサン酸アリル、ヘキサン酸アミル、ヘキサン酸イソアミル、ヘキサン酸ゲラニル、安息香酸メチル、安息香酸ベンジル、安息香酸リナリル、桂皮酸メチル、桂皮酸ベンジル、サリチル酸ベンジル、サリチル酸cis−3−ヘキセニル、サリチル酸アミル、サリチル酸イソアミル、サリチル酸イソブチル、サリチル酸エチル、サリチル酸フェニル、サリチル酸メチル、ジャスモン酸メチル、ジヒドロジャスモン酸メチル、2−ペンチロキシグリコール酸アリル、アントラニル酸メチル、アントラニル酸エチル、メチルアントラニル酸メチル、アリルアミルグリコレート等のエステル類;ゲラニルニトリル、シトロネリルニトリル、インドール等の含窒素化合物;ジメチルスルフィド等の含硫黄化合物が挙げられる。
合成香料としては、前記合成香料からなる群から選ばれる1種又は2種以上の香料であってもよい。
天然香料としては、セージオイル、ペパーミントオイル、スペアミントオイル、レモンオイル、レモングラスオイル、オレンジオイル、ローズマリーオイル、ラベンダーオイル、バジルオイル、ベルガモットオイル、シトロネラオイル、クローブオイル、コリアンダーオイル、ユーカリオイル、ゼラニウムオイル、ジンジャーオイル、グレープフルーツオイル、ヒバオイル、ヒノキオイル、ラバンジンオイル、タイムオイル、イランイランオイル、ライムオイル、シナモンリーフオイル、ハッカハクユ、アニスオイル、プチグレンオイル、ローレルオイル、パインオイル、ベイオイル、カンファーオイル、キャラウェイオイル、カルダモンオイル、カシアオイル、セダーウッドオイル、セダーリーフオイル、セロリオイル、カモミルオイル、コスタスオイル、クミンオイル、ディルオイル、フェンネルオイル、リセアキュベバオイル、パチュリオイル、ローズオイル、ジャスミンオイル、スペアミントオイル、ネロリオイル、シトロネラオイル、サンダルウッドオイル、ベチバーオイル等から選ばれる1種又は2種以上の天然香料が挙げられる。
さらに、前記合成香料及び前記天然香料からなる群から選ばれる1種又は2種以上の香料であってもよい。本発明組成物中のこれらの香料の含有量は、0.1〜80質量%、さらに5〜70質量%、特に15〜65質量%が好ましい。
揮散性消臭剤としては、ピルビン酸エチル、ピルビン酸フェニルエチル等のピルビン酸エステルが挙げられる。抗菌性薬剤としては、ヒノキチオール、アリルチオイソシアネート等が挙げられる。
有機溶剤としては、灯油、軽油、パラフィン系炭化水素、イソパラフィン系炭化水素、芳香族炭化水素、芳香族アルコール、シリコーンオイル、サラダ油、大豆油、ホホバ油、ノルマルデカン、ノルマルトリデカン、ノルマルヘキサデカン、イソオクタン、イソドデカン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、オレイルアルコール、ベンジルアルコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、3−メチル−3−メトキシブタノール、リノール酸、2−エチルヘキサン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸2−エチルヘキシル、ラウリン酸メチル、ミリスチン酸メチル、パルミチン酸メチル、ステアリン酸メチル、オクタデカン酸ブチル等が挙げられる。本発明組成物中の有機溶剤の含有量は1〜99質量%、さらに15〜90質量%、特に30〜80質量%が好ましい。
本発明組成物中の2−エチルヘキサン酸アルミニウムの含有量は、油ゲル化剤として、香料を油ゲルにする点から1〜20質量%、さらに3〜15質量%、特に4〜8質量%が好ましい。
ゲル組成物としては、配合組成が、香料40.0質量%、イソパラフィン系炭化水素(有機溶剤)54.0質量%、2−エチルヘキサン酸アルミニウム(油ゲル化剤)6.0質量%のものを使用できるが、他の配合例も含めて表1に示す(表内の数字は質量%)。ただし、ゲル組成物として使用できる配合組成は、この限りではない。
Figure 0004225868
表1において、IPソルベント2028は、出光石油化学株式会社製商品の名称であり、イソパラフィン系炭化水素である。IPソルベント1620は、出光石油化学株式会社製商品の名称であり、イソパラフィン系炭化水素である。TFAは、ホープ製薬株式会社製商品の名称であり、2−エチルヘキサン酸アルミニウムである。オクトープALTは、ホープ製薬株式会社製商品の名称であり、2−エチルヘキサン酸アルミニウムである。
上記、表1中の香料の処方としては、表2に示す処方例(質量%)が挙げられるが、使用できる香料処方としては、この限りではない。
Figure 0004225868
1.透明油性ゲル状芳香消臭剤の調製方法
(実施例1)
香料Aの20.0gと、IPソルベント2028(イソパラフィン系炭化水素)の26.5gとを混合し、均一な溶液にした後、TFA(2−エチルヘキサン酸アルミニウム)3.0gを攪拌しながら少量ずつ添加した。さらにエタノールを0.5g添加した。水浴で60℃、1時間加熱し、透明な油ゲル50.0gを得た。
(実施例2)
香料Aの20.0gと、IPソルベント2028(イソパラフィン系炭化水素)の25.5gとを混合し、均一な溶液にした後、TFA(2−エチルヘキサン酸アルミニウム)3.0gを攪拌しながら少量ずつ添加した。さらにカルコール0898(1−オクタノール)を1.5g添加した。水浴で60℃、1時間加熱し、透明な油ゲル50.0gを得た。
(実施例3)
香料Aの20.0gと、IPソルベント2028(イソパラフィン系炭化水素)の24.5gとを混合し、均一な溶液にした後、TFA(2−エチルヘキサン酸アルミニウム)3.0gを攪拌しながら少量ずつ添加した。さらにカルコール6098(1−ヘキサデカノール)を2.5g添加した。水浴で60℃、1時間加熱し、透明な油ゲル50.0gを得た。
(比較例1)
香料Aの20.0gと、IPソルベント2028(イソパラフィン系炭化水素)の27.0gとを混合し、均一な溶液にした後、TFA(2−エチルヘキサン酸アルミニウム)3.0gを攪拌しながら少量ずつ添加した。水浴で60℃、1時間加熱し、透明な油ゲル50.0gを得た。
(比較例2)
香料Aの20.0gと、IPソルベント2028(イソパラフィン系炭化水素)の26.5gとを混合し、均一な溶液にした後、TFA(2−エチルヘキサン酸アルミニウム)3.0gを攪拌しながら少量ずつ添加した。さらにゲルオールD(ジベンジリデンソルビトール)を0.5g添加した。水浴で60℃、1時間加熱し、透明な油ゲル50.0gを得た。
(比較例3)
香料Aの20.0gと、IPソルベント2028(イソパラフィン系炭化水素)の22.0gとを混合し、均一な溶液にした後、TFA(2−エチルヘキサン酸アルミニウム)3.0gを攪拌しながら少量ずつ添加した。さらにリモネンを5.0g添加した。水浴で60℃、1時間加熱し、透明な油ゲル50.0gを得た。
2.油ゲルに用いた成分
油ゲルに配合した香料Aの組成(質量%)を表3に示す。
Figure 0004225868
表4に実施例1〜3及び比較例1〜3の油ゲルの配合組成(質量%)を示す。
Figure 0004225868
表4において、カルコール0898は、花王株式会社製商品の名称であり、1−オクタノールである。カルコール6098は、花王株式会社製商品の名称であり、1−ヘキサデカノールである。ゲルオールDは、新日本理化株式会社製商品の名称であり、ジベンジリデンソルビトールである。
3.結果
実施例1〜3及び比較例1〜3の油ゲルを温度20℃一定の恒温室に密栓して静置し、1年間その安定性を確認した。ゲル状態の変化を表5に、透明性の変化を表6に示す。
Figure 0004225868
Figure 0004225868
表4に示した実施例1は、油ゲル化剤としてTFA、溶剤としてIPソルベント2028、アルコールとしてエタノールを用い、香料Aをゲル化させたもので、表5及び表6に示すように、調製直後から1年間経過しても、ゲル状態及び透明性に変化がなく、安定した状態を保持し続けていた。
また、実施例2は、実施例1のエタノール1質量%の替わりに、アルコールとしてカルコール0898を3質量%用いたものである。結果は、実施例1と同様に良好であった。
また、実施例3は、実施例1のエタノール1質量%の替わりに、アルコールとしてカルコール6098を5質量%用いたものである。結果は、実施例1と同様に良好であった。
表4に示した比較例1は、油ゲル化剤としてTFA、溶剤としてIPソルベント2028のみを用い、香料Aをゲル化させたもので、調製直後は透明のゲル状であったが、1ヶ月間20℃一定の恒温室に静置したところ、白濁し、6ヶ月間静置するとゲルが崩れ始め、離液が認められた。
また、比較例2は、比較例1の溶剤であるIPソルベント2028の内、ゲル全体の1質量%に相当する分を油ゲル化剤として用いられるゲルオールDに置き替えたものである。その結果、組成物の調製直後は透明のゲル状であったものが、1ヶ月間20℃一定の恒温室に静置したところ、白濁し、6ヶ月間静置するとゲルが崩れ始め、離液が認められた。
また、比較例2は、比較例1の溶剤であるIPソルベント2028の内、ゲル全体の10質量%に相当する分をTFAでゲル化するときに用いられるリモネンに置き替えたものである。その結果、組成物の調製直後は透明のゲル状であったものが、1ヶ月間20℃一定の恒温室に静置したところ、半透明のゲルとなり、6ヶ月間静置するとゲルが崩れ始め、離液が認められた。

Claims (3)

  1. 2−エチルヘキサン酸アルミニウムと、香料と、炭素数が1〜18の脂肪族1級アルコールとを含有し、前記アルコールの含有量が0.1〜10質量%である透明油性ゲル状芳香消臭剤組成物。
  2. 前記炭素数が1〜18の脂肪族1級アルコールが、飽和直鎖アルコールである請求項1に記載の透明油性ゲル状芳香消臭剤組成物。
  3. 前記アルコールがエタノールである請求項2に記載の透明油性ゲル状芳香消臭剤組成物。
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