JP2019037544A - 消臭塗膜構造、内装用建材及び室内空間 - Google Patents

消臭塗膜構造、内装用建材及び室内空間 Download PDF

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Yuko Kobayashi
佑子 小林
森平 安井
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森平 安井
裕樹 宮崎
Hiroki Miyazaki
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Abstract

【課題】複合臭に対して十分な消臭効果を得る。
【解決手段】基材10の表面に塗装された消臭塗膜構造15であって、活性炭を含む活性炭層11と、活性炭層11に積層され、活性白土を含む活性白土層12とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、消臭塗膜構造、内装用建材及び室内空間に関するものである。
住宅及び非住宅の内部に発生する複合臭(高齢者介護環境臭、トイレ臭、ペット臭、体臭等)には、例えば、アセトアルデヒド、ヘキサナール、オクタノール、ノナナール、ノネナール等のアルデヒド系臭、トリメチルアミン等の窒素系臭、酢酸、酪酸、吉草酸等の酸性臭、硫化水素、メチルメルカプタン等の硫黄系臭が含まれている。
例えば、特許文献1には、椰子殻活性炭粉、備長炭粉、珪藻土、合成ゼオライト等の多孔質材料粉末を含有する消臭脱臭用等の水性塗料組成物が開示されている。
特開2012−224747号公報
ところで、上記特許文献1に開示されたような活性炭を用いた消臭脱臭用塗料では、例えば、硫化水素、メチルメルカプタン等の硫黄系臭に対する消臭効果が高いものの、トリメチルアミン等の窒素系臭やアセトアルデヒド等のアルデヒド系臭に対する消臭効果が低いと考えられるので、上記のような複合臭に対する消臭効果が不十分である。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、複合臭に対して十分な消臭効果を得ることにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る消臭塗膜構造は、基材の表面に塗装された消臭塗膜構造であって、活性炭を含む活性炭層と、該活性炭層に積層され、活性白土を含む活性白土層とを備えていることを特徴とする。
上記の構成によれば、消臭塗膜構造が、活性炭を含む活性炭層と、その活性炭層に積層された活性白土を含む活性白土層とを備えているので、活性炭を含む活性炭層により、硫化水素、メチルメルカプタン等の硫黄系臭が消臭されると共に、活性白土を含む活性白土層により、トリメチルアミン等の窒素系臭が消臭される。ここで、活性炭層及び活性白土層は、各層内に存在する多数の空隙により通気性が高いので、互いに積層されていても、互いの消臭性能を維持することができる。そのため、基材の表面に積層状態に塗装された活性炭層及び活性白土層により、複合臭に対して十分な消臭効果を得ることができる。
上記活性白土層は、アルデヒド系ガスを化学的に吸着する吸着剤を含んでいてもよい。
上記の構成によれば、活性白土層がアルデヒド系ガスを化学的に吸着する吸着剤を含んでいるので、アセトアルデヒド等のアルデヒド系臭に対する消臭効果を向上させることができる。
また、本発明に係る内装用建材は、基材と、上記基材の表面に設けられた消臭塗膜とを備えた内装用建材であって、上記消臭塗膜は、活性炭を含む活性炭層と、該活性炭層に積層され、活性白土を含む活性白土層とを備えていることを特徴とする。
上記の構成によれば、基材の表面に設けられた消臭塗膜が、活性炭を含む活性炭層と、その活性炭層に積層された活性白土を含む活性白土層とを備えているので、活性炭を含む活性炭層により、硫化水素、メチルメルカプタン等の硫黄系臭が消臭されると共に、活性白土を含む活性白土層により、トリメチルアミン等の窒素系臭が消臭される。ここで、活性炭層及び活性白土層は、各層内に存在する多数の空隙により通気性が高いので、互いに積層されていても、互いの消臭性能を維持することができる。そのため、内装用建材の基材の表面に設けられた消臭塗膜において、積層状態に塗装された活性炭層及び活性白土層により、複合臭に対して十分な消臭効果を得ることができる。
上記活性炭層は、上記基材側に設けられていてもよい。
上記の構成によれば、活性炭層が基材側に設けられているので、活性炭層が黒く着色しても、内装用建材の表面側に設けられた活性白土層により、活性炭層の黒色を隠蔽することができる。これにより、建築物の種類(戸建て、公共施設等)及び部屋の種類(リビング、トイレ等)を問うことなく、内装用建材を施工することができる。
上記活性白土層は、アルデヒド系ガスを化学的に吸着する吸着剤を含んでいてもよい。
上記の構成によれば、活性白土層がアルデヒド系ガスを化学的に吸着する吸着剤を含んでいるので、アセトアルデヒド等のアルデヒド系臭に対する消臭効果を向上させることができる。
上記基材は、天井板を構成していてもよい。
上記の構成によれば、基材が天井板を構成しており、天井板は、通常、表面に接触し難い内装用建材であるので、活性炭層に含まれる活性炭、及び活性白土層に含まれる活性白土の脱落を抑制することができる。
また、本発明に係る室内空間は、上述した内装用建材を用いることを特徴とする。
上記の構成によれば、上述した内装用建材を室内(例えば、天井面、壁面等)に設置することにより、室内空間の複合臭に対して十分な消臭効果を得ることができる。
本発明によれば、活性炭を含む活性炭層と、その活性炭層に積層された活性白土を含む活性白土層とを備えているので、複合臭に対して十分な消臭効果を得ることができる。
本発明の実施形態に係る内装用建材の断面図である。 本発明の実施形態に係る内装用建材を用いた室内空間の正面斜視図である。 本発明の実施形態に係る内装用建材の実施例1及び比較例1における各種臭気ガスに対する消臭率の変化を示す表である。 本発明の実施形態に係る内装用建材の実施例2及び3並びに比較例2及び3における高齢者介護環境臭に対する消臭性能を示す表である。 本発明の実施形態に係る内装用建材の評価に用いた6段階臭気強度表示法の基準を示す表である。 本発明の実施形態に係る内装用建材の実施例4における高齢者介護環境臭に対する臭気強度を示す表である。 本発明の実施形態に係る内装用建材の実施例4における高齢者介護環境臭に対するニオイセンサー値を示す表である。 本発明の実施形態に係る内装用建材の実施例2並びに比較例1、4及び5における白色度を示す表である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
図1は、本実施形態の天井板20の断面図である。また、図2は、天井板20を用いた室内空間30の正面斜視図である。
天井板20は、図1に示すように、板状基材10と、板状基材10上に設けられた消臭塗膜15とを備えている。
板状基材10は、例えば、厚さ9mm×幅300mm×長さ600mmのロックウール吸音板等の不燃板材により構成されている。
消臭塗膜15は、消臭塗膜構造を構成し、図1に示すように、板状基材10上に設けられた活性炭層11と、活性炭層11上に設けられた活性白土層12とを備えている。
活性炭層11は、例えば、厚さ80μm程度であり、活性炭と、アクリル樹脂等のバインダー樹脂とを含有している。ここで、活性炭の含有量は、例えば、5g/m〜80g/m程度である。
活性白土層12は、例えば、厚さ120μm程度であり、活性白土と、化学吸着剤と、酸化チタンと、アクリル樹脂等のバインダー樹脂とを含有している。ここで、活性白土の含有量は、例えば、5g/m〜50g/m程度である。また、化学吸着剤は、アセトアルデヒド等のアルデヒド系ガスを化学的に吸着するように構成されている。そして、化学吸着剤の含有量は、例えば、1g/m〜20g/m程度である。
上記構成の天井板20は、図2に示すように、天井面Cに設置されて、活性炭層11により、硫化水素、メチルメルカプタン等の硫黄系臭を消臭し、活性白土層12により、トリメチルアミン等の窒素系臭、及びアセトアルデヒド等のアルデヒド系臭を消臭して、床面F、4面の壁面W及び天井面Cに囲まれた室内空間30の複合臭を消臭する。
次に、具体的に行った実験について説明する。
<実験1〜天井板の各種臭気物質に対する消臭性能の評価〜>
図3は、本実施形態の天井板20の実施例1及び比較例1における各種臭気ガスに対する消臭率の変化を示す表である。
まず、活性炭20重量部、アクリル樹脂(固形分40%)7重量部及び水73重量部を配合し、水性塗料A1を準備した。ここで、活性炭としては、大阪ガス(株)製のFPG−1W50を用いた。また、アクリル樹脂としては、高圧ガス工業(株)製のペガールLC−6610を用いた。
また、活性白土10重量部、アクリル樹脂(固形分40%)6重量部、酸化チタン2重量部、増量剤62.1重量部及び水21.9重量部を配合し、水性塗料B1を準備した。ここで、活性白土としては、水澤化学工業(株)製のガレオンアースV2を用いた。また、アクリル樹脂としては、上記水性塗料A1のものを用いた。また、酸化チタンとしては、テイカ(株)製のJRNC−20を用いた。また、増量剤としては、炭酸カルシウム(増量剤中の成分比:48重量%)、クレー(増量剤中の成分比:13重量%)、シリカ(増量剤中の成分比:13重量%)、10重量%ポリビニルアルコール水溶液(増量剤中の成分比:13重量%)及び酢酸ビニル樹脂(増量剤中の成分比:6重量%)を含有する配合物を用いた。
続いて、密度0.35g/cmで厚さ9mmのロックウール吸音板の表面に、上記水性塗料A1を湿潤状態で200g/mとなるようにスプレー塗布し、180℃で90秒乾燥させた後に上記水性塗料B1を湿潤状態で200g/mとなるようにスプレー塗布し、180℃で90秒乾燥させることにより、実施例1の天井板を準備した。
また、比較例1として、大建工業(株)製の天井板「トラバーチン」(密度0.35g/cm、厚さ9mm)を準備した。
ここで、上記準備した実施例1及び比較例1の天井板を所定サイズに切断し、裏面及び小口をアルミニウムテープで被覆して、アルミニウムテープから露出した面積が0.01mの試験体を作製した。
さらに、上記実施例1及び比較例1の試験体を5Lのガスバッグにそれぞれ入れ、濃度2.5ppmのメチルメルカプタンを封入し、常温で所定時間放置した後に検知管((株)ガステック製のNO.70L)を用いて、メチルメルカプタンの濃度を測定し、所定時間後の消臭率を算出した。
同様に、上記実施例1及び比較例1の試験体を5Lのガスバッグにそれぞれ入れ、濃度3.5ppmのトリメチルアミンを封入し、常温で所定時間放置した後に検知管((株)ガステック製のNO.180L)を用いて、トリメチルアミンの濃度を測定し、所定時間後の消臭率を算出した。
同様に、上記実施例1及び比較例1の試験体を5Lのガスバッグにそれぞれ入れ、濃度13.5ppmのイソ吉草酸を封入し、常温で所定時間放置した後に検知管((株)ガステック製のNO.81L)を用いて、イソ吉草酸の濃度を測定し、所定時間後の消臭率を算出した。
同様に、上記実施例1及び比較例1の試験体を5Lのガスバッグにそれぞれ入れ、濃度13ppmのアセトアルデヒドを封入し、常温で所定時間放置した後に検知管((株)ガステック製のNO.92L)を用いて、アセトアルデヒドの濃度を測定し、所定時間後の消臭率を算出した。
実験結果としては、図3の表に示すように、実施例1の天井板は、比較例1の天井板と比較して、メチルメルカプタン、トリメチルアミン、イソ吉草酸及びアセトアルデヒドの何れの臭気ガスに対しても、高い消臭性能を有し、その消臭速度も大きいことが分かった。
<実験2〜高齢者介護環境臭に対する消臭性能の評価1〜>
図4は、本実施形態の天井板20の実施例2及び3並びに比較例2及び3における高齢者介護環境臭に対する消臭性能を示す表である。また、図5は、本実施形態の天井板20の各実施例及び各比較例の評価に用いた6段階臭気強度表示法の基準を示す表である。
まず、活性炭16.7重量部、アクリル樹脂(固形分50%)3.2重量部、助剤0.2重量部及び水79.9重量部を配合し、水性塗料A2を準備した。ここで、活性炭としては、上記水性塗料A1のものを用いた。また、アクリル樹脂としては、昭和電工(株)製のAP−2920を用いた。また、助剤としては、分散剤、消泡剤等を用いた。
また、活性炭44.4重量部、アクリル樹脂(固形分50%)11.1重量部及び水44.5重量部を配合し、水性塗料A3を準備した。ここで、活性炭としては、上記水性塗料A1のものを用いた。また、アクリル樹脂としては、上記水性塗料A2のものを用いた。
また、活性白土9重量部、化学吸着剤1.5重量部、アクリル樹脂(固形分40%)6.3重量部、酸化チタン1.8重量部、増量剤53重量部、助剤0.3重量部及び水29.9重量部を配合し、水性塗料B2を準備した。ここで、活性白土としては、上記水性塗料B1のものを用いた。また、化学吸着剤としては、東亞合成(株)のケスモン(登録商標)NS−231を用いた。また、アクリル樹脂としては、上記水性塗料A1のものを用いた。また、酸化チタンとしては、上記水性塗料B1のものを用いた。また、増量剤としては、上記水性塗料B1のものを用いた。また、助剤としては、上記水性塗料A2のものを用いた。
また、活性白土9重量部、化学吸着剤5重量部、アクリル樹脂(固形分40%)10重量部、酸化チタン1.5重量部、増量剤45.4重量部、助剤0.2重量部及び水30.3重量部を配合し、水性塗料B3を準備した。ここで、活性白土としては、上記水性塗料B1のものを用いた。また、化学吸着剤としては、上記水性塗料B2のものを用いた。また、アクリル樹脂としては、上記水性塗料A1のものを用いた。また、酸化チタンとしては、上記水性塗料B1のものを用いた。また、増量剤としては、上記水性塗料B1のものを用いた。また、助剤としては、上記水性塗料A2のものを用いた。
続いて、密度0.35g/cmで厚さ9mmのロックウール吸音板の表面に、上記水性塗料A2を湿潤状態で180g/mとなるようにスプレー塗布し、180℃で90秒乾燥させた後に上記水性塗料B2を湿潤状態で200g/mとなるようにスプレー塗布し、180℃で90秒乾燥させることにより、実施例2の天井板を準備した。
また、密度0.35g/cmで厚さ9mmのロックウール吸音板の表面に、上記水性塗料A3を湿潤状態で180g/mとなるようにスプレー塗布し、180℃で90秒乾燥させた後に上記水性塗料B3を湿潤状態で200g/mとなるようにスプレー塗布し、180℃で90秒乾燥させることにより、実施例3の天井板を準備した。
また、比較例2として、密度0.35g/cmで厚さ9mmのロックウール吸音板を準備した。
また、比較例3として、大建工業(株)製の天井板「クリアトーン(登録商標)」(密度0.35g/cm、厚さ12mm)を準備した。
ここで、上記準備した実施例2及び3並びに比較例2及び3の天井板を所定サイズに切断し、裏面及び小口をアルミニウムテープで被覆して、アルミニウムテープから露出した面積が0.002mの試験体を作製した。
さらに、上記実施例2及び3並びに比較例2及び3の試験体を5Lのガスバッグにそれぞれ入れ(気積率(空間体積に対する塗膜面積の比)0.4m/m)、高齢者介護環境臭の臭気ガスを封入し、常温で4時間放置した後に、ガスバッグ内の臭気強度及びニオイセンサー値を測定した。ここで、高齢者介護環境臭の臭気ガスは、1.32ppbの硫化水素、0.32ppbのメチルメルカプタン、0.344ppbのノルマル吉草酸、0.698ppbのイソ吉草酸、及び25.3ppbのアセトアルデヒドを含むものである。また、臭気強度については、図5の表に示す6段階臭気強度表示法に基づいて官能評価を行い、4名の測定者の平均値により求めた。また、ニオイセンサー値については、新コスモス電気(株)製の「XP−329IIIR」を用いて測定した。
実験結果としては、図4の表に示すように、高齢者介護環境臭に対して、実施例2及び3の天井板は、比較例2及び3の天井板よりも高い消臭性能を有することが分かった。
<実験3〜高齢者介護環境臭に対する消臭性能の評価2〜>
図6及び図7は、本実施形態の天井板20の実施例4における高齢者介護環境臭に対する臭気強度及びニオイセンサー値を示す表である。
まず、活性炭44重量部、アクリル樹脂(固形分40%)11重量部及び水45重量部を配合し、水性塗料A4を準備した。ここで、活性炭としては、上記水性塗料A1のものを用いた。また、アクリル樹脂としては、上記水性塗料A1のものを用いた。
また、活性白土10重量部、アクリル樹脂(固形分40%)6重量部、酸化チタン2.1重量部、増量剤62重量部、及び水22重量部を配合し、水性塗料B4を準備した。ここで、活性白土としては、上記水性塗料B1のものを用いた。また、アクリル樹脂としては、上記水性塗料A1のものを用いた。また、酸化チタンとしては、上記水性塗料B1のものを用いた。また、増量剤としては、上記水性塗料B1のものを用いた。
続いて、密度0.35g/cmで厚さ9mmのロックウール吸音板の表面に、上記水性塗料A4を湿潤状態で180g/mとなるようにスプレー塗布し、160℃で210秒乾燥させた後に上記水性塗料B4を湿潤状態で180g/mとなるようにスプレー塗布し、160℃で210秒乾燥させることにより、実施例4の天井板を準備した。
さらに、縦2m×横2m×高さ2.4mの9.6mの室内の天井面(気積率0.36m/m)、又は天井面及び壁面1面(気積率0.76m/m)に実施例4の天井板を設置し、室内に上記高齢者介護環境臭の臭気ガスを放ち、扇風機で撹拌しながら常温で3時間放置した後に、室内の臭気強度及びニオイセンサー値を測定した。ここで、臭気強度については、上記6段階臭気強度表示法に基づいて官能評価を行い、6名の測定者の平均値により求めた。また、気積率0.36m/mのニオイセンサー値については、新コスモス電気(株)製の「XP−329IIIR」を用いて測定し、気積率0.76m/mのニオイセンサー値については、新コスモス電気(株)製の「XP−329m」を用いて測定した。
実験結果としては、図6の表及び図7の表に示すように、実施例4の天井板では、実際の室内空間に放たれた高齢者介護環境臭に対して、消臭効果が得られることが分かった。
<実験4〜天井板の白色度の評価〜>
図8は、本実施形態の天井板20の実施例2並びに比較例1、4及び5における白色度を示す表である。
まず、100重量部の上記水性塗料B2と、22重量部の酸化チタン分散液(固形分60%)とを混合し、水性塗料B5を準備した。
続いて、密度0.35g/cmで厚さ9mmのロックウール吸音板の表面に、上記水性塗料A2を湿潤状態で180g/mとなるようにスプレー塗布し、180℃で90秒乾燥させることにより、下塗りのみの比較例4の天井板を準備した。
また、密度0.35g/cmで厚さ9mmのロックウール吸音板の表面に、上記水性塗料A2を湿潤状態で180g/mとなるようにスプレー塗布し、180℃で90秒乾燥させた後に上記水性塗料B5を湿潤状態で200g/mとなるようにスプレー塗布し、180℃で90秒乾燥させることにより、比較例5の天井板を準備した。
上記比較例1、実施例2、比較例4及び比較例5の天井板の表面の白色度(L)を色彩色差計(コニカミノルタ(株)製のCM−600d)により測定した。
実験結果としては、図8の表に示すように、実施例2の天井板では、酸化チタンを増量した比較例5のものとあまり変わらないので、下塗りの活性炭層の活性炭に起因する黒色を上塗りの活性白土層で十分に隠蔽することができることが分かった。
以上説明したように、本実施形態の消臭塗膜(消臭塗膜構造)15及びそれを備えた天井板20によれば、板状基材10の表面に設けられた消臭塗膜(消臭塗膜構造)15が、活性炭を含む活性炭層11と、活性炭層11に積層された活性白土を含む活性白土層12とを備えているので、活性炭を含む活性炭層11により、硫化水素、メチルメルカプタン等の硫黄系臭が消臭されると共に、活性白土を含む活性白土層12により、トリメチルアミン等の窒素系臭が消臭される。ここで、活性炭層11及び活性白土層12は、各層内に存在する多数の空隙により通気性が高いので、互いに積層されていても、互いの消臭性能を維持することができる。そのため、天井板20の板状基材10の表面に設けられた消臭塗膜15において、積層状態に塗装された活性炭層11及び活性白土層12により、複合臭に対して十分な消臭効果を得ることができる。
また、本実施形態の消臭塗膜(消臭塗膜構造)15及びそれを備えた天井板20によれば、活性炭層11が板状基材10側に設けられているので、活性炭層11が黒く着色しても、天井板20の表面側に設けられた活性白土層12により、活性炭層11の黒色を隠蔽することができる。これにより、建築物の種類(戸建て、公共施設等)及び部屋の種類(リビング、トイレ等)を問うことなく、天井板20を施工することができる。
また、本実施形態の消臭塗膜(消臭塗膜構造)15及びそれを備えた天井板20によれば、活性白土層12がアルデヒド系ガスを化学的に吸着する吸着剤を含んでいるので、アセトアルデヒド等のアルデヒド系臭に対する消臭効果を向上させることができる。
また、本実施形態の消臭塗膜(消臭塗膜構造)15及びそれを備えた天井板20によれば、板状基材10が天井板20を構成しており、天井板20は、通常、表面に接触し難い内装用建材であるので、活性炭層11に含まれる活性炭、及び活性白土層12に含まれる活性白土の脱落を抑制することができる。
なお、本実施形態では、内装用建材として、天井板を例示したが、本発明は、壁材等のその他の内装用建材にも適用することができる。
また、本実施形態では、内装用建材の基材として板状基材を例示したが、内装用建材の基材としては、塗装可能であれば、その形状(柱状、粒状、メッシュ状等)や材質(木材、合板、無機板、繊維、樹脂、金属、布、畳等)を問わず使用することができる。
また、本実施形態では、消臭塗膜を備えた住宅の内装用建材を例示したが、本発明は、輸送用コンテナや段ボール等の輸送容器にも適用することができる。
以上説明したように、本発明は、複合臭に対して十分な消臭効果を得ることができるので、極めて有用である。
10 板状基材
11 活性炭層
12 活性白土層
15 消臭塗膜(消臭塗膜構造)
20 天井板(内装用建材)
30 室内空間

Claims (7)

  1. 基材の表面に塗装された消臭塗膜構造であって、
    活性炭を含む活性炭層と、該活性炭層に積層され、活性白土を含む活性白土層とを備えていることを特徴とする消臭塗膜構造。
  2. 請求項1に記載された消臭塗膜構造において、
    上記活性白土層は、アルデヒド系ガスを化学的に吸着する吸着剤を含んでいることを特徴とする消臭塗膜構造。
  3. 基材と、
    上記基材の表面に設けられた消臭塗膜とを備えた内装用建材であって、
    上記消臭塗膜は、活性炭を含む活性炭層と、該活性炭層に積層され、活性白土を含む活性白土層とを備えていることを特徴とする内装用建材。
  4. 請求項3に記載された内装用建材において、
    上記活性炭層は、上記基材側に設けられていることを特徴とする内装用建材。
  5. 請求項3又は4に記載された内装用建材において、
    上記活性白土層は、アルデヒド系ガスを化学的に吸着する吸着剤を含んでいることを特徴とする内装用建材。
  6. 請求項3〜5の何れか1つに記載された内装用建材において、
    上記基材は、天井板を構成していることを特徴とする内装用建材。
  7. 請求項3〜6の何れか1つに記載された内装用建材を用いることを特徴とする室内空間。
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