以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態
2.第2の実施の形態
3.第3の実施の形態
4.第4の実施の形態
<1.第1の実施の形態>
[構成例]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置(画像形成装置1)の一構成例を表すものである。画像形成装置1は、例えば普通用紙等からなる記録媒体に対して、電子写真方式を用いて画像を形成するプリンタとして機能するものである。
画像形成装置1は、ピックアップローラ11と、搬送ローラ12と、レジストローラ13と、4つの画像形成部20(20K,20Y,20M,20C)と、4つのトナー収容部28(28K,28Y,28M,28C)と、4つの露光部29(29K,29Y,29M,29C)と、転写部30と、定着部40と、排出ローラ19を備えている。これらの部材は、記録媒体9を搬送する搬送路8に沿って配置されている。
ピックアップローラ11は、媒体収納部7に収納されている記録媒体9をその最上部から1枚ずつ取り出し、取り出した記録媒体9を搬送路8に送り出す部材である。
搬送ローラ12は、搬送路8を挟む1対のローラにより構成される部材であり、ピックアップローラ11により取り出された記録媒体9を搬送路8に沿って搬送するものである。
レジストローラ13は、搬送路8を挟む1対のローラにより構成される部材であり、記録媒体9の斜行を矯正するとともに、搬送路8に沿って記録媒体9を4つの画像形成部20に導くものである。
4つの画像形成部20は、トナー像をそれぞれ形成するものである。具体的には、画像形成部20Kは黒色のトナー像を形成するものであり、画像形成部20Yは黄色のトナー像を形成するものであり、画像形成部20Mはマゼンタ色のトナー像を形成するものであり、画像形成部20Cはシアン色のトナー像を形成するものである。画像形成部20K,20Y,20M,20Cは、記録媒体9の搬送方向Fにおいて、この順で配置されている。
4つの画像形成部20のそれぞれは、感光体21と、帯電ローラ22と、現像ローラ23と、供給ローラ24とを有している。
感光体21は、表面(表層部分)に静電潜像を担持する部材である。感光体21は、感光体モータ(図示せず)から伝達された動力により、この例では時計回りで回転する。感光体21は、帯電ローラ22により帯電し、露光部29により露光される。これにより、感光体21の表面には、静電潜像が形成される。そして、現像ローラ23によりトナーが供給されることにより、感光体21には、静電潜像に応じたトナー像が形成(現像)されるようになっている。
帯電ローラ22は、感光体21の表面(表層部分)を帯電させる部材である。帯電ローラ22は、感光体21の表面(周面)に接するように配置されており、所定の押し付け量で感光体21に押し付けられように配置されている。帯電ローラ22は、感光体21の回転に応じて、この例では反時計回りで回転する。帯電ローラ22には、高圧電源部58(後述)により所定の帯電電圧が印加されるようになっている。
現像ローラ23は、帯電したトナーを表面に担持する部材である。現像ローラ23は、感光体21の表面(周面)に接するように配置されるとともに、所定の押し付け量で感光体21に押し付けられように配置されている。現像ローラ23は、感光体モータ(図示せず)から伝達された動力により、この例では反時計回りで回転する。現像ローラ23には、高圧電源部58(後述)により所定の現像電圧が印加されるようになっている。
供給ローラ24は、トナー収容部28内に貯蔵されたトナーを、現像ローラ23に対して供給する部材である。供給ローラ24は、現像ローラ23の表面(周面)に接するように配置されるとともに、所定の押し付け量で現像ローラ23に押し付けられように配置されている。供給ローラ24は、感光体モータ(図示せず)から伝達された動力により、この例では反時計回りで回転する。これにより、供給ローラ24の表面と現像ローラ23の表面との間には摩擦が生じ、トナーが、いわゆる摩擦帯電により帯電する。供給ローラ24には、高圧電源部58(後述)により所定の供給電圧が印加されるようになっている。
4つのトナー収容部28は、トナーを貯蔵するものである。具体的には、トナー収容部28Kは黒色のトナーを貯蔵し、トナー収容部28Yは黄色のトナーを貯蔵し、トナー収容部28Mはマゼンタ色のトナーを貯蔵し、トナー収容部28Cはシアン色のトナーを貯蔵するようになっている。4つのトナー収容部28は、この例では、対応する画像形成部20と、それぞれ分離可能に構成されている。
4つの露光部29は、4つの画像形成部20の感光体21に対して光をそれぞれ照射する部材であり、例えばLED(Light Emitting Diode)ヘッドを用いて構成されるものである。露光部29Kは、画像形成部20Kの感光体21に対して光を照射し、露光部29Yは、画像形成部20Yの感光体21に対して光を照射し、露光部29Mは、画像形成部20Mの感光体21に対して光を照射し、露光部29Cは、画像形成部20Cの感光体21に対して光を照射する。これにより、これらの感光体21は、各露光部29によりそれぞれ露光される。その結果、各感光体21の表面には、静電潜像が形成されるようになっている。
転写部30は、4つの画像形成部20K,20Y,20M,20Cにより形成されたトナー像を、記録媒体9の被転写面上に転写するものである。転写部30は、転写ベルト31と、4つの転写ローラ32(32K,32Y,32M,32C)とを有している。転写ベルト31は、搬送路8に沿って記録媒体9を搬送方向Fに向かって搬送するものである。転写ローラ32Kは、搬送路8および転写ベルト31を介して画像形成部20Kの感光体21に対向配置されており、転写ローラ32Yは、搬送路8および転写ベルト31を介して画像形成部20Yの感光体21に対向配置されており、転写ローラ32Mは、搬送路8および転写ベルト31を介して画像形成部20Mの感光体21に対向配置されており、転写ローラ32Cは、搬送路8および転写ベルト31を介して画像形成部20Cの感光体21に対向配置されている。転写ローラ32K,32Y,32M,32Cのそれぞれには、高圧電源部58(後述)により所定の転写電圧が印加される。これにより、画像形成装置1では、各画像形成部20により形成されたトナー像が、記録媒体9の被転写面上に転写されるようになっている。
定着部40は、記録媒体9に対し熱および圧力を付与することにより、記録媒体9上に転写されたトナー像を記録媒体9に定着させる部材である。定着部40は、ヒートローラ41と、加圧ローラ43と、温度センサ44とを有している。ヒートローラ41は、記録媒体9上のトナーに対して熱を付与する部材である。ヒートローラ41は、2つのヒータ42A,42Bを有している。ヒータ42A,42Bは、例えば、ハロゲンヒータやセラミックヒータ等を用いて構成され、例えば記録媒体9の媒体サイズや厚さなどに応じて選択的に使用される。加圧ローラ43は、ヒートローラ41との間に圧接部が形成されるように配置され、記録媒体9上のトナーに対して圧力を付与する部材である。温度センサ44は、ヒートローラ41の表面温度を検出する部材であり、例えばサーミスタを用いて構成されるものである。これにより、定着部40では、記録媒体9上のトナーが、加熱され、融解し、加圧される。その結果、トナー像が記録媒体9上に定着するようになっている。
排出ローラ19は、搬送路8を挟む1対のローラにより構成される部材であり、記録媒体9を画像形成装置1の外に排出するものである。
図2,3は、画像形成装置1における制御機構の一例を表すものである。画像形成装置1は、制御部50と、電源部100とを備えている。なお、図3には、定着部40をも描いている。定着部40は、ヒータ42A,42Bを保護するためのサーモスタット45を有している。
制御部50は、通信部51と、操作部52と、表示部53と、ROM(Read Only Memory)54と、RAM(Random Access Memory)55と、センサ制御部56と、ヒータ制御部57と、高圧電源部58と、露光制御部59と、アクチュエータ駆動部48と、CPU(Central Processing Unit)49を有している。
通信部51は、例えばUSB(Universal Serial Bus)やLAN(Local Area Network)を用いて通信を行うものであり、例えば、ホストコンピュータ(図示せず)から送信された、印刷データDPを受信するものである。操作部52は、ユーザの操作を受け付けるものであり、例えば各種ボタンやタッチパネルなどを用いて構成されるものである。表示部53は、画像形成装置1の動作状態などを表示するものであり、例えば、液晶ディスプレイや各種インジケータを用いて構成されるものである。ROM54は、不揮発性のメモリであり、CPU49で実行される各種プログラムを記憶するものである。RAM55は、揮発性のメモリであり、一時記憶領域として機能するものである。センサ制御部56は、画像形成装置1に設けられた各種センサの動作を制御するものである。すなわち、画像形成装置1には、図示していないが、例えば、搬送路8における記録媒体9の位置を検出するセンサや、画像の濃度を検出するセンサ、色ずれを補正するためのセンサなどの様々なセンサが設けられており、センサ制御部56は、これらのセンサの動作を制御するようになっている。
ヒータ制御部57は、定着部40のヒータ42A,42Bの動作を制御するものである。具体的には、ヒータ制御部57は、図3に示したように、ゼロクロス信号SZ、検出信号DET1A,DET1B、および定着部40の温度センサ44から供給された温度検出信号TEMPに基づいて、トライアック制御信号CTRL1A,CTRL1Bおよびリレー制御信号CTRL2を生成することにより、ヒータ42A,42Bの動作を制御するようになっている。
高圧電源部58は、帯電電圧、現像電圧、供給電圧、転写電圧など、画像形成装置1で使用される様々な高圧電圧を生成するものである。露光制御部59は、4つの露光部29の動作を制御するものである。アクチュエータ駆動部48は、画像形成装置1に設けられた各種モータ、クラッチ、ソレノイド、空冷用ファンなどのアクチュエータを駆動するものである。
CPU49は、各種プログラムを実行し、その実行結果に基づいて画像形成装置1内の各ブロックの動作を制御することにより、画像形成装置1の全体動作を制御するものである。
電源部100(図3)は、保護回路101と、フィルタ102と、直流信号生成部103と、トライアック回路110A,110Bと、誤動作検出回路120A,120Bと、リレー回路130と、ゼロクロス検出回路140とを有している。電源部100は、電源端子TL,TNを有しており、これらの電源端子TL,TNを介して商用電源99に接続されている。電源端子TLは、いわゆるライン端子であり、電源端子TNは、いわゆるニュートラル端子である。これにより、電源部100は、商用電源99から交流の電源信号Sacが供給されるようになっている。
保護回路101は、例えば、過電流対策用のヒューズや、雷サージ対策用のバリスタなどを用いて構成されるものである。フィルタ102は、例えば、コモンモードチョークコイルまたはチョークコイルと、コンデンサとを用いて構成されるものである。保護回路101およびフィルタ102は、電源端子TL,TNからノードNL,NNへの経路において、この順に配置されている。ここで、ノードNLは電源端子TL(ライン端子)に対応し、ノードNNは電源端子TN(ニュートラル端子)に対応する。これにより、ノードNL,NNには、電源信号Sacが現れるようになっている。
直流信号生成部103は、ノードNL,NNに接続され、電源信号Sacに基づいて、24Vの直流信号Sdc24および5Vの直流信号Sdc5を生成するものである。直流信号生成部103は、例えば、整流回路、平滑回路、およびDC−DC変換回路を用いて構成される。整流回路は、例えば複数のダイオードを用いて構成される。整流回路は、例えば、いわゆるブリッジダイオードを用いることができる。平滑回路は、例えば、電解コンデンサを用いて構成される。また、直流信号生成部103には、例えば、電源オン時の突入電流を抑制するための回路をさらに設けてもよい。24Vの直流信号Sdc24は、この例では、画像形成装置1に設けられた各種モータ、クラッチ、ソレノイド、空冷用ファンなどのアクチュエータに供給される。また、5Vの直流信号Sdc5は、この例では、制御部50に電源電圧として供給される。
なお、これに限定されるものではなく、例えば、直流信号生成部103は、5Vより低い電圧(例えば3.3V)の直流信号を生成し、生成した直流信号を制御部50に電源電圧として供給してもよい。また、制御部50が、5Vの直流信号Sdc5や24Vの直流信号Sdc24に基づいて、より低い電圧(例えば3.3V)の直流信号を生成し、生成した直流信号を電源電圧として用いてもよい。
トライアック回路110Aは、トライアックを含んで構成され、トライアック制御信号CTRL1Aに基づいてオンオフするものである。トライアック回路110Aは、ノードNNとノードN1Aとの間に挿設されている。このノードN1Aは、定着部40のヒータ42Aの一端に接続されている。
トライアック回路110Bは、トライアックを含んで構成され、トライアック制御信号CTRL1Bに基づいてオンオフするものである。トライアック回路110Bは、ノードNNとノードN1Bとの間に挿設されている。このノードN1Bは、定着部40のヒータ42Bの一端に接続されている。
誤動作検出回路120Aは、トライアック回路110Aにおけるトライアック115(後述)のオンオフに応じた信号(検出信号DET1A)を出力するものである。誤動作検出回路120Aは、ノードN1AとノードNLとの間に挿設されている。
誤動作検出回路120Bは、トライアック回路110Bにおけるトライアック115(後述)のオンオフに応じた信号(検出信号DET1B)を出力するものである。誤動作検出回路120Bは、ノードN1BとノードNLとの間に挿設されている。
リレー回路130は、リレーを含んで構成され、リレー制御信号CTRL2に基づいてオンオフするものである。リレー回路130は、ノードN2とノードNLとの間に挿設されている。このノードN2は、サーモスタット45を介して、ヒータ42A,42Bの他端に接続されている。
ゼロクロス検出回路140は、電源信号Sacに基づいて、いわゆるゼロクロスタイミング付近でパルスを生成することにより、ゼロクロス信号SZを生成するものである。ゼロクロス検出回路140は、ノードNNとノードN2との間に挿設されている。
この例では、ゼロクロス検出回路140をノードN2に接続したので、リレー回路130がオフ状態である場合にはゼロクロス検出回路140が動作しないので、消費電力を低減させることができる。なお、これに限定されるものではなく、ゼロクロス検出回路140をノードNNとノードNLとの間に挿設しておよい。この場合には、ゼロクロス検出回路140は、リレー回路130がオフ状態である場合にも動作することができるので、例えば、電源信号Sacが供給されているかどうかを検出することができる。
この構成により、画像形成装置1では、トライアック回路110Aおよびリレー回路130がともにオン状態になることによりヒータ42Aが加熱され、同様に、トライアック回路110Bおよびリレー回路130がともにオン状態になることによりヒータ42Bが加熱されるようになっている。
図4は、電源部100の要部の一構成例を表すものである。この図4は、トライアック回路110A,110B、誤動作検出回路120A,120B、リレー回路130、およびゼロクロス検出回路140を示している。また、定着部40のヒータ42A,42Bおよびサーモスタット45をも図示している。
トライアック回路110Aは、フォトトライアックカプラ111と、抵抗素子112,113と、容量素子114と、トライアック115とを有している。フォトトライアックカプラ111の発光ダイオードのアノードにはトライアック制御信号CTRL1Aが供給され、カソードは接地されている。なお、これに限定されるものではなく、フォトトライアックカプラ111の発光ダイオードのカソードにも制御信号を供給してもよい。フォトトライアックカプラ111のフォトトライアックの一端は抵抗素子112の他端に接続され、他端は抵抗素子113の一端、容量素子114の一端、およびトライアック115の制御端子に接続されている。抵抗素子112の一端はノードNNに接続され、他端はフォトトライアックカプラ111のフォトトライアックの一端に接続されている。抵抗素子113の一端はフォトトライアックカプラ111のフォトトライアックの他端、容量素子114の一端、およびトライアック115の制御端子に接続され、他端はノードN1Aに接続されている。容量素子114の一端は、フォトトライアックカプラ111のフォトトライアックの他端、抵抗素子113の一端、およびトライアック115の制御端子に接続され、他端はノードN1Aに接続されている。トライアック115の制御端子はフォトトライアックカプラ111のフォトトライアックの他端、抵抗素子113の一端、および容量素子114の一端に接続され、一端はノードNNに接続され、他端はノードN1Aに接続されている。
トライアック回路110Bは、トライアック回路110Aと同様の構成を有するものであり、フォトトライアックカプラ111と、抵抗素子112,113と、容量素子114と、トライアック115とを有している。フォトトライアックカプラ111の発光ダイオードのアノードにはトライアック制御信号CTRL1Bが供給されている。抵抗素子112の一端およびトライアック115の一端はノードNNに接続されている。抵抗素子113の他端、容量素子114の他端、およびトライアック115の他端は、ノードN1Bに接続されている。
誤動作検出回路120Aは、ダイオード121と、フォトカプラ122と、ダイオード123とを有している。ダイオード121のアノードはノードN1Aに接続され、カソードはフォトカプラ122の発光ダイオードのアノードに接続されている。フォトカプラ122の発光ダイオードのアノードは、ダイオード121のカソードに接続され、カソードはダイオード123のアノードに接続されている。フォトカプラ122のフォトトランジスタのコレクタは検出信号DET1Aを出力し、エミッタは接地されている。ヒータ制御部57において、検出信号DET1Aの入力端子にはプルアップ抵抗が設けられている。ダイオード123のアノードはフォトカプラ122の発光ダイオードのカソードに接続され、カソードは抵抗素子129を介してノードNLに接続されている。なお、この誤動作検出回路120Aでは、2つのダイオード121,123を設けたが、これに限定されるものではなく、どちらか一方を省いてもよい。
この構成により、誤動作検出回路120Aでは、トライアック回路110Aのトライアック115がオン状態である場合において、ノードN1A(ノードNN)における電圧がノードNLにおける電圧よりも高いときに、ノードN1Aから、ダイオード121、フォトカプラ122、およびダイオード123を介してノードNLに向かって電流が流れ、検出信号DET1Aは低レベルになる。また、ノードN1A(ノードNN)における電圧がノードNLにおける電圧よりも低いときは、誤動作検出回路120Aに電流が流れないので、検出信号DET1Aは高レベルなる。このように、誤動作検出回路120Aは、トライアック回路110Aのトライアック115がオン状態である場合に、交流の電源信号Sacの半周期に対応する期間において、検出信号DET1Aを低レベルにするようになっている。
誤動作検出回路120Bは、誤動作検出回路120Aと同様の構成を有するものであり、ダイオード121と、フォトカプラ122と、ダイオード123とを有している。ダイオード121のアノードはノードN1Bに接続されている。フォトカプラ122のフォトトランジスタのコレクタは検出信号DET1Bを出力する。ヒータ制御部57において、検出信号DET1Bの入力端子にはプルアップ抵抗が設けられている。ダイオード123のカソードは抵抗素子129を介してノードNLに接続されている。
この構成により、誤動作検出回路120Bは、トライアック回路110Bのトライアック115がオン状態である場合に、交流の電源信号Sacの半周期に対応する期間において、検出信号DET1Bを高レベルにするようになっている。
リレー回路130は、リレー131と、ダイオード132を有している。リレー131のコイルの一端にはリレー制御信号CTRL2が供給され、他端は接地されている。なお、これに限定されるものではなく、リレー131のコイルの他端にも制御信号を供給してもよい。リレー131のスイッチの一端はノードN2に接続され、他端はノードNLに接続されている。ダイオード132のアノードはリレー131のコイルの他端に接続され、カソードはリレー131のコイルの一端に接続されている。このダイオード132は、リレー131のコイルによる逆起電力からヒータ制御部57などの回路を保護するためのものである。
ゼロクロス検出回路140は、整流ダイオード回路141と、フォトカプラ146と、抵抗素子147とを有している。整流ダイオード回路141は、4つのダイオード142〜145を有している。ダイオード142のアノードはダイオード145のカソードおよび抵抗素子147の一端に接続され、カソードはダイオード143のカソードおよびフォトカプラ146の発光ダイオードのアノードに接続されている。ダイオード143のアノードはノードNNに接続され、カソードはダイオード142のカソードおよびフォトカプラ146の発光ダイオードのアノードに接続されている。ダイオード144のアノードはダイオード145のアノードおよびフォトカプラ146の発光ダイオードのカソードに接続され、カソードはノードNNに接続されている。ダイオード145のアノードはダイオード144のアノードおよびフォトカプラ146の発光ダイオードのカソードに接続され、カソードはダイオード142のアノードおよび抵抗素子147の一端に接続されている。フォトカプラ146の発光ダイオードのアノードは整流ダイオード回路141のダイオード142,143のカソードに接続され、カソードは整流ダイオード回路141のダイオード144,145のアノードに接続されている。フォトカプラ146のフォトトランジスタのコレクタはゼロクロス信号SZを出力し、カソードは接地されている。ヒータ制御部57において、ゼロクロス信号SZの入力端子にはプルアップ抵抗が設けられている。抵抗素子147の一端は整流ダイオード回路141のダイオード142のアノードおよびダイオード145のカソードに接続され、他端はノードN2に接続されている。
この構成により、ゼロクロス検出回路140は、交流の電源信号Sacを整流する。具体的には、ゼロクロス検出回路140では、リレー回路130のリレー131がオン状態である場合において、ノードN2(ノードNL)における電圧がノードNNにおける電圧よりも高いときに、ノードN2から、抵抗素子147、ダイオード142、フォトカプラ146、およびダイオード144を介してノードNNに向かって電流が流れ、ゼロクロス信号SZが低レベルになる。また、ノードN2(ノードNL)における電圧がノードNNにおける電圧よりも低いときに、ノードNNから、ダイオード143、フォトカプラ146、ダイオード145、および抵抗素子147を介してノードN2に向かって電流が流れ、ゼロクロス信号SZが低レベルになる。また、ノードN2(ノードNL)における電圧がノードNNにおける電圧とほぼ等しいときは、ゼロクロス検出回路140に電流が流れないので、ゼロクロス信号SZは高レベルになる。このように、ゼロクロス検出回路140は、電源信号Sacのいわゆるゼロクロスタイミング付近において、ゼロクロス信号SZを高レベルにするようになっている。
[動作および作用]
続いて、本実施の形態の画像形成装置1の動作および作用について説明する。
(全体動作概要)
まず、図1,2を参照して、画像形成装置1の全体動作概要を説明する。画像形成装置1では、通信部51がホストコンピュータから印刷データDPを受け取ると、ヒータ制御部57が、CPU49からの指示に基づいて、定着部40のヒータ42A,42Bに電力を供給させる。温度センサ44が検出したヒートローラ41の表面温度が、定着動作に適した温度に到達すると、CPU49は、画像形成動作を開始させる。
画像形成動作では、まず、アクチュエータ駆動部48が、CPU49からの指示に基づいて、ピックアップローラ11を動作させるとともに、搬送ローラ12およびレジストローラ13を動作させる。これにより、記録媒体9は搬送路8に沿って搬送される。
そして、アクチュエータ駆動部48は、図示しない感光体モータを制御することにより、4つの画像形成部20内の感光体21、現像ローラ23、および供給ローラ24をそれぞれ回転させる。また、アクチュエータ駆動部48は、転写ベルト31を循環搬送させる。高圧電源部58は、帯電電圧、現像電圧、供給電圧、転写電圧など、画像形成装置1で使用される様々な高圧電圧を生成する。露光制御部59は、4つの露光部29の動作を制御する。これにより、各画像形成部20の感光体21の表面には、まず、静電潜像が形成され、その後に、その静電潜像に応じてトナー像が形成される。そして、各画像形成部20の感光体21のトナー像は、記録媒体9の被転写面に転写される。
そして、アクチュエータ駆動部48は、ヒートローラ41および加圧ローラ43を回転させる。これにより、定着部40では、記録媒体9上のトナーが、加熱され、融解し、加圧される。その結果、トナー像が記録媒体9上に定着する。そして、アクチュエータ駆動部48は、排出ローラ19を回転させる。これにより、トナーが定着した記録媒体9が排出される。
(詳細動作)
次に、電源投入後のウォームアップ動作について詳細に説明する。まず、正常な動作について説明し、その後に、誤動作が生じた場合の動作について説明する。
図5は、電源部100の一動作例を表すものであり、(A)は電源信号Sacの波形を示し、(B)は直流信号Sdc24の波形を示し、(C)は直流信号Sdc5の波形を示し、(D)はゼロクロス信号SZの波形を示し、(E)は検出信号DET1Aの波形を示し、(F)はリレー制御信号CTRL2の波形を示し、(G)はトライアック制御信号CTRL1Aの波形を示し、(H)はヒータ42Aに流れる電流(ヒータ電流I42A)の波形を示す。ここで、図5(A)に示した電源信号Sacの波形は、ノードNL(ライン)における電圧からノードNN(ニュートラル)における電圧を引いた電圧の波形を示す。この例では、ヒータ42Aについての動作のみを示しているが、ヒータ42Bについても同様である。
まず、タイミングt1において、画像形成装置1に電源が投入されることにより、電源部100に、商用電源99から電源信号Sacが供給される(図5(A))。直流信号生成部103は、この電源信号Sacに基づいて、直流信号Sdc24,Sdc5を生成する。直流信号Sdc24,Sdc5の電圧は、それぞれ24V、5Vに向かって徐々に増加する(図5(B),(C))。そして、直流信号Sdc24の電圧は約24Vに到達し、直流信号Sdc5の電圧は約5Vに到達する。
次に、ヒータ制御部57は、タイミングt2において、リレー制御信号CTRL2を低レベルから高レベルに変化させる(図5(F))。これにより、リレー回路130のリレー131はオン状態になり、ゼロクロス検出回路140に電源信号Sacが供給される。そして、ゼロクロス検出回路140は、このタイミングt2以降において、ゼロクロス信号SZを生成し始める(図5(D))。ゼロクロス信号SZのパルス幅は、例えば、1msec.〜2msec.程度である。
ヒータ制御部57は、このゼロクロス信号SZに基づいて、トライアック制御信号CTRL1Aを生成する(図5(G))。具体的には、ヒータ制御部57は、ゼロクロス信号SZに含まれる2つ以上(図5では2つ)の立ち上がりエッジを用いて、電源信号Sacの位相を把握する。なお、これに限定されるものではなく、ゼロクロス信号SZに含まれる2つ以上の立ち下がりエッジを用いてもよい。そして、ヒータ制御部57は、電源信号Sacにおける、位相が90度〜180度の範囲内のあるタイミング(例えばタイミングt5,t9)、および位相が270度〜360度の範囲内のあるタイミング(例えばタイミングt3,t7)でトライアック制御信号CTRL1Aを低レベルから高レベルに変化させる(図5(G))。これにより、トライアック回路110Aのトライアック115は、例えばタイミングt3〜t4の期間、タイミングt5〜t6の期間、タイミングt7〜t8の期間、タイミングt9〜t10の期間においてオン状態になる。その結果、ヒータ制御部57は、これらの期間においてヒータ42Aに通電を行う(図5(H))。
このようにして、ヒータ制御部57は、いわゆる位相制御を行うことによりヒータ42Aに通電を行う。これにより、突入電流を抑制することができる。すなわち、例えば、ヒータ42Aがハロゲンヒータである場合には、ヒータ42Aが冷えた状態であるときにヒータ42Aに対して通電を開始すると、ヒータ42Aの抵抗値が低いため、突入電流が大きくなってしまう。そこで、ヒータ制御部57は、ヒータ42Aが冷えた状態であるときは、位相制御を行うことにより、ヒータ42Aへの電力供給量を低くする。そして、ヒータ制御部57は、ヒータ42Aが温まり電流が下がってきたら、電力供給量を増やす。このように、ヒータ制御部57は、位相制御をおこなうことにより、突入電流を抑制することができる。また、ウォームアップ動作後の印刷動作においても、このような位相制御をおこなってもよい。
なお、ヒータ42Aがセラミックヒータである場合には、突入電流が低いので、位相制御を行わなくてもよい。
誤動作検出回路120Aは、トライアック回路110Aのトライアック115のオンオフに応じた検出信号DET1Aを生成する(図5(E))。具体的には、タイミングt3においてトライアック115がオン状態になると、電源信号Sacが負であるので、誤動作検出回路120A(図4)において、ノードN1AからノードNLに向かって電流が流れる。これにより、誤動作検出回路120Aは、検出信号DET1Aを低レベルにする。タイミングt7についても同様である。一方、タイミングt5,t9などでは、電源信号Sacが正であるので、誤動作検出回路120A(図4)には電流は流れず、誤動作検出回路120Aは、検出信号DET1Aを高レベルに維持する。ヒータ制御部57は、このような検出信号DET1Aに基づいて、トライアック回路110Aが正常に動作していると判定する。
このようにして、ヒータ42Aに電力が供給され、ウォームアップ動作が行われる。
図6は、誤動作が生じた場合における、電源部100の一動作例を表すものである。この例では、図示していないが、例えば、電源信号Sacがノイズを含み、あるいは電源信号Sacの波形が矩形波に近い波形になっている。
まず、タイミングt11において、ユーザが画像形成装置1の電源スイッチをオンすることにより、電源部100に、商用電源99から電源信号Sacが供給される(図6(A))。
次に、ヒータ制御部57は、タイミングt12において、リレー制御信号CTRL2を低レベルから高レベルに変化させる(図6(F))。これにより、ゼロクロス検出回路140は、ゼロクロス信号SZを生成し始める(図6(D))。
タイミングt12〜t13の期間において、ヒータ制御部57は、トライアック制御信号CTRL1Aを低レベルに維持している(図6(G))。すなわち、ヒータ制御部57は、トライアック回路110Aのトライアック115をオフ状態に維持しようとしている。しかしながら、この例では、トライアック115が、電源信号Sacのノイズや電源信号Sacの波形のひずみに起因して、誤動作してオン状態になり、ヒータ42Aが通電している(図6(H))。誤動作検出回路120Aは、トライアック115がオン状態になっているため、電源信号Sacに応じて、検出信号DET1Aを低レベルと高レベルとの間で変化させる(図6(E))。具体的には、誤動作検出回路120A(図4)では、電源信号Sacが負である期間に対応する期間において、ノードN1AからノードNLに向かって電流が流れる。その結果、検出信号DET1Aは、電源信号Sacが負である期間に対応する期間において低レベルになり、それ以外の期間において高レベルになる。
ヒータ制御部57は、この検出信号DET1Aに基づいて、トライアック回路110Aのトライアック115が誤動作によりオン状態になっていると判定する。具体的には、ヒータ制御部57は、例えば、検出信号DET1Aのエッジ、パルス幅、周期などを用いて、トライアック115が誤動作によりオン状態になっていると判定する。特に、この例では、ヒータ制御部57は、トライアック制御信号CTRL1Aを低レベルに維持しているにもかかわらず、トライアック115がオン状態になっているので、トライアック115が誤動作していると判定する。その際、ヒータ制御部57は、誤判定を防止するため、電源信号Sacの複数の周期に対応する期間にわたって、複数回判定を行う。そして、制御部50は、フェールセーフを実現するための処理を行う。具体的には、ヒータ制御部57は、タイミングt13において、リレー制御信号CTRL2を高レベルから低レベルに変化させる(図6(F))。これにより、画像形成装置1では、ヒータ42Aへの通電を停止する。また、ゼロクロス検出回路140は、これ以降、ゼロクロス信号SZを低レベルに維持する。そして、例えば、表示部53は、エラーを表示する。
このように、画像形成装置1では、誤動作検出回路120A,120Bを設け、トライアック回路110A,110Bにおけるトライアック115の誤動作を検出するようにした。すなわち、トライアック115は、例えば、電源信号Sacがノイズを含む場合や、あるいは電源信号Sacの波形が矩形波に近い波形である場合に、誤動作してオン状態になってしまうおそれがある。また、トライアック115は、例えば、いわゆる熱暴走により、誤動作してオン状態になることもあり得る。画像形成装置1では、誤動作検出回路120A,120Bを設けるようにしたので、このようなトライアック115の誤動作を検出することができる。これにより、リレー回路130をオフ状態にすることにより、ヒータ42A,42Bへの通電を停止することができる。
図7は、電源投入後の画像形成装置1の一動作例を表すものである。
電源が投入されると、まず、ヒータ制御部57は、リレー制御信号CTRL2を高レベルにすることにより、リレー回路130のリレー131をオン状態にする(ステップS101)。
次に、ヒータ制御部57は、検出信号DET1A,DET1Bに基づいて、トライアック回路110Aのトライアック115およびトライアック回路110Bのトライアック115のうちの一方または双方が誤動作しているかどうかを確認する(ステップS102)。
ステップS102において、トライアック回路110Aのトライアック115およびトライアック回路110Bのトライアック115のうちの一方または双方が誤動作している場合(ステップS102において“Y”)には、ヒータ制御部57は、リレー制御信号CTRL2を低レベルにすることにより、リレー回路130のリレー131をオフ状態にする(ステップS103)。そして、制御部50は、画像形成装置1の装置動作を停止し(ステップS104)、表示部53は、エラーが生じたことを表示する(ステップS105)。そして、このフローは終了する。
ステップS102において、トライアック回路110Aのトライアック115およびトライアック回路110Bのトライアック115が両方とも誤動作していない場合(ステップS102において“N”)には、ヒータ制御部57は、図5に示した位相制御により、トライアック回路110A,110Bのトライアック115をオン状態にし(ステップS111)、ウォームアップ動作を行う(ステップS112)。
次に、制御部50は、所定の長さの期間において、通信部51が印刷データDPを受信したかどうかを確認する(ステップS113)。印刷データDPを受信した場合(ステップS113において“Y”)には、画像形成装置1は、その印刷データDPに基づいて画像形成動作を行う(ステップS114)。そして、ステップS121に進む。
ステップS113において、所定の長さの期間において印刷データDPを受信しなかった場合(ステップS113において“N”)には、待機モードに移行する(ステップS121)。そして、ヒータ制御部57は、トライアック制御信号CTRL1A,CTRL1Bを低レベルにすることにより、トライアック回路110A,110Bのトライアック115をともにオフ状態にする(ステップS122)。
次に、ヒータ制御部57は、検出信号DET1A,DET1Bに基づいて、トライアック回路110Aのトライアック115およびトライアック回路110Bのトライアック115のうちの一方または双方が誤動作しているかどうかを確認する(ステップS123)。
ステップS123において、トライアック回路110Aのトライアック115およびトライアック回路110Bのトライアック115のうちの一方または双方が誤動作している場合(ステップS123において“Y”)には、ヒータ制御部57は、リレー制御信号CTRL2を低レベルにすることにより、リレー回路130のリレー131をオフ状態にする(ステップS124)。そして、ステップS104に進む。
ステップS123において、トライアック回路110Aのトライアック115およびトライアック回路110Bのトライアック115が両方とも誤動作していない場合(ステップS123において“N”)には、ヒータ制御部57は、リレー制御信号CTRL2を低レベルにすることにより、リレー回路130のリレー131をオフ状態にする(ステップS125)。
以上で、このフローは終了する。その後、通信部51が印刷データDPを受信した場合には、再度、ステップS101から動作を再開する。
このように、画像形成装置1では、電源投入時や、画像形成動作の開始前、および画像形成動作の終了後に、トライアック115の誤動作を検出するようにしたので、トライアック115に誤動作が生じても、すぐに検出することができる。その結果、画像形成装置1では、トライアック115に誤動作が生じてからすぐに、リレー回路130のリレー131をオフ状態にし、あるいはエラー表示を行うことができるため、トライアック115の誤動作の影響を抑えることができる。
[効果]
以上のように本実施の形態では、誤動作検出回路を設けるようにしたので、トライアックの誤動作の影響を抑えることができる。
[変形例1−1]
上記実施の形態では、電源投入時や、画像形成動作の開始前、および画像形成動作の終了後に、トライアック回路110A,110Bのトライアック115の誤動作を検出したが、これに限定されるものではない。例えば、長時間にわたり連続印刷を行う場合には、トライアック回路110A,110Bのトライアック115はオンオフを繰り返すので、トライアック115がオフ状態になった期間を利用して、トライアック115の誤動作を検出してもよい。
[変形例1−2]
上記実施の形態では、誤動作検出回路120A,120Bを、図4に示したような回路構成で実現したが、この構成に限定されるものではない。例えば、図8に示す電源部100Bのように、ダイオードの向きを変更してもよい。この電源部100Bは、誤動作検出回路160A,160Bを有している。誤動作検出回路160Aは、ダイオード161と、フォトカプラ162と、ダイオード163とを有している。ダイオード161のアノードは抵抗素子129を介してノードNLに接続され、カソードはフォトカプラ162の発光ダイオードのアノードに接続されている。フォトカプラ162の発光ダイオードのアノードは、ダイオード161のカソードに接続され、カソードはダイオード163のアノードに接続されている。フォトカプラ162のフォトトランジスタのコレクタは検出信号DET1Aを出力し、エミッタは接地されている。ダイオード163のアノードはフォトカプラ162の発光ダイオードのカソードに接続され、カソードはノードN1Aに接続されている。
この構成により、誤動作検出回路160Aでは、トライアック回路110Aのトライアック115がオン状態である場合において、ノードNLにおける電圧がノードN1A(ノードNN)における電圧よりも高いときに、ノードNLから、ダイオード161、フォトカプラ162、およびダイオード163を介してノードN1Aに向かって電流が流れ、検出信号DET1Aは低レベルになる。また、ノードNLにおける電圧がノードN1A(ノードNN)における電圧よりも低いときは、誤動作検出回路160Aに電流が流れないので、検出信号DET1Aは高レベルなる。このように、誤動作検出回路160Aは、電源信号Sacが正である期間においてトライアック回路110Aのトライアック115がオン状態になることにより、検出信号DET1Aを低レベルにする。誤動作検出回路160Bについても同様である。
また、例えば、誤動作検出回路120Aを、ゼロクロス検出回路140と同様の構成にし、トライアック回路110Aのトライアック115がオン状態である場合に、電源信号Sacのいわゆるゼロクロスタイミング付近において、検出信号DET1Aを高レベルにしてもよい。この場合、検出信号DET1Aのパルス幅は、上記実施の形態の場合に比べて狭くなる。特に、電源信号Sacの波形が矩形波に近い波形である場合に、検出信号DET1Aのパルス幅は、さらに狭くなる。よって、ヒータ制御部57が、このようなパルス幅の狭い検出信号DET1Aに基づいて正しく動作できる場合には、このような回路を誤動作検出回路120Aとして用いることができる。誤動作検出回路120Bについても同様である。
[変形例1−3]
上記実施の形態では、図3,4に示したように、トライアック回路110A,110BをノードNN(ニュートラル)に接続し、リレー回路130をノードNL(ライン)に接続したが、これに限定されるものではない。これに変えて、例えば、図9,10に示す電源部100Cのように、トライアック回路110A,110BをノードNL(ライン)に接続し、リレー回路130をノードNN(ニュートラル)に接続してもよい。この電源部100Cでは、誤動作検出回路120Aは、ノードNN(ニュートラル)に接続される。
[変形例1−4]
上記実施の形態では、図3,4に示したように、2つの誤動作検出回路120A,120Bを設け、トライアック回路110Aのトライアック115の誤動作およびトライアック回路110Bのトライアック115の誤動作を個別に検出したが、これに限定されるものではない。これに変えて、例えば、図11,12に示す電源部100Dのように、1つの誤動作検出回路150を設け、トライアック回路110Aのトライアック115の誤動作およびトライアック回路110Bのトライアック115の誤動作をまとめて検出してもよい。
この誤動作検出回路150は、ダイオード151,152と、フォトカプラ153と、ダイオード154,155とを有している。ダイオード151のアノードはノードN1Aに接続され、カソードはダイオード152のカソードおよびフォトカプラ153の発光ダイオードのアノードに接続されている。ダイオード152のアノードはノードN1Bに接続され、カソードはダイオード151のカソードおよびフォトカプラ153の発光ダイオードのアノードに接続されている。フォトカプラ153の発光ダイオードのアノードは、ダイオード151,152のカソードに接続され、カソードはダイオード154,155のアノードに接続されている。フォトカプラ153のフォトトランジスタのコレクタは検出信号DET1を出力し、エミッタは接地されている。本変形例に係る制御部50Dのヒータ制御部57Dにおいて、検出信号DET1の入力端子にはプルアップ抵抗が設けられている。ダイオード154のアノードはダイオード155のアノードおよびフォトカプラ153の発光ダイオードのカソードに接続され、カソードは抵抗素子129を介してノードNLに接続されている。ダイオード155のアノードはダイオード154のアノードおよびフォトカプラ153の発光ダイオードのカソードに接続され、カソードは抵抗素子129を介してノードNLに接続されている。
本変形例に係る制御部50Dのヒータ制御部57Dは、ゼロクロス信号SZ、検出信号DET1、および温度検出信号TEMPに基づいて、トライアック制御信号CTRL1A,CTRL1Bおよびリレー制御信号CTRL2を生成することにより、ヒータ42A,42Bの動作を制御する。
この構成により、誤動作検出回路150は、トライアック回路110Aのトライアック115およびトライアック回路110Bのトライアック115のうちの一方または双方がオン状態である場合に、交流の電源信号Sacの半周期に対応する期間において、検出信号DET1を低レベルにする。
[その他の変形例]
また、これらの変形例のうちの2以上を組み合わせてもよい。
<2.第2の実施の形態>
次に、第2の実施の形態に係る画像形成装置2について説明する。本実施の形態は、リレー回路130におけるリレー131のショートを検出するショート検出回路をさらに備えたものである。なお、上記第1の実施の形態に係る画像形成装置1と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
図13は、画像形成装置2の一構成例を表すものである。画像形成装置2は、制御部60と、電源部200とを備えている。
制御部60は、ヒータ制御部67を有している。ヒータ制御部67は、ゼロクロス信号SZ、検出信号DET1A,DET1B,DET2、および温度検出信号TEMPに基づいて、トライアック制御信号CTRL1A,CTRL1Bおよびリレー制御信号CTRL2を生成することにより、ヒータ42A,42Bの動作を制御するものである。
電源部200は、ショート検出回路240を有している。ショート検出回路240は、リレー回路130におけるリレー131のオンオフに応じた信号(検出信号DET2)を出力するものである。ショート検出回路240は、ノードNNとノードN2との間に挿設されている。
図14は、電源部200の要部の一構成例を表すものである。この図14は、トライアック回路110A,110B、誤動作検出回路120A,120B、リレー回路130、ショート検出回路240、およびゼロクロス検出回路140を示している。
ショート検出回路240は、ダイオード241と、フォトカプラ242と、ダイオード243と、抵抗素子244とを有している。ダイオード241のアノードはノードN1に接続され、カソードはフォトカプラ242の発光ダイオードのアノードに接続されている。フォトカプラ242の発光ダイオードのアノードは、ダイオード241のカソードに接続され、カソードはダイオード243のアノードに接続されている。フォトカプラ242のフォトトランジスタのコレクタは検出信号DET2を出力し、エミッタは接地されている。ヒータ制御部67において、検出信号DET2の入力端子にはプルアップ抵抗が設けられている。ダイオード243のアノードはフォトカプラ242の発光ダイオードのカソードに接続され、カソードは抵抗素子244に接続されている。抵抗素子244の一端はダイオード243のカソードに接続され、他端はノードNNに接続されている。
この構成により、ショート検出回路240では、リレー回路130のリレー131がオン状態である場合において、ノードN2(ノードNL)における電圧がノードNNにおける電圧よりも高いときに、ノードN2から、ダイオード241、フォトカプラ242、ダイオード243、および抵抗素子244を介してノードNNに向かって電流が流れ、検出信号DET2は低レベルになる。また、ノードN2(ノードNL)における電圧がノードNNにおける電圧よりも低いときは、ショート検出回路240に電流が流れないので、検出信号DET2は高レベルなる。このように、ショート検出回路240は、リレー回路130のリレー131がオン状態である場合に、交流の電源信号Sacの半周期に対応する期間において、検出信号DET2を低レベルにするようになっている。
図15は、正常な動作における、電源部200の一動作例を表すものであり、(A)は電源信号Sacの波形を示し、(B)は直流信号Sdc24の波形を示し、(C)は直流信号Sdc5の波形を示し、(D)はゼロクロス信号SZの波形を示し、(E)は検出信号DET1Aの波形を示し、(F)は検出信号DET2の波形を示し、(G)はリレー制御信号CTRL2の波形を示し、(H)はトライアック制御信号CTRL1Aの波形を示し、(I)はヒータ42Aに流れる電流(ヒータ電流I42A)の波形を示す。
まず、タイミングt21において、画像形成装置2に電源が投入されることにより、電源部200に、商用電源99から電源信号Sacが供給される(図15(A))。
次に、ヒータ制御部67は、タイミングt22において、リレー制御信号CTRL2を低レベルから高レベルに変化させる(図15(G))。これにより、リレー回路130のリレー131はオン状態になり、ゼロクロス検出回路140およびショート検出回路240に電源信号Sacが供給される。そして、ゼロクロス検出回路140は、ゼロクロス信号SZを生成し始める(図15(D))。
ショート検出回路240は、リレー回路130のリレー131のオンオフに応じた検出信号DET2を生成する(図15(F))。具体的には、ショート検出回路240(図14)では、電源信号Sacが正である期間に対応する期間において、ノードN2からノードNNに向かって電流が流れる。その結果、検出信号DET2は、電源信号Sacが正である期間に対応する期間において低レベルになり、それ以外の期間において高レベルになる。ヒータ制御部67は、この検出信号DET2に基づいて、リレー回路130が正常に動作していると判定する。
また、ヒータ制御部67は、ゼロクロス信号SZに基づいて、トライアック制御信号CTRL1Aを生成する(図15(H))。これにより、トライアック回路110Aのトライアック115は、例えばタイミングt23〜t24の期間、タイミングt25〜t26の期間、タイミングt27〜t28の期間、タイミングt29〜t30の期間においてオン状態になる。その結果、ヒータ制御部67は、これらの期間においてヒータ42Aに通電を行う(図15(I))。
誤動作検出回路120Aは、トライアック回路110Aのトライアック115のオンオフに応じた検出信号DET1Aを生成する(図15(E))。ヒータ制御部67は、この検出信号DET1Aに基づいて、トライアック回路110Aが正常に動作していると判定する。
このようにして、ヒータ42Aに電力が供給され、ウォームアップ動作が行われる。
図16は、誤動作が生じた場合における、電源部200の一動作例を表すものである。この例では、例えば、長い期間使用したことにより、リレー131の接点が溶着し、両端間がショートしている。
まず、タイミングt31において、ユーザが画像形成装置2の電源スイッチをオンすることにより、電源部200に、商用電源99から電源信号Sacが供給される(図16(A))。その後、ゼロクロス検出回路140は、ゼロクロス信号SZを生成し始め(図16(D))、ショート検出回路240は、電源信号Sacに応じて変化する検出信号DET2を生成し始める(図16(F))。すなわち、この例では、ヒータ制御部67は、リレー制御信号CTRL2を低レベルに維持し(図16(G))、リレー回路130のリレー131をオフ状態に維持しようとしている。しかしながら、この例では、リレー131における接点の溶着により、リレー131がショートしている。これにより、ゼロクロス検出回路140およびショート検出回路240に電源信号Sacが供給され、ゼロクロス検出回路140は、ゼロクロス信号SZを生成し、ショート検出回路240は、検出信号DET2を生成する。
ヒータ制御部67は、この検出信号DET2に基づいて、リレー回路130のリレー131がショートしていると判定する。具体的には、ヒータ制御部67は、例えば、検出信号DET2のエッジ、パルス幅、周期などを用いて、リレー131がショートしていると判定する。特に、この例では、ヒータ制御部67は、リレー制御信号CTRL2を低レベルに維持しているにもかかわらず、リレー131がオン状態になっているので、リレー131がショートしていると判定する。そして、制御部60は、フェールセーフを実現するための処理を行う。具体的には、制御部60は、画像形成装置2の動作を停止させる。そして、例えば、表示部53は、エラーを表示する。
このように、画像形成装置2では、ショート検出回路240を設け、リレー回路130におけるリレー131のショートを検出するようにした。これにより、リレー131がショートした場合に、画像形成装置2の動作を停止させることにより、ヒータ42A,42Bへの通電を停止することができる。
図17は、電源投入後の画像形成装置2の一動作例を表すものである。
電源が投入されると、まず、ヒータ制御部67は、検出信号DET2に基づいて、リレー回路130のリレー131がショートしているかどうかを確認する(ステップS201)。
ステップS201において、リレー回路130のリレー131がショートしている場合(ステップS201において“Y”)には、制御部60は、画像形成装置2の装置動作を停止し(ステップS202)、表示部53は、エラーが生じたことを表示する(ステップS203)。そして、このフローは終了する。
ステップS201において、リレー回路130のリレー131がショートしていない場合(ステップS201において“N”)には、ヒータ制御部67は、リレー制御信号CTRL2を高レベルにすることにより、リレー回路130のリレー131をオン状態にする(ステップS211)。
次に、ヒータ制御部67は、検出信号DET1A,DET1Bに基づいて、トライアック回路110Aのトライアック115およびトライアック回路110Bのトライアック115のうちの一方または双方が誤動作しているかどうかを確認する(ステップS212)。
ステップS212において、トライアック回路110Aのトライアック115およびトライアック回路110Bのトライアック115のうちの一方または双方が誤動作している場合(ステップS212において“Y”)には、ヒータ制御部67は、リレー制御信号CTRL2を低レベルにすることにより、リレー回路130のリレー131をオフ状態にする(ステップS213)。そして、ステップS202に進む。
ステップS212において、トライアック回路110Aのトライアック115およびトライアック回路110Bのトライアック115が両方とも誤動作していない場合(ステップS212において“N”)には、ヒータ制御部67は、位相制御により、トライアック回路110A,110Bのトライアック115をオン状態にし(ステップS221)、ウォームアップ動作を行う(ステップS222)。
次に、制御部60は、所定の長さの期間において、通信部51が印刷データDPを受信したかどうかを確認する(ステップS223)。印刷データDPを受信した場合(ステップS223において“Y”)には、画像形成装置2は、その印刷データDPに基づいて画像形成動作を行う(ステップS224)。そして、ステップS231に進む。
ステップS223において、所定の長さの期間において印刷データDPを受信しなかった場合(ステップS223において“N”)には、待機モードに移行する(ステップS231)。そして、ヒータ制御部67は、トライアック制御信号CTRL1A,CTRL1Bを低レベルにすることにより、トライアック回路110A,110Bのトライアック115をともにオフ状態にする(ステップS232)。
次に、ヒータ制御部67は、検出信号DET1A,DET1Bに基づいて、トライアック回路110Aのトライアック115およびトライアック回路110Bのトライアック115のうちの一方または双方が誤動作しているかどうかを確認する(ステップS233)。
ステップS233において、トライアック回路110Aのトライアック115およびトライアック回路110Bのトライアック115のうちの一方または双方が誤動作している場合(ステップS233において“Y”)には、ヒータ制御部67は、リレー制御信号CTRL2を低レベルにすることにより、リレー回路130のリレー131をオフ状態にする(ステップS234)。そして、ステップS202に進む。
ステップS233において、トライアック回路110Aのトライアック115およびトライアック回路110Bのトライアック115が両方とも誤動作していない場合(ステップS233において“N”)には、ヒータ制御部67は、リレー制御信号CTRL2を低レベルにすることにより、リレー回路130のリレー131をオフ状態にする(ステップS241)。
次に、ヒータ制御部67は、検出信号DET2に基づいて、リレー回路130のリレー131がショートしているかどうかを確認する(ステップS242)。リレー回路130のリレー131がショートしている場合(ステップS242において“Y”)には、ステップS202に進む。
ステップS242において、リレー回路130のリレー131がショートしていない場合(ステップS242において“N”)には、このフローは終了する。その後、通信部51が印刷データDPを受信した場合には、再度、ステップS201から動作を再開する。
このように、画像形成装置2では、電源投入時や、画像形成動作の開始前、および画像形成動作の終了後に、リレー131のショートを検出するようにしたので、リレー131のショートが生じても、すぐに検出することができる。その結果、画像形成装置2では、リレー131のショートが生じてからすぐに、装置動作を停止し、あるいはエラー表示を行うことができるため、リレー131のショートの影響を抑えることができる。
以上のように本実施の形態では、ショート検出回路を設けるようにしたので、リレーのショートの影響を抑えることができる。その他の効果は、上記第1の実施の形態の場合と同様である。
[変形例2−1]
上記実施の形態では、電源投入時や、画像形成動作の開始前、および画像形成動作の終了後に、リレー回路130のリレー131のショートを検出したが、これに限定されるものではない。例えば、長時間にわたり連続印刷を行う場合には、例えば、画像形成に影響を与えないタイミングでリレー回路130のリレー131を短期間だけオフ状態にし、その期間においてリレー131のショートを検出してもよい。
[変形例2−2]
上記実施の形態では、ショート検出回路240を、図14に示したような回路構成で実現したが、この構成に限定されるものではない。例えば、図18に示す電源部200Bのように、ダイオードの向きを変更してもよい。この電源部200Bは、ショート検出回路250を有している。ショート検出回路250は、抵抗素子251と、ダイオード252と、フォトカプラ253と、ダイオード254とを有している。抵抗素子251の一端はノードNNに接続され、他端はダイオード252のアノードに接続されている。ダイオード252のアノードは抵抗素子251の他端に接続され、カソードはフォトカプラ253の発光ダイオードのアノードに接続されている。フォトカプラ253の発光ダイオードのアノードは、ダイオード252のカソードに接続され、カソードはダイオード254のアノードに接続されている。フォトカプラ253のフォトトランジスタのコレクタは検出信号DET2を出力し、エミッタは接地されている。ダイオード254のアノードはフォトカプラ253の発光ダイオードのカソードに接続され、カソードはノードN2に接続されている。
この構成により、ショート検出回路250では、リレー回路130のリレー131がオン状態である場合において、ノードNNにおける電圧がノードN2(ノードNL)における電圧よりも高いときに、ノードNNから、抵抗素子251、ダイオード252、フォトカプラ253、およびダイオード254を介してノードN2に向かって電流が流れ、検出信号DET2は低レベルになる。また、ノードNNにおける電圧がノードN2(ノードNL)における電圧よりも低いときは、ショート検出回路250に電流が流れないので、検出信号DET2は高レベルなる。このように、ショート検出回路250は、リレー回路130のリレー131がオン状態である場合に、交流の電源信号Sacの半周期に対応する期間において、検出信号DET2を低レベルにするようになっている。
また、例えば、ショート検出回路240を、ゼロクロス検出回路140と同様の構成にし、リレー回路130のリレー131がオン状態である場合に、電源信号Sacのいわゆるゼロクロスタイミング付近において、検出信号DET2を高レベルにしてもよい。この場合、検出信号DET2のパルス幅は、上記実施の形態の場合に比べて狭くなる。特に、電源信号Sacの波形が矩形波に近い波形である場合に、検出信号DET2のパルス幅は、さらに狭くなる。よって、ヒータ制御部67が、このようなパルス幅の狭い検出信号DET2に基づいて正しく動作できる場合には、このような回路をショート検出回路240として用いることができる。
[その他の変形例]
上記実施の形態に係る画像形成装置2に、上記第1の実施の形態の変形例を適用してもよい。また、これらの変形例のうちの2以上を組み合わせてもよい。
<3.第3の実施の形態>
次に、第3の実施の形態に係る画像形成装置3について説明する。本実施の形態は、リレー回路130とは別のリレー回路をさらに備えたものである。なお、上記実施の形態に係る画像形成装置1,2と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
図19は、画像形成装置3の一構成例を表すものである。画像形成装置3は、制御部70と、電源部300とを備えている。
制御部70は、ヒータ制御部77を有している。ヒータ制御部77は、ゼロクロス信号SZ、検出信号DET1,DET2、および温度検出信号TEMPに基づいて、トライアック制御信号CTRL1A,CTRL1Bおよびリレー制御信号CTRL2,CTRL3を生成することにより、ヒータ42A,42Bの動作を制御するものである。
電源部300は、誤動作検出回路150と、リレー回路330とを有している。リレー回路330は、リレーを含んで構成され、リレー制御信号CTRL3に基づいてオンオフするものである。リレー回路330は、ノードNNとノードN3との間に挿設されている。このノードN3は、トライアック回路110A,110B、ゼロクロス検出回路140、およびショート検出回路240に接続されている。
図20は、電源部300の要部の一構成例を表すものである。この図20は、トライアック回路110A,110B、誤動作検出回路150、リレー回路130,330、ショート検出回路240、およびゼロクロス検出回路140を示している。
リレー回路330は、リレー回路130と同様の構成を有するものであり、リレー331と、ダイオード332を有している。リレー331のコイルの一端にはリレー制御信号CTRL3が供給され、他端は接地されている。リレー331のスイッチの一端はノードNNに接続され、他端はノードN3に接続されている。ダイオード332のアノードはリレー331のコイルの他端に接続され、カソードはリレー331のコイルの一端に接続されている。
この構成により、電源部300では、ショート検出回路240が、リレー回路130のリレー131およびリレー回路330のリレー331のうちの一方または双方のオンオフに応じた信号(検出信号DET2)を出力するようになっている。
図21A,21Bは、電源投入後の画像形成装置3の一動作例を表すものである。
電源が投入されると、まず、ヒータ制御部77は、検出信号DET2に基づいて、リレー回路130のリレー131およびリレー回路330のリレー331が両方ともショートしているかどうかを確認する(ステップS301)。
ステップS301において、リレー回路130のリレー131およびリレー回路330のリレー331が両方ともショートしている場合(ステップS301において“Y”)には、制御部70は、画像形成装置3の装置動作を停止し(ステップS302)、表示部53は、エラーが生じたことを表示する(ステップS303)。そして、このフローは終了する。
ステップS301において、リレー回路130のリレー131およびリレー回路330のリレー331が両方ともショートしているのではない場合(ステップS301において“N”)には、ヒータ制御部77は、リレー制御信号CTRL2を高レベルにすることにより、リレー回路130のリレー131をオン状態にする(ステップS311)。
次に、ヒータ制御部77は、検出信号DET2に基づいて、リレー回路330のリレー331がショートしているかどうかを確認する(ステップS312)。すなわち、リレー回路130のリレー131はオン状態であり、リレー回路330のリレー331はオフ状態であるので、ヒータ制御部77は、検出信号DET2に基づいて、リレー回路330のリレー331がショートしているかどうかを確認する。
ステップS312において、リレー回路330のリレー331がショートしている場合(ステップS312において“Y”)には、ヒータ制御部77は、リレー制御信号CTRL2を低レベルにすることにより、リレー回路130のリレー131をオフ状態にし(ステップS313)、ステップS302に進む。
ステップS312において、リレー回路330のリレー331がショートしていない場合(ステップS312において“N”)には、ヒータ制御部77は、リレー制御信号CTRL2を低レベルにすることにより、リレー回路130のリレー131をオフ状態にし(ステップS321)、リレー制御信号CTRL3を高レベルにすることにより、リレー回路330のリレー331をオン状態にする(ステップS322)。
次に、ヒータ制御部77は、検出信号DET2に基づいて、リレー回路130のリレー131がショートしているかどうかを確認する(ステップS323)。すなわち、リレー回路130のリレー131はオフ状態であり、リレー回路330のリレー331はオン状態であるので、ヒータ制御部77は、検出信号DET2に基づいて、リレー回路130のリレー131がショートしているかどうかを確認する。
ステップS323において、リレー回路130のリレー131がショートしている場合(ステップS323において“Y”)には、ヒータ制御部77は、リレー制御信号CTRL3を低レベルにすることにより、リレー回路330のリレー331をオフ状態にし(ステップS324)、ステップS302に進む。
ステップS323において、リレー回路130のリレー131がショートしていない場合(ステップS323において“N”)には、ヒータ制御部77は、リレー制御信号CTRL2を高レベルにすることにより、リレー回路130のリレー131をオン状態にする(ステップS331)。これにより、リレー回路130のリレー131およびリレー回路330のリレー331は、ともにオン状態になる。
次に、ヒータ制御部77は、検出信号DET1に基づいて、トライアック回路110Aのトライアック115およびトライアック回路110Bのトライアック115のうちの一方または双方が誤動作しているかどうかを確認する(ステップS332)。
ステップS332において、トライアック回路110Aのトライアック115およびトライアック回路110Bのトライアック115のうちの一方または双方が誤動作している場合(ステップS332において“Y”)には、ヒータ制御部77は、リレー制御信号CTRL2,CTRL3を低レベルにすることにより、リレー回路130のリレー131およびリレー回路330のリレー331をオフ状態にする(ステップS333)。そして、ステップS302に進む。
ステップS332において、トライアック回路110Aのトライアック115およびトライアック回路110Bのトライアック115が両方とも誤動作していない場合(ステップS332において“N”)には、ヒータ制御部77は、位相制御により、トライアック回路110A,110Bのトライアック115をオン状態にし(ステップS341)、ウォームアップ動作を行う(ステップS342)。
次に、制御部70は、所定の長さの期間において、通信部51が印刷データDPを受信したかどうかを確認する(ステップS343)。印刷データDPを受信した場合(ステップS343において“Y”)には、画像形成装置3は、その印刷データDPに基づいて画像形成動作を行う(ステップS344)。そして、ステップS351に進む。
ステップS343において、所定の長さの期間において印刷データDPを受信しなかった場合(ステップS343において“N”)には、待機モードに移行する(ステップS351)。そして、ヒータ制御部77は、トライアック制御信号CTRL1A,CTRL1Bを低レベルにすることにより、トライアック回路110A,110Bのトライアック115をともにオフ状態にする(ステップS352)。
次に、ヒータ制御部77は、検出信号DET1に基づいて、トライアック回路110Aのトライアック115およびトライアック回路110Bのトライアック115のうちの一方または双方が誤動作しているかどうかを確認する(ステップS353)。
ステップS353において、トライアック回路110Aのトライアック115およびトライアック回路110Bのトライアック115のうちの一方または双方が誤動作している場合(ステップS353において“Y”)には、ヒータ制御部77は、リレー制御信号CTRL2,CTRL3を低レベルにすることにより、リレー回路130のリレー131およびリレー回路330のリレー331をともにオフ状態にする(ステップS354)。そして、ステップS302に進む。
ステップS353において、トライアック回路110Aのトライアック115およびトライアック回路110Bのトライアック115が両方とも誤動作していない場合(ステップS353において“N”)には、ヒータ制御部77は、リレー制御信号CTRL3を低レベルにすることにより、リレー回路330のリレー331をオフ状態にする(ステップS361)。
次に、ヒータ制御部77は、検出信号DET2に基づいて、リレー回路330のリレー331がショートしているかどうかを確認する(ステップS362)。すなわち、リレー回路130のリレー131はオン状態であり、リレー回路330のリレー331はオフ状態であるので、ヒータ制御部77は、検出信号DET2に基づいて、リレー回路330のリレー331がショートしているかどうかを確認する。
ステップS362において、リレー回路330のリレー331がショートしている場合(ステップS362において“Y”)には、ヒータ制御部77は、リレー制御信号CTRL2を低レベルにすることにより、リレー回路130のリレー131をオフ状態にする(ステップS363)。そして、ステップS302に進む。
ステップS362において、リレー回路330のリレー331がショートしていない場合(ステップS362において“N”)には、ヒータ制御部77は、リレー制御信号CTRL3を高レベルにすることにより、リレー回路330のリレー331をオン状態にし(ステップS371)、リレー制御信号CTRL2を低レベルにすることにより、リレー回路130のリレー131をオフ状態にする(ステップS372)。
次に、ヒータ制御部77は、検出信号DET2に基づいて、リレー回路130のリレー131がショートしているかどうかを確認する(ステップS373)。すなわち、リレー回路130のリレー131はオフ状態であり、リレー回路330のリレー331はオン状態であるので、ヒータ制御部77は、検出信号DET2に基づいて、リレー回路130のリレー131がショートしているかどうかを確認する。
ステップS373において、リレー回路130のリレー131がショートしている場合(ステップS373において“Y”)には、ヒータ制御部77は、リレー制御信号CTRL3を低レベルにすることにより、リレー回路330のリレー331をオフ状態にする(ステップS374)。そして、ステップS302に進む。
ステップS373において、リレー回路130のリレー131がショートしていない場合(ステップS373において“N”)には、ヒータ制御部77は、リレー制御信号CTRL3を低レベルにすることにより、リレー回路330のリレー331をオフ状態にする(ステップS375)。
以上でこのフローは終了する。その後、通信部51が印刷データDPを受信した場合には、再度、ステップS301から動作を再開する。
以上のように本実施の形態では、2つのリレー回路を設けた場合でも、上記第1および第2の実施の形態の場合と同様に、リレーのショートを検出することができる。その他の効果は、上記第1および第2の実施の形態の場合と同様である。
[その他の変形例]
上記実施の形態に係る画像形成装置3に、上記第1の実施の形態および第2の実施の形態の変形例を適用してもよい。また、これらの変形例のうちの2以上を組み合わせてもよい。
<4.第4の実施の形態>
次に、第4の実施の形態に係る画像形成装置4について説明する。本実施の形態は、ゼロクロス信号SZを生成可能なショート検出回路を備えたものである。なお、上記実施の形態に係る画像形成装置1〜3と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
図22は、画像形成装置4の一構成例を表すものである。画像形成装置4は、制御部80と、電源部400とを備えている。
制御部80は、ヒータ制御部87を有している。ヒータ制御部87は、検出信号DET1,DET2、および温度検出信号TEMPに基づいて、トライアック制御信号CTRL1A,CTRL1Bおよびリレー制御信号CTRL2を生成することにより、ヒータ42A,42Bの動作を制御するものである。
電源部400は、誤動作検出回路150と、ショート検出回路440とを有している。ショート検出回路440は、リレー回路130のリレー131およびリレー回路330のリレー331のうちの一方または双方のオンオフに応じた信号(検出信号DET2)を出力するものである。また、ショート検出回路440は、電源信号Sacに基づいてゼロクロス信号SZを生成し、このゼロクロス信号SZを検出信号DET2として出力する機能をも有している。このショート検出回路440は、ノードNL,NN,N2,N3に接続されている。
また、この電源部400では、リレー回路130,330は、1つのリレー制御信号CTRL2に基づいてオンオフするようになっている。
図23は、電源部400の要部の一構成例を表すものである。この図23は、トライアック回路110A,110B、誤動作検出回路150、リレー回路130,330、およびショート検出回路440を示している。
ショート検出回路440は、ダイオード441,442と、フォトカプラ443と、ダイオード444,445と、抵抗素子446,447を有している。ダイオード441のアノードはノードNNに接続され、カソードはダイオード442のカソードおよびフォトカプラ443の発光ダイオードのアノードに接続されている。ダイオード442のアノードはノードNLに接続され、カソードはダイオード441のカソードおよびフォトカプラ443の発光ダイオードのアノードに接続されている。フォトカプラ443の発光ダイオードのアノードは、ダイオード441,442のカソードに接続され、カソードはダイオード444,445のアノードに接続されている。フォトカプラ443のフォトトランジスタのコレクタは検出信号DET2を出力し、エミッタは接地されている。ダイオード444のアノードはダイオード445のアノードおよびフォトカプラ443の発光ダイオードのカソードに接続され、カソードは抵抗素子446の一端に接続されている。ダイオード445のアノードはダイオード444のアノードおよびフォトカプラ443の発光ダイオードのカソードに接続され、カソードは抵抗素子447の一端に接続されている。抵抗素子446の一端はダイオード444のカソードに接続され、他端はノードN3に接続されている。抵抗素子447の一端はダイオード445のカソードに接続され、他端はノードN2に接続されている。
この構成により、ショート検出回路440は、リレー回路130のリレー131およびリレー回路330のリレー331のうちの一方または双方のオンオフに応じた検出信号DET2を出力する。具体的には、ショート検出回路440では、リレー回路130のリレー131がオン状態であり、リレー回路330のリレー331がオフ状態である場合において、ノードNNにおける電圧がノードN2(ノードNL)における電圧よりも高いときに、ノードNNから、ダイオード441、フォトカプラ443、ダイオード445、および抵抗素子447を介してノードN2に向かって電流が流れ、検出信号DET2は低レベルになる。また、リレー回路130のリレー131がオフ状態であり、リレー回路330のリレー331がオン状態である場合において、ノードNLにおける電圧がノードN3(ノードNN)における電圧よりも高いときに、ノードNLから、ダイオード442、フォトカプラ443、ダイオード444、および抵抗素子446を介してノードN3に向かって電流が流れ、検出信号DET2は低レベルになる。よって、ショート検出回路440は、リレー回路130のリレー131およびリレー回路330のリレー331のうちの一方または双方のオンオフに応じた検出信号DET2を出力する。
また、ショート検出回路440は、電源信号Sacに基づいてゼロクロス信号SZを生成し、このゼロクロス信号SZを検出信号DET2として出力する。具体的には、ショート検出回路440では、例えばリレー回路130のリレー131およびリレー回路330のリレー331がともにオン状態である場合において、ノードNNにおける電圧がノードN2(ノードNL)における電圧よりも高いときに、ノードNNから、ダイオード441、フォトカプラ443、ダイオード445、および抵抗素子447を介してノードN2に向かって電流が流れ、検出信号DET2は低レベルになる。また、ノードNLにおける電圧がノードN3(ノードNN)における電圧よりも高いときに、ノードNLから、ダイオード442、フォトカプラ443、ダイオード444、および抵抗素子446を介してノードN3に向かって電流が流れ、検出信号DET2は低レベルになる。また、ノードNLにおける電圧がノードNNにおける電圧とほぼ等しいときは、ショート検出回路440に電流が流れないので、検出信号DET2は高レベルになる。このように、ショート検出回路440は、電源信号Sacのいわゆるゼロクロスタイミング付近において、検出信号DET2を高レベルにするようになっている。
なお、ショート検出回路440の構成は、この構成に限定されるものではなく、ノードNL,NN,N2,N3に接続される様々な回路を用いることができる。
ここで、電源端子TNまたはノードNNは、本発明における「第1の電源端子」の一具体例に対応する。電源端子TLまたはノードNLは、本発明における「第2の電源端子」の一具体例に対応する。例えば、トライアック回路110Aは、本発明における「第1のスイッチ部」の一具体例に対応する。例えば、トライアック制御信号CTRL1Aは、本発明における「第1の制御信号」の一具体例に対応する。誤動作検出回路150は、本発明における「第1の検出部」の一具体例に対応する。検出信号DET1は、本発明における「第1の検出信号」の一具体例に対応する。リレー回路130は、本発明における「第2のスイッチ部」の一具体例に対応する。リレー制御信号CTRL2は、本発明における「第2の制御信号」の一具体例に対応する。リレー回路330は、本発明における「第3のスイッチ部」の一具体例に対応する。リレー制御信号CTRL3は、本発明における「第3の制御信号」の一具体例に対応する。ショート検出回路440は、本発明における「第2の検出部」の一具体例に対応する。検出信号DET2は、本発明における「第2の検出信号」の一具体例に対応する。
図24は、電源投入後の画像形成装置4の一動作例を表すものである。
電源が投入されると、まず、ヒータ制御部87は、検出信号DET2に基づいて、リレー回路130のリレー131およびリレー回路330のリレー331のうちの一方または双方がショートしているかどうかを確認する(ステップS401)。
ステップS401において、リレー回路130のリレー131およびリレー回路330のリレー331のうちの一方または双方がショートしている場合(ステップS401において“Y”)には、制御部80は、画像形成装置4の装置動作を停止し(ステップS402)、表示部53は、エラーが生じたことを表示する(ステップS403)。そして、このフローは終了する。
ステップS401において、リレー回路130のリレー131およびリレー回路330のリレー331が両方ともショートしていない場合(ステップS401において“N”)には、ヒータ制御部87は、リレー制御信号CTRL2を高レベルにすることにより、リレー回路130のリレー131およびリレー回路330のリレー331をともにオン状態にする(ステップS411)。
次に、ヒータ制御部87は、検出信号DET1に基づいて、トライアック回路110Aのトライアック115およびトライアック回路110Bのトライアック115のうちの一方または双方が誤動作しているかどうかを確認する(ステップS412)。
ステップS412において、トライアック回路110Aのトライアック115およびトライアック回路110Bのトライアック115のうちの一方または双方が誤動作している場合(ステップS412において“Y”)には、ヒータ制御部87は、リレー制御信号CTRL2を低レベルにすることにより、リレー回路130のリレー131およびリレー回路330のリレー331をともにオフ状態にする(ステップS413)。そして、ステップS402に進む。
ステップS412において、トライアック回路110Aのトライアック115およびトライアック回路110Bのトライアック115が両方とも誤動作していない場合(ステップS412において“N”)には、ヒータ制御部87は、位相制御により、トライアック回路110A,110Bのトライアック115をオン状態にし(ステップS421)、ウォームアップ動作を行う(ステップS422)。
次に、制御部80は、所定の長さの期間において、通信部51が印刷データDPを受信したかどうかを確認する(ステップS423)。印刷データDPを受信した場合(ステップS423において“Y”)には、画像形成装置4は、その印刷データDPに基づいて画像形成動作を行う(ステップS424)。そして、ステップS431に進む。
ステップS423において、所定の長さの期間において印刷データDPを受信しなかった場合(ステップS423において“N”)には、待機モードに移行する(ステップS431)。そして、ヒータ制御部87は、トライアック制御信号CTRL1A,CTRL1Bを低レベルにすることにより、トライアック回路110A,110Bのトライアック115をともにオフ状態にする(ステップS432)。
次に、ヒータ制御部87は、検出信号DET1に基づいて、トライアック回路110Aのトライアック115およびトライアック回路110Bのトライアック115のうちの一方または双方が誤動作しているかどうかを確認する(ステップS433)。
ステップS433において、トライアック回路110Aのトライアック115およびトライアック回路110Bのトライアック115のうちの一方または双方が誤動作している場合(ステップS433において“Y”)には、ヒータ制御部87は、リレー制御信号CTRL2を低レベルにすることにより、リレー回路130のリレー131およびリレー回路330のリレー331をともにオフ状態にする(ステップS434)。そして、ステップS402に進む。
ステップS433において、トライアック回路110Aのトライアック115およびトライアック回路110Bのトライアック115が両方とも誤動作していない場合(ステップS433において“N”)には、ヒータ制御部87は、リレー制御信号CTRL2を低レベルにすることにより、リレー回路130のリレー131およびリレー回路330のリレー331をともにオフ状態にする(ステップS441)。
次に、ヒータ制御部87は、検出信号DET2に基づいて、リレー回路130のリレー131およびリレー回路330のリレー331のうちの一方または双方がショートしているかどうかを確認する(ステップS442)。リレー回路130のリレー131およびリレー回路330のリレー331のうちの一方または双方がショートしている場合(ステップS442において“Y”)には、ステップS402に進む。
ステップS442において、リレー回路130のリレー131およびリレー回路330のリレー331が両方ともショートしていない場合(ステップS442において“N”)には、このフローは終了する。その後、通信部51が印刷データDPを受信した場合には、再度、ステップS401から動作を再開する。
以上のように本実施の形態では、ショート検出回路が、電源信号に基づいてゼロクロス信号を生成するようにしたので、回路構成をシンプルにすることができる。その他の効果は、上記第1〜第3の実施の形態の場合と同様である。
[その他の変形例]
上記実施の形態に係る画像形成装置4に、上記第1〜第3の実施の形態の変形例を適用してもよい。また、これらの変形例のうちの2以上を組み合わせてもよい。
以上、いくつかの実施の形態および変形例を挙げて本技術を説明したが、本技術はこれらの実施の形態等には限定されず、種々の変形が可能である。
例えば、上記の各実施の形態等では、定着部40に2つのヒータ42A,42Bを設けたが、これに限定されるものではなく、これに変えて、例えば、1つのヒータを設けてもよいし、3つ以上のヒータを設けてもよい。
また、例えば、上記の各実施の形態等では、記録媒体9にカラー画像を形成したが、これに限定されるものではなく、モノクロ画像を形成してもよい。