JP6815568B2 - 運行管理装置および運行管理プログラム - Google Patents
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Description
しかし、台車またはベビーカーを運ぶ利用者が乗車する場合、次のような状況が発生する。台車またはベビーカーを運ぶ利用者の重量当たりの専有面積は、利用者だけが乗車する場合に比べて広い。そのため、他の利用者が乗り込む空間的な余地がなくても、かごの荷重が基準値に満たなければ満員と判定されない。その結果、他の利用者が乗車できないにも関わらず乗場呼びに応じることとなって運行効率が低下する可能性がある。
乗車中の利用者による意図的な直行運転とは、かごが満員でないにも関わらずかご内の利用者がかごを目的階へ直行させることである。
かご内の利用者は、目的階ではなく途中階(例えば乗車した階の次の階)へのかご呼びを登録し、途中階でかごから出ずに戸閉させる。この場合、途中階で戸開するがかごの荷重が増減しないため、かごが満員でなくてもかごが目的階へ直行する。
エレベータのかごが停止した停止階での前記かごへの利用者の出入りを検出する出入り検出を行う出入り検出部と、
前記停止階への前記かごの移動の要因となった呼びの種類を判定する呼び判定部と、
前記停止階への前記かごの移動の要因が乗場呼びであり、且つ、前記停止階での前記かごへの利用者の出入りが検出されなかった場合、前記停止階での前記かごの状態が満員状態であると判定する状態判定部とを備える。
乗場呼びによってかごが乗場に到着しても、乗場の利用者が乗り込む空間的な余地がかご内になく、且つ、かごから降りる利用者がいない場合、乗場の利用者がかごに乗り込むことはできない。本発明によれば、このような状況における満員判定が可能となる。
かご内の状況に即してエレベータの運行管理を行う形態について、図1から図6に基づいて説明する。
図1に基づいてエレベータ200の構成を説明する。
図1は、台車を運んでいる利用者がかご201に乗っており、別の利用者が乗場211で待っている様子を示している。
かご201は、かごドア202とかご操作盤203とセンサ204とを備える。
かごドア202は、かご201に設けられたドアである。
かご操作盤203は、かご201の中に設けられた操作盤であり、かご201の中の利用者によって操作される。
センサ204は、かごドア202に設置されたセンサであり、物体の通過を検出する。例えば、センサ204は、光センサであり、戸開中に遮蔽物を検出する。センサ204は、乗場ドア212に設置されてもよい。
乗場ドア212は、乗場211に設けられたドアである。
乗場操作盤213は、乗場211に設けられた操作盤であり、乗場211の利用者によって操作される。
エレベータ200は、かご駆動装置221とはかり222とドア駆動装置223とを備える。
かご駆動装置221は、かご201を昇降させる装置である。具体的には、かご駆動装置221は、巻上機およびブレーキなどであり、ロープ224を介してかご201と繋がっている。
はかり222は、かご201の荷重を計測するはかりであり、ロープ224を介してかご201と繋がっている。
ドア駆動装置223は、かごドア202と乗場ドア212との一対のドアを開閉する装置である。
運行管理装置100は、かご201の運行を管理する装置である。
運行管理装置100は、プロセッサ101とメモリ102と補助記憶装置103と入出力インタフェース104といったハードウェアを備えるコンピュータである。これらのハードウェアは、信号線を介して互いに接続されている。
メモリ102は揮発性の記憶装置である。メモリ102は、主記憶装置またはメインメモリとも呼ばれる。例えば、メモリ102はRAM(Random Access Memory)である。メモリ102に記憶されたデータは必要に応じて補助記憶装置103に保存される。
補助記憶装置103は不揮発性の記憶装置である。例えば、補助記憶装置103は、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、またはフラッシュメモリである。補助記憶装置103に記憶されたデータは必要に応じてメモリ102にロードされる。
入出力インタフェース104は、各種機器が接続されるポートである。具体的には、入出力インタフェース104には、かご駆動装置221とはかり222とドア駆動装置223とかご操作盤203と乗場操作盤213とセンサ204とのそれぞれが信号線を介して接続される。
さらに、補助記憶装置103にはOS(Operating System)が記憶されている。OSの少なくとも一部は、メモリ102にロードされて、プロセッサ101によって実行される。
つまり、プロセッサ101は、OSを実行しながら、運行管理プログラムを実行する。
運行管理プログラムを実行して得られるデータは、メモリ102、補助記憶装置103、プロセッサ101内のレジスタ、または、プロセッサ101内のキャッシュメモリといった記憶装置に記憶される。
運行管理装置100の動作は運行管理方法に相当する。また、運行管理方法の手順は運行管理プログラムの手順に相当する。
運行管理方法は、乗場呼び及びかご呼びを待っている状態において乗場呼び又はかご呼びが発生したときに実行される。
乗場呼びは、乗場211にかご201を呼ぶための命令であり、乗場操作盤213の操作によって発生する。
かご呼びは、指定された階にかご201を移動させるための命令であり、かご操作盤203の操作によって発生する。
具体的には、運行管理部111は、乗場操作盤213から乗場呼びを受信する。または、運行管理部111は、かご操作盤203からかご呼びを受信する。
乗場呼び又はかご呼びで指定された階を目的階という。
具体的には、運行管理部111は、かご駆動装置221を動作させることによって、かご201を目的階へ移動させる。かご駆動装置221は、かご201を目的階へ向けて走行させ、かご201を目的階で停止させる。
受け付けられた1つ以上の乗場呼びと受け付けられた1つ以上のかご呼びとによって指定された1つ以上の階のうち、かご201が最後に到着する階を最終目的階という。
具体的には、戸開管理部112は、かごドア202と乗場ドア212との一対のドアを開閉する。
ステップS111において、戸開管理部112は、かごドア202と乗場ドア212との一対のドアを開ける。
具体的には、戸開管理部112は、ドア駆動装置223を動作させることによって、一対のドアを開ける。
通常時間は、一対のドアを開放する時間として予め決められた時間である。
具体的には、戸開管理部112は、ドア駆動装置223を動作させることによって、一対のドアを閉める。
利用者の出入り検出は、停止階でのかご201への利用者の出入りを検出する処理である。
停止階は、かご201が停止した階、つまり、かご201が到着した目的階である。言い換えると、停止階は、かご201が現在停止している階である。
具体的には、出入り検出部113は、停止階でのセンサ204による物体通過検出を、停止階でのかご201への利用者の出入りとして検出する。
ステップS102において、運行管理部111は、かご201が最終目的階に到着したか判定する。つまり、運行管理部111は、停止階が最終目的階であるか判定する。
かご201が最終目的階に到着した場合、処理は終了する。
かご201が最終目的階に到着していない場合、処理はステップS120に進む。
具体的には、状態判定部116は、停止階でのかご201の状態が満員状態と空き状態とのいずれの状態であるか判定する。
満員状態は、新たな利用者がかご201に乗ることができない状態である。
空き状態は、新たな利用者がかご201に乗ることができる状態である。
ステップS121において、荷重判定部114は、かご201の荷重が基準値以上であるか判定する。
基準値は、かご201の最大積載重量に相当する値であり、予め決められている。
かご201の荷重が基準値未満である場合、処理はステップS122に進む。
停止階でのかご201への利用者の出入りが検出された場合、処理はステップS125に進む。そして、状態判定部116は、停止階でのかご201の状態が空き状態であると判定する。
停止階でのかご201への利用者の出入りが検出されなかった場合、処理はステップS123に進む。
例えば、呼び判定部115は、停止階へのかご201の移動の要因となった呼びの種類を示す情報を運行管理部111から取得する。停止階にかご201を呼ぶための乗場呼びがあった場合、停止階へのかご201の移動の要因は乗場呼びである。停止階にかご201を移動させるためのかご呼びがあった場合、停止階へのかご201の移動の要因はかご呼びである。
停止階へのかご201の移動の要因が乗場呼びであった場合、つまり、停止階への乗場呼びがあった場合、処理はステップS124に進む。そして、状態判定部116は、停止階でのかご201の状態が満員状態であると判定する。
停止階へのかご201の移動の要因が乗場呼びでなかった場合、処理はステップS126に進む。処理はステップS126に進む。そして、状態判定部116は、停止階でのかご201の状態が前回のかご201の状態から変化していないと判定する。
ステップS130において、運行管理部111は、停止階でのかご201の状態に応じて、通常運行または満員運行を行う。
通常運行は、乗場呼びとかご呼びとの両方に応じてかご201を移動させる運行である。
満員運行は、乗場呼びに応じずにかご呼びに応じてかご201を移動させる運行である。
ステップS130の後、処理はステップS110に進む。
ステップS131において、運行管理部111は、停止階でのかご201の状態を判定する。
停止階でのかご201の状態が空き状態である場合、処理はステップS132に進む。
停止階でのかご201の状態が満員状態である場合、処理はステップS133に進む。
具体的には、運行管理部111は、受け付けられた1つ以上の乗場呼びと受け付けられた1つ以上のかご呼びとによって指定された1つ以上の階の中から、最寄りの階を選択する。そして、運行管理部111は、選択した階へかご201を移動させる。
具体的には、運行管理部111は、受け付けられた1つ以上のかご呼びによって指定された1つ以上の階の中から、最寄りの階を選択する。そして、運行管理部111は、選択した階へかご201を移動させる。
運行管理装置100は、停止階での利用者の出入りがあったか確認する。利用者の出入りがなかった場合、運行管理装置100は、停止階への乗場呼びがあったか確認する。乗場呼びがあった場合、運行管理装置100は、かご内の状態を満員と判定する。
これにより、かごの荷重が基準値に満たないが空間的な余地がないために利用者が乗車できなかった場合に、以降の乗場呼びに応じずにかご呼びの最寄り階にかごを直行させることが可能となる。そのため、運行効率を維持することができる。さらに、乗車中の利用者による意図的な直行運転を回避することができる。
かごの荷重の変化に基づいてかごへの利用者の出入りを検出する形態について、主に実施の形態1と異なる点を図7から図13に基づいて説明する。
エレベータ200の構成は、実施の形態1における構成と同じである(図1参照)。
運行管理装置100は、さらに、荷重変化判定部117を備える。
運行管理プログラムは、さらに、荷重変化判定部117としてコンピュータを機能させる。
図8に基づいて、運行管理方法を説明する。
運行管理方法の手順は、実施の形態1における手順と同じである(図3参照)。
ステップS201は、実施の形態1におけるステップS101と同じである。
ステップS210は、実施の形態1におけるステップS110に相当する。
ステップS211において、戸開管理部112は、かごドア202と乗場ドア212との一対のドアを開ける。
ステップS212において、戸開管理部112は、通常時間の経過を待つ。
ステップS213において、戸開管理部112は、一対のドアを示す。
ステップS211からステップS213は、実施の形態1におけるステップS111からステップS113と同じである。
ステップS2141において、荷重変化判定部117は、かご201の荷重が停止階で変化したか判定する。
具体的には、荷重変化判定部117は、一対のドアが開くとき(S211)にはかり222からかご201の荷重を取得する。この荷重を戸開時荷重という。さらに、荷重変化判定部117は、一対のドアが閉まるとき(S213)にはかり222からかご201の荷重を取得する。この荷重を戸閉時荷重という。そして、荷重変化判定部117は、戸閉時荷重を戸開時荷重と比較する。
かご201の荷重が停止階で変化したという判定結果が得られた場合、処理はステップS2143に進む。
かご201の荷重が停止階で変化しなかったという判定結果が得られた場合、処理はステップS2142に進む。
ステップS2142は、実施の形態1におけるステップS123(図5参照)と同じである。
停止階へのかご201の移動の要因がかご呼びであったという判定結果が得られた場合、つまり、停止階へのかご呼びがあった場合、処理はステップS2143に進む。
停止階へのかご201の移動の要因がかご呼びでなかったという判定結果が得られた場合、処理はステップS2144に進む。
または、出入り検出部113は、停止階へのかご201の移動の要因がかご呼びであったという判定結果(S2142)を、停止階でのかご201への利用者の出入りとして検出する。
ステップS202において、運行管理部111は、かご201が最終目的階に到着したか判定する。
ステップS202は、実施の形態1におけるステップS102と同じである。
かご201が最終目的階に到着した場合、処理は終了する。
かご201が最終目的階に到着していない場合、処理はステップS220に進む。
ステップS220は、実施の形態1におけるステップS120に相当する。
ステップS221において、荷重判定部114は、かご201の荷重が基準値以上であるか判定する。
ステップS221は、実施の形態1におけるステップS121(図5参照)と同じである。
かご201の荷重が基準値以上である場合、処理はステップS223に進む。そして、状態判定部116は、停止階でのかご201の状態が満員状態であると判定する。
かご201の荷重が基準値未満である場合、処理はステップS222に進む。
停止階でのかご201への利用者の出入りが検出された場合、処理はステップS224に進む。そして、状態判定部116は、停止階でのかご201の状態が空き状態であると判定する。
停止階でのかご201への利用者の出入りが検出されなかった場合、処理はステップS223に進む。そして、状態判定部116は、停止階でのかご201の状態が満員状態であると判定する。
ステップS230において、運行管理部111は、停止階でのかご201の状態に応じて、通常運行または満員運行を行う。
ステップS230は、実施の形態1におけるステップS130と同じである。
ステップS230の後、処理はステップS210に進む。
運行管理装置100は、停止階でのかごの荷重の変化があったか確認する。荷重の変化がなかった場合、運行管理装置100は、停止階へのかご呼びがあったか確認する。かご呼びがなかった場合、運行管理装置100は、かご内の状態を満員と判定する。
これにより、かごの荷重が基準値に満たないが空間的な余地がないために利用者が乗車できなかった場合に、以降の乗場呼びに応じずかご呼びの最寄り階にかごを直行させることが可能となる。そのため、運行効率を維持することができる。さらに、乗車した利用者の総重量が下車した利用者の総重量と同程度であっても、かごの状態が満員状態でなければ、満員運行を回避することができる。
出入り検出処理(S214)に実施の形態1における出入り検出処理を組み合わせてもよい。
図12に基づいて、出入り検出処理(S214)を説明する。
ステップS2145において、出入り検出部113は、停止階でのセンサ204による物体通過検出があったか判定する。
停止階でのセンサ204による物体通過検出があった場合、処理はステップS2143に進む。そして、出入り検出部113は、停止階でのセンサ204による物体通過検出を、停止階でのかご201への利用者の出入りとして検出する。
停止階でのセンサ204による物体通過検出がなかった場合、処理はステップS2141に進む。
ステップS2141以降の処理は、図10において説明した通りである。
図13に基づいて、状態判定処理(S220)を説明する。
ステップS221からステップS224は、図11において説明した通りである。
ステップS222において、停止階でのかご201への利用者の出入りが検出されなかった場合、処理はステップS225に進む。
ステップS225は、実施の形態1におけるステップS123と同じである。
停止階へのかご201の移動の要因が乗場呼びであった場合、処理はステップS223に進む。そして、状態判定部116は、停止階でのかご201の状態が満員状態であると判定する。
停止階へのかご201の移動の要因が乗場呼びでなかった場合、処理はステップS226に進む。そして、状態判定部116は、停止階でのかご201の状態が前回のかご201の状態から変化していないと判定する。
満員運行によってかごに通過された階の利用者を優先させる形態について、主に実施の形態1および実施の形態2と異なる点を図14から図16に基づいて説明する。
エレベータ200の構成は、実施の形態1における構成と同じである(図1参照)。
図14に基づいて、運行管理方法を説明する。
ステップS301において、運行管理部111は、乗場呼び又はかご呼びを受け付ける。
ステップS301は、実施の形態1におけるステップS101と同じである。
ステップS310は、実施の形態1におけるステップS110または実施の形態2におけるステップS210と同じである。
ステップS302は、実施の形態1におけるステップS102と同じである。
かご201が最終目的階に到着した場合、処理は終了する。
かご201が最終目的階に到着した場合、処理はステップS320に進む。
ステップS320は、実施の形態1におけるステップS120または実施の形態2におけるステップS220と同じである。
ステップS330は、実施の形態1におけるステップS130と同じである。
満員運行が行われた場合、処理はステップS303に進む。
満員運行が行われなかった場合、つまり、通常運行が行われた場合、処理はステップS310に進む。
満員順方向は、満員運行におけるかご201の移動方向である。上り運行中の停止階でかご201の状態が満員状態であると判定された場合、満員順方向は上り方向である。下り運行中の停止階でかご201の状態が満員状態であると判定された場合、満員順方向は下り方向である。
例えば、2階でのかご201の状態が満員状態であると判定された後の満員運行においてかご201が2階から上の階へ移動した場合、満員順方向は上り方向である。
例えば、9階でのかご201の状態が満員状態であると判定された後の満員運行においてかご201が9階から下の階へ移動した場合、満員順方向は下り方向である。
満員順方向における最終目的階にかご201が到着した場合、処理はステップS340に進む。
満員順方向における最終目的階にかご201が到着していない場合、処理はステップS310に進む。
優先運行は、満員運行によってかご201に通過された階にかご201を呼ぶための乗場呼びを優先してかご201を移動させる運行である。
ステップS340の後、処理はステップS310に進む。
ステップS341において、戸開管理部112は戸開管理を行う。
ステップS341は、ステップS310と同じである。
ステップS342は、実施の形態1におけるステップS123(図5参照)と同じである。
停止階へのかご201の移動の要因が乗場呼びであった場合、処理はステップS343に進む。
停止階へのかご201の移動の要因が乗場呼びでなかった場合、処理はステップS348−1に進む。
満員逆方向は、満員運行におけるかご201の移動方向と逆の方向である。上り運行中の停止階でかご201の状態が満員状態であると判定された場合、満員逆方向は下り方向である。下り運行中の停止階でかご201の状態が満員状態であると判定された場合、満員逆方向は上り方向である。
例えば、2階でのかご201の状態が満員状態であると判定された後の満員運行においてかご201が2階から上の階へ移動した場合、満員逆方向は下り方向である。
例えば、9階でのかご201の状態が満員状態であると判定された後の満員運行においてかご201が9階から下の階へ移動した場合、満員逆方向は上り方向である。
ステップS344は、ステップS310と同じである。
満員逆方向において満員判定階以遠の階とは、満員判定階と同じ階と満員逆方向において満員判定階よりも先の階とを意味する。
満員判定階は、かご201の状態が満員状態であると判定されて満員運転が開始された階である。満員判定階は、かご201の状態が満員状態であると判定されたときに記憶される。
例えば、満員判定階が2階であり、満員逆方向が下り方向であり、満員逆方向における最終目的階が1階であったと仮定する。この場合、満員逆方向における最終目的階(1階)は、満員逆方向(下り方向)において満員判定階(2階)よりも先の階である。
例えば、満員判定階が9階であり、満員逆方向が上り方向であり、満員逆方向における最終目的階が10階であったと仮定する。この場合、満員逆方向における最終目的階(10階)は、満員逆方向(上り方向)において満員判定階(9階)よりも先の階である。
満員逆方向における最終目的階が満員逆方向において満員判定階以遠の階である場合、処理はステップS346に進む。
満員逆方向における最終目的階が満員逆方向において満員判定階以遠の階でない場合、処理はステップS348−2に進む。
未対応のかご呼びがある場合、処理はステップS347に進む。
未対応のかご呼びがない場合、処理はステップS348−3に進む。
満員逆方向における満員判定階の1つ手前の階とは、満員順方向において満員判定階の1つ先の階と同じである。
例えば、満員判定階が2階であり、満員逆方向が下り方向であった場合、満員逆方向における満員判定階の1つ手前の階は3階である。
例えば、満員判定階が9階であり、満員逆方向が上り方向であった場合、満員逆方向における満員判定階の1つ手前の階は8階である。
例えば、満員判定階が2階であり、満員順方向が上り方向であった場合、満員順方向における満員判定階の次の階は3階である。
運行管理装置100は、満員判定後に乗客がいない状態になると、満員判定時の走行方向から見て1つ先の階へかごを直行させる。
これにより、満員判定によってかごに通過された途中階でかごを待つ利用者を優先させることができる。
表示器またはスピーカなどのアナウンス装置が乗場211に設置され、運行管理部111が以下のような処理を行ってもよい。
運行管理部111は、満員逆方向における最終目的階への通常運行(S343)を行う代わりに、アナウンス装置を用いて、乗場211でかご201を待つ利用者に対してかご201へ乗車しないように通知する。そして、運行管理部111は、満員逆方向における満員判定階の1つ手前の階へかご201を移動させる。これにより、かご201は、満員逆方向における満員判定階の1つ手前の階へ直行する。
かごからの利用者の下車を支援する形態について、主に実施の形態1から実施の形態3と異なる点を図17および図18に基づいて説明する。
エレベータ200の構成は、実施の形態1における構成と同じである(図1参照)。
運行管理装置100の構成は、実施の形態1における構成と同じである(図2参照)。
戸開管理部112は、戸開管理を次のように行う。
停止階へのかご201の移動の要因が乗場呼びではなく、且つ、一対のドアが開いたときから通常時間が経過するときまでの間にかご201への利用者の出入りが検出されなかったと仮定する。この場合、戸開管理部112は、通常時間の経過時には一対のドアを閉めずに、通常時間の経過時から延長時間が経過したときに一対のドアを閉める。
ステップS401において、戸開管理部112は、かごドア202と乗場ドア212との一対のドアを開ける。
ステップS401は、実施の形態1におけるステップS111(図4参照)と同じである。
ステップS402は、実施の形態1におけるステップS112(図4参照)と同じである。
ステップS403は、実施の形態1におけるステップS114(図4参照)と同じである。
ステップS404は、実施の形態1におけるステップS123(図5参照)と同じである。
停止階へのかご201の移動の要因が乗場呼びであった場合、処理はステップS407に進む。
停止階へのかご201の移動の要因が乗場呼びでなかった場合、処理はステップS405に進む。
停止階でのかご201への利用者の出入りが検出されなかった場合、処理はステップS406に進む。
停止階でのかご201への利用者の出入りが検出された場合、処理はステップS407に進む。
延長時間は、戸開時間を延長するために通常時間に追加される時間として予め決められた時間である。
ステップS407は、実施の形態1におけるステップS113と同じである。
かごへの利用者の出入りが検出されなかった場合に、運行管理装置100は戸開時間を延長する。
これにより、かごから下車したい利用者が下車できていない状況で戸開時間を延長することが可能となる。
戸開管理部112は、戸開管理を次のように行ってもよい。
停止階へのかご201の移動の要因がかご呼びであり、且つ、一対のドアが開いたときから通常時間が経過するときまでの間にかご201への利用者の出入りが検出されなかったと仮定する。この場合、戸開管理部112は、通常時間の経過時には一対のドアを閉めずに、通常時間の経過時から延長時間が経過したときに一対のドアを閉める。
図18に基づいて、戸開管理処理を説明する。図18の戸開管理処理は、図17の戸開管理処理におけるステップS404をステップS404Bに置き換えた処理である。
ステップS404Bにおいて、呼び判定部115は、停止階へのかご201の移動の要因となった呼びの種類を判定する。
停止階へのかご201の移動の要因がかご呼びであった場合、処理はステップS405に進む。
停止階へのかご201の移動の要因がかご呼びでなかった場合、処理はステップS407に進む。
エレベータ200は、巻上機およびブレーキなどを用いてかごを昇降させる方式とは異なる方式のエレベータであってもよい。
例えば、エレベータ200は、油圧式エレベータであってもよい。
例えば、利用者が所持するIDタグからの電波の受信、または、利用者が所持する携帯端末の操作によって、乗場呼びが発生してもよい。また、乗場に接近する利用者が検出された場合に乗場呼びを自動で発生させてもよい。例えば、乗場にカメラを設置し、カメラによって乗場を撮影し、撮影によって得られた映像を解析することによって、乗場に接近する利用者が検出される。また、入退室管理装置などの設備と連携して乗場呼びを発生させてもよい。
カメラはかご201の出入り口を撮影し、出入り検出部113は撮影によって得られた映像をカメラから受信する。そして、出入り検出部113は、受信した映像を解析することによって、かご201への利用者の出入りを検出する。
出入り検出部113は、センサ204とカメラとの両方を用いて、かご201への利用者の出入りを検出してもよい。これにより、検出精度を高めることが可能となる。
例えば、運行管理部111と戸開管理部112と出入り検出部113と荷重判定部114と呼び判定部115と状態判定部116と荷重変化判定部117といった要素が互いに異なる装置で実現されてもよい。
運行管理装置100は処理回路109を備える。
処理回路109は、運行管理部111と戸開管理部112と出入り検出部113と荷重判定部114と呼び判定部115と状態判定部116と荷重変化判定部117とを実現するハードウェアである。
処理回路109は、専用のハードウェアであってもよいし、メモリ102に格納されるプログラムを実行するプロセッサ101であってもよい。
ASICはApplication Specific Integrated Circuitの略称であり、FPGAはField Programmable Gate Arrayの略称である。
運行管理装置100は、処理回路109を代替する複数の処理回路を備えてもよい。複数の処理回路は、処理回路109の役割を分担する。
Claims (13)
- エレベータのかごが停止した停止階での前記かごへの利用者の出入りを検出する出入り検出を行う出入り検出部と、
前記停止階への前記かごの移動の要因となった呼びの種類を判定する呼び判定部と、
前記停止階への前記かごの移動の要因が乗場呼びであり、且つ、前記停止階での前記かごへの利用者の出入りが検出されなかった場合、前記停止階での前記かごの状態が満員状態であると判定する状態判定部と
を備える運行管理装置。 - 前記かごに設けられたかごドアと前記停止階に設けられた乗場ドアとのいずれかに、物体の通過を検出するセンサが設置され、
前記出入り検出部は、前記停止階での前記センサによる物体通過検出を、前記停止階での前記かごへの利用者の出入りとして検出する
請求項1に記載の運行管理装置。 - 前記出入り検出部は、前記停止階への前記かごの移動の要因がかご呼びであったという判定結果を、前記停止階での前記かごへの利用者の出入りとして検出する
請求項1または請求項2に記載の運行管理装置。 - 前記運行管理装置は、さらに、
前記かごの荷重が前記停止階で変化したか判定する荷重変化判定部を備え、
前記出入り検出部は、前記かごの荷重が前記停止階で変化したという判定結果を、前記停止階での前記かごへの利用者の出入りとして検出する
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の運行管理装置。 - 前記運行管理装置は、さらに、
前記停止階での前記かごの状態が満員状態である場合に、乗場呼びに応じずにかご呼びに応じて前記かごを移動させる満員運行を行い、前記満員運行の後、前記満員運行によって前記かごに通過された階に前記かごを呼ぶための乗場呼び、を優先して前記かごを移動させる優先運行を行う運行管理部を備える
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の運行管理装置。 - 前記運行管理装置は、さらに、
前記かごが前記停止階に停止した後に、かごドアと前記停止階の乗場ドアとの一対のドアを開く戸開管理部を備え、
前記戸開管理部は、前記停止階への前記かごの移動の要因が乗場呼びではなく、且つ、前記一対のドアが開いたときから通常時間が経過するときまでの間に前記かごへの利用者の出入りが検出されなかった場合に、通常時間の経過時には前記一対のドアを閉めずに通常時間の経過時から延長時間が経過したときに前記一対のドアを閉める
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の運行管理装置。 - 前記運行管理装置は、さらに、
前記かごが前記停止階に停止した後に、かごドアと前記停止階の乗場ドアとの一対のドアを開く戸開管理部を備え、
前記戸開管理部は、前記停止階への前記かごの移動の要因がかご呼びであり、且つ、前記一対のドアが開いたときから通常時間が経過するときまでの間に前記かごへの利用者の出入りが検出されなかった場合に、通常時間の経過時には前記一対のドアを閉めずに通常時間の経過時から延長時間が経過したときに前記一対のドアを閉める
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の運行管理装置。 - エレベータのかごが停止した停止階での前記かごへの利用者の出入りを検出する出入り検出を行う出入り検出処理と、
前記停止階への前記かごの移動の要因となった呼びの種類を判定する呼び判定処理と、
前記停止階への前記かごの移動の要因が乗場呼びであり、且つ、前記停止階での前記かごへの利用者の出入りが検出されなかった場合、前記停止階での前記かごの状態が満員状態であると判定する状態判定処理
としてコンピュータを機能させるための運行管理プログラム。 - エレベータのかごが停止した停止階で前記かごの荷重が変化したか判定する荷重変化判定部と、
前記停止階への前記かごの移動の要因となった呼びの種類を判定する呼び判定部と、
前記停止階で前記かごの荷重が変化したという判定結果と、前記停止階への前記かごの移動の要因がかご呼びであったという判定結果とのそれぞれを、前記停止階での前記かごへの利用者の出入りとして検出する出入り検出部と、
前記停止階での前記かごへの利用者の出入りが検出されなかった場合、前記停止階での前記かごの状態が満員状態であると判定する状態判定部と
を備える運行管理装置。 - 前記運行管理装置は、さらに、
前記停止階での前記かごの状態が満員状態である場合に、乗場呼びに応じずにかご呼びに応じて前記かごを移動させる満員運行を行い、前記満員運行の後、満員状態であると判定した階および前記満員運行によって前記かごに通過された階に前記かごを呼ぶための乗場呼び、を優先して前記かごを移動させる優先運行を行う運行管理部を備える
請求項9に記載の運行管理装置。 - 前記運行管理装置は、さらに、
前記かごが前記停止階に停止した後に、かごドアと前記停止階の乗場ドアとの一対のドアを開く戸開管理部を備え、
前記戸開管理部は、前記停止階への前記かごの移動の要因が乗場呼びではなく、且つ、前記一対のドアが開いたときから通常時間が経過するときまでの間に前記かごへの利用者の出入りが検出されなかった場合に、通常時間の経過時には前記一対のドアを閉めずに通常時間の経過時から延長時間が経過したときに前記一対のドアを閉める
請求項9または請求項10に記載の運行管理装置。 - 前記運行管理装置は、さらに、
前記かごが前記停止階に停止した後に、かごドアと前記停止階の乗場ドアとの一対のドアを開く戸開管理部を備え、
前記戸開管理部は、前記停止階への前記かごの移動の要因がかご呼びであり、且つ、前記一対のドアが開いたときから通常時間が経過するときまでの間に前記かごへの利用者の出入りが検出されなかった場合に、通常時間の経過時には前記一対のドアを閉めずに通常時間の経過時から延長時間が経過したときに前記一対のドアを閉める
請求項9または請求項10に記載の運行管理装置。 - エレベータのかごが停止した停止階で前記かごの荷重が変化したか判定する荷重変化判定処理と、
前記停止階への前記かごの移動の要因となった呼びの種類を判定する呼び判定処理と、
前記停止階で前記かごの荷重が変化したという判定結果と、前記停止階への前記かごの移動の要因がかご呼びであったという判定結果とのそれぞれを、前記停止階での前記かごへの利用者の出入りとして検出する出入り検出処理と、
前記停止階での前記かごへの利用者の出入りが検出されなかった場合、前記停止階での前記かごの状態が満員状態であると判定する状態判定処理
としてコンピュータを機能させるための運行管理プログラム。
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