JP6743132B2 - アルミニウム合金鋳造物を熱処理するためのシステムおよび方法 - Google Patents

アルミニウム合金鋳造物を熱処理するためのシステムおよび方法 Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
この出願は、2015年4月28日に出願され、「アルミニウム合金鋳造物を熱処理するためのシステムおよび方法」と題する米国仮特許出願第62/153,724号の利益を主張するものであり、その出願は、その全体が本明細書に参考としてすべての目的のために援用される。
本発明は、概して、鋳造アルミニウム合金部品の熱処理に関し、より詳細には、高圧ダイカスト製造プロセスで形成されるアルミニウム合金鋳造物の溶体化熱処理に関する。
近年、自動車および他の車両のための構造部品(structural parts)または構成部分(components)としてのアルミニウム合金は、鋼合金の降伏強度および伸長特性に匹敵しながら軽量化の可能性があるため、関心がますます高まっている。残念なことに、高品質で欠陥のない部品を製造するための典型的なプロセスは高価なままで時間がかかるため、アルミニウム合金からなる構造部品の製造は輸送産業に課題をもたらし続けている。
高圧ダイカスト(HPDC)は、高品質鋳造部品または構成部分を実質的に低いコストで高い製造率で製造するために大きく期待されるアルミニウム合金で使用できる製造プロセスの1つである。しかし、この製造技術は、また、HPDCプロセスで形成されたアルミニウム合金鋳造物がしばしばより高い含有量の同伴ガスまたは溶解ガスを含むので欠点を有する。鋳造部品にそれらの最終的な機械的特性を付与する典型的なT4、T6またはT7焼き戻しプロセスにおいて、鋳造物をそれらの溶体化温度(時には溶体化熱処理温度と称する)まで引き続いて熱処理すると、高いガス含有量は、内部欠陥および表面欠陥の数を増加させる可能性があることが一般に認識されている。その結果起こる不合格スクラップ部品の割合が高くなると、HDPCプロセスの他の利点を実質的に相殺する可能性がある。
結果として、高スクラップ率を低減しつつ、高いガス含有量をより良好に対応することができるHPDC部品を熱処理するためのシステムおよび方法の必要性が存在する。本開示は、そのようなシステムおよび方法を対象とする。
簡単に説明すると、本開示の一実施形態は、シリコン成分と1つ以上の金属合金成分とを有する鋳造アルミニウム合金部品(aluminum alloy component)または鋳造物を熱処理する方法を含む。シリコン成分は、所定のシリコン溶体化温度を有し、それより高いと、シリコン成分の実質的または促進された溶体化(すなわち、シリコンが急速に固溶体に溶け込む)が起こり、それより低いとシリコン成分の実質的な溶体化がほとんどない、またはない。1つ以上の金属合金成分も、合金金属が急速に固溶体に溶け込む所定の合金金属溶体化温度を有する。この方法は、鋳造物を、所定のシリコン溶体化温度よりも低い、好ましくは10℃未満低い第1の鋳造温度に加熱すること、次いで、鋳造物への熱注入率を増加させて所定の合金金属溶体化温度より高い、好ましくは10℃未満高い第2の鋳造温度に鋳造物を加熱することを含む。この方法は、第2の鋳造温度で約20分以下の時間、鋳造物を維持すること、次いで鋳造物を約250℃以下の温度に急冷することをさらに含む。
いくつかの実施形態では、この方法は、また、少なくとも2分、または5分以上、上記開示の20分まで、第2の鋳造温度で鋳造物を維持することを含む。例えば、一態様では、鋳造物が50%より大きい処理時間比を達成するまで、鋳造物を第2の鋳造温度で維持することができ、処理時間比は、一般に鋳造物が所定の合金金属溶体化温度を超えて費やされた時間を鋳造物が所定のシリコン溶体化温度を超えて費やされた時間で割ることによって定められる。他の態様では、鋳造物は、70%〜90%の処理時間比を達成することができる。
別の実施形態によれば、本開示は、またシリコン成分と1つ以上の金属合金成分とを有するアルミニウム合金鋳造物を熱処理するためのシステムを含む。このシステムは、シリコン成分の所定のシリコン溶体化温度より低い、好ましくは10℃未満低い第1の段階の温度に維持された第1の加熱段階を有する熱処理炉を含む。第1の加熱段階の後に、鋳造物への熱注入率を増加させて、少なくとも1つの金属合金成分のための所定の合金金属溶体化温度より高い、好ましくは10℃未満高い第2の段階の温度に鋳造物を加熱するように構成された第2の加熱段階が続く。炉は、また、第1の加熱段階の開始を画定する入口扉と、第1の加熱段階と第2の加熱段階を分離する中間扉と、第2の加熱段階の終わりを画定する排出扉と、入口扉から炉の筐体を通って排出扉に複数の鋳造物を搬送するように構成された搬送装置とを含む。搬送装置は、第2の加熱段階内で各鋳造物を3分より長く30分より短い時間維持するように構成することができる。
一態様では、搬送装置は、鋳造物を炉を通って実質的に一定の速度で搬送するように構成されることができ、炉の長さに沿った中間扉の位置は再配置可能である。他の態様では、搬送装置は、炉の第1の加熱段階を第1の速度で通り、炉の第2の加熱段階を第1の速度とは異なる第2の速度で通って鋳造物を搬送するように構成されることができる。
さらに別の実施形態によれば、本開示は、またシリコン成分と1つ以上の金属合金成分とを有するアルミニウム合金鋳造物を熱処理する方法を含む。この方法は、鋳造物を、第1の段階の温度に維持された炉の第1の加熱段階に移動させて、鋳造物をシリコン成分の所定のシリコン溶体化温度よりも10℃未満低い第1の鋳造温度に加熱するステップを含む。この方法は、また、第1の加熱段階から、第1の加熱段階とは別であり、第1の段階の温度よりも高い第2の段階の温度で維持された炉の第2の加熱段階に鋳造物を移動させて、鋳造物への熱注入率を増加させ、少なくとも1つの金属合金成分の所定の合金金属溶体化温度よりも10℃未満高い第2の鋳造温度に鋳造物を加熱するステップを含む。この方法は、さらに、鋳造物を第2の鋳造温度で約20分以下の時間維持するステップ、鋳造物を炉の第2の加熱段階から取り出すステップ、鋳造物を約250℃以下の温度に急冷するステップを含む。
本発明は、以下に簡単に説明する添付図面と併せて、以下に記載する詳細な説明を検討することによってより良好に理解されるであろう。
本開示の代表的な実施形態による、熱処理プロセス中の鋳造アルミニウム合金鋳造物が受ける温度のグラフである。 本開示の別の代表的な実施形態による、熱処理プロセス中のアルミニウム合金鋳造物が受ける温度の別のグラフである。 本開示のさらに別の代表的な実施形態による、図2の熱処理プロセスを実施するためのシステムの概略図である。 本開示の別の代表的な実施形態による、図2の熱処理プロセスを実施するためのシステムの概略図である。 本開示のさらに別の代表的な実施形態による、熱処理プロセス中のアルミニウム合金鋳造物が受ける温度の別のグラフである。 本開示の別の代表的な実施形態による、図5の熱処理プロセスを実施するためのシステムの概略図である。 本開示のさらに別の代表的な実施形態による、2つのコンベアチェーン間で鋳造物を移送するためのシステムの概略図である。 本開示のさらに別の代表的な実施形態による、2つのコンベアチェーン間で鋳造物を移送するためのシステムの概略図である。 本開示のさらに別の代表的な実施形態による、2つのコンベアチェーン間で鋳造物を移送するためのシステムの概略図である。 本開示のさらに別の代表的な実施形態による、2つのコンベアチェーン間で鋳造物を移送するためのシステムの概略図である。
当業者は、一般的な実施によれば、上述した図面の様々な特徴および要素が必ずしも一定の縮尺で描かれておらず、様々な特徴および要素の寸法が記載された本開示の実施形態をより明確に説明するために拡大または縮小され得ることを認識および理解するであろう。
本開示は、限定されないが、高圧ダイカスト製造プロセスで形成されるアルミニウム合金部品を含む、鋳造アルミニウム合金部品または鋳造物を熱処理するためのシステムおよび方法に関する。以下に説明するように、システムおよび方法は、同様の鋳造アルミニウム合金部品を熱処理するための他のシステムおよび方法を超えるいくつかの重要な利点および利益をもたらすことができる。しかし、列挙された利点は、本開示を実施する際に他の利点が実現され得ることを当業者が認識するように、決して限定するものではない。
さらに、当業者は、有益な結果を得ながら、記載された実施形態に変更を加えることができることを認識するであろう。記載された実施形態の利点および利益のいくつかは、他の特徴を利用せずに実施形態の特徴のいくつかを選択することによって得ることができ、一実施形態の特徴を他の実施形態の特徴と任意の適切な組み合わせで組み合わせ得ることは明らかであろう。例えば、方法の実施形態の任意の個々のまたは集合的な特徴は、装置、製品またはシステムの実施形態に適用することができ、その逆も同様である。したがって、当業者は、記載された実施形態に対する多くの変更および適合が可能であり、特定の状況において望ましい場合もあり、本開示の一部であることを認識するであろう。したがって、本開示は、本発明の範囲が特許請求の範囲によって定められるので、実施形態の原理の実例としてもたらされ、限定されるものではない。
いくつかの図を通じて、同様の部品が同様の参照番号で特定されている図面をより詳細に参照すると、図1は、本開示の1つの代表的な実施形態による、熱処理プロセスまたは方法10の間にアルミニウム合金鋳造物が受ける温度12の温度−時間グラフである。鋳造物は、一般に、アルミニウム、シリコン成分および1つ以上のさらなる主要な金属合金成分、例えば、銅、マグネシウム、マンガン、ニッケル、鉄、亜鉛など、さらに、限定されないが、鉛、スズ、クロム、およびチタンを含むより小さい割合の他の多様な金属合金成分を含むアルミニウム合金から形成される。例えば、いくつかの一般的なアルミニウム合金では、シリコン成分はアルミニウム合金の約6重量パーセント〜約20重量パーセントを含むことができ、銅成分はアルミニウム合金の約0.5重量パーセント〜約5重量パーセントを含むことができ、マグネシウム成分はアルミニウム合金の約0.4重量%〜約0.8重量%を含む。したがって、当業者には理解されるように、アルミニウムと結合して軽量で、強度が高く、延性がある(すなわち、良好な伸長特性を有する)アルミニウム合金を形成することができる上記金属合金成分の多種多様な組み合わせが存在する。結果として、これらの合金は、自動車および輸送産業において幅広く適用される構造部品の製造に有用であり得る。
さらに、一態様において、合金成分は、シリコンおよび銅などの比較的低い溶体化温度範囲を有するもの、およびマグネシウムおよびマンガンなどの比較的高い溶体化温度を有するものに分けることができる。シリコンの特定の場合、シリコン成分の溶体化温度の範囲は、合金に依存して、かなり大きくかつ多少変動する可能性があり、低いレベルのシリコン溶体化が440℃〜470℃より低い温度で起こり、加速的なシリコン溶体化が470℃〜490℃より高い温度で起こる。また合金に依存して、銅成分は、いくつかの実施形態では、シリコン溶体化温度の範囲に近いかまたはそれと重なる範囲の溶体化温度(一般に475℃〜495℃)を有することができ、一方、マグネシウム成分およびマンガン成分は、一般に490℃〜540℃の範囲の溶体化温度を有することができる。
上述したように、鋳造アルミニウム合金部品は、溶融金属が高圧および高速またはゲート速度で型または鋳型に射出される高圧ダイカスト(HPDC)プロセスによって形成することができる。製造率を高め、コストを削減する一方、HPDCプロセスは、典型的には、低圧ダイカスト(LPDC)、sand/SPM鋳造、または高真空ダイカスト(HVDC)プロセスから形成されたアルミニウム合金部品よりも高い含有量の溶解または同伴ガスを含む鋳造物をもたらす。Lumleyらの米国特許第8,409,374号明細書は、その全体が本明細書に参考として援用されており、ガス含有量の増加は、表面水疱形成および寸法不安定性などのガス孔に基づく欠陥の発生を、部品の機械的特性を改善するために鋳造後に部品に一般的に適用される溶体化熱処理の間に引き起こす可能性があると仮定している。このガス孔の望ましくない拡大は、鋳造物がより高い溶体化温度で長時間放置されると、過剰なスクラップ比率を招く可能性がある。
その結果、Lumleyにおいて、HPDCアルミニウム合金部品を、加熱時間を含む所望の[合金]溶体化処理温度に熱処理するための時間ウィンドウは、以前に考えられるよりもずっと短くすべきであり、溶体化処理状態は実際上非等温(すなわち、非一定温度)とすべきであることが示唆された。等温溶体化処理(すなわち、一定の溶体化処理温度での)における鋳造物によって費やされる時間は、特定の温度範囲内で費やされる時間よりも重要でなく、最終温度が焼入れ前に達したことがさらに示唆された。
特定の温度範囲内で鋳造物によって費やされる時間を制限することによって高いスクラップ比率を避けるためのLumleyに記載された概念は、実際に観察することができるが、Lumleyによって示唆されたものを超える、HDPCアルミニウム合金部品についての改善された機械的特性は、1つ以上の合金金属溶体化温度に近いまたはより高い1つ以上の実質的に等温的な部分を含むより制御された溶体化熱処理プロセスによって達成され得ることが本発明者らによってさらに断定された。
例えば、いかなる特定の理論にも束縛されるものではないが、鋳造物の内部気孔または気泡の形成および拡大をもたらす内部「気孔形成」プロセスは、アルミニウム合金のシリコン成分が、鋳造物がシリコン溶体化温度に到達する、またはそれを超えるときに固溶体に取り込まれることによって始まることが本発明者らによって考えられる。シリコンが溶体中に取り込まれるにつれて、シリコン粒子のサイズは、シリコン粒子の全体数が増加するにつれて縮小するように見えるので、鋳造物内の同伴ガスが材料全体に移動することが可能になる。しかし、最終的には、より小さいシリコン粒子がガスの移動を妨げるまたは抑制する大きな粒子に成長するにつれて傾向が逆転する。次いで、鋳造物が高温に維持される限り、閉じ込められたガスは、次いで成長し続ける気泡または気孔に結合する。抑制が効かないままにすると、表面付近の拡大した気泡や気孔が、水泡として表面を突破する可能性があり、鋳造物の内部の拡大した気泡や気孔は寸法歪みを引き起こす可能性がある。
シリコン成分の溶体化温度の範囲は、マグネシウムおよびマンガンなどの金属合金成分の少なくとも1つの溶体化温度の範囲よりも実質的に小さいので、最終的には機械的特性の所望の改善をもたらすアルミニウム合金の溶体化熱処理が、「気孔形成」プロセスが開始された後、鋳造物が最高合金金属溶体化温度に加熱されるまで開始しない可能性があることがさらに理論づけられた。本発明者らは、より低い範囲のシリコン溶体化温度とより高い範囲の合金金属溶体化温度との差を認識し、検討することにより、この差を認識しないHPDCアルミニウム合金部品のための既存の熱処理よりも特に有利とすることができる鋳造アルミニウム合金部品を熱処理するための方法またはプロセス(および関連するシステム)を開発した。例えば、急冷(quench)に先立って、シリコン成分の比較的低い溶体化温度と、金属合金成分の比較的高い溶体化温度の両方を超える鋳造物によって費やされる時間を制御して、優れた機械的特性を有する鋳造アルミニウム合金部品を低下したスクラップ率で製造することができ、鋳造物は、捕捉されたガスの気泡が大きくなることに起因する寸法歪みが実質的に減少する。
図1に示すように、鋳造アルミニウム合金部品または鋳造物を熱処理する方法10の一実施形態は、一般に、シリコン成分の既知の溶体化温度、または少なくとも、シリコン部品の溶体化が促進されるシリコン溶体化温度の近い値、ならびに金属合金成分の溶体化温度の既知または近い値を有するアルミニウム合金から形成された鋳造部品を伴う。溶体化温度は、上述のように、離散溶体化温度値として、またはおそらく溶体化温度値の範囲として特定することができる。溶体化温度が既知または近似範囲として定義される状況では、一態様において、特定されたまたは「所定の」溶体化温度は、潜在的なユーザに最も関心のあるその範囲の境界値であり得る。例えば、シリコン成分の特定の範囲の溶体化温度では、その範囲の下限は、最大の関心のある値とすることができ、所定のシリコン溶体化温度14として許容可能に特定することができる。これにより、鋳造温度を意図的に所定のシリコン溶体化温度14より高く上昇させるまで、シリコン成分の溶体化を実質的に抑制することを確実にすることができる。
あるいは、特定のアルミニウム合金中のシリコン溶体化温度の範囲の上限が、銅などの低温金属合金成分の範囲と重なると認識される場合、上限が所定のシリコン溶体化温度14として許容可能に特定され得る。これは、シリコン成分の溶体化の促進をさらに制限しながら、第1の加熱段階内で銅成分の少なくとも部分的な溶体化を可能にすることによって有利となり得る。
逆に、1つ以上の金属合金成分の溶体化温度の特定の範囲の上限は、一般に最大の関心のある値であり、その場合、その範囲の上限は所定の合金金属溶体化温度18として許容可能に特定され得る。例えば、例示的なアルミニウム合金の銅合金成分の溶体化温度の範囲は、約485℃〜約495℃の範囲であり得るが、同じ合金のマグネシウム合金成分の溶体化温度の範囲は、約510℃〜約530℃であり得る。したがって、一態様では、所定の合金金属溶体化温度18は、許容可能に530℃と特定して金属合金部品のすべてがそれらの溶体化温度に到達することを確実にし得る。
いくつかのアルミニウム合金のシリコン成分は、約420℃でゆっくりであるが鋳造物内の同伴ガスの動きを妨げる拡大したシリコン粒子に速やかに至らない低下した速度で溶体化し始め得ると考えられる。次いで、シリコン成分の溶体化速度は、440℃より高い、例えば470℃〜490℃の間の鋳造温度で急速に増加することができ、その結果、一旦鋳造物がこの範囲の鋳造温度に入ると、シリコン成分の実質的な部分は短時間で固溶体に溶け込み、上記のシリコン粒子サイズの減少およびその後の拡大のプロセスを完全に開始する。以下に述べる理由から、所定のシリコン溶体化温度14は、一般にシリコン成分の加速溶体化速度に関連する温度の範囲よりわずかに低いかまたはその範囲内の鋳造温度(例えば、440℃〜470℃)に設定され、それは、減少した速度でシリコン成分の溶体化の開始に関連した鋳造温度より依然として高い可能性がある。
しかし、冶金の技術は、実際には精密値または明確な決定に常に適するわけではないので、1つまたは複数の溶体化温度についての温度値の範囲でさえ、高い精度で知られていない可能性があることも認識されたい。したがって、他の態様では、所定の溶体化温度は、その溶体化温度値の範囲の平均値または中央値などの中間値であり得る。さらに、特定のアルミニウム合金の所定の溶体化温度14、18は、例えば、実験室で、以前の経験を通じて、または製造サイクル中の進行中の品質管理および評価によって特定することができ、所定の溶体化温度14、18をその後調整して特定のアルミニウム合金のための、または特定のタイプの鋳造物のための、またはその両方のための熱処理方法をさらに改良する。
アルミニウム合金が銅およびマグネシウムなどの2つ以上の金属合金成分をかなりの量で有する場合の実施形態では、金属合金成分の組み合わせは、別々に取り込まれる場合の各金属合金成分の合金金属溶体化温度と異なる合金金属溶体化温度の組み合わせの範囲をしばしばもたらすことができる。例えば、一実施形態では、銅合金成分およびマグネシウム合金成分を有するアルミニウム合金の合金成分の溶体化温度の範囲は、約490℃〜約515℃の範囲であり得、所定の合金金属溶体化温度18は、515℃と特定することができる。種々の金属合金成分が固溶体に取り込まれる鋳造温度の範囲がはっきりと違って異なるものである他の場合については、一態様において、合金金属溶体化温度の範囲内の単一の最大値は、所定の合金金属溶体化温度18と特定することができる。あるいは、上述したように、合金金属溶体化温度の範囲内の中間値を使用することもできる。
したがって、シリコン溶体化温度および合金金属溶体化温度の両方の値または範囲は、限定されないが種々の金属成分の存在およびそれらの重量パーセントを含むアルミニウム合金の組成に依存して変化し得ることが当業者には認識されよう。したがって、本開示の熱処理方法10は、アルミニウム合金のシリコン成分がより低い温度で、したがって金属合金成分よりも早く固溶体に移行するという原理に基づく、各合金のカスタマイズされた鋳造温度プロファイル12を含むことができる。
引き続き図1を参照すると、熱処理方法10は、一般に3つの別個の加熱セグメントまたは段階、すなわち、第1の加熱段階20、第2の加熱段階30、および急冷段階40を含む。第1の加熱段階20は、1つ以上の鋳造物が炉に入り初期鋳造温度21から加熱されるときから、所定のシリコン溶体化温度14(それを超えると、シリコン成分の実質的なまたは加速された溶体化が起こる)に近いが、所定のシリコン溶体化温度14に到達するまたはそれを超えることがない第1の鋳造温度25までの第1の時間(t1)24を含む。一態様では、例えば、第1の鋳造温度25は、シリコン成分が鋳造物のどの部分においてもこの温度に到達せず、まだ所定のシリコン溶体化温度14に十分に近く、第2の加熱段階30に入ると所定のシリコン溶体化温度14を超える温度まで鋳造物を数秒で迅速に加熱することができることを確実にするために、所定のシリコン溶体化温度14よりも約5℃〜約10℃低くすることができる。他の態様、例えば、シリコン溶体化温度14が正確に分かっており、熱処理プロセス10をきちんと制御することができるような態様では、第1の鋳造温度25は、所定のシリコン溶体化温度14よりも2℃〜5℃低くすることができる。さらに、第1の鋳造温度25と所定のシリコン溶体化温度14との温度差は、当初、約10℃とすることができるが、温度差の他の値は、10℃以上であろうと以下であろうと可能であり、本開示の範囲の態様内にあると考えられることが認識されたい。
熱処理方法10の異なる実施形態の間で、第1の加熱段階20における鋳造物の時間(t1)24および加熱速度22(または代替加熱速度23)の両方を実質的に変化させることができることは認識されよう。参照目的のために、第1の加熱速度22の上昇/実行は、℃/分として定義され、瞬時加熱速度として、または特定の時間、例えば、第1の加熱段階20全体、または第1の加熱段階20の一部分のみ、の間の平均加熱速度として、適用されることができる。時間(t1)および/または第1の加熱速度22に影響を及ぼす要因は、炉の種類および構成、鋳造物が最初に炉に入るときの鋳造物の初期温度21、鋳造物の厚さおよび/または表面積露出、鋳造物のトレイ中の鋳造物の数などを含むことができる。
例えば、いくつかの実施形態では、エンジンブロック用の鋳造物などの鋳造物はかなり厚くてもよく、厚い鋳造物の材料のすべてが第2の加熱段階30に入る前に第1の鋳造温度25に到達することが一般的に好ましい。他の実施形態では、鋳造物のバッチは、個々の鋳造物への熱流体の流れに影響を及ぼすのに十分な密度の構造で鋳造物のトレイまたはラックに装填され得、バッチ内の鋳造物のすべてが、第2の加熱段階30に入る前に第1の鋳造温度25に到達することが同様に好ましい。鋳造物のすべての部分、またはトレイまたはラック内に装填された鋳造物のすべての、第1の鋳造温度25に到達する際のより高い均一性は、第1の加熱段階20の終わりに向かって鋳造物を第1の鋳造温度25で数分(例えば、2〜5分またはより長い時間)浸漬することによって達成され得、熱が鋳造物全体に均一に分布するのに十分な時間をもたらす。さらに、第1の鋳造温度25が所定のシリコン溶体化温度14よりも十分に低いことを確実にすることによって、シリコン成分の実質的な溶体化への懸念なしにこの処理の均一性を達成することができる。
図1の鋳造温度ライン12によって示されるように、一態様では、鋳造物は、第1の加熱段階20の大部分にわたって実質的に一定の第1の加熱速度22で加熱され、続いて、鋳造物が目的とする第1の鋳造温度25に近づくにつれて第1の加熱段階の終わりに向けて加熱速度を段階的に小さくする。この技術は、熱処理プロセスのより良好な制御を提供し、鋳造物が第1の加熱段階20にある間に鋳造物の温度が第1の鋳造温度25を不注意に超えることなく、所定のシリコン溶体化温度14に侵入または達しなく、それにより上記の気孔形成プロセスを早期に開始させることを確実にすることができる。
あるいは、別の第1の段階の鋳造温度ライン13によって示されるように、他の態様では、炉の第1の加熱段階を、第1の鋳造温度25以上の比較的一定の第1の段階の温度に維持することができる。このようにして、鋳造物への熱の流れ込み、例えば第1の加熱速度23は、鋳造物が第1の段階の温度と熱平衡状態にゆっくりと近づくにつれ、第1の加熱段階20全体にわたって連続的に減少する。第1の段階の温度が第1の鋳造温度25よりも高い実施形態では、鋳造物の炉を通る移動は、鋳造物が第1の鋳造温度25に到達し、第1の段階の温度と熱平衡に到達する前に第1の加熱段階20から出るように調節することができる。第1の段階の温度が第1の鋳造温度25に等しい実施形態では、第1の加熱段階20を出る前に鋳造物が第1の鋳造温度25で熱平衡に到達することができるように、第1の加熱段階20内の鋳造物の時間(t1)24を延長することができる。
さらに他の実施形態では、鋳造物は、適用された熱を容易に受け、分配するより大きな割合の露出表面積を有する離間した薄肉構造であり得、その結果、各鋳造物は、第1の鋳造温度25での熱平衡にさらに短時間で達し、この場合、熱均熱期間を短縮または取り除くことができる。
したがって、図1に示す鋳造温度ライン12および代替鋳造温度ライン13の両方を検討すると、第1の鋳造温度25に到達するための特定の経路は、所定のシリコン溶体化温度14に対する第1の鋳造温度25の値、または鋳造物が均一な温度に到達するために第1の加熱段階20内に浸漬しなければならない時間の量ほど重要ではない可能性があることが認識されよう。
したがって、一態様では、第1の加熱段階は、所定のシリコン溶体化温度14よりも10℃未満低い第1の段階の温度に維持することができる。別の態様では、第1の加熱段階20全体にわたって第1の加熱速度22を増加さることに対応して第1の加熱段階の時間(t1)24が減少するように、第1の加熱段階10は、所定のシリコン溶体化温度14よりも高い第1の段階の温度に維持されることができ、、そして、鋳造物が所定のシリコン溶体化温度14に到達する前に第1の加熱段階20を出ることを確実にするために第1の加熱段階20を通る鋳造物の動きの正確な制御をさらに含むことができる。
第1の加熱段階20の終わりに第1の鋳造温度25に達すると、鋳造物は、次いで、第2の加熱段階30へ鋳造物が入る時点からそれらが出て急冷段階40への移動するまでの第2の時間(t2)34を一般に含む熱処理プロセス10の第2の加熱段階30に移行または移動することができる。第2の加熱段階30に入ると、鋳造物への熱注入を直ちにまたは急激に増加させて、鋳造物の温度を第1の鋳造温度25から実質的に所定の合金金属溶体化温度18以上の第2の鋳造温度35まで迅速に上昇させることができる。一態様では、次いで、プロセス10の実質的に等温(すなわち、一定温度)部分37における第2の加熱段階30の残りの時間(t2)34の間、第2の鋳造温度35で鋳造物を維持することができる。第2の加熱段階30に入った後、第1の鋳造温度25から第2の鋳造温度35に鋳造物を加熱するのに要する時間に依存して、第2の鋳造温度35での熱処理プロセス10の実質的等温部分37は、好ましくは約10分〜約20分とすることができる。しかしながら、時間が10分未満、例えば5分〜2分である実質的等温部分37も可能であり、本開示の範囲内に入ると考えられる。
本開示のさらに別の態様(図示せず)では、第2の鋳造温度35に到達した後すぐに鋳造物を急冷してもよい。したがって、この実施形態では、鋳造温度の等温部分のみが、第1の加熱段階20の終わり近くの、第2の加熱段階30に入る前の第1の鋳造温度25での加熱均熱期間であってもよく、その結果、鋳造物のすべてまたは一部が、第2の加熱段階内で増加した熱注入を受ける前に第1の鋳造温度に到達する。
一態様では、第2の鋳造温度35は、鋳造のすべての部分における金属合金成分が、合金金属溶体化温度に到達するまたは超え、有害な副作用を招くように合金金属溶体化温度を過度に超えることなく固溶体に溶け込むことを確実にするために、金属合金成分の所定の溶体化温度18よりも約5℃〜10℃高くすることができる。合金金属溶体化温度が正確に分かっており、熱処理プロセス10がきちんと制御されることができるような他の態様では、第2の鋳造温度35は、金属合金成分の所定の溶体化温度18より5℃以下高くすることができる。
図1に示すように、第2の加熱段階30における鋳造物の加熱は、第2の加熱段階30に入る直前に第1の加熱段階20における鋳造物に適用された加熱速度に対して急激に増加する、初期の第2の加熱速度32または熱注入率を含むことができる。これにより、鋳造物の温度を第2の鋳造温度35まで短時間に段階的に上昇させることができ、第2の加熱段階30に入る秒数秒以内に、鋳造物の温度12が所定のシリコン溶体化温度14に到達する。例えば、鋳造物が所定の合金金属溶体化温度18に到達するために初期または第2の加熱速度32で典型的には3〜5分かかる可能性があるが、鋳造物の温度は、それにもかかわらず、第2の加熱段階30に入った後にすぐに所定のシリコン溶体化温度14に到達し、超えることができる。実際、特に第1の加熱段階20の終わりの第1の鋳造温度25が所定のシリコン溶体化温度14の数度以内である場合、鋳造物の温度は、第2の加熱段階30に入って60秒以内に所定のシリコン溶体化温度14に到達し、超えることができる。したがって、一態様では、鋳造物が所定のシリコン溶体化温度14を超えて費やされる時間は、第2の加熱段階30内で費やされる時間(t2)に実質的に等しくすることができ、この特徴は後の計算を単純化するために使用することができる。
一実施形態では、炉の第2の加熱段階30は、第1の段階の温度よりも高い実質的に一定の第2の段階の温度で維持されることができ、それにより、第2の加熱段階30の少なくとも第1の部分の間に鋳造物への熱注入率を増加させる。したがって、一態様では、鋳造物の温度を第2の鋳造温度35に迅速に上昇させるのに必要なさらなる熱注入は、さらなる熱を鋳造物に向け、初期の第2の加熱速度32への上昇をもたらすことができる有向ヒータまたは高流量熱風ノズルなどのさらなる加熱装置によってもたらすことができる。このようにして、例えば、鋳造物は、第2の段階に入って5分以内に第2の鋳造温度の5℃以内に加熱することができる。さらに、さらなる加熱装置は、炉の第2の加熱段階部分内の第2の段階全体の温度を実質的に上昇させることなく、鋳造物の温度を第2の鋳造温度35まで短時間で上昇させるように構成することができる。
一旦、鋳造物がプロセス10の実質的等温部分37に関連する第2の鋳造温度35に到達すると、第2の段階の温度は、第2の加熱段階30の残りの時間(t2)34の間、鋳造物から熱が流れ出ることを防止することができる。一態様では、第2の段階の温度は第2の鋳造温度35に実質的に等しく、一方、他の態様では、第2の段階の温度は第2の鋳造温度35よりわずかに高くすることができ、その結果、鋳造物の温度は、第2の加熱段階の残りの間、わずかに上昇を続けるが、第2の加熱段階に残る時間が比較的短いため、典型的にはほんのわずかである。一実施形態では、第2の段階の温度は、少なくとも1つの金属合金成分が急速に固溶体に溶け込む所定の合金金属溶体化温度18よりも約10℃以下高くすることができる。
金属合金成分の所定の溶体化温度18以上で費やされる鋳造物の時間(t3)36を、第2の加熱段階30に入る時点から急冷段階40に入るまでの間に測定される第2の加熱段階30の全時間(t2)34と比較すると、合金金属溶体化温度18における鋳造物の(t3)/(t2)タイミング比は50%以上にすることができる。このタイミング比は、処理時間比としても知られ得る。当業者に認識されるように、処理時間比は、シリコン成分が急速に固溶体に溶け込むシリコン溶体化温度以上であることに加えて、金属合金成分が急速に固溶体に溶け込む合金金属溶体化温度またはそれ以上の温度で溶体化熱処理において鋳造物が費やされる時間の実際の割合の近い値であり得る。本開示によって提供される処理時間比は、当技術分野で現在知られ、実施されているHPDC鋳造物の溶体化熱処理方法よりも実質的に増加させることができることも認識されよう。
実際には、所定のシリコン溶体化温度14と所定の合金金属溶体化温度18との間、および第1の鋳造温度25と所定のシリコン溶体化温度14との間の温度差、ならびに炉の構成に応じて、いくつかの実施形態では、所定の合金金属溶体化温度18以上での鋳造物の(t3)/(t2)処理時間比は、60%を超え、70%を超え、または80%以上であってもよい。例えば、特定の合金の(t2)値が、鋳造物の高い割合で水疱形成および/または寸法歪みの発現を避けるために、18分に限定されると決定された場合、75%の(t3)/(t2)処理時間比は、鋳造物が約13.5分間、所定の合金金属溶体化温度以上に維持されることを確実にすることができる。このようにして、鋳造物は、シリコン溶体化温度以上で費やされる時間を制限することにより、気孔に基づく欠陥の有害な影響を回避しながら、合金金属溶体化熱処理の有益な影響の実質的な向上を得ることができる。
したがって、第1の加熱段階20の鋳造物を所定のシリコン溶体化温度14に近いが所定のシリコン溶体化温度14に到達するまたはそれを超えることない、第1の鋳造温度25に加熱することは、第2の加熱段階30における加熱要件を低減し、および鋳造物が第2の加熱段階30において第2の鋳造温度35まで加熱されるときに、所定の合金金属溶体化温度18に到達するのに必要な時間を短縮することに有利であり得ることが認識されよう。
さらに、上述したように、鋳造物を第1の鋳造温度25で長期間維持することにより、鋳造物のすべてまたは鋳造物の一部が、第2の加熱段階30内での増加した熱注入を受ける前に、第1の鋳造温度25に到達することを有利に確実とすることができる。このようにして、完成した鋳造物の均一性および一貫性を改善するために作用可能な熱処理プロセス内の中間点で熱平衡点を確立することができる。加えて、第2の加熱段階30であるように、第1の加熱段階20の時間に制限はないので、第1の加熱段階20の時間24を必要に応じて長くすることができ(例えば、15分〜20分以上)、鋳造物または1バッチの鋳造物内に実質的な熱平衡を確立する。
第2の加熱段階30の終わりに到達すると、鋳造物は、次いで熱処理プロセス10の急冷段階40に移行または移動し、ここで、鋳造物は第2の鋳造温度35から一般に250℃未満であるが、依然として周囲温度より十分高い急冷温度45に急冷される。急冷段階40は、一般に、液体スプレー冷却システム、強制空気またはガス冷却システム、液体浸漬冷却システム、または上記の組み合わせを含む。急冷段階40の間、鋳造物は、一般に1〜約5分の時間(t4)44の間、冷却速度42で冷却することができる。急冷段階40の完了後、鋳造物は雰囲気へ移され、冷却され、T4焼き戻しのために自然熟成(age)され、または所定の時間、高温での人工熟成のための別個の温度制御されたチャンバ(図示せぬが当業者に知られている)へ移され、T6焼き戻しを達成することができる。当業者に認識されるように、他の急冷およびエージングプロトコルも可能であり、本開示の範囲内にあると考えられる。
図1からも明らかなように、鋳造物は、第1の加熱段階20と第2の加熱段階30との間を移行するときに第1の移行ゾーン29を、次いで再び第2の加熱段階30と急冷段階40との間の第2の移行ゾーン39を通過することができる。第2の移行ゾーン39は、典型的には、炉内から、炉の出口端の排出扉を通るなど、炉の外側に位置する急冷ステーションまでの鋳造物の物理的な移動を含む。しかし、第1の加熱段階20と第2の加熱段階30との間の第1の移行ゾーン29は、典型的には、熱処理を行うために使用される炉のタイプに応じて、物理的障壁を通る移動または加熱速度の増加を含むことができる。例えば、コンベアシステム上の加熱された内部容積を通って鋳造物を連続的に移動させるプロセス炉は、2つの段階の間の境界を画定する内部扉を含むことができる。あるいは、鋳造物を適所で加熱するバッチ炉は、第1の移行ゾーンを画定して加熱速度を増加させ、第1の鋳造温度25から第2の鋳造温度35まで鋳造物の温度12を素早く上昇させるために機能することができるさらなるヒータ、高流量熱風ノズル、または類似の加熱装置を含むことができる。
図2は、複数のHPDCアルミニウム合金部品が、例えば、図3および図4に概略的に示される2つの連続処理炉150、170のうちの1つを通って、1つ以上のコンベアシステム上の連続処理炉を通って運ばれる熱処理プロセス110の別の代表的な実施形態を示す。
図3に示すように、本開示によるプロセス炉150の一実施形態は、断熱筐体154を通って延びるエンドレスコンベアチェーン152(すなわち、平行に同期した一対のチェーン)を一般的に含むことができ、入口端には入口扉156、出口端には排出扉158が設けられている。炉150は、炉150の長さに沿って直列に整列されたいくつかの加熱セル160をさらに含むことができ、各加熱セル160は、セル内に延在し(例えば、筐体154の天井を通って下方に延在する)、例えば、ヒータユニットおよび、コンベアチェーン152の個々のチェーン間の距離をまたぐトレイ上で炉をゆっくりと通過する鋳造物105に衝突するように加熱空気を筐体154内に下向きに送るモータ駆動ブロワーとを含むヒータアセンブリ162を含む。プロセス炉150は、炉の長さに沿って配置された7つの加熱セル160を示しており、各加熱セル160は、それ自体のブロワーベースのヒータアセンブリ162を有するが、図3は、図2の熱処理方法110を実施するための処理炉150またはシステムの1つの可能な構成の単なる概略説明図であり、様々な加熱セルの数および配置、ならびに様々な異なるタイプの加熱器アセンブリおよび技術も可能であり、本開示の範囲内に入ると考えられると認識されたい。
一態様では、プロセス炉150は、断熱筐体154の内部を図2に示される第1の加熱段階120および第2の加熱段階130と一致する第1の加熱段階120と、第2の加熱段階130とに分割するゲートまたは中間扉164を有する内部バリアを含むことができる。単一のコンベアチェーン152が両方の段階を通過して一定の速度で、鋳造物105を、炉150を通って搬送するとき、コンベアチェーン152の速度、炉筐体154の全長、筐体の長さに沿った中間扉164の位置は、第1の加熱段階120の時間(t1)124および第2の加熱段階130の時間(t2)134を決定することができると認識されよう。加えて、第2の加熱段階130の時間(t2)134は、いずれかの孔に基づく欠陥の発生前に、鋳造物105が炉150を出るのを確実にするために、一般に、25分〜30分以下、好ましくは20分以下に制限される。その結果、第1の加熱段階120の加熱セル160によって生成された熱出力を次いで調整して、鋳造物105が中間扉164に到達する前または実質的に同時に、鋳造物105の温度112が第1の鋳造温度125に到達するように所望の第1の加熱速度122で鋳造物105を連続的に加熱することができる。
別の態様では、第1の加熱段階120の温度を第1の鋳造温度125に維持することができ、第1の加熱段階120における鋳造物105と加熱空気との間に熱平衡が徐々に確立されるまで時間(t1)124を延ばすことができる。これは、鋳造物が上記図1に示したものと同様の第1の段階の温度と熱平衡状態にゆっくりと近づくにつれて、第1の加熱段階120全体にわたって連続的に減少する代替加熱速度123によって定められる代替鋳造温度ライン113を作り出すことができる。第2の加熱段階130の温度は、同様に、第2の加熱段階130の開始時のさらなる熱注入で第2の鋳造温度135に維持して、鋳造物を、第2の加熱段階130における鋳造物105と加熱空気との熱平衡に迅速にもたらすことができる。
図2に示す溶体化熱処理方法110および図3に示す溶体化熱処理システム150の代表的な実施形態では、鋳造物105を形成する特定のアルミニウム合金の所定のシリコン溶体化温度114は、約445℃とすることができ、所定の合金金属溶体化温度118は約485℃とすることができる。したがって、第1の鋳造温度125は約440℃であり、第2の鋳造温度135は約490℃であり、鋳造物が入口扉156を通って炉150に入るときの鋳造物105の初期温度121は約20℃とすることができる。この結果、第1の加熱段階では約420℃の温度上昇が生じ、第2の加熱段階では約50℃の温度上昇が生じる。例示目的のために、第2の加熱段階130の時間(t2)134は、18分に設定することができる。
図3の代表的なプロセス炉150は、7つの加熱セル160を含み、第4の加熱セルと第5の加熱セルとの間に中間扉164が位置する。鋳造物105が中間扉164から排出扉158まで第2の加熱段階を18分で横切るようにコンベアチェーンの速度を一定速度に設定して、鋳造物が第1の4つの加熱セル160を通って第1の加熱段階120を移行する時間(t1)124は、当業者によって理解される計算に基づいて、約24分になる。これは、第1の加熱段階120の大部分の間に約20℃/分の平均第1の加熱速度122をもたらすことができ、加熱速度は、次いで、図2に示すように、鋳造物105が440℃の第1の鋳造温度125に近づくにつれて実質的に先細りになる。
一旦鋳造物105が第1の移行ゾーン129、すなわち、中間扉164を通過して、第2の加熱段階130に入ると、約25℃/分の初期の第2の段階の加熱速度132が鋳造物に適用されて、約3分で490℃の第2の鋳造温度135までの温度を素早く上昇させ、鋳造物が第2の鋳造温度135に近づくにつれて加熱速度132はいくらか先細りになる。鋳造物が排出扉158に到達し、第2の移行ゾーン139を通過して炉150を出て、急冷段階140(急冷ステーションは図3には示されていないが、当業者には知られている)に入るまで、鋳造物は、続いて第2の加熱段階130での残りの15分、プロセス110の実質的等温部分137における第2の鋳造温度135で維持することができる。さらに、図2〜3の代表的な実施形態では、上記で定めたように、所定の合金金属溶体化温度118以上での鋳造物105の(t3)/(t2)処理時間比は、鋳造物が第2の鋳造温度135の前に所定の合金金属溶体化温度118に到達するので、約(16分/18分)、すなわち約89%とすることができる。
第2の移行ゾーン139を通過し、急冷段階140に入った後、鋳造物105は、490℃の第2の鋳造温度135から250℃未満の急冷温度145まで3分未満で、80℃/分を超え得る冷却速度で冷却することができる。
図3からも明らかなように、一態様では、炉筐体154の長さに沿った中間扉164の位置が変化して、特定のアルミニウム合金鋳造物の所望の鋳造温度プロファイルにより良好に適合することができる。例えば、炉筐体154の中央の加熱セル160の各々の間にブランクスペース166が設けられ、不使用時には断熱スペーサ167が充填されている場合、中間扉164を、隣接する加熱セルを第2の加熱段階130または第1の加熱段階120にそれぞれ再割り当てするために所望するように上流または下流に移動させることができる。この特徴は、第2の加熱段階における(t3)/(t2)時間比を最適化するためのコンベアチェーン152の速度およびヒータアセンブリ162の出力を超えるさらなる変数をユーザに提供することによって、固定位置に中間扉を有する炉よりも有利であり得る。
さらに、第2の加熱段階130の第1の加熱セル内のヒータアセンブリの出力は、初期または第2の加熱速度132を所望の値に上昇させるのに十分ではない可能性があることが認識されよう。この場合、さらなるヒータまたは熱風ノズルなどの1つまたは複数のさらなる加熱装置168を、影響を受けた加熱セルに追加して、さらなる熱を鋳造物105に向けることができ、鋳造物の温度を第2の鋳造温度135に短時間で上昇させる初期または第2の加熱速度132を高めることができる。調節可能な中間扉164を有する加熱炉150については、断熱スペーサ169で充填された空の支持固定具をさらなる任意のそれぞれの位置に設けて、さらなる加熱装置168が中間扉164と共に再配置可能となる。
図4に概略的に示すプロセス炉170は、特定のHPDCアルミニウム合金鋳造物の所望の鋳造温度プロファイルを適応させるための別の選択肢を示す。前の実施形態と同様に、プロセス炉170は、入口端に入口扉176と、筐体を第1の加熱段階120および第2の加熱段階130に分離する中間扉184と、出口端に排出扉178とを有する断熱筐体174を一般に含む。炉170は、また、炉170の長さに沿って直列に整列されたいくつかの加熱セル180を含み、各加熱セル180は、天井を通って下方に延在してコンベアシステム上で炉を通ってゆっくり通過する下方の鋳造物105に衝突するように加熱空気を筐体174内に下向きに送るヒータアセンブリ182を含む。さらなる加熱装置188を中間扉184のすぐ下流に追加して、第2の加熱段階130の初期または第2の加熱速度132を高めることもできる。
しかし、プロセス炉170のこの実施形態では、筐体154の長さに沿う中間扉184の位置を固定することができ、コンベアシステムは、独立して制御可能な動作速度を有するコンベアチェーン172、173(すなわち、平行に同期したチェーン対)を含むことができる。独立して制御可能な2つのコンベアチェーン172、173は、第1の加熱段階の時間(t1)および第2の加熱段階の時間(t2)を独立して構成する能力をユーザに提供することができ、それは、第2の加熱段階130における第1の加熱速度122および(t3)/(t2)処理時間比の両方の最適化を可能にする。一態様では、図4に示すように、2つのコンベアチェーン172、173は、第1の移行ゾーン129(すなわち、中間扉184)で接することができ、一方、他の態様では、コンベアチェーンは、第2の加熱段階130内で中間扉184(図示せず)の下流の位置などの、炉筐体内174の別の場所で接することができる。
図5および図6は、バッチ熱処理プロセスに適応された溶体化熱処理方法210(図5)および溶体化熱処理システム250(図6)のさらなる代表的な実施形態を共に示す。上述の例と同様に、溶体化熱処理方法210は、約440℃のシリコン溶体化温度214および約510℃の合金金属溶体化温度218を有する複数のHDPC鋳造アルミニウム合金部品205の所望の鋳造温度プロファイルを含むことができる。したがって、第1の鋳造温度225は約435℃であり、第2の鋳造温度235は約515℃であり、溶体化熱処理プロセスの開始時の鋳造物205の初期温度221は約20℃とすることができる。これにより、第1の加熱段階における温度上昇が約415℃になり、第2の加熱段階での温度上昇が約75℃になる。例示目的のために、第2の加熱段階230の時間(t2)234は、21分に設定することができる。
図6の平面図に示される溶体化熱処理システム250は、並んで整列された複数のバッチ式熱処理炉260を含むことができる。各炉260は、一面にアクセス扉264を備え、すべてのアクセス扉264が同じ方向に面する断熱筐体262を含むことができる。炉260の各々は、また、筐体262の天井を通って下方に延びる少なくとも1つの一次ヒータアセンブリ266を含むことができ、1つの一次ヒータアセンブリ266は、例えば、ヒータユニットと、モータ駆動ブロワーとを含み、モータ駆動ブロワーは、典型的には、間隔を置いて配置されたおよび/または積層された関係でトレイまたはラックに装填された複数の鋳造物205を受けるような寸法とされた筐体262内に加熱空気を下向きに送り、その結果、加熱空気が各鋳造物に実質的に均一に適用される。一態様では、一次ヒータアセンブリ266は、筐体262内への加熱空気の流れを増加させることができる可変周波数モータ駆動装置267により可変熱出力をもたらすように構成することができる。別の態様では、熱処理炉260は、さらなるヒータまたは高流量熱風ノズルなどの1つまたは複数のさらなる第2のヒータ268を備えて、鋳造物205の温度を第2の鋳造温度235に短時間で上昇させる初期または第2の加熱速度232を高めることができる。
また、図6に示すように、溶体熱処理システム250は、各炉260内のアクセス扉264(すなわち、第2の移行ゾーン239)の前で前後に移動して、鋳造物が炉260から引き出された後に加熱された鋳造物のラックを受け取り、すぐに急冷する急冷ステーション270をさらに含むことができる。急冷ステーションは、一般に、鋳造物のラックを受け取るために炉260に向けられた少なくとも1つの開口部274を有する筐体272を含み、その筐体は、上記検討された液体スプレー冷却システムまたは強制空気またはガス冷却システムなどの冷却システム276も支持する。一態様では、可動急冷ステーション270は、レール278上で様々な炉の間を移動することができるホイール付き運び台(carriage)に支持することができる。当業者には認識されるように、急冷ステーション270の移動は、急冷ステーションが、鋳造物の各バッチがその第2の加熱段階230の終わりに到達するとすぐに、処理された鋳造物を受け取るように準備されるように、各バッチ式の炉260で行われる熱処理サイクルと同期させることができる。
図6の溶体化熱処理システム250のバッチ式熱処理炉260では、第1の加熱段階220と第2の加熱段階230との間の第1の移行部229は、第1の加熱段階の第1の加熱速度222から第2の加熱段階230の初期または第2の加熱速度232への鋳造物の加熱速度の増加を含む「実質」移行部とすることができる。一態様では、加熱速度の増加は、例えば、上記のように、可変周波数モータ駆動装置267の速度の増加に伴って、または1つまたは複数のさらなる二次268の一時的な起動によって、1次ヒータアセンブリ266からの熱出力の増加によって達成することができる。
炉チャンバ内で繰り返される熱サイクルから生じるバッチ式熱処理の非効率性が考えられるにもかかわらず、図6の熱処理炉260がもたらす利点の1つは、第1の加熱段階220の時間(t1)224が、第1の加熱段階222によって定めることができ、一方、第2の加熱段階230の時間(t2)234は、アクセス扉264の開口および炉筐体262からの鋳造物205の除去によって定めることができることである。例えば、図5に示す鋳造温度プロファイル212の場合、第1の加熱段階220の時間(t1)224は、ユーザによってカスタム設定されて約415℃の所望の第1の加熱段階の温度上昇を達成することができる。さらに、第2の加熱段階230の時間(t2)234を、いずれかの孔に基づく欠陥の発生を避けるために21分に設定し、第2の加熱段階230における初期または第2の加熱速度232は、約30℃/分に設定して、3分未満で75℃の第2の加熱段階の温度上昇を達成し得る。これは、約18分の第2の鋳造温度235におけるプロセス210の実質的等温部分237、および上記定めたように、約(19分/21分)、すなわち約90%の所定の合金金属溶体化温度218以上での鋳造物205の(t3)/(t2)処理時間比をもたらすことができる。
図7A〜図7Dは、図4に示す2つのコンベアチェーンと同様の、2つの一次コンベアチェーン312、316(すなわち、2つの同期したチェーン対)間で鋳造物305を移動させるために使用し得る代表的な移送装置320の概略図である。移送装置320は、一般に、第1の一次コンベアチェーン312と第2の一次コンベアチェーン316との隣接端部の間の隙間を延在しながら、一次コンベアチェーンの個々のチェーン間に位置する第3の移送コンベアチェーン(すなわち、同様に、同期した1対のチェーン)を含む。図示されているように、一次コンベアチェーン312、316の隣接端部は、炉筐体の内部を第1の加熱段階および第2の加熱段階(図示せず)に分割する中間扉314の両側に位置することができる。さらに、上述したように、一次コンベアチェーン312、316は、個別に構成可能な動作速度で独立して制御可能である。
図7Aに示す非アクティブ位置では、移送コンベアチェーン322の上面324を一次コンベアチェーン312の上面の下に位置することができ、その結果、一次コンベアチェーン312をまたいで鋳造物305を支持するトレイは、第1の加熱段階内に位置する移送装置320の第1の端部321上を運ぶことができる。次いで、図7Bに示すように、一次コンベアチェーン312を停止させ、移送コンベアチェーン322を、移送コンベアチェーン322の両端321、325で傾斜支持リンク331、335を回転させることによって上昇させる。一態様では、支持リンク331、335を約18度回転させて、移送コンベアチェーン322全体をほぼ3/4インチ実質的に均一に上昇させることができる。これにより、移送コンベアチェーン322の上面324がトレイの底部に係合し、鋳造物305を第1の一次コンベアチェーン312から持ち上げることが可能になる。移送コンベアチェーン322の上昇と同時に、炉筐体の内部を分割する中間扉314を上昇させて、鋳造物305を加熱段階間で移送する準備をすることもできる。
図7Cに示すように、移送コンベアチェーン322を次いで起動して、鋳造物305を開口部を通って第2の加熱段階に移動させることができる。移送コンベアチェーン322は、支持リンク331、335を回転させて移送コンベアチェーン322を上昇させるおよび/またはギヤ付きローラのそれぞれのセット上で一対の移送コンベアチェーンを回転させるように働くことができる移送装置320の一端に位置する関節式リンク機構337によって操作されてもよい。鋳造物305が第2の加熱段階に入った後、移送コンベアチェーン322を停止し、傾斜した支持リンク331、335を回転させることによって下げ、それらの非作動位置に戻すことができ、それは、鋳造物305を支持するトレイを、図7Dに示すように、第2の一次コンベアチェーン316の内側端部に支持されることを可能にする。同時に、中間扉314を下降させて、第1および第2の加熱段階の間の開口部を閉じて、炉の2つの部分の間の温度差を維持することができる。次いで、2つの一次コンベアチェーン312、316を再び作動させて、移送された鋳造物305を第2の一次コンベアチェーン316上で第2の加熱段階を通って前方に移動させ、別の鋳造物(図示せず)を第1の一次コンベアチェーン312によって中間扉314に向けて運ぶ。
上述したように、本発明は、本発明を実施する最良の形態を表すために本発明者によって検討された好ましい実施形態および方法論に関して本明細書に記載されている。しかし、当業者であれば、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、複合基材の図示されたおよび例示的な実施形態に、広範な追加、削除および改変が、一部および全体的になされ得ることが理解されるであろう。これらおよび他の修正は、次の特許請求の範囲によってのみ制限される本発明の精神および範囲から逸脱することなく、当業者によってなされ得る。

Claims (44)

  1. シリコン成分と少なくとも1つの金属合金成分とを有するアルミニウム合金から形成された鋳造物を熱処理する方法であって、
    前記鋳造物を、前記シリコン成分が急速に固溶体に溶け込む所定のシリコン溶体化温度よりも10℃未満低い第1の鋳造温度に加熱すること、
    前記鋳造物への熱注入率を増加させて前記少なくとも1つの金属合金成分が急速に固溶体に溶け込む所定の合金金属溶体化温度より10℃未満高い第2の鋳造温度に前記鋳造物を加熱すること、
    前記第2の鋳造温度で20分未満の時間、前記鋳造物を維持すること、
    前記鋳造物を250℃未満の温度に急冷することを含む、方法。
  2. 前記第1の鋳造温度が、前記所定のシリコン溶体化温度よりも5℃未満低い、請求項1に記載の方法。
  3. 前記第2の鋳造温度が、前記所定の合金金属溶体化温度よりも5℃未満高い、請求項1に記載の方法。
  4. 前記鋳造物が、高圧ダイカスト法で形成される、請求項1に記載の方法。
  5. 前記鋳造物への熱注入率を増加させる前に、前記鋳造物を前記第1の鋳造温度で2分より長い時間維持することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  6. 前記鋳造物を前記第2の鋳造温度で2分より長い時間維持することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  7. 前記鋳造物が50%より大きい処理時間比を達成するまで、前記鋳造物を前記第2の鋳造温度で維持することをさらに含み、前記処理時間比は、前記鋳造物が前記所定の合金金属溶体化温度を超えて費やされた時間を前記鋳造物が前記所定のシリコン溶体化温度を超えて費やされた時間で割ることによって定められる、請求項1に記載の方法。
  8. 前記鋳造物が70%〜90%の処理時間比を達成する、請求項7に記載の方法。
  9. 前記鋳造物を前記第1の鋳造温度から前記第2の鋳造温度の5℃以内に5分未満の時間で加熱することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  10. 前記シリコン成分が、前記アルミニウム合金の6重量%〜20重量%を含む、請求項1に記載の方法。
  11. 前記少なくとも1つの金属合金成分が、銅、マグネシウムおよびマンガンからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  12. シリコン成分と少なくとも1つの金属合金成分とを有するダイカストアルミニウム合金鋳造物を熱処理する方法であって、
    鋳造物を、第1の段階の温度に維持された炉の第1の加熱セルに移動させること、
    前記第1の加熱セルにおいて、前記鋳造物を前記シリコン成分が急速に固溶体に溶け込む所定のシリコン溶体化温度よりも10℃未満低い第1の鋳造温度に加熱すること、
    前記鋳造物を前記第1の加熱セルから前記第1の加熱セルとは別であり、前記第1の段階の温度よりも高い第2の段階の温度に維持された前記炉の第2の加熱セルに移動させること、
    前記第2の加熱セルにおいて、前記鋳造物への熱注入率を増加させて、前記鋳造物を、前記少なくとも1つの金属合金成分が急速に固溶体に溶け込む所定の合金金属溶体化温度より10℃未満高い第2の鋳造温度に加熱すること、
    前記第2の加熱セル内において、前記鋳造物を前記第2の鋳造温度で20分未満の時間維持すること、
    前記鋳造物を前記炉の前記第2の加熱セルから除去すること、
    前記鋳造物を250℃未満の温度に急冷することを含む、方法。
  13. 前記鋳造物が50%より大きい処理時間比を達成するまで、前記鋳造物を前記第2の鋳造温度で維持することをさらに含み、
    前記処理時間比は、前記鋳造物が前記所定の合金金属溶体化温度を超えて費やされた時間を前記鋳造物が前記所定のシリコン溶体化温度を超えて費やされた時間で割ることによって定められる、請求項12に記載の方法。
  14. 前記鋳造物が70%〜90%の処理時間比を達成する、請求項13に記載の方法。
  15. 前記鋳造物を前記第1の鋳造温度から前記第2の鋳造温度の5℃以内に5分未満の時間で加熱することをさらに含む、請求項12に記載の方法。
  16. 前記鋳造物を前記第1の加熱セルから前記第2の加熱セルに移動させること、前記鋳造物を、前記第1の加熱セルと前記第2の加熱セルとを分離する中間扉を通って移動させることをさらに含む、請求項12に記載の方法。
  17. シリコン成分と少なくとも1つの金属合金成分とを有するアルミニウム合金鋳造物を熱処理するための炉であって、
    前記シリコン成分が急速に固溶体に溶け込む所定のシリコン溶体化温度よりも10℃未満低い第1の鋳造温度に前記鋳造物を加熱するように構成された第1の加熱セルと、
    前記鋳造物への熱注入率を増加させて、前記少なくとも1つの金属合金成分が急速に固溶体に溶け込む所定の合金金属溶体化温度より10℃未満高い第2の鋳造温度に前記鋳造物を加熱するように構成された第2の加熱セルと、
    前記第1の加熱セルの開始を画定する入口扉と、
    前記第1の加熱セルと前記第2の加熱セルを分離する中間扉と、
    前記第2の加熱セルの終わりを画定する排出扉と、
    前記入口扉から前記第1の加熱セルおよび前記第2の加熱セルを通って前記排出扉に前記鋳造物を搬送するように構成された少なくとも1つの搬送装置とを含む、炉。
  18. 前記少なくとも1つの搬送装置は、前記第2の加熱セル内で複数の前記鋳造物を3分より長く30分よりも短い時間維持するように構成されている、請求項17に記載の炉。
  19. 前記少なくとも1つの搬送装置は、前記炉を通って複数の前記鋳造物を前記入口扉から前記排出扉に実質的に一定の速度で搬送するように構成されている、請求項17に記載の炉。
  20. 前記少なくとも1つの搬送装置は、コンベアチェーンをさらに含む、請求項19に記載の炉。
  21. 前記中間扉の位置が、前記炉の長さに沿って再配置可能である、請求項20に記載の炉。
  22. 前記少なくとも1つの搬送装置が、前記炉の前記第1の加熱セルを第1の速度で通り、前記炉の前記第2の加熱セルを前記第1の速度とは異なる第2の速度で通って、複数の前記鋳造物を搬送するように構成されている、請求項17の炉。
  23. 前記少なくとも1つの搬送装置が、少なくとも2つのコンベアチェーンをさらに含む、請求項22に記載の炉。
  24. 前記第2の加熱セルに入るやいなや複数の前記鋳造物に加熱空気を向ける少なくとも1つの前記中間扉の下流に隣接する高流量熱風ノズルをさらに含む、請求項17に記載の炉。
  25. シリコン成分と複数の金属合金成分とを有するアルミニウム合金から形成された鋳造物を熱処理する方法であって、
    前記アルミニウム合金中の前記複数の金属合金成分の各々の金属合金成分がそれぞれの前記金属合金成分が急速に固溶体に溶け込む合金金属溶体化温度または促進された溶体化が起きる合金金属溶体化温度の範囲を有し、かつ
    前記複数の金属合金成分が、前記複数の金属合金成分の他の各々の金属合金成分の合金金属溶体化温度または合金金属溶体化温度の範囲より高い合金金属溶体化温度を有する第1の金属合金成分を含み、
    前記方法が、
    前記鋳造物を、前記シリコン成分が急速に固溶体に溶け込む所定のシリコン溶体化温度よりも10℃未満低い第1の鋳造温度に加熱すること、
    前記鋳造物への熱注入率を増加させて前記第1の金属合金成分が急速に固溶体に溶け込む所定の合金金属溶体化温度より10℃未満高い第2の鋳造温度に前記鋳造物を加熱すること、
    前記第2の鋳造温度で20分未満の時間、前記鋳造物を維持すること、
    前記鋳造物を250℃未満の温度に急冷することを含む、方法。
  26. 前記鋳造物が80%以上の処理時間比を達成する、請求項7に記載の方法。
  27. 前記鋳造物が90%以上の処理時間比を達成する、請求項7に記載の方法。
  28. 前記鋳造物が前記所定のシリコン溶体化温度を超えて費やされる時間は、前記第2の加熱セルで費やされる時間に実質的に等しい、請求項12に記載の方法。
  29. 前記鋳造物が前記第2の加熱セルに移動する際の前記鋳造物の温度が、前記第1の鋳造温度である、請求項28に記載の方法。
  30. 前記鋳造物が80%以上の処理時間比を達成する、請求項13に記載の方法。
  31. 前記鋳造物が90%以上の処理時間比を達成する、請求項13に記載の方法。
  32. シリコン成分と少なくとも1つの金属合金成分を含むアルミニウム合金から高圧ダイカスト(HPDC)プロセスにより形成された鋳造物を熱処理する方法であって、
    前記シリコン成分が急速に固溶体に溶け込む所定のシリコン溶体化温度を特定すること、
    前記少なくとも1つの金属合金成分が急速に固溶体に溶け込む所定の合金金属溶体化温度を特定すること、
    前記鋳造物を、前記シリコン成分が急速に固溶体に溶け込む前記所定のシリコン溶体化温度よりも10℃未満低い第1の鋳造温度に加熱すること、
    前記鋳造物への熱注入率を増加させて前記所定の合金金属溶体化温度より10℃未満高い第2の鋳造温度に前記鋳造物を加熱すること、
    前記第2の鋳造温度で20分未満の時間、前記鋳造物を維持すること、
    前記鋳造物を250℃未満の温度に急冷することを含む、方法。
  33. 前記第1の鋳造温度が、前記所定のシリコン溶体化温度よりも5℃未満低い、請求項32に記載の方法。
  34. 前記第2の鋳造温度が、前記所定の合金金属溶体化温度よりも5℃未満高い、請求項32に記載の方法。
  35. 前記第2の鋳造温度で10分未満の時間、前記鋳造物を維持する、請求項32に記載の方法。
  36. シリコン成分と複数の金属合金成分を含むアルミニウム合金から高圧ダイカスト(HPDC)プロセスにより形成された鋳造物を熱処理する方法であって、
    前記アルミニウム合金中の前記複数の金属合金成分の各々の金属合金成分がそれぞれの前記金属合金成分が急速に固溶体に溶け込む合金金属溶体化温度または促進された溶体化が起きる合金金属溶体化温度の範囲を有し、かつ
    前記複数の金属合金成分が、前記複数の金属合金成分の他の各々の金属合金成分の合金金属溶体化温度または合金金属溶体化温度の範囲より高い合金金属溶体化温度を有する第1の金属合金成分を含み、
    前記方法が、
    前記シリコン成分が急速に固溶体に溶け込む所定のシリコン溶体化温度を特定すること、
    前記第1の金属合金成分が急速に固溶体に溶け込む所定の合金金属溶体化温度を特定すること、
    前記鋳造物を、前記シリコン成分が急速に固溶体に溶け込む前記所定のシリコン溶体化温度よりも10℃未満低い第1の鋳造温度に加熱すること、
    前記鋳造物への熱注入率を増加させて前記所定の合金金属溶体化温度より10℃未満高い第2の鋳造温度に前記鋳造物を加熱すること、
    前記第2の鋳造温度で20分未満の時間、前記鋳造物を維持すること、
    前記鋳造物を250℃未満の温度に急冷することを含む、方法。
  37. 前記鋳造物が50%より大きい処理時間比を達成するまで、前記鋳造物を前記第2の鋳造温度で維持することをさらに含み、前記処理時間比は、前記鋳造物が前記所定の合金金属溶体化温度を超えて費やされた時間を前記鋳造物が前記所定のシリコン溶体化温度を超えて費やされた時間で割ることによって定められる、請求項32に記載の方法。
  38. 前記鋳造物が80%以上の処理時間比を達成する、請求項37に記載の方法。
  39. 前記鋳造物が90%以上の処理時間比を達成する、請求項37に記載の方法。
  40. シリコン成分と複数の金属合金成分を含むアルミニウム合金から高圧ダイカスト(HPDC)プロセスにより形成された鋳造物を熱処理する方法であって、
    記アルミニウム合金中の前記複数の金属合金成分の各々の金属合金成分がそれぞれの前記金属合金成分が急速に固溶体に溶け込む合金金属溶体化温度または促進された溶体化が起きる合金金属溶体化温度の範囲を有し、かつ
    前記複数の金属合金成分が、前記複数の金属合金成分の他の各々の金属合金成分の合金金属溶体化温度または合金金属溶体化温度の範囲より高い合金金属溶体化温度を有する第1の金属合金成分を含み
    前記方法が、
    前記鋳造物を、前記シリコン成分が急速に固溶体に溶け込む所定のシリコン溶体化温度よりも10℃未満低い第1の鋳造温度に加熱すること、
    前記鋳造物の全ての材料が前記所定のシリコン溶体化温度よりも低い間に、前記鋳
    造物の全ての材料が前記第1の鋳造温度に達し、その後
    前記鋳造物への熱注入率を増加させて前記第1の金属合金成分の金属合金成分が急速に固溶体に溶け込む所定の合金金属溶体化温度より10℃未満高い第2の鋳造温度に前記鋳造物を加熱すること、
    前記鋳造物が50%より大きい処理時間比を達成するまで、前記鋳造物を前記第2の鋳造温度で20分未満維持し、前記処理時間比は、前記鋳造物が前記所定の合金金属溶体化温度を超えて費やされた時間を前記鋳造物が前記所定のシリコン溶体化温度を超えて費やされた時間で割ることによって定められ、
    前記鋳造物を250℃未満の温度に急冷することを含む、方法。
  41. 前記鋳造物が70%〜90%の処理時間比を達成する、請求項40に記載の方法。
  42. 前記鋳造物が80%以上の処理時間比を達成する、請求項40に記載の方法。
  43. 前記鋳造物が90%以上の処理時間比を達成する、請求項40に記載の方法。
  44. 5分未満の時間で、前記鋳造物を前記第1の鋳造温度から前記第2の鋳造温度の5℃以内に加熱することを含む請求項40に記載の方法。
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