JP6724764B2 - 電極板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、活物質粒子及び結着剤を含む活物質層を集電箔上に有する電極板の製造方法に関する。
電池に用いられる電極板(正極板または負極板)として、活物質粒子、結着剤等を含む活物質層を集電箔上に形成した電極板が知られている。このような電極板は、例えば、以下の手法によって製造する。即ち、活物質粒子及び結着剤を溶媒中に分散させた活物質ペーストを用意する。そして、この活物質ペーストをダイコータ等の塗布装置を用いて集電箔に塗布し、未乾燥活物質層を集電箔上に形成する。その後、この集電箔上の未乾燥活物質層を乾燥させて、活物質層を形成する。このような製造方法は、例えば、特許文献1に記載されている。
特開2016−164837号公報
しかしながら、上述の手法では、活物質ペーストに含まれる溶媒の割合が大きいため、集電箔上の未乾燥活物質層に含まれる溶媒が多くなり、未乾燥活物質層から溶媒を蒸発させて活物質層を形成するのに長い時間が掛かる。
この課題に対し、以下の手法により電極板を製造することが考えられる。即ち、活物質粒子、結着剤及び溶媒を含み造粒された湿潤粒子からなる粒子集合体を用意する。また、第1ロールと、この第1ロールに第1間隙を介して平行に配置された第2ロールと、この第2ロールに第2間隙を介して平行に配置された第3ロールとを備えるロールプレス機を用意する。そして、上述の粒子集合体を第1ロールと第2ロールとの間に通して、未乾燥活物質膜を第2ロール上に造膜する。続いて、第2ロールと第3ロールとの間を通した集電箔上に、この未乾燥活物質膜を転写する。その後、この集電箔上の未乾燥活物質膜を乾燥させて、活物質層を形成する。
上述の湿潤粒子からなる粒子集合体に含まれる溶媒の割合は、活物質ペーストに含まれる溶媒の割合よりも小さいので、この手法では、集電箔上の未乾燥活物質膜に含まれる溶媒を少なくし、未乾燥活物質膜から溶媒を蒸発させて活物質層を形成する乾燥時間を短くできる。しかし、電極板の生産性を向上させるべく、この乾燥時間を更に短くしたい。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであって、平均粒径の異なる湿潤粒子からなる複数の粒子集合体を用い、集電箔上に形成した未乾燥活物質膜を短い時間で乾燥させて活物質層を形成できる電極板の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明の一態様は、活物質粒子及び結着剤を含む活物質層を集電箔上に有する電極板の製造方法であって、第1ロールとこの第1ロールに第1間隙を介して平行に配置された第2ロールとの間に、上記活物質粒子、上記結着剤及び溶媒を含み造粒された湿潤粒子からなる粒子集合体を通して、未乾燥活物質膜を上記第2ロール上に造膜する造膜工程と、上記第2ロールとこの第2ロールに第2間隙を介して平行に配置された第3ロールとの間を通した上記集電箔上に、上記未乾燥活物質膜を転写する転写工程と、上記集電箔上の上記未乾燥活物質膜を乾燥させて、上記活物質層を形成する乾燥工程と、を備え、上記造膜工程は、上記第1ロールと上記第2ロールとの間の上記第1間隙に向けて上記粒子集合体を供給するにあたり、上記第1間隙に向けて供給される上記粒子集合体のうち、上記第2ロールに沿って上記第1間隙に供給される粒子集合体を、上記第1間隙に供給される残りの粒子集合体に比べて平均粒径の大きい湿潤粒子からなる粒子集合体して、上記未乾燥活物質膜を造膜する電極板の製造方法である。
上述の電極板の製造方法では、造膜工程において、第1ロールと第2ロールの第1間隙に向けて粒子集合体を供給するにあたり、第1間隙に向けて供給される粒子集合体のうち、第2ロールに沿って第1間隙に供給される粒子造粒体を、第1間隙に供給される残りの粒子集合体に比べて平均粒径の大きい湿潤粒子からなる粒子集合体して、未乾燥活物質膜を造膜する。
造膜工程において、湿潤粒子は第1ロールと第2ロールとの間で圧延され、圧延された湿潤粒子が膜厚方向に複数重なって一体となった未乾燥活物質膜が第2ロール上に形成される。上述のように、第2ロールに沿って相対的に大きい湿潤粒子が供給されるので、第2ロール上に形成される未乾燥活物質膜のうち、第2ロール側の部分は、主に、相対的に大きい湿潤粒子由来の、圧延された湿潤粒子によって形成される。更に、この未乾燥活物質膜が集電箔上に転写されると、表裏が逆になるため、集電箔上に形成された未乾燥活物質膜のうち、外側の部分は、相対的に大きい湿潤粒子由来の、圧延された湿潤粒子によって形成される。
ここで、湿潤粒子は、その粒径が大きいほど、湿潤粒子の粒子表面に多くの溶媒が染み出した状態になっていること、及び、このため、粒径の大きい湿潤粒子ほど、圧延された状態において乾燥させ易いことが判ってきた。
集電箔上に転写された未乾燥活物質膜のうち、外側の部分は、上述のように、主に相対的に大きな粒径の湿潤粒子が圧延された部分から形成されている。このため、乾燥工程において、溶媒が未乾燥活物質膜の表面から蒸発し易い。また、未乾燥活物質膜の外側の部分で溶媒が速く蒸発すると、集電箔側の部分の溶媒も外側に移動して速やかに蒸発するので、未乾燥活物質膜の乾燥時間を短くできる。このように、上述の電極板の製造方法によれば、集電箔上に形成した未乾燥活物質膜を短い時間で乾燥させて活物質層を形成できる。
実施形態に係る正極板の平面図である。 実施形態に係る正極板の断面図である。 実施形態に係る正極板の製造方法を示すフローチャートである。 実施形態に係る正極板の製造方法のうち、造膜工程及び転写工程を示す説明図である。 実施形態に係る電極板製造装置のうち供給部の斜視図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しつつ説明する。図1及び図2に、本実施形態に係る正極板(電極板)10の平面図及び断面図を示す。この正極板10は、角型で密閉型のリチウムイオン二次電池に用いられる帯状の正極板である。具体的には、この正極板10と、帯状の負極板(不図示)とは、帯状の一対のセパレータ(不図示)を介して互いに重ねられ、更に軸線周りに捲回され扁平状に圧縮されて、扁平状捲回型の電極体(不図示)を構成する。この電極体は、角型の電池ケース(不図示)内に収容されて電池を構成する。
正極板10は、帯状のアルミニウム箔からなる集電箔11の箔表面11a,11aのうち、幅方向FHの一部でかつ長手方向EHに延びる領域上に、活物質層13,13を帯状に設けてなる。正極板10のうち幅方向FHの片方の端部は、厚み方向GHに活物質層13が存在せず、集電箔11が厚み方向GHに露出した正極露出部10mとなっている。活物質層13は、正極活物質粒子、導電材粒子及び結着剤からなる。本実施形態では、正極活物質粒子としてリチウム遷移金属複合酸化物粒子、具体的には、ニッケルコバルトマンガン酸リチウム粒子を、導電材粒子としてアセチレンブラック(AB)粒子を、結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)を用いている。これら正極活物質粒子、導電材粒子及び結着剤の重量割合は、正極活物質粒子:導電材粒子:結着剤=94.5:4.0:1.5である。
次いで、上記正極板10の製造方法について説明する(図3参照)。まず、湿潤粒子16からなる粒子集合体15を2種類用意する。即ち、第1湿潤粒子16aからなる第1粒子集合体15aと、この第1湿潤粒子16aよりも大きい第2湿潤粒子16bからなる第2粒子集合体15bとを用意する。
これら第1湿潤粒子16a及び第2湿潤粒子16bは、いずれも、複数の正極活物質粒子(リチウム遷移金属複合酸化物粒子)、複数の導電材粒子(AB粒子)、結着剤(PVDF)及び溶媒(N−メチル−2−ピロリドン(NMP))を含む湿潤状態の粒子である。本実施形態では、第1湿潤粒子16aは、粒径1〜2mmの湿潤粒子を最も多く含んでいる。一方、第2湿潤粒子16bは、粒径3〜4mmの湿潤粒子を最も多く含んでおり、第2湿潤粒子16bの方が第1湿潤粒子16aよりも平均粒径が大きい。また、第1粒子集合体15a及び第2粒子集合体15bの固形分率は、いずれも、70wt%以上(本実施形態では、78wt%)である(NMPの割合が22wt%である)。
これら第1粒子集合体15a及び第2粒子集合体15bは、以下の手法により製造する。即ち、材料の混合及び造粒を行うことが可能な攪拌式混合造粒装置(不図示)を用意する。まず、この攪拌式混合造粒装置内に正極活物質粒子(リチウム遷移金属複合酸化物粒子)を投入して混合し、これに導電材粒子(AB粒子)を加えて、正極活物質粒子及び導電材粒子を乾式混合する。その後、溶媒(NMP)に結着剤(PVDF)を溶解させたPVDF溶液を加えて混合し、造粒する。これにより、粒径1〜2mmの湿潤粒子を最も多く含む第1湿潤粒子16aからなる第1粒子集合体15aを得る。
次に、得られた第1粒子集合体15aの一部について、目開き3mmの篩に掛け、3mm以上の大きな湿潤粒子からなる粒子集合体(第2湿潤粒子16bからなる第2粒子集合体15b)を得る。
正極板10を製造するにあたっては、まず、造膜工程S1で粒子集合体15(第1粒子集合体15a及び第2粒子集合体15b)から未乾燥活物質膜13xを造膜し、続く転写工程S2でこの未乾燥活物質膜13xを集電箔11上に転写する。これら造膜工程S1及び転写工程S2は、図4に概略を示す電極板製造装置100を用いて行う。
この電極板製造装置100は、3本のロールを有する。具体的には、電極板製造装置100は、第1ロール110と、この第1ロール110に第1間隙KG1を介して平行に配置された第2ロール120と、この第2ロール120に第2間隙KG2を介して平行に配置された第3ロール130とを有する。これら第1〜第3ロール110,120,130には、それぞれロールを回転駆動させるモータ(不図示)が連結されている。また、電極板製造装置100は、各モータを制御する制御部(不図示)を備える。
また、電極板製造装置100は、第1ロール110と第2ロール120との第1間隙KG1の上方に、粒子集合体15(第1粒子集合体15a及び第2粒子集合体15b)を第1間隙KG1に向けて供給する集合体供給部140(図5も参照)を有する。この集合体供給部140は、ステンレスからなり、第1壁部141、第2壁部142、第3壁部143、第4壁部144及び仕切り部145により構成されている。
第1壁部141及び第2壁部142は、それぞれ第1ロール110及び第2ロールの軸線方向に延びる矩形板状で、互いに平行に配置されている。一方、第3壁部143及び第4壁部144は、それぞれ五角形板状で第1壁部141及び第2壁部142の両端に配置され、第1壁部141、第2壁部142、第3壁部143及び第4壁部144により囲まれる空間が形成されている。この空間は、第1壁部141及び第2壁部142に平行で、第1ロール110と第2ロールとの第1間隙KG1上に配置された矩形板状の仕切り部145によって2つに分けられている。
これにより、仕切り部145よりも第1壁部141側(第1ロール110側)に、第1ロール側供給部147が形成され、仕切り部145よりも第2壁部142側(第2ロール120側)に、第2ロール側供給部148が形成されている。後述するように、第1ロール側供給部147には、相対的に小さい第1湿潤粒子16aからなる第1粒子集合体15aが投入され、第2ロール側供給部148には、相対的に大きい第2湿潤粒子16bからなる第2粒子集合体15bが投入される。
造膜工程S1及び転写工程S2を行うにあたり、第1〜第3ロール110,120,130を、図4中に矢印で示す回転方向にそれぞれ回転させる。即ち、第1ロール110及び第3ロール130は、同じ回転方向(本実施形態では時計回り)に回転させ、第2ロール120は、これらとは逆方向(本実施形態では反時計回り)に回転させる。
次に、集合体供給部140に前述の粒子集合体15を投入する。具体的には、集合体供給部140のうち、第1ロール側供給部147には、相対的に小さい第1湿潤粒子16aからなる第1粒子集合体15aを投入し、第2ロール側供給部148には、相対的に大きい第2湿潤粒子16bからなる第2粒子集合体15bを投入する。本実施形態では、第1ロール側供給部147に投入する第1粒子集合体15aと、第2ロール側供給部148に投入する第2粒子集合体15bの重量割合を、第1粒子集合体:第2粒子集合体=85:15とした。
集合体供給部140に投入された粒子集合体15(第1粒子集合体15a及び第2粒子集合体15b)は、第1ロール110と第2ロール120との間の第1間隙KG1に向けて供給される。具体的には、第1ロール側供給部147に投入された第1粒子集合体15aは、第1ロール110に沿って第1間隙KG1に供給され、第2ロール側供給部148に投入された第2粒子集合体15bは、第2ロール120に沿って第2間隙KG2に供給される。
これらの第1粒子集合体15a及び第2粒子集合体15bは、造膜工程S1において、第1ロール110と第2ロール120との間を通って、膜状の未乾燥活物質膜13xとなって図4中、下方に押し出される。その際、第1ロール110と第2ロール120との間でそれぞれ圧延された第1粒子集合体15aの第1湿潤粒子16a及び第2粒子集合体15bの第2湿潤粒子16bは、膜厚方向に複数重なり一体となって未乾燥活物質膜13xを形成する。更に、この未乾燥活物質膜13xは、第2ロール120上に保持されて、第3ロール130側に向けて搬送される。この未乾燥活物質膜13xの膜厚は、200〜300μm(本実施形態では250μm)である。
前述のように、第1ロール110に沿って相対的に小さい第1湿潤粒子16aが供給されるので、第2ロール120上に形成される未乾燥活物質膜13xのうち、外側の部分13xcは、主に相対的に小さい第1湿潤粒子16a由来の、圧延された第1湿潤粒子16aによって形成される。一方、第2ロール120に沿って相対的に大きい第2湿潤粒子16bが供給されるので、第2ロール120上に形成される未乾燥活物質膜13xのうち、第2ロール120側の部分13xdは、主に相対的に大きい第2湿潤粒子16b由来の、圧延された第2湿潤粒子16bによって形成される。
続いて、転写工程S2において、第2ロール120と第3ロール130との間に集電箔11を通過させつつ、第2ロール120と第3ロール130との間で、第2ロール120上に保持された未乾燥活物質膜13xを集電箔11の箔表面11a上に転写する。なお、帯状の集電箔11は、供給ロール(不図示)から引き出して、第3ロール130に巻き付けることで、第2ロール120と第3ロール130との間を通過させる。
第3ロール130によって搬送された集電箔11は、第2ロール120と第3ロール130との間で第2ロール120上に保持された未乾燥活物質膜13xと接触する。そして、第2ロール120と第3ロール130との間で、未乾燥活物質膜13xが集電箔11の箔表面11a上に転写される。転写後の未乾燥活物質膜13x及び集電箔11は、第3ロール130によって図4中、右方に向けて搬送される。なお、集電箔11上に形成された未乾燥活物質膜13xの膜厚は、60〜100μm(本実施形態では80μm)である。
前述のように、造膜工程S1で第2ロール120上に形成された未乾燥活物質膜13xは、外側の部分13xcが主に相対的に小さい第1湿潤粒子16a由来の、圧延された第1湿潤粒子16aによって形成され、第2ロール120側の部分13xdが主に相対的に大きい第2湿潤粒子16b由来の、圧延された第2湿潤粒子16bによって形成されている。このため、転写工程S2で未乾燥活物質膜13xが第2ロール120上から集電箔11上に転写されると、未乾燥活物質膜13xの表裏が逆になるため、集電箔11上に形成された未乾燥活物質膜13xのうち、集電箔11側の部分13xcは、主に相対的に小さい第1湿潤粒子16a由来の、圧延された第1湿潤粒子16aによって形成され、外側の部分13xdは、相対的に大きい第2湿潤粒子16b由来の、圧延された第2湿潤粒子16bによって形成される。
次に、乾燥工程S3において、集電箔11上の未乾燥活物質膜13xを乾燥させて、活物質層13を形成する。具体的には、未乾燥活物質膜13xが転写された集電箔11を乾燥機(不図示)内に搬送し、未乾燥活物質膜13xに熱風を吹き付けて、未乾燥活物質膜13x中に残っている溶媒(NMP)を蒸発させる。これにより、活物質層13が形成される。
ここで、湿潤粒子16は、その粒径が大きいほど、湿潤粒子16の粒子表面に多くの溶媒が染み出した状態になっていること、及び、このため、粒径の大きい湿潤粒子16ほど、圧延された状態において乾燥させ易いことが判っている。集電箔11上の未乾燥活物質膜13xのうち、外側の部分13xdは、前述のように、主に相対的に大きい第2湿潤粒子16bが圧延された部分から形成されている。このため、この乾燥工程S3において、溶媒が未乾燥活物質膜13xの表面から蒸発し易い。また、未乾燥活物質膜13xの外側の部分13xdで溶媒が速く蒸発すると、集電箔11側の部分13xcの溶媒も外側に移動して速やかに蒸発するので、未乾燥活物質膜13xの乾燥時間を短くできる。
次に、集電箔11のうち他方の箔表面11aにも、造膜工程S1、転写工程S2及び乾燥工程S3を同様に行って、活物質層13を形成する。かくして、正極板10が形成される。
以上で説明したように、正極板10の製造方法では、造膜工程S1において、第1ロール110と第2ロール120の第1間隙KG1に向けて粒子集合体15を供給するにあたり、第2ロール120に沿って、他に比べて相対的に大きい第2湿潤粒子16bからなる第2粒子集合体15bを供給して、未乾燥活物質膜13xを造膜している。
前述のように、造膜工程S1において、第2ロール120上に形成される未乾燥活物質膜13xのうち、第2ロール120側の部分13xdは、主に相対的に大きい第2湿潤粒子16b由来の、圧延された第2湿潤粒子16bによって形成される。更に、この未乾燥活物質膜13xが集電箔11上に転写されると、表裏が逆になるため、集電箔11上に形成された未乾燥活物質膜13xのうち、外側の部分13xdは、主に相対的に大きい第2湿潤粒子16b由来の、圧延された第2湿潤粒子16bによって形成される。
このため、乾燥工程S3において、溶媒が未乾燥活物質膜13xの表面から蒸発し易い。また、未乾燥活物質膜13xの外側の部分13xdで溶媒が速く蒸発すると、集電箔11側の部分13xcの溶媒も外側に移動して速やかに蒸発するので、未乾燥活物質膜13xの乾燥時間を短くできる。このように、正極板10の製造方法によれば、集電箔11上に形成した未乾燥活物質膜13xを短い時間で乾燥させて活物質層13を形成できる。
(実施例及び比較例)
次いで、本発明の効果を検証するために行った試験の結果について説明する。実施例1〜3として、第1ロール110と第2ロール120との第1間隙KG1に向けて供給する第1粒子集合体15aと第2粒子集合体15bとの供給割合を、それぞれ表1に示すように変更した。具体的には、集合体供給部140のうち、第1ロール側供給部147に投入する第1粒子集合体15aの投入量と、第2ロール側供給部148に投入する第2粒子集合体15bの投入量とを、それぞれ表1に示す割合とすることにより、第1間隙KG1に向けて供給する第1粒子集合体15aと第2粒子集合体15bとの供給割合を変更した。それ以外は、実施形態と同様に造膜工程S1、転写工程S2及び乾燥工程S3を行って、正極板をそれぞれ製造した。
一方、比較例として、第1ロール110と第2ロール120との第1間隙KG1に向けて供給する粒子集合体15を、第1粒子集合体15a(粒径の小さい第1湿潤粒子16a)のみとした。それ以外は、実施形態と同様に造膜工程S1、転写工程S2及び乾燥工程S3を行って、正極板を製造した。
Figure 0006724764
そして、実施例1〜3及び比較例のそれぞれについて、乾燥工程S3で集電箔11上の未乾燥活物質膜13xを乾燥させるのに要する時間を調査した。具体的には、所定形状に切断した乾燥前の複数の正極板を用意し、複数(具体的には、n=5個)の正極板毎に加熱時間を1秒ずつ変えて、160℃の乾燥炉で正極板を加熱した。乾燥炉で加熱した後の正極板の重量をそれぞれ測定した。そして、測定された重量から未乾燥活物質膜13xが乾燥したか否かを判断し、未乾燥活物質膜13xの乾燥に要する時間(乾燥時間)を求めた。その結果を表1に示す。
表1から明らかなように、比較例では、乾燥時間が18.0秒であった。これに対し、実施例1〜3では、いずれも、比較例よりも乾燥時間が短くなった。更に、実施例1〜3同士で比較すると、実施例1よりも実施例2で、更には実施例2よりも実施例3で、乾燥時間が短くなった。即ち、第2粒子集合体15b(粒径の大きい第2湿潤粒子16b)の供給割合を大きくするほど、乾燥時間が短くなることが判る。このような結果を生じた理由は、以下であると考えられる。
即ち、比較例1は、粒径の小さい第1湿潤粒子16aからなる第1粒子集合体15aのみから未乾燥活物質膜13xを形成しているのに対し、実施例1〜3では、粒径の大きい第2湿潤粒子16bからなる第2粒子集合体15bも用いて未乾燥活物質膜13xを形成している。更に、実施例1〜3では、造膜工程S1において、第2ロール120に沿って粒径の大きい第2湿潤粒子16bからなる第2粒子集合体15bが供給されるので、第2ロール120上に形成される未乾燥活物質膜13xのうち、第2ロール120側の部分13xdは、圧延された第2湿潤粒子16bによって形成される。更に、集電箔11上に転写された未乾燥活物質膜13xでは、表裏が逆になり、外側の部分13xdが圧延された第2湿潤粒子16bによって形成される。
前述のように、湿潤粒子16は、その粒径が大きいほど、湿潤粒子16の粒子表面に多くの溶媒が染み出した状態になっており、このため、粒径の大きな湿潤粒子16ほど、圧延された状態において乾燥させ易い。このため、実施例1〜3の正極板では、乾燥工程S3において、溶媒が未乾燥活物質膜13xの表面から蒸発し易い。また、未乾燥活物質膜13xの外側の部分13xdで溶媒が速く蒸発すると、集電箔11側の部分13xcの溶媒も外側に移動して速やかに蒸発するので、未乾燥活物質膜13xの乾燥時間を短くできる。かくして、実施例1〜3では、比較例に比べて乾燥時間が短くなったと考えられる。
更に、実施例1に比べて実施例2で、更に実施例2に比べて実施例3では、粒径の大きい第2湿潤粒子16bからなる第2粒子集合体15bをより多く用いているので、乾燥工程S3において、実施例1に比べて実施例2で、更に実施例2に比べて実施例3で、未乾燥活物質膜13xが乾燥し易い。このため、実施例1よりも実施例2で、更には実施例2よりも実施例3で乾燥時間が短くなったと考えられる。
以上において、本発明を実施形態に即して説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることは言うまでもない。
例えば、実施形態では、電極板の製造方法として、正極板10の製造方法を例示したが、負極板の製造方法に本発明を適用することもできる。
10 正極板(電極板)
11 集電箔
13 活物質層
13x 未乾燥活物質膜
15 粒子集合体
15a 第1粒子集合体(粒子集合体)
15b 第2粒子集合体(粒子集合体)
16 湿潤粒子
16a 第1湿潤粒子(湿潤粒子)
16b 第2湿潤粒子(湿潤粒子)
100 電極板製造装置
110 第1ロール
120 第2ロール
130 第3ロール
140 集合体供給部
KG1 第1間隙
KG2 第2間隙
S1 造膜工程
S2 転写工程
S3 乾燥工程

Claims (1)

  1. 活物質粒子及び結着剤を含む活物質層を集電箔上に有する電極板の製造方法であって、
    第1ロールとこの第1ロールに第1間隙を介して平行に配置された第2ロールとの間に、上記活物質粒子、上記結着剤及び溶媒を含み造粒された湿潤粒子からなる粒子集合体を通して、未乾燥活物質膜を上記第2ロール上に造膜する造膜工程と、
    上記第2ロールとこの第2ロールに第2間隙を介して平行に配置された第3ロールとの間を通した上記集電箔上に、上記未乾燥活物質膜を転写する転写工程と、
    上記集電箔上の上記未乾燥活物質膜を乾燥させて、上記活物質層を形成する乾燥工程と、を備え、
    上記造膜工程は、
    上記第1ロールと上記第2ロールとの間の上記第1間隙に向けて上記粒子集合体を供給するにあたり、上記第1間隙に向けて供給される上記粒子集合体のうち、上記第2ロールに沿って上記第1間隙に供給される粒子集合体を、上記第1間隙に供給される残りの粒子集合体に比べて平均粒径の大きい湿潤粒子からなる粒子集合体して、上記未乾燥活物質膜を造膜する
    電極板の製造方法。
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