JP7074096B2 - 電極板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、活物質層を集電箔上に形成した電極板の製造方法に関する。
電池やキャパシタ等の蓄電デバイスに用いられる電極板として、活物質粒子、カーボンブラック粒子等を含む活物質層を、集電箔上に形成した電極板が知られている。このような電極板は、例えば以下の手法によって製造する。まず、活物質粒子、カーボンブラック粒子等を分散媒に分散させて、液状の活物質ペーストを作製する。そして、この活物質ペーストを集電箔上に塗布して未乾燥活物質膜を形成し、その後、この未乾燥活物質膜を加熱乾燥させて活物質層を形成する。なお、関連する従来技術として、例えば特許文献1が挙げられる。
特開2018-113188号公報
ところで、本発明者は、電極板の活物質層を低抵抗とするために、導電性が良好なカーボンナノチューブ及びカーボンナノファイバの少なくともいずれか(以下、「カーボンナノ粒子」ともいう)を、上述の活物質ペーストに加えて活物質層を形成することを検討した。
しかしながら、上述のカーボンナノ粒子は、サイズが小さくて凝集し易いため、活物質ペーストにおけるカーボンナノ粒子の分散が不十分となり、カーボンナノ粒子が大きな凝集粒を形成する傾向にある。また、カーボンブラック粒子も凝集し易い。そこで、カーボンナノ粒子及びカーボンブラック粒子の分散を良好にするために、比較的固形分率NVの低い液状或いは流動体状の活物質ペーストに対し超音波振動を付与すること、及び、活物質ペーストに更に分散剤を添加することを検討した。しかし、分散剤を添加すると、活物質層の抵抗が高くなり、カーボンナノ粒子を加えた効果が少なくなるため、分散剤の添加は好ましくないことが判ってきた。また、固形分率NVの高い粘土状の混合物では、超音波振動を加えても分散性を改善できない。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであって、活物質粒子、カーボンナノ粒子及びカーボンブラック粒子を含む粘土状の混合物を用いながらも、カーボンナノ粒子及びカーボンブラック粒子の分散が良好で、抵抗が低い活物質層を形成できる電極板の製造方法を提供するものである。
上記課題を解決するための本発明の一態様は、集電箔と、上記集電箔上に形成され、活物質粒子、カーボンナノチューブ及びカーボンナノファイバの少なくともいずれかであるカーボンナノ粒子、並びに、カーボンブラック粒子を含む活物質層と、を備える電極板の製造方法であって、上記カーボンナノ粒子及び分散媒を混合して、第1混合物を得る第1混合工程と、上記第1混合物及び上記カーボンブラック粒子を混合して、第2混合物を得る第2混合工程と、上記第2混合物及び上記活物質粒子を混ぜ、せん断応力τ=200N/m2以上で固練りして、粘土状の第3混合物を得る第3混合工程と、上記第3混合物からなる湿潤粒子が集合した粒子集合体を形成する粒子集合体形成工程と、上記粒子集合体を圧延した未乾燥活物質膜を、上記集電箔上に形成する未乾燥膜形成工程と、上記集電箔上の上記未乾燥活物質膜を乾燥させて、上記活物質層を形成する乾燥工程と、を備える電極板の製造方法である。
上述の電極板の製造方法では、第1混合工程で、最初に分散媒にカーボンナノ粒子を混合し、第2混合工程で、次にカーボンブラック粒子を混合し、第3混合工程で、活物質粒子を混合する。このような順序で混合することで、その他の順序で混合する場合に比べて、第3混合物においてカーボンナノ粒子及びカーボンブラック粒子と分散媒とを確実に混合できることが判ってきた。最初に、最も凝集し易いカーボンナノ粒子を分散媒に混合し、活物質粒子やカーボンブラック粒子に妨げられることなく、カーボンナノ粒子が分散媒に濡れるのを促すと共に、第1混合物を得る。その後、次に凝集し易いカーボンブラック粒子を第1混合物に混合し、活物質粒子に妨げられることなく、カーボンブラック粒子が分散媒に濡れるのを促すと共に、第2混合物を得る。そして、最後に活物質粒子を第2混合物に混ぜ固練りして第3混合物を得ることで、この第3混合物においてカーボンナノ粒子及びカーボンブラック粒子と分散媒とが確実に混合したと考えられる。
しかも、第3混合工程では、この第3混合物をせん断応力τ=200N/m2以上で固練りするので、凝集しているカーボンナノ粒子或いはカーボンブラック粒子を解砕し、第3混合物におけるカーボンナノ粒子及びカーボンブラック粒子の分散を良好にできると考えられる。
その後、この第3混合物からなる湿潤粒子が集合した粒子集合体を形成し、この粒子集合体を用いて未乾燥活物質膜を形成することで、カーボンナノ粒子及びカーボンブラック粒子の分散が良好な未乾燥活物質膜を形成できる。更に、これを乾燥させることで、カーボンナノ粒子及びカーボンブラック粒子の分散が良好な活物質層を形成できる。従って、上述の製造方法では、カーボンナノ粒子及びカーボンブラック粒子の分散が良好で、抵抗が低い活物質層を形成できる。
実施形態に係る正極板の斜視図である。 実施形態に係る電極板の製造方法のフローチャートである。 ロールミルを用いて、第3混合物を固練りする様子を示す説明図である。 ロールプレス装置を用いて、未乾燥活物質膜を集電箔上に形成する様子を示す説明図である。 湿潤粒子の固形分率NVと湿潤粒子の展延性との関係を示すグラフである。 湿潤粒子について行う展延性試験を示す説明図である。 正極板の活物質層の表面における材料色差(輝度)と画素数との関係を示すグラフである。 固練りの際に第3混合物に掛けるせん断応力τと、活物質層における導電材の分散指数との関係を示すグラフである。 湿潤粒子の固形分における第1カーボンナノ粒子の配合割合と、電池のIV抵抗比との関係を示すグラフである。 湿潤粒子の固形分における第2カーボンナノ粒子の配合割合と、電池のIV抵抗比との関係を示すグラフである。 湿潤粒子の固形分における第3カーボンナノ粒子の配合割合と、電池のIV抵抗比との関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しつつ説明する。図1に本実施形態に係る正極板(電極板)1の斜視図を示す。なお、以下では、正極板1の長手方向EH、幅方向FH及び厚み方向GHを、図1に示す方向と定めて説明する。この正極板1は、ハイブリッドカーやプラグインハイブリッドカー、電気自動車等の車両などに搭載される角型で密閉型のリチウムイオン二次電池を製造するのに、具体的には、扁平状捲回型の電極体を製造するのに用いられる帯状の正極板である。
正極板1は、長手方向EHに延びる帯状のアルミニウム箔からなる集電箔3を有する。この集電箔3の第1主面3aのうち、幅方向FHの中央でかつ長手方向EHに延びる領域上には、第1活物質層5が帯状に形成されている。また、集電箔3の反対側の第2主面3bのうち、幅方向FHの中央でかつ長手方向EHに延びる領域上にも、第2活物質層6が帯状に形成されている。正極板1のうち幅方向FHの両端部は、それぞれ、厚み方向GHに第1活物質層5及び第2活物質層6が存在せず、集電箔3が厚み方向GHに露出した露出部1mとなっている。
第1活物質層5及び第2活物質層6は、後述するように、粘土状の湿潤粒子21が集合した粒子集合体22を用いて形成されている。第1活物質層5及び第2活物質層6は、活物質粒子11、カーボンナノ粒子12、カーボンブラック粒子13及び結着剤14から構成されている。これらの重量割合は、活物質粒子:カーボンナノ粒子:カーボンブラック粒子:結着剤=90.7:3.9:3.9:1.5である。
本実施形態では、活物質粒子11として、リチウムイオンを挿入離脱可能な正極活物質粒子、具体的には、リチウム遷移金属複合酸化物粒子の1つであるリチウムニッケルコバルトマンガン酸化物粒子を用いている。また、カーボンナノ粒子12として、直径φが数nm、長さLが数μmのカーボンナノチューブ(CNT)を用いている。また、カーボンブラック粒子13としてアセチレンブラック(AB)粒子を、結着剤14としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)を用いている。
次いで、粒子集合体22の製造方法及び粒子集合体22を用いた正極板1の製造方法について説明する(図2~図4参照)。まず「第1混合工程S1」において、カーボンナノ粒子12及び分散媒15を均一に混合して、第1混合物17を得る。本実施形態では、前述のように、カーボンナノ粒子12として、直径φが数nm、長さLが数μmのカーボンナノチューブを用いた。また、分散媒15として、N-メチルピロリドン(NMP)に結着剤14(本実施形態ではPVDF)を溶解させたPVDF溶液を用いた。また、カーボンナノ粒子12及び分散媒15の配合割合は、後述する第3混合物19において、固形分率NVが78.0wt%(NMPが22.0wt%)となり、かつ、固形分におけるカーボンナノ粒子12の重量割合が3.9wt%、結着剤14の重量割合が1.5wt%となるように調整した。また、本実施形態では、この第1混合工程S1を、混練シリンダ内に一対の混練スクリュが設けられた二軸混練機(不図示)を用いて行った。
次に、「第2混合工程S2」において、上述の第1混合物17及びカーボンブラック粒子13を均一に混合して、第2混合物18を得る。本実施形態では、カーボンブラック粒子13として、前述のようにアセチレンブラック粒子を用いた。また、第1混合物17及びカーボンブラック粒子13の配合割合は、後述する第3混合物19において、固形分率NVが78.0wt%(NMPが22.0wt%)となり、かつ、固形分におけるカーボンナノ粒子12の重量割合が3.9wt%、カーボンブラック粒子13の重量割合が3.9wt%、結着剤14の重量割合が1.5wt%となるように調整した。また、本実施形態では、この第2混合工程S2を、第1混合工程S1で用いた二軸混練機(不図示)を用い、第1混合工程S1に続いて連続的に行った。
次に、「第3混合工程S3」において、上述の第2混合物18及び活物質粒子11を混ぜ、せん断応力τ=200N/m2以上で固練りして、粘土状の第3混合物19を得る。本実施形態では、活物質粒子11として、前述のようにリチウムニッケルコバルトマンガン酸化物粒子を用いた。また、第2混合物18及び活物質粒子11の配合割合は、第3混合物19の固形分率NVが78.0wt%(NMPが22.0wt%)となり、かつ、固形分における活物質粒子11の重量割合が90.7wt%、カーボンナノ粒子12の重量割合が3.9wt%、カーボンブラック粒子13の重量割合が3.9wt%、結着剤14の重量割合が1.5wt%となるように調整した。
この第3混合工程S3の前半は、本実施形態では、第1混合工程S1及び第2混合工程S2で用いた二軸混練機(不図示)を用い、第2混合工程S2に続いて連続的に行った。これにより、活物質粒子11、カーボンナノ粒子12、カーボンブラック粒子13及び分散媒15が均一に混ざった第3混合物19を得る。
本発明者が材料の混合順序を検討した結果、詳述しないが、以下が判ってきた。即ち、(1)活物質粒子11、カーボンナノ粒子12及びカーボンブラック粒子13を分散媒15に同時に混合した場合には、これを固練りしても、第3混合物19においてカーボンナノ粒子12及びカーボンブラック粒子13が凝集したままとなる。
また、(2)最初に活物質粒子11を分散媒15に混合し、その後にカーボンナノ粒子12及びカーボンブラック粒子13を混合し、更に固練りした場合も、第3混合物19においてカーボンナノ粒子12及びカーボンブラック粒子13が凝集したままとなる。
また、(3)まずカーボンナノ粒子12を分散媒15に混合し、次に活物質粒子11を混合し、その後にカーボンブラック粒子13を混合し、更に固練りした場合や、(4)まずカーボンナノ粒子12を分散媒15に混合し、次に活物質粒子11とカーボンブラック粒子13とを同時に混合し、更に固練りした場合には、第3混合物19においてカーボンナノ粒子12の凝集は抑制されるものの、カーボンブラック粒子13は凝集したままとなる。
これに対し、前述のように、第1混合工程S1で、最初にカーボンナノ粒子12を分散媒15に混合し、第2混合工程S2で、カーボンブラック粒子13を第1混合物17に混合し、第3混合工程S3で、最後に活物質粒子11を第2混合物18に混合し、更に固練りすることで、前述の(1)~(4)のいずれの場合よりも、第3混合物19におけるカーボンナノ粒子12及びカーボンブラック粒子13の凝集を抑制できることが判ってきた。
次に、第3混合工程S3の後半では、上述の第3混合物19をせん断応力τ=200N/m2以上で固練りする。本実施形態では、3本のロールを備えるロールミル200を用いた(図3参照)。このロールミル200は、仕込ロール210と、この仕込ロール210に第1ロール間隙Gaを介して平行に配置された中間ロール220と、この中間ロール220に第2ロール間隙Gbを介して平行に配置された仕上ロール230とを備える。これら仕込ロール210、中間ロール220及び仕上ロール230には、それぞれロールを回転駆動させるモータ(不図示)が連結されており、図3中に矢印で示す回転方向に、仕込ロール210(周速Va)、中間ロール220(周速Vb)及び仕上ロール230(周速Vc)をそれぞれ回転させる(Va<Vb<Vc)。
また、ロールミル200は、仕込ロール210と中間ロール220の第1ロール間隙Gaの上方に、第3混合物19をこの第1ロール間隙Gaに向けて供給する混合物供給部240を備える。また、ロールミル200は、仕上ロール230の近傍に、仕上ロール230に転写された膜状の第3混合物19を掻き取って回収するドクターブレード250を備える。
第3混合物19を混合物供給部240に投入すると、この第3混合物19は、仕込ロール210及び中間ロール220で圧延され、膜状となって中間ロール220上に造膜される。続いて、この膜状の第3混合物19は、中間ロール220及び仕上ロール230で更に圧延され、仕上ロール230上に転写される。その後、この膜状の第3混合物19は、ドクターブレード250により掻き取られて回収される。
本実施形態では、中間ロール220と仕上ロール230の第2ロール間隙Gbを調整して、中間ロール220及び仕上ロール230の間で第3混合物19に掛かるせん断応力τを200N/m2とした。このせん断応力τは、仕上ロール230を回転させるモータのトルクと、第3混合物19の加工体積(第2ロール間隙Gb×加工面積)とから、(せん断応力τ)=(モータトルク)/(加工体積)により求めた。なお、第3混合物19の加工面積は、(加工面積)=(ロールの軸方向の加工幅)×(ロールの回転方向の加工長さ)により求める。「ロールの回転方向の加工長さ」は、中間ロール220及び仕上ロール230の間で第3混合物19に掛かる圧力の最大値に対し、98%以上の圧力の掛かる範囲の長さとした。
また、本実施形態では、このロールミル200に第3混合物19を5回通すことによって固練りを行った。なお、2回目以降は、回収した膜状の第3混合物19を複数回折り畳んだ状態にして、混合物供給部240に投入した。
このように高いせん断応力τで第3混合物19の固練りを行うことで、凝集していたカーボンナノ粒子12及びカーボンブラック粒子13を解砕して、第3混合物19内に均一に分散させることができる。
次に、「粒子集合体形成工程S4」において、第3混合物19からなる湿潤粒子21が集合した粒子集合体22を形成する。本実施形態では、押出シリンダ内に押出スクリュが配置され、押出シリンダから押し出される第3混合物19を切断する切断刃を備える押し出し機(不図示)を用いた。これにより、直径D=2.0mm、高さH=2.0mmの円柱状の湿潤粒子21を造粒し、湿潤粒子21が集合した粒子集合体22を得た。
ここで、湿潤粒子21におけるカーボンナノ粒子12及びカーボンブラック粒子13の分散性について調査した試験の結果について説明する(図5参照)。図5に、実施例及び比較例について、湿潤粒子21の固形分率NVと湿潤粒子21の展延性との関係を示す。具体的には、実施例として、湿潤粒子21の固形分率NVを、77.0wt%~80.0wt%に7段階に変更し、それ以外は前述のように第1混合工程S1~粒子集合体形成工程S4を行って、湿潤粒子21の粒子集合体22をそれぞれ得た。
一方、比較例として、前述の第1混合工程S1~第3混合工程S3に代えて、活物質粒子11、カーボンナノ粒子12、カーボンブラック粒子13及び分散媒15を同時に混合して、第3混合物19を得た。その後、この第3混合物19について、前述の第3混合工程S3の後半と同様に、ロールミル200を用いて固練りを行い、更に、前述の粒子集合体形成工程S4と同様に、湿潤粒子21の粒子集合体22を得た。なお、この比較例でも、実施例と同様に、湿潤粒子21の固形分率NVを77.0wt%~80.0wt%に7段階に変更して、湿潤粒子21の粒子集合体22をそれぞれ製造した。
次に、実施例及び比較例の各湿潤粒子21について、「展延性試験」をそれぞれ行った(図6参照)。この展延性試験には、展延性試験装置300を用いる。この展延性試験装置300は、平坦な下面310bを有する上側部材310と、平坦な上面(後述する第1スライド部材321の上面)321aを有する下側部320とを備えており、上側部材310の下面310bと下側部320の上面321aとの間に、湿潤粒子21を配置する(図6(a)参照)。上側部材310には、図示しない荷重センサが取り付けられており、湿潤粒子21から上側部材310に掛かる鉛直方向の荷重FAを計測できるように構成されている。また、この展延性試験装置300は、上側部材310の下面310bと、下側部320の上面321aとの隙間の大きさtaを計測可能に構成されている。
また、下側部320は、第1スライド部材321と、この下方に配置された第2スライド部材323とを有する。第1スライド部材321の下面321bは、図6中、左側ほど上方に位置する斜面となっている。また、第2スライド部材323の上面323aも、第1スライド部材321の下面321bに対向し、図6中、左側ほど上方に位置する斜面となっている。第2スライド部材323に対して第1スライド部材321を、図6中、左方にスライドさせると、第1スライド部材321は、左方に移動すると共に上方に移動するため、第1スライド部材321の上面321aと上側部材310の下面310bとの間に配置された湿潤粒子21は、押し伸ばされる(図6(b)参照)。
そして、湿潤粒子21から上側部材310に掛かる荷重FAが所定荷重となったときの、湿潤粒子21の厚み(上側部材310の下面310bと下側部320の上面321aとの隙間の大きさta)を測定する。実施例及び比較例の各湿潤粒子21について測定した結果を図5に示す。なお、図5では、実施例で固形分率NVを77.0wt%とした場合の測定結果(湿潤粒子21の厚み=隙間の大きさta)を、基準(=展延性100%)として示してある。
なお、固形分率NVが等しい場合において、湿潤粒子21の展延性が小さい(湿潤粒子21が柔らかい)ほど、湿潤粒子21におけるカーボンナノ粒子12及びカーボンブラック粒子13の凝集が少ない(分散が良好である)ことが判っている。
図5のグラフから判るように、湿潤粒子21の固形分率NVが等しい場合、比較例(すべての材料を同時に混合)に比べて、実施例(カーボンナノ粒子12、カーボンブラック粒子13、活物質粒子11の順で混合)の方が、湿潤粒子21の展延性が小さく(湿潤粒子21が柔らかく)、湿潤粒子21におけるカーボンナノ粒子12及びカーボンブラック粒子13の凝集が少ない(分散が良好である)。
このような結果が生じる理由は、現時点では明確ではないが、分散媒15に濡れ易くするために、凝集し易い材料から順番に分散媒15と混合するのが良いと考えられる。即ち、実施例のように、まず、最も凝集し易いカーボンナノ粒子12を分散媒15に混合し、活物質粒子11やカーボンブラック粒子13に妨げられることなく、カーボンナノ粒子12が分散媒15に濡れるのを促すと共に、第1混合物17を得る。その後、次に凝集し易いカーボンブラック粒子13を第1混合物17に混合し、活物質粒子11に妨げられることなく、カーボンブラック粒子13が分散媒15に濡れるのを促すと共に、第2混合物18を得る。そして、最後に活物質粒子11を第2混合物18に混ぜ固練りして第3混合物19を得ることで、この第3混合物19においてカーボンナノ粒子12及びカーボンブラック粒子13と分散媒15とが確実に混合したと考えられる。
粒子集合体形成工程S4の後は、「第1未乾燥膜形成工程S5」(図2参照)において、粒子集合体22を圧延した第1未乾燥活物質膜5xを、集電箔3上に形成する。この第1未乾燥膜形成工程S5は、ロールプレス装置100を用いて行う(図4参照)。このロールプレス装置100は、3本のロール、具体的には、第1ロール110と、この第1ロール110に第1ロール間隙G1を介して平行に配置された第2ロール120と、この第2ロール120に第2ロール間隙G2を介して平行に配置された第3ロール130とを備える。これら第1ロール110~第3ロール130には、それぞれロールを回転駆動させるモータ(不図示)が連結されており、図4に矢印で示す回転方向に、第1ロール110(周速V1)、第2ロール120(周速V2)及び第3ロール130(周速V3)をそれぞれ回転させる(V1<V2<V3)。また、ロールプレス装置100は、第1ロール110と第2ロール120の第1ロール間隙G1の上方に、湿潤粒子21からなる粒子集合体22をこの第1ロール間隙G1に向けて供給する集合体供給部140を備える。
粒子集合体22(湿潤粒子21)を集合体供給部140に投入すると、この粒子集合体22は、第1ロール110及び第2ロール120で圧延され、膜状の第1未乾燥活物質膜5xとなって第2ロール120上に造膜される。続いて、この第1未乾燥活物質膜5xは、第2ロール120と第3ロール130との間で、第2ロール120と第3ロール130との間に通した集電箔3の第1主面3a上に転写される。これにより、集電箔3上に第1未乾燥活物質膜5xを有する「未乾燥片側正極板1x」が連続的に形成される。
次に、「第1乾燥工程S6」において、集電箔3上の第1未乾燥活物質膜5xを乾燥させて、第1活物質層5を形成する。具体的には、上記の未乾燥片側正極板1xを乾燥装置(不図示)内に搬送し、未乾燥片側正極板1xのうち第1未乾燥活物質膜5xに熱風を吹き付け、第1未乾燥活物質膜5x中に残っているNMPを蒸発させて、第1活物質層5を形成する。なお、この集電箔3上に第1活物質層5を有する負極板を片側正極板1yともいう。
次に、「第2未乾燥膜形成工程S7」において、前述の第1未乾燥膜形成工程S5と同様にして、粒子集合体22を圧延した第2未乾燥活物質膜6xを、集電箔3上に形成する。即ち、別途用意した前述のロールプレス装置100を用い、粒子集合体22を用いて第2ロール120上に第2未乾燥活物質膜6xを造膜し、続いて、この第2ロール120上の第2未乾燥活物質膜6xを、第3ロール130で搬送される片側正極板1yのうち、集電箔3の第2主面3b上に転写する。これにより、集電箔3の第1主面3a上に乾燥済みの第1活物質層5を有し、集電箔3の第2主面3b上に未乾燥の第2未乾燥活物質膜6xを有する「片乾燥両側正極板1z」が連続的に形成される。
次に、「第2乾燥工程S8」において、前述の第1乾燥工程S6と同様にして、集電箔3上の第2未乾燥活物質膜6xを乾燥させて、第2活物質層6を形成する。具体的には、片乾燥両側正極板1zを乾燥装置(不図示)内に搬送し、片乾燥両側正極板1zのうち第2未乾燥活物質膜6xに熱風を吹き付けて、第2活物質層6を形成する。これにより、集電箔3、第1活物質層5及び第2活物質層6を有する正極板(プレス前正極板1w)が形成される。
次に、「プレス工程S9」において、上述のプレス前正極板1wをロールプレス装置(不図示)でロールプレスして、第1活物質層5及び第2活物質層6の密度をそれぞれ高める。かくして、図1に示した正極板1が完成する。
ここで、正極板1の活物質層5,6における導電材(カーボンナノ粒子12及びカーボンブラック粒子13)の分散性について調査した試験の結果について説明する(図7及び図8参照)。図7は、正極板1の第1活物質層5の表面における材料色差(輝度)を画像解析した「輝度解析」の結果(2つの具体例)を示す。具体的には、導電材(カーボンナノ粒子12及びカーボンブラック粒子13)は、極めて反射率が低い一方、活物質粒子11は、ニッケルやコバルトを含み、反射率が高い。従って、正極板1の第1活物質層5の表面のうち、導電材が多く存在する部分(活物質粒子11が少ない部分)は、輝度が低くなり、活物質粒子11が多く存在する部分(導電材が少ない部分)は、輝度が高くなる。そこで、正極板1の第1活物質層5の表面を写した画像(全画素数:25万個)について、各画素の輝度を得た。図7に、解析した各画素の輝度の度数分布を示す。
第1活物質層5における導電材の分散が良好な場合、実線で示す具体例1のように、輝度バラツキ(輝度の標準偏差)が小さくなる(具体例1では輝度の標準偏差=3.0)。一方、第1活物質層5における導電材の分散が良好でない場合、破線で示す具体例2のように、輝度バラツキ(輝度の標準偏差)が大きくなる(具体例2では輝度の標準偏差=5.4)。従って、この輝度の標準偏差の大きさを指標にすることで、第1活物質層5における導電材の分散性を評価できる。以下では、この輝度の標準偏差を「分散指数」ともいう。
図8に、第3混合工程S3の固練りの際に第3混合物19に掛けたせん断応力τと、活物質層5,6における導電材(カーボンナノ粒子12及びカーボンブラック粒子13)の分散指数との関係を示す。具体的には、固練り際のせん断応力τを6段階に変更し、それ以外は前述のように第1混合工程S1~プレス工程S9を行って、正極板1をそれぞれ製造した。そして、各正極板1について、前述の「輝度解析」を行って、輝度の標準偏差(=分散指数)をそれぞれ求めた。
図8のグラフから判るように、固練りの際に第3混合物19に掛けるせん断応力τを、少なくとも200N/m2以上とすれば、分散指数を2.0以下の小さな値にできる。一方、SEM画像により第1活物質層5における導電材(カーボンナノ粒子12及びカーボンブラック粒子13)の分散状態を調査した結果から、分散指数が2.0以下である場合、第1活物質層5における導電材の分散が特に良好であることが判っている。従って、上述のせん断応力τを200N/m2以上とすることで、第1活物質層5における導電材の分散を良好にできることが判る。
次に、以下の実施例及び比較例について、湿潤粒子21の固形分におけるカーボンナノ粒子12の配合割合と、電池のIV抵抗との関係を調査した(図9~図11参照)。
実施例1~4として(図9参照)、湿潤粒子21の固形分におけるカーボンナノ粒子12の配合割合を、0.5wt%、1.0wt%、1.5wt%及び2.0wt%に変更し、それ以外は実施形態と同様にして、4種類の正極板1を製造した。なお、湿潤粒子21における導電材全体の配合割合(カーボンナノ粒子12とカーボンブラック粒子13を合わせた配合割合)が等しく(7.8wt%)なるように、カーボンナノ粒子12の配合割合の変更に伴って、カーボンブラック粒子13の配合割合を変更した。また、カーボンナノ粒子12には、前述のように、直径φが数nm、長さLが数μmのカーボンナノチューブ(CNT)を用いた(図9には「第1カーボンナノ粒子」と記す)。更に、これらの正極板1を用い、また、負極板を別途用意して、リチウムイオン二次電池(以下、単に「電池」ともいう)をそれぞれ製造した。
また、比較例1~4として、液状の活物質ペーストを用いた以下の手法により正極板1をそれぞれ製造した。具体的には、活物質ペーストの固形分におけるカーボンナノ粒子12の配合割合を、0wt%、1.0wt%、2.0wt%及び3.0wt%とし、導電材全体の配合割合が7.8wt%となるように、カーボンナノ粒子12の配合割合の変更に伴って、カーボンブラック粒子13の配合割合を変更した。また、この活物質ペーストには、分散剤(具体的にはナフチル基含有アクリル樹脂)を、0.9wt%の割合で配合し、その代わりに活物質粒子11の配合割合を減らした。即ち、固形分の配合割合を、活物質粒子:導電材(カーボンナノ粒子及びカーボンブラック粒子):結着剤:分散剤=89.8:7.8:1.5:0.9とした。また、活物質ペーストは、活物質粒子11、カーボンナノ粒子12、カーボンブラック粒子13及び分散剤を分散媒15に超音波振動を加えながら分散させることによって作製した。活物質ペーストの固形分率NVは、いずれも48.0wt%(NMPは52.0wt%)とした。
次に、上述の活物質ペーストを集電箔3の第1主面3aに塗布し、加熱乾燥させて第1活物質層5を形成した。なお、活物質ペースト中のカーボンナノ粒子12は沈降し易いため、塗工の直前まで活物質ペーストに超音波振動を付与し続けた。また、活物質ペーストを集電箔3の第2主面3bにも塗布し、加熱乾燥させて第2活物質層6を形成した。その後、実施形態と同様にプレス工程S9を行って正極板1をそれぞれ製造した。更に、これらの正極板1を用いてリチウムイオン二次電池をそれぞれ製造した。
次に、実施例1~4及び比較例1~4に係る各電池について、IV抵抗をそれぞれ測定した。具体的には、SOC56%に調整した電池について、環境温度25℃において、放電電流値I=20Cで5秒間放電させて、この放電開始時の電池電圧V1と、5秒後の電池電圧V2とをそれぞれ測定し、R=(V1-V2)/Iにより、電池のIV抵抗Rを算出した。そして、比較例1の電池のIV抵抗Rを基準(=100%)として、その他の電池の「IV抵抗比」をそれぞれ算出した。その結果を図9に示す。
また、実施例5,6(図10参照)として、カーボンナノ粒子12を、実施形態及び実施例1~4で用いたカーボンナノチューブよりも大きい、具体的には、直径φが数nm、長さLが数十μmのカーボンナノチューブ(図10には「第2カーボンナノ粒子」と記す)に変更して、2種類の正極板1を製造した。なお、湿潤粒子21の固形分におけるカーボンナノ粒子12の配合割合は、1.0wt%及び2.0wt%とした。更に、これらの正極板1を用いて電池をそれぞれ製造した。
また、比較例5~7として、カーボンナノ粒子12を実施例5,6と同様な大きなカーボンナノチューブに変更し、活物質ペーストの固形分におけるカーボンナノ粒子12の配合割合を、1.0wt%、2.0wt%及び3.0wt%として、液状の活物質ペーストを作製した。そして、これらの活物質ペーストを用いて比較例1~4と同様に正極板1をそれぞれ製造し、更に電池をそれぞれ製造した。
次に、実施例5,6及び比較例5~7に係る各電池について、前述の実施例1~4及び比較例1~4に係る各電池と同様にして、IV抵抗をそれぞれ測定し、IV抵抗比をそれぞれ算出した。その結果を図10に示す。
また、実施例7~9(図11参照)として、カーボンナノ粒子12を、直径φが約150nm、長さLが約6μmのカーボンナノファイバ(図11には「第3カーボンナノ粒子」と記す)に変更して、3種類の正極板1を製造した。なお、湿潤粒子21の固形分におけるカーボンナノ粒子12の配合割合は、1.0wt%、2.0wt%及び3.0wt%とした。更に、これらの正極板1を用いて電池をそれぞれ製造した。
また、比較例8~10として、カーボンナノ粒子12を実施例7~9と同様なカーボンナノファイバに変更し、活物質ペーストの固形分におけるカーボンナノ粒子12の配合割合を、1.0wt%、2.0wt%及び3.0wt%として、液状の活物質ペーストを作製した。そして、これらの活物質ペーストを用いて正極板1をそれぞれ製造し、更に電池をそれぞれ製造した。
次に、実施例7~9及び比較例8~10に係る各電池について、前述の実施例1~6及び比較例1~7に係る各電池と同様にして、IV抵抗をそれぞれ測定し、IV抵抗比をそれぞれ算出した。その結果を図11に示す。
図9~図11の各グラフから判るように、カーボンナノ粒子12の配合割合を多くするほど、IV抵抗Rが小さくなる傾向にある。また、カーボンナノ粒子12の配合割合が等しい場合、比較例に比べて実施例の方がIV抵抗Rが小さくなることが判る。
その理由は、以下であると考えられる。即ち、まず比較例1では、正極板1の活物質層5,6に含まれる導電材がカーボンブラック粒子13のみであり、カーボンナノ粒子12は含まれない。カーボンブラック粒子13よりも導電性が良好なカーボンナノ粒子12が活物質層5,6に含まれないため、この正極板1を用いた電池でIV抵抗Rが最も大きくなった。これに対し、その他の比較例2~10及び実施例1~9の各電池では、正極板1の活物質層5,6に、導電性が良好なカーボンナノ粒子12が含まれるため、比較例1の電池よりもIV抵抗Rが小さくなった。また、カーボンナノ粒子12の配合割合が多くなるほど、活物質層5,6の導電性が良好になるため、電池のIV抵抗Rが小さくなる傾向にあると考えられる。
また、比較例1~10では、活物質ペーストに分散剤を加えているため、活物質層5,6中にも分散剤が残る。この分散剤によって活物質層5,6の導電性が低下するため、電池のIV抵抗比が大きくなる。一方、実施例1~9では、分散剤を用いていないため、活物質層5,6中に分散剤が存在しない。このため、活物質層5,6の導電性が低下しないため、カーボンナノ粒子12の配合割合が等しい場合、比較例に比べて実施例の電池ではIV抵抗比が小さくなったと考えられる。
以上で説明したように、正極板1の製造方法では、第1混合工程S1で、最初に分散媒15にカーボンナノ粒子12を混合し、第2混合工程S2で、次にカーボンブラック粒子13を混合し、第3混合工程S3で、活物質粒子11を混合する。このような順序で混合することで、その他の順序で混合する場合に比べて、第3混合物19においてカーボンナノ粒子12及びカーボンブラック粒子13と分散媒15とを確実に混合できる。
しかも、第3混合工程S3で、この第3混合物19をせん断応力τ=200N/m2以上で固練りするので、凝集しているカーボンナノ粒子12或いはカーボンブラック粒子13を解砕し、第3混合物19におけるカーボンナノ粒子12及びカーボンブラック粒子13の分散を良好にできる。
その後、この第3混合物19からなる湿潤粒子21が集合した粒子集合体22を形成し、この粒子集合体22を用いて未乾燥活物質膜5x,6xを形成することで、カーボンナノ粒子12及びカーボンブラック粒子13の分散が良好な未乾燥活物質膜5x,6xを形成できる。更に、これを乾燥させることで、カーボンナノ粒子12及びカーボンブラック粒子13の分散が良好な活物質層5,6を形成できる。従って、正極板1の製造方法では、カーボンナノ粒子12及びカーボンブラック粒子13の分散が良好で、抵抗が低い活物質層5,6を形成できる。
以上において、本発明を実施形態及び実施例に即して説明したが、本発明は上述の実施形態及び実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることは言うまでもない。
例えば、実施形態の第1混合工程S1、第2混合工程S2、及び、第3混合工程S3の前半では、二軸混練機を用いて混合を行ったが、例えば、ニーダやプラネタリミキサなどを用いて混合を行ってもよい。
また、実施形態の第3混合工程S3の後半では、ロールミルを用いて第3混合物19の固練りを行ったが、例えば、単軸混練機や二軸混練機、3軸以上の多軸混練機などを用いて固練りを行ってもよい。
1 正極板(電極板)
3 集電箔
5 第1活物質層
5x 第1未乾燥活物質膜
6 第2活物質層
6x 第2未乾燥活物質膜
11 活物質粒子
12 カーボンナノ粒子
13 カーボンブラック粒子
14 結着剤
15 分散媒
17 第1混合物
18 第2混合物
19 第3混合物
21 湿潤粒子
22 粒子集合体
100 ロールプレス装置
200 ロールミル
S1 第1混合工程
S2 第2混合工程
S3 第3混合工程
S4 粒子集合体形成工程
S5 第1未乾燥膜形成工程
S6 第1乾燥工程
S7 第2未乾燥膜形成工程
S8 第2乾燥工程
S9 プレス工程

Claims (1)

  1. 集電箔と、
    上記集電箔上に形成され、活物質粒子、カーボンナノチューブ及びカーボンナノファイバの少なくともいずれかであるカーボンナノ粒子、並びに、カーボンブラック粒子を含む活物質層と、を備える
    電極板の製造方法であって、
    上記カーボンナノ粒子及び分散媒を混合して、第1混合物を得る第1混合工程と、
    上記第1混合物及び上記カーボンブラック粒子を混合して、第2混合物を得る第2混合工程と、
    上記第2混合物及び上記活物質粒子を混ぜ、せん断応力τ=200N/m2以上で固練りして、粘土状の第3混合物を得る第3混合工程と、
    上記第3混合物からなる湿潤粒子が集合した粒子集合体を形成する粒子集合体形成工程と、
    上記粒子集合体を圧延した未乾燥活物質膜を、上記集電箔上に形成する未乾燥膜形成工程と、
    上記集電箔上の上記未乾燥活物質膜を乾燥させて、上記活物質層を形成する乾燥工程と、
    を備える
    電極板の製造方法。
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