JP6722510B2 - 防草材及びそれの使用方法 - Google Patents

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Description

本発明は、鉄道、道路、鉄塔、動物防護柵等の電気施設において導電性を付与しつつ、雑草の生育を抑制する防草材及びその使用方法に関する。
鉄道、道路、鉄塔、動物防護柵等の電気施設の周囲では雑草が繁茂して電線に接触すると電気が短絡してしまう課題がある。
そこで、頻繁な草刈りや除草剤散布が必要であった。特に、草の刈取りには多大の労力を必要とするため、一般的には除草剤を散布する方法が行われている。
しかしながら、除草剤の散布は、草を枯らすだけで、頻繁に散布する必要があり、抜本的な対策とはならない。また、セメントを含有する防草材を振り撒いて散水して地面を被覆する方法も提案されているが、電気抵抗が高く通電性が要求される箇所においては悪影響を与えてしまう課題があった。例えば、動物防護柵では、電線と地面と動物の間で、地面を通じて一定の通電性がなければ、動物へ電気が流れない。イノシシ等の害獣を追い払える目安として、「和歌山県農作物被害防止対策マニュアル」電気柵設置のポイント では3,500V以上の電圧が必要であるとしている。さらに、セメントを含有する防草材は、セメントを含有することでアルカリ性が高く、さらに六価クロムを含有することから、環境影響にも課題があった。
さらに、セメントを含まない酸化マグネシウム系固化材を散布、又は土に混合し、散水して固化させて抑草する抑草材とその方法が提案されている。(特許文献1、2、3)
特許文献1は、酸化マグネシウムと高炉スラグを主成分する雑草繁殖防止材を地表面の土と混合して転圧して押し固めて、その上に散水するため、施工に労力を必要とした。また、初期強度発現性が低いため、施工後の降雨で流失し易く、繁殖期の雑草を抑草する効果が低下し易く、さらに導電性が低い課題がある。
特許文献2と3も特許文献1と同様の酸化マグネシウム系固化材であるため、繁殖期の雑草を抑草する効果が低い課題がある。
特許文献4は、土質材、セメント系固化材、団粒化剤を主成分とする防草層であるが、前述したようにセメントを含有することでアルカリ性が高く、さらに六価クロムを含有することから、環境影響にも課題があった。
特許文献5、6、7は、導電性を有する防草シートが提案されている。しかしながら、防草シートは美観に課題があり、さらに雑草を抑草する効果が低下し、定期的な交換に多大な労力を要する。
特開2003−47388号公報 特開2007−330114号公報 特開2014−51849号公報 特開2011−239748号公報 特開2012−60948号公報 実用新案登録第3185209号公報 特開2004−176197号公報
本発明は、導電性を付与し、草刈の労力を軽減でき、導電性、防草効果の持続性が確保できる防草材及びその使用方法を提供する。
即ち、本発明は、(1)カルシウムアルミネート、土壌及び塗膜養生剤を含有してなる防草材、(2)さらに、石膏を含有してなる(1)の防草材、(3)カルシウムアルミネートが、CaO/Alモル比1.0〜3、不純物が15質量%以下である(1)又は(2)の防草材、(4)さらに、カルシウムシリケートを含有してなる(1)〜(3)のいずれかの防草材、(5)(1)〜(4)のいずれかの防草材を地面に敷き詰めてその上に散水して被覆する防草材の使用方法、(6)(1)〜(4)のいずれかの防草材を水で練混ぜて地面に敷き詰めて被覆する防草材の使用方法、である。
本発明の防草材は、導電性を付与し、草刈の労力を軽減でき、導電性、防草効果の持続性が確保できるなどの効果を奏する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に使用するカルシウムアルミネートは、カルシア原料とアルミナ原料などを混合して、キルンで焼成し、あるいは、電気炉で溶融し冷却して得られるCaOとAlとを主成分とする水和活性を有する物質の総称であり、結晶質、非晶質のいずれであっても使用可能であり、硬化時間が早く、初期強度発現性が高い材料である。カルシウムアルミネートの代表的なものとしてはアルミナセメントが挙げられ、通常市販されているものが使用できる。例えば、アルミナセメント1号、アルミナセメント2号などが使用できる。アルミナセメントよりも短時間で硬化し、その後の初期強度発現性が高い点から、溶融後に急冷した非晶質カルシウムアルミネートが好ましく、CaOとAlとのモル比(CaO/Alモル比)は、1.0〜3.0が好ましく、1.7〜2.5がより好ましい。1.0〜1.7の場合は、セメントや消石灰及び生石灰を配合する事で硬化時間をより短縮して初期強度発現性を高めることが可能である。
さらに、本発明では、カルシウムアルミネート中に含まれるCaOやAl以外の不純物が15質量%以下であることが初期強度発現性の観点から好ましく、10質量%以下であることがさらに好ましい。15質量%を超えると硬化に時間を費やし、さらに低温時には固まらず、防草効果が低い場合がある。不純物の代表例として酸化ケイ素があり、その他、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物、酸化チタン、酸化鉄、アルカリ金属ハロゲン化物、アルカリ土類金属ハロゲン化物、アルカリ金属硫酸塩、及びアルカリ土類金属硫酸塩等がCaOやAlの一部に置換したものがあるが、特に限定されるものでない。
カルシウムアルミネートのガラス化率は、反応活性の面で70%以上が好ましく、90%以上がより好ましい。70%以下であると初期強度発現性が低下する場合がある。カルシウムアルミネートのガラス化率は、反応活性の点で70%以上が好ましく、90%以上がより好ましい。ガラス化率は加熱前のサンプルについて、粉末X線回折法により結晶鉱物のメインピーク面積Sを予め測定し、その後1000℃で2時間加熱後、1〜10℃/分の冷却速度で徐冷し、粉末X線回折法による加熱後の結晶鉱物のメインピーク面積Sを求め、さらに、これらのS及びSの値を用い、次の式を用いてガラス化率χを算出する。ガラス化率χ(%)=100×(1−S/S
カルシウムアルミネートの粒度は、初期強度発現性の面で、ブレーン比表面積値3000cm/g以上が好ましく、5000cm/g以上がより好ましい。3000cm/g未満であると硬化時間が長くなり初期強度発現性が低下する場合がある。
本発明に使用する塗膜養生剤としては、パラフィン、低級アルコールアルキレンオキシド付加物、セルロース類、ポリビニルアルコール、酢酸ビニル類、アクリル共重合体、シラン系化合物、及びアルケニル系エステル化合物、水分散系ポリエステル化合物、並びに合成樹脂水性分散体、水溶性樹脂及び膨潤性粘土鉱物を混合した養生剤等からなる群より選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
かかる化合物はエマルジョン又は溶液の形態で、コンクリート面に塗布、散布又は吹き付け等して用いることができる。塗膜養生剤としては、アルバー工業社製、2液硬化型エポキシ樹脂エポキシ塗り材「TF250」、BASFジャパン社製、水性パラフィン系「マスターキュアー」、ノックス社製、シリカ系「ノンクラック」、太平洋マテリアル社製、アルケニル系エステル化合物「キュアブリッド」、花王社製、水分散系ポリエステル化合物「ニュートラックSK」、デンカ社製、水溶性樹脂及び膨潤性粘土鉱物の混合物「クラッコフ」などが挙げられる。
これらの中では、水溶性樹脂及び膨潤性粘土鉱物を塗布したものは、水分の保持効果が高く、より好ましい。
また、塗膜養生剤の使用量は、防草材表面1mあたりで50〜250gを塗布することが好ましく、100〜200gがより好ましい。50gを下回ると導電性に劣る場合があり、250gを超えると不経済である。
本発明に使用する石膏としては、半水石膏と無水石膏が使用でき、強度発現性の面では無水石膏が好ましく、弗酸副生無水石膏や天然無水石膏が使用できる。石膏を水に浸漬させたときのpHは、pH8以下の弱アルカリから酸性のものが好ましい。pHが高い場合、石膏成分の溶解度が高くなり、初期の強度発現性を阻害する場合がある。ここでいうpHとは、石膏/イオン交換水=1g/100gの20℃における希釈スラリーのpHをイオン交換電極等を用いて測定したものである。
石膏の粒度は、ブレーン比表面積値で3000cm/g以上が好ましく、5000cm/g以上が初期強度発現性と、適正な作業時間が得られる観点から好ましい。
石膏の使用量は、特に限定されるものではないが、カルシウムアルミネート100質量部に対して、50〜250質量部が好ましい。50質量部未満では、強度発現性が低下し、防草効果が低い場合がある。250質量部を超えると、また強度発現性が低下し、防草効果が低い場合がある。
本発明では、強度を増進させる目的でカルシウムシリケートを使用できる。
カルシウムシリケートは、3CaO・SiOや2CaO・SiOがあり、特に限定されるものではないが、γ−2CaO・SiOが大気中の二酸化炭素を吸収し組織を緻密化させ、防草効果に優れるため、最も好ましい。
γ−2CaO・SiOは、2CaO・SiOで表される化合物の中で、低温相として知られるものであり、高温相であるα−2CaO・SiOやβ−2CaO・SiOとは異なるものである。これらの化合物はいずれも2CaO・SiOで同じ化学組成を有するが、結晶構造は異なっている。セメントクリンカ中に存在する2CaO・SiOはβ−2CaO・SiOである。β−2CaO・SiOは水硬性を有するが、本発明におけるγ−2CaO・SiOは水硬性を持たないが、大気中の二酸化炭素を吸収して硬化する特性があることを見出した。
γ−2CaO・SiOの粒度は、特に制限されないが、ブレーン比表面積値で3000cm/g以上が好ましく、4,000〜8,000cm/gがより好ましい。ブレーン比表面積値が3,000cm/g未満では、大気中の二酸化炭素を吸収して反応が十分でなく、ひび割れ抵抗性が充分に得られない場合がある。8,000cm/gを超えても更なる効果の増進が期待できない。
カルシウムシリケートの使用量は、特に限定されるものではないが、カルシウムアルミネートと石膏の合計100質量部に対して、10〜60質量部が好ましい。10質量部未満では、強度が低い場合がある。60質量部を超えると更なる効果の増進が期待できない。
本発明の防草材において、カルシウムアルミネートと石膏の合計100質量部に対して、土壌の割合は、特に限定されるものではないが、通常、100〜1000質量部が好ましく、200〜800質量部がより好ましい。土壌が100質量部未満では強度発現性は高いが経済的に好ましくない。1000質量部を超えると強度が低く、防草効果が得られない可能性がある。
本発明で使用する土壌は、砂利、砂、礫、粘土のいずれか1種又は2種以上を含むものでは特に限定されるものではない。山砂、川砂、海砂等のサンド質土壌やシルト質土壌、クレイ質土壌、工事から発生する残土、重量骨材や軽量骨材や再生骨材や防草処理を行う箇所の土をそのまま用いることなどいずれも使用できる。一般には、天然土である真砂土や赤玉土や鹿沼土や山砂、海砂、砕砂などの乾燥砂は品質が安定しており、より好ましい。
水の配合量は、本発明の防草材の合計100質量部に対して5〜100質量部が好ましい。5質量部未満では混合が困難となる場合があり、100質量部を超えると強度が得られない場合がある。
本発明では、凝結調整剤を本発明の差し支えない範囲で使用することが可能である。凝結調整剤はセメントの凝結を促進、遅延するものであれば特に限定されるものではない。具体的には、オキシカルボン酸又はその塩、リン酸又はその塩、デキストリン、ショ糖、ポリアクリル酸又はその塩、減水剤、高性能減水剤などを1種又は2種以上、本発明の目的を実質的に阻害しない範囲で使用することが可能である。
本発明では、酸化マグネシウムなどの低pHの固化材、ウッドチップ、もみ殻などの嵩をあげる増量材、各種ポルトランドセメント、水酸化カルシウム、塩化カルシウム、石灰石微粉末、フライアッシュ、カオリン、カーボン、アルカリ金属塩、シラス、珪藻土及びシリカフュームなどの混和材料、発泡剤、消泡剤、増粘剤、防錆剤、防凍剤、減水剤、流動化剤、ポリマー、ベントナイトなどの粘土鉱物、ハイドロタルサイトなどのアニオン交換体、着色剤などを1種又は2種以上、本発明の目的を実質的に阻害しない範囲で使用することが可能である。
本発明において、各材料の混合方法は、特に限定されるものではなく、それぞれの材料を施工時に混合しても良く、あらかじめ一部を、あるいは全部を混合しておいても差し支えないが、事前に混合し、現場で水を混合するほうが、品質面で好ましい。事前に混合する場合、土壌は乾燥状態であることが好ましい。
混合装置としては、既存のいかなる装置も使用可能であり、例えば、傾胴ミキサ、オムニミキサ、2軸強制ミキサ、ヘンシェルミキサ、V型ミキサ、及びナウタミキサなどの使用が可能である。
本発明では、地面の雑草を草刈機等で1cm以下程度に草刈し、刈り取った雑草を取り除いた上に防草材を敷き詰めて散水して被覆する方法。また、練混ぜた防草材を吹き付けて被覆する方法があり、草刈してその後に除草剤を散布してから被覆するとより好ましい。
防草材を草刈した地面に敷き詰めて、その上に散水して表面を固化させて被覆する場合は、地面に防草材を敷き詰めてならし、その上にジョウロ等で散水する方法が好ましい。敷き詰める厚さは特に限定されるものではなく、地面の凸部で1〜3cmの厚さが好ましい。1cm以下であると全体に被覆することができにくくなるため、防草効果が低くなる場合があり、3cm以上では防草効果は高いが材料費が高くなり、多大な労力がかかるため好ましくない。
本発明の防草材または、本発明の防草材の土壌を除いたものを草刈した地面に敷設し、地面の土と混合攪拌させて被覆する場合は、バックホウやスタビライザーなどを用いて混合攪拌させることが可能である。さらに転圧をすることで硬い地盤とすることも可能である。
以下、本発明の実験例に基づいて説明する。
「実験例1」
表1に示すカルシウムアルミネート100質量部に対して、石膏を100質量部混和し、カルシウムアルミネートと石膏の合計100質量部に対して、土壌を500質量部とし、カルシウムアルミネートと石膏と土の合計100質量部に対して凝結調整剤としてクエン酸ナトリウムを0.3質量部加えて防草材を調製した。この防草材を型枠に敷設後、カルシウムアルミネートと石膏と土の合計100質量部に対して、水を15質量部散水した。材齢1日後、塗膜養生剤を防草材表面1mあたりに表1に示す塗布量を塗布して試験体を作製した。この試験体についてpH、六価クロム、防草効果、電圧の測定を行った。
また、比較として、普通セメントを用いたモルタルとマグネシア系固化材を調製した(実験No.1-14,1-15)。モルタルの配合は、(一社)セメント協会製標準砂と普通ポルトランドセメントの質量比を3/1としたドライモルタルを型枠に敷設し、水セメント比が50質量%となるように水を散水して防草材を調製した。マグネシア系固化材は、中国産マグネシウムを焼成した市販の酸化マグネシウム100質量部に対して、土壌を600質量部混合したものを型枠に敷設し、水を20質量部散水して防草材を調製した。さらに、防草材を敷設せず地面そのままの状態で測定した(実験No.1-16)。結果を表1に併記した。
<使用材料>
カルシウムアルミネート:炭酸カルシウムと酸化アルミニウムのCaO/Alモル比を変えて、シリカを加えて、1650℃で溶融して急冷した、ガラス化率97%、ブレーン比表面積値5000cmに調製した。不純物はシリカとし、その含有量を変えて調整した。
塗膜養生剤A:水溶性樹脂及び膨潤性粘土鉱物の混合物「クラッコフ」、デンカ社製
塗膜養生剤B:水性パラフィン系「マスターキュアー」、BASFジャパン社製
石膏:天然無水石膏、ブレーン比表面積値5000cm/g
土:新潟県産石灰砂、5mm篩下
アルミナセメント:アルミナセメント1号、デンカ社製
凝結調整剤:無水クエン酸ナトリウム、磐田化学工業社製
水:水道水
普通セメント:普通ポルトランドセメント、デンカ社製
砂:(社)セメント協会製標準砂
マグネシア系固化材:中国産マグネシウムを焼成した市販の酸化マグネシウム
<測定方法>
pH:各防草材について、20℃・相対湿度60%の環境でJIS R 5201に準じて4×4×16cm供試体を作製した。養生方法は、20℃・相対湿度60%の環境下で気乾養生とした。材齢28日時点の供試体を粉砕し、100倍の純水で30分攪拌した上澄み液のpHを測定した。
六価クロム溶出量:各防草材について、pH試験と同様な方法で20℃・相対湿度60%の環境下で供試体を作製後、材齢7日時点の供試体を環境庁告示46号法に基づき測定した。
防草試験:防護柵の下に生い茂った雑草を予め長さ0.5cm以下に草刈機で草刈して、耕運機で田畑を耕し、その上に、芝生の種であるトールフェスク、ケンタッキーブルーグラス、ペレニアルライグラスの混合品を40g/m撒き、足で踏みならし転圧した。その上に、各防草材を基礎面上に均一に厚み3cm、幅1m、長さ15m敷設した後、各防草材の合計100質量部に対して水を15質量部散水した。材齢1日後、各塗膜養生剤を防草材表面に塗布して60日後、180日後の防草材表面からの生えた1mあたりの芝の平均本数を測定した。
電圧試験:5m間隔で15mの区間に支柱を立て、電線を地面から高さ15cmずつ、60cmまで4本設置した。次に電牧器を支柱に設置し、電牧器と電線を配線させ、さらにアースをとり電気柵を設置した。その後、防草試験と同様に防草材を施工し、60日後、180日後の電圧を電圧計で測定した。
Figure 0006722510
表1から、本発明の防草材は、防草性、導電性に優れ、さらにpH、六価クロム溶出量も低く、環境影響に優れることが分かる。
「実験例2」
実験例1の実験No.1-3のカルシウムアルミネート、塗膜養生剤を使用し、表2に示す割合でカルシウムアルミネートと石膏の割合を変え、さらにカルシウムアルミネートと石膏の合計100質量部に対して、土の割合を変えたこと以外は実験例1と同様に行った。結果を表2に併記した。
<使用材料>
カルシウムアルミネート:CaO/Alモル比2.2、ガラス化率97%、ブレーン比表面積値5000cm
塗膜養生剤A:水溶性樹脂及び膨潤性粘土鉱物の混合物「クラッコフ」、デンカ社製
Figure 0006722510
表2から、本発明の防草材は、防草性、導電性に優れることが分かる。
「実験例3」
実験例1の実験No.1-3の防草材について、表4に示す割合でカルシウムシリケートを混合したこと以外は実験例1と同様に行った。結果を表3に併記した。
<使用材料>
カルシウムアルミネート:CaO/Alモル比2.2、ガラス化率97%、ブレーン比表面積値5000cm
カルシウムシリケート イ:3CaO・SiO試薬の炭酸カルシウム3モル及び二酸化ケイ素1モルを混合粉砕した後、電気炉で焼成し合成した。ブレーン比表面積値1800cm/g。
カルシウムシリケート ロ:β−2CaO・SiO試薬の炭酸カルシウム2モル及び二酸化ケイ素1モルを混合粉砕した後、電気炉で焼成し合成した。ブレーン比表面積値1800cm/g。
カルシウムシリケート ハ:γ−2CaO・SiO試薬の炭酸カルシウム2モル及び二酸化ケイ素1モルを混合粉砕した後、電気炉で焼成し合成した。ブレーン比表面積値1800cm/g。
水:水道水
Figure 0006722510
表3から、本発明の防草材は、カルシウムシリケートを併用すると、導電性を確保しつつ芝の抑制効果がより優れることが分かる。
「実験例4」
実験例3の実験No.3-7,3-8,3-9の各防草材について、カルシウムアルミネート、石膏、カルシウムシリケート、凝結調整剤の合計100質量部に対して水15質量部を散水ではなく、オムニミキサに加え、練り混ぜたものを型枠または基礎面上に敷設したこと以外は実験例3と同様に実施した(実験No.4-3、4-4、4-5)。
また、比較として、実験例1で使用した普通セメントを用いたモルタル(実験No.1-14)、マグネシア系固化材(実験No.1-15)についても実験例1で使用した水量で、それぞれ散水ではなく、練り混ぜたものを型枠または基礎面上に敷設したこと以外は実験例3と同様に実施した(実験No.4-1、4-2)。結果を表4に併記した。
Figure 0006722510
表4から、本発明の防草材は、練り混ぜたものを敷設しても、防草効果、導電性に優れることが分かる。
本発明の防草材及びその使用方法により、導電性を付与し、草刈の労力を軽減でき、導電性、防草効果の持続性が確保できるなどの効果を奏するので、鉄道、道路、鉄塔、動物防護柵等の電気施設の周囲に適用でき、農業、建設分野などで広範に使用される。

Claims (6)

  1. カルシウムアルミネート、石膏、土壌及び塗膜養生剤を含有してなる防草材であって、
    カルシウムアルミネート100質量部に対して、石膏の量が50〜250質量部であり、
    防草材の表面1m 2 あたりの塗膜養生剤の量が50〜250gであり、
    カルシウムアルミネートと石膏の合計100質量部に対して、土壌の量が100〜1000質量部である
    ことを特徴とする防草材
  2. カルシウムアルミネートが、CaO/Al23モル比1.0〜3、不純物が15質量%以下である請求項1に記載の防草材。
  3. さらに、カルシウムシリケートを含有してなる請求項1又は2に記載の防草材。
  4. カルシウムシリケートがγ−2CaO・SiO 2 を含む、請求項3に記載の防草材。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項記載の防草材を地面に敷き詰めてその上に散水して被覆することを特徴とする防草材の使用方法。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項記載の防草材を水で練混ぜて地面に敷き詰めて被覆することを特徴とする防草材の使用方法。
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