JP7060935B2 - 防草材及びそれの使用方法 - Google Patents

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本発明は、河川の土手、田畑の畦畔、あるいは、鉄道、道路等の盛土ののり面などの雑草の生育を抑制する防草材及びその使用方法に関する。
河川の土手、鉄道、道路等の盛土ののり面や田畑の畦畔等では雑草が繁茂する。田畑の畦畔等では病害虫が発生し農作物に悪影響を与えることから、頻繁な草刈りや除草剤散布が必要であった。草の刈取りには多大の労力を必要するため、一般的には除草剤を散布する方法が行われている。
しかしながら、除草剤の散布は、農作物への影響の面から好ましくない。また、ポルトランドセメントを含有する防草材を振り撒き、散水して地面を被覆する方法も提案されているが、雨水とともにアルカリと6価クロムが溶出することから、農地や住宅地での使用は好ましいものではない。
そのため、ポルトランドセメントを含まない酸化マグネシウム系固化材を散布、または土壌に混合し、散水して固化させて抑草する抑草材とその方法が提案されている(特許文献1,2,3)。
特許文献1は、酸化マグネシウムと高炉スラグを主成分する雑草繁殖防止材を、地表面の土壌と混合して転圧、押し固め、その上に散水する。そのため、施工に労力を必要とし、初期強度発現性が低いため、施工後の降雨で流失し易く、繁殖期の雑草を抑草する効果が低下し易い。
特許文献2と3も特許文献1と同様の酸化マグネシウム系固化材であり、初期強度発現性が低く、繁殖期の雑草を抑草する効果が低下し易い。さらに、これら酸化マグネシウム系抑草材全般に関する課題は、硬化時間が長いため傾斜の強い法面では、施工時の散水や降雨時に流されたりして一定の厚さにできない場合があり、水溜りがある場所では硬化しない場合があった。また、初期強度発現性が低いため、貫通力の高いスギナ、ヨシ、笹、チガヤといった植物は貫通して繁茂しやすいことがあげられる。
特許文献4は、焼却灰、スラグ、及び石炭灰の骨材を敷き詰め、その上にクロロプレン系ラテックス、エチレン酢酸ビニル共重合体系エマルジョン、及びアクリル系エマルジョン固化材を散布して固着することを特徴とする防草工法であり、セメントや塩基性物質を使わないため環境にやさしい防草材である。しかしながら、人力や重機で3~20cmの厚さに敷き詰め、その上に均一にラテックスやエマルジョンを散布する必要があるため、多大な労力がかかった。
特開2003-47388号公報 特開2007-330114号公報 特開2014-51849号公報 特開2014-234655号公報
本発明は、上記課題を解決するため、硬化時間が短く、初期強度発現性が高く、大気中の二酸化炭素を吸収して硬化するため長期強度発現性が高く、しかも雨水による溶出水のpHが低く、ポルトランドセメントを含まないため6価クロムの溶出がなく、地面に被覆する厚さが薄くても十分な防草効果を提供すると共に、それを用いることで、草刈の労力を軽減でき、防草の持続性と環境保全が確保できる防草材及びその使用方法を提供する。
即ち、本発明は、(1)サルフォアルミネートセメント及び骨材を含有してなる防草材、(2)さらに、石膏を含有してなる(1)の防草材、(3)さらに、γ-2CaO・SiOを含有してなる(1)または(2)の防草材、(4)サルフォアルミネートセメントと石膏の合計100部中のSO/Alモル比が0.2~3である(1)~(3)のいずれかの防草材、(5)(1)~(4)のいずれかの防草材を地面に敷き詰めて、その上に散水して被覆することを特徴とする防草材の使用方法、(6)(1)~(4)のいずれかの防草材を水で練混ぜて、地面に吹き付けて被覆することを特徴とする防草材の使用方法、である。
本発明の防草材は、硬化時間が短く、初期強度発現性が高く、大気中の二酸化炭素を吸収して硬化するため長期強度発現性が高く、しかも雨水による溶出水のpHが低く、ポルトランドセメントを含まないため6価クロムの溶出がなく、地面に被覆する厚さが薄くても十分な防草効果を提供すると共に、それを用いることで、草刈の労力を軽減でき、防草の持続性と環境保全が確保できる。
以下、本発明を詳細に説明する。本発明で使用する部や%は特に規定しない限り質量基準である。
本発明に使用するサルフォアルミネートセメントは、カルシア原料とアルミナ原料、三酸化硫黄原料などを混合し、キルンで焼成、あるいは、電気炉で溶融、冷却して得られる3CaO・3Al・CaSO(Yeelimite)と2CaO・SiO(Blite)を主成分とするクリンカーに適量の石灰石と石膏を加えて粉砕した水硬性セメントであり、中華人民共和国国家規格GB 20472-2006「サルフォアルミネートセメント」に規定されるセメントである。サルフォアルミネートセメントは、急硬型サルフォアルミネートセメント、低アルカリ型サルフォアルミネートセメント、自己応力型サルフォアルミネートセメントに分類され、通常市販されているものが使用できる。
さらに、本発明では、サルフォアルミネートセメントのCaOやAlの一部が、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化鉄、アルカリ金属ハロゲン化物、アルカリ土類金属ハロゲン化物、アルカリ金属硫酸塩、及びアルカリ土類金属硫酸塩などと置換した化合物、あるいは、CaOとAlとを主成分とするものに、これらが少量固溶した化合物も使用できる。
サルフォアルミネートセメントの粒度は、初期強度発現性の面で、ブレーン比表面積値3000cm/g以上が好ましく、3500cm/g以上がより好ましい。3000cm/g未満であると硬化時間が長くなり、初期強度発現性が低下する場合がある。
本発明の石膏としては、半水石膏と無水石膏が使用でき、強度発現性の面では無水石膏が好ましく、弗酸副生無水石膏や天然無水石膏が使用できる。石膏を水に浸漬させたときのpHは、pH8以下の弱アルカリから酸性のものが好ましい。pHが高い場合、石膏成分の溶解度が高くなり、初期の強度発現性を阻害する場合がある。ここでいうpHとは、石膏/イオン交換水=1g/100gの20℃における希釈スラリーのpHを、イオン交換電極などを用いて測定したものである。
石膏の粒度は、ブレーン比表面積値で3000cm/g以上が好ましく、5000cm/g以上が初期強度発現性と、適正な作業時間が得られる観点から好ましい。
石膏は、サルフォアルミネートセメントの水和活性を抑制して硬化時間を確保し、強度発現性を高め、溶出水のpHを下げるのに有効である。石膏を配合しない場合は、硬化時間が短くなり、十分な作業時間が取れなくなる場合があり、溶出水のpHが高くなる場合がある。特にサルフォアルミネートセメントのSOとAlとのモル比が低い場合は無水石膏を配合すると有効である。
石膏の使用量は一義的に決められないが、サルフォアルミネートセメントと石膏の合計100質量部中のSO/Alモル比が0.2~3となる割合が好ましい。SO/Alモル比が0.2未満では作業時間が取れにくくなり、強度発現性が低下する場合があり、硬化体からの溶出水のpHが12を超える場合がある。石膏が多くなると硬化体からの溶出水のpHが11以下になるため好ましい。SO/Alモル比が3を超えると作業時間は十分に取れるが、初期強度が得られない場合がある。一般的に雑草が生えにくいと考えられる圧縮強度は2N/mm2程度と考えられており、そのため圧縮強度が高いと被覆厚を薄くする事ができ、雑草の発芽を抑えるためにもできるだけ初期に強度発現することが好ましい。
本発明で使用するγ-2CaO・SiOは、2CaO・SiOで表される化合物の中で、低温相として知られるものであり、高温相であるα-2CaO・SiOやβ-2CaO・SiOとは異なるものである。これらの化合物はいずれも2CaO・SiOで同じ化学組成を有するが、結晶構造は異なっている。セメントクリンカ中に存在する2CaO・SiOはβ-2CaO・SiOである。β-2CaO・SiOは水硬性を有するが、本発明におけるγ-2CaO・SiOは水硬性を持たず、大気中の二酸化炭素を吸収して硬化する特性がある。
γ-2CaO・SiOの粒度は、特に制限されないが、ブレーン比表面積値で3000cm/g以上が好ましく、4000~8000cm/gがより好ましい。ブレーン比表面積値が3000cm/g未満では、強度発現が十分でない場合がある。一方、8000cm/gを超えても更なる効果の増進が期待できない。
γ-2CaO・SiOを工業的に製造する方法は、特に限定されないが、一般的には(1)生石灰、消石灰、及び/または炭酸カルシウムなどのカルシウム源、(2)酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、及び/またはボーキサイトなどのアルミニウム源を熱処理する方法などが挙げられる。
熱処理温度は、特に限定されるものではなく、使用する原料によっても異なるが、通常、850~1600℃程度の範囲で行えばよく、1000~1500℃程度が熱処理効率の面から好ましい。
また、溶銑予備処理スラグ、転炉スラグ、または還元期スラグなどの製鋼スラグやステンレススラグなどの、γ-2CaO・SiOを含有するスラグ類を用いてもよい。
本発明のγ-2CaO・SiOを工業的に製造する際に、不純物の存在は特に限定されるものではなく、本発明の目的を実質的に阻害しない範囲では特に問題にならない。不純物の具体例としては、例えば、Al、MgO、TiO、MnO、NaO、S、P、及びFeなどが挙げられる。
また、共存する化合物としては、トライカルシウムシリケート3CaO・SiO、ランキナイト3CaO・2SiO、及びワラストナイトCaO・SiOなどのγ-2CaO・SiO以外のカルシウムシリケート、メルヴィナイト3CaO・MgO・2SiO、アケルマナイト2CaO・MgO・2SiO、及びモンチセライトCaO・MgO・SiOなどのカルシウムマグネシウムシリケート、ゲーレナイト2CaO・Al・SiOやアノーサイトCaO・Al・2SiOなどのカルシウムアルミノシリケート、アケルマナイト2CaO・MgO・2SiOとゲーレナイト2CaO・Al・SiOの混晶であるメリライト、MgO・SiOや2MgO・SiOなどのマグネシウムシリケート、遊離石灰、遊離マグネシア、カルシウムフェライト2CaO・Fe、カルシウムアルミノフェライト4CaO・Al・Fe、リューサイト(KO、NaO)・Al・SiO、スピネルMgO・Al、並びにマグネタイトFeを含む場合がある。
本発明で使用するγ-2CaO・SiOの使用割合は、サルフォアルミネートセメント100質量部に対して、あるいは、サルフォアルミネートセメントと石膏の合計100質量部に対して、γ-2CaO・SiO10~90質量部が好ましく、30~70質量部がより好ましい。
本発明の防草材中の骨材の使用量は特に限定されるものではないが、サルフォアルミネートセメント、サルフォアルミネートセメントと石膏、サルフォアルミネートセメントとγ-2CaO・SiO、あるいは、サルフォアルミネートセメント、石膏、及びγ-2CaO・SiOの合計100質量部に対して、100~1000質量部が好ましい。防草材を地面に敷き詰めて、その上に散水して被覆する場合は、水の浸透性を良くするため200~600質量部が好ましい。骨材が1000質量部を超えると強度発現性が低いため十分な防草効果が得られない場合があり、一方、100質量部未満であると強度発現性は高いが、経済的に好ましくない。練り混ぜてポンプ圧送する場合は、骨材の使用量は100~300質量部が好ましく、圧送性を改善するためにフライアッシュの併用が可能である。
本発明で使用する骨材は、材質は問わず、コンクリートに使用する骨材が使用できるが、施工性や仕上がり面の平滑性の点で最大粒径5mm以下の砂が好ましく、例えば、土木学会で規定されている粒度分布の範囲内であれば良く、再生骨材も使用できる。また、粒度調整のためにフライアッシュや石灰石微粉末を配合しても良い。特にプレミックスモルタル(サルフォアルミネートセメントなどと骨材を混合したものを以下にプレミックスモルタルと言う)とする場合は、十分に乾燥させる必要がある。被覆体積を増やすには、軽量骨材も使用でき、農家で多量に出る籾殻、または林道整備の伐採で出るウッドチップも使用できる。
水の配合量は特に限定されないが、防草材を敷き詰めてその上に散水する場合、防草材100質量部に対して、15~30質量部が好ましい。15質量部未満では材料全体に水が浸透せず、強度発現性が低下する場合があり、一方、30質量部を超えると、防草に必要な2N/mmの強度が得られない場合がある。
防草材を水で練混ぜて、地面に吹き付けて被覆する場合、防草材100質量部に対して15~25質量部が好ましい。15質量部未満では混練物の圧送が困難となる場合があり、一方、25質量部を超えると防草に必要な2N/mmの強度が得られない場合がある。
本発明では、石灰石微粉末、フライアッシュ、カオリン、シラス、珪藻土、及びシリカフュームなどの混和材料、消泡剤、増粘剤、防錆剤、防凍剤、ポリマー、凝結調整剤、ベントナイトなどの粘土鉱物、ハイドロタルサイトなどのアニオン交換体、並びに、ビニロン繊維、ポリプロピレン繊維、ガラス繊維などの長さ10mm以下の短繊維などを1種または2種以上、本発明の目的を実質的に阻害しない範囲で使用することが可能である。
本発明において、普通、早強、超早強、低熱、及び中庸熱などの各種ポルトランドセメント、これらポルトランドセメントに高炉スラグ、フライアッシュまたはシリカを混合した各種セメントを併用することは可能であるが、アルカリの溶出や6価クロムの溶出が問題となる農地や住宅地での使用は好ましくない。
本発明において、各材料の混合方法は、特に限定されるものではなく、それぞれの材料を施工時に混合しても良く、あらかじめ一部を、あるいは全部を混合しておいても差し支えない。中でも、事前に混合したプレミックスモルタルが好ましい。
混合装置としては、既存のいかなる装置も使用可能であり、例えば、傾胴ミキサ、オムニミキサ、ヘンシェルミキサ、V型ミキサ、及びナウタミキサなどの使用が可能である。
本発明の防草材の使用方法としては、地面の雑草を草刈機等で1cm以下程度に草刈し、刈り取った雑草を取り除いた上にプレミックスモルタルを敷き詰めて散水して被覆する方法、または、練り混ぜたモルタルを吹き付けて被覆する方法が挙げられる。草刈後に除草剤を散布し、本発明の防草材で被覆することはより好ましい。
本発明の防草材を草刈した地面に敷き詰め、その上に散水して表面を固化させて被覆する場合は、本発明の防草材を地面に敷き詰めてならし、その上にジョウロ等で散水する。敷き詰める厚さは特に限定されるものではないが、地面の凸部で1~3cm程度である。1cm未満であると、全体に被覆できず防草効果が低くなる場合があり、一方、3cmを超えると、防草効果は高いが材料費が高くなり、かつ労力がかかるため好ましくない。
練混ぜた本発明の防草材を草刈した地面に吹き付けて被覆する場合は、連続的に水を供給する連続練りミキサを使用し、本発明の防草材を圧送し、先端で圧縮空気を挿入して吹き付ける方法が施工性の点で好ましい。のり面等の傾斜がある場合は、さらに先端で可塑剤や液体急結剤を添加しても良い。練混ぜに使用する水の量は、ポンプで圧送が可能な流動性が得られるように、例えば、フロー値(JISR5201-1998準拠)で170~230mmになるように水を加えることが好ましい。
練混ぜた本発明の防草材を圧送するポンプは特に限定されるものではないが、例えば、ピストン式ポンプ、スクイズ式ポンプ、またはスネイク式ポンプなどのポンプが使用できる。中でも、本発明の防草材を混合機の先端の羽根で圧入された水と練混ぜし、それに連結しているスネイク式のポンプで連続的に圧送する連続練り圧送装置が、作業性の面で好ましい。
練混後に圧送された本発明の防草材は、吹付けノズルの先端で、圧縮空気を挿入して吹き付けられる。傾斜の強いのり面などでは、圧縮空気に液体の可塑剤や酸性液体急結剤を添加して吹き付けする場合もある。
添加方法は、特に限定されるものではないが、シャワリング管やY字管を用いて添加する方法がある。吹き付け厚さは、特に限定されるものではなく、地面の凸部で1~3cmの厚さが好ましい。1cm未満であると均一に被覆することができにくくなり、防草効果が低くなる場合があり、一方、3cmを超えると防草効果は高いが経済的に好ましくない。
以下、本発明の実験例に基づいて説明する。
「実験例1」
SO/Alモル比0.6のサルフォアルミネートセメント100質量部に対して、表1に示す割合で骨材を添加した本発明の防草材を、JISR5201用型枠に充填し、サルフォアルミネートセメントと骨材の合計100質量部に対して水を20質量部散水して供試体を作製した。浸透時間、硬化時間、圧縮強度を測定し、結果を表1に示した。
<使用材料>
サルフォアルミネートセメント:鄭州王楼セメント工業有限公司製、製品名「低アルカリサルフォアルミネートセメント 急硬型 42.5級」、ブレーン比表面積値4000cm/g、SO/Alモル比0.6
骨材:糸魚川姫川産川砂乾燥品、1.2mm篩下
水:水道水
<測定方法>
浸透時間:20℃、相対湿度80%の室内で、直径5cm、深さ10cmの円柱型枠に本発明の防草材を200g充填し、その上から水を40cc注水して全ての水が浸透した時間を測定した。
硬化時間:浸透時間の測定において、供試体の温度が、2℃上昇する時間を測定した。
圧縮強度:JIS R 5201に準じ、4×4×16cm供試体について、材齢12時間、1日及び28日強度を測定した。脱型後の供試体は、20℃、相対湿度80%の室内で気乾養生した。
Figure 0007060935000001
「実験例2」
表2に示す割合で、サルフォアルミネートセメントと石膏の合計100質量部中のSO/Alモル比を変え、サルフォアルミネートセメントと石膏の合計100質量部に対して、骨材400質量部を混合した本発明の防草材100質量部に対して水を20質量部散水した。H.T(可使時間)と溶出pHを測定した以外は、実験例1と同様に実施した。結果を表2に示す。
<使用材料>
石膏:天然無水石膏、ブレーン比表面積値5000cm/g
<測定方法>
H.T(可使時間):JIS A 1147「コンクリートの凝結時間試験方法」に準じ、モルタルの貫入抵抗値が3.5N/mmになるまでの時間を測定した。
溶出pH:材齢28日の圧縮強度測定後に供試体を粉砕し、篩い分けして、粒径0.5mm以上5mm以下の粒度のものを集め、溶出試験用の試料とした。溶出試験は、1000mlのポリビンに50gの試料と純水500gを投入し、回転速度200rpmに調整した振とう機で6時間連続振とうして、上澄み液のpH値を測定した。
Figure 0007060935000002
「実験例3」
サルフォアルミネートセメントと石膏の合計100質量部に対して、γ-2CaO・SiOを表3に示す量添加し、本発明の防草材を作製した。なお、サルフォアルミネートセメントと石膏の合計100質量部中のSO3/Al2O3モル比は1.7である。
サルフォアルミネートセメント、石膏及びγ-2CaO・SiOの合計100質量部に対して、骨材400質量部を添加した本発明の防草材100質量部に対して、水を20質量部散水して供試体を作製した。材齢1日の供試体について、促進中性化試験を行い、実験例2と同様に溶出pHを測定したこと以外は、実験例1と同様に行った。結果を表3に示す。
<使用材料>
γ-2CaO・SiO:炭酸カルシウム2モル及び二酸化ケイ素1モルを混合粉砕した後、電気炉で1450℃にて3時間焼成し、炉外に取り出して自然放冷により冷却して合成した。この時ダスティングし、ブレーン比表面積値1800cm/gまで粉化した。これをさらに4000cm/gまで粉砕した。
<測定方法>
促進中性化試験:20℃、相対湿度80%の室内で、4×4×16cm供試体を作製し、材齢1日で脱型して、20℃・相対湿度60%・炭酸ガス濃度20%の環境で28日促進中性化を行い、圧縮強度を測定した。
促進中性化後の強度低下率:材齢28日の圧縮強度を用い、次の式で算出した。
(気乾養生強度-促進養生強度)/気乾養生強度*100
Figure 0007060935000003
「実験例4」
本発明の防草材の効果を、次の方法で評価した。結果を表4に示す。
地面の雑草を草刈機等で0.5cm以下程度に草刈し、刈り取った雑草を取り除いた後に、練り混ぜた防草材を吹き付けて被覆する方法、並びに、プレミックスモルタルを敷き詰めて散水して被覆する方法、で行った。防草効果は、3ヶ月後に雑草の生えかたを目視で確認した。
実験No.4-2~4-4は、PFT社製G4連続ミキサポンプで、本発明の防草材100質量部に対して20質量部の水を供給し、フロー値200~220mmに練り混ぜて圧送し、先端で1m/minの圧縮空気を挿入して約1m角の地面に1cmの厚さに吹き付けて地面を被覆した。
実験No.4-5~4-7は、本発明の防草材を、約1m角に2cmの厚さに敷き詰め、その上に防草材100質量部に対して20質量部の水をジョウロで均一に散水した。
実験No.4-8は、比較として酸化マグネシウム系防草材を使用し、約1m角に2cmの厚さに敷き詰め、その上に防草材100質量部に対して10質量部の水をジョウロで均一に散水した。
実験No.4-9、4-10は、実験例1で用いた骨材を約1m角に厚さ3cmで敷き詰め、その上に三倍に希釈したエマルジョンまたはラテックスを2kg散布した。
<使用材料>
実験NO.4-2の防草材:実験No.2-2の防草材成分(サルフォアルミネートセメント50質量部に対して無水石膏50質量部)100質量部、フライアッシュ100質量部及び骨材400質量部を混合したもの。
実験NO.4-3の防草材:実験No.2-2の防草材成分(サルフォアルミネートセメント50質量部に対して無水石膏50質量部)100質量部、γ-2CaO・SiO100質量部、フライアッシュ200質量部及び骨材800質量部を混合したもの。
実験NO.4-4の防草材:実験No.1-3の防草材成分(サルフォアルミネートセメント)100質量部、フライアッシュ100質量部及び骨材400質部を混合したもの。
実験NO.4-5の防草材:実験No.2-2の防草材成分(サルフォアルミネートセメント50質量部に対して無水石膏50質量部)100質量部及び骨材400質量部を混合したもの。
実験NO.4-6の防草材:実験No.2-2の防草材成分(サルフォアルミネートセメント50質量部に対して無水石膏50質量部)100質量部、γ-2CaO・SiO100質量部及び骨材800質量部を混合したもの。
実験NO.4-7の防草材:実験No.1-3の防草材
酸化マグネシウム系防草材(実験No.4-8):市販品
エマルジョン(実験No.4-9):EVA系、固形分濃度20質量%、市販品
ラテックス(実験No.4-10):クロロプレン系、固形分濃度20質量%、市販品
フライアッシュ:テクノ中部社製II種品
<測定方法>
フロー値:JIS R 5201に準じて測定した。
圧縮強度:JISR 5201に準じて測定した。散水タイプの防草材は、三連型枠に防草材を充填し、その上から所定量の水を散水して供試体を作製した。脱型後は、20℃・相対湿度60%の環境で養生した。なお、エマルジョンやラテックスを散布した実験No.4-9と実験No.4-10は、強度を測定できなかった。
<防草効果>
未処理の所はかなり雑草が生えていたが、本発明の防草材を使用した所は、練混ぜて吹き付けた所(実験No.4-2~4-4)、敷き詰めて散水した所(実験No.4-5~4-7)のいずれも雑草が生えなかった。一方、酸化マグネシウム系防草材(実験No.4-8)や、エマルジョン又はラテックスを散布した所(実験No.4-9、4-10)は、ところどころに雑草が生えていた。
Figure 0007060935000004

Claims (4)

  1. カルシウムサルフォアルミネートセメント及び骨材を含有し、さらに石膏とγ-2CaO・SiOから選ばれる一種又は二種を含有してなる防草材(ただし、土壌を含有するものを除く。)
  2. SO/Alモル比が0.2~3である請求項1に記載の防草材。
  3. 請求項1又は2に記載の防草材を地面に敷き詰めて、その上に散水して被覆することを特徴とする防草材の使用方法。
  4. 請求項1又は2に記載の防草材を水で練混ぜて、地面に吹き付けて被覆することを特徴とする防草材の使用方法。
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