JP6649774B2 - 防草材及びそれの使用方法 - Google Patents

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本発明は、河川の土手、田畑の畦畔、あるいは、鉄道、道路等の盛土ののり面などの雑草の生育を抑制する防草材及びその使用方法に関する。
河川の土手、鉄道、道路等の盛土ののり面や田畑の畦畔等では雑草が繁茂し、頻繁な草刈りや除草剤散布が必要であった。草の刈取りには多大の労力を必要とするため、一般的には除草剤を散布する方法が行われている。
しかしながら、除草剤の散布は、草を枯らすだけで、頻繁に散布する必要があり、抜本的な対策とはならない。また、ポルトランドセメントを含有する防草材を振り撒いて散水して地面を被覆する方法も提案されているが、硬化までに時間を有し、雨などふると施工ができず、硬化前に流れてしまう課題や、初期凍害が生じたり、収縮ひび割れが生じる課題があった。さらに、セメントを含有することでアルカリ性が高く、六価クロムを含有することから、環境影響にも課題があった。
さらに、ポルトランドセメントを含まない酸化マグネシウム系固化材を散布、又は土に混合し、散水して固化させて抑草する抑草材とその方法が提案されている。(特許文献1,2,3)
特許文献1は、酸化マグネシウムと高炉スラグを主成分する雑草繁殖防止材を地表面の土と混合して転圧して押し固めて、その上に散水するため、施工に労力を必要とし、初期強度発現性が低いため、施工後の降雨で流失し易く、繁殖期の雑草を抑草する効果が低下し易い。
特許文献2と3も特許文献1と同様の酸化マグネシウム系固化材であるため、初期強度発現性が低く、繁殖期の雑草を抑草する効果が低下し易い。さらに、これら酸化マグネシウム系抑草材全般に関する課題は、硬化時間が長いため傾斜の強い法面では、施工時の散水や降雨時に流されたりして一定の厚さにできない場合があり、水溜りがある場所では硬化しない場合があった。また、初期強度発現性が低いため、貫通力の高いスギナ、ヨシ、笹、チガヤといった植物は貫通して繁茂しやすいことがあげられる。
特許文献4は、焼却灰、スラグ、及び石炭灰の骨材を敷き詰め、その上にクロロプレン系ラテックス、エチレン酢酸ビニル共重合体系エマルジョン、及びアクリル系エマルジョン固化材を散布して固着することを特徴とする防草工法であり、セメントや塩基性物質を使わないため環境にやさしい防草材である。しかしながら、人力や重機で3〜20cmの厚さに敷き詰め、その上に均一にラテックスやエマルジョンを散布する必要があるため、多大な労力がかかった。
特開2003−47388号公報 特開2007−330114号公報 特開2014−51849号公報 特開2014−234655号公報
本発明は、硬化時間が短く、初期強度発現性が高く、初期凍害、ひび割れ抵抗性、低環境負荷を付与し、環境負荷を低減し、草刈の労力を軽減でき、防草の持続性と環境保全が確保できる防草材及びその使用方法を提供する。
即ち、本発明は、(1)カルシウムアルミネート、セメント混和用ポリマー及び土壌を含有してなる防草材、(2)さらに、石膏を含有してなる(1)の防草材、(3)カルシウムアルミネートが、CaO/Alモル比1.0〜3.0、不純物が15質量%以下である(1)又は(2)の防草材、(4)さらに、繊維を含有してなる(1)〜(3)のいずれかの防草材、(5)さらに、カルシウムシリケートを含有してなる(1)〜(4)のいずれかの防草材、(6)(1)〜(5)のいずれかの防草材を地面に敷き詰めてその上に散水して被覆する防草材の使用方法、(7)(1)〜(5)のいずれかの防草材を水で練混ぜて地面に敷き詰めて被覆する防草材の使用方法、である。
本発明の防草材は、硬化時間が短く、初期強度発現性が高く、初期凍害やひび割れ抵抗性に優れ、十分な防草効果を有し、その防草材を使用することで、草刈の労力を軽減でき、防草の持続性と環境保全が確保できるなどの効果を奏する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に使用するカルシウムアルミネートは、カルシア原料とアルミナ原料などを混合して、キルンで焼成し、あるいは、電気炉で溶融し冷却して得られるCaOとAlとを主成分とする水和活性を有する物質の総称であり、硬化時間が早く、初期強度発現性が高い材料である。カルシウムアルミネートの代表的なものとしてはアルミナセメントが挙げられ、通常市販されているものが使用できる。例えば、アルミナセメント1号、アルミナセメント2号などが使用できる。アルミナセメントよりも短時間で硬化し、その後の初期強度発現性が高い点から、溶融後に急冷した非晶質カルシウムアルミネートが好ましく、CaOとAlとのモル比(CaO/Alモル比)は、1.0〜3.0が好ましく、1.7〜2.5がより好ましい。1.0〜1.7の場合は、セメントや消石灰及び生石灰を配合する事で硬化時間をより短縮して初期強度発現性を高めることが可能である。
さらに、本発明では、カルシウムアルミネート中に含まれるCaOやAl以外の不純物が15質量%以下であることが初期強度発現性の観点から好ましく、10質量%以下であることがさらに好ましい。15質量%を超えると硬化に時間を費やし、さらに低温時には固まらない場合がある。不純物の代表例として酸化ケイ素があり、その他、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物、酸化チタン、酸化鉄、アルカリ金属ハロゲン化物、アルカリ土類金属ハロゲン化物、アルカリ金属硫酸塩、及びアルカリ土類金属硫酸塩等がCaOやAlの一部に置換したものがあるが、特に限定されるものでない。
カルシウムアルミネートのガラス化率は、反応活性の面で70%以上が好ましく、90%以上がより好ましい。70%以下であると初期強度発現性が低下する場合がある。カルシウムアルミネートのガラス化率は、反応活性の点で70%以上が好ましく、90%以上がより好ましい。ガラス化率は加熱前のサンプルについて、粉末X線回折法により結晶鉱物のメインピーク面積Sを予め測定し、その後1000℃で2時間加熱後、1〜10℃/分の冷却速度で徐冷し、粉末X線回折法による加熱後の結晶鉱物のメインピーク面積Sを求め、さらに、これらのS及びSの値を用い、次の式を用いてガラス化率χを算出する。
ガラス化率χ(%)=100×(1−S/S
カルシウムアルミネートの粒度は、初期強度発現性の面で、ブレーン比表面積値3000cm/g以上が好ましく、5000cm/g以上がより好ましい。3000cm/g未満であると硬化時間が長くなり初期強度発現性が低下する場合がある。
本発明では、粘弾性を付与させ、曲げ強度を向上し、ひび割れを低減させる目的でセメント混和用ポリマーを使用できる。
本発明のセメント混和用ポリマーは、例えば、JIS A 6203で規定されているセメント混和用のポリマーであり、水の中にポリマーの微粒子が分散しているポリマーディルパージョンや、ゴムラテックスおよび樹脂エマルジョンに安定剤などを加えたものを乾燥して得られる再乳化形粉末樹脂などを称するものである。
例えば、アクリロニトリル・ブタジエンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、及び天然ゴムなどのゴムラテックス、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリアクリル酸エステル、酢酸ビニルビニルバーサテート系共重合体、及びスチレン・アクリル酸エステル共重合体やアクリロニトリル・アクリル酸エステルに代表されるアクリル酸エステル系共重合体、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂に代表される液状ポリマーなどが挙げられ、これらの1種又は2種以上の混合物を使用できる。これらは液状のものでも粉状のものでも使用でき、使用方法は、硬化後の防草材に液状のものを散布することも可能であり、特に限定されるものではない。
セメント混和用ポリマーの含有量は、カルシウムアルミネートと石膏の合計100質量部に対して、0.5〜20質量部が好ましい。0.5質量部未満では、ひび割れの抑制効果が低い場合がある。20質量部を超えると強度が得られない場合がある。
本発明に使用する石膏としては、半水石膏と無水石膏が使用でき、強度発現性の面では無水石膏が好ましく、弗酸副生無水石膏や天然無水石膏が使用できる。石膏を水に浸漬させたときのpHは、pH8以下の弱アルカリから酸性のものが好ましい。pHが高い場合、石膏成分の溶解度が高くなり、初期の強度発現性を阻害する場合がある。ここでいうpHとは、石膏/イオン交換水=1g/100gの20℃における希釈スラリーのpHをイオン交換電極等を用いて測定したものである。
石膏の粒度は、ブレーン比表面積値で3000cm/g以上が好ましく、5000cm/g以上が初期強度発現性と、適正な作業時間が得られる観点から好ましい。
石膏の使用量は、特に限定されるものではないが、カルシウムアルミネート100質量部に対して、50〜250質量部が好ましい。50質量部未満では、作業時間が取れなくなり、強度発現性が低下する場合がある。250質量部を超えると作業時間は十分に取れるが、初期強度が得られない場合がある。
本発明で使用する繊維類は、ひび割れ抵抗性を向上させるものである。繊維類としては、ビニロン繊維やプロピレン繊維、ナイロン繊維等の高分子繊維類、鋼繊維、ガラス繊維、及び炭素繊維に代表される無機繊維類が挙げられ、特に限定されるものではない。
繊維類の使用量は、カルシウムアルミネートと石膏の合計100質量部に対して0.05〜5.0質量部が好ましく、0.08〜2.0質量部がより好ましい。0.05質量部未満ではひび割れ抵抗性を向上させる効果が発揮されない場合があり、5.0質量部を超えると粘性があがり作業性が悪くなる場合がある。繊維の長さはコテ仕上げ面の美観の点で15mm以下が好ましい。
本発明では、強度を増進させる目的でカルシウムシリケートを使用できる。
カルシウムシリケートは、3CaO・SiOや2CaO・SiOがあり、特に限定されるものではないが、γ−2CaO・SiOが大気中の二酸化炭素を吸収して生じる炭酸化収縮を低減させるため、ひび割れ抵抗性があがり最も好ましい。
γ−2CaO・SiOは、2CaO・SiOで表される化合物の中で、低温相として知られるものであり、高温相であるα−2CaO・SiOやβ−2CaO・SiOとは異なるものである。これらの化合物はいずれも2CaO・SiOで同じ化学組成を有するが、結晶構造は異なっている。セメントクリンカ中に存在する2CaO・SiOはβ−2CaO・SiOである。β−2CaO・SiOは水硬性を有するが、本発明におけるγ−2CaO・SiOは水硬性を持たないが、大気中の二酸化炭素を吸収して硬化する特性があることを見出した。
γ−2CaO・SiOの粒度は、特に制限されないが、ブレーン比表面積値で3000cm/g以上が好ましく、4,000〜8,000cm/gがより好ましい。ブレーン比表面積値が3,000cm/g未満では、大気中の二酸化炭素を吸収して反応が十分でなく、ひび割れ抵抗性が充分に得られない場合がある。8,000cm/gを超えても更なる効果の増進が期待できない。
カルシウムシリケートの使用量は、特に限定されるものではないが、カルシウムアルミネートと石膏の合計100質量部に対して、10〜60質量部が好ましい。10質量部未満では、ひび割れの抑制効果が低い場合がある。60質量部を超えると更なる効果の増進が期待できない。
本発明の防草材において、カルシウムアルミネートと石膏の合計100質量部に対して、土壌の割合は、特に限定されるものではないが、通常、100〜1000質量部が好ましく、200〜800質量部がより好ましい。土壌が100質量部未満では強度発現性は高いが経済的に好ましくない。1000質量部を超えると強度が低く、初期凍害性に劣り、凹んでしまう可能性がある。
本発明で使用する土壌は、砂利、砂、礫、粘土のいずれか1種又は2種以上を含むもので特に限定されるものではない。山砂、川砂、海砂等のサンド質土壌やシルト質土壌、クレイ質土壌、工事から発生する残土、軽量骨材や再生骨材などいずれも使用できる。一般には、天然土である真砂土や赤玉土や鹿沼土や乾燥砂は品質が安定しており、より好ましい。
水の配合量は、本発明の防草材の合計100質量部に対して5〜100質量部が好ましい。5質量部未満では混合が困難となる場合があり、100質量部を超えると強度が得られない場合がある。
本発明では、凝結調整剤を本発明の差し支えない範囲で使用することが可能である。凝結調整剤はセメントの凝結を促進、遅延するものであれば特に限定されるものではない。具体的には、水酸化アルカリ、アルカリ金属塩化物塩、アルカリ金属炭酸塩、オキシカルボン酸又はその塩、リン酸又はその塩、デキストリン、ショ糖、ポリアクリル酸又はその塩、減水剤、高性能減水剤などを1種又は2種以上、本発明の目的を実質的に阻害しない範囲で使用することが可能である。
本発明では、酸化マグネシウムなどの低pHの固化材、ウッドチップ、もみ殻などの嵩をあげる増量材、各種ポルトランドセメント、水酸化カルシウム、塩化カルシウム、石灰石微粉末、フライアッシュ、カオリン、シラス、珪藻土及びシリカフュームなどの混和材料、発泡剤、消泡剤、増粘剤、防錆剤、防凍剤、減水剤、流動化剤、ポリマー、ベントナイトなどの粘土鉱物、ハイドロタルサイトなどのアニオン交換体、着色剤などを1種又は2種以上、本発明の目的を実質的に阻害しない範囲で使用することが可能である
本発明において、各材料の混合方法は、特に限定されるものではなく、それぞれの材料を施工時に混合しても良く、あらかじめ一部を、あるいは全部を混合しておいても差し支えないが、事前に混合し、現場で水を混合するほうが、品質面で好ましい。事前に混合する場合、土壌は乾燥状態であることが好ましい。
混合装置としては、既存のいかなる装置も使用可能であり、例えば、傾胴ミキサ、オムニミキサ、ヘンシェルミキサ、V型ミキサ、及びナウタミキサなどの使用が可能である。
本発明では、地面の雑草を草刈機等で1cm以下程度に草刈し、刈り取った雑草を取り除いた上に防草材を敷き詰めて散水して被覆する方法。また、練混ぜた防草材を吹き付けて被覆する方法があり、草刈してその後に除草剤を散布してから被覆するとより好ましい。
防草材を草刈した地面に敷き詰めて、その上に散水して表面を固化させて被覆する場合は、地面に防草材を敷き詰めてならし、その上にジョウロ等で散水する方法が好ましい。敷き詰める厚さは特に限定されるものではなく、地面の凸部で1〜3cmの厚さが好ましい。1cm以下であると全体に被覆することができにくくなるため、防草効果が低くなる場合があり、3cm以上では防草効果は高いが材料費が高くなり、多大な労力がかかるため好ましくない。
本発明の防草材、または、本発明の防草材の土壌を除いたものを草刈した地面に敷設し、地面の土壌と混合攪拌させて被覆する場合は、バックホウやスタビライザーなどを用いて混合攪拌させることが可能である。さらに転圧をすることで硬い地盤とすることも可能である。
以下、本発明の実験例に基づいて説明する。
「実験例1」
石膏100部に対して、表1に示すカルシウムアルミネート100質量部を調製し、硬化時間、圧縮強度、初期凍害性の測定を行った。
表1に示すカルシウムアルミネートと石膏の合計100質量部に対して、セメント混和用ポリマーを5部、土壌を500質量部とし、カルシウムアルミネートと石膏と土壌の合計100質量部に対して凝結調整剤としてクエン酸ナトリウムを0.3質量部加えて防草材を調製した。この防草材を型枠に敷設後、カルシウムアルミネートと石膏と土の合計100質量部に対して、水を15質量部散水して試験体を作製した。セメント混和用ポリマーを混和しないものも実施した。
また、比較として、普通セメントを用いたモルタルとマグネシア系固化材を調製した。モルタルの配合は、(一社)セメント協会製標準砂と普通ポルトランドセメントの質量比を3/1としたドライモルタルを型枠に敷設し、水セメント比が50質量%となるように水を散水して防草材を調製した。マグネシア系固化材は、中国産マグネシウムを焼成した市販の酸化マグネシウム100質量部に対して、土壌を600質量部混合したものを型枠に敷設し、水を20質量部散水して防草材を調製した。
結果を表1に併記した。
<使用材料>
カルシウムアルミネート:炭酸カルシウムと酸化アルミニウムのCaO/Alモル比を変えて、シリカを加えて、1650℃で溶融して急冷した、ガラス化率97%、ブレーン比表面積値5000cmに調製した。不純物はシリカとし、その含有量を変えて調整した。
石膏:天然無水石膏、ブレーン比表面積値5000cm/g
土壌:愛知県産真砂土、5mm篩下
アルミナセメント:アルミナセメント1号、デンカ社製
凝結調整剤:無水クエン酸ナトリウム、磐田化学工業社製
水:水道水
普通セメント:普通ポルトランドセメント、市販品
砂:(社)セメント協会製標準砂
マグネシア系固化材:中国産マグネシウムを焼成した市販の酸化マグネシウム
セメント混和用ポリマーイ: SBR系エマルジョン、固形分濃度20質量%、市販品
セメント混和用ポリマーロ:EVA系エマルジョン、固形分濃度20質量%、市販品
セメント混和用ポリマーハ:アクリル−酢酸ビニル−バーサチック酸ビニル系共重合体、粉末、市販品
<測定方法>
硬化時間:練混ぜた防草材を指で押してもへこまない時間を測定した。
圧縮強度:一軸圧縮強度は、20℃・相対湿度60%の環境でJIS R 5201に準じて4×4×16cm供試体を作製した。材齢6時間と28日強度を測定し、養生方法は、20℃・相対湿度60%の環境下で気乾養生とした。
初期凍害抵抗性:20℃・相対湿度60%の環境下で圧縮強度と同様な方法で供試体を作製後、直ちに、−10℃環境下で材齢7日まで養生した。その後、材齢28日まで20℃・相対湿度60%の環境下で気乾養生とした後、強度を測定し、常時20℃環境下で練混ぜ・養生していた28日強度の値に対する強度の割合(%)を算出した。さらに、供試体表面にひび割れの有無を確認した。
pH:圧縮強度と同様な方法で20℃・相対湿度60%の環境下で供試体を作製後、材齢28日時点の供試体を粉砕し、100倍の純水で30分攪拌した上澄み液のpHを測定した。
六価クロム溶出量:圧縮強度と同様な方法で20℃・相対湿度60%の環境下で供試体を作製後、材齢7日時点の供試体を環境庁告示46号法に基づき測定した。
表1から、本発明の防草材は、初期強度発現性、曲げ強度が高く、初期凍害抵抗性に優れ、さらにpH、六価クロム溶出量も低く、環境影響に優れることが分かる。
「実験例2」
実験例1の実験No.1-4のカルシウムアルミネートを使用し、カルシウムアルミネートと石膏の合計100部に対して、セメント混和用ポリマーを5質量部添加した。さらに表2に示す割合でカルシウムアルミネートと石膏の割合を変え、カルシウムアルミネートと石膏の合計100質量部に対して、土壌の割合を変えたこと以外は実験例1と同様に行った。
結果を表2に併記した。
<使用材料>
カルシウムアルミネート:CaO/Alモル比2.2、ガラス化率97%、ブレーン比表面積値5000cm
セメント混和用ポリマーイ: SBR系エマルジョン、固形分濃度20%、市販品
表2から、本発明の防草材は、硬化時間が短く、初期強度発現性が高く、初期凍害抵抗性に優れることが分かる。
「実験例3」
実験例1の実験No.1-4の防草材について、表4に示す割合でセメント混和用ポリマー、繊維、カルシウムシリケートを混合し、乾燥収縮量(長さ変化率)の測定、防草・ひび割れ試験を行った。
また、比較として、実験例1で使用した普通セメントを用いたモルタル(実験No.1-11)、マグネシア系固化材(実験No.1-12)についても同様の試験を行った。
結果を表3に併記した。
<使用材料>
カルシウムアルミネート:CaO/Alモル比2.2、ガラス化率97%、ブレーン比表面積値5000cm
セメント混和用ポリマーイ: SBR系エマルジョン、固形分濃度20質量%、市販品
セメント混和用ポリマーロ:EVA系エマルジョン、固形分濃度20質量%、市販品
繊維:ビニロン繊維、繊維長さ6mm、繊維径0.027mm、収束タイプ、市販品
カルシウムシリケート イ:3CaO・SiO試薬の炭酸カルシウム3モル及び二酸化ケイ素1モルを混合粉砕した後、電気炉で焼成し合成した。ブレーン比表面積値1800cm/g。
カルシウムシリケート ロ:β−2CaO・SiO試薬の炭酸カルシウム2モル及び二酸化ケイ素1モルを混合粉砕した後、電気炉で焼成し合成した。ブレーン比表面積値1800cm/g。
カルシウムシリケート ハ:γ−2CaO・SiO試薬の炭酸カルシウム2モル及び二酸化ケイ素1モルを混合粉砕した後、電気炉で焼成し合成した。ブレーン比表面積値1800cm/g。
<測定方法>
乾燥収縮量(長さ変化率):供試体は、各防草材の合計100質量部に対して水を15質量部散水し、JIS A 1129−3のモルタル及びコンクリートの長さ変化試験方法、ダイヤルゲージ法に準拠し温度20℃、湿度60%で材齢2日を基点とし材齢180日後の長さ変化率を測定した。
防草試験・ひび割れ試験:田畑に生い茂った雑草を予め長さ0.5cm以下に草刈機で草刈して、耕運機で田畑を耕し、その上に、芝生の種であるトールフェスク、ケンタッキーブルーグラス、ペレニアルライグラスの混合品を40g/m撒き、足で踏みならし転圧した。その上に、各防草材を基礎面上に均一に厚み3cm、5m敷設した後、各防草材の合計100質量部に対して水を15質量部散水し、180日後のひび割れの本数、防草材表面からの生えた芝の本数を測定した。
表3から、本発明の防草材は、ひび割れが少なく、芝が少なく防草効果に優れることが分かる。また、本発明の防草材は、セメント混和用ポリマー、繊維、カルシウムシリケートを併用すると、収縮量が少なく、ひび割れが抑えられ、芝が抑制できることが分かる。一方、モルタルやマグネシア系固化材は、収縮量が大きく、ひび割れも多く、芝が多く生えることが分かる。
「実験例4」
実験例3の実験No.3-16、3-17、3-18の各防草材について、カルシウムアルミネート、石膏、セメント混和用ポリマー、繊維、カルシウムシリケート、凝結調整剤の合計100質量部に対して水を15質量部を散水ではなく、オムニミキサに加え、練り混ぜたものを型枠または基礎面上に敷設したこと以外は実験例3と同様に実施した(実験No.4-1、4-2、4-3)。
また、比較として、実験例1で使用した普通セメントを用いたモルタル(実験No.1-11)、マグネシア系固化材(実験No.1-12)についても実験例1で使用した水量で、それぞれ散水ではなく、練り混ぜたものを型枠または基礎面上に敷設したこと以外は実験例3と同様に実施した。
結果を表4に併記した。
表4から、本発明の防草材は、練り混ぜたものを敷設してもひび割れが少なく、芝が少なく防草効果に優れることが分かる。
本発明の防草材及びその使用方法により、草刈の労力を軽減でき、防草の持続性が確保できるなどの効果を奏するので、河川の土手、田畑の畦畔、あるいは、鉄道、道路等の盛土ののり面などの雑草の生育を抑制することができ、溶出pHが低く、六価クロム溶出量が低いため、環境への影響が低いので、建設分野などで広範に使用される。

Claims (5)

  1. CaO/Al23モル比1.7〜3.0かつ不純物が10質量%以下であるカルシウムアルミネート、石膏、セメント混和用ポリマー、繊維、カルシウムシリケート、及び土壌を含有してなり、
    前記カルシウムシリケートの量が、前記カルシウムアルミネートと前記石膏の合計100質量部に対して、10〜60質量部である防草材。
  2. カルシウムアルミネートが、CaO/Al23モル比2.2〜3.0である請求項1に記載の防草材。
  3. 前記繊維が、ビニロン繊維、プロピレン繊維、ナイロン繊維、鋼繊維、ガラス繊維、および炭素繊維からなる群から選択される一種以上を含む、請求項1又は2に記載の防草材。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項記載の防草材を地面に敷き詰めてその上に散水して被覆することを特徴とする防草材の使用方法。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項記載の防草材を水で練混ぜて地面に敷き詰めて被覆することを特徴とする防草材の使用方法。
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