JP6893425B2 - 土壌舗装材料 - Google Patents

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Description

本発明は、土壌舗装材料に関する。
土壌舗装は天然の土壌が持つ弾力性や保水性を残し、衝撃の吸収や路面温度の安定化や防草性に寄与する舗装である。特に路面温度の上昇を抑える効果が高く、ヒートアイランド現象の対策として注目されている。また周囲の自然環境に調和しやすいため、公園や遊歩道、歴史的建造物の周囲など景観を重視する用途でも採用されている。
従来、土壌舗装材料としては、生石灰系またはセメント系あるいはマグネシア系の固化剤を土壌に添加したものが知られている。
セメントに土質材料を一定量加え、均一に混合した後、特定の無機硬化剤を含有する添加水を配合した舗装用組成物が記載されている(特許文献1)。また、真砂土に対してセメント、並びに、炭酸カルシウム及び珪石粉を主成分とする透水性土壌硬化混和剤を混練して舗装基礎上に敷設することが記載されている(特許文献2)。天然土、セメント及び少量の硬化剤を水練りする舗装組成物において、硬化剤として塩化マグネシウム、塩化アルミニウム、塩化カルシウム、塩化カリウム、塩化ナトリウムを含むものを用いてなる天然土舗装組成物が記載されている(特許文献3)。
これらのセメント系あるいは生石灰系を用いた土壌舗装材料による舗装は、剛性が強く弾性に富んだ舗装に課題が残る。また硬化に時間を要するため、早期開放ができないという課題がある。また、粘性のあるモルタルやコンクリートであれば、AE剤により連行空気量を3〜9%にする方法で凍害対策を行えるが、パサパサで粘性がない舗装材であるため連行空気が導入できず凍害を受けやすいという課題がある。また、セメント組成物に廃タイヤ粉砕ゴム粒子含むセメント硬化体が提案されている(特許文献4)が、pHが12以上の強アルカリとなり、周辺の植生への影響や六価クロムの溶出という課題があった。
また、マグネシア系の固化剤を土壌に対して添加することが提案されている。酸化マグネシウムと異種金属塩とを含有する土壌舗装材料(特許文献5)や、平均ペリクレース結晶子径が330〜430Åの酸化マグネシウムと、土壌とを予め混合した舗装材料(特許文献6)、さらに、マグネシア系固化剤、乳化性樹脂及び水を含有する透水性舗装材組成物混合物(特許文献7)などの土壌改良剤がある。
これらのマグネシアを含有する固化剤(硬化剤)を用いた土壌舗装材料による舗装にあっては、硬化時間が長く、低温時には固まらず、凍害を受けてしまうといった課題があった。
また、カルシウムアルミネート系スラグを用いた土系固化材が提案されている(特許文献8)。カルシウムアルミネート系スラグを用いた場合、不純物が多く、ガラス化率が低いことから、CaO/Alモル比を高くし反応活性を上げているが、セメント系や生石灰系やマグネシアを含有する固化剤と同様、硬化時間が長く、低温時には固まらず、凍害を受けてしまうといった課題があった。
特開平6−10305号公報 特許第2533452号 特開平9−87621号公報 特開2004−323312号公報 特開2005−154735号公報 特開2014−51849号公報 特許第4310782号 特許第5561921号
従来の土壌舗装材料では、セメント系固化剤(硬化剤)を用いた場合には、剛性が強く弾性に富んだ舗装とならず、マグネシア系の固化剤やカルシウムアルミネート系スラグを用いた場合には、硬化時間が長く低温時には固まらず、凍害を受けたり、硬化後も水分を吸収し、凍害を受けてしまうという課題があった。
本発明は、上記の課題を解決し、速硬性で凍害への抵抗性に優れ、かつ、衝撃吸収性も良好な土壌舗装材料を提供する。
即ち、本発明は、(1)ガラス化率が70%以上、CaO/Alモル比が1.0〜2.7、不純物が15%以下、ブレーン比表面積が3000cm/g以上であるカルシウムアルミネートと石膏とゴムチップと土壌を含有してなる土壌舗装材料、(2)さらに、カルシウムシリケートを含有してなる(1)の土壌舗装材料、(3)さらに、アルカリ土類金属水酸化物を含有してなる(1)又は(2)の土壌舗装材料である。
本発明によれば、速硬性で凍害への抵抗性に優れ、かつ、衝撃吸収性も良好な土壌舗装材が得られる。
以下、本発明を詳細に説明する。
なお、本発明では、特に断わらない限り、部や%を含めてすべて質量基準である。
本発明に使用するカルシウムアルミネートは、カルシア原料とアルミナ原料などを混合して、キルンで焼成するか、あるいは、電気炉で溶融し冷却して得られるCaOとAlとを主成分とする水和活性を有する物質の総称であり、硬化時間が早く、初期強度発現性が高い材料である。
本発明のカルシウムアルミネートとしては、例えば、アルミナセメントよりも短時間で硬化し、その後の初期強度発現性が高い点から、カルシア原料とアルミナ原料の混合物を溶融後に急冷した非晶質カルシウムアルミネートの使用が好ましい。
本発明のカルシウムアルミネートのCaOとAlとのモル比(CaO/Alモル比)は、1.0〜2.7が好ましく、2.0〜2.5がより好ましい。1.0未満では硬化に時間を要し、一方、2.7を超えると硬化が早過ぎる場合がある。
本発明のカルシウムアルミネートの成分であるCaOやAl以外の成分(不純物)は、15%以下であることが初期強度発現性の点から好ましく、10%以下であることがさらに好ましい。15%を超えると硬化時間が長く、低温時には固まらない課題がある。
本発明のカルシウムアルミネートに含まれる不純物の代表例として酸化ケイ素があり、その他、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物、酸化チタン、酸化鉄、アルカリ金属ハロゲン化物、アルカリ土類金属ハロゲン化物、アルカリ金属硫酸塩、及びアルカリ土類金属硫酸塩等が挙げられる。これらがCaOやAlの一部を置換したものがあるが、特に限定されるものでない。
本発明のカルシウムアルミネートのガラス化率は、反応活性の面で70%以上が好ましく、90%以上がより好ましい。70%以下であると初期強度発現性が低下する場合がある。
カルシウムアルミネートのガラス化率の測定は、加熱前のサンプルについて粉末X線回折法により結晶鉱物のメインピーク面積Sを予め測定し、その後1000℃で2時間加熱後、1℃/分の冷却速度で徐冷し、粉末X線回折法による加熱後の結晶鉱物のメインピーク面積Sを求め、S及びSの値を用い、次の式でガラス化率χを算出する。
ガラス化率χ(%)=100×(1−S/S
本発明のカルシウムアルミネートの粒度は、初期強度発現性の面で、ブレーン比表面積値3000cm/g以上が好ましく、5000cm/g以上がより好ましい。3000cm/g未満であると初期強度発現性が低下する場合がある。
本発明のゴムチップは、特に限定されるものではないが、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ブタジエンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、シリコーンゴム、エチレンプロピレンゴム、フッ素ゴム、イソブチレン、イソプレンゴムなどが使用可能である。特に、天然ゴムが好ましく、天然ゴムを50%以上含有しているものや廃タイヤを切断したものは弾力性が良好で特に好ましい。粒度は0.1〜3mmが弾力性の向上や耐凍害の観点から好ましく、0.5〜2mmがより好ましい。0.1mm未満であると粉砕しにくいためにコストが上がり経済的でなく、さらに、舗装がし難いため練混ぜ水量を多く必要とし、強度発現性が低下しやすい。一方、3mmを超えると舗装後の表面からゴムチップが剥がれやすくなり、耐久性の面で好ましくない。
本発明に使用するゴムチップの使用量は、土壌舗装材料100部に対して、5〜15部が好ましい。5部未満では、弾力性や耐凍害が低下する場合がある。一方、15部を超えてもさらなる効果が得られない場合がある。
本発明の石膏としては、半水石膏と無水石膏が挙げられ、強度発現性の面では無水石膏が好ましい。弗酸副生無水石膏や天然無水石膏が使用できる。石膏を水に浸漬させたときのpHは、pH8以下の弱アルカリから酸性のものが好ましい。pHが高い場合、石膏成分の溶解度が高くなり、初期の強度発現性を阻害する場合がある。ここでいうpHとは、石膏/イオン交換水=1/100の希釈スラリーの20℃におけるpHを、イオン交換電極等を用いて測定したものである。
本発明の石膏の粒度は、ブレーン比表面積値で3000cm/g以上が好ましく、5000cm/g以上が初期強度発現性と、適正な作業時間が得られる点から好ましい。
本発明に使用する石膏の使用量は、カルシウムアルミネート100部に対して、50〜150部が好ましい。50部未満では、作業時間が取れなくなり、強度発現性が低下する場合がある。一方、150部を超えると作業時間は十分に取れるが、初期強度が得られない場合がある。
本発明では、強度を増進させる目的でカルシウムシリケートを使用できる。
カルシウムシリケートとしては、3CaO・SiOや2CaO・SiOが挙げられ、特に限定されるものではないが、γ−2CaO・SiOが大気中の二酸化炭素を吸収して強度を増加させるため、最も好ましい。
γ−2CaO・SiOは、2CaO・SiOで表される化合物の中で、低温相として知られるものであり、高温相であるα−2CaO・SiOやβ−2CaO・SiOとは異なるものである。これらの化合物はいずれも2CaO・SiOで同じ化学組成を有するが、結晶構造が異なる。セメントクリンカ中に存在する2CaO・SiOは、β−2CaO・SiOである。β−2CaO・SiOは水硬性を有するが、γ−2CaO・SiOは水硬性を持たず、大気中の二酸化炭素を吸収して硬化する特性がある。
γ−2CaO・SiOの粒度は、特に制限されないが、ブレーン比表面積値で3000cm/g以上が好ましく、4,000〜8,000cm/gがより好ましい。ブレーン比表面積値が3,000cm/g未満では、大気中の二酸化炭素を吸収して強度が充分に得られない場合がある。一方、8,000cm/gを超えても更なる効果の増進が期待できない。
本発明で使用するカルシウムシリケートの割合は、カルシウムアルミネート100部に対して、50〜500部が好ましい。50部未満では、強度増進が低下する場合がある。一方、500部を超えると作業時間が取れにくく、初期強度が得られない場合がある。
本発明では、粘弾性を付与させ、振動等の衝撃を工場させる目的でセメント混和用ポリマーを使用できる。
本発明のセメント混和用ポリマーは、例えば、JISA 6203で規定されているセメント混和用のポリマーが挙げられ、水中にポリマー微粒子が分散しているポリマーディルパージョンや、ゴムラテックスおよび樹脂エマルジョンに安定剤などを加えたものを乾燥して得られる再乳化形粉末樹脂などを総称するものである。
例えば、アクリロニトリル・ブタジエンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、及び天然ゴムなどのゴムラテックス、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリアクリル酸エステル、酢酸ビニルビニルバーサテート系共重合体、及びスチレン・アクリル酸エステル共重合体やアクリロニトリル・アクリル酸エステルに代表されるアクリル酸エステル系共重合体、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂に代表される液状ポリマーなどが挙げられ、これらの1種又は2種以上の混合物を使用できる。これらは液状のものでも粉状のものでも使用でき、特に限定されるものではない。
さらに、本発明では、粘弾性を付与させ、振動等の衝撃を向上させる目的でアスファルト乳剤を使用できる。
アスファルト乳剤は、天然又は石油の蒸留残渣として得られる瀝青物を主成分とするアスファルトの微粒子を、水中に分散させて得られるコロイド液体のことであり、瀝青物、例えば、針入度40/60〜200/500程度のストレートアスファルトを主材とし、これに界面活性剤と多価金属塩とを加え、さらに、必要に応じて乳化助剤、分散剤、及び保護コロイド等を適宜使用して水中に乳化させたものである。
また、瀝青物に、ゴムや合成高分子重合体等を添加・混合して、改質した瀝青物を乳化したものを使用することも可能である。
アスファルト乳剤中の瀝青物含有量は、40〜70%が好ましく、55〜65%がより好ましい。40%未満では土壌舗装材料に粘弾性を与える効果が得られない場合があり、一方、70%を超えると強度発現が低下する場合がある。これらは液状のものでも塊状のものでも使用でき、特に限定されるものではない。
本発明で使用するカルシウムアルミネート、あるいは、カルシウムアルミネートと石膏に、強度増進や粘弾性を向上させる目的で、カルシウムシリケート、セメント混和用ポリマー、アスファルト乳剤の1種又は2種以上を含有することができる。
カルシウムシリケート、セメント混和用ポリマーやアスファルト乳剤の配合割合は、カルシウムアルミネート、あるいは、カルシウムアルミネートと石膏の合計100部に対して10〜200部が好ましく、20〜150部がより好ましい。カルシウムシリケート、セメント混和用ポリマーやアスファルト乳剤が少ないと長期強度が低くなる傾向にあり、200部を超えると初期の強度発現性が落ちる傾向にある。
セメント混和用ポリマーまたはアスファルト乳剤の混合方法は、硬化前のカルシウムアルミネートと水を練混ぜる際に事前に混合することも可能であり、硬化後のものに液状のものを散布することも可能であり、特に限定されるものではない。
本発明で使用する土壌とは、砂利、砂、礫、粘土のいずれか1種又は2種以上を含むものであり、特に限定されるものではない。山砂、川砂、海砂等のサンド質土壌やシルト質土壌、クレイ質土壌、工事から発生する残土、軽量骨材や再生骨材などいずれも使用できる。一般には、天然土である真砂土や乾燥砂は品質が安定しており、より好ましい。
本発明の土壌の割合は、特に限定されるものではないが、通常、カルシウムアルミネート100部に対して500〜2000部が好ましく、700〜1500部がより好ましい。土壌が500部より少ないと強度発現性は高いが経済的に好ましくなく、粘性が出て舗装しにくくなる。一方、2000部より多いと強度が低く、表面の耐久性が低くなる可能性がある。
本発明で使用するアルカリ土類金属水酸化物とは、例えば水酸化カルシウム、水酸化マグネシウムが挙げられるが特に限定されるものではない。一般的には、水酸化カルシウムが好ましい。
本発明のアルカリ土類金属水酸化物の割合は、特に限定されるものではないが、カルシウムアルミネート中の不純物含有量が3%未満の場合は、カルシウムアルミネート100部に対して0〜10部が好ましく、3〜5部がより好ましい。アルカリ土類金属水酸化物が少ないと強度発現性が低くなる場合があり、一方、10部を超えると強度発現性は高くなるが、硬化体表面にエフロレッセンスが発生しやすくなり好ましくない。
カルシウムアルミネート中の不純物含有量が3%以上の場合は、カルシウムアルミネート100部に対して0〜15部が好ましく、3〜10部がより好ましい。アルカリ土類金属水酸化物が少ないと強度発現性が低くなる場合があり、一方、15部を超えると強度発現性は高くなるが、硬化体表面にエフロレッセンスが発生しやすくなり好ましくない。
特に、カルシウムアルミネート中の不純物含有量が3%以上の場合は、アルカリ土類金属水酸化物の使用が好ましい。
本発明では、水の配合量は、土壌舗装材料100部に対して5〜50部が好ましい。5部未満では、混合が困難となり舗装できない場合がある。一方、50部を超えると粘性が出て平滑になりにくく、強度が得られない場合がある。
本発明では、凝結調整剤を使用することが可能である。凝結調整剤はセメントの凝結を促進、遅延するものであれば特に限定されるものではない。具体的には、水酸化アルカリ、アルカリ金属塩化物塩、アルカリ金属炭酸塩、オキシカルボン酸又はその塩、リン酸又はその塩、デキストリン、ショ糖、ポリアクリル酸又はその塩、さらにナフタレン系、メラミン系、アミノスルホン酸系、ポリカルボン酸系、ポリエーテル系に代表される減水剤などを1種又は2種以上、本発明の目的を実質的に阻害しない範囲で使用することが可能である。
本発明では、酸化マグネシウムなどの低pHの固化材、ウッドチップ、もみ殻などの嵩をあげる増量材、各種ポルトランドセメント、水酸化カルシウム、塩化カルシウム、石灰石微粉末、フライアッシュ、カオリン、シラス、珪藻土及びシリカフュームなどの混和材料、消泡剤、増粘剤、防錆剤、防凍剤、ポリマー、ベントナイトなどの粘土鉱物、ハイドロタルサイトなどのアニオン交換体、並びに、ビニロン繊維、ポリプロピレン繊維、ガラス繊維などの長さ10mm以下の短繊維、着色剤などを1種又は2種以上、本発明の目的を実質的に阻害しない範囲で使用することが可能である。
次に、本発明における舗装方法について説明する。
本発明に係る土壌舗装材料を施工するには、各土壌舗装材料が均一に混合されれば、特に施工方法が限定されるものではない。このような本発明に係る土壌舗装方法による舗装は、例えば道路の路側、中央分離帯、植樹帯、庭園、公園、各種施設周り等に好適に適用され、防草用途にも適用てき、練混ぜしないで、敷詰めて散水する方法でも施工できる。
以下、本発明の実験例に基づいて説明する。
(実験例1)
表1に示すカルシウムアルミネート100部に対して石膏A100部、カルシウムシリケートA200部、土壌A1000部、それらの合計100部に対してゴムチップA10部、並びに、前記カルシウムアルミネートと石膏Aと土壌Aの合計100部に対して、凝結調整剤としてクエン酸ナトリウムを0.1部、水を10部含む土壌舗装材料を調製し、硬化時間、圧縮強度、初期凍害性の測定を行った。結果を表1に示す。
<使用材料>
カルシウムアルミネート:炭酸カルシウムと酸化アルミニウムのCaO/Alモル比を変えて、シリカを3%、5%、10%、15%、20%加えて、1650℃で溶融して冷却速度を変えて、ガラス化率62%、70%、88%、97%に調整した、ブレーン比表面積値5000cm
石膏A:天然無水石膏、ブレーン比表面積値5000cm/g
カルシウムシリケートA:3CaO・SiO試薬の炭酸カルシウム3モル及び二酸化ケイ素1モルを混合粉砕した後、電気炉で焼成し合成した。ブレーン比表面積値1800cm/g。
カルシウムシリケート B:β−2CaO・SiO試薬の炭酸カルシウム2モル及び二酸化ケイ素1モルを混合粉砕した後、電気炉で焼成し合成した。ブレーン比表面積値1800cm/g。
カルシウムシリケート C:γ−2CaO・SiO試薬の炭酸カルシウム2モル及び二酸化ケイ素1モルを混合粉砕した後、電気炉で焼成し合成した。ブレーン比表面積値1800cm/g。
土壌A:新潟県産川砂乾燥品、1.2mm篩下
ゴムチップA:廃タイヤ粉砕品1〜2mm、市販品
凝結調整剤:無水クエン酸ナトリウム、磐田化学工業社製
水:水道水
<測定方法>
硬化時間:練混ぜた土壌舗装材料の温度が2℃上昇した時間を測定した。
圧縮強度(一軸圧縮強度):安定処理混合物の一軸圧縮試験方法( 舗装試験法便覧 日本道路協会) に準拠して測定した。供試体寸法は、直径100mm 、高さ127mmの円柱状で、20℃、相対湿度60%の環境下で、3層に分けて型枠に詰め、各層25回突き棒で突いて供試体を作製した。次に、20℃・相対湿度60%の環境下で気乾養生し、材齢12時間と28日の強度を測定した。
初期凍害抵抗性:圧縮強度測定用供試体と同様な方法で供試体を作製後、直ちに、−10℃の環境下で材齢7日まで養生した。その後、材齢28日まで20℃・相対湿度60%の環境下で気乾養生後、強度を測定した。初期凍害抵抗性は、20℃、相対湿度60%の環境下で気乾養生した供試体の28日圧縮強度に対する、強度残存割合とした。
Figure 0006893425
表1より、本発明の土壌舗装材料は、優れた硬化特性、初期強度発現、初期凍害抵抗性を示すことが分かる。また、カルシウムアルミネートの種類によっては、硬化に時間を要し、初期凍害抵抗性に劣ることが分かる。
(実験例2)
実験例1の実験No.1-6および1-9のカルシウムアルミネートを使用し、カルシウムアルミネート100部に対して表2に示す割合でカルシウムシリケートCの割合を変えたこと、並びに、アルカリ土類金属水酸化物を加えたこと以外は実験例1と同様に行った。結果を表2に示す。
<使用材料>
アルカリ土類金属水酸化物A:水酸化カルシウム、市販品
アルカリ土類金属水酸化物B:水酸化マグネシウム、市販品
Figure 0006893425
表2より、本発明の土壌舗装材料が優れた物性を示すことが分かる。また、カルシウムシリケートを混入することで強度が増進することが分かる。
(実験例3)
実験例1の実験No.1-6のカルシウムアルミネート100部に対して石膏を100部、カルシウムシリケートCを200部混合したものに、表3に示す割合でアルカリ土類金属水酸化物Aを加えたこと、並びに、石膏の添加量を変えたこと以外は実験例1と同様に行った。結果を表3に示す。
<使用材料>
石膏B:半水石膏、市販品、ブレーン比表面積値4800cm/g
Figure 0006893425
表3より、本発明の土壌舗装材料が優れた物性を示すことが分かる。アルカリ土類金属水酸化物を混入することで初期強度が増進し、初期凍害抵抗性が向上することが分かる。
(実験例4)
実験例1の実験No.1-9のカルシウムアルミネート100部に対して無水石膏A100部、カルシウムシリケートC200部混合したものに、表4に示す割合でゴムチップと土壌の割合を変えて土壌舗装材料を調製したこと以外は実験例1と同様に行い、さらにGB反発係数を測定した。結果を表4に示す。
<使用材料>
カルシウムアルミネート:CaO/Alモル比2.1、シリカ15%、ガラス化率97%、ブレーン比表面積値5000cm/g
ゴムチップB:廃タイヤ粉砕品0.6〜1mm、市販品
ゴムチップC:廃タイヤ粉砕品0.3〜0.6mm、市販品
ゴムチップD:廃タイヤ粉砕品0.1〜0.3mm、市販品
ゴムチップE:天然ゴム粉砕品0.1〜0.3mm、市販品
土壌B:愛知県産真砂土、5mm篩下
普通セメント:普通ポルトランドセメント、市販品
砂:(社)セメント協会製標準砂
マグネシア系固化材:中国産マグネシウムを焼成した酸化マグネシウム、市販品
<測定方法>
GB反発係数:20℃・相対湿度60%の環境で、土壌に土壌舗装材料を基礎面上に均一に敷設した後、ハンド振動機で締め固めて測定路面を形成した。7日間経過後に、ゴルフボールを1mの高さから自然落下させ、跳ね返り高さを測定し、弾力性の尺度とした。
GB反発係数=(跳ね返り高さ/100)×100
また、比較として、普通セメントを用いたモルタル、マグネシア系固化材を調製した。モルタルの配合は、水セメント比50%、(社)セメント協会製標準砂と普通ポルトランドセメントの割合(質量比)を3/1としたJIS R 5201に記載のモルタルを調製した。マグネシア系固化材は、中国産マグネシウムを焼成した市販の酸化マグネシウム100部に対して、土壌を600部、水を20部加えて土壌舗装材料を調製した。
Figure 0006893425
表4より、本発明の土壌舗装材料は、ゴムチップを混合することで、弾力性を示すGB反発係数が低くなり衝撃吸収性に優れることが分かる。比較のモルタルは、短時間強度が低く、材齢28日では強度が高いものの、弾力性を示すGB反発係数が高くなり、初期強度が低いため初期凍害を受けることが分かる。マグネシア系固化材は強度が低く、初期凍害を受けることが分かる。
本発明の土壌舗装材料により、速硬性であることから早期開放でき、寒冷地や低温環境下でも安定した舗装ができ、さらに衝撃吸収性に優れた土壌舗装材料を提供することが可能となるため、主に土木、建築分野で好適に使用される。

Claims (3)

  1. ガラス化率が70%以上、CaO/Alモル比が1.0〜2.7、不純物が15%以下、ブレーン比表面積が3000cm/g以上であるカルシウムアルミネートと石膏とゴムチップと土壌を含有し、さらに、カルシウムシリケートを含有してなる土壌舗装材料。
  2. ガラス化率が70%以上、CaO/Al モル比が1.0〜2.7、不純物が15%以下、ブレーン比表面積が3000cm /g以上であるカルシウムアルミネートと石膏とゴムチップと土壌を含有してなる土壌舗装材料であって、前記土壌舗装材料100質量部に対して、前記ゴムチップを5〜15質量部含有する土壌舗装材料。
  3. さらに、アルカリ土類金属水酸化物を含有してなる請求項1又は2に記載の土壌舗装材料。
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