JP6914102B2 - 道路補修材 - Google Patents

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Description

本発明は、道路補修材に関する。
近年、重車輌化や交通量の増加に伴い、アスファルト道路の路面損傷でポットホール
(穴)が生じると、人の通行の妨げになったり、車両のタイヤやホイールを傷つける原因
となるため、アスファルト道路に生じたポットホールを補修する必要がある。
従来の道路補修材としては、アスファルト系補修材として、加熱アスファルト補修材や常温硬化型アスファルト補修材が知られている。常温硬化型アスファルト補修材は、常温施工が可能で、施工後、早期に高い強度が発現するアスファルト混合物として提案されている(特許文献1)。セメント系補修材としては、セメント、カルシウムアルミネート、石膏、細骨材と、セメント用ポリマーを配合した急硬性のモルタル補修材が提案されている(特許文献2、3、4)。いずれも道路を通行止めにして30分以内の短時間に補修する必要があるため、短時間の強度発現性が高い補修材が求められる。例えば、土木材料仕様書、東京都建設局の簡易ポットホール走行試験の規格では、3mm沈下時の走行回数が30回以上となっており、満足するには材齢30分の圧縮強度を1N/mm以上にすることが望ましい。また、一般的なアルファルト舗装材の長期の圧縮強度は15N/mm程度であるが、セメント系補修材は、短時間強度を高めるために、ポルトランドセメントを主材として、水セメント比を下げた配合のモルタルを使用する。そのため、アルファルト舗装材に比べて長期強度が三倍程度高くなり、舗装全体が均一に磨り減らないで、セメント系補修材で補修した部分が残って欠けたり、剥離して飛散することがあり、人や車両の通行に支障がでやすい。そこで、長期に過度な強度が発現しない補修材が提案されている(特許文献5)。また、予め製造したモルタルを車両で運搬し、小分けにしたモルタルに急結材を添加して製造する速効性モルタルが提案されている(特許文献6)。しかしながら、道路に出来たポットホールのサイズが小さくて点在していると、モルタルの小分けに手間がかかり、作業性に課題がある。
特開2010−248472号公報 特開2013−136477号公報 特開平5−330875号公報 特開2005−008501号公報 特開2015−074945号公報 特開2015−105492号公報
従来のセメント系補修材は、短時間材齢の圧縮強度は高いが、長期材齢の圧縮強度が舗装材の圧縮強度より過剰に高くなり、アスファルト舗装材との強度差が大きくなって、補修した部分が残って欠けたり、剥離したりして飛散する等、人や車両の通行に支障がでやすいという課題があった。また、小さなポットールは道路に点在しているために、補修に手間がかかり、道路を長時間通行止めにする必要があった。
本発明は、上記の課題を解決し、作業者の手を汚さないで簡単にポットホールにモルタルを充填でき、速効性で短時間強度が高くても、長期強度が抑制され、かつ、舗装材との付着性が良好な道路補修材を提供する。
即ち、本発明は、(1)ガラス化率が70%以上、CaO/Alモル比が1.5〜2.7、SiOが15%以下、ブレーン比表面積が3000cm/g以上であるカルシウムアルミネート、石膏、アルカリ土類金属水酸化物、無機微粉末及び骨材を含有してなるプレミックス材料、並びに、ポリマーラテックスからなる道路補修材(2)さらに、一つの袋の中に仕切りを設けて、(1)のプレミックス材料とポリマーラテックスを別々に詰め、使用する直前に仕切りを外して混合し、道路の補修箇所に充填することを特徴とする補修方法。
本発明によれば、速硬性で短時間圧縮強度が高く、長期材齢の圧縮強度がアスファルト舗装材と同程度で、かつ、接着性の良好な道路補修材が得られる。
以下、本発明を詳細に説明する。
なお、本発明では、特に断わらない限り、部や%はすべて質量基準である。
本発明に使用するカルシウムアルミネートは、カルシア原料とアルミナ原料などを混合して、キルンで焼成するか、あるいは、電気炉で溶融、冷却して得られるCaOとAlとを主成分とする水和活性を有する物質の総称であり、硬化時間が早く、初期強度発現性が高い材料である。
本発明のカルシウムアルミネートとしては、例えば、アルミナセメントよりも短時間で硬化し、その後の初期強度発現性が高い点から、カルシア原料とアルミナ原料の混合物を溶融後に急冷した非晶質カルシウムアルミネートの使用が好ましい。
本発明のカルシウムアルミネートのCaOとAlとのモル比(CaO/Alモル比)は、1.5〜2.7が好ましく、2.0〜2.5がより好ましい。1.5未満では硬化に時間を要し、一方、2.7を超えると硬化が早過ぎる場合がある。
本発明のカルシウムアルミネートの成分であるCaOやAl以外のSiOは、15%以下であることが短時間材齢での強度発現性の点から好ましく、10%以下であることがさらに好ましい。15%を超えると硬化時間が長く、低温時には固まらないという課題がある。
本発明のカルシウムアルミネートには、SiOの他に、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物、酸化チタン、酸化鉄、アルカリ金属ハロゲン化物、アルカリ土類金属ハロゲン化物、アルカリ金属硫酸塩、及びアルカリ土類金属硫酸塩等が一部含まれても良く、特に限定されるものでない。
本発明のカルシウムアルミネートのガラス化率は、反応活性の面で70%以上が好ましく、90%以上がより好ましい。70%未満であると短時間材齢の強度発現性が低下する場合がある。
カルシウムアルミネートのガラス化率の測定は、加熱前のサンプルについて粉末X線回折法により結晶鉱物のメインピーク面積Sを予め測定し、その後1000℃で2時間加熱後、1℃/分の冷却速度で徐冷し、粉末X線回折法による加熱後の結晶鉱物のメインピーク面積Sを求め、S及びSの値を用い、次の式でガラス化率χを算出する。
ガラス化率χ(%)=100×(1−S/S
本発明のカルシウムアルミネートの粒度は、短時間材齢の強度発現性の面で、ブレーン比表面積値3000cm/g以上が好ましく、5000cm/g以上がより好ましい。3000cm/g未満であると、短時間材齢の強度発現性が低下する場合がある。
本発明の石膏としては、半水石膏と無水石膏が挙げられ、短時間材齢の強度発現性の面から無水石膏が好ましい。弗酸副生無水石膏や天然無水石膏が使用できる。石膏を水に浸漬させたときのpHは、pH8以下の弱アルカリから酸性のものが好ましい。pHが高い場合、石膏成分の溶解度が高くなり、短時間材齢の強度発現性を阻害する場合がある。ここでいうpHとは、石膏/イオン交換水=1/100の希釈スラリーの20℃におけるpHを、イオン交換電極等を用いて測定したものである。
本発明の石膏の粒度は、ブレーン比表面積値で3000cm/g以上が好ましく、5000cm/g以上が、短時間材齢の強度発現性と適正な作業時間が得られる点からより好ましい。
本発明に使用する石膏の使用量は、カルシウムアルミネート100部に対して、20〜150部が好ましい。20部未満では、作業時間が取れなくなり、強度発現性が低下する場合がある。一方、150部を超えると作業時間は十分に取れるが、短時間材齢の強度が得られない場合がある。
本発明で使用するアルカリ土類金属水酸化物とは、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウムであり、特に限定されるものではない。一般的には、水酸化カルシウムが好ましい。
本発明のアルカリ土類金属水酸化物の使用割合は、特に限定されるものではないが、カルシウムアルミネート中のSiO含有量が3%以下の場合は、カルシウムアルミネートと石膏の合計100部に対して1〜10部が好ましく、3〜5部がより好ましい。アルカリ土類金属水酸化物が1未満では短時間材齢の強度発現性が低くなる場合があり、一方、10部を超えると、硬化体表面にエフロレッセンスが発生しやすく、膨張し易くなり好ましくない。カルシウムアルミネート中のSiO含有量が3%超の場合は、カルシウムアルミネートと石膏の合計100部に対して2〜20部が好ましく、3〜10部がより好ましい。アルカリ土類金属水酸化物が2未満では短時間材齢の強度発現性が低くなる場合があり、一方、20部を超えると、硬化体表面にエフロレッセンスが発生しやく、膨張し易くなり好ましくない。
本発明では無機微粉末として、石灰石微粉末やフライアッシュ、および高炉スラグ微粉末が使用できる。無機微粉末の粒子径の上限は、150μm以下であることが好ましく、100μm以下であることがより好ましく、80μm以下であることが最も好ましい。150μmを越えると、短時間材齢の強度発現性が低下する場合がある。また、無機微粉末の粒子径の下限に特に制限はなく、1μm又はそれ以下の粒子が存在していてもよい。無機微粉末の平均粒径は、特に限定されるものではないが、10〜80μmが好ましい。
本発明で使用する骨材とは、天然の乾燥した細骨材が好ましく、軽量骨材や再生骨材などいずれも可能である。粒度は、特に限定されないが、細骨材の土木学会標準粒度範囲であることが好ましい。
本発明の骨材と無機微粉末の使用割合は、カルシウムアルミネートと石膏の合計100部に対して、骨材を合計で700〜900部使用することが好ましい。使用量が700部未満では、短時間材齢の強度発現性は高いが、長期強度発現性も高くなる場合があり、一方、900部を超えると短時間材齢の強度発現性が低く、表面の耐久性が低くなる場合がある。無機微粉末の割合は、骨材と無機微粉末の合計100部中5〜50部が好ましい。5部未満であると短時間材齢の強度発現性が低い場合があり、一方、50部を超えるとモルタルのフロー値が低くなり、ポットホールに充填しにくい場合がある。
本発明では、強度を増進させる目的でセメントを使用できる。セメントとしては、通常市販されている普通、早強、中庸熱、及び超早強等の各種ポルトランドセメントや、これら各種ポルトランドセメントにフライアッシュや高炉スラグなどを混合した各種混合セメントなどが挙げられ、これらを微粉末化して使用することも可能である。
本発明で使用するセメントの割合は、カルシウムアルミネートと石膏の合計100部に対して、0〜50部が好ましい。50部を超えると長期強度が高くなり過ぎる場合がある。
本発明のポリマーラテックスは、例えば、JISA 6203で規定されているセメント混和用のポリマーが挙げられ、水中にポリマー微粒子が分散しているポリマーディルパージョンや、ゴムラテックスおよび樹脂エマルジョンに安定剤などを加えたものを乾燥して得られる再乳化形粉末樹脂などを総称するものである。
例えば、アクリロニトリル・ブタジエンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、及び天然ゴムなどのゴムラテックス、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリアクリル酸エステル、酢酸ビニルビニルバーサテート系共重合体、及びスチレン・アクリル酸エステル共重合体やアクリロニトリル・アクリル酸エステルに代表されるアクリル酸エステル系共重合体、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂に代表される液状ポリマーなどが挙げられ、これらの1種又は2種以上を使用できる。これらは液状のものでも粉状のものでも使用でき、特に限定されるものではない。
さらに、本発明では、粘弾性を付与させ、振動等の衝撃を向上させる目的でアスファルト乳剤を使用できる。
アスファルト乳剤は、天然又は石油の蒸留残渣として得られる瀝青物を主成分とするアスファルトの微粒子を、水中に分散させて得られるコロイド液体のことであり、瀝青物、例えば、針入度40/60〜200/500程度のストレートアスファルトを主材とし、これに界面活性剤と多価金属塩とを加え、さらに、必要に応じて乳化助剤、分散剤、及び保護コロイド等を適宜使用して水中に乳化させたものである。
また、瀝青物に、ゴムや合成高分子重合体等を添加・混合して、改質した瀝青物を乳化したものを使用することも可能である。
アスファルト乳剤中の瀝青物含有量は、40〜70%が好ましく、55〜65%がより好ましい。40%未満では補修材に粘弾性を与える効果が得られない場合があり、一方、70%を超えると強度発現が低下する場合がある。これらは液状のものでも塊状のものでも使用でき、特に限定されるものではない。
ポリマーラテックスの配合割合は、カルシウムアルミネート、石膏、アルカリ土類金属水酸化物、無機微粉末及び骨材を含有するプレミックス材料100部に対して、固形分換算で1〜10部が好ましい。1部未満では乾燥収縮が大きく、付着強度が低くなる場合があり、長期強度が高くなる傾向にある。一方、10部を超えるとモルタルの流動性が得られにくく、短時間と長期材齢の強度発現性が低くなり、乾燥収縮率が小さく、付着強度が大きくなる傾向にある。
本発明の道路補修材は、施工に好適な流動性を得るため、ポリマーラテックス由来の水分量で不十分な場合は、適宜水を加えて流動性の調整を行うことが好ましい。
本発明では、凝結調整剤を使用することが可能である。凝結調整剤はセメントの凝結を促進、遅延するものであれば特に限定されるものではない。具体的には、水酸化アルカリ、アルカリ金属塩化物塩、アルカリ金属炭酸塩、オキシカルボン酸又はその塩、リン酸又はその塩、デキストリン、ショ糖、ポリアクリル酸又はその塩、さらにナフタレン系、メラミン系、アミノスルホン酸系、ポリカルボン酸系、ポリエーテル系に代表される減水剤などを1種又は2種以上、本発明の目的を実質的に阻害しない範囲で使用することが可能である。
本発明では、ゴムチップを使用することが可能である。ゴムチップは、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ブタジエンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、シリコーンゴム、エチレンプロピレンゴム、フッ素ゴム、イソブチレン、イソプレンゴムなどが使用可能である。特に、天然ゴムが好ましく、天然ゴムを50%以上含有しているものや廃タイヤを切断したものは弾力性が良好で特に好ましい。粒度は0.1〜3mmが弾力性の向上や耐凍害の観点から好ましく、0.5〜2mmがより好ましい。0.1mm未満であると粉砕しにくいためコストが上がり経済的でなく、さらに、舗装がし難いため練混ぜ水量を多く必要とし、強度発現性が低下しやすい。一方、3mmを超えると舗装後の表面からゴムチップが剥がれやすくなり、耐久性の面で好ましくない。
本発明に使用するゴムチップの使用量は、道路補修材100部に対して、5〜15部が好ましい。5部未満では、弾力性や耐凍害が低下する場合がある。一方、15部を超えてもさらなる効果が得られない場合がある。
本発明では、カオリン、シラス、珪藻土及びシリカフュームなどの混和材料、消泡剤、減水剤、増粘剤、防錆剤、防凍剤、ベントナイトなどの粘土鉱物、ハイドロタルサイトなどのアニオン交換体、並びに、ビニロン繊維、ポリプロピレン繊維、ガラス繊維などの長さ10mm以下の短繊維、着色剤などを1種又は2種以上、本発明の目的を実質的に阻害しない範囲で使用することが可能である。
次に、本発明における補修方法について説明する。
本発明に係る道路補修材の施工方法は特に限定されるものではないが、例えば、一つの袋の中に仕切りを設けて、プレミックス材料とポリマーラテックスを別々に詰め、使用する直前に仕切りを外して、特別の機械を使用しないで、袋を手でもんだり振ったりして均一に混合して使用することができる。本発明に係る道路補修材は、例えば道路のポットホールや舗装材のひび割れ等に流し込む事ができ、硬化前にコテで表面を均して短時間に施工できるため、道路の通行止めの時間を最小限にできる。
以下、本発明の実験例に基づいて説明する。
(実験例1)
表1に示すように、カルシウムアルミネート100部に対して石膏の種類と使用割合を変え、カルシウムアルミネートと石膏の合計100部に対してアルカリ土類金属水酸化物A10部、骨材700部、骨材と無機微粉末の合計100部中無機微粉末Aが20部となるように混合してプレミックス材料を作製した。このプレミックス材料をビニール袋に詰め、プレミックス材料100部に対してポリマーラテックスAを固形分換算で3部および水を18部(ポリマーラテックス中の水分量と加水量の合計)添加し、袋の中で15秒間手混合して道路舗装材を調製し、硬化時間、圧縮強度の測定を行った。なお、実験No.1-1〜1-9(SiO含有量3%のカルシウムアルミネート使用)では、カルシウムアルミネートと石膏と骨材と無機微粉末の合計100部に対して、凝結調整剤を0.1部添加した。結果を表1に示す。
<使用材料>
カルシウムアルミネート:原料として、炭酸カルシウムと酸化アルミニウムを使用した。CaO/Alモル比を変え、さらに、シリカ添加量を3%、5%、10%、15%、20%と変え、1650℃で溶融後、冷却速度を調整して、ガラス化率62%、70%、88%、97%のカルシウムアルミネートを調製した。ブレーン比表面積値5000cm
石膏A:天然無水石膏、ブレーン比表面積値5000cm/g
石膏B:半水石膏、市販品、ブレーン比表面積値4800cm/g
アルカリ土類金属水酸化物A:水酸化カルシウム、市販品
骨材:新潟県産川砂乾燥品、1.2mm篩下
無機微粉末A:石灰石微粉末100メッシュ品、市販品
凝結調整剤:無水クエン酸、市販品
ポリマーラテックスA: SBR系エマルジョン、固形分濃度40%、市販品
水:水道水
<測定方法>
硬化時間:20℃・相対湿度80%の環境下で練混ぜ、補修材の表面に指が入らなくなるまでの時間を測定した。
圧縮強度:20℃・相対湿度80%の環境下で練混ぜ、型枠に充填して硬化させた。練混ぜから30分後と28日後の強度を、JISR5201に準拠して測定した。材齢28日強度は、20℃・相対湿度80%の環境下で24時間気乾養生し、以降20℃水中養生して測定した。
Figure 0006914102
表1より、本発明の道路補修材は、優れた速効性を有し、短時間の強度発現性が良好で、セメント系補修材と比較して長期の強度発現性が抑制される。また、カルシウムアルミネートの種類によっては、硬化に時間を要し、短時間の強度発現性に劣ることが分かる。
(実験例2)
実験例1の実験No.1-7および1-12のカルシウムアルミネートを使用し、カルシウムアルミネート100部に対して石膏量を表2に示す割合で変えたこと、並びに、カルシウムアルミネートと石膏の合計100部に対して、アルカリ土類金属水酸化物の種類と添加量を変えたこと以外は実験例1と同様に行った。結果を表2に示す。
<使用材料>
アルカリ土類金属水酸化物B:水酸化マグネシウム、市販品
Figure 0006914102
表2より、本発明の道路補修材が優れた物性を示すことが分かる。また、アルカリ土類金属水酸化物を配合することで、短時間の強度発現性が増進することが分かる。
(実験例3)
実験例1の実験No.1-7のカルシウムアルミネート100部に対して石膏Aの量を100部とし、カルシウムアルミネートと石膏の合計100部に対する骨材量、並びに、無機微粉末の種類及び骨材と無機微粉末の合計100部中の無機微粉末使用量を表3に示す割合で変えたこと以外は、実験例1と同様に行った。なお、フロー値の測定も行った。結果を表3に示す。
<使用材料>
無機微粉末B:フラアッシュII種品、北陸電力社製
無機微粉末C:高炉スラグ微粉末、ブレーン比表面積値3200cm/g
<測定方法>
フロー値:JISR5201に準拠して測定した。
Figure 0006914102
表3より、本発明の道路補修材が優れた物性を示すことが分かる。また、無機微粉末を配合することで短時間の強度が増進することが分かる。
(実験例4)
実験例1の実験No.1-7のカルシウムアルミネート100部に対して石膏Aの量を100部とし、カルシウムアルミネートと石膏の合計100部に対して、アルカリ土類金属水酸化物A10部、骨材700部、骨材と無機微粉末の合計100部中の無機微粉末が20部であるプレミックス材料を作製した。このプレミックス材料100部に対して、表4に示す割合でポリマーラテックスの種類と添加量(固形分換算)を変え、更にプレミックス材料100部に対して水(ポリマーラテックス中の水分量と加水量の合計)を18部添加して道路補修材を調製したこと以外は実験例1と同様に行った。さらに、乾燥収縮率と付着強度を測定した。結果を表4に示す。
<使用材料>
ポリマーラテックスB: EVA系エマルジョン、固形分濃度40%
普通セメント:普通ポルトランドセメント、市販品
<測定方法>
乾燥収縮率:JIS A 1129−3のモルタル及びコンクリートの長さ変化試験方法、ダイヤルゲージ法に準拠し、温度20℃、湿度60%の環境下で、材齢1日を基点として28日後の長さ変化率を測定した。
付着強度:40×40cmのコンクリート板に10cmの厚さに舗装したアスファルト舗装材を、直径65mm深さ30mmでコア抜きして底面以外の側面をビニールで覆い、道路補修材を流し込んで充填した。20℃・相対湿度80%の環境下で28日間養生後、補修材の上面に冶具をエポキシ樹脂で接着し、建研式接着力試験器で引っ張り加重を測定し、以下の式で付着強度を求めた。
付着強度=引っ張り加重N/7850mm
比較として、普通セメントと実験例1の実験No.1-7のカルシウムアルミネートと石膏Aを用いて急硬モルタルを調製した。モルタル配合は、実験No.1-7の骨材と普通ポルトランドセメントの割合(質量比)を2/1、実験例1-7のカルシウムアルミネートと石膏Aの混合品(質量比1/1)を普通ポルトランドセメントに内割で20部添加し、普通セメントとカルシウムアルミネートと石膏と骨材の合計100部に対して、水18部とクエン酸0.1部加えて練混ぜ、急硬モルタルを調製した。
Figure 0006914102
表4より、本発明の道路補修材は、ポリマーラテックスを混合することで、乾燥収縮率が小さくなり、付着性に優れることが分かる。比較の急硬モルタルは、短時間の強度は高いが、材齢28日強度が高くなり過ぎ、アスファルト舗装材との強度差が大きくなる。そのため、舗装全体が均一に磨り減らないで、急硬モルタルで補修した部分が残って欠けたり、剥離して飛散する虞のあることが分かる。
本発明の道路補修材により、速硬性で短時間の圧縮強度が高いことから道路を早期開放でき、さらに長期の圧縮強度が抑えられ、舗装材との付着性に優れた補修材を提供することが可能となり、主に道路分野で好適に使用される。

Claims (4)

  1. ガラス化率が70%以上、CaO/Alモル比が1.5〜2.7、SiOが15%以下、ブレーン比表面積が3000cm/g以上であるカルシウムアルミネート、石膏、アルカリ土類金属水酸化物、無機微粉末及び骨材を含有してなるプレミックス材料、並びに、ポリマーラテックスからなる道路補修材。
  2. 前記アルカリ土類金属水酸化物の使用割合が、前記カルシウムアルミネートと前記石膏の合計100部に対して、1〜20質量部である請求項1に記載の道路補修材。
  3. 前記ポリマーラテックスがJISA 6203で規定されているセメント混和用のポリマーである請求項1又は2に記載の道路補修材。
  4. 一つの袋の中に仕切りを設けて、前記プレミックス材料と前記ポリマーラテックスを別々に詰め、使用する直前に前記仕切りを外して混合し、道路の補修箇所に充填することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の道路補修材を用いた補修方法。
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