本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。ただし、本発明は以下の説明に限定されず、その形態および詳細を様々に変更し得ることは、当業者であれば容易に理解される。また、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、図面を用いて発明の構成を説明するにあたり、同じものを指す符号は異なる図面間でも共通して用いる。なお、同様のものを指す際にはハッチパターンを同じくし、特に符号を付さない場合がある。
なお、図において、大きさ、膜(層)の厚さ、または領域は、明瞭化のために誇張されている場合がある。
また、電圧は、ある電位と、基準の電位(例えば接地電位(GND)またはソース電位)との電位差のことを示す場合が多い。よって、電圧を電位と言い換えることが可能である。一般的に、電位(電圧)は、相対的なものであり、基準の電位からの相対的な大きさによって決定される。したがって、「接地電位」などと記載されている場合であっても、電位が0Vであるとは限らない。例えば、回路で最も低い電位が、「接地電位」となる場合もある。または、回路で中間くらいの電位が、「接地電位」となる場合もある。その場合には、その電位を基準として、正の電位と負の電位が規定される。
また、本明細書等において、XとYとが接続されている、と明示的に記載されている場合は、XとYとが電気的に接続されている場合と、XとYとが機能的に接続されている場合と、XとYとが直接接続されている場合とが、本明細書等に開示されているものとする。したがって、所定の接続関係、例えば、図または文章に示された接続関係に限定されず、図または文章に示された接続関係以外のものも、図または文章に記載されているものとする。
なお、第1、第2として付される序数詞は便宜的に用いるものであり、工程順または積層順を示すものではない。そのため、例えば、「第1の」を「第2の」または「第3の」などと適宜置き換えて説明することができる。また、本明細書などに記載されている序数詞と、本発明の一態様を特定するために用いられる序数詞は一致しない場合がある。
なお、「半導体」と表記した場合でも、例えば、導電性が十分低い場合は「絶縁体」としての特性を有する場合がある。また、「半導体」と「絶縁体」は境界が曖昧であり、厳密に区別できない場合がある。したがって、本明細書に記載の「半導体」は、「絶縁体」と言い換えることができる場合がある。同様に、本明細書に記載の「絶縁体」は、「半導体」と言い換えることができる場合がある。
また、「半導体」と表記した場合でも、例えば、導電性が十分高い場合は「導電体」としての特性を有する場合がある。また、「半導体」と「導電体」は境界が曖昧であり、厳密に区別できない場合がある。したがって、本明細書に記載の「半導体」は、「導電体」と言い換えることができる場合がある。同様に、本明細書に記載の「導電体」は、「半導体」と言い換えることができる場合がある。
なお、半導体の不純物とは、例えば、半導体層を構成する主成分以外をいう。例えば、濃度が0.1原子%未満の元素は不純物である。不純物が含まれることにより、例えば、半導体にDOS(Density of State)が形成されることや、キャリア移動度が低下することや、結晶性が低下することなどが起こる場合がある。半導体が酸化物半導体である場合、半導体の特性を変化させる不純物としては、例えば、第1族元素、第2族元素、第13族元素、第14族元素、第15族元素、および酸化物半導体の主成分以外の遷移金属などがあり、特に、例えば、水素(水にも含まれる)、リチウム、ナトリウム、シリコン、ホウ素、リン、炭素、窒素などがある。酸化物半導体の場合、例えば水素などの不純物の混入によって酸素欠損を形成する場合がある。また、半導体がシリコン層である場合、半導体の特性を変化させる不純物としては、例えば、酸素、水素を除く第1族元素、第2族元素、第13族元素、第15族元素などがある。
なお、チャネル長とは、例えば、トランジスタの上面図において、半導体(またはトランジスタがオン状態のときに半導体の中で電流の流れる部分)とゲート電極とが互いに重なる領域、またはチャネルが形成される領域における、ソース(ソース領域またはソース電極)とドレイン(ドレイン領域またはドレイン電極)との間の距離をいう。なお、一つのトランジスタにおいて、チャネル長が全ての領域で同じ値をとるとは限らない。即ち、一つのトランジスタのチャネル長は、一つの値に定まらない場合がある。そのため、本明細書では、チャネル長は、チャネルの形成される領域における、いずれか一の値、最大値、最小値または平均値とする。
チャネル幅とは、例えば、上面図において半導体(またはトランジスタがオン状態のときに半導体の中で電流の流れる部分)とゲート電極とが互いに重なる領域、またはチャネルが形成される領域における、ソースとドレインとが向かい合っている部分の長さをいう。なお、一つのトランジスタにおいて、チャネル幅がすべての領域で同じ値をとるとは限らない。即ち、一つのトランジスタのチャネル幅は、一つの値に定まらない場合がある。そのため、本明細書では、チャネル幅は、チャネルの形成される領域における、いずれか一の値、最大値、最小値または平均値とする。
なお、トランジスタの構造によっては、実際にチャネルの形成される領域におけるチャネル幅(以下、実効的なチャネル幅と呼ぶ。)と、トランジスタの上面図において示されるチャネル幅(以下、見かけ上のチャネル幅と呼ぶ。)と、が異なる場合がある。例えば、立体的な構造を有するトランジスタでは、実効的なチャネル幅が、トランジスタの上面図において示される見かけ上のチャネル幅よりも大きくなり、その影響が無視できなくなる場合がある。例えば、微細かつ立体的な構造を有するトランジスタでは、半導体の側面に形成されるチャネル領域の割合が大きくなる場合がある。その場合は、上面図において示される見かけ上のチャネル幅よりも、実際にチャネルの形成される実効的なチャネル幅の方が大きくなる。
ところで、立体的な構造を有するトランジスタにおいては、実効的なチャネル幅の、実測による見積もりが困難となる場合がある。例えば、設計値から実効的なチャネル幅を見積もるためには、半導体の形状が既知という仮定が必要である。したがって、半導体の形状が正確にわからない場合には、実効的なチャネル幅を正確に測定することは困難である。
そこで、本明細書では、トランジスタの上面図において、半導体とゲート電極とが互いに重なる領域における、ソースとドレインとが向かい合っている部分の長さである見かけ上のチャネル幅を、「囲い込みチャネル幅(SCW:Surrounded Channel Width)」と呼ぶ場合がある。また、本明細書では、単にチャネル幅と記載した場合には、囲い込みチャネル幅または見かけ上のチャネル幅を指す場合がある。または、本明細書では、単にチャネル幅と記載した場合には、実効的なチャネル幅を指す場合がある。なお、チャネル長、チャネル幅、実効的なチャネル幅、見かけ上のチャネル幅、囲い込みチャネル幅などは、断面TEM像などを取得して、その画像を解析することなどによって、値を決定することができる。
なお、トランジスタの電界効果移動度や、チャネル幅当たりの電流値などを計算して求める場合、囲い込みチャネル幅を用いて計算する場合がある。その場合には、実効的なチャネル幅を用いて計算する場合とは異なる値をとる場合がある。
なお、本明細書において、AがBより迫り出した形状を有すると記載する場合、上面図または断面図において、Aの少なくとも一端が、Bの少なくとも一端よりも外側にある形状を有することを示す場合がある。したがって、AがBより迫り出した形状を有すると記載されている場合、例えば上面図において、Aの一端が、Bの一端よりも外側にある形状を有すると読み替えることができる。
なお、本明細書において、「平行」とは、二つの直線が−10°以上10°以下の角度で配置されている状態をいう。したがって、−5°以上5°以下の場合も含まれる。また、「略平行」とは、二つの直線が−30°以上30°以下の角度で配置されている状態をいう。また、「垂直」とは、二つの直線が80°以上100°以下の角度で配置されている状態をいう。したがって、85°以上95°以下の場合も含まれる。また、「略垂直」とは、二つの直線が60°以上120°以下の角度で配置されている状態をいう。
また、本明細書において、結晶が三方晶または菱面体晶である場合、六方晶系として表す。
なお、明細書において、半導体と記載する場合、酸化物半導体と読み替えることができる。半導体としては、シリコン、ゲルマニウムなどの第14族半導体、炭化シリコン、ケイ化ゲルマニウム、ヒ化ガリウム、リン化インジウム、セレン化亜鉛、硫化カドミウム、酸化物半導体などの化合物半導体、カーボンナノチューブ、グラフェンおよび有機半導体などを用いることができる。
なお、本明細書等において、酸化窒化シリコン膜とは、その組成として、窒素よりも酸素の含有量が多い膜を指し、窒化酸化シリコン膜とは、その組成として、酸素よりも窒素の含有量が多い膜を指す。
また、本明細書等においては、ある一つの実施の形態において述べる図または文章において、少なくとも一つの具体例が記載される場合、その具体例の上位概念を導き出すことは、当業者であれば容易に理解される。したがって、ある一つの実施の形態において述べる図または文章において、少なくとも一つの具体例が記載される場合、その具体例の上位概念も、発明の一態様として開示されているものであり、発明の一態様を構成することが可能である。そして、その発明の一態様は、明確であると言える。
また、本明細書等においては、少なくとも図に記載した内容(図の中の一部でもよい)は、発明の一態様として開示されているものであり、発明の一態様を構成することが可能である。したがって、ある内容について、図に記載されていれば、文章を用いて述べていなくても、その内容は、発明の一態様として開示されているものであり、発明の一態様を構成することが可能である。同様に、図の一部を取り出した図についても、発明の一態様として開示されているものであり、発明の一態様を構成することが可能である。そして、その発明の一態様は明確であると言える。
また、明細書の中の文章や図面において規定されていない内容について、その内容を除くことを規定した発明の一態様を構成することが出来る。または、ある値について、上限値と下限値などで示される数値範囲が記載されている場合、その範囲を任意に狭めることで、または、その範囲の中の一点を除くことで、その範囲を一部除いた発明の一態様を規定することができる。これらにより、例えば、従来技術が本発明の一態様の技術的範囲内に入らないことを規定することができる。
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明の一態様に係る半導体装置である、トランジスタおよびその作製方法の一例について説明する。
図1に、本発明の一態様に係るトランジスタ100を示す。図1(A)は、トランジスタ100の上面図を示す。図1(B)は、図1(A)における一点鎖線A1−A2に対応した断面図であり、チャネル長方向の断面形状を示す。図1(C)は、図1(A)における一点鎖線A3−A4に対応した断面図であり、チャネル幅方向の断面形状を示す。トランジスタ100は、基板201、絶縁体205、金属酸化物213a、金属酸化物213b、金属酸化物213c、導電体215a、導電体215b、絶縁体223および導電体225を有する。
導電体225は、トランジスタ100のゲート電極としての機能を有する。また、導電体215aおよび導電体215bは、トランジスタ100のソース電極およびドレイン電極のいずれか一方としての機能を有する。また、絶縁体223は、ゲート絶縁体としての機能を有する。
金属酸化物213aおよび金属酸化物213cは、絶縁体として機能する。金属酸化物213bは、半導体として機能し、トランジスタ100におけるチャネル形成領域を有する。特に、金属酸化物213bは、酸化物半導体を用いることが好ましい。
金属酸化物213bは、金属酸化物213aの上面および側面と接する領域を有している。それにより、金属酸化物213aの上面および側面と接する金属酸化物213bにおいて、チャネルが形成される。このように、複数のチャネル形成領域を有することによって、高いオン電流を得ることができる。
また、絶縁体として機能する金属酸化物213aおよび金属酸化物213cに挟まれて、半導体として機能する金属酸化物213bを形成させることによって、後述するように埋め込みチャネル構造を形成することができる。
また、金属酸化物213a、金属酸化物213bおよび金属酸化物213cは、単層で形成してもよく、また2層以上の積層により形成してもよい。
また、図2(A)は、トランジスタ100の上面図を示す。図2(B)は、図2(A)における一点鎖線A1−A2に対応した断面図であり、チャネル長方向の断面形状を示す。図2(C)は、図2(A)における一点鎖線A5−A6に対応した断面図であり、チャネル幅方向の断面形状を示す。図2(C)に示すように、導電体215aは、チャネル幅方向の断面形状において、金属酸化物213bの上面および側面と接する領域を有する。なお、金属酸化物213bの形状によって、金属酸化物213bの上面および側面が、明確に区別できない場合もある。
図1に示すトランジスタ100の作製方法について、図3乃至図6を用いて説明する。
図3(A)、図4(A)、図5(A)および図6(A)は、本発明の一態様に係るトランジスタ100の作製方法を説明する上面図である。各上面図には、一点鎖線A1−A2および一点鎖線A3−A4が記されており、それに対応した断面図を図3(B)、図3(C)、図4(B)、図4(C)、図5(B)、図5(C)、図6(B)および図6(C)に示す。
まず、基板201を準備する。
基板201としては、例えば、絶縁体基板、半導体基板または導電体基板を用いればよい。絶縁体基板としては、例えば、ガラス基板、石英基板、サファイア基板、安定化ジルコニア基板(イットリア安定化ジルコニア基板など)、樹脂基板などがある。また、半導体基板としては、例えば、シリコン、ゲルマニウムなどの単体半導体基板、または炭化シリコン、シリコンゲルマニウム、ヒ化ガリウム、リン化インジウム、酸化亜鉛、酸化ガリウムなどを有する化合物半導体基板などがある。さらには、前述の半導体基板内部に絶縁体領域を有する半導体基板、例えばSOI(Silicon On Insulator)基板などがある。導電体基板としては、黒鉛基板、金属基板、合金基板、導電性樹脂基板などがある。または、金属の窒化物を有する基板、金属の酸化物を有する基板などがある。さらには、絶縁体基板に導電体または半導体が設けられた基板、半導体基板に導電体または絶縁体が設けられた基板、導電体基板に半導体または絶縁体が設けられた基板などがある。または、これらの基板に素子が設けられたものを用いてもよい。基板に設けられる素子としては、容量素子、抵抗素子、スイッチ素子、発光素子、記憶素子などがある。
また、基板201として、可とう性基板を用いてもよい。なお、可とう性基板上にトランジスタを設ける方法としては、非可とう性の基板上にトランジスタを作製した後、トランジスタを剥離し、可とう性基板である基板201に転置する方法もある。その場合には、非可とう性基板とトランジスタとの間に剥離層を設けるとよい。なお、基板201として、繊維を編みこんだシート、フィルムまたは箔などを用いてもよい。また、基板201が伸縮性を有してもよい。また、基板201は、折り曲げや引っ張りをやめた際に、元の形状に戻る性質を有してもよい。または、元の形状に戻らない性質を有してもよい。基板201の厚さは、例えば、5μm以上1000μm以下、好ましくは10μm以上700μm以下、さらに好ましくは15μm以上500μm以下とする。基板201を薄くすると、半導体装置を軽量化することができる。また、基板201を薄くすることで、ガラスなどを用いた場合にも伸縮性を有する場合や、折り曲げや引っ張りをやめた際に、元の形状に戻る性質を有する場合がある。そのため、落下などによって基板201上の半導体装置に加わる衝撃などを緩和することができる。即ち、丈夫な半導体装置を提供することができる。
可とう性基板である基板201としては、例えば、金属、合金、樹脂もしくはガラス、またはそれらの繊維などを用いることができる。可とう性基板である基板201は、線膨張率が低いほど環境による変形が抑制されて好ましい。可とう性基板である基板201としては、例えば、線膨張率が1×10−3/K以下、5×10−5/K以下、または1×10−5/K以下である材質を用いればよい。樹脂としては、例えば、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド(ナイロン、アラミドなど)、ポリイミド、ポリカーボネート、アクリルなどがある。特に、アラミドは、線膨張率が低いため、可とう性基板である基板201として好適である。
次に、絶縁体205を成膜する。絶縁体205の成膜は、スパッタリング法、CVD(Chemical Vapor Deposition)法、MBE(Molecular Beam Epitaxy)法またはPLD(Pulsed Laser Deposition)法、ALD(Atomic Layer Deposition)法などを用いて行うことができる。
絶縁体205としては、例えば、ホウ素、炭素、窒素、酸素、フッ素、マグネシウム、アルミニウム、シリコン、リン、塩素、アルゴン、ガリウム、ゲルマニウム、イットリウム、ジルコニウム、ランタン、ネオジム、ハフニウムまたはタンタルを含む絶縁体を、単層で、または積層で用いればよい。例えば、絶縁体205としては、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化シリコン、酸化ガリウム、酸化ゲルマニウム、酸化イットリウム、酸化ジルコニウム、酸化ランタン、酸化ネオジム、酸化ハフニウムまたは酸化タンタルを用いればよい。
また、絶縁体205は過剰酸素を有する絶縁体であることが好ましい。また、絶縁体205は水素トラップを有する絶縁体であることが好ましい。
過剰酸素を有する絶縁体とは、昇温脱離ガス分光法(TDS:Thermal Desorption Spectroscopy)分析にて、膜の表面温度が100℃以上700℃以下、または100℃以上500℃以下の範囲で、1×1018atoms/cm3以上、1×1019atoms/cm3以上または1×1020atoms/cm3以上の酸素(酸素原子数換算)を放出することがある絶縁体を示す。
TDS分析を用いた酸素の放出量の測定方法について、以下に説明する。
測定試料をTDS分析したときの気体の全放出量は、放出ガスのイオン強度の積分値に比例する。そして標準試料との比較により、気体の全放出量を計算することができる。
例えば、標準試料である所定の密度の水素を含むシリコン基板のTDS分析結果、および測定試料のTDS分析結果から、測定試料の酸素分子の放出量(NO2)は、下に示す式で求めることができる。ここで、TDS分析で得られる質量電荷比32で検出されるガスの全てが酸素分子由来と仮定する。CH3OHの質量電荷比は32であるが、存在する可能性が低いものとしてここでは考慮しない。また、酸素原子の同位体である質量数17の酸素原子および質量数18の酸素原子を含む酸素分子についても、自然界における存在比率が極微量であるため考慮しない。
NO2=NH2/SH2×SO2×α
NH2は、標準試料から脱離した水素分子を密度で換算した値である。SH2は、標準試料をTDS分析したときのイオン強度の積分値である。ここで、標準試料の基準値を、NH2/SH2とする。SO2は、測定試料をTDS分析したときのイオン強度の積分値である。αは、TDS分析におけるイオン強度に影響する係数である。上に示す式の詳細に関しては、特開平6−275697号公報を参照する。なお、上記酸素の放出量は、電子科学株式会社製の昇温脱離分析装置EMD−WA1000S/Wを用い、標準試料として一定量の水素原子を含むシリコン基板を用いて測定する。
また、TDS分析において、酸素の一部は酸素原子として検出される。酸素分子と酸素原子の比率は、酸素分子のイオン化率から算出することができる。なお、上述のαは酸素分子のイオン化率を含むため、酸素分子の放出量を評価することで、酸素原子の放出量についても見積もることができる。
なお、NO2は酸素分子の放出量である。酸素原子に換算したときの放出量は、酸素分子の放出量の2倍となる。
または、加熱処理によって酸素を放出する絶縁体は、過酸化ラジカルを含むこともある。具体的には、過酸化ラジカルに起因するスピン密度が、5×1017spins/cm3以上であることをいう。なお、過酸化ラジカルを含む絶縁体は、電子スピン共鳴法(ESR:Electron Spin Resonance)にて、g値が2.01近傍に非対称の信号を有することもある。
また、絶縁体205は、基板201からの不純物の拡散を防止する機能を有していてもよい。
次に、金属酸化物213aとなる金属酸化物を成膜する。金属酸化物213aとなる金属酸化物は、絶縁体として機能する。金属酸化物213aとなる金属酸化物の成膜は、スパッタリング法、CVD法、MBE法またはPLD法、ALD法などを用いて行うことができる。特に、対向ターゲット式スパッタリング装置を用いて成膜することが好ましい。なお、本明細書などにおいて、対向ターゲット式スパッタリング装置を用いた成膜法を、VDSP(vapor deposition SP)と呼ぶこともできる。
対向ターゲット式スパッタリング装置を用いて金属酸化物を成膜することによって、金属酸化物の成膜時におけるプラズマ損傷を低減できる。そのため、膜中の酸素欠損を低減することができる。また、対向ターゲット式スパッタリング装置を用いることで、高真空での成膜が可能となる。それにより、成膜された金属酸化物中の不純物濃度(例えば水素、希ガス(アルゴンなど)、水など)を低減させることができる。
次に、金属酸化物上にレジストなどを形成し、該レジストを用いて加工し、金属酸化物213aを形成する(図3参照。)。
なお、金属酸化物213aを形成する際、絶縁体205もエッチングされ、一部の領域が薄くなる場合がある。即ち、絶縁体205は、金属酸化物213aと接する領域に凸部を有する形状となる場合がある。
次に、金属酸化物213bとなる金属酸化物を成膜する。当該金属酸化物の成膜は、金属酸化物213aと同様に行えばよい。金属酸化物213bとなる金属酸化物は、半導体として機能する。
金属酸化物213bとなる金属酸化物の成膜の前に、金属酸化物213aの表面をエッチングしても構わない。例えば、希ガスを含むプラズマを用いてエッチングすることができる。また、ウェットエッチングにより行ってもよい。その後、大気に暴露することなく連続で金属酸化物213bとなる金属酸化物を成膜することにより、金属酸化物213aと、金属酸化物213bとなる金属酸化物と、の界面への不純物の混入を低減することができる。膜と膜との界面などに存在する不純物は、膜中の不純物よりも拡散しやすい場合がある。そのため、該不純物の混入を低減することにより、トランジスタに安定した電気特性を付与することができる。
次に、加熱処理を行うことが好ましい。加熱処理を行うことで、金属酸化物213aおよび金属酸化物213bとなる金属酸化物の水素濃度を低減させることができる場合がある。また、金属酸化物213aおよび金属酸化物213bとなる金属酸化物の酸素欠損を低減させることができる場合がある。加熱処理は、250℃以上650℃以下、好ましくは450℃以上600℃以下で行えばよい。加熱処理は、不活性ガス雰囲気、または酸化性ガスを10ppm以上、1%以上もしくは10%以上含む雰囲気で行うと好ましい。加熱処理は減圧状態で行ってもよい。または、加熱処理は、不活性ガス雰囲気で加熱処理した後に、脱離した酸素を補うために酸化性ガスを10ppm以上、1%以上または10%以上含む雰囲気で加熱処理を行ってもよい。加熱処理によって、金属酸化物の結晶性を高めることや、水素や水などの不純物を除去することなどができる。
次に、金属酸化物上にレジストなどを形成し、該レジストを用いて加工し、金属酸化物213bを形成する(図4参照。)。
次に、導電体215aおよび導電体215bとなる導電体を成膜する。導電体の成膜は、スパッタリング法、CVD法、MBE法またはPLD法、ALD法などを用いて行うことができる。
導電体としては、例えば、ホウ素、窒素、酸素、フッ素、シリコン、リン、アルミニウム、チタン、クロム、マンガン、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ガリウム、イットリウム、ジルコニウム、モリブデン、ルテニウム、銀、インジウム、スズ、タンタル、白金、ストロンチウム、イリジウムおよびタングステンを一種以上含む導電体を、単層で、または積層で用いればよい。例えば、合金や化合物であってもよく、アルミニウムを含む導電体、銅およびチタンを含む導電体、銅およびマンガンを含む導電体、インジウム、スズおよび酸素を含む導電体、チタンおよび窒素を含む導電体などを用いてもよい。
次に、導電体上にレジストなどを形成し、該レジストを用いて加工し、導電体215aおよび導電体215bを形成する(図5参照。)。
なお、導電体215aおよび導電体215bを形成する際、金属酸化物213bもエッチングされ、一部の領域が薄くなる場合がある。
次に、金属酸化物214を成膜する。金属酸化物214の成膜は、金属酸化物213aと同様に行えばよい。金属酸化物214は、絶縁体として機能する。
金属酸化物214の成膜の前に、金属酸化物213b、導電体215aおよび導電体215bの表面をエッチングしても構わない。例えば、希ガスを含むプラズマを用いてエッチングすることができる。また、ウェットエッチングにより行ってもよい。その後、大気に暴露することなく連続で金属酸化物214を成膜することにより、金属酸化物213bと、金属酸化物214と、の界面への不純物の混入を低減することができる。膜と膜との界面などに存在する不純物は、膜中の不純物よりも拡散しやすい場合がある。そのため、該不純物の混入を低減することにより、トランジスタに安定した電気特性を付与することができる。
次に、絶縁体222を成膜する。絶縁体222の成膜は、スパッタリング法、CVD法、MBE法またはPLD法、ALD法などを用いて行うことができる。また、絶縁体222の成膜は、スピンコート法、ディップ法、液滴吐出法(インクジェット法など)、印刷法(スクリーン印刷、オフセット印刷など)、ドクターナイフ法、ロールコーター法またはカーテンコーター法などを用いて行うことができる。
絶縁体222としては、例えば、ホウ素、炭素、窒素、酸素、フッ素、マグネシウム、アルミニウム、シリコン、リン、塩素、アルゴン、ガリウム、ゲルマニウム、イットリウム、ジルコニウム、ランタン、ネオジム、ハフニウムまたはタンタルを含む絶縁体を、単層で、または積層で用いればよい。例えば、絶縁体222としては、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化シリコン、酸化ガリウム、酸化ゲルマニウム、酸化イットリウム、酸化ジルコニウム、酸化ランタン、酸化ネオジム、酸化ハフニウムまたは酸化タンタルを用いればよい。
次に、導電体224を成膜する(図6参照。)。
導電体224の成膜は、スパッタリング法、CVD法、MBE法、PLD法、ALD法、電解めっき法または塗布法などを用いて行うことができる。特に、段差被覆性に優れる電解めっき法または金属CVD(MCVD:Metal CVD)法を用いることが好ましい。
導電体224としては、例えば、銅、ホウ素、窒素、酸素、フッ素、シリコン、リン、アルミニウム、チタン、クロム、マンガン、コバルト、ニッケル、亜鉛、ガリウム、イットリウム、ジルコニウム、モリブデン、ルテニウム、銀、インジウム、スズ、タンタル、白金、ストロンチウム、イリジウムおよびタングステンを一種以上含む導電体を、単層で、または積層で用いればよい。例えば、合金や化合物であってもよく、アルミニウムを含む導電体、銅およびチタンを含む導電体、銅およびマンガンを含む導電体、インジウム、スズおよび酸素を含む導電体、チタンおよび窒素を含む導電体などを用いてもよい。
次に、導電体224上にレジストなどを形成し、該レジストを用いて加工し、導電体225を形成する。また、該レジストまたは導電体225を用いて絶縁体222を加工し、絶縁体223を形成する。また、該レジスト、導電体225または絶縁体223を用いて金属酸化物214を加工し、金属酸化物213cを形成する。金属酸化物213cと絶縁体223と導電体225と、が上面から見たときに同様の形状となるが、本発明の一態様に係るトランジスタはこの形状に限定されるものではない。例えば、金属酸化物213cと絶縁体223と導電体225とを別のレジストを用いて加工してもよい。例えば、絶縁体223を形成してから、導電体225となる導電体を成膜してもよいし、導電体225を形成した後で絶縁体223となる絶縁体上に別途レジストなどを形成してもよい。また、例えば、金属酸化物213cが、隣接するトランジスタなどと繋がっていてもよい。
また、導電体225を形成した後に、イオン注入法、イオンドーピング法、プラズマ処理法等を用いて酸素を添加してもよい。
次に、絶縁体を成膜してもよい。絶縁体の成膜は、スパッタリング法、CVD法、MBE法またはPLD法、ALD法などを用いて行うことができる。
絶縁体としては、例えば、ホウ素、炭素、窒素、酸素、フッ素、マグネシウム、アルミニウム、シリコン、リン、塩素、アルゴン、ガリウム、ゲルマニウム、イットリウム、ジルコニウム、ランタン、ネオジム、ハフニウムまたはタンタルを含む絶縁体を、単層で、または積層で用いればよい。絶縁体は、好ましくは酸化アルミニウム、窒化酸化シリコン、窒化シリコン、酸化ガリウム、酸化イットリウム、酸化ジルコニウム、酸化ランタン、酸化ネオジム、酸化ハフニウムまたは酸化タンタルを含む絶縁体を、単層で、または積層で用いればよい。
絶縁体は、バリア層としての機能を有することが好ましい。絶縁体は、例えば、酸素または/および水素をブロックする機能を有する。また、絶縁体は、例えば、絶縁体205または絶縁体223よりも、酸素または/および水素をブロックする能力が高いほうが好ましい。
以上の工程により、図1に示す本発明の一態様に係るトランジスタ100を作製することができる。
図1に示すトランジスタ100のように、導電体225の電界によって、金属酸化物213bを電気的に取り囲むことができる(導電体から生じる電界によって、半導体を電気的に取り囲むトランジスタの構造を、surrounded channel(s−channel)構造とよぶ。)。そのため、金属酸化物213bの上面および側面にチャネルが形成される。s−channel構造では、トランジスタのソース−ドレイン間に大電流を流すことができ、導通時の電流(オン電流)を高くすることができる。
高いオン電流が得られるため、s−channel構造は、微細化されたトランジスタに適した構造といえる。トランジスタを微細化できるため、該トランジスタを有する半導体装置は、集積度の高い、高密度化された半導体装置とすることが可能となる。例えば、トランジスタは、チャネル長が好ましくは40nm以下、さらに好ましくは30nm以下、より好ましくは20nm以下の領域を有し、かつ、トランジスタは、チャネル幅が好ましくは40nm以下、さらに好ましくは30nm以下、より好ましくは20nm以下の領域を有する。
なお、絶縁体241および金属酸化物213gが導電体225から迫り出した形状としてもよい(図7(A)参照。)。また、絶縁体222および金属酸化物214を加工しなくてもよい(図7(B)参照。)。
また、導電体215aおよび導電体215bを加工する際などに、金属酸化物213bの一部がエッチングされてもよい(図7(C)参照。)。
また、図8(A)に示すように、導電体202を設けてもよい。また、A1−A2断面における導電体202の幅が、金属酸化物213bよりも大きくてもよい(図8(B)参照。)。また、導電体202と導電体225とが開口部を介して接していてもよい(図9(A)および図9(B)参照。)また、導電体225を設けなくてもよい(図9(C)参照。)。
導電体202の成膜は、スパッタリング法、化学気相成長(CVD)法、分子線エピタキシー(MBE)法またはパルスレーザ堆積(PLD)法、原子層堆積法(ALD)法などを用いて行うことができる。
導電体202は、例えば、ホウ素、窒素、酸素、フッ素、シリコン、リン、アルミニウム、チタン、クロム、マンガン、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ガリウム、イットリウム、ジルコニウム、モリブデン、ルテニウム、銀、インジウム、スズ、タンタル、白金、ストロンチウム、イリジウムおよびタングステンを一種以上含む導電体を、単層で、または積層で用いればよい。例えば、合金や化合物であってもよく、アルミニウムを含む導電体、銅およびチタンを含む導電体、銅およびマンガンを含む導電体、インジウム、スズおよび酸素を含む導電体、チタンおよび窒素を含む導電体などを用いてもよい。
なお、導電体225は、トランジスタ100の第1のゲート電極(フロントゲート電極ともいう。)としての機能を有する。また、導電体202は、トランジスタ100の第2のゲート電極(バックゲート電極ともいう。)としての機能を有する。
また、本実施の形態におけるトランジスタ100は、トップゲート型のトランジスタを示しているが、これに限らない。例えば、ボトムゲート構造としてもよい。その場合、図8(A)に示すトランジスタにおいて、導電体202はフロントゲート電極として機能し、導電体225はバックゲート電極として機能する。また、図9(C)のように、導電体225が無い構成としてもよい。
なお、本実施の形態におけるトランジスタは、チャネルが形成される金属酸化物213bの上面と、ソース電極およびドレイン電極と、が接する構造(トップコンタクト型ともいう。)について示したが、これに限られない。例えば、チャネルが形成される金属酸化物213bの下面と、ソース電極およびドレイン電極と、が接する構造(ボトムコンタクト型ともいう。)のトランジスタとしてもよい。
また、本実施の形態におけるトランジスタは、ゲート電極と、ソース電極およびドレイン電極と、が一部重畳する構造を示したが、これに限らない。例えば、ゲート電極と、ソース電極およびドレイン電極と、が重畳しない構造としてもよい。
<半導体>本実施の形態で示したように、金属酸化物213bの上下に金属酸化物213aおよび金属酸化物213cを配置することで、トランジスタの電気特性を向上させることができる場合がある。
金属酸化物213bは、例えば、インジウムを含む酸化物半導体である。金属酸化物213bは、例えば、インジウムを含むと、キャリア移動度(電子移動度)が高くなる。また、金属酸化物213bは、元素Mを含むと好ましい。元素Mは、好ましくは、アルミニウム、ガリウム、イットリウムまたはスズなどとする。そのほかの元素Mに適用可能な元素としては、ホウ素、シリコン、チタン、鉄、ニッケル、ゲルマニウム、ジルコニウム、モリブデン、ランタン、セリウム、ネオジム、ハフニウム、タンタル、マグネシウム、タングステンなどがある。ただし、元素Mとして、前述の元素を複数組み合わせても構わない場合がある。元素Mは、例えば、酸素との結合エネルギーが高い元素である。例えば、酸素との結合エネルギーがインジウムよりも高い元素である。または、元素Mは、例えば、酸化物半導体のエネルギーギャップを大きくする機能を有する元素である。また、金属酸化物213bは、亜鉛を含むと好ましい。酸化物半導体は、亜鉛を含むと結晶化しやすくなる場合がある。
ただし、金属酸化物213bは、インジウムを含む酸化物半導体に限定されない。金属酸化物213bは、例えば、亜鉛スズ酸化物、ガリウムスズ酸化物などの、インジウムを含まず、亜鉛を含む酸化物半導体、ガリウムを含む酸化物半導体、スズを含む酸化物半導体などであっても構わない。
金属酸化物213bは、例えば、エネルギーギャップが大きい酸化物を用いる。金属酸化物213bのエネルギーギャップは、例えば、2.5eV以上4.2eV以下、好ましくは2.8eV以上3.8eV以下、さらに好ましくは3eV以上3.5eV以下とする。
例えば、金属酸化物213aおよび金属酸化物213cは、金属酸化物213bを構成する酸素以外の元素一種以上、または二種以上から構成される酸化物半導体である。金属酸化物213bを構成する酸素以外の元素一種以上、または二種以上から金属酸化物213aおよび金属酸化物213cが構成されるため、金属酸化物213aと金属酸化物213bとの界面、および金属酸化物213bと金属酸化物213cとの界面において、欠陥準位が形成されにくい。
金属酸化物213a、金属酸化物213bおよび金属酸化物213cは、少なくともインジウムを含むと好ましい。なお、金属酸化物213aがIn−M−Zn酸化物のとき、InおよびMの和を100atomic%としたとき、好ましくはInが50atomic%未満、Mが50atomic%より高く、さらに好ましくはInが25atomic%未満、Mが75atomic%より高いとする。また、金属酸化物213bがIn−M−Zn酸化物のとき、InおよびMの和を100atomic%としたとき、好ましくはInが25atomic%より高く、Mが75atomic%未満、さらに好ましくはInが34atomic%より高く、Mが66atomic%未満とする。また、金属酸化物213cがIn−M−Zn酸化物のとき、InおよびMの和を100atomic%としたとき、好ましくはInが50atomic%未満、Mが50atomic%より高く、さらに好ましくはInが25atomic%未満、Mが75atomic%より高くする。なお、金属酸化物213cは、金属酸化物213aと同種の酸化物を用いても構わない。ただし、金属酸化物213aまたは/および金属酸化物213cがインジウムを含まなくても構わない場合がある。例えば、金属酸化物213aまたは/および金属酸化物213cが酸化ガリウムであっても構わない。なお、金属酸化物213a、金属酸化物213bおよび金属酸化物213cに含まれる各元素の原子数が、簡単な整数比にならなくても構わない。
金属酸化物213bは、金属酸化物213aおよび金属酸化物213cよりも電子親和力の大きい酸化物を用いる。例えば、金属酸化物213bとして、金属酸化物213aおよび金属酸化物213cより電子親和力が0.07eV以上1.3eV以下、好ましくは0.1eV以上0.7eV以下、さらに好ましくは0.15eV以上0.4eV以下大きい酸化物を用いる。なお、電子親和力は、真空準位と伝導帯下端とのエネルギー差である。
なお、インジウムガリウム酸化物は、小さい電子親和力と、高い酸素ブロック性を有する。そのため、金属酸化物213cがインジウムガリウム酸化物を含むと好ましい。ガリウム原子割合[Ga/(In+Ga)]は、例えば、70%以上、好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上とする。
このように、金属酸化物213bの上下に金属酸化物213aおよび金属酸化物213cを配置したトランジスタにおいて、ゲート電圧を印加すると、金属酸化物213a、金属酸化物213b、金属酸化物213cのうち、電子親和力の大きい金属酸化物213bにチャネルが形成される。このように、いわゆる埋め込みチャネル構造を形成することができる。
ここで、金属酸化物213aと金属酸化物213bとの間には、金属酸化物213aと金属酸化物213bとの混合領域を有する場合がある。また、金属酸化物213bと金属酸化物213cとの間には、金属酸化物213bと金属酸化物213cとの混合領域を有する場合がある。混合領域は、欠陥準位密度が低くなる。そのため、金属酸化物213a、金属酸化物213bおよび金属酸化物213cの積層体は、それぞれの界面近傍において、エネルギーが連続的に変化する(連続接合ともいう。)バンド構造となる(図10参照。)。なお、金属酸化物213a、金属酸化物213bおよび金属酸化物213cは、それぞれの界面を明確に判別できない場合がある。
このとき、電子は、金属酸化物213a中および金属酸化物213c中ではなく、金属酸化物213b中を主として移動する。上述したように、金属酸化物213aと金属酸化物213bとの界面における欠陥準位密度、および金属酸化物213bと金属酸化物213cとの界面における欠陥準位密度を低くすることによって、金属酸化物213b中で電子の移動が阻害されることが少なく、トランジスタのオン電流を高くすることができる。
トランジスタのオン電流は、電子の移動を阻害する要因を低減するほど、高くすることができる。電子の移動は、例えば、チャネル形成領域の物理的な凹凸が大きい場合にも阻害される。
トランジスタのオン電流を高くするためには、例えば、金属酸化物213bの上面または下面(被形成面、ここでは金属酸化物213aの上面)の、1μm×1μmの範囲における二乗平均平方根(RMS:Root Mean Square)粗さが1nm未満、好ましくは0.6nm未満、さらに好ましくは0.5nm未満、より好ましくは0.4nm未満とすればよい。また、1μm×1μmの範囲における平均面粗さ(Raともいう。)が1nm未満、好ましくは0.6nm未満、さらに好ましくは0.5nm未満、より好ましくは0.4nm未満とすればよい。また、1μm×1μmの範囲における最大高低差(P−Vともいう。)が10nm未満、好ましくは9nm未満、さらに好ましくは8nm未満、より好ましくは7nm未満とすればよい。RMS粗さ、RaおよびP−Vは、エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社製走査型プローブ顕微鏡システムSPA−500などを用いて測定することができる。
また、トランジスタのオン電流を高くするためには、金属酸化物213cの厚さは小さいほど好ましい。例えば、10nm未満、好ましくは5nm以下、さらに好ましくは3nm以下の領域を有する金属酸化物213cとすればよい。一方、金属酸化物213cは、チャネルの形成される金属酸化物213bへ、隣接する絶縁体を構成する酸素以外の元素(水素、シリコンなど)が入り込まないようブロックする機能を有する。そのため、金属酸化物213cは、ある程度の厚さを有することが好ましい。例えば、0.3nm以上、好ましくは1nm以上、さらに好ましくは2nm以上の厚さの領域を有する金属酸化物213cとすればよい。また、金属酸化物213cは、絶縁体205などから放出される酸素の外方拡散を抑制するために、酸素をブロックする性質を有すると好ましい。
また、信頼性を高くするためには、金属酸化物213aは厚く、金属酸化物213cは薄いことが好ましい。例えば、10nm以上、好ましくは20nm以上、さらに好ましくは40nm以上、より好ましくは60nm以上の厚さの領域を有する金属酸化物213aとすればよい。
また、金属酸化物213bの水素濃度を低減するために、金属酸化物213aおよび金属酸化物213cの水素濃度を低減すると好ましい。金属酸化物213aおよび金属酸化物213cは、SIMSにおいて、1×1016atoms/cm3以上2×1020atoms/cm3以下、好ましくは1×1016atoms/cm3以上5×1019atoms/cm3以下、より好ましくは1×1016atoms/cm3以上1×1019atoms/cm3以下、さらに好ましくは1×1016atoms/cm3以上5×1018atoms/cm3以下の水素濃度となる領域を有する。また、金属酸化物213bの窒素濃度を低減するために、金属酸化物213aおよび金属酸化物213cの窒素濃度を低減すると好ましい。金属酸化物213aおよび金属酸化物213cは、SIMSにおいて、1×1015atoms/cm3以上5×1019atoms/cm3以下、好ましくは1×1015atoms/cm3以上5×1018atoms/cm3以下、より好ましくは1×1015atoms/cm3以上1×1018atoms/cm3以下、さらに好ましくは1×1015atoms/cm3以上5×1017atoms/cm3以下の窒素濃度となる領域を有する。
上述の3層構造は一例である。例えば、金属酸化物213aまたは金属酸化物213cのない2層構造としても構わない。または、金属酸化物213aの上もしくは下、または金属酸化物213cの上もしくは下に、金属酸化物213a、金属酸化物213bおよび金属酸化物213cとして例示した金属酸化物のいずれか一を有する4層構造としても構わない。または、金属酸化物213aの上、金属酸化物213aの下、金属酸化物213cの上、金属酸化物213cの下のいずれか二箇所以上に、金属酸化物213a、金属酸化物213bおよび金属酸化物213cとして例示した金属酸化物のいずれか一を有するn層構造(nは5以上の整数)としても構わない。
<酸化物半導体の構造>以下では、上記金属酸化物に用いる、酸化物半導体の構造について説明する。
酸化物半導体は、単結晶酸化物半導体と、それ以外の非単結晶酸化物半導体とに分けられる。非単結晶酸化物半導体としては、CAAC−OS(C Axis Aligned Crystalline Oxide Semiconductor)、多結晶酸化物半導体、nc−OS(nanocrystalline Oxide Semiconductor)、擬似非晶質酸化物半導体(a−like OS:amorphous like Oxide Semiconductor)、非晶質酸化物半導体などがある。
また別の観点では、酸化物半導体は、非晶質酸化物半導体と、それ以外の結晶性酸化物半導体とに分けられる。結晶性酸化物半導体としては、単結晶酸化物半導体、CAAC−OS、多結晶酸化物半導体、nc−OSなどがある。
非晶質構造の定義としては、一般に、準安定状態で固定化していないこと、等方的であって不均質構造を持たないことなどが知られている。また、結合角度が柔軟であり、短距離秩序性は有するが、長距離秩序性を有さない構造と言い換えることもできる。
逆の見方をすると、本質的に安定な酸化物半導体の場合、完全な非晶質(completely amorphous)酸化物半導体と呼ぶことはできない。また、等方的でない(例えば、微小な領域において周期構造を有する)酸化物半導体を、完全な非晶質酸化物半導体と呼ぶことはできない。ただし、a−like OSは、微小な領域において周期構造を有するものの、鬆(ボイドともいう。)を有し、不安定な構造である。そのため、物性的には非晶質酸化物半導体に近いといえる。
<CAAC−OS>まずは、CAAC−OSについて説明する。
CAAC−OSは、c軸配向した複数の結晶部(ペレットともいう。)を有する酸化物半導体の一つである。
透過型電子顕微鏡(TEM:Transmission Electron Microscope)によって、CAAC−OSの明視野像と回折パターンとの複合解析像(高分解能TEM像ともいう。)を観察すると、複数のペレットを確認することができる。一方、高分解能TEM像ではペレット同士の境界、即ち結晶粒界(グレインバウンダリーともいう。)を明確に確認することができない。そのため、CAAC−OSは、結晶粒界に起因する電子移動度の低下が起こりにくいといえる。また、該ペレットのサイズは、好ましくは1nm以上、より好ましくは3nm以上である。
以下では、TEMによって観察したCAAC−OSについて説明する。図11(A)に、試料面と略平行な方向から観察したCAAC−OSの断面の高分解能TEM像を示す。高分解能TEM像の観察には、球面収差補正(Spherical Aberration Corrector)機能を用いた。球面収差補正機能を用いた高分解能TEM像を、特にCs補正高分解能TEM像と呼ぶ。Cs補正高分解能TEM像の取得は、例えば、日本電子株式会社製原子分解能分析電子顕微鏡JEM−ARM200Fなどによって行うことができる。
図11(A)の領域(1)を拡大したCs補正高分解能TEM像を図11(B)に示す。図11(B)より、ペレットにおいて、金属原子が層状に配列していることを確認できる。金属原子の各層の配列は、CAAC−OSの膜を形成する面(被形成面ともいう。)または上面の凹凸を反映しており、CAAC−OSの被形成面または上面と平行となる。
図11(B)に示すように、CAAC−OSは特徴的な原子配列を有する。図11(C)は、特徴的な原子配列を、補助線で示したものである。図11(B)および図11(C)より、ペレット一つの大きさは1nm以上のものや、3nm以上のものがあり、ペレットとペレットとの傾きにより生じる隙間の大きさは0.8nm程度であることがわかる。したがって、ペレットを、ナノ結晶(nc:nanocrystal)と呼ぶこともできる。また、CAAC−OSを、CANC(C−Axis Aligned nanocrystals)を有する酸化物半導体と呼ぶこともできる。
ここで、Cs補正高分解能TEM像をもとに、基板5120上のCAAC−OSのペレット5100の配置を模式的に示すと、レンガまたはブロックが積み重なったような構造となる(図11(D)参照。)。図11(C)で観察されたペレットとペレットとの間で傾きが生じている箇所は、図11(D)に示す領域5161に相当する。
また、図12(A)に、試料面と略垂直な方向から観察したCAAC−OSの平面のCs補正高分解能TEM像を示す。図12(A)の領域(1)、領域(2)および領域(3)を拡大したCs補正高分解能TEM像を、それぞれ図12(B)、図12(C)および図12(D)に示す。図12(B)、図12(C)および図12(D)より、ペレットは、金属原子が三角形状、四角形状または六角形状に配列していることを確認できる。しかしながら、異なるペレット間で、金属原子の配列に規則性は見られない。
次に、X線回折(XRD:X−Ray Diffraction)によって解析したCAAC−OSについて説明する。例えば、InGaZnO4の結晶を有するCAAC−OSに対し、out−of−plane法による構造解析を行うと、図13(A)に示すように回折角(2θ)が31°近傍にピークが現れる場合がある。このピークは、InGaZnO4の結晶の(009)面に帰属されることから、CAAC−OSの結晶がc軸配向性を有し、c軸が被形成面または上面に略垂直な方向を向いていることが確認できる。
なお、CAAC−OSのout−of−plane法による構造解析では、2θが31°近傍のピークの他に、2θが36°近傍にもピークが現れる場合がある。2θが36°近傍のピークは、CAAC−OS中の一部に、c軸配向性を有さない結晶が含まれることを示している。より好ましいCAAC−OSは、out−of−plane法による構造解析では、2θが31°近傍にピークを示し、2θが36°近傍にピークを示さない。
一方、CAAC−OSに対し、c軸に略垂直な方向からX線を入射させるin−plane法による構造解析を行うと、2θが56°近傍にピークが現れる。このピークは、InGaZnO4の結晶の(110)面に帰属される。CAAC−OSの場合は、2θを56°近傍に固定し、試料面の法線ベクトルを軸(φ軸)として試料を回転させながら分析(φスキャン)を行っても、図13(B)に示すように明瞭なピークは現れない。これに対し、InGaZnO4の単結晶酸化物半導体であれば、2θを56°近傍に固定してφスキャンした場合、図13(C)に示すように(110)面と等価な結晶面に帰属されるピークが6本観察される。したがって、XRDを用いた構造解析から、CAAC−OSは、a軸およびb軸の配向が不規則であることが確認できる。
次に、電子回折によって解析したCAAC−OSについて説明する。例えば、InGaZnO4の結晶を有するCAAC−OSに対し、試料面に平行にプローブ径が300nmの電子線を入射させると、図14(A)に示すような回折パターン(制限視野透過電子回折パターンともいう。)が現れる場合がある。この回折パターンには、InGaZnO4の結晶の(009)面に起因するスポットが含まれる。したがって、電子回折によっても、CAAC−OSに含まれるペレットがc軸配向性を有し、c軸が被形成面または上面に略垂直な方向を向いていることがわかる。一方、同じ試料に対し、試料面に垂直にプローブ径が300nmの電子線を入射させたときの回折パターンを図14(B)に示す。図14(B)より、リング状の回折パターンが確認される。したがって、電子回折によっても、CAAC−OSに含まれるペレットのa軸およびb軸は配向性を有さないことがわかる。なお、図14(B)における第1リングは、InGaZnO4の結晶の(010)面および(100)面などに起因すると考えられる。また、図14(B)における第2リングは(110)面などに起因すると考えられる。
上述したように、CAAC−OSは結晶性の高い酸化物半導体である。酸化物半導体の結晶性は不純物の混入や欠陥の生成などによって低下する場合があるため、逆の見方をするとCAAC−OSは不純物や欠陥(酸素欠損など)の少ない酸化物半導体ともいえる。
なお、不純物は、酸化物半導体の主成分以外の元素で、水素、炭素、シリコン、遷移金属元素などがある。例えば、シリコンなどの、酸化物半導体を構成する金属元素よりも酸素との結合力の強い元素は、酸化物半導体から酸素を奪うことで酸化物半導体の原子配列を乱し、結晶性を低下させる要因となる。また、鉄やニッケルなどの重金属、アルゴン、二酸化炭素などは、原子半径(または分子半径)が大きいため、酸化物半導体の原子配列を乱し、結晶性を低下させる要因となる。
酸化物半導体が不純物や欠陥を有する場合、光や熱などによって特性が変動する場合がある。例えば、酸化物半導体に含まれる不純物は、キャリアトラップとなる場合や、キャリア発生源となる場合がある。また、酸化物半導体中の酸素欠損は、キャリアトラップとなる場合や、水素を捕獲することによってキャリア発生源となる場合がある。
不純物および酸素欠損の少ないCAAC−OSは、キャリア密度の低い酸化物半導体である。具体的には、8×1011/cm3未満、好ましくは1×1011/cm3未満、さらに好ましくは1×1010/cm3未満であり、1×10−9/cm3以上のキャリア密度の酸化物半導体とすることができる。そのような酸化物半導体を、高純度真性または実質的に高純度真性な酸化物半導体と呼ぶ。CAAC−OSは、不純物濃度が低く、欠陥準位密度が低い。即ち、安定な特性を有する酸化物半導体であるといえる。
<nc−OS>次に、nc−OSについて説明する。
nc−OSは、高分解能TEM像において、結晶部を確認することのできる領域と、明確な結晶部を確認することのできない領域と、を有する。nc−OSに含まれる結晶部は、1nm以上10nm以下、または1nm以上3nm以下の大きさであることが多い。なお、結晶部の大きさが10nmより大きく100nm以下である酸化物半導体を微結晶酸化物半導体と呼ぶことがある。nc−OSは、例えば、高分解能TEM像では、結晶粒界を明確に確認できない場合がある。なお、ナノ結晶は、CAAC−OSにおけるペレットと起源を同じくする可能性がある。そのため、以下ではnc−OSの結晶部をペレットと呼ぶ場合がある。
nc−OSは、微小な領域(例えば、1nm以上10nm以下の領域、特に1nm以上3nm以下の領域)において原子配列に周期性を有する。また、nc−OSは、異なるペレット間で結晶方位に規則性が見られない。そのため、膜全体で配向性が見られない。したがって、nc−OSは、分析方法によっては、a−like OSや非晶質酸化物半導体と区別が付かない場合がある。例えば、nc−OSに対し、ペレットよりも大きい径のX線を用いた場合、out−of−plane法による解析では、結晶面を示すピークは検出されない。また、nc−OSに対し、ペレットよりも大きいプローブ径(例えば50nm以上)の電子線を用いる電子回折を行うと、ハローパターンのような回折パターンが観測される。一方、nc−OSに対し、ペレットの大きさと近いかペレットより小さいプローブ径の電子線を用いるナノビーム電子回折を行うと、スポットが観測される。また、nc−OSに対しナノビーム電子回折を行うと、円を描くように(リング状に)輝度の高い領域が観測される場合がある。さらに、リング状の領域内に複数のスポットが観測される場合がある。
このように、ペレット(ナノ結晶)間では結晶方位が規則性を有さないことから、nc−OSを、RANC(Random Aligned nanocrystals)を有する酸化物半導体、またはNANC(Non−Aligned nanocrystals)を有する酸化物半導体と呼ぶこともできる。
nc−OSは、非晶質酸化物半導体よりも規則性の高い酸化物半導体である。そのため、nc−OSは、a−like OSや非晶質酸化物半導体よりも欠陥準位密度が低くなる。ただし、nc−OSは、異なるペレット間で結晶方位に規則性が見られない。そのため、nc−OSは、CAAC−OSと比べて欠陥準位密度が高くなる。
<a−like OS>a−like OSは、nc−OSと非晶質酸化物半導体との間の構造を有する酸化物半導体である。
a−like OSは、高分解能TEM像において鬆が観察される場合がある。また、高分解能TEM像において、明確に結晶部を確認することのできる領域と、結晶部を確認することのできない領域と、を有する。
鬆を有するため、a−like OSは、不安定な構造である。以下では、a−like OSが、CAAC−OSおよびnc−OSと比べて不安定な構造であることを示すため、電子照射による構造の変化を示す。
電子照射を行う試料として、a−like OS(試料Aと表記する。)、nc−OS(試料Bと表記する。)およびCAAC−OS(試料Cと表記する。)を準備する。いずれの試料もIn−Ga−Zn酸化物である。
まず、各試料の高分解能断面TEM像を取得する。高分解能断面TEM像により、各試料は、いずれも結晶部を有することがわかる。
なお、どの部分を一つの結晶部と見なすかの判定は、以下のように行えばよい。例えば、InGaZnO4の結晶の単位格子は、In−O層を3層有し、またGa−Zn−O層を6層有する、計9層がc軸方向に層状に重なった構造を有することが知られている。これらの近接する層同士の間隔は、(009)面の格子面間隔(d値ともいう。)と同程度であり、結晶構造解析からその値は0.29nmと求められている。したがって、格子縞の間隔が0.28nm以上0.30nm以下である箇所を、InGaZnO4の結晶部と見なすことができる。なお、格子縞は、InGaZnO4の結晶のa−b面に対応する。
図15は、各試料の結晶部(22箇所から45箇所)の平均の大きさを調査した例である。ただし、上述した格子縞の長さを結晶部の大きさとしている。図15より、a−like OSは、電子の累積照射量に応じて結晶部が大きくなっていくことがわかる。具体的には、図15中に(1)で示すように、TEMによる観察初期においては1.2nm程度の大きさだった結晶部(初期核ともいう。)が、累積照射量が4.2×108e−/nm2においては2.6nm程度の大きさまで成長していることがわかる。一方、nc−OSおよびCAAC−OSは、電子照射開始時から電子の累積照射量が4.2×108e−/nm2までの範囲で、結晶部の大きさに変化が見られないことがわかる。具体的には、図15中の(2)および(3)で示すように、電子の累積照射量によらず、nc−OSおよびCAAC−OSの結晶部の大きさは、それぞれ1.4nm程度および2.1nm程度であることがわかる。
このように、a−like OSは、電子照射によって結晶部の成長が見られる場合がある。一方、nc−OSおよびCAAC−OSは、電子照射による結晶部の成長がほとんど見られないことがわかる。即ち、a−like OSは、nc−OSおよびCAAC−OSと比べて、不安定な構造であることがわかる。
また、鬆を有するため、a−like OSは、nc−OSおよびCAAC−OSと比べて密度の低い構造である。具体的には、a−like OSの密度は、同じ組成の単結晶の密度の78.6%以上92.3%未満となる。また、nc−OSの密度およびCAAC−OSの密度は、同じ組成の単結晶の密度の92.3%以上100%未満となる。単結晶の密度の78%未満となる酸化物半導体は、成膜すること自体が困難である。
例えば、In:Ga:Zn=1:1:1[原子数比]を満たす酸化物半導体において、菱面体晶構造を有する単結晶InGaZnO4の密度は6.357g/cm3となる。よって、例えば、In:Ga:Zn=1:1:1[原子数比]を満たす酸化物半導体において、a−like OSの密度は5.0g/cm3以上5.9g/cm3未満となる。また、例えば、In:Ga:Zn=1:1:1[原子数比]を満たす酸化物半導体において、nc−OSの密度およびCAAC−OSの密度は5.9g/cm3以上6.3g/cm3未満となる。
なお、同じ組成の単結晶が存在しない場合がある。その場合、任意の割合で組成の異なる単結晶を組み合わせることにより、所望の組成における単結晶に相当する密度を見積もることができる。所望の組成の単結晶に相当する密度は、組成の異なる単結晶を組み合わせる割合に対して、加重平均を用いて見積もればよい。ただし、密度は、可能な限り少ない種類の単結晶を組み合わせて見積もることが好ましい。
以上のように、酸化物半導体は、様々な構造をとり、それぞれが様々な特性を有する。なお、酸化物半導体は、例えば、非晶質酸化物半導体、a−like OS、nc−OS、CAAC−OSのうち、二種以上を有する積層膜であってもよい。
なお、本実施の形態において、本発明の一態様について述べた。ただし、本発明の一態様は、これらに限定されない。つまり、本実施の形態および他の実施の形態では、様々な発明の態様が記載されているため、本発明の一態様は、特定の態様に限定されない。例えば、本発明の一態様として、金属酸化物として、酸化物半導体を用いた場合の例を示したが、本発明の一態様は、これに限定されない。場合によっては、または、状況に応じて、本発明の一態様は、シリコン、ゲルマニウム、シリコンゲルマニウム、炭化シリコン、ガリウムヒ素、アルミニウムガリウムヒ素、インジウムリン、窒化ガリウム、有機半導体等を用いてもよい。
以上、本実施の形態で示す構成、方法は、他の実施の形態で示す構成、方法と適宜組み合わせて用いることができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、実施の形態1で示したトランジスタとは一部異なるトランジスタおよびその作製方法について説明する。本実施の形態におけるトランジスタは、ソース電極およびドレイン電極として機能する導電体の形成方法が、実施の形態1におけるトランジスタとは異なる。
図16に、本発明の一態様に係るトランジスタ102を示す。図16(A)は、トランジスタ102の上面図を示す。図16(B)は、図16(A)における一点鎖線A1−A2に対応した断面図であり、チャネル長方向の断面形状を示す。図16(C)は、図16(A)における一点鎖線A3−A4に対応した断面図であり、チャネル幅方向の断面形状を示す。トランジスタ102は、基板201、絶縁体205、金属酸化物213a、金属酸化物213b、金属酸化物213e、導電体216a、導電体216b、絶縁体230および導電体231を有する。
トランジスタ102は、導電体216a、導電体216bおよび金属酸化物213bの上面が、概略一致する形状を示しているため、金属酸化物213eおよび絶縁体230を、平坦な面に形成することができる。それにより、ゲート絶縁体として機能する絶縁体230のリーク電流を低減させることができる。
導電体231は、トランジスタ102のゲート電極としての機能を有する。また、導電体216aおよび導電体216bは、トランジスタ102のソース電極およびドレイン電極のいずれか一方としての機能を有する。また、絶縁体230は、ゲート絶縁体としての機能を有する。
トランジスタ102は、導電体216a、導電体216bおよび金属酸化物213bの上面が、概略一致する形状を示しているが、これに限られない。導電体216aおよび導電体216bの上面が、金属酸化物213bより下がっている形状でもよく、また導電体216aおよび導電体216bの上面が、金属酸化物213bより上がっている形状でもよい。
図16に示すトランジスタ102の作製方法について、図17乃至図19を用いて説明する。
図17(A)、図18(A)および図19(A)は、本実施の形態におけるトランジスタ102の作製方法を説明する上面図である。各上面図には、一点鎖線A1−A2および一点鎖線A3−A4が記され、それに対応した断面図を17(B)、図17(C)、図18(B)、図18(C)、図19(B)および図19(C)に示す。なお、他の実施の形態における同一の符号については、その説明を参照する。
まずは、実施の形態1における図4までと、同様にして工程を行う。
次に、導電体を成膜する。次に、金属酸化物213bの一部を露出させるように、例えば化学的機械研磨(CMP:Chemical Mechanical Polishing)処理、ドライエッチング処理などによって、導電体を上面から除去し、導電体216cを形成する(図17参照。)。
次に、導電体216c上にレジストなどを形成し、該レジストを用いて加工し、導電体216a、導電体216bを形成する(図18参照。)。
次に、実施の形態1の金属酸化物214と同様に金属酸化物232を成膜し、金属酸化物232上に、実施の形態1の絶縁体222と同様に絶縁体233を成膜し、絶縁体233上に、実施の形態1の導電体224と同様に導電体234を成膜する(図19参照。)。
次に、導電体234上にレジストなどを形成し、該レジストを用いて加工し、導電体231を形成する。また、該レジストまたは導電体231を用いて絶縁体233を加工し、絶縁体230を形成する。また、該レジスト、導電体231または絶縁体230を用いて金属酸化物232を加工し、金属酸化物213eを形成する。
以上の工程により、図16に示す本発明の一態様に係るトランジスタ102を作製することができる。
以上、本実施の形態で示す構成、方法は、他の実施の形態で示す構成、方法と適宜組み合わせて用いることができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、実施の形態1および実施の形態2で示したトランジスタとは一部異なるトランジスタおよびその作製方法について説明する。本実施の形態におけるトランジスタは、ゲート電極として機能する導電体の形成方法が、実施の形態1におけるトランジスタとは異なる。
図20に、本発明の一態様に係るトランジスタ103を示す。図20(A)は、トランジスタ103の上面図を示す。図20(B)は、図20(A)における一点鎖線A1−A2に対応した断面図であり、チャネル長方向の断面形状を示す。図20(C)は、図20(A)における一点鎖線A3−A4に対応した断面図であり、チャネル幅方向の断面形状を示す。トランジスタ103は、基板201、絶縁体205、金属酸化物213a、金属酸化物213b、金属酸化物213f、導電体217a、導電体217b、絶縁体238、導電体240および絶縁体236を有する。
トランジスタ103は、絶縁体236に開口部を形成し、該開口部にゲート電極として機能する導電体240を形成させている。このようにゲート電極を設けることによって、ゲート電極と、ソース電極およびドレイン電極との寄生容量を低減させることができる。
導電体240は、トランジスタ103のゲート電極としての機能を有する。また、導電体217aおよび導電体217bは、トランジスタ103のソース電極およびドレイン電極のいずれか一方としての機能を有する。また、絶縁体238は、ゲート絶縁体としての機能を有する。
図20に示すトランジスタ103の作製方法について、図21および図22を用いて説明する。
図21(A)および図22(A)は、本実施の形態におけるトランジスタ103の作製方法を説明する上面図である。各上面図には、一点鎖線A1−A2および一点鎖線A3−A4が記され、それに対応した断面図を図21(B)、図21(C)、図22(B)および図22(C)に示す。なお、他の実施の形態における同一の符号については、その説明を参照する。
まずは、実施の形態1における図4までと、同様にして工程を行う。
次に、導電体を成膜する。該導電体は、実施の形態1における導電体215aおよび導電体215bと同様に形成すればよい。
次に、該導電体上にレジストなどを形成し、該レジストを用いて加工し、導電体217cを形成する。
次に、導電体217c上に絶縁体237を形成する(図21参照。)。絶縁体237の成膜は、スパッタリング法、CVD法、MBE法またはPLD法、ALD法などを用いて行うことができる。
絶縁体237としては、例えば、ホウ素、炭素、窒素、酸素、フッ素、マグネシウム、アルミニウム、シリコン、リン、塩素、アルゴン、ガリウム、ゲルマニウム、イットリウム、ジルコニウム、ランタン、ネオジム、ハフニウムまたはタンタルを含む絶縁体を、単層で、または積層で用いればよい。例えば、絶縁体237としては、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化シリコン、酸化ガリウム、酸化ゲルマニウム、酸化イットリウム、酸化ジルコニウム、酸化ランタン、酸化ネオジム、酸化ハフニウムまたは酸化タンタルを用いればよい。
絶縁体237は、上面が平坦性を有するように形成してもよい。例えば、絶縁体237は、成膜直後に上面が平坦性を有していてもよい。または、例えば、絶縁体237は、成膜後に基板裏面などの基準面と平行になるよう絶縁体などを上面から除去していくことで平坦性を有してもよい。このような処理を、平坦化処理と呼ぶ。平坦化処理としては、化学的機械研磨(CMP)処理、ドライエッチング処理などがある。ただし、絶縁体237の上面が平坦性を有さなくても構わない。
次に、絶縁体237上にレジストなどを形成し、金属酸化物213bの一部が露出するように、該レジストを用いて絶縁体237および導電体217cを選択的に加工することによって、絶縁体236、導電体217aおよび導電体217bを形成する。
なお、絶縁体237および導電体217cの加工は、一括で行ってもよいし、それぞれ分割で行ってもよい。
次に、金属酸化物213iを成膜する。金属酸化物213iの成膜は、実施の形態1の金属酸化物214と同様にして行えばよい。
次に、絶縁体239を成膜する。絶縁体239の成膜は、実施の形態1の絶縁体222と同様にして行えばよい。
次に、導電体244を成膜する。導電体244の成膜は、実施の形態1の導電体224と同様にして行えばよい(図22参照。)。
次に、導電体244上にレジストなどを形成し、該レジストを用いて加工し、導電体240を形成する。また、該レジストまたは導電体240を用いて絶縁体239を加工し、絶縁体238を形成する。また、該レジスト、導電体240または絶縁体238を用いて金属酸化物213iを加工し、金属酸化物213fを形成する。
以上の工程により、図20に示す本発明の一態様に係るトランジスタ103を作製することができる。
以上、本実施の形態で示す構成、方法は、他の実施の形態で示す構成、方法と適宜組み合わせて用いることができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、実施の形態1乃至実施の形態3で示したトランジスタとは一部異なるトランジスタについて説明する。本実施の形態におけるトランジスタは、チャネル形成領域を有する金属酸化物の形成方法が、実施の形態1におけるトランジスタとは異なる。
図23に、本発明の一態様に係るトランジスタ104を示す。図23(A)は、トランジスタ104の上面図を示す。図23(B)は、図23(A)における一点鎖線A1−A2に対応した断面図であり、チャネル長方向の断面形状を示す。図23(C)は、図23(A)における一点鎖線A3−A4に対応した断面図であり、チャネル幅方向の断面形状を示す。トランジスタ104は、基板201、導電体202、絶縁体205、金属酸化物213h、金属酸化物213d、金属酸化物213a、金属酸化物213b、金属酸化物213c、導電体215a、導電体215b、絶縁体223および導電体225を有する。
導電体225は、トランジスタ104の第1のゲート電極(フロントゲート電極ともいう。)としての機能を有する。導電体202は、トランジスタ104の第2のゲート電極(バックゲート電極ともいう。)としての機能を有する。また、導電体215aおよび導電体215bは、トランジスタ104のソース電極およびドレイン電極のいずれか一方としての機能を有する。また、絶縁体223は、ゲート絶縁体としての機能を有する。
金属酸化物213h、金属酸化物213aおよび金属酸化物213cは、絶縁体として機能する。金属酸化物213dおよび金属酸化物213bは、半導体として機能し、トランジスタ104におけるチャネル形成領域を有する。特に、金属酸化物213dおよび金属酸化物213bは、酸化物半導体を用いることが好ましい。
金属酸化物213bは、金属酸化物213aの上面および側面と接する領域を有している。また、金属酸化物213dは、金属酸化物213aの下面と接する領域を有している。それにより、金属酸化物213aの上面および側面と接する金属酸化物213b、ならびに金属酸化物213aの下面と接する金属酸化物213dにおいて、チャネルが形成される。このように、複数のチャネル形成領域を有することによって、高いオン電流を得ることができる。
また、絶縁体として機能する金属酸化物213h、金属酸化物213aおよび金属酸化物213cに挟まれて、半導体として機能する金属酸化物213dおよび金属酸化物213bを形成させることによって、前述したように埋め込みチャネル構造を形成することができる。
また、金属酸化物213h、金属酸化物213d、金属酸化物213a、金属酸化物213bおよび金属酸化物213cは、単層で形成してもよく、また2層以上の積層により形成してもよい。
以上、本実施の形態で示す構成、方法は、他の実施の形態で示す構成、方法と適宜組み合わせて用いることができる。
(実施の形態5)
<記憶装置1>本発明の一態様に係るトランジスタを用いた、電力が供給されない状況でも記憶内容の保持が可能で、かつ、書き込み回数にも制限が無い半導体装置(記憶装置)の一例を図24に示す。
図24(A)に示す半導体装置は、第1の半導体を用いたトランジスタ3200と第2の半導体を用いたトランジスタ3300、および容量素子3400を有している。なお、トランジスタ3300としては、上述したトランジスタを用いることができる。
トランジスタ3300は、オフ電流の小さいトランジスタが好ましい。トランジスタ3300は、例えば、酸化物半導体を用いたトランジスタを用いることができる。トランジスタ3300のオフ電流が小さいことにより、半導体装置の特定のノードに長期にわたり記憶内容を保持することが可能である。つまり、リフレッシュ動作を必要としない、またはリフレッシュ動作の頻度が極めて少なくすることが可能となるため、消費電力の低い半導体装置となる。
図24(A)において、第1の配線3001はトランジスタ3200のソースと電気的に接続され、第2の配線3002はトランジスタ3200のドレインと電気的に接続される。また、第3の配線3003はトランジスタ3300のソース、ドレインの一方と電気的に接続され、第4の配線3004はトランジスタ3300のゲートと電気的に接続されている。そして、トランジスタ3200のゲート、およびトランジスタ3300のソース、ドレインの他方は、容量素子3400の電極の一方と電気的に接続され、第5の配線3005は容量素子3400の電極の他方と電気的に接続されている。
図24(A)に示す半導体装置は、トランジスタ3200のゲートの電位が保持可能という特性を有することで、以下に示すように、情報の書き込み、保持、読み出しが可能である。
情報の書き込みおよび保持について説明する。まず、第4の配線3004の電位を、トランジスタ3300が導通状態となる電位にして、トランジスタ3300を導通状態とする。これにより、第3の配線3003の電位が、トランジスタ3200のゲート、および容量素子3400の電極の一方と電気的に接続するノードFGに与えられる。即ち、トランジスタ3200のゲートには、所定の電荷が与えられる(書き込み)。ここでは、異なる二つの電位レベルを与える電荷(以下Lowレベル電荷、Highレベル電荷という。)のどちらかが与えられるものとする。その後、第4の配線3004の電位を、トランジスタ3300が非導通状態となる電位にして、トランジスタ3300を非導通状態とすることにより、ノードFGに電荷が保持される(保持)。
トランジスタ3300のオフ電流が小さいため、ノードFGの電荷は長期間にわたって保持される。
次に情報の読み出しについて説明する。第1の配線3001に所定の電位(定電位)を与えた状態で、第5の配線3005に適切な電位(読み出し電位)を与えると、第2の配線3002は、ノードFGに保持された電荷量に応じた電位をとる。これは、トランジスタ3200をnチャネル型とすると、トランジスタ3200のゲートにHighレベル電荷が与えられている場合の見かけ上のしきい値電圧Vth_Hは、トランジスタ3200のゲートにLowレベル電荷が与えられている場合の見かけ上のしきい値電圧Vth_Lより低くなるためである。ここで、見かけ上のしきい値電圧とは、トランジスタ3200を「導通状態」とするために必要な第5の配線3005の電位をいうものとする。したがって、第5の配線3005の電位をVth_HとVth_Lの間の電位V0とすることにより、ノードFGに与えられた電荷を判別できる。例えば、書き込みにおいて、ノードFGにHighレベル電荷が与えられていた場合には、第5の配線3005の電位がV0(>Vth_H)となれば、トランジスタ3200は「導通状態」となる。一方、ノードFGにLowレベル電荷が与えられていた場合には、第5の配線3005の電位がV0(<Vth_L)となっても、トランジスタ3200は「非導通状態」のままである。このため、第2の配線3002の電位を判別することで、ノードFGに保持されている情報を読み出すことができる。
なお、メモリセルをアレイ状に配置する場合、読み出し時には、所望のメモリセルの情報を読み出さなくてはならない。例えば、情報を読み出さないメモリセルにおいては、ノードFGに与えられた電荷によらずトランジスタ3200が「非導通状態」となるような電位、つまり、Vth_Hより低い電位を第5の配線3005に与えることで所望のメモリセルの情報のみを読み出せる構成とすればよい。。または、情報を読み出さないメモリセルにおいては、ノードFGに与えられた電荷によらずトランジスタ3200が「導通状態」となるような電位、つまり、Vth_Lより高い電位を第5の配線3005に与えることで所望のメモリセルの情報のみを読み出せる構成とすればよい。
<半導体装置の構造2>図25は、図24(A)に対応する半導体装置の断面図である。図25に示す半導体装置は、トランジスタ3200と、トランジスタ3300と、容量素子3400と、を有する。また、トランジスタ3300および容量素子3400は、トランジスタ3200の上方に配置する。なお、トランジスタ3300としては、図1に示したトランジスタを用いた例を示しているが、本発明の一態様に係る半導体装置は、これに限定されるものではない。よって適宜上述したトランジスタについての記載を参酌する。
また、図25に示すトランジスタ3200は、半導体基板450を用いたトランジスタである。トランジスタ3200は、半導体基板450中の領域474aと、半導体基板450中の領域474bと、絶縁体462と、導電体454と、を有する。
トランジスタ3200において、領域474aおよび領域474bは、ソース領域およびドレイン領域としての機能を有する。また、絶縁体462は、ゲート絶縁体としての機能を有する。また、導電体454は、ゲート電極としての機能を有する。したがって、導電体454に印加する電位によって、チャネル形成領域の抵抗を制御することができる。即ち、導電体454に印加する電位によって、領域474aと領域474bとの間の導通・非導通を制御することができる。
半導体基板450としては、例えば、シリコン、ゲルマニウムなどの単体半導体基板、または炭化シリコン、シリコンゲルマニウム、ヒ化ガリウム、リン化インジウム、酸化亜鉛、酸化ガリウムからなる化合物半導体基板などを用いればよい。好ましくは、半導体基板450として単結晶シリコン基板を用いる。
半導体基板450は、n型の導電型を付与する不純物を有する半導体基板を用いる。ただし、半導体基板450として、p型の導電型を付与する不純物を有する半導体基板を用いても構わない。その場合、トランジスタ3200となる領域には、n型の導電型を付与する不純物を有するウェルを配置すればよい。または、半導体基板450がi型であっても構わない。
半導体基板450の上面は、(110)面を有することが好ましい。こうすることで、トランジスタ3200のオン特性を向上させることができる。
領域474aおよび領域474bは、p型の導電型を付与する不純物を有する領域である。このようにして、トランジスタ3200はpチャネル型トランジスタを構成する。
トランジスタ3200がpチャネル型トランジスタである場合について説明したが、トランジスタ3200がnチャネル型トランジスタであっても構わない。
なお、トランジスタ3200は、領域460などによって隣接するトランジスタと分離される。領域460は、絶縁性を有する領域である。
図25に示す半導体装置は、絶縁体464と、絶縁体466と、絶縁体468と、絶縁体470と、絶縁体472と、絶縁体475と、絶縁体402と、絶縁体410と、絶縁体428と、絶縁体465と、絶縁体467と、絶縁体469と、導電体480aと、導電体480bと、導電体480cと、導電体478aと、導電体478bと、導電体478cと、導電体476aと、導電体476bと、導電体476cと、導電体479aと、導電体479bと、導電体479cと、導電体477aと導電体477bと、導電体477cと、導電体484aと、導電体484bと、導電体484cと、導電体484dと、導電体483aと、導電体483bと、導電体483cと、導電体483dと、導電体485aと、導電体485bと、導電体485cと、導電体485dと、導電体487aと、導電体487bと、導電体487cと、導電体488aと、導電体488bと、導電体488cと、導電体490aと、導電体490bと、導電体489aと、導電体489bと、導電体491aと、導電体491bと、導電体491cと、導電体492aと、導電体492bと、導電体492cと、導電体494と、金属酸化物406a、金属酸化物406b、金属酸化物406cと、を有する。なお、金属酸化物406bは、半導体として機能する。
絶縁体464は、トランジスタ3200上に配置する。また、絶縁体466は、絶縁体464上に配置する。また、絶縁体468は、絶縁体466上に配置する。また、絶縁体470は、絶縁体468上に配置する。また、絶縁体472は、絶縁体470上に配置する。また、絶縁体475は、絶縁体472上に配置する。また、トランジスタ3300は、絶縁体475上に配置する。また、絶縁体428は、絶縁体410上に配置する。また、絶縁体465は、絶縁体428上に配置される。また、容量素子3400は、絶縁体465上に配置される。また、絶縁体469は、容量素子3400上に配置される。
絶縁体464は、領域474aに達する開口部と、領域474bに達する開口部と、導電体454に達する開口部と、を有する。また、開口部には、それぞれ導電体480a、導電体480bまたは導電体480cが埋め込まれている。
また、絶縁体466は、導電体480aに達する開口部と、導電体480bに達する開口部と、導電体480cに達する開口部と、を有する。また、開口部には、それぞれ導電体478a、導電体478bまたは導電体478cが埋め込まれている。
また、絶縁体468は、導電体478aに達する開口部と、導電体478bに達する開口部と、導電体478cに達する開口部と、を有する。また、開口部には、それぞれ導電体476a、導電体476bまたは導電体476cが埋め込まれている。
また、絶縁体470は、導電体479aと、導電体479bと、導電体479cと、を有する。また、絶縁体472は、絶縁体470を通って導電体479aに達する開口部と、絶縁体470通って導電体479bに達する開口部と、絶縁体470通って導電体479cに達する開口部と、を有する。また、開口部には、それぞれ導電体477a、導電体477bまたは導電体477cが埋め込まれている。
また、絶縁体475は、トランジスタ3300のチャネル形成領域と重なる開口部と、導電体477aに達する開口部と、導電体477bに達する開口部と、導電体477cに達する開口部と、を有する。また、開口部には、それぞれ導電体484a、導電体484b、導電体484cまたは導電体484dが埋め込まれている。
また、導電体484dは、トランジスタ3300のボトムゲート電極としての機能を有しても構わない。または、例えば、導電体484dに一定の電位を印加することで、トランジスタ3300のしきい値電圧などの電気特性を制御しても構わない。または、例えば、導電体484dとトランジスタ3300のトップゲート電極とを電気的に接続しても構わない。こうすることで、トランジスタ3300のオン電流を大きくすることができる。また、パンチスルー現象を抑制することができるため、トランジスタ3300の飽和領域における電気特性を安定にすることができる。
また、絶縁体428は、絶縁体410を通ってトランジスタ3300のソース電極またはドレイン電極の一方の導電体に達する開口部と、絶縁体410を通ってトランジスタ3300のソース電極またはドレイン電極の他方の導電体に達する開口部と、絶縁体410および絶縁体402を通って導電体484bに達する開口部と、トランジスタ3300のゲート電極の導電体に達する開口部と、を有する。また、開口部には、それぞれ導電体483a、導電体483b、導電体483cまたは導電体483dが埋め込まれている。
また、絶縁体465は、導電体483aと接する導電体485aと、導電体483bと接する導電体485bと、導電体483cと接する導電体485cと、導電体483dと接する導電体485dと、を有する。また、導電体485aに達する開口部と、導電体485bに達する開口部と、導電体485cに達する開口部と、を有する。また、開口部には、それぞれ導電体487a、導電体487bまたは導電体487cが埋め込まれている。
また、絶縁体467は、導電体487aと接する導電体488aと、導電体487bと接する導電体488bと、導電体487cと接する導電体488cと、を有する。また、導電体488aに達する開口部と、導電体488bに達する開口部と、を有する。また、開口部には、それぞれ導電体490aまたは導電体490bが埋め込まれている。また、導電体488cは容量素子3400の一方の電極の導電体494と接している。
また、絶縁体469は、導電体490aと接する導電体489aと、導電体490bと接する導電体489bと、を有する。また、導電体489aに達する開口部と、導電体489bに達する開口部と、容量素子3400の他方の電極である導電体496に達する開口部と、を有する。また、開口部には、それぞれ導電体491a、導電体491bまたは導電体491cが埋め込まれている。
また、絶縁体469上には、導電体491aと接する導電体492aと、導電体491bと接する導電体492bと、導電体491cと接する導電体492cと、を有する。
絶縁体464、絶縁体466、絶縁体468、絶縁体470、絶縁体472、絶縁体475、絶縁体402、絶縁体410、絶縁体428、絶縁体465、絶縁体467および絶縁体469としては、例えば、ホウ素、炭素、窒素、酸素、フッ素、マグネシウム、アルミニウム、シリコン、リン、塩素、アルゴン、ガリウム、ゲルマニウム、イットリウム、ジルコニウム、ランタン、ネオジム、ハフニウムまたはタンタルを含む絶縁体を、単層で、または積層で用いればよい。例えば、絶縁体472としては、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化シリコン、酸化ガリウム、酸化ゲルマニウム、酸化イットリウム、酸化ジルコニウム、酸化ランタン、酸化ネオジム、酸化ハフニウムまたは酸化タンタルを用いればよい。
絶縁体464、絶縁体466、絶縁体468、絶縁体470、絶縁体472、絶縁体475、絶縁体402、絶縁体410、絶縁体428、絶縁体465、絶縁体467または絶縁体469の一以上は、水素などの不純物および酸素をブロックする機能を有する絶縁体を有することが好ましい。トランジスタ3300の近傍に、水素などの不純物および酸素をブロックする機能を有する絶縁体を配置することによって、トランジスタ3300の電気特性を安定にすることができる。
水素などの不純物および酸素をブロックする機能を有する絶縁体としては、例えば、ホウ素、炭素、窒素、酸素、フッ素、マグネシウム、アルミニウム、シリコン、リン、塩素、アルゴン、ガリウム、ゲルマニウム、イットリウム、ジルコニウム、ランタン、ネオジム、ハフニウムまたはタンタルを含む絶縁体を、単層で、または積層で用いればよい。
導電体480aと、導電体480bと、導電体480cと、導電体478aと、導電体478bと、導電体478cと、導電体476aと、導電体476bと、導電体476cと、導電体479aと、導電体479bと、導電体479cと、導電体477aと導電体477bと、導電体477cと、導電体484aと、導電体484bと、導電体484cと、導電体484dと、導電体483aと、導電体483bと、導電体483cと、導電体483dと、導電体485aと、導電体485bと、導電体485cと、導電体485dと、導電体487aと、導電体487bと、導電体487cと、導電体488aと、導電体488bと、導電体488cと、導電体490aと、導電体490bと、導電体489aと、導電体489bと、導電体491aと、導電体491bと、導電体491cと、導電体492aと、導電体492bおよび導電体492cとしては、例えば、ホウ素、窒素、酸素、フッ素、シリコン、リン、アルミニウム、チタン、クロム、マンガン、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ガリウム、イットリウム、ジルコニウム、モリブデン、ルテニウム、銀、インジウム、スズ、タンタルおよびタングステンを一種以上含む導電体を、単層で、または積層で用いればよい。例えば、合金や化合物であってもよく、アルミニウムを含む導電体、銅およびチタンを含む導電体、銅およびマンガンを含む導電体、インジウム、スズおよび酸素を含む導電体、チタンおよび窒素を含む導電体などを用いてもよい。
トランジスタ3200のソースまたはドレインは、導電体480aと、導電体478aと、導電体476aと、導電体479aと、導電体477aと、導電体484aと、導電体483aとを介してトランジスタ3300のソース電極またはドレイン電極の一方である導電体と電気的に接続する。また、トランジスタ3200のゲート電極である導電体454は、導電体480cと、導電体478cと、導電体476cと、導電体479cと、導電体477cと、導電体484cと、導電体483cと、を介してトランジスタ3300のソース電極またはドレイン電極の他方である導電体と電気的に接続する。
容量素子3400は、トランジスタ3300のソース電極またはドレイン電極の一方の電極と、導電体483cと、導電体485cと、導電体487cと、導電体488cと、を介して容量素子3400の一方の電極と電気的に接続する導電体494と、絶縁体498と、容量素子3400の他方の電極である導電体496と、を有する。なお、容量素子3400は、トランジスタ3300の上方または下方に形成することで、半導体装置の大きさを縮小することができて好適である。
そのほかの構造については、適宜図1などについての記載を参酌することができる。
なお、図26に示す半導体装置は、図25に示した半導体装置のトランジスタ3200の構造が異なるのみである。よって、図26に示す半導体装置については、図25に示した半導体装置の記載を参酌する。具体的には、図26に示す半導体装置は、トランジスタ3200がFin型である場合を示している。トランジスタ3200をFin型とすることにより、実効上のチャネル幅が増大することによりトランジスタ3200のオン特性を向上させることができる。また、ゲート電極の電界の寄与を高くすることができるため、トランジスタ3200のオフ特性を向上させることができる。なお、トランジスタ3200はpチャネル型トランジスタであってもnチャネル型トランジスタであっても構わない。
<記憶装置2>図24(B)に示す半導体装置は、トランジスタ3200を有さない点で図24(A)に示した半導体装置と異なる。この場合も図24(A)に示した半導体装置と同様の動作により情報の書き込みおよび保持動作が可能である。
図24(B)に示す半導体装置における、情報の読み出しについて説明する。トランジスタ3300が導通状態になると、浮遊状態である第3の配線3003と容量素子3400とが導通し、第3の配線3003と容量素子3400の間で電荷が再分配される。その結果、第3の配線3003の電位が変化する。第3の配線3003の電位の変化量は、容量素子3400の電極の一方の電位(または容量素子3400に蓄積された電荷)によって、異なる値をとる。
例えば、容量素子3400の電極の一方の電位をV、容量素子3400の容量をC、第3の配線3003が有する容量成分をCB、電荷が再分配される前の第3の配線3003の電位をVB0とすると、電荷が再分配された後の第3の配線3003の電位は、(CB×VB0+C×V)/(CB+C)となる。したがって、メモリセルの状態として、容量素子3400の電極の一方の電位がV1とV0(V1>V0)の2つの状態をとるとすると、電位V1を保持している場合の第3の配線3003の電位(=(CB×VB0+C×V1)/(CB+C))は、電位V0を保持している場合の第3の配線3003の電位(=(CB×VB0+C×V0)/(CB+C))よりも高くなることがわかる。
そして、第3の配線3003の電位を所定の電位と比較することで、情報を読み出すことができる。
この場合、メモリセルを駆動させるための駆動回路に上記第1の半導体が適用されたトランジスタを用い、トランジスタ3300として第2の半導体が適用されたトランジスタを駆動回路上に積層して配置する構成とすればよい。
以上に示した半導体装置は、酸化物半導体を用いたオフ電流の小さいトランジスタを適用することで、長期にわたって記憶内容を保持することが可能となる。つまり、リフレッシュ動作が不要となるか、またはリフレッシュ動作の頻度を極めて低くすることが可能となるため、消費電力の低い半導体装置を実現することができる。また、電力の供給がない場合(ただし、電位は固定されていることが好ましい)であっても、長期にわたって記憶内容を保持することが可能である。
また、該半導体装置は、情報の書き込みに高い電圧が不要であるため、素子の劣化が起こりにくい。例えば、従来の不揮発性メモリのように、フローティングゲートへの電子の注入や、フローティングゲートからの電子の引き抜きを行わないため、絶縁体の劣化といった問題が生じない。即ち、本発明の一態様に係る半導体装置は、従来の不揮発性メモリで問題となっている書き換え可能回数に制限はなく、信頼性が飛躍的に向上した半導体装置である。さらに、トランジスタの導通状態、非導通状態によって、情報の書き込みが行われるため、高速な動作が可能となる。
〔CMOS回路〕図27(A)に示す回路図は、pチャネル型のトランジスタ2200とnチャネル型のトランジスタ2100を直列に接続し、かつそれぞれのゲートを接続した、いわゆるCMOS回路の構成を示している。
〔アナログスイッチ〕また図27(B)に示す回路図は、トランジスタ2100とトランジスタ2200のそれぞれのソースとドレインを接続した構成を示している。このような構成とすることで、いわゆるアナログスイッチとして機能させることができる。
<CPU>以下では、上述したトランジスタや上述した記憶装置などの半導体装置を含むCPUについて説明する。
図28は、上述したトランジスタを一部に用いたCPUの一例の構成を示すブロック図である。
図28に示すCPUは、基板1190上に、ALU1191(ALU:Arithmetic logic unit、演算回路)、ALUコントローラ1192、インストラクションデコーダ1193、インタラプトコントローラ1194、タイミングコントローラ1195、レジスタ1196、レジスタコントローラ1197、バスインターフェース1198、書き換え可能なROM1199、およびROMインターフェース1189を有している。基板1190は、半導体基板、SOI基板、ガラス基板などを用いる。ROM1199およびROMインターフェース1189は、別チップに設けてもよい。もちろん、図26に示すCPUは、その構成を簡略化して示した一例にすぎず、実際のCPUはその用途によって多種多様な構成を有している。例えば、図28に示すCPUまたは演算回路を含む構成を一つのコアとし、当該コアを複数含み、それぞれのコアが並列で動作するような構成としてもよい。また、CPUが内部演算回路やデータバスで扱えるビット数は、例えば8ビット、16ビット、32ビット、64ビットなどとすることができる。
バスインターフェース1198を介してCPUに入力された命令は、インストラクションデコーダ1193に入力され、デコードされた後、ALUコントローラ1192、インタラプトコントローラ1194、レジスタコントローラ1197、タイミングコントローラ1195に入力される。
ALUコントローラ1192、インタラプトコントローラ1194、レジスタコントローラ1197、タイミングコントローラ1195は、デコードされた命令に基づき、各種制御を行なう。具体的にALUコントローラ1192は、ALU1191の動作を制御するための信号を生成する。また、インタラプトコントローラ1194は、CPUのプログラム実行中に、外部の入出力装置や、周辺回路からの割り込み要求を、その優先度やマスク状態から判断し、処理する。レジスタコントローラ1197は、レジスタ1196のアドレスを生成し、CPUの状態に応じてレジスタ1196の読み出しや書き込みを行なう。
また、タイミングコントローラ1195は、ALU1191、ALUコントローラ1192、インストラクションデコーダ1193、インタラプトコントローラ1194、およびレジスタコントローラ1197の動作のタイミングを制御する信号を生成する。例えばタイミングコントローラ1195は、基準クロック信号を元に、内部クロック信号を生成する内部クロック生成部を備えており、内部クロック信号を上記各種回路に供給する。
図28に示すCPUでは、レジスタ1196に、メモリセルが設けられている。レジスタ1196のメモリセルとして、上述したトランジスタや記憶装置などを用いることができる。
図28に示すCPUにおいて、レジスタコントローラ1197は、ALU1191からの指示に従い、レジスタ1196における保持動作の選択を行う。即ち、レジスタ1196が有するメモリセルにおいて、フリップフロップによるデータの保持を行うか、容量素子によるデータの保持を行うかを、選択する。フリップフロップによるデータの保持が選択されている場合、レジスタ1196内のメモリセルへの、電源電圧の供給が行われる。容量素子におけるデータの保持が選択されている場合、容量素子へのデータの書き換えが行われ、レジスタ1196内のメモリセルへの電源電圧の供給を停止することができる。
図29は、レジスタ1196として用いることのできる記憶素子の回路図の一例である。記憶素子1200は、電源遮断で記憶データが揮発する回路1201と、電源遮断で記憶データが揮発しない回路1202と、スイッチ1203と、スイッチ1204と、論理素子1206と、容量素子1207と、選択機能を有する回路1220と、を有する。回路1202は、容量素子1208と、トランジスタ1209と、トランジスタ1210と、を有する。なお、記憶素子1200は、必要に応じて、ダイオード、抵抗素子、インダクタなどのその他の素子をさらに有していてもよい。
ここで、回路1202には、上述した記憶装置を用いることができる。記憶素子1200への電源電圧の供給が停止した際、回路1202のトランジスタ1209のゲートにはGND(0V)、またはトランジスタ1209がオフする電位が入力され続ける構成とする。例えば、トランジスタ1209のゲートが抵抗等の負荷を介して接地される構成とする。
スイッチ1203は、一導電型(例えば、nチャネル型)のトランジスタ1213を用いて構成され、スイッチ1204は、一導電型とは逆の導電型(例えば、pチャネル型)のトランジスタ1214を用いて構成した例を示す。ここで、スイッチ1203の第1の端子はトランジスタ1213のソースとドレインの一方に対応し、スイッチ1203の第2の端子はトランジスタ1213のソースとドレインの他方に対応し、スイッチ1203はトランジスタ1213のゲートに入力される制御信号RDによって、第1の端子と第2の端子の間の導通または非導通(つまり、トランジスタ1213の導通状態または非導通状態)が選択される。スイッチ1204の第1の端子はトランジスタ1214のソースとドレインの一方に対応し、スイッチ1204の第2の端子はトランジスタ1214のソースとドレインの他方に対応し、スイッチ1204はトランジスタ1214のゲートに入力される制御信号RDによって、第1の端子と第2の端子の間の導通または非導通(つまり、トランジスタ1214の導通状態または非導通状態)が選択される。
トランジスタ1209のソースとドレインの一方は、容量素子1208の一対の電極のうちの一方、およびトランジスタ1210のゲートと電気的に接続される。ここで、接続部分をノードM2とする。トランジスタ1210のソースとドレインの一方は、低電源電位を供給することのできる配線(例えばGND線)に電気的に接続され、他方は、スイッチ1203の第1の端子(トランジスタ1213のソースとドレインの一方)と電気的に接続される。スイッチ1203の第2の端子(トランジスタ1213のソースとドレインの他方)はスイッチ1204の第1の端子(トランジスタ1214のソースとドレインの一方)と電気的に接続される。スイッチ1204の第2の端子(トランジスタ1214のソースとドレインの他方)は電源電位VDDを供給することのできる配線と電気的に接続される。スイッチ1203の第2の端子(トランジスタ1213のソースとドレインの他方)と、スイッチ1204の第1の端子(トランジスタ1214のソースとドレインの一方)と、論理素子1206の入力端子と、容量素子1207の一対の電極のうちの一方と、は電気的に接続される。ここで、接続部分をノードM1とする。容量素子1207の一対の電極のうちの他方は、一定の電位が入力される構成とすることができる。例えば、低電源電位(GND等)または高電源電位(VDD等)が入力される構成とすることができる。容量素子1207の一対の電極のうちの他方は、低電源電位を供給することのできる配線(例えばGND線)と電気的に接続される。容量素子1208の一対の電極のうちの他方は、一定の電位が入力される構成とすることができる。例えば、低電源電位(GND等)または高電源電位(VDD等)が入力される構成とすることができる。容量素子1208の一対の電極のうちの他方は、低電源電位を供給することのできる配線(例えばGND線)と電気的に接続される。
なお、容量素子1207および容量素子1208は、トランジスタや配線の寄生容量等を積極的に利用することによって省略することも可能である。
トランジスタ1209のゲートには、制御信号WEが入力される。スイッチ1203およびスイッチ1204は、制御信号WEとは異なる制御信号RDによって第1の端子と第2の端子の間の導通状態または非導通状態を選択され、一方のスイッチの第1の端子と第2の端子の間が導通状態のとき他方のスイッチの第1の端子と第2の端子の間は非導通状態となる。
トランジスタ1209のソースとドレインの他方には、回路1201に保持されたデータに対応する信号が入力される。図29では、回路1201から出力された信号が、トランジスタ1209のソースとドレインの他方に入力される例を示した。スイッチ1203の第2の端子(トランジスタ1213のソースとドレインの他方)から出力される信号は、論理素子1206によってその論理値が反転された反転信号となり、回路1220を介して回路1201に入力される。
なお、図29では、スイッチ1203の第2の端子(トランジスタ1213のソースとドレインの他方)から出力される信号は、論理素子1206および回路1220を介して回路1201に入力する例を示したがこれに限定されない。スイッチ1203の第2の端子(トランジスタ1213のソースとドレインの他方)から出力される信号が、論理値を反転させられることなく、回路1201に入力されてもよい。例えば、回路1201内に、入力端子から入力された信号の論理値が反転した信号が保持されるノードが存在する場合に、スイッチ1203の第2の端子(トランジスタ1213のソースとドレインの他方)から出力される信号を当該ノードに入力することができる。
また、図29において、記憶素子1200に用いられるトランジスタのうち、トランジスタ1209以外のトランジスタは、酸化物半導体以外の半導体でなる膜または基板1190にチャネルが形成されるトランジスタとすることができる。例えば、シリコン膜またはシリコン基板にチャネルが形成されるトランジスタとすることができる。また、記憶素子1200に用いられるトランジスタ全てを、チャネルが酸化物半導体で形成されるトランジスタとすることもできる。または、記憶素子1200は、トランジスタ1209以外にも、チャネルが酸化物半導体で形成されるトランジスタを含んでいてもよく、残りのトランジスタは酸化物半導体以外の半導体でなる層または基板1190にチャネルが形成されるトランジスタとすることもできる。
図29における回路1201には、例えばフリップフロップ回路を用いることができる。また、論理素子1206としては、例えばインバータやクロックドインバータ等を用いることができる。
本発明の一態様に係る半導体装置では、記憶素子1200に電源電圧が供給されない間は、回路1201に記憶されていたデータを、回路1202に設けられた容量素子1208によって保持することができる。
また、酸化物半導体にチャネルが形成されるトランジスタはオフ電流が極めて小さい。例えば、酸化物半導体にチャネルが形成されるトランジスタのオフ電流は、結晶性を有するシリコンにチャネルが形成されるトランジスタのオフ電流に比べて著しく低い。そのため、当該トランジスタをトランジスタ1209として用いることによって、記憶素子1200に電源電圧が供給されない間も容量素子1208に保持された信号は長期間にわたり保たれる。こうして、記憶素子1200は電源電圧の供給が停止した間も記憶内容(データ)を保持することが可能である。
また、スイッチ1203およびスイッチ1204を設けることによって、プリチャージ動作を行うことを特徴とする記憶素子であるため、電源電圧供給再開後に、回路1201が元のデータを保持しなおすまでの時間を短くすることができる。
また、回路1202において、容量素子1208によって保持された信号はトランジスタ1210のゲートに入力される。そのため、記憶素子1200への電源電圧の供給が再開された後、容量素子1208によって保持された信号を、トランジスタ1210の状態(導通状態、または非導通状態)に変換して、回路1202から読み出すことができる。それ故、容量素子1208に保持された信号に対応する電位が多少変動していても、元の信号を正確に読み出すことが可能である。
このような記憶素子1200を、プロセッサが有するレジスタやキャッシュメモリなどの記憶装置に用いることで、電源電圧の供給停止による記憶装置内のデータの消失を防ぐことができる。また、電源電圧の供給を再開した後、短時間で電源供給停止前の状態に復帰することができる。よって、プロセッサ全体、もしくはプロセッサを構成する一つ、または複数の論理回路において、短い時間でも電源停止を行うことができるため、消費電力を抑えることができる。
記憶素子1200をCPUに用いる例として説明したが、記憶素子1200は、DSP(Digital Signal Processor)、カスタムLSI、PLD(Programmable Logic Device)等のLSI、RF−IC(Radio Frequency Integrated Circuit)にも応用可能である。
<表示装置>以下では、本発明の一態様に係る表示装置の構成例について説明する。
[構成例]図30(A)には、本発明の一態様に係る表示装置の上面図を示す。また、図30(B)には、本発明の一態様に係る表示装置の画素に液晶素子を用いた場合における画素回路を示す。また、図30(C)には、本発明の一態様に係る表示装置の画素に有機EL素子を用いた場合における画素回路を示す。
画素に用いるトランジスタは、上述したトランジスタを用いることができる。ここでは、nチャネル型のトランジスタを用いる例を示す。なお、画素に用いたトランジスタと、同一工程を経て作製したトランジスタを駆動回路として用いても構わない。このように、画素や駆動回路に上述したトランジスタを用いることにより、表示品位が高い、または/および信頼性の高い表示装置となる。
アクティブマトリクス型表示装置の一例を図30(A)に示す。表示装置の基板5000上には、画素部5001、第1の走査線駆動回路5002、第2の走査線駆動回路5003、信号線駆動回路5004が配置される。画素部5001は、複数の信号線によって信号線駆動回路5004と電気的に接続され、複数の走査線によって第1の走査線駆動回路5002、および第2の走査線駆動回路5003と電気的に接続される。なお、走査線と信号線とによって区切られる領域には、それぞれ表示素子を有する画素が配置されている。また、表示装置の基板5000は、FPC(Flexible Printed Circuit)等の接続部を介して、タイミング制御回路(コントローラ、制御ICともいう)に電気的に接続されている。
第1の走査線駆動回路5002、第2の走査線駆動回路5003および信号線駆動回路5004は、画素部5001と同じ基板5000上に形成される。そのため、駆動回路を別途作製する場合と比べて、表示装置を作製するコストを低減することができる。また、駆動回路を別途作製した場合、配線間の接続数が増える。したがって、同じ基板5000上に駆動回路を設けることで、配線間の接続数を減らすことができ、信頼性の向上、または/および歩留まりの向上を図ることができる。
〔液晶表示装置〕また、画素の回路構成の一例を図30(B)に示す。ここでは、VA型液晶表示装置の画素などに適用することができる画素回路を示す。
この画素回路は、一つの画素に複数の画素電極を有する構成に適用できる。それぞれの画素電極は異なるトランジスタに接続され、各トランジスタは異なるゲート信号で駆動できるように構成されている。これにより、マルチドメイン設計された画素の個々の画素電極に印加する信号を、独立して制御できる。
トランジスタ5016の走査線5012と、トランジスタ5017の走査線5013には、異なるゲート信号を与えることができるように分離されている。一方、信号線5014は、トランジスタ5016とトランジスタ5017で共通に用いられている。トランジスタ5016とトランジスタ5017は上述したトランジスタを適宜用いることができる。これにより、表示品位が高い、または/および信頼性の高い液晶表示装置を提供することができる。
また、トランジスタ5016には、第1の画素電極が電気的に接続され、トランジスタ5017には、第2の画素電極が電気的に接続される。第1の画素電極と第2の画素電極とは、それぞれ分離されている。なお、第1の画素電極及び第2の画素電極の形状としては、特に限定は無い。例えば、第1の画素電極は、V字状とすればよい。
トランジスタ5016のゲート電極は走査線5012と電気的に接続され、トランジスタ5017のゲート電極は走査線5013と電気的に接続されている。走査線5012と走査線5013に異なるゲート信号を与えてトランジスタ5016とトランジスタ5017の動作タイミングを異ならせ、液晶の配向を制御することができる。
また、容量配線5010と、誘電体として機能するゲート絶縁体と、第1の画素電極または第2の画素電極と電気的に接続する容量電極とで容量素子を形成してもよい。
マルチドメイン構造は、一画素に第1の液晶素子5018と第2の液晶素子5019を備える。第1の液晶素子5018は第1の画素電極と対向電極とその間の液晶層とで構成され、第2の液晶素子5019は第2の画素電極と対向電極とその間の液晶層とで構成される。
なお、本発明の一態様に係る表示装置は、図30(B)に示す画素回路に限定されない。例えば、図30(B)に示す画素に新たにスイッチ、抵抗素子、容量素子、トランジスタ、センサー、または論理回路などを追加してもよい。
〔有機EL表示装置〕画素の回路構成の他の一例を図30(C)に示す。ここでは、有機EL素子を用いた表示装置の画素構造を示す。
有機EL素子は、発光素子に電圧を印加することにより、有機EL素子が有する一対の電極の一方から電子が、他方から正孔がそれぞれ発光性の有機化合物を含む層に注入され、電流が流れる。そして、電子および正孔が再結合することにより、発光性の有機化合物が励起状態を形成し、その励起状態が基底状態に戻る際に発光する。このようなメカニズムから、このような発光素子は、電流励起型の発光素子と呼ばれる。
図30(C)は、画素回路の一例を示す図である。ここでは1つの画素にnチャネル型のトランジスタを2つ用いる例を示す。なお、nチャネル型のトランジスタには、上述したトランジスタを用いることができる。また、当該画素回路は、デジタル時間階調駆動を適用することができる。
適用可能な画素回路の構成およびデジタル時間階調駆動を適用した場合の画素の動作について説明する。
画素5020は、スイッチング用トランジスタ5021、駆動用トランジスタ5022、発光素子5024および容量素子5023を有する。スイッチング用トランジスタ5021は、ゲート電極が走査線5026に接続され、第1電極(ソース電極、ドレイン電極の一方)が信号線5025に接続され、第2電極(ソース電極、ドレイン電極の他方)が駆動用トランジスタ5022のゲート電極に接続されている。駆動用トランジスタ5022は、ゲート電極が容量素子5023を介して電源線5027に接続され、第1電極が電源線5027に接続され、第2電極が発光素子5024の第1電極(画素電極)に接続されている。発光素子5024の第2電極は共通電極5028に相当する。共通電極5028は、同一基板上に形成される共通電位線と電気的に接続される。
スイッチング用トランジスタ5021および駆動用トランジスタ5022は上述したトランジスタを用いることができる。これにより、表示品位の高い、または/および信頼性の高い有機EL表示装置となる。
発光素子5024の第2電極(共通電極5028)の電位は低電源電位に設定する。なお、低電源電位とは、電源線5027に供給される高電源電位より低い電位であり、例えばGND、0Vなどを低電源電位として設定することができる。発光素子5024の順方向のしきい値電圧以上となるように高電源電位と低電源電位を設定し、その電位差を発光素子5024に印加することにより、発光素子5024に電流を流して発光させる。なお、発光素子5024の順方向電圧とは、所望の輝度とする場合の電圧を指しており、少なくとも順方向しきい値電圧を含む。
なお、容量素子5023は駆動用トランジスタ5022のゲート容量を代用することにより省略できる場合がある。駆動用トランジスタ5022のゲート容量については、チャネル形成領域とゲート電極との間で容量が形成されていてもよい。
次に、駆動用トランジスタ5022に入力する信号について説明する。電圧入力電圧駆動方式の場合、駆動用トランジスタ5022がオンまたはオフの二つの状態となるようなビデオ信号を、駆動用トランジスタ5022に入力する。なお、駆動用トランジスタ5022を線形領域で動作させるために、電源線5027の電圧よりも高い電圧を駆動用トランジスタ5022のゲート電極に与える。また、信号線5025には、電源線電圧に駆動用トランジスタ5022のしきい値電圧Vthを加えた値以上の電圧をかける。
アナログ階調駆動を行う場合、駆動用トランジスタ5022のゲート電極に発光素子5024の順方向電圧に駆動用トランジスタ5022のしきい値電圧Vthを加えた値以上の電圧をかける。なお、駆動用トランジスタ5022が飽和領域で動作するようにビデオ信号を入力し、発光素子5024に電流を流す。また、駆動用トランジスタ5022を飽和領域で動作させるために、電源線5027の電位を、駆動用トランジスタ5022のゲート電位より高くする。ビデオ信号をアナログとすることで、発光素子5024にビデオ信号に応じた電流を流し、アナログ階調駆動を行うことができる。
なお、本発明の一態様に係る表示装置は、図30(C)に示す画素構成に限定されない。例えば、図30(C)に示す画素回路にスイッチ、抵抗素子、容量素子、センサー、トランジスタまたは論理回路などを追加してもよい。
図30で例示した回路に上述したトランジスタを適用する場合、低電位側にソース電極(第1の電極)、高電位側にドレイン電極(第2の電極)がそれぞれ電気的に接続される構成とする。さらに、制御回路等により第1のゲート電極の電位を制御し、第2のゲート電極にはソース電極に与える電位よりも低い電位など、上記で例示した電位を入力可能な構成とすればよい。
<撮像装置>図31(A)は、本発明の一態様に係る撮像装置200の例を示す上面図である。撮像装置200は、画素部210と、画素部210を駆動するための周辺回路260と、周辺回路270、周辺回路280と、周辺回路290と、を有する。画素部210は、p行q列(pおよびqは2以上の整数)のマトリクス状に配置された複数の画素211を有する。周辺回路260、周辺回路270、周辺回路280および周辺回路290は、それぞれ複数の画素211に接続し、複数の画素211を駆動するための信号を供給する機能を有する。なお、本明細書等において、周辺回路260、周辺回路270、周辺回路280および周辺回路290などの全てを指して「周辺回路」または「駆動回路」と呼ぶ場合がある。例えば、周辺回路260は周辺回路の一部といえる。
また、撮像装置200は、光源291を有することが好ましい。光源291は、検出光P1を放射することができる。
また、周辺回路は、少なくとも、論理回路、スイッチ、バッファ、増幅回路、または変換回路の1つを有する。また、周辺回路は、画素部210を形成する基板上に配置してもよい。また、周辺回路は、その一部または全部をIC等の半導体装置で用いてもよい。なお、周辺回路は、周辺回路260、周辺回路270、周辺回路280および周辺回路290のいずれか一以上を省略してもよい。
また、図31(B)に示すように、撮像装置200が有する画素部210において、画素211を傾けて配置してもよい。画素211を傾けて配置することにより、行方向および列方向の画素間隔(ピッチ)を短くすることができる。これにより、撮像装置200における撮像の品質をより高めることができる。
<画素の構成例>撮像装置200が有する1つの画素211を複数の副画素212で構成し、それぞれの副画素212に特定の波長帯域の光を透過するフィルタ(カラーフィルタ)を組み合わせることで、カラー画像表示を実現するための情報を取得することができる。
図32(A)は、カラー画像を取得するための画素211の一例を示す上面図である。図32(A)に示す画素211は、赤(R)の波長帯域の光を透過するカラーフィルタが設けられた副画素212(以下、「副画素212R」ともいう)、緑(G)の波長帯域の光を透過するカラーフィルタが設けられた副画素212(以下、「副画素212G」ともいう)および青(B)の波長帯域の光を透過するカラーフィルタが設けられた副画素212(以下、「副画素212B」ともいう)を有する。副画素212は、フォトセンサとして機能させることができる。
副画素212(副画素212R、副画素212G、および副画素212B)は、配線209、配線247、配線248、配線249、配線250と電気的に接続される。また、副画素212R、副画素212G、および副画素212Bは、それぞれが独立した配線253に接続している。また、本明細書等において、例えばn行目の画素211に接続された配線248および配線249を、それぞれ配線248[n]および配線249[n]と記載する。また、例えばm列目の画素211に接続された配線253を、配線253[m]と記載する。なお、図32(A)において、m列目の画素211が有する副画素212Rに接続する配線253を配線253[m]R、副画素212Gに接続する配線253を配線253[m]G、および副画素212Bに接続する配線253を配線253[m]Bと記載している。副画素212は、上記配線を介して周辺回路と電気的に接続される。
また、撮像装置200は、隣接する画素211の、同じ波長帯域の光を透過するカラーフィルタが設けられた副画素212同士がスイッチを介して電気的に接続する構成を有する。図32(B)に、n行(nは1以上p以下の整数)m列(mは1以上q以下の整数)に配置された画素211が有する副画素212と、該画素211に隣接するn+1行m列に配置された画素211が有する副画素212の接続例を示す。図32(B)において、n行m列に配置された副画素212Rと、n+1行m列に配置された副画素212Rがスイッチ206を介して接続されている。また、n行m列に配置された副画素212Gと、n+1行m列に配置された副画素212Gがスイッチ207を介して接続されている。また、n行m列に配置された副画素212Bと、n+1行m列に配置された副画素212Bがスイッチ203を介して接続されている。
なお、副画素212に用いるカラーフィルタは、赤(R)、緑(G)、青(B)に限定されず、それぞれシアン(C)、黄(Y)およびマゼンダ(M)の光を透過するカラーフィルタを用いてもよい。1つの画素211に3種類の異なる波長帯域の光を検出する副画素212を設けることで、フルカラー画像を取得することができる。
または、それぞれ赤(R)、緑(G)および青(B)の光を透過するカラーフィルタが設けられた副画素212に加えて、黄(Y)の光を透過するカラーフィルタが設けられた副画素212を有する画素211を用いてもよい。または、それぞれシアン(C)、黄(Y)およびマゼンダ(M)の光を透過するカラーフィルタが設けられた副画素212に加えて、青(B)の光を透過するカラーフィルタが設けられた副画素212を有する画素211を用いてもよい。1つの画素211に4種類の異なる波長帯域の光を検出する副画素212を設けることで、取得した画像の色の再現性をさらに高めることができる。
また、例えば、図32(A)において、赤の波長帯域を検出する副画素212、緑の波長帯域を検出する副画素212、および青の波長帯域を検出する副画素212の画素数比(または受光面積比)は、1:1:1でなくても構わない。例えば、画素数比(受光面積比)を赤:緑:青=1:2:1とするBayer配列としてもよい。または、画素数比(受光面積比)を赤:緑:青=1:6:1としてもよい。
なお、画素211に設ける副画素212は1つでもよいが、2つ以上が好ましい。例えば、同じ波長帯域を検出する副画素212を2つ以上設けることで、冗長性を高め、撮像装置200の信頼性を高めることができる。
また、可視光を吸収または反射して、赤外光を透過するIR(IR:Infrared)フィルタを用いることで、赤外光を検出する撮像装置200を実現することができる。
また、ND(Neutral Density)フィルタ(減光フィルタ)を用いることで、光電変換素子(受光素子)に大光量光が入射した時に生じる出力飽和することを防ぐことができる。減光量の異なるNDフィルタを組み合わせて用いることで、撮像装置のダイナミックレンジを大きくすることができる。
また、前述したフィルタ以外に、画素211にレンズを設けてもよい。ここで、図33の断面図を用いて、画素211、フィルタ254、レンズ255の配置例を説明する。レンズ255を設けることで、光電変換素子が入射光を効率よく受光することができる。具体的には、図33(A)に示すように、画素211に形成したレンズ255、フィルタ254(フィルタ254R、フィルタ254Gおよびフィルタ254B)、および画素回路208等を通して光256を光電変換素子220に入射させる構造とすることができる。
ただし、一点鎖線で囲んだ領域に示すように、矢印で示す光256の一部が配線257の一部によって遮光されてしまうことがある。したがって、図33(B)に示すように光電変換素子220側にレンズ255およびフィルタ254を配置して、光電変換素子220が光256を効率良く受光させる構造が好ましい。光電変換素子220側から光256を光電変換素子220に入射させることで、検出感度の高い撮像装置200を提供することができる。
図33に示す光電変換素子220として、pn型接合またはpin型の接合が形成された光電変換素子を用いてもよい。
また、光電変換素子220を、放射線を吸収して電荷を発生させる機能を有する物質を用いて形成してもよい。放射線を吸収して電荷を発生させる機能を有する物質としては、セレン、ヨウ化鉛、ヨウ化水銀、ヒ化ガリウム、テルル化カドミウム、カドミウム亜鉛合金等がある。
例えば、光電変換素子220にセレンを用いると、可視光や、紫外光、赤外光に加えて、X線や、ガンマ線といった幅広い波長帯域にわたって光吸収係数を有する光電変換素子220を実現できる。
ここで、撮像装置200が有する1つの画素211は、図33に示す副画素212に加えて、第1のフィルタを有する副画素212を有してもよい。
<電子機器>本発明の一態様に係る半導体装置は、表示機器、パーソナルコンピュータ、記録媒体を備えた画像再生装置(代表的にはDVD:Digital Versatile Disc等の記録媒体を再生し、その画像を表示しうるディスプレイを有する装置)に用いることができる。その他に、本発明の一態様に係る半導体装置を用いることができる電子機器として、携帯電話、携帯型を含むゲーム機、携帯データ端末、電子書籍端末、ビデオカメラ、デジタルスチルカメラ等のカメラ、ゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)、ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオ、デジタルオーディオプレイヤー等)、複写機、ファクシミリ、プリンタ、プリンタ複合機、現金自動預け入れ払い機(ATM)、自動販売機などが挙げられる。これら電子機器の具体例を図34に示す。
図34(A)は携帯型ゲーム機であり、筐体901、筐体902、表示部903、表示部904、マイクロフォン905、スピーカー906、操作キー907、スタイラス908等を有する。なお、図29(A)に示した携帯型ゲーム機は、2つの表示部903と表示部904とを有しているが、携帯型ゲーム機が有する表示部の数は、これに限定されない。
図34(B)は携帯データ端末であり、第1筐体911、第2筐体912、第1表示部913、第2表示部914、接続部915、操作キー916等を有する。第1表示部913は第1筐体911に設けられており、第2表示部914は第2筐体912に設けられている。そして、第1筐体911と第2筐体912とは、接続部915により接続されており、第1筐体911と第2筐体912の間の角度は、接続部915により変更が可能である。第1表示部913における映像を、接続部915における第1筐体911と第2筐体912との間の角度にしたがって、切り替える構成としてもよい。また、第1表示部913および第2表示部914の少なくとも一方に、位置入力装置としての機能が付加された表示装置を用いるようにしてもよい。なお、位置入力装置としての機能は、表示装置にタッチパネルを設けることで付加することができる。または、位置入力装置としての機能は、フォトセンサとも呼ばれる光電変換素子を表示装置の画素部に設けることでも、付加することができる。
図34(C)はノート型パーソナルコンピュータであり、筐体921、表示部922、キーボード923、ポインティングデバイス924等を有する。
図34(D)は電気冷凍冷蔵庫であり、筐体931、冷蔵室用扉932、冷凍室用扉933等を有する。
図34(E)はビデオカメラであり、第1筐体941、第2筐体942、表示部943、操作キー944、レンズ945、接続部946等を有する。操作キー944およびレンズ945は第1筐体941に設けられており、表示部943は第2筐体942に設けられている。そして、第1筐体941と第2筐体942とは、接続部946により接続されており、第1筐体941と第2筐体942の間の角度は、接続部946により変更が可能である。表示部943における映像を、接続部946における第1筐体941と第2筐体942との間の角度にしたがって切り替える構成としてもよい。
図34(F)は自動車であり、車体951、車輪952、ダッシュボード953、ライト954等を有する。