JP6686991B2 - コイル部品 - Google Patents

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Description

本発明は、コイル部品に関する。
従来、コイル部品としては、特許第4272183号公報(特許文献1)に記載されたものがある。このコイル部品は、素体と、素体内に設けられ、螺旋状に巻回されたコイルとを有する。コイルは、第1方向に積層された複数のコイル導体部と複数の引出導体部とを有する。素体は、第1方向に隣り合うコイル導体部の間に、空洞部を設けている。
特許第4272183号公報
この空洞部は、加熱により、コイルや、コイルを形成する導体ペーストが膨張して導体間の磁性体(素体)に応力を及ぼしインダクタンス値を低下させてしまうことを抑制するために設けられている。しかしながら、前記従来のようなコイル部品を製造し使用しようとすると、空洞部から素体の外部に向けて伸びるひびが発生し、このひびが素体の外部に達するおそれがあることが分かった。そして、めっき液や水分が、ひびを伝って、素体の外部から素体の内部の空洞部に浸入し、第1方向に隣り合うコイル導体部の間で、コイル導体部のマイグレーションが発生し、この結果、コイル導体部の間の絶縁性が低下し、信頼性が低下するおそれがあった。
そこで、本発明の課題は、素体に空洞部を設けインダクタンス値の低下を抑制しながら、空洞部から素体の外部に達するひびの発生を低減できるコイル部品を提供することにある。
前記課題を解決するため、本発明のコイル部品は、
素体と、
前記素体内に設けられ、螺旋状に巻回されたコイルと
を備え、
前記コイルは、第1方向に積層された複数のコイル導体部と複数の引出導体部とを有し、
前記複数の引出導体部は、前記第1方向からみて、前記素体における前記コイル導体部の径方向外側の領域であるサイドギャップ部に重なり、
前記素体は、前記第1方向に隣り合うコイル導体部の間に空洞部を備え、
前記空洞部は、前記複数の引出導体部のうち第1の引出導体部と前記第1方向に重なる第1空洞部を含み、
前記第1空洞部は、前記第1空洞部と重なる前記第1の引出導体部から前記第1方向に2ピッチ以上離れた位置にあり、前記素体のうち、前記第1方向において前記第1の引出導体部と重なり前記第1の引出導体部から2ピッチより近い領域には前記空洞部は存在しない。
ここで、1ピッチとは、第1方向におけるコイル導体間の距離である。空洞部が第1引出導体部から1ピッチ離れた位置にあるとは、第1方向において第1の引出導体部と第1空洞部の間に、1つのコイル導体部を挟んでいることをいう。つまり、XがYからxピッチ以上離れた位置にあるとは、第1方向においてXとYの間に、x個以上のコイル導体部を挟んでいることをいう。
本発明のコイル部品によれば、第1空洞部は、第1方向に隣り合うコイル導体部の間に位置するので、コイル導体部の角から素体の外部に達するひびの発生を低減できる。また、第1空洞部は、第1空洞部と重なる第1の引出導体部から第1方向に2ピッチ以上離れた位置にあるので、第1空洞部から素体の外部に達するひびの発生を低減できる。つまり、本発明のコイル部品によれば、第1方向において第1の引出導体部と重なり第1の引出導体部から2ピッチより近い領域に空洞部を配置せず、第1の引出導体部から第1方向に2ピッチ以上離れた位置にのみ第1の引出導体部と重なる空洞部(第1の空洞部)を配置している。そのため、磁性体への応力を低減してインダクタンス値が低下することを抑制しながら、空洞部が外部に達するひびの発生を抑制して、めっき液や水分が素体に浸入することを抑制することが出来る。
また、コイル部品の一実施形態では、前記第1空洞部は、前記第1空洞部と重なる前記第1の引出導体部から前記第1方向に3ピッチ以上離れた位置にある。
前記実施形態によれば、第1空洞部は、第1空洞部と重なる第1の引出導体部から第1方向に3ピッチ以上離れた位置にあるので、第1空洞部を第1の引出導体部から離すことができ、第1空洞部から素体の外部に達するひびの発生を一層低減できる。
また、コイル部品の一実施形態では、
前記空洞部は、前記第1の引出導体部と前記第1方向に重ならない第2空洞部を含み、
前記第2空洞部は、前記第1方向からみて、前記第1の引出導体部から平面方向に前記第1の引出導体部の幅の1/2以上の距離をあけて離れた位置にある。
前記実施形態によれば、第2空洞部は、第1方向からみて、第1の引出導体部から平面方向に第1の引出導体部の幅の1/2以上の距離をあけて離れた位置にあるので、第2空洞部を第1の引出導体部から離すことができ、第2空洞部から素体の外部に達するひびの発生を一層低減できる。
また、コイル部品の一実施形態では、前記第1空洞部は、前記コイルの前記第1方向の中央部に位置している。
前記実施形態によれば、第1空洞部を少なくしつつ、コイル導体部の角から素体の外部に達するひびの発生を低減できる。
また、コイル部品の一実施形態では、前記第1空洞部は、前記第1方向の最外に位置するコイル導体部とこの最外のコイル導体部に隣り合うコイル導体部との間に、位置している。
前記実施形態によれば、第1空洞部は、応力の集中箇所である最外のコイル導体部の角に対して、より大きな緩和効果を発揮し、コイル導体部の角から素体の外部に達するひびの発生をより効果的に低減できる。
また、コイル部品の一実施形態では、前記素体は、第1空洞部を複数備える。複数の第1空洞部同士は、2ピッチ以上の距離を開けて配置されていてよい。
素体が複数の第1空洞部を備える場合、第1空洞部同士を2ピッチ以上の距離をあけて配置することで、コイル導体の数が多く応力が発生しやすい場合であっても、第1空洞部を過剰に配置することなく、インダクタンス値の低下を抑制することができる。
また、コイル部品の一実施形態では、複数の第1空洞部のうちの一つは、前記第1方向の最外に位置するコイル導体部とこの最外のコイル導体部に隣り合うコイル導体部との間に、位置している。
また、コイル部品の一実施形態では、
前記複数の第1空洞部の一つは、前記コイルの前記第1方向の中央部に位置し、
前記複数の第1空洞部の他の一つは、前記第1方向の最外に位置するコイル導体部とこの最外のコイル導体部に隣り合うコイル導体部との間に、位置している。
前記実施形態によれば、コイル導体部が厚く、コイル導体部の角に一層大きな応力が集中する場合でも、複数の第1空洞部により大きな応力緩和の効果を発揮し、コイル導体部の角から素体の外部に達するひびの発生を低減できる。
また、コイル部品の一実施形態では、前記空洞部は、電気的に並列に接続された2層のコイル導体部の間に位置する。
前記実施形態によれば、電気的に並列に接続された2層のコイル導体部の間に空洞部を介してひびが発生しても、2層のコイル導体部は同電位であるためマイグレーションが発生せず、信頼性が低下しない。
また、コイル部品の一実施形態では、前記第1の引出導体部の横断面において、第1の引出導体部が第1空洞部に対して凸であって、前記第1の引出導体部の最大厚みaと、前記第1の引出導体部の最大幅を通る基準面Sから前記第1の引出導体部の前記第1空洞部側の面までの最大距離bとの関係は、b/a>1/2である。
前記実施形態によれば、第1の引出導体部は、基準面に対して第1空洞部側に突出した形状となり、第1の引出導体部は、素体の第1空洞部側のサイドギャップ部に押圧力を加えることができる。これにより、第1空洞部からサイドギャップ部にひびが進まないようにして、第1空洞部から素体の外部に達するひびの発生を一層低減できる。
また、コイル部品の一実施形態では、前記空洞部の前記第1方向の最大厚みは、0.8μm以上でかつ10μm以下である。
前記実施形態によれば、空洞部の第1方向の最大厚みは、0.8μm以上でかつ10μm以下であるので、使用する温度の上限(リフロー温度)でも、空洞部が消滅することなく維持でき、応力緩和効果が保持され、コイル導体部の角から素体の外部に達するひびの発生を一層低減できる。
また、コイル部品の一実施形態では、前記コイルは、前記第1方向に延在して複数のコイル導体層を接続する接続部を含み、前記接続部は、前記空洞部に接触する。
前記実施形態によれば、接続部の厚みは厚くて、接続部の応力が発生しやすいが、接続部は、第1空洞部に接触しているため、第1空洞部により接続部の応力を緩和でき、接続部近傍の素体のひびの発生を低減できる。
また、コイル部品の一実施形態では、前記コイル導体部は、互いに面接触して前記第1方向に積層された複数のコイル導体層を含む。
前記実施形態によれば、コイル導体部の断面積を増加でき、コイル導体部の直流抵抗を低減できる。
また、コイル部品の一実施形態では、
素体と、
前記素体内に設けられ、螺旋状に巻回されたコイルと
を備え、
前記コイルは、第1方向に積層された複数のコイル導体部と複数の引出導体部とを有し、
前記複数の引出導体部は、前記第1方向からみて、前記素体における前記コイル導体部の径方向外側の領域であるサイドギャップ部に重なり、
前記素体は、前記第1方向に隣り合うコイル導体部の間に、第1の引出導体部と前記第1方向に重なる第1空洞部を設けており、
前記第1の引出導体部の横断面において、第1の引出導体部が第1空洞部に対して凸であって、前記第1の引出導体部の最大厚みaと、前記第1の引出導体部の最大幅を通る基準面Sから前記第1の引出導体部の前記第1空洞部側の面までの最大距離bとの関係は、b/a>1/2である。
前記実施形態によれば、第1空洞部は、第1方向に隣り合うコイル導体部の間に位置するので、コイル導体部の角から素体の外部に達するひびの発生を低減できる。また、第1の引出導体部は、基準面に対して第1空洞部側に突出した形状となり、第1の引出導体部は、素体の第1空洞部側のサイドギャップ部に押圧力を加えることができる。これにより、第1空洞部からサイドギャップ部にひびが進まないようにして、第1空洞部から素体の外部に達するひびの発生を低減できる。
本発明のコイル部品によれば、素体に空洞部を設けインダクタンス値の低下を抑制しながら、空洞部から素体の外部に達するひびの発生を低減できる。
本発明のコイル部品の第1実施形態を示す斜視図である。 コイル部品の分解斜視図である。 コイル部品の断面図である。 第2引出導体部の横断面図である。 他の第2引出導体部の横断面図である。 別の第2引出導体部の横断面図である。 引出導体印刷シートの断面図である。 コイル導体印刷シートの断面図である。 本発明のコイル部品の第2実施形態を示す分解斜視図である。 コイル部品の側面断面図である。 コイル部品の端面断面図である。 本発明のコイル部品の第3実施形態を示す断面図である。
以下、本発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明のコイル部品の第1実施形態を示す斜視図である。図2は、コイル部品の分解斜視図である。図3は、コイル部品の断面図である。図1と図2と図3に示すように、コイル部品1は、素体10と、素体10の内部に設けられたコイル20と、素体10の表面に設けられコイル20に電気的に接続された第1外部電極31および第2外部電極32とを有する。
コイル部品1は、第1、第2外部電極31,32を介して、図示しない回路基板の配線に電気的に接続される。コイル部品1は、例えば、ノイズ除去フィルタとして用いられ、パソコン、DVDプレーヤー、デジカメ、TV、携帯電話、カーエレクトロニクスなどの電子機器に用いられる。
素体10は、複数の磁性層11を含み、複数の磁性層11は、第1方向Zに積層される。磁性層11は、例えば、Ni−Cu−Zn系の材料などの磁性材料からなる。磁性層11の厚みは、例えば、5μm以上でかつ30μm以下である。なお、素体10は、部分的に非磁性層を含んでいてもよい。
素体10は、略直方体状に形成されている。素体10の表面は、第1端面15と、第1端面15の反対側に位置する第2端面16と、第1端面15と第2端面16の間に位置する4つの側面17とを有する。第1端面15および第2端面16は、第1方向Zに直交する方向に対向している。
第1外部電極31は、素体10の第1端面15の全面と、素体10の側面17の第1端面15側の端部とを覆う。第2外部電極32は、素体10の第2端面16の全面と、素体10の側面17の第2端面16側の端部とを覆う。
コイル20は、第1方向Zに沿って、螺旋状に巻き回されている。コイル20の第1端は、素体10の第1端面15から露出して、第1外部電極31に電気的に接続される。コイル20の第2端は、素体10の第2端面16から露出して、第2外部電極32に電気的に接続される。コイル20は、例えば、AgまたはCuなどの導電性材料からなる。
コイル20は、平面上に巻回された複数のコイル導体部21〜26とコイル導体部21〜26に接続された複数の引出導体部51〜54とを有する。コイル導体部21〜26の厚みと引出導体部51〜54の厚みは、例えば、30μmである。
コイル導体部21〜26および引出導体部51〜54は、それぞれ磁性層11上に設けられ、第1方向Zに積層される。つまり、第1引出導体部51、第2引出導体部52、第1コイル導体部21、第2コイル導体部22、第3コイル導体部23、第4コイル導体部24、第5コイル導体部25、第6コイル導体部26、第3引出導体部53、第4引出導体部54は、第1方向Zに沿って順に積層される。
第1コイル導体部21と第2コイル導体部22は、電気的に並列に接続されて、第1並列群P1を構成する。第3コイル導体部23と第4コイル導体部24は、電気的に並列に接続されて、第2並列群P2を構成する。第5コイル導体部25と第6コイル導体部26は、電気的に並列に接続されて、第3並列群P3を構成する。第1並列群P1と第2並列群P2と第3並列群P3は、第1外部電極31と第2外部電極32の間に、電気的に直列に接続される。第1並列群P1と第1外部電極31は、電気的に並列に接続された第1、第2引出導体部51,52を介して、接続される。第3並列群P3と第2外部電極32は、電気的に並列に接続された第3、第4引出導体部53,54を介して、接続される。
具体的に述べると、第1コイル導体部21と第2コイル導体部22は、同一形状である。第1コイル導体部21の第1端と第2コイル導体部22の第1端は、接続部27を介して、第1、第2引出導体部51,52に接続され、第1、第2引出導体部51,52は、第1外部電極31に接続される。第1コイル導体部21の第2端と第2コイル導体部22の第2端は、接続部27を介して接続される。これにより、第1コイル導体部21と第2コイル導体部22は、同電位となる。接続部27は、磁性層11を第1方向Zに貫通し、第1方向Zに延在している。
第3コイル導体部23と第4コイル導体部24は、同一形状である。第3コイル導体部23の第1端と第4コイル導体部24の第1端は、接続部27を介して接続される。第3コイル導体部23の第2端と第4コイル導体部24の第2端は、接続部27を介して接続される。これにより、第3コイル導体部23と第4コイル導体部24は、同電位となる。
第5コイル導体部25と第6コイル導体部26は、同一形状である。第5コイル導体部25の第1端と第6コイル導体部26の第1端は、接続部27を介して接続される。第5コイル導体部25の第2端と第6コイル導体部26の第2端は、接続部27を介して、第3、第4引出導体部53,54に接続され、第3、第4引出導体部53,54は、第2外部電極32に接続される。これにより、第3コイル導体部23と第4コイル導体部24は、同電位となる。
第1、第2コイル導体部21,22の第2端と第3、第4コイル導体部23,24の第1端は、接続部27を介して接続される。第3、第4コイル導体部23,24の第2端と第5、第6コイル導体部25,26の第1端は、接続部27を介して接続される。これにより、第1、第2コイル導体部21,22(第1並列群P1)と第3、第4コイル導体部23,24(第2並列群P2)と第5、第6コイル導体部25,26(第3並列群P3)は、直列に接続される。
図3に示すように、引出導体部51〜54は、第1方向Zからみて、素体10におけるコイル導体部21〜24の径方向外側の領域であるサイドギャップ部10aに重なる。サイドギャップ部10aは、コイル導体部21〜24の側部と素体10の端面との間の領域である。このように、引出導体部51〜54をサイドギャップ部10aに重なるように配置することで、引出導体部51〜54の電気長を短くできて、引出導体部51〜54の抵抗値を小さくすることができる。
素体10は、第1方向Zに隣り合うコイル導体部21〜24の間に、引出導体部51〜54と第1方向Zに重なる第1空洞部41を設けている。第1空洞部41は、第3コイル導体部23と第4コイル導体部24の間に設けられている。第1空洞部41は、図2のハッチングに示すように、第1方向Zからみてコイル導体部21〜24に重なるように環状に形成されている。第1空洞部41は、例えば、磁性層11に塗布された樹脂材を焼成により焼失することで、形成される。
第1空洞部41は、第1空洞部41と重なる引出導体部51〜54から第1方向Zに1ピッチ以内になく2ピッチ以上離れた位置にある。1ピッチとは、第1方向Zにおいて引出導体部と第1空洞部41の間に、1つのコイル導体部を挟んでいることをいう。
具体的に述べると、第1、第2引出導体部51,52と重なる図3の右側の第1空洞部41は、第1、第2引出導体部51,52から3ピッチ離れた位置にある。つまり、第1、第2引出導体部51,52と第1空洞部41の間に、3つの第1〜第3コイル導体部21〜23を挟んでいる。
同様に、第3、第4引出導体部53,54と重なる図3の左側の第1空洞部41は、第3、第4引出導体部53,54から3ピッチ離れた位置にある。つまり、第3、第4引出導体部53,54と第1空洞部41の間に、3つの第4〜第6コイル導体部24〜26を挟んでいる。
したがって、第1空洞部41は、第1方向Zに隣り合う第3、第4コイル導体部23,24の間に位置するので、コイル導体部(特に、第1方向Zlの最外に位置する第1、第6コイル導体部21,26)の角から素体10の外部に達するひびの発生を低減できる。
具体的に述べると、リフロー時などコイル部品1を加熱すると、コイル導体部が膨張して素体10に応力が発生する。例えば、素体10がフェライトからなる場合、フェライトの線膨張係数は1×10−5(1/K)であり、コイル導体部が銀からなる場合、銀の線膨張係数は1.89×10−5(1/K)であり、コイル導体部の線膨張係数が、素体10の線膨張係数よりも大きくなる。
そして、第1方向Zlの最外に位置する第1、第6コイル導体部21,26の角にはこの応力が集中するため、素体10の外部方向に向けて外につながるひびが発生するおそれがある。そこで、素体10に第1空洞部41を設けることで、第1空洞部41によりコイル導体部が素体10に加える応力を緩和でき、第1、第6コイル導体部21,26の角から素体10の外部に向けて外へつながるひびの発生を抑制できる。
また、第1空洞部41は、第1空洞部41と重なる引出導体部51〜54から第1方向Zに2ピッチ以上(この実施形態では3ピッチ)離れた位置にあるので、第1空洞部41から素体10の外部に達するひびの発生を低減できる。
具体的に述べると、引出導体部51〜54に重なる素体10のサイドギャップ部10aには、引出導体部51〜54の収縮により、引張り応力が発生する。第1空洞部41による十分な応力緩和効果を得るため、第1空洞部41を引出導体部51〜54に重なるように配置するが、第1空洞部41の端部と引出導体部51〜54が近い場合、引張り応力の作用で、第1空洞部41の端部からひびが伸展して、素体10の外部に到達するおそれがある。そこで、引出導体部51〜54と第1空洞部41の距離を2ピッチ以上離すことで、第1空洞部41の端部に加わる引張り応力が低減され、第1空洞部41の端部から素体10の外部に向けて伸びるひびの長さを短くでき、ひびが素体10の外部まで到達することがなくなる。
図3に示すように、第1空洞部41は、コイル20の第1方向Zの中央部に位置している。つまり、第1空洞部41の上下に配置されたコイル導体部の数を数えたとき、等しい数(この実施形態では3つ)である。なお、第1空洞部41の上下に、異なる数のコイル導体部が配置されていてもよい。したがって、第1空洞部41を少なくしつつ、コイル導体部の角から素体10の外部に達するひびの発生を低減できる。
図3に示すように、第1空洞部41は、電気的に並列に接続された2層の第3、第4コイル導体部23,24の間に位置する。したがって、電気的に並列に接続された2層の第3、第4コイル導体部23,24の間に第1空洞部41を介してひびが発生しても、2層の第3、第4コイル導体部23,24は同電位であるためマイグレーションが発生しにくくショートパスが発生しにくいため、信頼性が低下しない。
図3に示すように、第1空洞部41の第1方向Zの最大厚みは、好ましくは、0.8μm以上でかつ10μm以下である。この最大厚みは、例えば、25℃の温度状態のときの厚みである。第1空洞部41の最大厚みは、同じ温度でのコイル導体の膨張厚みよりも大きい。したがって、使用する温度の上限(リフロー温度(例えば260℃))でも、第1空洞部41が消滅することなく維持でき、応力緩和効果が保持され、コイル導体部の角から素体の外部に達するひびの発生を一層低減できる。これに対して、第1空洞部41の最大厚みが小さすぎると、第1空洞部41が消滅するおそれがあり、第1空洞部41の最大厚みが大きすぎると、素体10の強度が低下する。
また、第1空洞部41の幅は、好ましくは、コイル導体部の幅の0.5倍以上である。これにより、応力緩和効果が得られ、コイル導体部の角から素体の外部に達するひびの発生を一層低減できる。
図2に示すように、接続部27は、好ましくは、第1空洞部41に接触する。つまり、接続部27は、第1空洞部41に露出する。したがって、接続部27の厚みは厚くて、接続部27の応力が発生しやすいが、接続部27は、第1空洞部41に接触しているため、第1空洞部41により接続部27の応力を緩和でき、接続部27の周囲の素体10のひびの発生を低減できる。
図4Aは、第2引出導体部52の横断面図である。第2引出導体部52の横断面とは、第2引出導体部52の延在する方向に直交する方向の断面をいう。図中、上下方向は第1方向Zであり、上側は第1空洞部41側である。
図4Aに示すように、第2引出導体部52の横断面において、第2の引出導体部52が第1空洞部41に対して凸であって、第2引出導体部52の最大厚みaと、第2引出導体部52の最大幅を通る基準面Sから第2引出導体部52の第1空洞部41側の第1面52aまでの最大距離bとの関係は、b/a>1/2である。つまり、第2引出導体部52の基準面Sに対して上側(第1空洞部41側)の断面積は、第2引出導体部52の基準面Sに対して下側(第1空洞部41の反対側)の断面積よりも大きい。
基準面Sは、第2引出導体部52の幅方向の左右の端部を通る。最大厚みaは、第2引出導体部52の幅方向の中央位置における第1方向Zの厚みである。最大距離bは、基準面Sから最大厚みaに対応する第1面52aまでの距離である。
第2引出導体部52の上側の第1面52aおよび下側の第2面52bは、凸形状である。第1面52aは、基準面Sよりも上側に位置する。第2面52bは、基準面Sよりも下側に位置する。第1面52aは、第2面52bよりも基準面Sから離れている。
なお、図4Bの第2引出導体部52Aに示すように、第2面52bは、基準面Sよりも上側にあってもよい。このとき、第2面52bは、凹形状である。また、図4Cの第2引出導体部52Bに示すように、第2面52bは、基準面Sと同一面であってもよい。このとき、第2面52bは、直線形状である。図4Bと図4Cの第2引出導体部52A,52Bは、b/a>1/2を満たす。
したがって、第2引出導体部52は、基準面Sに対して第1空洞部41側に突出した形状となり、第2引出導体部52は、素体10の第1空洞部41側のサイドギャップ部10aに押圧力を加えることができる。これにより、第1空洞部41からサイドギャップ部10aにひびが進まないようにして、第1空洞部41から素体10の外部に達するひびの発生を一層低減できる。
第3引出導体部53の構成は、第2引出導体部52と同様の構成である。これにより、第3引出導体部53は、素体10の第1空洞部41側のサイドギャップ部10aに押圧力を加えることができ、第1空洞部41からサイドギャップ部10aにひびが進まないようにできる。
第1引出導体部51の形状は、第2引出導体部52の形状を上下反転した形状であり、第4引出導体部54の形状は、第3引出導体部53の形状を上下反転した形状である。つまり、積層された第1、第2引出導体部51,52のうちの第1空洞部41側の第2引出導体部51が、b/a>1/2を満たし、積層された第3、第4引出導体部53,54のうちの第1空洞部41側の第3引出導体部53が、b/a>1/2を満たす。
b/a>1/2を満たす引出導体部(第2、第3引出導体部52,53)の製造方法を説明する。図5Aに示すように、磁性層11aにペースト状の引出導体層500(引出導体部)を塗布して、引出導体印刷シート101を複数形成する。図5Bに示すように、磁性層11aにペースト状のコイル導体層200(コイル導体部)を塗布し、さらに、磁性層11aに段差吸収用の磁性層11bを塗布して、コイル導体印刷シート102を複数形成する。そして、図2に示すように、複数の引出導体印刷シート101と複数のコイル導体印刷シート102を積層し圧着することで、引出導体部の第1空洞部側の面が、凸形状となり、b/a>1/2を満たす引出導体部を製造できる。
(第2実施形態)
図6は、本発明のコイル部品の第2実施形態を示す分解斜視図である。図7は、コイル部品の側面の断面図である。図8は、コイル部品の第1端面の断面図である。第2実施形態は、第1実施形態とは、空洞部の構成が相違する。この相違する構成を以下に説明する。その他の構成は、第1実施形態と同じ構成であり、第1実施形態と同一の符号を付してその説明を省略する。
図6と図7と図8に示すように、第2実施形態のコイル部品1Aでは、第1、第2引出導体部51,52と第1方向Zに重なる第1空洞部41と、第1、第2引出導体部51,52と第1方向Zに重ならない第2空洞部42とを設けている。
第1空洞部41は、第5コイル導体部25と第6コイル導体部26の間に設けられ、第1、第2引出導体部51,52から第1方向Zに5ピッチ離れた位置にある。したがって、第1空洞部41を第1、第2引出導体部51,52から一層離すことができ、第1空洞部41から素体10の外部に達するひびの発生を一層低減できる。
また、第1空洞部41は、第1方向Zの最外に位置する第6コイル導体部26とこれに隣り合う第5コイル導体部25の間に、位置している。したがって、第1空洞部41は、第6コイル導体部26の近くに配置しているので、応力の集中箇所である最外の第6コイル導体部26の角に対して、より大きな緩和効果を発揮し、第6コイル導体部26の角から素体10の外部に達するひびの発生をより効果的に低減できる。
第2空洞部42は、第1コイル導体部21と第2コイル導体部22の間に設けられ、第1、第2引出導体部51,52から第1方向Zに1ピッチ離れた位置にある。また、第2空洞部42は、第1方向Zからみて、第2空洞部42から平面方向(第1方向Zと直交する方向)に第1、第2引出導体部51,52の幅Wの1/2以上の距離Lをあけて離れた位置にある。したがって、第2空洞部42を第1、第2引出導体部51,52から離すことができ、第2空洞部42から素体10の外部に達するひびの発生を一層低減できる。
同様に、コイル部品1Aでは、第3、第4引出導体部53,54と第1方向Zに重なる第1空洞部41と、第3、第4引出導体部53,54と第1方向Zに重ならない第2空洞部42とを設けている。
第1空洞部41は、第1コイル導体部21と第2コイル導体部22の間に設けられ、第3、第4引出導体部53,54から第1方向Zに5ピッチ離れた位置にある。したがって、第1空洞部41を第3、第4引出導体部53,54から一層離すことができ、第1空洞部41から素体10の外部に達するひびの発生を一層低減できる。
第2空洞部42は、第5コイル導体部25と第6コイル導体部26の間に設けられ、第3、第4引出導体部53,54から第1方向Zに1ピッチ離れた位置にある。つまり、第2空洞部42は、第1方向Zの最外に位置する第6コイル導体部26とこの最外の第6コイル導体部26に隣り合う第5コイル導体部25との間に、位置している。
したがって、第2空洞部41は、第1方向Zに隣り合う第5、第6コイル導体部25,26の間に位置するので、コイル導体部の角から素体10の外部に達するひびの発生を一層低減できる。このとき、第2空洞部42は、第6コイル導体部26の近くに配置しているので、応力の集中箇所である最外の第6コイル導体部26の角に対して、より大きな緩和効果を発揮し、第6コイル導体部26の角から素体10の外部に達するひびの発生をより効果的に低減できる。
また、第2空洞部42は、第1方向Zからみて、第2空洞部42から平面方向(第1方向Zと直交する方向)に第3、第4引出導体部53,54の幅Wの1/2以上の距離Lをあけて離れた位置にある。したがって、第2空洞部42を第3、第4引出導体部53,54から離すことができ、第2空洞部42から素体10の外部に達するひびの発生を一層低減できる。
以上、第2実施形態のコイル部品1Aでは、第1、第2引出導体部51,52と第1方向Zに重なる第1空洞部41と、第3、第4引出導体部53,54と第1方向Zに重ならない第2空洞部42とは、同一の空洞部である。つまり、この空洞部は、第1方向Zからみて、第3、第4引出導体部53,54と重なる部分が途切れたC字状に形成されている。
また、第1、第2引出導体部51,52と第1方向Zに重ならない第2空洞部42と、第3、第4引出導体部53,54と第1方向Zに重なる第1空洞部41とは、同一の空洞部である。つまり、この空洞部は、第1方向Zからみて、第第1、第2引出導体部51,52と重なる部分が途切れたC字状に形成されている。
(第3実施形態)
図9は、本発明のコイル部品の第3実施形態を示す断面図である。第3実施形態は、第2実施形態とは、コイル導体部および空洞部の構成が相違する。この相違する構成を以下に説明する。その他の構成は、第2実施形態と同じ構成であり、第2実施形態と同一の符号を付してその説明を省略する。
図9に示すように、第3実施形態のコイル部品1Bでは、コイル導体部21〜24は、それぞれ、互いに面接触して第1方向Zに積層された複数(この実施形態では2層)のコイル導体層200を含む。つまり、コイル導体部21〜24は、コイル導体層200を複数回に渡って塗布されて、形成される。したがって、コイル導体部21〜24の断面積を増加でき、コイル導体部21〜24の直流抵抗を低減できる。
図9に示すように、第3実施形態のコイル部品1Bでは、第2実施形態のコイル部品1Aの空洞部に加えて、さらに、コイル20の第1方向Zの中央部に位置する第1空洞部41を有する。第1空洞部41は、第3コイル導体部23と第4コイル導体部24の間に設けられ、第1方向Zからみてコイル導体部21〜24に重なるように環状に形成されている。したがって、コイル導体部21〜24が厚く、コイル導体部の角に一層大きな応力が集中する場合でも、第1、第2空洞部41,42により大きな応力緩和の効果を発揮し、コイル導体部の角から素体10の外部に達するひびの発生を低減できる。
(第4実施形態)
次に、本発明のコイル部品の第4実施形態を説明する。第4実施形態は、第1実施形態の第1空洞部の位置(ピッチ)に関わらない。その他の構成は、第1実施形態と同じ構成であり、第1実施形態と同一の符号を付してその説明を省略する。
図1〜図3に示すコイル部品1と同様に、第4実施形態のコイル部品は、素体10と、素体10内に設けられ、螺旋状に巻回されたコイル20とを有する。コイル20は、第1方向Zに積層された複数のコイル導体部21〜24と複数の引出導体部51〜54とを有する。複数の引出導体部51〜54は、第1方向Zからみて、素体10のサイドギャップ部10aに重なる。
素体10は、第1方向Zに隣り合うコイル導体部21〜24の間に、引出導体部51〜54と第1方向Zに重なる第1空洞部41を設けている。第1空洞部41は、第1空洞部41と重なる引出導体部51〜54から第1方向Zに1ピッチまたは2ピッチ以上離れた位置にある。
図4A〜図4Cに示す第2引出導体部52,52A,52Bと同様に、第2引出導体部52の横断面において、第2引出導体部52の最大厚みaと、第2引出導体部52の最大幅を通る基準面Sから第2引出導体部52の第1空洞部41側の第1面52aまでの最大距離bとの関係は、b/a>1/2である。なお、第1、第3、第4引出導体部の構成について、第1実施形態と同様である。
したがって、第1空洞部41は、第1方向Zに隣り合うコイル導体部21〜24の間に位置するので、コイル導体部の角から素体10の外部に達するひびの発生を低減できる。また、第2引出導体部52は、基準面Sに対して第1空洞部41側に突出した形状となり、第2引出導体部52は、素体10の第1空洞部41側のサイドギャップ部10aに押圧力を加えることができる。これにより、第1空洞部41からサイドギャップ部10aにひびが進まないようにして、第1空洞部41から素体10の外部に達するひびの発生を低減できる。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で設計変更可能である。例えば、第1から第4実施形態のそれぞれの特徴点を様々に組み合わせてもよい。
前記第1実施形態では、引出導体部はb/a>1/2を満たさなくてもよく、第1空洞部は、第1空洞部と重なる引出導体部から第1方向に2ピッチ以上離れた位置にあればよい。前記第4実施形態では、第1空洞部は、第1空洞部と重なる引出導体部から第1方向に2ピッチ以上離れた位置になくてもよく、引出導体部はb/a>1/2を満たせばよい。
また、コイル導体部および引出導体部の数量の増減は自由である。また、第1空洞部および第2空洞部の数量の増減は自由である。また、電気的に並列に接続されるコイル導体部の数量は、1つまたは3つ以上であってもよい。
(実施例)
表1に、実施例1〜5と比較例1,2におけるひびの発生率を示す。
Figure 0006686991
実施例1は、第1実施形態に相当する。実施例2は、第2実施形態に相当する。実施例3は、第3実施形態に相当する。
実施例4は、第1実施形態において、1重コイル(各コイル導体部が直列に接続されている)であり、引出導体部はb/a>1/2を満たさない。
実施例5は、第1実施形態において、3重コイル(3つのコイル導体部が並列に接続されている)であり、引出導体部はb/a>1/2を満たさない。
比較例1は、第1実施形態において、第1空洞部がない。
比較例2は、第1実施形態において、第1空洞部が引出導体部から1ピッチの位置にあり、引出導体部はb/a>1/2を満たさない。
表1に示すように、実施例1〜5と比較例1,2のそれぞれのコイル部品の数量を40個として、ひびの発生の試験を行った。
この結果、実施例1〜3では、コイル導体部から素体の外部に達するひびも、空洞部から素体の外部方向に伸展するひびも発生しなかった。実施例4,5では、コイル導体部から素体の外部に達するひびは発生しなかったが、空洞部から素体の外部に達していないひびが僅かに発生した。空洞部から素体の外部に達していないひびは、コイル導体部の側面から素体のサイドギャップ部の幅の1/3以上まで伸展したひびである。しかし、このひびは、空洞部から素体の外部に達していない。したがって、実施例1〜5は、製品としては良品であり、本発明に含まれる。
一方、比較例1では、コイル導体部から素体の外部に達するひびが発生した。比較例2では、空洞部から素体の外部に達するひびが発生した。
1,1A,1B コイル部品
10 素体
10a サイドギャップ部
11 磁性層
20 コイル
21〜26 第1〜第6コイル導体部
27 接続部
31 第1外部電極
32 第2外部電極
41 第1空洞部
42 第2空洞部
51〜54 第1〜第4引出導体部
52A,52B 第2引出導体部
52a 第1面
Z 第1方向
S 基準面
W 幅
L 距離

Claims (14)

  1. 素体と、
    前記素体内に設けられ、螺旋状に巻回されたコイルと
    を備え、
    前記コイルは、第1方向に積層された複数のコイル導体部と複数の引出導体部とを有し、
    前記複数の引出導体部は、前記第1方向からみて、前記素体における前記コイル導体部の径方向外側の領域であるサイドギャップ部に重なり、
    前記素体は、前記第1方向に隣り合うコイル導体部の間に空洞部を備え、
    前記空洞部は、前記複数の引出導体部のうち第1の引出導体部と前記第1方向に重なる第1空洞部を含み、
    前記第1空洞部は、前記第1空洞部と重なる前記第1の引出導体部から前記第1方向に2ピッチ以上離れた位置にあり、
    前記素体のうち、前記第1方向において前記第1の引出導体部と重なり前記第1の引出導体部から2ピッチより近い領域には前記空洞部は存在せず、
    前記コイルは、前記第1方向に延在して複数のコイル導体部を接続する接続部を含み、前記接続部は、前記空洞部に接触する、コイル部品。
  2. 前記第1空洞部は、前記第1の引出導体部から前記第1方向に3ピッチ以上離れた位置にある、請求項1に記載のコイル部品。
  3. 前記空洞部は、前記第1の引出導体部と前記第1方向に重ならない第2空洞部を設けており、
    前記第2空洞部は、前記第1の引出導体部から平面方向に前記第1の引出導体部の幅の1/2以上の距離をあけて離れた位置にある、請求項1または2に記載のコイル部品。
  4. 前記第1空洞部は、前記コイルの前記第1方向の中央部に位置している、請求項1から3の何れか一つに記載のコイル部品。
  5. 前記第1空洞部は、前記第1方向の最外に位置するコイル導体部とこの最外のコイル導体部に隣り合うコイル導体部との間に、位置している、請求項3に記載のコイル部品。
  6. 前記素体は、第1空洞部を複数備える、請求項1または2に記載のコイル部品。
  7. 前記複数の第1空洞部同士は、2ピッチ以上の距離を開けて配置されている、請求項6に記載のコイル部品。
  8. 前記複数の第1空洞部のうちの一つは、前記第1方向の最外に位置するコイル導体部とこの最外のコイル導体部に隣り合うコイル導体部との間に、位置している、請求項6又は7に記載のコイル部品。
  9. 前記複数の第1空洞部のうちの一つは、前記コイルの前記第1方向の中央部に位置し、
    前記複数の第1空洞部のうちの他の一つは、前記第1方向の最外に位置するコイル導体部とこの最外のコイル導体部に隣り合うコイル導体部との間に、位置している、請求項6又は7に記載のコイル部品。
  10. 前記空洞部は、電気的に並列に接続された2層のコイル導体部の間に位置する、請求項1から9の何れか一つに記載のコイル部品。
  11. 前記第1の引出導体部の横断面において、前記第1の引出導体部が前記第1空洞部に対して凸であって、前記第1の引出導体部の最大厚みaと、前記第1の引出導体部の最大幅を通る基準面Sから前記第1の引出導体部の前記第1空洞部側の面までの最大距離bとの関係は、b/a>1/2である、請求項1から10の何れか一つに記載のコイル部品。
  12. 前記空洞部の前記第1方向の最大厚みは、0.8μm以上でかつ10μm以下である、請求項1から11の何れか一つに記載のコイル部品。
  13. 前記コイル導体部は、互いに面接触して前記第1方向に積層された複数のコイル導体層を含む、請求項1から12の何れか一つに記載のコイル部品。
  14. 素体と、
    前記素体内に設けられ、螺旋状に巻回されたコイルと
    を備え、
    前記コイルは、第1方向に積層され互いに接続された複数のコイル導体部と、コイル導体部に接続された複数の引出導体部とを有し、
    前記複数の引出導体部は、前記第1方向からみて、前記素体における前記コイル導体部の径方向外側の領域であるサイドギャップ部に重なり、
    前記素体は、前記第1方向に隣り合うコイル導体部の間に、第1の引出導体部と前記第1方向に重なる第1空洞部を設けており、
    前記第1の引出導体部の横断面において、前記第1の引出導体部が前記第1空洞部に対して凸であって、前記第1の引出導体部の最大厚みaと、前記第1の引出導体部の最大幅を通る基準面Sから前記第1の引出導体部の前記第1空洞部側の面までの最大距離bとの関係は、b/a>1/2であり、
    前記コイルは、前記第1方向に延在して複数のコイル導体部を接続する接続部を含み、前記接続部は、前記第1空洞部に接触する、コイル部品。
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