JP6686666B2 - エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物、硬化物、電気・電子回路用積層板及びエポキシ樹脂の製造方法 - Google Patents

エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物、硬化物、電気・電子回路用積層板及びエポキシ樹脂の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、低吸水性、耐熱性に優れたエポキシ樹脂に関する。また、該エポキシ樹脂と硬化剤とを含むエポキシ樹脂組成物及び低吸水性、耐熱性に優れたその硬化物並びに該エポキシ樹脂組成物からなる電気・電子回路用積層板に関する。
エポキシ樹脂は、耐熱性、接着性、耐水性、機械的強度及び電気的特性に優れていることから、接着剤、塗料、土木建築用材料、電気・電子部品の絶縁材料等、様々な分野で使用されている。特に、電気・電子分野では、絶縁注型、積層材料、封止材料等において幅広く使用されている。近年、電気・電子機器に使用される多層回路基板は、機器の小型化、軽量化及び高機能化が進んでおり、更なる多層化、高密度化、薄型化、軽量化と信頼性及び成形加工性の向上等が要求されている。
近年、電気・電子機器に使用されるプリント配線板は、機器の小型化、軽量化及び高機能化が進んでおり、特に多層プリント配線板に対し、更なる高多層化、高密度化、薄型化、軽量化と、信頼性及び成形加工性の向上等が要求されている。このように、配線の微細化が進んでいく中で、基板材料となる樹脂側への特性としては、より一層の高耐熱性が必要である。また、低吸水性も電気・電子回路用積層板等の電気・電子部品の材料となるエポキシ樹脂に要求される重要な性能である。吸水率が高いとリフローなどの加熱工程で水分が蒸発・膨張してクラックや剥離の原因となる。また、イオンマイグレーションによる絶縁信頼性の低下や水分子の分極による誘電損失増大などを抑制する点からも、低吸水性であることが必要である。
特許文献1には、特定の環状骨格を有するビスフェノール構造と特定のイミド構造をあわせもつエポキシ樹脂が開示されている。
特開2014−132074号公報
特許文献1に記載のエポキシ樹脂は、シクロヘキサノンなどのケトン系溶剤に対する溶剤溶解性、低線膨張性、耐熱性に優れるものの、我々の検討の結果、低吸水性が不十分であることが判明した。
本発明の課題は、上記問題点を解決し、低吸水性及び耐熱性に優れたエポキシ樹脂の提供である。低吸水性に優れると、プリント配線板等の電気・電子回路用積層板の絶縁信頼性や誘電特性の向上の点で有利である。即ち、低吸水性及び耐熱性の両方に優れると、高い信頼性の要求される電気・電子回路用積層板等の用途において有利である。
上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明者らは、分子末端にエポキシ基を有する高分子型エステル化エポキシ樹脂の分子骨格に特定のイミド構造を導入し、更に、脂肪族又は芳香族カルボニル基を有する構造であることによって、低吸水性と耐熱性に優れた高分子量型エポキシ樹脂が得られることを見出した。即ち本発明の要旨は以下の[1]〜[13]に存する。
[1]下記式(1)で表され、重量平均分子量が5,000〜200,000、エポキシ当
量が2,000〜50,000g/当量、かつエポキシ当量が数平均分子量以下であるエポキシ樹脂。
Figure 0006686666
(上記式(1)中、Aは二価の連結基を表すが、少なくとも上記式(2)で表される化学
構造及び上記式(3)で表される化学構造を有する二価の基を含み、R1及びR2は互い
に同一でも異なっていてもよく、水素原子又は上記式(4)で表される基であり、少なく
ともいずれか一方は上記式(4)で表される基である。R3の5モル%以上は炭素数
10の脂肪族カルボニル基又は芳香族カルボニル基で、残りは水素原子であり、nは繰り
返し数の平均値であり5以上500以下である。上記式(2)、(3)中、X1、X2は
それぞれ独立に直接結合、炭素数1〜13の二価の炭化水素基、−O−、−S−、−SO
2−、−C(CF3)2−及び−CO−から選ばれる基であり、複数のR4は、それぞれ
互いに同一であっても異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭
素数1〜12のアルコキシ基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数〜12のアルケニ
ル基及び炭素数〜12のアルキニル基から任意に選ばれる基である。
R5及びR6は、それぞれ互いに同一であっても異なっていてもよく、複数のR5及び
R6は、それぞれ互いに同一であっても異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜10
の炭化水素基、ヒドロキシ基及びハロゲン元素から任意に選ばれる基である。)
[2]前記Aに対し、前記式(3)で表される化学構造を有する二価の基を4モル%以上含む、上記[1]に記載のエポキシ樹脂。
[3] 前記式(2)で表される化学構造を有する二価の基が、下記式(5)及び/又は(
6)を含む上記[1]又は[2]に記載のエポキシ樹脂。
Figure 0006686666
[4] 前記Aに対し、前記式(5)及び/又は前記式(6)で表される化学構造を有する
二価の基を合計で5モル%以上含む、上記[3]に記載のエポキシ樹脂。
[5] 前記式(2)で表される化学構造を有する二価の基が、前記式(5)及び/又は前
記式(6)である、上記[3]又は[4]の何れかに記載のエポキシ樹脂。
[6]上記[1]及至[5]の何れかに記載のエポキシ樹脂と、硬化剤を含むエポキシ樹脂組成
物。
[7]前記エポキシ樹脂の固形分100重量部に対し、前記硬化剤を固形分で0.1〜10
0重量部含む、上記[6]に記載のエポキシ樹脂組成物。
[8]前記エポキシ樹脂と他のエポキシ樹脂を含み、当該エポキシ樹脂と当該他のエポキシ樹脂との固形分の重量比が、99/1〜1/99である、前記[6]又は[7]に記載のエポキシ樹脂組成物。
[9]前記エポキシ樹脂と他のエポキシ樹脂の固形分の合計100重量部に対し、前記硬化剤を固形分で0.1〜100重量部含む、上記[8]に記載のエポキシ樹脂組成物。
[10]活性エステル系硬化剤からなる群から選ばれる少なくとも1種である、上記[6]乃至[9]のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
[11]前記[6]乃至[10]のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物を硬化してなる硬化物。
[12] 前記[6]乃至[10]のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物を用いてなる電気・
電子回路用積層板。
[13]下記式[7]で表される2官能エポキシ樹脂と、下記式[8]で表されるジエステル系
化合物と下記式[9]で表されるビスフェノール化合物を反応させることを特徴とする前記
[1]乃至[5]の何れかに記載のエポキシ樹脂を得る製造方法。
Figure 0006686666
(上記式(7)、(8)、(9)中、A’は二価の連結基を表すが、少なくとも前記式(2)及び/又は(3)で表される化学構造を有する二価の基を含み、R’の5モル%以上は炭素数1〜10の脂肪族カルボニル基又は芳香族カルボニル基で、残りは水素原子であり、mは繰り返し数の平均値であり0以上6以下である。但し、式(7)、(8)、(9)中のA’の少なくとも何れかは、前記式(2)で表される化学構造を有する二価の基を含み、式(7)、(8)、(9)中のA’の少なくとも何れかは、前記式(3)で表される化学構造を有する二価の基を含む。)
本発明によれば、低吸水性及び耐熱性に優れたエポキシ樹脂を提供することができる。また、このエポキシ樹脂を用いたエポキシ樹脂組成物で、低吸水性、耐熱性に優れた硬化物を提供することができる。このため、本発明のエポキシ樹脂及びエポキシ樹脂組成物は、接着剤、塗料、土木用建築材料、電気・電子部品の絶縁材料等、様々な分野に適用可能であり、特に電気・電子分野における絶縁注型、積層材料、封止材料等として有用である。本発明のエポキシ樹脂及びそれを含むエポキシ樹脂組成物は、多層プリント配線基板、キャパシタ等の電気・電子回路用積層板、フィルム状接着剤、液状接着剤等の接着剤、半導体封止材料、アンダーフィル材料、3D−LSI用インターチップフィル、絶縁シート、プリプレグ、放熱基板等に好適に用いることができる。
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明するが、以下に記載する説明は、本発明の実施の形態の一例であり、本発明はその要旨を超えない限り、以下の記載内容に限定されるものではない。なお、本明細書において「〜」という表現を用いる場合、その前後の数値又は物性値を含む表現として用いるものとする。
〔エポキシ樹脂〕
本発明のエポキシ樹脂は、下記式(1)で表され、重量平均分子量が5,000〜200,000、エポキシ当量が2,000〜50,000g/当量、かつエポキシ当量が数平均分子量以下であるものである。
Figure 0006686666
(上記式(1)中、Aは二価の連結基を表すが、少なくとも上記式(2)で表される化学
構造及び上記式(3)で表される化学構造を有する二価の基を含み、R1及びR2は互い
に同一でも異なっていてもよく、水素原子又は上記式(4)で表される化学構造であり、
少なくともいずれか一方は上記式(4)で表される基である。R3の5モル%以上は炭素
〜10の脂肪族カルボニル基又は芳香族カルボニル基で、残りは水素原子であり、n
は繰り返し数の平均値であり5以上500以下である。上記式(2)、(3)中、X1、
X2はそれぞれ独立に直接結合、炭素数1〜13の2価の炭化水素基、−O−、−S−、
−SO2−、−C(CF3)2−及び−CO−から選ばれる基であり、複数のR4は、そ
れぞれ互いに同一であっても異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜12のアルキル
基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数〜12のア
ルケニル基及び炭素数〜12のアルキニル基から任意に選ばれる基である。
本発明のエポキシ樹脂が低吸水性及び耐熱性に優れる理由は、イミド基を有する式(3)の構造により優れた耐熱性を得ている一方で、式(1)の構造に含まれるエステル基、具体的には式(1)の構造中のRの少なくとも一部である脂肪族又は芳香族カルボニル基によって極性が適度に低くなり、優れた低吸水性が発現することによると推定される。
<化学構造>
前記式(1)中、Aは二価の連結基(但し、直接結合を除く)を表すが、少なくとも上記式(2)で表される化学構造及び上記式(3)で表される化学構造を有する二価の基を含む。即ち、Aは前記式(2)で表される化学構造及び前記式(3)で表される構造を含む。
前記式(1)中、Aに対し前記式(2)で表される化学構造を有する2価の基は、通常、合計で5モル%以上、より好ましくは10モル%以上、更に好ましくは20モル%以上、特に好ましくは30モル%以上含む。上限値は特に限定されるものではないが96%以下が好ましい。
一方、前記式(1)中、Aに対し前記式(3)で表される化学構造を有する二価の基を4モル%以上含むのが好ましく、8モル%以上であるのが更に好ましい。Aとして含まれる前記式(3)の上限は通常60モル%以下、より好ましくは50モル%以下、更に好ましくは40モル%以下である。特に、Aとして含まれる前記式(3)がこの範囲であることにより、耐熱性を更に向上させられるとともに、樹脂のハンドリング性も更に良好に確保できる。
前記式(1)中のAは、前記式(2)及び(3)以外の化学構造を有する2価の基を含んでいてもよい。前記式(2)及び(3)以外の化学構造を有する2価の基としては、例えば、炭素数2〜12の2価の脂肪族炭化水素基等が挙げられる。
前記式(2)中、Xは直接結合、炭素数1〜13の2価の炭化水素基、−O−、−S−、−SO−、−C(CF−及び−CO−から選ばれる基である。
ここで、前記式(2)のXにおける炭素数1〜13の2価の炭化水素基としては次のようなものが挙げられる。例えば、−CH−、−CH(CH)−、−C(CH−、−C(CF−、−CHPh−、−C(CH)Ph−、−CPh−、9,9−フルオレニレン基、1,1−シクロプロピレン基、1,1−シクロブチレン基、1,1−シクロペンチレン基、1,1−シクロヘキシレン基、3,3,5−トリメチル−1,1−シクロヘキシレン基、1,1−シクロドデシレン基、1,2−エチレン基、1,2−シクロプロピレン基、1,2−シクロブチレン基、1,2−シクロペンチレン基、1,2−シクロヘキシレン基、1,2−フェニレン基、1,3−プロピレン基、1,3−シクロブチレン基、1,3−シクロペンチレン基、1,3−シクロヘキシレン基、1,3−フェニレン基、1,4−ブチレン基、1,4−シクロヘキシレン基、1,4−フェニレン基等である。
これらの中でも、二つの芳香環の回転自由度が低い方が耐熱性に優れる傾向にあることから、Xは直接結合、−CH−、−CH(CH)−、−C(CH−、−C(CF−、−CHPh−、−C(CH)Ph−、−CPh−、9,9−フルオレニレン基、1,1−シクロヘキシレン基、3,3,5−トリメチル−1,1−シクロヘキシレン基、1,1−シクロドデシレン基、−O−、−S−、−SO−、−CO−等のように、二つの芳香環の連結に関与する原子数が0又は1のものが好ましい。これらの中でも直接結合、−CH−、−C(CH−、−C(CF−、9,9−フルオレニレン基、3,3,5−トリメチル−1,1−シクロヘキシレン基、1,1−シクロドデシレン基がより好ましく、直接結合、−C(CF−、9,9−フルオレニレン基、3,3,5−トリメチル−1,1−シクロヘキシレン基、1,1−シクロドデシレン基がさらに好ましく、直接結合が特に好ましい。
また、Xが直接結合である場合、そのビフェニル骨格は、2,2’−ビフェニル骨格、2,3’−ビフェニル骨格、2,4’−ビフェニル骨格、3,3’−ビフェニル骨格、3,4’−ビフェニル骨格、4,4’−ビフェニル骨格のいずれでもよいが、好ましくは4,4’−ビフェニル骨格である。一方、Xが−CH−、−CH(CH)−、−C(CH−、−C(CF−、−CHPh−、−C(CH)Ph−、−CPh−、9,9−フルオレニレン基、1,1−シクロヘキシレン基、3,3,5−トリメチル−1,1−シクロヘキシレン基、1,1−シクロドデシレン基、−O−、−S−、−SO−、−CO−等である場合、これらの芳香環における結合位置は、2,2’−位、2,3’ −位、2,4’ −位、3,3’−位、3,4’− 位、4,4’− 位のいずれで
もよいが、好ましくは4,4’−位である。
前記式(2)において、複数のRは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数1〜12のアルケニル基、炭素数1〜12のアルキニル基から任意に選ばれる基である。
ここで、前記式(2)におけるRの炭素数1〜12のアルキル基としては次のようなものが挙げられる。例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、シクロヘキシル基、n−ヘプチル基、シクロヘプチル基、メチルシクロヘキシル基、n−オクチル基、シクロオクチル基、n−ノニル基、3,3,5−トリメチルシクロヘキシル基、n−デシル基、シクロデシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、シクロドデシル基、ベンジル基、メチルベンジル基、ジメチルベンジル基、トリメチルベンジル基、ナフチルメチル基、フェネチル基、2−フェニルイソプロピル基等である。
また、前記式(2)におけるRの炭素数1〜12のアルコキシ基としては次のようなものが挙げられる。例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペントキシ基、イソペントキシ基、ネオペントキシ基、tert−ペントキシ基、シクロペントキシ基、n−ヘキシロキシ基、イソヘキシロキシ基、シクロヘキシロキシ基、n−ヘプトキシ基、シクロヘプトキシ基、メチルシクロヘキシロキシ基、n−オクチロキシ基、シクロオクチロキシ基、n−ノニロキシ基、3,3,5−トリメチルシクロヘキシロキシ基、n−デシロキシ基、シクロデシロキシ基、n−ウンデシロキシ基、n−ドデシロキシ基、シクロドデシロキシ基、ベンジロキシ基、メチルベンジロキシ基、ジメチルベンジロキシ基、トリメチルベンジロキシ基、ナフチルメトキシ基、フェネチロキシ基、2−フェニルイソプロポキシ基等である。
前記式(2)におけるRの炭素数6〜12のアリール基としては次のようなものが挙げられる。例えば、フェニル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、エチルフェニル基、スチリル基、キシリル基、n−プロピルフェニル基、イソプロピルフェニル基、メシチル基、エチニルフェニル基、ナフチル基、ビニルナフチル基等である。
前記式(2)におけるRの炭素数2〜12のアルケニル基としては次のようなものが挙げられる。例えば、ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、1−メチルビニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1,3−ブタジエニル基、シクロヘキセニル基、シクロヘキサジエニル基、シンナミル基、ナフチルビニル基等である。
前記式(2)におけるRの炭素数2〜12のアルキニル基としては次のようなものが挙げられる。例えば、エチニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基、1−ブチニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基、1,3−ブタンジエニル基、フェニルエチニル基、ナフチルエチニル基等である。
以上で挙げた中でも、前記式(2)のRとしては、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、特に好ましくは水素原子、メチル基である。これは置換基が立体的に大きすぎると、分子間の凝集が妨げられ、耐熱性が低下する可能性があるためである。また、Rが、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基の場合、Rの水素原子以外の置換基数は2または4であることが好ましく、更に、Rの置換数が2である場合、該アルキル基は2−位及び2’−位にあることが好ましく、Rの置換数が4である場合、該アル
キル基は2−位、2’−位、6−位及び6’−位にあることが好ましい。
本発明のエポキシ樹脂は、特に、前記式(2)で表される化学構造を有する二価の基が、下記式(5)及び/又は(6)を含むのが、耐熱性の点で好ましく、前記式(2)中、下記式(5)及び/又は下記式(6)で表される化学構造を有する二価の基を合計で5モル%以上含むのが好ましく、より好ましくは10モル%以上、更に好ましくは20モル%以上であり、特に好ましくは30モル%以上である。なかでも、上記と同様の理由から、前記式(2)で表される化学構造が、下記式(5)及び/又は(6)であるのが好ましい。
Figure 0006686666
前記式(3)中、Rは、水素原子、炭素数1〜10の炭化水素基、ヒドロキシ基又はハロゲン元素であり、互いに同一であっても異なっていてもよく、ベンゼン環上の隣接した炭素原子に結合した2つのRは、互いに結合して炭素数4〜20の環状構造を形成してもよい。Rは、好ましくは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、臭素原子、フッ素原子であり、より好ましくは水素原子、メチル基である。なお、Rが炭素数1〜10の炭化水素基又はハロゲン元素である場合、その置換位置は、酸素及び/又は窒素が結合する炭素に対してオルト位であることが好ましい。また、Rが互いに結合して炭素数4〜20の環状構造を形成する場合、その環状構造としては、芳香環を含んでいてもよく、例えば、ベンゼン環(炭素数4)、ナフタレン環(炭素数8)、シクロヘキセン環(炭素数4)等が挙げられる。なお、ここでいう環状構造の炭素数については、式(3)において、Rが直接結合している芳香環上の炭素についてはRとはみなされないため、例えば、Rが互いに結合してベンゼン環を形成している場合、その炭素数は4と数えることとする。
前記式(3)中、Rは、水素原子、炭素数1〜10の炭化水素基又はハロゲン元素であり、互いに同一であっても異なっていてもよく、ベンゼン環上の隣接した炭素原子に結合した2つのRは、互いに結合して炭素数4〜20の環状構造を形成してもよい。Rは、好ましくは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、臭素原子、フッ素原子であり、より好ましくは水素原子、メチル基である。なお、Rが炭素数1〜10の炭化水素基又はハロゲン元素である場合、その置換位置は、X2が結合している炭素のオルト位であることが好ましい。また、Rが互いに結合して炭素数4〜20の環状構造を形成する場合、その環状構造としては、芳香環を含んでいてもよく、例えば、ベンゼン環(炭素数4)、ナフタレン環(炭素数8)、シクロヘキセン環(炭素数4)等が挙げられる。
前記式(3)中、Xは、直接結合、炭素数1〜13の2価の炭化水素基、−O−、−S−、−SO−、−C(CF−及び−CO−から選ばれる基である。これらの中でもXとしては、直接結合、−O−、−C(CF3)2が好ましく、直接結合が最も好
ましい。
前記式(1)において、R及びRは互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子又は前記式(4)で表される化学構造であり、少なくともいずれか一方は前記式(4)で表される基である。
前記式(1)におけるR3の5モル%以上は炭素数〜10の脂肪族カルボニル基又は
芳香族カルボニル基で、残りは水素原子である。本発明のエポキシ樹脂は、R3の5モル
%以上が炭素数1〜10の脂肪族カルボニル基又は芳香族カルボニル基であることにより
、低吸水性が良好となる傾向があり、その割合は、好ましくは、20モル%以上、更に好
ましくは30モル%以上である。その上限は特に限定されないが、製造効率の観点から、
通常、99モル%以下であり、好ましくは95モル%以下である。
前記式(1)におけるR3の炭素数〜10の脂肪族カルボニル基としては、アセチル
基、プロパノイル基、イソプロパノイル基、ブタノイル基、イソブタノイル基、sec−
ブタノイル基、tert−ブタノイル基、ペンタノイル基、イソペンタノイル基、ヘキサ
ノイル基、ヘプタノイル基、シクロヘキシルカルボニル基、オクタノイル基、デカノイル
基、アセトアセチル基、フェニルプロパノイル基、シンナミル基等が挙げられる。中でも
炭素数2〜4のものがより好ましく、具体的にはアセチル基、プロパノイル基、ブタノイ
ル基、アセトアセチル基が好ましい。
前記式(1)におけるR3の炭素数〜10(実質的には炭素数5〜10)の芳香族カ
ルボニル基としては、ベンゾイル基、メチルベンゾイル基、メトキシベンゾイル基、フリ
ルカルボニル基等が挙げられ、中でもベンゾイル基が好ましい。
本発明のエポキシ樹脂は、通常、これらの末端や置換基を有する分子や、次に説明する繰り返し数nの異なる分子等の混合物である。
前記式(1)中、nは繰り返し数であり、平均値である。その値の範囲は製膜性の観点から5以上であり、また、樹脂の取り扱い性の観点から500以下である。製膜性を更に良好なものとする観点から好ましくは10以上であり、より好ましくは15以上であり、一方、樹脂の取り扱い性を更に良好なものとする観点から好ましくは200以下であり、より好ましくは100以下である。n数はゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC法)により得られた数平均分子量Mnより算出することができる。GPC法については具体例を後掲実施例において説明する。
溶剤溶解性と耐熱性のバランスをとるため、式(1)中に含まれる式(2)で表される化学構造と式(3)で表される化学構造とのモル比([式(2)で表される化学構造のモル数]/[式(3)で表される化学構造のモル数])は、溶剤溶解性の観点から1/99以上であることが好ましく、10/90以上であることがより好ましく、20/80以上であることが更に好ましく、40/60以上であることが特に好ましい。一方、耐熱性の観点から99/1以下であることが好ましく、97/3以下であることがより好ましい。
<重量平均分子量(Mw)>
本発明のエポキシ樹脂の重量平均分子量(Mw)は5,000〜200,000である。重量平均分子量が5,000より低いものでは製膜性や伸び性が低くなり、200,000より高いと樹脂の取り扱いが困難となる。本発明のエポキシ樹脂の重量平均分子量(Mw)は、製膜性や伸び性を向上させる観点から、10,000以上が好ましく、15,000以上がより好ましく、一方、取り扱い性を良好なものとする観点から、160,000以下が好ましく、120,000以下がより好ましく、80,000以下が更に好ま
しい。なお、エポキシ樹脂の重量平均分子量及び数平均分子量は前述のゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC法)により測定することができる。
<エポキシ当量>
本発明のエポキシ樹脂のエポキシ当量は、2,000〜50,000g/当量の範囲である。また、本発明のエポキシ樹脂のエポキシ当量は、本発明のエポキシ樹脂の数平均分子量以下である。なお、これは、本発明のエポキシ樹脂のエポキシ当量の数値と、本発明のエポキシ樹脂の数平均分子量の数値とを対比したものである。エポキシ当量はエポキシ基当たりの分子量であるから、エポキシ当量が数平均分子量以下であることは、平均で一分子当たり一つ以上のエポキシ基が含まれていることを意味する。これにより、本発明のエポキシ樹脂はそれ自体が硬化反応に関与し、架橋構造に組み込まれることが可能である。
<エポキシ樹脂の製造方法>
本発明のエポキシ樹脂は、例えば、下記式(7)で表される2官能エポキシ樹脂と、下記式(8)で表されるジエステル系化合物、下記式(9)で表されるフェノール化合物とを反応させて得られる。理論的には、公知の方法で合成されたフェノキシ樹脂(高分子量エポキシ樹脂)の二級水酸基を後工程でアシル化する方法でも合成可能と思われるが、実際にはアシル化の反応中に生成する塩化水素やカルボン酸によって末端のエポキシ基が消失してしまうため、本法を用いることが好ましい。
Figure 0006686666
(上記式(7)、(8)、(9)中、A’は二価の連結基を表すが、少なくとも前記式(
2)及び/又は(3)で表される化学構造を含み、R’3の5モル%以上は炭素数〜1
0の脂肪族カルボニル基又は芳香族カルボニル基で、残りは水素原子であり、mは繰り返
し数の平均値であり0以上6以下である。但し、式(7)、(8)、(9)中のA’の少
なくとも何れかは、前記式(2)で表される化学構造を有する二価の基を含み、式(7)
、(8)、(9)中のA’の少なくとも何れかは、前記式(3)で表される化学構造を有
する二価の基を含む。)
本発明のエポキシ樹脂の製造に用いられる2官能エポキシ樹脂は、前記式(7)で表されるエポキシ樹脂であり、例えば、前記式(9)で表されるビスフェノール系化合物を、公知の方法によってエピハロヒドリンと縮合させて得られるエポキシ樹脂等が挙げられる。
また本発明のエポキシ樹脂の製造に用いられるジエステル化合物は、前記式(8)で表されるものであり、例えば、前記式(9)で表されるビスフェノール系化合物を、酸クロリドや酸無水物、あるいはカルボン酸等との縮合反応でアシル化して得られる。
前記式(2)で表される化学構造を有する二価の基は、それぞれ前記式(7)、(8)、(9)中のA’の化学構造として、前記式(7)、(8)、(9)のどれに含まれていてもよい。ただし、前記式(7)、(8)、(9)のうち少なくともいずれか一つには、A’の化学構造として、必ず式(2)で表される化学構造を有する二価の基を含む。
しかし、エポキシ基との反応性を考慮すると、前記式(8)は前記式(2)で表される構造を有する二価の基を含むことが好ましい。
式(3)で表される化学構造を有する二価の基は、それぞれ前記式(7)、(8)、(9)中のA’の化学構造として、前記式(7)、(8)、(9)のどれに含まれていてもよい。ただし、前記式(7)、(8)、(9)のうち少なくともいずれか一つには、A’の化学構造として、必ず式(3)で表される化学構造を有する二価の基を含む。
尚、前記(7)、(8)、(9)中の、A’に含まれる前記式(2)及び(3)で表される化学構造を有する二価の基の置換基や連結基の好ましいものは、上記式(2)及び(3)における前記説明と同様であり、前記式(2)及び(3)で表される化学構造を有する二価の基以外のA’は、前記式Aにおける場合と同様である。
前記式(8)と(9)の割合は1/99〜99/1の任意の値を取ることができるが、耐熱性と溶剤溶解性のバランスをとるためには、モル比([式(8)で表される化合物のモル数]/[式(9)で表される化学構造のモル数])が、10/90以上であることがより好ましく、20/80以上であることが更に好ましく、30/70以上であることが特に好ましく、一方、99/1以下であることが好ましく、95/5以下であることがより好ましい。
前記式(7)におけるmは繰り返し数の平均値であり、0以上6以下である。公知の方法で前記式(9)のビスフェノール化合物とエピクロロヒドリンを反応させると、mは0より大きくなるのが通常である。mを0とするためには、公知の方法で製造したエポキシ樹脂を蒸留・晶析等の手法で高度に精製するか、または前記式(9)のビスフェノール化合物をアリル化した後に、オレフィン部分を酸化することでエポキシ化する方法がある。これにより、本発明のエポキシ樹脂は二級水酸基を含まないものとなり、吸湿性・誘電特性を更に改良することができる。一方で、例えば金属に対する接着性を微調整する際に、適当なm数のエポキシ樹脂を用いることで、吸湿性を始めとする他の物性に大きな影響を及ぼさない範囲で、本発明のエポキシ樹脂中に敢えて適量の二級水酸基を存在させることができる。
前記式(7)、(8)、(9)で表される化学構造におけるA’全体に対して式(2)で表される化学構造を有する二価の基及び式(3)で表される化学構造を有する二価の基の合計のモル数は、1モル%以上が好ましく、5モル%以上が更に好ましく、20モル%以上がより好ましく、30モル%以上が特に好ましい。また、その上限は100モル%であり、99モル%以下が好ましく、96モル%以下がより好ましい。
前記式(7)、(8)、(9)中、前記式(2) で表される化学構造を有する二価の
基と前記式(3)で表される化学構造を有する二価の基とのモル比([式(2)で表される化学構造のモル数]/[式(3)で表される化学構造のモル数])が、1/99〜99/1であることが溶剤溶解性、耐熱性等の物性のバランスをとる観点から好ましい。この効果を高めるため、10/90以上であることがより好ましく、20/80以上であることが更に好ましく、40/60以上であることが特に好ましく、一方、99/1以下であることが好ましく、97/3以下であることがより好ましい。
本発明のエポキシ樹脂の製造において、上記の2官能エポキシ樹脂、ジエステル系化合物、フェノール性化合物の使用量は、その配合当量比で、(エポキシ基):((エステル基)+(フェノール性水酸基))=1〜1.2:1となるようにするのが好ましい。この当量比が上記範囲であると、分子末端にエポキシ基を有した状態での高分子量化を進行させやすくなるために好ましい。
本発明のエポキシ樹脂の合成には触媒を用いてもよく、その触媒としては、エポキシ基とエステル基との反応を進めるような触媒能を持つ化合物であればどのようなものでもよい。例えば、第3級アミン、環状アミン類、イミダゾール類、有機リン化合物、第4級アンモニウム塩等が挙げられる。
第3級アミンの具体例としては、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリエタノールアミン、ベンジルジメチルアミン、ピリジン、4−(ジメチルアミノ)ピリジン等が挙げられる。
環状アミン類の具体例としては、1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7、1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]ノネン−5等が挙げられる。
イミダゾール類の具体例としては、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール等が挙げられる。
有機リン化合物の具体例としては、トリ−n−プロピルホスフィン、トリ−n−ブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリス(p−トリル)ホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリ(tert−ブチル)ホスフィン、トリス(p−メトキシフェニル)ホスフィン、テトラメチルホスホニウムブロマイド、テトラメチルホスホニウムアイオダイド、テトラメチルホスホニウムハイドロオキサイド、テトラブチルホスホニウムハイドロオキサイド、トリメチルシクロヘキシルホスホニウムクロライド、トリメチルシクロヘキシルホスホニウムブロマイド、トリメチルベンジルホスホニウムクロライド、トリメチルベンジルホスホニウムブロマイド、テトラフェニルホスホニウムブロマイド、トリフェニルメチルホスホニウムブロマイド、トリフェニルメチルホスホニウムアイオダイド、トリフェニルエチルホスホニウムクロライド、トリフェニルエチルホスホニウムブロマイド、トリフェニルエチルホスホニウムアイオダイド、トリフェニルベンジルホスホニウムクロライド、トリフェニルベンジルホスホニウムブロマイド等が挙げられる。
以上に挙げた触媒の中でも4−(ジメチルアミノ)ピリジン、1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7、1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]ノネン−5、2−エチル−4−メチルイミダゾール、トリス(p−トリル)ホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリ(tert−ブチル)ホスフィン、トリス(p−メトキシフェニル)ホスフィンが好ましく、特に4−(ジメチルアミノ)ピリジン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7、1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]ノネン−5、2−エチル−4−メチルイミダゾールが好ましい。また、触媒は1種のみを使用することも、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
触媒の使用量は反応固形分中、通常0.001〜1重量%であるが、これらの化合物を触媒として使用した場合、得られるエポキシ樹脂中にこれらが触媒残渣として残留し、プリント配線板の絶縁特性を悪化させたり、組成物のポットライフを短縮させたりするおそれがあるので、エポキシ樹脂中の窒素の含有量が好ましくは2000ppm以下であり、
また、エポキシ樹脂中のリンの含有量が好ましくは2000ppm以下である。更に好ましくは、エポキシ樹脂中の窒素の含有量が1000ppm以下であり、エポキシ樹脂中のリンの含有量が1000ppm以下である。
本発明のエポキシ樹脂は、その製造時の合成反応の工程において、反応用の溶媒を用いてもよく、その溶媒としては、エポキシ樹脂を溶解するものであればどのようなものでもよい。例えば、芳香族系溶媒、ケトン系溶媒、アミド系溶媒、グリコールエーテル系溶媒等が挙げられる。溶媒は1種のみで用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
芳香族系溶媒の具体例としては、ベンゼン、トルエン、キシレン等が挙げられる。ケトン系溶媒の具体例としては、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン、4−ヘプタノン、2−オクタノン、シクロヘキサノン、アセチルアセトン、ジオキサン等が挙げられる。
アミド系溶媒の具体例としては、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、2−ピロリドン、N−メチルピロリドン等が挙げられる。
グリコールエーテル系溶媒の具体例としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等が挙げられる。
エポキシ樹脂の製造時の合成反応における固形分濃度は35〜95重量%が好ましい。また、反応途中で高粘性生成物が生じたときは溶媒を追加添加して反応を続けることもできる。反応終了後、溶媒は必要に応じて、除去することもできるし、更に追加することもできる。
エポキシ樹脂の製造において、2官能エポキシ樹脂とジエステル系化合物との重合反応は使用する触媒が分解しない程度の反応温度で実施される。反応温度が高すぎると触媒が分解して反応が停止したり、生成するエポキシ樹脂が劣化したりするおそれがある。逆に温度が低すぎると十分に反応が進まないことがある。これらの理由から反応温度は、好ましくは50〜230℃、より好ましくは120〜200℃である。また、反応時間は通常1〜12時間、好ましくは3〜10時間である。アセトンやメチルエチルケトンのような低沸点溶媒を使用する場合には、オートクレーブを使用して高圧下で反応を行うことで反応温度を確保することができる。
〔エポキシ樹脂組成物〕
本発明のエポキシ樹脂組成物は、少なくとも前述した本発明のエポキシ樹脂と硬化剤とを含むエポキシ樹脂組成物である。また、本発明のエポキシ樹脂組成物には、必要に応じて、他のエポキシ樹脂、無機フィラー、カップリング剤、酸化防止剤等の各種添加剤を適宜配合することができる。本発明のエポキシ樹脂組成物は低吸水性、誘電特性、耐熱性、に優れ、各種用途に要求される諸物性を十分に満たす硬化物を与えるものである。
<硬化剤>
本発明のエポキシ樹脂に硬化剤を配合してエポキシ樹脂組成物とすることができる。本発明において硬化剤とは、エポキシ樹脂のエポキシ基間の架橋反応及び/又は鎖長延長反応に寄与する物質を示す。なお、本発明においては通常、「硬化促進剤」と呼ばれるものであってもエポキシ樹脂のエポキシ基間の架橋反応及び/又は鎖長延長反応に寄与する物質であれば、硬化剤とみなすこととする。
本発明のエポキシ樹脂組成物中の硬化剤の含有量は、本発明のエポキシ樹脂の固形分100重量部に対して、好ましくは固形分で0.1〜100重量部である。また、より好ましくは80重量部以下であり、更に好ましくは60重量部以下である。
本発明のエポキシ樹脂組成物において、後述する他のエポキシ樹脂が含まれる場合には、本発明のエポキシ樹脂と他のエポキシ樹脂との固形分の重量比が99/1〜1/99である。本発明において、「固形分」とは溶媒を除いた成分を意味し、固体のエポキシ樹脂のみならず、半固形や粘稠な液状物のものをも含むものとする。また、「全エポキシ樹脂成分」とは、本発明のエポキシ樹脂と後述する他のエポキシ樹脂との合計を意味する。
本発明のエポキシ樹脂組成物に用いる硬化剤としては、特に制限はなく一般的にエポキシ樹脂硬化剤として知られているものはすべて使用できる。耐熱性を高める観点から好ましいものとしてフェノール系硬化剤、アミド系硬化剤、イミダゾール類及び活性エステル系硬化剤等が挙げられる。以下、フェノール系硬化剤、アミド系硬化剤、イミダゾール類系硬化剤、活性エステル系硬化剤及びその他の使用可能な硬化剤の例を挙げる。
[フェノール系硬化剤]
硬化剤としてフェノール系硬化剤を用いることが、得られるエポキシ樹脂組成物の取り扱い性と、硬化後の耐熱性を向上させる観点から好ましい。フェノール系硬化剤の具体例としては、ビスフェノールA、ビスフェノールF、4,4’−ジヒドロキシジフェニルメタン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、1,4−ビス(4−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルケトン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、2,2’−ジヒドロキシビフェニル、10−(2,5−ジヒドロキシフェニル)−10H−9−オキサ−10−ホスファフェナンスレン−10−オキサイド、フェノールノボラック、ビスフェノールAノボラック、o−クレゾールノボラック、m−クレゾールノボラック、p−クレゾールノボラック、キシレノールノボラック、ポリ−p−ヒドロキシスチレン、ハイドロキノン、レゾルシン、カテコール、t−ブチルカテコール、t−ブチルハイドロキノン、フルオログリシノール、ピロガロール、t−ブチルピロガロール、アリル化ピロガロール、ポリアリル化ピロガロール、1,2,4−ベンゼントリオール、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、1,2−ジヒドロキシナフタレン、1,3−ジヒドロキシナフタレン、1,4−ジヒドロキシナフタレン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、1,7−ジヒドロキシナフタレン、1,8−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキシナフタレン、2,4−ジヒドロキシナフタレン、2,5−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、2,8−ジヒドロキシナフタレン、上記ジヒドロキシナフタレンのアリル化物又はポリアリル化物、アリル化ビスフェノールA、アリル化ビスフェノールF、アリル化フェノールノボラック、アリル化ピロガロール等が例示される。
以上で挙げたフェノール系硬化剤は1種のみで用いても、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で混合して用いてもよい。また、硬化剤がフェノール系硬化剤の場合は、エポキシ樹脂中のエポキシ基に対する硬化剤中の官能基の当量比で0.8〜1.5の範囲となるように用いることが好ましい。この範囲内であると未反応のエポキシ基や硬化剤の官能基
が残留しにくくなるために好ましい。
[アミド系硬化剤]
硬化剤としてアミド系硬化剤を用いることが、耐熱性等の向上の観点から好ましい。硬化剤としてアミド系硬化剤を用いることにより、得られるエポキシ樹脂組成物の耐熱性の向上の観点から好ましい。アミド系硬化剤としてはジシアンジアミド及びその誘導体、ポリアミド樹脂等が挙げられる。
以上に挙げたフェノール系硬化剤は1種のみで用いても、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で混合して用いてもよい。また、アミド系硬化剤は、エポキシ樹脂組成物中の固形分としての全エポキシ樹脂成分とアミド系硬化剤との合計に対して0.1〜20重量%の範囲で用いることが好ましい。
[イミダゾール系硬化剤]
硬化剤としてイミダゾール類(イミダゾール系硬化剤)を用いることが、硬化反応を十分に進行させ、耐熱性を向上させる観点から好ましい。イミダゾール類としては、2−フェニルイミダゾール、2−エチル−4(5)−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノ−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾールトリメリテイト、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテイト、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−エチル−4’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジンイソシアヌル酸付加体、2−フェニルイミダゾールイソシアヌル酸付加体、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、及びエポキシ樹脂と上記イミダゾール類との付加体等が例示される。なお、イミダゾール類は触媒能を有するため、一般的には後述する硬化促進剤にも分類されうるが、本発明においては硬化剤として分類するものとする。
以上に挙げたイミダゾール類は1種のみでも、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で混合して用いてもよい。また、イミダゾール類は、エポキシ樹脂組成物中の固形分としての全エポキシ樹脂成分とイミダゾール類との合計に対して0.1〜20重量%の範囲で用いることが好ましい。
[活性エステル系硬化剤]
硬化剤として活性エステル系硬化剤を用いることは、得られる硬化物の吸水性を低下させる観点から好ましい。活性エステル系硬化剤としては、フェノールエステル類、チオフェノールエステル類、N−ヒドロキシアミンエステル類、複素環ヒドロキシ化合物のエステル類等の反応活性の高いエステル基を1分子中に2個以上有する化合物が好ましく、中でも、カルボン酸化合物とフェノール性水酸基を有する芳香族化合物とを反応させたフェノールエステル類がより好ましい。カルボン酸化合物としては、具体的には、安息香酸、酢酸、コハク酸、マレイン酸、イタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ピロメリット酸等が挙げられる。フェノール性水酸基を有する芳香族化合物としては、カテコール、1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、ジヒドロキシベンゾフェノン、トリヒドロキシベンゾフェノン、テトラヒドロキシベンゾフェノン、フロログルシン、ベンゼントリオール、ジシクロペンタジエニルジフェノール、フェノールノボラック等が挙げられる。
以上に挙げた活性エステル系硬化剤は1種のみでも、2種以上を任意の組み合わせ及び
比率で混合して用いてもよい。また、活性エステル系硬化剤は、エポキシ樹脂組成物中の全エポキシ樹脂中のエポキシ基に対する硬化剤中の活性エステル基の当量比で0.2〜2.0の範囲となるように用いることが好ましい。
[その他の硬化剤]
本発明のエポキシ樹脂組成物に用いることのできる硬化剤として、フェノール系硬化剤、アミド系硬化剤及びイミダゾール類以外のものとしては、例えば、アミン系硬化剤(ただし、第3級アミンを除く。)、酸無水物系硬化剤、第3級アミン、有機ホスフィン類、ホスホニウム塩、テトラフェニルボロン塩、有機酸ジヒドラジド、ハロゲン化ホウ素アミン錯体、ポリメルカプタン系硬化剤、イソシアネート系硬化剤、ブロックイソシアネート系硬化剤等が挙げられる。以上で挙げたその他の硬化剤は、1種のみで用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で混合して用いてもよい。
<他のエポキシ樹脂>
本発明のエポキシ樹脂組成物は、本発明のエポキシ樹脂に加え、他のエポキシ樹脂を含むことができる。他のエポキシ樹脂を用いることで、不足する物性を補ったり、種々の物性を向上させたりすることができる。
他のエポキシ樹脂としては、分子内に2個以上のエポキシ基を有するものであることが好ましく、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールAF型エポキシ樹脂、ビスフェノールZ型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂等の、各種エポキシ樹脂を使用することができる。これらは1種のみでも2種以上の混合体としても使用することができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物において、本発明のエポキシ樹脂と他のエポキシ樹脂とを用いる場合、固形分としての全エポキシ樹脂成分中、他のエポキシ樹脂の配合量は、好ましくは1重量%以上であり、より好ましくは5重量%以上であり、更に好ましくは10重量%以上であり、一方、好ましくは99重量%以下であり、より好ましくは95重量%以下であり、更に好ましくは90重量%以下である。他のエポキシ樹脂の割合が上記下限値以上であることにより、他のエポキシ樹脂を配合することによる物性向上効果を十分に得ることができる。一方、他のエポキシ樹脂の割合が前記上限値以下であることにより、本発明のエポキシ樹脂の効果が十分に発揮され、低吸湿性を得る観点から好ましい。
<溶剤>
本発明のエポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂組成物には、塗膜形成時の取り扱い時に、エポキシ樹脂組成物の粘度を適度に調整するために溶剤を配合し、希釈してもよい。本発明のエポキシ樹脂組成物において、溶剤は、エポキシ樹脂組成物の成形における取り扱い性、作業性を確保するために用いられ、その使用量には特に制限がない。なお、本発明においては「溶剤」という語と前述の「溶媒」という語をその使用形態により区別して用いるが、それぞれ独立して同種のものを用いても異なるものを用いてもよい。
本発明のエポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂組成物が含み得る溶剤としては、例えばアセトン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸エチル等のエステル類、エチレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、メタノール、エタノール等のアルコール類、ヘキサン、シクロヘキサン等のアルカン類、トルエン、キシレン等の芳香族類等が挙げられる。以上に挙げた溶剤は、1種のみで用い
てもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で混合して用いてもよい。
<その他の成分>
本発明のエポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂組成物には、その機能性の更なる向上を目的として、以上で挙げたもの以外の成分(本発明において「その他の成分」と称することがある。)を含んでいてもよい。このようなその他の成分としては、エポキシ樹脂を除く熱硬化性樹脂や光硬化性樹脂、硬化促進剤(ただし、「硬化剤」に含まれるものを除く。)、紫外線防止剤、酸化防止剤、カップリング剤、可塑剤、フラックス、難燃剤、着色剤、分散剤、乳化剤、低弾性化剤、希釈剤、消泡剤、イオントラップ剤、無機フィラー、有機フィラー等が挙げられる。
〔硬化物〕
本発明のエポキシ樹脂を硬化剤により硬化してなる硬化物は、低吸湿性、誘電特性、耐熱性、耐溶剤性等のバランスに優れ、良好な硬化物性を示すものである。ここでいう「硬化」とは熱及び/又は光等によりエポキシ樹脂組成物を意図的に硬化させることを意味するものであり、その硬化の程度は所望の物性、用途により制御すればよい。進行の程度は完全硬化であっても、半硬化の状態であってもよく、特に制限されないが、エポキシ基と硬化剤の硬化反応の反応率として通常5〜95%である。
本発明のエポキシ樹脂組成物を硬化させて硬化物とする際のエポキシ樹脂組成物の硬化方法は、エポキシ樹脂組成物中の配合成分や配合量によっても異なるが、通常、80〜280℃で60〜360分の加熱条件が挙げられる。この加熱は80〜160℃で10〜90分の一次加熱と、120〜200℃で60〜150分の二次加熱との二段処理を行うことが好ましく、また、ガラス転移温度(Tg)が二次加熱の温度を超える配合系においては更に150〜280℃で60〜120分の三次加熱を行うことが好ましい。このように二次加熱、三次加熱を行うことは硬化不良や溶剤の残留を低減する観点から好ましい。
樹脂半硬化物を作製する際には、加熱等により形状が保てる程度にエポキシ樹脂組成物の硬化反応を進行させることが好ましい。エポキシ樹脂組成物が溶剤を含んでいる場合には、通常、加熱、減圧、風乾等の手法で大部分の溶剤を除去するが、樹脂半硬化物中に5質量%以下の溶剤を残留させてもよい。
〔用途〕
本発明のエポキシ樹脂は、製膜性に優れ、またこれを含むエポキシ樹脂組成物は、耐薬品性(耐溶剤性)に優れた硬化物を与えるという効果を奏する。このため、接着剤、塗料、土木建築用材料、電気・電子部品の絶縁材料等、様々な分野に適用可能であり、特に、電気・電子分野における絶縁注型、積層材料、封止材料等として有用である。本発明のエポキシ樹脂及びそれを含むエポキシ樹脂組成物の用途の一例としては、多層プリント配線基板、キャパシタ等の電気・電子回路用積層板、フィルム状接着剤、液状接着剤等の接着剤、半導体封止材料、アンダーフィル材料、3D−LSI用インターチップフィル、絶縁シート、プリプレグ、放熱基板等が挙げられるが、何らこれらに限定されるものではない。
<電気・電子回路用積層板>
本発明のエポキシ樹脂組成物は前述したように電気・電子回路用積層板の用途に好適に用いることができる。本発明において「電気・電子回路用積層板」とは、本発明のエポキシ樹脂組成物を含む層と導電性金属層とを積層したものであり、本発明のエポキシ樹脂組成物を含む層と導電性金属層とを積層したものであれば、電気・電子回路ではなくとも、例えばキャパシタも含む概念として用いられる。なお、電気・電子回路用積層板中には2種以上のエポキシ樹脂組成物からなる層が形成されていてもよく、少なくとも1つの層に
おいて本発明のエポキシ樹脂組成物が用いられていればよい。また、2種以上の導電性金属層が形成されていてもよい。
電気・電子回路用積層板におけるエポキシ樹脂組成物からなる層の厚みは通常10〜200μm程度である。また、導電性金属層の厚みは通常0.2〜70μm程度である。
[導電性金属]
電気・電子回路用積層板における導電性金属としては、銅、アルミニウム等の金属や、これらの金属を含む合金が挙げられる。本発明において電気・電子回路用積層板の導電性金属層においては、これらの金属の金属箔、あるいはメッキやスパッタリングで形成された金属層を用いることができる。
[電気・電子回路用積層板の製造方法]
本発明における電気・電子回路用積層板の製造方法としては、例えば次のような方法が挙げられる。
(1) ガラス繊維、ポリエステル繊維、アラミド繊維、セルロース、ナノファイバーセルロース等の無機及び/又は有機の繊維材料を用いた不織布やクロス等に、本発明のエポキシ樹脂組成物を含浸させてプリプレグとし、導電性金属箔及び/又はメッキにより導電性金属層を設けた後、フォトレジスト等を用いて回路を形成し、こうした層を必要数重ねて積層板とする。
(2) 上記(1)のプリプレグを心材とし、その上(片面又は両面)に、エポキシ樹脂組成物からなる層と導電性金属層を積層する(ビルドアップ法)。このエポキシ樹脂組成物からなる層は有機及び/又は無機のフィラーを含んでいてもよい。
(3) 心材を用いず、エポキシ樹脂組成物からなる層と導電性金属層のみを交互に積層して電気・電子回路用積層板とする。
以下、本発明を実施例に基づいてより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例により何ら限定されるものではない。なお、以下の実施例における各種の製造条件や評価結果の値は、本発明の実施態様における上限又は下限の好ましい値としての意味をもつものであり、好ましい範囲は前記した上限又は下限の値と、下記実施例の値又は実施例同士の値との組み合わせで規定される範囲であってもよい。
〔物性・特性の評価方法〕
以下の実施例及び比較例において、物性、特性の評価は以下の1)〜5)に記載の方法で行った。
1)重量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)
東ソー(株)製「HLC−8320GPC装置」を使用し、以下の測定条件で、標準ポリスチレンとして、TSK Standard Polystyrene:F−128(Mw:1,090,000、Mn:1,030,000)、F−10(Mw:106,000、Mn:103,000)、F−4(Mw:43,000、Mn:42,700)、F−2(Mw:17,200、Mn:16,900)、A−5000(Mw:6,400、Mn:6,100)、A−2500(Mw:2,800、Mn:2,700)、A−300(Mw:453、Mn:387)を使用した検量線を作成して、重量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)をポリスチレン換算値として測定した。
カラム:東ソー(株)製「TSKGEL SuperHM−H+H5000+H4000+H3000+H2000」
溶離液:テトラヒドロフラン
流速:0.5ml/min
検出:UV(波長254nm)
温度:40℃
試料濃度:0.1重量%
インジェクション量:10μl
2)n数
前記式(1)におけるnの値は上記で求められた数平均分子量より算出した。
3)エポキシ当量
JIS K 7236に準じて測定し、固形分換算値として表記した。
4)エポキシ樹脂の耐熱性:ガラス転移温度(Tg)
溶剤を乾燥除去したエポキシ樹脂で、SIIナノテクノロジー(株)製「DSC7020」を使用し、30〜250℃まで10℃/minで昇温してガラス転移温度を測定した。なお、ここでいうガラス転移温度は、JIS K7121「プラスチックの転移温度測定法」に記載されているうち「中点ガラス転移温度:Tmg」に基づいて測定した。エポキシ樹脂のガラス転移点が100℃を超えるものを合格とし、表−2に「○」と表記した。また、ガラス転移点が100℃以下のものには「×」と表記した。
5)硬化物の耐熱性
エポキシ樹脂組成物の溶液をセパレータ(シリコーン処理したポリエチレンテレフタレートフィルム、厚み:100μm)にアプリケーターで塗布し、160℃で1.5時間、
その後200℃で1.5時間乾燥、硬化させ、厚さ約50μmのエポキシ樹脂硬化フィル
ムを得た。SIIナノテクノロジー(株)製「TMA/SS6100」を使j用し、30〜250 ℃まで5℃/minで昇温し、ガラス転移温度を測定した。ガラス転移温度が
高いものほど耐熱性に優れたものと評価される。
6)吸水率(薄膜)
エポキシ樹脂またはエポキシ樹脂組成物の溶液をセパレータ(シリコーン処理したポリエチレンテレフタレートフィルム、厚み:100μm)にアプリケーターで塗布し、160℃で1.5時間、その後200℃で1.5時間乾燥させ、厚さ約50μmのエポキシ樹脂フィルムを得た。これを4cm×4cmに切り出した試験片を、85℃、85%RHの恒温恒湿槽に168時間放置した後の吸水率を下記式で算出した。
(吸水率)=[{(85℃、85%RHに168時間放置後の試験片の質量)
−(処理前の試験片の質量)}/(処理前の試験片の質量)]×100
低吸水性の評価については、吸水率が0.70%以下のものを低吸水性に優れるものとし、表2に「○」と表記し、吸水率が0.70%を超えるものを「×」と表記した。
〔原料等〕
以下の実施例・比較例において用いた原料、触媒、溶媒及び溶剤は以下の通りである。
[2官能エポキシ樹脂]
(A−1):三菱化学(株)製 商品名「jER YX4000」(3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ビフェノールジグリシジルエーテル、エポキシ当量186g/当量)
(A−2):三菱化学(株)製 商品名「jER 828US」(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ当量:186g/当量)
[ジエステル系化合物]
(B−1):4,4’―ジアセトキシビフェニル
(B−2):2,2−ビス(4−アセトキシフェニル)プロパン
[ビスフェノール系化合物]
(P−1):4,4’−(フルオレン−9,9−ジイル)ビス(2−メチルフェノール)(本州化学(株)製 製品名:BisOC−FL、水酸基当量:189g/当量)
(P−2):N,N’―ビス(2−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−4,4’−ジフタルイミド(前記式(9)で表され、A’として式(3)で表される化学構造を有するビスフェノール化合物に該当する。)(水酸基当量:252g/当量)
Figure 0006686666
[触媒]
(C−1):N,N’−ジメチルアミノピリジン
(C−2):テトラブチルホスホニウムヒドロキシド(40wt%水溶液)
[溶媒・溶剤]
(S−1):シクロヘキサノン
(S−2):メチルエチルケトン(MEK)
〔エポキシ樹脂の製造と評価:耐熱性〕
<実施例1−1〜1−4、比較例1−1〜1−2>
表−1に示した配合で2官能エポキシ樹脂、ジエステル系化合物、ビスフェノール化合物、触媒および反応用の溶剤を撹拌機付き反応容器に入れ、窒素ガス雰囲気下で、表−1に記載した反応時間、反応温度で反応を行った。その後、希釈用の溶剤を加えて固形分濃度を調整した。得られた樹脂について分析を行った結果を表−2に示す。
Figure 0006686666
Figure 0006686666
〔エポキシ樹脂組成物/硬化物の製造と評価:耐熱性〕
<実施例2−1〜2−4、比較例2−1〜2−2>
実施例1−1〜1−4、比較例1−1、1−2で得られたエポキシ樹脂と、その他のエポキシ樹脂及び硬化剤を配合し、よく撹拌してエポキシ樹脂組成物を得た。このエポキシ樹脂組成物をセパレータ(シリコーン処理したポリエチレンテレフタレートフィルム、厚み:100μm)にアプリケーターで塗布した。次いで、160℃で1.5時間、その後
200℃で1.5時間乾燥、硬化させ、厚さ約50μmのエポキシ樹脂硬化物のフィルムを得た。これらについて、前述の方法を用いてガラス転移温度、吸水率を測定した。結果を表−3に示す。なお、表−3の「その他のエポキシ樹脂」、「硬化剤」における略号の意味は下記の通りである。
[その他のエポキシ樹脂]
(D−1):「157S65B80」:三菱化学(株)製 ビスフェノールAノボラック型多官能エポキシ樹脂80重量%MEK溶液
[硬化剤]
「EMI24」:2−エチル−4(5)−メチルイミダゾール(三菱化学(株)製 製品名:jERキュア(登録商標) EMI24)、20重量%のMEK溶液として使用
Figure 0006686666
表−2の結果より、以下のことがわかる。即ち、原料にビスフェノール系化合物を用いない比較例1−1は、本願発明の式(1)において、式(3)で表される部分構造を有さないものであり、耐熱性が劣る。一方、原料にジエステル化合物を用いない比較例1−2
は、本願発明の式(1)において、−OR基を有さず、低吸水性が劣る。これに対して、本発明のエポキシ樹脂(実施例1−1〜1−4)は、耐熱性及び低吸水性がバランスして良好であるとがわかる。また、表―3の結果より、本発明のエポキシ樹脂を用いたエポ
キシ樹脂組成物は、比較例に比べて耐熱性及び低吸水性がバランスして良好であることがわかる。
本発明のエポキシ樹脂は、低吸水性、耐熱性に優れ、またこれを含むエポキシ樹脂組成物は、低吸水性、耐熱性に優れた硬化物を与えるという効果を奏する。このため、接着剤、塗料、土木建築用材料、電気・電子部品の絶縁材料等、様々な分野に適用可能であり、特に、電気・電子分野における絶縁注型、積層材料、封止材料等として有用である。本発明のエポキシ樹脂及びそれを含むエポキシ樹脂組成物の用途の一例としては、多層プリント配線基板、キャパシタ等の電気・電子回路用積層板、フィルム状接着剤、液状接着剤等の接着剤、半導体封止材料、アンダーフィル材料、3D−LSI用インターチップフィル、絶縁シート、プリプレグ、放熱基板等が挙げられるが、何らこれらに限定されるものではない。

Claims (13)

  1. 下記式(1)で表され、重量平均分子量が5,000〜200,000、エポキシ当量が
    2,000〜50,000g/当量、かつエポキシ当量が数平均分子量以下であるエポキ
    シ樹脂。
    Figure 0006686666
    (上記式(1)中、Aは二価の連結基を表すが、少なくとも上記式(2)で表される化学
    構造及び上記式(3)で表される化学構造を有する二価の基を含み、R1及びR2は互い
    に同一でも異なっていてもよく、水素原子又は上記式(4)で表される基であり、少なく
    ともいずれか一方は上記式(4)で表される基である。R3の5モル%以上は炭素数
    10の脂肪族カルボニル基又は芳香族カルボニル基で、残りは水素原子であり、nは繰り
    返し数の平均値であり5以上500以下である。上記式(2)、(3)中、X1、X2は
    それぞれ独立に直接結合、炭素数1〜13の二価の炭化水素基、−O−、−S−、−SO
    2−、−C(CF3)2−及び−CO−から選ばれる基であり、複数のR4は、それぞれ
    互いに同一であっても異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭
    素数1〜12のアルコキシ基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数〜12のアルケニ
    ル基及び炭素数〜12のアルキニル基から任意に選ばれる基である。
    R5及びR6は、それぞれ互いに同一であっても異なっていてもよく、複数のR5及び
    R6は、それぞれ互いに同一であっても異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜10
    の炭化水素基、ヒドロキシ基及びハロゲン元素から任意に選ばれる基である。)
  2. 前記Aに対し前記式(3)で表される化学構造を有する二価の基を4モル%以上含む、
    請求項1に記載のエポキシ樹脂。
  3. 前記式(2)で表される化学構造を有する二価の基が、下記式(5)及び/又は(6)
    を含む請求項1又は2に記載のエポキシ樹脂。
    Figure 0006686666
  4. 前記Aに対し前記式(5)及び/又は前記式(6)で表される化学構造を有する二価の
    基を合計で5モル%以上含む、請求項3に記載のエポキシ樹脂。
  5. 前記式(2)で表される化学構造を有する二価の基が、前記式(5)及び/又は前記式
    (6)である、請求項3又は4に記載のエポキシ樹脂。
  6. 請求項1乃至5の何れか1項に記載のエポキシ樹脂と、硬化剤を含むエポキシ樹脂組成
    物。
  7. 前記エポキシ樹脂の固形分100重量部に対し、前記硬化剤を固形分で0.1〜100
    重量部含む、請求項6に記載のエポキシ樹脂組成物。
  8. 前記エポキシ樹脂と他のエポキシ樹脂を含み、当該エポキシ樹脂と当該他のエポキシ樹
    脂との固形分の重量比が、99/1〜1/99である、請求項6又は7に記載のエポキシ
    樹脂組成物。
  9. 前記エポキシ樹脂と他のエポキシ樹脂の固形分の合計100重量部に対し、前記硬化剤
    を固形分で0.1〜100重量部含む、請求項8に記載のエポキシ樹脂組成物。
  10. 前記硬化剤がフェノール系硬化剤、アミド系硬化剤、イミダゾール系硬化剤及び活性エ
    ステル系硬化剤からなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項6乃至9のいずれ
    か1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  11. 請求項6乃至10のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物を硬化してなる硬化物。
  12. 請求項6乃至10のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物を用いてなる電気・電子
    回路用積層板。
  13. 下記式(7)で表される2官能エポキシ樹脂と、下記式(8)で表されるジエステル系
    化合物と下記式(9)で表されるビスフェノール化合物を反応させることを特徴とする請
    求項1〜の何れか1項に記載のエポキシ樹脂の製造方法。
    Figure 0006686666
    (上記式(7)、(8)、(9)中、A’は二価の連結基を表すが、少なくとも前記式(
    2)及び/又は(3)で表される化学構造を有する二価の基を含み、R’3の5モル%以
    上は炭素数1〜10の脂肪族カルボニル基又は芳香族カルボニル基で、残りは水素原子で
    あり、mは繰り返し数の平均値であり0以上6以下である。但し、式(7)、(8)、(
    9)中のA’の少なくとも何れかは、前記式(2)で表される化学構造を有する二価の基
    を含み、式(7)、(8)、(9)中のA’の少なくとも何れかは、前記式(3)で表さ
    れる化学構造を有する二価の基を含む。)
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