JP6314456B2 - エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物、硬化物及び電気・電子回路用積層板 - Google Patents
エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物、硬化物及び電気・電子回路用積層板 Download PDFInfo
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Description
を少なくとも有し、Rは水素原子又は上記式(4)で表される基であり、nは繰り返し数
の平均値であり1以上50以下である。但し、式(1)中の両末端のRのうち、少なくと
もいずれか一方は、式(4)で表される基である。記式(2)中、R1は、水素原子、炭
素数1〜10の炭化水素基又はハロゲン元素であり、互いに同一であっても異なっていて
もよく、X1は環状構造を有する炭素数5〜20の2価の連結基である。上記式(3)中
、R2は、水素原子、炭素数1〜10の炭化水素基又はハロゲン元素であり、互いに同一
であっても異なっていてもよく、ベンゼン環上の隣接した炭素原子に結合した2つのR2
は、互いに結合して炭素数4〜20の環状構造を形成してもよい。R3は、水素原子、炭
素数1〜10の炭化水素基又はハロゲン元素であり、互いに同一であっても異なっていて
もよく、ベンゼン環上の隣接した炭素原子に結合した2つのR3は、互いに結合して炭素
数4〜20の環状構造を形成してもよい。X2は、直接結合、−SO2−、−O−、−C
O−、−C(CF3)2−、−S−又は炭素数1〜20の炭化水素基から選ばれる2価の
連結基である。)
)’で表される化学構造のモル比が、1/99〜99/1である、[5]又は[6]に記載のエポキシ樹脂。
キシ樹脂。
本発明のエポキシ樹脂は、下記式(1)で表され、重量平均分子量が1,000〜200,000であることを特徴とする。本発明のエポキシ樹脂によれば、溶剤溶解性、低線膨張性、耐熱性等に優れるという効果を奏する。本発明のエポキシ樹脂がこのような効果を奏する理由は、イミド基を有する式(3)の構造により優れた耐熱性、低線膨張性を得ている一方で、式(2)の構造に含まれるX1の構造によって適度に結晶性が低くなり、優れた溶剤溶解性が発現することによると推定される。
ベンゼン環上の隣接した炭素原子に結合した2つのR3は、互いに結合して炭素数4〜20の環状構造を形成してもよい。X2は、直接結合、−SO2−、−O−、−CO−、−C(CF3)2−、−S−又は炭素数1〜20の炭化水素基から選ばれる2価の連結基である。)
前記式(1)中、Aは前記式(2)で表される化学構造及び前記式(3)で表される化学構造を少なくとも有する。
オルト位であることが好ましい。また、R2が互いに結合して炭素数4〜20の環状構造を形成する場合、その環状構造としては、芳香環を含んでいてもよく、例えば、ベンゼン環(炭素数4)、ナフタレン環(炭素数8)、シクロヘキセン環(炭素数4)等が挙げられる。なお、ここでいう環状構造の炭素数については、式(3)において、R2が直接結合している芳香環上の炭素についてはR2とはみなされないため、例えば、R2が互いに結合してベンゼン環を形成している場合、その炭素数は4と数えることとする。
造」と称することがある。)が含まれていてもよい。その他の化学構造としては下記式(5)で表される化学構造が含まれていることが好ましい。より具体的には、溶剤溶解性や製造の容易さの観点からは、より好ましくは前記式(5)で表される化学構造のモル数がA全体のモル数に対し、1モル%以上であることが好ましく、5モル%以上であることがより好ましく、20モル%以上であることが更に好ましく、35モル%以上であることが特に好ましい。一方、式(2)で表される化学構造及び式(3)で表される化学構造による効果を得る観点から、式(5)で表される化学構造は99モル%以下であることが好ましく、95モル%以下であることがより好ましく、80モル%以下であることが更に好ましく、60モル%以下であることが特に好ましい。
ングリコール、ブチレングリコール等のアルキレングリコール類、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のポリアルキレングリコール類、及びこれらをエポキシ化した化合物に由来する化学構造が挙げられる。なお、これらの化学構造は後述する製造方法において、原料である2官能エポキシ樹脂及び/又はビスフェノール化合物と共に上記原料を組み合わせて用いることにより導入することができる。
本発明のエポキシ樹脂の重量平均分子量(Mw)は、1,000〜200,000である。重量平均分子量が1,000より低いものではフィルム製膜性や伸び性が低くなり、200,000より高いと樹脂の取り扱いが困難となる。本発明のエポキシ樹脂の重量平均分子量Mwは、フィルム製膜性や伸び性を向上させる観点から、2,000以上が好ましく、5,000以上がより好ましく、一方、取り扱い性を良好なものとする観点から、120,000以下が好ましく、80,000以下がより好ましく、50,000以下が更に好ましく、30,000以下が特に好ましい。なお、エポキシ樹脂の重量平均分子量及び数平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC法)により測定することができる。より詳細な方法の例について後述の実施例において説明する。
本発明のエポキシ樹脂は、フィルム製膜性や伸び性を向上させる観点から、好ましくはエポキシ当量が500g/当量以上、より好ましくは1,000g/当量以上、更に好ましくは2,500g/当量以上、特に好ましくは3,500g/当量以上であり、最も好ましくは5,000g/当量以上である。一方、取り扱い性を良好なものとする観点から、100,000g/当量以下が好ましく、より好ましくは50,000g/当量以下、更に好ましくは30,000g/当量以下、特に好ましくは15,000g/当量以下である。なお、本発明において「エポキシ当量」とは、「1当量のエポキシ基を含むエポキシ樹脂の質量」と定義され、JIS K7236に準じて測定することができる。
本発明のエポキシ樹脂は、耐熱性に優れるものであり、耐熱性はガラス転移温度(Tg)により評価することができる。本発明のエポキシ樹脂においては、ガラス転移温度(Tg)が、好ましくは90℃以上、より好ましくは130℃以上、更に好ましくは150℃以上、より好ましくは160℃以上であり、上限については特に制限はないが、通常210℃以下である。ガラス転移温度は後掲の実施例に記載するようにDSC法により測定することができる。
本発明のエポキシ樹脂は、例えば、下記式(6)で表される2官能エポキシ樹脂と、下記式(7)で表されるビスフェノール系化合物とを反応させる、二段法によって得ることができる。また、下記式(7)で表されるビスフェノール系化合物をエピハロヒドリンと反応させる、一段法によっても得ることができる。ただし、二段法では高分子量のエポキシ樹脂を一段法よりも容易に得ることができるため、二段法を用いることが好ましい。
本発明の他の態様にかかるエポキシ樹脂は、前記式(6)で表される2官能エポキシ樹脂と、前記式(7)で表されるビスフェノール系化合物を反応させて得られることを特徴とする。
本発明のエポキシ樹脂の製造に用いられる2官能エポキシ樹脂は、前記式(6)で表されるエポキシ樹脂であり、例えば、前記式(7)で表されるビスフェノール系化合物を、後述の一段法と同様の方法によりエピハロヒドリンと縮合させて得られるエポキシ樹脂が
挙げられる。
まない場合は、前記式(6)中のA’は前記式(2)’ で表される化学構造を必ず含む
ものである。また、前記式(6)中、A’は前記式(3)’で表される化学構造を含んでいてもよいし、含まなくともよい。ただし、前記式(7)中のA’が式(3)’ で表さ
れる化学構造を含まない場合は、前記式(6)は前記式(3)’ で表される化学構造を
必ず含むものである。
2)におけるR2及びR3と同様のものである。また、前記式(2)’におけるX’2の定義と好ましいものは、前記式(2)におけるX2と同様のものである。
本発明のエポキシ樹脂の製造に用いられるビスフェノール系化合物は、前記式(7)で表されるビスフェノール系化合物である。
まない場合は、前記式(7)は前記式(2)’ で表される化学構造を必ず含む。即ち、
前記式(6)で表される化学構造中に前記式(2)’で表される化学構造及び(3)’
で表される化学構造のいずれも含まない場合においては、前記式(7)で表されるビスフェノール化合物として、式(2)’で表される化学構造を含むものと式(3)’で表される化学構造を含むものとを少なくとも2種併用することとなる。
造を含まない場合は、前記式(7)は前記式(2)’で表される化学構造を必ず含む。つまり、二段法により製造されるエポキシ樹脂には、前記式(2)’で表される化学構造及び前記式(3)’で表される化学構造の両方が必ず含まれるものであり、これを満たす限り、前記式(2)’で表される化学構造及び前記式(3)’ で表される化学構造が、前
記式(6)で表される2官能エポキシ樹脂及び前記式(7)で表されるビスフェノール系化合物のいずれに含まれるものであってもよく、またその化学構造の割合も制限されるものではない。
数は、1モル%以上が好ましく、5モル%以上が更に好ましく、20モル%以上がより好ましく、35モル%以上が特に好ましい。また、その上限は100モル%であり、99モル%以下が好ましく、95モル%以下がより好ましく、80モル%以下が更に好ましく、65モル%以下が特に好ましい。
表される化学構造とのモル比([式(2)’で表される化学構造のモル数]/[式(3)
’で表される化学構造のモル数])が、1/99〜99/1であることが溶剤溶解性、耐熱性、低線膨張性等の物性のバランスをとる観点から好ましい。この効果を高めるため、このモル比は、5/95以上であることがより好ましく、10/90以上であることが更に好ましく、一方、99/1以下であることがより好ましく、80/20以下であることが更に好ましく、50/50以下であることが特に好ましい。
、塩化リチウム、塩化カリウム等のアルカリ金属塩;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド等のアルカリ金属アルコキシド;アルカリ金属フェノキシド、水素化ナトリウム、水素化リチウム等のアルカリ金属の水素化物;酢酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム等の有機酸のアルカリ金属塩が挙げられる。
ン系溶媒の具体例としては、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン、4−ヘプタノン、2−オクタノン、シクロヘキサノン、アセチルアセトン、ジオキサン等が挙げられる。
本発明のエポキシ樹脂は、一段法によっても製造することができる。具体的には、前記式(7)で表されるビスフェノール系化合物を、エピハロヒドリンと直接反応させればよい。ただし、前述のように、一段法で製造した本発明のエポキシ樹脂のうち低分子のものについては、二段法における2官能エポキシ樹脂として用いることができる。
モル数は、1モル%以上が好ましく、5モル%以上が更に好ましく、20モル%以上がより好ましく、35モル%以上が特に好ましい。また、その上限は100モル%であり、99モル%以下が好ましく、95モル%以下がより好ましく、80モル%以下が更に好ましく、65モル%以下が特に好ましい。式(7)におけるA’を構成する式(2)’で表される化学構造及び式(3)’で表される化学構造以外の化学構造としては前記の「その他の化学構造」が該当する。なお、一段法によって製造されたエポキシ樹脂を、二段法の原料である2官能エポキシ樹脂として用いる場合においては、二段法において説明したように、前記式(6)のビスフェノール系化合物中のA’に占める式(2)’で表される化学構造の割合は特に制限されず、0〜100モル%である。
〜100℃であり、減圧下の反応の場合、好ましくは20〜100℃、より好ましくは30〜90℃、更に好ましくは35〜80℃である。反応温度が上記下限以上であると反応が進行しやすいために好ましい。また、反応温度が上記上限以下であると副反応が進行しにくく、特に塩素不純物が低減しやすいために好ましい。
ルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール等のイミダゾール類;エチルトリフェニルホスホニウムアイオダイド等のホスホニウム塩;トリフェニルホスフィン等のホスフィン類等の触媒を用いてもよい。
トン、メチルエチルケトン等のケトン類;ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類;メトキシプロパノール等のグリコールエーテル類;ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド等の非プロトン性極性溶媒等の不活性な有機溶媒を使用してもよい。
再処理して十分に可鹸化ハロゲン量が低下した精製エポキシ樹脂を得ることができる。つまり、その粗製エポキシ樹脂を、イソプロピルアルコール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、キシレン、ジオキサン、メトキシプロパノール、ジメチルスルホキシド等の不活性な有機溶媒に再溶解しアルカリ金属水酸化物を固体又は水溶液で加えて好ましくは30〜120℃、より好ましくは40〜110℃、更に好ましくは50〜100℃の温度で好ましくは0.1〜15時間、より好ましくは0.3〜12時間、更に好ましくは0.5〜10時間再閉環反応を行った後、水洗等の方法で過剰のアルカリ金属水酸化物や副生塩を除去し、更に有機溶媒を減圧留去及び/又は水蒸気蒸留を行うと、加水分解性ハロゲン量が低減されたエポキシ樹脂を得ることができる。反応温度が上記下限以上であり、また、反応時間が上記下限以上であると再閉環反応が進行しやすいために好ましい。また、反応温度が上記上限以下であり、また、反応時間が上記上限以下であると高分子量化反応を制御しやすいために好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、少なくとも前述した本発明のエポキシ樹脂と硬化剤とを含むエポキシ樹脂組成物である。また、本発明のエポキシ樹脂組成物には、必要に応じて、他のエポキシ樹脂、その他の成分等を適宜配合することができる。本発明のエポキシ樹脂組成物は耐熱性、低線膨張性等に優れ、各種用途に要求される諸物性を十分に満たす硬化物を与えるものである。
本発明のエポキシ樹脂に硬化剤を配合してエポキシ樹脂組成物とすることができる。本発明において硬化剤とは、エポキシ樹脂のエポキシ基間の架橋反応及び/又は鎖長延長反応に寄与する物質を示す。なお、本発明においては通常、「硬化促進剤」と呼ばれるものであってもエポキシ樹脂のエポキシ基間の架橋反応及び/又は鎖長延長反応に寄与する物質であれば、硬化剤とみなすこととする。
硬化剤としてフェノール系硬化剤を用いることが、得られるエポキシ樹脂組成物の取り扱い性と、硬化後の耐熱性を向上させる観点から好ましい。フェノール系硬化剤の具体例としては、ビスフェノールA、ビスフェノールF、4,4’−ジヒドロキシジフェニルメタン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、1,4−ビス(4−ヒドロキシフェ
ノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルケトン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、2,2’−ジヒドロキシビフェニル、10−(2,5−ジヒドロキシフェニル)−10H−9−オキサ−10−ホスファフェナンスレン−10−オキサイド、フェノールノボラック、ビスフェノールAノボラック、o−クレゾールノボラック、m−クレゾールノボラック、p−クレゾールノボラック、キシレノールノボラック、ポリ−p−ヒドロキシスチレン、ハイドロキノン、レゾルシン、カテコール、t−ブチルカテコール、t−ブチルハイドロキノン、フルオログリシノール、ピロガロール、t−ブチルピロガロール、アリル化ピロガロール、ポリアリル化ピロガロール、1,2,4−ベンゼントリオール、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、1,2−ジヒドロキシナフタレン、1,3−ジヒドロキシナフタレン、1,4−ジヒドロキシナフタレン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、1,7−ジヒドロキシナフタレン、1,8−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキシナフタレン、2,4−ジヒドロキシナフタレン、2,5−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、2,8−ジヒドロキシナフタレン、上記ジヒドロキシナフタレンのアリル化物又はポリアリル化物、アリル化ビスフェノールA、アリル化ビスフェノールF、アリル化フェノールノボラック、アリル化ピロガロール等が例示される。
硬化剤としてアミド系硬化剤を用いることが、耐熱性等の向上の観点から好ましい。エポキシ樹脂硬化剤としてアミド系エポキシ樹脂硬化剤を用いることにより、得られるエポキシ樹脂組成物の耐熱性の向上の観点から好ましい。アミド系硬化剤としてはジシアンジアミド及びその誘導体、ポリアミド樹脂等が挙げられる。
硬化剤としてイミダゾール類を用いることが、硬化反応を十分に進行させ、耐熱性を向上させる観点から好ましい。イミダゾール類としては、2−フェニルイミダゾール、2−エチル−4(5)−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノ−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾールトリメリテイト、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテイト、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−エチル−4’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジンイソシアヌル酸付加体、2−フェニルイミダゾールイソシアヌル酸付加体、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、及びエポキシ樹脂と上記イミダゾール類との付加体等が例示される。なお、イ
ミダゾール類は触媒能を有するため、一般的には後述する硬化促進剤にも分類されうるが、本発明においては硬化剤として分類するものとする。
本発明のエポキシ樹脂組成物に用いることのできる硬化剤として、フェノール系硬化剤、アミド系硬化剤及びイミダゾール類以外のものとしては、例えば、アミン系硬化剤(ただし、第3級アミンを除く。)、酸無水物系硬化剤、第3級アミン、有機ホスフィン類、ホスホニウム塩、テトラフェニルボロン塩、有機酸ジヒドラジド、ハロゲン化ホウ素アミン錯体、ポリメルカプタン系硬化剤、イソシアネート系硬化剤、ブロックイソシアネート系硬化剤等が挙げられる。これらのその他の硬化剤は、1種のみで用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で用いてもよい。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、本発明のエポキシ樹脂に加え、他のエポキシ樹脂を含むことができる。他のエポキシ樹脂を用いることで、不足する物性を補ったり、種々の物性を向上させたりすることができる。
重量%以下であり、より好ましくは95重量%以下である。他のエポキシ樹脂の割合が上記下限値以上であることにより、他のエポキシ樹脂を配合することによる物性向上効果を十分に得ることができる。一方、他のエポキシ樹脂の割合が前記上限値以下であることにより、本発明のエポキシ樹脂の効果が十分に発揮され、優れた耐熱性、低線膨張性を得ることができる。
本発明のエポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂組成物には、塗膜形成時の取り扱い時に、エポキシ樹脂組成物の粘度を適度に調整するために溶剤を配合し、希釈してもよい。本発明のエポキシ樹脂組成物において、溶剤は、エポキシ樹脂組成物の成形における取り扱い性、作業性を確保するために用いられ、その使用量には特に制限がない。なお、本発明においては「溶剤」という語と前述の「溶媒」という語をその使用形態により区別して用いることがあるが、それぞれ独立して同種のものを用いても異なるものを用いてもよい。
本発明のエポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂組成物には、その機能性の更なる向上を目的として、以上で挙げたもの以外の成分(本発明において「その他の成分」と称することがある。)を含んでいてもよい。このようなその他の成分としては、硬化促進剤(ただし、「硬化剤」に含まれるものを除く。)、無機フィラー、シランカップリング剤、紫外線防止剤、酸化防止剤、可塑剤、はんだの酸化皮膜除去のためのフラックス、難燃剤、着色剤、分散剤、乳化剤、低弾性化剤、希釈剤、消泡剤、イオントラップ剤等が挙げられる。
本発明のエポキシ樹脂を硬化剤により硬化してなる硬化物は、耐熱性、低線膨張性に優れ、良好な硬化物性を示すものである。ここでいう「硬化」とは熱及び/又は光等によりエポキシ樹脂組成物を意図的に硬化させることを意味するものであり、その硬化の程度は所望の物性、用途により制御すればよい。進行の程度は完全硬化であっても、半硬化の状態であってもよく、特に制限されないが、エポキシ基と硬化剤の硬化反応の反応率として通常5〜95%である。
本発明のエポキシ樹脂は、溶剤溶解性、耐熱性、低線膨張性に優れるという特長を有する。このため、接着剤、塗料、土木建築用材料、電気・電子部品の絶縁材料等、様々な分野に適用可能であり、特に、電気・電子分野における絶縁注型、積層材料、封止材料等として有用である。本発明のエポキシ樹脂及びそれを含むエポキシ樹脂組成物の用途の一例としては、多層プリント配線基板、キャパシタ等の電気・電子回路用積層板、フィルム状接着剤、液状接着剤等の接着剤、半導体封止材料、アンダーフィル材料、3D−LSI用インターチップフィル、絶縁シート、プリプレグ、放熱基板等が挙げられるが、何らこれらに限定されるものではない。
本発明のエポキシ樹脂組成物は前述したように電気・電子回路用積層板の用途に好適に用いることができる。本発明において「電気・電子回路用積層板」とは、本発明のエポキシ樹脂組成物を含む層と導電性金属層とを積層したものであり、本発明のエポキシ樹脂組成物を含む層と導電性金属層とを積層したものであれば、電気・電子回路ではなくとも、例えばキャパシタも含む概念として用いられる。なお、電気・電子回路用積層板中には2種以上のエポキシ樹脂組成物からなる層が形成されていてもよく、少なくとも1つの層において本発明のエポキシ樹脂組成物が用いられていればよい。また、2種以上の導電性金属層が形成されていてもよい。
電気・電子回路用積層板における導電性金属としては、銅、アルミニウム等の金属や、これらの金属を含む合金が挙げられる。本発明において電気・電子回路用積層板の導電性金属層においては、これらの金属の金属箔、あるいはメッキやスパッタリングで形成された金属層を用いることができる。
本発明における電気・電子回路用積層板の製造方法としては、例えば次のような方法が挙げられる。
(1) ガラス繊維、ポリエステル繊維、アラミド繊維、セルロース、ナノファイバーセルロース等の無機及び/又は有機の繊維材料を用いた不織布やクロス等に、本発明のエポキシ樹脂組成物を含浸させてプリプレグとし、導電性金属箔及び/又はメッキにより導電性金属層を設けた後、フォトレジスト等を用いて回路を形成し、こうした層を必要数重ねて積層板とする。
(2) 上記(1)のプリプレグを心材とし、その上(片面又は両面)に、エポキシ樹脂組成物からなる層と導電性金属層を積層する(ビルドアップ法)。このエポキシ樹脂組成物からなる層は有機及び/又は無機のフィラーを含んでいてもよい。
(3) 心材を用いず、エポキシ樹脂組成物からなる層と導電性金属層のみを交互に積層して電気・電子回路用積層板とする。
以下の実施例及び比較例において、物性、特性の評価は以下の1)〜5)に記載の方法で行った。
東ソー(株)製「HLC−8320GPC EcoSEC(登録商標)」を使用し、以下の測定条件で、標準ポリスチレンとして、TSK Standard Polystyrene:F−128(Mw1,090,000、Mn1,030,000)、F−10(Mw106,000、Mn103,000)、F−4(Mw43,000、Mn42,700)、F−2(Mw17,200、Mn16,900)、A−5000(Mw6,400、Mn6,100)、A−2500(Mw2,800、Mn2,700)、A−300(Mw453、Mn387)を使用した検量線を作成して、重量平均分子量及び数平均分子量をポリスチレン換算値として測定した。
カラム:東ソー(株)製「TSKGEL SuperHM−H+H5000+H4000+H3000+H2000」
溶離液:テトラヒドロフラン
流速:0.5ml/min
検出:UV(波長254nm)
温度:40℃
試料濃度:0.1重量%
インジェクション量:10μl
前記式(1)におけるnの値は上記で求められた数平均分子量より算出した。
JIS K 7236に準じて測定し、固形分換算値として表記した。
溶剤を乾燥除去したエポキシ樹脂で、SIIナノテクノロジー(株)製「DSC7020」を使用し、30〜250℃まで10℃/minで昇温してガラス転移温度を測定した。なお、ここでいうガラス転移温度は、JIS K7121「プラスチックの転移温度測定法」に記載されているうち「中点ガラス転移温度:Tmg」に基づいて測定した。ガラス転移温度が高いものほど耐熱性に優れたものと評価される。
エポキシ樹脂をシクロヘキサノンに溶解させて25重量%濃度の溶液を調製し、室温で1週間保存した後、析出、白濁が見られないかどうかを目視で確認した。
◎:析出物、白濁が確認されなかったもの。
△:全体的に固化しなかったが、析出物が確認されたもの。
×:全体的に固化したもの。
エポキシ樹脂組成物の溶液をセパレータ(シリコーン処理したポリエチレンテレフタレートフィルム、厚み:100μm)にアプリケーターで塗布し、160℃で1.5時間、その後200℃で1.5時間乾燥、硬化させ、厚さ約50μmのエポキシ樹脂硬化フィルムを得た。これを7mm×20mmに切り出して作成した試験片を用い、SIIナノテクノロジー(株)製「TMA/SS6100」を使用し、30〜280℃まで5℃/minで昇温し、ガラス転移温度及び30℃〜150℃の平均線膨張係数を測定した。ガラス転
移温度が高いものほど耐熱性に優れたものと評価され、160℃以上であることが好ましい。また、平均線膨張係数が低いものほど低線膨張性に優れたものと評価され、80ppm以下であることが好ましい。
<実施例1−1〜1−14及び比較例1−1〜1−3>
表−1に示した配合で2官能エポキシ樹脂、ビスフェノール系化合物、触媒及び反応用の溶剤を撹拌機付き反応容器に入れ、窒素ガス雰囲気下160℃で、表−1に記載した反応時間で反応を行った。その後、希釈用の溶剤を加えて固形分濃度を調整した。反応生成物から定法により溶剤を除去した後、得られた樹脂について分析を行った。これらについて、前述の方法を用いてガラス転移温度(Tg)及び溶剤溶解性を評価した。以上の結果を表−1に示す。なお、反応に用いた化合物、触媒及び溶剤は以下の通りである。
(A−1):4,4’−(フルオレン−9,9−ジイル)ビス(2−メチルフェノール)(前記式(7)で表され、A’として式(2)’で表される化学構造を有するビスフェノール化合物に該当する。)(本州化学(株)製 製品名:BisOC−FL、水酸基当量:189g/当量)
(A−2):1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカン(前記式(7)で表され、A’として式(2)’で表される化学構造を有するビスフェノール化合物に該当する。)(本州化学(株)製 製品名;BisP−CDE、水酸基当量:176g/当量)
(A−3):4,4’−(3,3,5−トリメチルシクロヘキシリデン)ビスフェノール(前記式(7)で表され、A’として式(2)’で表される化学構造を有するビスフェノール化合物に該当する。)(本州化学(株)製 製品名:BisP−TMC、水酸基当量:145g/当量 )
(A−4):4,4’−シクロヘキシリデンビスフェノール(前記式(7)で表され、A’として式(2)’で表される化学構造を有するビスフェノール化合物に該当する。)(本州化学(株)製 製品名:BisZ、水酸基当量:134g/当量 )
(A−5):N,N’―ビス(2−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−4,4’−ジフタルイミド(前記式(7)で表され、A’として式(3)’で表される化学構造を有するビスフェノール化合物に該当する。)(水酸基当量:252g/当量)
(A−6):N,N’−ビス(3−ヒドロキシフェニル)−4,4’−(ビス(トリフルオロメチルメチレン)ジフタルイミド(前記式(7)で表され、A’として式(3)’で表される化学構造を有するビスフェノール化合物に該当する。)(水酸基当量:313g/当量)
(B−1):3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ビフェノールジグリシジルエーテル(前記式(6)で表され、A’として式(5)’で表される化学構造を有する2官能エポキシ樹脂に該当し、0<m<0.5であるもの。)(三菱化学(株)製 製品名:jER(登録商標) YX4000、エポキシ当量:186g/当量)
(B−2):4,4’−ビフェノールジグリシジルエーテルと3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ビフェノールジグリシジルエーテルの1:1混合物(前記式(6)で表され、A’として式(5)’で表される化学構造を有する2官能エポキシ樹脂に該当し、0<m<0.5であるもの。)(三菱化学(株)製 製品名:jER(登録商標) YL6121H、エポキシ当量:171g/当量)
(B−3):ビスフェノールF型エポキシ樹脂(前記式(6)で表され、A’として式(5)’で表される化学構造を有する2官能エポキシ樹脂に該当し、0<m<0.5であるもの。)(三菱化学(株)製 製品名:jER(登録商標) 806H、エポキシ当量:169g/当量)
(B−4):4,4’−(3,3,5−トリメチルシクロヘキシリデン)ビスフェノールジグリシジルエーテル(前記式(6)で表され、A’として式(2)’で表される化学構造を有する2官能エポキシ樹脂に該当し、0<m<0.5であるもの。)(エポキシ当量:224g/当量)
(C−1):27重量%テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液
(C−2):40重量%テトラブチルホスホニウムハイドロオキサイド水溶液
(C−3):10重量%メチルトリブチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液
(C−4):35重量%テトラエチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液
(C−5):50重量%テトラメチルアンモニウムクロライド水溶液
(S−1):シクロヘキサノン
(S−2):N,N−ジメチルアセトアミド
<実施例2−1〜2−10>
表−2に示した割合で、実施例1−1〜1−4、1−7〜1−10、1−12〜1−13で得られたエポキシ樹脂、その他のエポキシ樹脂及び硬化剤を配合し、よく撹拌してエ
ポキシ樹脂組成物を得た。このエポキシ樹脂組成物をセパレータ(シリコーン処理したポリエチレンテレフタレートフィルム、厚み:100μm)にアプリケーターで塗布した。次いで、実施例2−1〜2−9については160℃で1時間、その後200℃で1時間、更に250℃で1時間乾燥、硬化させ、実施例2−10については160℃で1.5時間、その後200℃で1.5時間乾燥、硬化させた。厚さ約50μmのエポキシ樹脂硬化物のフィルムを得た。これらについて、前述の方法を用いてガラス転移温度、平均線膨張係数を測定した。結果を表−2に示す。なお、表−2の「その他のエポキシ樹脂」、「硬化剤」における略号の意味は下記の通りである。
(D−1):「157S65B80」:三菱化学(株)製 ビスフェノールAノボラック型多官能エポキシ樹脂80重量%MEK溶液
(D−2):ビスフェノールアセトフェノンと3,3’,5,5’−テトラメチルビフェノールジグリシジルエーテルとを反応させて得られたエポキシ樹脂 (エポキシ当量12,000g/当量、重量平均分子量36,000) 30重量%MEK・シクロヘキサノン混合溶液(MEKとシクロヘキサノンの重量比1:1)
「EMI24」:2−エチル−4(5)−メチルイミダゾール(三菱化学(株)製 製品名:jERキュア(登録商標) EMI24)
実施例1−1〜1−14のエポキシ樹脂は、前記式(2)に該当し、X1として、フルオレン構造、シクロドデシレン構造、トリメチルシクロヘキシレン構造又はシクロヘキシレン構造を有するエポキシ樹脂であり、比較例1−1〜1−3のエポキシ樹脂は前記式(
2)に該当する構造を有さないエポキシ樹脂である。表−1の結果より、実施例1−1〜1−14のエポキシ樹脂は、比較例1−1〜1−3に対し、シクロヘキサノンへの溶解性が優れていることがわかる。また、表−2の結果より、実施例1−1〜1−14のエポキシ樹脂を用いた硬化フィルムは、耐熱性及び低線膨張性に優れることがわかる。
Claims (16)
- 下記式(1)で表され、重量平均分子量が1,000〜200,000であることを特
徴とするエポキシ樹脂。
を少なくとも有し、Rは水素原子又は上記式(4)で表される基であり、nは繰り返し数
の平均値であり1以上50以下である。但し、式(1)中の両末端のRのうち、少なくと
もいずれか一方は、式(4)で表される基である。上記式(2)中、R1は、水素原子、
炭素数1〜10の炭化水素基又はハロゲン元素であり、互いに同一であっても異なってい
てもよく、X1は環状構造を有する炭素数5〜20の2価の連結基である。上記式(3)
中、R2は、水素原子、炭素数1〜10の炭化水素基又はハロゲン元素であり、互いに同
一であっても異なっていてもよく、ベンゼン環上の隣接した炭素原子に結合した2つのR
2は、互いに結合して炭素数4〜20の環状構造を形成してもよい。R3は、水素原子、
炭素数1〜10の炭化水素基又はハロゲン元素であり、互いに同一であっても異なってい
てもよく、ベンゼン環上の隣接した炭素原子に結合した2つのR3は、互いに結合して炭
素数4〜20の環状構造を形成してもよい。X2は、直接結合、−SO2−、−O−、−
CO−、−C(CF3)2−、−S−又は炭素数1〜20の炭化水素基から選ばれる2価
の連結基である。) - 前記式(2)において、X1がフルオレン構造、シクロドデシレン構造、トリメチルシ
クロへキシレン構造及びシクロヘキシレン構造から選ばれる少なくとも1種である、請求
項1に記載のエポキシ樹脂。 - 前記式(1)中、前記式(2)で表される化学構造と前記式(3)で表される化学構造
のモル比が、1/99〜99/1である、請求項1又は2に記載のエポキシ樹脂。 - 下記式(6)で表される2官能エポキシ樹脂と、下記式(7)で表されるビスフェノー
ル系化合物とを反応させて得られることを特徴とするエポキシ樹脂。
3)’で表される化学構造を少なくとも有し、式(6)中、mは繰り返し数の平均値であ
り0以上6以下である。上記式(2)’中、R’1は、水素原子、炭素数1〜10の炭化
水素基又はハロゲン元素であり、互いに同一であっても異なっていてもよく、X’1は環
状構造を有する炭素数5〜20の2価の連結基である。上記式(3)’中、R’2は、水
素原子、炭素数1〜10の炭化水素基又はハロゲン元素であり、互いに同一であっても異
なっていてもよく、ベンゼン環上の隣接した炭素原子に結合した2つのR’2は、互いに
結合して炭素数4〜20の環状構造を形成してもよい。R’3は、水素原子、炭素数1〜
10の炭化水素基又はハロゲン元素であり、互いに同一であっても異なっていてもよく、
ベンゼン環上の隣接した炭素原子に結合した2つのR’3は、互いに結合して炭素数4〜
20の環状構造を形成してもよい。X’2は、直接結合、−SO2−、−O−、−CO−
、−C(CF3)2−、−S−又は炭素数1〜20の炭化水素基から選ばれる2価の連結
基である。) - 前記式(2)’において、X’1がフルオレン構造、シクロドデシレン構造、トリメチ
ルシクロへキシレン構造及びシクロヘキシレン構造から選ばれる少なくとも1種である、
請求項5に記載のエポキシ樹脂。 - 前記式(6)及び(7)中、前記式(2)’ で表される化学構造と前記式(3)’で
表される化学構造のモル比が、1/99〜99/1である、請求項5又は6に記載のエポ
キシ樹脂。 - エポキシ当量が500g/当量以上100,000g/当量以下である、請求項1乃至
8のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂。 - 請求項1乃至9のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂と、硬化剤とからなるエポキシ樹
脂組成物。 - 前記エポキシ樹脂100重量部に対し、前記硬化剤を0.1〜100重量部含む、請求
項10に記載のエポキシ樹脂組成物。 - 更に他のエポキシ樹脂を含み、固形分としての全エポキシ樹脂成分中、他のエポキシ樹
脂を1〜99重量%含む、請求項10又は11に記載のエポキシ樹脂組成物。 - 前記全エポキシ樹脂成分100重量部に対し、前記硬化剤を0.1〜100重量部含む
、請求項12に記載のエポキシ樹脂組成物。 - 前記硬化剤がフェノール系硬化剤、アミド系硬化剤及びイミダゾール類からなる群から
選ばれる少なくとも1種である、請求項10乃至13のいずれか1項に記載のエポキシ樹
脂組成物。 - 請求項10乃至14のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物を用いてなる電気・電
子回路用積層板。 - 請求項10乃至14のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物を硬化してなる硬化物
。
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