JP5672073B2 - エポキシ樹脂用硬化剤、硬化性樹脂組成物、およびその硬化物 - Google Patents

エポキシ樹脂用硬化剤、硬化性樹脂組成物、およびその硬化物 Download PDF

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Description

本発明は、イミド骨格構造を有するビスイミドフェノール化合物を必須成分とするエポキシ樹脂用硬化剤およびこの硬化剤を用いた硬化性樹脂組成物と、その硬化物ならびにこの硬化物を含む材料に関する。
本発明のイミド骨格含有エポキシ樹脂用硬化剤は、ガラス転移温度が高く、熱膨張係数が低い電気積層板や、耐熱性に優れた樹脂金属被覆物および繊維強化複合材料の構成材料として好適な硬化性樹脂組成物を提供し得る。
ここでいう電気積層板とは、プリント配線板、ビルドアップ積層板、フレキシブル積層板、レジスト材やシール材などを含む、絶縁基板に用いられる積層板を指す。
また、樹脂金属被覆物とは、電気機器・電力機器内に用いられる金属導体を樹脂で被覆して絶縁したものなどを指し、繊維強化複合材料とは、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)やGFRP(ガラス繊維強化プラスチック)などを含む、エポキシ樹脂をマトリックス樹脂として用いた複合材料を指す。
エポキシ樹脂は、塗料、土木接着、電気用途など幅広い分野で利用されている。また、エポキシ樹脂には、様々な種類の硬化剤が使用でき、その硬化剤の選択により硬化物性が大きく変わるため、硬化剤は各用途の目的に応じて使い分けられている。
近年、樹脂材料の使用条件が過酷になるに従って、樹脂材料に要求される諸特性はより一層厳しくなっており、エポキシ樹脂用硬化剤が使用される用途においても、一般に用いられている各種硬化剤では、要求特性を十分に満足できなくなってきている。
例えば、フェノールノボラック樹脂を硬化剤とするエポキシ樹脂組成物は、電気・電子機器に使用されるプリント配線板に用いられているが、近年、機器の小型化、軽量化および高機能化が進んでおり、特に多層プリント配線板に対し、更なる高多層化、高密度化、薄型化、軽量化、高信頼性および成形加工性等が要求されている。このように、配線の微細化が進んでいく中で、エポキシ樹脂ならびにエポキシ樹脂用硬化剤の特性としては、高耐熱、低線膨張率が特に要求されてきており、現在、主として用いられているエポキシ樹脂とフェノールノボラック樹脂硬化剤の組み合わせでは、耐熱性、線膨張率とも十分なものとは言えなくなってきた。
一方、イミド骨格含有化合物は耐熱性、低線膨張性に優れていることが知られており、イミド基を導入したイミドフェノール化合物は、耐熱性、低線膨張性が要求される電気・電子材料等の原料として有用である。また、ビスイミドフェノールをモノマーとして用いる方法も開示されており、エポキシ樹脂用硬化剤としての活用法等の記載もあるが(特許文献1〜4)、これまでに知られているビスイミドフェノール化合物は、一般的な有機溶剤、例えばケトン系溶剤への溶解性が十分でなく(特許文献5〜6)、加工時の取り扱い性が非常に難しく、様々な制約を受けるものであった。
特開平1−319528号公報 特開平2−70722号公報 特開平3−209858号公報 特開2007−91799号公報 米国特許第5,246,751号明細書 特開昭62−292822号公報
本発明は、従来のイミド骨格含有エポキシ樹脂用硬化剤に比べて溶剤溶解性に優れ、また、高耐熱性かつ低線膨張性に優れた樹脂硬化物を与えるエポキシ樹脂用硬化剤と、このエポキシ樹脂用硬化剤を用いた、高耐熱性かつ低線膨張性に優れた硬化物を与える硬化性樹脂組成物およびその硬化物と、この硬化物を含む材料を提供することを目的とするものである。
本発明者らは前記の課題を解決するべく、鋭意検討の結果、特定の構造を有するビスイミドフェノール化合物が、ケトン系溶剤への十分な溶解性を発現すると共に、高耐熱性かつ低線膨張性に優れた樹脂硬化物を与えるエポキシ樹脂用硬化剤として優れたものであることを見出した。
本発明はこのような知見に基づいて達成されたものであり、以下を要旨とする。
エポキシ樹脂と、下記一般式(I)で表され、ケトン系溶剤に対して60℃で0.5重量%以上の溶解度を有するビスイミドフェノール化合物(a)を含むエポキシ樹脂用硬化剤とを含む硬化性樹脂組成物
Figure 0005672073
(一般式(I)において、R、Ph、SiMe 、tBu、CONH 、CONHMe、SMe、Et、iPr、SO Me、NMe 、Me、SO Me、COOMe、COMe、NHCOMe、COOH、CHO又はOMe(ただし、Phはフェニル基を、Meはメチル基を、Etはエチル基を、Prはプロピル基を、Buはブチル基を示す。)から選ばれる一価の官能基を示す。R 、R 及びR は、各々独立に、水素原子、水酸基、または炭素数1〜10である、置換基を有していてもよい炭化水素基(ただし、該置換基は複素環基、カルボニル基、ジアルキルアミノ基、アルコキシ基、アシロキシ基、アルキルチオ基、アリーロキシ基、シリル基である。)を示す。R は水素原子、水酸基、アシロキシ基若しくはボリル基を示す各R〜Rのうちの少なくとも一つは水酸基であることにより、化合物中には2個以上の水酸基を有する
数のR〜R は、互いに同一であってもよく、異なっていてもよい。
Xは、単結合、−SO−、−O−、−CO−、−C(CF−、−S−、メチレン基、2,2−プロピリデン基またはオキシメチレン基を示す。)
[2] 前記ビスイミドフェノール化合物(a)が、下記構造式(a−1)〜(a−8)で表される化合物から選ばれる[1]に記載の硬化性樹脂組成物。
Figure 0005672073
前記エポキシ樹脂用硬化剤が、前記ビスイミドフェノール化合物(a)100重量部と、該ビスイミドフェノール化合物(a)以外の化合物よりなる硬化性樹脂用硬化剤(b)900重量部以下とからなる[1]又は[2]に記載の硬化性樹脂組成物
] 前記ビスイミドフェノール化合物(a)が、シクロヘキサノンに対して60℃で0.5重量%以上の溶解度を有するものである[1]ないしのいずれかに記載の硬化性樹脂組成物
[5] [1]ないし[4]のいずれかにおいて、更に、硬化促進剤を含むことを特徴とする硬化性樹脂組成物。
[6] [1]ないし[5]のいずれかにおいて、更に、エポキシ樹脂以外の熱硬化性樹脂および/または充填剤を含むことを特徴とする硬化性樹脂組成物。
] []ないし[]のいずれかにおいて、プリント配線板に使用されることを特徴とする硬化性樹脂組成物。
] []ないし[]のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物を硬化してなる樹脂硬化物。
] []に記載の樹脂硬化物と導電性金属との積層体。
10] []に記載の樹脂硬化物で金属を被覆してなる樹脂金属被覆物。
11] []に記載の樹脂硬化物と強化繊維とを含む繊維強化複合材料。
本発明のエポキシ樹脂用硬化剤は、ケトン系溶剤に対する溶解性に優れ、各種エポキシ樹脂との相溶性が高いため、硬化性樹脂組成物を容易に調製することができる。また、本発明のエポキシ樹脂用硬化剤は、イミド基濃度が高いため、本発明のエポキシ樹脂用硬化剤を用いた硬化性樹脂組成物は、低線膨張率で、耐熱性(ガラス転移温度)、成形加工性に優れ、特に低線膨張性が要求される電気積層板用途や、高耐熱性が要求される樹脂金属被覆物および繊維強化複合材料用途において有用である。
実施例14で得られた樹脂硬化物のTMAチャートである。
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明する。
なお、本発明において、「有機基」とは炭素原子を含む基であり、また、「官能基」とは有機基と水酸基、ハロゲン原子などの無機基との総称である。
[1]エポキシ樹脂用硬化剤
[ビスイミドフェノール化合物(a)]
本発明のエポキシ樹脂用硬化剤は、下記一般式(I)で表され、ケトン系溶剤に対して60℃で0.5重量%以上の溶解度を有するビスイミドフェノール化合物(a)(以下「本発明のビスイミドフェノール化合物(a)」と称す場合がある。)を必須成分とするものである。
Figure 0005672073
(一般式(I)において、Rは水酸基を除く一価の官能基、または水素原子を示す。R〜Rは、各々独立に、水素原子、水酸基、または炭素数1〜10の有機基を示すが、隣接する2つの基が結合してベンゼン環に縮合する炭素数20以下の環を形成してもよい。また、各R〜Rのうちの少なくとも一つは水酸基であることにより、化合物中には2個以上の水酸基を有する。
は、炭素数1〜10の有機基を示すが、隣接する2つの基が結合してベンゼン環に縮合する炭素数20以下の環を形成してもよい。
複数のR〜Rは、互いに同一であってもよく、異なっていてもよい。
Xは、単結合、−SO−、−O−、−CO−、−C(CF−、−S−、または炭素数1〜20の二価の有機基から選ばれる基を示す。
nは0〜3の整数である。)
通常のイミド基含有化合物、特に芳香族イミド化合物は、イミド基を含む共役平面同士がスタッキングすることによる強い凝集力によって優れた物性を示す一方で、溶剤溶解性が非常に低く、取り扱いが困難であった。
これに対して、本発明のエポキシ樹脂用硬化剤に用いられる本発明のビスイミドフェノール化合物(a)は上記一般式(I)で表され、ケトン系溶剤に対する溶解度が高く、各種エポキシ樹脂との相溶性が高いため、硬化性樹脂組成物を容易に調製することが可能であり、また、分子中のイミド基濃度が高いことから、得られる樹脂硬化物に低線膨張性や耐熱性を付与するための硬化剤として有用である。
{ケトン系溶剤に対する溶解度}
本発明のビスイミドフェノール化合物(a)のケトン系溶剤に対する溶解度は、60℃で0.5重量%以上であり、好ましくは3.0重量%以上、特に好ましくは6.0重量%以上であり、最も好ましくは8.0重量%以上である。
ここで、ケトン系溶剤とは、ケトン基を有する液体を指す。中でも、ビスイミドフェノールの反応を妨げないように非プロトン性であることが望ましく、例えばアセトン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、ジイソプロピルケトン、ジ−tert−ブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘキシルメチルケトン、アセトフェノン、アセチルアセトン等が挙げられる。
以上に挙げたケトン系溶剤の中でもシクロヘキサノンが好ましく、ビスイミドフェノール化合物(a)は、シクロヘキサノンに対する溶解度が60℃で0.5重量%以上であることが好ましく、3.0重量%以上であることがより好ましく、6.0重量%以上であることが特に好ましく、8.0重量%以上であることが最も好ましい。
なお、本発明のビスイミドフェノール化合物(a)のケトン系溶剤に対する溶解度の測定方法は以下の通りである。
<溶解度の測定方法>
サンプル瓶に、ビスイミドフェノール化合物(a)とケトン系溶剤を入れ、時々手で振り混ぜながら、油浴中で60℃で2時間加熱した際の溶解性を目視で確認する。高濃度から測定を開始し、溶け残りがある場合には少量ずつ溶剤を足して濃度を下げ、完全に溶解した時点の濃度を溶解度とする。
{溶解性発現の説明}
本発明のビスイミドフェノール化合物(a)が溶剤に対する溶解性に優れたものとなり得る理由の詳細は明らかではないが、以下のように推定される。
(1) 一般式(I)において、イミド基のオルト位に適切な大きさの置換基Rを導入することで、イミド基を含む共役平面が捻れを持ち、分子間のスタッキング構造が適度に阻害される。
(2) 一般式(I)において、イミド基の両オルト位を非対称(R≠R)とすることで結晶性が低下する。
(3) 一般式(I)において、連結基部分Xにトリフルオロメチレン基を導入した場合には、フッ素原子の静電反発作用により、フタル酸部分の分子間相互作用が適度に弱められることにより、上述の共役平面の捻れのみの場合よりも更に溶解性を向上させることができる。
本発明のビスイミドフェノール化合物(a)では、これらの要因を協奏的に作用させることによって良好な溶剤溶解性を発現させることができる。
ただし、捻れを生じさせる置換基Rが大きすぎる場合は、イミド化合物の特徴である分子間のスタッキングを完全に阻害してしまい、十分な物性を得られない可能性があるため、該置換基Rは適度な大きさにとどめるのが好ましい。
上記の条件を満たす置換基Rは、以下に定義される|α|が45°以上、90°以下となる一価の官能基を示し、Rは、水素原子または以下に定義される|α|が0°以上、45°未満となる一価の官能基を示す。
従って、本発明のビスイミドフェノール化合物(a)の溶剤溶解性を確保するために、本発明のビスイミドフェノール化合物(a)は、前記一般式(I)において、Rは、以下に定義される|α|が45°以上、90°以下となる一価の官能基であり、Rは、水素原子または以下に定義される|α|が0°以上、45°未満となる一価の官能基であることが好ましい。
{|α|の定義}
|α|とは、下記式(I−1)に示す構造において、理論計算に基づいた最安定構造を算出した際、2つの共役平面の成す二面角αの絶対値である。
Figure 0005672073
(式中、RはRまたはRに該当する。)
ここで、二面角の理論計算は、OSとして「Microsoft社製Windows XP Professional Version 2002 Service Pack2」、ソフトに「Gaussian社製Gaussian03 x86-Win32版Rev.B.05」を用いて、AM1法(オプションとして「opt=verytight」を指定)により、最安定構造を計算して行われる。
αとしては、隣接する4つの原子、C(イミドのカルボニル炭素)−N(イミドの窒素)−C(芳香環)−C(芳香環)の成す以下の(1)〜(4)の4種の二面角の内、絶対値が最小のものとする。なお、C〜Cは下記式(I−Ia)に示される。
(1) C−C−N−C
(2) C−C−N−C
(3) C−C−N−C
(4) C−C−N−C
Figure 0005672073
(式中、RはRまたはRに該当する。)
{一般式(I)の説明}
以下に、一般式(I)において、特に、R,Rが上記の好適な基である場合を例示して、一般式(I)で表される本発明のビスイミドフェノール化合物(a)を説明する。
<R
一般式(I)において、Rは、好ましくは上記|α|が45゜以上、90゜以下の、ハロゲン原子、水素原子、水酸基以外の一価の官能基である。Rの|α|の下限は、分子間の重なりによる溶剤溶解性低下が起こりにくいことから、好ましくは48°、より好ましくは51°である。一方、|α|の上限は、置換基がイミド化合物の特徴である分子間のスタッキングの起きる適度な大きさであることから、好ましくは75°、より好ましくは60°である。
は、上記|α|を満たした上で、炭素イミドフェノール分子中のイミド基濃度、および、イミド化合物に期待される物性が発現しやすい、即ち、分子量が過度に大きくないことにより、イミド基含量を十分なものとし、また、イミド化合物に期待される物性が、立体障害により分子間の相互作用が阻害されることにより損なわれないと思われることから、炭素数1〜10の有機基が好ましく、炭素数1〜3の有機基が更に好ましく、炭素数1〜2の有機基が特に好ましい。
の具体例は、炭化水素基、芳香族基、アシル基(アルデヒド、ケトン)、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基(エステル)、アルコキシル基、アリ−ロキシル基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいカルボキサミド基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリ−ルチオ基、スルフィニル基、スルホニル基、スルホ基、トリアルキルシリル基等が挙げられる。中でも、|α|が好適範囲であることから、直鎖または二級炭化水素基、アシル基(アルデヒド、ケトン)、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基(エステル)、アルコキシル基、アリ−ロキシル基、置換されたアミノ基、置換されたカルボキサミド基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリ−ルチオ基、スルフィニル基、スルホニル基、スルホ基が好ましく、とりわけ、直鎖炭化水素基、ホルミル基を除くアシル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基(エステル)、置換されたアミノ基、スルホニル基、スルホ基が好ましい。
なお、|α|が45〜90°の官能基を表1に、また、これらのうち特にRとして好適な官能基(|α|=48〜75°)について、その|α|と共に表2に示す(以下においてPhはフェニル基を、Meはメチル基を、Etはエチル基を、Prはプロピル基を、Buはブチル基を示す。)。
Figure 0005672073
Figure 0005672073
表2に示す官能基のうち、Rとしては特に下記表3に示すもの(|α|=51〜60°)が好ましい。
Figure 0005672073
<R
一般式(I)において、Rは、好ましくは水素原子または上記|α|が0°以上、45°未満のハロゲン原子以外の一価の官能基である。|α|が0°となるのは、Rがイミド基のカルボニル酸素と強く相互作用するルイス酸性を有した置換基の場合であり、こうした場合にはRによる二面角の形成をRが阻害し、十分な溶解性を確保できない可能性があることから、|α|の下限は、好ましくは10°、より好ましくは20°である。また、大きな捻れを生じさせる置換基は、Rによって生じた二面角を更に増大し、好ましい範囲を逸脱させるおそれがあることから、|α|の上限は、好ましくは43°である。
の具体例としては、下記表4に|α|を示す水素原子または官能基のような立体的に小さい水素原子または官能基が挙げられ、この内、水素原子または水酸基などの、立体的に小さく、ルイス酸性が小さい水素原子または官能基が好ましい。
Figure 0005672073
<R〜R
一般式(I)において、R〜Rは、各々独立に、水素原子、水酸基、または炭素数1〜10の一価の有機基を示すが、R〜Rのうち、隣接する2つの基が互いに結合してベンゼン環に縮合する、炭素数20以下の環を形成してもよい。
〜Rとしての炭素数1〜10の有機基としては、特に限定されないが、各基の分子量が大きくなると相対的なイミド基含量が低下するため、炭素数3以下の有機基であることが好ましい。
〜Rの具体例としては、各々独立に、水素原子、炭化水素基、芳香族基(複素環基を含む)、カルボニル基(アルデヒド、ケトン、エステル、アミド等)、アルコキシ基、アシロキシ基、アルキルチオ基、アリ−ロキシ基、ジアルキルアミノ基が挙げられる。R〜Rが炭化水素基の場合、炭素数が10以下であれば置換基を有していてもよく、該置換基としては、複素環基、カルボニル基、ジアルキルアミノ基、アルコキシ基、アシロキシ基、アルキルチオ基、アリ−ロキシ基、シリル基が挙げられる。
〜Rとしては、各々独立に、水素原子、水酸基またはメチル基であることが好ましい。
<R〜Rの水酸基>
本発明のビスイミドフェノール化合物(a)においては、R〜Rのうち、少なくとも一つは水酸基である必要がある。
これは、本発明のビスイミドフェノール化合物(a)をエポキシ樹脂用硬化剤として用いてエポキシ樹脂の硬化を行なう場合に、反応可能な置換基が無いと硬化が進行しないこと、また、最も汎用性の高い反応性の置換基が水酸基であることによる。
ただし、一分子中の水酸基が多すぎると、ビスイミドフェノール化合物(a)自体の合成が困難であるので、一分子中のイミド基に結合した2個のベンゼン環に各々1〜2個、好ましくは1個ずつの水酸基が結合していることが望ましい。
また、本発明のビスイミドフェノール化合物(a)は、そのフェノール性水酸基当量が200〜600g/eq.、特に250〜400g/eq.であることが好ましい。
<R
一般式(I)において、Rは、各々独立に、炭素数1〜10の一価の有機基を示し、1つのベンゼン環上でRが隣接する位置にある場合、隣接する2つのRは互いに結合してベンゼン環に縮合する、炭素数20以下の環を形成していてもよい。
としては、炭素数1〜10の有機基であれば、特に限定されないが、各基の分子量が大きくなると、相対的なイミド基含量が低下するため、炭素数3以下の有機基であることが好ましい。
の具体例としては、各々独立に、炭化水素基、芳香族基(複素環基を含む)、カルボニル基(アルデヒド、ケトン、エステル、アミド等)、ジアルキルアミノ基が挙げられる。Rが炭化水素基の場合、炭素数が10以下であれば置換基を有していてもよく、該置換基としては、複素環基、カルボニル基、ジアルキルアミノ基、アルコキシ基、アシロキシ基、アルキルチオ基、アリ−ロキシ基、シリル基が挙げられる。
<X>
一般式(I)において、Xは単結合、−SO−、−O−、−CO−、−C(CF−、−S−、または置換されていてもよい炭素数1〜20の二価の有機基を示す。Xが二価の有機基の場合、その分子量が大きくなると相対的にイミド基含量が低下するため、炭素数1〜10の有機基であることが好ましく、炭素数1〜3の有機基であることが好ましい。炭素数1〜3の二価の有機基としては具体的には、メチレン基、2,2−プロピリデン基、オキシメチレン基等が挙げられる。
Xとしては、特に単結合、オキシメチレン基、−O−、−CO−、−SO−またはC(CF−が好ましい。
<n>
一般式(I)において、nは0〜3の整数であるが、nが大きく、本発明のビスイミドフェノール化合物(a)の分子量が大きくなると、相対的なイミド基含量が低下するため、nは0または1が好ましい。
<対称性>
本発明のビスイミドフェノール化合物(a)において、連結基Xで連結される左右の環構造のベンゼン環部分に結合するR〜Rと、Rの個数を表すnは、左右で各々同一でも異なってもよいが、同一の方が分子の対称性がよく、高分子量化した際にイミドの特徴である凝集力を損なわないことから好ましい。
{分子量}
本発明のビスイミドフェノール化合物(a)の分子量の下限は504であるが、その上限としては、1200以下、特に1000以下、とりわけ800以下であることが好ましい。
本発明のビスイミドフェノール化合物(a)の分子量が過度に小さいと、本発明のビスイミドフェノール化合物(a)の分子設計が不可能であり、逆に過度に大きいと、本発明のビスイミドフェノール化合物(a)中のイミド基含量が小さくなり、好ましくない。
{イミド基含量}
本発明のビスイミドフェノール化合物(a)のイミド基含量(本発明のビスイミドフェノール化合物(a)1g当たりのイミド基のモル量)は、イミド基含量の多い、耐熱性、低線膨張性に優れた各種材料のエポキシ樹脂用硬化剤として有用となり得ることから、0.22mmol/g以上、特に0.8mmol/g以上、とりわけ1.5mmol/g以上であることが好ましい。なお、イミド基含量の最大値は、理論的には4.0mmol/gである。
イミド基含量等の本発明のビスイミドフェノール化合物(a)の構造は、H−NMR(核磁気共鳴スペクトル分析法:重ジメチルスルホキシド溶媒)、IR(赤外線吸収スペクトル法)、MS(質量分析法)によって確認することができる。
{好適例}
本発明のビスイミドフェノール化合物(a)として特に好適な、溶剤溶解性の高いビスイミドフェノール化合物(a)としては、以下のようなものが挙げられるが、本発明のビスイミドフェノール化合物(a)は、何ら以下のものに限定されるものではない。
Figure 0005672073
[本発明のビスイミドフェノール化合物(a)以外の化合物よりなる硬化性樹脂用硬化剤(b)]
本発明のエポキシ樹脂用硬化剤は、上述の本発明のビスイミドフェノール化合物(a)のみからなるものであってもよく、本発明のビスイミドフェノール化合物(a)と共に、本発明のビスイミドフェノール化合物(a)以外の化合物よりなる硬化性樹脂用硬化剤(b)(以下「他の硬化剤(b)」と称す場合がある。)を含有するものであってもよい。
他の硬化剤(b)としては、多価フェノール類、アミン化合物類、酸無水物類等が挙げられ、具体的には、以下に例示するようなものを用いることができる。
他の硬化剤(b)としては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールAD、ハイドロキノン、レゾルシン、メチルレゾルシン、ビフェノール、テトラメチルビフェノール、ジヒドロキシナフタレン、ジヒドロキシジフェニルエーテル、チオジフェノール類、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂、テルペンフェノール樹脂、ジシクロペンタジエンフェノール樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂、ナフトールノボラック樹脂、ビフェニルフェノール樹脂、臭素化ビスフェノールA、臭素化フェノールノボラック樹脂などの種々の多価フェノール類や、種々のフェノール類とベンズアルデヒド、ヒドロキシベンズアルデヒド、クロトンアルデヒド、グリオキザールなどの種々のアルデヒド類との縮合反応で得られる多価フェノール樹脂類、重質油またはピッチ類とフェノール類とホルムアルデヒド類との共縮合樹脂等の各種のフェノール樹脂類、それら各種のフェノール(樹脂)類のフェノール性水酸基の全部もしくは一部をベンゾエート化あるいはアセテート化などのエステル化することによって得られる活性エステル化合物、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水ピロメリット酸、メチルナジック酸等の酸無水物類、ジエチレントリアミン、イソホロンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、ジシアンジアミド、脂肪族ポリアミン、ポリアミド等のアミン類などが挙げられる。
また、カチオン系重合開始剤も他の硬化剤(b)として使用することができ、そのカチオン系重合開始剤としては、活性エネルギー線によりカチオン種またはルイス酸を発生する、活性エネルギー線カチオン系重合開始剤、または熱によりカチオン種またはルイス酸を発生する熱カチオン重合開始剤を用いることができる。
具体的には、トリフェニルホスフィンなどのホスフィン化合物、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレートなどのホスホニウム塩、2−メチルイミダゾ−ル、2−フェニルイミダゾ−ル、2−エチル−4−メチルイミダゾ−ル、2−ウンデシルイミダゾ−ル、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾ−ル、2,4−ジシアノ−6−[2−メチルイミダゾリル−(1)]−エチル−S−トリアジンなどのイミダゾ−ル類、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾリウムトリメリテ−ト、2−メチルイミダゾリウムイソシアヌレ−ト、2−エチル−4−メチルイミダゾリウムテトラフェニルボレ−ト、2−エチル−1,4−ジメチルイミダゾリウムテトラフェニルボレ−トなどのイミダゾリウム塩、2,4−6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノ−ル、ベンジルジメチルアミンなどのアミン類、トリエチルアンモニウムテトラフェニルボレ−トなどのアンモニウム塩、1,5−ジアザビシクロ(5,4,0)−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ(4,3,0)−5−ノネンなどのジアザビシクロ化合物などが挙げられる。また、これらジアザビシクロ化合物のテトラフェニルボレ−ト、フェノール塩、フェノールノボラック塩、2−エチルヘキサン酸塩など、さらにはトリフル酸(Triflic acid)塩、三弗化硼素エーテル錯化合物、金属フルオロ硼素錯塩、ビス(ペルフルオルアルキルスルホニル)メタン金属塩、アリールジアゾニウム化合物、芳香族オニウム塩、周期表第IIIa〜Va族元素のジカルボニルキレート、チオピリリウム塩、MF6 陰イオン(ここでMは燐、アンチモンおよび砒素から選択される)の形の周期表第VIb族元素、アリールスルホニウム錯塩、芳香族ヨードニウム錯塩、芳香族スルホニウム錯塩、ビス[4−(ジフェニルスルホニオ)フェニル]スルフィド−ビス−ヘキサフルオロ金属塩(例えば燐酸塩、砒酸塩、アンチモン酸塩等)、アリールスルホニウム錯塩、ハロゲン含有錯イオンの芳香族スルホニウムまたはヨードニウム塩等を用いることができる。
その他、鉄化合物の混合配位子金属塩およびシラノール−アルミニウム錯体も使用することが可能である。これらの塩のいくつかは、FX−512(3M社)、UVR−6990およびUVR−6974(ユニオン・カーバイド(Union Carbide)社)、UVE−1014およびUVE−1016(ジェネラル・エレクトリック(General Electric)社)、KI−85(デグッサ(Degussa)社)、SP−150およびSP−170(旭電化社)並びにサンエイドSI−60L、SI−80LおよびSI−100L(三新化学工業社)として商品として入手できる。
熱カチオン系重合開始剤としては、トリフル酸(Triflic acid)塩、三弗化硼素エーテル錯化合物、三弗化硼素等のようなカチオン系またはプロトン酸触媒を用いることができる。好ましい熱カチオン系重合開始剤としては、トリフル酸塩であり、例としては、3M社からFC−520として入手できるトリフル酸ジエチルアンモニウム、トリフル酸トリエチルアンモニウム、トリフル酸ジイソプロピルアンモニウム、トリフル酸エチルジイソプロピルアンモニウム等(これらの多くはR.R.Almによって1980年10月発行のモダン・コーティングス(Modern Coatings)に記載されている)がある。
また一方、活性エネルギー線カチオン系重合開始剤としても用いられる芳香族オニウム塩のうち、熱によりカチオン種を発生するものがあり、これらも熱カチオン系重合開始剤として用いることができる。
これらの他の硬化剤(b)は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
[エポキシ樹脂用硬化剤の配合等]
本発明のエポキシ樹脂用硬化剤の形態は、他の硬化剤(b)の配合の有無、用いる他の硬化剤(b)の種類、その配合量によっても異なるが、液状であってもよく、固形であってもよい。
また、本発明のエポキシ樹脂用硬化剤中の本発明のビスイミドフェノール化合物(a)と他の硬化剤(b)の配合量は、用いる本発明のビスイミドフェノール化合物(a)および他の硬化剤(b)の種類によっても異なるが、本発明のビスイミドフェノール化合物(a)100重量部に対し他の硬化剤(b)0〜900重量部であり、好ましくは本発明のビスイミドフェノール化合物(a)100重量部に対し他の硬化剤(b)0〜400重量部、さらに好ましくは本発明のビスイミドフェノール化合物(a)100重量部に対し他の硬化剤(b)5〜300重量部、最も好ましくは本発明のビスイミドフェノール化合物(a)100重量部に対し他の硬化剤(b)10〜200重量部の範囲内である。
本発明のエポキシ樹脂用硬化剤において、他の硬化剤(b)を配合することにより、硬化性樹脂組成物中での相溶性が向上し、作業性が改善されるという効果が奏されるが、その配合量が多く、本発明のビスイミドフェノール化合物(a)が少なすぎると、本発明のエポキシ樹脂用硬化剤を用いて得られる硬化性樹脂組成物中のイミド基含量が下がるため、本発明の効果が期待できない。
本発明のビスイミドフェノール化合物(a)と必要に応じて配合される前述の他の硬化剤(b)とを含む本発明のエポキシ樹脂用硬化剤は、そのイミド基含量(エポキシ樹脂用硬化剤1g当たりのイミド基のモル量)が、0.1mmol/g以上、特に0.4mmol/g以上、とりわけ0.8mmol/g以上であることが、本発明の目的を達成する上で好ましい。
[2]硬化性樹脂組成物
本発明の硬化性樹脂組成物は、上述の本発明のエポキシ樹脂用硬化剤とエポキシ樹脂を含むものであり、必要に応じて、エポキシ樹脂以外の熱硬化性樹脂、硬化促進剤、充填剤、溶媒、その他の成分を含んでいてもよい。
[エポキシ樹脂]
本発明の硬化性樹脂組成物が含み得るエポキシ樹脂としては、特に制限はなく、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、イミド骨格含有エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、フェノール類とグリオキサールやヒドロキシベンズアルデヒドやクロトンアルデヒド等のアルデヒド類との縮合ノボラック類にエピハロヒドリンを反応させて得られるエポキシ樹脂などのグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、鎖状脂肪族エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂等の種々のエポキシ樹脂が挙げられる。なお、ここでいうイミド骨格含有エポキシ樹脂は、本発明のビスイミドフェノール化合物(a)を原料とするエポキシ樹脂であることが好ましい。
これらのエポキシ樹脂は、特に半導体封止材用途としては、重量平均分子量Mwが100〜1,000、エポキシ当量が100〜1,000g/eq.の範囲内、またビルドアップ積層板等の用途としては、重量平均分子量Mwが1,000〜90,000、エポキシ当量が500〜100,000g/eq.の範囲内であることがそれぞれ好ましい。
これらのエポキシ樹脂は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
[エポキシ樹脂用硬化剤の含有量]
本発明の硬化性樹脂組成物中の本発明のエポキシ樹脂用硬化剤の含有量は、用いる硬化剤の種類によっても異なるが、通常全エポキシ樹脂100重量部に対して0.5〜200重量部、好ましくは1〜150重量部の範囲内である。本発明の硬化性樹脂組成物中の本発明のエポキシ樹脂用硬化剤の含有量が多すぎると樹脂との混ざりが悪くなり、少なすぎると全組成物の相対的なイミド基含量が下がるため好ましくない。
なお、本発明のエポキシ樹脂用硬化剤は、予めエポキシ樹脂などとの混合物として用いてもよい。
[硬化促進剤]
硬化促進剤としては、一般のエポキシ樹脂組成物に用いられるものをいずれも用いることができ、例えばベンジルジメチルアミン、各種のイミダゾール系化合物等のアミン類、トリフェニルホスフィンなどの三級ホスフィン類等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
硬化促進剤は全エポキシ樹脂100重量部に対して、0.1〜5.0重量部配合することが好ましい。
[エポキシ樹脂以外の熱硬化性樹脂]
エポキシ樹脂以外の熱硬化性樹脂としては、シアネートエステル樹脂、熱硬化性ポリイミド樹脂、熱硬化性ポリフェニレンエーテル樹脂などを使用することができる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の硬化性樹脂組成物がこれらの熱硬化性樹脂を含む場合、その含有量は、全エポキシ樹脂100重量部に対して40重量部以下、例えば10〜30重量部とすることが好ましい。硬化性樹脂組成物がエポキシ樹脂以外の熱硬化性樹脂を含むことにより、低吸水性とすることができるが、その含有量が多過ぎると、本発明のエポキシ樹脂用硬化剤を用いることによる効果、更にはエポキシ樹脂の特性が損なわれる恐れがある。
[溶媒]
本発明の硬化性樹脂組成物が含み得る溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等のケトン類、トルエン、キシレン等の芳香族類、酢酸エチル等のエステル類、エチレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、メタノール、エタノール等のアルコール類などが挙げられる。成形性をよくするためには、溶解性のよいケトン系溶媒ならびにアミド系溶媒を用いることが好ましい。これらの溶媒は1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
溶媒の使用量は硬化性樹脂組成物の使用目的に応じて適宜決定され、例えば積層板用途で、ガラス繊維不織布に硬化性樹脂組成物を含浸させてプリプレグを作成する際には、溶媒以外の硬化性樹脂組成物中の全固形分濃度が40〜70重量%程度となるように用いられ、また、ビルドアップ用途においては、溶媒以外の硬化性樹脂組成物中の全固形分濃度が30〜75重量%程度となるように用いられる。
[充填剤]
本発明の硬化性樹脂組成物が含み得る充填剤としては、無機充填剤であっても有機充填剤であってもよく、無機充填剤としては、酸化アルミニウム、酸化マグネシウムなどの金属酸化物、微粉末シリカ、溶融シリカ、結晶シリカなどのケイ素化合物、ガラスビーズ等の透明フィラー、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどの金属水酸化物、その他、炭酸カルシウム、カオリン、マイカ、石英粉末、グラファイト、二硫化モリブデンなどが挙げられる。有機充填剤としては、セルロースファイバーなどが挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
無機充填剤は、その粒径が大きすぎると硬化物の表面形状が悪化し、小さすぎると凝集しやすくなり分散性が悪くなることから、平均粒径1〜30μm程度のものを用いることが好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物がこれらの充填剤を含む場合、その含有量は、全硬化性樹脂組成物における全固形分量に対して通常10〜98重量%であるが、封止材用途としては、60〜98重量%が好ましく、80〜98重量%がより好ましい。また、電気積層板用途としては、10〜60重量%が好ましく、20〜50重量%がより好ましい。硬化性樹脂組成物が充填剤を含むことにより、難燃性向上、低吸水性向上、低線膨張率化という効果が得られるが、その含有量が多すぎると、成形性などが損なわれる恐れがある。
[その他の成分]
本発明の硬化性樹脂組成物は、その他、保存安定性向上のための紫外線防止剤、可塑剤、シランカップリング剤、チタネート系カップリング剤などのカップリング剤、着色剤や顔料、難燃性を付与するための、ハロゲン系、リン系、窒素系、シリコン系等の難燃剤、ガラス繊維等の補強材等、通常のエポキシ樹脂組成物に配合し得る、各種の添加物を、本発明の目的を損なわない範囲で配合することができる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、上述の配合成分の所定量を混合することにより調製することができる。
[硬化性樹脂組成物中のイミド基含量]
本発明のエポキシ樹脂用硬化剤を含む本発明の硬化性樹脂組成物のイミド基含有量(組成物1g当たりのイミド基のモル量)は、線膨張率の低下に寄与することから、0.05mmol/g以上、特に0.2mmol/g以上、とりわけ0.5mmol/g以上が好ましい。
硬化性樹脂組成物中のイミド基含量を上げるためには、エポキシ樹脂にもイミド骨格が含まれていることが好ましい。
[用途]
本発明の硬化性樹脂組成物は、接着剤、塗料、土木建築材料、電気・電子部品の絶縁材料等、様々な分野で有効に利用することができるが、特にその優れた耐熱性と低線膨張性、並びに成形加工性から、多層電気積層板やビルドアップ法などの新方式プリント配線板に好適に使用される。特に、ビルドアップ法多層プリント配線板用材料として使用される樹脂付き銅箔、接着フィルムなどの形態での使用が好ましい。また、フレキシブル積層板用途、レジスト材、シール材等にも使用できる。その他、電線の絶縁被覆処理用、各種複合材料(CFRPなどを含む)にも使用することができる。
[3]樹脂硬化物
本発明の樹脂硬化物は、本発明の硬化性樹脂組成物を硬化させてなるものである。
本発明の硬化性樹脂組成物の硬化方法は、硬化性樹脂組成物中の配合成分や配合量によっても異なるが、通常、100〜200℃で60〜180分の加熱条件が挙げられる。この加熱は100〜130℃で10〜30分の一次加熱と、一次加熱温度よりも50〜80℃高い150〜200℃で60〜150分の二次加熱との二段処理で行なうことが、硬化不良を少なくするという点で好ましい。
本発明の樹脂硬化物は、電気積層板、樹脂金属被覆物および繊維強化複合材料など、高耐熱性が要求される用途に用いられることから、そのガラス転移温度は150℃以上、とりわけ200℃以上であることが好ましい。また、ビルドアップ配線板など、高度に寸法安定性が要求される用途に用いられることから、そのガラス転移温度以下の線膨張係数は65ppm/℃以下、とりわけ55ppm/℃以下であることが好ましい。
なお、樹脂硬化物のガラス転移温度および線膨張係数は、後述の実施例の項に示される方法で測定される。
[4]積層体
本発明の積層体は、本発明の硬化性樹脂組成物を硬化してなる本発明の樹脂硬化物と導電性金属との積層体であり、好ましくは、ビルドアップ積層板におけるビルドアップ層としての導電性金属箔付きフィルムである。
この導電性金属箔付きフィルムの導電性金属箔としては、銅、アルミニウム等の金属箔が用いられ、その厚さは通常9〜19μm程度である。また、フィルムとしては、通常40〜90μm程度の厚さのものが用いられる。
この積層体は、後述の実施例の項に示すように、溶媒を用いて本発明の硬化性樹脂組成物を適度な粘度に調整した塗布液を調製し、この塗布液を銅箔等の金属箔に塗布して前述の一次加熱条件で加熱して半硬化させて製造することができる。樹脂側を半硬化させた積層体は、コア基板上に必要枚数を積層し、その後、2〜5MPa程度の加圧下、前述の二次加熱条件で加熱して完全硬化、一体化させることにより、プリント配線板とすることができる。
[5]樹脂金属被覆物
本発明の樹脂金属被覆物は、本発明の硬化性樹脂組成物を硬化してなる本発明の樹脂硬化物で金属、特に導電性金属に被覆してなるものであり、好ましくは電線における絶縁処理用としての樹脂金属被覆物である。この樹脂金属被覆物の導電性金属としては、銅、アルミニウム等の電線が用いられる。
[6]繊維強化複合材料
本発明の繊維強化複合材料は、樹脂硬化物と強化繊維とを含むものであり、例えば、本発明の硬化性樹脂組成物を強化繊維に含浸させてなる繊維強化複合プリプレグを硬化して得られる。この繊維強化複合プリプレグは、後述の実施例の項に示すように、本発明の硬化性樹脂組成物をガラス繊維などの強化繊維に含浸させ、所定の加熱・加圧条件で半硬化させて製造することができる。
このような繊維強化複合材料としては、航空材料、スポーツ用材料などにおけるCFRP、GFRPなどの複合材料が挙げられ、その強化繊維としては、炭素繊維、ガラス繊維等が用いられる。
以下に、実施例および比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例により限定されるものではない。
なお、以下において、エポキシ樹脂用硬化剤および硬化性樹脂組成物の調製に用いた成分の詳細は次の通りである。
[本発明のビスイミドフェノール化合物(a)]
Figure 0005672073
[他のビスイミドフェノール化合物]
Figure 0005672073
上記ビスイミドフェノール化合物a〜dのシクロヘキサノンへの溶解度(60℃)は、表5に示す通りである。尚、ビスイミドフェノール化合物a〜dのシクロヘキサノンへの溶解度は「溶解度の測定方法」において説明した方法により実施した。
[他の硬化剤(b)]
e:jERキュア DICY7(ジャパンエポキシレジン(株)商品名、
ジシアンジアミド)
f:jERキュア YLH129(ジャパンエポキシレジン(株)商品名、
ビスフェノール型ノボラック樹脂、フェノール性水酸基当量:117g/eq)
g:レヂトップ PSM−6200(群栄化学(株)商品名、
フェノールノボラック樹脂、フェノール性水酸基当量:103g/eq)
h:メチルナジック酸無水物(和光純薬(株)試薬、
酸無水物当量:178g/eq.)
i:ジアミノジフェニルスルフォン(和光純薬(株)試薬、
活性水素当量:62g/eq.)
[エポキシ樹脂]
j:jER 828(ジャパンエポキシレジン(株)商品名、
ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ当量:186g/eq.、
可鹸化塩素濃度:40ppm)
k:jER YX4000(ジャパンエポキシレジン(株)商品名、
テトラメチルビフェニル型エポキシ樹脂、エポキシ当量:186g/eq.、
可鹸化塩素濃度:40ppm)
l:jER157S70(ジャパンエポキシレジン(株)商品名、
ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、エポキシ当量:210g/eq.)
m:jER 1032S50(ジャパンエポキシレジン(株)商品名、
トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂、エポキシ当量:175g/eq.)
n:jER 604(ジャパンエポキシレジン(株)商品名、
グリシジルアミン型多官能エポキシ樹脂、エポキシ当量:119g/eq.)
o:上記kに示されるエポキシ樹脂と上記aに示されるビスイミドフェノール
との反応物(エポキシ当量:600g/eq.)
p:YX6954BH30(ジャパンエポキシレジン(株)商品名、特殊高分子量エポ
キシ樹脂、重量平均分子量Mw.:39,000、エポキシ当量:13,000g
/eq.)
q:上記kに示されるエポキシ樹脂と上記aに示されるビスイミドフェノールとの反応
物(重量平均分子量Mw.:33,000、エポキシ当量:14,000g/eq.)
[エポキシ樹脂以外の熱硬化性樹脂]
AroCy B−30:Huntsuman(株)商品名、
ビスフェノールA ジシアネート樹脂
[充填剤]
B103:日本軽金属(株)商品名、水酸化アルミニウム、平均粒径8μm
[実施例1〜6、比較例1]
表5に示した配合でビスイミドフェノール化合物(a)または他のビスイミドフェノール化合物と、他の硬化剤(b)とを攪拌機付き耐熱反応容器に入れ(ただし、実施例6ではビスイミドフェノール化合物(a)のみ)、窒素ガス雰囲気下、100〜150℃で攪拌を行ない、エポキシ樹脂用硬化剤を得た。
このエポキシ樹脂用硬化剤のイミド基含量は、表5に示す通りであった。
Figure 0005672073
[実施例7〜14および比較例2〜3]
市販のエポキシ樹脂、およびエポキシ樹脂用硬化剤として実施例1〜6および比較例1で得られたエポキシ樹脂用硬化剤を用い、さらに硬化促進剤として2−エチル−4−メチルイミダゾールまたはトリフェニルホスフィンを用い(実施例8では更に他の熱硬化性樹脂、実施例13では更に充填剤)、それらを表6に記載の組み合わせで配合して各種の硬化性樹脂組成物を調製した。
得られた硬化性樹脂組成物について、以下の性状分析を行い、結果を表6に示した。
{硬化性樹脂組成物中イミド基含量}
配合組成物1g当たりのイミド基のモル量として算出した。
{樹脂硬化物のガラス転移温度および線膨張係数}
<樹脂硬化物の作成>
以下の硬化方法I、IIで樹脂硬化物を作成した。
なお、比較例2は、比較例1で作成した硬化剤の溶解性が低く、他成分との配合が困難であるため、均一な硬化物を作成できず、評価できなかった。
硬化方法I:エポキシ当量5,000g/eq.未満のもの(実施例7〜10,12、比較例2の場合)
表6に示す配合割合で、エポキシ樹脂と硬化剤とを100〜200℃の温度で5分間加熱混合した後(実施例8では更に他の熱硬化性樹脂も)、硬化促進剤を素早く混合して硬化性樹脂組成物を得た。この硬化性樹脂組成物を減圧下で脱泡した後、型の中に流し込み、120〜200℃で2〜5時間加熱して樹脂硬化物を得た。
硬化方法II:エポキシ当量5,000g/eq.以上のもの(実施例13〜14、比較例2の場合)
表6に示す配合割合でエポキシ樹脂、硬化剤、および硬化促進剤を混合してワニスを作成し(実施例13では更に充填剤も)、スリット幅300μmのアプリケーターを用いて、PTFEテープ(中興化成工業(株):チューコーフロー(登録商標) スカイブドテープ MSF−100)上に塗膜を引き、熱風乾燥機にて170℃で30分間保持し、更に200℃で90分保持して、60〜100μmの厚みの樹脂硬化物を得た。
<ガラス転移温度および線膨張係数の測定>
得られた樹脂硬化物のガラス転移温度および線膨張係数(30〜150℃での平均値)を以下の方法で測定した。
SIIナノテクノロジー(株)製「TMA/SS6100装置」を使用し、圧縮・膨張モードおよび引張モードにて、20〜250℃まで5℃/minで昇温し、30〜150℃の平均線膨張係数およびガラス転移温度を測定した。
なお、実施例14の樹脂硬化物のTMAチャートを図に示す。
{プリプレグのガラス転移温度および線膨張係数}
<プリプレグの作成(実施例11のみ)>
表6の実施例11に示す配合割合でワニスを作成してガラス強化繊維布(スタイル7628:旭シュエーベル(株)商品名、処理AS750、厚み0.180mm)に含浸させた後、150℃の乾燥室中でその含浸布を8分間乾燥させ、Bステージ状のプリプレグを得た。
<線膨張係数およびガラス転移温度の測定>
得られたプリプレグのガラス転移温度および線膨張係数(30〜150℃での平均値)を以下の方法で測定した。
SIIナノテクノロジー(株)製「TMA/SS6100装置」を使用し、フィルム引っ張りモードにて、20℃〜250℃まで5℃/min.で昇温し、30℃〜150℃の平均線膨張係数およびガラス転移温度を測定した。
{銅箔ピール強度}
<積層体の作成(実施例14、比較例3)>
表6の実施例14および比較例3に示した配合割合のワニスをそれぞれ用い、300μmのアプリケーターを用いて、銅箔(F3−WS:古川サーキットホイル(株)商品名、電解銅箔、厚み18μm)上に塗膜を引き、熱風乾燥機にて170℃で30分間保持し、60〜180μmの厚みの銅箔付Bステージ状半硬化樹脂を作成し、この銅箔付Bステージ状半硬化樹脂を2枚重ね合わせ、加熱プレス機にて、200℃、2.9MPaの圧力で90分間保持し、銅箔付硬化樹脂積層体を作成した。
<樹脂金属被覆物の作成(実施例14、比較例3)>
表6の実施例14に示す配合割合でワニスを作成し、300μmのアプリケーターを用いて、銅箔(古川サーキットホイル(株)商品名、F3−WS電解銅箔、厚み18μm)上に塗膜を引き、熱風乾燥機にて200℃で90分間保持し、60〜100μm厚みの銅箔付硬化樹脂の樹脂金属被覆物を作成した。
また、表6の比較例3に示す配合割合でワニスを作成し、300μmのアプリケーターを用いて、銅箔(F3−WS:古川サーキットホイル(株)商品名、電解銅箔、厚み18μm)上に塗膜を引き、熱風乾燥機にて170℃で30分間保持し、更に200℃で90分間保持して、60〜100μmの厚みの銅箔付硬化樹脂の樹脂金属被覆物を作成した。
<銅箔ピール強度の測定>
上記積層体および樹脂金属被覆物について、JIS C6481に準じて測定した。
Figure 0005672073
以上の結果から、本発明のエポキシ樹脂用硬化剤は、耐熱性に優れると共に、低線膨張のエポキシ樹脂硬化物を与えることが分かる。

Claims (11)

  1. エポキシ樹脂と、下記一般式(I)で表され、ケトン系溶剤に対して60℃で0.5重量%以上の溶解度を有するビスイミドフェノール化合物(a)を含むエポキシ樹脂用硬化剤とを含む硬化性樹脂組成物
    Figure 0005672073
    (一般式(I)において、R、Ph、SiMe 、tBu、CONH 、CONHMe、SMe、Et、iPr、SO Me、NMe 、Me、SO Me、COOMe、COMe、NHCOMe、COOH、CHO又はOMe(ただし、Phはフェニル基を、Meはメチル基を、Etはエチル基を、Prはプロピル基を、Buはブチル基を示す。)から選ばれる一価の官能基を示す。R 、R 及びR は、各々独立に、水素原子、水酸基、または炭素数1〜10である、置換基を有していてもよい炭化水素基(ただし、該置換基は複素環基、カルボニル基、ジアルキルアミノ基、アルコキシ基、アシロキシ基、アルキルチオ基、アリーロキシ基、シリル基である。)を示す。R は水素原子、水酸基、アシロキシ基若しくはボリル基を示す各R〜Rのうちの少なくとも一つは水酸基であることにより、化合物中には2個以上の水酸基を有する
    数のR〜R は、互いに同一であってもよく、異なっていてもよい。
    Xは、単結合、−SO−、−O−、−CO−、−C(CF−、−S−、メチレン基、2,2−プロピリデン基またはオキシメチレン基を示す。)
  2. 前記ビスイミドフェノール化合物(a)が、下記構造式(a−1)〜(a−8)で表される化合物から選ばれる請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
    Figure 0005672073
  3. 前記エポキシ樹脂用硬化剤が、前記ビスイミドフェノール化合物(a)100重量部と、該ビスイミドフェノール化合物(a)以外の化合物よりなる硬化性樹脂用硬化剤(b)900重量部以下とからなる請求項1又は2に記載の硬化性樹脂組成物
  4. 前記ビスイミドフェノール化合物(a)が、シクロヘキサノンに対して60℃で0.5重量%以上の溶解度を有するものである請求項1ないし3のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項において、更に、硬化促進剤を含むことを特徴とする硬化性樹脂組成物。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項において、更に、エポキシ樹脂以外の熱硬化性樹脂および/または充填剤を含むことを特徴とする硬化性樹脂組成物。
  7. 請求項ないしのいずれか1項において、プリント配線板に使用されることを特徴とする硬化性樹脂組成物。
  8. 請求項ないしのいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物を硬化してなる樹脂硬化物。
  9. 請求項に記載の樹脂硬化物と導電性金属との積層体。
  10. 請求項に記載の樹脂硬化物で金属を被覆してなる樹脂金属被覆物。
  11. 請求項に記載の樹脂硬化物と強化繊維とを含む繊維強化複合材料。
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