JP3830384B2 - フッ素化合物含有樹脂組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特定のフッ素化合物にエポキシ樹脂および/またはフェノール樹脂を配合した、接着性、密着性および耐熱性に優れるフッ素化合物含有樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、FPC板等のプリント配線板に用いられる接着剤には、接着性、加工性、電気絶縁性等の特性が要求されるため、エポキシ樹脂と、カルボキシル基を有するアクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)等のエラストマーに硬化剤を配合した接着剤組成物が汎用されている。例えば、特開平9−278867号公報には、特定のエポキシ樹脂とイソシアネート化合物を反応して得られるエポキシ樹脂を必須成分とし、フェノール樹脂を含有したエポキシ樹脂組成物が開示され、高速演算回路や高周波回路等の電子回路基板に用いられる銅張り積層板や電子部品に用いられる封止材・成形材・注型材・接着剤・電気絶縁塗料などに適すると記載されている。また、特開2000−239640号公報には、エポキシ樹脂、多官能フェノール類及びトリアジン環若しくはイソシアヌル環を有する化合物を必須成分とする接着剤組成物が開示され、吸湿性が低く、優れた耐熱性を有するため、これを用いて銅箔と接着させると接着性に優れる銅張り積層板及び印刷配線板が得られることが記載されている。また、特開平10−335534号公報には、熱可塑性樹脂(A)およびエポキシ樹脂(B)を含有する接着層を設けたワイヤーボンディング接続用接着剤付きテープが開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
印刷配線板には、接続信頼性を確保するために耐熱性に優れること、すなわちガラス転移温度が高いことが求められる。しかしながら、耐熱性と密着性とは相反する特性であり、高Tg樹脂材料は、硬くて脆いために接着剤として銅箔に用いると銅箔との密着性に劣る場合があり、接着性を高めると、高温高湿条件で連続した電圧印加状態における絶縁低下が大きい場合がある。そして、絶縁信頼性を上げるために耐熱性を上げると、接着力が低下する。
【0004】
特に、最近では、電子機器が小型化、多機能化するのに伴い、接着剤の高性能化が求められているが、従来の接着剤では、高性能化の実現が困難となり、耐湿熱性が良好な接着剤組成物の開発が強く求められているのが実情である。。
【0005】
一方、芳香族ポリエーテルニトリル類(PEN)や芳香族フッ素化ポリエーテルケトン類は、優れた耐熱性、耐加水分解性を有するスーパーエンジニアリングプラスチックとして期待される材料の一つである。また、芳香族フッ素化ポリエーテルケトン類は、特開2001−49110号公報に開示されるように、電気的特性(低誘電性)及び耐熱性を有し、特に、配線基板や絶縁材料等の高周波電子部品に有用な化合物である。
【0006】
しかしながら、現在製造されているポリエーテルニトリル(PEN)やポリエーテルケトン類(PEK)は、可溶性に乏しいため、フィルムなどへの展開が困難であるという問題を抱えている。
【0007】
したがって、本発明の目的は、優れた耐熱性、密着性に優れる工業的に汎用性の高い接着剤用樹脂組成物を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記問題を克服するために鋭意検討を行なった結果、フッ素含有化合物として芳香族ポリエーテルニトリルにフッ素原子を導入したものを使用すると、主鎖間の凝集力が弱められ可溶性が付与されること、および得られたポリシアノアリールエーテルは低いC−F結合の分極率を有するため、透明性の向上や吸湿性の低下が期待できること、C−F結合の結合解離エネルギーがC−H結合より大きいため、耐熱性や耐放射線性の向上も期待できること、およびフッ素原子を導入することによって材料の誘電率を低減させることができることを知得した。同様に、特定のフッ素化ポリエーテルケトンは、優れた低誘電性を有する。そして、これらの特定のフッ素含有化合物に、エポキシ樹脂および/またはフェノール樹脂を配合すると、耐熱性および各種基材への密着性に優れる樹脂組成物が得れることを見出し、本発明を完成させた。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の第一は、フッ素化ポリエーテルニトリルおよび/またはフッ素化ポリエーテルケトンの配合割合が10〜80質量%であり、エポキシ樹脂および/またはフェノール樹脂の配合割合が5〜80質量%であるフッ素化合物含有樹脂組成物である。フッ素化ポリエーテルニトリルおよび/またはフッ素化ポリエーテルケトン10〜80質量%、より好ましくは30〜70質量%に、エポキシ樹脂および/またはフェノール樹脂を5〜80質量%、より好ましくは10〜50質量%、特には20〜40質量%配合した樹脂は耐熱性および密着性に優れる。
【0010】
(A)フッ素化ポリエーテルニトリル
ポリエーテルニトリルは、ハロゲン化ベンゾニトリルと、ジオール化合物との重縮合反応によって得られるポリエーテルであり、側鎖に機能性を付与する極性の高いニトリル基を有する構造のものである。代表的な例として2,6−ジフルオロベンゾニトリルとレゾルシノールを重縮合反応して得られたポリマー(出光石油化学)がある。本発明で使用するフッ素化ポリエーテルニトリルは、上記ポリエーテルニトリルにフッ素原子が導入されたもので、ハロゲン化ベンゾニトリルのジハライド以外にフッ素化されたフッ素化ベンゾニトリル誘導体、或いはフッ素が導入されたジオール化合物を用いて重縮合反応することにより得られる。フッ素原子の導入例は、ハロゲン化ベンゾニトリルとジオール化合物の反応物を1ユニットとした場合に、1ユニットあたり1個以上、好ましくは2個以上導入されたものである。このようなフッ素化ポリエーテルニトリルとして、下記式(1)で示される化合物がある。
【0011】
【化5】
Figure 0003830384
【0012】
上記式(1)において、R1は、置換基を有してもよい炭素原子数1〜12のアルキル基、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル及び2−エチルヘキシル、好ましくはメチル、エチル、プロピル及びブチル;置換基を有してもよい炭素原子数1〜12のアルコキシ基、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、2−エチルヘキシルオキシ、オクチルオキシ、ノニルオキシ、デシルオキシ、ウンデシルオキシ、ドデシルオキシ、フルフリルオキシ及びアリルオキシ、好ましくはメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ及びブトキシ;置換基を有してもよい炭素原子数1〜12のアルキルアミノ基、例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、プロピルアミノ、n−ブチルアミノ、sec−ブチルアミノ及びtert−ブチルアミノ、好ましくはメチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ及びジエチルアミノ;置換基を有してもよい炭素原子数1〜12のアルキルチオ基、例えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ及びn−ブチルチオ、sec−ブチルチオ、tert−ブチルチオ及びiso−プロピルチオ、好ましくは、メチルチオ、エチルチオ及びプロピルチオ;置換基を有してもよい炭素原子数6〜20のアリール基、例えば、フェニル、ベンジル、フェネチル、o−,m−若しくはp−トリル、2,3−若しくは2,4−キシリル、メシチル、ナフチル、アントリル、フェナントリル、ビフェニリル、ベンズヒドリル、トリチル及びピレニル、好ましくはフェニルならびにo−,m−及びp−トリル;置換基を有してもよい炭素原子数6〜20のアリールオキシ基、例えば、フェノキシ、ベンジルオキシ、ヒドロキシ安息香酸及びそのエステル類(例えば、メチルエステル、エチルエステル、メトキシエチルエステル、エトキシエチルエステル、フルフリルエステル及びフェニルエステルなど;以下、同様)由来の基、ナフトキシ、o−,m−若しくはp−メチルフェノキシ、o−,m−若しくはp−フェニルフェノキシ、フェニルエチニルフェノキシ、ならびにクレソチン酸及びそのエステル類由来の基、好ましくはフェノキシ及びナフトキシ;置換基を有してもよい炭素原子数6〜20のアリールアミノ基、例えば、アニリノ、o−,m−若しくはp−トルイジノ、1,2−若しくは1,3−キシリジノ、o−,m−若しくはp−メトキシアニリノならびにアントラニル酸及びそのエステル類由来の基、好ましくはアニリノ及びo−,m−若しくはp−トルイジノ;または置換基を有してもよい炭素原子数6〜20のアリールチオ基、例えば、フェニルチオ、フェニルメタンチオ、o−,m−若しくはp−トリルチオならびにチオサリチル酸及びそのエステル類由来の基、好ましくはフェニルチオを表わす。これらのうち、置換基を有してもよいアリールオキシ基、アリールチオ基およびアリールアミノ基が好ましく、さらに、フェノキシ、フェニルチオ及びアニリノがR1として最も好ましい。
【0013】
また、上記式(1)において、R1が置換基を有するアルキル基、アルコキシ基、アルキルアミノ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールアミノ基またはアリールチオ基を表わす際に使用できる置換基としては、目的物の所望の特性に応じて適宜選択でき、特に制限されるものではないが、例えば、炭素原子数1〜12のアルキル基、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル及びドデシル;ハロゲン原子、例えば、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素;シアノ基、ニトロ基ならびにカルボキシエステル基などが挙げられる。これらのうち、好ましくはメチル及びカルボキシエステル基である。
【0014】
さらに、上記式(1)において、R2は、2価の有機基を表わし、例えば、下記式で示される基が挙げられる。
【0015】
【化6】
Figure 0003830384
【0016】
これらのうち、下記式:
【0017】
【化7】
Figure 0003830384
【0018】
で示される2価の有機基がR2として好ましく、特に下記式:
【0019】
【化8】
Figure 0003830384
【0020】
で示される2価の有機基がR2として好ましい。
【0021】
なお、本発明のポリシアノアリールエーテルは、上記式(1)の構成単位の同一の繰り返し単位からなるものであってもまたは異なる繰り返し単位からなるものであってもよく、後者の場合には、その繰り返し単位はブロック状であってもまたはランダム状であってもよい。
【0022】
上記ポリシアノアリールエーテルは、下記式:
【0023】
【化9】
Figure 0003830384
【0024】
(式中、R1は、置換基を有してもよい炭素原子数1〜12のアルキル基、置換基を有してもよい炭素原子数1〜12のアルコキシ基、置換基を有してもよい炭素原子数1〜12のアルキルアミノ基、置換基を有してもよい炭素原子数1〜12のアルキルチオ基、置換基を有してもよい炭素原子数6〜20のアリール基、置換基を有してもよい炭素原子数6〜20のアリールオキシ基、置換基を有してもよい炭素原子数6〜20のアリールアミノ基または置換基を有してもよい炭素原子数6〜20のアリールチオ基を表わし、mはフッ素原子の付加数を示し、0または1の整数である。)で示されるフッ素化ベンゾニトリル誘導体を、下記式:
【0025】
【化10】
Figure 0003830384
【0026】
で示されるジヒドロキシ化合物と塩基性触媒の存在下で重合することによって、製造される。
【0027】
上記式で示すフッ素化ベンゾニトリル誘導体、具体的には、4−置換−2,3,5,6−テトラフルオロベンゾニトリルまたは4−置換−2,3,6−トリフルオロベンゾニトリルは、公知の方法によって製造できるが、例えば、式:R1H[式中、R1は、置換基を有してもよい炭素原子数1〜12のアルキル基、置換基を有してもよい炭素原子数1〜12のアルコキシ基、置換基を有してもよい炭素原子数1〜12のアルキルアミノ基、置換基を有してもよい炭素原子数1〜12のアルキルチオ基、置換基を有してもよい炭素原子数6〜20のアリール基、置換基を有してもよい炭素原子数6〜20のアリールオキシ基、置換基を有してもよい炭素原子数6〜20のアリールアミノ基または置換基を有してもよい炭素原子数6〜20のアリールチオ基を表わす。]で示される化合物を有機溶媒中で塩基性化合物の存在下で2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンゾニトリル(以下、「PFBN」と称する。)または2,3,4,6−テトラフルベンゾニトリル(「2,3,4,6−TFBN」と称する。)と反応させることによって得られる。
【0028】
上記反応において、式:R1Hで示される化合物およびPFBN又は2,3,4,6−TFBNは、それぞれ、単一の化合物として使用されてもあるいは2種以上を併用してもよい。なお、後者の場合には、使用される複数または単一のPFBNのモル数の合計が、複数または単一の式:R1Hで示される化合物のモル数の合計に等しいまたはほぼ等しいことが好ましいが、具体的には、式:R1Hで示される化合物の使用量が、PFBNまたは2,3,4,6−TFBN 1モルに対して、0.1〜2モル、好ましくは0.5〜1.5モルである。
【0029】
上記反応において使用できる有機溶媒としては、例えば、N−メチル−2−ピロリジノン、N,N−ジメチルアセトアミド、アセトニトリル、ベンゾニトリル、ニトロベンゼン、ニトロメタン及びメタノール等の極性溶媒;ならびにこれらの極性溶媒とトルエンやキシレン等の非極性溶媒との混合溶媒などが挙げられる。これらの有機溶媒は、単独でまたは2種以上の混合物の形態で使用されてもよい。また、有機溶媒におけるPFBNの濃度は、1〜50質量%、好ましくは、5〜40質量%である。この際、トルエンや他の同様の溶媒を反応の初期段階に使用する際には、反応中に副生する水を、重合溶媒に関係なく、トルエンの共沸物として除去できる。
【0030】
また、上記反応において使用される塩基性化合物は、反応を促進させるために生成するフッ化水素を捕集するよう作用するものであることが望ましい。このような塩基性化合物としては、例えば、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、フッ化カリウム、トリエチルアミン、トリブチルアミン及びピリジンなどが挙げられる。この際、塩基性化合物の使用量は、使用されるPFBNまたは2,3,4,6−TFBN 1モルに対して、0.1〜5モル、好ましくは0.5〜2モルである。
【0031】
さらに、上記反応における反応条件は、R1Hで示される化合物とPFBNまたは2,3,4,6−TFBNとの反応が効率よく進行するものであれば特に制限されるものではないが、例えば、反応は、好ましくは反応系を撹拌状態に保ちながら、通常、20〜180℃、好ましくは40〜160℃の温度で行なわれる。また、反応時間は、他の反応条件や使用する原料などにより異なるが、通常、1〜48時間、好ましくは2〜24時間である。さらに、反応は、常圧下または減圧下いずれで行ってもよいが、設備面から、常圧下で行うことが望ましい。このような反応によって得られる生成物は、反応混合物に蒸留水を注加し、ジクロロメタン、ジクロロエタンまたは四塩化炭素等の抽出剤で抽出した後、有機層を抽出物から分離し、抽出剤を留去することにより得られる。さらに、この生成物を、必要であれば、メタノールまたはエタノール等で再結晶化することによって、結晶として得てもよい。
【0032】
このようにして合成された上記式のフッ素化ベンゾニトリル誘導体は、上述したように、さらに上記式で示すジヒドロキシ化合物と塩基性触媒の存在下で重合に供されることによって、目的の式(1)のポリシアノアリールエーテルが製造される。この際、上記式で示すフッ素化ベンゾニトリル誘導体は、上記したような抽出、再結晶化、クロマトグラフィー及び蒸留等の精製工程をへた後使用されてもまたは精製工程を行なわずにそのまま使用してもよいが、次工程の収率などを考慮すると精製された後使用することが好ましい。
【0033】
上記反応において使用される上記式で示すジヒドロキシ化合物は、目的産物である式(1)のポリシアノアリールエーテルの構造に従って選択される。本発明において特に好ましく使用される上記式で示すジヒドロキシ化合物としては、以下に示されるものがあげられる。
【0034】
【化11】
Figure 0003830384
【0035】
上記反応において、上記フッ素化ベンゾニトリル誘導体および上記ジヒドロキシ化合物は、それぞれ、単一の化合物として使用されてもあるいは2種以上の上記フッ素化ベンゾニトリル誘導体および/または上記ジヒドロキシ化合物の混合物の形態で使用されてもよい。なお、後者の場合には、使用される複数または単一の上記フッ素化ベンゾニトリル誘導体のモル数の合計が、複数または単一の上記ジヒドロキシ化合物のモル数の合計に等しいまたはほぼ等しいことが好ましいが、具体的には、上記ジヒドロキシ化合物の使用量は、上記フッ素化ベンゾニトリル誘導体1モルに対して、0.1〜2モル、好ましくは0.5〜1.5モルである。
【0036】
上記反応は、有機溶剤中で行なわれてまたは無溶剤下で行なわれてもよいが、有機溶剤中に行われることが好ましい。前者の場合、使用できる有機溶剤としては、例えば、N−メチル−2−ピロリジノン、N,N−ジメチルアセトアミド、アセトニトリル、ベンゾニトリル、ニトロベンゼン、ニトロメタン及びメタノール等の極性溶媒;ならびにこれらの極性溶媒とトルエンやキシレン等の非極性溶媒との混合溶媒などが挙げられる。これらの有機溶剤は、単独でまたは2種以上の混合物の形態で使用されてもよい。また、有機溶剤における上記フッ素化ベンゾニトリル誘導体の濃度は、1〜50質量%、好ましくは、10〜40質量%である。この際、トルエンや他の同様の溶剤を反応の初期段階に使用する際には、反応中に副生する水を、重合溶剤に関係なく、トルエンの共沸物として除去できる。
【0037】
また、上記フッ素化ベンゾニトリル誘導体および上記ジヒドロキシ化合物の反応は、塩基性触媒の存在下で行なうことを必須とする。塩基性触媒は、式(3)のジヒドロキシ化合物による重縮合反応を促進するよう、上記ジヒドロキシ化合物をより反応性の高いアニオンに変える作用を有するものが好ましく、具体的には、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウムまたはフッ化カリウムなどが挙げられる。また、塩基性触媒の使用量は、式(2)のテトラフルオロベンゾニトリル誘導体と上記ジヒドロキシ化合物との反応が良好に進行できる量であれば特に制限されるものではないが、上記フッ素化ベンゾニトリル誘導体 1モルに対して、通常、0.1〜5モル、好ましくは0.5〜2モルである。
【0038】
さらに、上記重合反応における反応条件は、上記フッ素化ベンゾニトリル誘導体と上記ジヒドロキシ化合物との反応が効率よく進行するものであれば特に制限されるものではないが、例えば、重合温度は、好ましくは200℃以下、より好ましくは20〜150℃、最も好ましくは40〜100℃である。このように低温度で反応することで、特別の設備を必要とすることなく、副反応を抑制し、ポリマーのゲル化を防止することができる。また、重合時間は、他の反応条件や使用する原料などにより異なるが、好ましくは、1〜48時間、より好ましくは2〜24時間である。さらに、重合反応は、常圧下または減圧下いずれで行ってもよいが、設備面から、常圧下で行うことが望ましい。
【0039】
上記重合反応終了後は、反応溶液より蒸発等により溶媒の除去を行ない、必要により留出物を洗浄することによって、所望のポリマーが得られる。または、反応溶液をポリマーの溶解度が低い溶媒中に加えることにより、ポリマーを固体として沈殿させ、沈殿物を濾過により分離することによって、ポリマーを得てもよい。
【0040】
(B)フッ素化ポリエーテルケトン
本発明で使用するポリエーテルケトンは、それぞれ置換基を有していてもなくてもかまわないがアリールとアルキル単位とそれを繋ぐ官能基としてケトンとエーテルが繋がったものを繰り返し単位をもつ重縮合ポリマーであり、代表的な例としてポリエーテルエーテルケトン(ビクトレックス社)がある。本発明で使用するフッ素化ポリエーテルケトンとは、芳香族単位とそれを繋ぐ官能基としてテトンとエーテルが繋がったもので繰り返し単位を1ユニットとすれば、1ユニットあたりフッ素を1個以上、好ましくは2個以上、特に好ましくは4個以上導入した化合物である。例えば、下記式で示すオクタフルオロポリエーテルケトン(ライトケム社製、8F−PEK)がある。
【0041】
【化12】
Figure 0003830384
【0042】
本発明で使用するフッ素化ポリエーテルケトンとしては、好ましくは、下記式(2)で示される含フッ素ポリアリールエーテルケトン(以下、単に「含フッ素ポリアリールエーテルケトン」ともいう)である。
【0043】
【化13】
Figure 0003830384
【0044】
上記式(2)で示される含フッ素ポリアリールエーテルケトンの各繰り返し単位は、下記式:
【0045】
【化14】
Figure 0003830384
【0046】
で示されるフッ素化ベンゾイレン基及び下記式:
【0047】
【化15】
Figure 0003830384
【0048】
で示されるオキシアルキレン基またはオキシアリーレン基がベンゼン環の任意の位置に(オルト位、メタ位またはパラ位に、特に好ましくはパラ位に)それぞれ結合し、残位がXで置換されるまたは置換されない構造を有するものである。
【0049】
上記式(2)において、Xは、ハロゲン原子、例えば、フッ素原子、臭素原子、塩素原子及びヨウ素原子、好ましくはフッ素原子;低級アルキル基、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル及びブチル等の炭素原子数1〜6、好ましくは炭素原子数1〜4の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基、好ましくはメチル及びエチル、ならびにトリフルオロメチル等のこれらのハロゲン化アルキル基;低級アルコキシ基、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ及びブトキシ等の炭素原子数1〜6、好ましくは炭素原子数1〜4の直鎖若しくは分岐鎖のアルコキシ基、好ましくはメトキシ及びエトキシ、ならびにトリフルオロメトキシ等のこれらのハロゲン化アルコキシ基などを表わす。これらのうち、フッ素原子が特にXとして好ましく使用される。上述したように、Xは、フッ素化ベンゾイレン基及び、オキシアルキレン基又はオキシアリーレン基が結合しない残位の水素原子の代わりに置換される基であるが、ベンゼン環へのXの結合数、即ち、式(2)におけるqの値は、0〜4の整数である。
【0050】
また、上記式(2)において、mは0または1の整数であり、R1は、下記式(3):
【0051】
【化16】
Figure 0003830384
【0052】
で表される基である。
【0053】
上記式(3)において、X’は、ハロゲン原子、例えば、フッ素原子、臭素原子、塩素原子及びヨウ素原子、好ましくはフッ素原子;低級アルキル基、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル及びブチル等の炭素原子数1〜6、好ましくは炭素原子数1〜4の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基、好ましくはメチル及びエチル、ならびにトリフルオロメチル等のこれらのハロゲン化アルキル基;低級アルコキシ基、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ及びブトキシ等の炭素原子数1〜6、好ましくは炭素原子数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルコキシ基、好ましくはメトキシ及びエトキシ、ならびにトリフルオロメトキシ等のこれらのハロゲン化アルコキシ基などを表わす。これらのうち、フッ素原子が特にX’として好ましく使用される。また、X’のベンゼン環への付加数、即ち、式(2)におけるq’の値は、0〜4の整数である。すなわち、本発明において、R1は、好ましくは、下記式(3’):
【0054】
【化17】
Figure 0003830384
【0055】
(式中、R4は2価の有機基を示し、rは0または1の整数である。)
で表される基である。
【0056】
また、上記式(3)及び(3’)において、rは0または1の整数である。R4は、2価の有機基であることが好ましく、上記式(1)の繰り返し単位を含むポリシアノアリールエーテルにおいてR2で示す2価の有機基が、R4として同様に例示できる。これらのうち、下記に示される芳香族基がR4として特に好ましく使用される。
【0057】
【化18】
Figure 0003830384
【0058】
さらに、上記式(2)において、その繰り返し単位の重合度は、含フッ素ポリアリールエーテルケトンの数平均分子量が100万以下であることが好ましく、より好ましくは50万以下、特には20万以下である。さらに、上記含フッ素ポリアリールエーテルケトンは、同一の繰り返し単位からなるものであってもまたは異なる繰り返し単位からなるものであってもよく、後者の場合には、その繰り返し単位はブロック状であってまたはランダム状であってもよい。
【0059】
上記記載から、本発明において特に好ましく使用される含フッ素ポリアリールエーテルケトンは、下記式(4):
【0060】
【化19】
Figure 0003830384
【0061】
で示されるものである。なお、上記式(4)において、R4は2価の有機基であり、上記式(1)におけるR2と同じ基を好ましく使用できる。
【0062】
なお、本発明で使用する含フッ素ポリアリールエーテルケトンは、特開2001−49110号公報記載の方法によって製造することができる。
【0063】
(C)エポキシ樹脂
本発明で使用するエポキシ樹脂としては、分子内に2個以上のエポキシ基を有している樹脂、例えば、グリシジルエーテル、グリシジルエステル、グリシジルアミン、線状脂肪族エポキサイト、脂環族エポキサイト等いずれの構造の樹脂でもよく、単独でも2種以上を併用することもできる。具体的には、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、レゾールフェノールジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールAジグリシジルエーテル、フッ素化ビスフェノールAジグリシジルエーテル、フェノールノボラックグリシジルエーテル、クレゾールノボラックグリシジルエーテル、臭素化ノボラックグリシジルエーテル等のグリシジルエーテル類、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、フタル酸ジグリシジルエステル、ダイマー酸ジグリシジルエステル等のグリシジルエステル類、トリグリシジルイソシアヌレート、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、テトラグリシジルメタキシレンジアミン等のグリシジルアミン類、エポキシ化ポリブタジエン、エポキシ化大豆油等の線状脂肪族エポキサイト類、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチルカルボキシレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルカルボキシレート等の脂環族エポキサイト類が挙げられる。これらの中でも特にビスフェノール型エポキシ樹脂が安価であるため好ましく、特にビスフェノールA型が好適に用いられる。また、エポキシ樹脂のエポキシ当量は4000以下が好ましく、より好ましくは100〜2000のエポキシ当量のものである。エポキシ当量が4000を超えて大きいと、硬化物の架橋密度が低くなり絶縁性が低下する。
【0064】
本発明に好適に用いられるエポキシ樹脂は具体的に、ジャパンエポキシレジン;エピコート806、828、1001、旭電化工業社製:商品名;EP−4100G、EP4400、EP−4901、日本化薬社製:商品名;EOCN102S、103S、104S、1020、EPPN501H、ジャパンエポキシレジン製:商品名エピコート828、エピコート1001等を挙げることができる。また難燃性を付与するためにハロゲン化エポキシ、特に臭素化エポキシを用いることは有効な手段である。臭素化エポキシの具体例としては、ジャパンエポイシレジン;エピコート5045、5046、5050、日本化薬社:商品名;BREN−S、BREN−105、BREN−301等が挙げられる。
【0065】
(D)フェノール樹脂
本発明で使用するフェノール樹脂としては、ノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂等の公知のフェノール樹脂がいずれも使用できる。たとえば、フェノール、クレゾール、p−t−ブチルフェノール、ノニルフェノール、p−フェニルフェノール等のアルキル置換フェノール、テルペン、ジシクロペンタジエン等の環状アルキル変性フェノール、ニトロ基、ハロゲン基、シアノ基、アミノ基等のヘテロ原子を含む官能基を有するもの、ナフタレン、アントラセン等の骨格を有するもの、ビスフェノールF、ビスフェノールA、ビスフェノールS、レゾルシノール、ピロガロール等の多官能性フェノールからなる樹脂が挙げられる。中でも、レゾール型フェノール樹脂は絶縁抵抗低下時間を向上させる効果があるのでより好適である。
【0066】
(E)他の配合物
本発明のフッ素化合物含有樹脂組成物には、フッ素化ポリエーテルニトリルおよび/またはフッ素化ポリエーテルケトンの配合割合が10〜80質量%であり、エポキシ樹脂および/またはフェノール樹脂の配合割合が5〜80質量%に加えて、他の配合物を添加することができる。この際使用される他の樹脂成分としては、該フッ素化合物含有樹脂組成物にエポキシ樹脂が配合される場合のエポキシ樹脂の硬化剤、硬化促進剤、無機または有機フィラーなどがある。
【0067】
(i)硬化剤
硬化剤は、エポキシ樹脂と反応して3次元網状構造を形成する化学物質を指し、芳香族ポリアミン、脂肪族ポリアミン、ポリアミド、酸無水物、フェノール誘導体、ポリメルカプタン、第三アミン、ルイス酸錯体等が使用される。具体的には4,4'−アミノジフェニルメタン、4、4'−ジアミノジフェニルエーテル、ジアミノジフェニルスルフォン、ジアミノジフェニルスルフィド、m−フェニレンジアミン、2,4−トルイレンジアミン、m−又はo−トルイレンジアミン、メタキシレンジアミン、メタアミノベンジルアミン、ベンジジン、2,6−ジアミノピリジン、イソフタル酸ジヒドラジド等の芳香族ポリアミン類、ジエチレントリアミン、ジプロピレントリアミン、ジエチレンテトラミン、トリエチレンテトラミン、ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ヘキサメチレンジアミン、N−アミノエチルピペラジン、ビス−アミノプロピルピペラジン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、アジピン酸ジヒドラジド、ジシアンジアミド等の脂肪族ポリアミン類、ダイマー酸ポリアミド、無水マレイン酸、無水ドデセニルこはく酸、無水フタル酸、無水ピロメリット酸、無水トリメリット酸、シクロペンタン・テトラカルボン酸二無水物、テトラメチレン無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチル・テトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸等の酸無水物、レゾールフェノール樹脂、ノボラックフェノール樹脂、クレゾールノボラックフェノール樹脂、レゾールシノール樹脂、キシレン樹脂等のフェノール誘導体、2,2−ジメルカプトジエチルエーテル、1,2−ジメルカプトプロパン、ビス(2−メルカプトエチルスルフィド)等のポリメルカプタン類、ジメチルアミノメチルフェノール、2,4,6−トリ(ジメチルアミノメチル)フェノール、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−イソプロピルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾールトリメリテート、2,4−ジアミノ−6−[2'−メチルイミダゾリル−(1)']−エチル−s−トリアジン、1,3−ジベンジル−2−メチルイミダゾリウムクロリド、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール・トリアジン複合体、2−フェニルイミダゾール・トリアジン複合体等の第三アミン類、3フッ化ほう素・モノエチルアミン錯化合物、3フッ化ほう素・トリエタノールアミン錯化合物、3フッ化ほう素・n−ブチルエーテル錯化合物等のルイス酸錯体が挙げられる。中でもフェノール誘導体は、反応性に優れ、プリント配線基板用途においても耐湿熱性に優れるため好ましい。
【0068】
上記硬化剤のフッ素化合物含有樹脂組成物における配合量は、エポキシ樹脂を硬化させ適当量であればよく、フッ素化合物含有樹脂組成物に含まれるエポキシ樹脂100質量部に対して、0.5〜500質量部である。なお、フッ素化合物含有樹脂組成物にフェノール樹脂が配合され、該フェノール樹脂がエポキシ樹脂の硬化剤としても作用する場合における該フェノール樹脂の配合量は、フッ素化合物含有樹脂組成物にエポキシ樹脂およびフェノール樹脂の合計量として5〜80質量%でなければならない。
【0069】
(F)他の配合成分
本発明のフッ素化合物含有樹脂組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で他の樹脂成分を添加してもよい。このような他の樹脂としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ABS樹脂及びAS樹脂等の汎用樹脂;ポリアセテート(POM)、ポリカーボネート(PC)、ポリアミド(PA:ナイロン)、ポリエチレンテレフタレート(PET)及びポリブチレンテレフタレート(PBT)等のエンジニアリングプラスチック;ならびにポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリケトン(PK)、ポリイミド(PI)、ポリシクロヘキサンジメタノールテレフタレート(PCT)、ポリアリレート(PAR)及び各種液晶ポリマー(LCP)等の熱可塑性樹脂などが挙げられる。これらは、フッ素化合物含有樹脂組成物100質量部に対して、30質量以下に配合することができる。
【0070】
(G)フッ素化合物含有樹脂組成物
本発明のフッ素化合物含有樹脂組成物は、該組成物に含まれるフッ素化ポリエーテルニトリルおよびフッ素化ポリエーテルケトンが単独で、または両者の合計量が10〜80質量%であり、エポキシ樹脂またはフェノール樹脂が単独で、または両者の合計量が5〜80質量%であるフッ素化合物含有樹脂組成物である。フッ素化ポリエーテルニトリルおよび/またはフッ素化ポリエーテルケトンの配合量が80質量%を越えると、基材への密着性が低下し、その一方、10質量%を下回ると樹脂層の可とう性が低下する。また、エポキシ樹脂および/またはフェノール樹脂の配合量が80質量%を越えると、可とう性が低下し、その一方、5質量%を下回ると基材への密着性が低下する。本発明においては、エポキシ樹脂とフェノール樹脂とを含み、これにフッ素化ポリエーテルニトリルを配合したフッ素化合物含有樹脂組成物、またはエポキシ樹脂とフェノール樹脂とを含み、これにフッ素化ポリエーテルケトンを配合したフッ素化合物含有樹脂組成物であることが好ましい。エポキシ樹脂とフェノール樹脂とが配合される場合には、該フェノール樹脂が硬化剤として有効に作用し、耐熱性、密着性に優れると共に、耐吸湿性にも優れるからである。そして、これにフッ素化ポリエーテルニトリルおよび/またはフッ素化ポリエーテルケトンを配合することで、低誘電性等の電気的特性に優れる樹脂組成物が得られる。
【0071】
本発明のフッ素化合物含有樹脂組成物を調製するには、上記樹脂組成物等を混合する際に溶媒を使用することができるが、上記フッ素化ポリエーテルニトリルおよび/またはフッ素化ポリエーテルケトン、エポキシ樹脂および/またはフェノール樹脂の配合割合の算出においては、該溶媒量は上記組成物質量に含まれないものとする。
【0072】
本発明のフッ素化合物含有樹脂組成物を調製する際に使用できる溶媒としては上記成分が溶解できればよく、使用できる溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶剤、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶剤、酢酸エチルなどのエステル系溶剤、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノメチルエーテルなどのエーテル系溶剤、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド系溶剤、メタノール、エタノールなどのアルコール系溶剤が挙げられ、これらは何種類かを混合して用いてもよい。
【0073】
本発明のフッ素化合物含有樹脂組成物は、上記各成分を適宜に配合して調製することができるが、例えばつぎのようにして調製することが好ましい。すなわち、エポキシ樹脂および/またはフェノール樹脂、更にエポキシ樹脂の硬化剤をメチルエチルケトン等の溶剤に溶解したもの、およびフッ素化ポリエーテルニトリルおよび/またはフッ素化ポリエーテルケトンをメチルエチルケトンに溶解したものを準備し、これを混合し攪拌することにより液状の樹脂組成物を得る。
【0074】
本発明の樹脂組成物は、その用途の一例として、例えば金属箔(銅箔など)やポリイミド、ポリエーテルスルホン、エポキシ樹脂含浸ガラスクロスなどの絶縁フィルムとの接着剤や、電子回路基板に用いられる銅張り積層板や電子部品に用いられる封止剤、成形材、注形材、電気絶縁性塗料として用いることができる。
【0075】
本発明の第二は、フッ素化された芳香族化合物基を構成単位とする重合体を含有する接着剤組成物である。本願第一の発明によって示されたように、芳香族基を含有するフッ素化ポリエーテルニトリルやフッ素化ポリエーテルケトンなどのように、フッ素化された芳香族化合物基を構成単位とする重合体を配合する樹脂組成物は、接着剤組成物に適することが判明した。一方、本願第二の発明において、該フッ素化された芳香族化合物基を構成単位とする重合体としては、本願第一の発明で使用したフッ素化ポリエーテルニトリルおよび/またはフッ素化ポリエーテルケトンに限られるものではない。例えば、耐熱性のよい芳香族重合体のポリアリーレンエーテルやポリイミドなどをフッ素化したものがある。ポリイミドの前駆体である酸二無水物をフッ素化したものを用いてポリイミドを作成すればフッ素化ポリイミドができ、例えば下記に示す酸二無水物(フッ素化1,2,4,5−テトラカルボン酸二無水物)や、
【0076】
【化20】
Figure 0003830384
【0077】
酸無水物(フッ素化3,3’4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物)からフッ素化ポリイミドが得られる。
【0078】
【化21】
Figure 0003830384
【0079】
本発明の接着剤組成物は、フッ素化された芳香族化合物基を構成単位とする重合体を含有するものであれば広く応用できるが、好ましくは、フッ素化された芳香族化合物基を構成単位とする重合体の配合割合が10〜80質量%であり、エポキシ樹脂および/またはフェノール樹脂の配合割合が5〜80質量%であるフッ素化合物含有樹脂組成物を、接着剤組成物として用いることができる。もちろん、本発明の第一で使用するフッ素化ポリエーテルニトリルおよび/またはフッ素化ポリエーテルケトンが芳香族基を含む場合には、これらをフッ素化された芳香族化合物基を構成単位とする重合体として使用し、本発明の第一で得られたフッ素化合物含有樹脂組成物を接着剤組成物とすることができる。また、本発明の接着剤組成物の製造方法は、第一の発明のフッ素化合物含有樹脂組成物の製造によって製造することができる。
【0080】
本発明の接着剤組成物は、その用途の一例として、例えば、金属箔(銅箔など)やポリイミド、ポリエーテルスルホン、エポキシ樹脂含浸ガラスクロスなどの絶縁フィルムとの接着剤として用いることができる。
【0081】
【実施例】
(1)NMRスペクトルは、Varian製 Unity Plus400(測定条件:1H−NMR 400MHz,19F−NMR 376MHz)を用いて測定した。4、4’−ジフルオロベンゾフェノンを、19F−NMRの外部標準とした。
【0082】
(2)ガラス転位温度(Tg)は、窒素雰囲気下20℃/分の昇温速度で、示差熱走査型熱量計(セイコー電子工業製 DSC6200)を用いて測定した。
【0083】
(3)分子量は、標準物質にポリスチレン、展開溶媒にTHFを用いてGPC装置(東ソー製 HLC−8120)を用いて測定した。
【0084】
(合成例1)4−フェノキシ−2,3,5,6−テトラフルオロベンゾニトリル(PTFBN)の合成
下記反応を以下のようにして行なった。
【0085】
【化22】
Figure 0003830384
【0086】
詳しくは、還流管及びディーンスタークトラップ(Dean-Stark trap)を備えた100ml容のフラスコに、5.0gのフェノール、3.67gの炭酸カリウム(K2CO3)、60mlのN−メチル−2−ピロリジノン(NMP)および15mlのトルエンを仕込んだ。この混合液を、窒素気流下、130℃で2時間、共沸脱水を行ない、フェノールのカリウム塩を合成した。量論量(約1ml)の水を確認した後、トルエンを留去し、除冷した。反応液の温度が100℃に到達したところで、10.26gの2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンゾニトリルを反応液に添加し、この温度を維持しながら8時間反応させた。反応終了後、蒸留水を50ml加えた後、ジクロロメタンを用いて抽出した。さらに、有機層を集めて、水洗し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ジクロロメタンを留去することによって、褐色の油状粗生成物を得た。
【0087】
つぎに、この粗生成物を102℃/0.4mmHgで減圧蒸留した後、エタノールで再結晶化して白色結晶を得た。この際の収率は40%であった。また、得られた生成物の溶融温度は68℃であり、その1H−NMR(CDCl3)スペクトル及び19F−NMR(CDCl3)スペクトルを、それぞれ、図1、図2に示す。なお、19F−NMRスペクトルにおいて、19F化学シフトは、4,4’−ジフルオロベンゾフェノン=−110.1ppmに相当するppmで示される。
【0088】
(合成例2)4−フェノキシ−2,3,5,6−テトラフルオロベンゾニトリルとビスフェノールAとの重縮合物(F・PEN−BA)の合成
PTFBN 16.02g、ビスフェノールA 14.36g、炭酸カリウム8.69g及びN−メチル−2−ピロリジノン 90gを仕込んだ。この混和物を60℃、7時間加熱した。反応終了後、冷却し、この溶液をブレンダーで激しく攪拌しながら、1%酢酸に注加した。析出した重合体を濾別し、蒸留水及びメタノールで洗浄した後、減圧乾燥した。収率は82%であった。そのH−NMR(CDCl)スペクトル及び19F−NMR(CDCl)スペクトルを、それぞれ、図3、図4に示す。
【0089】
(合成例3)4,4’−ビス(2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンゾイル)ジフェニルエーテルの合成)
ジフェニルエーテル6.8g、塩化アルミニウム26.8gおよび乾燥ジクロロエタン60mlを、滴下ロートおよび塩化カルシウム(CaCl2)乾燥管を備えた250ml容の三つ口フラスコに仕込んだ。2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンゾクロライド18.5gおよび乾燥ジクロロエタン15mlよりなる溶液を、攪拌しながらゆっくりフラスコ中に滴下した。滴下終了後、反応混合物を室温で一晩攪拌した。少量の水を、反応混合物に非常にゆっくり加え、15分間攪拌し続けた。ついで、反応混合物を250mlの水中に注加し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を集めて、水洗し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、蒸発させた。活性炭処理しメタノールからの再結晶により、4,4’−ビス(2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンゾイル)ジフェニルエーテル(以下、「BPDE」という)の白色結晶を生成した(収率61.2%)。BPDEの融点は、125〜127℃である。
【0090】
(合成例4)4,4’−ビス(2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンゾイル)ジフェニルエーテルとビスフェノールAとの重縮合物(F・PEK−BA)の合成
PTFBNの代わりに合成例3で得たBPDE 33,48gを用いたほかは合成例2と同様にして重合し、F・PEK−BAを得た。そのH−NMR(CDCl)スペクトル及び19F−NMR(CDCl)スペクトルを、それぞれ、図5、図6に示す。また、表1に数平均分子量およびTgの測定結果を示す。
【0091】
【表1】
Figure 0003830384
【0092】
(実施例1)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン製 商品例「エピコート828」)20質量部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン製、商品名「エピコート1001」)20質量部、ノボラック型フェノール樹脂(昭和高分子製、商品名「CRG951」)20質量部、2−エチル−4−メチルイミダゾール0.5質量部と、上記合成例2のF・PEN−BA100質量部とをテトラヒドロフラン(以下THF)に溶解して樹脂固形分35%の樹脂組成物を調整した。
【0093】
(実施例2)
F・PEN−BAの代わりに、上記合成例4で得たF・PEK−BA100質量部を用いる以外は実施例1と同様にして、樹脂固形分35%の樹脂組成物を得た。
【0094】
(比較例1)
F・PEN−BAの代わりに、NBR(日本ゼオン製、商品名「ニッポール1072」)100質量部を用いる以外は実施例1と同様にして、樹脂固形分35%の樹脂組成物を得た。
【0095】
(比較例2)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン製、商品名「エピコート828」)1質量部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン製、商品名「エピコート1001」)1質量部、ノボラック型フェノール樹脂(昭和高分子製、商品名「CRG951」)1質量部、2−エチル−4−メチルイミダゾール0.025質量部と、上記合成例2の2F−PEN−BA100質量部をテトラヒドロフラン(以下THF)に溶解して樹脂固形分35%の樹脂組成物を調製した。
【0096】
(実施例3:基材との密着性)
実施例1、2、比較例1、2で得た樹脂組成物を、有機絶縁性フィルムである厚さ25μのポリイミドフィルムに乾燥膜厚約20μになるように塗布し、100℃×2分乾燥を行い、0.018mmの銅箔を140℃ 0.1MPaの条件でラミネートし、続いて80℃〜160℃まで順次加熱処理して銅張り積層板を得た。結果を表4に示す。
【0097】
(実施例4:はんだ耐熱性)
JIS C6481(1996年度)に準拠した方法によって、実施例1、2、比較例1、2で得られた樹脂組成物から調製した25mm角の試験体を22℃90%RH雰囲気下で24時間調湿した後、すみやかに260℃のはんだに30秒浸漬して、外観を目視評価した。結果を表2に示す。なお、表2において、○は以上なしであり、×はふくれ発生を意味する。
【0098】
【表2】
Figure 0003830384
【0099】
【発明の効果】
本発明のフッ素化合物含有樹脂組成物は、優れた電気的特性を有し、通常使用される種々の溶媒に対して優れた溶解性、ならびに耐熱性、耐炎性等の優れた熱安定性を有するフッ素化ポリエーテルニトリルを含有し、または特定構造のフッ素化ポリエーテルケトンを含有し、これにエポキシ樹脂やフェノール樹脂が配合されることで、極めて耐熱性および密着性に優れる樹脂組成物となる。従って、耐熱性材料、電気絶縁材料、電磁シールド用複合材料マトリックス、導波路等の光学材料、接着剤など工業的に汎用性の高い樹脂組成物である。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、合成例1で得られたPTFBNの1H−NMRスペクトルである。
【図2】は、合成例1で得られたPTFBNの19F−NMRスペクトルである。
【図3】は、合成例2で得られた2F−PEN−BAの1H−NMRスペクトルである。
【図4】は、合成例2で得られた2F−PEN−BAの19F−NMRスペクトルである。
【図5】は、合成例4で得られたF・PEK−BAの1H−NMRスペクトルである。
【図6】は、合成例4で得られたF・PEK−BAの19F−NMRスペクトルである。

Claims (5)

  1. 組成物100質量%において、フッ素化ポリエーテルニトリルおよび/またはフッ素化ポリエーテルケトンの配合割合が10〜80質量%であり、エポキシ樹脂およびフェノール樹脂の配合割合が5〜80質量%であるフッ素化合物含有接着剤組成物
  2. 該フッ素化ポリエーテルニトリルが、下記式(1)の繰り返し単位を含むポリシアノアリールエーテルである、請求項1に記載のフッ素化合物含有接着剤組成物
    Figure 0003830384
    (式中、Rは、置換基を有してもよい炭素原子数1〜12のアルキル基、置換基を有してもよい炭素原子数1〜12のアルコキシ基、置換基を有してもよい炭素原子数1〜12のアルキルアミノ基、置換基を有してもよい炭素原子数1〜12のアルキルチオ基、置換基を有してもよい炭素原子数6〜20のアリール基、置換基を有してもよい炭素原子数6〜20のアリールオキシ基、置換基を有してもよい炭素原子数6〜20のアリールアミノ基または置換基を有してもよい炭素原子数6〜20のアリールチオ基を表わし、Rは2価の有機基を表わし、mはフッ素原子の付加数を示す。)
  3. 該式(1)において、mが2であり、Rは置換基を有してもよいアリールオキシ基である請求項2に記載のフッ素化合物含有接着剤組成物
  4. 該フッ素化ポリエーテルケトンが、下記式(2)の繰り返し単位を含む含フッ素ポリアリールエーテルケトンである、請求項1〜3のいずれかに記載のフッ素化合物含有接着剤組成物
    Figure 0003830384
    (式中、pはフッ素原子の付加数を示し0〜4の整数、Xはハロゲン原子、低級アルキル基または低級アルコキシル基であり、qはXの付加数を示し0〜4の整数、nは0または1の整数であり、Rは下記式(3)である。)
    Figure 0003830384
    (式中、X’はハロゲン原子、低級アルキル基または低級アルコキシ基を示し、q’はX’の付加数を示し0〜4の整数、m’はフッ素原子の付加数を示し0〜4の整数、Rは2価の有機基を示し、rは0または1の整数である。)
  5. 該フッ素化ポリエーテルケトンは、下記式(4)の繰り返し単位を含む含フッ素ポリアリールエーテルケトンである、請求項1〜3のいずれかに記載のフッ素化合物含有接着剤組成物
    Figure 0003830384
    (式中、Rは2価の有機基を示す。)
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