JP3895694B2 - オリゴマー変性エポキシ樹脂、その組成物、及びその組成物を用いたプリント配線板 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリフェニレンオキシドオリゴマーとエポキシ樹脂の反応により得られるオリゴマー変性エポキシ樹脂と、その組成物及びその組成物を用いたプリント配線板に関するものである。
本発明のオリゴマー変性エポキシ樹脂は、可撓性、電気特性及び難燃性に優れ、プリント配線板、半導体封止材、電気絶縁材料、レジスト材料、コーティング材料及び接着剤等に使用可能であり、特にプリント配線板用としてこの樹脂組成物を使用すると高周波領域で優れた特性を有するプリント配線板が得られる。
【0002】
【従来の技術】
エポキシ樹脂は、耐熱性、接着性、耐水性、機械的強度及び電気特性等に優れていることから、様々の分野で使用されている。特に、電気・電子分野では、絶縁注型、積層材料、封止材料等において幅広く使用されている。ところが、近年、電気・電子部品の小型化、精密化、高性能化に伴い、使用されるエポキシ樹脂も成形性、高度な耐湿性及び高度の電気特性が要求されるようになってきた。
特に、プリント配線板の場合、信号速度向上の目的から樹脂の低誘電率が要求されてきているが、従来の臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂とジシアンジアミドの組み合わせは誘電率が高いのが欠点であった。そこで、エポキシ樹脂と反応性ポリブタジエン樹脂、ポリテトラフルオロエチレン樹脂等の熱可塑性樹脂を混合する方法、アラミド繊維を基材に用いる方法が提案されている。
【0003】
しかし、これらの従来技術においては、エポキシ樹脂の誘電率が高いため、望ましい低誘電率を達成するには混合する熱可塑性樹脂の占める割合が大きくならざるを得ず、その結果、エポキシ樹脂の特徴である耐熱性、寸法安定性、耐薬品性が損なわれてしまう。
そこで、骨格中に脂環式構造を導入したエポキシ樹脂を使用する方法(特許文献1参照)が提案されている。しかし、この方法は、樹脂の難燃性が低下するため難燃剤をより多く添加する必要が生じ、それによって誘電率の増大が起こるので好ましくない。
【0004】
更に、近年、コンピューターや情報機器端末等では大量のデーターを高速で処理する必要があるため、信号の高周波数化が進んでいる。このような高周波回路では誘電体損による電力ロスの影響が大きいため、プリント配線板の低誘電正接(tanδ)化が特に必要となってきている。このような低誘電正接化に対応するために、ポリフェニレンオキシドと架橋性ポリマー/モノマーの樹脂組成物を使用する方法が提案されている(特許文献2、特許文献3参照)。
【0005】
しかし、この方法は、低誘電正接化は改善されるものの、本来、熱可塑性樹脂であるポリオレフィンオキシドを主体としているために、樹脂組成物が有機溶媒に溶解し難いことや、溶融粘度が高過ぎて流動性が不足するという問題がある。したがって、プリント配線基板をプレス成形する時に高温、高圧が必要となり、微細な回路パターンの溝を埋める必要のある多層印刷配線板を製造するには成形性が悪く不適である。
【0006】
また、ポリフェニレンオキシドとエポキシ樹脂とのブレンドについても、各種特許文献に開示されているが(特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7、特許文献8、特許文献9参照)、これらの方法では、ポリフェニレンオキシドとエポキシ樹脂の反応が、十分に進まず、耐熱性に劣るという問題がある。そこで、ポリフェニレンオキシドとエポキシ樹脂の予備反応を行う方法が、特許文献4、特許文献10等に開示されているが、ポリフェニレンオキシドの両末端が、水酸基であるという記載はない。また、特許文献11には、ポリフェニレンオキシドの両末端が水酸基であるという記載はあるが、シアネートエステルとの併用が必須となっている。
【0007】
【特許文献1】
特開平08−325355号公報
【特許文献2】
特公平5−77705号公報
【特許文献3】
特公平6−92533号公報
【特許文献4】
特開昭58−69046号公報
【特許文献5】
特開昭58−69052号公報
【特許文献6】
特公平6−17442号公報
【特許文献7】
特公平6−17456号公報
【特許文献8】
特公平6−89121号公報
【特許文献9】
特公平6−94499号公報
【特許文献10】
特開昭58−219217号公報
【特許文献11】
特開平10−279781号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点を解決し、耐熱性、接着性、加工性を損なうことなく、耐湿性及び電気特性、特に、低誘電率、低誘電正接の硬化物が得られるような優れた硬化物を与える、比較的低分子のポリフェニレンオキシドオリゴマーとエポキシ樹脂の反応により得られるオリゴマー変性エポキシ樹脂と、その樹脂組成物及びその樹脂組成物を使用して製造されているプリント配線板を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明は、以下の各発明を包含する。
【0010】
(1)数平均分子量が800〜10,000で、繰り返し構成単位中に下記一般式(1)で表される構成単位を主たる繰り返し単位として全体の60質量%以上含有し、該繰り返し単位中に下記一般式(2)で表される構成単位を有しており、かつ、1分子中に平均1.2個以上のフェノール性水酸基を有するオリゴマーからなるポリフェニレンオキシドオリゴマーとエポキシ樹脂を反応させたオリゴマー変性エポキシ樹脂であり、その加水分解性塩素が500ppm以下であるオリゴマー変性エポキシ樹脂。
【化7】
〔式中、R1、R2,R3及びR4は、各々独立して、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいアミノ基、カルボキシル基、ニトロ基、ハロゲン原子又は水素原子を示す。〕
【化8】
〔式中、R 5 、R 6、 R 7 、R 8 、R 9、 R 10 、R 11 及びR 12 は、各々独立して、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいアミノ基、カルボキシル基、ニトロ基、ハロゲン原子又は水素原子を示し、Xは置換基を有していてもよいアルキレン基、カルボニル基、チオ基、スルフェニル基又はスルホニル基あるいは直接結合を示す。〕
【0011】
【化7】
【0012】
〔式中、R1、R2、R3及びR4は、各々独立して、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいアミノ基、カルボキシル基、ニトロ基、ハロゲン原子又は水素原子を示す。〕
【0016】
(2)前記一般式(1)におけるR2及びR4がメチル基で、R1及びR3が水素原子である、(1)記載のオリゴマー変性エポキシ樹脂。
【0017】
(3)前記一般式(2)におけるR5、R7、R10及びR12がメチル基で、R6、R8、R9及びR11が水素原子である、(1)又は(2)に記載のオリゴマー変性エポキシ樹脂。
【0018】
(4)前記一般式(2)におけるXが置換基を有していてもよいアルキレン基である、(1)〜(3)のいずれか1項に記載のオリゴマー変性エポキシ樹脂。
【0019】
(5)前記アルキレン基が、メチレン基、エチレン基又はジメチルメチレン基である、(4)記載のオリゴマー変性エポキシ樹脂。
【0020】
(6)前記ポリフェニレンオキシドオリゴマーは、ポリフェニレンオキシドオリゴマー全体に対するフェニレン基における1,4−フェニレン構造の割合が80%以上であり、かつ、前記一般式82)で表される構造単位の割合がポリフェニレンオキシドオリゴマー全体に対して、1モル%以上である、(1)〜(5)のいずれか1項に記載のオリゴマー変性エポキシ樹脂。
【0021】
(7)前記1分子中に平均1.2個以上のフェノール性水酸基を有するオリゴマーが、下記一般式(3)で表される2価フェノール化合物を単独で、あるいは、更に下記一般式(4)で表される1価フェノール化合物と共に、酵素触媒の存在下に重合させて得られたオリゴマーである、(1)〜(6)のいずれか1項に記載のオリゴマー変性エポキシ樹脂。
【0022】
【化9】
【0023】
【化10】
【0024】
〔式(3)及び式(4)中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11及びR12は、各々独立して、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいアミノ基、カルボキシル基、ニトロ基、ハロゲン原子又は水素原子を示し、Xは置換基を有していてもよいアルキレン基、カルボニル基、チオ基、スルフェニル基又はスルホニル基、あるいは直接結合を示す。〕
【0025】
(8)前記1分子中に平均1.2個以上のフェノール性水酸基を有するオリゴマーが、多価フェノール類とラジカル開始剤の存在下でポリフェニレンオキシドを再分配反応させて得られたオリゴマーである、(1)〜(6)のいずれか1項に記載のオリゴマー変性エポキシ樹脂。
【0026】
(9)前記1分子中に平均1.2個以上のフェノール性水酸基を有するオリゴマー中のラジカル開始剤及びその分解物の残渣が1質量%以下である、(8)記載のオリゴマー変性エポキシ樹脂。
【0027】
(10)前記1分子中に平均1.2個以上のフェノール性水酸基を有するオリゴマーが、下記一般式(3)で表される2価フェノール化合物を単独で、あるいは、更に下記一般式(4)で表される1価フェノール化合物と共に、錯体触媒を用い、酸素共存下に酸化重合して得られたオリゴマーである、(1)〜(6)のいずれか1項に記載のオリゴマー変性エポキシ樹脂。
【0028】
【化11】
【0029】
【化12】
【0030】
〔式(3)及び式(4)中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11及びR12は、各々独立して、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいアミノ基、カルボキシル基、ニトロ基、ハロゲン原子又は水素原子を示し、Xは置換基を有していてもよいアルキレン基、カルボニル基、チオ基、スルフェニル基又はスルホニル基、あるいは直接結合を示す。〕
【0031】
(11)前記1分子中に平均1.2個以上のフェノール性水酸基を有するオリゴマーを反応させるエポキシ樹脂が、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するグリシジルエーテル型エポキシ樹脂である、(1)〜(10)のいずれか1項に記載のオリゴマー変性エポキシ樹脂。
【0032】
(12)前記1分子中に平均1.2個以上のフェノール性水酸基を有するオリゴマーを反応させるエポキシ樹脂のエポキシ当量が100〜1500の範囲にあるグリシジルエーテル型エポキシ樹脂である、(1)〜(11)のいずれか1項に記載のオリゴマー変性エポキシ樹脂。
【0033】
(13)前記(1)〜(12)のいずれか1項に記載されたオリゴマー変性エポキシ樹脂と硬化剤及び硬化促進剤を必須成分として含有するプリント配線板用樹脂組成物。
【0034】
(14)前記(1)〜(12)のいずれか1項に記載されたオリゴマー変性エポキシ樹脂と2官能以上のエポキシ樹脂、硬化剤及び硬化促進剤を必須成分として含有するプリント配線板用樹脂組成物。
【0035】
【15】
前記(13)項又は(14)に記載のプリント配線板用樹脂組成物を用いてなるプリント配線板。
【0036】
(16)プリント配線板の1MHzにおける誘電率が4.0以下で、誘電正接が0.02以下である、(15)記載のプリント配線板。
【0037】
【発明の実施の形態】
(ポリフェニレンオキシドオリゴマー)
本発明で用いる、ポリフェニレンオキシドオリゴマー中の主成分である、1分子中に平均1.2個以上のフェノール性水酸基を有するオリゴマーは、前記一般式(1)で表される構成単位を主たる繰り返し単位とし、該繰り返し単位中に前記一般式(2)で表される構成単位を存在させることを必須とする。
【0038】
前記一般式(1)及び(2)において、R1〜R12のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、シクロヘキシル基等の直鎖状、分岐状、もしくは環状のものであり、また、アルケニル基としては、例えば、ビニル基、アリル基等であり、また、アルキニル基としては、例えば、エチニル基、プロピニル基等であり、また、アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等がそれぞれ挙げられ、これらのアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基としては、炭素数1〜4のものが好ましい。また、ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。
また、これらのアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、並びにフェニル基、アミノ基における置換基としては、例えば、炭素数が1〜4のアルキル基、同じくアルコキシ基、フェニル基、及びハロゲン原子等が挙げられる。
【0039】
前記一般式(1)及び(2)におけるR1〜R12としては、以上に例示されているものの中で、置換基を有していてもよいアルキル基が好ましく、炭素数が1〜4のアルキル基が更に好ましく、メチル基が特に好ましい。
また、前記一般式(1)及び(2)としては、オキシ基に結合するフェニレン基の炭素原子についている両オルト位のR2とR4、R5とR7、及びR10とR12が前記置換基のいずれかであり、両メタ位のR1とR3、R6とR8、及びR9とR11が水素原子であるのが好ましい。
【0040】
また、前記一般式(2)において、Xのアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基、テトラメチレン基、シクロヘキシレン基等の直鎖状、分岐状、もしくは環状のものが挙げられ、これらのアルキレン基としては炭素数1〜4のものが好ましい。また、そのアルキレン基における置換基としては、アルキル基、フェニル基等が挙げられる。
前記一般式(2)におけるXとしては、以上に例示されているものの中で、置換基を有していてもよいアルキレン基が好ましく、炭素数が1〜4のアルキレン基が更に好ましく、メチレン基、エチレン基、ジメチルメチレン基が特に好ましい。
【0041】
本発明で用いるポリフェニレンオキシドオリゴマーは、フェニレン基が1,4−フェニレン構造をとっている前記一般式(1)及び(2)で表される構成単位のほかに、1,2−フェニレン構造又は1,3−フェニレン構造をとっている構成単位を含有していてもよく、ポリフェニレンオキシドオリゴマー全体に対するフェニレン基における1,4−フェニレン構造の割合は、80質量%以上であると、本発明化合物を硬化物とした時にガラス転移温度が上昇するため好ましく、90質量%以上であるのが更に好ましく、95質量%以上であるのが特に好ましい。また、前記一般式(2)で表される構成単位の割合がポリフェニレンオキシドオリゴマー全体に対して、1モル%以上であると、ポリフェニレンオキシドオリゴマーを有機溶剤へ溶解した時に溶解性が向上するため好ましく、2〜20モル%であるのが特に好ましい。
【0042】
また、両末端が水酸基であるポリフェニレンオキシドオリゴマーは、エポキシ樹脂と反応させ硬化物とした時、ガラス転移温度が向上するため好ましい。実際には、1分子中に2個の水酸基を有するものが大部分を占めるが、1個の水酸基を有するものあるいは一部不純物による置換などもあるため、1分子中に平均1.2個以上のフェノール性水酸基を有する必要があり、平均1.3個以上が好ましく、更には平均1.4個以上が特に好ましい。平均1.2個未満では、エポキシ基との反応が不十分となり硬化物のガラス転移温度が低下する。
【0043】
本発明で用いるポリフェニレンオキシドオリゴマーは、ゲルパーミネイションクロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算の数平均分子量が800〜10,000のものであり、800〜8,000であるのが特に好ましい。質量平均分子量が、800未満であると、本発明樹脂組成物を硬化物とした時に誘電特性の改良効果が少なくなり、また、10,000を越えると組成物の溶融粘度が高くなり成形性が悪くなるため好ましくない。
【0044】
(ポリフェニレンオキシドオリゴマーの製造方法)
本発明で用いるポリフェニレンオキシドオリゴマーは、どのような方法で製造されてもよく、例えば、(A)酵素触媒を用いる方法、(B)ラジカル開始剤を用いる方法、(C)錯体触媒を用いる方法などがある。この中でも、特に(A)酵素触媒を用いる方法は、ポリフェニレンオキシドオリゴマーの分子量分布がシャープになり、分子量も小さく、溶剤への溶解性がよくなり、最も好ましい方法であるといえる。
(A)法については、前記一般式(3)で表される2価フェノール化合物を、或いは、更に前記一般式(4)で表される1価フェノール化合物と共に、酵素触媒の存在下に重合させることにより製造される。
【0045】
前記一般式(3)及び(4)におけるR1〜R12、及びXは、前記一般式(1)及び(2)の場合と同様であり、前記一般式(3)で表される2価フェノール化合物としては、具体的には、例えば、以下のものが挙げられる。
【0046】
ビスフェノールF、ジメチルビスフェノールF、ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(2,3,5−トリメチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(3,5、6−トリメチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(2,3,5,6−テトラメチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(3,5−ジエチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(3−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(3,5−ジブチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(3,5−ジアリル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシ−5−フェニルフェニル)メタン、ビス(3,5−ジアリル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシ−5−ベンジルフェニル)メタン、ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1―ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(3,5―ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(2,3,5,6−テトラメチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、ビスフェノールA、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2―ビス(2,3,5,6−テトラメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジエチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−i−プロピル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン等のビス(ヒドロキシフェニル)アルカン類、
【0047】
ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルプロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,3−ジフェニルプロパン等のビス(ヒドロキシフェニル)フェニルアルカン類、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン等のビス(ヒドロキシフェニル)シクロアルカン類、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)ケトン等のビス(ヒドロキシフェニル)ケトン類、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)エーテル等のビス(ヒドロキシフェニル)エーテル類、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)スルフィド等のビス(ヒドロキシフェニル)スルフィド類、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン等のビス(ヒドロキシフェニル)スルホン類、ビフェノール、3,3’―ジメチルビフェニル−4,4’−ジオール、3,3’−ジtert−ブチルビフェニル−4,4’−ジオール、3,3’,5,5’−テトラメチルビフェニル−4,4’−ジオール等のビフェノール類。
【0048】
前記2価フェノール化合物の中で、本発明においては、前記一般式(4)におけるオキシ基に結合するフェニレン基の炭素原子に付いている両オルト位のR5とR7及びR10とR12が、前記置換基のいずれかであり、両メタ位のR6とR8、及びR9とR11が水素原子であるのが好ましい。
【0049】
また、前記一般式(4)で表される1価フェノール化合物としては、例えば、2−メチルフェノール、2−エチルフェノール、2−プロピルフェノール、2−ブチルフェノール、2,3−ジメチルフェノール、2,6−ジメチルフェノール、2−メチル−6−エチルフェノール、2,6−ジエチルフェノール、2−メチル−6−プロピルフェノール、2,6−ジブチルフェノール、2,3,5,6−テトラメチルフェノール、2−ベンジルフェノール、2,6−ジベンジルフェノール、2−シクロへキシルフェノール、2−アリルフェノール、2,6−ジアリルフェノール、2−メトキシフェノール、2,6−ジメトキシフェノール、2−エトキシフェノール、2,6−ジエトキシフェノール、2−フェニルフェノール、2−メチル−6−フェニルフェノール、2,6−ジフェニルフェノール、2−クロロフェノール、2,6−ジクロロフェノール、2,6−ジブロモフェノール等が上げられる。
【0050】
前記1価フェノール化合物の中で、本発明においては、前記一般式(4)におけるオキシ基に結合するフェニレン基の炭素原子についている両オルト位のR2とR4が、前記置換基のいずれかであり、両メタ位のR1とR3が水素原子であるのが好ましい。
【0051】
ポリフェニレンオキシドオリゴマーは、前記2価フェノール化合物を単独か、或いは、更に前記1価フェノール化合物と共に、前者化合物/後者化合物の質量割合を100/0〜1/99の範囲として、酵素触媒の存在下、通常、溶媒を用いて重合することにより製造される。
その際の酵素触媒としては、特に限定されるものではないが、ペルオキシターゼ、ラッカーゼ等の酸化重合能を有する酸化酵素が好ましく用いられる。ペルオキシターゼとしては、種々の起源のものが用いられ、植物由来、細菌由来或いは担子菌由来のものが好ましく、西洋山葵由来、或いは大豆由来が特に好ましい。また、ラッカーゼとしても、種々の起源のものが用いられ、植物由来、細菌由来或いは担子菌由来のものが好ましく、Pycnoporus coccineus又はTrametes sp.由来のものが特に好ましい。
【0052】
触媒としての前記酵素の使用量は、使用する酵素の力価によって異なるが、前記フェノール化合物に対して0.001質量%以上とするのが好ましく、0.01質量%以上が特に好ましい。なお、ペルオキシターゼにおいては、無機或いは有機過酸化物を併用するのが好ましく、その過酸化物としては、過酸化水素が好ましい。過酸化物の使用量は、前記フェノール化合物に対して、通常0.9倍もル以上とし、等モル以上とするのが好ましく、2〜5倍モルとするのが特に好ましい。
【0053】
また、用いられる溶媒としては、通常、有機溶媒/水の混合溶媒が用いられ、その有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、t−ブタノール等のアルコール類、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、THF、ジオキサン等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、ジクロルメタン、クロロホルム等のハロゲン類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等の非プロトン性極性溶媒等が挙げられ、それらを単独で、或いは2種以上を混合して、有機溶媒/水の質量割合を、通常、1/10〜10/1、好ましくは3/10〜10/3として用いられる。
また、重合温度としては、通常0〜90℃の範囲で、好ましくは10〜60℃の範囲である。重合終了後、濾過し、洗浄、乾燥することにより、ポリフェニレンオキシドオリゴマーが得られる。
【0054】
(B)法は、米国特許第3367978号明細書及び同4234706号明細書、及びホワイトら「White et al.」のJ.Org.Chem.、1969、Vol.34,297−303.にその方法が記載されている。具体的には、工業的に得られるPPE(数平均分子量10,000〜30,000)をポリフェノール化合物とラジカル開始剤の存在下で再分配反応させる方法である。使用するポリフェノール化合物としては、フェノール性水酸基を分子内に2個以上有する多官能フェノール類ならどのようなものでもよく、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ビスフェノールAD、ビフェノール類、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなどが挙げられる。ラジカル開始剤としては、ベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシネオデカノエート、tert−ブチルクミルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイドなどが挙げられる。
【0055】
(C)法は、特開昭49−69797号公報に記載の公知の方法を用いることができる。それは、2,6−置換フェノール類と1分子中に2個のフェノール性水酸基を有するフェノール化合物とを酸化共重合させることにより、ポリマー末端に選択的にフェノール性水酸基を有するポリフェニレンオキシドオリゴマーを得る方法である。具体的には、2,6−キシレノールと2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパンをベンゼン、トルエン、クロロホルム等の溶媒中で、銅-ピリジン錯体触媒を用いて、酸素共存下に酸化重合して得られる。
【0056】
(エポキシ樹脂)
本発明で用いるエポキシ樹脂は、一般のエポキシ樹脂が用いることができる。例えば、次のものが挙げられる。
(1)芳香族ジグリシジルエーテル類;
ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、ビスフェノールFのジグリシジルエーテル、3,3’、5,5’−テトラメチルビスフェノールAのジグリシジルエーテル、3,3’、5,5’−テトラメチルビスフェノールFのジグリシジルエーテル、ビスフェノールSのジグリシジルエーテル、ジヒドロキシフェニルエーテルのジグリシジルエーテル、ビフェノールのジグリシジルエーテル、3,3’、5,5’−テトラメチルビフェノールのジグリシジルエーテル、ナフタレンジオールのジグリシジルエーテル等。
【0057】
(2)多官能型芳香族エポキシ樹脂;
フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAのノボラック型エポキシ樹脂、トリフェノールメタンから得られるエポキシ樹脂、テトラフェノールエタンから得られるエポキシ樹脂等。
【0058】
(3)その他;
フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ダイマー酸等から得られるグリシジルエステル類、アミノフェノール、ジアミノジフェニルメタン等から得られるグリシジルアミン類、1,4−ブタンジオール、1,6−へキサンジオール等から得られる脂肪族エポキシ樹脂、シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノールA等から得られる脂環式エポキシ樹脂、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート等のシクロオレフィンと過酢酸から得られる環式脂肪族エポキシ樹脂等。
これらの中で、芳香族エポキシ樹脂が難燃性に優れるため好ましく、更に、エポキシ当量が100〜1000の範囲内にある芳香族エポキシ樹脂を用いると、本発明樹脂組成物が高流動性となり、硬化後のガラス転移温度が高くなるためより好ましい。
【0059】
(ポリフェニレンオキシドオリゴマーとエポキシ樹脂の反応割合)
本発明のオリゴマー変性エポキシ樹脂を得るためのポリフェニレンオキシドオリゴマーとエポキシ樹脂の反応割合は、ポリフェニレンオキシドオリゴマー/エポキシ樹脂=100/1〜100/100、好ましくはポリフェニレンオキシドオリゴマー/エポキシ樹脂=100/2〜100/80、より好ましくは、ポリフェニレンオキシドオリゴマー/エポキシ樹脂=100/3〜100/60の範囲である。この範囲を外れると未反応のポリフェニレンオキシドオリゴマー又はエポキシ樹脂が残り、硬化物にした際の耐湿性及び耐熱性が悪くなるため好ましくない。
【0060】
(塩基性硬化触媒)
ポリフェニレンオキシドオリゴマーとエポキシ樹脂を反応させるために使用する塩基性触媒としては、以下の化合物が挙げられる。
(1)3級アミン類及び/又はその塩類
トリエチルアミン、トリブチルアミン、ベンジルジメチルアミン、2,4,6−とリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、N−メチルピペラジン等。
【0061】
(2)イミダゾール類及び/又はその塩類
2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、2,4−ジシアノ−6−〔2−メチルイミダゾリル−(1)〕−エチル−S−トリアジン等。
(3)ジアザビシクロ化合物類
1,5−ジアザビシクロ(5.4.0)−7−ウンデカン、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−5−ノネン、1,4−ジアザビシクロ(2.2.2)オクタン等。
【0062】
(4)ホスフィン類
トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリス(ジメトキシフェニル)ホスフィン、トリス(ヒドロキシプロピル)ホスフィン、トリス(シアノエチル)ホスフィン等。
(5)ホスホニウム塩類
テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、メチルトリブチルホスホニウムテトラフェニルボレート、メチルトリシアノエチルホスホニウムテトラフェニルボレート等。
【00063】
(6)4級アンモニウム類及び/又はその塩類
テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムブロマイド、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、トリエチルメチルアンモニウムブロマイド、テトラエチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリメチルアンモニウムハイドロオキサイド等
上記したこれらの触媒は、併用することができる。
通常、触媒の使用割合は、ポリフェニレンオキシドオリゴマー及びエポキシ樹脂の総和100質量部に対して、0.001〜10質量部の割合で配合されている。触媒が、上記範囲を外れると反応が不十分であったり副反応の進行により目的とするオリゴマー変性エポキシ樹脂が得られず、硬化剤により硬化した時に硬化物の耐熱性が低下し、耐湿性が悪くなる。
【0064】
本発明のオリゴマー変性エポキシ樹脂中の加水分解性塩素は、500ppm以下であり、300ppm以下であるのが特に好ましい。500ppmを越えるとガラス転移温度が低くなり、吸水率も悪くなり、好ましくない。
【0065】
本発明のオリゴマー変性エポキシ樹脂は、その製造時の合成反応の工程において溶媒を用いてもよく、その溶媒としては、ポリフェニレンオキシドオリゴマー及びエポキシ樹脂を溶解するものであれば、どのようなものでもよい。例えば、芳香族系溶媒、ケトン系溶媒、アミド系溶媒、グリコールエーテル系溶媒などが挙げられる。
【0066】
芳香族系溶媒の具体例としては、ベンゼン、トルエン、キシレンなどが挙げられる。ケトン系溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、2―ヘプタン、シクロヘキサノン、アセチルアセトン、ジオキサンなどが挙げられる。アミド系溶媒としては、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、2―ピロリドン、N−メチルピロリドンなどが挙げられる。グリコールエーテル系溶媒の具体例としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどが挙げられる。これらの溶媒は併用することができる。
【0067】
製造時の合成反応における固形分濃度は、35〜95%が好ましい。また、反応途中で高粘性生成物が生じた時は、溶媒を添加して反応を続けることができる。反応終了後、溶媒は必要に応じて、除去することもできるし、更に追加することもできる。
【0068】
本発明のエポキシ樹脂化合物を製造する重合反応は、使用する触媒が分解しない程度の反応温度で行う。反応温度は、好ましくは50〜230℃、より好ましくは110〜200℃である。アセトンやメチルエチルケトンのような低沸点溶媒を使用する場合には、オートクレーブを使用して高圧下で反応を行うことで反応温度を確保することができる。
【0069】
また、本発明のエポキシ樹脂化合物は、そのエポキシ基の一部又は全部をエポキシ基と反応する化合物であらかじめ変性して使用することも可能である。このエポキシ基と反応する化合物としては、フェノール系化合物類、カルボン酸系化合物類、チオール系化合物類等が挙げられる。また、ビニルフェノール、アクリル酸、メタクリル酸等、ビニル基を有する様な化合物で変性することなども可能であり、その場合には、ビニル基を利用した硬化反応を行う組成物とすることも可能である。
【0070】
本発明のエポキシ樹脂化合物、硬化剤及び硬化促進剤を必須成分とするエポキシ樹脂組成物に使用する硬化剤としては、例えば、芳香族ポリアミン、ジシアンジアミド、酸無水物など、多官能フェノール樹脂としては、フェノールノボラック型樹脂、ビスフェノール型ノボラック樹脂、ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂、Xylok型フェノール樹脂、テルペン変性フェノール樹脂、メラミン変性フェノールノボラック樹脂、トリアジン構造含有ノボラック樹脂などが挙げられる。
【0071】
また、その硬化促進剤としては、例えば、トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリス(ジメトキシフェニル)ホスフィン、トリス(ヒドロキシプロピル)ホスフィン、トリス(シアノエチル)ホスフィンなどのホスフィン系化合物、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、メチルトリブチルホスホニウムテトラフェニルボレート、メチルトリシアノエチルホスホニウムテトラフェニルボレートなどのホスホニウム塩、2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、2,4−ジシアノ−6−[2−メチルイミダゾリル−(1)]−エチル−S−トリアジン、2,4−ジシアノ−6−[2−ウンデシルイミダゾリル−(1)]−エチル−S−トリアジンなどのイミダゾール系化合物、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾリウムトリメリテート、2−メチルイミダゾリウムイソシアヌレート、2−エチル−4−メチルイミダゾリウムテトラフェニルボレートなどのイミダゾリウム塩、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、ベンジルジメチルアミン、テトラメチルブチルグアジニン、N−メチルピペラジン、2−ジメチルアミノ−1−ピロリンなどのアミン類、トリエチルアンモニウムテトラフェニルボレートなどのアンモニウム塩、1,5−ジアザビシクロ(5,4,0)−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ(4,3,0)−5−ノネン、1,4−ジアザビシクロ(2,2,2)−オクタンなどのジアザビシクロ系化合物、それらのジアザビシクロ系化合物のテトラフェニルボレート塩、フェノール塩、フェノールノボラック塩、2−エチルヘキサン酸塩などが挙げられる。
【0072】
また、本発明のエポキシ樹脂組成物には溶剤を用いることができる。その溶剤としては、例えばアセトン、メチルエチルケトン、トルエン、キシレン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、エチレングリコールモノメチルエーテル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、メタノール、エタノールなどが挙げられ、これらの溶剤は適宜に2種又はそれ以上の混合溶剤として使用することも可能である。
【0073】
その他、保存安定性のために紫外線防止剤、可塑剤等、無機充填材として水酸化アルミニウム、アルミナ、炭酸カルシウム、シリカ等、カップリング剤としてシランカップリング剤、チタネート系カップリング剤なども使用可能である。また、難燃性を付与するために、ノンハロゲンタイプのリン系、窒素系、シリコン系難燃剤等を添加してもよい。これらの樹脂組成物は、従来の多層電気積層板やビルドアップ法等、新しいプリント配線板に使用できる。ビルドアップ法とは、ガラスプリプレグを積層した内層回路板上に、40〜90μmのフィルム(絶縁送)あるいは、銅箔付きのフィルム(銅箔:9〜18μm)を積層していく方法であり、一般的に回路形成工程として、積層プレス工程・穴あけ(レーザーorドリル)工程・デスミア/メッキ工程となる。そして、従来の積層板に比べ同性能のものなら、実装面積・質量ともに約1/4になる小型・軽量化のための優れた工法である。
【0074】
(プリント配線板)
本発明のプリント配線板用樹脂組成物をプリント配線板にする方法は、公知の方法により製造することができる。すなわち、本発明の組成物を有機溶剤に溶解させて樹脂ワニスを得た後、繊維質の補強剤に含浸させる。次いで、有機溶媒を熱乾燥させプリプレグとした後、銅箔とを積層加熱成形することによりプリント配線板を得る事ができる。
【0075】
使用できる有機溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、カルビトール等のエーテル系用剤、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン等の非プロトン性極性溶剤等が挙げられる。
【0076】
繊維質の補強剤としては、例えば、ガラス繊維、セラミック繊維、カーボンファイバー、アルミナ繊維、炭化ケイ素繊維、ボロン繊維、ポリエステル繊維及びポリアミド繊維等である。
成形方法は、通常、熱プレス成形が使用され、150〜300℃の温度範囲で、1〜100MPaの成形圧力、1〜300分間の時間で成形する。
【0077】
(任意成分)
本発明の樹脂組成物には、必要に応じて次の成分を添加することができる。
粉末状の補強剤や充填剤、例えば、酸化アルミニウム、酸化マグネシウムなどの金属酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどの金属炭酸塩、ケイソウ土粉、塩基性ケイ酸マグネシウム、焼成クレイ、微粉末シリカ、溶融シリカ、結晶シリカなどのケイ素化合物、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどの金属水酸化物、その他、カオリン、マイカ、石英粉末、グラファイト、二硫化モリブデン等である。
これらは、本発明の樹脂組成物の100質量部に対して、10〜900質量部配合される。
【0078】
着色剤、例えば、二酸化チタン、鉄黒、モリブデン赤、紺青、群青、カドミウム黄及びカドミウム赤等、難燃剤、例えば、三酸化アンチモン、赤燐、リン酸エステル類、ブロム化合物及びトリフェニルホスフェイト等である。
これらは本発明の樹脂組成物の100質量部に対して、0.1〜30質量部配合される。
さらに、最終的な塗膜、接着層、成形品などにおける樹脂の性質を改善する目的で種々の硬化性モノマー、オリゴマー及び合成樹脂を配合することができる。例えば、モノエポキシ等のエポキシ樹脂用希釈剤、アミン類、酸無水物、ジシアンジアミド等のエポキシ樹脂用硬化剤、フェノール樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂等の1種又は2種以上の組み合わせを挙げる事ができる。これら樹脂類の配合割合は、本発明の樹脂組成物の本来の性質を損なわない範囲の量、即ち本発明の樹脂組成物の100質量部に対して、50質量部以下が好ましい。
【0079】
本発明のエポキシ樹脂化合物及び任意成分の配合手段としては、加熱溶融混合、ロール、ニーダーによる溶融混練、適当な有機溶剤を用いての湿式混合及び乾式混合等が挙げられる。
【0080】
【実施例】
以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例及び比較例によって限定されるものではない。
<ポリフェニレンオキシドオリゴマーの製造例1>
溶媒としてアセトン1リッター、蒸留水1リッター、2価フェノールとして3,3’,5,5’−テトラメチルビスフェノールAを80g、及び触媒としてPycnoporus cocineus 由来のラッカーゼ(高研社製)200mgを仕込み、30℃で24時間重合反応を行った。反応終了後、5リッターのメタノールを加えてポリマーを析出させ、濾過し、次いで蒸留水及びメタノールで洗浄し、真空乾燥することにより、ポリフェニレンオキシドオリゴマー35.8gを得た。得られたポリフェニレンオキシドオリゴマーは、クロロホルム、テトラヒドロフランに可溶であり、ゲルパーミネーションクロマトグラフィーで測定した数平均分子量が1,900であった。また、滴定法により求めた水酸基当量は、1,290(g/eq.)であり、1分子中に平均1.47個のフェノール性水酸基を有することを確認した。
また、1H−NMR、13C−NMR及び2次元NMRの解析により、下記一般式(6)で表される構成繰り返し単位とし、下記一般式(7)で表される構成単位を1個有し、前者構成単位:後者構成単位の平均モル比が7.5:1である、ポリフェニレンオキシドオリゴマーであることを確認した。
【0081】
【化13】
【0082】
【化14】
【0083】
<ポリフェニレンオキシドオリゴマーの製造例2>
2価フェノールとして3,3’,5,5’−テトラメチルビスフェノールFを用いた以外は、製造例1と同様の操作を行い、ポリフェニレンオキシドオリゴマー34.6gを得た。得られたポリフェニレンオキシドオリゴマーは、クロロホルム、テトラヒドロフランに可溶であり、ゲルパーミネーションクロマトグラフィーで測定した数平均分子量が1,200であった。また、滴定法により求めた水酸基当量は、780(g/eq.)であり、1分子中に平均1.54個のフェノール性水酸基を有することを確認した。
また、1H−NMR、13C−NMR及び2次元NMRの解析により、前記一般式(6)で表される構成繰り返し単位とし、前記一般式(7)におけるジメチルメチレン基に代えてメチレン基を有する構成単位を1個有し、式(6)の構成単位:式(7)におけるジメチルメチレン基に代えてメチレン基を有する構成単位の平均モル比が21:1である、ポリフェニレンオキシドオリゴマーであることを確認した。
【0084】
実施例1
温度計、攪拌機及び冷却管を付した1リッターの四つ口フラスコ内に、製造例1により得られたポリフェニレンオキシドオリゴマー120g、エピコート157S70(ジャパンエポキシレジン社商品名;ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、エポキシ当量;210g/当量)40g、シクロヘキサノン50g、50%のテトラメチルアンモニウムクロライド水溶液0.02g仕込み、温度を135℃まで上げ、更に、同温度で3時間攪拌を継続し、重合反応を行った。得られたオリゴマー変性エポキシ樹脂は、過塩素酸滴定法により測定したエポキシ当量は920g/当量であり、加水分解性塩素は250ppm、ゲルパーミネーションクロマトグラフィーで測定した数平均分子量2,900、軟化温度は165℃であった。
【0085】
実施例2
製造例1で得られたポリフェニレンオキシドオリゴマーを、製造例2により得られたポリフェニレンオキシドオリゴマー120gに変える以外は、実施例1と同様の操作を行いエポキシ樹脂化合物を得た。得られたオリゴマー変性エポキシ樹脂は、過塩素酸滴定法により測定したエポキシ当量は900g/当量であり、加水分解性塩素は280ppm、ゲルパーミネーションクロマトグラフィーで測定した数平均分子量1,600、軟化温度は155℃であった。
【0086】
比較例1
製造例1で得られたポリフェニレンオキシドオリゴマーを、数平均分子量が20,000のポリフェニレンオキシド(三菱エンジニアリングプラスチック社;YPX−100)120gに変える以外は、実施例1と同様の操作を行いエポキシ樹脂化合物を得た。得られたオリゴマー変性エポキシ樹脂は、過塩素酸滴定法により測定したエポキシ当量は1000g/当量であり、加水分解性塩素は260ppm、ゲルパーミネーションクロマトグラフィーで測定した数平均分子量5000、軟化温度は175℃であった。
【0087】
比較例2
実施例1のエピコート157S70(ジャパンエポキシレジン社商品名;ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、エポキシ当量;210g/当量)を、エピコート801P(ジャパンエポキシレジン社商品名;ビスフェノールA型エポキシ樹脂/高級アルコールグリシジルエーテル=85/15(質量部)、エポキシ当量;198g/当量)に変える以外は、実施例1と同様の操作を行いオリゴマー変性エポキシ樹脂を得た。得られたオリゴマー変性エポキシ樹脂は、過塩素酸滴定法により測定したエポキシ当量は800g/当量であり、加水分解性塩素は750ppm、ゲルパーミネーションクロマトグラフィーで測定した数平均分子量2,500、軟化温度は145℃であった。
【0088】
分析方法は、以下の方法により実施した。
<数平均分子量> ゲルパーミネーションクロマトグラフィーによってポリスチレン換算値として測定した。
<装置> Waters社製2690Separation Module、UV検出器2487。
<カラム> 東ソー社製H4000+H3000+H3000+H2000。移動相は、THF。流速0.5ml/min.の条件にて測定した。
【0089】
<エポキシ当量> 樹脂サンプルをジクロロメタン80mlに溶解させ、CTAB(セチルトリメチルアンモニウムブロミド)2gと酢酸20mlを加え、過塩素酸標準溶液を用いて電位差滴定法により測定し、樹脂固形分としての値に換算した。
<加水分解性塩素> 樹脂サンプルをジオキサン30mlに溶解させ、1NのKOH/エタノール溶液5mlを投入後、107.5℃/30分にて加熱処理した溶液を、硝酸銀標準溶液を用いて電位差滴定法により測定し、樹脂固形分としての値に換算した。
<水酸基当量> 樹脂サンプルをピリジン−無水酢酸混合溶液40mlに溶解させ、60℃/150分にて加熱処理した溶液に水10mlと、指示薬を加え、5N水酸化ナトリウム溶液を用いて滴定し、樹脂固形分としての値に換算した。
【0090】
実施例3
実施例1により得られたエポキシ樹脂化合物100質量部、エピキュアYLH129(ジャパンエポキシレジン社商品名;ビスフェノールAノボラック樹脂、水酸基当量;117g/当量)15質量部、及び硬化促進剤としてエピキュアEMI24(ジャパンエポキシレジン社商品名;2−エチル−4−メチルイミダゾール)0.1質量部をメチルエチルケトン50g及びメチルセロソルブ50gの混合溶剤に溶解させて、樹脂含量54%のプリント配線板用樹脂ワニスを得た。この樹脂ワニスを、予め乾燥させた200mm×200mmのガラスクロスに含浸させた後、120℃で8分間、オーブン中で乾燥させてプリプレグを作成した。
【0091】
次いで、作成したプリプレグを150mm×150mmに裁断し、それを8枚重ね合わせ、一番上に銅箔をのせプレス成形を行った。プレスの条件は、30分かけて100℃から170℃まで徐々に上げていき、同時に圧力も常圧から5MPaまで30分程かけて昇圧し、その後、170℃で1時間、5MPaの圧力を維持し、冷却後、プレス成形機から取り出し、プリント配線板を得た。このプリント配線板の物性値を表1に示す。
【0092】
実施例4
実施例1により得られたエポキシ樹脂化合物を、実施例2により得られたエポキシ樹脂化合物に変える以外は、実施例3と同様の操作を行いプリント配線板を得た。このプリント配線板の物性値を表1に示す。
【0093】
比較例3
実施例1により得られたエポキシ樹脂化合物を、比較例1により得られたエポキシ樹脂化合物に変える以外は、実施例3と同様の操作を行いプリント配線板を得た。このプリント配線板の物性値を表1に示す。
【0094】
比較例4
実施例1により得られたエポキシ樹脂化合物を、比較例2により得られたエポキシ樹脂化合物に変える以外は、実施例3と同様の操作を行いプリント配線板を得た。このプリント配線板の物性値を表1に示す。
【0095】
比較例5
実施例1により得られたエポキシ樹脂化合物を、エピコート5046B80(ジャパンエポキシレジン社商品名;臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ当量;470g/当量)に変える以外は、実施例3と同様の操作を行いプリント配線板を得た。このプリント配線板の物性値を表1に示す。
【0096】
【表1】
【0097】
【発明の効果】
本発明により、比較的低分子量のポリフェニレンオキシド骨格を有する有機溶剤への溶解性に優れるエポキシ樹脂化合物が容易に得られる。また、そのエポキシ樹脂を用いた樹脂組成物は、誘電率及び誘電損失特性に優れるため、特に、高周波機器を扱う機器に使用するプリント配線板材料において有利に使用できる。
Claims (15)
- 数平均分子量が800〜10,000で、下記一般式(1)で表される構成単位を主たる繰り返し単位として全体の60質量%以上含有し、該繰り返し単位中に下記一般式(2)で表される構成単位を有しており、かつ、1分子中に平均1.2個以上のフェノール性水酸基を有するオリゴマーからなるポリフェニレンオキシドオリゴマーとエポキシ樹脂を反応させたオリゴマー変性エポキシ樹脂であり、その加水分解性塩素が500ppm以下であるオリゴマー変性エポキシ樹脂。
- 前記一般式(1)におけるR 2 及びR 4 がメチル基で、R 1 及びR 3 が水素原子である、請求項1記載のオリゴマー変性エポキシ樹脂。
- 前記一般式(2)におけるR 5 、R 7 、R 10 及びR 12 がメチル基で、R 6 、R 8 、R 9 及びR 11 が水素原子である、請求項1又は2に記載のオリゴマー変性エポキシ樹脂。
- 前記一般式(2)におけるXが置換基を有していてもよいアルキレン基である、請求項1〜3のいずれか 1 項に記載のオリゴマー変性エポキシ樹脂。
- 前記アルキレン基が、メチレン基、エチレン基又はジメチルメチレン基である、請求項4記載のオリゴマー変性エポキシ樹脂。
- 前記1分子中に平均1.2個以上のフェノール性水酸基を有するオリゴマーが、下記一般式(3)で表される2価フェノール化合物を単独で、あるいは、更に下記一般式(4)で表される1価フェノール化合物と共に、酵素触媒の存在下に重合させて得られたオリゴマーである、請求項1〜5のいずれか1項に記載のオリゴマー変性エポキシ樹脂。
- 前記1分子中に平均1.2個以上のフェノール性水酸基を有するオリゴマーが、多価フェノール類とラジカル開始剤の存在下でポリフェニレンオキシドを再分配反応させて得られたオリゴマーである、請求項1〜5のいずれか1項に記載のオリゴマー変性エポキシ樹脂。
- 前記1分子中に平均1.2個以上のフェノール性水酸基を有するオリゴマー中のラジカル開始剤及びその分解物の残渣が1質量%以下である、請求項7記載のオリゴマー変性エポキシ樹脂。
- 前記1分子中に平均1.2個以上のフェノール性水酸基を有するオリゴマーが、下記一般式(3)で表される2価フェノール化合物を単独で、あるいは、更に下記一般式(4)で表される1価フェノール化合物と共に、錯体触媒を用い、酸素共存下に酸化重合して得られたオリゴマーである、請求項1〜5のいずれか1項に記載のオリゴマー変性エポキシ樹脂。
- 前記1分子中に平均1.2個以上のフェノール性水酸基を有するオリゴマーを反応させるエポキシ樹脂が、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するグリシジルエーテル型エポキシ樹脂である、請求項1〜9のいずれか1項に記載のオリゴマー変性エポキシ樹脂。
- 前記1分子中に平均1.2個以上のフェノール性水酸基を有するオリゴマーを反応させるエポキシ樹脂のエポキシ当量が100〜1500の範囲にあるグリシジルエーテル型エポキシ樹脂である、請求項1〜10のいずれか 1 項に記載のオリゴマー変性エポキシ樹脂。
- 請求項1〜11のいずれか1項に記載されたオリゴマー変性エポキシ樹脂と硬化剤及び硬化促進剤を必須成分として含有するプリント配線板用樹脂組成物。
- 請求項1〜11のいずれか1項に記載されたオリゴマー変性エポキシ樹脂と2官能以上のエポキシ樹脂、硬化剤及び硬化促進剤を必須成分として含有するプリント配線板用樹脂組成物。
- 請求項12又は13に記載のプリント配線板用樹脂組成物を用いてなるプリント配線板。
- プリント配線板の1MHzにおける誘電率が4.0以下で、誘電正接が0.02以下である、請求項14記載のプリント配線板。
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