JP6675497B2 - ペンタメチレンジイソシアネートの製造方法 - Google Patents

ペンタメチレンジイソシアネートの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6675497B2
JP6675497B2 JP2018547664A JP2018547664A JP6675497B2 JP 6675497 B2 JP6675497 B2 JP 6675497B2 JP 2018547664 A JP2018547664 A JP 2018547664A JP 2018547664 A JP2018547664 A JP 2018547664A JP 6675497 B2 JP6675497 B2 JP 6675497B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reaction mixture
heat treatment
mass
pentamethylene diisocyanate
reaction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018547664A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2018079502A1 (ja
Inventor
孝二 高松
孝二 高松
将志 島本
将志 島本
智浩 鹿野
智浩 鹿野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Chemicals Inc filed Critical Mitsui Chemicals Inc
Publication of JPWO2018079502A1 publication Critical patent/JPWO2018079502A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6675497B2 publication Critical patent/JP6675497B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C263/00Preparation of derivatives of isocyanic acid
    • C07C263/10Preparation of derivatives of isocyanic acid by reaction of amines with carbonyl halides, e.g. with phosgene
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C263/00Preparation of derivatives of isocyanic acid
    • C07C263/18Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives
    • C07C263/20Separation; Purification
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C265/00Derivatives of isocyanic acid
    • C07C265/14Derivatives of isocyanic acid containing at least two isocyanate groups bound to the same carbon skeleton

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

本発明は、ペンタメチレンジイソシアネートの製造方法に関する。
従来より、ポリアミンと塩化カルボニル(ホスゲン)とを反応させて、ポリウレタン樹脂の原料であるポリイソシアネートを製造することが知られている。
例えば、ポリアミンとしてのヘキサメチレンジアミンと塩化カルボニルとを反応させることにより、ポリイソシアネートとしてのヘキサメチレンジイソシアネートを製造することができる。
ヘキサメチレンジアミンと塩化カルボニルとの反応混合物は、ヘキサメチレンジイソシアネートに加えて、副生するタール成分を含有している。タール成分は、ヘキサメチレンジイソシアネートの純度の観点から除去することが望まれる。
そこで、例えば、ヘキサメチレンジアミンと塩化カルボニル(ホスゲン)との反応混合物に、窒素ガスを吹き込んで溶存ホスゲンを除き、次いで脱溶媒し、さらに脱タールした後、加熱処理するヘキサメチレンジイソシアネートの製造方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開昭58−222061号公報
しかるに、ヘキサメチレンジイソシアネートと比較してイソシアネート基濃度を向上できることから、ペンタメチレンジイソシアネートが注目されている。そこで、本発明者らは、特許文献1に記載の方法において、ヘキサメチレンジアミンをペンタメチレンジアミンに変更して、ペンタメチレンジイソシアネートを製造することを検討した。
この本発明者らの検討において、ヘキサメチレンジアミンをペンタメチレンジアミンに変更すると、ペンタメチレンジアミンと塩化カルボニルとの反応混合物から分離されるタール成分から発生する塩化カルボニルが、ヘキサメチレンジアミンと塩化カルボニルとの反応混合物から分離されるタール成分から発生する塩化カルボニルに比べて顕著に多く、分離されるタール成分の安全性が低いという知見を得た。
そこで、本発明は、反応混合物から分離されるタール成分の安全性の向上を図ることができるペンタメチレンジイソシアネートの製造方法を提供する。
本発明[1]は、塩化カルボニルとペンタメチレンジアミンとを反応させて、ペンタメチレンジイソシアネートと、塩素含有成分を含むタール成分とを含有する反応混合物を得る反応工程と、前記反応混合物を加熱処理する熱処理工程と、前記熱処理工程後の前記反応混合物を精製して、前記ペンタメチレンジイソシアネートと前記タール成分とを分離する精製工程と、を含み、前記熱処理工程において、前記反応混合物から前記タール成分を除去することなく、前記反応混合物を加熱処理する、ペンタメチレンジイソシアネートの製造方法を含んでいる。
このような方法によれば、塩化カルボニルとペンタメチレンジアミンとの反応混合物から、塩素含有成分を含むタール成分を除去することなく、反応混合物が加熱処理される。
そのため、タール成分に含まれる塩素含有成分が分解されて低減される。その後、反応混合物が精製されて、ペンタメチレンジイソシアネートとタール成分とが分離される。
その結果、分離されたタール成分から、塩化カルボニルが発生することを抑制できる。これにより、反応混合物から分離されるタール成分の安全性の向上を図ることができる。
本発明[2]は、前記精製工程は、前記反応混合物から前記タール成分を分離する脱タール工程と、前記脱タール工程後の前記反応混合物を蒸留して、前記反応混合物から前記ペンタメチレンジイソシアネートを分離する蒸留工程とを含む、上記[1]に記載のペンタメチレンジイソシアネートの製造方法を含んでいる。
このような方法によれば、反応混合物からタール成分を分離する脱タール工程と、反応混合物からペンタメチレンジイソシアネートを分離する蒸留工程とが、別工程であるので、ペンタメチレンジイソシアネートとタール成分とを確実に分離することができる。そのため、ペンタメチレンジイソシアネートの純度の向上を図ることができる。
本発明[3]は、前記蒸留工程の蒸留残渣を前記熱処理工程に返送する返送工程を、さらに含む、上記[2]に記載のペンタメチレンジイソシアネートの製造方法を含んでいる。
しかるに、塩素含有成分の低減の観点から、脱タール工程と蒸留工程との間において、熱処理工程が実施される場合がある。この場合、脱タール工程において反応混合物からタール成分が分離された後、熱処理工程において、反応混合物が加熱処理されるのでタール成分が再度副生する。その結果、熱処理工程後の蒸留工程において、蒸留残渣が増加する。
蒸留残渣には、蒸留により分離しきれなかったペンタメチレンジイソシアネートが含まれる。そのため、蒸留残渣が増加するにつれて、蒸留残渣に含まれるペンタメチレンジイソシアネート量が増加する。その結果、ペンタメチレンジイソシアネートを多く含む蒸留残渣が熱処理工程に返送されると、ペンタメチレンジイソシアネートの収率が低下してしまう。
一方、上記の方法によれば、熱処理工程後において、脱タール工程と蒸留工程とが順に実施される。そのため、脱タール工程においてタール成分が分離された反応混合物が、加熱処理されることなく、蒸留工程において蒸留される。その結果、蒸留残渣の低減を図ることができ、ひいては、蒸留残渣に含まれるペンタメチレンジイソシアネート量を低減することができる。これによって、ペンタメチレンジイソシアネートの収率の向上を図ることができる。
本発明[4]は、前記熱処理工程における熱処理温度は、160℃を超過する、上記[1]〜[3]のいずれか一項に記載のペンタメチレンジイソシアネートの製造方法を含んでいる。
このような方法によれば、タール成分を含有する反応混合物が、160℃を超過する熱処理温度に加熱される。そのため、タール成分に含まれる塩素含有成分を確実に低減できる。
本発明[5]は、前記熱処理工程における滞留時間は、1時間以上である、上記[1]〜[4]のいずれか一項に記載のペンタメチレンジイソシアネートの製造方法を含んでいる。
このような方法によれば、タール成分を含有する反応混合物が、1時間以上の滞留時間において熱処理される。そのため、タール成分に含まれる塩素含有成分をより確実に低減できる。
本発明[6]は、前記反応工程後、前記熱処理工程前において、反応混合物から余剰な塩化カルボニルを除去する脱ガス工程を、さらに含む、上記[1]〜[5]のいずれか一項に記載のペンタメチレンジイソシアネートの製造方法を含んでいる。
このような方法によれば、熱処理工程前において、反応混合物から余剰な塩化カルボニルが除去される。そのため、反応混合物に含まれる塩化カルボニルおよび塩素含有成分の低減を図ることができる。その結果、タール成分に含まれる塩素含有成分をより一層確実に低減できる。
本発明のペンタメチレンジイソシアネートの製造方法では、反応混合物から分離されるタール成分の安全性の向上を図ることができる。
図1は、本発明のペンタメチレンジイソシアネートの製造方法の一実施形態が実施されるペンタメチレンジイソシアネートの製造装置を示す概略構成図である。 図2は、実施例1における、熱処理時間に対する塩素含有成分の濃度を示すグラフである。 図3は、塩化カルボニル発生試験における、熱処理時間に対する塩化カルボニルの発生量を示すグラフである。 図4は、各比較例における、熱処理時間に対する塩化カルボニルの発生量を示すグラフである。
本発明のペンタメチレンジイソシアネートの製造方法は、塩化カルボニルとペンタメチレンジアミンとを反応させて反応混合物を得る反応工程と、反応混合物を加熱処理する熱処理工程と、熱処理工程後の反応混合物を精製する精製工程とを含んでいる。
1.反応工程
このペンタメチレンジイソシアネートの製造方法では、まず、ペンタメチレンジアミンと塩化カルボニルとを反応させて、反応混合物を製造する。
ペンタメチレンジアミンとしては、例えば、1,5−ペンタメチレンジアミン、1,4−ペンタメチレンジアミンなどが挙げられる。ペンタメチレンジアミンは、単独使用または2種類以上併用することができる。
ペンタメチレンジアミンとして、好ましくは、1,5−ペンタメチレンジアミンが挙げられる。なお、ペンタメチレンジアミンは、例えば、市販品として入手することもできるが、例えば、リシンおよび/またはその塩の脱炭酸酵素反応など、生化学的手法によって得ることもできる。
そして、反応工程では、例えば、ペンタメチレンジアミンと塩化カルボニルとを、反応溶媒存在下で反応させる。
反応溶媒は、塩化カルボニル、ペンタメチレンジアミンおよびペンタメチレンジイソシアネート(後述)に対して、不活性な有機溶媒であって、例えば、芳香族炭化水素類(例えば、トルエン、キシレンなど)、ハロゲン化芳香族炭化水素類(例えば、クロロトルエン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなど)、エステル類(例えば、酢酸ブチル、酢酸アミルなど)、ケトン類(例えば、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトンなど)などが挙げられる。このような反応溶媒は、単独使用または2種類以上併用することができる。
反応溶媒のなかでは、好ましくは、ハロゲン化芳香族炭化水素類が挙げられ、さらに好ましくは、ジクロロベンゼンが挙げられる。
ペンタメチレンジアミンと塩化カルボニルとを反応させる方法としては、例えば、ペンタメチレンジアミンを直接、塩化カルボニルと反応させる方法(以下、直接法とする。)や、ペンタメチレンジアミンの塩酸塩を、上記反応溶媒中に懸濁させて、塩化カルボニルと反応させる方法(以下、塩酸塩法とする。)などが挙げられる。このような方法のなかでは、好ましくは、塩酸塩法が挙げられる。
塩酸塩法により、ペンタメチレンジアミンの塩酸塩と塩化カルボニルとを反応させるには、まず、撹拌可能であり、塩化水素供給ラインを備える反応容器に、反応溶媒にペンタメチレンジアミンが溶解されたジアミン溶液を装入した後、反応容器に塩化水素を供給して撹拌する。これにより、ペンタメチレンジアミンと塩化水素とが混合されて、ペンタメチレンジアミンの塩酸塩が生成し、反応容器の内容物がスラリー状液となる(塩酸塩化反応)。
ジアミン溶液におけるペンタメチレンジアミンの含有割合は、特に制限されないが、例えば、3.0質量%以上、好ましくは、4.5質量%以上、例えば、20質量%以下、好ましくは、17質量%以下である。
塩化水素の供給割合は、ペンタメチレンジアミンのアミノ基1つに対して、例えば、1倍mol以上、例えば、10倍mol以下、好ましくは、6倍mol以下である。
このとき、反応容器内の圧力は、例えば、常圧以上、例えば、1.0MPa以下、好ましくは、0.5MPa以下である。反応容器内の温度は、例えば、0℃以上、例えば、180℃未満、好ましくは、160℃以下である。
次いで、反応容器内を、上記の温度および圧力に維持するとともに、未反応塩化水素を、反応系外(反応容器外)に放出する。
次いで、反応容器内の圧力を、例えば、常圧以上、例えば、1.0MPa以下、好ましくは、0.5MPa以下とする。また、反応容器内の温度を、例えば、80℃以上180℃以下に昇温する。
そして、昇温後、塩化カルボニルを供給して、例えば、30分以上20時間以下、塩化カルボニルの供給を継続して、反応させる(イソシアネート化反応、ホスゲン化)。
なお、イソシアネート化反応の進行は、発生する塩化水素ガスの量と、上記の反応溶媒中のスラリーが消失し、反応液(反応混合物)が澄明均一になることより確認できる。
これによって、塩化カルボニルとペンタメチレンジアミン塩酸塩とが反応して、ペンタメチレンジイソシアネートが、主成分として生成する。
得られるペンタメチレンジイソシアネートは、原料成分として用いられる上記のペンタメチレンジアミンに対応し、より具体的には、1,5−ペンタメチレンジイソシアネート、1,4−ペンタメチレンジイソシアネートなどが挙げられる。例えば、1,5−ペンタメチレンジアミンが用いられる場合には、1,5−ペンタメチレンジイソシアネートが得られる。
以上によって、反応混合物(反応液)が製造される。
また、本実施形態は、好ましくは、反応工程後、熱処理工程前において、脱ガス工程をさらに含んでいる。
脱ガス工程では、反応混合物(反応液)から、反応工程において余剰な塩化カルボニルや、副生する塩化水素などのガスを除去する。
ガスを除去する方法としては、例えば、不活性ガスを供給して通気する方法や、公知のフラッシュタンクにより、上記ガスを反応混合物(反応液)から分離する方法が挙げられる。
不活性ガスを供給して通気する方法により、反応混合物(反応液)からガスを除去するには、例えば、80〜220℃、好ましくは、100〜170℃の反応混合物に、不活性ガスを、例えば、単位体積当たり0.01〜0.5/min、好ましくは、0.02〜0.2/minの供給速度で供給する。
不活性ガスとしては、例えば、二酸化炭素、窒素、アルゴン、ヘリウムなどが挙げられ、好ましくは、窒素が挙げられる。このような不活性ガスは、単独使用または2種類以上併用することができる。
また、フラッシュタンクによりガスを反応混合物(反応液)から分離するには、例えば、ガスを含む反応混合物(反応液)を、フラッシュタンク内に流入させて急激に減圧する。これにより、ガスと液状成分(例えば、ペンタメチレンジイソシアネートや、反応溶媒など)とを分離する。
以上によって、反応混合物から、余剰な塩化カルボニルや、副生する塩化水素などのガスが除去される。
また、本実施形態は、好ましくは、反応工程後、熱処理工程前において、脱溶媒工程をさらに含んでいる。また、脱溶媒工程は、さらに好ましくは、脱ガス工程後に実施される。
脱溶媒工程では、反応混合物から反応溶媒を除去する。
脱溶媒工程において反応溶媒を除去するには、例えば、公知の蒸留塔により、反応混合物から反応溶媒を留去する。
蒸留塔における塔底温度は、例えば、80℃以上、好ましくは、90℃以上、例えば、160℃以下、好ましくは、150℃以下である。蒸留塔における塔頂温度は、例えば、60℃以上、好ましくは、70℃以上、例えば、100℃以下、好ましくは、90℃以下である。蒸留塔内の圧力は、例えば、1kPa以上、好ましくは、2kPa以上、例えば、10kPa以下、好ましくは、5kPa以下である。
これによって、反応混合物から反応溶媒が除去される。
このような反応混合物は、ペンタメチレンジイソシアネートと、タール成分とを含有している。
タール成分は、反応工程において副生するポリイソシアネート残渣である。タール成分は、高分子量化ポリイソシアネートと、塩素含有成分とを含んでいる。つまり、反応混合物は、塩素含有成分を含有している。
高分子量化ポリイソシアネートとしては、例えば、ペンタメチレンジイソシアネートの多量体(例えば、ポリイソシアネートのトリマーまたはそれ以上の多量体など)、カルボジイミド、ウレトジオン、ウレトンイミンなどが挙げられる。タール成分は、単独または2種類以上の高分子量化ポリイソシアネートを含有できる。
塩素含有成分は、反応工程において副生する有機塩素化合物であって、加水分解により塩化水素を生成する化合物(加水分解性塩素)である。
脱ガス工程および脱溶媒工程の両工程後の反応混合物中の塩素含有成分の濃度は、例えば、2000ppm以上、好ましくは、2500ppm以上、さらに好ましくは、5000ppmを超過し、とりわけ好ましくは、10000ppmを超過し、例えば、20000ppm以下、好ましくは、15000ppm以下である。なお、塩素含有成分の濃度は、JIS K−1603−3(2007)に記載されている加水分解性塩素の求め方に準拠して測定される。
塩素含有成分として、例えば、着色原因成分、塩化カルボニル発生原因成分(以下、COC発生成分とする。)などが挙げられる。タール成分は、単独または2種類以上の塩素含有成分を含有できる。
着色原因成分は、ポリウレタン樹脂の着色原因となる化合物である。着色原因成分として、例えば、クロロ−ヒドロキシピリジン−カルバモイルクロリド、ピペリジン−カルバモイルクロリド、ジクロロイミン、カルボジイミドなどが挙げられる。
COC発生成分は、塩化カルボニルの発生原因となる化合物である。COC発生成分として、例えば、下記式(1)に示す塩化カルボニル付加物などが推定される。塩化カルボニル付加物は、カルボジイミドに塩化カルボニルが付加した化合物であり、下記式(1)に示す平衡反応により塩化カルボニルを発生させると推定される。
式(1)
Figure 0006675497
なお、ペンタメチレンジアミンと塩化カルボニルとの反応混合物(脱ガス工程および脱溶媒工程の両工程後)は、別種の脂肪族ポリアミン(例えば、ヘキサメチレンジアミン)と塩化カルボニルとの反応混合物と比較して、反応混合物中の塩素含有成分の濃度が高い。例えば、ヘキサメチレンジアミンと塩化カルボニルとの反応混合物中の塩素含有成分の濃度は、例えば、10000ppm以下、好ましくは、5000ppm以下である。
2.熱処理工程
次いで、反応混合物からタール成分を除去することなく、反応混合物を加熱処理する。
詳しくは、タール成分を含有する反応混合物に、必要により不活性ガスを導入しながら加熱する。
熱処理工程において、反応混合物に不活性ガスを導入しながら加熱するには、例えば、まず、反応混合物を熱処理容器に装入した後、熱処理容器に不活性ガスを導入(供給)する。
熱処理容器としては、熱処理温度(後述)に対して、耐熱性を有する容器であれば、特に制限されない。
不活性ガスとしては、上記の不活性ガスが挙げられ、好ましくは、窒素が挙げられる。このような不活性ガスは、単独使用または2種類以上併用することができる。不活性ガスの熱処理液(反応混合物)単位体積当たりの供給速度は、例えば、0.001/min以上、好ましくは、0.005/min以上、例えば、0.2/min以下、好ましくは、0.1/min以下である。
次いで、反応混合物に、不活性ガスを連続して導入しながら、必要により撹拌し、加熱処理する。これにより、反応混合物の一部が、熱処理容器内において気散されるとともに、反応混合物が加熱処理される。
熱処理温度は、例えば、140℃以上、好ましくは、150℃を超過し、さらに好ましくは、160℃を超過し、例えば、260℃以下、好ましくは、245℃以下、さらに好ましくは、240℃以下、とりわけ好ましくは、220℃以下である。
熱処理温度が、上記下限以上であれば、タール成分中の塩素含有成分を確実に低減でき、上記上限以下であれば、反応混合物中のペンタメチレンジイソシアネートが重合すること(ポリイソシアネートの重合ロス)を抑制できる。
また、熱処理時間(滞留時間)は、例えば、0.1時間以上、好ましくは、0.5時間以上、さらに好ましくは、1時間以上、例えば、12時間以下、好ましくは、10時間以下、さらに好ましくは、8時間以下、とりわけ好ましくは、6時間以下である。
熱処理時間が、上記下限以上であれば、タール成分中の塩素含有成分を確実に低減でき、上記上限以下であれば、反応混合物中のペンタメチレンジイソシアネートが重合すること(ポリイソシアネートの重合ロス)を抑制できる。
熱処理工程における圧力は、例えば、1kPa以上、好ましくは、10kPa以上、例えば、1000kPa以下、好ましくは、500kPa以下、さらに好ましくは、常圧である。
これにより、タール成分(反応混合物)に含まれる塩素含有成分(とりわけ、COC発生成分)は、加熱により分解される。そして、塩素含有成分に由来する塩素分(塩化カルボニルなど)を、ガス成分として反応混合物から除去する。
より具体的には、COC発生成分としての塩化カルボニル付加物は、熱処理温度に加熱されることにより、上記式(1)に示す平衡反応がカルボジイミド側に偏り、効率よく分解されると推定される。そして、塩素含有成分に由来する塩素分(塩化カルボニルなど)は、ガス成分としてタール成分(反応混合物)から除去される。そのため、タール成分(反応混合物)に含まれるCOC発生成分(例えば、塩化カルボニル付加物など)が低減される。
また、着色原因成分は、加熱により分解されるか、精製工程においてペンタメチレンジイソシアネートから容易に分離可能な高分子量物に変換される。
なお、以下において、熱処理工程後の反応混合物を熱処理マスとする。
熱処理マス中の塩素含有成分の濃度は、例えば、100ppm以上、好ましくは、200ppm以上、例えば、5000ppm以下、好ましくは、4000ppm以下である。
熱処理マス中の塩素含有成分の濃度が上記上限以下であれば、後述する分離タール成分中の塩素含有成分の濃度を確実に低減でき、分離タール成分から塩化カルボニルが発生することを確実に抑制できる。
熱処理マス中の塩素含有成分の濃度は、熱処理工程前の反応混合物中の塩素含有成分の濃度を100質量%としたときに、例えば、1質量%以上、好ましくは、2質量%以上、例えば、50質量%以下、好ましくは、40質量%以下である。
なお、熱処理工程では、反応混合物に、触媒または添加物を添加することができる。
添加物としては、例えば、鉄、銅、亜鉛などの金属が挙げられる。これら金属は、単独使用または2種類以上併用することができる。金属として、好ましくは、銅が挙げられる。
金属の添加量は、特に制限されず、目的および用途に応じて、適宜設定されるが、例えば、ペンタメチレンジイソシアネート100質量部に対して、例えば、0.01質量%以上、好ましくは、0.1質量%以上、さらに好ましくは、0.15質量%以上、例えば、0.50質量%以下、好ましくは、0.40質量%以下、さらに好ましくは、0.30質量%以下である。
また、金属の添加のタイミングは、特に制限されず、例えば、熱処理前であってもよく、熱処理中であってもよく、それらの両方であってもよい。
また、熱処理工程において金属を添加すると、金属と、塩素含有成分の塩素原子とが反応することにより、金属塩化物(例えば、塩化銅、塩化鉄、塩化亜鉛)が生成する場合がある。
金属塩化物の含有割合は、熱処理マス100質量%に対して、例えば、0.015質量%以上、好ましくは、0.15質量%以上、例えば、1.0質量%以下、好ましくは、0.7質量%以下である。
3.精製工程
次いで、熱処理工程後の反応混合物(熱処理マス)を精製して、ペンタメチレンジイソシアネートとタール成分とを分離する。
本実施形態では、熱処理マスからタール成分を分離した後(脱タール工程)、タール成分が分離された反応混合物を蒸留して、反応混合物からペンタメチレンジイソシアネートを分離する(蒸留工程)。つまり、本実施形態では、精製工程は、脱タール工程と、蒸留工程と、を含んでいる。
3−1.脱タール工程
脱タール工程では、例えば、公知の薄膜蒸発器によって、熱処理マスからタール成分を除去する。
脱タール工程における温度は、例えば、100℃以上、好ましくは、110℃以上、例えば、150℃以下、好ましくは、140℃以下である。脱タール工程における圧力は、例えば、2.6kPa以下、好ましくは、1.3kPa以下である。
これによって、熱処理マスからタール成分の大部分が分離される。なお、以下において、熱処理マスから分離されたタール成分を、分離タール成分とする。また、脱タールされた熱処理マス(反応混合物)を脱タールマスとする。
分離タール成分の分離割合は、脱タール工程に供される熱処理マスを100質量%としたときに、例えば、5質量%以上、好ましくは、10質量%以上、例えば、30質量%以下、好ましくは、20質量%以下である。
このような分離タール成分は、塩化カルボニルが発生することが抑制されており、安全性が高い。
また、脱タールマスには、タール成分の一部が残留する。そのため、脱タールマスは、ペンタメチレンジイソシアネートと、残留したタール成分とを含有する。
残留したタール成分の含有割合は、脱タールマス100質量%に対して、例えば、0.01質量%以上、例えば、1質量%以下、好ましくは、0.1質量%以下である。
ペンタメチレンジイソシアネートの含有割合は、脱タールマス100質量%に対して、例えば、90質量%以上、好ましくは、95質量%以上、例えば、99質量%以下である。
3−2.蒸留工程
次いで、脱タール工程後の反応混合物(脱タールマス)を蒸留して、反応混合物(脱タールマス)からペンタメチレンジイソシアネートを分離する。
蒸留温度としては、例えば、90℃以上、好ましくは、100℃以上、例えば、160℃以下、好ましくは、150℃以下である。蒸留圧力としては、例えば、1.0kPa以上、好ましくは、2.0kPa以上、例えば、4.0kPa以下、好ましくは、3.0kPa以下である。
また、蒸留時間(滞留時間)は、例えば、0.1時間以上、好ましくは、0.5時間以上、さらに好ましくは、1時間以上、例えば、12時間以下、好ましくは、10時間未満、さらに好ましくは、8時間以下である。
以上により、脱タールマスが、純度の高いペンタメチレンジイソシアネート(精ペンタメチレンジイソシアネート)と、蒸留残渣とに分離される。
精ペンタメチレンジイソシアネートの純度は、例えば、95質量%以上、好ましくは、98質量%以上、例えば、100質量%以下、好ましくは、99.999質量%以下である。
また、精ペンタメチレンジイソシアネートは、ペンタメチレンジイソシアネートと、少量の塩素含有成分とを含有する組成物である。
精ペンタメチレンジイソシアネート中の塩素含有成分の濃度は、例えば、5ppm以上、好ましくは、10ppm以上、例えば、150ppm以下、好ましくは、100ppm以下、さらに好ましくは、90ppm以下である。
蒸留残渣は、精ペンタメチレンジイソシアネートが分離された脱タールマスである。蒸留残渣の割合は、精ペンタメチレンジイソシアネート100質量部に対して、例えば、1質量部以上、好ましくは、5質量部以上、例えば、30質量部以下、好ましくは、20質量部以下である。
精ペンタメチレンジイソシアネートに対する蒸留残渣の割合が上記下限以上であれば、精ペンタメチレンジイソシアネートの純度の向上を図ることができるとともに、後述する返送工程において、蒸留残渣を熱処理工程に確実に返送することができる。精ペンタメチレンジイソシアネートに対する蒸留残渣の割合が上記上限以下であれば、精ペンタメチレンジイソシアネートの製造効率(収率)の向上を図ることができる。
蒸留残渣は、ペンタメチレンジイソシアネートと、タール成分とを含有している。
蒸留残渣におけるペンタメチレンジイソシアネートの濃度は、蒸留残渣100質量%に対して、例えば、40質量%以上、好ましくは、50質量%以上、例えば、98質量%以下、好ましくは、95質量%以下である。
蒸留残渣におけるタール成分の濃度は、蒸留残渣100質量%に対して、例えば、2質量%以上、好ましくは、5質量%以上、例えば、60質量%以下、好ましくは、50質量%以下である。
3−3.返送工程
また、本実施形態では、蒸留工程の蒸留残渣を熱処理工程に返送する。つまり、本実施形態では、ペンタメチレンジイソシアネートの製造方法は、返送工程をさらに含んでいる。より具体的には、蒸留残渣は、熱処理前の反応混合物に導入(添加)されて、熱処理工程に返送される。
蒸留残渣を熱処理前の反応混合物に添加することにより、熱処理工程において、塩素含有成分(とりわけ、着色原因成分)の高分子量化を促進することができ、反応混合物中の塩素含有成分を高分子量物に効率よく変換することができる。そのため、精ペンタメチレンジイソシアネートに塩素含有成分が残留することを抑制できる。
蒸留残渣の添加割合は、蒸留残渣が添加される前の反応混合物100質量部に対して、例えば、0.5質量部以上、好ましくは、1質量部以上、さらに好ましくは、5質量部以上であり、例えば、50質量部以下、好ましくは、40質量部以下、さらに好ましくは、30質量部以下である。
4.プラント
このようなペンタメチレンジイソシアネートの製造方法は、図1に示すように、例えば、プラント1により、工業的に連続実施される。
プラント1は、上記した方法でペンタメチレンジイソシアネートを製造するペンタメチレンジイソシアネートの製造装置である。プラント1は、反応ユニット2と、脱ガスユニット7と、脱溶媒ユニット3と、熱処理ユニット5と、精製ユニット6とを備えている。
反応ユニット2は、反応工程が実施されるように構成されている。反応ユニット2は、反応容器10と、塩化水素供給ライン13と、塩化カルボニル供給ライン11と、アミン供給ライン12と、輸送ライン14とを備えている。
反応容器10は、ペンタメチレンジアミンの塩酸塩と塩化カルボニルとを反応させるための反応槽である。反応容器10は、例えば、温度・圧力が制御可能な耐熱耐圧容器からなる。
塩化水素供給ライン13は、反応容器10に塩化水素を供給するための配管である。塩化水素供給ライン13の下流端部は、反応容器10に接続されている。塩化水素供給ライン13の上流端部は、図示しないが、塩化水素を貯留するタンクに接続されている。
塩化カルボニル供給ライン11は、反応容器10に塩化カルボニルを供給するための配管である。塩化カルボニル供給ライン11の下流端部は、反応容器10に接続されている。塩化カルボニル供給ライン11の上流端部は、図示しないが、塩化カルボニルを貯留するタンクに接続されている。
アミン供給ライン12は、反応容器10にペンタメチレンジアミンを供給するための配管である。アミン供給ライン12の下流端部は、反応容器10に接続されている。アミン供給ライン12の上流端部は、図示しないが、ペンタメチレンジアミンが溶解されたジアミン溶液を貯留するタンクに接続されている。
輸送ライン14は、反応容器10内において生成される反応混合物を、脱ガスユニット7に輸送するための配管である。輸送ライン14の上流端部は、反応容器10の下端部(底部)に接続されている。輸送ライン14の下流端部は、フラッシュタンク40(後述)の上下方向略中央部に接続されている。
なお、反応ユニット2は、図示しないが、必要により、反応容器10内を攪拌するための攪拌装置などを備えることもできる。
脱ガスユニット7は、脱ガス工程を実施するように構成されており、フラッシュタンク40と、流出ライン41と、排気ライン42とを備えている。
フラッシュタンク40は、公知のフラッシュタンクであって、例えば、特開2009−119346号公報に記載のフラッシュタンクなどが挙げられる。
流出ライン41は、ガスが除かれた反応混合物を脱溶媒ユニット3に輸送するための配管である。流出ライン41の上流端部は、フラッシュタンク40の塔底部に接続されている。流出ライン41の下流端部は、蒸留塔18(後述)の上下方向略中央部に接続されている。
排気ライン42は、フラッシュタンク40により、反応混合物から分離されるガスを排出するための配管である。排気ライン42の上流端部は、フラッシュタンク40の塔頂部に接続されている。
脱溶媒ユニット3は、脱溶媒工程を実施するように構成されている。脱溶媒ユニット3は、蒸留塔18と、缶出ライン19と、留出ライン20とを備えている。
蒸留塔18は、例えば、温度・圧力制御可能な公知の蒸留塔からなり、好ましくは、連続式の蒸留塔である。
缶出ライン19は、蒸留塔18からの缶出液、つまり、反応溶媒が除かれた反応混合物を熱処理ユニット5に輸送するための配管である。缶出ライン19の上流端部は、蒸留塔18の塔底部に接続されている。缶出ライン19の下流端部は、熱処理槽30(後述)の上下方向略中央部に接続されている。
留出ライン20は、蒸留塔18からの留出液、つまり、反応溶媒を留去するための配管である。留出ライン20の上流端部は、蒸留塔18の塔頂部に接続されている。留出ライン20の下流端部は、図示しないが、溶媒を回収する溶媒タンクに接続されているか、反応容器10に接続されており、反応溶媒を再使用可能としている。
熱処理ユニット5は、熱処理工程を実施するように構成されており、熱処理槽30と、ガス供給ライン32と、熱処理マス輸送ライン33と、排気ライン34とを備えている。
熱処理槽30は、例えば、水平はね式撹拌機を備え、温度・圧力制御可能な耐熱耐圧容器からなる。
ガス供給ライン32は、熱処理槽30に、上記不活性ガスを供給するための配管である。ガス供給ライン32の下流端部は、熱処理槽30に接続されている。ガス供給ライン32の上流端部は、図示しないが、不活性ガスを貯留するガスタンクに接続されている。
熱処理マス輸送ライン33は、熱処理槽30において熱処理された反応混合物(熱処理マス)を、精製ユニット6に輸送するための配管である。熱処理マス輸送ライン33の上流端部は、熱処理槽30の下端部(底部)に接続されている。熱処理マス輸送ライン33の下流端部は、薄膜蒸発器23(後述)のケーシング25(後述)に接続されている。
排気ライン34は、ガス供給ライン32により供給される不活性ガスを、熱処理槽30から排出するための配管である。排気ライン34の上流端部は、熱処理槽30の上端部(頂部)に接続されている。
精製ユニット6は、精製工程を実施するように構成されており、脱タールユニット4と、蒸留ユニット8と、返送ライン31とを備えている。
脱タールユニット4は、脱タール工程を実施するように構成されている。脱タールユニット4は、薄膜蒸発器23と、第1抜出ライン24と、第2抜出ライン28とを備えている。
薄膜蒸発器23は、公知の薄膜蒸発器であって、ケーシング25と、ワイパ26と、内部コンデンサ27とを備えている。
ケーシング25には、ケーシング25内を加熱するためのジャケットおよびケーシング25内を減圧するための吸引管(図示せず)が設けられている。
ワイパ26は、ケーシング25内に配置されている。ワイパ26は、ケーシング25の内周面と僅かに間隔を空けて配置されている。ワイパ26は、図示しないモータにより回転可能である。
内部コンデンサ27は、例えば、冷媒が循環される熱交換器からなる。内部コンデンサ27は、ケーシング25内において、ケーシング25の底壁に設けられている。
第1抜出ライン24は、ケーシング25から、タール成分が除かれた反応混合物(脱タールマス)を蒸留ユニット8に輸送するための配管である。第1抜出ライン24の上流端部は、内部コンデンサ27に接続されている。第1抜出ライン24の下流端部は、蒸留塔44(後述)の上下方向略中央部に接続されている。
第2抜出ライン28は、ケーシング25からタール成分を抜き出すための配管である。第2抜出ライン28の上流端部は、ケーシング25の下側部分に接続されている。第2抜出ライン28の下流端部は、図示しないが、タール成分を貯留するためのタンクに接続されている。
蒸留ユニット8は、蒸留工程を実施するように構成されている。蒸留ユニット8は、蒸留塔44と、缶出ライン(返送ライン31)と、留出ライン46とを備えている。
蒸留塔44は、例えば、温度・圧力制御可能な公知の蒸留塔からなり、好ましくは、連続式の蒸留塔である。
返送ライン31は、蒸留残渣を熱処理ユニット5に返送するための配管である。返送ライン31の上流端部は、蒸留塔44の塔底部に接続されている。返送ライン31の下流端部は、缶出ライン19の流れ方向途中部分に接続されている。
留出ライン46は、蒸留塔44からの留出液、つまり、精ペンタメチレンジイソシアネートを排出するための配管である。留出ライン46の上流端部は、蒸留塔44の塔頂部に接続されている。留出ライン46の下流端部は、精ペンタメチレンジイソシアネートを貯留するためのタンクに接続されている。
次に、プラント1の動作について説明する。
プラント1では、まず、上記のジアミン溶液が、アミン供給ライン12を介して、反応容器10に連続的に供給される。また、塩化水素が、上記の供給割合となるように、塩化水素供給ライン13を介して、反応容器10に連続的に供給される。
これにより、ペンタメチレンジアミンと塩化水素とが混合されて、ペンタメチレンジアミンの塩酸塩が生成する。
次いで、塩化カルボニルが、上記の反応工程の条件下において、塩化カルボニル供給ライン11を介して、反応容器10に連続的に供給される。
これにより、塩化カルボニルとペンタメチレンジアミン塩酸塩とが反応して、ペンタメチレンジイソシアネートが、主成分として生成する(反応工程)。また、塩素含有成分を含むタール成分が副生する。
以上によって、ペンタメチレンジイソシアネートと、タール成分と、反応溶媒とを含有する反応混合物が製造される。
その後、反応混合物は、輸送ライン14を介して、フラッシュタンク40内に流入する。そして、反応混合物は、余剰の塩化カルボニルおよび塩化水素などのガスと、ペンタメチレンジイソシアネートや反応溶媒などの液状成分とに分離される(脱ガス工程)。
そして、ガスは、排気ライン42を介して、フラッシュタンク40から排出され、ガスが除去された反応混合物は、流出ライン41を介して、フラッシュタンク40から流出し、蒸留塔18に輸送される。
次いで、反応混合物は、上記の脱溶媒工程の条件で、蒸留塔18において蒸留される(脱溶媒工程)。
そして、反応溶媒は、留出ライン20により、蒸留塔18から留去される。留去された反応溶媒は、必要に応じて再利用される。
一方、反応溶媒が留去された反応混合物は、蒸留塔18の缶出液として、缶出ライン19を介して、蒸留塔18から熱処理槽30に輸送される。このとき、返送ライン31によって返送される蒸留残渣が、缶出ライン19中の反応混合物に対して、上記の割合で添加される。
熱処理槽30には、ガス供給ライン32を介して、不活性ガスが上記の供給速度で供給される。熱処理槽30に供給された反応混合物は、タール成分が除去されることなく、熱処理槽30内において、不活性ガスを導入されながら、上記の熱処理工程の条件で熱処理される(熱処理工程)。
これにより、タール成分(反応混合物)に含まれる塩素含有成分は、加熱により分解される。そして、塩素含有成分に由来する塩素分は、不活性ガスとともに、排気ライン34を介して熱処理槽30から排気される。
一方、熱処理工程後の反応混合物(熱処理マス)は、熱処理マス輸送ライン33を介して、熱処理槽30からケーシング25に輸送される。
そして、熱処理マスは、上記の脱タール工程の条件下において、ワイパ26とケーシング25の内周面との隙間において液膜に形成される。
ここで、タール成分の大部分は、液膜から蒸発することなく濃縮され、第2抜出ライン28から流出される。これにより、熱処理マスから、タール成分の大部分が除去される(脱タール工程)。
一方、脱タールされた熱処理マス(脱タールマス)は、加熱により蒸発し、内部コンデンサ27で濃縮され、第1抜出ライン24から流出される。
その後、脱タールマスは、第1抜出ライン24を介して、蒸留塔44に輸送される。
次いで、脱タールマスは、上記の蒸留工程の条件で、蒸留塔44において蒸留される(蒸留工程)。
そして、精ペンタメチレンジイソシアネートが、留出ライン46から留出する。なお、蒸留塔44の釜残分(蒸留残渣)は、返送ライン31を介して、缶出ライン19に輸送される。
以上により、ペンタメチレンジイソシアネート(精ペンタメチレンジイソシアネート)が、連続的に製造される。
5.作用効果
このようなペンタメチレンジイソシアネートの製造方法によれば、塩化カルボニルとペンタメチレンジアミンとの反応混合物から、塩素含有成分を含むタール成分を除去することなく、反応混合物が加熱処理される。
そのため、タール成分に含まれる塩素含有成分が分解されて低減される。その後、反応混合物が精製されて、ペンタメチレンジイソシアネートとタール成分とが分離される。
その結果、分離されたタール成分(分離タール成分)から、塩化カルボニルが発生することを抑制できる。これにより、分離タール成分の安全性の向上を図ることができる。
また、本実施形態では、反応混合物からタール成分が分離された後、その反応混合物(脱タールマス)から蒸留によりペンタメチレンジイソシアネートが分離される。そのため、ペンタメチレンジイソシアネートとタール成分とを確実に分離することができる。その結果、ペンタメチレンジイソシアネートの純度の向上を図ることができる。
また、本実施形態では、脱タールマスが、蒸留工程において蒸留される。その結果、蒸留残渣の低減を図ることができ、ひいては、蒸留残渣に含まれるペンタメチレンジイソシアネート量を低減することができる。そのため、ペンタメチレンジイソシアネートの収率の向上を図ることができる。
また、本実施形態では、熱処理工程において、タール成分を含有する反応混合物が、好ましくは、160℃を超過する熱処理温度に加熱される。そのため、塩素含有成分を確実に低減することができる。
また、本実施形態では、熱処理工程において、タール成分を含有する反応混合物が、好ましくは、1時間以上滞留される。そのため、塩素含有成分をより確実に低減できる。
また、本実施形態では、熱処理工程前において、反応混合物から余剰な塩化カルボニルが除去される。そのため、分離タール成分に含まれる塩素含有成分を、より一層確実に低減できる。
6.変形例
なお、上記の実施形態では、精製工程が、脱タール工程と蒸留工程とを含んでいるが、これに限定されない。精製工程は、蒸留工程のみであってもよい。
また、上記の実施形態では、脱ガス工程および脱溶媒工程を含んでいるが、これに限定されない。ペンタメチレンジイソシアネートの製造方法は、脱ガス工程および脱溶媒工程を含んでいなくてもよい。
また、上記の実施形態では、返送工程を含んでいるが、これに限定されない。ペンタメチレンジイソシアネートの製造方法は、返送工程を含んでいなくてもよい。
また、上記の実施形態では、返送工程において、蒸留残渣が、熱処理工程前の反応混合物に導入されて、熱処理工程に返送されるが、これに限定されない。返送工程において、蒸留残渣は、熱処理工程において加熱中の反応混合物に導入されてもよい。
また、上記の実施形態では、熱処理工程において、反応混合物に不活性ガスを導入しながら加熱するが、これに限定されず、反応混合物に不活性ガスを導入せずに加熱してもよい。
以下に実施例を示し、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、それらに限定されない。以下の記載において用いられる配合割合(含有割合)、物性値、パラメータなどの具体的数値は、上記の「発明を実施するための形態」において記載されている、それらに対応する配合割合(含有割合)、物性値、パラメータなど該当記載の上限値(「以下」、「未満」として定義されている数値)または下限値(「以上」、「超過」として定義されている数値)に代替することができる。なお、「部」および「%」は、特に言及がない限り、質量基準である。
また、以下において記載される各種物性の測定法を下記する。
<反応混合物の塩素含有成分の濃度(単位:ppm)>
塩素含有成分の濃度は、JIS K−1603−3(2007)に記載されている加水分解性塩素の求め方に準拠して測定した。
実施例1
(1)反応工程
電磁誘導撹拌機、自動圧力調整弁、温度計、窒素導入ライン、塩化水素導入ライン、塩化カルボニル導入ライン、凝縮器、原料フィードポンプを備え付けたジャケット付き加圧反応容器に、1,5−ペンタメチレンジアミン(PDA)380質量部をo−ジクロロベンゼン5000質量部に溶解したジアミン溶液を仕込んだ。次いで、撹拌を開始し、反応器ジャケットには蒸気を通し、内温を約130℃に保った。そこへ塩化水素400質量部を塩化水素導入ラインから加え、130℃、常圧下で塩酸塩化を開始した。フィード終了後、加圧反応器内は淡褐白色スラリー状液となった。
次いで、反応器の内液を徐々に160℃まで昇温し、塩化カルボニル1350質量部を添加しながら、圧力0.25MPa、反応温度160℃で6時間イソシアネート化した。
反応の過程で、加圧反応容器内液は、淡褐色澄明溶液となった。
イソシアネート化終了後、160℃において、窒素ガスを100L/時で通気し、余剰の塩化カルボニル、副生する塩化水素を除去した(脱ガス工程)。その後、脱ガス工程後の反応液を、100℃において、減圧下でo−ジクロロベンゼンを留去した(脱溶媒工程)。
以上によって、反応混合物を得た。反応混合物は、1,5−ペンタメチレンジイソシアネート(PDI)と、タール成分とを含有していた。
(2)熱処理工程
次いで、反応混合物200質量部を、撹拌機、温度計および窒素導入管を備えたフラスコ(熱処理容器)に装入し、窒素をフラスコ内に30分間導入した後、引き続き、窒素を、10mL/min(窒素の反応混合物の単位体積当たりの供給速度:0.05/min)で導入するとともに、250rpmで撹拌しながら、常圧下、200℃に加熱した。なお、熱処理時間は、4時間とした。
そして、熱処理開始から1時間毎に、反応混合物の一部をサンプリングして、各時間における反応混合物の塩素含有成分の濃度を測定した。その結果を、表1および図2に示す。
以上によって、反応混合物からタール成分を除去することなく、反応混合物が熱処理された。その後、40℃以下に冷却して、熱処理後の反応混合物(熱処理マス)を得た。
Figure 0006675497
<塩化カルボニル発生試験>
実施例1において得られる反応混合物(熱処理前の反応混合物)、および、熱処理マス(熱処理温度200℃、熱処理時間4時間)のそれぞれの一部をサンプリングして、下記に示す塩化カルボニル発生試験により評価した。その結果を、図3に示す。
反応混合物(熱処理前の反応混合物)もしくは熱処理マス200質量部を、撹拌機、温度計、冷却管および窒素導入管を備えたフラスコに装入し、冷却管温度を20℃に設定して、窒素をフラスコ内に30分間導入した後、引き続き、窒素を44mL/min(窒素の反応混合物の単位体積当たりの供給速度:0.22/min)で導入するとともに、250rpmで撹拌しながら、常圧下、165℃に加熱した。加熱開始から15分毎に、排出ガスの一部をシリンジにて2mLサンプリングして、各時間における排ガス中の塩化カルボニル含有量を測定した。
(3)精製工程
次いで、公知の薄膜蒸発器によって、熱処理マスからタール成分を分離し除去した(脱タール工程)。薄膜蒸発器内の温度は、125℃であり、薄膜蒸発器内の圧力は、0.13kPaであった。これにより、脱タール後の反応混合物(脱タールマス)と、熱処理マスから分離されたタール成分(分離タール成分)とを得た。
次いで、脱タールマスを、撹拌機、フラスコおよび冷却管を備える蒸留装置により、120〜150℃、1.7〜2.4kPaの条件で蒸留(精留)した(蒸留工程)。
そして、初留分12質量%(12質量部)を留出させた後、主留分(本留分)76質量%(76質量部)を、精ペンタメチレンジイソシアネートとして採取した。なお、釜残分(蒸留残渣)は、12質量%(12質量部)であった。
比較例1〜3
反応混合物を脱タール後に熱処理したこと以外は、実施例1と同様にして、精ペンタメチレンジイソシアネートを得た。その結果を、表2および図4に示す。
比較例4〜6
1,5−ペンタメチレンジアミン(PDA)を、1,6−ヘキサメチレンジアミン(HDA)に変更したこと以外は、比較例1〜3と同様にして、精ペンタメチレンジイソシアネートを得た。その結果を、表2および図4に示す。
Figure 0006675497
<考察>
図3に示すように、熱処理後の反応混合物(熱処理マス)からは、塩化カルボニル発生試験において、塩化カルボニルが発生しなかった。つまり、熱処理後の反応混合物(熱処理マス)は、熱処理前の反応混合物と比較して、塩化カルボニルの発生が抑制されていることが確認された。そのため、実施例1の反応混合物から分離されるタール成分は、塩化カルボニルの発生が抑制されており、安全性が向上していることが確認された。
表2および図4に示すように、比較例1〜3の反応混合物(ペンタメチレンジアミンと塩化カルボニルとの反応混合物)は、比較例4〜6の反応混合物(ヘキサメチレンジアミンと塩化カルボニルとの反応混合物)と比較して、塩素含有成分をより多く含有していることが確認された。また、比較例1〜3の反応混合物中の塩素含有成分の除去(分解)には、比較例4〜6よりも比較的高温および/または長時間の熱処理が必要であることが確認された。
なお、上記発明は、本発明の例示の実施形態として提供したが、これは単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。当該技術分野の当業者によって明らかな本発明の変形例は、後記請求の範囲に含まれる。
本発明のペンタメチレンジイソシアネートの製造方法は、各種産業分野において好適に用いられ、またそれによって得られるペンタメチレンジイソシアネートは、例えば、ポリウレタン樹脂の原料などの各種産業の工業材料として好適に用いられる。
1 プラント
2 反応ユニット
5 熱処理ユニット
6 精製ユニット

Claims (6)

  1. 塩化カルボニルとペンタメチレンジアミンとを反応させて、ペンタメチレンジイソシアネートと、塩素含有成分を含むタール成分とを含有する反応混合物を得る反応工程と、
    前記反応混合物を加熱処理する熱処理工程と、
    前記熱処理工程後の前記反応混合物を精製して、前記ペンタメチレンジイソシアネートと前記タール成分とを分離する精製工程と、を含み、
    前記熱処理工程において、前記反応混合物から前記タール成分を除去することなく、前記反応混合物を加熱処理し、
    前記精製工程は、
    前記反応混合物から前記タール成分を分離する脱タール工程と、
    前記脱タール工程後の前記反応混合物を蒸留して、前記反応混合物から前記ペンタメチレンジイソシアネートを分離する蒸留工程と、を含む
    ことを特徴とする、ペンタメチレンジイソシアネートの製造方法。
  2. 前記蒸留工程の蒸留残渣を前記熱処理工程に返送する返送工程を、さらに含む
    ことを特徴とする、請求項に記載のペンタメチレンジイソシアネートの製造方法。
  3. 前記反応工程後、前記熱処理工程前において、前記反応混合物から余剰な塩化カルボニルを除去する脱ガス工程を、さらに含む
    ことを特徴とする、請求項1または2に記載のペンタメチレンジイソシアネートの製造方法。
  4. 塩化カルボニルとペンタメチレンジアミンとを反応させて、ペンタメチレンジイソシアネートと、塩素含有成分を含むタール成分とを含有する反応混合物を得る反応工程と、
    前記反応混合物を加熱処理する熱処理工程と、
    前記熱処理工程後の前記反応混合物を精製して、前記ペンタメチレンジイソシアネートと前記タール成分とを分離する精製工程と、
    前記反応工程後、前記熱処理工程前において、前記反応混合物から余剰な塩化カルボニルを除去する脱ガス工程と、を含み、
    前記熱処理工程において、前記反応混合物から前記タール成分を除去することなく、前記反応混合物を加熱処理する
    ことを特徴とする、ペンタメチレンジイソシアネートの製造方法。
  5. 前記熱処理工程における熱処理温度は、160℃を超過する
    ことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載のペンタメチレンジイソシアネートの製造方法。
  6. 前記熱処理工程における滞留時間は、1時間以上である
    ことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載のペンタメチレンジイソシアネートの製造方法。
JP2018547664A 2016-10-26 2017-10-24 ペンタメチレンジイソシアネートの製造方法 Active JP6675497B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016209247 2016-10-26
JP2016209247 2016-10-26
PCT/JP2017/038234 WO2018079502A1 (ja) 2016-10-26 2017-10-24 ペンタメチレンジイソシアネートの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2018079502A1 JPWO2018079502A1 (ja) 2019-06-24
JP6675497B2 true JP6675497B2 (ja) 2020-04-01

Family

ID=62023563

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018547664A Active JP6675497B2 (ja) 2016-10-26 2017-10-24 ペンタメチレンジイソシアネートの製造方法

Country Status (7)

Country Link
US (1) US11358928B2 (ja)
EP (1) EP3533785B1 (ja)
JP (1) JP6675497B2 (ja)
KR (1) KR102217093B1 (ja)
CN (1) CN109415307B (ja)
HU (1) HUE064624T2 (ja)
WO (1) WO2018079502A1 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110078889B (zh) * 2019-04-22 2021-04-20 万华化学集团股份有限公司 一种制备浅色且存储色号稳定的甲苯二异氰酸酯基多异氰酸酯组合物固化剂的方法
CN112111044B (zh) * 2019-06-21 2021-06-29 万华化学集团股份有限公司 一种聚异氰酸酯组合物及其制备方法和应用
CN114315647A (zh) * 2020-10-10 2022-04-12 广安摩珈生物科技有限公司 从1,5-戊二胺盐制备1,5-五亚甲基二异氰酸酯的改进的方法
CN113999140A (zh) * 2021-12-06 2022-02-01 甘肃银光聚银化工有限公司 一种连续制备五亚甲基二异氰酸酯的方法
CN116041219A (zh) * 2022-12-16 2023-05-02 甘肃银光聚银化工有限公司 一种精制五亚甲基二异氰酸酯的方法

Family Cites Families (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3219678A (en) * 1963-02-28 1965-11-23 Olin Mathieson Process for reducing the hydrolyzable chlorine content of organic isocyanates
JPS58222061A (ja) 1982-06-17 1983-12-23 Mitsui Toatsu Chem Inc 脂肪族イソシアナ−トの精製方法
JPS6054349A (ja) 1983-09-05 1985-03-28 Mitsui Toatsu Chem Inc 有機イソシアナ−トの精製方法
JPH0565265A (ja) 1991-09-09 1993-03-19 Mitsubishi Kasei Corp イソホロンジイソシアネートの製造方法
JP2915784B2 (ja) 1994-04-13 1999-07-05 昭和電工株式会社 脂肪族イソシアナートの精製方法
DE4417186A1 (de) 1994-05-17 1995-11-23 Bayer Ag Neue Diisocyanate, ein Verfahren zu ihrer Herstellung und ihre Verwendung
JP4307588B2 (ja) * 1998-04-28 2009-08-05 三井化学株式会社 脂肪族イソシアネート化合物の製造法
JP3796610B2 (ja) 1998-05-21 2006-07-12 日本ポリウレタン工業株式会社 熱安定性の優れた有機イソシアネートの製造方法
JP4615077B2 (ja) * 1999-11-05 2011-01-19 住友軽金属工業株式会社 ろう付けサンドイッチパネル及びその製造方法
JP2009545553A (ja) 2006-08-01 2009-12-24 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア ペンタメチレン−1,5−ジイソシアネートの製造方法
JP5479675B2 (ja) * 2007-11-14 2014-04-23 三井化学株式会社 トルエンジイソシアネートの製造方法
JP5254121B2 (ja) 2009-04-22 2013-08-07 三井化学株式会社 ポリイソシアヌレート組成物およびその製造方法、および、ポリウレタン樹脂
JP2011132160A (ja) * 2009-12-24 2011-07-07 Nippon Polyurethane Ind Co Ltd 脂肪族ポリイソシアネートの製造方法
CN102782146B (zh) 2010-03-01 2015-07-08 三井化学株式会社 1,5-戊二异氰酸酯的制造方法
JP2011201863A (ja) 2010-03-01 2011-10-13 Mitsui Chemicals Inc ペンタメチレンジイソシアネート、ポリイソシアネート組成物、ペンタメチレンジイソシアネートの製造方法、および、ポリウレタン樹脂
JP5764336B2 (ja) 2011-01-28 2015-08-19 三井化学株式会社 ペンタメチレンジイソシアネートの製造方法
US9234069B2 (en) * 2011-03-09 2016-01-12 Mitsui Chemicals, Inc. Pentamethylenediisocyanate, method for producing pentamethylenediisocyanate, polyisocyanate composition, polyurethane resin, and polyurea resin
JP5961635B2 (ja) 2012-01-18 2016-08-02 三井化学株式会社 1、5−ペンタメチレンジアミンの製造方法
JP6523856B2 (ja) 2015-08-04 2019-06-05 三井化学株式会社 ペンタメチレンジイソシアネートの製造方法およびペンタメチレンジイソシアネートの製造装置

Also Published As

Publication number Publication date
EP3533785A1 (en) 2019-09-04
WO2018079502A1 (ja) 2018-05-03
CN109415307B (zh) 2021-06-04
KR102217093B1 (ko) 2021-02-17
EP3533785B1 (en) 2023-11-29
US20210380528A1 (en) 2021-12-09
CN109415307A (zh) 2019-03-01
EP3533785A4 (en) 2020-06-24
JPWO2018079502A1 (ja) 2019-06-24
HUE064624T2 (hu) 2024-04-28
KR20190016072A (ko) 2019-02-15
US11358928B2 (en) 2022-06-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6675497B2 (ja) ペンタメチレンジイソシアネートの製造方法
US10065914B1 (en) Thermolysis of polypropiolactone to produce acrylic acid
KR100555814B1 (ko) 메틸렌디(페닐아민) 및 메틸렌디(페닐 이소시아네이트)의제조 방법
JP2007302672A (ja) イソシアネートの製造方法
JP4095685B2 (ja) トルイレンジイソシアネートの製造方法、トルイレンジアミンと水の特定の混合物、及びトルイレンジイソシアネートを製造するための混合物の使用
JP6742923B2 (ja) ジフェニルメタン系ジアミンおよびポリアミンの製造方法
JP6523856B2 (ja) ペンタメチレンジイソシアネートの製造方法およびペンタメチレンジイソシアネートの製造装置
JP6581581B2 (ja) イソシアネート製造において生じる蒸留残渣から有機イソシアネートを取得する方法
TWI412541B (zh) 聚異氰酸酯殘渣之濃縮方法、處理方法、濃縮裝置及處理裝置
JP6507024B2 (ja) 脂肪族ポリイソシアネートの製造方法
JP6535542B2 (ja) 脂肪族ポリイソシアネートの製造方法および脂肪族ポリイソシアネートの製造装置
JP4307588B2 (ja) 脂肪族イソシアネート化合物の製造法
JP5258327B2 (ja) ポリイソシアネートの製造方法
EP4273122A1 (en) Isocyanate compound preparation method
JPH04145059A (ja) 芳香族イソシアナートの製造方法
JP2003055333A (ja) 有機イソシアナト類の精製方法。
JP2010120870A (ja) メチレン架橋ポリフェニルポリイソシアネートの製造方法
JP2018087167A (ja) ペンタメチレンジイソシアネートの製造方法
JP2010018572A (ja) メチレン架橋ポリフェニルポリイソシアネートの製造方法
JPH07252200A (ja) イソホロンジイソシアネートの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181225

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190903

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190926

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200225

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200310

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6675497

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250