JPH0565265A - イソホロンジイソシアネートの製造方法 - Google Patents

イソホロンジイソシアネートの製造方法

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JPH0565265A
JPH0565265A JP22913591A JP22913591A JPH0565265A JP H0565265 A JPH0565265 A JP H0565265A JP 22913591 A JP22913591 A JP 22913591A JP 22913591 A JP22913591 A JP 22913591A JP H0565265 A JPH0565265 A JP H0565265A
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JP
Japan
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phosgene
ipdi
isophoronediamine
reaction mixture
reaction
Prior art date
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Pending
Application number
JP22913591A
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English (en)
Inventor
Yoshio Suguro
芳雄 勝呂
Shigenori Kawamura
茂徳 河村
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Mitsubishi Kasei Corp
Original Assignee
Mitsubishi Kasei Corp
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Publication date
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Publication of JPH0565265A publication Critical patent/JPH0565265A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】イソホロンジイソシアネート中の加水分解性塩
素及び酸性度を低減する。 【構成】イソホロンジアミン類をホスゲン化して得られ
た反応混合物を蒸留後、不活性ガスの流通下、160〜
270°Cで加熱処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はイソホロンジアミン及び
/又はその塩酸塩をホスゲン化して得られるイソホロン
ジイソシアネートの加水分解性塩素及び酸性度の低減に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】イソホロンジイソシアネート(以下「I
PDI」と略記)はきわめて反応性に富む物質でポリウ
レタンの原料として広く工業的に用いられている。IP
DIの製造はいくつかの方法が公知であるが、工業的に
はイソホロンジアミン(以下「IPDA」と略記)及び
/又はその塩酸塩を不活性溶媒の存在下でホスゲンと反
応させてIPDIを合成し、ついで、脱ガスしたのち溶
媒を回収し必要に応じて精製する方法が一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この様にして製造され
るIPDIは酸分及び加水分解性塩素(以下「H.
C.」と略記)を含有する不純物を含んでおり、この様
な不純物はポリウレタンの製造に於て反応性を著しく阻
害しかつ生成するポリウレタンの機能を大きく低減させ
る。従って、酸分及びH.C.を減少もしくは、除去す
ることは非常に重要である。ところが、酸分及び.C.
の生成原因は明らかではないが、ホスゲン化による有機
イソシアネートの製造に於ては避けられないものであ
る。
【0004】この問題点を解決する為に、従来各種の方
法が発表されている。例えば、鉄、銅及び/又は亜鉛の
小片を添加し加熱処理した後分離する方法(特公昭41
−7858号)、銀もしくはニッケルまたは銅もしくは
銀の酸化物と共に加熱処理した後にイソシアネートを回
収する方法(特公昭42−19450号)、金属水素化
物を用い処理した後蒸留する方法(特公昭45−103
28号)、β−ジケトンの金属錯体で処理し、次いで蒸
留する方法(特公昭46−17220号)等の方法が提
案されている。この様な金属もしくは金属化合物の添加
は添加する金属もしくは金属化合物が高価である場合又
は毒性を有する場合は、イソシアネート回収後の残液よ
り、これらの金属もしくは金属化合物を回収するという
煩雑な操作が加わる。また、特公昭46−29841号
には、ホスゲン化終了後の反応液を不活性溶媒の沸点以
上の温度、かつ加圧下に不活性ガスを導入する事による
酸度、及びH.C.含有物の低減方法が提案されてい
る。しかしながら、この方法では、加圧で処理を行う
為、高価な加圧反応器が必要であり、経済的に不利であ
る。更に、特公昭57−15827号にはホスゲン化反
応終了生成物に塩化水素ガスを流通することによる脱ガ
スを行うとともに、酸分及びH.C.含有物を減少させ
る方法が提案されているが、実施例記載のデータではこ
の方法により酸性及びH.C.含有物が十分に低減され
たとは認め難い。本発明者らは、工業的実施において経
済的で簡単な方法でH.C.及び酸分を減少せしめる方
法につき鋭意研究を行った。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明はIPDA及び/
又はその塩酸塩を不活性溶媒存在下にホスゲンと反応し
て得られた反応混合物より不活性溶媒を留去した後の粗
IPDIを不活性ガス流通下に加熱処理し、H.C.及
び酸性度の減少したIPDIを製造する方法を提供する
事にある。一般に有機イソシアネートを高温状態にさら
す事は、イソシアネートの高分子量化をまねき、有機イ
ソシアネートの収率を低減させるので好ましくはない
が、IPDIの場合以下に説明する条件下では、意外に
も収率の低下なくH.C.の低減が可能である事を見い
出し、本発明を完成するに到った。以下、本発明を詳細
に説明する。
【0006】本発明に使用するホスゲン化反応液は、不
活性溶媒存在下、IPDAもしくはその塩酸塩をホスゲ
ンと反応する事によって得られる。反応はIPDAとホ
スゲンを低温で反応させ、続いて加熱下、ホスゲンを更
に供給する冷熱二段法、IPDAを塩化水素と反応して
一旦塩酸塩とし、続いて加熱下ホスゲンと反応する塩酸
塩化法のいずれの方法も採用し得る。反応に使用する不
活性溶媒としては、トルエン、キシレン、テトラリン、
デカリン等の芳香族又は脂肪族炭化水素及びクロルベン
ゼン、ジクロルベンゼン等の塩素置換芳香族化合物が使
用できるが、デカリンが特に好ましい。
【0007】ホスゲンの使用量はIPDI又はその塩酸
塩の2〜20倍、好ましくは4〜10倍使用し、反応系
中に存在する塩酸塩の結晶が完全に消失する迄供給する
事が望ましい。反応温度は条件によっても異なるが通常
50〜170°Cで行われる。また反応時間は同じく条
件によって異なるが通常1〜20時間の間に設定され
る。反応の方法は連続方式、回分方式、セミ連続方式よ
り適宜選択される。続いて、溶存する塩化水素及びホス
ゲンを、不活性ガスを流通し、常圧もしくは減圧下加熱
する事により脱ガスする。
【0008】ホスゲン化終了後脱ガスを施した反応液は
常圧若しくは減圧下の蒸留に供せられ、不活性溶媒が留
去される。回収された不活性溶媒は繰り返し反応に使用
される事となる。この段階でのH.C.の含有率は条件
にもよるが通常1,000〜5,000ppmである。
【0009】不活性溶媒を留去したIPDIは本発明の
主眼である加熱処理工程に供せられる。加熱処理は不活
性ガス流通下、常圧または減圧で行われる。不活性ガス
としては、窒素、ヘリウム、アルゴン等が挙げられる
が、経済性の点より窒素が好ましい。不活性ガスの流量
は他の条件によっても異なるが、IPDI1kg当り1
〜100l/hr程度であり、この量より少いとH.
C.の減少速度が遅く、所定の値に達するのに長時間を
要し、この量より多くともH.C.の減少速度の向上は
さほど期待できず経済的でない。加熱処理の温度は16
0〜270°C、好ましくは190〜220°Cであ
り、この温度より低いとH.C.の減少速度が遅く処理
に長時間を要し、この温度より高いとIPDAの高分子
量化が進行し好ましくない。処理時間は他の条件にもよ
るが通常0.1〜5時間の間に適宜設定される。この加
熱処理によりH.C.含有率は300ppm以下に低減
される。
【0010】加熱処理を施されたIPDIは精製工程に
供せられ必要に応じ、蒸留により低沸点不純物及び高沸
点不純物が除去され高純度のIPDIが得られる。
【0011】
【発明の効果】本発明によれば、IPDI中に含まれる
H.C.及び酸性度を大幅に低減する事ができ、得られ
たIPDIをポリウレタン原料として使用した場合、重
合時の反応速度及び生成するポリウレタンの機能を安定
して高いレベルに保つことができ、産業上好ましいもの
である。
【0012】
【実施例】次に本発明を実施例により更に詳細に説明す
るが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例
に限定されるものではない。
【0013】参考例 IPDAを塩酸塩法により不活性溶媒としてデカリンを
用い、ホスゲン化して得られた反応液を脱ガス後、減圧
下デカリンを留去市粗IPDIを得た。この粗IPDI
中のH.C.は1740ppmで残存するデカリンは5
00ppmであった。また、ゲルパーミエーションクロ
マトグラフィ(G.P.C.)により高分子量不純物の
含有量を分析した結果を表1に示す。
【0014】実施例1 参考例により得られた粗IPDI50gを100mlの
すり付試験管に仕込み、液中のボールフィルターを通
し、窒素ガスを1.9l/hrで流通しつつ、220°
Cのオイルバス中に1時間浸漬することにより加熱処理
した。その後冷却し、H.C.及び高分子量不純物の分
析を行った。結果を表1に示す。なお、H.C.含有率
及びG.P.C.分析は以下の条件で行った。
【0015】 1) H.C.含有率 : 測定はASTM:D16
38−74に従って行った。 2) G.P.C.分析: 下に記す分析条件で得ら
れたIPDIと高分子量不純物の面積比率を示す。 <分析条件> カラム:TSKgel 2,000H×C(東ソ(株)
製) 温度 :38°C 溶媒液:THF(1.0ml/min) 検出器:RI検出器
【0016】実施例2・3 オイルバスの温度及び処理時間を表に記載した条件にか
えた以外は実施例1と同様の加熱処理を行った。結果を
表1に示す。
【0017】比較例 処理温度及び時間を表1に記載した値以外は実施例1と
同様の加熱処理を行った。結果を表1に示す。
【0018】
【表1】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イソホロンジアミン及び/又はイソホ
    ロンジアミンの塩酸塩とホスゲンとを不活性有機溶媒中
    で反応させて得た反応混合物を蒸留することにより不活
    性有機溶媒を留去した後のイソホロンジイソシアネート
    を不活性ガスの流通下、160〜270°Cの温度で加
    熱処理する事を特徴とするイソホロンジイソシアネート
    の製造方法。
JP22913591A 1991-09-09 1991-09-09 イソホロンジイソシアネートの製造方法 Pending JPH0565265A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6343770A (ja) * 1986-08-08 1988-02-24 Shinko Electric Co Ltd 高周波パルスア−ク溶接電源
JP2006273717A (ja) * 2005-03-25 2006-10-12 Mitsui Chemicals Inc 安定化された脂肪族及び/または脂環族イソシアナートを含有する組成物
US11358928B2 (en) 2016-10-26 2022-06-14 Mitsui Chemicals, Inc. Method for producing pentamethylene diisocyanate

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006273717A (ja) * 2005-03-25 2006-10-12 Mitsui Chemicals Inc 安定化された脂肪族及び/または脂環族イソシアナートを含有する組成物
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