JP6643091B2 - 農作業機 - Google Patents
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Description
この田植機は、自動走行を行うのに、予め、走行ラインの基準となる基準走行ラインを設定(ここでは、ティーチングという)する必要がある。
このような場合には、隣接植付完了経路の植付状況を見ながら、例えば、その隣接設定走行ライン側に近接したコース(又は、離間したコース)を走行しながら植え付けを行うように対処するのが好ましいこともある。
従って、自動走行中に、運転者が圃場コンディション(例えば、圃場の起伏や隣接植付完了経路での苗の植付状況等)を見ながら、例えば、植え付けを完了した隣接設定走行ラインに近接した側(又は、離間した側)に設定走行ラインを平行変位させて、より好ましいコースを自動走行できるように設定変更できるようになる。
従って、圃場の状況によく合致した農作業を実施できるようになる。
その結果、設定走行ラインの変位操作を、より正確に実施できるようになる。
従って、運転者の操作意図に沿って、より正確な走行制御を行うことができる。
従って、運転者の操作意図に沿って、より正確な走行制御を行うことができる。
従って、運転者の操作意図に沿って、より正確な走行制御を行うことができる。
図1、図2に示されるように、農作業車のうちの植播系水田作業車である乗用型の田植機(「作業車」の一例)には、走行装置Aを有する走行機体Cと、圃場に対する作業を行う作業装置と、が備えられている。田植機の作業装置は、圃場に対する苗の植え付けが可能な苗植付装置Wである。なお、図2に示す矢印Hfが走行機体Cの「前」、矢印Hbが走行機体Cの「後」、矢印Hlが走行機体Cの「左」、矢印Hrが走行機体Cの「右」である。
尚、運転者が操向ハンドル43を操作して走行する手動走行(手動操舵による手動走行に相当)に切り替えることも可能である。
センターマスコット14を使用した走行機体Cの位置チェックは、自動走行中は勿論のこと、手動走行の際にも行うことができる。特に、設定走行ラインSLの終点位置で、手動走行に切り換えた状態で旋回して方向転換を図り、次の設定走行ラインSLの始点に位置合わせをする際には有効である。
走行機体Cには、前後方向に沿って延びる枠状の機体フレーム15が備えられている。機体フレーム15の前部には、支持支柱フレーム16が立設されている。
図1に示されるように、苗植付装置Wは、油圧シリンダで構成される昇降シリンダ20の伸縮作動により昇降作動するリンク機構21を介して、走行機体Cの後端に昇降自在に連結されている。
図1、図2に示されるように、走行機体Cにおけるボンネット12の左右側部には、苗植付装置Wに補給するための予備苗を載置可能な複数の予備苗台28が備えられている。また、走行機体Cにおけるボンネット12の左右側部には、各予備苗台28を支持する左右一対の予備苗フレーム30と、左右の予備苗フレーム30の上部に亘って連結される連結フレーム31と、が備えられている。連結フレーム31は、前面視で、U字状の形状となっている。連結フレーム31の左右端部は、それぞれ、連結ブラケット32を介して、左右の予備苗フレーム30の上部に連結されている。
図1に示されるように、苗植付装置Wの左右側部には、それぞれ、圃場の田面に指標線を形成するためのマーカ装置33が備えられている。
左右のマーカ装置33には、それぞれ、上下に揺動自在に苗植付装置Wに支持されたマーカアーム34と、マーカアーム34の先端部に自由回転自在に支持された周方向に複数の凸部体を有する回転体35と、が備えられている。また、左右右のマーカ装置33を作用姿勢及び格納姿勢に操作するマーカ用電動モータ(図示なし)が備えられている。
マーカ装置33を作用姿勢に操作することで、回転体35が田面に当接して軌跡を記すことができ、その軌跡が指標線となる。
図1、図2に示されるように、走行機体Cの中央部には、各種の運転操作が行われる運転部40が備えられている。運転部40には、運転者が着座可能な運転座席41、操縦塔42、前車輪10の手動の操向操作用のステアリングホイールにより構成される操向ハンドル43、前後進の切り換え操作や走行速度を変更操作が可能な主変速レバー(変速操作具に相当)44、苗植付装置Wを操作する操作レバー45等が備えられている。
また、操縦塔42には、操向ハンドル43、主変速レバー44、操作レバー45、メータパネル49等が備えられている。
図1、図2、図5に示される主変速レバー44は、操向ハンドル43の左横側に備えられている。
前後方向に揺動自在に構成されており、中立位置から前方に揺動操作することで、前進の変速操作を行え、中立位置から後方に揺動操作することで、後進の変速操作を行える。
自動操向スイッチ50は、握り部44Aを左手で握った状態で、例えば、左手の親指で押すことができる位置に配置してあり、押す度に、手動操向と自動操向とが交互に切り替わるように構成されている。
図2、図5に示すように、ボンネット12の後端位置で、操向ハンドル43の前方にはメータパネル49が配置されている。このメータパネル49には、左右中央部に、バックライトを有する液晶表示部49Aを備えている。また、液晶表示部49Aを挟んだ左右両側方には、前記基準走行ラインKLの始点と終点とを設定する一対の指示ボタン(指示スイッチに相当)52が備えられている。
また、複数の表示ランプとして、オイル切れランプ、チャージランプ、苗切れランプ、植付表示ランプ、あぜぎわクラッチランプ、マーカランプ等が備えられている。
この設定走行ラインSLの平行変位制御は、図8に示すフローチャートのとおり実施される。
また、この平行変位制御は、自動操向スイッチ50がオフ操作されるまで(#04)継続される。
図3に示されるように、操向ユニットUには、上述の操向ハンドル43、操向ハンドル43に連動連結されるステアリング操作軸54、ステアリング操作軸54の回動に伴って揺動するピットマンアーム55、ピットマンアーム55に連動連結される左右の連繋機構56、ステアリングモータ58、ステアリング操作軸54にステアリングモータ58を連動連結するギヤ機構57等が備えられている。
図1、図2、図4に示されるように、走行機体Cには、衛星測位システムにより位置情報を取得する受信装置63、及び、走行機体Cの傾き(ピッチ角、ロール角)を検出可能な副慣性計測装置64を有する計測ユニット61と、慣性情報を計測する主慣性計測装置62(「慣性計測装置」に相当)と、が備えられている。
主慣性計測装置62、及び、副慣性計測装置64は、それぞれ、IMU(Inertial Measurement Unit)により構成されている。
図5に示されるように、走行機体Cには、操向ユニットUの自動操向についての制御を行う制御装置75が備えられている。制御装置75には、情報記憶部(記録部に相当)76と、ティーチング記憶部77と、情報補正部80と、走行機体Cを走行させる設定走行ラインSLを生成する始点設定部81と、設定走行ラインSLを平行に変位設定するライン変位部82と、状態検出部83と、位置情報、及び、慣性情報に基づいて、走行機体Cが設定走行ラインSLに沿って走行するように、操向ユニットUを制御する制御部84と、が備えられている。
[1] 図6に示すように、ティーチングの為の手動走行を開始する。
この手動走行は、主変速レバー44を中立よりも前方に揺動操作することで開始することができ、畦に近い圃場外周部分から、畦に沿って直線上のコースを走行する。走行中に、右指示ボタン52Aを押すことで、その時の走行機体Cの位置情報が測位システムで取得され、基準走行ラインKLの始点K1の位置情報として情報記憶部76に記録される。
また、手動走行を継続させた後に、左指示ボタン52Bを押すことで、その時の走行機体Cの位置情報が測位システムで取得され、基準走行ラインKLの終点K2の位置情報として情報記憶部76に記録される。
その結果、ティーチング記録部77によって、始点K1と終点K2とを結ぶ直線として基準走行ラインKLが設定される。
その際、基準走行ラインKLの走行中にマーカ装置33によって田面に描いた指標線と、前述したセンターマスコット14とを利用して、所定位置への走行機体Cの位置合わせを行うことができる。
自動走行の開始は、主変速レバー44を前方に揺動させると共に、前記自動操向スイッチ50を押すことによって実施される。自動走行スイッチ50が押されると、始点設定部81によって、その時の走行機体Cの位置情報が測位システムで取得され、設定走行ラインSLの始点S1の位置情報として情報記憶部76に記録され、更には、その始点S1を通り前記基準走行ラインKLに平行な設定走行ラインSLが生成される。
設定走行ラインSLが生成されると、制御装置75によって、状態検出部83から入力される走行機体Cのズレ情報に基づいて操向ユニットUがズレ矯正方向にコントロールされ、走行機体Cが設定走行ラインSL上を走行するように制御される。
設定走行ラインSの終端位置まで達すると、自動操向スイッチ50を押すことで、自動走行が解除される。この状態で、走行ハンドル43を旋回操作して走行機体Cの方向転換を図り、隣接した次の設定走行ラインSLの開始位置まで手動操向を行う。
以後、自動走行による設定走行ラインSLの植付操向と、手動走行による方向転換とを交互に繰り返す。
尚、設定走行ラインSLを走行途中において、設定走行ラインSLそのものを平行に変位させたい場合には、変位させたい側の変位スイッチ59を押すことで、所定量bだけ平行に変位設定することができる。
また、変位スイッチ59は、スイッチの配置と、変位操作方向とを揃えてあるので、誤操作を防止でき、良好な取扱性が得られる。
以下に他の実施の形態を説明する。
従って、切替スイッチ50の操作方向は、走行機体Cの左右方向に沿ったものに限るものではない。
それらを含めて切替スイッチ50と総称する。
また、右指示ボタン52Aと左指示ボタン52Bとを、走行機体Cの左右方向に対応させて配置することに限らず、例えば、前後方向に並べて配置したり、全く異なった位置に配置してあってもよい。
また、指示スイッチ52は、変位スイッチ59とは別のスイッチと兼用化してあったり、単独のスイッチとして構成してあってもよい。
それらを含めて指示スイッチ52と総称する。
また、変位スイッチ59として二つのスイッチを設けることに限らず、例えば、一つのスイッチで、設定走行ラインSLの変位方向を指示できるように構成してあってもよい。
それらを含めて変位スイッチ59と総称する。
例えば、変位スイッチ59への操作のうち、初期の所定回数の操作を、設定走行ラインSLの変位制御に反映させないようにする。
この態様においては、変位スイッチ59の第1回目の操作によって設定走行ラインSLを所定量b変位させたら、第2回目から所定回数(例えば、4回)の操作について変位制御に反映させないようにすることで、5回の連打されても、設定走行ラインSLの変位は、1回分の所定量bになり、過度の平行変位を防止できる。
この態様においては、例えば、前記設定時間を5秒と設定すれば、変位スイッチ59の第1回目の操作から5秒間は、何回連打しても、設定走行ラインSLの変位は、1回分の所定量bになり、過度の平行変位を防止できる。
この態様においては、例えば、前記所定量bを10cm、前記所定幅Bを6cm(片側3cm)と設定した場合、変位スイッチ59の第1回目の操作によって走行機体Cが走行コースFを変更している過程で、平行変位方向での(b−B/2)=10−3=7cmの領域を通過している間は、何回連打しても、設定走行ラインSLの変位はキャンセルされ、過度の平行変位を防止できる。
50 自動操向スイッチ(切替スイッチの一例)
52 指示ボタン(指示スイッチに相当)
59 変位スイッチ
59A 右変位スイッチ
59B 左変位スイッチ
76 情報記憶部(記録部に相当)
81 始点設定部
85 操作キャンセル部
B 所定幅
C 走行機体
KL 基準走行ライン
SL 設定走行ライン
S1 設定走行ラインの始点
Claims (9)
- 手動操舵による手動走行と、基準走行ラインに平行に設定される設定走行ラインに沿って自動操舵により走行する自動走行と、を切替自在な走行機体と、
前記手動走行と前記自動走行とを切替自在な切替スイッチと、
前記切替スイッチによって前記手動走行から前記自動走行への切り替えを行った時点における前記走行機体の平面位置を、前記設定走行ラインの始点として設定する始点設定部と、を備えている農作業機。 - 前記切替スイッチは、前記走行機体の前後方向に沿って揺動操作する変速操作具に設けてあり、前記切替スイッチの操作方向は、前記走行機体の左右方向に沿って設定してある請求項1に記載の農作業機。
- 前記設定走行ラインを平行に変位させる変位スイッチを備えている請求項1又は2に記載の農作業機。
- 前記変位スイッチは、前記基準走行ラインを設定する際の前記手動走行において、前記走行機体の平面位置を記録部に入力自在な指示スイッチと兼用である請求項3に記載の農作業機。
- 前記変位スイッチは、前記設定走行ラインを、右側に変位させる右変位用変位スイッチと、前記設定走行ラインを左側に変位させる左変位用変位スイッチとを、異なる位置に備えている請求項3又は4に記載の農作業機。
- 前記右変位用変位スイッチは、前記左変位用変位スイッチより、前記走行機体の前方に対する右側に備えている請求項5に記載の農作業機。
- 前記変位スイッチへの操作のうち、初期の所定回数の操作を、前記設定走行ラインの変位制御に反映させない操作キャンセル部を備えている請求項3〜6の何れか一項に記載の農作業機。
- 前記変位スイッチを操作すると、前記変位スイッチの操作から設定時間が経過するまで、前記変位スイッチの操作を、前記設定走行ラインの変位制御に反映させない操作キャンセル部を備えている請求項3〜6の何れか一項に記載の農作業機。
- 前記変位スイッチを操作すると、変位後の前記設定走行ラインを中心として設定される所定幅の誤差領域に、前記走行機体が達するまで、前記変位スイッチの操作を、前記設定走行ラインの変位制御に反映させない操作キャンセル部を備えている請求項3〜6の何れか一項に記載の農作業機。
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