JP7159121B2 - 作業車両 - Google Patents
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Description
そこで、本発明は上記問題点に鑑み、手動操舵と自動操舵とを行うことが可能な作業車両において、作業時間を簡単に予測することができる作業車両を提供することを目的とする。
作業車両は、ステアリングハンドルによる手動操舵と、走行基準ラインに基づいて前記ステアリングハンドルの自動操舵とのいずれかで走行可能な車体と、作業装置を連結する連結部と、前記作業装置にて圃場で作業を行う作業時間を、前記手動操舵と前記自動操舵との両方の実績に基づいて予測する作業時間予測部と、を備え、前記車体は、前記手動操舵を旋回する旋回部分で行い、前記自動操舵を直進する直進部分で行い、前記旋回部分と前記直進部分はそれぞれ接続され、前記作業時間予測部は、一連の作業で必要な前記旋回部分の本数、及び前記手動操舵の実績として、前記手動操舵を行った前記旋回部分の本数と前記手動操舵を行った経過時間の合計である旋回時間に基づいて、前記一連の作業における前記旋回部分で必要な作業時間である旋回総時間を演算し、前記一連の作業で必要な前記直進部分の本数、及び前記自動操舵の実績として、前記自動操舵を行った前記直進部分の本数と前記自動操舵を行った経過時間の合計である自動操舵時間に基づいて、前記一連の作業における前記直進部分で必要な作業時間である自動操舵総時間を演算し、前記旋回総時間と前記自動操舵総時間とに基づいて、前記一連の作業における全体の作業時間を演算する。
作業車両は、前記手動操舵を行っているときに、前記走行基準ラインを設定する登録スイッチと、前記走行基準ラインの設定後、前記自動操舵の開始及び終了のいずれかを切り換える操舵切換スイッチと、を備え、前記作業時間予測部は、前記走行基準ラインを設定するのに要した時間を設定時間として演算し、前記操舵切換スイッチの操作によって前記自動操舵が終了してから開始するまでの時間の合計に基づいて、前記旋回時間を演算し、前記操舵切換スイッチの操作によって前記自動操舵が開始されてから終了するまでの時間の合計に基づいて、前記自動操舵時間を演算し、前記設定時間、前記旋回総時間、及び前記自動操舵総時間に基づいて、全体の作業時間を演算する。
図11は作業車両1の一実施形態を示す側面図であり、図11は作業車両1の一実施形態を示す平面図である。本実施形態の場合、作業車両1はトラクタである。但し、作業車両1は、トラクタに限定されず、コンバインや移植機等の農業機械(農業車両)であってもよいし、ローダ作業機等の建設機械(建設車両)等であってもよい。
図11に示すように、トラクタ1は、車体3と、原動機4と、変速装置5とを備えている。車体3は走行装置7を有していて走行可能である。走行装置7は、前輪7F及び後輪7Rを有する装置である。前輪7Fは、タイヤ型であってもクローラ型であってもよい。また、後輪7Rも、タイヤ型であってもクローラ型であってもよい。
また、車体3の後部には、3点リンク機構等で構成された連結部8が設けられている。連結部8には、作業装置2を着脱可能である。作業装置2を連結部8に連結することによって、車体3によって作業装置2を牽引することができる。作業装置2は、耕耘する耕耘装置、肥料を散布する肥料散布装置、農薬を散布する農薬散布装置、収穫を行う収穫装置、牧草等の刈取を行う刈取装置、牧草等の拡散を行う拡散装置、牧草等の集草を行う集草装置、牧草等の成形を行う成形装置等である。
シャトル部5dは、シャトル軸12と、前後進切換部13とを有している。シャトル軸12には、副変速部5cから出力された動力がギア等を介して伝達される。前後進切換部13は、例えば、油圧クラッチ等で構成され、油圧クラッチの入切によってシャトル軸12の回転方向、即ち、トラクタ1の前進及び後進を切り換える。シャトル軸12は、後輪デフ装置20Rに接続されている。後輪デフ装置20Rは、後輪7Rが取り付けられた後車軸21Rを回転自在に支持している。
図1に示すように、トラクタ1は、操舵装置11を備えている。操舵装置11は、運転者の操作によって車体3の操舵を行う手動操舵と、運転者の操作によらずに自動的に車体3の操舵を行う自動操舵とを行うことが可能な装置である。
図2に示すように、自動操舵を行うに際しては、まず、自動操舵を行う前に走行基準ラインL1を設定する。走行基準ラインL1の設定後に、当該走行基準ラインL1に平行な走行予定ラインL2の設定を行うことによって自動操舵を行うことができる。自動操舵では、測位装置40によって測定された車体位置と走行予定ラインをL2とが一致するように、トラクタ1(車体3)の進行方向の操舵を自動的に行う。
車体位置)に基づいて車体3を自動操舵する。自動操舵機構37は、ステアリングモータ38とギア機構39とを備えている。ステアリングモータ38は、車体位置に基づいて、回転方向、回転速度、回転角度等が制御可能なモータである。ギア機構39は、ステアリングシャフト31に設けられ且つ当該ステアリングシャフト31と供回りするギアと、ステアリングモータ38の回転軸に設けられ且つ当該回転軸と供回りするギアとを含んでいる。ステアリングモータ38の回転軸が回転すると、ギア機構39を介して、ステアリングシャフト31が自動的に回転(回動)し、車体位置が走行予定ラインL2に一致するように、前輪7Fの操舵方向を変更することができる。
図1に示すように、トラクタ1は、設定スイッチ51を備えている。設定スイッチ51は、少なくとも自動操舵の開始前の設定を行う設定モードに切り換えるスイッチである。設定モードは、自動操舵を開始する前に当該自動操舵に関する様々な設定を行うモードであり、例えば、走行基準ラインL1の始点、終点の設定等を行うモードである。
補正スイッチ53がプッシュスイッチである場合、当該プッシュスイッチの操作回数に基づいて、補正量が設定される。補正量は、補正量=操作回数×1回の操作回数当たりの補正量により決定される。例えば、図3Aに示すように、プッシュスイッチを操作する毎に、補正量が数センチ或いは数十センチずつ増加する。プッシュスイッチの操作回数は、第1制御装置60Aに入力され、当該第1制御装置60Aが操作回数に基づいて補正量を設定(演算)する。
ッチの操作量(変位量)は、第1制御装置60Aに入力され、当該第1制御装置60Aが変位量に基づいて補正量を設定(演算)する。なお、上述した補正量の増加方法及び増加の割合は、上述した数値に限定されない。
図5Aは、自動操舵中で直進中に演算車体位置W1が右にずれた場合の状態を示している。図5Aに示すように、自動操舵が開始された状態において、実際のトラクタ1(車体3)の位置(実際位置W2)と演算車体位置W1とが一致し、且つ、実際位置W2と走行予定ラインL2とが一致している場合、トラクタ1は走行予定ラインL2に沿って走行する。即ち、測位装置40の測位に誤差がなく、測位装置40で検出した車体位置(演算車体位置W1)が実際位置W2と同じである区間P1では、トラクタ1は走行予定ラインL2に沿って走行する。なお、測位装置40の測位に誤差がなく補正も行われていない場合は、演算車体位置W1と、補正量で補正した補正後の車体位置(補正車体位置)W3とは同じ値である。補正車体位置W3は、補正車体位置W3=演算車体位置W1-補正量である。
位置を補正することができる。なお、図5Aの位置P21に示すように、車体位置の補正後、トラクタ1の実際位置W2が走行予定ラインL2から左側に離れている場合は、トラクタ1は右に操舵され、当該トラクタ1の実際位置W2を、走行予定ラインL2に一致させることができる。
図6に示すように、ステアリングシャフト31の外周は、ステアリングポスト180により覆われている。ステアリングポスト180の外周は、カバー177により覆われている。カバー177は、運転席10の前方に設けられている。カバー177は、パネルカバー178とコラムカバー179とを含んでいる。パネルカバー178には、表示装置45、設定スイッチ51、補正スイッチ53及びシャトルレバー181が取り付けられている。シャトルレバー181を前方に操作(揺動)することにより、前後進切換部13が走行装置7へ前進動力を出力する状態となり、車体3の走行方向が前進方向に切り換えられる。また、シャトルレバー181を後方に操作(揺動)することにより、前後進切換部13が走行装置7へ後進動力を出力する状態となり、車体3の走行方向が後進方向に切り換えられる。シャトルレバー181が中立位置にあるときには、走行装置7へ動力が出力されない。
第1制御装置60Aは、受信装置41が受信した衛星信号(受信情報)と、慣性計測装置42が測定した測定情報(加速度、角速度等)を受信し、受信情報及び測定情報に基づいて車体位置を求める。例えば、第1制御装置60Aは、補正スイッチ53による補正量が零である場合、即ち、補正スイッチ53による車体位置の補正が指令されていない場合、受信情報と測定情報とで演算された演算車体位置W1に対して補正を行わず、演算車体位置W1を自動操舵時に用いる車体位置に決定する。一方、第1制御装置60Aは、補正スイッチ53による車体位置の補正が指令されている場合、補正スイッチ53の操作回数及び補正スイッチ53の操作量(変位量)のいずれかに基づいて車体位置の補正量を設定し、演算車体位置W1を補正量で補正した補正車体位置W3を自動操舵時に用いる車体位置に決定する。
部分SL1において、運転者が操舵切換スイッチ52を操作することにより、開始位置ST1(STn:n=1)で自動操舵を開始した後、運転者は作業状態を見ながら操舵切換スイッチ52を操作することにより、終了位置EN1(ENn:n=1)で自動操舵を終了する。また、運転者は、1本目の直進部分SL1において自動操舵を行っている状況下に応じて補正スイッチ53を操作することにより、トラクタ1の車体位置の微調整を行ったり、作業状況に応じてアクセル210及び変速部材211を操作してトラクタ1の車速の調整を行う。
図1に示すように、トラクタ1は、作業時間予測部75を備えている。第1制御装置60A、第2制御装置60B、第3制御装置60Cのいずれかに設けられた電気・電子回路、CPU等に格納されたプログラム等から構成されている。なお、作業時間予測部75は、表示装置45に設けられた電気・電子回路、CPU等に格納されたプログラム等から構成されていてもよい。この実施形態では、作業時間予測部75は、第1制御装置60Aに設けられているとして説明を進めるが、第2制御装置60B、第3制御装置60C及び表示装置45にいずれに設けた場合であっても動作は同じである。
図9に示すように、例えば、作業時間予測部75は、登録スイッチ(操舵切換スイッチ52)を始点設定側に操作した時点(走行基準ラインL1の始点P10を登録した時点)から設定時間WT1の算出を開始する(S30)。
また、作業時間予測部75は、登録スイッチ(操舵切換スイッチ52)を終点設定側に操作した時点(走行基準ラインL1の終点P11を登録した時点)から設定時間WT1の算出を終了する(S31)。つまり、S30及びS31では、作業時間予測部75は、登録スイッチを始点設定側に操作した時点からタイマのカウントを開始し、登録スイッチを終点設定側に操作した時点でタイマのカウントを終了し、タイマのカウントした時間(経過時間)を、設定時間WT1に設定する。
(S35)。つまり、S34及びS35では、作業時間予測部75は、旋回部分RLnにおいて、自動操舵を終了してから自動操舵を開始するまでのカウンタの時間(経過時間)を、旋回時間WT3に加算する。言い換えれば、作業時間予測部75は、旋回時間WT3=旋回部分RLnにおいて手動操舵に要した総時間を求める。
以上のように、トラクタ1において、走行基準ラインL1の設定、自動操舵の開始及び終了、手動操舵による旋回を繰り返しながら圃場H1で作業を行う場合であっても正確に作業時間WTを予測することができる。
トラクタ1が走行基準ラインL1の終点P11から開始位置ST1に至るまでの開始前時間WT4を、作業時間WTに加算していなかったが、当該開始前時間WT4を作業時間WTに加算してもよい。
表示装置45は、運転画面M1に、トラクタ1(車体3)を示す図形D1と、走行予定ラインL2(直進部分SLn、旋回部分RLn)と表示する。走行予定ラインL2は、既にトラクタ1(車体3)によって自動操舵を行った過去のラインであっても、これからトラクタ1(車体3)によって自動操舵を行う予定のラインであってもよい。
、作業時間予測部75は、作業時間WT=自動操舵総時間KT2a+旋回総時間KT3aにより、現時点から作業を終了するまでの作業時間WTを求める。この場合、第1制御装置60A又は表示装置45は、現在の時刻に作業時間WTを加算することにより、作業終了時刻を求め、求めた作業終了時刻を時間表示部78に表示する。
設定時間WT1、自動操舵時間WT2と旋回時間WT3との合計を、過去の作業時間WTとして記憶する。そして、トラクタ1において同じ圃場H1にて作業を行う場合、過去の作業時間WTを、当該圃場H1の作業時間とする。
操舵切換スイッチによって自動操舵の開始が設定された場合には、走行基準ラインL1を所定の方向にシフトした走行予定ラインL2を設定し、且つ、走行予定ラインL2に沿って車体3が移動するように自動操舵を行う制御装置を備え、作業時間予測部75は、走行予定ラインL2に沿って車体3が移動した自動操舵の時間に基づいて作業時間を予測する。これによれば、走行基準ラインL1をシフトして設定した走行予定ラインL2に沿って自動操舵を行うような場合において、適正に作業時間を予測することができる。
2 :作業装置
3 :車体
8 :連結部
30 :ステアリングハンドル
40 :測位装置
52 :操舵切換スイッチ
60 :制御装置
75 :作業時間予測部
H1 :圃場
L1 :走行基準ライン
L2 :走行予定ライン
P10 :始点
P11 :終点
WT :作業時間
Claims (5)
- ステアリングハンドルによる手動操舵と、走行基準ラインに基づいて前記ステアリングハンドルの自動操舵とのいずれかで走行可能な車体と、
作業装置を連結する連結部と、
前記作業装置にて圃場で作業を行う作業時間を、前記手動操舵と前記自動操舵との両方の実績に基づいて予測する作業時間予測部と、
を備え、
前記車体は、前記手動操舵を旋回する旋回部分で行い、前記自動操舵を直進する直進部分で行い、
前記旋回部分と前記直進部分はそれぞれ接続され、
前記作業時間予測部は、
一連の作業で必要な前記旋回部分の本数、及び前記手動操舵の実績として、前記手動操舵を行った前記旋回部分の本数と前記手動操舵を行った経過時間の合計である旋回時間に基づいて、前記一連の作業における前記旋回部分で必要な作業時間である旋回総時間を演算し、
前記一連の作業で必要な前記直進部分の本数、及び前記自動操舵の実績として、前記自動操舵を行った前記直進部分の本数と前記自動操舵を行った経過時間の合計である自動操舵時間に基づいて、前記一連の作業における前記直進部分で必要な作業時間である自動操舵総時間を演算し、
前記旋回総時間と前記自動操舵総時間とに基づいて、前記一連の作業における全体の作業時間を演算する作業車両。 - 前記作業時間予測部は、
前記手動操舵の実績として、前記旋回時間から前記手動操舵を行った前記旋回部分の本数を除して、前記旋回部分の1本あたりの旋回必要時間を演算し、当該旋回必要時間と前記一連の作業で必要な前記旋回部分の本数との積に基づいて、前記旋回総時間を演算し、
前記自動操舵の実績として、前記自動操舵時間から前記自動操舵を行った前記直進部分の本数を除して、前記直進部分の1本あたりの直進必要時間を演算し、当該直進必要時間と前記一連の作業で必要な前記直進部分の本数との積に基づいて、前記自動操舵総時間を演算する請求項1に記載の作業車両。 - 前記作業時間予測部は、
前記旋回必要時間と、前記一連の作業での残りの前記旋回部分の本数との積と、
前記直進必要時間と、前記一連の作業での残りの前記直進部分の本数との積と、
の和によって、現時点から前記一連の作業が終了するまでの時間を演算する請求項2に記載の作業車両。 - 前記手動操舵を行っているときに、前記走行基準ラインを設定する登録スイッチと、
前記走行基準ラインの設定後、前記自動操舵の開始及び終了のいずれかを切り換える操舵切換スイッチと、
を備え、
前記作業時間予測部は、前記走行基準ラインを設定するのに要した時間を設定時間として演算し、
前記操舵切換スイッチの操作によって前記自動操舵が終了してから開始するまでの時間の合計に基づいて、前記旋回時間を演算し、
前記操舵切換スイッチの操作によって前記自動操舵が開始されてから終了するまでの時間の合計に基づいて、前記自動操舵時間を演算し、
前記設定時間、前記旋回総時間、及び前記自動操舵総時間に基づいて、全体の作業時間を演算する請求項1~3のいずれか1項に記載の作業車両。 - 前記操舵切換スイッチによって前記自動操舵の開始が設定された場合には、前記走行基準ラインを所定の方向にシフトした走行予定ラインを設定し、且つ、前記走行予定ラインに沿って車体が移動するように前記自動操舵を行う制御装置と、
前記車体の位置を検出可能な測位装置と、
を備え、
前記制御装置は、前記手動操舵において、前記登録スイッチが操作したときの前記測位装置が測位した前記車体の位置を始点として設定し、前記始点の次に登録スイッチを操作したときの前記測位装置が測位した前記車体の位置を終点として設定し、前記始点と前記終点とを結ぶ直線を前記走行基準ラインとして設定する請求項4に記載の作業車両。
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