JP2021007334A - 作業車両及び作業車両の支援システム - Google Patents

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句美子 小林
Kumiko Kobayashi
句美子 小林
拓人 安原
Takuto Yasuhara
拓人 安原
梶野 勝自
Katsuji Kajino
勝自 梶野
龍志 仲井
Tatsushi Nakai
龍志 仲井
剛史 川口
Takashi Kawaguchi
剛史 川口
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Abstract

【課題】走行基準ラインを設定した際の基準情報を簡単に共有化することができるようにする。【解決手段】作業車両は、ステアリングハンドルによる手動操舵と走行基準ラインに基づいて前記ステアリングハンドルの自動操舵とのいずれかで走行可能な車体と、前記手動操舵を行っているときに、前記走行基準ラインを設定する登録スイッチと、前記登録スイッチによって設定された前記走行基準ラインに関する基準情報を記憶する記憶装置と、他の作業車両に、前記記憶装置に記憶された前記基準情報を送信する通信装置と、を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、トラクタ等の作業車両及び作業車両の運転表示システムに関する。
従来、農作業機として特許文献1が知られている。特許文献1の農作業機は、手動操舵による手動走行と、走行基準ラインに平行に設定される設定走行ラインに沿って自動操舵により走行する自動走行とを切替自在な走行機体と、手動走行と自動走行とを切替自在な切替スイッチとを備えている。また、農作業機は、畝に沿って走行中に右指示ボタンを押した後、走行基準ラインの始点が設定され、走行中に左指示ボタンを押すことによって走行基準ラインの終点が設定される。即ち、自動操舵前に走行基準ラインの設定を行っている。
特開2017−123803号公報
特許文献1の農作業機では、走行中に右指示ボタンを選択した場合は、当該右指示ボタンを選択した時の測位装置で検出した位置(測位位置)が走行基準ラインの始点に決定し、左指示ボタンを選択した場合は、当該左指示ボタンを選択した時の測位位置が走行基準ラインの終点に決定することができる。
上述した特許文献1では、複数の農作業機があった場合に、同じ圃場において農作業機毎に走行基準ラインの始点及び終点の設定が行う必要があった。
そこで、本発明は上記問題点に鑑み、走行基準ラインを設定した際の基準情報を簡単に共有化することができる作業車両及び作業車両の支援システムを提供することを目的とする。
この技術的課題を解決するための本発明の技術的手段は、以下に示す点を特徴とする。
作業車両は、ステアリングハンドルによる手動操舵と走行基準ラインに基づいて前記ステアリングハンドルの自動操舵とのいずれかで走行可能な車体と、前記手動操舵を行っているときに、前記走行基準ラインを設定する登録スイッチと、前記登録スイッチによって設定された前記走行基準ラインに関する基準情報を記憶する記憶装置と、他の作業車両に、前記記憶装置に記憶された前記基準情報を送信する通信装置と、を備えている。
前記通信装置は、前記他の作業車両から前記基準情報の送信が要求された場合に、前記他の作業車両に、前記基準情報の送信を行う。
前記登録スイッチは、前記走行基準ラインの始点及び終点を設定し、前記記憶装置は、前記登録スイッチによって設定された始点及び終点を前記基準情報として記憶し、前記通信装置は、他の作業車両に、前記記憶装置に記憶された始点及び終点を送信する。
作業車両は、前記手動操舵において、前記登録スイッチが操作したときの測位装置が測位した前記車体の位置を始点とし、前記始点の次に登録スイッチが操作したときの前記測位装置が測位した前記車体の位置を終点とする制御装置を備えている。
作業車両の支援システムは、ステアリングハンドルによる手動操舵と走行基準ラインに基づいて前記ステアリングハンドルの自動操舵とのいずれかで走行可能な車体と、前記手動操舵を行っているときに前記走行基準ラインを設定する登録スイッチとを備えた第1作業車両と、ステアリングハンドルによる手動操舵が可能な車体を有する第2作業車両とを支援する作業車両の支援システムであって、前記第1作業車両の前記登録スイッチによって設定された前記走行基準ラインに関する基準情報を記憶する記憶装置と、前記第2作業車両に、前記記憶装置に記憶された前記走行基準ラインに関する基準情報を送信する通信装置と、を備えている。
前記記憶装置及び前記通信装置は、前記第1作業車両から前記基準情報を受信可能なサ
ーバに設けられ、前記サーバは、前記第2作業車両から前記基準情報の送信が要求された場合に、前記第2作業車両に、前記基準情報の送信を行う。
前記登録スイッチは、前記走行基準ラインの始点及び終点を設定し、前記記憶装置は、前記登録スイッチによって設定された始点及び終点を前記基準情報として記憶し、前記通信装置は、第2作業車両に、前記記憶装置に記憶された始点及び終点を送信する。
前記第2作業車両は、前記第1作業車両で設定された走行基準ライン及び前記走行基準ラインによって設定された走行予定ラインを表示する表示装置を備えている。
前記第2作業車両は、前記第1作業車両において自動操舵を行ったときの少なくとも前記走行基準ラインと、前記走行基準ラインに基づいて走行した走行実績位置とを表示する表示装置を備えている。
前記第1作業車両は、前記手動操舵において、前記登録スイッチが操作したときの測位装置が測位した前記車体の位置を始点とし、前記始点の次に登録スイッチが操作したときの前記測位装置が測位した前記車体の位置を終点とする。
本発明によれば、走行基準ラインを設定した際の基準情報を簡単に共有化することができる。
第1実施形態における作業車両の支援システムの全体図である。 トラクタの構成及び制御ブロック図を示す図である。 自動操舵を説明する第1説明図である。 自動操舵を説明する第2説明図である。 基準情報と時間情報との一例を示す図である。 トラクタ1Aから支援装置を介して基準情報をトラクタ1Bに送信する流れを示す図である。 トラクタ1Aから直接、基準情報をトラクタ1Bに送信する流れを示す図である。 トラクタ1Bが基準情報を用いて走行基準ラインを設定する例を示す図である 第2実施形態における作業車両の支援システムの全体図である。 運転画面の一例を示す図である。 運転画面の他の例を示す図である。 トラクタの全体図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図10は、作業車両の支援システムの全体図を示している。作業車両の支援システムは、所定の作業車両1Aにて設定した基準情報を、他の作業車両1Bが取得することができるシステムである。本実施形態の場合、作業車両1A、1Bはトラクタである。但し、作業車両1A、1Bは、トラクタに限定されず、コンバインや移植機等の農業機械(農業車両)であってもよいし、ローダ作業機等の建設機械(建設車両)等であってもよい。
図10は作業車両1A、1Bを示す側面図である。図10等を用いてトラクタ(作業車両)1A、1Bについて説明する。作業車両1Aと作業車両1Bとは、手動操舵と自動操舵との両方が行える車両である。
以下、トラクタ(作業車両)1の運転席10に着座した運転者の前側(図10の矢印A1方向)を前方、運転者の後側(図10の矢印A2方向)を後方、運転者の左側を左方、運転者の右側を右方として説明する。また、作業車両1の前後方向に直交する方向である水平方向を車体幅方向として説明する。
図10に示すように、トラクタ1A、1Bは、車体3と、原動機4と、変速装置5とを備えている。車体3は走行装置7を有していて走行可能である。走行装置7は、前輪7F及び後輪7Rを有する装置である。前輪7Fは、タイヤ型であってもクローラ型であって
もよい。また、後輪7Rも、タイヤ型であってもクローラ型であってもよい。
原動機4は、ディーゼルエンジン、電動モータ等であって、この実施形態ではディーゼルエンジンで構成されている。変速装置5は、変速によって走行装置7の推進力を切換可能であると共に、走行装置7の前進、後進の切換が可能である。車体3には運転席10が設けられている。
また、車体3の後部には、3点リンク機構等で構成された連結部8が設けられている。連結部8には、作業装置を着脱可能である。作業装置を連結部8に連結することによって、車体3によって作業装置を牽引することができる。作業装置は、耕耘する耕耘装置、肥料を散布する肥料散布装置、農薬を散布する農薬散布装置、収穫を行う収穫装置、牧草等の刈取を行う刈取装置、牧草等の拡散を行う拡散装置、牧草等の集草を行う集草装置、牧草等の成形を行う成形装置等である。
図2に示すように、変速装置5は、主軸(推進軸)5aと、主変速部5bと、副変速部5cと、シャトル部5dと、PTO動力伝達部5eと、前変速部5fと、を備えている。推進軸5aは、変速装置5のハウジングケース(ミッションケース)に回転自在に支持され、当該推進軸5aには、原動機4のクランク軸からの動力が伝達される。主変速部5bは、複数のギア及び当該ギアの接続を変更するシフタを有している。主変速部5bは、複数のギアの接続(噛合)をシフタで適宜変更することによって、推進軸5aから入力された回転を変更して出力する(変速する)。
副変速部5cは、主変速部5bと同様に、複数のギア及び当該ギアの接続を変更するシフタを有している。副変速部5cは、複数のギアの接続(噛合)をシフタで適宜変更することによって、主変速部5bから入力された回転を変更して出力する(変速する)。
シャトル部5dは、シャトル軸12と、前後進切換部13とを有している。シャトル軸12には、副変速部5cから出力された動力がギア等を介して伝達される。前後進切換部13は、例えば、油圧クラッチ等で構成され、油圧クラッチの入切によってシャトル軸12の回転方向、即ち、トラクタ1A、1Bの前進及び後進を切り換える。シャトル軸12は、後輪デフ装置20Rに接続されている。後輪デフ装置20Rは、後輪7Rが取り付けられた後車軸21Rを回転自在に支持している。
PTO動力伝達部5eは、PTO推進軸14と、PTOクラッチ15とを有している。PTO推進軸14は、回転自在に支持され、推進軸5aからの動力が伝達可能である。PTO推進軸14は、ギア等を介してPTO軸16に接続されている。PTOクラッチ15は、例えば、油圧クラッチ等で構成され、油圧クラッチの入切によって、推進軸5aの動力をPTO推進軸14に伝達する状態と、推進軸5aの動力をPTO推進軸14に伝達しない状態とに切り換わる。
前変速部5fは、第1クラッチ17と、第2クラッチ18とを有している。第1クラッチ17及び第2クラッチ18は、推進軸5aからの動力が伝達可能であって、例えば、シャトル軸12の動力が、ギア及び伝動軸を介して伝達される。第1クラッチ17及び第2クラッチ18からの動力は、前伝動軸22を介して前車軸21Fに伝達可能である。具体的には、前伝動軸22は、前輪デフ装置20Fに接続され、前輪デフ装置20Fは、前輪7Fが取り付けられた前車軸21Fを回転自在に支持している。
第1クラッチ17及び第2クラッチ18は、油圧クラッチ等で構成されている。第1クラッチ17には油路が接続され、当該油路には油圧ポンプ33から吐出した作動油が供給される第1作動弁25に接続されている。第1クラッチ17は、第1作動弁25の開度によって接続状態と切断状態とに切り換わる。第2クラッチ18には油路が接続され、当該油路には第2作動弁26に接続されている。第2クラッチ18は、第2作動弁26の開度によって接続状態と切断状態とに切り換わる。第1作動弁25及び第2作動弁26は、例えば、電磁弁付き二位置切換弁であって、電磁弁のソレノイドを励磁又は消磁することにより、接続状態又は切断状態に切り換わる。
第1クラッチ17が切断状態で且つ第2クラッチ18が接続状態である場合、第2クラッチ18を通じてシャトル軸12の動力が前輪7Fに伝達される。これにより、前輪7F及び後輪7Rが動力によって駆動する四輪駆動(4WD)で且つ前輪7Fと後輪7Rとの
回転速度が略同じとなる(4WD等速状態)。一方、第1クラッチ17が接続状態で且つ第2クラッチ18が切断状態である場合、四輪駆動になり且つ前輪7Fの回転速度が後輪7Rの回転速度に比べて速くなる(4WD増速状態)。また、第1クラッチ17及び第2クラッチ18が切断状態である場合、シャトル軸12の動力が前輪7Fに伝達されないため、後輪7Rが動力によって駆動する二輪駆動(2WD)となる。
トラクタ1A、1Bは、測位装置40を備えている。測位装置40は、D−GPS、GPS、GLONASS、北斗、ガリレオ、みちびき等の衛星測位システム(測位衛星)により、自己の位置(緯度、経度を含む測位情報)を検出可能である。即ち、測位装置40は、測位衛星から送信された衛星信号(測位衛星の位置、送信時刻、補正情報等)を受信し、衛星信号に基づいて位置(例えば、緯度、経度)を検出する。測位装置40は、受信装置41と、慣性計測装置(IMU:Inertial Measurement Unit)42とを有している。受信装置41は、アンテナ等を有していて測位衛星から送信された衛星信号を受信する装置であり、慣性計測装置42とは別に車体3に取付けられている。この実施形態では、受信装置41は、車体3に設けられたロプスに取付けられている。なお、受信装置41の取付箇所は、実施形態に限定されない。
慣性計測装置42は、加速度を検出する加速度センサ、角速度を検出するジャイロセンサ等を有している。車体3、例えば、運転席10の下方に設けられ、慣性計測装置42によって、車体3のロール角、ピッチ角、ヨー角等を検出することができる。
図2に示すように、トラクタ1A、1Bは、操舵装置11を備えている。操舵装置11は、運転者の操作によって車体3の操舵を行う手動操舵と、運転者の操作によらずに自動的に車体3の操舵を行う自動操舵とを行うことが可能な装置である。
操舵装置11は、ステアリングハンドル(ステアリングホイール)30と、ステアリングハンドル30を回転可能に支持するステアリングシャフト(回転軸)31とを有している。また、操舵装置11は、補助機構(パワーステアリング装置)32を有している。補助機構32は、油圧等によってステアリングシャフト31(ステアリングハンドル30)の回転を補助する。補助機構32は、油圧ポンプ33と、油圧ポンプ33から吐出した作動油が供給される制御弁34と、制御弁34により作動するステアリングシリンダ35とを含んでいる。制御弁34は、例えば、スプール等の移動によって切り換え可能な3位置切換弁であり、ステアリングシャフト31の操舵方向(回転方向)に対応して切り換わる。ステアリングシリンダ35は、前輪7Fの向きを変えるアーム(ナックルアーム)に接続されている。
したがって、運転者がステアリングハンドル30を把持して一方向又は他方向に操作すれば、当該ステアリングハンドル30の回転方向に対応して制御弁34の切換位置及び開度が切り換わり、当該制御弁34の切換位置及び開度に応じてステアリングシリンダ35が左又は右に伸縮することによって、前輪7Fの操舵方向を変更することができる。つまり、車体3は、ステアリングハンドル30の手動操舵によって、進行方向を左又は右に変更することができる。
図3に示すように、自動操舵を行うに際しては、まず、自動操舵を行う前に走行基準ラインL1を設定する。走行基準ラインL1の設定後に、当該走行基準ラインL1に平行な走行予定ラインL2の設定を行うことによって自動操舵を行うことができる。自動操舵では、測位装置40によって測定された車体位置と走行予定ラインをL2とが一致するように、トラクタ1A、1B(車体3)の進行方向の操舵を自動的に行う。
具体的には、自動操舵を行う前にトラクタ1A、1B(車体3)を圃場内の所定位置に移動させ(S1)、所定位置にて運転者がトラクタ1A、1Bに設けられた操舵切換スイッチ(登録スイッチ)52の操作を行うと(S2)、測位装置40によって測定された車体位置が走行基準ラインL1の始点P10に設定される(S3)。また、トラクタ1A、1B(車体3)を走行基準ラインL1の始点P10から移動させ(S4)、所定の位置で運転者が操舵切換スイッチ52の操作を行うと(S5)、測位装置40によって測定された車体位置が走行基準ラインL1の終点P11に設定される(S6)。したがって、始点P10と終点P11とを結ぶ直線が走行基準ラインL1として設定される。
走行基準ラインL1の設定後(S6後)、例えば、トラクタ1A、1B(車体3)を、走行基準ラインL1を設定した場所とは異なる場所に移動させ(S7)、運転者が操舵切換スイッチ52の操作を行うと(S8)、走行基準ラインL1に平行な直線である走行予定ラインL2が設定される(S9)。走行予定ラインL2の設定後、自動操舵が開始され、トラクタ1A、1B(車体3)の進行方向が走行予定ラインL2に沿うように変更される。例えば、現在の車体位置が走行予定ラインL2に対して左側にある場合には、前輪7Fが右に操舵され、現在の車体位置が走行予定ラインL2に対して右側にある場合には、前輪7Fが左に操舵される。なお、自動操舵中において、トラクタ1A、1B(車体3)の走行速度(車速)は、運転者が手動で当該トラクタ1A、1Bに設けられたアクセル(アクセルペダル、アクセルレバー)210の操作量を変更したり、変速部材(変速レバー、変速スイッチ)211によって変速装置5の変速段を変更することにより変更することができる。
また、自動操舵の開始後、運転者が任意の箇所で操舵切換スイッチ52の操作を行うと、自動操舵を終了することができる。即ち、走行予定ラインL2の終点は、操舵切換スイッチ52の操作による自動操舵の終了によって設定することができる。つまり、走行予定ラインL2の始点から終点までの長さは、走行基準ラインL1よりも長く設定したり、短く設定することができる。言い換えれば、走行予定ラインL2は、走行基準ラインL1の長さとは関連付けされておらず、走行予定ラインL2によって、走行基準ラインL1の長さよりも長い距離を自動操舵しながら走行させることができる。
図2に示すように、操舵装置11は、自動操舵機構37を有している。自動操舵機構37は、車体3の自動操舵を行う機構であって、測位装置40で検出された車体3の位置(車体位置)に基づいて車体3を自動操舵する。自動操舵機構37は、ステアリングモータ38とギア機構39とを備えている。ステアリングモータ38は、車体位置に基づいて、回転方向、回転速度、回転角度等が制御可能なモータである。ギア機構39は、ステアリングシャフト31に設けられ且つ当該ステアリングシャフト31と供回りするギアと、ステアリングモータ38の回転軸に設けられ且つ当該回転軸と供回りするギアとを含んでいる。ステアリングモータ38の回転軸が回転すると、ギア機構39を介して、ステアリングシャフト31が自動的に回転(回動)し、車体位置が走行予定ラインL2に一致するように、前輪7Fの操舵方向を変更することができる。
図2に示すように、トラクタ1A、1Bは、表示装置45を備えている。表示装置45は、トラクタ1A、1Bに関する様々な情報を表示可能な装置であって、少なくともトラクタ1A、1Bの運転情報を表示可能である。表示装置45は、運転席10の前方に設けられている。
図2に示すように、トラクタ1A、1Bは、設定スイッチ51を備えている。設定スイッチ51は、少なくとも自動操舵の開始前の設定を行う設定モードに切り換えるスイッチである。設定モードは、自動操舵を開始する前に当該自動操舵に関する様々な設定を行うモードであり、例えば、走行基準ラインL1の始点、終点の設定等を行うモードである。
設定スイッチ51は、ON又はOFFに切換可能であり、ONである場合には設定モードが有効である信号を出力し、OFFである場合には設定モードが無効である信号を出力する。また、設定スイッチ51は、ONである場合には設定モードが有効である信号を表示装置45に出力し、OFFである場合には設定モードが無効である信号を表示装置45に出力する。
トラクタ1A、1Bは、操舵切換スイッチ52を備えている。操舵切換スイッチ52は、自動操舵の開始又は終了を切り換えるスイッチである。具体的には、操舵切換スイッチ52は、中立位置から上、下、前、後に切換可能であり、設定モードが有効である状態で中立位置から下方に切り換えられた場合には自動操舵の開始を出力し、設定モードが有効である状態で中立位置から上方に切り換えられた場合には自動操舵の終了を出力する。また、操舵切換スイッチ52は、設定モードが有効である状態で中立位置から後に切り換えられた場合には、走行基準ラインL1の始点P10を設定することを出力し、操舵切換スイッチ52は、設定モードが有効である状態で中立位置から前に切り換えられた場合には
、走行基準ラインL1の終点P11を設定することを出力する。即ち、操舵切換スイッチ52は、走行基準ラインL1の開始位置(始点P10)及び終了位置(終点P11)を設定する登録スイッチと、自動操舵の開始又は終了を切り換えるスイッチとを兼用化している。登録スイッチは、操舵切換スイッチ52と別体に構成してもよい。
図2に示すように、トラクタ1A、1Bは、複数の制御装置60を備えている。複数の制御装置60は、トラクタ1A、1Bにおける走行系の制御、作業系の制御、車体位置の演算等を行う装置である。複数の制御装置60は、第1制御装置60A、第2制御装置60B及び第3制御装置60Cである。
第1制御装置60Aは、受信装置41が受信した衛星信号(受信情報)と、慣性計測装置42が測定した測定情報(加速度、角速度等)を受信し、受信情報及び測定情報に基づいて車体位置を求める。第2制御装置60Bは、自動操舵制御部200を有している。自動操舵制御部200は、第2制御装置60Bに設けられた電気・電子回路、CPU等に格納されたプログラム等から構成されている。自動操舵制御部200は、車体3が走行予定ラインL2に沿って走行するように自動操舵機構37のステアリングモータ38を制御する。
また、第1制御装置60Aは、上述したように、走行基準ラインL1の始点P10及び終点P11の設定(登録)に関する動作を制御する。即ち、第1制御装置60Aは、登録スイッチ(操舵切換スイッチ52)を始点設定側に操作すると、車体位置を走行基準ラインL1の始点P10に設定し、登録スイッチ(操舵切換スイッチ52)を終点設定側に操作すると、車体位置を走行基準ラインL1の終点P11に設定する。
図4に示すように、車体位置と走行予定ラインL2との偏差が閾値未満である場合、自動操舵制御部200は、ステアリングモータ38の回転軸の回転角を維持する。車体位置と走行予定ラインL2との偏差(位置偏差)が閾値以上であって、トラクタ1A、1Bが走行予定ラインL2に対して左側に位置している場合は、自動操舵制御部200は、トラクタ1A、1Bの操舵方向が右方向となるようにステアリングモータ38の回転軸を回転する。即ち、自動操舵制御部200は、位置偏差が零となるように、右方向の操舵角を設定する。車体位置と走行予定ラインL2との偏差が閾値以上であって、トラクタ1A、1Bが走行予定ラインL2に対して右側に位置している場合は、自動操舵制御部200は、トラクタ1A、1Bの操舵方向が左方向となるようにステアリングモータ38の回転軸を回転する。即ち、自動操舵制御部200は、位置偏差が零となるように、左方向の操舵角を設定する。
なお、上述した実施形態では、車体位置と走行予定ラインL2との偏差に基づいて操舵装置11の操舵角を変更していたが、走行予定ラインL2の方位とトラクタ1A、1B(車体3)の進行方向(走行方向)の方位(車体方位)F1とが異なる場合、即ち、走行予定ラインL2に対する車体方位F1の角度θgが閾値以上である場合、自動操舵制御部200は、角度θgが零になる(車体方位F1が走行予定ラインL2の方位に一致する)ように操舵角を設定してもよい。また、自動操舵制御部200は、偏差(位置偏差)に基づいて求めた操舵角と、方位(方位偏差)に基づいて求めた操舵角とに基づいて、自動操舵における最終の操舵角を設定してもよい。上述した実施形態における自動操舵における操舵角の設定は一例であり、限定されない。
また、第2制御装置60Bは、自動操舵制御部200によって自動操舵が行われている場合に、アクセル210が操作されたときは、アクセル210の操作量に応じて、原動機4の回転数(原動機回転数)を変更する。また、第2制御装置60Bは、自動操舵制御部200によって自動操舵が行われている場合に、変速部材211が操作された場合は、変速装置5の変速段を変更する。
第3制御装置60Cは、運転席10の周囲に設けられた操作部材の操作に応じて、連結部8を昇降させる。なお、第1制御装置60A、第2制御装置60B及び第3制御装置60Cは一体化されていてもよい。また、上述した走行系の制御、作業系の制御、車体位置の演算は限定されない。以上のように、制御装置60によって、トラクタ1A、1B(車体3)を自動操舵することができる。
図1に示すように、トラクタ1A、1Bは、不揮発性のメモリ等から構成された記憶装置65を備えている。記憶装置65は、操舵切換スイッチ(登録スイッチ)52の操作によって設定した走行基準ラインL1に関する基準情報を記憶する。記憶装置65は、例えば、基準情報として、走行基準ラインL1の始点P10及び走行基準ラインL1の終点P11を記憶する。なお、記憶装置65は、基準情報として、走行基準ラインL1のそのものを示すデータ、関数等を記憶してもよい。
トラクタ1A、1Bは、通信装置66を備えている。通信装置66は、近距離、長距離の通信を行う通信装置で構成され、例えば、データ通信網、携帯電話通信網等によって無線通信を行う通信装置である。通信装置66は、例えば、通信規格IEEE802.15.1シリーズのBluetooth(登録商標)の仕様におけるBluetooth(登録商標)Low Energy、通信規格IEEE802.11.nシリーズのWiFi(登録商標)等によって無線通信を行う通信装置であってもよい。
通信装置66は、基準情報を送信する場合、基準情報を登録した時間情報(西暦、日付、時刻)、走行基準ラインL1を登録した圃場を特定する第1圃場特定情報を送信する。第1圃場特定情報は、例えば、走行基準ラインL1の設定時に手動操舵したときの車体位置であってもよいし、表示装置45に入力した圃場名等であってもよいし、その他の情報であってもよい。なお、走行基準ラインL1の始点P10、終点P11の位置を基準情報として、支援装置70に送信する場合、走行基準ラインL1の始点P10、終点P11の位置を、第1圃場特定情報として扱ってもよい。
図1に示すように、作業車両の支援システムは、支援装置70を備えている。支援装置70は、サーバ、パーソナルコンピュータ等の固定コンピュータ、スマートフォン、タブレット、PDA等の携帯端末等である。この実施形態では、支援装置70は、サーバであるとして説明を進める。
支援装置70は、圃場データベース71と、作業データベース(記憶装置)72と、通信装置73とを有している。圃場データベース71は、圃場に関する様々な情報を記憶するもので、例えば、予め支援装置70に登録された管理者が所有する圃場、圃場の地図データ等を記憶する。作業データベース72は、圃場で行った様々な作業に関する情報を記憶するもので、トラクタ1A、1Bから送信された基準情報等を記憶する。
通信装置73は、少なくとも通信装置66と通信を行うことが可能な通信装置であって、例えば、データ通信網、携帯電話通信網等によって無線通信を行う通信装置である。通信装置73は、任意のタイミングで通信装置66に接続し、通信装置66から送信された基準情報、第1圃場特定情報及び時間情報を受信する。通信装置73が受信した基準情報及び時間情報は、図5に示すように、作業データベース72に記憶される。また、通信装置73は、トラクタ1A、1Bから基準情報の送信の要求が支援装置70にあると、作業データベース72に記憶された基準情報を、要求したトラクタ1A、1Bに送信する。
図6Aは、トラクタ1Aにおいて、走行基準ラインL1の設定を行った後に、当該走行基準ラインL1に関する基準情報をトラクタ1Bに送信する流れを示す図である。
まず、作業を行うにあたっては、トラクタ1Aを所定の圃場に移動させる。その後、トラクタ1Aを手動操舵にて圃場内を移動させながら、任意の位置で舵切換スイッチ(登録スイッチ)52を操作することにより、走行基準ラインL1の始点P10及び走行基準ラインL1の終点P11の設定を行う(S10)。トラクタ1Aの記憶装置65には、走行基準ラインL1の始点P10及び走行基準ラインL1の終点P11を示す基準情報が記憶される(S11)。トラクタ1Aの通信装置66は、支援装置70の通信装置73と通信を行い、記憶装置65に記憶された基準情報、第1圃場特定情報及び時間情報を、通信装置73に送信する(S12)。
通信装置73が基準情報、第1圃場特定情報及び時間情報を受信すると、支援装置70は、第1圃場特定情報に基づいて、走行基準ラインL1の設定を行った圃場を割り出し、図5に示すように、割り出した圃場に対応付けて基準情報及び時間情報を作業データベース72に格納する(S13)。なお、第1圃場特定情報に基づく圃場の割り出しは、例えば、圃場の地図データに示された位置(緯度、経度)と、第1圃場特定情報に示された位
置(緯度、経度)とを比較し、第1圃場特定情報に示された位置が含まれる圃場を割り出す。圃場の割り出しは、一例であり、割り出す方法等は限定されない。
一方、作業を行うにあたって、トラクタ1Bを所定の圃場に移動させる。トラクタ1Bにおいて、例えば、運転席10の周囲に設けられた呼び出しボタン220を操作すると、トラクタ1Bの通信装置66は、支援装置70の通信装置73に接続し、支援装置70に対して基準情報の送信の要求(基準情報の要求)を行う(S14)。呼び出しボタン220は、上述したように、運転席10の周囲に設けたハードウェアボタンであってもよいし、表示装置45に表示したソフトウェアのボタンであってよいし限定されない。なお、通信装置73は、基準情報の要求を行う場合には、例えば、圃場名、トラクタ1Bが現在位置している車両位置などの圃場を特定する情報(第2圃場特定情報)を送信する。
支援装置70の通信装置73が基準情報の要求を受信すると、支援装置70は、第2圃場特定情報から圃場を割り出し、割り出した圃場に対応する基準情報を作業データベース72から抽出する(S15)。支援装置70は、作業データベース72から圃場に対応する基準情報を抽出すると、抽出した基準情報を、トラクタ1Bの通信装置66に送信する(S16)。トラクタ1Bの通信装置66が基準情報を受信すると、トラクタ1Bの第1制御装置60Aは、通信装置66が受信した基準情報から、当該トラクタ1Bにおける走行基準ラインL1を自動的に行う(S17)。つまり、図7に示すように、トラクタ1Bが圃場Aに位置している状態で、圃場Aに対応する基準情報AS1を通信装置66が受信すると、トラクタ1Bの第1制御装置60Aは、基準情報AS1で示された走行基準ラインL1を、圃場Aに対応する走行基準ラインL1として設定を行う。言い換えれば、トラクタ1Bにおいては、登録スイッチ(操舵切換スイッチ52)を操作しなくても、圃場Aに対応する走行基準ラインL1を設定することができる。トラクタ1Bにおいて、走行基準ラインL1を設定した後は、操舵切換スイッチ52を操作して自動操舵の開始の指令を行うことによって、走行基準ラインL1に基づいて走行予定ラインL2の設定を行うことができる。
なお、上述した実施形態では、トラクタ1Aで設定した基準情報を、支援装置70を介してトラクタ1Bに送信していたが、トラクタ1Bで設定した基準情報を、支援装置70を介してトラクタ1Aに送信してもよい。この場合は、トラクタ1Aとトラクタ1Bとを読み替えれば、それぞれの動作となるため、説明を省略する。
上述した実施形態では、トラクタ1Aの基準情報を、支援装置70を経由して、トラクタ1Bに送信していたが、トラクタ1Aの基準情報を、トラクタ1Bに直接送信してもよい。
図6Bは、トラクタ1Aからトラクタ1Bに基準情報を直接送信する場合の流れを示している。図6Bにおいて、S10及びS11は図6Bと同様である。
図6Bに示すように、トラクタ1Bの呼び出しボタン220が操作されると、トラクタ1Bの通信装置66は、トラクタ1Aの通信装置66に接続して、基準情報の要求を行う(S20)。
トラクタ1Aの通信装置66が基準情報の要求を受信すると、トラクタ1Aの第1制御装置60Aは、トラクタ1Aの記憶装置65に記憶された基準情報を読み出す(S21)。トラクタ1Aの通信装置66
は、読み出された基準情報をトラクタ1Bの通信装置66に送信する(S22)。トラクタ1Bの通信装置66が基準情報を受信すると、トラクタ1Bの第1制御装置60Aは、通信装置66が受信した基準情報から当該トラクタ1Bにおける走行基準ラインL1を自動的に行う(S23)
トラクタ(作業車両)1A、1Bは、ステアリングハンドル30による手動操舵と走行基準ラインL1に基づいてステアリングハンドル30の自動操舵とのいずれかで走行可能な車体3と、手動操舵を行っているときに、走行基準ラインL1を設定する登録スイッチと、登録スイッチによって設定された走行基準ラインL1に関する基準情報を記憶する記憶装置65と、他の作業車両に、記憶装置65に記憶された基準情報を送信する通信装置66と、を備えている。これによれば、登録スイッチによって設定した走行基準ラインL
1に関する基準情報を、他の作業車両に送信することができるため、他の作業車両は、走行基準ラインL1を設定する作業を行わなくても、走行基準ラインL1に基づいて自動操舵を行うことができる。即ち、走行基準ラインL1を設定した際の基準情報を簡単に共有化することができる。例えば、他の作業車両が、走行基準ラインL1を送信してきた作業車両と同じ圃場で作業する場合、他の作業車両では、走行基準ラインL1を省くことができる。
通信装置66は、他の作業車両から基準情報の送信が要求された場合に、他の作業車両に、基準情報の送信を行う。これによれば、他の作業車両が走行基準ラインを必要な時だけ、通信装置66から基準情報を得ることができ、基準情報を受信するための通信量を低減することができる。
登録スイッチは、走行基準ラインL1の始点及び終点を設定し、記憶装置65は、登録スイッチによって設定された始点及び終点を基準情報として記憶し、通信装置66は、他の作業車両に、記憶装置65に記憶された始点及び終点を送信する。これによれば、走行基準ラインL1の始点及び終点を基準情報として送信するため、基準情報の通信量が少なくて済み、通信量の低減を行うことができる。
トラクタ(作業車両)1A、1Bは、手動操舵において、登録スイッチが操作したときの測位装置40が測位した車体3の位置を始点とし、始点の次に登録スイッチが操作したときの測位装置40が測位した車体3の位置を終点とする制御装置を備えている。これによれば、測位装置40が測位した車体3の位置を用いて簡単に、走行基準ラインL1を設定することができる。
作業車両の支援システムは、ステアリングハンドル30による手動操舵と走行基準ラインL1に基づいてステアリングハンドル30の自動操舵とのいずれかで走行可能な車体3と、手動操舵を行っているときに走行基準ラインL1を設定する登録スイッチとを備えた第1作業車両(トラクタ1A)と、ステアリングハンドル30による手動操舵が可能な車体3を有する第2作業車両(トラクタ1B)と、を支援する作業車両の支援システムであって、第1作業車両(トラクタ1A)の登録スイッチによって設定された走行基準ラインL1に関する基準情報を記憶する記憶装置65と、第2作業車両(トラクタ1B)に、記憶装置65に記憶された走行基準ラインL1に関する情報を送信する通信装置66と、を備えている。これによれば、第1作業車両(トラクタ1A)で設定した走行基準ラインL1に関する基準情報を、第2作業車両(トラクタ1B)に送信することができるため、第2作業車両(トラクタ1B)は、走行基準ラインL1を設定する作業を行わなくても、走行基準ラインL1に基づいて自動操舵を行うことができる。即ち、第1作業車両(トラクタ1A)と第2作業車両(トラクタ1B)との間で走行基準ラインL1を設定した際の基準情報を簡単に共有化することができる。例えば、第1作業車両(トラクタ1A)と同じ圃場で、第2作業車両(トラクタ1B)が作業する場合、第2作業車両(トラクタ1B)では、走行基準ラインL1を省くことができる。
記憶装置65及び通信装置66は、第1作業車両(トラクタ1A)から走行基準ラインL1を受信可能なサーバに設けられ、サーバは、第2作業車両(トラクタ1B)から走行基準ラインL1の送信が要求された場合に、第2作業車両(トラクタ1B)に、走行基準ラインL1に関する情報の送信を行う。これによれば、第1作業車両(トラクタ1A)と第2作業車両(トラクタ1B)とが離れていて直接通信が行うことが難しい場合でもサーバを介して、第2作業車両(トラクタ1B)は安定的に走行基準ラインL1の取得を行うことができる。
[第2実施形態]
図8は、第2実施形態における作業車両の支援システムを示している。図8に示すように、作業車両の支援システムでは、自動操舵を行うことができるトラクタ1Aから、自動操舵を行うことができないトラクタ1C、即ち、走行基準ラインL1の設定を行うことができないトラクタ1Cに、基準情報を含む自動操舵情報を送信することができるシステムである。トラクタ1Cは、自動操舵機構37、操舵切換スイッチ(登録スイッチ)52及び自動操舵制御部200が設けられていないトラクタであり、手動操舵のみを行うことが
できるトラクタである。第1実施形態に示したトラクタ1Aにおいて、自動操舵機構37、操舵切換スイッチ(登録スイッチ)52及び自動操舵制御部200の構成を除けば、トラクタ1Cになるため、当該トラクタ1Cの説明を省略する。
トラクタ1Cの呼び出しボタン220が操作されると、トラクタ1Cの通信装置66は、トラクタ1Aの通信装置66に接続して、基準情報の要求を行う。トラクタ1Aの通信装置66が基準情報の要求を受信すると、トラクタ1Aの第1制御装置60Aは、トラクタ1Aの記憶装置65に記憶された基準情報を読み出し、トラクタ1Aの通信装置66は、読み出された基準情報を自動操舵情報としてトラクタ1Cの通信装置66に送信する。トラクタ1Cの通信装置66が基準情報を受信すると、トラクタ1Cの第1制御装置60Aは、基準情報を記憶装置65に記憶する。
トラクタ1Cの表示装置45は、トラクタ1Aから送信された基準情報を受信すると、当該トラクタ1Aで設定された走行基準ラインL1、走行基準ラインL1によって設定される走行予定ラインL2を表示する。図9Aに示すように、所定の操作を行うと、トラクタ1Cの表示装置45は、運転画面M1を表示する。運転画面M1には、基準情報によって示された走行基準ラインL1に対応する圃場H1と、走行基準ラインL1とが表示される。また、運転画面M1において、作業幅入力部67に作業幅W10が入力されると、走行基準ラインL1を作業幅W10だけシフトした走行予定ラインL2が自動的に表示される。運転画面M1には、トラクタ1Cの車体位置(測位装置40によって検出された位置)が、トラクタ1Cを示す図形D1と共に表示される。トラクタ1Cの車体位置が変化すると、運転画面M1の図形D1も車体位置に応じて移動する。
作業を行うにあたっては、運転者はトラクタ1Cを手動操舵により操作をしながら圃場H1を走行させる。このとき、運転者は、運転画面M1に表示されたトラクタ1Cを示す図形D1が、運転画面M1に表示された走行基準ラインL1及び走行予定ラインL2に一致するように、運転画面M1を見ながら操舵等を行う。このように、走行基準ラインL1の設定を行うことができないトラクタ1Cにおいても、トラクタ1Aで設定された走行基準ラインL1を用いて、走行基準ラインL1に沿うようにトラクタ1Cを操作することができる。
上述した実施形態では、トラクタ1Aからトラクタ1Cに直接、基準情報(自動操舵情報)を送信していたが、これに代えて、支援装置70を経由して、トラクタ1Aからトラクタ1Cに基準情報(自動操舵情報)を送信してもよい。支援装置70を経由してトラクタ1Aからトラクタ1Cに基準情報(自動操舵情報)を送信する流れは、図6Aに示したトラクタ1Bをトラクタ1Cに読み替えればよい。
上述した実施形態では、トラクタ1Aから基準情報を自動操舵情報として送信していたが、これに加えて、トラクタ1Aにて自動操舵を行ったときの当該トラクタ1Aの車体位置を、走行実績位置K1として自動操舵情報に含めて、トラクタ1Cに送信してもよい。この場合、図9Bに示すように、トラクタ1Cの表示装置45は、運転画面M1において、トラクタ1Aの基準情報から得た走行基準ラインL1と、走行実績位置K1とを表示する。
図9Bの運転画面M1である場合、運転者は、運転画面M1に表示されたトラクタ1Cを示す図形D1が、運転画面M1に表示された走行基準ラインL1及び走行実績位置K1に一致するように、運転画面M1を見ながら操舵及び走行を行う。したがって、トラクタ1Aの自動操舵における走行実績位置K1と同じようにトラクタ1Cを圃場H1にて走行させることができる。
第2作業車両(トラクタ1B)は、第1作業車両(トラクタ1A)で設定された走行基準ラインL1及び走行基準ラインL1によって設定された走行予定ラインL2を表示する表示装置45を備えている。これによれば、第2作業車両(トラクタ1B)は、走行基準ラインL1及び走行予定ラインL2のいずれかを見ながら走行することによって、第1作業車両(トラクタ1A)と同じラインに沿って作業を行うことができる。
第2作業車両(トラクタ1B)は、第1作業車両(トラクタ1A)において自動操舵を行ったときの少なくとも走行基準ラインL1と、走行基準ラインL1に基づいて走行した
走行実績位置とを表示する表示装置45を備えている。これによれば、第2作業車両(トラクタ1B)は、走行基準ラインL1及び走行実績位置を見ながら走行することによって、第1作業車両(トラクタ1A)と同じラインに沿って作業を行うことができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 :作業車両
1A :作業車両
1B :作業車両
3 :車体
30 :ステアリングハンドル
40 :測位装置
45 :表示装置
60 :制御装置
65 :記憶装置
66 :通信装置
73 :通信装置
AS1 :基準情報
K1 :走行実績位置
L1 :走行基準ライン
L2 :走行予定ライン
P10 :始点
P11 :終点

Claims (10)

  1. ステアリングハンドルによる手動操舵と走行基準ラインに基づいて前記ステアリングハンドルの自動操舵とのいずれかで走行可能な車体と、
    前記手動操舵を行っているときに、前記走行基準ラインを設定する登録スイッチと、
    前記登録スイッチによって設定された前記走行基準ラインに関する基準情報を記憶する記憶装置と、
    他の作業車両に、前記記憶装置に記憶された前記基準情報を送信する通信装置と、
    を備えている作業車両。
  2. 前記通信装置は、前記他の作業車両から前記基準情報の送信が要求された場合に、前記他の作業車両に、前記基準情報の送信を行う請求項1に記載の作業車両。
  3. 前記登録スイッチは、前記走行基準ラインの始点及び終点を設定し、
    前記記憶装置は、前記登録スイッチによって設定された始点及び終点を前記基準情報として記憶し、
    前記通信装置は、他の作業車両に、前記記憶装置に記憶された始点及び終点を送信する請求項1又は2に記載の作業車両。
  4. 前記手動操舵において、前記登録スイッチが操作したときの測位装置が測位した前記車体の位置を始点とし、前記始点の次に登録スイッチが操作したときの前記測位装置が測位した前記車体の位置を終点とする制御装置を備えている請求項3に記載の作業車両。
  5. ステアリングハンドルによる手動操舵と走行基準ラインに基づいて前記ステアリングハンドルの自動操舵とのいずれかで走行可能な車体と、前記手動操舵を行っているときに前記走行基準ラインを設定する登録スイッチとを備えた第1作業車両と、ステアリングハンドルによる手動操舵が可能な車体を有する第2作業車両とを支援する作業車両の支援システムであって、
    前記第1作業車両の前記登録スイッチによって設定された前記走行基準ラインに関する基準情報を記憶する記憶装置と、
    前記第2作業車両に、前記記憶装置に記憶された前記走行基準ラインに関する基準情報を送信する通信装置と、
    を備えている作業車両の支援システム。
  6. 前記記憶装置及び前記通信装置は、前記第1作業車両から前記基準情報を受信可能なサーバに設けられ、
    前記サーバは、前記第2作業車両から前記基準情報の送信が要求された場合に、前記第2作業車両に、前記基準情報の送信を行う請求項5に記載の作業車両の支援システム。
  7. 前記登録スイッチは、前記走行基準ラインの始点及び終点を設定し、
    前記記憶装置は、前記登録スイッチによって設定された始点及び終点を前記基準情報として記憶し、
    前記通信装置は、第2作業車両に、前記記憶装置に記憶された始点及び終点を送信する請求項5又は6に記載の作業車両の支援システム。
  8. 前記第2作業車両は、前記第1作業車両で設定された走行基準ライン及び前記走行基準ラインによって設定された走行予定ラインを表示する表示装置を備えている請求項5又は6に記載の作業車両の支援システム。
  9. 前記第2作業車両は、前記第1作業車両において自動操舵を行ったときの少なくとも前
    記走行基準ラインと、前記走行基準ラインに基づいて走行した走行実績位置とを表示する表示装置を備えている請求項5又は6に記載の作業車両の支援システム。
  10. 前記第1作業車両は、前記手動操舵において、前記登録スイッチが操作したときの測位装置が測位した前記車体の位置を始点とし、前記始点の次に登録スイッチが操作したときの前記測位装置が測位した前記車体の位置を終点とする請求項7に記載の作業車両の支援システム。
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