JP6627036B2 - 糞便臭抑制用フレグランス、それを用いたマイクロカプセル化フレグランス、糞便臭抑制機能付き繊維製品、糞便臭抑制用ペレット、マイクロカプセル化フレグランス噴霧スプレー及び糞便臭抑制用スプレー - Google Patents

糞便臭抑制用フレグランス、それを用いたマイクロカプセル化フレグランス、糞便臭抑制機能付き繊維製品、糞便臭抑制用ペレット、マイクロカプセル化フレグランス噴霧スプレー及び糞便臭抑制用スプレー Download PDF

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Description

この発明は、糞便臭抑制用フレグランス、それを用いたマイクロカプセル化フレグランス、糞便臭抑制機能付き繊維製品、糞便臭抑制用ペレット、マイクロカプセル化フレグランス噴霧スプレー及び糞便臭抑制用スプレーに関する。
特開2003−104824号公報
腫瘍等の手術により人工肛門を着装した場合、常時排出されるガスや臭気が問題になり、これを緩和する方法として、古くから人工肛門の排出口に特別に製造された袋やベルトなどを常時装着する方法が採用されている。しかし、厭な糞便臭やガスの完全なる除去はできず、人工肛門を装着している本人は勿論、その周辺の人達に対しても多大な迷惑と精神的な負担とをかけて生活しているのが現状である。また、これに限らず、介護用失禁パンツ、乳幼児用オムツやペット用として使用されるシートなども、糞便で汚れた場合は当然臭気が問題になる。排便後に発散する臭気に対しては、特に女性が嫌悪感を持っており、その悪臭を除去するために種々のマスキング剤が市販されているが、満足度は低いものである。
一般に、糞便臭など悪臭に対する消臭の手段としては、
(1)物理学的手法:悪臭の発生源を蓋などで空間的に遮蔽する。
(2)化学的手法:悪臭の発生元や悪臭の成分を分解する。
(3)悪臭を上回る強さで芳香成分を重畳し、相対的に悪臭を目立たなくさせる(いわゆる、マスキング効果)。
等の方法が知られている。しかし、(1)の方法は、悪臭発生源の遮蔽に完璧を期することが構造的に不可能な場合があり、悪臭の漏えいが避けがたいという問題がある。例えば、乳幼児用あるいは老人用のパンツ(おむつ)や犬猫用シートは、糞尿で汚れたときには新しいものと交換することになるが、汚れた使用済み品はゴミ箱やごみ袋に封入だけであり、隙間や穴から臭いが漏れ出してくる不具合は日常的に経験するところである。また、経済上の問題から、こうした製品は一定程度まで汚染が進行するまでは交換しないのが通常であるから、その間は悪臭を遮蔽することができず、問題を解決することができない。
また、紙おむつの類は、人体に装着するものであるから、第三者に対し常に完全に隔離する、といったことは不可能に近い。また、おむつを装着した状態で使用者が外出するシーンもしばしばみられるところであるが、この場合は、移動する先々で悪臭が漏えいし、当事者が精神的な負担を強いられることにもつながる。紙おむつには、腰回りや足の付け根と当接する部位に漏洩防止用の伸縮ギャザーが設けられているのが通常であるが、その密閉力には限界があり、また、通気性を有したおむつ素材を透過して漏れ出す悪臭は防ぐことができない。
また、同様の問題は、人工肛門造設者(いわゆる、オストメイト)においても発生している。具体的には、造設された人工肛門の排出口には、排出される糞便を回収するための袋(パウチ)が常時装着されるが、身体側に造設された人工肛門は交換が容易ではないため、回収用のパウチをもっぱら交換することになる。パウチの装着状態が不完全であると、糞便臭の漏洩が起こりやすくなる。また、パウチの交換を繰り返しているうちに、人工肛門側の装着用ベースが摩耗や破損を受け、パウチ装着口との嵌合密閉性が低下して、糞便臭がさらに漏れ出しやすくなることもある。人工肛門からの排便はオストメイトの意思とは無関係に恒常的に発生し、その排出を便意に基づいてコントロールすることもできないから、漏洩する糞便臭自体が引き起こす当事者及びその周囲への影響もさることながら、外出先等において、臭気発生に由来してオストメイトが被る精神的な負担は健常者の想像を超えたものがある。そこで、パウチの周囲をカバーで覆うとともに、紙おむつなどと同様に、そのカバーに芳香剤や消臭剤を付加し、糞便臭を抑制することも行われている。
いずれの場合も、糞便臭抑制の手法として採用されるのは前述の(2)や(3)の方法ということになる。しかし、(2)の化学的な手法の場合、糞便臭成分の完全な分解に時間がかかったり、あるいは分解反応が均一に進まなかったりすることで、効果が不十分となる場合があった。また、基本的に糞便臭を消去する方式なので、好みの問題はあるが芳香による爽快感が得られないという側面もある。
一方、(3)のマスキングによる方式は、強い芳香によって糞便臭をいわば無理やり目立たなくさせているに過ぎず、採用した芳香と糞便臭とが混ざり合った全体としての匂いは、必ずしも快適なものであるとは限らない。糞便臭とは、人間生活の営みと一体不可分に結び付いた、いわば誰でもそれとわかる特異な悪臭であり、無難に香る芳香の背後にも当該の臭気の存在が否応なしに自覚されてしまいやすい難点がある。
これは、芳香と糞便臭とが同時に存在しているにもかかわらず、両者があたかも水と油のようになじまないために、それぞれが分離して感じられてしまう、ということとも関係している。こういう状況において、糞便臭が全く感じられなくなるほど芳香を強めると、今度は、その強い芳香自体が不快感を招いてしまうことにもつながる。また、市販されているトイレ芳香剤等に採用されている香りの種別はすでに陳腐化して久しく、採用した香り自体がトイレを連想させ、使用者の潜在意識に刷り込まれている糞便臭の記憶を結果として呼び起こしやすい、という点も考慮すべきである。
このように、香りのレベルだけで悪臭を抑え込む方式では、香りを弱くすれば、わずかでもマスクしきれない糞便臭が不快感を呼び起こし、逆に香りを強めれば、その香り自体が不快となるジレンマに陥る。また、トイレ芳香剤等の陳腐化した芳香イメージが糞便臭と心理的に結合しているという状況は、香りの強弱だけでは打破することのできない本質的な課題でもある。
ここで、課題解決のために考慮すべき先行技術への視野を、一旦糞便臭を離れて悪臭全体に広げてみた場合、特許文献1に注目すべき内容が開示されている。当該技術は、体臭抑制にかかるものであり、具体的には、体臭の原因物質と言われている2−ノネン−1−アールをカシスグリーンの香りに包み、良い匂いに転換するというものである。該効果の特徴的な点は、「体臭」という悪臭と調和する香料を選択し、悪臭を強引に抑え込むのではなく、最終的にイメージする「良い香り」の構成要素の一つとして悪臭を取り込んでしまうという点にある。文献中には、当該効果が「ハーモナージュ効果」と呼称されており、これを利用したシャンプー、リンス、ボディーソープ及び石鹸等が製造され、販売されている。
特許文献1においては、段落0004に記載されているごとく、こうしたハーモナージュ効果を享受するために「ある特定の香料を単独で」採用することも、選択肢の一つとして許されている。しかしながら、体臭と調和する単独の香料を探し当てるには、無数に存在する香料群をいわばしらみつぶしに探索する必要があり、香料処方を確立するために多大な労力とコストを要する問題がある。また、同文献の段落0004には、複数の香料を組み合わせて採用する可能性が示唆されているが、この場合は、香料が複数化する分、香料処方の確立がさらに困難となることは自明である。その本質は、体臭とのハーモナージュ効果を実現するために必要な香料処方の設計思想が該文献に開示されていない点にある。
さらに、特許文献1が開示するのは体臭の抑制に効果を有する香料処方のみであって、本明細書が課題として掲げる糞便臭の抑制、特に、ハーモナージュ効果に基づく糞便臭抑制に有効な香料処方は全く開示されていない。
そもそも特許文献1では、段落0011においてマスキング効果は「変臭と拮抗し、その臭気を感じにくくさせる効果」として定義され、ハーモナージュ効果は「変臭とうまく調和し、不快とは感じさせなくする効果」として定義されている。前述のごとく、変臭(悪臭)を強いレベルの芳香で抑え込む(マスキング)のではなく、変臭と調和して「良い香り」の構成要素の一つとして取り込んでしまうことがハーモナージュ効果の本質である。これに鑑みれば、変臭に対して「拮抗」することと「調和」することとは全く相反する作用であり、マスキング効果では解決できない変臭の抑制手段としてハーモナージュ効果の存在意義がある。ところが、特許文献1においては、表1及び表2にて肯定的な評価結果が示されている香料処方のほとんどすべてにおいて、本来相容れないはずのマスキング効果とハーモナージュ効果とが同時に達成されており、技術的に矛盾している。また、開示されている処方の各成分がハーモナージュ効果の発現にあって、どのように作用しているのかについても、何一つ言及されていない。
本発明の課題は、糞便臭を香り構成要素の一つとして取り込むとともに、これを従来の芳香剤等では実現できなかったハイグレードな香気に転換することができ、さらに香料処方の組み立ても容易な糞便臭抑制用フレグランスと、それを用いたマイクロカプセル化フレグランス、糞便臭抑制機能付き繊維製品、糞便臭抑制用ペレット、マイクロカプセル化フレグランス噴霧スプレー、及び糞便臭抑制用スプレーを提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の糞便臭抑制用フレグランスは、
フローラル系香気を有する基調香料成分と、
動物臭系又は油脂系の香気を有する動物性香料からなり、基調香料成分に基づくフローラル系香気を人肌臭と調和する向きに変調させて変調植物系香気となす変調香料成分と、
糞便臭系の臭気を有する動物性香料からなり、変調植物系香気をさらに強調して香らせる残部をなす強調香料成分と、からなる植物系身体用フレグランスの目標処方から、強調香料成分のみを除外した差分処方に従い調合され、該差分処方が、10質量%以上90質量%以下の基調香料成分と、1質量%以上60質量%以下の変調香料成分とからなり、
目標処方に従う植物系身体用フレグランスよりも単独では変調植物系香気が弱まって香る一方、糞便臭系の悪臭が重畳されたとき、該糞便臭系の悪臭を強調香料成分の代替成分として取り込むことにより、変調植物系香気が強調されて香ることを特徴とする。
上記本発明の糞便臭抑制用フレグランスにおいては、フローラル系香気を有する基調香料成分を使用し、糞便臭が重畳されたときの最終的な香りを、フローラル(花)の香りを軸として組み立てる思想を有する。本発明者らは、フローラル系の香りそのものは糞便臭とは直接なじまず分離して香り易いものであり、糞便臭抑制に際してもマスキング効果にとどまるケースが多いことを、調香等を通じた長年の経験から把握していた。他方、フローラル系の香りは、香水など人肌に直接適用するフレグランスの主要成分としても多用されているが、人体用の香水として人肌臭との調和を促進するとともに、香りに深みと奥行きを与えるために、動物臭系又は油脂系の香気を有する動物性香料を添加することが有効である。そして、より強烈な動物系臭気成分、具体的には、シベット(ジャコウネコ分泌物から抽出される)など、単独では糞便臭に極めて類似の臭気を有した動物性香料が適量加わった場合に、フローラル系の香気は、上記のように人肌臭と調和するように変調されている場合に限って、不思議なことに、まるで鼻の奥底から持ちあがるように大幅に強調され、フローラル系香料の濃度を単に高めた場合とは異なる、濃厚かつ優雅で高貴な香りへと変貌する。
そこで、本発明者らは、上記フローラル系香気を有する基調香料成分と、動物臭系又は油脂系の香気を有する動物性香料からなる変調香料成分と、糞便臭系の臭気を有する動物性香料からなる強調香料成分とにより組み立てられた植物系身体用フレグランスの処方を目標処方としてとらえた場合、この最後の糞便臭系の強調香料成分と、本発明の抑制対象である本物の糞便臭との間には相互置換性があるのではないかと考えた。そこで、上記の目標処方からあえて強調香料成分のみを除外した差分処方に基づき香料を調合し、これを糞便臭系の悪臭に重畳してみたところ、目標処方に従い正規に調合されたフレグランスとほぼ同質の優雅で高貴な香りに転換されることを見出して、本発明を完成するに至ったものである。
すなわち、本発明の糞便臭抑制用フレグランスは、もとになった目標処方に基づく植物系身体用フレグランスと比較すれば、強調香料成分が除外されている分、単独では変調植物系香気が弱まって香る。しかし、これに糞便臭系の悪臭が重畳されると、該糞便臭系の悪臭が強調香料成分の代替成分として取り込まれ、目標処方に従い正規に調合されたフレグランスと同様に変調植物系香気が強調されて香る。その結果、糞便臭を、基調香料成分が有するフローラル系の香気よりもさらに奥深く優雅で高貴な香りに転換する形で抑制することができる。
この作用・効果にあって重要なのは、単独では動物臭系又は油脂系の香気を有する変調香料成分が、人肌に対する香りとしての親和性とフローラル系香気との融合性との双方に優れており、結果として、同じ動物系の臭気である糞便臭とも無理なくなじむ性質を有している点にある。その結果、変調香料成分は、あたかも水と油をなじませる界面活性剤のごとく、本来は互いに分離しやすいフローラル系香気と糞便臭との仲立ちをし、結果的にこの3者の香りを渾然一体に導いて、フローラル系香気単独では到底達成できない異質でハイグレードな香りを現出するのに本質的な貢献をする。そして、糞便臭に重畳されたときに最終的に得られる香りは、トイレ芳香剤等で陳腐化しているフローラル系香気との質としての隔たりが非常に大きい。その結果、潜在意識として当事者に刷り込まれている糞便臭の記憶も呼び起こされにくい利点がある。
そして、上記の香料の処方は、目標処方として、香りの芳香性がそれぞれ明確な3つの成分、すなわち、フローラル系香気の基調香料成分と、動物臭系又は油脂系の香気を有する変調香料成分と、糞便臭系の臭気を有する強調香料成分とをベースに最終的な香りのイメージを組み立て、そこから強調香料成分のみを抜いて差分処方を得るようにすればよい。すなわち、採用するフローラル系香気自体が、単独で糞便臭との調和性に優れているかどうかをそれほど深く意識せずとも、簡単に香料処方を確立できる点も重要である。その結果、特許文献1のごとく、糞便臭と調和する単独の香料ないし複数香料の組み合わせをしらみつぶしに探索する必要がなくなり、香料開発の手間とコストを大幅に削減することができ、また、採用可能なフローラル系香気の種別、ひいては最終的に得られる(糞便臭に重畳されたときの)香りのバリエーションも大幅に増やすことができる。
次に、本発明においては、差分処方は、フローラル系香気をグリーン系又はハーブ系にシフトさせる向きに調整する調和香料成分をさらに含むものであり、10質量%以上90質量%以下の基調香料成分と、調和香料成分によりグリーン系又はハーブ系(スパイス系を概念として含む)にシフトしたフローラル系香気を人肌臭と調和する向きに変調させる1質量%以上60質量%以下の変調香料成分と0.1質量%以上75質量以下の調和香料成分とからなるものとして設定できる。このような調和香料成分によりフローラル系香気をグリーン系又はハーブ系にシフトさせておくことにより、動物系の変調香料成分とフローラル系香気との融合性を大幅に高めることができる。その結果、糞便臭が重畳されたときの最終的な香りは一層奥行きを増し、トイレ芳香剤などの糞便臭とリンクした安価なフローラル系香気との、質としての隔たりも一層拡大できる。
変調香料成分及び調和香料成分とフローラル(花)系香気とが融合した最終的な香りは、各香料の配合比率に応じて、ベースとなった花の香りを容易に識別できる場合もあるし、花の香りからは隔たった香りとなる場合もある。例えば後述する森林調の香りや草原調の香りとすることもできるし、花の香りをベースとしつつも清潔でさわやかな石鹸調の香りなどを現出することもできる。
なお、差分処方を構成する基調香料成分、変調香料成分及び調和香料成分の好ましい配合割合は、目標とする香りの、採用する香料の種別や香気の強さによって大きく変化し、例えば、重量含有比率においては少量しか含有されない香料成分が、当該の処方にて他の成分よりも香調としては強く感じられることもありえる。このことも踏まえた上で、各成分の好ましい配合割合は以下の通りである。
基調香料成分:10質量%以上90質量%以下、望ましくは25質量%以上90質量%以下
変調香料成分:1質量%以上60質量%以下、望ましくは3質量%以上58質量%以下
調和香料成分:省略することも可能。望ましくは、0.1質量%以上75質量以下、より望ましくは0.2質量%以上13質量%以下
差分処方において変調香料成分は、具体的にはムスク調香料、アンバー調香料及び皮革臭系香料(例えば、カストリウム調香料など)の1種又は2種以上からなるものとして構成できる。本発明者らは、こうした変調香料成分を採用する場合、目標処方では、糞便臭に極めて類似した香調を持つシベットを強調香料成分として使用したときに、差分処方が有する変調植物系香気が極めて顕著に強められることを経験している。そして、この差分処方に基づくフレグランスを糞便臭に重畳すれば、シベットを用いた場合の目標処方に基づくフレグランスとほぼ同等の上質な香調を得ることができ、糞便臭抑制効果が顕著である。この効果は、ムスク調香料が最大含有成分として配合されるように変調香料成分を構成した場合に著しい。この場合、基調香料成分は、基調香料成分が、ジャスミン調香料、ミューゲ調香料、バルサム調香料、リリー調香料、ローズ調香料、バイオレット調香料及びライラック調香料の1種又は2種以上からなるものを使用するのが好適である。
この場合、上記のようなムスク調香料、アンバー調香料及び皮革臭系香料の1種又は2種以上からなる変調香料成分は、フローラル系香気をグリーン系又はハーブ系にシフトさせる調和香料成分との適合性が特に高い。すなわち、グリーン系又はハーブ系にシフトしたフローラル系香気は、上記の変調香料成分により、人肌臭と調和させる効果が特に高められる。該効果は、調和香料成分において、グリーン系又はハーブ系香料以外に、さらに柑橘系香料あるいはウッディ系香料(アーシー調香料を概念として含む)が配合されている場合により顕著となる。
差分処方において、フローラル系香気をハーブ系ないしグリーン系にシフトさせる向きに調整する調和香料成分を採用した場合、上記の変調香料成分との併用により、最終的な香気を純粋なフローラル系から隔たった種々の好ましい香りへと変貌させることができる。以下に、その具体的な構成を例示するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
差分処方を以下のように構成することで、得られる変調植物系香気を草原調香気とすることができる。
基調香料成分:合計50質量%以上75質量%以下である。20質量%以上35質量%以下のジャスミン調香料が最大含有成分として配合されるとともに、リリー調香料、ローズ調香料、ミューゲ調香料及びバルサム調香料との4成分が合計21質量%以上40質量%以下となり、かつ、それら4成分の合計含有量がジャスミン調香料の含有量よりも多くなるように配合される。
調和香料成分:合計10質量%以上16質量%以下である。ハーブ系香料とウッディ系香料と柑橘系香料とが、それら3成分の任意の2成分の合計が残余成分の含有量を下回らないように配合される。
変調香料成分:合計10質量%以上20質量%以下である。8質量%以上20質量%以下のムスク調香料が最大含有成分となるように配合される。
こうして得られる草原調香気は、具体的には、明るくすがすがしい風の雰囲気を感じさせ、幾分青臭い草の香りの中にも花の甘さが溶け合った陽性の香りと表現することもできる。当然、その草原調の香りは、本来的にはフローラル(花)系の下地を有しつつ動物系の変調香料成分により奥行きと深みが加わった気品の高いものである。そして、糞便臭が重畳された場合も香りのバランスは崩れず安定であり、一部糞便臭に由来した香気であるとは直ちには信じがたいほどである。
上記の処方にて草原調の香気を得る上でのポイントは、特定の花の香りが飛び出さないよう、ジャスミン調香料をベースとしつつ、さらにリリー調、ローズ調、ミューゲ調及びバルサム調を加えた少なくとも5つの花の香りがブレンドされること、そして、ムスク調の変調香料成分との調和を取るために、ハーブ系香料及びウッディ系香料に加え、柑橘系香料が調和香料成分として併用される点である。柑橘系香料として、ライム調香料とベルガモット調香料とを配合することが特に好ましい。また、調和香料成分としては、これ以外のフルーティー系香料(例えば、アップル調香料など)を配合することも可能である。
草原調香気を得る上で望ましい各成分の配合割合は、例えば次の通りである。
基調香料成分:50質量%以上75質量%以下(ジャスミン調香料:20質量%以上35質量%以下、リリー調香料、ローズ調香料、ミューゲ調香料及びバルサム調香料との4成分合計:21質量%以上40質量%以下)。
調和香料成分:10質量%以上16質量%以下。
変調香料成分:10質量%以上20質量%以下(ムスク調香料:8質量%以上20質量%以下)。
差分処方を以下のように構成することで、得られる変調植物系香気を森林調香気とすることができる。
基調香料成分:合計25質量%以上45質量%以下である。12質量%以上30質量%以下のジャスミン調香料が最大含有成分として配合されるとともに、次いで含有量の多い成分として5質量%以上15質量%以下のリリー調香料が配合される。
調和香料成分:合計7質量%以上20質量%以下である。ハーブ系香料とウッディ系香料とグリーン系香料とが、それら3成分の任意の2成分の合計が残余成分の含有量を下回らないように合計で2質量%以上5質量%以下配合されるとともに、それらハーブ系香料とウッディ系香料とグリーン系香料との合計よりも多い5質量%以上15質量%以下の柑橘系香料を含有する。
変調香料成分:35質量%以上68質量%以下である。25質量%以上45質量%以下のムスク調香料を最大含有成分として、さらに10質量以上30質量%以下のアンバー調香料を含有し、かつ合計が基調香料成分よりも多くされる。
こうして得られる森林調香気は、具体的には、前述の草原の香りとは対照的に、葉っぱや樹木などを連想させるとともに、茂った森のやや薄暗いトーンの中でウェットな瘴気を感じさせるやや重厚な香りとも形容すべきものである。前述の草原調の香りと同様に、フローラル(花)系の下地を有しつつ動物系の変調香料成分により奥行きと深みが加わり、糞便臭が重畳された場合の香りのバランスも良好で、一部糞便臭に由来した香気であることを全く忘れさせる内容となる。
上記の処方にて森林調の香気を得る上でのポイントは、ジャスミン調香料をベースとして、これに相当量のリリー調の香りがブレンドして、草原調の場合よりは個性的な基調を形成しておき、さらに、グリーン系を必須とする調和香料成分と、さらに、沈んだ香調のアンバー調香料を必須配合することで深い森林の瘴気を演出している点にある。また、グリーン系香料の青臭さが過度に飛び出さないよう、グリーン系香料は、これと拮抗する含有量のハーブ系香料及びウッディ系香料と共配合されるとともに、ここでも柑橘系香料が併用される。柑橘系香料としては、レモン調香料、ライム調香料及びベルガモット調香料を配合することが望ましい。
森林調香気を得る上で望ましい各成分の配合割合は、例えば次の通りである。
基調香料成分:25質量%以上45質量%以下(ジャスミン調香料:12質量%以上30質量%以下、リリー調香料:5質量%以上15質量%以下)。
調和香料成分:7質量%以上20質量%以下(ハーブ系香料、ウッディ系香料及びグリーン系香料の合計:2質量%以上5質量%以下、柑橘系香料:5質量%以上15質量%以下)
変調香料成分:35質量%以上68質量%以下(ムスク調香料:25質量%以上45質量%以下、アンバー調香料:10質量以上30質量%以下)。
差分処方を以下のように構成することで、得られる変調植物系香気を石鹸調香気とすることができる。
基調香料成分:ジャスミン調香料及びローズ調香料の双方が、そのいずれかが最大含有成分となるように合計で30質量%以上75質量%以下配合され、かつ、バイオレット調香料とライラック調香料との少なくともいずれかが合計で2質量%以上15質量%以下配合される。
変調香料成分:2質量%以上25質量%以下であり、ムスク調香料又はアンバー調香料が最大含有成分として配合される。
石鹸はもともと油脂が基本原料であり、人肌に適用することを前提に古くから花の香りをベースに着香する工夫がなされてきた。その結果、油脂と花が混ざり合った香りのベースが石鹸のにおいを連想させるものとして広く定着してきている背景があり、特にジャスミン調香料やローズ調香料が石鹸用の香料としてなじみ深いものとなっている。この場合、花の香りそのものは持続性が短いので、花の香りが消散した後は石鹸の場合はどうしても油脂系の重い匂いが残りやすい。そこで、その油脂的な残り香を抑えるため、ムスクやアンバーなど持続性の高い香料(変調香料成分:ラストノート系)が配合されて、一般に認識される石鹸臭のイメージが形成されるのである。この場合、花の香りを際立たせるには、個性的な調和香料成分の含有量をなるべく抑えつつ、ムスクやアンバーからなる変調香料成分との親和性を高めることが有効であり、ハーブ系の香りの要素も備えたフローラル系香料として、バイオレット調ないしラベンダー調の香料が基調香料成分に必須に配合される点が特徴的である。
基調香料成分としては、香りに甘みを持たせるために、リリー調香料及びミューゲ調香料の少なくともいずれかをさらに配合することも可能である。また、調和香料成分として、ハーブ系香料とウッディ系香料との少なくともいずれかを配合することももちろん可能である。この場合、ハーブ系香料とウッディ系の香りが鋭くなりすぎないようにしたい場合は、調和香料成分として、柑橘系香料をさらに配合しておくとよい。
石鹸調香気を得る上で望ましい各成分の配合割合は、例えば次の通りである。
基調香料成分:65質量%以上90質量%以下(ジャスミン調香料とローズ調香料の合計:30質量%以上75質量%以下(これらの一部、例えば20質量%までを、リリー調香料及びミューゲ調香料の少なくとも一方にて置換可能)、バイオレット調香料とライラック調香料の合計:2質量%以上15質量%以下)。
調和香料成分:15質量%以下(省略することも可能)
変調香料成分:2質量%以上25質量%以下。
以下、本発明に使用可能な具体的な香料成分について以下に列挙するが、これらに限定されるものではない。
ジャスミン調香料は、例えば、酢酸ベンジル、2−n−ヘキシル−3−フェニル−2−プロペナール(α−ヘキシルシンナミックアルデヒド)、ジヒドロジャスモン酸メチル(商品名:MDJスーパー)、ジャスモン酸メチル、3−メチル−2−(シス−2−ペンテン−1−イル)−2−シクロペンテン−1−オン(シスジャスモン)、3−フェニルプロピオンアルデヒド(ヒドロシンナムアルデヒド)、ギ酸ベンジル、2−n−ペンチル−3−フェニルプロペナール(ジャスミンアルデヒド)、プロピオン酸ベンジルなどから選ばれるものを単独で、もしくは2種以上を組み合わせて使用することができる。
ミューゲ調香料は、4−メチル−2−(2−メチルプロピル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−オール(商品名:フロロール)、β−(p−tert-ブチルフェニル)-α-メチルプロピオンアルデヒド(商品名:リリアール)、2−メチル−3−(p−イソプロピルフェニル)プロピオンアルデヒド(シクラメンアルデヒド)、3,7−ジメチル−1,7−オクタンジオール(ヒドロキシシトロネロール)、3,7−ジメチル−7−ヒドロキシオクタナール(ヒドロキシシトロネラール)、4(3)−(4−ヒドロキシ−4−メチルペンチル)−3−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド(リラール)、3,7−ジメチル−3−オクタノール(テトラヒドロリナロール)、4−(1−メチルエチル)シクロヘキサンメタノール、イソソルビドなどから選ばれるものを単独で、もしくは2種以上を組み合わせて使用することができる。
バルサム調香料は、サリチル酸n−ヘキシル、3−フェニル−1−プロパノール(ヒドロシンナミルアルコール)、ベンゾインレジノイド、ケイ皮酸ベンジル、ケイ皮酸、バルサムペルーあるいはバルサムトルーなどから選ばれるものを単独で、もしくは2種以上を組み合わせて使用することができる。
リリー調香料は、3,7−ジメチル−1,6−オクタジエン−3−オール(リナロール:ミューゲ調として使用されることもある)、酢酸3,7−ジメチル−1,6−オクタジエン−3−イル(酢酸リナリル)及び3,7−ジメチル−1,6−ノナジエン−3−オール(エチルリナロール)などから選ばれるものを単独で、もしくは2種以上を組み合わせて使用することができる。
ローズ系香料は、β-フェニルエチルアルコール(商品名:ローズP)、3,7−ジメチル−6−オクテン−1−オール(シトロネロール)、シス−3,7−ジメチル−2,6−オクタジエン−1−オール(ネロール)、トランス−3,7−ジメチル−2,6−オクタジエン−1−オール(ゲラニオール)、4−メチル−2−(2−メチル−1−プロペニル)ヘトラヒドロ−2H−ピラン(ローズオキサイド)、3,7−ジメチルオクタノール(テトラヒドロゲラニオール)、3−メチル−5−フェニル−1−ペンタノール(フェノキサノール)、1−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセニル)−2−ブテン−1−オン(β−ダマスコン)、フェニル酢酸β−フェニルエチル、酢酸デシル、安息香酸ゲラニル、酢酸2−フェニルエチル、酢酸3,7−ジメチル−6−オクテン−1−イル(酢酸シトロネリル)、酢酸トランス−3,7−ジメチル−2,6−オクタジエン−1−イル(酢酸ゲラニル)、酢酸シス−3,7−ジメチル−2,6−オクタジエン−1−イル(酢酸ネリル)、プロピオン酸ゲラニル、ギ酸β−フェニルエチル、ギ酸トランス−3,7−ジメチル−2,6−オクタジエン−1−イル(ギ酸ゲラニル)、ギ酸シトロネリル、フェニル酢酸イソブチル、ベンゾフェノン、酪酸ゲラニル、n−ノニルアルコール、ゼラニウム油、ダマスクバラ花油、センチフォーリアバラ花油などから選ばれるものを単独で、もしくは2種以上を組み合わせて使用することができる。
ライラック調香料は、ジメチルベンジルカルビノール、1−メチル−4−イソプロピル−1−シクロヘキセン−8−オール(α−テルピネオール)などから選ばれるものを単独で、もしくは2種以上を組み合わせて使用することができる。
バイオレット調香料は、4−(2,6,6−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−イル)−3−ブテン−2−オン(α−ヨノン)、4−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセン−1−イル)−3−ブテン−2−オン(β−ヨノン)、メチルヨノンなどから選ばれるものを単独で、もしくは2種以上を組み合わせて使用することができる。
また、その他のフローラル系香料として、下記のようなものも単独で、もしくは2種以上を組み合わせて使用可能である。
サリチル酸シス−3−ヘキセニル、3−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−2−メチルプロパナール(商品名:ヘリオナール)、酢酸6,6−ジメチルビシクロ[3.1.1]−2−ヘプト−2−エン−2−エチル(酢酸ノピル)、3,4−メチレンジオキシベンズアルデヒド(商品名:ヘリオトロピン)、酢酸p−tert−ブチルシクロヘキシル、酢酸3−シクロヘキセン−1−メチル(酢酸テルピニル)、4−(2,2−ジメチル−6−メチルシクロヘキシル)−3−メチル−3−ブテン−2−オン、フェニル酢酸メチル、ジフェニルエーテル、9−ドデカン−1−オール、5−ヒドロキシイソプロピル−2−メチル−2−ビニルテトラヒドロフラン、テトラヒドロ−2,2,6−トリメチル−6−ビニルピラン−3−オール(リナロールオキサイド)、デカン酸エチル、1,3,4,6,7,8a,−ヘキサヒドロ−1,1,5,5−テトラメチル−2H−2,4a−メタノナフタレン8(5H)−オン、2,6−ジメチル−2−ヘプタノール、9−デセン−1−オール(商品名:トレパノール)、ベンジルアルコール、安息香酸シス−3−ヘキセニル、3,7−ジメチル−6−オクテン−3−オール(ジヒドロリナロール)、p−クレゾール、ベンズアルデヒド、p−メンタン−3−オン、安息香酸イソブチル(あやめ調)、α−イロン(あやめ,バイオレット調)、オイゲノール(チョウジ調)、メチルオイゲノール(チョウジ調)、酢酸シンナミル(ヒヤシンスに類似した花調)、シンナミルアルコール(ヒヤシンス調)、スチロール(ヒヤシンス調)、フェニルアセトアルデヒド(ヒヤシンス様の花調)、アニスアルデヒド(ミモザ調)、アセトナフトン(オレンジ花調)、アセトフェノン(オレンジ花調)、ベンジリデンアセトン(スイートピー調)、p−メチルアセトフェノン、メチルヘキシルケトン、ヘリオトロピン(ヘリオトロープの花臭)、p−クレゾールメチルエーテル(花調)、ラウリルアルコール(脂肪臭を伴う花調)、ネロリドール(微木香,花調)、アンスラニル酸メチル(橙花ないし甘いブドウ調)、2−エトキシナフタレン(柑橘花調)、2−メトキシナフタレン(ネロリ調)、ジフェニルオキシド(ゼラニウム調)、カモミールローマン油。
ハーブ系香料(スパイス系を含む)は、1,2−ジメトキシ−4−(1−プロペニル)ベンゼン(イソオイゲノール)、ドデカヒドロ−3a,6,6,9a−テトラメチルナフト[2.1−b]フラン(アンブロキサン)、1−(5,5−ジメチルシクロヘキセン−1−イル)−4−ペンテン−1−オン(ダイナスコン)、4−アリル−2−メトキシフェノール、ギ酸α,3,3−トリメチルシクロヘキサンメチル(アフェルマート)、グァイアックウッド、ナツメグ油、ユーカリ油、ラベンダー油、アネトール(アニス調)、エストラゴール(アニス調)、dーカルボン(キャラウェー調)、ペリラアルデヒド(シソ調)、4−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)−2−ブタノン(ジンジャー調)、l−メントール(ハッカ調)、エチルバニリン(バニラ調)、バニリン(バニラ調)、クミンアルデヒド(スパイシー調)、サフロール(スパイス調)、イソチオシアン酸アリル(マスタード調)、d−プレゴン(ミント調)、l−メントン(ミント調)、イソサフロール(甘いスパイス調)などから選ばれるものを単独で、もしくは2種以上を組み合わせて使用することができる。
グリーン系香料は、酢酸シス−3−ヘキセニル、シス−3−ヘキセノール、ジメチルテトラヒドロベンズアルデヒド(トリプラール)、p−エチル−2,2−ジメチルヒドロシンナムアルデヒド(商品名:フロラロゾン)、安息香酸エチル、酢酸ボルニル、ファルネソール、d−α−ピネンなどから選ばれるものを単独で、もしくは2種以上を組み合わせて使用することができる。
ウッディ系香料(アーシー調を含む)は、3,3−ジメチル−5−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテン−1−イル)−4−ペンテン−2−オール(商品名:ポリサントール)、2−メチル−4−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテン−1−イル)−2−ブテン−1−オール(商品名:サンタリノール)、オリバナム油、パチョリ油などから選ばれるものを単独で、もしくは2種以上を組み合わせて使用することができる。
フルーティー調香料は、2−メチル−1,3−ジオキソラン−2−酢酸エチル、(商品名:フルクトン)、酢酸2−tert−ブチルシクロヘキシル、酢酸3−メチル−2−ブテニル、酪酸イソアミル、カプリル酸エチル、トリシクロ[5.2.1.02.6]デカン−2−カルボン酸エチルなどから選ばれるものを単独で、もしくは2種以上を組み合わせて使用することができる。
アルデヒド調香料としては、n−ヘキサナール、n−ヘプタナール、n−オクタナール、n−ノナナール、n−デカナール、n−ウンデカナールなどから選ばれるものを単独で、もしくは2種以上を組み合わせて使用することができる。
ラクトン調香料としては、クマリン、γ−ヘキサラクトン、γ−ヘプタラクトン、δ−ヘプタラクトン、γ−オクタラクトン、δ−オクタラクトン、γ−ナノラクトン、δ−ナノラクトン、γ−デカラクトン、δ−デカラクトン、γ−ウンデカラクトン、δ−ドデカラクトンなどから選ばれるものを単独で、もしくは2種以上を組み合わせて使用することができる。
柑橘系香料は、2,6−ジメチル−7−オクテン−2−オール(ライム調、ジヒドロミルセノール)、3,7−ジメチル−2,6−オクタジエン−1−アール(レモン調、シトラール)、ライム油、ベルガモット油(天然ベルガモット)、レモン油、オレンジ油、リモネン(オレンジ,レモン調)、オクチルアルデヒド(オレンジ調)、ジフェニルメタン(オレンジ調)、メチルヘプテノン(グリーン,果実調)、ゲラニアール(レモン調)、ジペンテン(レモン調)、α−テルピネン(レモン調)、ネラール(レモン調)、ロジナール(柑橘調)、デシルアルデヒド(脂肪臭を伴う柑橘調)などから選ばれるものを単独で、もしくは2種以上を組み合わせて使用することができる。
動物臭系香料は、典型的にはムスク調香料ができる。すなわち、ムスク又はその合成品、具体的には、シクロペンタデセノライド(商品名:ハバノライド)、1,3,4,6,7,8−ヘキサヒドロ−4,6,6,7,8,8−ヘキサメチルシクロペンタ−γ−2−ベンゾピラン(商品名:ガラクソリド)、1−(5,6,7,8−テトラヒドロ−3,5,5,6,8,8−ヘキサメチル−2−ナフタレニル)エタン−1−オン(商品名:トナライド)、エチレンブラシレート(商品名:ムスクT)、4,4a,5,9b−テトラヒドロインデノ[1.2−d]−1,3−ジオキシン(商品名:インドフロール)、2−[1−(3,3−ジメチルシクロヘキシル)エトキシ]−2−メチルプロピオン酸1−プロピル(商品名:ヘルベトライド)、ω−ペンタデカノラクトン(商品名:アンブレットリド)、ω−ヘキサデセンラクトン(商品名:エギザルトリド)、エキサルトン、2,4,6−トリニトロ−1,3−ジメチル−5−tert−ブチルベンゼン(商品名:ムスクキシロール)、2,6−ジニトロ−3,5−ジメチル−4−tert−ブチルアセトフェノン(商品名:ムスクケトン)、3−メチルシクロペンタデカノン(商品名:ムスコン)などから選ばれるものを単独で、もしくは2種以上を組み合わせて使用することができる。
アンバー調香料は、アンバー又はその合成品、具体的には、2,3,8,8−テトラメチル−1,2,3,4,5,6,7,8−オクタヒドロ−2−アセトナフテン(商品名:イソ・イー・スーパー(アンバー・フルール))、安息香酸イソアミル(アンバー臭)、メチルノニルアセトアルデヒド(アンバー臭)などから選ばれるものを単独で、もしくは2種以上を組み合わせて使用することができる。
皮革臭系香料としては、カストリウムもしくはその合成品、イソブチルキノリンなどから選ばれるものを単独で、もしくは2種以上を組み合わせて使用することができる。いずれの香料もジプロピレングリコール、安息香酸ベンジル、エタノールなどの溶剤で希釈されたものを用いても良い。
次に、本発明の糞便臭抑制用フレグランスを用いた種々の応用発明について説明する。
その第一は、上記本発明の糞便臭抑制用フレグランスを芯材とし、排泄物(糞便と接触すると糞便臭抑制用フレグランスが流出するように該芯材を封入するカプセル壁材を有することを特徴とするマイクロカプセル化フレグランスである。このようなマイクロカプセル化フレグランスは、カプセル壁材にフレグランスが封入されていることで、常時はフレグランスの揮発が抑制され、臭気抑制能力を長期にわたって温存することができる。そして、ひとたび排泄物と接触すればカプセル壁材が壊れて内部の芯材、すなわち本発明の糞便臭抑制用フレグランスが流出して糞便臭と混ざり合い、目標処方に近い快適な香気へとこれが転換されて臭気を速やかにかつ心地よく抑制することができる。また、マイクロカプセル化されていることで、糞便との接触が予想される種々の基材に対し混合、噴霧ないし塗工等により容易に適用することができる。
具体的には、該本発明のマイクロカプセル化フレグランスと、該マイクロカプセル化フレグランスが定着された繊維質基材とを有する糞便臭抑制機能付き繊維製品を構成することができる。この構成によると、糞便との接触が予測される繊維製品に対し、本発明のマイクロカプセル化フレグランスを定着することにより、糞便臭の抑制効果を極めて容易に付与することができる。
この場合、紙おむつ又は布おむつの受便部を上記の繊維質基材で構成できる。赤ちゃんや要介護者が着用する紙おむつ又は布おむつの受便部に、本発明のマイクロカプセル化フレグランスを定着した繊維質基材を適用することで、おむつ内に漏れ出す糞便に由来した臭気を大幅に軽減できる。また、人工肛門のパウチを覆うパウチカバーを上記の繊維質基材で構成することもできる。この場合、パウチ内に排出される糞便に由来した臭気を大幅に軽減できる。特に、高齢者や要介護者、あるいはオストメイトなど、排便に関係するハンディキャップを負う使用者がこうした繊維製品を、糞便との接触が予測される人体部位に着用することで、糞便臭の抑制を効果的に図ることができる。また、糞便臭が重畳されたフレグランスの香気は、人肌との調和を図るための変調香料成分の作用により化粧料のイメージに近いものとなる。その結果、糞便臭を取り込んだ最終的な香りは、使用者が用いている化粧料の香りと認識され、自然で違和感のない匂い環境を創出できる。これにより、糞便臭発生に由来して使用者が被る精神的な負担を大幅に軽減することができる。
他方、繊維質基材は、ペットの尿を吸収する消臭シート又は消臭ペレットを構成するものとして構成することもできる。これらの消臭シートや消臭ペレットは、室内でペットを飼う場合のペット用トイレに使用するものであるが、これに本発明のマイクロカプセル化フレグランスが定着されていることで、室内に充満するペットの排泄物の匂いを心地よい香気に転換することができ、不快感や清潔感を高めることができる。同様に、上記本発明のマイクロカプセル化フレグランスと、該マイクロカプセル化フレグランスが定着されたセラミックペレットを構成することもでき、この場合もペット用トイレに使用すれば、同様の効果を得ることができる。また、上記のペレットは、ペット用トイレに限らず、例えば、汲み取り式のトイレや畜舎内など、糞便臭の発生源であれば限定なく使用することができ、糞便臭抑制効果を享受することができる。
また、本発明のマイクロカプセル化フレグランスを、カプセル壁材を溶解させない液体からなるカプセル分散剤とともに噴霧容器に充填することにより、マイクロカプセル化フレグランス噴霧スプレーを構成することもできる。マイクロカプセル化フレグランスを噴霧容器に充填することにより、好みの適用対象に内容物を噴霧するだけで、その表面にマイクロカプセル化フレグランスを定着することができ、糞便臭の抑制効果を手がる享受することができるほか、運搬にも便利である。なお、マイクロカプセルの被噴霧素材面への付着力を向上させるために、カプセル壁材を被噴霧素材面に定着させるための定着剤をマイクロカプセルとともに噴霧容器に充填してもよい。また、エアゾール噴霧の場合は、噴霧用圧縮ガス媒体をマイクロカプセル(さらには、定着剤)とともに噴霧容器に充填してもよい。
また、(マイクロカプセル化しない、液状の)上記本発明の糞便臭抑制用フレグランスを噴霧容器に充填することにより、糞便臭抑制用スプレーも構成することも可能である。また、エアゾール噴霧の場合は、噴霧用圧縮ガス媒体を糞便臭抑制用フレグランスとともに噴霧容器に充填してもよい。
本発明のマイクロカプセル化フレグランスの模式図。 本発明の糞便臭抑制機能付き繊維製品の概念を示す模式図。 本発明の糞便臭抑制機能付き繊維製品の一実施形態であるペット用消臭シートの一例を示す断面図。 本発明の糞便臭抑制機能付き繊維製品の一実施形態である紙おむつの一例を示す平面図。 図4のI−I断面図。 図5におけるマイクロカプセル化フレグランス適用例の第一を示すII−II断面図。 同じく第二を示すII−II断面図。 同じく第三を示すII−II断面図。 同じく第四を示すII−II断面図。 本発明の糞便臭抑制機能付き繊維製品の一実施形態である人工肛門用パウチカバーの一例を示す正面図。 本発明の糞便臭抑制用ペレットの第一の実施形態を示す断面模式図 本発明の糞便臭抑制用ペレットの第二の実施形態を示す断面模式図。 本発明の糞便臭抑制用スプレーの第一実施形態を示す断面図。 本発明の糞便臭抑制用スプレーの第二実施形態を示す部分断面図。 本発明の糞便抑制用スプレーの第三実施形態を示す部分断面図
以下、発明を実施するための最良の形態を、添付の図面に基づいて説明する。なお、本発明の糞便臭抑制用フレグランスの組成物としての詳細は、「課題を解決するための手段」の欄にてすでに説明した通りなので省略する。
図1は、本発明のマイクロカプセル化フレグランスの構成例を示す断面模式図である。該マイクロカプセル化フレグランス1は、上記本発明の糞便臭抑制用フレグランスを芯材1cとし、排泄物(糞尿)と接触すると糞便臭抑制用フレグランスが流出するように該芯材1cを封入するカプセル壁材1wとを有する。
カプセル壁材1wの材質としては、例えば、ゼラチン、寒天、澱粉、デキストリン、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロースなどの水溶性高分子材料や、各種天然ゲル化剤及びグリセリンなどを例示することができるが、糞便に含まれる水分により溶解し、内部の芯材1cを流出させることができるものであれば、これらに限定されるものではない。また、マイクロカプセルの構造も特に限定されず、例えば、単純単核のものを例示することができる。さらに、マイクロカプセルの形状も、特に限定されない。マイクロカプセルの大きさは特に限定されず、通常、0.1μm以上1000μm以下、好ましくは1μm以上50μm以下である。
図2に示すように、上記マイクロカプセル化フレグランス1は、繊維質基材2上に定着することで、本発明の糞便臭抑制機能付き繊維製品を構成することができる。繊維質基材の材質は特に限定されないが、綿、パルプなどの天然植物性繊維や、ビニロンなどの親水性合成繊維を採用することが望ましい。なお、定着材はカプセル壁材1wと同様の材質のものを採用でき、適量の水分を付与することでカプセル壁材1w自体を定着剤に兼用することも可能である。また、繊維質基材の形態は、織布形態であっても、不織布形態であっても、または紙状のパルプシートやパルプペレットなどの形態であっても、いずれでもよい。
図3は、上記の繊維質基材を用いた消臭シートの構成例を示すものであり、ペット用トイレなどの底部に敷設して使用するものである。具体的には、該消臭シート3は、液透過性の液透過性の表面側シート3cと、液不透過性の裏面側シート3dと、これら両シート3c,3d間に介在された吸収体3aとを有し、表面側シート3cと裏面側シート3dの周囲が液密に封着されている。表面側シート3cの素材は液透過性を発現するものであればよく、例えば、有孔又は無孔の不織布や、多孔性プラスチックシートなどを例示することができる。また、このうち不織布は、その原料繊維が何であるかは、特に限定されない。例えば、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維などや、これらから二種以上が使用された混合繊維などを例示することができる。
また、吸収体3aとしては、例えば、フラッフ状のパルプ繊維集合体(積繊パルプ)内に、粒状の吸収性ポリマーが混入されてなるものなどを例示することができる。吸収性ポリマーとしては、自重の例えば10倍以上の体液を吸収して保持するものを使用することができる。この例としては、澱粉系や、セルロース系、合成ポリマー系などのものがあり、澱粉‐アクリル酸(塩)グラフト共重合体、澱粉‐アクリロニトリル共重合体のケン化物、ナトリウムカルボキシメチルセルロースの架橋物やアクリル酸(塩)重合体などのものを用いることができる。
吸収性ポリマーの形状としては、通常用いられる粉粒体状のものが好適であるが、他の形状のものも用いることができる。積繊パルプに対する吸収性ポリマーの量的配置、密度分布は、汎用を目的とする場合には均一であるのがよいが、特別の吸収特性を発揮させることを目的とした場合、その目的に応じて偏らせることもできる。一方、積繊パルプの原料素材は、特に限定されない。例えば、綿状パルプや合成パルプなどの公知の素材を例示することができる。また、パルプの原料繊維は特に限定されず、例えば、機械パルプ、化学パルプ、溶解パルプ等の木材から得られるセルロース繊維や、レーヨン、アセテート等の人工セルロース繊維などを例示することができる。ただし、セルロース繊維の原材料となる木材は、広葉樹より針葉樹の方が繊維長が長いため、機能及び価格の面で好ましい。
そして、図1のマイクロカプセル化フレグランス1は、図3の消臭シート3において、吸収体3a側、表面側シート3c側、もしくはそれらの双方に定着されている。ペットの尿や糞が消臭シート3上に落下すると、その水分により、図1のマイクロカプセル化フレグランス1の壁材1wが溶解し、内部の芯材1cを構成する本発明の糞便臭抑制用フレグランスが流出し、糞便臭を抑制する。
図4は、本発明を用いた紙おむつの一例を示すものである。なお、以下では紙おむつが、止着テープ型である場合について例示するが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばパンツ型の紙おむつにも同様に適用可能である。
紙おむつ4は、液透過性の表面側シート111と、液不透過性の裏面側シート112と、これら両シート111,112間に介在された吸収体103とを有する。表面側シート111は、トップシート101、セカンドシート104及び後述する被覆シート1032の表面部132Aがこの順に積層されたものである。裏面側シート112は、被覆シート1032の裏面部132B及びバックシート102がこの順に積層されたものである。バックシート102は1枚(1層)のシートで構成されていても、2枚、3枚、4枚又はそれ以上の複数枚のシートで構成されていてもよい。2枚のシートで構成されている形態としては、例えば、液不透過性の防水シート及び液透過性の外装シートがこの順に積層された形態を例示することができる。この際、防水シートは、例えば吸収体103の存在域のみに配置することもできる。
また、図5に示すように、吸収体103が被覆シート1032で被覆されており、吸収体103が構成されている。被覆シート1032によって吸収体103の形状保持が図られている。吸収体103は、例えば図4に示すように、前後方向中央部が幅狭の平面略砂時計型状とすることができる。
トップシート101及びバックシート102は、紙おむつ4の平面外形と同じ形状になっており、前後端部及び両側部が吸収体103の前後端縁又は両側縁よりも前後方又は側方に延出している。これらトップシート101及びバックシート102の側方への延出は特に前後端部において長くなっている。この長く延出した部位(以下、単に「延出部」ともいう。)には、例えばファスニングテープ等の止着材など(図示せず)を取り付けることができる。
また、トップシート101及びバックシート102は、この延出部において接合されている。この接合の方法は、特に限定されない。例えば、ホットメルト接着、超音波シール、ヒートシール(熱融着)、ヒートプレス(熱圧着)又はこれらの組み合わせによることができる。
紙おむつ4においては、前述の本発明のマイクロカプセル化フレグランス1(図1参照)が、受尿部(紙おむつ4の排尿される部位)及び受便部(紙おむつ4の排便される部位)にそれぞれ付与されている。ここで、受尿部及び受便部の紙おむつ4上の平面位置については、股下域から腹側が受尿部に、股下域から背側が受便部に該当する。
なお、図6に示すように、マイクロカプセル化フレグランス1は、表面側シート111の表面111a(の受尿部及び受便部)に付与することも不可能ではないが、好ましくない。この形態によると、マイクロカプセル化フレグランス1の脱落のおそれや、肌荒れの原因となるおそれがあるためである。
そこで、これらを防止するという観点からは、図7に示すように、吸収体103の表面103a(本形態では、吸収体103と被覆シート1032の表面部132Aとの間)に付与することが望ましい。また、図8に示すように、マイクロカプセル化フレグランス1の平面方向への移動をも防止するという観点から、吸収体103の表面103a(表層)に尿収容用凹部106A及び便収容用凹部106Bを設け、この凹部106A,106B内にマイクロカプセル化フレグランス1を付与することもできる。マイクロカプセル化フレグランス1を吸収体103の表面103aに付与する形態においては、マイクロカプセル化フレグランス1の移動を阻止するために、マイクロカプセル化フレグランス1を吸収体103の表面103aにホットメルト接着剤等で固定することができる。
さらに、図9に示すように、表面側シート111に、凹部106A(吸収体103の受尿部)や凹部106B(吸収体103の受便部)に到る尿誘導口107A,107Aや便誘導口107B,107Bを形成することもできる。この形態によると、尿は尿収容用凹部106Aに、便は便収容用凹部106Bにと、確実に分別収容することができる。この際、誘導口107A,107B形成の対象となる表面側シート111は、図示例では、トップシート101、セカンドシート104及び被覆シート1032の表面部132Aとなる。
以上において、トップシート101は液透過性を有するものであればよく、図3の表面側シート3cと同様の素材を採用可能である。不織布を採用する場合は、どのような加工によって製造されたものであってもよく、公知の方法、例えば、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等で製造されたものを例示することができる。例えば、柔軟性、ドレープ性を求めるのであれば、スパンレース法が、嵩高性、ソフト性を求めるのであれば、サーマルボンド法が、好ましい加工方法となる。また、トップシート101は、1枚のシートからなるものであっても、2枚以上のシートを貼り合せて得た積層シートからなるものであってもよい。同様に、トップシート101は、平面方向に関して、1枚のシートからなるものであっても、2枚以上のシートからなるものであってもよい。
セカンドシート104は、体液を拡散し透過する性質を有する。したがって、セカンドシート104の素材は、この体液拡散・透過性を発現するものであれば足り、例えば、トップシート101と同様の素材などを例示することができる。このうち、例えば、スパンレース、パルプ不織布、パルプとレーヨンとの混合シート、ポイントボンド又はクレープ紙などが特に好ましい。また、セカンドシート104は、トップシート101よりも体液の透過性がよいものが特に好ましく、トップシート101よりも繊維密度が小さいもの、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ナイロン、レーヨン、ビニロン、アクリル等からなる不織布であるのがよい。
吸収体103は、図3の吸収対3aと同様の材質が採用できるので、詳細な説明は省略する。また、被覆シート1032の素材は液透過性を有するものであればよく、その種類は特に限定されない。例えば、トップシート101として例示したのと同様の素材とすることができる。具体的には、例えば、クレープ紙、不織布、孔開きシート等の体液透過性シートを用いることができる。
次に、バックシート102は液不透過性を有するものであり、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂や、ポリエチレンシート等に不織布を積層したラミネート不織布、防水シートを介在させて実質的に不透液性を確保した外装シート等の不織布(この場合は、防水シートと外装シート等の不織布とで液不透過性のバックシート102が構成される)などを例示することができる。もちろん、このほかにも、近年、ムレ防止の観点から好まれて使用されている不透液性かつ透湿性を有する素材も例示することができる。この不透液性かつ透湿性を有する素材のシートとしては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を混練してシートを成形した後、一軸又は二軸方向に延伸して得られた微多孔性シートを例示することができる。
図10は、図2の繊維質基材2を人工肛門用パウチのカバーとして構成した例を示す。具体的には、オストメイト側に造設された図示しない人工肛門に対し、樹脂製のパウチ55が周知の装着部56において装着され、排出される糞便が該パウチ54内に回収される。そして、上記のカバー5は、上側に形成された開口にてから、このパウチ54を下側から収容するカバー本体53(装着部56との干渉を避けるための切欠54が形成されている)と、カバー本体53の上縁部にそれぞれ一端が結合された可撓性長尺部材51,52が結合されたものである。カバー本体53は、例えば親水性繊維からなる布素材(例えば、木綿製の職布ないし不織布)にて形成されており、図1のマイクロカプセル化フレグランス1が定着されたものである。可撓性長尺部材51,52も繊維素材(親水性繊維で構成してもよいが、親水性であることは必須ではない)にて構成される。
使用する場合は、パウチ54を人工肛門に装着後、カバー本体53内にパウチ54を収容し、可撓性長尺部材51,52をオストメイトの胴体に巻きつけて両端を結合し、装着を完了する。可撓性長尺部材51,52の両端の結合方法は、結び合わせ方式であってもよいし、面ファスナ等の着脱式結合機構を用いてもよい。パウチ54内に排出される糞便の臭気が万一パウチ54の外に漏えいしても、カバー本体53に定着された本発明の糞便臭抑制用フレグランスの作用により、その臭気の不快感を大幅に抑制することができる。
図11は、本発明の糞便臭抑制用ペレットの一実施形態を示すものである。この糞便臭抑制用ペレット6は、基材としての多孔質セラミックペレット61を有する。この多孔質セラミックペレット61は例えばアルミナ等のセラミック焼成体であり、表層部には、本発明の糞便臭抑制フレグランスの含浸層3Rが形成されている。多孔質セラミックペレット61は表面に連通する気孔62が多数形成されたものであり、該含浸層3Rにおいては、ペレット61の表面とともに気孔62の内面には、糞便臭抑制フレグランスの塗布層63が形成されている。糞便臭抑制フレグランスは液状であり、これをアルコール等の溶媒中に溶解させたものに多孔質セラミックペレット61を浸漬し、溶媒を蒸発させることにより製造できる。該多孔質セラミックペレット61は、ペット用トイレ等に充填して使用され、糞尿がふりかかったときに気孔62に保持された糞便臭抑制フレグランスと混ざることで、その悪臭が抑制される。
一方、図2に示すように、セラミックペレット71(これは、多孔質であっても、緻密なものであってもいずれでもよい)の表面に、マイクロカプセル化フレグランス1を定着したものである。これもペット用トイレ等に充填して使用され、糞尿がふりかかったときにマイクロカプセル化フレグランス1内の芯材が流出し、糞便臭抑制フレグランスと混ざることで、その悪臭が抑制される。
図13は、糞便臭抑制用フレグランスを噴霧用圧縮ガス媒体とともに噴霧容器に充填した糞便臭抑制用スプレーの一例を示すものである。具体的には、噴霧容器をなすエアゾール容器8の内部構造を示しており、符号201はアルミまたはブリキ缶からなる密閉状の容器である。該容器201は、内面201cが防錆処理されるとともに、有底円筒状の容器本体201aと、その上方に一体に設けられた逆漏斗状の上部201bとを備える。その上部中央部には充填されたエアゾール組成物を外部に霧化するための押ボタン式のエアゾールバルブ装置202が設けられている。上部201bは一般的に良く知られている天蓋構造としてもよい。また、容器201の形状は図示例に限られるものではない。
エアゾールバルブ装置202は、ノズル203を有する上下動自在であって上部の上方に設けられた押ボタン204と、この押ボタン204の下方であってかつ容器内上方には、設けられるオリフィス、メインオリフィス等を有する周知のチルトアクション定量噴出バルブ205とを有する。バルブ205のメインオリフィス205a側にはチューブ206が接続されている。押ボタン204の上下動構造と、それに伴うステムオリフィスが開閉するバルブ構造は周知である。また、容器201の内部には、本発明にかかる消糞便臭抑制用フレグランス200Aと、噴霧用圧縮ガス媒体(例えば、LPG/イソペンタン混合噴射ガス)200Bとが充填されている。
この構成では、ノズル203を糞便に向けて押ボタン204を押下すれば、内部の噴霧用圧縮ガス媒体200Bに消糞便臭抑制用フレグランス200Aが巻き込まれつつ霧化された状態でノズル203が噴霧され、糞便に直接作用してその悪臭を抑制することができる。
また、上記の構成において、液状の消糞便臭抑制用フレグランス200Aに替え、図14に示すようにマイクロカプセル化フレグランス1を噴霧用圧縮ガス媒体200Cとともに充填してもよい。この場合は、マイクロカプセル化フレグランス1を対象物に向けて噴霧することができる。例えば、糞便との接触が予想される衣類に噴霧すれば、マイクロカプセル化フレグランス1が該衣類に定着され、糞便と接触したときにその悪臭を抑制することができる。なお、カプセル壁材1wを被噴霧素材面に定着させるための定着剤(例えば、デキストリンなど)をマイクロカプセル化フレグランス1及び噴霧用圧縮ガス媒体200Cとともに充填してもよい。
なお、エアゾールではなく、図15に示すように、ポンプノズル式スプレーボトル9として構成してもよい。具体的には、ボトル本体92内に消糞便臭抑制用レグランスを含有した液剤9A(液状のフレグランスないしその溶媒希釈物でもよいし、マイクロカプセル化フレグランスの分散物であってもよい)を充填し、吸引チューブ93をボトル本体92内に沈めつつ、ポンプノズルヘッド91をボトル本体92の上部に嵌着する。この状態でポンプノズルヘッド91を押下すれば、周知のポンプ吸引機構により液剤がノズルより噴霧される。
以下、本発明の糞便臭抑制用フレグランスの具体的な種々の調合例について、その効果を確認するために行った実験結果を、実施例として記載する。ただし、本発明はこれに限定されるものではない。表1は、以下の実施例1〜12及び比較例1、2にて使用した各香料処方の、本発明を特徴づける成分属性別の香料配合組成をまとめて示すものである。
Figure 0006627036
(実施例1)
表2に示す処方にて、草原調の変調植物性香気が得られる本発明の糞便臭抑制用フレグランス(香料)を調製した。また、表2中のアップルベースの詳細な組成を表3に示す。
Figure 0006627036
Figure 0006627036
また、糞便臭モデルとして、ジメチルスルフィッド(0.1%)、イソ吉草酸(0.2%)、ジメチルジスルフィッド(0.2%)、酪酸(0.3%)、インドール(0.5%)、およびジプロピレングリコール(98.7%)の混合物を用意した。該糞便臭モデルは、書籍「悪臭学(人体編)」(著者:鈴木隆 株式会社イースト・プレス 2000年発行)の糞尿の章に記載されたものに基づいている。
そして、表2の草原調の香りの糞便臭抑制用フレグランス(香料)の10%エタノール溶液を調整し、それぞれの溶液中に糞便臭モデルの1%エタノール溶液(糞便臭溶液)を種々の割合で混合した後、その溶液をアトマイザーに入れ、6cm角に切断した市販キッチンペーパー上に2回噴霧した。そして、エタノール臭がしなくなった時点で噴霧した紙に残留している香りを15人の被験者に嗅いでもらい、糞便臭に対するマスキング効果の有無と、変調効果(糞便臭を加えない香りと比較して奥深くかつ優雅で高貴な香りへと変貌したかどうか)の有無とについての官能評価判定を行った。以上の結果を表4に示す。マスキング効果(糞便臭が感じられたか否か)に関しては各被験者の判定結果を個別に示している。また、変調効果に関しては、被験者数の最も多かった判定結果を代表させて示している。
Figure 0006627036
すなわち、本実施例1のフレグランスは、糞便臭溶液の濃度が30%以上の高濃度となっても優れたマスキング効果を有するばかりでなく、糞便臭溶液の濃度が10%以上の場合に明確な変調効果が認められていることがわかる。糞便臭溶液の濃度が高すぎる場合は、フレグランスによる変調効果を考慮に入れても糞便臭系の悪臭の存在が明確に感じられてしまい、逆に糞便臭溶液の濃度が低すぎる場合は、糞便臭のレベル自体が低いためにフレグランスによるマスキング効果が過剰となり、フレグランス自体の香りが過度に強く感じられてしまう形となっている。ちなみに、糞便臭溶液の濃度が10%の場合は、多くの被験者が香調の変化が鮮明に感じられたとコメントした。
(実施例2)
表5に示す処方にて、森林調の変調植物性香気が得られる本発明の糞便臭抑制用フレグランス(香料)を調製した。
Figure 0006627036
この表5の森林調の香りの糞便臭抑制用フレグランス(香料)の10%エタノール溶液を調整し、それぞれの溶液中に実施例1と同じ糞便臭モデルの1%エタノール溶液(糞便臭溶液)を種々の割合で混合した後、その溶液をアトマイザーに入れ、6cm角に切断した市販キッチンペーパー上に2回噴霧した。そして、エタノール臭がしなくなった時点で噴霧した紙に残留している香りを15人の被験者に嗅いでもらい、糞便臭に対するマスキング効果の有無と、変調効果の有無とについての官能評価判定を実施例1と同様に行った。以上の結果を表6に示す。
Figure 0006627036
すなわち、本実施例2のフレグランスは、糞便臭溶液の濃度が1%から40%の広い範囲にて優れたマスキング効果を有するばかりでなく、糞便臭溶液の濃度が5%以上の場合に明確な変調効果が認められていることがわかる。特に、糞便臭溶液の濃度が10%の場合は、多くの被験者が香調の変化が鮮明に感じられたとコメントした。
(実施例3)
表7に示す処方にて、石鹸調の変調植物性香気が得られる本発明の糞便臭抑制用フレグランス(香料)を調製した。
Figure 0006627036
この表7の石鹸調の香りの糞便臭抑制用フレグランス(香料)の10%エタノール溶液を調整し、それぞれの溶液中に実施例1と同じ糞便臭モデルの1%エタノール溶液(糞便臭溶液)を種々の割合で混合した後、その溶液をアトマイザーに入れ、6cm角に切断した市販キッチンペーパー上に2回噴霧した。そして、エタノール臭がしなくなった時点で噴霧した紙に残留している香りを9人の被験者に嗅いでもらい、糞便臭に対するマスキング効果の有無と、変調効果の有無とについての官能評価判定を実施例1と同様に行った。以上の結果を表8に示す。
Figure 0006627036
すなわち、本実施例3のフレグランスは、糞便臭溶液の濃度が1%から20%までの範囲にて優れたマスキング効果を有することがわかる。また、糞便臭溶液の濃度が2.5%〜20%の範囲では比較的良好な変調効果が認められていることもわかる。
(実施例4)
表9に示す処方にて、実施例3とは別の石鹸調の変調植物性香気が得られる本発明の糞便臭抑制用フレグランス(香料)を調製した。
Figure 0006627036
この表9の石鹸調の香りの糞便臭抑制用フレグランス(香料)の10%エタノール溶液を調整し、それぞれの溶液中に実施例1と同じ糞便臭モデルの1%エタノール溶液(糞便臭溶液)を種々の割合で混合した後、その溶液をアトマイザーに入れ、6cm角に切断した市販キッチンペーパー上に2回噴霧した。そして、エタノール臭がしなくなった時点で噴霧した紙に残留している香りを9人の被験者に嗅いでもらい、糞便臭に対するマスキング効果の有無と、変調効果の有無とについての官能評価判定を実施例1と同様に行った。以上の結果を表10に示す。
Figure 0006627036
すなわち、本実施例4のフレグランスは、糞便臭溶液の濃度が1%から10%までの範囲にて優れたマスキング効果を有することがわかる。また、糞便臭溶液の濃度が2.5%〜30%の範囲では比較的良好な変調効果が認められていることもわかる。
(実施例5)
表11に示す処方にて、実施例3とは別の石鹸調の変調植物性香気が得られる本発明の糞便臭抑制用フレグランス(香料)を調製した。また、表11中のジャスミンベースの詳細な組成を表12に、ローズベースの詳細な組成を表13にそれぞれ示す。なお、この処方には調和香料成分が含まれていない。
Figure 0006627036
Figure 0006627036
Figure 0006627036
この表11の石鹸調の香りの糞便臭抑制用フレグランス(香料)の10%エタノール溶液を調整し、それぞれの溶液中に実施例1と同じ糞便臭モデルの1%エタノール溶液(糞便臭溶液)を種々の割合で混合した後、その溶液をアトマイザーに入れ、6cm角に切断した市販キッチンペーパー上に2回噴霧した。そして、エタノール臭がしなくなった時点で噴霧した紙に残留している香りを9人の被験者に嗅いでもらい、糞便臭に対するマスキング効果の有無と、変調効果の有無とについての官能評価判定を実施例1と同様に行った。以上の結果を表14に示す。
Figure 0006627036
すなわち、本実施例5のフレグランスは、糞便臭溶液の濃度が1%から20%までの範囲にて優れたマスキング効果を有することがわかる。また、糞便臭溶液の濃度が2.5%〜20%の範囲では比較的良好な変調効果が認められていることもわかる。
(実施例6)
表15に示す処方にて、実施例3とは別の石鹸調の変調植物性香気が得られる本発明の糞便臭抑制用フレグランス(香料)を調製した。
Figure 0006627036
この表15の石鹸調の香りの糞便臭抑制用フレグランス(香料)の10%エタノール溶液を調整し、それぞれの溶液中に実施例1と同じ糞便臭モデルの1%エタノール溶液(糞便臭溶液)を種々の割合で混合した後、その溶液をアトマイザーに入れ、6cm角に切断した市販キッチンペーパー上に2回噴霧した。そして、エタノール臭がしなくなった時点で噴霧した紙に残留している香りを9人の被験者に嗅いでもらい、糞便臭に対するマスキング効果の有無と、変調効果の有無とについての官能評価判定を実施例1と同様に行った。以上の結果を表16に示す。
Figure 0006627036
すなわち、本実施例6のフレグランスは、糞便臭溶液の濃度が1%から20%までの範囲にて優れたマスキング効果を有することがわかる。また、糞便臭溶液の濃度が5%〜30%の範囲では比較的良好な変調効果が認められていることもわかる。
(実施例7)
表17に示す処方にて、本発明の糞便臭抑制用フレグランス(香料)を調製した。
Figure 0006627036
この表17の糞便臭抑制用フレグランス(香料)の10%エタノール溶液を調整し、それぞれの溶液中に実施例1と同じ糞便臭モデルの1%エタノール溶液(糞便臭溶液)を種々の割合で混合した後、その溶液をアトマイザーに入れ、6cm角に切断した市販キッチンペーパー上に2回噴霧した。そして、エタノール臭がしなくなった時点で噴霧した紙に残留している香りを9人の被験者に嗅いでもらい、糞便臭に対するマスキング効果の有無と、変調効果の有無とについての官能評価判定を実施例1と同様に行った。以上の結果を表18に示す。
Figure 0006627036
すなわち、本実施例7のフレグランスは、糞便臭溶液の濃度が1%から10%までの範囲にて優れたマスキング効果を有することがわかる。また、糞便臭溶液の濃度が5%〜10%の範囲では比較的良好な変調効果が認められていることもわかる。
(実施例8)
表19に示す処方にて、本発明の糞便臭抑制用フレグランス(香料)を調製した。
Figure 0006627036
この表19の糞便臭抑制用フレグランス(香料)の10%エタノール溶液を調整し、それぞれの溶液中に実施例1と同じ糞便臭モデルの1%エタノール溶液(糞便臭溶液)を種々の割合で混合した後、その溶液をアトマイザーに入れ、6cm角に切断した市販キッチンペーパー上に2回噴霧した。そして、エタノール臭がしなくなった時点で噴霧した紙に残留している香りを9人の被験者に嗅いでもらい、糞便臭に対するマスキング効果の有無と、変調効果の有無とについての官能評価判定を実施例1と同様に行った。以上の結果を表20に示す。
Figure 0006627036
すなわち、本実施例8のフレグランスは、糞便臭溶液の濃度が1%から10%までの範囲にて優れたマスキング効果を有することがわかる。また、糞便臭溶液の濃度が5%〜20%の範囲では比較的良好な変調効果が認められていることもわかる。
(実施例9)
表21に示す処方にて、本発明の糞便臭抑制用フレグランス(香料)を調製した。
Figure 0006627036
この表21の糞便臭抑制用フレグランス(香料)の10%エタノール溶液を調整し、それぞれの溶液中に実施例1と同じ糞便臭モデルの1%エタノール溶液(糞便臭溶液)を種々の割合で混合した後、その溶液をアトマイザーに入れ、6cm角に切断した市販キッチンペーパー上に2回噴霧した。そして、エタノール臭がしなくなった時点で噴霧した紙に残留している香りを9人の被験者に嗅いでもらい、糞便臭に対するマスキング効果の有無と、変調効果の有無とについての官能評価判定を実施例1と同様に行った。以上の結果を表22に示す。
Figure 0006627036
すなわち、本実施例9のフレグランスは、糞便臭溶液の濃度が1%から20%までの範囲にて優れたマスキング効果を有することがわかる。また、糞便臭溶液の濃度が5%〜10%の範囲では比較的良好な変調効果が認められていることもわかる。
(実施例10)
表23に示す処方にて、本発明の糞便臭抑制用フレグランス(香料)を調製した。
Figure 0006627036
この表23の糞便臭抑制用フレグランス(香料)の10%エタノール溶液を調整し、それぞれの溶液中に実施例1と同じ糞便臭モデルの1%エタノール溶液(糞便臭溶液)を種々の割合で混合した後、その溶液をアトマイザーに入れ、6cm角に切断した市販キッチンペーパー上に2回噴霧した。そして、エタノール臭がしなくなった時点で噴霧した紙に残留している香りを9人の被験者に嗅いでもらい、糞便臭に対するマスキング効果の有無と、変調効果の有無とについての官能評価判定を実施例1と同様に行った。以上の結果を表24に示す。
Figure 0006627036
すなわち、本実施例10のフレグランスは、糞便臭溶液の濃度が1%から30%までの範囲にて優れたマスキング効果を有することがわかる。また、糞便臭溶液の濃度が5%近傍の狭い範囲ではあるが、比較的良好な変調効果が認められていることもわかる。
(実施例11)
表25に示す処方にて、本発明の糞便臭抑制用フレグランス(香料)を調製した。
Figure 0006627036
この表25の糞便臭抑制用フレグランス(香料)の10%エタノール溶液を調整し、それぞれの溶液中に実施例1と同じ糞便臭モデルの1%エタノール溶液(糞便臭溶液)を種々の割合で混合した後、その溶液をアトマイザーに入れ、6cm角に切断した市販キッチンペーパー上に2回噴霧した。そして、エタノール臭がしなくなった時点で噴霧した紙に残留している香りを9人の被験者に嗅いでもらい、糞便臭に対するマスキング効果の有無と、変調効果の有無とについての官能評価判定を実施例1と同様に行った。以上の結果を表26に示す。
Figure 0006627036
すなわち、本実施例11のフレグランスは、糞便臭溶液の濃度が1%から20%までの範囲にて優れたマスキング効果を有することがわかる。また、糞便臭溶液の濃度が5%近傍の狭い範囲ではあるが、比較的良好な変調効果が認められていることもわかる。
(実施例12)
表27に示す処方にて、本発明の糞便臭抑制用フレグランス(香料)を調製した。
Figure 0006627036
この表27の糞便臭抑制用フレグランス(香料)の10%エタノール溶液を調整し、それぞれの溶液中に実施例1と同じ糞便臭モデルの1%エタノール溶液(糞便臭溶液)を種々の割合で混合した後、その溶液をアトマイザーに入れ、6cm角に切断した市販キッチンペーパー上に2回噴霧した。そして、エタノール臭がしなくなった時点で噴霧した紙に残留している香りを9人の被験者に嗅いでもらい、糞便臭に対するマスキング効果の有無と、変調効果の有無とについての官能評価判定を実施例1と同様に行った。以上の結果を表28に示す。
Figure 0006627036
すなわち、本実施例12のフレグランスは、糞便臭溶液の濃度が1%から20%までの範囲にて優れたマスキング効果を有することがわかる。また、糞便臭溶液の濃度が5%近傍の狭い範囲ではあるが、比較的良好な変調効果が認められていることもわかる。
(比較例1)
表29に示す処方にて、比較例1のフレグランス(香料)を調製した。
Figure 0006627036
この表29のフレグランス(香料)の10%エタノール溶液を調整し、それぞれの溶液中に実施例1と同じ糞便臭モデルの1%エタノール溶液(糞便臭溶液)を種々の割合で混合した後、その溶液をアトマイザーに入れ、6cm角に切断した市販キッチンペーパー上に2回噴霧した。そして、エタノール臭がしなくなった時点で噴霧した紙に残留している香りを9人の被験者に嗅いでもらい、糞便臭に対するマスキング効果の有無と、変調効果の有無とについての官能評価判定を実施例1と同様に行った。以上の結果を表30に示す。
Figure 0006627036
変調香料成分を含まない比較例1のフレグランスは、糞便臭溶液の濃度が1%から10%程度まででマスキング効果は得られているものの、変調効果はまったく認められなかった。
(比較例2)
表31に示す処方にて、比較例2のフレグランス(香料)を調製した。
Figure 0006627036
この表31のフレグランス(香料)の10%エタノール溶液を調整し、それぞれの溶液中に実施例1と同じ糞便臭モデルの1%エタノール溶液(糞便臭溶液)を種々の割合で混合した後、その溶液をアトマイザーに入れ、6cm角に切断した市販キッチンペーパー上に2回噴霧した。そして、エタノール臭がしなくなった時点で噴霧した紙に残留している香りを9人の被験者に嗅いでもらい、糞便臭に対するマスキング効果の有無と、変調効果の有無とについての官能評価判定を実施例1と同様に行った。以上の結果を表32に示す。
Figure 0006627036
フローラル系の基調香料成分を含まない比較例のフレグランスは、糞便臭溶液の濃度が1%から10%程度まででマスキング効果は得られているものの、基調香料成分を含有する実施例1〜12の香料とは香調がまったく異なり、変調効果もまったく認められなかった。
(実施例13)
プラスチック製の内径約4.5cmのキャップのフタ内に高分子吸収材約0.5gを入れ、その中に実施例1と同じ糞便臭モデル(10%ジプロピレングリコール溶液)を3.0g吸収させた。そのキャップのフタ上面をガーゼで被い、テープで固定した。このキャップをガラス製の内径約8cmのシャーレ内に入れ、ガラス製内径約9cmのシャーレでフタをし、約1時間、室温下で静置した。次に、5cm角に切断した市販キッチンペーパーの上に実施例1〜6にて使用したフレグランスの原液を均等に滴下し、その上から5cmの角のキッチンペーパーを被せ、それをシャーレに入れたキャップ上面のガーゼの上に置いて再度フタをした。その後、シャーレのフタを開け、キッチンペーパーの上面から匂いを嗅ぎ、糞便臭を感じるかどうかを評価した。以上の結果を表33に示す。
Figure 0006627036
上記のごとく、本発明にかかる実施例1〜6のフレグランスをキッチンペーパーに含ませ、糞便臭を保持させた吸収材を覆うことで、キッチンペーパーを通して漏れ出ようとする糞便臭に対してもマスキングおよび変調効果が十分に発揮されていることがわかる。特に、実施例2のフレグランスは少量で強い効果を示した。
(実施例14)
ガラス製の内径約8cmのシャーレ内の外側に高分子吸収材約1.5gを入れ、実施例1及び2で使用したフレグランスの原液を均等に滴下した。次いで、ガラス製の内径約9cmのシャーレでフタをし、約15分間、室温下で静置した。次に、プラスチック製の内径約2cmのキャップのフタ内に高分子吸収材0.2gを押し込み、実施例1と同じ糞便臭モデル(10%ジプロピレングリコール溶液)を2.5g吸収させた。そのキャップのフタをシャーレ内の中央に入れ、再度シャーレにフタをした。その後、随時シャーレのフタを開け、シャーレの中央約10cm上方から匂いを嗅ぐことにより評価した。この手順で一日あたり10回以上、匂いを嗅ぐ操作を繰り返した。上記2種類のフレグランスの使用量と、糞便臭が不感知となるまでの時間と、その不感知となった状態の持続日数をそれぞれ評価した。以上の結果を表34に示す。
Figure 0006627036
いずれのフレグランスについても、糞便臭は短時間でフレグランスの香りに取り込まれ、そのマスキング効果と変調効果とにより、糞便臭がまったく感じられなくなるとともに、長時間、その効果が持続できることがわかった。
1 マイクロカプセル化フレグランス
2 繊維質基材
3 消臭シート
4 紙おむつ
6,7 糞便臭抑制用ペレット
8,9 糞便臭抑制用スプレー

Claims (5)

  1. フローラル系香気を有する基調香料成分と、
    動物臭系又は油脂系の香気を有する動物性香料からなり、前記基調香料成分に基づく前記フローラル系香気を人肌臭と調和する向きに変調させて変調植物系香気となす変調香料成分と、
    糞便臭系の臭気(ネコの糞便臭気を除く)を有する動物性香料からなり、前記変調植物系香気をさらに強調して香らせる残部をなす強調香料成分と、
    を含む植物系身体用フレグランスの目標処方から、前記強調香料成分のみを除外した差分処方に従い調合する糞便臭抑制用フレグランスの調合方法であって
    該差分処方が、前記糞便臭抑制用フレグランス中10質量%以上90質量%以下の前記基調香料成分と、前記糞便臭抑制用フレグランス中1質量%以上60質量%以下の前記変調香料成分とを含み
    前記変調香料成分は、ムスク調香料、アンバー調香料及び皮革臭系香料の1種又は2種以上からなり、
    前記目標処方に従う前記植物系身体用フレグランスよりも単独では前記変調植物系香気が弱まって香る一方、糞便臭系の悪臭(ネコの糞便臭気を除く)が重畳されたとき、該糞便臭系の悪臭を前記強調香料成分の代替成分として取り込むことにより、前記変調植物系香気が強調されて香ることを特徴とする糞便臭抑制用フレグランスの調合方法
  2. 前記差分処方は、調和香料成分をさらに含むものであり、
    前記糞便臭抑制用フレグランス中10質量%以上90質量%以下の前記基調香料成分と、
    前記フローラル系香気を人肌臭と調和する向きに変調させる、前記糞便臭抑制用フレグランス中1質量%以上60質量%以下の前記変調香料成分と
    前記糞便臭抑制用フレグランス中0.1質量%以上75質量以下の前記調和香料成分とを含む請求項1記載の糞便臭抑制用フレグランスの調合方法
  3. 前記変調香料成分はムスク調香料が最大含有成分として配合される請求項1又は請求項2記載の糞便臭抑制用フレグランスの調合方法
  4. 前記基調香料成分が、ジャスミン調香料、ミューゲ調香料、バルサム調香料、リリー調香料、ローズ調香料、バイオレット調香料及びライラック調香料の1種又は2種以上からなる請求項2又は請求項3に記載の糞便臭抑制用フレグランスの調合方法
  5. 前記差分処方は、前記糞便臭抑制用フレグランス中0.1質量%以上75質量以下の調和香料成分を含むものであり、かつ、前記変調香料成分が、前記フローラル系香気を人肌臭と調和する向きに変調させるものであり、
    前記調和香料成分としてグリーン系香料又はハーブ系香料と、さらに柑橘系香料とが配合される請求項4記載の糞便臭抑制用フレグランスの調合方法
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