JP6610835B1 - 炭素繊維およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明においては、炭素化処理の工程における延伸張力を高めることにより、結晶子サイズLcに対して結晶配向度π002を相対的に高めることができるが、延伸張力が高すぎると毛羽発生や繊維束の破断を引き起こし、プロセス全体の安定性を損なう場合があるため、延伸張力には適切な範囲がある。前記式(2)を満たすように延伸張力を制御すれば、毛羽発生や繊維束の破断が大きな問題になりにくい。前記式(2)を満たす炭素繊維は、炭素化処理の工程における延伸張力を制御することにより得ることができる。
測定しようとする炭素繊維の単繊維を、長さ1〜5mmとし、水平な台の上に敷かれたコピー用紙上に静置する。静電気の影響により単繊維がコピー用紙に張り付く場合は、一般的な手法で除電した後に行う。紙面の鉛直方向から光学顕微鏡を用いて観察し、画像を取得する。光学顕微鏡の対物レンズの倍率は10倍とする。画像は横2592ピクセル×縦1944ピクセルのjpg形式で保存する。このとき、実寸1000μmのスケールを撮像したとき、当該スケールが2320〜2340ピクセルに相当する様に撮像範囲を設定する。取得した画像をオープンソースの画像処理ソフトウェア“ImageJ(イメージ・ジェイ)”に読み込み、繊維軸上の任意の点をA点とし、A点から1000μm離れた繊維軸上の点をB点とする。次に、回転時の補間アルゴリズムとして「Bilinear Interpolation」を選択し、A点とB点が水平となるように画像を回転させる。二値化処理を行ったのち、骨格化(Skeletonize)を行い、繊維軸を幅1ピクセルの曲線として抽出する。このとき、繊維表面にゴミなどが付着していると繊維軸が枝分かれすることがあるが、繊維軸以外の側鎖は無視する。最後に、A点とB点の間で繊維軸が通過するY座標のうち、最大値Ymaxから最小値Yminを差し引いた残差ΔY(μm)を読み取り、測定した単繊維のゆらぎ幅とする。異なる単繊維10本に対して測定したゆらぎ幅を平均し、本発明におけるゆらぎ幅として採用する。また、ゆらぎ幅の変動係数は、異なる単繊維10本に対して測定したデータから算出した標準偏差を用いて、以下の式により求める。
X線μビームが利用可能な装置を用いて、炭素繊維の単繊維の広角X線回折測定を行う。測定は繊維軸方向に3μm、繊維直径方向に1μmの形状に整えられた波長1.305オングストロームのマイクロビームを用い、単繊維を繊維直径方向に1μmステップで走査しながら行う。各ステップあたりの照射時間は2秒とする。検出器と試料との間の距離であるカメラ長は40〜200mmの範囲内に収まるように設定する。カメラ長とビームセンターの座標は、酸化セリウムを標準試料として測定することにより求める。検出された2次元回折パターンから、試料を取り外して測定した2次元回折パターンを差し引きすることで、検出器起因のダークノイズと空気由来の散乱ノイズをキャンセルし、補正後の2次元回折パターンを得る。単繊維の繊維直径方向各位置における補正後の2次元回折パターンを足し合わせることで、単繊維の繊維直径方向の平均2次元回折パターンを得る。かかる平均2次元回折パターンにおいて、繊維軸直交方向を中心として±5°の角度で扇形積分を行い、2θ方向の回折強度プロファイルを取得する。2θ方向の回折強度プロファイルを2つのガウス関数を用いて最小自乗フィッティングし、回折強度が最大となる2θの角度2θm(°)と、2つのガウス関数の合成関数の半値全幅FWHM(°)を算出する。さらに、2θ方向の回折強度プロファイルが最大となるときの角度2θm(°)を中心として±5°の幅で円周積分を行い、円周方向の回折強度プロファイルを取得する。円周方向の回折強度プロファイルを1つのガウス関数を用いて最小自乗フィッティングすることにより、半値全幅FWHMβ(°)を算出する。単繊維の結晶子サイズLcおよび結晶配向度π002を以下の式により求め、各3本の単繊維に対する結果を平均して、平均結晶子サイズLc(s)および平均結晶子サイズπ002(s)を算出する。
ここで、Scherrer係数Kは1.0、X線波長λは0.1305nmであり、半値全幅FWHMと2θmは単位を角度(°)からラジアン(rad)に変換して用いる。
ここで、半値全幅FWHMβは単位を角度(°)からラジアン(rad)に変換して用いる。
測定したい炭素繊維の単繊維断面を走査電子顕微鏡観察し、断面積を測定する。かかる断面積と同じ断面積を有する真円の直径を算出し、単繊維の直径とする。なお、加速電圧は5keVとする。
炭素繊維の単繊維の弾性率は、JIS R7606(2000年)を参考とし、以下の通りにして求める。まず、20cm程度の炭素繊維の束をほぼ4等分し、4つの束から順番に単繊維をサンプリングして束全体からできるだけまんべんなくサンプリングする。サンプリングした単繊維を、10、25、50mmの穴あき台紙に固定する。固定にはニチバン株式会社製のエポキシ系接着剤“アラルダイト(登録商標)”速硬化タイプを用い、塗布後、室温で24時間静置して硬化させる。単繊維を固定した台紙を 引張試験装置に取り付け、10、25、50mmの各ゲージ長にて、歪速度40%/分、試料数15で引張試験をおこなう。各単繊維の応力(MPa)−歪み(%)曲線において、歪み0.3−0.7%の範囲の傾き(MPa/%)から、次の式により、見かけの単繊維の弾性率を算出する。
次いで、ゲージ長10、25、50mmのそれぞれについて、見かけの単繊維の弾性率の平均値Eapp(GPa)を計算し、その逆数1/Eapp(GPa−1)を縦軸(Y軸)、ゲージ長L0(mm)の逆数1/L0(mm−1)を横軸(X軸)としてプロットする。かかるプロットにおけるY切片を読み取り、その逆数をとったものがコンプライアンス補正後の単繊維の弾性率であり、本発明における単繊維の弾性率は、この値を採用する。
炭素化処理中の繊維束の表層の撚り角(°)は、炭素化処理中の繊維束の撚り数(ターン/m)と、フィラメント数、得られる炭素繊維の単繊維の直径(μm)から、以下の式により繊維束全体の直径(μm)を算出した後、かかる繊維束全体の直径を用いて以下のように算出する。
繊維束表層の残存する撚り角(°)=atan(繊維束全体の直径×10−6×π×残存する撚り数)。
アクリロニトリル99質量%およびイタコン酸1質量%からなるモノマー組成物を、ジメチルスルホキシドを溶媒として溶液重合法により重合させ、ポリアクリロニトリル系重合体を含む紡糸溶液を得た。得られた紡糸溶液を濾過したのち、紡糸口金から一旦空気中に吐出し、ジメチルスルホキシドの水溶液からなる凝固浴に導入する乾湿式紡糸法により凝固繊維束を得た。また、その凝固繊維束を水洗した後、90℃の温水中で3倍の浴中延伸倍率で延伸し、さらにシリコーン油剤を付与し、160℃の温度に加熱したローラーを用いて乾燥を行い、4倍の延伸倍率で加圧水蒸気延伸を行い、単繊維の繊度1.1dtexのポリアクリロニトリル系炭素繊維前駆体繊維束を得た。次に、得られたポリアクリロニトリル系炭素繊維前駆体繊維束を4本合糸し、単繊維の本数12,000本とし、空気雰囲気230〜280℃のオーブン中で延伸比を1として熱処理し、耐炎化繊維束に転換した。
包括的実施例記載の方法で耐炎化繊維束を得たのち、得られた耐炎化繊維束に加撚処理を行い、100ターン/mの撚りを付与し、温度300〜800℃の窒素雰囲気中において、延伸比0.97として予備炭素化処理を行い、予備炭素化繊維束を得た。次いで、かかる予備炭素化繊維束に、表1に示す条件で炭素化処理を施し、炭素繊維束を得た。炭素化処理の工程通過性は良好であり、得られた炭素繊維束の品位も良好であった。得られた炭素繊維束をハサミで切断して取り出した単繊維の繊維長が5cmの炭素繊維の評価結果を表1に記載する。
撚り数を75ターン/mとした以外は、実施例1と同様にして炭素繊維束および単繊維の繊維長が5cmの炭素繊維を得た。炭素化処理の工程通過性は良好であり、得られた炭素繊維束の品位も良好であった。得られた炭素繊維の評価結果を表1に記載する。
撚り数を50ターン/mとした以外は、実施例1と同様にして炭素繊維束および単繊維の繊維長が5cmの炭素繊維を得た。炭素化処理の工程通過性は良好であり、得られた炭素繊維束の品位も良好であった。得られた炭素繊維の評価結果を表1に記載する。
炭素化処理における最高温度を1900℃とし、炭素化処理における張力を3.5mN/dtexとした以外は、実施例1と同様にして炭素繊維束および単繊維の繊維長が5cmの炭素繊維を得た。炭素化処理の工程通過性は良好であり、得られた炭素繊維束の品位も良好であった。得られた炭素繊維の評価結果を表1に記載する。
撚り数を75ターン/mとした以外は、実施例4と同様にして炭素繊維束および単繊維の繊維長が5cmの炭素繊維を得た。炭素化処理の工程通過性は良好であり、得られた炭素繊維束の品位も良好であった。得られた炭素繊維の評価結果を表1に記載する。
撚り数を50ターン/mとした以外は、実施例4と同様にして炭素繊維束および単繊維の繊維長が5cmの炭素繊維を得た。炭素化処理の工程通過性は良好であり、得られた炭素繊維束の品位も良好であった。得られた炭素繊維の評価結果を表1に記載する。
炭素化処理における張力を6.9mN/dtexとした以外は、実施例1と同様にして炭素繊維束および単繊維の繊維長が5cmの炭素繊維を得た。炭素化処理の工程通過性は良好であり、得られた炭素繊維束の品位も良好であった。得られた炭素繊維の評価結果を表1に記載する。
炭素化処理における張力を8.2mN/dtexとした以外は、実施例2と同様にして炭素繊維束および単繊維の繊維長が5cmの炭素繊維を得た。炭素化処理の工程通過性は良好であり、得られた炭素繊維束の品位も良好であった。得られた炭素繊維の評価結果を表1に記載する。
炭素化処理における張力を7.8mN/dtexとした以外は、実施例3と同様にして炭素繊維束および単繊維の繊維長が5cmの炭素繊維を得た。炭素化処理の工程通過性は良好であり、得られた炭素繊維束の品位も良好であった。得られた炭素繊維の評価結果を表1に記載する。
炭素化処理における張力を5.4mN/dtexとした以外は、実施例4と同様にして炭素繊維束および単繊維の繊維長が5cmの炭素繊維を得た。炭素化処理の工程通過性は良好であり、得られた炭素繊維束の品位も良好であった。得られた炭素繊維の評価結果を表1に記載する。
炭素化処理における張力を6.1mN/dtexとした以外は、実施例5と同様にして炭素繊維束および単繊維の繊維長が5cmの炭素繊維を得た。炭素化処理の工程通過性は良好であり、得られた炭素繊維束の品位も良好であった。得られた炭素繊維の評価結果を表1に記載する。
炭素化処理における張力を5.2mN/dtexとした以外は、実施例6と同様にして炭素繊維束および単繊維の繊維長が5cmの炭素繊維を得た。炭素化処理の工程通過性は良好であり、得られた炭素繊維束の品位も良好であった。得られた炭素繊維の評価結果を表1に記載する。
加撚処理を行う対象を予備炭素化繊維束に変更し、炭素化処理における張力を10.2mN/dtexとした以外は、実施例12と同様にして炭素繊維束および単繊維の繊維長が5cmの炭素繊維を得た。炭素化処理の工程通過性は良好であり、得られた炭素繊維束の品位も良好であった。得られた炭素繊維の評価結果を表1に記載する。
包括的実施例において前駆体繊維束の合糸本数を8本とし、単繊維本数を24,000本とした以外は、実施例5と同様にして炭素繊維束および単繊維の繊維長が5cmの炭素繊維を得た。炭素化処理の工程通過性は良好であり、得られた炭素繊維束の品位も良好であった。得られた炭素繊維の評価結果を表1に記載する。
炭素化処理における張力を8.0mN/dtexとした以外は、実施例14と同様にして炭素繊維束および単繊維の繊維長が5cmの炭素繊維を得た。炭素化処理の工程通過性は良好であり、得られた炭素繊維束の品位も良好であった。得られた炭素繊維の評価結果を表1に記載する。
撚り数を30ターン/mとし、炭素化処理における張力を1.5mN/dtexとした以外は、実施例4と同様にして炭素繊維束および単繊維の繊維長が5cmの炭素繊維を得た。炭素化処理の工程通過性は良好であり、得られた炭素繊維束の品位も良好であった。得られた炭素繊維の評価結果を表1に記載する。
撚り数を20ターン/mとし、炭素化処理における張力を10.3mN/dtexとした以外は、実施例16と同様にして炭素繊維束および単繊維の繊維長が5cmの炭素繊維を得た。炭素化処理の工程通過性は良好であり、得られた炭素繊維束の品位も良好であった。得られた炭素繊維の評価結果を表1に記載する。
包括的実施例において、前駆体繊維束の単繊維繊度を0.8dtexとし、撚り数を45ターン/mとし、炭素化処理における張力を10.3mN/dtexとした以外は、実施例1と同様にして炭素繊維束および単繊維の繊維長が5cmの炭素繊維を得た。炭素化処理の工程通過性は良好であり、得られた炭素繊維束の品位も良好であった。得られた炭素繊維の評価結果を表1に記載する
[実施例19]
撚り数を30ターン/mとし、炭素化処理における張力を11.1mN/dtexとした以外は、実施例14と同様にして炭素繊維束および単繊維の繊維長が5cmの炭素繊維を得た。炭素化処理の工程通過性は良好であり、得られた炭素繊維束の品位も良好であった。得られた炭素繊維の評価結果を表1に記載する。
撚り数を50ターン/mとし、炭素化処理における張力を9.9mN/dtexとした以外は、実施例14と同様にして炭素繊維束および単繊維の繊維長が5cmの炭素繊維を得た。炭素化処理の工程通過性は良好であり、得られた炭素繊維束の品位も良好であった。得られた炭素繊維の評価結果を表1に記載する。
撚り数を15ターン/mとし、炭素化処理における張力を1.0mN/dtexとした以外は、実施例1と同様にして炭素繊維束および単繊維の繊維長が5cmの炭素繊維を得た。炭素化処理の工程通過性は良好であり、得られた炭素繊維束の品位も良好であった。得られた炭素繊維の評価結果を表1に記載する。
撚り数を0ターン/mとし、炭素化処理における張力を7.5mN/dtexとした以外は、実施例4と同様にして炭素繊維束および単繊維の繊維長が5cmの炭素繊維を得た。炭素化処理の工程においてローラーへの毛羽の巻き付きが発生し、得られた炭素繊維束の品位は悪かった。得られた炭素繊維の評価結果を表1に記載する。
撚り数を0ターン/mとし、炭素化処理における張力を5.4mN/dtexとした以外は、実施例1と同様にして炭素繊維束および単繊維の繊維長が5cmの炭素繊維を得た。炭素化処理の工程においてローラーへの毛羽の巻き付きが発生し、得られた炭素繊維束の品位は悪かった。得られた炭素繊維の評価結果を表1に記載する。
東レ株式会社製“トレカ(登録商標)”T700Sの炭素繊維束をハサミで切断して取り出した単繊維(炭素繊維)の評価結果を表1に記載する。なお、評価前に炭素繊維束を室温のトルエンに1時間浸漬したのち、室温のアセトンに1時間浸漬する操作を2回繰り返し、風の少ない冷暗所で24時間以上自然乾燥させたものを用いた。
東レ株式会社製“トレカ(登録商標)”M35Jの炭素繊維束をハサミで切断して取り出した単繊維(炭素繊維)の評価結果を表1に記載する。なお、評価前に炭素繊維束を室温のトルエンに1時間浸漬したのち、室温のアセトンに1時間浸漬する操作を2回繰り返し、風の少ない冷暗所で24時間以上自然乾燥させたものを用いた。
東レ株式会社製“トレカ(登録商標)”M40Jの炭素繊維束をハサミで切断して取り出した単繊維(炭素繊維)の評価結果を表1に記載する。なお、評価前に炭素繊維束を室温のトルエンに1時間浸漬したのち、室温のアセトンに1時間浸漬する操作を2回繰り返し、風の少ない冷暗所で24時間以上自然乾燥させたものを用いた。
東レ株式会社製“トレカ(登録商標)”M46Jの炭素繊維束をハサミで切断して取り出した単繊維(炭素繊維)の評価結果を表1に記載する。なお、評価前に炭素繊維束を室温のトルエンに1時間浸漬したのち、室温のアセトンに1時間浸漬する操作を2回繰り返し、風の少ない冷暗所で24時間以上自然乾燥させたものを用いた。
東レ株式会社製“トレカ(登録商標)”T300のフィラメント数1000の炭素繊維束をハサミで切断して取り出した単繊維(炭素繊維)の評価結果を表1に記載する。なお、評価前に炭素繊維束を室温のトルエンに1時間浸漬したのち、室温のアセトンに1時間浸漬する操作を2回繰り返し、風の少ない冷暗所で24時間以上自然乾燥させたものを用いた。
Claims (8)
- 単繊維を側面から直線距離1mmの範囲で観察した際、単繊維の繊維軸のゆらぎ幅が2.5μm以上であり、かかるゆらぎ幅の変動係数が100%以下である、単繊維の直径が4.5以上7.5μm以下かつ単繊維の繊維長が10cm以下の炭素繊維。
- 単繊維の平均結晶子サイズLc (s)と平均結晶配向度π002 (s)が式(1)を満たし、L c (s)が1.7nm以上3.8nm以下である、請求項1に記載の炭素繊維。
π002(s)≧4.0×Lc(s)+73.2 ・・・式(1) - 単繊維の平均結晶子サイズLc (s)と平均結晶配向度π002 (s)が式(2)を満たす、請求項2に記載の炭素繊維。
π002(s)≦3.1×Lc(s)+81.8 ・・・式(2) - 単繊維の直径が5.3μm以上である、請求項1〜3のいずれかに記載の炭素繊維。
- 単繊維の直径が6.1μm以上である、請求項4に記載の炭素繊維。
- 単繊維の弾性率が200GPa以上である、請求項1〜5のいずれかに記載の炭素繊維。
- 単繊維の平均繊度が0.8dtex以上1.1dtex以下のポリアクリロニトリル系炭素繊維前駆体繊維束を耐炎化処理した後、予備炭素化処理、炭素化処理を順に行い、得られた連続繊維の形態である炭素繊維束を単繊維の繊維長が10cm以下となるように切断する炭素繊維の製造方法であって、炭素化処理中の繊維束の撚り数を16ターン/m以上とする炭素繊維の製造方法。
- 単繊維の平均繊度が0.8dtex以上1.1dtex以下のポリアクリロニトリル系炭素繊維前駆体繊維束を耐炎化処理した後、予備炭素化処理、炭素化処理を順に行い、得られた連続繊維の形態である炭素繊維束を単繊維の繊維長が10cm以下となるように切断する炭素繊維の製造方法であって、炭素化処理中の繊維束の表面の撚り角を2.0°以上とする炭素繊維の製造方法。
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