JP6604942B2 - 細胞安定化 - Google Patents
細胞安定化 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6604942B2 JP6604942B2 JP2016519695A JP2016519695A JP6604942B2 JP 6604942 B2 JP6604942 B2 JP 6604942B2 JP 2016519695 A JP2016519695 A JP 2016519695A JP 2016519695 A JP2016519695 A JP 2016519695A JP 6604942 B2 JP6604942 B2 JP 6604942B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- inhibitor
- cells
- acid
- formulation
- dehydration
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Classifications
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A01—AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
- A01N—PRESERVATION OF BODIES OF HUMANS OR ANIMALS OR PLANTS OR PARTS THEREOF; BIOCIDES, e.g. AS DISINFECTANTS, AS PESTICIDES OR AS HERBICIDES; PEST REPELLANTS OR ATTRACTANTS; PLANT GROWTH REGULATORS
- A01N1/00—Preservation of bodies of humans or animals, or parts thereof
- A01N1/02—Preservation of living parts
- A01N1/0205—Chemical aspects
- A01N1/021—Preservation or perfusion media, liquids, solids or gases used in the preservation of cells, tissue, organs or bodily fluids
- A01N1/0226—Physiologically active agents, i.e. substances affecting physiological processes of cells and tissue to be preserved, e.g. anti-oxidants or nutrients
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N11/00—Carrier-bound or immobilised enzymes; Carrier-bound or immobilised microbial cells; Preparation thereof
Landscapes
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Zoology (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Wood Science & Technology (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- Genetics & Genomics (AREA)
- Physiology (AREA)
- Environmental Sciences (AREA)
- Dentistry (AREA)
- Biophysics (AREA)
- Biomedical Technology (AREA)
- Microbiology (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Biotechnology (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
- Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
- Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
- Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
- Medicinal Preparation (AREA)
- Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
Description
有核細胞、例えば、真核細胞の長期間保存は、通常、毒性の凍結保護物質DMSOの存在下で極めて冷たい温度を必要とする。冷蔵システムの一般的な失敗によって引き起こされた損失に加えて、冷凍状態からの生細胞の回復は、困難を要するものであり、典型的に、ごくわずかな入れられた細胞のみが生存する。
他に定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術的及び科学的用語は、本発明が属する当該技術分野における当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書に言及される、すべての特許、特許出願、および公報は、その全体が引用によって組み込まれる。
特定の実施形態では、前脱水の製剤、脱水の製剤及び/又は再水和の製剤は、ERストレス経路において少なくとも1つの必須のステップを遮断する少なくとも1つのアポトーシス阻害剤を含む。
GRP78/BiPは、小胞体の完全性およびストレス誘導性のオートファジーに必要とされる分子シャペロンのHSPファミリーのメンバーである。GRP78は、小胞体ストレス応答(UPR)の調節に中心的な役割を果たし、真核細胞中のオートファジーの必須の構成要素であり、細胞順応および発癌生存(oncogenic survival)に重要な役割を果たし得る。GRP78のクライアントタンパク質の1つは、タンパク質の二本鎖RNA活性化されるタンパク質様小胞体キナーゼ(PERK)であり、PERKへの結合は、PERKオリゴマー化を除外する。IRE1のオリゴマー化およびATF6の活性化を防ぐために、GRP78はまた、クライアントタンパク質IRE1およびATF6に結合する。GRP78は、ER内の多量体タンパク質複合体の構築を促進する役割を果たす。
イノシトールを必要とする酵素1(IRE1)は、エンドヌクレアーゼ活性を保持するser/thrタンパク質キナーゼである。IRE1は、小胞体ベースのストレスシグナルへの反応として遺伝子発現を変更する際に重要であり、そのN末端ドメインを介して小胞体の内腔で変性タンパク質を感知し、これは、酵素の自己活性化につながる。活性なエンドリボヌクレアーゼドメインは、XBP1 mRNAをスプライシングして、新しいC末端を生成し、それを強力な変性タンパク質の反応の転写活性化因子(unfolded−protein response transcriptional activator)に転換して、増殖停止およびアポトーシスを引き起こす。キナーゼドメインは、トランス自己リン酸化によって活性化され、キナーゼ活性は、エンドリボヌクレアーゼドメインの活性化に必要とされる。IRE1は、遍在的に発現され、膵臓組織で高レベルが観察される。IRE1は、ジスルフィド結合したホモダイマーであり、ダイマー形成は、N末端の内腔ドメイン内で疎水的相互作用によって促進され、ジスルフィド架橋によって安定化される。IRE1はまた、変性タンパク質反応の負の調節因子である、HSPA5に結合する。この相互作用は、ホモ二量体化を妨害し、IRE1の活性化を防ぎ得る。
PRKR様小胞体キナーゼまたはタンパク質キナーゼR(PKR)様小胞体キナーゼ(PERK)としても知られる、真核生物翻訳開始因子2−アルファキナーゼ3は、ヒトにおいてEIF2AK3遺伝子によってコード化される酵素である。PERKは、真核生物翻訳開始因子2(EIF2)のαサブユニットをリン酸化し、その不活性化に、およびそれ故、翻訳開始の迅速な低減および全体的なタンパク質合成の抑制につながる。それは、小胞体(ER)に位置するI型膜タンパク質であり、ここで、ミスフォールドされた(malfolded)タンパク質によって引き起こされたERストレスによって誘導される。
この遺伝子は、小胞体(ER)ストレスの間に小胞体ストレス応答(UPR)のために標的遺伝子を活性化する転写因子をコード化する。それは、転写因子であるが、このタンパク質は、ERに埋め込まれる膜貫通タンパク質として合成されるという点で普通ではない。それは、ERストレスセンサー/トランスデューサーとして機能し、ERストレス誘導性のタンパク質分解後に、ERシャペロンエンをコード化する遺伝子のプロモーター中に存在するシス作用するERストレス応答因子(ERSE)を介して核転写因子として機能する。このタンパク質は、静止状態(quiescent)のための生存因子として特定されたが、増殖性の扁平上皮癌細胞ではない。
マイトジェン活性化タンパク質キナーゼ・キナーゼ・キナーゼ5(MAP3K5)としても知られる、アポトーシスシグナル調節キナーゼ1(ASK1)は、MAPキナーゼ・キナーゼ・キナーゼファミリーのメンバーであり、それ自体、マイトジェン活性化タンパク質キナーゼ経路の一部分である。ASK1は、MKK4(SEK1)/MKK7およびMKK3/MKK6を直接リン酸化し、これは、順に、酸化ストレス、小胞体ストレスおよびカルシウム流入などの、一連のストレスに応じて、Raf非依存の方法でc−Jun N末端キナーゼ(JNK)およびp38 マイトジェン活性化タンパク質キナーゼを活性化する。
c−Jun N末端キナーゼ(JNK1/2/3)は、哺乳動物細胞において見られるマイトジェン活性化タンパク質キナーゼ(MAPK)カスケードの3つの主要な群の1つの下流成分であり、他の2つは、細胞外シグナル制御キナーゼ(ERK1/2)およびp38タンパク質キナーゼ(p38.α,β,γ,,δ)から成る。キナーゼの各群は、MAPKを含む3モジュールのカスケード(three−module cascade)の部分であり、これは、MAPKキナーゼ(MAPKK)によるリン酸化によって活性化され、順に、MAPKKキナーゼ(MAPKKK)によるリン酸化によって活性化される。JNKおよびp38の活性化は、アポトーシスの誘導に関連している。多くの細胞タイプを使用することで、JNKの持続的活性化が細胞死を誘導し、優性ネガティブ(DN)阻害剤によるJNK活性化の遮断が一連のアポトーシス刺激による死滅を防ぐことが示された。アポトーシスにおけるJNKの役割も、jnk遺伝子の標的破壊を有するマウスの分析によって文書化される。JNK1およびJNK2の両方を欠くマウス胚線維芽細胞(MEF)は、遺伝毒性物質、紫外線、およびアニソマイシンを含む、様々なストレス刺激によるアポトーシスに完全に耐性があり、jnk3−/−ニューロンは、興奮毒に対するアポトーシス反応の深刻な欠損を示す。その上、JNK2は、未熟な胸腺細胞中の抗CD3誘導性のアポトーシスに必要とされることが示された。
p38 MAPキナーゼ(α、β、γ、およびδ)は、MAPKファミリーのメンバーであり、以下の4つのp38 MAPKが、高真核生物中でクローン化されている:p38−Alpha/XMpk2/CSBP、p38−Beta/p38−Beta22、p38−Gamma/SAPK3/ERK6、およびp38−Delta/SAPK4。これらの4つのタンパク質は、そのアミノ酸配列で60−70%同一であり、MKK6(MAPKキナーゼ−6)によってすべて活性化される。別のMAPKキナーゼ、MKK3(MAPKキナーゼ−3)は、p38−Beta2を除いて、p38−Alpha、p38−Gamma、およびp38−Deltaをリン酸化および活性化すると示された。哺乳動物のp38 MAPKファミリーは、UV照射、熱ショック、および高い浸透ストレスを含む細胞ストレスによって活性化される。
「MEK1」および「MEK2」は、マイトジェン活性化したERK活性化キナーゼに対する略語である(ここで、ERKは、MAPKに対する別の呼称である、細胞外シグナル制御タンパク質キナーゼである)。MEK1およびMEK2は、二元機能のセリン/トレオニンおよびチロシンタンパク質キナーゼであり、MAPキナーゼとしても知られている。Ras−GTPはRafを活性化し、RafはMEK1およびMEK2を活性化し、MEK1およびMEK2はMAPキナーゼ(MAPK)を活性化する。一度活性化されると、Rafおよび他のキナーゼは、MEK−1の場合に、2つの隣接するセリン基、S218およびS222上でMEKをリン酸化する。これらのリン酸化は、キナーゼとしてのMEKの活性化に必要とされる。順に、MEKは、単一のアミノ酸によって分離された以下の2つの基上でMAPキナーゼをリン酸化する:チロシン、Y185、およびトレオニン、T183。MEKは、MAPキナーゼをリン酸化する前にMAPキナーゼと強く関連しているようであり、これは、MEKによるMAPキナーゼのリン酸化が、2つのタンパク質間の事前の強い相互作用を必要とし得ることを示唆している。
ホスファチジルイノシトール3’−キナーゼ(PI3K)−Aktシグナル経路は、多くのタイプの細胞刺激または毒性の傷害(insults)によって活性化され、転写、翻訳、増殖、成長、および生存などの、基礎となる細胞機能を調節する。増殖因子のその受容体チロシンキナーゼ(RTK)またはGタンパク質結合受容体(GPCR)への結合は、それぞれ、クラスIaおよびIbのPI3Kアイソフォームを刺激する。PI3Kは、細胞膜でホスファチジルイノシトール−3,4,5−三リン酸塩(PIP3)の産生を触媒する。PIP3は、順に、Aktを活性化する助けとなる二次メッセンジャーとして機能する。一度活性されると、Aktは、アポトーシス、タンパク質合成、代謝、および細胞周期に伴う基質をリン酸化することによって重要な細胞プロセスを制御することができる。
この遺伝子は、Xボックス(X box)と呼ばれるプロモーター要素に結合することによって、MHCクラスII遺伝子を調節する転写因子をコード化する。この遺伝子産物は、bZIPタンパク質であり、これも、T細胞白血病ウイルスタイプ1プロモーターのプロモーターにおいてエンハンサーに結合する細胞転写因子として特定された。小胞体(ER)中の変性タンパク質の蓄積後に、この遺伝子のmRNAが、エンドヌクレアーゼのイノシトール要求酵素1(IRE1)によって媒介される非従来型のスプライシング機構によって活性型に処理されることが分かった。スプライシングされたmRNAから結果として生じる26ntの損失は、フレームシフトおよび機能的に活性な転写因子であるアイソフォームXBP1(S)を引き起こす。スプライシングされていないmRNAによってコード化されたアイソフォーム、XBP1(U)は、構成的に発現され、XBP1(S)の負のフィードバック調節因子として機能すると考えられ、これは、ERストレスの回復期中に標的遺伝子の転写を遮断する。XBP1の偽遺伝子が特定され、染色体5に局所化された。
eIF2−アルファは、三元複合体をGTPおよび開始剤tRNAで形成することによって、タンパク質合成の初期工程で機能する翻訳開始因子である。この複合体は、43sリボソームサブユニットに結合し、その後mRNA結合が続いて、40S前開始複合体が形成される。eIF−2に結合したGTPの加水分解およびeIF−2−GDP二元複合体の放出が先行して、80S翻訳開始複合体を形成するための60Sリボソームサブユニットの接合が続く。eIF−2が開始の別のラウンドを再利用し触媒するために、eIF−2に結合したGDPは、eIF−2Bによって触媒された反応によってGTPに取って代わらなければならない。eIF2−アルファは、少なくとも4つのキナーゼ、PERK、GCN2、HRIおよびPKRによってリン酸化され、リン酸化は、eIF−2/GDP/eIF−2B複合体を安定化し、GDP/GTP交換反応を防ぎ、それ故、連続する開始のラウンド間のeIF−2の再利用を損なわせ、翻訳の全体的な阻害につながる。
グリコゲンシンターゼキナーゼ−3(GSK3)は、グリコーゲン代謝の対照に関係する酵素として最初に特定された。近年、それは、タンパク質合成の開始、細胞増殖、細胞分化、アポトーシスを含む、多様な範囲の細胞機能の調節に重要な役割があることを示され、Wntシグナル伝達カスケードの構成要素として胚発生に不可欠である。GSK3は、インスリンシグナル経路における中心的な負の調節因子として、インスリン抵抗性において役割を果たす。
NFE2L2またはNRF2としても知られる、核因子(赤血球由来2)様2は、ヒトにおいてNFE2L2遺伝子によってコード化される転写因子である。NRF2抗酸化反応経路は、酸化ストレスの細胞毒性に対する主要な細胞防御である。NRF2は、幾つかの抗酸化酵素の発現を増加させる。
Kelch様ECH関連タンパク質1(KEAP1)は、抗酸化反応の主要制御因子である、NRF2と相互作用すると示された。静止条件下で、NRF2は、KEAP1に結合することによって細胞質内に固着され、これは、順に、ユビキチン化および続くNRF2のタンパク質分解を促進する。細胞質内のNRF2のそのような隔離および更なる分解は、NRF2に対するKEAP1の抑制作用のための機構である。
ATF4としても知られる、活性化転写因子4(tax−応答エンハンサー因子B67(tax−responsive enhancer element B67))は、ヒトにおいてATF4遺伝子によってコード化されるタンパク質である。この遺伝子は、HTLV−1のLTR内でtax−応答エンハンサー因子を結合することができ得る広く発現された哺乳動物DNA結合タンパク質として元来特定された転写因子をコード化する。コード化されたタンパク質はまた、単離され、cAMP応答因子結合タンパク質2(CREB−2)として特徴づけられた。この遺伝子によってコード化されたタンパク質は、転写因子、cAMP応答因子結合タンパク質(CREB)およびCREB様タンパク質のAP−1ファミリーを含む、DNA結合タンパク質のファミリーに属している。これらの転写因子は、DNA結合ドメインとして機能する一連の(a stretch of)塩基性アミノ酸に対するC末端に位置する、タンパク質間相互作用に関係するロイシンジッパー領域を共有する。同じタンパク質をコード化する2つの代替的な転写物が記載された。2つの偽遺伝子は、大きな逆位重複を包含している領域においてq28でX染色体上に位置付けられる。
1. 天然および合成のアミノ酸
本明細書に記載されるようにまた、特定の実施形態において、脱水の製剤は、周囲温度での機能細胞の実質的な乾燥保存のための脱水の製剤中に少なくとも1つのアミノ酸または合成アミノ酸を含んでもよい。
およびYは、COOおよびSO3から選択される。
周囲温度での細胞の実質的な乾燥保存のための本明細書に記載された脱水の製剤は、特定の実施形態において、ペプチドを含有し得る。好都合なことに、安定量の小さなジペプチドまたはジペプチドアナログ(例えば、約10mMと200mMの間)を含む、表1に明記されるものを含む、特定の脱水の製剤が、予想外に、周囲温度での及び細胞の冷蔵を超過する期間の間の、細胞の実質的な乾燥保存が可能であることが判定された。
典型的なジペプチドは、アミノ酸配列アラニン−グルタミンを有する。
本明細書に記載されるように、本明細書に記載される特定の実施形態において、製剤は、周囲温度での細胞の実質的な乾燥保存のための脱水の製剤または組成物中に少なくとも1つの三糖類を含み得る。三糖類は、3つの単糖類から成るオリゴ糖であり、2つのグリコシド結合がそれらを接続する。グリコシド結合は、構成単糖類上の水酸基間で形成され得、異なる結合の組み合わせ(位置化学)および立体化学(アルファ−またはベータ−)は、結果として、異なる化学的および物理的性質を備えるジアステレオ異性体である三糖類をもたらす。安定した保存組成物に含むための1つ以上の特定の三糖類の選択は、本開示に基づいて及び当該技術分野の通常の実施に従って行われ得、他の製剤成分を含む様々な因子の影響を受け得る。典型的な三糖類は、限定されないが、マルトトリオース(maltotrose)、イソマルトトリオース(isomaltotrios)、ラフィノース、メレジトース(melezitriose)、ニゲロトリオース(nigerotriose)、およびケトースを含む。表1に明記される製剤を含む、細胞の実質的な乾燥保存のための特定の実施形態では、三糖類は、メレジトース(melezittriose)であって、好ましくは約1%−20%、さらにより好ましくは約5.0−15%の濃度であり、ここで「約」は、25%未満、より好ましくは20%未満、およびより好ましくは15%、10%、5%または1%未満、多かれ少なかれ、詳述された量未満であり得る量的変動を表わすと理解され得る。
本明細書に記載されるように、特定の実施形態は、全血サンプル中の核酸及び/又はポリペプチド分子の実質的に安定した保存のための製剤および組成物中に少なくとも1つの水溶性ポリマーを含み得る。そのような水溶性ポリマーは、ポリビニルピロリジンおよびポリビニルアルコールを含み、本開示から、当業者が、実質的な乾燥保存の製剤および組成物中の使用のために他の水溶性ポリマーを選択し得ることが認識されるが、これらは、利用される組成物の他の成分および保存されている特定の細胞タイプに基づいて様々であり得る。限定されないが、表1に示されるものを含む、特定の実施形態は、約0.1乃至10%(vol/vol)、より好ましくは約0.1乃至5%(vol/vol)の間、およびさらにより好ましくは1.0%(vol/vol)の濃度で水溶性ポリマーを含むことを考慮に入れ、ここで「約」は、50%未満、より好ましくは40%未満、より好ましくは30%未満、およびより好ましくは20%、15%、10%または5%未満、多かれ少なかれ、詳述された量未満であり得る量的変動を表わすと理解され得る。特定の実施形態では、水溶性ポリマーは、約30−70,000ダルトンの分子量範囲を有する及び約87−90%加水分解された、ポリビニルアルコールであり、ここで「約」は、50%未満、より好ましくは40%未満、より好ましくは30%未満、およびより好ましくは20%、15%、10%または5%未満、多かれ少なかれ、詳述された量未満であり得る量的変動を表わすと理解され得る。
本明細書に記載されるようにまた、特定の実施形態は、周囲温度で前脱水及び/又は脱水の製剤および組成物中に少なくとも1つの非還元糖を含み得る。非還元糖は、機能的なアルデヒド基を欠く炭水化物分子である。典型的な非還元糖は、スクロースおよびトレハロースを含む。細胞の実質的な乾燥保存のための実施形態では、非還元糖は、約1.0−200mM、好ましくは約50mM−200mM、およびより好ましくは約150mMの濃度で存在するトレハロースであり、ここで「約」は、25%未満、より好ましくは20%未満、およびより好ましくは15%、10%、5%または1%未満、多かれ少なかれ、詳述された量未満であり得る量的変動を表わすと理解され得る。
ポリエーテルは、特定の実施形態に従って、周囲温度での機能細胞の実質的に安定した保存のための本明細書に記載される脱水の製剤に含まれ得る。ポリエーテルは、一般に、その主鎖に1つを超えるエーテル官能基を含有するポリマーを指す。ポリエーテルは、アルコールの脱水によって形成された比較的安定した化合物である。製剤、組成物および方法に使用するための典型的なポリエーテルは、限定されないが、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、およびポリフェニルエーテルを含む。特定の実施形態では、ポリエーテルの分子量は、約5,000から15,000ダルトンの間である。
特定の実施形態では、乾燥保存安定剤は、テトラヒドロピリミジンである。典型的なテトラヒドロピリミジンは、5−ヒドロキシエクトインである。特定の脱水の製剤および組成物において、5−ヒドロキシエクトインは、約10mMから約200mMの間の濃度で使用される。
1. pHバッファー
特定の実施形態によると、周囲温度での機能細胞の実質的な乾燥保存のための本明細書に記載される脱水の製剤および組成物は、1つ以上のpHバッファーを含み得、これは、pHバッファーが存在する水溶液などの溶液のpHの変化に抵抗するその能力に関して当該技術分野で知られる大多数の化合物のいずれかであり得る。安定した保存組成物に含むための1つ以上の特定のpHバッファーの選択は、本開示に基づいて及び当該技術分野の通常の実施に従って行われ得、維持されることが所望されるpH、生体サンプルの性質、利用される溶媒条件、使用される製剤の他の成分、および他の基準を含む、様々な因子の影響を受け得る。例えば、典型的に、pHバッファーは、バッファーの特徴であるプロトン解離定数(pKa)の約0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9または1.0のpH単位内にあるpHで利用される。
キレート剤またはキレート化剤は、特定の実施形態によると、血液サンプル中の生存可能な無傷の細胞の実質的に安定した保存のための本明細書に記載される組成物に含まれ得、金属カチオンと複合する及びその反応性を妨害するその能力に関して当業者に知られている。典型的なキレート剤は、ジエチレントリアミンペンタ酢酸(DTPA)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、エチレングリコール四酢酸(EGTA)、トランス−1,2−ジアミノシクロヘキサン−N,N,N’,N’−四酢酸(CDTA)、1,2−ビス(2−アミノフェノキシ)エタン−N,N,N’,N’−四酢酸(BAPTA)、1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10−四酢酸(DOTA)、N−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン−N,N’,N’−三酢酸、グルコン酸ナトリウム,およびニトリロ三酢酸(NTA)、を含む。1つのキレート剤は、グルコン酸ナトリウムであり、約1.0−50mM、より好ましくは約10−40mM、およびさらにより好ましくは約25mMの濃度で存在し、ここで「約」は、25%未満、より好ましくは20%未満、およびより好ましくは15%、10%、5%または1%未満、多かれ少なかれ、詳述された量未満であり得る量的変動を表わすと理解され得る。
本発明のMCS脱水の製剤は、前脱水の製剤による前処理があってもなくても、脱水プロセス中の細胞膜および細胞小器官ならびに細胞の一般的な形態の完全性を維持することができ、その結果、実質的に乾燥保存された後の細胞の脱水の際に、細胞は脱水前の細胞としての少なくとも一つの機能的特性、例えば細胞の生存度を保持する。
特定の実施形態において、本明細書に記載されている前脱水の製剤、脱水の製剤、及び/又は再水和の製剤は、少なくとも1つのアポトーシス阻害剤を含む。特定の実施形態において、少なくとも1つのアポトーシス阻害剤は、細胞のアポトーシスの誘導を遮断する。
他の実施形態において、アポトーシス阻害剤は、ERストレス経路の少なくとも1つのステップを遮断し、好ましくは可逆的阻害剤である。
1.PERK−eIF2―α阻害剤
他の実施形態において、少なくとも1つのアポトーシス阻害剤はASK1阻害剤であり、それはJNKおよびp38MAPキナーゼの下流の活性化を遮断する。様々な適切なASK1阻害剤が知られており(例えば、米国特許第8,178,555号;8,378,108号;8,440,665号および8,598,360号)、または例えばMLS−0315763(National Institute of Health)のように市販で入手可能である。典型的なASK1阻害剤は、限定されないが、ベンゾジアゼピノン阻害剤(キムら(2009)J. Biol. Chem. 284:1593−1603)、NDQI−1、およびMLS−0315763を含む。
特定の実施形態において、少なくとも1つのアポトーシス阻害剤はNRF2−KEAP1経路を遮断する。
特定の実施形態において、少なくとも1つのアポトーシス阻害剤はJNK阻害剤である。任意のJNK阻害剤が、本明細書の製剤、組成物、方法における使用のために考えられる。JNK阻害剤は一般的に当業者に既知である(例えば、米国特許第6,949,544号;7,129,242号;7,326,418号、8,143,271号および8,530,480号)。
特定の他の実施形態において、少なくとも1つのアポトーシス阻害剤はp38 MAPキナーゼ阻害剤である。p38MAPキナーゼ阻害剤は一般に周知である(例えば、米国の特許の番号7,521,460を参照;7,592,455;7,728,013;および7,795,256)。
特定の実施形態において、前脱水の、及び/又は再水和の製剤は、GSK3を遮断するアポトーシス阻害剤を含む。様々なGSK3阻害剤は、本明細書に記載されている製剤および方法で使用するのに適している。GSK3阻害剤は当業者に周知であり(例えば、米国特許第6,057,117号;6,153,618号;第6,417,185号;6,465,231号;6,489,344号;6,608,632号;6,800,632号;6,949,547号;7,045,519号;7,037,918号;7,425,557号;8,143,271号および8,664,244号)、多くのGSK3阻害剤は市販で入手可能であり、それは例えばCHIR98014、N−6−[2−[[4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(1H−イミダゾール−2−イル)−2−ピリミジニル]アミノ]エチル]−3−ニトロ−2,6−ピリジンジアミン(Selleckchem.com; カタログ番号 S2745)およびバルプロエート(Sigma−Aldrichh、St. Louis, MO; カタログ番号P4543)である。
特定の実施形態において、前脱水の、脱水の、及び/又は再水和の製剤は、IRE1を遮断するアポトーシス阻害剤を含む。IRE1阻害剤は既知である(例えば、米国特許第8,372,861号を参照)。
特定の実施形態において、少なくとも1つのアポトーシス阻害剤はカスパーゼ−1阻害剤である。
特定の実施形態において、少なくとも1つのアポトーシス阻害剤はカルパイン阻害剤である。
カルパイン(カルパイン1−15)の少なくとも15の異なるアイソフォームがある。カルパイン阻害剤は、当業者に周知である(例えば、米国特許第5,541,290号;6,448,245号;7,001,770号;7,476,754号および7,932,266号を参照されたい)。本発明の前脱水の製剤及び/又は再水和製剤は、任意の適切なカルパイン阻害剤またはカルパイン阻害剤の組み合わせを含み得る。
特定の実施形態において、少なくとも1つのアポトーシス阻害剤はMEK1またはMEK2の阻害剤である。MEK1およびMEK2の阻害剤は既知であり(例えば、米国特許第6,310,060号;第6,440,966号;6,638,945号;7,001,905号;7,169,816号;7,745,663号;7,803,839号;7,897,624号;8,394,822号;8492,427号、及び8,642,584号を参照されたい)、市販で入手可能である。
特定の他の実施形態において、少なくとも1つのアポトーシス阻害剤はp38 MAPキナーゼ阻害剤である。
特定の実施形態において、本明細書に記載されている前脱水の製剤、脱水の製剤、及び/又は再水和の製剤は、少なくとも1つのアポトーシス阻害剤およびERシャペロン誘導剤を含む。本明細書に記載されている製剤、組成物および方法で使用される適切なERシャペロン誘導剤は、限定されないが、BIX、バルプロエートおよびリチウムを含む。
BiP誘導剤X(BIX)は、GRP78/BiPの発現を誘導する化合物スクリーニングにおいて同定された。BIXは、GRP94(94kDaのグルコースに調整されたタンパク質)、カルレティキュリン、およびC/EBPホモログタンパク質のわずかな誘導を伴って、BiPを優先的に誘導した。BIXによるBiP mRNAの誘動は、ATF6(活性化転写因子(activating transcription factor)6)経路を介して、BiP遺伝子の上流のERストレス応答因子の活性化によって媒介された。
バルプロエート(2−プロピルペンタン酸)は、てんかん、双極性躁病及び片頭痛の予防の処理のために認可されている。バルプロエートは室温で液体であるが、水酸化ナトリウムなど塩基と反応してバルプロエートナトリウム塩を形成し得、それは固体である。バルプロエートの作用機序は完全には理解されていないが、CYP2C9、グルクロニルトランスフェラーゼ、およびエポキシドヒドロラーゼを阻害すること、ならびに脳におけるγ−アミノ酪酸(GABA)のレベルの増加につながることがしめされている。バルプロエートの投与は、GRP78/BiPの発現を増加させ、それにより3つの近位の膜貫通性のセンサー、PERK、IRE1およびATF6を好ましい不活性化状態で安定化させる。
元素リチウムは、種々の気分障害を処理するために使用される。リチウムの投与は、GRP78/BiPの発現を増加させ、それにより3つの近位の膜貫通性のセンサー、PERK、IRE1およびATF6を好ましい不活性化状態で安定化させる。
特定の他の態様で、前脱水の製剤、脱水の製剤、及び/又は再水和製剤は、少なくとも1つのアポトーシス阻害剤およびオートファジー誘導剤を含む。オートファジーの誘導剤は、望ましくない又はミスフォールドしたタンパク質のリソソーム分解を有益に促進し、それによって細胞でのUPRの効果を高める、一連の多様な化合物である。いかなる理論にも束縛されないが、アポトーシス阻害剤とオートファジー誘導剤の組合せはERストレス経路を遮断し、脱水の結果として生じ得るミスフォールドしたタンパク質の分解をさらに促進しながら、細胞での再水和をいくぶんか助けて、脱水前の細胞としての少なくとも1つの機能特性を保持する、と考えられている。
別の態様で、前脱水の製剤、脱水及び/又は再水和製剤は、生存タンパク質を含む。
典型的な生存タンパク質はBcl−xLである。
特定の態様において、細胞の実質的な乾燥保存のための組成物および方法は、細胞が前脱水の製剤により処理されるという、脱水前のさらなる工程を含む。一実施形態において、前脱水の製剤は少なくとも1つのアポトーシス阻害剤を、好ましくは可逆的アポトーシス阻害剤を含む。前脱水の製剤は、含む別の実施形態において、少なくとも1つのアポトーシス阻害剤および少なくとも1つのERシャペロン誘導剤、少なくとも1つのオートファジー誘導剤または少なくとも1つの生存タンパク質を含む。
GDC−0032(4−[5,6−ジヒドロ−2−[3−メチル−1−(1−メチルエチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]イミダゾ[1,2−d][1,4]ベンゾオキサゼピン−9−イル]−α,α−ジメチル−1H−ピラゾール−1−アセトアミド)、PI−103(3−(4−(4−モルホリニル)ピリド[3’(2’:4,5]フロ[3,2−d]ピリミジン−2−イル)フェノール)、NU7441(8−(4−ジベンゾチエニル)−2−(4−モルホリニル)−4H−1−ベンゾピラン−4−オン)、GSK2636771(2−メチル−1−[[2−メチル−3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]−6−(4−モルホリニル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸)、IPI−145(8−クロロ−2−フェニル−3−[(1S)−1−(9H−プリン−6−イルアミノ)エチル]−1−(2H)−イソキノリノン、XL147(N−(3−(ベンゾ[c][1,2,5]チアジアゾール−5−イルアミノ)キノキサリン−2−イル)−4−メチルベンゼンスルホンアミド)、TGX−221(7−メチル−2−(4−モルホリニル)−9−[1−(フェニルアミノ)エチル]−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン)、PIK−90(N−(7,8−ジメトキシ−2,3−ジヒドロ−イミダゾ[1,2−c]キナゾリン−5−イル)−ニコチンアミド)、ウォルトマンニン(11−(アセチルオキシ)−1,6b,7,8,9a,10,11,11b−オクタヒドロ−1−(メトキシメチル)−9a,11b−ジメチル)−9a,11b−ジメチル,(1S,6bR,9aS,11R,11bR)−3H−フルオロ[4,3,2−de]インデノ[4,5−h]−2−ベンゾピラン−3,6,9−トリオン)、VS−5584(5−[8−メチル−9−(1−メチルエチル)−2−(4−モルホリニル)−9H−プリン−6−イル]−2−ピリミジンアミン)、およびTG−100703(3−(2,4−ジアミノ−6−プテリジニル)−フェノール)から成る群から選択される。
特定の他の態様において、細胞の実質的な乾燥保存のための組成物および方法は、再水和製剤を用いた、実質的に乾燥保存された細胞の再水和を含む。一実施形態において、再水和製剤は少なくとも1つのアポトーシス阻害剤を、好ましくは可逆的アポトーシス阻害剤を含む。別の実施形態において、再水和製剤は少なくとも1つのアポトーシス阻害剤および少なくとも1つのERシャペロン誘導剤を含む。
GDC−0032(4−[5,6−ジヒドロ−2−[3−メチル−1−(1−メチルエチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]イミダゾ[1,2−d][1,4]ベンゾオキサゼピン−9−イル]−α,α−ジメチル−1H−ピラゾール−1−アセトアミド)、PI−103(3−(4−(4−モルホリニル)ピリド[3’(2’:4,5]フロ[3,2−d]ピリミジン−2−イル)フェノール)、NU7441(8−(4−ジベンゾチエニル)−2−(4−モルホリニル)−4H−1−ベンゾピラン−4−オン)、GSK2636771(2−メチル−1−[[2−メチル−3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]−6−(4−モルホリニル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸)、IPI−145(8−クロロ−2−フェニル−3−[(1S)−1−(9H−プリン−6−イルアミノ)エチル]−1−(2H)−イソキノリノン、XL147(N−(3−(ベンゾ[c][1,2,5]チアジアゾール−5−イルアミノ)キノキサリン−2−イル)−4−メチルベンゼンスルホンアミド)、TGX−221(7−メチル−2−(4−モルホリニル)−9−[1−(フェニルアミノ)エチル]−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン)、PIK−90(N−(7,8−ジメトキシ−2,3−ジヒドロ−イミダゾ[1,2−c]キナゾリン−5−イル)−ニコチンアミド)、ウォルトマンニン(11−(アセチルオキシ)−1,6b,7,8,9a,10,11,11b−オクタヒドロ−1−(メトキシメチル)−9a,11b−ジメチル)−9a,11b−ジメチル,(1S,6bR,9aS,11R,11bR)−3H−フルオロ[4,3,2−de]インデノ[4,5−h]−2−ベンゾピラン−3,6,9−トリオン)、VS−5584(5−[8−メチル−9−(1−メチルエチル)−2−(4−モルホリニル)−9H−プリン−6−イル]−2−ピリミジンアミン)、およびTG−100703(3−(2,4−ジアミノ−6−プテリジニル)−フェノール)から成る群から選択される。
本発明の別の態様において、方法は、冷凍または凍結乾燥なしに、周囲温度で1以上の細胞の実質的な乾燥保存のために提供され、該方法は、乾燥保存安定剤を含有する脱水組成物と1以上の細胞をインキュベートする工程、および、脱水の製剤の存在下1以上の前処理された細胞を脱水して、1以上の実質的に乾燥保存された細胞を生成する工程を含む。特定の実施形態において、脱水の製剤は、少なくとも一つのアポトーシス阻害剤をさらに含み、前記方法は、少なくとも一つのアポトーシス阻害剤を含有する再水和のバッファーを用いて、1以上の実質的に乾燥保存された細胞を再水和する工程をさらに含む。
キット
以下のプロトコルは、再水和後少なくとも1時間、少なくとも1つの機能特性を保持する細胞の実質的な乾燥保存のための、前脱水の、脱水の、及び/又は再水和の製剤ならびにその組み合わせを、分析し選択するのに利用され得る。簡潔に言えば、細胞は96ウェルプレートでDMEM培地または前脱水の製剤(例えば、DMEM培地+少なくとも1つのアポトーシス阻害剤)中に播種され(20,000細胞/ウェル)、1時間乃至24時間37℃でインキュベートされる。インキュベーションの後、培地は細胞から吸引され廃棄され、10μlの脱水症製剤が各ウェルに加えられる。開いた96ウェルプレートは、半分充たされた96ウェルプレートを乾燥させる場合には75分間、あるいは充たされた96ウェルプレートを乾燥させる場合には95分間、37℃でインキュベートされる。乾燥された細胞は、室温で1時間保存され、少なくとも1つのアポトーシス阻害剤を含有する、または完全なDMEM培地中の、可変量の再水和の製剤により再水和される。再水和された細胞は、1時間または24時間の期間、37°CのCO2調整されたインキュベーターでインキュベートされる。指定される時点では、トリパンブルーが再水和された細胞に加えられ、細胞は血球計を使用して数えられる。細胞生存パーセントは、生存不可能な細胞の画分を判定し、その後生存する細胞のパーセントを計算するために、トリパンブルー染色された細胞を総細胞数で割った値で決定される。
本発明の実質的に乾燥保存される細胞は、再水和の際、脱水を受ける前の細胞の少なくとも1つの機能特性を保持している。1つの機能特性は、代謝活性、細胞の生存率、増殖し、分化し、増殖因子によって与えられるようなシグナル伝達の刺激に応答する能力、および、発現は、RNA合成、タンパク質など発現が予想される細胞のバイオマーカ、及び/又は分泌機能の群から選択され得る。これらの機能特性は、当業者に既知の他の方法と同様に、本明細書に記載される方法を含む任意の方法を用いて、検知または解析され得る。再水和され乾燥保存された細胞の少なくとも1つの機能特性を検知する典型的な方法が、以下に記載される。
細胞の生存率は、トリパンブルー染色の手順を使用して測定され得る。トリパンブルーは、細胞膜が損なわれない場合に細胞と相互作用しない負電荷の発色団を備えた色素であり、故に、顕微鏡で検査すると、生細胞は色素を排除するが、損傷を受けた細胞は青く見える。細胞計数は、Leitz Fluovert顕微鏡下の3回繰り返しで、グリッド・チャンバ(Hycor)を備える9mmのKOVAスライドガラス10において行われた。細胞生存のパーセンテージは未処理の対照細胞に対して報告される。
ATP含量は、メーカーの指示に従い、Cell Titer−Glo Luminiscent Cell viability アッセイ(Promega)を使用して、判定され得る。Cell Titer−Glo Luminiscent 試薬を加えると、細胞内のATP量に比例する発光信号を生成する。ATP量は培地中に存在する細胞の数に直接比例し、それはさらに、再水和された細胞製剤中で生存可能な(代謝的に活発な)細胞の数を判定する同質の方法である。
細胞のアポトーシスの度合いは、製造業者の指示に従ってCaspase−Glo 3/7 Assay(Promega)を使用して測定され得る。簡単に言えば、この前発光カスパーゼ−3/7基質を提供し、それはテトラペプチド配列であるDEVDを含む。
この基質は、光の産生において使用されるルシフェラーゼの基質であるアミノルシフェリン(aminoluciferin)を放出するために、開裂する。単一のCaspase−Glo 3/7試薬の添加は細胞の溶解をもたらし、続いて基質のカスパーゼ開裂および発光信号の生成が起きる。カスパーゼ活性化倍率(fold caspase activation)は、標準組織培養条件下で培養された未処理の細胞に対する、試験サンプル中の活性の比率として計算された。
<実施例1>
典型的な製剤は生細胞を維持し、再水和後5日の実質的に乾燥保存された細胞の細胞アポトーシスを妨げる。
1以下の結果は、高いカスパーゼ活性の欠如ており、アポトーシスが観察されないことを示す結果であると考えられる。
典型的な製剤は、再水和後7日で、実質的な乾燥保存後の生細胞を維持する。
本実施例は、本明細書に記載されている典型的な製剤は、再水和後少なくとも7時間の間、生存可能なHeLa細胞を維持できる、ということを示す。
結果を表3および図4に示す。
ERストレス経路を標的とする典型的なアポトーシス阻害剤を含む製剤は、少なくとも120時間の期間のあいだ、実質的な乾燥保存中の細胞の生存を維持する。
本実施例は、ERストレス経路の異なるステップを標的とする複数のアポトーシス阻害剤が、本明細書に記載されている製剤、組成物、および方法において使用される時、少なくとも24時間の期間のあいだ、周囲温度で細胞を実質的に乾燥保存できることを示す。
実質的に乾燥保存された間葉系幹細胞は、再水和後少なくとも二週間のあいだ、分化能を保持する
本実施例は、間葉系幹細胞(MSC)が、少なくとも2週の期間のあいだ、周囲温度での実質的な乾燥保存後に、分化能を保持することを示す。
Claims (21)
- 脱水の製剤であって、
(i)pHバッファー;
(ii)ヒドロキシプロリンおよびベタインからなる群から選択される合成アミノ酸;
(iii)ポリビニルアルコールである水溶性ポリマー;および
(iv)アラニン−グルタミンジペプチド、
を含む脱水の製剤。 - 非還元糖、少なくとも1つのアポトーシス阻害剤、または第2アミノ酸をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の脱水の製剤。
- 冷凍の欠如下において周囲温度で1つ以上の細胞を実質的に乾燥保存するための方法であって、該方法は、
(i)上記1つ以上の細胞を少なくとも1つのアポトーシス阻害剤を含む前脱水の製剤でインキュベートする工程;
(ii)上記1つ以上の細胞から前脱水の製剤を除去する工程;および
(iii)脱水の製剤の存在下で上記1つ以上の細胞を脱水して、1つ以上の実質的に乾燥保存した細胞を生成する工程、を含み、
上記脱水の製剤は、
(i)pHバッファー;
(ii)ヒドロキシプロリンおよびベタインからなる群から選択される合成アミノ酸;
(iii)ポリビニルアルコールである水溶性ポリマー;および
(iv)アラニン−グルタミンジペプチド、
を含む方法。 - 脱水の製剤が、アラニン−グルタミン、ベタイン、ビス−トリスおよびポリビニルアルコール、または、アラニン−グルタミン、ベタイン、MESおよびポリビニルアルコール、を含む、請求項3に記載の方法。
- 脱水の製剤が、非還元糖、少なくとも1つのアポトーシス阻害剤、またはアミノ酸をさらに含む、請求項3に記載の方法。
- 少なくとも1つのアポトーシス阻害剤が、可逆的アポトーシス阻害剤である、請求項3に記載の方法。
- 1つ以上の細胞を上記前脱水の製剤でインキュベートする前に、1つ以上の細胞を固体担体に固定化する工程をさらに含む、請求項3に記載の方法。
- 少なくとも1つのアポトーシス阻害剤を含む再水和の製剤を使用して、1つ以上の実質的に乾燥保存した細胞を再水和する工程を含み、上記前脱水の製剤中の少なくとも1つのアポトーシス阻害剤が、上記再水和の製剤中の少なくとも1つのアポトーシス阻害剤と同じである、請求項3に記載の方法。
- 前脱水の製剤中の少なくとも1つのアポトーシス阻害剤が、再水和の製剤中の少なくとも1つのアポトーシス阻害剤とは異なる、請求項8に記載の方法。
- 少なくとも1時間の実質的な乾燥保存後の1つ以上の実質的に乾燥保存した細胞の再水和で、再水和された細胞は、脱水および実質的な乾燥保存前の細胞中の機能特性と略同じである少なくとも1つの機能特性を示す、請求項3に記載の方法。
- 脱水の製剤がキレート剤をさらに含む、請求項3に記載の方法。
- キレート剤は、ジエチレントリアミンペンタ酢酸(DTPA)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、エチレングリコール四酢酸(EGTA)、トランス−1,2−ジアミノシクロヘキサン−N,N,N’,N’−四酢酸(CDTA)、1,2−ビス(2−アミノフェノキシ)エタン−N,N,N’,N’−四酢酸(BAPTA)、1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10−四酢酸(DOTA)、N−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン−N,N’,N’−三酢酸、グルコン酸ナトリウム,およびニトリロ三酢酸(NTA)からなる群から選択される、請求項11に記載の方法。
- 脱水の製剤が、アラニン−グルタミン、EDTA、Tris−HCl、トランス−4−ヒドロキシ−L−プロリンおよびポリビニルアルコールを含む、請求項11に記載の方法。
- pHバッファーが、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、スルフォサリチル酸、スルフォイソフタル酸、シュウ酸、ホウ酸塩、CAPS(3−(シクロヘキシルアミノ)−1−プロパンスルホン酸)、CAPSO(3−(シクロヘキシルアミノ)−2−ヒドロキシ−1−プロパンスルホン酸)、EPPS(4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンプロパンスルホン酸)、HEPES(4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−エタンスルホン酸)、MES(2−(N−モルホリノ)エタンスルホン酸)、MOPS(3−(N−モルホリノ)プロパンスルホン酸)、MOPSO(3−モルホリノ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸)、PIPES(1,4−ピペラジンジエタンスルホン酸)、TAPS(N−[トリス(ヒドロキシメチル)メチル]−3−アミノプロパンスルホン酸)、TAPSO(2−ヒドロキシ−3−[トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸)、TES(N−[トリス(ヒドロキシメチル)メチル]−2−アミノエタンスルホン酸)、ビシン(N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)グリシン)、トリシン(N−[トリス(ヒドロキシメチル)メチル]グリシン)、トリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン)、およびビス−トリス(2−[ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオール)からなる群から選択される、請求項1に記載の脱水の製剤。
- 第2アミノ酸が、グリシン、グルタミン、グルタミン酸、およびプロリンからなる群から選択される、請求項2に記載の脱水の製剤。
- 少なくとも1つのアポトーシス阻害剤が、可逆的アポトーシス阻害剤である、請求項2に記載の脱水の製剤。
- 製剤が、アラニン−グルタミン、ベタイン、ビス−トリスおよびポリビニルアルコールを含む、請求項1に記載の脱水の製剤。
- 製剤が、アラニン−グルタミン、ベタイン、MESおよびポリビニルアルコールを含む、請求項1に記載の脱水の製剤。
- 製剤がキレート剤をさらに含む、請求項1に記載の脱水の製剤。
- キレート剤は、ジエチレントリアミンペンタ酢酸(DTPA)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、エチレングリコール四酢酸(EGTA)、トランス−1,2−ジアミノシクロヘキサン−N,N,N’,N’−四酢酸(CDTA)、1,2−ビス(2−アミノフェノキシ)エタン−N,N,N’,N’−四酢酸(BAPTA)、1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10−四酢酸(DOTA)、N−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン−N,N’,N’−三酢酸、グルコン酸ナトリウム,およびニトリロ三酢酸(NTA)からなる群から選択される、請求項19に記載の脱水の製剤。
- 製剤が、アラニン−グルタミン、EDTA、Tris−HCl、トランス−4−ヒドロキシ−L−プロリンおよびポリビニルアルコールを含む、請求項19に記載の脱水の製剤。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US201361834517P | 2013-06-13 | 2013-06-13 | |
US61/834,517 | 2013-06-13 | ||
PCT/US2014/042396 WO2015002729A2 (en) | 2013-06-13 | 2014-06-13 | Cell stabilization |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016522221A JP2016522221A (ja) | 2016-07-28 |
JP2016522221A5 JP2016522221A5 (ja) | 2017-07-20 |
JP6604942B2 true JP6604942B2 (ja) | 2019-11-13 |
Family
ID=52144261
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016519695A Expired - Fee Related JP6604942B2 (ja) | 2013-06-13 | 2014-06-13 | 細胞安定化 |
Country Status (6)
Country | Link |
---|---|
US (2) | US20160135446A1 (ja) |
EP (2) | EP3632208A1 (ja) |
JP (1) | JP6604942B2 (ja) |
CN (1) | CN105491883B (ja) |
CA (1) | CA2915250A1 (ja) |
WO (1) | WO2015002729A2 (ja) |
Families Citing this family (26)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8193182B2 (en) | 2008-01-04 | 2012-06-05 | Intellikine, Inc. | Substituted isoquinolin-1(2H)-ones, and methods of use thereof |
MX2010007418A (es) | 2008-01-04 | 2010-11-12 | Intellikine Inc | Ciertas entidades quimicas, composiciones y metodos. |
EP2598660B1 (en) | 2010-07-26 | 2017-03-15 | Biomatrica, INC. | Compositions for stabilizing dna, rna and proteins in blood and other biological samples during shipping and storage at ambient temperatures |
EP2598661B1 (en) | 2010-07-26 | 2017-09-27 | Biomatrica, INC. | Compositions for stabilizing dna, rna and proteins in saliva and other biological samples during shipping and storage at ambient temperatures |
AR084824A1 (es) | 2011-01-10 | 2013-06-26 | Intellikine Inc | Procesos para preparar isoquinolinonas y formas solidas de isoquinolinonas |
US8828998B2 (en) | 2012-06-25 | 2014-09-09 | Infinity Pharmaceuticals, Inc. | Treatment of lupus, fibrotic conditions, and inflammatory myopathies and other disorders using PI3 kinase inhibitors |
US9725703B2 (en) | 2012-12-20 | 2017-08-08 | Biomatrica, Inc. | Formulations and methods for stabilizing PCR reagents |
US20150320755A1 (en) | 2014-04-16 | 2015-11-12 | Infinity Pharmaceuticals, Inc. | Combination therapies |
WO2015191632A1 (en) | 2014-06-10 | 2015-12-17 | Biomatrica, Inc. | Stabilization of thrombocytes at ambient temperatures |
ES2812201T3 (es) * | 2014-06-10 | 2021-03-16 | Biomatrica Inc | Estabilización de células metabólicamente activas en una muestra de sangre a temperaturas ambiente |
CN115161178A (zh) | 2015-09-09 | 2022-10-11 | 集联健康有限公司 | 用于样品收集、稳定化和保存的系统、方法和装置 |
CN113588501A (zh) | 2015-12-08 | 2021-11-02 | 生物马特里卡公司 | 降低红细胞沉降速率 |
JPWO2017130756A1 (ja) * | 2016-01-25 | 2018-11-29 | 学校法人慶應義塾 | 小胞体ストレスを標的とする椎間板変性症に対する治療薬 |
KR101662975B1 (ko) * | 2016-02-15 | 2016-10-06 | 서울대학교산학협력단 | 간암 치료 또는 예방용 조성물 |
AU2017239666B2 (en) * | 2016-03-31 | 2021-07-29 | Berkeley Lights, Inc. | Nucleic acid stabilization reagent, kits, and methods of use thereof |
SG11201811237WA (en) | 2016-06-24 | 2019-01-30 | Infinity Pharmaceuticals Inc | Combination therapies |
US20190388426A1 (en) | 2017-01-30 | 2019-12-26 | Université de Liège | Perk and ire-1a inhibitors against neurodevelopmental disorders |
CN106963769B (zh) * | 2017-03-03 | 2019-10-25 | 深圳大学 | 含pi3k抑制剂和perk抑制剂的药物组合物及其应用 |
GB201804227D0 (en) * | 2018-03-16 | 2018-05-02 | Univ Warwick | Cryopreserving compositions |
JP2022546486A (ja) * | 2019-08-29 | 2022-11-04 | ボード オブ リージェンツ,ザ ユニバーシティ オブ テキサス システム | 細胞凍結保存培地 |
CN111418579B (zh) * | 2020-04-13 | 2021-05-18 | 广东华夏健康生命科学有限公司 | 一种脂肪组织的保存方法、脂肪组织的保存液及其制备方法 |
CN112210594B (zh) * | 2020-11-12 | 2023-09-19 | 苏州创澜生物科技有限公司 | 一种逆转录试剂的冻干保护剂 |
CN112210593B (zh) * | 2020-11-12 | 2023-09-19 | 苏州创澜生物科技有限公司 | 一种冻干保护剂、可冻干的pcr试剂及其应用 |
CN113261557A (zh) * | 2021-05-28 | 2021-08-17 | 广东先康达生物科技有限公司 | 一种干细胞冻存液及干细胞冻存方法 |
CN115363016B (zh) * | 2022-08-09 | 2023-07-18 | 广州明迅生物科技有限责任公司 | 细胞储存液及其应用 |
CN115777693B (zh) * | 2023-02-03 | 2023-04-18 | 苏州依科赛生物科技股份有限公司 | 一种细胞冻存液、制备方法、应用方法及用途 |
Family Cites Families (67)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US918A (en) | 1838-09-14 | Improvement in the mode of regulating windmills | ||
US7037A (en) | 1850-01-22 | Grid-ikon slide-valve | ||
JPH0244514B2 (ja) * | 1981-09-14 | 1990-10-04 | Nippon Oil Co Ltd | Biseibutsuseikintainokoteika*zoshokuho |
CA2075928A1 (en) * | 1991-01-11 | 1992-07-12 | Roger W. Hackett | Method of detecting circulating antibody types using dried or lyophilized cells or cell-like material |
US5242792A (en) * | 1991-02-25 | 1993-09-07 | The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Navy | Method for the preservation of red blood cells by lyophilization using glycerol or inositol with disaccharides |
US5541290A (en) | 1993-06-24 | 1996-07-30 | Harbeson; Scott L. | Optically pure calpain inhibitor compounds |
AU723170B2 (en) * | 1995-10-19 | 2000-08-17 | Bio-Origyn Llc | Methods and compositions to improve germ cell and embryo survival and function |
US6057117A (en) | 1996-04-04 | 2000-05-02 | Chiron Corporation | Identification and use of selective inhibitors of glycogen synthase kinase 3 |
WO1998016528A1 (en) | 1996-10-11 | 1998-04-23 | Chiron Corporation | Purine inhibitors of glycogen synthase kinase 3 (gsk3) |
US6821963B2 (en) | 1997-07-01 | 2004-11-23 | Warner-Lambert Company | 4-Bromo or 4-iodo phenylamino benzhydroxamic acid derivatives and their use as MEK inhibitors |
US6310060B1 (en) | 1998-06-24 | 2001-10-30 | Warner-Lambert Company | 2-(4-bromo or 4-iodo phenylamino) benzoic acid derivatives and their use as MEK inhibitors |
WO1999014321A1 (en) * | 1997-09-17 | 1999-03-25 | The Walter And Eliza Hall Institute Of Medical Research | Novel therapeutic molecules |
US7045519B2 (en) | 1998-06-19 | 2006-05-16 | Chiron Corporation | Inhibitors of glycogen synthase kinase 3 |
US6417185B1 (en) | 1998-06-19 | 2002-07-09 | Chiron Corporation | Inhibitors of glycogen synthase kinase 3 |
US7001770B1 (en) | 1998-10-15 | 2006-02-21 | Canji, Inc. | Calpain inhibitors and their applications |
CA2349832A1 (en) | 1999-01-13 | 2000-07-20 | Warner-Lambert Company | Benzenesulfonamide derivatives and their use as mek inhibitors |
GB9910580D0 (en) | 1999-05-08 | 1999-07-07 | Zeneca Ltd | Chemical compounds |
IL149778A0 (en) * | 1999-11-22 | 2002-11-10 | Universal Preservation Technologies Inc | Preservation of sensitive biological material |
DE60037905T2 (de) | 1999-12-17 | 2009-01-29 | Novartis Vaccines and Diagnostics, Inc., Emeryville | Pyrazin-basierte hemmer der glycogen-synthase-kinase 3 |
ATE303383T1 (de) | 1999-12-17 | 2005-09-15 | Chiron Corp | Bizyklische inhibitoren von glycogen synthase kinase 3 |
JP3694730B2 (ja) * | 2000-03-02 | 2005-09-14 | 国立大学法人京都大学 | 組織の冷却保存液 |
EP1339702A1 (en) | 2000-03-15 | 2003-09-03 | Warner-Lambert Company | 5-amide substituted diarylamines as mek inhibitors |
AU2001259817A1 (en) | 2000-05-04 | 2001-11-12 | The Government Of The United States Of America, As Represented By The Secretary, Department Of Health And Human Services, The National Institutes Of Health | Methods of and compounds for inhibiting calpains |
US6608632B2 (en) | 2000-06-12 | 2003-08-19 | Sharp Laboratories Of America, Inc. | Methods and systems for improving display resolution in images using sub-pixel sampling and visual error filtering |
AU2001280812A1 (en) | 2000-07-27 | 2002-02-13 | Chiron Corporation | Gsk3 polypeptides |
US6872357B1 (en) * | 2000-11-22 | 2005-03-29 | Quadrant Drug Delivery Limited | Formulation of preservation mixtures containing sensitive biologicals to be stabilized for ambient temperature storage by drying |
US7129242B2 (en) | 2000-12-06 | 2006-10-31 | Signal Pharmaceuticals, Llc | Anilinopyrimidine derivatives as JNK pathway inhibitors and compositions and methods related thereto |
US20040110267A1 (en) * | 2000-12-15 | 2004-06-10 | Stratagene | Room temperature stable competent cells |
DE60223790D1 (de) | 2001-03-29 | 2008-01-10 | Vertex Pharma | Hemmer von c-jun-terminal kinase (jnk) und andere protein kinase |
EP1572915A4 (en) * | 2002-04-11 | 2011-01-05 | Medimmune Vaccines Inc | PRESERVATION OF BIOACTIVE MATERIALS BY SPRAY DRYING |
GB0218800D0 (en) | 2002-08-13 | 2002-09-18 | Celltech R&D Ltd | Chemical compounds |
GB0228832D0 (en) * | 2002-12-10 | 2003-01-15 | Novartis Ag | Organic compound |
EA010297B1 (ru) | 2003-06-20 | 2008-08-29 | ЮСиБи ФАРМА С.А. | Производные тиенопиридона как ингибиторы киназ |
GB0314607D0 (en) * | 2003-06-23 | 2003-07-30 | Univ Cambridge Tech | Preservation method |
AU2004203373A1 (en) | 2003-07-25 | 2005-02-10 | University Of Chicago | Identification of novel factors that block programmed cell death or apoptosis by targeting JNK |
US7314755B2 (en) * | 2003-10-15 | 2008-01-01 | Board Of Supervisors Of Louisiana State University And Agricultural And Mechanical College | Preservation of eukaryotic cells using reversible pore formation |
WO2005042540A1 (en) | 2003-10-24 | 2005-05-12 | Celltech R & D Limited | Thieno-pyridinone derivatives as kinase inhibitors |
US20060099567A1 (en) * | 2004-04-08 | 2006-05-11 | Biomatrica, Inc. | Integration of sample storage and sample management for life science |
US20080176209A1 (en) * | 2004-04-08 | 2008-07-24 | Biomatrica, Inc. | Integration of sample storage and sample management for life science |
ES2243131B1 (es) | 2004-05-07 | 2007-02-01 | Consejo Sup. Investig. Cientificas | Tiamidas derivadas de bifenilo como inhibidores de calpaina. |
MY144232A (en) | 2004-07-26 | 2011-08-15 | Chugai Pharmaceutical Co Ltd | 5-substituted-2-phenylamino benzamides as mek inhibitors |
ES2255848B1 (es) | 2004-12-16 | 2007-07-01 | Consejo Superior Investig. Cientificas | Derivados de isoquinolina como inhibidores de calpaina. |
AU2006244072B2 (en) | 2005-05-10 | 2012-09-20 | Intermune, Inc. | Pyridone derivatives for modulating stress-activated protein kinase system |
BRPI0611863B1 (pt) | 2005-06-22 | 2021-11-23 | Plexxikon, Inc | Composto, bem como composição e kit compreendendo o mesmo, composto intermediário na preparação do mesmo, método para tratamento e uso do mesmo |
MX2008002023A (es) * | 2005-08-11 | 2008-04-08 | Harvard College | Metodos y composiciones para secar formas celulares. |
US7931919B2 (en) * | 2005-08-12 | 2011-04-26 | The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Army | Method of producing glycine-stabilized, lyophilized plasma |
EA025871B9 (ru) | 2005-10-07 | 2017-08-31 | Экселиксис, Инк. | Ингибиторы mek и способы их применения |
GB0601962D0 (en) | 2006-01-31 | 2006-03-15 | Ucb Sa | Therapeutic agents |
AU2007220039A1 (en) | 2006-02-27 | 2007-09-07 | The Board Of Trustees Of The Leland Stanford Junior University | Inhibitors of the unfolded protein response and methods for their use |
CN101454004B (zh) | 2006-04-18 | 2013-12-04 | 阿迪亚生命科学公司 | 作为mek抑制剂的吡啶酮磺酰胺类和吡啶酮硫酰胺类 |
JP5238501B2 (ja) * | 2006-07-12 | 2013-07-17 | 日本全薬工業株式会社 | 精液希釈保存用組成物 |
EP2056829B9 (en) | 2006-08-16 | 2012-09-26 | Exelixis, Inc. | Using pi3k and mek modulators in treatments of cancer |
CA2698511C (en) | 2007-09-04 | 2016-10-11 | The Scripps Research Institute | Substituted pyrimidinyl-amines as protein kinase inhibitors |
US8178555B2 (en) | 2008-06-24 | 2012-05-15 | Takeda Pharmaceutical Company Limited | Apoptosis signal-regulating kinase 1 inhibitors |
US8492427B2 (en) | 2008-07-01 | 2013-07-23 | Genentech, Inc. | Isoindolones derivatives as MEK kinase inhibitors and methods of use |
WO2010046949A1 (ja) * | 2008-10-22 | 2010-04-29 | Inui Hiroaki | 細胞をガラス化保存する方法および細胞のガラス化保存用容器 |
US20110206683A1 (en) * | 2008-10-22 | 2011-08-25 | De Staat Der Nederlanden, Vert. Door De Minister Van Vws | Preservation mixture and use thereof |
US8519125B2 (en) | 2009-05-11 | 2013-08-27 | Biomatrica, Inc. | Compositions and methods for biological sample storage |
JP5841527B2 (ja) * | 2009-05-26 | 2016-01-13 | アドバンスド バイオニュートリション コーポレーション | 生物学的に活性な微生物および/または生物活性材料を含む安定な乾燥粉末組成物およびその製造方法 |
TWI625121B (zh) | 2009-07-13 | 2018-06-01 | 基利科學股份有限公司 | 調節細胞凋亡信號之激酶的抑制劑 |
US20120100522A1 (en) * | 2010-04-06 | 2012-04-26 | Genvault Corporation | Stabilized chemical dehydration of biological material |
AU2011272782B2 (en) | 2010-07-02 | 2014-11-27 | Gilead Sciences, Inc. | Apoptosis signal-regulating kinase inhibitors |
EP2598660B1 (en) * | 2010-07-26 | 2017-03-15 | Biomatrica, INC. | Compositions for stabilizing dna, rna and proteins in blood and other biological samples during shipping and storage at ambient temperatures |
EP2598661B1 (en) * | 2010-07-26 | 2017-09-27 | Biomatrica, INC. | Compositions for stabilizing dna, rna and proteins in saliva and other biological samples during shipping and storage at ambient temperatures |
US20120028933A1 (en) * | 2010-07-28 | 2012-02-02 | Baust John M | Cell Culture Media Supplement and Method of Molecular Stress Control |
US8664244B2 (en) | 2010-09-12 | 2014-03-04 | Advenchen Pharmaceuticals, LLC | Compounds as c-Met kinase inhibitors |
EP2641966A4 (en) * | 2010-11-19 | 2014-04-30 | Seiren Kabushiki Kaisha | VITRIFIED STORAGE SOLUTION FOR CELLS |
-
2014
- 2014-06-13 WO PCT/US2014/042396 patent/WO2015002729A2/en active Application Filing
- 2014-06-13 CA CA2915250A patent/CA2915250A1/en not_active Abandoned
- 2014-06-13 JP JP2016519695A patent/JP6604942B2/ja not_active Expired - Fee Related
- 2014-06-13 EP EP19209890.3A patent/EP3632208A1/en not_active Withdrawn
- 2014-06-13 EP EP14819510.0A patent/EP3007556B1/en active Active
- 2014-06-13 CN CN201480044962.5A patent/CN105491883B/zh not_active Expired - Fee Related
- 2014-06-13 US US14/895,475 patent/US20160135446A1/en not_active Abandoned
-
2017
- 2017-12-21 US US15/850,805 patent/US20180184644A1/en active Pending
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2016522221A (ja) | 2016-07-28 |
WO2015002729A3 (en) | 2015-05-07 |
CN105491883A (zh) | 2016-04-13 |
CA2915250A1 (en) | 2015-01-08 |
EP3007556B1 (en) | 2020-05-20 |
EP3007556A4 (en) | 2017-03-08 |
EP3632208A1 (en) | 2020-04-08 |
US20180184644A1 (en) | 2018-07-05 |
CN105491883B (zh) | 2018-11-02 |
EP3007556A2 (en) | 2016-04-20 |
WO2015002729A2 (en) | 2015-01-08 |
US20160135446A1 (en) | 2016-05-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6604942B2 (ja) | 細胞安定化 | |
Kim et al. | p38 Mitogen-activated protein kinase is involved in endoplasmic reticulum stress-induced cell death and autophagy in human gingival fibroblasts | |
Mullany et al. | Distinct proliferative and transcriptional effects of the D-type cyclins in vivo | |
Frazier et al. | Age-dependent regulation of skeletal muscle mitochondria by the thrombospondin-1 receptor CD47 | |
Izuishi et al. | Ischemic preconditioning of the murine liver protects through the Akt kinase pathway | |
RU2008103820A (ru) | Среда для хранения клеток | |
JP2023052878A (ja) | チロシンキナーゼ阻害剤を用いる組成物および方法 | |
KR20200118422A (ko) | 동결보존용 조성물 및 이의 사용 방법 | |
Xiao et al. | PDK1 is important lipid kinase for RANKL‐induced osteoclast formation and function via the regulation of the Akt‐GSK3β‐NFATc1 signaling cascade | |
EP3191117A1 (en) | Stimulation of ovarian follicle development and oocyte maturation | |
US9925238B2 (en) | Use of peptide for treating angiogenesis-related diseases | |
JP7209373B2 (ja) | 保存中の精子の品質及び機能を向上させるmTORの強化及び使用 | |
Potenza et al. | Cell-autonomous and non-cell-autonomous effects of arginase-II on cardiac aging | |
Al-Otaibi | Novel Cryoprotective agents to improve the quality of cryopreserved mammalian cells | |
Alfar | Cardiac molecular defects in an in vitro disease model of Vici syndrome and identification of potential therapeutic target | |
Bernardo | Roles of PPARγ and Lactate Metabolism in The Hypoxic Response of Trophoblasts | |
Tolkovsky et al. | Principles of Mitophagy and Beyond | |
TW202043452A (zh) | 細胞冷凍保存液 | |
JP2012060976A (ja) | 細胞増殖抑制剤、細胞または臓器の保存液 | |
JP2020162441A (ja) | 保存液 | |
Song | The protective role of melatonin in small liver graft transplantation | |
Jordan | Investigation into the Regulation and Interactions of Myocyte Stress 1 protein | |
Satoorian | Critical Interplay Between AKT and CTNNB1 in the Regulation of Cell Fate Decisions | |
Huang | The regulation of protein synthesis in adult rat cardiomyocytes | |
Matthews | Caveolae and the IGF System: A Mechanism for Regulating Cellular Functioning |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160303 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170608 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20170612 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170707 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20180516 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20180810 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20181015 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20181031 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20190116 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20190320 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20190320 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20190322 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20190320 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20190425 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190521 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20190805 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20190924 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20191015 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6604942 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |