JP6603961B2 - リパーゼ活性測定用基質溶液の製造方法及び製造の簡略化方法 - Google Patents
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Description
また、本発明は、試料中のリパーゼ活性の測定に使用するための基質溶液を製造するための方法において、当該基質溶液の製造を簡略化することができる方法に関するものである。
このリパーゼは、長鎖脂肪酸の3分子がそれぞれグリセロールにエステル結合したトリグリセライド(TG)のα位(1位、3位)のエステル結合を加水分解して、2分子の脂肪酸及び1分子のβ−モノグリセライドを生成する反応を触媒する酵素である。
この1分子のβ−モノグリセライドは、α型に異性化され、これがリパーゼの作用を受けて加水分解されてグリセロールと脂肪酸とになる。
例えば、オリーブ油のエマルジョンをリパーゼの基質として用い、このオリーブ油のエマルジョンを血清試料等と接触させ、37℃で24時間反応させた後、リパーゼによる加水分解反応により生成した脂肪酸をアルカリで滴定するCherry−Crandallの方法が知られていた。
しかし、この方法は反応時間が長く、測定しようとするリパーゼの不活性化や反応阻害が著しい方法であった。
しかし、これらの方法は、血清蛋白による阻害やリウマチ因子による凝集塊の干渉を受け、均一かつ安定なエマルジョンを作るのが難しく、再現性に乏しいという短所を有する方法であった。
しかし、この方法は、高濃度の肝エステラーゼの存在下でその干渉を受けてしまうため、他の測定項目の測定試薬から反応セル又はノズル(プローブ)を介して混入する肝エステラーゼの影響を受けて測定値に誤差が生じるという短所を有する方法であった。
しかし、この方法も、高濃度の肝エステラーゼの存在下でその干渉を受けてしまうため、他の測定項目の測定試薬から反応セル又はノズル(プローブ)を介して混入する肝エステラーゼの影響を受けて測定値に誤差が生じるという短所を有する方法であった。
この方法では、この1,2−o−ジラウリル−rac−グリセロ−3−グルタル酸−(6’−メチルレゾルフィン)−エステル[以下、「DGGMR」ということがある]を血清試料等と接触させ、反応させることにより、リパーゼが触媒する加水分解反応によって、1,2−o−ジラウリル−rac−グリセロール及びグルタル酸−(6’−メチルレゾルフィン)−エステルが生成する。
このグルタル酸−(6’−メチルレゾルフィン)−エステルは不安定であって、容易に自然に加水分解されて6’−メチルレゾルフィン(λmax:580nm)を生成する。
この生成する6’−メチルレゾルフィンの増加を580nm又はその近辺の波長の吸光度を測ることによって測定し、試料中に含まれていたリパーゼの活性値を求めることができる。
このDGGMRをリパーゼの基質として用いるリパーゼ活性の測定方法は、測定が一連の反応で進むシンプルなものであり、かつ他の測定試薬から反応セル又はノズル(プローブ)を介して混入するエステラーゼの影響を受けにくいという長所を有する方法である。
このため、従来、リパーゼ活性の測定に使用するための基質溶液(リパーゼ活性測定用基質溶液)を製造するに当っては、安定で均一なミセル粒子からなるエマルジョン化(乳化)した基質溶液となるよう、種々の方法が考えられてきたが、基質を界面活性剤を含む水溶液に混合したり、基質をアルコールなどの有機溶媒を含む溶液に混合したり、基質含有液を滴々と滴下して溶液に混合したり、基質含有液を溶液に噴射注入したり、基質溶液を強力なミキサーで高速に撹拌したり、又は基質溶液に超音波を掛ける処理を行ったり等の煩雑な若しくは熟練を要する等の特別な処理が必要であったり、又は特別な装置若しくは器具などの物等が必要であった。
そして、この文献には、前記のリパーゼ基質可溶化剤に替えて、0.1重量%の非イオン性界面活性剤を添加して用いた場合には、「濁りが有って、測定に支障あり」という結果になったことが記載されている。
また、本発明の課題は、DGGMRをリパーゼ活性測定用基質として含むリパーゼ活性測定用基質溶液を製造するための方法において、煩雑な若しくは熟練を要する等の特別な処理、又は特別な装置若しくは器具などの物等を必要としない、リパーゼ活性測定用基質溶液の製造の簡略化方法を提供することである。
〔1〕 1,2−o−ジラウリル−rac−グリセロ−3−グルタル酸−(6’−メチルレゾルフィン)−エステルをリパーゼ活性測定用基質として含む、試料中のリパーゼ活性の測定に使用するための基質溶液を製造する方法であって、
(1) 当該リパーゼ活性測定用基質と、側鎖型の非反応性のポリエーテル変性タイプの変性シリコーンオイル又はポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン縮合物を混合し混合物を調製する工程;及び
(2) 前記(1)の混合物の全部又は一部を、水又は水溶液と混合する工程、を含むことを特徴とする、リパーゼ活性測定用基質溶液の製造方法。
〔2〕 1,2−o−ジラウリル−rac−グリセロ−3−グルタル酸−(6’−メチルレゾルフィン)−エステルをリパーゼ活性測定用基質として含む、試料中のリパーゼ活性の測定に使用するための基質溶液を製造する方法において、
(1) 当該リパーゼ活性測定用基質と、側鎖型の非反応性のポリエーテル変性タイプの変性シリコーンオイル又はポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン縮合物を混合し混合物を調製する工程;及び
(2) 前記(1)の混合物の全部又は一部を、水又は水溶液と混合する工程、を含むことを特徴とする、リパーゼ活性測定用基質溶液の製造の簡略化方法。
また、本発明のリパーゼ活性測定用基質溶液の製造の簡略化方法は、煩雑な若しくは熟練を要する等の特別な処理、又は特別な装置若しくは器具などの物等を必要とせずに、DGGMRをリパーゼ活性測定用基質として含むリパーゼ活性測定用基質溶液の製造を簡略化することができる方法である。
1.総論
(A)総論
本発明のリパーゼ活性測定用基質溶液の製造方法は、1,2−o−ジラウリル−rac−グリセロ−3−グルタル酸−(6’−メチルレゾルフィン)−エステル〔DGGMR〕をリパーゼ活性測定用基質として含む、試料中のリパーゼ活性の測定に使用するための基質溶液を製造するための方法であって、
(1) 当該リパーゼ活性測定用基質と、側鎖型の非反応性のポリエーテル変性タイプの変性シリコーンオイル又はポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン縮合物を混合し混合物を調製する工程;及び
(2) 前記(1)の混合物の全部又は一部を、水又は水溶液と混合する工程、を含むことを特徴とするものである。
本発明のリパーゼ活性測定用基質溶液の製造方法は、側鎖型の非反応性のポリエーテル変性タイプの変性シリコーンオイルを用いる次の態様を含むものである。
「1,2−o−ジラウリル−rac−グリセロ−3−グルタル酸−(6’−メチルレゾルフィン)−エステルをリパーゼ活性測定用基質として含む、試料中のリパーゼ活性の測定に使用するための基質溶液を製造する方法であって、
(1) 当該リパーゼ活性測定用基質と、側鎖型の非反応性のポリエーテル変性タイプの変性シリコーンオイルを混合し混合物を調製する工程;及び
(2) 前記(1)の混合物の全部又は一部を、水又は水溶液と混合する工程、を含むことを特徴とする、リパーゼ活性測定用基質溶液の製造方法。」
本発明のリパーゼ活性測定用基質溶液の製造方法は、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン縮合物を用いる次の態様を含むものである。
「1,2−o−ジラウリル−rac−グリセロ−3−グルタル酸−(6’−メチルレゾルフィン)−エステルをリパーゼ活性測定用基質として含む、試料中のリパーゼ活性の測定に使用するための基質溶液を製造する方法であって、
(1) 当該リパーゼ活性測定用基質と、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン縮合物を混合し混合物を調製する工程;及び
(2) 前記(1)の混合物の全部又は一部を、水又は水溶液と混合する工程、を含むことを特徴とする、リパーゼ活性測定用基質溶液の製造方法。」
本発明において、リパーゼは、リパーゼとしての活性、すなわちリパーゼ活性を有するものであればよく、このリパーゼ活性を有するものであれば特に限定はない。
本発明において、リパーゼの活性を測定する試料は、前記のリパーゼを含む可能性がある試料であればよく、前記のリパーゼを含む可能性があるものであれば特に限定されない。
この試料としては、例えば、ヒト若しくは動物又は植物に由来する試料等を挙げることができる。
また、試料は、必要に応じて、希釈又は濃縮処理等を行ってもよい。
本発明において、試料中に含まれるリパーゼの活性の測定に使用するためのリパーゼの基質、すなわちリパーゼ活性測定用基質は、1,2−o−ジラウリル−rac−グリセロ−3−グルタル酸−(6’−メチルレゾルフィン)−エステル〔DGGMR〕である。
このグルタル酸−(6’−メチルレゾルフィン)−エステルは不安定であって、容易に自然に加水分解されて6’−メチルレゾルフィン(λmax:580nm)を生成する。
本発明においては、この生成する6’−メチルレゾルフィンの増加を580nm又はその近辺の波長の吸光度を測ることによって測定し、試料中に含まれていたリパーゼの活性値を求めることができる。
(1)総論
前記の通り、本発明のリパーゼ活性測定用基質溶液の製造方法においては、リパーゼ活性測定用基質〔DGGMR〕と、側鎖型の非反応性のポリエーテル変性タイプの変性シリコーンオイル又はポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン縮合物(本重合体化合物)を混合し混合物を調製する工程、及びこの混合物の全部又は一部を、水又は水溶液と混合する工程、を含む。
本発明において用いる、側鎖型の非反応性のポリエーテル変性タイプの変性シリコーンオイル[以下、「本変性シリコーンオイル」ということがある]について、以下説明する。
そして、直鎖状のシリコーン化合物がシリコーンオイルである。
この変性シリコーンオイルとしては、ポリシロキサンの側鎖の一部、ポリシロキサンのどちらか片方の末端、ポリシロキサンの両方の末端、又はポリシロキサンの側鎖の一部と両方の末端に、各種の有機基を導入したシリコーンオイルが存在する。
本発明において用いる、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン縮合物[以下、「本POE・POP縮合物」ということがある]について、以下説明する。
(1)総論
本発明のリパーゼ活性測定用基質溶液の製造方法は、リパーゼ活性測定用基質〔DGGMR〕と、側鎖型の非反応性のポリエーテル変性タイプの変性シリコーンオイル又はポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン縮合物(本重合体化合物)を混合し混合物を調製する工程を含む。
また、「側鎖型の非反応性のポリエーテル変性タイプの変性シリコーンオイル又はポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン縮合物」(本重合体化合物)については、前記「5.本重合体化合物」において記載した通りである。
本発明におけるリパーゼ活性測定用基質と本重合体化合物を混合し混合物を調製する工程においては、リパーゼ活性測定用基質であるDGGMRと本重合体化合物を混合する。
すなわち、リパーゼ活性測定用基質〔DGGMR〕と、本重合体化合物とを、直接混合する。
本発明におけるリパーゼ活性測定用基質〔DGGMR〕と本重合体化合物を混合し混合物を調製する工程において、このリパーゼ活性測定用基質を混合する量は、特に限定されない。
なお、本発明におけるリパーゼ活性測定用基質〔DGGMR〕は、前記の「リパーゼ活性測定用基質〔DGGMR〕と本重合体化合物の混合物の全部又は一部を、水又は水溶液と混合する工程」における当該水又は水溶液との混合(以下、「第2混合」ということがある)の後に、その濃度が0.05mM以上であることが、安定で均一なミセル粒子からなるエマルジョン化したリパーゼ活性測定用基質の溶液を製造する目的の上から好ましい。
本発明においては、前記の「リパーゼ活性測定用基質〔DGGMR〕と、本重合体化合物を混合し混合物を調製する工程」における当該リパーゼ活性測定用基質と本重合体化合物との混合(以下、「第1混合」ということがある)の時の当該リパーゼ活性測定用基質及び本重合体化合物それぞれの混合量を、第2混合後にリパーゼ活性測定用基質の濃度が上記の通りになるように、考慮の上決めてもよく、このようにすることが、その製造手順の上から好ましい。
第1混合時に混合させるリパーゼ活性測定用基質の混合量をWs[単位:グラム]とし、第2混合時に水又は水溶液を混合した後の最終的な容量(メスアップ後の容量等)をVf[単位:mL]とし、そしてリパーゼ活性測定用基質の分子量をMWsとした場合、第2混合後のリパーゼ活性測定用基質の濃度Cs[単位:mM]は次の式で表すことができる。
第1混合時に混合させるリパーゼ活性測定用基質の混合量をWs[単位:グラム]とし、第2混合時に水又は水溶液を混合した後の最終的な容量(メスアップ後の容量等)をVf[単位:mL]とし、リパーゼ活性測定用基質の分子量をMWsとし、そして第1混合時の混合物のA%(重量又は容量)を第2混合時に水又は水溶液と混合した場合、第2混合後のリパーゼ活性測定用基質の濃度Cs[単位:mM]は次の式で表すことができる。
本発明におけるリパーゼ活性測定用基質〔DGGMR〕と本重合体化合物を混合し混合物を調製する工程において、この本重合体化合物を混合する量は、特に限定されない。
なお、本発明における本重合体化合物は、前記の「リパーゼ活性測定用基質〔DGGMR〕と本重合体化合物の混合物の全部又は一部を、水又は水溶液と混合する工程」における当該水又は水溶液との混合(第2混合)の後に、その濃度が0.01%(w/v)以上であることが、安定で均一なミセル粒子からなるエマルジョン化したリパーゼ活性測定用基質の溶液を製造する目的の上から好ましい。
本発明においては、前記の「リパーゼ活性測定用基質〔DGGMR〕と、本重合体化合物を混合し混合物を調製する工程」における当該リパーゼ活性測定用基質と本重合体化合物との混合(第1混合)の時の当該リパーゼ活性測定用基質及び本重合体化合物それぞれの混合量を、第2混合後に本重合体化合物の濃度が上記の通りになるように、考慮の上決めてもよく、このようにすることが、その製造手順の上から好ましい。
第1混合時に混合させる本重合体化合物の混合量をWp[単位:グラム]とし、第2混合時に水又は水溶液を混合した後の最終的な容量(メスアップ後の容量等)をVf[単位:mL]とした場合、第2混合後の本重合体化合物の濃度Cp[単位:%(w/v)]は次の式で表すことができる。
第1混合時に混合させる本重合体化合物の混合量をWp[単位:グラム]とし、第2混合時に水又は水溶液を混合した後の最終的な容量(メスアップ後の容量等)をVf[単位:mL]とし、そして第1混合時の混合物のA%(重量又は容量)を第2混合時に水又は水溶液と混合した場合、第2混合後の本重合体化合物の濃度Cp[単位:%(w/v)]は次の式で表すことができる。
本発明におけるリパーゼ活性測定用基質〔DGGMR〕と本重合体化合物を混合し混合物を調製する工程において、このリパーゼ活性測定用基質と本重合体化合物とを混合する方法は、このリパーゼ活性測定用基質と本重合体化合物が混合するのであればいずれの方法でもよく、特に限定はない。
本発明におけるリパーゼ活性測定用基質〔DGGMR〕と本重合体化合物を混合し混合物を調製する工程において、このリパーゼ活性測定用基質と本重合体化合物とを混合する時の温度は、特に限定されないが、用いる本重合体化合物の曇点付近の温度又はこの曇点付近の温度以下の温度においてこの工程を行うことが、安定で均一なミセル粒子からなるエマルジョン化したリパーゼ活性測定用基質の溶液を製造する目的の上から好ましい。
この本重合体化合物の曇点付近の温度としては、その本重合体化合物の曇点の温度のプラスマイナス(±)15℃の範囲が好ましく、プラスマイナス(±)10℃の範囲がより好ましく、プラスマイナス(±)5℃の範囲が特に好ましい。
なお、KF−354Lは、曇点の測定に使用した恒温水槽の設定温度の上限の77℃においても曇点に至らなかったので、これの曇点は77℃超である。
本発明におけるリパーゼ活性測定用基質〔DGGMR〕と本重合体化合物を混合し混合物を調製する工程において、このリパーゼ活性測定用基質と本重合体化合物とを混合する時間であるが、このリパーゼ活性測定用基質と本重合体化合物とが均質に混合されればよく、特に限定されない。
通常は、この混合を、安定で均一なミセル粒子からなるエマルジョン化したリパーゼ活性測定用基質の溶液を製造する目的の上から、この混合を5分間又はそれ以上行うことが好ましい。なお、一般的には、5分間で十分である。
(1)総論
本発明のリパーゼ活性測定用基質溶液の製造方法は、「リパーゼ活性測定用基質(DGGMR)と、側鎖型の非反応性のポリエーテル変性タイプの変性シリコーンオイル又はポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン縮合物(本重合体化合物)を混合し混合物を調製する工程」において調製した混合物の全部又は一部を、水又は水溶液と混合する工程を含む。
また、本重合体化合物については、前記「5.本重合体化合物」において記載した通りである。
そして、リパーゼ活性測定用基質と本重合体化合物を混合し混合物を調製することについては、前記「6.リパーゼ活性測定用基質と本重合体化合物を混合し混合物を調製する工程」において記載した通りである。
本発明の、リパーゼ活性測定用基質と本重合体化合物を混合して調製した混合物の全部又は一部を、水又は水溶液と混合する工程において、この水又は水溶液については、特に限定はない。
本発明において、前記の水溶液に含有させることができるリパーゼ賦活化剤としては、リパーゼを賦活化することができる物質であればよく、特に限定はないが、例えば、胆汁酸若しくはその塩等を挙げることができる。
このアルカリ金属としては、例えば、カリウム、ナトリウム又はリチウム等を挙げることができ、また、このアルカリ土類金属としては、例えば、マグネシウム又はカルシウム等を挙げることができる。
この胆汁酸としては、タウロデオキシコール酸が特に好ましい。
本発明においては、第2混合後のリパーゼ賦活化剤の濃度が上記の濃度となるよう、前記の「リパーゼ活性測定用基質及び本重合体化合物の混合物」と前記水溶液との混合比率等を勘案した上で、当該水溶液にリパーゼ賦活化剤を適当な濃度で含有させることが好ましい。
本発明において、前記の水溶液に含有させることができるリパーゼ活性化剤としては、リパーゼを活性化することができる物質であればよく、特に限定はないが、例えば、アルカリ土類金属イオン若しくはその塩等を挙げることができる。
(i) リパーゼの活性化能
(ii) リパーゼの触媒作用を受けることによりリパーゼ活性測定用基質から遊離した脂肪酸は、リパーゼ活性測定用基質よりなる界面を壊すが、カルシウムイオン又はカルシウム塩はこの遊離した脂肪酸を捕捉し、当該界面が壊れるのを抑制することができる。
本発明においては、第2混合後のリパーゼ活性化剤の濃度が上記の濃度となるよう、前記の「リパーゼ活性測定用基質及び本重合体化合物の混合物」と前記水溶液との混合比率等を勘案した上で、当該水溶液にリパーゼ活性化剤を適当な濃度で含有させることが好ましい。
本発明において、水溶液に含有させることができるコリパーゼとしては、コリパーゼの作用、機能又は活性を有しているものであればよく、特に限定はないが、例えば、ヒト、若しくはブタなどの哺乳類由来のコリパーゼ又は遺伝子工学等を用いて調製、修飾若しくは改変されたコリパーゼ等を挙げることができる。
本発明においては、第2混合後のコリパーゼの活性値が上記の活性値となるよう、前記の「リパーゼ活性測定用基質及び本重合体化合物の混合物」と前記水溶液との混合比率等を勘案した上で、当該水溶液にコリパーゼを適当な活性値で含有させることが好ましい。
本発明におけるリパーゼ活性測定用基質〔DGGMR〕は、pH4又はその付近のpHにおいて安定である。
よって、前記の「リパーゼ活性測定用基質と本重合体化合物を混合して調製した混合物の全部又は一部と、水又は水溶液との混合」(第2混合)の後、そのpHはpH4を中心とする一定の範囲内のものであることが好ましい。
本発明においては、第2混合後のpHが上記のpHとなるよう、前記水溶液のpHを適当なpHにすることが好ましい。
本発明においては、前記の「リパーゼ活性測定用基質と本重合体化合物を混合して調製した混合物の全部又は一部と、水又は水溶液との混合」(第2混合)の後のpHを、前記(d)に記載のpH範囲に保つため、前記のpH範囲に緩衝能を有する緩衝剤を前記水溶液に適宜含有させてもよい。
本発明においては、第2混合後の緩衝剤の濃度が上記の濃度となるよう、前記の水溶液に緩衝剤を適当な濃度で含有させることが好ましい。
本発明における、リパーゼ活性測定用基質と本重合体化合物を混合して調製した混合物の全部又は一部を、水又は水溶液と混合する工程においては、当該混合物の全部又は一部を、水又は水溶液と混合する。
前記の6の(3)に詳述した通り、第2混合後、リパーゼ活性測定用基質の好ましい濃度は、前記の目的の上から、好ましくは0.05mM以上であり、より好ましくは0.1mM以上であり、そして、特に好ましくは0.2mM以上である。
また、これも前記の6の(3)に詳述した通り、第2混合後、リパーゼ活性測定用基質の好ましい濃度は、前記の目的の上から、好ましくは2mM以下であり、より好ましくは1mM以下であり、そして、特に好ましくは0.8mM以下である。
第1混合時に混合させるリパーゼ活性測定用基質の混合量をWs[単位:グラム]とし、第2混合時に水又は水溶液を混合した後の最終的な容量(メスアップ後の容量等)をVf[単位:mL]とし、そしてリパーゼ活性測定用基質の分子量をMWsとした場合、第2混合後のリパーゼ活性測定用基質の濃度Cs[単位:mM]は次の式で表すことができる。
第1混合時に混合させるリパーゼ活性測定用基質の混合量をWs[単位:グラム]とし、第2混合時に水又は水溶液を混合した後の最終的な容量(メスアップ後の容量等)をVf[単位:mL]とし、リパーゼ活性測定用基質の分子量をMWsとし、そして第1混合時の混合物のA%(重量又は容量)を第2混合時に水又は水溶液と混合した場合、第2混合後のリパーゼ活性測定用基質の濃度Cs[単位:mM]は次の式で表すことができる。
前記の6の(4)に詳述した通り、第2混合後、本重合体化合物の好ましい濃度は、前記の目的の上から、好ましくは0.01%(w/v)以上であり、より好ましくは0.05%(w/v)以上であり、そして、特に好ましくは0.1%(w/v)以上である。
第1混合時に混合させる本重合体化合物の混合量をWp[単位:グラム]とし、第2混合時に水又は水溶液を混合した後の最終的な容量(メスアップ後の容量等)をVf[単位:mL]とした場合、第2混合後の本重合体化合物の濃度Cp[単位:%(w/v)]は次の式で表すことができる。
第1混合時に混合させる本重合体化合物の混合量をWp[単位:グラム]とし、第2混合時に水又は水溶液を混合した後の最終的な容量(メスアップ後の容量等)をVf[単位:mL]とし、そして第1混合時の混合物のA%(重量又は容量)を第2混合時に水又は水溶液と混合した場合、第2混合後の本重合体化合物の濃度Cp[単位:%(w/v)]は次の式で表すことができる。
なお、このように、この工程を複数の段階(ステップ)によって行うことが、安定で均一なミセル粒子からなるエマルジョン化したリパーゼ活性測定用基質の溶液を製造する目的の上から好ましい。
〔B〕 前記〔A〕の段階における当該混合物(リパーゼ活性測定用基質と本重合体化合物との混合物)と水又は水溶液との混合後の混合液に、更に一定量の水又は水溶液を混合する段階
本発明における、リパーゼ活性測定用基質と本重合体化合物を混合して調製した混合物の全部又は一部を、水又は水溶液と混合する工程において、当該混合物の全部又は一部を、水又は水溶液と混合する方法は、当該混合物と、当該水又は水溶液が混合するのであればいずれの方法でもよく、特に限定はない。
本発明における、リパーゼ活性測定用基質と本重合体化合物を混合して調製した混合物の全部又は一部を、水又は水溶液と混合する工程において、当該混合物の全部又は一部を、水又は水溶液と混合する時の温度は、特に限定されないが、用いる本重合体化合物の曇点以下の温度においてこの工程を行うことが、安定で均一なミセル粒子からなるエマルジョン化したリパーゼ活性測定用基質の溶液を製造する目的の上から好ましい。
本発明における、リパーゼ活性測定用基質と本重合体化合物を混合して調製した混合物の全部又は一部を、水又は水溶液と混合する工程において、当該混合物の全部又は一部を、水又は水溶液と混合する時間であるが、このリパーゼ活性測定用基質及び本重合体化合物の混合物と、この水又は水溶液とが、均質に混合されればよく、特に限定されない。
先に記載した通り、リパーゼは、エマルジョン化したトリグリセライド基質の水と油との界面で最も効率よく作用し、このリパーゼの反応速度は分散した基質の表面積に関係するので、このリパーゼの活性測定には安定で均一なミセル粒子からなる基質の調製が重要であるとされている(非特許文献2参照。)。
1.総論
(A)総論
本発明のリパーゼ活性測定用基質溶液の製造の簡略化方法は、1,2−o−ジラウリル−rac−グリセロ−3−グルタル酸−(6’−メチルレゾルフィン)−エステル〔DGGMR〕をリパーゼ活性測定用基質として含む、試料中のリパーゼ活性の測定に使用するための基質溶液を製造する方法において、
(1) 当該リパーゼ活性測定用基質と、側鎖型の非反応性のポリエーテル変性タイプの変性シリコーンオイル又はポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン縮合物(本重合体化合物)を混合し混合物を調製する工程;及び
(2) 前記(1)の混合物の全部又は一部を、水又は水溶液と混合する工程、を含むことを特徴とするものである。
本発明のリパーゼ活性測定用基質溶液の製造の簡略化方法は、側鎖型の非反応性のポリエーテル変性タイプの変性シリコーンオイルを用いる次の態様を含むものである。
「1,2−o−ジラウリル−rac−グリセロ−3−グルタル酸−(6’−メチルレゾルフィン)−エステルをリパーゼ活性測定用基質として含む、試料中のリパーゼ活性の測定に使用するための基質溶液を製造する方法において、
(1) 当該リパーゼ活性測定用基質と、側鎖型の非反応性のポリエーテル変性タイプの変性シリコーンオイルを混合し混合物を調製する工程;及び
(2) 前記(1)の混合物の全部又は一部を、水又は水溶液と混合する工程、を含むことを特徴とする、リパーゼ活性測定用基質溶液の製造の簡略化方法。」
本発明のリパーゼ活性測定用基質溶液の製造の簡略化方法は、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン縮合物を用いる次の態様を含むものである。
「1,2−o−ジラウリル−rac−グリセロ−3−グルタル酸−(6’−メチルレゾルフィン)−エステルをリパーゼ活性測定用基質として含む、試料中のリパーゼ活性の測定に使用するための基質溶液を製造する方法であって、
(1) 当該リパーゼ活性測定用基質と、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン縮合物を混合し混合物を調製する工程;及び
(2) 前記(1)の混合物の全部又は一部を、水又は水溶液と混合する工程、を含むことを特徴とする、リパーゼ活性測定用基質溶液の製造の簡略化方法。」
本発明のリパーゼ活性測定用基質溶液の製造の簡略化方法における、リパーゼについては、前記〔1〕の「2.リパーゼ」において記載した通りである。
本発明のリパーゼ活性測定用基質溶液の製造の簡略化方法における、試料については、前記〔1〕の「3.試料」において記載した通りである。
本発明のリパーゼ活性測定用基質溶液の製造の簡略化方法における、リパーゼ活性測定用基質については、前記〔1〕の「4.リパーゼ活性測定用基質」において記載した通りである。
本発明のリパーゼ活性測定用基質溶液の製造の簡略化方法における、「側鎖型の非反応性のポリエーテル変性タイプの変性シリコーンオイル又はポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン縮合物」(本重合体化合物)については、前記〔1〕の「5.本重合体化合物」において記載した通りである。
本発明のリパーゼ活性測定用基質溶液の製造の簡略化方法における、リパーゼ活性測定用基質と本重合体化合物を混合し混合物を調製する工程については、前記〔1〕の「6.リパーゼ活性測定用基質と本重合体化合物を混合し混合物を調製する工程」において記載した通りである。
本発明のリパーゼ活性測定用基質溶液の製造の簡略化方法における、リパーゼ活性測定用基質と本重合体化合物の混合物を、水又は水溶液と混合する工程については、前記〔1〕の「7.リパーゼ活性測定用基質と本重合体化合物の混合物を水又は水溶液と混合する工程」において記載した通りである。
本発明のリパーゼ活性測定用基質溶液の製造の簡略化方法における、リパーゼ活性測定用基質溶液のエマルジョンのミセル径については、前記〔1〕の「8.リパーゼ活性測定用基質溶液のエマルジョンのミセル径」において記載した通りである。
本発明におけるリパーゼ活性測定用基質溶液を含む試料中のリパーゼ活性の測定試薬、及び本発明におけるリパーゼ活性測定用基質溶液を用いる試料中のリパーゼ活性の測定方法等について、以下説明を行う。
(1)試料中のリパーゼ活性測定試薬の構成等
試料中のリパーゼ活性測定試薬は、本発明におけるリパーゼ活性測定用基質溶液のみからなるものであってもよく、又は本発明におけるリパーゼ活性測定用基質溶液と他の構成試薬からなるもの(試薬キット)であってもよい。
(a) 本発明におけるリパーゼ活性測定用基質〔DGGMR〕はpH4又はその付近のpHにおいて安定であるのに対して、リパーゼはpH8又はその付近のpHにおいてその活性は至適であり、それぞれ適するpH域が異なっている。
(b) 本発明におけるリパーゼ活性測定用基質〔DGGMR〕、コリパーゼ、及びリパーゼ賦活化剤としての胆汁酸又はその塩を、一つの試薬に共存させると、本発明におけるリパーゼ活性測定用基質〔DGGMR〕の安定性がよくなくなる。
前記の他の構成試薬、又はそれ以外の試薬としては、例えば、緩衝液、試料希釈液、試薬希釈液、校正(キャリブレーション)を行うための物質を含有する試薬、又は精度管理を行うための物質を含有する試薬等を挙げることができる。
本発明におけるリパーゼ活性測定用基質溶液を含む試料中のリパーゼ活性の測定試薬の具体例を以下挙げる。
(a)第1試薬 [下記の試薬成分をそれぞれ記載の濃度で含む水溶液;pH8.3(20℃)]
デオキシコール酸ナトリウム [リパーゼ賦活化剤] 2%(w/v)
塩化カルシウム [リパーゼ活性化剤] 5mM
コリパーゼ (ブタ膵臓由来;ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社[日本国])
375K単位/L(5mg/L)
Bicine [緩衝剤] 40mM
1,2−o−ジラウリル−rac−グリセロ−3−グルタル酸−(6’−メチルレゾルフィン)−エステル 〔DGGMR〕 (ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社[日本国]) [リパーゼ活性測定用基質] 0.3mM
側鎖型の非反応性のポリエーテル変性タイプの変性シリコーンオイル 0.3%(w/v)
L−酒石酸 [緩衝剤] 40mM
(a)第1試薬 [下記の試薬成分をそれぞれ記載の濃度で含む水溶液;pH8.4(20℃)]
タウロデオキシコール酸ナトリウム [リパーゼ賦活化剤] 2%(w/v)
デオキシコール酸ナトリウム [リパーゼ賦活化剤] 0.2%(w/v)
塩化カルシウム [リパーゼ活性化剤] 5mM
コリパーゼ (ブタ膵臓由来;ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社[日本国])
150K単位/L(2mg/L)
トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン 〔Tris〕 [緩衝剤] 40mM
1,2−o−ジラウリル−rac−グリセロ−3−グルタル酸−(6’−メチルレゾルフィン)−エステル 〔DGGMR〕 (ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社[日本国]) [リパーゼ活性測定用基質] 0.6mM
ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン縮合物 2%(w/v)
タウロデオキシコール酸ナトリウム [リパーゼ賦活化剤] 2%(w/v)
(1)試料中のリパーゼ活性の測定の方法
本発明におけるリパーゼ活性測定用基質溶液を用いる試料中のリパーゼ活性の測定方法により測定を行う場合、当該測定は終点法(エンドポイント法)により測定を行うものであってもよく、又は反応速度法(レート法)により測定を行うものであってもよく、適宜選択すればよいが、反応速度法(レート法)によるものが好ましい。
本発明におけるリパーゼ活性測定用基質溶液を用いる試料中のリパーゼ活性の測定方法の具体例を以下挙げる。
(i)第1試薬
前記の1の(2)の(I)の(a)の第1試薬を、この測定方法の具体例における第1試薬として用いた。
前記の1の(2)の(I)の(b)の第2試薬を、この測定方法の具体例における第2試薬として用いた。
ヒトの血清を試料として用いた。
(i)第1段階
前記の試料と前記の第1試薬を混合して、混合液を調製する。
なお、一般的には、例えば、試料の量は0.5〜100μL、第1試薬の量は20〜1,000μLの範囲のもの等とすることが好ましい。
このインキュベートの時間は、特に制限はないのであるが、通常は20分以内であることが好ましく、10分以内であることがより好ましく、5分以内であることが特に好ましい。
なお、一般的に測定反応時の温度は、高い程、反応速度が高くなるので好ましい。
しかし、温度が高すぎると測定反応に係わる酵素等の成分が変性、失活してしまうので、インキュベートする際の温度は、測定反応に係わる酵素等の成分が変性、失活する温度未満の温度とする必要がある。
このインキュベートする際の温度は、通常は2〜70℃であるが、20〜37℃が好ましく、30〜37℃がより好ましい。
なお、測定反応に係わる酵素等の成分が耐熱性酵素など耐熱性の成分であれば更に高温でもよい。
前記の第1段階で調製した「試料と第1試薬の混合液」に、第2試薬を混合する。これを最終反応液とする。
なお、一般的には、例えば、第2試薬の量は10〜1,000μLの範囲のもの等とすることが好ましい。
このインキュベートの時間は、特に制限はないのであるが、通常は20分以内であることが好ましく、10分以内であることがより好ましく、5分以内であることが特に好ましい。
なお、一般的に測定反応時の温度は、高い程、反応速度が高くなるので好ましい。
しかし、温度が高すぎると測定反応に係わる酵素等の成分が変性、失活してしまうので、インキュベートする際の温度は、測定反応に係わる酵素等の成分が変性、失活する温度未満の温度とする必要がある。
このインキュベートする際の温度は、通常は2〜70℃であるが、20〜37℃が好ましく、30〜37℃がより好ましい。
なお、測定反応に係わる酵素等の成分が耐熱性酵素など耐熱性の成分であれば更に高温でもよい。
そして、このグルタル酸−(6’−メチルレゾルフィン)−エステルは不安定であるので、容易に自然に加水分解されて、6’−メチルレゾルフィン(λmax:580nm)を生成する。
本重合体化合物の曇点の測定、本発明の方法によるリパーゼ活性測定用基質溶液の製造、及び当該リパーゼ活性測定用基質溶液のエマルジョンのミセル径の測定を行った。
(1)本重合体化合物水溶液の調製
下記の(a)〜(d)の4種類の側鎖型の非反応性の変性シリコーンオイル(ポリエーテル変性タイプ)、及び下記の(e)〜(f)の2種類のポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン縮合物について、それぞれ0.1%(w/v)となるよう純水と混合し、本重合体化合物水溶液を調製した。
(b) KF−354L (販売元:信越化学工業株式会社[日本国])
(c) KF−355A (販売元:信越化学工業株式会社[日本国])
(d) KF−6011 (販売元:信越化学工業株式会社[日本国])
(e) プルロニック L−34 (販売元:株式会社ADEKA[日本国])
(f) プルロニック L−44 (販売元:株式会社ADEKA[日本国])
(i) 前記(1)で調製した前記(a)〜(f)の6種類の本重合体化合物水溶液[濃度:0.1%(w/v)]それぞれの1mLを各々別個の試験管に入れた。
なお、この曇点の測定に使用した恒温水槽(BK−33)は、加温した水槽の温度の上限が77℃であるので、水槽の温度を77℃まで上昇させても白濁せず曇点に至らなかった場合は、「77℃超」と記録した。
前記(2)において測定し、記録したそれぞれの本重合体化合物の曇点を、以下に示した。
(a) KF−351A:52℃
(b) KF−354L:77℃超
(c) KF−355A:67℃
(d) KF−6011:64℃
(e) プルロニック L−34:65℃
(f) プルロニック L−44:67℃
本発明のリパーゼ活性測定用基質溶液の製造方法及び当該基質溶液の製造の簡略化方法により、リパーゼ活性測定用基質溶液の製造を行った。
(b) KF−354L (販売元:信越化学工業株式会社[日本国])
(c) KF−355A (販売元:信越化学工業株式会社[日本国])
(d) KF−6011 (販売元:信越化学工業株式会社[日本国])
(e) プルロニック L−34 (販売元:株式会社ADEKA[日本国])
(f) プルロニック L−44 (販売元:株式会社ADEKA[日本国])
なお、これらのリパーゼ活性測定用基質溶液(計6種類)において、いずれも、リパーゼ活性測定用基質〔DGGMR〕の濃度は0.6mMであり、本重合体化合物の濃度は2.0%(w/v)である。
また、これらのリパーゼ活性測定用基質溶液(計6種類)のいずれにも、濃度勾配や強い濁り等は見られず、それぞれ均質に混合されていることを目視にて確認した。
(b) リパーゼ活性測定用基質溶液−b(リパーゼ活性測定用基質:DGGMR、本重合体化合物:KF−354L)
(c) リパーゼ活性測定用基質溶液−c(リパーゼ活性測定用基質:DGGMR、本重合体化合物:KF−355A)
(d) リパーゼ活性測定用基質溶液−d(リパーゼ活性測定用基質:DGGMR、本重合体化合物:KF−6011)
(e) リパーゼ活性測定用基質溶液−e(リパーゼ活性測定用基質:DGGMR、本重合体化合物:プルロニック L−34)
(f) リパーゼ活性測定用基質溶液−f(リパーゼ活性測定用基質:DGGMR、本重合体化合物:プルロニック L−44)
前記2において製造したリパーゼ活性測定用基質溶液(計6種類)のエマルジョンのミセル径を測定した。
(i) 前記2で製造した前記2の(7)の(a)〜(f)の6種類のリパーゼ活性測定用基質溶液[いずれも、リパーゼ活性測定用基質〔DGGMR〕濃度:0.6mM、本重合体化合物濃度:2.0%(w/v)]それぞれの2.5mLを各々別個のプラスチックセルに入れた。
前記(1)において測定した前記の6種類のリパーゼ活性測定用基質溶液のエマルジョンのミセル径(粒子径)を表1に示した。
表1より、本発明の製造方法及び製造の簡略化方法に従って製造した6種類のリパーゼ活性測定用基質溶液(リパーゼ活性測定用基質溶液−a〜リパーゼ活性測定用基質溶液−f)においては、いずれもそのエマルジョンのミセル径(粒子径)が100nm〜1,100nmの範囲にあることが分かる。
本発明の方法及び対照例の方法によるリパーゼ活性測定用基質溶液の製造、並びに当該リパーゼ活性測定用基質溶液のエマルジョンのミセル径の測定を行った。
本発明のリパーゼ活性測定用基質溶液の製造方法及び当該基質溶液の製造の簡略化方法により、リパーゼ活性測定用基質溶液の製造を行った。
また、対照例の方法により、リパーゼ活性測定用基質溶液の製造を行った。
(1) 本発明におけるリパーゼ活性測定用基質である、1,2−o−ジラウリル−rac−グリセロ−3−グルタル酸−(6’−メチルレゾルフィン)−エステル 〔DGGMR〕(販売元:ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社[日本国])を、5個のビーカー(容量:10mL)のそれぞれに、0.09グラム[g]ずつ量り取った。
(b) KF−355A (販売元:信越化学工業株式会社[日本国])
(c) KF−6011 (販売元:信越化学工業株式会社[日本国])
(d) プルロニック L−34 (販売元:株式会社ADEKA[日本国])
(e) プルロニック L−44 (販売元:株式会社ADEKA[日本国])
なお、これらのリパーゼ活性測定用基質溶液(計5種類)において、いずれも、リパーゼ活性測定用基質〔DGGMR〕の濃度は0.6mMであり、本重合体化合物の濃度は2.0%(w/v)である。
また、これらのリパーゼ活性測定用基質溶液(計5種類)のいずれにも、濃度勾配や強い濁り等は見られず、それぞれ均質に混合されていることを目視にて確認した。
(B) リパーゼ活性測定用基質溶液−B(リパーゼ活性測定用基質:DGGMR、本重合体化合物:KF−355A)
(C) リパーゼ活性測定用基質溶液−C(リパーゼ活性測定用基質:DGGMR、本重合体化合物:KF−6011)
(D) リパーゼ活性測定用基質溶液−D(リパーゼ活性測定用基質:DGGMR、本重合体化合物:プルロニック L−34)
(E) リパーゼ活性測定用基質溶液−E(リパーゼ活性測定用基質:DGGMR、本重合体化合物:プルロニック L−44)
(1) リパーゼ活性測定用基質である、1,2−o−ジラウリル−rac−グリセロ−3−グルタル酸−(6’−メチルレゾルフィン)−エステル 〔DGGMR〕(販売元:ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社[日本国])を、5個のビーカー(容量:10mL)のそれぞれに、0.09グラム[g]ずつ量り取った。
(g) NIKKOL GO−460V [テトラオレイン酸ポリオキシエチレン(60)ソルビット] (販売元:日光ケミカルズ株式会社[日本国])
(h) NIKKOL TL−10 [モノヤシ油脂肪酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン] (販売元:日光ケミカルズ株式会社[日本国])
(i) サンニックス GP−1000 [ポリオキシプロピレングリセリルエーテル] (販売元:三洋化成工業株式会社[日本国])
(j) NIKKOL TMGO−15 [モノオレイン酸ポリオキシエチレン(15)グリセリル] (販売元:日光ケミカルズ株式会社[日本国])
なお、これらのリパーゼ活性測定用基質溶液(計5種類)において、いずれも、リパーゼ活性測定用基質〔DGGMR〕の濃度は0.6mMであり、各界面活性剤の濃度は2.0%(w/v)である。
(G) リパーゼ活性測定用基質溶液−G(リパーゼ活性測定用基質:DGGMR、界面活性剤:NIKKOL GO−460V)
(H) リパーゼ活性測定用基質溶液−H(リパーゼ活性測定用基質:DGGMR、界面活性剤:NIKKOL TL−10)
(I) リパーゼ活性測定用基質溶液−I(リパーゼ活性測定用基質:DGGMR、界面活性剤:サンニックス GP−1000)
(J) リパーゼ活性測定用基質溶液−J(リパーゼ活性測定用基質:DGGMR、界面活性剤:NIKKOL TMGO−15)
本発明の方法により製造した前記1の〔1〕の(7)の(A)〜(E)の5種類のリパーゼ活性測定用基質溶液、及び対照例の方法により製造した前記1の〔2〕の(7)の(F)〜(I)の4種類のリパーゼ活性測定用基質溶液について、それぞれのエマルジョンのミセル径を測定した。(なお、「(J)リパーゼ活性測定用基質溶液−J」は発色が生じてしまった為、そのエマルジョンのミセル径の測定は行わなかった。)
(i) 前記1の〔1〕で製造した前記1の〔1〕の(7)の(A)〜(E)の5種類のリパーゼ活性測定用基質溶液[いずれも、リパーゼ活性測定用基質〔DGGMR〕濃度:0.6mM、本重合体化合物濃度:2.0%(w/v)]、及び前記1の〔2〕で製造した前記1の〔2〕の(7)の(F)〜(I)の4種類のリパーゼ活性測定用基質溶液[いずれも、リパーゼ活性測定用基質〔DGGMR〕濃度:0.6mM、界面活性剤濃度:2.0%(w/v)]それぞれの2mLを各々別個のプラスチックセルに入れた。
前記(1)において測定した前記の計9種類のリパーゼ活性測定用基質溶液のエマルジョンのミセル径(粒子径)を表2に示した。
(I)本発明の方法により製造したリパーゼ活性測定用基質溶液
表2より、本発明の製造方法及び製造の簡略化方法に従って製造した5種類のリパーゼ活性測定用基質溶液(リパーゼ活性測定用基質溶液−A〜リパーゼ活性測定用基質溶液−E)においては、いずれもそのエマルジョンのミセル径(粒子径)が80nm〜200nmの範囲にあることが分かる。
(a) 表2より、対照例の方法により製造した「(F)リパーゼ活性測定用基質溶液−F」、「(G) リパーゼ活性測定用基質溶液−G」及び「(H) リパーゼ活性測定用基質溶液−H」は、いずれもそのエマルジョンのミセル径(粒子径)が、60nm未満であることが分かる。
本発明の方法及び対照例の方法によるリパーゼ活性測定用基質溶液の製造、並びに当該リパーゼ活性測定用基質溶液のエマルジョンのミセル径の測定を行った。
本発明のリパーゼ活性測定用基質溶液の製造方法及び当該基質溶液の製造の簡略化方法により、リパーゼ活性測定用基質溶液の製造を行った。
また、対照例の方法により、リパーゼ活性測定用基質溶液の製造を行った。
(1) 本発明におけるリパーゼ活性測定用基質である、1,2−o−ジラウリル−rac−グリセロ−3−グルタル酸−(6’−メチルレゾルフィン)−エステル 〔DGGMR〕(販売元:ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社[日本国])を、4個のビーカー(容量:10mL)のそれぞれに、0.09グラム[g]ずつ量り取った。
(b) KF−6011 (販売元:信越化学工業株式会社[日本国])
なお、これらのリパーゼ活性測定用基質溶液(計4種類)において、いずれも、リパーゼ活性測定用基質〔DGGMR〕の濃度は0.6mMである。
また、本重合体化合物の濃度は、前記(2)において本重合体化合物を2.0グラム量り取ってビーカーに添加したもののリパーゼ活性測定用基質溶液においては1.0%(w/v)であり、そして、本重合体化合物を4.0グラム量り取ってビーカーに添加したもののリパーゼ活性測定用基質溶液においては2.0%(w/v)である。
[2] リパーゼ活性測定用基質溶液−2(リパーゼ活性測定用基質:DGGMR、本重合体化合物:KF−351A〔濃度:2.0%[w/v]〕)
[3] リパーゼ活性測定用基質溶液−3(リパーゼ活性測定用基質:DGGMR、本重合体化合物:KF−6011〔濃度:1.0%[w/v]〕)
[4] リパーゼ活性測定用基質溶液−4(リパーゼ活性測定用基質:DGGMR、本重合体化合物:KF−6011〔濃度:2.0%[w/v]〕)
(1) リパーゼ活性測定用基質である、1,2−o−ジラウリル−rac−グリセロ−3−グルタル酸−(6’−メチルレゾルフィン)−エステル 〔DGGMR〕(販売元:ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社[日本国])を、24個のビーカー(容量:10mL)のそれぞれに、0.09グラム[g]ずつ量り取った。
(d) NIKKOL NP−7.5 [ポリオキシエチレン(7.5)ノニルフェニルエーテル] (販売元:日光ケミカルズ株式会社[日本国])
(e) エマルゲン 1108 [ポリオキシエチレン(8)アルキルエーテル] (販売元:花王株式会社[日本国])
(f) Triton X−100 [ポリオキシエチレン(10)オクチルフェニルエーテル] (販売元:和光純薬工業株式会社[日本国])
(g) Brij35 [ポリオキシエチレン(23)ラウリルエーテル] (販売元:和光純薬工業株式会社[日本国])
(h) Triton X−405 [ポリオキシエチレン(40)イソオクチルフェニルエーテル] (販売元:シグマ アルドリッチ ジャパン合同会社[日本国])
(i) Tween20 [ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレート]
(販売元:和光純薬工業株式会社[日本国])
(j) NIKKOL NP−15 [ポリオキシエチレン(15)ノニルフェニルエーテル] (販売元:日光ケミカルズ株式会社[日本国])
(k) エマルゲン B−66 [ポリオキシエチレントリベンジルフェニルエーテル] (販売元:花王株式会社[日本国])
(l) エマルゲン A−60 [ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル] (販売元:花王株式会社[日本国])
(m) Triton X−114 [ポリオキシエチレン(8)オクチルフェニルエーテル] (販売元:和光純薬工業株式会社[日本国])
(n) サンニックス GP−440 [ポリオキシプロピレングリセリルエーテル]
(製造元:三洋化成工業株式会社[日本国])
なお、これらのリパーゼ活性測定用基質溶液(計24種類)において、いずれも、リパーゼ活性測定用基質〔DGGMR〕の濃度は0.6mMである。
また、各界面活性剤の濃度は、前記(2)において界面活性剤を2.0グラム量り取ってビーカーに添加したもののリパーゼ活性測定用基質溶液においては1.0%(w/v)であり、そして、界面活性剤を4.0グラム量り取ってビーカーに添加したもののリパーゼ活性測定用基質溶液においては2.0%(w/v)である。
[6] リパーゼ活性測定用基質溶液−6(リパーゼ活性測定用基質:DGGMR、界面活性剤:NIKKOL BT−7〔濃度:2.0%[w/v]〕)
[7] リパーゼ活性測定用基質溶液−7(リパーゼ活性測定用基質:DGGMR、界面活性剤:NIKKOL NP−7.5〔濃度:1.0%[w/v]〕)
[8] リパーゼ活性測定用基質溶液−8(リパーゼ活性測定用基質:DGGMR、界面活性剤:NIKKOL NP−7.5〔濃度:2.0%[w/v]〕)
[9] リパーゼ活性測定用基質溶液−9(リパーゼ活性測定用基質:DGGMR、界面活性剤:エマルゲン 1108〔濃度:1.0%[w/v]〕)
[10] リパーゼ活性測定用基質溶液−10(リパーゼ活性測定用基質:DGGMR、界面活性剤:エマルゲン 1108〔濃度:2.0%[w/v]〕)
[11] リパーゼ活性測定用基質溶液−11(リパーゼ活性測定用基質:DGGMR、界面活性剤:Triton X−100〔濃度:1.0%[w/v]〕)
[12] リパーゼ活性測定用基質溶液−12(リパーゼ活性測定用基質:DGGMR、界面活性剤:Triton X−100〔濃度:2.0%[w/v]〕)
[13] リパーゼ活性測定用基質溶液−13(リパーゼ活性測定用基質:DGGMR、界面活性剤:Brij35〔濃度:1.0%[w/v]〕)
[14] リパーゼ活性測定用基質溶液−14(リパーゼ活性測定用基質:DGGMR、界面活性剤:Brij35〔濃度:2.0%[w/v]〕)
[15] リパーゼ活性測定用基質溶液−15(リパーゼ活性測定用基質:DGGMR、界面活性剤:Triton X−405〔濃度:1.0%[w/v]〕)
[16] リパーゼ活性測定用基質溶液−16(リパーゼ活性測定用基質:DGGMR、界面活性剤:Triton X−405〔濃度:2.0%[w/v]〕)
[17] リパーゼ活性測定用基質溶液−17(リパーゼ活性測定用基質:DGGMR、界面活性剤:Tween20〔濃度:1.0%[w/v]〕)
[18] リパーゼ活性測定用基質溶液−18(リパーゼ活性測定用基質:DGGMR、界面活性剤:Tween20〔濃度:2.0%[w/v]〕)
[19] リパーゼ活性測定用基質溶液−19(リパーゼ活性測定用基質:DGGMR、界面活性剤:NIKKOL NP−15〔濃度:1.0%[w/v]〕)
[20] リパーゼ活性測定用基質溶液−20(リパーゼ活性測定用基質:DGGMR、界面活性剤:NIKKOL NP−15〔濃度:2.0%[w/v]〕)
[21] リパーゼ活性測定用基質溶液−21(リパーゼ活性測定用基質:DGGMR、界面活性剤:エマルゲン B−66〔濃度:1.0%[w/v]〕)
[22] リパーゼ活性測定用基質溶液−22(リパーゼ活性測定用基質:DGGMR、界面活性剤:エマルゲン B−66〔濃度:2.0%[w/v]〕)
[23] リパーゼ活性測定用基質溶液−23(リパーゼ活性測定用基質:DGGMR、界面活性剤:エマルゲン A−60〔濃度:1.0%[w/v]〕)
[24] リパーゼ活性測定用基質溶液−24(リパーゼ活性測定用基質:DGGMR、界面活性剤:エマルゲン A−60〔濃度:2.0%[w/v]〕)
[25] リパーゼ活性測定用基質溶液−25(リパーゼ活性測定用基質:DGGMR、界面活性剤:Triton X−114〔濃度:1.0%[w/v]〕)
[26] リパーゼ活性測定用基質溶液−26(リパーゼ活性測定用基質:DGGMR、界面活性剤:Triton X−114〔濃度:2.0%[w/v]〕)
[27] リパーゼ活性測定用基質溶液−27(リパーゼ活性測定用基質:DGGMR、界面活性剤:サンニックス GP−440〔濃度:1.0%[w/v]〕)
[28] リパーゼ活性測定用基質溶液−28(リパーゼ活性測定用基質:DGGMR、界面活性剤:サンニックス GP−440〔濃度:2.0%[w/v]〕)
〔1〕リパーゼ活性測定用基質溶液の観察
(1)観察
本発明の方法により製造した前記1の〔1〕の(7)の[1]〜[4]の4種類のリパーゼ活性測定用基質溶液、及び対照例の方法により製造した前記1の〔2〕の(7)の[5]〜[28]の24種類のリパーゼ活性測定用基質溶液について、それぞれ目視で観察を行った。
前記(1)において目視により観察を行ったリパーゼ活性測定用基質溶液の観察結果を表3に示した。
本発明の方法により製造した前記1の〔1〕の(7)の[1]〜[4]の4種類のリパーゼ活性測定用基質溶液、並びに対照例の方法により製造した前記1の〔2〕の(7)の[5]〜[14]、[17]〜[20]及び[23]〜[26]の18種類のリパーゼ活性測定用基質溶液について、それぞれのエマルジョンのミセル径を測定した。
本発明の方法により製造した前記1の〔1〕の(7)の[1]〜[4]の4種類のリパーゼ活性測定用基質溶液、並びに対照例の方法により製造した前記1の〔2〕の(7)の[5]〜[14]、[17]〜[20]及び[23]〜[26]の18種類のリパーゼ活性測定用基質溶液について、前記実施例2の2の(1)の(i)〜(ii)の記載の通りに操作を行い、各リパーゼ活性測定用基質溶液のエマルジョンのミセル径(粒子径)の測定を行った。
前記(1)において測定した各リパーゼ活性測定用基質溶液のエマルジョンのミセル径(粒子径)も前記の表3に示した。
〔1〕本発明の方法により製造したリパーゼ活性測定用基質溶液
表3より、本発明の製造方法及び製造の簡略化方法に従って製造した4種類のリパーゼ活性測定用基質溶液(リパーゼ活性測定用基質溶液−1〜リパーゼ活性測定用基質溶液−4)のいずれにおいても、濃度勾配や強い濁りや発色は見られず、このような問題のないことが分かる。
表3より、対照例の方法により製造した前記1の〔2〕の(7)の[15]、[16]、[21]、[22]、[27]及び[28]の6種類のリパーゼ活性測定用基質溶液は、いずれも、「均質でないもの(リパーゼ活性測定用基質と界面活性剤が分離してしまっている、又は油層と水層とに分離してしまっている)」であり、リパーゼ活性の測定に不適であることが分かる。
(試料中のリパーゼ活性の測定)
本発明の方法により製造したリパーゼ活性測定用基質溶液を使用して、試料中のリパーゼ活性の測定を行った。
〔1〕本発明の方法により製造したリパーゼ活性測定用基質溶液を含む測定試薬
本発明のリパーゼ活性測定用基質溶液の製造方法及び当該基質溶液の製造の簡略化方法により製造したリパーゼ活性測定用基質溶液からなる第2試薬、及び当該第2試薬に対応する第1試薬よりなるリパーゼ活性測定試薬(リパーゼ活性測定試薬キット)を製造した。
下記の試薬成分をそれぞれ記載の濃度になるように純水に溶解し、pHをpH8.4(20℃)に調整して、第1試薬を調製した。
塩化カルシウム [リパーゼ活性化剤] 5mM
コリパーゼ (ブタ膵臓由来、販売元:ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社[日本国]) 375K単位/L(5mg/L)
Bicine [緩衝剤] 40mM
本発明の方法により製造した、前記の実施例1の2の(7)の(a)〜(f)の6種類のリパーゼ活性測定用基質溶液[いずれも、リパーゼ活性測定用基質〔DGGMR〕濃度:0.6mM、本重合体化合物濃度:2.0%(w/v)](下に記載)を、それぞれ第2試薬として使用した。
(b) リパーゼ活性測定用基質溶液−b(リパーゼ活性測定用基質:DGGMR、本重合体化合物:KF−354L)
(c) リパーゼ活性測定用基質溶液−c(リパーゼ活性測定用基質:DGGMR、本重合体化合物:KF−355A)
(d) リパーゼ活性測定用基質溶液−d(リパーゼ活性測定用基質:DGGMR、本重合体化合物:KF−6011)
(e) リパーゼ活性測定用基質溶液−e(リパーゼ活性測定用基質:DGGMR、本重合体化合物:プルロニック L−34)
(f) リパーゼ活性測定用基質溶液−f(リパーゼ活性測定用基質:DGGMR、本重合体化合物:プルロニック L−44)
市販のリパーゼ活性測定試薬(リパーゼ活性測定試薬キット)である「リキテック リパーゼ カラー II」(販売元:ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社[日本国])を、対照として用いた。
なお、この「リキテック リパーゼ カラー II」[以下、「対照市販試薬」ということがある]は、第1試薬である「緩衝液」、及び第2試薬である「基質液」(DGGMRをリパーゼ活性測定用基質として含む)よりなるものである。
下の「(1)標準物質」、「(2)管理血清−1」、「(3)管理血清−2」及び「(4)管理血清−3」をそれぞれ試料として用いた。
市販の標準物質である「常用参照標準物質 JSCC常用酵素 (JCCLS CRM−001)」(製造番号:001b、販売元:一般社団法人検査医学標準物質機構[日本国])を、「標準物質」として用いた。
市販の精度管理用管理血清である「Aalto Control I G」(販売元:株式会社シノテスト[日本国])を、「管理血清−1」として用いた。
精度管理用管理血清である「Aalto Control II」の「試作品」(株式会社シノテスト[日本国])を、「管理血清−2」として用いた。
市販の精度管理用管理血清である「Aalto Control CRPII U」(販売元:株式会社シノテスト[日本国])を、「管理血清−3」として用いた。
前記2の各試料のリパーゼ活性の測定を、それぞれ下記の通り行った。
本発明の方法により製造したリパーゼ活性測定用基質溶液からなる第2試薬、及び当該第2試薬に対応する第1試薬よりなるリパーゼ活性測定試薬(リパーゼ活性測定試薬キット)を使用して、7180形汎用自動分析装置(販売元:株式会社日立ハイテクノロジーズ[日本国])により、前記2の各試料のリパーゼ活性の測定を行った。
(a) 前記の7180形汎用自動分析装置において、前記2のそれぞれの試料(「(1)標準物質」、「(2)管理血清−1」、「(3)管理血清−2」及び「(4)管理血清−3」)について、これらの試料の2.6μLに、それぞれ前記1の〔1〕の(1)の「第1試薬」の160μLを第1試薬として添加し、37℃で反応させた。
この「自動分析用キャリブレーターII(C.f.a.s.II)」を試料とすること以外は、前記(a)〜(c)の記載の通りに操作を行い、較正物質である「自動分析用キャリブレーターII(C.f.a.s.II)」を測定したときの吸光度変化量を測定した。(当該較正物質に含まれているリパーゼの活性値[既知値]に応じて生成する6’−メチルレゾルフィンの濃度増加に基づく吸光度変化量の測定)
この生理食塩水を試料とすること以外は、前記(a)〜(c)の記載の通りに操作を行い、生理食塩水を測定したときの吸光度変化量を測定した。(試薬盲検の吸光度変化量の測定)
前記(1)の(b)における第2試薬をリパーゼ活性測定用基質溶液−aからリパーゼ活性測定用基質溶液−b[前記1の〔1〕の(2)の(b)]に替えること、及び前記(1)の(c)における吸光度変化量を測定するポイント(ポイント間)を「30ポイントから34ポイント」より「24ポイント(第1試薬添加後411.887秒)から28ポイント(第1試薬添加後480.360秒)」に替えること以外は、前記(1)の(a)〜(f)の記載の通りに操作を行い、第2試薬にリパーゼ活性測定用基質溶液−bを用いた場合の前記2の各試料のリパーゼ活性値を求めた。
前記(1)の(b)における第2試薬をリパーゼ活性測定用基質溶液−aからリパーゼ活性測定用基質溶液−c[前記1の〔1〕の(2)の(c)]に替えること以外は、前記(1)の(a)〜(f)の記載の通りに操作を行い、第2試薬にリパーゼ活性測定用基質溶液−cを用いた場合の前記2の各試料のリパーゼ活性値を求めた。
前記(1)の(b)における第2試薬をリパーゼ活性測定用基質溶液−aからリパーゼ活性測定用基質溶液−d[前記1の〔1〕の(2)の(d)]に替えること以外は、前記(1)の(a)〜(f)の記載の通りに操作を行い、第2試薬にリパーゼ活性測定用基質溶液−dを用いた場合の前記2の各試料のリパーゼ活性値を求めた。
前記(1)の(b)における第2試薬をリパーゼ活性測定用基質溶液−aからリパーゼ活性測定用基質溶液−e[前記1の〔1〕の(2)の(e)]に替えること、及び前記(1)の(c)における吸光度変化量を測定するポイント(ポイント間)を「30ポイントから34ポイント」より「23ポイント(第1試薬添加後394.043秒)から27ポイント(第1試薬添加後462.516秒)」に替えること以外は、前記(1)の(a)〜(f)の記載の通りに操作を行い、第2試薬にリパーゼ活性測定用基質溶液−eを用いた場合の前記2の各試料のリパーゼ活性値を求めた。
前記(1)の(b)における第2試薬をリパーゼ活性測定用基質溶液−aからリパーゼ活性測定用基質溶液−f[前記1の〔1〕の(2)の(f)]に替えること、及び前記(1)の(c)における吸光度変化量を測定するポイント(ポイント間)を「30ポイントから34ポイント」より「19ポイント(第1試薬添加後322.665秒)から23ポイント(第1試薬添加後394.043秒)」に替えること以外は、前記(1)の(a)〜(f)の記載の通りに操作を行い、第2試薬にリパーゼ活性測定用基質溶液−fを用いた場合の前記2の各試料のリパーゼ活性値を求めた。
対照市販試薬を使用して、7180形汎用自動分析装置(販売元:株式会社日立ハイテクノロジーズ[日本国])により、前記2の各試料のリパーゼ活性の測定を行った。
前記3の〔1〕及び〔2〕において測定し、求めた前記2の各試料のリパーゼ活性値を表4に示した。
表4より、本発明の方法により製造したリパーゼ活性測定用基質溶液を使用して求めた試料中のリパーゼ活性値の測定結果(測定値)は、6種類のリパーゼ活性測定用基質溶液(リパーゼ活性測定用基質溶液−a〜リパーゼ活性測定用基質溶液−f)のいずれを用いた場合であっても、対照市販試薬を使用して求めたリパーゼ活性値の測定結果(測定値)とほぼ同様の値であることが分かる。
(試料中のリパーゼ活性の測定の相関)
本発明の方法により製造したリパーゼ活性測定用基質溶液を使用して試料中のリパーゼ活性の測定を行い、また、対照市販試薬を使用して同一試料のリパーゼ活性の測定を行い、これらの相関を確認した。
〔1〕本発明の方法により製造したリパーゼ活性測定用基質溶液を含む測定試薬
本発明のリパーゼ活性測定用基質溶液の製造方法及び当該基質溶液の製造の簡略化方法により製造したリパーゼ活性測定用基質溶液からなる第2試薬、及び当該第2試薬に対応する第1試薬よりなるリパーゼ活性測定試薬(リパーゼ活性測定試薬キット)を使用した。
第1試薬として、前記の実施例4の1の〔1〕の(1)の「第1試薬」を使用した。
本発明のリパーゼ活性測定用基質溶液の製造方法及び当該基質溶液の製造の簡略化方法により、リパーゼ活性測定用基質溶液の製造を行った。
(b) KF−354L (販売元:信越化学工業株式会社[日本国])
(c) KF−355A (販売元:信越化学工業株式会社[日本国])
(d) プルロニック L−34 (販売元:株式会社ADEKA[日本国])
(e) プルロニック L−44 (販売元:株式会社ADEKA[日本国])
なお、これらのリパーゼ活性測定用基質溶液(計5種類)において、いずれも、リパーゼ活性測定用基質〔DGGMR〕の濃度は0.6mMであり、本重合体化合物の濃度は2.0%(w/v)である。
また、これらのリパーゼ活性測定用基質溶液(計5種類)のいずれにも、濃度勾配や強い濁り等は見られず、それぞれ均質に混合されていることを目視にて確認した。
(ii) リパーゼ活性測定用基質溶液−ii(リパーゼ活性測定用基質:DGGMR、本重合体化合物:KF−354L)
(iii) リパーゼ活性測定用基質溶液−iii(リパーゼ活性測定用基質:DGGMR、本重合体化合物:KF−355A)
(iv) リパーゼ活性測定用基質溶液−iv(リパーゼ活性測定用基質:DGGMR、本重合体化合物:プルロニック L−34)
(v) リパーゼ活性測定用基質溶液−v(リパーゼ活性測定用基質:DGGMR、本重合体化合物:プルロニック L−44)
対照市販試薬として、前記の実施例4の1の〔2〕における市販のリパーゼ活性測定試薬「リキテック リパーゼ カラー II」(販売元:ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社[日本国])を使用した。
下の「(1)標準物質」、「(2)管理血清−1」、「(3)管理血清−2」、「(4)管理血清−3」、「(5)プール血清」、及び「(6)ヒト血清」をそれぞれ試料として用いた。
市販の標準物質である「常用参照標準物質 JSCC常用酵素 (JCCLS CRM−001)」(製造番号:001b、販売元:一般社団法人検査医学標準物質機構[日本国])を、「標準物質」として用いた。
市販の精度管理用管理血清である「Aalto Control I G」(販売元:株式会社シノテスト[日本国])を、「管理血清−1」として用いた。
精度管理用管理血清である「Aalto Control II」の「試作品」(株式会社シノテスト[日本国])を、「管理血清−2」として用いた。
市販の精度管理用管理血清である「Aalto Control CRPII U」(販売元:株式会社シノテスト[日本国])を、「管理血清−3」として用いた。
複数のヒト血清を混合したものを、「プール血清」として用いた。
ヒト血清(計50検体)を、「ヒト血清」として用いた。
前記2の各試料のリパーゼ活性の測定を、それぞれ下記の通り行った。
本発明の方法により製造したリパーゼ活性測定用基質溶液からなる第2試薬、及び当該第2試薬に対応する第1試薬よりなるリパーゼ活性測定試薬(リパーゼ活性測定試薬キット)を使用して、7180形汎用自動分析装置(販売元:株式会社日立ハイテクノロジーズ[日本国])により、前記2の各試料のリパーゼ活性の測定を行った。
(a) 前記の7180形汎用自動分析装置において、前記2のそれぞれの試料(「(1)標準物質」、「(2)管理血清−1」、「(3)管理血清−2」、「(4)管理血清−3」、「(5)プール血清」、及び「(6)ヒト血清」)について、これらの試料の2.6μLに、それぞれ前記1の〔1〕の[1]の「第1試薬」の160μLを第1試薬として添加し、37℃で反応させた。
この「自動分析用キャリブレーターII(C.f.a.s.II)」を試料とすること以外は、前記(a)〜(c)の記載の通りに操作を行い、較正物質である「自動分析用キャリブレーターII(C.f.a.s.II)」を測定したときの吸光度変化量を測定した。(当該較正物質に含まれているリパーゼの活性値[既知値]に応じて生成する6’−メチルレゾルフィンの濃度増加に基づく吸光度変化量の測定)
この生理食塩水を試料とすること以外は、前記(a)〜(c)の記載の通りに操作を行い、生理食塩水を測定したときの吸光度変化量を測定した。(試薬盲検の吸光度変化量の測定)
前記(1)の(b)における第2試薬をリパーゼ活性測定用基質溶液−iからリパーゼ活性測定用基質溶液−ii[前記1の〔1〕の[2]の(7)の(ii)]に替えること、及び前記(1)の(c)における吸光度変化量を測定するポイント(ポイント間)を「30ポイントから34ポイント」より「24ポイント(第1試薬添加後411.887秒)から28ポイント(第1試薬添加後480.360秒)」に替えること以外は、前記(1)の(a)〜(f)の記載の通りに操作を行い、第2試薬にリパーゼ活性測定用基質溶液−iiを用いた場合の前記2の各試料のリパーゼ活性値を求めた。
前記(1)の(b)における第2試薬をリパーゼ活性測定用基質溶液−iからリパーゼ活性測定用基質溶液−iii[前記1の〔1〕の[2]の(7)の(iii)]に替えること以外は、前記(1)の(a)〜(f)の記載の通りに操作を行い、第2試薬にリパーゼ活性測定用基質溶液−iiiを用いた場合の前記2の各試料のリパーゼ活性値を求めた。
前記(1)の(b)における第2試薬をリパーゼ活性測定用基質溶液−iからリパーゼ活性測定用基質溶液−iv[前記1の〔1〕の[2]の(7)の(iv)]に替えること、及び前記(1)の(c)における吸光度変化量を測定するポイント(ポイント間)を「30ポイントから34ポイント」より「23ポイント(第1試薬添加後394.043秒)から27ポイント(第1試薬添加後462.516秒)」に替えること以外は、前記(1)の(a)〜(f)の記載の通りに操作を行い、第2試薬にリパーゼ活性測定用基質溶液−ivを用いた場合の前記2の各試料のリパーゼ活性値を求めた。
前記(1)の(b)における第2試薬をリパーゼ活性測定用基質溶液−iからリパーゼ活性測定用基質溶液−v[前記1の〔1〕の[2]の(7)の(v)]に替えること、及び前記(1)の(c)における吸光度変化量を測定するポイント(ポイント間)を「30ポイントから34ポイント」より「19ポイント(第1試薬添加後322.665秒)から23ポイント(第1試薬添加後394.043秒)」に替えること以外は、前記(1)の(a)〜(f)の記載の通りに操作を行い、第2試薬にリパーゼ活性測定用基質溶液−vを用いた場合の前記2の各試料のリパーゼ活性値を求めた。
対照市販試薬を使用して、7180形汎用自動分析装置(販売元:株式会社日立ハイテクノロジーズ[日本国])により、前記2の各試料のリパーゼ活性の測定を行った。
(1)相関の図
前記3の〔1〕における各試料のリパーゼ活性値の測定結果(測定値)と、前記3の〔2〕における各試料のリパーゼ活性値の測定結果(測定値)とを、これらの相関の図として図1に示した。
前記3の〔1〕における「本発明の方法により製造したリパーゼ活性測定用基質溶液を含む測定試薬」による測定結果(測定値)と、前記3の〔2〕における対照市販試薬による測定結果(測定値)との相関の回帰式及び相関係数を以下に示す。[なお、これらの相関の回帰式における「x」及び「y」は前記(1)に記載した通りである。]
図1の[1]〜[5]、並びに前記4の(2)に記載した相関の回帰式及び相関係数の値より、本発明の方法により製造したリパーゼ活性測定用基質溶液を使用して求めた試料中のリパーゼ活性値の測定結果(測定値)は、5種類のリパーゼ活性測定用基質溶液のいずれを用いた場合であっても、対照市販試薬を使用して求めたリパーゼ活性値の測定結果(測定値)と良好な相関性を示すことが分かる。
Claims (2)
- 1,2−o−ジラウリル−rac−グリセロ−3−グルタル酸−(6’−メチルレゾルフィン)−エステルをリパーゼ活性測定用基質として含む、試料中のリパーゼ活性の測定に使用するための基質溶液を製造する方法であって、
(1) 当該リパーゼ活性測定用基質と、側鎖型の非反応性のポリエーテル変性タイプの変性シリコーンオイル又はポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン縮合物を直接混合し混合物を調製する工程;及び
(2) 前記(1)の混合物の全部又は一部を、水又は水溶液と混合する工程、を含むことを特徴とする、リパーゼ活性測定用基質溶液の製造方法。 - 1,2−o−ジラウリル−rac−グリセロ−3−グルタル酸−(6’−メチルレゾルフィン)−エステルをリパーゼ活性測定用基質として含む、試料中のリパーゼ活性の測定に使用するための基質溶液を製造する方法において、
(1) 当該リパーゼ活性測定用基質と、側鎖型の非反応性のポリエーテル変性タイプの変性シリコーンオイル又はポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン縮合物を直接混合し混合物を調製する工程;及び
(2) 前記(1)の混合物の全部又は一部を、水又は水溶液と混合する工程、を含むことを特徴とする、リパーゼ活性測定用基質溶液の製造の簡略化方法。
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