JPH09215500A - リパーゼ分析用基質溶液及びリパーゼ分析用試薬溶液キット - Google Patents

リパーゼ分析用基質溶液及びリパーゼ分析用試薬溶液キット

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JPH09215500A
JPH09215500A JP4950696A JP4950696A JPH09215500A JP H09215500 A JPH09215500 A JP H09215500A JP 4950696 A JP4950696 A JP 4950696A JP 4950696 A JP4950696 A JP 4950696A JP H09215500 A JPH09215500 A JP H09215500A
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JP
Japan
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lipase
substrate
group
carbon atoms
solution
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Application number
JP4950696A
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English (en)
Inventor
Urao Nonaka
浦雄 野中
Satoshi Watabe
聡 渡部
Toshiyuki Kitagawa
俊之 北川
Satoshi Murakami
聡 村上
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Tauns Laboratories Inc
Original Assignee
Tauns Laboratories Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1,2−O−ジラウリル−rac −グリセロ−
3−グルタル酸・レゾルフィンエステルおよびその誘導
体によって代表される特定のリパーゼ基質に対して、そ
の優れた活性を殆ど低下させることなく、高度に可溶化
する可溶化剤を提供すること。 【解決手段】 1,2−O−ジラウリル−rac −グリセ
ロ−3−グルタル酸・レゾルフィンエステルおよびその
誘導体によって代表される特定のリパーゼ基質、そして
陰イオン界面活性剤、レシチン及びコレステロールエス
テルから選ばれたリパーゼ基質可溶化剤を含むリパーゼ
分析用基質溶液、およびリパーゼ分析用試薬溶液キッ
ト。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リパーゼ分析用基
質溶液、そしてその基質溶液を利用するリパーゼ分析用
試薬溶液キットに関する。更に詳しくは、本発明は、下
記の一般式で表わされるリパーゼ基質を含むリパーゼ分
析用基質溶液、そしてリパーゼ分析用試薬溶液キットに
関する。
【0002】
【化3】
【0003】[式中、Aは炭素原子数1〜16のアルキ
レン基または炭素原子数2〜16のアルケニレン基を表
わし;R1 とR2 とは互いに同一でも異なっていてもよ
く、それぞれ炭素原子数1〜20のアルキル基またはア
シル基、あるいは炭素原子数2〜20のアルケニル基を
表わすか、もしくは炭素数1〜8のアルキル基で置換さ
れていてもよいアリール基またはアルキル基中の炭素原
子数が1〜8のアルアルキル基を表わす、ただしR1
2 との一方は水素原子であってもよい;Xは芳香族ヒ
ドロキシ−またはチオール化合物を表わす;YとZは互
いに独立に硫黄原子もしくは酸素原子を表わす;そして
Zはメチレン基も表わす]。
【0004】
【従来の技術】臨床検査技術の分野においてリパーゼ、
特に膵リパーゼ、の分析は非常に重要なものと考えられ
ている。しかしながら、従来では、信頼性の高い分析デ
ータを与えるリパーゼ基質が開発されておらず、かつ信
頼性が高いリパーゼ分析システムも開発されていなかっ
たことから、実際の臨床検査においてはリパーゼ分析の
実施はあまり一般的ではなかった。このため、近年、種
々のリパーゼ分析システムとリパーゼ基質が開発されて
いる。なかでも、最近開発され、発表された(特開昭6
1−254197号公報参照)、下記の一般式:
【0005】
【化4】
【0006】[式中、Aは炭素原子数1〜16のアルキ
レン基または炭素原子数2〜16のアルケニレン基を表
わし;R1 とR2 とは互いに同一でも異なっていてもよ
く、それぞれ炭素原子数1〜20のアルキル基またはア
シル基、あるいは炭素原子数2〜20のアルケニル基を
表わすか、もしくは炭素数1〜8のアルキル基で置換さ
れていてもよいアリール基またはアルキル基中の炭素原
子数が1〜8のアルアルキル基を表わす、ただしR1
2 との一方は水素原子であってもよい;Xは芳香族ヒ
ドロキシ−またはチオール化合物を表わす;YとZは互
いに独立に硫黄原子もしくは酸素原子を表わす;そして
Zはメチレン基も表わす]で表わされるリパーゼ基質
は、呈色反応を用いるリパーゼ分析法において利用で
き、かつ信頼性の高い分析データを与えることができる
ため、自動分析システムに利用できるリパーゼ分析法に
適したリパーゼ基質として近年注目を浴びている。従
来、リパーゼ分析のデータの信頼性が欠ける理由として
は、リパーゼ基質が水溶性でないことから、リパーゼ基
質含有試薬としては、リパーゼ基質の分散液(乳化液)
を用いることになり、このため被検液中のリパーゼとリ
パーゼ基質との反応面積がリパーゼ基質の分散状態ある
いは乳化状態によって微妙に変動することが挙げられて
いた。
【0007】上記の一般式のリパーゼ基質は、その一般
式の「X」として、遊離状態で呈色を示すレゾルフィン
基、クロルフェノールレッド基、インドキシル基、チオ
フルオレシン基のような呈色性基を導入することができ
るため、比色分析が容易であるという利点を持つが、一
方、水に不溶性で、かつ安定な乳化も困難であるという
リパーゼ基質の持つ欠点については解決されてはいなか
った。このため、このリパーゼ基質の実際の使用に際し
ては、親油性物質の可溶化のための一般的な可溶化剤で
ある非イオン性界面活性剤が利用されている。しかしな
がら、上記のリパーゼ基質に対する非イオン界面活性剤
の可溶化効果は余り高くないため、少量の使用では、そ
の可溶化効果が充分ではなく、一方、可溶化効果を高め
るために非イオン界面活性剤の添加量を増やすと、今度
はリパーゼ基質の活性を低下させる結果となるという問
題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
一般式で示されるリパーゼ基質に対して優れた可溶化作
用を示す可溶化剤を提供することにある。
【0009】本発明の目的は、特に前記一般式で示され
るリパーゼ基質に対して、その優れた活性を殆ど低下さ
せることなく、高度に可溶化する可溶化剤を提供するこ
とにある。
【0010】本発明の目的は、また、前記一般式で示さ
れるリパーゼ基質がその活性を殆ど低下することなく、
かつ充分な分析精度を示すように可溶化されているリパ
ーゼ基質溶液を提供することにもある。
【0011】本発明の目的は、また、前記一般式で示さ
れるリパーゼ基質がその活性を殆ど低下することなく、
かつ充分な分析精度を示すように可溶化されているリパ
ーゼ基質溶液と緩衝液とが組み合されたリパーゼ分析用
試薬溶液キットを提供することにもある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記の一般式
で表わされるリパーゼ基質、そして陰イオン界面活性
剤、レシチン及びコレステロールエステルから選ばれた
少なくとも一種のリパーゼ基質可溶化剤を含むリパーゼ
分析用基質溶液にある。
【0013】
【化5】
【0014】[式中、Aは炭素原子数1〜16のアルキ
レン基または炭素原子数2〜16のアルケニレン基を表
わし;R1 とR2 とは互いに同一でも異なっていてもよ
く、それぞれ炭素原子数1〜20のアルキル基またはア
シル基、あるいは炭素原子数2〜20のアルケニル基を
表わすか、もしくは炭素数1〜8のアルキル基で置換さ
れていてもよいアリール基またはアルキル基中の炭素原
子数が1〜8のアルアルキル基を表わす、ただしR1
2 との一方は水素原子であってもよい;Xは芳香族ヒ
ドロキシ−またはチオール化合物を表わす;YとZは互
いに独立に硫黄原子もしくは酸素原子を表わす;そして
Zはメチレン基も表わす]。また、本発明は、上記のリ
パーゼ分析用基質溶液およびリパーゼ活性付活剤の緩衝
剤溶液からなるリパーゼ分析用試薬溶液キットにもあ
る。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明のリパーゼ分析用基質溶液
で用いるリパーゼ基質は、前述のように特開昭61−2
54197号公報などの刊行物に記載されており、また
実際の商品として販売されている。前記の一般式で表わ
されるリパーゼ基質において、本発明で用いるのに特に
適したリパーゼ基質は、以下に示すような、自己発色性
の離脱基(リパーゼによる酵素反応によって離脱し、発
色もしくは変色を示す基)を持つリパーゼ基質である。
【0016】1,2−O−ジラウリル−rac −グリセロ
−3−グルタル酸・レゾルフィンエステル 1,2−O−ジラウリル−rac −グリセロ−3−グルタ
ル酸・6’−メチルレゾルフィンエステル 1,2−O−ジラウリル−rac −グリセロ−3−ピメリ
ン酸・レゾルフィンエステル
【0017】本発明のリパーゼ分析用基質溶液では、リ
パーゼ基質の濃度は、0.1〜10mg/mLの範囲の
量で用いることが好ましい。
【0018】次に本発明で用いる可溶化剤について説明
する。本発明において、前記のリパーゼ基質の可溶化剤
として用いるのは、陰イオン界面活性剤、レシチン及び
コレステロールエステルから選ばれた少なくとも一種で
あり、これらは単独で使用しても、併用してもよい。特
に、陰イオン界面活性剤とレシチンとの併用、陰イオン
界面活性剤とコレステロールエステル、そしてシシチン
トとコレステロールトの併用が好ましい。次の本発明で
用いる可溶化剤の具体例を列記する。
【0019】(1)陰イオン界面活性剤 アルキル硫酸のアルカリ金属塩(例、ドデシル硫酸ナト
リウム、ドデシル硫酸リチウム)、N−アシル・サルコ
シネート(例、N−ラウロイル・サルコシネート)、ジ
アルキルスルホサクシネート(例、ジオクチルスルホサ
クシネート)、アリール・ポリオキシエチレングリコー
ル・スルフェート(例、トリトンX−200、トリトン
X−770)、アルキルアリール・ポリオキシエチレン
グリコール・スルフェート(例、トリトンW−30)、
N−オクタデシルテトラソジウム(ジカルボキシル)エ
チルスルホサクシネート、その他の長鎖脂肪酸(炭素数
8以上、好ましくは10以上)を含む硫酸塩、カルボン
酸塩、サクシネート、リン酸塩など (2)レシチン ホスファチジル−DL−グリセロール、L−α−ホスフ
ァチジルコリン、ホスファチジルセリン、ホスファチジ
ルイノシトールなど (3)コレステロールエステル 酢酸コレステロール、安息香酸コレステロール、n−カ
プリル酸コレステロール等
【0020】なお、リパーゼ基質安定化剤として陰イオ
ン界面活性剤とコレステロールエステルとを併用する
と、リパーゼ基質安定化効果以外に、非特異反応抑制効
果(エステラーゼ等による基質の非特異的反応を抑制す
る効果)も達成できるため、このような併用は好まし
い。この陰イオン界面活性剤とコレステロールエステル
との併用は、重量比で90:10〜10:90(特に、
70:30〜30:70)の範囲で行なわれるのが好ま
しい。また、レシチンは、それ単独でも、また他のリパ
ーゼ基質安定化剤と組合せても、優れた非特異反応抑制
効果を示す。
【0021】本発明のリパーゼ基質溶液において、上記
のリパーゼ基質可溶化剤の濃度は、0.01〜5重量%
の範囲(特に、0.05〜2重量%の範囲)の量で用い
ることが好ましい。また、本発明のリパーゼ基質溶液で
は、リパーゼ基質可溶化剤の量が、リパーゼ基質100
重量部に対して5〜1000重量部の範囲(特に10〜
500重量部の範囲)にあることが望ましい。
【0022】本発明のリパーゼ基質溶液には、リパーゼ
基質とリパーゼ基質可溶化剤の二成分以外に、コリパー
ゼ、酢酸カルシウム、酒石酸などのリパーゼによる酵素
反応の円滑な進行を促進する化学成分が含まれているこ
とが望ましい。また、可溶化剤によるリパーゼ基質の可
溶化を容易にするために、アルコール(例、メタノー
ル、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピ
ルアルコール)、あるいはケトン(例、アセトン、メチ
ルイソブチルケトン)、エステル(例、酢酸メチル、酢
酸エチル、酢酸プロピル、プロピオン酸メチル)、エー
テル(例、ジエイチルエーテル、エチルプロピルエーテ
ル)などの水混和性有機溶媒が、好ましくは30重量%
以下(特に20重量%以下)の量で含まれていることが
好ましい。
【0023】なお、本発明のリパーゼ基質可溶化剤は、
リパーゼ基質を完全に溶解するものではなく、ミセルな
どの形成を利用した疑似溶解状態、あるいは高度の乳化
状態などの溶解状態に似たリパーゼ基質の均質な分散状
態の実現を可能にするものである。
【0024】前述のように、本発明のリパーゼ分析用基
質溶液は、リパーゼ活性付活剤の緩衝剤溶液と組合せて
リパーゼ分析用試薬溶液キットとして用いるのが実用上
において有利である。そのようなリパーゼ活性付活剤の
緩衝剤溶液の例としては、デオキシコール酸のトリス緩
衝液溶液を挙げることができる。
【0025】
【実施例】次に、実施例及び比較例により、本発明を更
に詳細に説明する。
【0026】[実施例1] (1)反応試液1(リパーゼ活性付活剤の緩衝剤溶液) 80mM トリス緩衝液 40mM デオキシコール酸 (2)反応試液2(リパーゼ分析用基質溶液) 0.002mg/mL コリパーゼ 0.2mM 酢酸カルシウム 3.6mM 酒石酸 0.6mg/mL リパーゼ基質(1,2−O−ジ
ラウリル−rac −グリセロ−3−グルタル酸・6’−メ
チルレゾルフィンエステル) 10重量% イソプロピルアルコール リパーゼ基質可溶化剤 表1に記載の化合物(0.1重
量%、0.5重量%)
【0027】(3)測定方法 予め用意した、リパーゼを含有するヒト血清40μL
に、反応試液1を1mL加え、37℃で5分間加温(イ
ンキュベート)し、次いでこれに、反応試液2を1mL
加え、さらに37℃で加温(インキュベート)し、加温
開始後2分間経過後の溶液の状態(濁りの有無)を観察
し、また同時に波長580nmにおける吸光度を測定し
て反応性を確認する。 (4)測定結果 濁りの状態の観察結果と吸光度の測定値を表1に示す。
なお、濁りの有無の観察は、下記の評価によった。 AA:濁りは殆ど無し BB:僅かな濁りがあるが、測定の支障無し CC:濁りが有って、測定に支障あり
【0028】
【表1】 表1 ──────────────────────────────────── 可溶化剤の種類 0.1重量%添加 0.5重量%添加 濁り 吸光度 濁り 吸光度 ──────────────────────────────────── 非イオン界面活性剤1 CC 0.00 BB 0.00 非イオン界面活性剤2 CC 0.05 CC 0.00 ──────────────────────────────────── ドデシルスルフェート・ナトリウム AA 0.11 BB 0.10 ドデシルスルフェート・リチウム AA 0.12 BB 0.12 N−ラウロイル・サルコシネート AA 0.15 BB 0.15 ジオクチル・スルホサクシネート BB 0.09 BB 0.12 アリール・ポリエチレングリコール・ サルフェート(トリトン X-200) BB 0.12 BB 0.13 アリール・ポリエチレングリコール・ サルフェート(トリトン X-770) AA 0.13 AA 0.12 アルキルアリール・ポリエチレングリコール・ サルフェート(トリトン W-30 ) BB 0.09 AA 0.04 ──────────────────────────────────── 陽イオン界面活性剤1 CC 0.00 BB 0.00 ──────────────────────────────────── 無添加 (濁り:CC 吸光度:0.10) ────────────────────────────────────
【0029】注)非イオン界面活性剤1:ポリオキシエ
チレンアルキルエーテル 非イオン界面活性剤2:ポリオキシエチレンオクチルフ
ェニルエーテル 陽イオン界面活性剤1:ドデシル・トリメチルアンモニ
ウム・ブロミド なお、非イオン界面活性剤2を添加した反応試液2と陽
イオン界面活性剤を添加した反応試液2は、いずれも試
液の状態で保存中に基質の析出が観察された。
【0030】[実施例2] (1)反応試液1(リパーゼ活性付活剤の緩衝剤溶液) 80mM トリス緩衝液 40mM デオキシコール酸 (2)反応試液2(リパーゼ分析用基質溶液) 0.002mg/mL コリパーゼ 0.2mM 酢酸カルシウム 3.6mM 酒石酸 0.6mg/mL リパーゼ基質(1,2−O−ジ
ラウリル−rac −グリセロ−3−グルタル酸・6’−メ
チルレゾルフィンエステル) 10重量% イソプロピルアルコール リパーゼ基質可溶化剤 二種類のリパーゼ基質可溶化剤
を、表2に記載のような化合物と量とで併用
【0031】(3)測定方法 実施例1と同じ (4)測定結果 濁りの状態の観察結果と吸光度の測定値を表2に示す。
なお、濁りの有無の観察は、実施例1と同じ評価によっ
た。
【0032】
【表2】 表2 ──────────────────────────────────── 可溶化剤の種類(量) 濁り 吸光度 ──────────────────────────────────── ドデシルスルフェート・リチウム(0.25mg/mL) BB 0.10 ──────────────────────────────────── ドデシルスルフェート・リチウム(0.25mg/mL) + 酢酸コレステロール(0.25mg/mL) BB 0.08 ──────────────────────────────────── ドデシルスルフェート・リチウム(0.25mg/mL) + 安息香酸コレステロール(0.25mg/mL) BB 0.08 ──────────────────────────────────── ドデシルスルフェート・リチウム(0.25mg/mL) + n−カプリル酸コレステロール(0.25mg/mL)BB 0.08 ────────────────────────────────────
【0033】なお、上記の内、二種の可溶化剤を併用し
た反応試液を用いた系では、下記のような非特異反応の
抑制が観察されたが、ドデイシルスルフェート・リチウ
ムの単独使用の系では、そのような非特異反応の抑制は
観察されなかった。
【0034】[実施例3] (1)反応試液1(リパーゼ活性付活剤の緩衝剤溶液) 80mM トリス緩衝液 40mM デオキシコール酸 (2)反応試液2(リパーゼ分析用基質溶液) 0.002mg/mL コリパーゼ 0.2mM 酢酸カルシウム 3.6mM 酒石酸 0.6mg/mL リパーゼ基質(1,2−O−ジ
ラウリル−rac −グリセロ−3−グルタル酸・6’−メ
チルレゾルフィンエステル) 10重量% イソプロピルアルコール 1mM リパーゼ基質可溶化剤(表2に
記載のレシチン)
【0035】(3)測定方法 実施例1と同じ (4)測定結果 濁りの状態の観察結果と吸光度の測定値を表3に示す。
なお、濁りの有無の観察は、実施例1と同じ評価によっ
た。
【0036】
【表3】 表3 ──────────────────────────────────── 可溶化剤の種類(量) 濁り 吸光度 ──────────────────────────────────── フォスファチジル−DL−グリセロール AA 0.14 L−α−フォスファチジルコリン AA 0.15 ────────────────────────────────────
【0037】なお、上記のレシチンた用いた系では、い
ずれの場合も、前記のような非特異反応の抑制が観察さ
れた。
【0038】[実施例4] (1)反応試液1(リパーゼ活性付活剤の緩衝剤溶液) 80mM トリス緩衝液 40mM デオキシコール酸 (2)反応試液2(リパーゼ分析用基質溶液) 0.002mg/mL コリパーゼ 0.2mM 酢酸カルシウム 3.6mM 酒石酸 0.6mg/mLまたは1.2mg/mLリパーゼ基質
(1,2−O−ジラウリル−rac −グリセロ−3−グル
タル酸・6’−メチルレゾルフィンエステル) 10重量% イソプロピルアルコール リパーゼ基質可溶化剤 二種類のリパーゼ基質可溶化剤
を、表4に記載のような化合物と量にて併用
【0039】(3)測定方法 実施例1と同じ (4)測定結果 濁りの状態の観察結果と吸光度の測定値を表4に示す。
なお、濁りの有無の観察は、実施例1と同じ評価によっ
た。
【0040】
【表4】 表4 ──────────────────────────────────── 可溶化剤の種類(量) 基質濃度 濁り 吸光度 ──────────────────────────────────── 無添加 0.6mg/mL BB 0.10 1.2mg/mL CC 0.12 ──────────────────────────────────── L−α−フォスファチジルコリン 0.6mg/mL AA 0.10 1.2mg/mL AA 0.17 ────────────────────────────────────
【0041】なお、上記のL−α−フォスファチジルコ
リンを用いた系では、非特異反応の抑制が観察された。
【0042】
【発明の効果】本発明のリパーゼ基質可溶化剤は、特に
前記一般式で示されるリパーゼ基質に対して、その優れ
た活性を殆ど低下させることなく、高度に可溶化するこ
とが可能である。従って、本発明のリパーゼ分析用基質
溶液及びリパーゼ分析用試薬溶液キットは、血液や血清
などの体液もしくはその処理液におけるリパーゼの分析
に有用である。特に、レシチン単独、レシチンとコレス
テロールとの併用、陰イオン界面活性剤とレシチン、あ
るいはコレステロールエステルとの併用の場合には、膵
リパーゼに対する以外の非特異反応が抑制されるため、
血液や血清などの体液もしくはその処理液における膵リ
パーゼの分析に有用である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の一般式で表わされるリパーゼ基
    質、そして陰イオン界面活性剤、レシチン及びコレステ
    ロールエステルから選ばれた少なくとも一種のリパーゼ
    基質可溶化剤を含むリパーゼ分析用基質溶液: 【化1】 [式中、Aは炭素原子数1〜16のアルキレン基または
    炭素原子数2〜16のアルケニレン基を表わし;R1
    2 とは互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ
    炭素原子数1〜20のアルキル基またはアシル基、ある
    いは炭素原子数2〜20のアルケニル基を表わすか、も
    しくは炭素数1〜8のアルキル基で置換されていてもよ
    いアリール基またはアルキル基中の炭素原子数が1〜8
    のアルアルキル基を表わす、ただしR1 とR2 との一方
    は水素原子であってもよい;Xは芳香族ヒドロキシ−ま
    たはチオール化合物を表わす;YとZは互いに独立に硫
    黄原子もしくは酸素原子を表わす;そしてZはメチレン
    基も表わす]。
  2. 【請求項2】 リパーゼ基質が、1,2−O−ジラウリ
    ル−rac −グリセロ−3−グルタル酸・レゾルフィンエ
    ステルまたは1,2−O−ジラウリル−rac−グリセロ
    −3−グルタル酸・6’−メチルレゾルフィンエステル
    である請求項1に記載のリパーゼ分析用基質溶液。
  3. 【請求項3】 リパーゼ基質の濃度が0.1〜10mg
    /mLの範囲にある請求項1に記載のリパーゼ分析用基
    質溶液。
  4. 【請求項4】 リパーゼ基質可溶化剤の濃度が、0.0
    1〜5重量%の範囲にある請求項1に記載のリパーゼ分
    析用基質溶液。
  5. 【請求項5】 リパーゼ基質可溶化剤の量がリパーゼ基
    質100重量部に対して5〜500重量部の範囲にある
    請求項1に記載のリパーゼ分析用基質溶液。
  6. 【請求項6】 リパーゼ基質可溶化剤が、アルキル硫酸
    のアルカリ金属塩、N−アシル・サルコシネート、ジア
    ルキルスルホサクシネート、アリール・ポリオキシエチ
    レングリコール・スルフェート、アルキルアリール・ポ
    リオキシエチレングリコール・スルフェート、N−オク
    タデシルテトラソジウム(ジカルボキシル)エチルスル
    ホサクシネート、ホスファチジル・グリセロール、ホス
    ファチジルコリン、ホスファチジルセリン、ホスファチ
    ジルイノシトール、酢酸コレステロール、安息香酸コレ
    ステロールおよびn−カプリル酸コレステロールからな
    る群より選ばれた少なくとも一種である請求項1に記載
    のリパーゼ分析用基質溶液。
  7. 【請求項7】 下記の一般式で表わされるリパーゼ基
    質、そして陰イオン界面活性剤、レシチン及びコレステ
    ロールエステルから選ばれた少なくとも一種のリパーゼ
    基質可溶化剤を含むリパーゼ分析用基質溶液: 【化2】 [式中、Aは炭素原子数1〜16のアルキレン基または
    炭素原子数2〜16のアルケニレン基を表わし;R1
    2 とは互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ
    炭素原子数1〜20のアルキル基またはアシル基、ある
    いは炭素原子数2〜20のアルケニル基を表わすか、も
    しくは炭素数1〜8のアルキル基で置換されていてもよ
    いアリール基またはアルキル基中の炭素原子数が1〜8
    のアルアルキル基を表わす、ただしR1 とR2 との一方
    は水素原子であってもよい;Xは芳香族ヒドロキシ−ま
    たはチオール化合物を表わす;YとZは互いに独立に硫
    黄原子もしくは酸素原子を表わす;そしてZはメチレン
    基も表わす] およびリパーゼ活性付活剤の緩衝剤溶液からなるリパー
    ゼ分析用試薬溶液キット。
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