JPS5939168B2 - 非水溶性物質の可溶化水溶液の製造方法 - Google Patents

非水溶性物質の可溶化水溶液の製造方法

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JPS5939168B2
JPS5939168B2 JP57037294A JP3729482A JPS5939168B2 JP S5939168 B2 JPS5939168 B2 JP S5939168B2 JP 57037294 A JP57037294 A JP 57037294A JP 3729482 A JP3729482 A JP 3729482A JP S5939168 B2 JPS5939168 B2 JP S5939168B2
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JP
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water
solution
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nonionic surfactant
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JP57037294A
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文夫 野内
一夫 中西
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YATORON KK
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YATORON KK
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  • Emulsifying, Dispersing, Foam-Producing Or Wetting Agents (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は非水溶性物質の可溶化水溶液の製造に関する。
さらに詳しくは、有機溶媒を用いることなく少量の非イ
オン界面活性剤を使用し、当該界面活性剤の曇点以上の
温度の水溶液中で強く攪拌しながら非水溶性物質を可溶
化する方法に関する。従来、非水溶性物質を溶解するに
は主に有機溶媒、またはそれと水あるいは界面活性剤水
溶液との混合物を使用して来た。しかしながら有機溶媒
の使用は保存中あるいは使用時に有機溶媒が揮発して標
準液としての使用に支障をきたすことが多かつた。この
対策としてアップルなどに入れ保存中の揮発を防ぐこと
はできるが、取扱が非常に不便となる。また有機溶媒は
酵素などの蛋白質を変質させる場合があるので、そのよ
うな酵素の測定のための基質の標準液として使用するこ
とはできない。本発明者らは以上のような欠点のある有
機溶媒を全く使用せず、透明で安定な標準液を得るため
、非水溶性物質の可溶化について種々研究した結果非イ
オン界面活性剤の水溶液は曇点以上の温度の濁つた状態
で強く攪拌すれば非水溶性物質の可溶化を可能にし、こ
の状態で一度可溶化した当該物質の水溶液は冷却後も変
化せず安定であることを発見し本発明を完成した。
本発明は非水溶性物質を非イオン界面活性剤を含む水溶
液に加え、攪拌しながら加熱し、一度非イオン界面活性
剤の曇点より高い温度に上げ、さらに撹拌を続けながら
曇点以下に冷却することを特徴とする、非水溶性物質の
透明な可溶化水溶液の製造方法に関する。
本発明によるとまず、非水溶性物質を非イオン界面活性
剤を含む水溶液に加え攪拌しながら加熱し、一度非イオ
ン界面活性剤の曇点以上の温度に上げる。
濁りを生ずるがかまわず攪拌を続け、当該物質の可溶化
を可能にする。次いで撹拌を続けながら温度を曇点以下
に下げると、界面活性剤による濁りは消失し透明な水溶
液が得られる、非水溶性物質を溶解するためのこのよう
な発想は、従来なかつたことで新規な方法である。本発
明により得られる水溶液は極めて安定で水あるいは緩衝
液で希釈し濃度を下げたり、またはpHを変化させても
濁りを生じない。
本発明に使用される非イオン界面活性剤としては種々の
ポリオキシエチレン誘導体があるが一般にHLB力月0
.7以上でかつ曇点力月00℃以下で使用時の温度以上
であることを要する。
例えばポリエチレンアルキルエーテル系、ポリエチレン
アリールエーテル系のものが好適であり、具体的にはポ
リオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレ
ンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテ
ル、ポリオキシエチレンオクチルフエニルエーテル、ポ
リオキシエチレンノニルフエニルエーテル、ポリオキシ
エチレン高級アルコールエーテルなどが挙げられる。本
発明に適用できる非水溶性物質の大部分は脂質であり、
たとえばトリ一、ジ一、モノーグリセライド、コレステ
ロールエステルあるいはリン脂質がある。
また遊離のコレステロールについてはレシチン可溶化水
溶液を用いることにより本発明を適用できる。特にトリ
オレイン、コレステロールエステルまたはコレステロー
ルの安定な標準液の製造には本発明の有用性が極めて高
い。また本発明によれば脂質の混合物の調製が容易であ
り、脂質の汎用標準液として利用できる。
このほか本発明による非水溶性物質の安定な水溶液は酵
素活性測定用基質としても有用である。例えばリパーゼ
の活性測定には従来のトリオレインを乳化剤を用いて乳
化した液を用い、その濁りの減少を測定していたが、本
発明のトリオレイン透明水溶液を用いれば光度計による
測定が可能となり、正確な測定ができると共に操作も簡
単容易になる利点がある。次に実施例により本発明をさ
らに詳しく説明する。実施例 1 非イオン界面活性剤として、ポリオキシエチレンオレイ
ルエーテル(エマルゲン420(花王アトラス株式会社
の商品名)109を水で加温溶解し、100m1の10
%水溶液を調製する。
この溶液に、トリオレイン2f1を添加すると、トリオ
レインは全くまじりあわずに水溶液にうかぶ。この溶液
を攪拌しながら加熱するとしだいにまじりあい小さな粒
子状となつて水溶液中に分散し、濁りとなる。この濁り
は、非イオン界面活性剤水溶液に特有な曇点、この場合
は約90℃で最大となつた後、なお加熱しつづけると、
二相に分離するが、かまわず撹拌を続け、95゜C以上
に達したら加熱をやめて攪拌しながら冷却すると、約9
0℃で透明な水溶液となる。曇点以下ではトリオレイン
は全く溶解しないが上記の方法によれば5000〜/d
l迄溶解させることができる。試験例 1 実施例1で調製した溶液を水あるいは、緩衝液で10倍
に希釈し、トリオレイン200即/Djを可溶化した1
0!)エマルゲン水溶液を得る。
この溶液を異なる温度4℃、25℃、37℃に放置した
が表1に示したように、1年たつても濁りを生ぜず、水
溶液として非常に安定であることがわかつた。試験例
2 試験例1の表1の(4)、ヘス緩衝液で希釈した1%エ
マルゲン420トリオレイン水溶液について下記の試薬
を用いて、トリオレインの測定を1年にわたつて行い、
安定性を検討した。
トリオレイン水溶液200即/D2を20μl採り、試
薬(1)1.5m1を加え37℃、5分間放置後、試薬
(2)1。
5m1を加えさらに37℃、10分間放置後波長550
nmで吸光度を測定する。
なお、標準後としては、グリセロール水溶液(トリオレ
イン換算300m9/dl)を用い換算した。この標準
液を20μl採り、試薬(1)1.5W11および試薬
(2)1.5T!Llを同時に加え混合し、37℃10
間放置後波長550nmで吸光度を測定する。4.結果 第1図に示すように、トリオレインの測定値は1年以上
安定である。
実施例 2 コレステロールエステルの可溶化: リノール酸コレステロール約39を、前述の10%エマ
ルゲン420に添加し、実施例1と同様に操作して可溶
化する。
実施例 3 脂肪酸の可溶化: パルミチン酸約0.29を、100/)エマルゲン42
0に添加し、実施例1と同様に操作して可溶化する。
実施例 4リン脂質の可溶化: レシチン約29を、10%エマルゲン420に添加し、
実施例1と同様に操作して可溶化する。
試験例 3実施例2〜4で調製した溶液(1)〜(3)
をそれぞれヘス緩衝液で10倍に希釈して、1%エマル
ゲン420水溶液を得る。
これらの溶液を異なる温度4℃、25℃、37℃に放置
したがいずれも表2に示したように、1年たつても濁り
を生ぜず、水溶液として非常に安定な状態であることが
わかつた。試1験例 4 試験例3の表1及び表2の溶液についてそれぞれ下記の
試薬を用いて、コレステロールエステル及び脂肪酸の測
定を、1年にわたづて行い、安定性を検討した。
2.測定法 (1)コレステロールエステル測定: 試験例3の表2の(1)の溶液20It1を酵素試薬4
m1に添加して、よく混和し、37℃で20分間加温し
た後波長560nmで吸光度を測定し、標準液を用いて
コレステロールエステルの量を算出する。
(2)脂肪酸測定: 試験例3の表2の(2)の溶液50μlを酵素試薬10
.5m1に添加して、よく混和し、37℃で15分間加
温した後、反応停止液20.5m1を添加しよく混和し
37℃で2分間加温する。
これに酵素試薬3を2m1添加して、よく混和し、37
℃で10分間加温後60分以内に試薬ブランクを対照に
波長550nmにおける吸光度を測定し、標準液を用い
て脂肪酸の量を算出する。3.結果 第2図及び第3図に示すように、4℃保存でコレステロ
ールエステル値、脂肪酸値は]年以上安定である。
実施例 5 ここでは脂質の混合物を調製する例を示す。
実施例1〜4で調製した各種溶液を一定量とり、水ある
いは緩衝液で希釈する。すなわち(1) トリオレイン
約29を含む10%エマルゲン420溶液100m1(
2) リノール酸コレステロール約39を含む10%エ
マルゲン420溶液100m1′o〜 、01−)イ)
,?+A八0aナ春ナぅ1八d丁フ17!(4)レシチ
ン約29を含む10%エマルゲン420溶液100m1
(1)〜(4)までそれぞれ10dをとり、ヘス緩衝液
を追加して100m1とする。
試験例 5 実施例5で調製した溶液を異なる温度4℃、25℃、3
7℃に放置したが表3に示したように、1年たつても濁
りを生ぜず水溶液として非常に安定な状態であることが
わかつた。
実施例 6 コレステロールそのものは、非イオン界面活性剤のみの
水溶液には可溶化しにくいので以下のように、レシチン
を可溶化した非イオン界面活性剤水溶液を用いて可溶化
することができた。
まず、レシチン約1gを10(fl)エマルゲン707
100m1に添加し、本発明方法によつて可溶化する。
この溶液に、コレステロールを約19添加し、ふたたび
本発明方法によつて可溶化する。試験例 6 本発明に適用する非イオン界面活性剤の種類(HLBl
O.7以十で曇点100゜以下)について検討したとこ
ろ、下記の表4の非イオン界面活性剤は10(f)の1
00m1中にトリオレインを約0.39以上可溶化した

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 非水溶性物質を非イオン界面活性剤を含む水溶液に
    加え、撹拌しながら加熱し、一度非イオン界面活性剤の
    曇点より高い温度に上げ、さらに撹拌を続けながら曇点
    以下に冷却することを特徴とする、非水溶性物質の透明
    な可溶化水溶液の製造方法。 2 非水溶性物質が脂質である、特許請求の範囲第1項
    に記載の製造方法。 3 非イオン界面活性剤がポリオキシエチレン誘導体で
    ある、特許請求の範囲第1項に記載の製造方法。
JP57037294A 1982-03-11 1982-03-11 非水溶性物質の可溶化水溶液の製造方法 Expired JPS5939168B2 (ja)

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JPS58156330A JPS58156330A (ja) 1983-09-17
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JPS6313654U (ja) * 1986-07-14 1988-01-29
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