JP6597008B2 - 積層セラミックコンデンサ及び積層セラミックコンデンサの製造方法 - Google Patents

積層セラミックコンデンサ及び積層セラミックコンデンサの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、積層セラミックコンデンサ及び積層セラミックコンデンサの製造方法に関する。
積層セラミックコンデンサでは、誘電体セラミック層と内部導体層とを交互に積層し、焼成処理して得られた積層体の表面に外部電極が形成されている。このような構造とすることにより、小型で大きな容量を有するコンデンサを得ることができることから、近年のモバイル機器等の需要増加に伴って、種々の用途に広く用いられている。
積層体は、複数の内部導体層を含み、複数の内部導体層は、積層体の表面に露出して外部電極と接続されている。外部電極は、通常、積層体の表面の一部を直接覆い、かつ、金属とガラスとを含有する下地層を有する。下地層は、積層体の表面に導電性ペーストが塗布され、焼成されることで、形成されている。そして、特許文献1に開示されているように、内部導体層と外部電極のそれぞれを構成する金属が相互拡散することによって、内部導体層と外部電極との接合が行われている。すなわち、内部導体層に含まれる金属が外部電極の下地層中に拡散するととともに、外部電極に含まれる金属が、内部導体層中に拡散している。
特許4300770号公報
近年、積層セラミックコンデンサの小型化が進み、それに伴って、外部電極に含まれる下地層の厚みを薄くすることが求められている。ここで、下地層の厚みが薄く、内部導体層の材料としてNiが用いられた積層セラミックコンデンサにおいて、内部導体層に含まれるNiが外部電極の下地層中に拡散すると、絶縁抵抗が低下することがあることが判明した。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、下地層の厚みが薄い積層セラミックコンデンサにおいて、積層セラミックコンデンサの絶縁抵抗の低下を抑制して、信頼性の高い積層セラミックコンデンサ及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、絶縁抵抗の低下が、水素吸蔵金属であるNiを経由して、積層体内部に水素が取り込まれることが原因となって起こりうると推定した。外部電極のめっき層を形成するために、めっき処理を行うと、めっき反応により、水素イオンが発生する。Niは、水素イオンを吸蔵する性質を有する。従って、下地層にNiが拡散していると、下地層に拡散したNiを媒介して、積層体内に水素イオンが取り込まれる。積層体内に取り込まれた水素イオンは、周囲のセラミック層を徐々に還元させる。その結果、絶縁抵抗を劣化させるなどの問題を起こすおそれがある。
めっき処理は、下地層の表面で行われるが、下地層の厚みが薄いと、下地層の表面付近にまでNiが拡散している可能性が高いので、めっき処理が行われている面から下地層内に拡散しているNiにまで水素イオンが到達し、水素イオンがNiに取り込まれやすくなる。また、下地層の厚みが薄いと、めっき処理が行われる面からセラミック層までの距離が近くなるので、水素イオンがセラミック層に到達しやすくなる。
積層セラミックコンデンサの断面を見ると、下地層の厚みは一定ではなく、その断面の中心で最も厚く、外側に向かうにつれて相対的に薄くなる。そのため、下地層の厚みが相対的に薄くなった部分において、水素イオンは下地層内に拡散しているNiに取り込まれて積層体の外側に位置するセラミック層に到達しやすくなり、絶縁抵抗が低下するものと考えた。
そこで、本発明者らは、下地層の厚みが特に薄くなる部分において、Niの拡散深さが深くならないようにNiの拡散距離を制御することによって、この部分でNiに取り込まれてセラミック層に到達する水素イオンの量を減らし、絶縁抵抗の低下を防止できることを見出して、本発明に到達した。
すなわち、上記目的を達成するための、本発明の積層セラミックコンデンサは、積層方向に配置された複数のセラミック層と複数の内部導体層とを有し、複数の内部導体層が露出する第1表面を有する積層体と、上記積層体の第1表面に配置された外部電極と、を備え、上記内部導体層は、Niを含み、上記外部電極は、上記積層体の第1表面の少なくとも一部を直接覆い、かつ、上記複数の内部導体層と接続された下地層を有し、上記下地層は、金属とガラスを含む層であり、かつ、上記複数の内部導体層に接続され、Niを含むNi拡散部を有しており、上記第1表面に交差し、かつ、上記積層方向に沿う上記積層体の断面において、上記Ni拡散部の、上記積層体の上記第1表面から垂直方向に測定した寸法を、Ni拡散部の拡散深さとし、上記下地層の、上記積層体の上記第1表面から垂直方向に測定した寸法を、下地層の厚みとしたとき、上記複数の内部導体層のうち上記積層方向の両端に位置する2つの最外内部導体層の上における、上記下地層の厚みに対する上記Ni拡散部の拡散深さの比の平均が、上記複数の内部導体層のうち上記2つの最外内部導体層以外の内部導体層の上における、上記下地層の厚みに対する上記Ni拡散部の拡散深さの比の平均よりも小さいことを特徴とする。
本発明の積層セラミックコンデンサでは、上記第1表面に交差し、かつ、上記積層方向に直交する上記積層体の断面において、上記Ni拡散部の、上記積層体の上記第1表面から垂直方向に測定した寸法を、Ni拡散部の拡散深さとし、上記下地層の、上記積層体の上記第1表面から垂直方向に測定した寸法を、下地層の厚みとしたとき、上記複数の内部導体層のうち上記断面に最も近い内部導体層の、上記第1表面に沿う方向の両端の上における、上記下地層の厚みに対する上記Ni拡散部の拡散深さの比の平均が、上記断面に最も近い上記内部導体層の上記第1表面に沿う方向の中央部の上における、上記下地層の厚みに対する上記Ni拡散部の拡散深さの比よりも小さいことが好ましい。
本発明の積層セラミックコンデンサでは、上記第1表面に交差し、かつ、上記積層方向に直交する上記積層体の断面において、上記複数の内部導体層のうち上記断面に最も近い内部導体層の、上記第1表面に沿う方向の両端の上における、上記Ni拡散部の拡散深さの平均が、上記断面に最も近い上記内部導体層の上記第1表面に沿う方向の中央部の上における、上記Ni拡散部の拡散深さよりも小さいことが好ましい。また、上記第1表面に交差し、かつ、上記積層方向に直交する上記積層体の断面において、上記複数の内部導体層のうち上記断面に最も近い内部導体層の、上記第1表面に沿う方向の両端の上における、上記Ni拡散部の拡散深さの平均が、上記断面に最も近い上記内部導体層の上記第1表面に沿う方向の中央部の上における、上記Ni拡散部の拡散深さの54%以下であることが好ましい。
本発明の積層セラミックコンデンサでは、上記第1表面に交差し、かつ、上記積層方向に沿う積層体の断面において、上記2つの最外内部導体層の上における上記Ni拡散部の拡散深さの平均が、上記2つの最外内部導体層以外の内部導体層の上における、上記Ni拡散部の拡散深さの平均よりも小さいことが好ましい。また、上記第1表面に交差し、かつ、上記積層方向に沿う積層体の断面において、上記2つの最外内部導体層の上における上記Ni拡散部の拡散深さの平均が、上記2つの最外内部導体層以外の内部導体層の上における上記Ni拡散部の拡散深さの平均の54%以下であることが好ましい。
本発明の積層セラミックコンデンサでは、上記複数の内部導体層のそれぞれに接続された各Ni拡散部は、隣り合うNi拡散部に繋がっていることが好ましい。
また、本発明の積層セラミックコンデンサの別の態様は、積層方向に配置された複数のセラミック層と複数の内部導体層とを有し、複数の内部導体層が露出する第1表面を有する積層体と、積層体の第1表面に配置された外部電極と、を備え、上記内部導体層は、Niを含み、上記外部電極は、上記積層体の第1表面の少なくとも一部を直接覆い、かつ、上記複数の内部導体層と接続された下地層を有し、上記下地層は、金属とガラスを含む層であり、かつ、上記複数の内部導体層に接続されたNiを含むNi拡散部を有しており、上記第1表面に交差し、かつ、上記積層方向に直交する上記積層体の断面において、上記Ni拡散部の、上記積層体の上記第1表面から垂直方向に測定した寸法を、Ni拡散部の拡散深さとし、上記下地層の、上記積層体の上記第1表面から垂直方向に測定した寸法を、下地層の厚みとしたとき、上記複数の内部導体層のうち上記断面に最も近い内部導体層の、上記第1表面に沿う方向の両端の上における、上記下地層の厚みに対する上記Ni拡散部の拡散深さの比の平均が、上記断面に最も近い上記内部導体層の上記第1表面に沿う方向の中央部の上における、上記下地層の厚みに対する上記Ni拡散部の拡散深さの比よりも小さいことを特徴とする。
本発明の積層セラミックコンデンサの別の態様では、上記第1表面に交差し、かつ、上記積層方向に直交する上記積層体の断面において、上記複数の内部導体層のうち上記断面に最も近い内部導体層の、上記第1表面に沿う方向の両端の上における、上記Ni拡散部の拡散深さの平均が、上記断面に最も近い上記内部導体層の上記第1表面に沿う方向の中央部の上における、上記Ni拡散部の拡散深さよりも小さいことが好ましい。また、上記第1表面に交差し、かつ、上記積層方向に直交する上記積層体の断面において、上記複数の内部導体層のうち上記断面に最も近い内部導体層の、上記第1表面に沿う方向の両端の上における、上記Ni拡散部の拡散深さの平均が、上記断面に最も近い上記内部導体層の上記第1表面に沿う方向の中央部の上における、上記Ni拡散部の拡散深さの54%以下であることが好ましい。
本発明の積層セラミックコンデンサのいずれの態様においても、上記Ni拡散部は、上記内部導体層と上記下地層の界面におけるNiの含有量を100%とした場合に、下地層内においてNiの含有量が25%以上となっている部分であることが好ましい。
本発明の積層セラミックコンデンサのいずれの態様においても、上記下地層は、Cuを含み、上記複数の内部導体層のそれぞれは、上記下地層に接触したCuを含むCu拡散部を有しており、上記第1表面に交差し、かつ、上記積層方向に沿う上記積層体の断面、又は、上記第1表面に交差し、かつ、上記積層方向に直交する上記積層体の断面において、上記Cu拡散部の、上記積層体の第1表面から垂直方向に測定した寸法を、Cu拡散部の拡散深さとしたとき、1つの内部導体層のNi拡散部の拡散深さが、該1つの内部導体層のCu拡散部の拡散深さよりも小さいことが好ましい。
本発明の積層セラミックコンデンサのいずれの態様においても、上記Cu拡散部は、上記内部導体層と上記下地層の界面におけるCuの含有量を100%とした場合に、内部導体層内においてCuの含有量が25%以上となっている部分であることが好ましい。
本発明の積層セラミックコンデンサのいずれの態様においても、上記Ni拡散部の最大の拡散深さが上記下地層の最大厚みの2.5%以上、33.3%以下であることが好ましい。
本発明の積層セラミックコンデンサのいずれの態様においても、上記外部電極は、上記下地層の上にNiめっき層とSnめっき層とを有することが好ましい。
上記目的を達成するための、本発明の積層セラミックコンデンサの製造方法は、積層方向に配置された複数のセラミック層と複数の内部導体層とを有する積層体の上記複数の内部導体層が露出する第1表面に、Cu粉を含む導電性ペーストを形成する工程と、上記第1表面に形成された上記導電性ペーストを焼成する工程と、を備える。本発明の積層セラミックコンデンサの製造方法は、上記Cu粉の平均粒径が0.5μm以上2.0μm以下であり、上記導電性ペーストを焼成する工程において、ピーク温度に維持している間、焼成雰囲気中に水を投入することを特徴とする。
本発明の積層セラミックコンデンサの製造方法では、上記導電性ペーストを焼成する工程において、上記ピーク温度を維持している期間の後半に、上記水を投入することが好ましい。
本発明の積層セラミックコンデンサの製造方法では、上記導電性ペーストは、ガラスをさらに含み、上記Cu粉の平均粒径は、上記ガラスの平均粒径よりも小さいことが好ましい。
この発明によれば、下地層の厚みが薄い積層セラミックコンデンサにおいて、積層セラミックコンデンサの絶縁抵抗の低下を抑制して、信頼性の高い積層セラミックコンデンサ及びその製造方法を提供することができる。
図1は、本発明の積層セラミックコンデンサを構成する積層体の一例を模式的に示す斜視図である。 図2は、本発明の積層セラミックコンデンサの一例を模式的に示す斜視図である。 図3は、本発明の積層セラミックコンデンサのLT断面の一例を模式的に示す断面図である。 図4は、図3において破線で囲んだ外部電極近傍の領域の拡大断面図である。 図5は、本発明の積層セラミックコンデンサのLW断面の一例を模式的に示す、LW断面における一部の拡大断面図である。 図6は、実施例1で製造した積層セラミックコンデンサにつき、光学顕微鏡を用いて得られたLT断面の電子画像である。 図7は、実施例1で製造した積層セラミックコンデンサにつき、光学顕微鏡を用いて得られたWT断面の電子画像である。 図8は、図6に示す積層セラミックコンデンサのLT断面につき、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて得られた積層体の第1表面近傍を拡大して示す電子化像である。 図9は、図8に示す電子化像のNi元素マッピング結果を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の積層セラミックコンデンサ及び本発明の積層セラミックコンデンサの製造方法について説明する。しかしながら、本発明は、以下の構成に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において適宜変更して適用することができる。なお、以下において記載する本発明の個々の望ましい構成を2つ以上組み合わせたものもまた本発明である。
積層セラミックコンデンサは、積層体と、積層体の表面の一部に設けられた複数の外部電極とを備える。図1は、本発明の積層セラミックコンデンサを構成する積層体の一例を模式的に示す斜視図であり、図2は、本発明の積層セラミックコンデンサの一例を模式的に示す斜視図である。図2に示す積層セラミックコンデンサ1は、図1に示す積層体10の表面の一部に外部電極100を設けてなる。
本発明の積層セラミックコンデンサ及び積層体では、長さ方向、幅方向、積層方向を、図1に示す積層体10及び図2に示す積層セラミックコンデンサ1においてそれぞれ両矢印L、W、Tで定める方向とする。ここで、長さ方向と幅方向と積層方向とは互いに直交する。積層方向は、積層体10を構成する複数のセラミック層20と複数の内部導体層30が積み上げられていく方向である。
積層体10は、6面を有する略直方体状であり、積層方向に互いに相対する第1主面11及び第2主面12、幅方向に互いに相対する第1側面13及び第2側面14、長さ方向に互いに相対する第1端面15及び第2端面16を有する。積層体の略直方体形状は、直方体の角や稜線が丸められた形状を含み、また、表面に凹凸が形成された形状も含む。
第1側面13、第2側面14、第1端面15、第2端面16は、内部導体層が露出していてもよい面であり、これらの面のうち内部導体層が露出している面のいずれかを任意に第1表面として定めることができる。第1側面13と第1端面15の両方に内部導体層が露出している場合、第1側面13と第1端面15のどちらかを第1表面と定めることができ、定めた第1表面において本発明で規定する要件を満たすものは本発明の積層セラミックコンデンサに含まれるものとする。
本明細書において、第1端面15又は第2端面16に交差し、かつ、積層体10の積層方向に沿う積層体10の断面をLT断面という。また、第1側面13又は第2側面14に交差し、かつ、積層体10の積層方向に沿う積層体10の断面をWT断面という。また、第1側面13、第2側面14、第1端面15又は第2端面16に交差し、かつ、積層体10の積層方向に直交する積層体10の断面をLW断面という。ここで、複数の内部導体層30が露出する面である第1表面が第1端面15又は第2端面16である場合、第1表面に交差し、かつ、積層方向に沿う積層体10の断面はLT断面となる。第1表面が第1側面13又は第2側面14である場合、第1表面に交差し、かつ、積層方向に沿う積層体10の断面はWT断面となる。また、第1表面に交差し、かつ、積層方向に直交する積層体10の断面は、第1表面が第1側面13、第2側面14、第1端面15又は第2端面16のいずれの場合であっても、LW断面となる。
以下、本明細書では、第1端面15が第1表面である例を用いて本発明を説明する。そのため、以下の説明において、第1表面に交差し、かつ、積層方向に沿う積層体の断面はLT断面である。また、第1表面に交差し、かつ、積層方向に直交する積層体の断面は、LW断面である。
積層体の好ましい寸法は、それぞれ、長さ方向が180μm以上320μm以下、幅方向が90μm以上160μm以下、積層方向が90μm以上240μm以下である。
積層体10は、交互に積層された複数のセラミック層20および複数の内部導体層30を有する。複数のセラミック層20の平均厚みは、例えば、0.3μm以上1.0μm以下であることが好ましい。各セラミック層20は、例えばチタン酸バリウム(BaTiO)、チタン酸カルシウム(CaTiO)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO)、またはジルコン酸カルシウム(CaZrO)等を主成分とするセラミック材料を含む。また、各セラミック層は、主成分よりも含有量の少ない副成分として、Mn、Mg、Si、Co、Ni、または希土類等を含んでいてもよい。
複数の内部導体層30は、積層方向に配置された第1内部導体層35および第2内部導体層36を含む。図3は、本発明の積層セラミックコンデンサのLT断面の一例を模式的に示す断面図である。図3は、図2におけるA−A線断面図でもある。第1内部導体層35は第1端面15に露出し、第2内部導体層36は第2端面16に露出する。セラミック層20を挟んで対向する第1内部導体層35と第2内部導体層36の間で静電容量が発生する。セラミック層20を挟んで第2内部導体層36と対向する第1内部導体層35は、セラミック層20を挟んで第2内部導体層36と対向する対向部と、対向部から第1端面15に引き出されて第1端面15に露出する引出部とを有する。セラミック層20を挟んで第1内部導体層35と対向する第2内部導体層36は、セラミック層20を挟んで第1内部導体層35の対向部と対向する対向部と、対向部から第2端面16に引き出されて第2端面16に露出する引出部とを有する。各内部導体層30は、積層方向から平面視されて、略矩形状である。なお、複数の内部導体層30は、第2内部導体層36に対向しない第1内部導体層35または第1内部導体層35に対向しない第2内部導体層36を含んでもよい。内部導体層30に含まれるNiが下地層60内に拡散し過ぎないように、複数の内部導体層30の平均厚みを、複数のセラミック層20の平均厚みより小さくすることが好ましく、例えば0.2μm以上0.9μm以下であることが好ましい。複数の内部導体層30は、Niを含み、Niの他に例えば、Cu、Ag、Pd、Ag−Pd合金、またはAu等の金属材料を含んでいてもよい。
なお、複数の内部導体層30および複数のセラミック層20の各々の平均厚みは、以下のように測定される。まず、研磨により露出させた積層体のWT断面又はLT断面を走査型電子顕微鏡にて観察する。次に、積層体の断面の中心を通る積層方向に沿った中心線、およびこの中心線から両側に等間隔に2本ずつ引いた線の合計5本の線上における厚みを測定する。この5つの測定値の平均値とする。より正確な平均厚みを求めるには、積層方向における上部、中央部、下部のそれぞれについて上記5つの測定値を求め、これら測定値の平均値を平均厚みとする。
外部電極100は、第1外部電極110及び第2外部電極120を含む。第1外部電極110は、積層体10の第1端面15に配置され、かつ、第1端面15から第1主面11、第2主面12、第1側面13及び第2側面14のそれぞれの一部に延びている。第1外部電極110は、第1端面15で各第1内部導体層35と接続されている。第2外部電極120は、積層体10の第2端面16に設けられ、かつ、第2端面16から第1主面11、第2主面12、第1側面13及び第2側面14のそれぞれの一部に延びている。第2外部電極120は、第2端面16で各第2内部導体層36と接続されている。本発明の積層セラミックコンデンサ1において、外部電極100は、積層体10の第1端面15の少なくとも一部を直接覆い、かつ、複数の内部導体層30と接続された下地層60を有している。積層体10の第1端面15の少なくとも一部を覆う外部電極100は第1外部電極110であるので、本発明の積層セラミックコンデンサ1は少なくとも第1外部電極110を有する。
下地層60は、ガラスと金属とを含む層である。下地層60を構成する金属としては、例えばCu、Ni、Ag、Pd、Ag−Pd合金及びAuなどから選ばれる少なくとも1種の金属であることが好ましく、Cuを含むことがより好ましい。また、Cuに加えてZr、Al、Ti及びSiなどから選ばれる少なくとも1種の金属の酸化物を含むことが好ましい。Zr及びAlの酸化物を含むことがより好ましい。
下地層60がCuとガラスを含む層である場合、下地層60にはCu粉が含まれることが好ましく、Cu粉の平均粒径が0.5μm以上2.0μm以下の微粒Cu粉であることが好ましい。Cu粉の粒径が小さいと、内部導体層30とCu粉との接触確率が高まり、内部導体層30と外部電極100との接続性を良くすることができる。
下地層60を構成するガラスとしては、BaO−SrO−B−SiO系ガラスフリット(ガラスフリットが酸化物換算で、BaO:10重量%以上50重量%以下、B:3重量%以上30重量%以下、SiO:3重量%以上30重量%以下、系のガラス)を用いることが好ましい。
また、外部電極100は、下地層60の上にめっき層を有することが好ましく、めっき層は、Cu、Ni、Sn、Pd、Au、Ag、Pt、BiおよびZnなどから選ばれる少なくとも1種の金属を含むことが好ましい。 めっき層は、1層であってもよく、2層以上あってもよい。図3に示されるように、めっき層としては、下地層60の上に設けられたNiめっき層61とSnめっき層62とを有する層であることがより好ましい。Niめっき層61によって積層体中への水の浸入を防ぎ、Snめっき層62によって、積層セラミックコンデンサの実装性を向上させることができる。各めっき層61、62の平均厚みは、例えば、1μm以上15μm以下であることが好ましい。また、外部電極100は、第1外部電極110と第2外部電極120との間に、第1外部電極110及び第2外部電極120とは別の外部電極を含んでいても良い。
本発明の積層セラミックコンデンサは、以下の(1)又は(2)の特徴を有している。また、以下の(1)及び(2)の特徴を両方有していてもよい。(1)第1表面に交差し、かつ、積層方向に沿う積層体の断面において、Ni拡散部の、積層体の第1表面から垂直方向に測定した寸法を、Ni拡散部の拡散深さとし、下地層の、積層体の第1表面から垂直方向に測定した寸法を、下地層の厚みとする。このとき、積層方向の両端に位置する内部導体層である2つの最外内部導体層の上における、下地層の厚みに対するNi拡散部の拡散深さの比(Ni拡散部の拡散深さ/下地層の厚み)の平均が、複数の内部導体層のうち2つの最外内部導体層以外の内部導体層の上における、下地層の厚みに対するNi拡散部の拡散深さの比(Ni拡散部の拡散深さ/下地層の厚み)の平均よりも小さい。
上記(1)の特徴を有する本発明の積層セラミックコンデンサでは、第1表面に交差し、かつ、積層方向に沿う積層体の断面において下地層の厚みが薄くなる部分である、最外内部導体層の上において、Ni拡散部の拡散深さ/下地層の厚みの値が小さくなるようにしている。そのため、下地層の厚みが特に薄くなる部分である最外内部導体層の上において、Niに取り込まれてセラミック層に到達する水素イオンの量を減らすことができて、絶縁抵抗の低下を防止することができる。
(2)第1表面に交差し、かつ、積層方向に直交する積層体の断面において、Ni拡散部の、積層体の第1表面から垂直方向に測定した寸法を、Ni拡散部の拡散深さとし、下地層の、積層体の第1表面から垂直方向に測定した寸法を、下地層の厚みとする。このとき、複数の内部導体層のうち断面に最も近い内部導体層の、第1表面に沿う方向の両端の上における、下地層の厚みに対するNi拡散部の拡散深さの比(Ni拡散部の拡散深さ/下地層の厚み)の平均が、断面に最も近い内部導体層の第1表面に沿う方向の中央部の上における、下地層の厚みに対するNi拡散部の拡散深さの比(Ni拡散部の拡散深さ/下地層の厚み)よりも小さい。
上記(2)の特徴を有する本発明の積層セラミックコンデンサでは、第1表面に交差し、かつ、積層方向に直交する積層体の断面において下地層の厚みが薄くなる部分である、内部導体層の両端の上において、Ni拡散部の拡散深さ/下地層の厚みの値が小さくなるようにしている。そのため、下地層の厚みが特に薄くなる部分である内部導体層の両端の上において、Niに取り込まれてセラミック層に到達する水素イオンの量を減らすことができて、絶縁抵抗の低下を防止することができる。
また、上記(1)及び(2)の特徴を両方満たすようにして、第1表面に交差し、かつ、積層方向に沿う積層体の断面における最外内部導体層の上と、第1表面に交差し、かつ、積層方向に直交する積層体の断面における内部導体層の両端の上において、Ni拡散部の拡散深さがともに小さくなるようにして、Ni拡散部の拡散深さ/下地層の厚みが小さくなるようにすることによって、絶縁抵抗の低下をより効果的に防止することができる。
以下、上記(1)及び(2)の場合のそれぞれについて説明する。
上記(1)及び(2)の場合に共通する事項として、内部導体層から下地層内にNiが拡散して形成されるNi拡散部は、以下のように定められる部位であることが好ましい。Ni拡散部の拡散深さは、下地層内に拡散したNiの第1表面からの寸法で示され、積層断面の電子画像を得るとともに、走査型電子顕微鏡(SEM)に付帯された蛍光X線分析装置(WDX)を用いて断面の元素マッピングを得ることによって測定される。そして、内部導体層と下地層の界面(積層体の第1表面と同義)におけるNiの含有量を100%とした場合に、下地層内においてNiの含有量が25%以上となっている部分をNi拡散部と定めればよい。下地層内においてNiの含有量が25%以上となっている部分であるNi拡散部は、水素イオンを取り込みやすい部分として定める領域である。図4及び図5には、下地層60内に、下地層60を表すハッチングと、内部導体層30を表すハッチングを重ねた領域として、Ni拡散部40を示している。
まず、上記(1)の場合につき図4に基づき説明する。図4は、図3において破線で囲んだ外部電極近傍の領域の拡大断面図である。図4には、第1内部導体層からNiが下地層内に拡散してなるNi拡散部を模式的に示している。
Ni拡散部の拡散深さのうち、最外内部導体層の上におけるNi拡散部の拡散深さを最外内部導体層上のNi拡散深さとする。図4において、最外内部導体層32a、32b上のNi拡散部40の拡散深さは、それぞれ両矢印X、Xで示す深さである。最外内部導体層32a、32b上の下地層60の厚みは、最外内部導体層32a、32b上の下地層60の厚みであり、それぞれ両矢印Z、Zで示す厚みである。第1表面に交差し、かつ、積層方向に沿う積層体の断面における内部導体層30上のNi拡散部40の拡散深さ及び下地層60の厚みは、内部導体層30の厚さ方向(すなわち積層体の積層方向)の中心を出発点として、積層体10の第1端面15から垂直方向に測定される。そして、2つの最外内部導体層の上における、下地層の厚みに対するNi拡散部の拡散深さの比(Ni拡散部の拡散深さ/下地層の厚み)の平均は、下記式(i)で表される値となる。
(X/Z+X/Z)/2・・・(i)
最外内部導体層32a、32b以外の内部導体層30の上における、下地層60の厚みに対するNi拡散部40の拡散深さの比は以下のように定める。最外内部導体層を除く内部導体層(中央に位置する複数の内部導体層)のうち、中央に最も近い内部導体層と、中央と一方端の真ん中に最も近い内部導体層と、中央と他方端の真ん中に最も近い内部導体層とについて、各内部導体層の上に位置するNi拡散深さと、下地層の厚さを最外内部導体層の場合と同様に測定する。図4においては、中央の内部導体層33aと、中央と左端の真ん中に最も近い内部導体層33bと、中央と右端の真ん中に最も近い内部導体層33cとを定め、Ni拡散深さをそれぞれ両矢印X、X、Xで示す深さとする。そして、各内部導体層33a、33b、33c上の下地層60の厚みは、内部導体層33a、33b、33c上の下地層60の厚みであり、両矢印Z、Z、Zで示す厚みである。そして、最外内部導体層32a、32b以外の内部導体層30の上における、下地層60の厚みに対するNi拡散部40の拡散深さの比は、下記式(ii)で表される値となる。
(X/Z+X/Z+X/Z)/3・・・(ii)
上記(1)の特徴を有する本発明の積層セラミックコンデンサでは、上記式(i)と式(ii)の間に、
(X/Z+X/Z)/2<(X/Z+X/Z+X/Z)/3
の関係が成立する。
このことは、相対的に下地層60の厚みが薄い部分である最外内部導体層32a、32bの上において、Ni拡散部40の拡散深さが、下地層60の厚みが薄くなる割合よりもさらに小さくなっていることを示している。例えば、最外内部導体層32a、32bの上における下地層60の厚みがそれ以外の部分の下地層60の厚みの1/2であったとしたら、最外内部導体層32a、32bの上におけるNi拡散部40の拡散深さは、それ以外の部分のNi拡散部40の拡散深さの1/2未満である。そのため、下地層60の厚みが特に薄くなる部分において、Niに取り込まれてセラミック層に到達する水素イオンの量を減らすことができて、絶縁抵抗の低下を防止することができる。
本発明の積層セラミックコンデンサでは、第1表面に交差し、かつ、積層方向に沿う積層体の断面において、2つの最外内部導体層の上におけるNi拡散部の拡散深さの平均が、2つの最外内部導体層以外の内部導体層の上におけるNi拡散部の拡散深さの平均よりも小さいことが好ましい。すなわち、図4において、下記式(iii)で表される関係になっていることが好ましい。
(X+X)/2<(X+X+X)/3・・・(iii)
また、2つの最外内部導体層の上におけるNi拡散部の拡散深さの平均が、2つの最外内部導体層以外の内部導体層の上におけるNi拡散部の拡散深さの平均の54%以下であることが好ましい。すなわち、図4において、下記式(iv)で表される関係になっていることが好ましい。
(X+X)/2≦[(X+X+X)/3]×0.54・・・(iv)
2つの最外内部導体層の上におけるNi拡散部の拡散深さの平均が、2つの最外内部導体層以外の内部導体層の上におけるNi拡散部の拡散深さの平均の54%以下であると、絶縁抵抗の低下をさらに防止することができる。
また、本発明の積層セラミックコンデンサでは、第1表面に交差し、かつ、積層方向に沿う積層体の断面において、複数の内部導体層のそれぞれに接続された各Ni拡散部は、隣り合うNi拡散部に繋がっていることが好ましい。隣り合うNi拡散部が繋がっているということは、第1表面に交差し、かつ、積層方向に沿う積層体の断面において、積層体10の第1端面15をみたときに、隣り合う内部導体層30の間に、セラミック層20がNi拡散部40無しで下地層60に露出している部位がないことを意味している。図4では、複数の内部導体層30のそれぞれに接続された各Ni拡散部40がすべて繋がっている状態を示している。隣り合うNi拡散部が繋がっていると、外部電極と内部電極との接合性を高めることができる。
次に、上記(2)の場合につき、図5に基づき説明する。図5は、本発明の積層セラミックコンデンサのLW断面の一例を模式的に示す、LW断面における一部の拡大断面図である。積層セラミックコンデンサのLW断面を得る場合には、断面に最も近い内部導体層30が第1端面15近傍で見えるような断面を得ることが好ましい。特に、積層方向の真ん中付近で切断して、積層方向の真ん中に位置する内部導体層30が見える断面を得ることが好ましい。
内部導体層30の中央部及び両端は、以下のように定める。まず、内部導体層30の中央は、図5に示す第1内部導体層35において積層体10の第1端面15に露出した部分の中点Cである。第1内部導体層35の両端は、図5に示される第1内部導体層35の左端E及び右端Eである。内部導体層30の中央部は、第1内部導体層35において積層体10の第1端面15に露出した部分の中点CとEの間の距離を半分に分割する点である点Pから、CとEの間の距離を半分に分割する点Pまでとして定める。
断面に最も近い第1内部導体層35において積層体10の第1端面15に沿う方向の左端E、右端E上のNi拡散部40の拡散深さは、それぞれ両矢印Y、Yで示される深さである。また、断面に最も近い第1内部導体層35において積層体10の第1端面15に沿う方向の左端E、右端E上の下地層60の厚みは、それぞれ両矢印W、Wで示される厚みである。LW断面におけるNi拡散部40の拡散深さ及び下地層60の厚みは、積層体10の第1端面15から垂直方向に測定される。そして、内部導体層の両端の上における、下地層の厚みに対するNi拡散部の拡散深さの比(Ni拡散部の拡散深さ/下地層の厚み)の平均は、下記式(v)で表される値となる。
(Y/W+Y/W)/2・・・(v)
断面に最も近い第1内部導体層35において積層体10の第1端面15に沿う方向の中央部の上におけるNi拡散部40の拡散深さの平均は、点C、点P及び点P上のNi拡散部40の拡散深さの平均、すなわち、両矢印Y、Y及びYで示される深さの平均である。
また、断面に最も近い第1内部導体層35において積層体10の第1端面15に沿う方向の中央部の上における下地層60の厚みの平均は、点C、点P及び点P上の下地層60の厚みの平均、すなわち、両矢印W、W及びWで示される厚みの平均である。そして、中央部の上における、下地層の厚みに対するNi拡散部の拡散深さの比(Ni拡散部の拡散深さ/下地層の厚み)は、下記式(vi)で表される値となる。
(Y/W+Y/W+Y/W)/3・・・(vi)
上記(2)の特徴を有する本発明の積層セラミックコンデンサでは、上記式(v)と式(vi)の間に、
(Y/W+Y/W)/2<(Y/W+Y/W+Y/W)/3
の関係が成立する。このことは、相対的に下地層60の厚みが薄い部分である、内部導体層30の第1端面15に沿う方向の両端の上において、Ni拡散部40の拡散深さが、下地層60の厚みが薄くなる割合よりもさらに小さくなっていることを示している。例えば、内部導体層30の第1端面15に沿う方向の両端の上における下地層60の厚みが中央部の上における下地層60の厚みの1/2であったとしたら、両端におけるNi拡散部40の拡散深さは、中央部におけるNi拡散部40の拡散深さの1/2未満である。そのため、下地層60の厚みが特に薄くなる部分において、Niに取り込まれてセラミック層に到達する水素イオンの量を減らすことができて、絶縁抵抗の低下を防止することができる。
本発明の積層セラミックコンデンサでは、第1表面に交差し、かつ、積層方向に直交する積層体の断面において、複数の内部導体層のうち断面に最も近い内部導体層の、第1表面に沿う方向の両端の上における、Ni拡散部の拡散深さの平均が、断面に最も近い内部導体層の第1表面に沿う方向の中央部の上における、Ni拡散部の拡散深さよりも小さいことが好ましい。すなわち、図5において、下記式(vii)で表される関係になっていることが好ましい。
(Y+Y)/2<Y・・・(vii)
また、複数の内部導体層のうち断面に最も近い内部導体層の、第1表面に沿う方向の両端の上における、Ni拡散部の拡散深さの平均が、断面に最も近い内部導体層の第1表面に沿う方向の中央部の上における、Ni拡散部の拡散深さの54%以下であることが好ましい。すなわち、図5において、下記式(viii)で表される関係になっていることが好ましい。
(Y+Y)/2≦Y×0.54・・・(viii)
複数の内部導体層のうち断面に最も近い内部導体層の第1表面に沿う方向の両端の上におけるNi拡散部の拡散深さの平均が、断面に最も近い内部導体層の第1表面に沿う方向の中央部の上における、Ni拡散部の拡散深さの54%以下であると、絶縁抵抗の低下をさらに防止することができる。
本発明の積層セラミックコンデンサでは、上記(1)及び(2)の場合のいずれであっても、Ni拡散部の最大の拡散深さが下地層の最大厚みの2.5%以上、33.3%以下であることが好ましい。Ni拡散部の最大の拡散深さを下地層の最大厚みの2.5%以上とすることで、外部電極と内部導体層との接合力を高めることができる。Ni拡散部の最大の拡散深さを下地層の最大厚みの33.3%以下とすることで、水素イオンを取り込みにくくなる。LT断面、LW断面のいずれにおいても、Ni拡散部40の拡散深さが最大になる位置、及び、下地層60の厚みが最大になる位置は、典型的には積層体10の第1端面15の中央部である。すなわち、図4において内部導体層33aの位置、図5において点Cの位置である。第1表面の中央部においてNi拡散部の拡散深さ及び下地層の厚みが最大になっている場合は、その位置でのNi拡散部の拡散深さと下地層の厚みの比を取ればよい。また、Ni拡散部の拡散深さが最大となる位置と下地層の厚みが最大となる位置が異なる場合は、それぞれの位置でNi拡散部の拡散深さと下地層の厚みを計測し、その比を取ればよい。
本発明の積層セラミックコンデンサでは、上記(1)及び(2)の場合のいずれであっても、下地層にCuが含まれ、複数の内部導体層のそれぞれが、下地層に接触したCu拡散部を有していることが好ましい。Cu拡散部を有していると、水素イオンを取り込みにくくしつつ、外部電極と内部導体層との接合性を高めることができる。下地層から内部導体層内にCuが拡散して形成されるCu拡散部は、以下のように定められる部位であることが好ましい。Cu拡散部の拡散深さは、内部導体層内に拡散したCuの、積層体の第1表面から垂直方向に測定した寸法で示され、積層断面の電子画像を得るとともに、走査型電子顕微鏡(SEM)に付帯された蛍光X線分析装置(WDX)を用いて断面の元素マッピングを得ることによって測定される。そして、内部導体層と上記下地層の界面(積層体の第1表面と同義)におけるCuの含有量を100%とした場合に、内部導体層内においてCuの含有量が25%以上となっている部分をCu拡散部と定めればよい。内部導体層内においてCuの含有量が25%以上となっている部分であるCu拡散部は、外部電極と内部導体層との接合性を高めることのできる部分として定める領域である。
図4及び図5には、内部導体層30内に、下地層60を表すハッチングと、内部導体層30を表すハッチングを重ねた領域として、Cu拡散部50を示している。Cu拡散部50については、LT断面における、Cu拡散部50の積層体10の第1端面15から垂直方向に測定した寸法、又は、LW断面における、Cu拡散部50の積層体10の第1端面15から垂直方向に測定した寸法を、Cu拡散部の拡散深さとする。このとき、1つの内部導体層30のNi拡散部40の拡散深さが、該1つの内部導体層30のCu拡散部50の拡散深さよりも小さいことが好ましい。例えば、図4で説明すると、内部導体層33aのNi拡散部40の拡散深さであるXが、内部導体層33aのCu拡散部50の拡散深さとして両矢印で示す寸法Sよりも小さいことが好ましい。図5で説明すると、点CにおけるNi拡散部40の拡散深さであるYが、点CにおけるCu拡散部50の拡散深さとして両矢印で示す寸法Rよりも小さいことが好ましい。
内部導体層のCu拡散部の拡散深さは0.5μm以上、5μm以下であることが好ましい。内部導体層のCu拡散部の拡散深さが0.5μm以上であると、内部導体層と外部電極との導通信頼性が低下することが防止され、電圧印加および放電が繰り返された場合に、内部導体層と外部電極との接続が断たれて静電容量の低下が引き起こされることが防止される。また、内部導体層のCu拡散部の拡散深さが5μm以下であると、内部導体層の厚みが増加しすぎることがなく、内部導体層が露出している積層体に内部応力が過剰に蓄積することがない。その結果、積層体にクラックが生じることが防止される。
さらに、内部導体層のCu拡散部に、Cu酸化部を備えていることが好ましい。Cu酸化部は、Cu拡散部を必要以上に広げないという効果を奏する。なお、Cu酸化部の存在は、上記WDXと同様の条件により確認することができる。
また、Ni拡散部の拡散深さは下地層の厚さの2.5%以上であることが好ましい。Ni拡散部の拡散深さが下地層の厚さの2.5%以上であると、内部導体層と外部電極との導通信頼性が低下することが防止され、電圧印加および放電が繰り返された場合に、内部導体層と外部電極との接続が断たれて静電容量の低下が引き起こされることが防止される。
以下に、本発明の積層セラミックコンデンサを製造する方法について説明する。セラミックと有機物および溶媒等が混合されたセラミックスラリーを、キャリアフィルム上に印刷、スプレーコーティング又はダイコーティング等によってシート状に塗布することによって、セラミックシートを得る。セラミックシートには、セラミック、有機物、および残留溶媒が含まれている。セラミックシート上に、スクリーン印刷またはグラビア印刷等によって内部導体層となる導電膜を形成する。導電膜が形成されたセラミックシートを複数枚積層して、積層シートを得る。積層シートを剛体プレス又は静水圧プレス等により加圧することで成形し、積層ブロックを得る。積層ブロックを押し切り又はダイシング等により分割することにより、複数のチップを得られる。チップを所定の条件で焼成することにより、積層セラミックコンデンサの一部を構成する、積層体が得られる。積層体の表面の一部に外部電極の一部となる導電性ペーストを、たとえば浸漬方法などにより付与する。導電性ペーストが付与された積層体を焼成することにより、導電性ペーストが外部電極の一部である下地層となる。下地層の上に、めっき処理により、めっき層を形成する。これらの工程を経て、セラミック電子部品である積層セラミックコンデンサを製造することができる。
本発明の積層セラミックコンデンサは、Ni拡散部の拡散深さが制御されてなるが、Ni拡散部の拡散深さは、導電性ペーストが付与された積層体を焼成する際の焼成条件を調整することによって制御することができる。導電性ペーストが付与された積層体を焼成する際のピーク温度は、700℃以上900℃以下であることが好ましく、ピーク温度で一定時間保持する。そして、ピーク温度に維持している間、焼成雰囲気中に水(水蒸気)を投入する。ピーク温度を維持している期間の後半に水の投入を行うことによって、金属の相互拡散が抑制される。その理由としては、内部導体層と外部電極をそれぞれ構成する金属の酸化が進むためと推定される。また、焼成雰囲気中に水を投入すると、下地層の厚みが薄い部位において金属の酸化が進みやすいために、下地層の厚みが薄い部位においてNiの拡散が特に抑制される。
また、水の投入により金属の相互拡散を抑制する方法を採用する場合は、下地層の材料として平均粒径が0.5μm以上2.0μm以下の微粒Cu粉を使用することが好ましい。微粒Cu粉を使用していると、内部導体層とCu粉との接触確率が高まり、内部導体層と外部電極との接続性を良くすることができるため、水を投入した場合に内部導体層と外部電極の接続が切断されにくくなる。
また、最外内部導体層の厚みを薄くしたり、内部導体層に含有させるNi量を減らすことによって、Niの拡散を抑制することができる。
また、外部電極と内部導体層との接合性を高めるために、導電性ペーストのCu粉の平均粒径を導電性ペーストのガラスの平均粒径よりも小さくすることが好ましい。加えて、Cu粉末とガラスからなる固形分中のCu粉末の体積比率をガラスの体積比率の2倍以上にすることが好ましい。
なお、 従来、ピーク温度を維持している期間の後半に水の投入を行うことができなかった。これは、水の投入によって、下地層に含まれるガラスの流動性が増し、流動したガラスが外部電極と内部導体層の接合を切断するという問題があったからである。しかし、平均粒径が0.5μm以上2.0μm以下の微粒Cu粉を使用することで、焼成初期の外部電極と内部導体層の接合を強めることができ、ピーク温度を維持している期間の後半に水を投入しても外部電極と内部導体層の接合が切断されにくくなることがわかった。その結果、本発明において、外部電極と内部導体層の接合を確保しつつ、Ni拡散部の拡散深さを制御することが可能となった。
なお、Niの拡散を抑制して、本発明の積層セラミックコンデンサを製造するための好ましい方法として、本発明の積層セラミックコンデンサの製造方法が挙げられる。すなわち、本発明の積層セラミックコンデンサの製造方法は、積層方向に配置された複数のセラミック層と複数の内部導体層とを有する積層体の上記複数の内部導体層が露出する第1表面に、Cu粉を含む導電性ペーストを形成する工程と、上記第1表面に形成された上記導電性ペーストを焼成する工程と、を備える。本発明の積層セラミックコンデンサの製造方法は、上記Cu粉の平均粒径が0.5μm以上2.0μm以下であり、上記導電性ペーストを焼成する工程において、ピーク温度に維持している間、焼成雰囲気中に水を投入することを特徴とする。
以下、本発明の積層セラミックコンデンサをより具体的に開示した実施例を示す。なお、本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1〜3)
1)積層セラミックコンデンサの作製
セラミック原料としてのBaTiOに、ポリビニルブチラール系バインダ、可塑剤及び有機溶剤としてのエタノールを加え、これらをボールミルにより湿式混合し、セラミックスラリーを作製した。次いで、このセラミックスラリーをリップ方式によりシート成形し、矩形のセラミックグリーンシートを得た。次に、上記セラミックグリーンシート上に、Niを含有する導電性ペーストをスクリーン印刷し、Niを主成分とする内部導体層となるべき導電膜を形成した。次に、導電膜が形成されたセラミックグリーンシートを、導電膜の引き出されている側が互い違いになるように複数枚積層し、コンデンサ本体となるべき生の積層シートを得た。次に、この生の積層シートを、加圧成形し、ダイシングにより分割してチップを得た。得られたチップをN雰囲気中にて加熱して、バインダを燃焼させた後、H、N及びHOガスを含む還元性雰囲気中において焼成し、焼結した積層体を得た。積層体の構造は、複数のセラミック層と複数の内部導体層を有する構造である。
2)下地層となる導電性ペーストの調製
下地層となる導電性ペーストとして、ガラスフリットと平均粒径が0.5μm以上2μm以下のCu粉を含有する導電性ペーストを調製した。この導電性ペーストの詳細な仕様は以下のとおりである。
固形分量:25vol%
固形分中のCu粉末の比率:67.5vol%
固形分中のガラスの比率:32.5vol%
ガラスの組成:BaO−SrO−B−SiO系ガラスフリット(ガラスフリットが酸化物換算で、BaO:10重量%以上50重量%以下、B:3重量%以上30重量%以下、SiO:3重量%以上30重量%以下、系のガラス)
3)焼成処理による外部電極の下地層の形成
積層体の表面の一部に上記導電性ペーストを付与し、焼成を行った。ピーク温度において焼成雰囲気中に水を投入した。この焼成処理によって外部電極の下地層を形成した。水の投入量は、1cc/分以上6cc/分以下の範囲で大・中・小の3水準を設定した。そして、下地層の上にめっき処理によりNiめっき層及びSnめっき層を設けて、積層セラミックコンデンサを製造した。
上記のように得られた積層セラミックコンデンサの狙いの外形寸法は125μmの幅、250μmの長さ、125μmの高さ(積層方向の寸法)であり、内部導体層間に介在するセラミック層の厚みは約1.0μm、内部導体層の厚みは約0.6μmであった。また、有効セラミック層の層数は50層以下であった。外部電極の下地層の最大厚みは、約8μmから約12μm、Niめっき層の厚み、Snめっき層の厚みはともに約3.5μmであった。
(比較例1〜3)
比較例1では、下地層となる導電性ペーストとしてCu粉末の平均粒径が2.5μm以上4μm以下であるものを使用し、外部電極の下地層を形成する際の焼成処理の際に水を投入しないほかは実施例1と同様にして積層セラミックコンデンサを製造した。比較例2では、下地層となる導電性ペーストとしてCu粉末の平均粒径が2.5μm以上4μm以下であるものを使用したほかは実施例1と同様にして積層セラミックコンデンサを製造した。比較例3では、外部電極の下地層を形成する際の焼成処理の際に水を投入しないほかは実施例1と同様にして積層セラミックコンデンサを製造した。
(特性評価)
次に、各実施例及び比較例で製造した積層セラミックコンデンサについて、以下のような評価を行なった。
(容量評価試験)
積層セラミックコンデンサの容量を、測定電圧0.5Vrms、測定周波数1kHzで、容量測定機を使用して求めた。狙い容量の±10%以内のものを評価○(良好)、それ以外のものを評価×(不良)とした。
(耐湿試験)
容量評価試験において評価が○となったものについてのみ耐湿試験を実施した。耐湿試験は、積層セラミックコンデンサを基板に実装して行われ、周囲温度125℃、相対湿度95%RHで、3.2Vの直流電圧を印加して耐湿負荷寿命試験を実施した。72時間の試験後、基板由来の絶縁抵抗の低下を除いて、絶縁抵抗log(IR)の低下が観測されなかったものを評価◎(最良)、絶縁抵抗が低下したものの絶縁抵抗log(IR)≧7.5のものを評価○(良好)、絶縁抵抗log(IR)<7.5のものを評価×(不良)とした。
(Ni拡散部の拡散深さ測定)
容量評価試験での評価が○になり、耐湿試験を行うに値した、実施例1〜3及び比較例3で製造した積層セラミックコンデンサについて、積層体の中心を通るLT断面を露出させて、下記手順によりNi拡散部の拡散深さを測定した。まず、露出させたLT断面を3kV/5min/60°の条件でフラットミリングの処理を行い、C(炭素)コーティング処理した。続いて、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いてLT断面の電子画像を得るとともに、走査型電子顕微鏡(SEM)に付帯された蛍光X線分析装置(WDX)を用いてLT断面の元素マッピングを得た。SEM/WDXによる観察条件は下記のとおりである。
加速電圧 :15.0kV
照射電流 :5×10-8
倍率 :2000倍
Dwell Time(1つの画素での取り込み時間):40ms
分析深さ(参考):1〜2μm
図6は、実施例1で製造した積層セラミックコンデンサにつき、光学顕微鏡を用いて得られたLT断面の電子画像であり、図7は、同じくWT断面の電子画像である。図8は、図6に示す積層セラミックコンデンサのLT断面につき、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて得られた積層体の第1表面近傍を拡大して示す電子化像であり、図9は、図8に示す電子化像のNi元素マッピング結果を示す図である。なお、図8及び図9に示される積層セラミックコンデンサは、Niめっき層とSnめっき層を形成する前、すなわち、積層体に下地層を形成した後の、積層セラミックコンデンサである。
LT断面の元素マッピングにおいて、図4を用いて説明した手順により、2つの最外内部導体層の上におけるNi拡散深さと、2つの最外内部導体層の上における下地層の厚みを求め、(Ni拡散部の拡散深さ/下地層の厚み)の平均値を求めた。表1にはこれらの値を「最外内部導体層」の欄に示した。また、LT断面の元素マッピングにおいて、図4を用いて説明した手順により、2つの最外内部導体層を除く内部導体層(中央部に位置する複数の内部導体層)のうち、中央に最も近い内部導体層と、中央と一方端の真ん中に最も近い内部導体層と、中央と他方端の真ん中に最も近い内部導体層との3つの内部導体層の上に位置するNi拡散部の拡散深さと、下地層の厚みを求めて、(Ni拡散部の拡散深さ/下地層の厚み)の平均値を求めた。表1にはこれらの値を「中央の内部導体層」の欄に示した。これらの試験結果をまとめて表1に示した。なお、Cu粉平均粒径については、平均粒径が2.5μm以上4μm以下であるものを「大」、平均粒径が0.5μm以上2μm以下であるものを「小」と示した。
表1に示すように、実施例1及び実施例2の積層セラミックコンデンサは、Ni拡散部の拡散深さが最外内部導体層の上において小さくなるように制御されており、それに伴って、(Ni拡散部の拡散深さ/下地層の厚み)の値が最外内部導体層の上において中央の内部導体層の上よりも小さくなっていた。そして、容量評価及び耐湿評価において最も好ましい結果が得られていることが確認された。また、実施例3でも、容量評価及び耐湿評価において好ましい結果が得られた。
1 積層セラミックコンデンサ
10 積層体
11 第1主面
12 第2主面
13 第1側面
14 第2側面
15 第1端面
16 第2端面
20 セラミック層
30 内部導体層
32a、32b 最外内部導体層
33a 中央の内部導体層
33b 中央と左端の真ん中に最も近い内部導体層
33c 中央と右端の真ん中に最も近い内部導体層
35 第1内部導体層
36 第2内部導体層
40 Ni拡散部
50 Cu拡散部
60 下地層
61 Niめっき層
62 Snめっき層
100 外部電極
110 第1外部電極
120 第2外部電極

Claims (18)

  1. 積層方向に配置された複数のセラミック層と複数の内部導体層とを有し、複数の内部導体層が露出する第1表面を有する積層体と、
    前記積層体の第1表面に配置された外部電極と、
    を備え、
    前記内部導体層は、Niを含み、
    前記外部電極は、前記積層体の第1表面の少なくとも一部を直接覆い、かつ、前記複数の内部導体層と接続された下地層を有し、
    前記下地層は、金属とガラスを含む層であり、かつ、前記複数の内部導体層に接続され、Niを含むNi拡散部を有しており、
    前記第1表面に交差し、かつ、前記積層方向に沿う前記積層体の断面において、
    前記Ni拡散部の、前記積層体の前記第1表面から垂直方向に測定した寸法を、Ni拡散部の拡散深さとし、
    前記下地層の、前記積層体の前記第1表面から垂直方向に測定した寸法を、下地層の厚みとしたとき、
    前記複数の内部導体層のうち前記積層方向の両端に位置する2つの最外内部導体層の上における、前記下地層の厚みは、前記複数の内部導体層のうち前記2つの最外内部導体層以外の内部導体層の上における前記下地層の厚さよりも薄く、
    前記2つの最外内部導体層の上における、前記下地層の厚みに対する前記Ni拡散部の拡散深さの比の平均が、前記複数の内部導体層のうち前記2つの最外内部導体層以外の内部導体層の上における、前記下地層の厚みに対する前記Ni拡散部の拡散深さの比の平均よりも小さいことを特徴とする積層セラミックコンデンサ。
  2. 前記第1表面に交差し、かつ、前記積層方向に直交する前記積層体の断面において、
    前記Ni拡散部の、前記積層体の前記第1表面から垂直方向に測定した寸法を、Ni拡散部の拡散深さとし、
    前記下地層の、前記積層体の前記第1表面から垂直方向に測定した寸法を、下地層の厚みとしたとき、
    前記複数の内部導体層のうち前記断面に最も近い内部導体層の、前記第1表面に沿う方向の両端の上における、前記下地層の厚みに対する前記Ni拡散部の拡散深さの比の平均が、前記断面に最も近い前記内部導体層の前記第1表面に沿う方向の中央部の上における、前記下地層の厚みに対する前記Ni拡散部の拡散深さの比よりも小さい、請求項1に記載の積層セラミックコンデンサ。
  3. 前記第1表面に交差し、かつ、前記積層方向に直交する前記積層体の断面において、
    前記複数の内部導体層のうち前記断面に最も近い内部導体層の、前記第1表面に沿う方向の両端の上における、前記Ni拡散部の拡散深さの平均が、前記断面に最も近い前記内部導体層の前記第1表面に沿う方向の中央部の上における、前記Ni拡散部の拡散深さよりも小さい、請求項2に記載の積層セラミックコンデンサ。
  4. 前記第1表面に交差し、かつ、前記積層方向に直交する前記積層体の断面において、
    前記複数の内部導体層のうち前記断面に最も近い内部導体層の、前記第1表面に沿う方向の両端の上における、前記Ni拡散部の拡散深さの平均が、前記断面に最も近い前記内部導体層の前記第1表面に沿う方向の中央部の上における、前記Ni拡散部の拡散深さの54%以下である請求項3に記載の積層セラミックコンデンサ。
  5. 前記第1表面に交差し、かつ、前記積層方向に沿う積層体の断面において、
    前記2つの最外内部導体層の上における前記Ni拡散部の拡散深さの平均が、前記2つの最外内部導体層以外の内部導体層の上における、前記Ni拡散部の拡散深さの平均よりも小さい請求項1〜4のいずれかに記載の積層セラミックコンデンサ。
  6. 前記第1表面に交差し、かつ、前記積層方向に沿う積層体の断面において、
    前記2つの最外内部導体層の上における前記Ni拡散部の拡散深さの平均が、前記2つの最外内部導体層以外の内部導体層の上における前記Ni拡散部の拡散深さの平均の54%以下である請求項5に記載の積層セラミックコンデンサ。
  7. 前記複数の内部導体層のそれぞれに接続された各Ni拡散部は、隣り合うNi拡散部に繋がっている、請求項1〜6のいずれかに記載の積層セラミックコンデンサ。
  8. 積層方向に配置された複数のセラミック層と複数の内部導体層とを有し、複数の内部導体層が露出する第1表面を有する積層体と、
    積層体の第1表面に配置された外部電極と、
    を備え、
    前記内部導体層は、Niを含み、
    前記外部電極は、前記積層体の第1表面の少なくとも一部を直接覆い、かつ、前記複数の内部導体層と接続された下地層を有し、
    前記下地層は、金属とガラスを含む層であり、かつ、前記複数の内部導体層に接続されたNiを含むNi拡散部を有しており、
    前記第1表面に交差し、かつ、前記積層方向に直交する前記積層体の断面において、
    前記Ni拡散部の、前記積層体の前記第1表面から垂直方向に測定した寸法を、Ni拡散部の拡散深さとし、
    前記下地層の、前記積層体の前記第1表面から垂直方向に測定した寸法を、下地層の厚みとしたとき、
    前記複数の内部導体層のうち前記断面に最も近い内部導体層の、前記第1表面に沿う方向の両端の上における、前記下地層の厚みは、前記断面に最も近い前記内部導体層の前記第1表面に沿う方向の中央部の上における前記下地層の厚さよりも薄く、
    前記断面に最も近い内部導体層の上における、前記下地層の厚みに対する前記Ni拡散部の拡散深さの比の平均が、前記断面に最も近い前記内部導体層の前記第1表面に沿う方向の中央部の上における、前記下地層の厚みに対する前記Ni拡散部の拡散深さの比よりも小さいことを特徴とする積層セラミックコンデンサ。
  9. 前記第1表面に交差し、かつ、前記積層方向に直交する前記積層体の断面において、
    前記複数の内部導体層のうち前記断面に最も近い内部導体層の、前記第1表面に沿う方向の両端の上における、前記Ni拡散部の拡散深さの平均が、前記断面に最も近い前記内部導体層の前記第1表面に沿う方向の中央部の上における、前記Ni拡散部の拡散深さよりも小さい、請求項8に記載の積層セラミックコンデンサ。
  10. 前記第1表面に交差し、かつ、前記積層方向に直交する前記積層体の断面において、
    前記複数の内部導体層のうち前記断面に最も近い内部導体層の、前記第1表面に沿う方向の両端の上における、前記Ni拡散部の拡散深さの平均が、前記断面に最も近い前記内部導体層の前記第1表面に沿う方向の中央部の上における、前記Ni拡散部の拡散深さの54%以下である請求項9に記載の積層セラミックコンデンサ。
  11. 前記Ni拡散部は、前記内部導体層と前記下地層の界面におけるNiの含有量を100%とした場合に、下地層内においてNiの含有量が25%以上となっている部分である、請求項1〜10のいずれかに記載の積層セラミックコンデンサ。
  12. 前記下地層は、Cuを含み、
    前記複数の内部導体層のそれぞれは、前記下地層に接触したCuを含むCu拡散部を有しており、
    前記第1表面に交差し、かつ、前記積層方向に沿う前記積層体の断面、又は、前記第1表面に交差し、かつ、前記積層方向に直交する前記積層体の断面において、
    前記Cu拡散部の、前記積層体の第1表面から垂直方向に測定した寸法を、Cu拡散部の拡散深さとしたとき、
    1つの内部導体層に対応する前記下地層のNi拡散部の拡散深さが、該1つの内部導体層のCu拡散部の拡散深さよりも小さい、請求項1〜11のいずれかに記載の積層セラミックコンデンサ。
  13. 前記Cu拡散部は、前記内部導体層と前記下地層の界面におけるCuの含有量を100%とした場合に、内部導体層内においてCuの含有量が25%以上となっている部分である、請求項12に記載の積層セラミックコンデンサ。
  14. 前記Ni拡散部の最大の拡散深さが前記下地層の最大厚みの2.5%以上、33.3%以下である、請求項1〜13のいずれかに記載の積層セラミックコンデンサ。
  15. 前記外部電極は、前記下地層の上にNiめっき層とSnめっき層とを有する、請求項1〜14のいずれかに記載の積層セラミックコンデンサ。
  16. 積層方向に配置された複数のセラミック層と複数の内部導体層とを有する積層体の前記複数の内部導体層が露出する第1表面に、Cu粉を含む導電性ペーストを形成する工程と、
    前記第1表面に形成された前記導電性ペーストを焼成する工程と、を備え、
    前記Cu粉の平均粒径が0.5μm以上2.0μm以下であり、
    前記導電性ペーストを焼成する工程において、ピーク温度に維持している間、焼成雰囲気中に水を投入することを特徴とする積層セラミックコンデンサの製造方法。
  17. 前記導電性ペーストを焼成する工程において、前記ピーク温度を維持している期間の後半に前記水を投入する、請求項16に記載の積層セラミックコンデンサの製造方法。
  18. 前記導電性ペーストは、ガラスをさらに含み、
    前記Cu粉の平均粒径は、前記ガラスの平均粒径よりも小さい、
    請求項16または請求項17に記載の積層セラミックコンデンサの製造方法。
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