JP2018181956A - 積層セラミックコンデンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】外部電極に抵抗成分が付与されており、かつ、抵抗値のばらつきが小さい積層セラミックコンデンサを提供する。【解決手段】積層セラミックコンデンサは、積層方向に配置された複数の誘電体層20と複数の内部電極層30とを含み、積層方向の第1の主面および第2の主面と、幅方向の第1の側面および第2の側面と、長さ方向の第1の端面15および第2の端面と、を有する積層体と、積層体の少なくとも一方の端面に設けられた外部電極100と、を備える。外部電極は、積層体の端面上に配置された抵抗層62と、抵抗層上に配置された導電層63と、導電層上に配置されためっき層64とを含む。抵抗層は、金属相、ガラス及び酸化物を含み、抵抗層に含まれる金属相の割合は、抵抗層の断面の面積に対して、7.5vol%以上、15.6vol%以下であり、金属相の平均粒径は、1.6μm以下である。【選択図】図4

Description

本発明は、積層セラミックコンデンサに関する。
積層セラミックコンデンサは等価直列抵抗(ESR)が低いため、高周波域において共振した際に、回路の基準となるインピーダンスを超えてしまう場合が存在する。そのため、高周波対応の積層セラミックコンデンサとして、抵抗を接続した積層セラミックコンデンサ(抵抗付きコンデンサともいう)が存在する。抵抗付きコンデンサとしては、例えば、誘電体層(セラミック層ともいう)と内部電極層とが交互に積層された素子本体に、導電性物質とガラスを含む第1導電層と、金属とガラスとを含む第2導電層からなる外部端子電極を接続した積層セラミックコンデンサがある(例えば、特許文献1)。
特開2004−128328号公報
特許文献1に記載された技術においては抵抗成分を付与する際に抵抗層となる層の中に金属相の割合が増えてくると、抵抗値のばらつきが大きくなるという問題があった。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、外部電極に抵抗成分が付与されており、かつ、抵抗値のばらつきが小さい積層セラミックコンデンサを提供することを目的とする。
本発明の積層セラミックコンデンサは、積層方向に配置された複数の誘電体層と複数の内部電極層とを含み、積層方向に相対する第1の主面および第2の主面と、積層方向に直交する幅方向に相対する第1の側面および第2の側面と、積層方向および幅方向に直交する長さ方向に相対する第1の端面および第2の端面と、を有する積層体と、上記積層体の少なくとも一方の端面に設けられた外部電極と、を備えた積層セラミックコンデンサであって、上記外部電極は、上記積層体の端面上に配置された抵抗層と、上記抵抗層上に配置された導電層と、上記導電層上に配置されためっき層とを含み、上記抵抗層は、金属相、ガラス及び酸化物を含み、上記抵抗層に含まれる上記金属相の割合は、上記抵抗層の断面の面積に対して、7.5vol%以上、15.6vol%以下であり、上記金属相の平均粒径は、1.6μm以下であることを特徴とする。
抵抗層に金属相が7.5vol%以上、15.6vol%以下の割合で存在している場合に、金属相の平均粒径が1.6μm以下であるということは、抵抗層内に金属相がよく分散して存在していることを意味している。そのため、抵抗値のばらつきを抑制することができる。
本発明の積層セラミックコンデンサでは、上記抵抗層の厚みは、最も厚みが厚いところで、20.0μm以上、30.0μm以下であることが好ましく、上記導電層の厚みは、内部電極層を覆っている範囲において最も厚みが薄いところで、1.0μm以上、15.0μm以下であることが好ましい。
本発明の積層セラミックコンデンサでは、上記酸化物はITOを含むことが好ましい。また、上記抵抗層に含まれる上記酸化物の割合は、上記抵抗層の断面の面積に対して、20.0vol%以上、40.0vol%以下であることが好ましい。
本発明の積層セラミックコンデンサにおいて、上記金属相は、Ag、Ni、Cu、Au及びPdからなる群から選択された少なくとも1種の金属からなることが好ましい。
また、上記ガラスは、B、Si、Zn、Ca、Ba及びAlからなる群から選択された少なくとも1種の元素を含むことが好ましい。
本発明の積層セラミックコンデンサにおいて、上記内部電極層は、上記積層体の端面に引き出された第1の内部電極層と、上記積層体の側面に引き出された第2の内部電極層とを備え、上記抵抗層は、上記第1の内部電極層と接続することが好ましい。
本発明の積層セラミックコンデンサにおいて、上記積層体の寸法は、端面方向の寸法を長さ寸法、側面方向の寸法を幅寸法、積層方向の寸法を厚み寸法とすると、上記長さ寸法は、0.95mm以上、1.10mm以下であり、上記幅寸法は、0.5mm以上、0.7mm以下であり、上記厚み寸法は、0.25mm以上、0.5mm以下であることが好ましい。
本発明のセラミックコンデンサによると、外部電極に抵抗成分が付与されており、かつ、抵抗値のばらつきが小さい積層セラミックコンデンサを提供することができる。
図1は、本発明の積層セラミックコンデンサを構成する積層体の一例を模式的に示す斜視図である。 図2は、本発明の積層セラミックコンデンサの一例を模式的に示す斜視図である。 図3(a)は、図2に示す積層セラミックコンデンサのLT断面の一例を模式的に示す断面図であり、図3(b)は、図2に示す積層セラミックコンデンサのWT断面の一例を模式的に示す断面図である。 図4は、図3(a)において破線で囲んだ外部電極近傍の領域の拡大断面図である。 図5は、本発明の積層セラミックコンデンサの別の一例を模式的に示す斜視図である。 図6は、本発明の積層セラミックコンデンサを構成する積層体の他の一例を模式的に示す斜視図である。 図7は、本発明の積層セラミックコンデンサの他の一例を模式的に示す斜視図である。 図8は、本発明の積層セラミックコンデンサを構成する積層体の他の一例を模式的に示す斜視図である。 図9は、本発明の積層セラミックコンデンサの他の一例を模式的に示す斜視図である。 図10(a)は、実施例2における外部電極近傍の電子顕微鏡写真であり、図10(b)は、比較例6における外部電極近傍の電子顕微鏡写真である。
以下、図面を参照して、本発明の積層セラミックコンデンサ及び積層セラミックコンデンサの製造方法について説明する。しかしながら、本発明は、以下の構成に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において適宜変更して適用することができる。なお、以下において記載する本発明の個々の望ましい構成を2つ以上組み合わせたものもまた本発明である。
[積層セラミックコンデンサ]
以下、積層体と外部電極とを備えた本発明の積層セラミックコンデンサについて、例を説明する。
まず、図1及び図2を用いて、本発明の積層セラミックコンデンサを構成する積層体及び外部電極について説明する。
図1は、本発明の積層セラミックコンデンサを構成する積層体の一例を模式的に示す斜視図である。図2は、本発明の積層セラミックコンデンサの一例を模式的に示す斜視図である。
本発明の積層セラミックコンデンサ及び積層体では、長さ方向、幅方向、積層方向を、図1に示す積層体10及び図2に示す積層セラミックコンデンサ1においてそれぞれ両矢印L、W、Tで定める方向とする。ここで、長さ方向と幅方向と積層方向は互いに直交する。積層方向は、積層体10を構成する複数の誘電体層20と複数の内部電極層30が積み上げられていく方向である。
積層体10は、6面を有する略直方体形状であり、積層された複数の誘電体層20と複数の内部電極層30を有する。そして、図1中に両矢印Tで示す積層方向Tに相対する第1の主面11及び第2の主面12と、積層方向Tに直交する、両矢印Wで示す幅方向Wに相対する第1の側面13及び第2の側面14と、積層方向T及び幅方向Wに直交する、両矢印Lで示す長さ方向Lに相対する第1の端面15及び第2の端面16と、を含む。
本明細書において、第1の端面15及び第2の端面16に交差し、かつ、積層体10の積層方向に沿う積層体10の断面をLT断面という。また、第1の側面13又は第2の側面14に交差し、かつ、積層体10の積層方向に沿う積層体10の断面をWT断面という。また、第1の側面13、第2の側面14、第1の端面15又は第2の端面16に交差し、かつ、積層体10の積層方向に直交する積層体10の断面をLW断面という。
積層体10は、角部及び稜線部に丸みが付けられていることが好ましい。角部は、積層体の3面が交わる部分であり、稜線部は、積層体の2面が交わる部分である。
誘電体層20は、外層部21と内層部22を含む。外層部21は、積層体10の両主面側に位置し、主面と最も主面に近い内部電極層との間に位置する誘電体層である。両外層部21に挟まれた領域が内層部22である。
積層体10の端面方向の寸法である長さ寸法(図1中、両矢印Lで示される長さ)は、0.95mm以上、1.10mm以下であることが好ましい。積層体10の側面方向の寸法である幅寸法(図1中、両矢印Wで示される長さ)は、0.5mm以上、0.7mm以下であることが好ましい。積層体10の積層方向の寸法である厚み寸法(図1中、両矢印Tで示される長さ)は、0.25mm以上、0.5mm以下であることが好ましい。
誘電体層の枚数は、100枚以上、350枚以下であることが好ましい。なお、誘電体層の枚数には、外層部を構成する誘電体層の枚数を含めない。
誘電体層のうち内層部を構成する各誘電体層の厚さは、0.6μm以上、1.5μm以下であることが好ましい。また、外層部の厚さは、20μm以上、100μm以下であることが好ましい。
上記したような積層体の各寸法の測定はマイクロメータにより行うことができ、誘電体層の枚数のカウントは光学顕微鏡を用いて行うことができる。
各誘電体層としては、チタン酸バリウム(BaTiO)に代表される、一般式AmBO(AサイトはBaであって、Ba以外にSr及びCaからなる群より選ばれる少なくとも1種を含んでいてもよい。BサイトはTiであって、Ti以外にZr及びHfからなる群より選ばれる少なくとも1種を含んでいてもよい。Oは酸素。mはAサイトとBサイトのモル比。)で表されるペロブスカイト型化合物を好ましく使用することができる。またチタン酸カルシウム(CaTiO)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO)またはジルコン酸カルシウム(CaZrO)等を主成分とするセラミック材料を用いても良い。また、各誘電体層は、主成分よりも含有量の少ない副成分として、Mn、Mg、Si、Co、Ni、V、Alまたは希土類元素等を含んでいてもよい。
図2に示す積層セラミックコンデンサ1は、図1に示す積層体10の端面(第1の端面15及び第2の端面16)が外部電極100によって覆われており、さらに、積層体10の側面(第1の側面13及び第2の側面14)の一部が外部電極200によって覆われている。外部電極の構成の詳細については後述する。
続いて、図3(a)及び図3(b)を用いて、本発明の積層セラミックコンデンサを構成する内部電極層及び外部電極について説明する。
図3(a)は、図2に示す積層セラミックコンデンサのLT断面の一例を模式的に示す断面図である。図3(a)は、図2におけるA−A線断面図でもある。図3(b)は、図2に示す積層セラミックコンデンサのWT断面の一例を模式的に示す断面図である。図3(b)は、図2におけるB−B線断面図でもある。
図3(a)及び図3(b)に示すように、複数の内部電極層30は、積層方向に配置された第1の内部電極層35及び第2の内部電極層36を含む。第1の内部電極層35は第1の端面15及び第2の端面16に引き出され、第2の内部電極層36は第1の側面13及び第2の側面14に引き出されている。
第1の内部電極層35は、誘電体層20を挟んで第2の内部電極層36と対向する対向電極部と、対向電極部から第1の端面15又は第2の端面16に引き出された引出電極部とを有し、第1の端面15上及び第2の端面16上には、第1の内部電極層35が露出する領域が形成されている。
第2の内部電極層36は、誘電体層20を挟んで第1の内部電極層35の対向電極部と対向する対向電極部と、対向電極部から第1の側面13又は第2の側面14に引き出されて露出する引出電極部とを有し、第1の側面13上及び第2の側面14上には、第2の内部電極層36が露出する領域が形成されている。
第1の内部電極層35と第2の内部電極層36が誘電体層20を挟んで対向する対向電極部で静電容量が発生する。
内部電極層は、Ni、Cu、Ag、Pd、Ag−Pd合金又はAu等の金属材料を含んでいることが好ましい。また、誘電体層に含まれるセラミック材料と同一組成系の誘電体材料を含んでいることも好ましい。
内部電極層の枚数は、70枚以上、300枚以下であることが好ましく、110枚以上、270枚以下であることがより好ましい。
また、内部電極層の平均厚さは、0.2μm以上、1.0μm以下であることが好ましい。
また、内部電極層が誘電体層を覆っている割合(1層を上面視した場合の面積割合)は、50%以上、95%以下であることが好ましい。
外部電極100は積層体10の端面に設けられた外部電極であり、積層体10の端面に引き出された第1の内部電極層35と接続されている。
一方の端面に設けられた外部電極100は、積層体10の第1の端面15に配置され、さらに、第1の端面15から第1の側面13、第2の側面14、第1の主面11および第2の主面12に伸びている。他方の端面に設けられた外部電極100は、積層体10の第2の端面16に配置され、さらに、第2の端面16から第1の側面13、第2の側面14、第1の主面11および第2の主面12に伸びている。
外部電極100は、積層体10の端面上に設けられた抵抗層62と、抵抗層62上に配置された導電層63と、導電層63上に配置されためっき層64とを含む。
導電層63は抵抗層62よりも電気抵抗率の小さい層である。
抵抗層は、金属相、ガラス及び酸化物を含む。
金属相は、Ag、Ni、Cu、Au及びPdからなる群から選択された少なくとも1種の金属からなることが好ましい。
ガラスは、B、Si、Zn、Ca、Ba及びAlからなる群から選択された少なくとも1種の元素を含むことが好ましい。ガラスの種類としては、B−Si系ガラス、B−Si−Zn系ガラス、B−Si−Zn−Ba系ガラス、B−Si−Zn−Ba−Ca−Al系ガラス等を使用することができる。
酸化物は、抵抗層の抵抗成分となる化合物である。抵抗成分とは、一般的な外部電極に含まれる金属やガラスを除く、電気抵抗率の比較的高い成分を指す。
抵抗成分を構成する酸化物としては、例えば、In−Sn複合酸化物(ITO)、La−Cu複合酸化物、Sr−Fe複合酸化物、Ca−Sr−Ru複合酸化物等の複合酸化物、Al、ZrO、TiO、ZnO等を用いることができる。これらの中ではITOが特に好ましい。
本発明の積層セラミックコンデンサでは、抵抗層に含まれる金属相の割合は、抵抗層の断面の面積に対して、7.5vol%以上、15.6vol%以下であり、金属相の平均粒径は、1.6μm以下となる。
以下に、抵抗層に含まれる金属相の割合、及び、金属相の平均粒径の求め方について説明する。
図4は、図3(a)において破線で囲んだ外部電極近傍の領域の拡大断面図である。
図4に示すような、外部電極近傍の領域のLT断面図において、抵抗層の厚さが最も厚くなる部分(通常は積層方向の中央)において積層体の端面に垂直に向かう仮想線(両矢印Y)を引き、この仮想線の中点Yを中心として20μm×20μmの視野の範囲を定める。図4には、この視野の範囲を点線の正方形で示している。
なお、LT断面は、外部電極を含むように積層セラミックコンデンサを幅方向中央部まで研磨し、研磨面の研磨垂れを除去することによって得る。
なお、この中点Yが「厚み方向の中央部」となる。
この範囲においてSEM(走査型電子顕微鏡)による撮像を行い、画像から撮像した画像から金属相を抽出し、画像処理を行うことで金属相の累積面積及び円相当径の平均粒径を算出する。
分析範囲の抵抗層断面の面積は20μm×20μmであるので、金属相の割合(vol%)は以下の式で求められる。
金属相の割合(vol%)=[金属相の累積面積(μm)/(20×20)]×100
このようにして求められる、抵抗層に含まれる金属相の割合は体積基準での割合となるので単位をvol%としている。
金属相の割合が7.5vol%未満の場合、金属相の平均粒径に関係なく抵抗値ばらつきが元々小さいため、金属相の平均粒径を調整することにより抵抗値のばらつきを改善するという本発明の効果が得られにくい。
とくに、金属相の割合が7.5vol%未満であると、例えば100mΩ以下の比較的低い抵抗値の抵抗層を設計することが難しい場合がある。このことから、比較的低い抵抗値の抵抗層を設計し、かつ、抵抗値ばらつきを安定させるためには、金属相の割合を7.5vol%以上とし、金属相の平均粒径を1.6μm以下とすることが好ましい。
また、金属相の割合が15.6vol%を超えると、粒径の制御が困難であり、抵抗値ばらつきが安定しない。
金属相が複数の金属種からなる場合はその合計値で金属相の割合を定める。
金属相の平均粒径は、上記方法で求められる円相当径の平均粒径である。
金属相の平均粒径が1.6μm以下であることは、金属相の大きさが大き過ぎることがないこと、すなわち凝集せずに抵抗層中でよく分散していることを意味している。
また、金属相の平均粒径が1.0μm以下であることが好ましい。
金属相がよく分散していると、抵抗層の抵抗値ばらつきが小さい積層セラミックコンデンサとなる。なお、金属相の平均粒径は0.2μm以上であることが好ましい。
また、抵抗層に含まれる酸化物の割合は、抵抗層の断面の面積に対して、20.0vol%以上、40.0vol%以下であることが好ましい。抵抗層に含まれる酸化物の割合は、金属相の割合の算出方法と同様に、SEMによる撮像を行い、画像から撮像した画像から酸化物を抽出し、画像処理を行うことで酸化物の累積面積を求めて以下の式により算出することができる。
酸化物の割合(vol%)=[酸化物の累積面積(μm)/(20×20)]×100
酸化物が複数種からなる場合はその合計値で酸化物の割合を定める。
なお、本明細書において抵抗層の観察に使用するSEMとしてはFE−SEM(電解放出形電子顕微鏡)を使用することが好ましい。
続いて、抵抗層上に配置された導電層と、導電層上に配置されためっき層について説明する。
導電層は、焼付け層、樹脂層及び薄膜層からなる群から選択された少なくとも1つの層を含むことが好ましい。
焼付け層は、ガラスと金属とを含む層であることが好ましい。
ガラスとしては、BaO−SrO−B−SiO系ガラスフリット等を使用することができる。金属としては、例えば、Cu、Ni、Ag、Pd、Ag−Pd合金及びAu等からなる群から選ばれる少なくとも1つの金属を含むことが好ましい。また、焼付け層は、複数層設けられていてもよい。
焼付け層は、ガラスおよび金属を含む導電性ペーストを積層体に塗布して焼き付けたものであり、内部電極層と同時焼成したものでもよく、内部電極層を焼成した後に焼き付けてもよい。
樹脂層は、導電性粒子と熱硬化性樹脂を含んでもよい。樹脂層を形成する場合は、焼付け層を形成せずに抵抗層上に直接形成してもよい。また、樹脂層は、複数層設けられていてもよい。
薄膜層は、スパッタ法または蒸着法等の薄膜形成法により形成され、金属粒子が堆積された厚み1μm以下の層である。
めっき層は、例えば、Cu、Ni、Ag、Pd、Ag−Pd合金、Au及びSnからなる群から選ばれる少なくとも1つの金属を含む層であることが好ましい。
めっき層は複数層により形成されていてもよい。好ましくは、Niめっき層、Snめっき層の2層構造である。Niめっき層は、下地電極層が積層セラミックコンデンサを実装する際のはんだによって侵食されることを防止することができ、Snめっき層は、積層セラミックコンデンサを実装する際のはんだの濡れ性を向上させ、実装を容易にすることができる。
続いて、外部電極を構成する各層の好ましい厚みについて説明する。
抵抗層の厚みは、最も厚みが厚いところで20.0μm以上、30.0μm以下であることが好ましい。抵抗層の厚みが最も厚くなるところは通常は積層方向の中央であり、図4に両矢印Yで示す部分である。
また、導電層の厚みは、内部電極層を覆っている範囲において最も厚みが薄いところで、1.0μm以上、15.0μm以下であることが好ましい。
導電層が内部電極層を覆っている範囲とは、図4において両矢印Xで示す部分であり、最も外側に位置する内部電極層の内側を意味する。
この範囲において最も導電層が薄い部分の厚さを1.0μm以上、15.0μm以下とすることが好ましい。図4には、最も導電層が薄い部分の厚さを模式的に両矢印Yで示している。
導電層が焼付け層を含む場合、焼付け層の最も厚い部分の厚みは、20μm以上、30μm以下であることが好ましい。
また、導電層が樹脂層を含む場合、樹脂層の最も厚い部分の厚みは、5μm以上、30μm以下であることが好ましい。
また、めっき層の厚みについては、めっき層1層あたりの厚みが、1μm以上10μm以下であることが好ましい。Niめっき層とSnめっき層を有する場合は、合計で約10μmであることが好ましい。
外部電極200は積層体10の側面に設けられた外部電極であり、積層体10の側面に引き出された第2の内部電極層36と接続されている。
一方の側面に設けられた外部電極200は、積層体10の第1の側面13に配置され、さらに、第1の側面13から第1の主面11および第2の主面12に伸びている。他方の側面に設けられた外部電極200は、積層体10の第2の側面14に配置され、さらに、第2の側面14から第1の主面11および第2の主面12に伸びている。
外部電極200の構成は、外部電極100と同様に抵抗層、導電層及びめっき層を有する構成であってもよく、異なる層構成であってもよい。
例えば、銅粉末等の導電性粒子を含む導電性ペーストを塗布して焼成することにより形成された、低抵抗の外部電極であってもよい。
図5は、本発明の積層セラミックコンデンサの別の一例を模式的に示す斜視図である。
図5に示す積層セラミックコンデンサ2では、積層体10の端面の一部を覆う外部電極110が設けられている。
積層セラミックコンデンサ2では、外部電極110が積層体10の端面に設けられた外部電極であり、積層体10の端面に引き出された第1の内部電極層35と接続されている点は、図2に示す積層セラミックコンデンサ1と同様である。
ただし、外部電極110の伸びている範囲が異なる他は図2に示す積層セラミックコンデンサ1の外部電極100とは異なる。その他は同様の構成を備えている。
積層セラミックコンデンサ2では、一方の端面に設けられた外部電極110は、積層体10の第1の端面15に配置され、さらに、第1の端面15から第1の主面11および第2の主面12に伸びている。他方の端面に設けられた外部電極110は、積層体10の第2の端面16に配置され、さらに、第2の端面16から第1の主面11および第2の主面12に伸びている。
この外部電極110は、図2に示す積層セラミックコンデンサ1の外部電極100と同様に、積層体10の端面上に設けられた抵抗層と、抵抗層上に配置された導電層と、導電層上に配置されためっき層とを含む。
そして、抵抗層に含まれる金属相の割合及び金属相の平均粒径が所定の範囲内に定められている。
図6は、本発明の積層セラミックコンデンサを構成する積層体の他の一例を模式的に示す斜視図である。図7は、本発明の積層セラミックコンデンサの他の一例を模式的に示す斜視図である。
図6に示す積層体70では、内部電極層30がいずれも積層体の端面に引き出されている。すなわち、第1の端面15には第1の内部電極層35及び第2の内部電極層36が交互に引き出されており、第2の端面16にも第1の内部電極層35及び第2の内部電極層36が交互に引き出されている。これはいわゆる2端子型の積層セラミックコンデンサを構成する積層体の構成である。
図7には、図6に示す積層体70の端面に外部電極120を設けた積層セラミックコンデンサ3を示している。
積層セラミックコンデンサ3は、積層体の構成が異なり、外部電極が積層体の端面にだけ設けられている他は図2に示す積層セラミックコンデンサ1と同様の構成を備えている。
外部電極120は、積層体70の端面に設けられた外部電極であり、積層体70の端面に引き出された第1の内部電極層35及び第2の内部電極層36と接続されている。
積層セラミックコンデンサ3では、一方の端面に設けられた外部電極120は、積層体70の第1の端面15に配置され、さらに、第1の端面15から第1の側面13、第2の側面14、第1の主面11および第2の主面12に伸びている。他方の端面に設けられた外部電極120は、積層体70の第2の端面16に配置され、さらに、第2の端面16から第1の側面13、第2の側面14、第1の主面11および第2の主面12に伸びている。
この外部電極120は、図2に示す積層セラミックコンデンサ1の外部電極100と同様に、積層体70の端面上に設けられた抵抗層と、抵抗層上に配置された導電層と、導電層上に配置されためっき層とを含む。
そして、抵抗層に含まれる金属相の割合及び金属相の平均粒径が所定の範囲内に定められている。
図8は、本発明の積層セラミックコンデンサを構成する積層体の他の一例を模式的に示す斜視図である。図9は、本発明の積層セラミックコンデンサの他の一例を模式的に示す斜視図である。
図8に示す積層体80は、図6に示す積層体70と同様に2端子型の積層セラミックコンデンサを構成する積層体であるが、幅寸法(両矢印Wで示される長さ)が長さ寸法(両矢印Lで示される長さ)よりも長くなっている点で異なる。これはいわゆる2端子型の積層セラミックコンデンサのうちLW逆転コンデンサを構成する積層体の構成である。
この場合、積層体80の幅寸法は、0.95mm以上、1.10mm以下であることが好ましい。積層体80の長さ寸法は、0.5mm以上、0.7mm以下であることが好ましい。積層体80の厚み寸法は、0.25mm以上、0.5mm以下であることが好ましい。
図8に示す積層体80では、内部電極層30がいずれも積層体の端面に引き出されている。すなわち、第1の端面15には第1の内部電極層35及び第2の内部電極層36が交互に引き出されており、第2の端面16にも第1の内部電極層35及び第2の内部電極層36が交互に引き出されている。
図9には、図8に示す積層体80の端面に外部電極130を設けた積層セラミックコンデンサ4を示している。
積層セラミックコンデンサ4は、積層体の構成が異なり、外部電極が積層体の端面にだけ設けられている他は図2に示す積層セラミックコンデンサ1と同様の構成を備えている。
外部電極130は、積層体80の端面に設けられた外部電極であり、積層体80の端面に引き出された第1の内部電極層35及び第2の内部電極層36と接続されている。
積層セラミックコンデンサ4では、一方の端面に設けられた外部電極130は、積層体80の第1の端面15に配置され、さらに、第1の端面15から第1の側面13、第2の側面14、第1の主面11および第2の主面12に伸びている。他方の端面に設けられた外部電極130は、積層体80の第2の端面16に配置され、さらに、第2の端面16から第1の側面13、第2の側面14、第1の主面11および第2の主面12に伸びている。
この外部電極130は、図2に示す積層セラミックコンデンサ1の外部電極100と同様に、積層体80の端面上に設けられた抵抗層と、抵抗層上に配置された導電層と、導電層上に配置されためっき層とを含む。
そして、抵抗層に含まれる金属相の割合及び金属相の平均粒径が所定の範囲内に定められている。
[積層セラミックコンデンサの製造方法]
以下に、本発明の積層セラミックコンデンサを製造することのできる積層セラミックコンデンサの製造方法について説明する。
誘電体シート、内部電極層用の導電性ペーストを準備する。誘電体シートや内部電極層用の導電性ペーストには、バインダおよび溶剤が含まれるが、公知の有機バインダや有機溶剤を用いることができる。誘電体層の原料となるセラミックとしては、本発明の積層セラミックコンデンサにおける誘電体層を構成する原料と同様のものを好適に用いることができる。
誘電体シート上に、例えば、スクリーン印刷やグラビア印刷などにより所定のパターンで内部電極層用の導電性ペーストを印刷し、内部電極パターンを形成する。
内部電極パターンが印刷されていない外層用の誘電体シートを所定枚数積層し、その上に内部電極パターンが印刷された誘電体シートを順次積層し、その上に外層用の誘電体シートを所定枚数積層し、積層シートを作製する。
積層シートを静水圧プレスなどの手段により積層方向にプレスし積層ブロックを作製する。
積層ブロックを所定のサイズにカットし、積層チップを切り出す。このとき、バレル研磨などにより積層チップの角部および稜線部に丸みをつけてもよい。
積層チップを焼成し積層体を作製する。焼成温度は、誘電体や内部電極層の材料にもよるが、900℃以上、1300℃以下であることが好ましい。
続いて、積層体から第内部電極層が引き出された積層体の端面に外部電極を形成する。
まず、金属相となる金属粒子、ガラス及び酸化物を含み、抵抗層となる抵抗ペーストを調製する。抵抗ペーストには有機ビヒクル及びバインダを含んでもよい。
抵抗ペーストを3本ロールミル等の装置を使用して混合して、抵抗ペーストに含まれる成分を均一分散させる。
積層体の両端面に抵抗ペーストを塗布し、焼き付けて抵抗層を形成する。焼き付け温度は、700℃以上、900℃以下であることが好ましい。
続いて、導電層となる導電性ペーストを調製する。例えば、Cu粒子、ガラス、有機ビヒクル、バインダを3本ロールミルにより分散させる。
導電層が焼付け層である場合を例にして説明すると、積層体の両端面に形成した抵抗層上に導電性ペーストを塗布し、焼き付けて焼付け層を形成する。焼き付け温度は、700℃以上、900℃以下とすることが好ましい。また、抵抗層の焼き付け温度より低温であることが好ましい。
さらに、導電層(焼付け層)の表面にめっきを施してめっき層を形成して、外部電極が形成される。
積層体の側面に外部電極を形成する場合には、積層体の端面に外部電極を形成する方法と同じ方法を用いて抵抗成分を有する外部電極を形成してもよい。また、銅粉末等の導電性粒子を含む導電性ペーストを塗布して焼成することにより積層体の側面に低抵抗の外部電極を形成してもよい。
以下、本発明の積層セラミックコンデンサをより具体的に開示した実施例を示す。なお、本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1〜5及び比較例1〜6)
(積層体の作製)
セラミック原料としてのBaTiOに、ポリビニルブチラール系バインダ、可塑剤及び有機溶剤としてのエタノールを加え、これらをボールミルにより湿式混合し、セラミックスラリーを作製した。次いで、このセラミックスラリーをリップ方式によりシート成形し、矩形のセラミックグリーンシートを得た。次に、上記セラミックグリーンシート上に、Niを含有する導電性ペーストをスクリーン印刷し、Niを主成分とする内部電極パターンを形成した。次に、内部電極パターンが形成されたセラミックグリーンシートを、内部電極層の引き出されている側が互い違いになるように複数枚積層し、コンデンサ本体となるべき生の積層シートを得た。次に、この生の積層シートを、加圧成形し、ダイシングにより分割してチップを得た。得られたチップをN雰囲気中にて1200℃で加熱して、バインダを燃焼させた後、H、N及びHOガスを含む還元性雰囲気中において焼成し、焼結した積層体を得た。積層体の構造は、複数の誘電体層と複数の内部電極層を有する構造である。
積層体の寸法は、長さ方向(L方向)0.92mm×幅方向(W方向)0.55mm×積層方向(T方向)0.39mmであった。第1の端面及び第2の端面には第1の内部電極層が露出する領域が形成されており、また、第1の側面及び第2の側面には第2の内部電極層が露出する領域が形成されていた。
この積層体に対してバレル研磨を行い、積層体の角部を丸めた。
内部電極層の平均厚みは0.55μm、内部電極層に挟まれる誘電体層の平均厚みは0.75μmであり、内部電極の枚数は266枚であった。
Cu粒子(平均粒子径0.5μm)、ガラス(BaO−SrO−B−SiO系ガラスフリット)、酸化物(ITO、ZrO及びAl)、有機ビヒクル及びバインダを含む抵抗ペーストを調製した。
抵抗ペーストに含まれる各成分の比率をまとめて表1に示した。
また、表1において酸化物の比率はITO、ZrO及びAlの合計量で示している。
実施例1〜5及び比較例1、6においては抵抗ペーストの混合状態を調整して抵抗ペーストに含まれる成分を均一分散させた。比較例2〜5では抵抗ペーストに含まれている成分を均一分散させなかった。
表1の「抵抗ペーストの分散状態」の欄には、抵抗ペーストに含まれる成分を均一分散させたものを○、抵抗ペーストに含まれている成分を均一分散させなかったものを×で示した。
Figure 2018181956
調製した抵抗ペーストを積層体の第1の端面及び第2の端面に塗布し、900℃で焼成して抵抗層を形成した。
さらに、Cu粒子、ガラス、有機ビヒクル、バインダを3本ロールミルにより分散させて導電性ペーストを調製し、抵抗層の上に塗布して800℃で焼成して導電層を形成した。
別途、Cu粒子を含有する導電性ペーストを調製して、第1の側面及び第2の側面に第2の内部電極層が露出する領域を覆うように塗布して700℃で焼成することにより、第1の側面及び第2の側面にも外部電極を形成した。
最後に、各外部電極にNiめっき層及びSnめっき層を形成した。
以上の手順により、各実施例及び比較例に係る3端子型の積層セラミックコンデンサを得た。
(金属相の割合、及び、金属相の平均粒径の測定)
本明細書に記載した方法により積層体の端面に形成した外部電極の抵抗層に含まれる金属相の割合、及び、金属相の平均粒径の測定を行った。その結果をまとめて表2に示した。
一例として、実施例2における外部電極近傍の電子顕微鏡写真を図10(a)に、比較例6における外部電極近傍の電子顕微鏡写真を図10(b)に示した。
これらの写真においては、下から積層体、抵抗層及び導電層の順に示しており、抵抗層は中央1/3付近に示す領域である。この部分に灰色で示す点(領域)が金属相としてのCuの分布に対応している。
この2つの写真の比較から、比較例6では抵抗層において金属相の凝集が生じていて金属相の平均粒径が大きくなっていることが分かる。
(抵抗値及び抵抗値ばらつきの測定)
積層セラミックコンデンサの第1の端面側の外部電極及び第2の端面側の外部電極をテストフィクスチャ(アジレント・テクノロジー16044A)で挟み、デジタル抵抗計755611(横河電気製)を用いて印加電流10mAで抵抗値を測定した。
20個の積層セラミックコンデンサについて抵抗値を測定し、その平均値(mΩ)と抵抗値のばらつき(CV:変動係数)をまとめて表2に示した。
Figure 2018181956
各実施例の積層セラミックコンデンサは、抵抗層に含まれる金属相の割合及び平均粒径が所定の範囲内にあるために適度な抵抗値を有しており、そのばらつきも小さくなっていた。
比較例1及び2では、抵抗層に含まれる金属相の割合が7.5vol%未満と少ないため、金属相の平均粒径に関係なく抵抗値のばらつきが小さく、金属相の平均粒径を調整することにより抵抗値のばらつきを改善するという効果が小さかった。
比較例3〜5は、金属相の平均粒径が大きすぎるために抵抗値のばらつきが大きくなっていた。
比較例6では、抵抗層に含まれる金属相の割合が多すぎるため、抵抗ペーストに含まれる成分を均一分散させたとしても、抵抗層に含まれる金属相の平均粒径が大きくなってしまい、抵抗値のばらつきが大きくなっていた。
1、2、3、4 積層セラミックコンデンサ
10、70、80 積層体
11 第1の主面
12 第2の主面
13 第1の側面
14 第2の側面
15 第1の端面
16 第2の端面
20 誘電体層
21 外層部
22 内層部
30 内部電極層
35 第1の内部電極層
36 第2の内部電極層
62 抵抗層
63 導電層
64 めっき層
100、110、120、130 外部電極(端面側の外部電極)
200 外部電極(側面側の外部電極)

Claims (7)

  1. 積層方向に配置された複数の誘電体層と複数の内部電極層とを含み、
    積層方向に相対する第1の主面および第2の主面と、
    積層方向に直交する幅方向に相対する第1の側面および第2の側面と、
    積層方向および幅方向に直交する長さ方向に相対する第1の端面および第2の端面と、を有する積層体と、
    前記積層体の少なくとも一方の端面に設けられた外部電極と、を備えた積層セラミックコンデンサであって、
    前記外部電極は、前記積層体の端面上に配置された抵抗層と、
    前記抵抗層上に配置された導電層と、
    前記導電層上に配置されためっき層とを含み、
    前記抵抗層は、金属相、ガラス及び酸化物を含み、
    前記抵抗層に含まれる前記金属相の割合は、前記抵抗層の断面の面積に対して、7.5vol%以上、15.6vol%以下であり、前記金属相の平均粒径は、1.6μm以下であることを特徴とする積層セラミックコンデンサ。
  2. 前記抵抗層の厚みは、最も厚みが厚いところで、20.0μm以上、30.0μm以下であり、
    前記導電層の厚みは、内部電極層を覆っている範囲において最も厚みが薄いところで、1.0μm以上、15.0μm以下である請求項1に記載の積層セラミックコンデンサ。
  3. 前記酸化物はITOを含み、
    前記抵抗層に含まれる前記酸化物の割合は、前記抵抗層の断面の面積に対して、20.0vol%以上、40.0vol%以下である請求項1又は2に記載の積層セラミックコンデンサ。
  4. 前記金属相は、Ag、Ni、Cu、Au及びPdからなる群から選択された少なくとも1種の金属からなる請求項1〜3のいずれかに記載の積層セラミックコンデンサ。
  5. 前記ガラスは、B、Si、Zn、Ca、Ba及びAlからなる群から選択された少なくとも1種の元素を含む請求項1〜4のいずれかに記載の積層セラミックコンデンサ。
  6. 前記内部電極層は、前記積層体の端面に引き出された第1の内部電極層と、
    前記積層体の側面に引き出された第2の内部電極層とを備え、
    前記抵抗層は、前記第1の内部電極層と接続する請求項1〜5のいずれかに記載の積層セラミックコンデンサ。
  7. 前記積層体の寸法は、端面方向の寸法を長さ寸法、
    側面方向の寸法を幅寸法、
    積層方向の寸法を厚み寸法とすると、
    前記長さ寸法は、0.95mm以上、1.10mm以下であり、
    前記幅寸法は、0.5mm以上、0.7mm以下であり、
    前記厚み寸法は、0.25mm以上、0.5mm以下である請求項1〜6のいずれかに記載の積層セラミックコンデンサ。
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