JP2000077260A - 積層セラミック電子部品及びその製造方法 - Google Patents

積層セラミック電子部品及びその製造方法

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JP2000077260A
JP2000077260A JP10245668A JP24566898A JP2000077260A JP 2000077260 A JP2000077260 A JP 2000077260A JP 10245668 A JP10245668 A JP 10245668A JP 24566898 A JP24566898 A JP 24566898A JP 2000077260 A JP2000077260 A JP 2000077260A
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Tokutaro Kimura
徳太郎 木村
Yasunobu Yoneda
康信 米田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内部電極と外部電極との接合強度が高く、か
つ内部電極による外部電極内面の突き上げに起因する空
隙が生じ難く、信頼性に優れた積層セラミック電子部品
を得る。 【解決手段】 セラミック焼結体2内において、セラミ
ック層を介して厚み方向に重なるように複数の内部電極
3a〜3dが配置されており、セラミック焼結体2の外
表面に内部電極3a〜3dのいずれかに接続されるよう
に形成された外部電極4,5とを有し、外部電極4,5
は、内部電極を構成している金属よりも拡散係数の大き
な金属を用いた導電ペーストの焼付けにより形成されて
おり、外部電極4,5の焼付けが、内部電極3a〜3d
の焼付け及びセラミック焼結体2の焼成と同時に行われ
ている積層コンデンサ1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば積層セラミ
ックコンデンサのような積層セラミック電子部品及びそ
の製造方法に関し、より詳細には、内部電極材料と外部
電極材料との組み合わせ方が改良された積層セラミック
電子部品及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、積層セラミックコンデンサを始め
とする様々な積層セラミック電子部品が知られている。
積層セラミック電子部品では、複数の内部電極がセラミ
ック層を介して重なり合うようにセラミック焼結体内に
配置されている。この種の積層セラミック電子部品は、
以下のようにして製造されていた。
【0003】まず、内部電極形成用導電ペーストが印刷
されたセラミックグリーンシートを複数枚積層し、上下
に無地のセラミックグリーンシートを積層し、積層体を
得る。得られた積層体を厚み方向に加圧した後、焼成す
ることにより、セラミック焼結体を得る。
【0004】得られたセラミック焼結体の外表面に、内
部電極と電気的に接続されるように、外部電極形成用導
電ペーストを塗布し、焼き付けることにより、外部電極
を形成する。
【0005】ところで、上記内部電極を構成するための
導電ペーストとしては、Ag、Ag−Pd合金、Pdま
たはNi、Cuなどからなる金属粉末に、バインダ樹脂
及び溶剤を混練したものが用いられている。
【0006】他方、外部電極形成用導電ペーストとして
は、AgやCu粉末に、ガラスフリット、バインダ樹脂
及び溶剤を混練してなるものが用いられている。いずれ
の導電ペーストにおいても、焼成後には、バインダ樹脂
及び溶剤は消失する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の積層
セラミック電子部品において、例えば、内部電極材料と
してPdを用い、外部電極材料としてAgを用いた場
合、外部電極の焼付けに際し、内部電極を構成している
Pdが外部電極側に拡散し、セラミック焼結体の内部電
極が引き出されている外表面において内部電極が外部電
極内面を突き上げ、空隙を形成しがちであるという問題
があった。このような空隙が形成されると、外部電極を
焼き付けた後に、さらに外部電極表面に半田付け性を高
めるためなどにメッキ層を形成した場合、メッキ液が空
隙に侵入し、セラミック焼結体内に入り込み、電気的特
性の劣化や耐湿不良が生じるという問題があった。
【0008】他方、従来の積層セラミック電子部品の製
造方法では、上記のようにセラミック焼結体を得た後に
外部電極を形成しており、外部電極を形成する際に、ガ
ラスフリット含有導電ペーストを用いているため、外部
電極焼付け温度がセラミック焼結体を得る場合の焼成温
度よりも低くされている。そのため、導電ペーストの焼
付けにより外部電極を形成したとしても、内部電極と外
部電極との接合性が十分でないこともあった。
【0009】本発明の目的は、上述した従来技術の欠点
を解消し、内部電極が引き出されている焼結体外表面と
外部電極内面との間における上記空隙の発生を効果的に
防止することができると共に、内部電極と外部電極との
接合性が高められた、信頼性に優れた積層セラミック電
子部品及びそのような積層セラミック電子部品を製造す
ることを可能とする方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
係る積層セラミック電子部品は、セラミック焼結体と、
前記セラミック焼結体内に配置された複数の内部電極
と、前記複数の内部電極のいずれかに電気的に接続され
るようにセラミック焼結体の外表面に形成されており、
かつセラミック焼結体と同時に焼成された外部電極とを
備え、前記外部電極が、前記内部電極を構成している金
属よりも拡散係数が大きな金属を用いて構成されている
ことを特徴とする。
【0011】本発明に係る積層セラミック電子部品にお
いては、好ましくは、上記外部電極がCuもしくはCu
合金を用いて構成され、内部電極がNi、Agもしくは
Auまたはこれらの合金を用いて構成される。
【0012】請求項3に記載の発明は、本発明に係る積
層セラミック電子部品の製造方法であり、金属粉末含有
導電ペーストからなる内部電極が未焼成のセラミック層
を介して複数積層されているセラミック積層体を得る工
程と、前記セラミック積層体の外表面に、前記内部電極
と接続されるように、かつ前記内部電極を構成している
金属よりも拡散係数の大きな金属粉末を用いて構成され
た外部電極形成用導電ペーストを塗布する工程と、前記
外部電極形成用導電ペーストが塗布されたセラミック積
層体を焼成し、セラミックスと共に、前記内部電極及び
外部電極を焼成する工程とを備える。
【0013】本発明に係る積層セラミック電子部品の製
造方法においては、好ましくは、上記内部電極形成用導
電ペーストとして、Ni、Ag、Auもしくはこれらの
合金粉末を用いて構成されたものが使用され、前記外部
電極形成用導電ペーストとして、CuもしくはCu合金
粉末を用いて構成される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施例を
挙げることにより、本発明をより詳細に説明する。
【0015】図1は、本発明の一実施例に係る積層セラ
ミック電子部品としての積層コンデンサを示す断面図で
ある。積層コンデンサ1は、直方体状のセラミック焼結
体2を用いて構成されている。セラミック焼結体2は、
CaZrO3 系セラミックスやチタン酸バリウム系セラ
ミックスなどの適宜の誘電体セラミックスにより構成さ
れている。
【0016】セラミック焼結体2の内部には、厚み方向
においてセラミック層を介して重なり合うように複数の
内部電極3a〜3dが形成されている。内部電極3a,
3cは、端面2aに引き出されている。内部電極3b,
3dは、端面2aと対向し合っている反対側端面2bに
引き出されている。
【0017】端面2a,2bを覆うように、かつ内部電
極3a,3cまたは内部電極3b,3dに接続されるよ
うに、外部電極4,5が形成されている。積層コンデン
サ1では、上記内部電極3a〜3d及び外部電極4,5
は、セラミック焼結体2を構成しているセラミックスと
同時焼成されている。また、内部電極を構成している金
属に比べて、拡散係数が大きな金属を用いて外部電極
4,5が形成されている。
【0018】そして、上記構成を有するため、後述の具
体的な実験例から明らかなように、内部電極3a〜3d
が端面2a,2bにおいて外部電極4,5の内面を突き
上げ難く、従って、前述した空隙の形成を確実に防止す
ることができると共に、内部電極3a,3cまたは内部
電極3b,3dと外部電極4または5との接合強度が高
められている。これは、以下の理由によると考えられ
る。
【0019】すなわち、従来の積層コンデンサでは、外
部電極を導電ペーストの焼付けにより形成する場合、前
述したとおり、セラミック焼結体の焼成時よりも低い温
度で焼き付けるのが通常であった。そのため、内部電極
と外部電極との接合強度が十分に高まらないことがあっ
た。
【0020】また、内部電極を構成している金属の拡散
係数が外部電極を構成している金属よりも高いか、同等
の場合が多いため、内部電極を焼き付けるに際し、内部
電極を構成している金属が外部電極側に拡散しがちとな
る。そのため、内部電極が引き出されている端面におい
て内部電極が外部電極内面を突き上げ、前述した空隙が
生じていたものと考えられる。
【0021】これに対して、本発明においては、外部電
極の焼付けが、セラミック焼結体2及び内部電極3a〜
3dの焼成と同時に行われる。従って、高温で外部電極
4,5が焼き付けられるので、内部電極と外部電極との
接合性が高められる。加えて、外部電極を構成している
金属の拡散係数が、内部電極を構成している金属の拡散
係数よりも高いため、内部電極を構成している金属の外
部電極4,5側への拡散が生じず、逆に外部電極4,5
が内部電極側へ拡散し易くなる。よって、上述した突き
上げによる空隙の形成が起こらないものと考えられる。
【0022】次に、具体的な実験例を説明することによ
り、本発明の製造方法及び作用効果を明らかにする。C
aZrO3 系セラミック粉末を主成分とするセラミック
スラリーを用意した。このセラミックススラリーを、ド
クターブレード法を用いてシート成形し、厚さ16μm
のセラミックグリーンシートを得た。
【0023】上記のようにして得たセラミックグリーン
シートの片面に、スクリーン印刷法により、平均粒径
0.4μmのNi粉末、バインダ樹脂及びガラスフリッ
トを含む導電ペーストを塗布し、内部電極を形成した。
上記のようにして内部電極が印刷されたセラミックグリ
ーンシートを70枚積層し、しかる後、上下に無地のセ
ラミックグリーンシートを適宜の枚数積層し、厚み方向
に加圧し、約1.1mmの厚みのマザーの積層体を得
た。
【0024】上記マザーの積層体を、1.6mm×0.
8mmの矩形の平面形状を有するように厚み方向に切断
し、個々の積層コンデンサ単位の積層体を得た。上記積
層体の両端面に、平均粒径1〜2μmのCu粉末と、バ
インダ樹脂とを含む外部電極形成用導電ペーストを塗布
した。
【0025】しかる後、外部電極形成用導電ペーストが
塗布された積層体を、970℃の温度で、酸素分圧pO
2 が10-11 MPaである雰囲気下で焼成し、セラミッ
クスと内部電極3a〜3d及び外部電極4,5の焼成を
行い、積層コンデンサを得た。
【0026】上記のようにして得られた積層コンデンサ
において、さらに、外部電極4,5上に、Ni層及び半
田層をそれぞれ、メッキ法により順次形成した。上記の
ようにして、複数のメッキ層が形成された積層コンデン
サの静電容量、Q値(1MHzにおける値)及び100
MHzにおけるESR(等価直列抵抗)を測定した。ま
た、85℃及び相対湿度85%の雰囲気下において、5
0Vの直流電圧を1000時間印加し、耐湿負荷試験を
行った。この耐湿負荷においては、1000時間後に、
絶縁抵抗IRが1010Ω以下となったものを絶縁抵抗
(IR)不良とした。
【0027】以下の表1〜表3に上記評価結果を示す。
また、比較のために、以下の比較例1,2の積層コンデ
ンサを作製し、同様にして評価した。
【0028】比較例1の積層コンデンサでは、外部電極
形成用導電ペーストを塗布する前にセラミック焼結体を
焼成したこと、外部電極形成用導電ペーストとして、C
u粉末の代わりに平均粒径が同じAg粉末を用いたこ
と、並びに外部電極形成に際しての焼付け温度を770
℃としたことを除いては、上記実施例の積層コンデンサ
の製造方法と同様とした。
【0029】また、比較例2の積層コンデンサについて
は、比較例1と同様にセラミック焼結体を得た後に外部
電極形成用導電ペーストを塗布し、焼き付けた。また、
比較例2の積層コンデンサを得るにあたっては、外部電
極形成用導電ペーストとしては、上記実施例と同じCu
含有導電ペーストを用い、但し、焼付け温度について
は、830℃とした。
【0030】なお、以下の表1におけるQ値は、1MH
zにおいて測定された値であり、かつ表1における静電
容量及びQ値の値の平均値は、100個の積層コンデン
サの平均値を示す。
【0031】
【表1】
【0032】以下の表2におけるESR(等価直列抵
抗)の値は、100MHzにおいて測定された値であ
り、かつ各積層コンデンサ10個の平均値を示す。
【0033】
【表2】
【0034】下記の表3におけるIR不良発生数は、各
積層コンデンサ100個あたりの不良発生数を示す。
【0035】
【表3】
【0036】表1及び表2から明らかなように、比較例
1,2の積層コンデンサに対し、実施例の積層コンデン
サでは、静電容量のばらつきが小さく、Q値が高くかつ
ESRが最も低くなっていることがわかる。これは、内
部電極3a〜3dと外部電極4,5との接合強度が高め
られたことによると考えられる。
【0037】また、表3に示した耐湿負荷試験の結果か
ら、比較例1,2に比べて、実施例で得られた積層コン
デンサでは、IR不良が発生していないことがわかる。
これは、内部電極の拡散による内部電極と外部電極内面
との間における空隙が生じなかったためと考えられる。
【0038】すなわち、本実施例の積層コンデンサで
は、外部電極4,5を構成している金属であるCuの拡
散係数D(Cu)が6.5×10-9cm2 /Sであり、
内部電極を構成している金属であるNiの拡散係数D
(Ni)=4×10-9cm2 /Sに比べて大きいため、
Cuが焼成に際してNi側に移動し、それによって外部
電極4,5と内部電極3a〜3dとの接合性が高められ
ていると考えられる。
【0039】これに対して、比較例1では、外部電極を
構成している金属がAgであり、その拡散係数D(A
g)は1.2×10-9cm2 /Sであり、内部電極を構
成している金属であるNiの拡散係数D(Ni)よりも
小さいため、空隙の発生により耐湿負荷試験後にかなり
の数のIR不良が発生したと考えられる。また、比較例
1,2では、外部電極の形成後、セラミック焼結体を得
た後に比較的低温で行っているため、内部電極と外部電
極との接合強度が十分でなかったためと考えられる。
【0040】なお、上記実施例では、外部電極を構成す
る金属としてCuを用い、内部電極を構成する金属とし
てNiを用いた例を示したが、上記のように、内部電極
3a〜3dと外部電極4,5との接合強度が高められて
特性が改善されたこと、並びに耐湿負荷試験後のIR不
良が低下したことは、上記内部電極と外部電極との拡散
係数の差及び内部電極及び外部電極を同時焼成したこと
によると考えられる。
【0041】従って、外部電極を構成する材料及び内部
電極を構成する材料については、上記実施例に限定され
ず、例えば、外部電極を、CuもしくはCu合金粉末を
用いて構成する場合、内部電極材料としては、Niの
他、Ag、Auまたはこれらの合金を用いてもよく、そ
の場合であっても、本願発明者の実験によれば、上記実
施例と同様の効果が得られることが確認されている。
【0042】さらに、外部電極を構成する材料として、
例えばAgを用いた場合、内部電極を構成する金属材料
としてAuを用いれば、上記実施例と同様に、内部電極
と外部電極との接合強度を高めて電気的特性の向上を図
ることができると共に、耐湿負荷試験後のIR不良を低
減し得ることが確かめられている。
【0043】従って、本発明においては、前述したよう
に、外部電極を構成する金属としては、内部電極を構成
している金属よりも拡散係数が大きいものを広く用いる
ことができ、上記実施例に限定されるものではない。
【0044】また、上記実施例では、積層セラミック電
子部品の一例として積層コンデンサに適用した例を示し
たが、上記のように、内部電極と外部電極との材料の組
み合わせに特徴を有するものであり、それによって上記
作用効果を奏するものであるため、本発明は、積層コン
デンサに限らず、複数の内部電極をセラミック焼結体内
に有し、内部電極に接続されるようにセラミック焼結体
の外表面に外部電極を形成してなる積層セラミック電子
部品一般に適用することができ、同様の効果が得られる
ことも明らかである。このような積層セラミック電子部
品としては、例えば、積層バリスタ、積層サーミスタ、
積層圧電セラミック部品、積層セラミック基板などの様
々な積層セラミック電子部品を挙げることができる。
【0045】
【発明の効果】請求項1に記載の発明に係る積層セラミ
ック電子部品では、セラミック焼結体内に配置された内
部電極を構成している金属に比べて、外部電極を構成し
ている金属の拡散係数が大きく、かつ外部電極が内部電
極及びセラミックスと共に同時焼成されているため、外
部電極が比較的高い温度で焼付けられ、従って内部電極
と外部電極との接合強度が効果的に高められる。のみな
らず、焼成に際し、内部電極を構成している金属が外部
電極側に拡散し難いため、内部電極から引き出されてい
るセラミック焼結体表面において外部電極内面を突き上
げ難く、従って、従来法で問題となっていた空隙が生じ
難い。
【0046】よって、静電容量やQ値などの電気的特性
を高めることができると共に、耐湿負荷試験後の絶縁抵
抗不良などを抑制することができ、電気的特性が良好で
ありかつ信頼性に優れた積層セラミック電子部品を提供
することが可能となる。
【0047】請求項2に記載の発明に係る積層セラミッ
ク電子部品では、外部電極がCuもしくはCu系合金を
用いて構成されており、内部電極がNi、Agもしくは
Auまたはこれらの合金を用いて構成されているので、
内部電極を構成しているNi、Ag、もしくはAuまた
はこれらの合金が外部電極側に拡散し難いため、内部電
極と外部電極との接合強度が高められており、従って良
好な電気的特性を有し、かつ前述した空隙を有せず、従
って信頼性に優れた積層セラミック電子部品が得られ
る。
【0048】請求項3に記載の発明に係る積層セラミッ
ク電子部品の製造方法では、内部電極がセラミック層を
介して配置された未焼成の積層体の外表面に内部電極を
構成している金属よりも拡散係数の大きな金属を用いて
構成された外部電極形成用導電ペーストを塗布した後、
セラミックス、内部電極及び外部電極を同時に焼成する
ことにより積層セラミック電子部品が得られる。従っ
て、請求項1に記載の発明と同様に、内部電極と外部電
極との接合強度の向上並びに上記空隙の発生の抑制を果
たすことができ、それによって良好な電気的特性を有
し、かつ信頼性に優れた積層セラミック電子部品を安定
に供給することが可能となる。
【0049】また、請求項4に記載の発明では、請求項
2に記載の発明と同様に、外部電極がCuもしくはCu
系合金を用いて構成されており、内部電極がNi、Ag
もしくはAuまたはこれらの合金を用いて構成されてい
るので、内部電極を構成しているNi、Ag、もしくは
Auまたはこれらの合金が外部電極側に拡散し難いた
め、内部電極と外部電極との接合強度が高められてお
り、従って良好な電気的特性を有し、かつ前述した空隙
を有せず、従って信頼性に優れた積層セラミック電子部
品が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例において得られる積層コンデ
ンサを説明するための断面図。
【符号の説明】
1…積層セラミック電子部品としての積層コンデンサ 2…セラミック焼結体 3a〜3d…内部電極 4,5…外部電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5E001 AB03 AC09 AC10 AE02 AE03 AF00 AF06 AH01 AH05 AH06 AH07 AH09 AJ01 AJ03 5E082 AA01 AB03 BC32 EE04 EE23 EE35 FG06 FG26 FG27 FG54 GG10 GG11 GG26 GG28 JJ03 JJ05 JJ12 JJ21 JJ23 LL01 LL02 LL03 LL35 MM22 MM24

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミック焼結体と、 前記セラミック焼結体内に配置された複数の内部電極
    と、 前記複数の内部電極のいずれかに電気的に接続されるよ
    うにセラミック焼結体の外表面に形成されており、かつ
    セラミック焼結体と同時に焼成された外部電極とを備
    え、 前記外部電極が、前記内部電極を構成している金属より
    も拡散係数が大きな金属を用いて構成されていることを
    特徴とする、積層セラミック電子部品。
  2. 【請求項2】 前記外部電極が、CuもしくはCu合金
    を用いて構成されており、前記内部電極がNi、Agも
    しくはAuまたはこれらの合金を用いて構成されてい
    る、請求項1に記載の積層セラミック電子部品。
  3. 【請求項3】 金属粉末含有導電ペーストからなる内部
    電極が未焼成のセラミック層を介して複数積層されてい
    るセラミック積層体を得る工程と、 前記セラミック積層体の外表面に、前記内部電極と接続
    されるように、かつ前記内部電極を構成している金属よ
    りも拡散係数の大きな金属粉末を用いて構成された外部
    電極形成用導電ペーストを塗布する工程と、 前記外部電極形成用導電ペーストが塗布されたセラミッ
    ク積層体を焼成し、セラミックスと共に、前記内部電極
    及び外部電極を焼成する工程とを備えることを特徴とす
    る、積層セラミック電子部品の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記外部電極形成用導電ペーストが、C
    uもしくはCu合金粉末を用いて構成されており、前記
    内部電極を形成するための導電ペーストが、Ni、Ag
    もしくはAuまたはこれらの合金粉末を用いて構成され
    ている、請求項3に記載の積層セラミック電子部品の製
    造方法。
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