JP6587116B2 - キナゾリン化合物 - Google Patents

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Description

本発明は医薬組成物、G12C変異KRAS阻害剤として有用であり、例えば肺癌治療用医薬組成物の有効成分として有用であると期待されるキナゾリン化合物に関する。
肺癌による死亡者数は全がん死の19%と最も多く、世界中で年間180万人ほどが新たに罹患していることが報告されている(GLOBOCAN, 2012)。肺癌の80%近くを占めるとされる非小細胞肺癌(NSCLC)は(American Cancer Society. Cancer Facts and Figures, 2016)、ある病期までは手術療法が検討されるものの、そのステージ以降では手術の適応となることはあまりなく、化学療法や放射線療法が治療の主体となる。細胞形態学に基づき、腺癌および扁平上皮癌はNSCLCの最も一般的な型として分類される。これらの腫瘍の臨床経過は同様であるが、腺癌は肺の末梢局在により特徴付けられる。
RASタンパク質は188-189個のアミノ酸から成る約21kDaの低分子グアノシン三リン酸(GTP)結合タンパク質であり、KRAS遺伝子、NRAS遺伝子、HRAS遺伝子の3つの遺伝子より生じる4種類の主要なタンパク質(KRAS(KRAS4A及びKRAS4B)、NRAS、HRAS)が存在する。RASタンパク質には活性型であるGTP結合型と、不活性型であるグアノシン二リン酸(GDP)結合型が存在する。RASタンパク質は、EGFRなど細胞膜受容体へのリガンド刺激等により、GDPとGTPが交換されることにより、活性化する。活性型RASは、RAF、PI3K、RALGDSなど20種類に及ぶエフェクタータンパク質と結合し、下流のシグナルカスケードを活性化する。一方、活性型RASは内在性のGTP加水分解(GTPase)活性により、GTPをGDPへと変換することで不活性型となる。このGTPase活性はGAP(GTPase活性化タンパク質)によって増強される。このことから、RASは、EGFRなどの細胞内シグナル伝達経路における重要な「分子スイッチ」の機能を担っており、細胞の成長、増殖、血管生成などの過程において、重要な役割を果たしている(Nature rev. cancer, 11, 761, 2011、Nature rev. drug discov., 13, 828, 2014、Nature rev. drug discov., 15, 771, 2016)。
RAS遺伝子の突然変異によりアミノ酸置換が生じると、内在性のGTPase活性の低下、或いはGAPに対する親和性が低下することにより、活性型の割合が増加すると考えられている。このことに起因する過剰なシグナル伝達が、発がんや、がんの増殖亢進をもたらすとされている。肺癌においては、肺腺癌の32%においてRAS遺伝子の変異が認められている。その変異頻度の内訳は、KRAS遺伝子96%、NRAS遺伝子3%、HRAS遺伝子1%であり、KRASエクソン2(コドン12,コドン13)の点突然変異が多いことが報告されている。特に、コドン12のグリシンがシステインに置換したG12C変異はKRAS遺伝子において頻出する変異であり、肺腺癌において認められるKRAS遺伝子変異の44%と最も高い割合を占める(Nature rev. drug discov., 13, 828, 2014)。
KRAS阻害剤の創製にあたっては、KRAS変異型タンパク質の機能を選択的に阻害することが理想とされている。一方で、変異型と野生型との阻害活性に選択性を有する化合物を取得することは、生じる変異部位がエフェクター結合部位から遠位にあるため、一般的に困難であるとされている(Bioorg. Med. Chem. Lett., 22, 5766, 2012)。近年、G12C変異KRASに対し、スイッチIIと呼ばれる領域の近傍にアロステリックポケットの存在が示される(Nature, 503, 548, 2013)と共に、変異システインに対して共有結合を形成することにより、不可逆的にG12C変異KRASと結合する化合物が報告された(Nature, 503, 548, 2013、Angew. Chem., Int. Ed. Engl., 53, 199, 2014、Cancer Discov., 6, 316, 2016)。G12C変異KRAS選択的な阻害剤は、G12C変異KRASに対し共有結合することにより、不活性型から活性型への変換を阻害し、下流シグナルを遮断することでがん細胞死を誘導する。従って、本作用機序を持つ化合物は、KRAS G12C変異陽性肺癌の治療に有用であると報告されている。
下記の式(A)及び式(B)で示される化合物が、G12C変異KRASに対して結合能を有することが報告されており(特許文献1、2及び3)、特許文献2には実施例I-59の化合物(以下Compound Cともいう)が開示されている。
Figure 0006587116
国際公開第WO 2015/054572号 国際公開第WO 2016/164675号 国際公開第WO 2017/087528号
医薬組成物、例えばG12C変異KRAS阻害剤として有用であり、肺癌、KRAS G12C変異陽性肺癌の治療用医薬組成物の有効成分として有用であると期待される化合物を提供する。
本発明者らは、肺癌治療用医薬組成物の有効成分として有用な化合物について鋭意検討した結果、式(I)のキナゾリン化合物が優れたG12C変異KRAS阻害活性を有することを知見して本発明を完成した。
即ち、本発明は、式(I)の化合物又はその塩、並びに、式(I)の化合物又はその塩、及び賦形剤を含有する医薬組成物に関する。
Figure 0006587116
(式中、
R1は、ビニル、(E)-1-プロペニル又はシクロプロピルであり、
R2は、下記式(II)又は(III)であり、
Figure 0006587116
R3は、C3-4アルキル、それぞれ2つ以上のFで置換されたメチル若しくはn-プロピル、それぞれFで置換されていてもよいエチル若しくはC3-4シクロアルキル、C1-3アルキルで置換されていてもよいベンジル、-O-C1-3アルキルで置換されていてもよいベンジル、又は-O-(Fで置換されたC1-3アルキル)で置換されていてもよいベンジルであり、
R4は、-O-置換されていてもよいC3-5アルキル、-O-置換されていてもよいシクロアルキル、又は、下記式(IV)、(V)、(VI)若しくは(VII)であり、
Figure 0006587116
R5は、H又はCF3であり、
Raは、H又はFであり、
Rbは、H又はFであり、
Rcは、H、メチル、ビニル又はClであり、
Rdは、H又はClであり、
Reは、CO2Me、COMe、CON(Me)2、SO2Me、C3-4シクロアルキル、置換されていてもよい環員数4乃至6の非芳香族ヘテロ環基、又はG群から選択される基で置換されていてもよいC1-3アルキルであり、
G群は、-O-C1-3アルキル、-O-(F又はC3-4シクロアルキルで置換されたC1-3アルキル)、C3-4シクロアルキル、-F、-CN、-SO2Me、芳香族ヘテロ環基、環員数4乃至6の非芳香族ヘテロ環基、-N(C1-3アルキル)2、及び-C(Me)2OHであり、
Rfは、H、メチル又はFであり、
Rgは、H、メチル又はエチルであり、
Rhは、-OMeで置換されていてもよいC1-3アルキルであり、
Xは、O、NH、S又はメチレンであり、
Yは、結合又はメチレンであり、
Zは、結合、メチレン又はエチレンであり、
Qは、メチレン又はエチレンであり、
nは、1又は2の整数であり、
mは、1から3の整数である。)
なお、特に記載がない限り、本明細書中のある化学式中の記号が他の化学式においても用いられる場合、同一の記号は同一の意味を示す。
また、本発明は、式(I)の化合物又はその塩を含有する肺癌の治療用医薬組成物、特に、KRAS G12C変異陽性肺癌の治療用医薬組成物に関する。なお、当該医薬組成物は、式(I)の化合物又はその塩を含有する肺癌、特に、KRAS G12C変異陽性肺癌の治療剤を包含する。
また、本発明は、G12C変異KRAS阻害剤である式(I)の化合物又はその塩、G12C変異KRAS阻害剤として使用するための式(I)の化合物又はその塩、式(I)の化合物又はその塩を含有するG12C変異KRAS阻害剤、肺癌、特に、KRAS G12C変異陽性肺癌の治療用医薬組成物の製造のための式(I)の化合物又はその塩の使用、肺癌、特に、KRAS G12C変異陽性肺癌の治療のための式(I)の化合物又はその塩の使用、肺癌、特に、KRAS G12C変異陽性肺癌の治療に使用するための式(I)の化合物又はその塩、及び、式(I)の化合物又はその塩の有効量を対象に投与することからなる肺癌、特に、KRAS G12C変異陽性肺癌の治療方法に関する。なお、「対象」とは、その治療を必要とするヒト又はその他の動物であり、ある態様としては、その予防又は治療を必要とするヒトである。
式(I)の化合物又はその塩は、G12C変異KRAS阻害活性を有し、肺癌の治療剤として使用できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本明細書において、「置換されていてもよい」とは、無置換、若しくは置換基を1乃至3個有していることを意味する。
「置換された」とは、置換基を1乃至5個有していることを意味し、「2つ以上のFで置換された」とは、F原子を2乃至5個有していることを意味する。
「C1-3アルキル」とは、直鎖又は分枝状の炭素数が1乃至3のアルキル、例えばメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピルである。ある態様としてはメチル、エチル又はn-プロピルであり、ある態様としてはメチル又はエチルであり、ある態様としてはメチル又はn-プロピルであり、ある態様としてはエチル又はn-プロピルであり、ある態様としてはメチルであり、ある態様としてはエチルであり、ある態様としてはn-プロピルである。
「C3-4アルキル」とは、直鎖又は分枝状の炭素数が3乃至4のアルキル、例えばn-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチル、tert-ブチルである。ある態様としてはn-プロピル又はイソブチルであり、ある態様としてはイソブチルである。
「C3-5アルキル」とは、直鎖又は分枝状の炭素数が3乃至5のアルキル、例えばn-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、n-ペンチルである。ある態様としてはn-プロピル、n-ブチル又はn-ペンチルであり、ある態様としてはn-プロピル又はn-ブチルであり、ある態様としてはn-プロピルである。
「シクロアルキル」とは、環員数が3乃至10の飽和炭化水素環基で架橋を有していてもよく、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、アダマンチルである。ある態様としてはシクロペンチル、シクロヘキシル又はシクロヘプチルであり、ある態様としてはシクロヘキシルである。
「C3-4シクロアルキル」とは、環員数が3乃至4のシクロアルキルである。ある態様としてはシクロプロピル又はシクロブチルであり、ある態様としてはシクロプロピルであり、ある態様としてはシクロブチルである。
「環員数4乃至6の非芳香族ヘテロ環基」とは、N、O及びSからなる群より選択される同一又は異なるヘテロ原子を1乃至2個有する環員数4乃至6の非芳香族ヘテロ環基の1価基であり、例えばアゼチジニル、オキセタニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロチオピラニルである。ある態様としてはオキセタニル、テトラヒドロピラニル、ピペリジニル、ピロリジニル又はモルホニリルであり、ある態様としてはオキセタニル又はテトラヒドロピラニルであり、ある態様としてはピロリジニル、モルホリニル又はテトラヒドロピラニルであり、ある態様としてはオキセタニルであり、ある態様としてはテトラヒドロピラニルである。
「芳香族ヘテロ環基」とは、N、O及びSからなる群より選択される同一又は異なるヘテロ原子を1乃至4個有する環員数が5乃至10の芳香族ヘテロ環の1価基であり、例えばピリジル、ピロリル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、チエニル、フリル、1,2,4-オキサジアゾリルであり、ある態様としてはN原子を1乃至2個有する環員数が5乃至6の芳香族ヘテロ環基であり、ある態様としてはピリジルである。
「G12C変異」とは、野生型遺伝子において、12番目に相当する残基がグリシンからシステインに変換している変異を示す。
「G12C変異KRAS」とは、野生型KRASをコードする遺伝子において、上記「G12C変異」を有するKRASを示す。
「肺癌」とは、例えば小細胞肺癌及び非小細胞肺癌であり、ある態様としては非小細胞肺癌であり、ある態様としては肺腺癌であり、ある態様としてはKRAS G12C変異陽性肺癌であり、ある態様としてはKRAS G12C変異陽性非小細胞肺癌であり、ある態様としてはKRAS G12C変異陽性肺腺癌である。
本発明の式(I)の化合物又はその塩のある態様を以下に示す。
(1)R1がビニル、(E)-1-プロペニル又はシクロプロピルである化合物又はその塩。ある態様として、R1がビニル又はシクロプロピルである化合物又はその塩。ある態様として、R1がビニルである化合物又はその塩。ある態様として、R1がシクロプロピルである化合物又はその塩。
(2)R2が式(II)又は式(III)である化合物又はその塩。ある態様として、R2が式(II)である化合物又はその塩。ある態様として、R2が式(III)である化合物又はその塩。
(3)式(II)におけるRaがH又はFである化合物又はその塩。ある態様として、式(II)におけるRaがHである化合物又はその塩。ある態様として、式(II)におけるRaがFである化合物又はその塩。
(4)式(II)におけるRbがH又はFである化合物又はその塩。ある態様として、式(II)におけるRbがHである化合物又はその塩。ある態様として、式(II)におけるRbがFである化合物又はその塩。
(5)式(II)におけるRcがメチル、ビニル又はClである化合物又はその塩。ある態様として、式(II)におけるRcがメチル又はClである化合物又はその塩。ある態様として、式(II)におけるRcがメチル又はビニルである化合物又はその塩。ある態様として、式(II)におけるRcがメチルである化合物又はその塩。ある態様として、式(II)におけるRcがビニルである化合物又はその塩。ある態様として、式(II)におけるRcがClである化合物又はその塩。
(6)式(II)におけるRdがH又はClである化合物又はその塩。ある態様として、式(II)におけるRdがHである化合物又はその塩。ある態様として、式(II)におけるRdがClである化合物又はその塩。
(7)R3がC3-4アルキル、それぞれ2つ以上のFで置換されたメチル若しくはn-プロピル、それぞれFで置換されていてもよいエチル若しくはC3-4シクロアルキル、C1-3アルキルで置換されていてもよいベンジル、-O-C1-3アルキルで置換されていてもよいベンジル又は-O-(Fで置換されたC1-3アルキル)で置換されていてもよいベンジルである化合物又はその塩。ある態様として、R3がC3-4アルキル、それぞれ2つ以上のFで置換されたメチル若しくはn-プロピル、又はそれぞれFで置換されていてもよいエチル若しくはC3-4シクロアルキルである化合物又はその塩。ある態様として、R3がC3-4アルキル又はそれぞれ2つ以上のFで置換されたメチル若しくはn-プロピルである化合物又はその塩。ある態様として、R3がそれぞれFで置換されていてもよいエチル、シクロプロピル若しくはシクロブチルである化合物又はその塩。ある態様として、R3がFで置換されていてもよいエチルである化合物又はその塩。ある態様として、R3がエチル、ジフルオロエチル又はトリフルオロエチルである化合物又はその塩。ある態様として、R3がエチル又はジフルオロエチルである化合物又はその塩。ある態様として、R3がエチル又はトリフルオロエチルである化合物又はその塩。ある態様として、R3がエチル又は2,2,2-トリフルオロエチルである化合物又はその塩。ある態様として、R3がジフルオロエチル又はトリフルオロエチルである化合物又はその塩。ある態様として、R3がエチルである化合物又はその塩。ある態様として、R3がジフルオロエチルである化合物又はその塩。ある態様として、R3が2,2-ジフルオロエチルである化合物又はその塩。ある態様として、R3がトリフルオロエチルである化合物又はその塩。ある態様として、R3が2,2,2-トリフルオロエチルである化合物又はその塩。ある態様として、R3がC3-4アルキルである化合物又はその塩。ある態様として、R3がイソブチルである化合物又はその塩。ある態様として、R3がそれぞれ2つ以上のFで置換されたメチル若しくはn-プロピルである化合物又はその塩。ある態様として、R3がFで置換されていてもよいC3-4シクロアルキルである化合物又はその塩。ある態様としてR3がFで置換されていてもよいシクロブチルである化合物又はその塩。ある態様として、R3がシクロブチルである化合物又はその塩。ある態様として、R3がそれぞれFで置換されていてもよい、エチル又はシクロブチルである化合物又はその塩。
(8)R4が-O-置換されていてもよいC3-5アルキル、-O-置換されていてもよいシクロアルキル、又は、式(IV)、(V)、(VI)若しくは(VII)である化合物又はその塩。ある態様として、R4が-O-置換されていてもよいC3-5アルキル又は-O-置換されていてもよいシクロアルキルである化合物又はその塩。ある態様として、R4が式(IV)である化合物又はその塩。ある態様として、R4が式(V)である化合物又はその塩。ある態様として、R4が式(VI)である化合物又はその塩。ある態様として、R4が式(VII)である化合物又はその塩。
(9)式(IV)におけるReが置換されていてもよい環員数4乃至6の非芳香族ヘテロ環基、又はG群から選択される置換基で置換されていてもよいC1-3アルキルである化合物又はその塩。ある態様として、式(IV)におけるReがオキセタニル、テトラヒドロピラニル又は、-O-C1-3アルキル、及び-C(Me)2OHからなる群より選択される置換基で置換されていてもよいC1-3アルキルである化合物又はその塩。ある態様として、式(IV)におけるReがオキセタニル、テトラヒドロピラニル又は、-OMe、-OEt及び-C(Me)2OHからなる群より選択される置換基で置換されていてもよいC1-3アルキルである化合物又はその塩。ある態様として、式(IV)におけるReが-OMeで置換されていてもよいC1-3アルキルである化合物又はその塩。ある態様として、式(IV)におけるReが-OEtで置換されていてもよいC1-3アルキルである化合物又はその塩。ある態様として、式(IV)におけるReが-C(Me)2OHで置換されていてもよいC1-3アルキルである化合物又はその塩。ある態様として、式(IV)におけるReがC1-3アルキルである化合物又はその塩。ある態様として、式(IV)におけるReがメチル又はエチルである化合物又はその塩。ある態様として、式(IV)におけるReがメチルである化合物又はその塩。ある態様として、式(IV)におけるReがエチルである化合物又はその塩。ある態様として、式(IV)におけるReがメトキシエチルである化合物又はその塩。ある態様として、式(IV)におけるReがエトキシエチルである化合物又はその塩。ある態様として、式(IV)におけるReがメトキシプロピルである化合物又はその塩。
(10)式(IV)におけるRfがH、メチル又はFである化合物又はその塩。ある態様として、式(IV)におけるRfがHである化合物又はその塩。ある態様として、式(IV)におけるRfがメチルである化合物又はその塩。ある態様として、式(IV)におけるRfがFである化合物又はその塩。
(11)式(IV)におけるXがO、NH、S又はメチレンである化合物又はその塩。ある態様として、式(IV)におけるXがOである化合物又はその塩。ある態様として、式(IV)におけるXがNHである化合物又はその塩。ある態様として、式(IV)におけるXがSである化合物又はその塩。ある態様として、式(IV)におけるXがメチレンである化合物又はその塩。
(12)式(IV)におけるYが結合又はメチレンである化合物又はその塩。ある態様として、式(IV)におけるYが結合である化合物又はその塩。ある態様として、式(IV)におけるYがメチレンである化合物又はその塩。
(13)式(IV)におけるZが結合、メチレン又はエチレンである化合物又はその塩。ある態様として、式(IV)におけるZが結合である化合物又はその塩。ある態様として、式(IV)におけるZがメチレンである化合物又はその塩。ある態様として、式(IV)におけるZがエチレンである化合物又はその塩。
(14)式(IV)におけるQがメチレン又はエチレンである化合物又はその塩。ある態様として、式(IV)におけるQがメチレンである化合物又はその塩。ある態様として、式(IV)におけるQがエチレンである化合物又はその塩。
(15)R5がH又はCF3である化合物又はその塩。ある態様として、R5がHである化合物又はその塩。ある態様として、R5がCF3である化合物又はその塩。
(16)上記(1)〜(15)に記載の態様のうち矛盾しない任意の二以上の組み合わせである化合物又はその塩。
前記(16)に記載の態様の例としては以下の化合物又はその塩が挙げられる。
(17)R1がビニル、(E)-1-プロペニル又はシクロプロピルであり、R2が式(II)又は(III)であり、R3がC2-4アルキル、それぞれ2つ以上のFで置換されたメチル若しくはn-プロピル、それぞれFで置換されていてもよいエチル若しくはC3-4シクロアルキル、C1-3アルキルで置換されていてもよいベンジル、-O-C1-3アルキルで置換されていてもよいベンジル、又は-O-(Fで置換されたC1-3アルキル)で置換されていてもよいベンジルであり、R4が-O-置換されていてもよいC3-5アルキル、-O-置換されていてもよいシクロアルキル、又は、式(IV)、(V)、(VI)若しくは(VII)であり、R5がH又はCF3であり、RaがH又はFであり、RbがH又はFであり、RcがH、メチル、ビニル又はClであり、RdがH又はClであり、ReがCO2Me、COMe、CON(Me)2、SO2Me、C3-4シクロアルキル、置換されていてもよい環員数4乃至6の非芳香族ヘテロ環基、又はG群から選択される基で置換されていてもよいC1-3アルキルであり、G群が-O-C1-3アルキル、-O-(F又はC3-4シクロアルキルで置換されたC1-3アルキル)、C3-4シクロアルキル、-F、-CN、-SO2Me、芳香族ヘテロ環基、環員数4乃至6の非芳香族ヘテロ環基、-N(C1-3アルキル)2、及び-C(Me)2OHであり、RfがH、メチル又はFであり、RgがH、メチル又はエチルであり、Rhが-OMeで置換されていてもよいC1-3アルキルであり、XがO、NH、S又はメチレンであり、Yが結合又はメチレンであり、Zが結合、メチレン又はエチレンであり、Qがメチレン又はエチレンであり、nが1又は2の整数であり、mが1から3の整数である化合物又はその塩。
(18)R2が式(II)である(17)記載の化合物又はその塩。
(19)R4が式(IV)である(18)記載の化合物又はその塩。
(20)XがOである(19)記載の化合物又はその塩。
(21)R5がHである(20)記載の化合物又はその塩。
(22)R1がビニル又はシクロプロピルである(21)記載の化合物又はその塩。
(23)RaがHであり、RbがH又はFであり、Rcがメチル又はClであり、RdがHである(22)記載の化合物又はその塩。
(24)R3がC3-4アルキル、それぞれ2つ以上のFで置換されたメチル若しくはn-プロピル、又はそれぞれFで置換されていてもよいエチル若しくはC3-4シクロアルキルである(23)記載の化合物又はその塩。
(25)Reが置換されていてもよい環員数4乃至6の非芳香族ヘテロ環基、又はG群から選択される置換基で置換されていてもよいC1-3アルキルである(24)記載の化合物又はその塩。
(26)Reがオキセタニル、テトラヒドロピラニル又は、-OMe、-OEt及び-C(Me)2OHからなる群より選択される置換基で置換されていてもよいC1-3アルキルである(25)記載の化合物又はその塩。
(27)RfがHである(25)〜(26)記載の化合物又はその塩。
(28)Yが結合である(27)記載の化合物又はその塩。
(29)Zがエチレンである(28)記載の化合物又はその塩。
(30)Qがメチレンである(29)記載の化合物又はその塩。
前記(16)に記載の態様の組み合わせとしては、具体的には例えば以下が挙げられる。
(31)R1がビニル又はシクロプロピルであり、R2が式(II)であり、R3がそれぞれFで置換されていてもよいエチル、シクロプロピル又はシクロブチルであり、R4が式(IV)であり、R5がHであり、RaがHであり、RbがH又はFであり、Rcがメチル又はClであり、RdがHであり、Reがオキセタニル、テトラヒドロピラニル又は、-OMe、-OEt及び-C(Me)2OHからなる群より選択される置換基で置換されていてもよいC1-3アルキルであり、RfがHであり、XがOであり、Yが結合又はメチレンであり、Zが結合、メチレン又はエチレンであり、Qがメチレン又はエチレンである式(I)の化合物又はその塩。
(32)R1がビニル又はシクロプロピルであり、R2が式(II)であり、R3がそれぞれFで置換されていてもよいエチル、シクロプロピル又はシクロブチルであり、R4が式(IV)であり、R5がHであり、RaがHであり、RbがH又はFであり、Rcがメチル又はClであり、RdがHであり、Reが-OMeで置換されていてもよいC1-3アルキルであり、RfがHであり、XがOであり、Yが結合又はメチレンであり、Zが結合、メチレン又はエチレンであり、Qがメチレン又はエチレンである式(I)の化合物又はその塩。
(33)R1がビニル又はシクロプロピルであり、R2が式(II)であり、R3がエチル又は2,2,2-トリフルオロエチルであり、R4が式(IV)であり、R5がHであり、RaがHであり、RbがHであり、Rcがメチルであり、RdがHであり、Reが-OMeで置換されていてもよいC1-3アルキルであり、RfがHであり、XがOであり、Yが結合であり、Zがエチレンであり、Qがメチレンである式(I)の化合物又はその塩。
本発明に包含される具体的化合物の例として、ある態様としては、以下の化合物が挙げられる。
1-(7-{8-(2,2-ジフルオロエトキシ)-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-2-[(1-メチルピペリジン-4-イル)オキシ]-6-ビニルキナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン、
1-(7-{6-シクロプロピル-8-エトキシ-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-2-[(1-メチルピペリジン-4-イル)オキシ]キナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン、
1-(7-{6-シクロプロピル-8-(2,2-ジフルオロエトキシ)-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-2-[(1-メチルピペリジン-4-イル)オキシ]キナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン、
1-{7-[6-シクロプロピル-8-(2,2-ジフルオロエトキシ)-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-2-{[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ}キナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-2-イル}プロパ-2-エン-1-オン、
1-(7-{8-エトキシ-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-2-[(1-メチルピペリジン-4-イル)オキシ]-6-ビニルキナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン、及びこれらの塩。
本発明に包含される具体的化合物の例として、別の態様としては、以下の化合物が挙げられる。
1-(7-{8-(2,2-ジフルオロエトキシ)-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-2-[(1-メチルピペリジン-4-イル)オキシ]-6-ビニルキナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン、
1-(7-{6-シクロプロピル-8-エトキシ-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-2-[(1-メチルピペリジン-4-イル)オキシ]キナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン、
1-(7-{6-シクロプロピル-8-(2,2-ジフルオロエトキシ)-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-2-[(1-メチルピペリジン-4-イル)オキシ]キナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン、
1-{7-[6-シクロプロピル-8-(2,2-ジフルオロエトキシ)-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-2-{[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ}キナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-2-イル}プロパ-2-エン-1-オン、
1-(7-{8-エトキシ-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-2-[(1-メチルピペリジン-4-イル)オキシ]-6-ビニルキナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン、
(+)-1-(7-{8-エトキシ-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-2-[(1-メチルピペリジン-4-イル)オキシ]-6-ビニルキナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン、
1-{7-[6-シクロプロピル-2-{[1-(2-メトキシエチル)ピペリジン-4-イル]オキシ}-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)キナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-2-イル}プロパ-2-エン-1-オン、
1-{7-[6-シクロプロピル-2-{[1-(3-メトキシプロピル)ピペリジン-4-イル]オキシ}-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)キナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-2-イル}プロパ-2-エン-1-オン、及びこれらの塩。
さらに、本発明に包含される具体的化合物の例として、別の態様としては、以下の化合物が挙げられる。
(+)-1-(7-{8-エトキシ-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-2-[(1-メチルピペリジン-4-イル)オキシ]-6-ビニルキナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン、
(+)-1-{7-[6-シクロプロピル-2-{[1-(2-メトキシエチル)ピペリジン-4-イル]オキシ}-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)キナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-2-イル}プロパ-2-エン-1-オン、
(+)-1-{7-[2-{[1-(2-メトキシエチル)ピペリジン-4-イル]オキシ}-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-6-ビニルキナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-2-イル}プロパ-2-エン-1-オン、
(+)-1-{7-[2-{[1-(2-エトキシエチル)ピペリジン-4-イル]オキシ}-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-6-ビニルキナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-2-イル}プロパ-2-エン-1-オン、
(+)-1-{7-[6-シクロプロピル-2-{[1-(3-メトキシプロピル)ピペリジン-4-イル]オキシ}-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)キナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-2-イル}プロパ-2-エン-1-オン、
(+)-1-{7-[7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-2-{[1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)ピペリジン-4-イル]オキシ}-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-6-ビニルキナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-2-イル}プロパ-2-エン-1-オン、
(+)-1-{7-[2-{[1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)ピペリジン-4-イル]オキシ}-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-6-ビニルキナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-2-イル}プロパ-2-エン-1-オン、及びこれらの塩。
式(I)の化合物には、置換基の種類によって、互変異性体や幾何異性体が存在しうる。本明細書中、式(I)の化合物が異性体の一形態のみで記載されることがあるが、本発明は、それ以外の異性体も包含し、異性体の分離されたもの、あるいはそれらの混合物も包含する。
また、式(I)の化合物には、不斉炭素原子や軸不斉を有する場合があり、これに基づく光学異性体が存在しうる。本発明は、式(I)の化合物の光学異性体の分離されたもの、あるいはそれらの混合物も包含する。
さらに、本発明は、式(I)で示される化合物の製薬学的に許容されるプロドラッグも包含する。製薬学的に許容されるプロドラッグとは、加溶媒分解により又は生理学的条件下で、アミノ基、水酸基、カルボキシル基等に変換されうる基を有する化合物である。プロドラッグを形成する基としては、例えば、Prog. Med., 5, 2157-2161(1985)や、「医薬品の開発」(廣川書店、1990年)第7巻 分子設計163-198に記載の基が挙げられる。
また、式(I)の化合物の塩とは、式(I)の化合物の製薬学的に許容される塩であり、置換基の種類によって、酸付加塩又は塩基との塩を形成する場合がある。具体的には、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等の無機酸や、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、乳酸、リンゴ酸、マンデル酸、酒石酸、ジベンゾイル酒石酸、ジトルオイル酒石酸、クエン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸等の有機酸との酸付加塩、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、アルミニウム等の無機金属との塩、メチルアミン、エチルアミン、エタノールアミン等の有機塩基との塩、アセチルロイシン、リシン、オルニチン等の各種アミノ酸及びアミノ酸誘導体との塩やアンモニウム塩等が挙げられる。
さらに、本発明は、式(I)の化合物及びその塩の各種の水和物や溶媒和物、及び結晶多形の物質も包含する。また、本発明は、種々の放射性又は非放射性同位体でラベルされた化合物も包含する。
(製造法)
式(I)の化合物及びその塩は、その基本構造あるいは置換基の種類に基づく特徴を利用し、種々の公知の合成法を適用して製造することができる。その際、官能基の種類によっては、当該官能基を原料から中間体へ至る段階で適当な保護基(容易に当該官能基に転化可能な基)に置き換えておくことが製造技術上効果的な場合がある。このような保護基としては、例えば、ウッツ(P. G. M. Wuts)及びグリーン(T. W. Greene)著、「Greene's Protective Groups in Organic Synthesis(第5版、2014年)」に記載の保護基等を挙げることができ、これらの反応条件に応じて適宜選択して用いればよい。このような方法では、当該保護基を導入して反応を行なった後、必要に応じて保護基を除去することにより、所望の化合物を得ることができる。
また、式(I)の化合物のプロドラッグは、上記保護基と同様、原料から中間体へ至る段階で特定の基を導入、あるいは得られた式(I)の化合物を用いてさらに反応を行なうことで製造できる。反応は通常のエステル化、アミド化、脱水等、当業者に公知の方法を適用することにより行うことができる。
以下、式(I)の化合物の代表的な製造法を説明する。各製法は、当該説明に付した参考文献を参照して行うこともできる。なお、本発明の製造法は以下に示した例には限定されない。
本明細書において、以下の略号を用いることがある。
TEA:トリエチルアミン、DIPEA:N,N-ジイソプロピルエチルアミン、NMO:N-メチルモルホリン、DABCO:1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、THF:テトラヒドロフラン、DMF:N,N-ジメチルホルムアミド、DMSO:ジメチルスルホキシド。
Figure 0006587116
(式中PG1は保護基、PG2は保護基又は水素原子を示す。)
式(I)の化合物を代表する式(I)−1の化合物は、化合物(1)を脱保護反応に付し、化合物(2)を得た後、アシル化反応に付すことにより得ることができる。ここで保護基の例には、tert-ブトキシカルボニル基、ベンジル基、ベンジルオキシカルボニル基、(トリメチルシリル)エトキシメチル基、トリフルオロアセチル基、アリル基、テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル基等が挙げられる。
脱保護反応は、グリーン(Greene)及びウッツ(Wuts)著、「Protective Groups in Organic Synthesis」、第5版、John Wiley & Sons Inc、2014年を参照して実施することができる。
アシル化反応は、前工程にて得られた化合物(2)とアシル化試薬とを等量若しくは一方を過剰量用い、これらの混合物を、反応に不活性な溶媒中、塩基の存在下、冷却下から加熱下、好ましくは-20℃から80℃で、通常0.1時間〜1日間撹拌する。ここで用いられる溶媒の例としては、特に限定されないが、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、THF、1,4-ジオキサン、1,2-ジメトキシエタン等のエーテル類、DMF、DMSO、酢酸エチル、アセトニトリル、水及びこれらの混合物が挙げられる。また、ここで用いられる塩基の例としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩基又はTEA、DIPEA、NMO等の有機塩基が挙げられる。また、アシル化試薬の例としては、酸ハロゲン化合物又は酸無水物が挙げられる。酸ハロゲン化合物としては、塩化アクリロイル、塩化 3-クロロプロパノイル等が挙げられる。また、化合物(2)とカルボン酸とを等量若しくは一方を過剰量用い、これらの混合物を縮合剤の存在下、反応させる方法も用いることができる。縮合剤の例としては、特に限定されないが、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド、ジシクロヘキシルカルボジイミド、1,1'-カルボニルジイミダゾール、ジフェニルリン酸アジド、オキシ塩化リン等が挙げられる。
なお、脱保護反応によって得られたアミン体である化合物(2)を一旦単離した後に本反応を行っても良い。
また、過剰に反応したアシル化試薬を、炭酸ナトリウム水溶液等の無機塩基の存在下、除去することが必要な場合がある。
また、式(I)−1の化合物を得るために、塩化 3-クロロプロパノイル等によるアシル化反応により得られた化合物を、反応に不活性な溶媒中、塩基の存在下、脱離反応に付すことが必要な場合がある。ここで用いられる溶媒の例としては、特に限定されないが、イソプロピルアルコール等のアルコール類、水及びこれらの混合物が挙げられる。また塩基の例としては、水酸化ナトリウム等の無機塩基が挙げられる。
また、式(I)−1の化合物は軸不斉を有する場合があり、光学異性体の混合物として得られるが、通常の分割操作、例えば超臨界流体キラルカラムクロマトグラフィーを用いた光学分割を行うことによりそれぞれの光学異性体を単離することができる。
〔文献〕
J. Med. Chem. 43, 2591-2600, 2000
(原料合成1)
Figure 0006587116
(式中Aはボロン酸、ボロン酸エステル又はトリフルオロホウ酸塩を示す。またX+は金属陽イオンを示し、例えばNa+、K+、Cs+が挙げられる。)
本製法は原料化合物(1)を製造する第一の方法である。
(第一工程)
本工程は化合物(3)と化合物(4)とのイプソ置換反応により化合物(5)を製造する方法である。
本反応は、化合物(3)と化合物(4)とを等量若しくは一方を過剰量用い、これらの混合物を、反応に不活性な溶媒中、又は無溶媒下、冷却下から加熱還流下、好ましくは0℃から80℃において、通常0.1時間〜5日間撹拌する。ここで用いられる溶媒の例としては、特に限定はされないが、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、THF、1,4-ジオキサン、1,2-ジメトキシエタン等のエーテル類、DMF、DMSO、酢酸エチル、アセトニトリル及びこれらの混合物が挙げられる。TEA、DIPEA、NMO、DABCO等の有機塩基、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム等の無機塩基の存在下で反応を行うことが、反応を円滑に進行させる上で有利な場合がある。
(第二工程)
本工程は化合物(5)と化合物(6)とのイプソ置換反応により化合物(7)を製造する方法である。
反応条件は原料合成1の第一工程と同様である。
(第三工程)
本工程は化合物(7)と化合物(8)とのイプソ置換反応により化合物(9)を製造する方法である。
反応条件は原料合成1の第一工程と同様である。
本反応で用いる化合物(8)は、対応するアルコール体を、反応に不活性な溶媒中、塩基の存在下、冷却下から室温下、通常0.1時間〜1時間撹拌して調製する場合がある。ここで用いられる溶媒の例としては、特に限定はされないが、ジエチルエーテル、THF、1,4-ジオキサン、1,2-ジメトキシエタン等のエーテル類、DMF、DMSO及びこれらの混合物が挙げられる。また、ここで用いられる塩基の例としては、水素化ナトリウム、炭酸セシウム等の無機塩基、又はカリウムtert-ブトキシド等の有機塩基が挙げられる。
(第四工程)
本工程は化合物(9)と化合物(10)との鈴木カップリング反応により化合物(11)を製造する方法である。
本反応は、化合物(9)と化合物(10)とを等量若しくは一方を過剰量用い、これらの混合物を、反応に不活性な溶媒中、塩基及びパラジウム触媒の存在下、室温から加熱還流下、通常0.1時間〜5日間撹拌する。ここで用いられる溶媒の例としては、特に限定はされないが、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、THF、1,4-ジオキサン、1,2-ジメトキシエタン等のエーテル類、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール等のアルコール類、DMF、DMSO、アセトニトリル、1,3-ジメチルイミダゾリジン-2-オン、水及びこれらの混合物が挙げられる。塩基としては、リン酸三カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム等の無機塩基が挙げられる。パラジウム触媒としては、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド ジクロロメタン付加物、(1E,4E)-1,5-ジフェニルペンタ-1,4-ジエン-3-オン/パラジウム(3:2)等が挙げられる。ジシクロヘキシル(2',6'-ジメトキシビフェニル-2-イル)ホスフィン等の配位子の存在下で反応を行うことが、反応を円滑に進行させる上で有利な場合がある。また、混合物をマイクロ波照射により加熱することが、反応を円滑に進行させる上で有利な場合がある。
〔文献〕
J. Am. Chem. Soc. 127, 4685-4696, 2005
(第五工程)
本工程は化合物(11)と化合物(12)との鈴木カップリング反応により化合物(1)を製造する方法である。
反応条件は原料合成1の第四工程と同様である。
(原料合成2)
Figure 0006587116
本製法は原料化合物(1)を製造する第二の方法である。
(第一工程)
本工程は化合物(13)をヨウ素化反応に付し、化合物(14)を製造する方法である。
本反応は、化合物(13)とヨウ素化試薬とを等量若しくは一方を過剰量用い、これらの混合物を、反応に不活性な溶媒中、室温から加熱還流下、通常0.1時間〜5日間撹拌する。ここで用いられる溶媒の例としては、特に限定はされないが、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類、ジエチルエーテル、THF、1,4-ジオキサン、1,2-ジメトキシエタン等のエーテル類、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール等のアルコール類、DMF、DMSO及びこれらの混合物が挙げられる。また、ヨウ素化試薬としては、N-ヨードコハク酸イミド等が好ましい。
〔文献〕
J. Med. Chem. 58, 3548-3571, 2015
(第二工程)
本工程は化合物(14)と尿素との環化反応を行った後に、得られた環化体を、クロロ化反応に付し、化合物(15)を製造する方法である。
本反応は、化合物(14)と尿素とを等量若しくは一方を過剰量用い、これらの混合物を、反応に不活性な溶媒中、又は無溶媒下、室温から加熱還流下、通常0.1時間〜1日間撹拌し、さらに得られた環化体とクロロ化試薬とを等量若しくは一方を過剰量用い、これらの混合物を、反応に不活性な溶媒中、又は無溶媒下、室温から加熱還流下、通常0.1時間〜1日間撹拌する。ここで用いられる溶媒の例としては、特に限定はされないが、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、THF、1,4-ジオキサン、1,2-ジメトキシエタン等のエーテル類、DMF、DMSO及びこれらの混合物が挙げられる。また、クロロ化試薬としては、オキシ塩化リン、塩化チオニル等が好ましい。DIPEA等の有機塩基の存在下で反応を行うことが、反応を円滑に進行させる上で有利な場合がある。
また本工程の中間体である環化体は、反応に不活性な溶媒中、縮合剤の存在下、化合物(14)とアンモニア水との縮合反応を行った後、得られたアミド体を反応に不活性な溶媒中、塩基の存在下、1,1'-カルボニルジイミダゾールと反応させることによっても得ることができる。ここで用いられる溶媒の例としては、特に限定はされないが、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、THF、1,4-ジオキサン、1,2-ジメトキシエタン等のエーテル類、DMF、DMSO及びこれらの混合物が挙げられる。また縮合剤としては、1H-ベンゾトリアゾール-1-オール及び1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド等が好ましい。また、塩基としては、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム等の無機塩基、又はTEA、DIPEA、NMO等の有機塩基が挙げられる。
なお、中間体であるアミド体及び環化体を、それぞれ一旦単離した後に次の反応を行うことが、反応を円滑に進行させる上で有利な場合がある。
〔文献〕
J. Med. Chem. 58, 3548-3571, 2015
(第三工程)
本工程は化合物(15)と化合物(4)とのイプソ置換反応により化合物(16)を製造する方法である。
反応条件は原料合成1の第一工程と同様である。
(第四工程)
本工程は化合物(16)と化合物(6)とのイプソ置換反応により化合物(17)を製造する方法である。
反応条件は原料合成1の第二工程と同様である。
(第五工程)
本工程は化合物(17)と化合物(8)とのイプソ置換反応により化合物(18)を製造する方法である。
反応条件は原料合成1の第三工程と同様である。
(第六工程)
本工程は化合物(18)と化合物(12)との鈴木カップリング反応により化合物(19)を製造する方法である。
反応条件は原料合成1の第五工程と同様である。
(第七工程)
本工程は化合物(19)と化合物(10)との鈴木カップリング反応により化合物(1)を製造する方法である。
反応条件は原料合成1の第四工程と同様である。
(原料合成3)
Figure 0006587116
(式中PG3は保護基、Lは脱離基を示す)
本製法は原料化合物(1)を製造する第三の方法である。
(第一工程)
本工程は化合物(16)と化合物(20)とのイプソ置換反応により化合物(21)を製造する方法である。
反応条件は原料合成1の第二工程と同様である。
(第二工程)
本工程は化合物(21)と化合物(8)とのイプソ置換反応により化合物(22)を製造する方法である。
反応条件は原料合成1の第三工程と同様である。
(第三工程)
本工程は化合物(22)と化合物(12)との鈴木カップリング反応により化合物(23)を製造する方法である。
反応条件は原料合成1の第五工程と同様である。
(第四工程)
本工程は化合物(23)と化合物(10)との鈴木カップリング反応により化合物(24)を製造する方法である。
反応条件は原料合成1の第四工程と同様である。
(第五工程)
本工程は化合物(24)のPG3で表される保護基を選択的に脱保護反応に付すことにより、化合物(25)を製造する方法である。ここでPG3の例としては、2-(トリメチルシリル)エトキシカルボニル基、tert-ブトキシカルボニル基、ベンジル基、ベンジルオキシカルボニル基、(トリメチルシリル)エトキシメチル基、トリフルオロアセチル基、アリル基等が挙げられる。脱保護反応は、グリーン(Greene)及びウッツ(Wuts)著、「Protective Groups in Organic Synthesis」、第5版、John Wiley & Sons Inc、2014年を参照して実施することができる。
(第六工程)
本工程は化合物(25)と化合物(26)との反応により化合物(1)を製造する方法である。ここで、脱離基の例としては、ハロゲン、メタンスルホニルオキシ、p-トルエンスルホニルオキシ基等が挙げられる。化合物(26)の代わりに2,2-ジメチルオキシラン等のエポキシド化合物を反応させることによっても、所望の化合物(1)を得ることができる。
本反応は、化合物(25)と化合物(26)とを等量若しくは一方を過剰量用い、これらの混合物を、反応に不活性な溶媒中、又は無溶媒下、冷却下から加熱還流下、好ましくは0℃から120℃において、通常0.1時間〜5日間撹拌する。ここで用いられる溶媒の例としては、特に限定はされないが、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、THF、1,4-ジオキサン、1,2-ジメトキシエタン等のエーテル類、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール等のアルコール類、DMF、DMSO、酢酸エチル、アセトニトリル、水及びこれらの混合物が挙げられる。TEA、DIPEA若しくはNMO等の有機塩基、又は炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム若しくは水酸化カリウム等の無機塩基の存在下で反応を行うのが、反応を円滑に進行させる上で有利な場合がある。また、混合物をマイクロ波照射により加熱することが、反応を円滑に進行させる上で有利な場合がある。
式(I)の化合物は、遊離化合物、その塩、水和物、溶媒和物、あるいは結晶多形の物質として単離され、精製される。式(I)の化合物の塩は、常法の造塩反応に付すことにより製造することもできる。
単離、精製は、抽出、分別結晶化、各種分画クロマトグラフィー等、通常の化学操作を適用して行なわれる。
各種の異性体は、適当な原料化合物を選択することにより製造でき、あるいは異性体間の物理化学的性質の差を利用して分離することができる。例えば、光学異性体は、ラセミ体の一般的な光学分割法(例えば、光学活性な塩基又は酸とのジアステレオマー塩に導く分別結晶化や、キラルカラム等を用いたクロマトグラフィー等)により得られ、また、適当な光学活性な原料化合物から製造することもできる。
式(I)の化合物の薬理活性は、以下の試験により確認した。
試験例1 KRAS G12C/SOS/c-Raf複合体形成阻害作用の評価
ヒトリコンビナントKRAS G12C、SOSおよびc-Rafタンパク質を用いてこれらタンパク質の複合体形成に対する被験化合物の阻害作用を時間分解蛍光-蛍光共鳴エネルギー転移(TR-FRET)法にて検討した。
384ウェルプレート(Corning社)へ、assay buffer(50mM HEPES, 150mM NaCl, 5mM MgCl2, 0.05% Tween 20, pH7.4)に溶解したビオチン化AviTag -KRAS G12C(アミノ酸領域1-185, GDP)(2.5μL; 400nM)と被験化合物を4,000nMから4nMまで2.5μLの液量で添加した。これにSon of Sevenless(SOS)(アミノ酸領域564-1049, 2.5μL; 1.3μM)、GTP(Sigma-Aldrich社)を含むc-Raf(アミノ酸領域51-131)GST(2.5μL; それぞれ4μMおよび130nM)を加え1時間室温にて静置した。その後LANCE Ulight-anti-GST(120nM、PerkinElmer社)およびLANCE Eu-W1024 labeled Streptoavidin(100ng/mL、PerkinElmer社)の混合液(10μL)を加え、EnVision 2103 Multilabel Reader(PerkinElmer社)を用いて励起波長337nmの条件で、620nm及び665nmにおける蛍光強度を測定した。参照波長620nmによる蛍光強度で値を標準化した後、溶媒処理でのシグナル値を0%阻害、GTP無添加でのシグナル値を100%阻害とし、50%阻害濃度(IC50)をSigmoid-Emaxモデル非線形回帰分析にて算出した。いくつかの式(I)の被験化合物の結果を表1に示す。なお、表中、Exは後記の実施例番号を示す。また、表中、Compound Cは国際公開第WO 2016/164675号に記載の実施例I-59の被験化合物を示し、参考例1及び参考例2の構造は、後記の表168に示す(以下同様)。
Figure 0006587116
試験例2 ヒトKRAS G12C変異陽性非小細胞肺癌株NCI-H1373に対するERKリン酸化阻害作用の評価
KRASシグナルの下流にあるERKの202番目のスレオニン(Thr202)および204番目のチロシン(Tyr204)のリン酸化をCell ELISAにより測定することで、被験化合物によるERKリン酸化阻害作用を評価した。
NCI-H1373細胞(ATCC, CRL-5866)を1ウェルあたり2x104細胞となるように、36μL/ウェルずつ384ウェルプレート(Greiner bio-one社)に播種した。細胞培養条件は、10% 牛胎児血清(GE Life Sciences社)を含むRPMI1640培地(Sigma-Aldrich社)を用いて、5%CO2存在下37℃で行った。
翌日、被験化合物(終濃度1,000nMから0.3nMの範囲で6点)、陽性対照として終濃度1μMのトラメチニブ(グラクソ・スミスクライン社;MEK阻害剤)、及び陰性対照として被験化合物の溶媒であるDMSOを新鮮な培地で100倍希釈し、4μLずつ各ウェルに添加後、2時間培養した。培養後速やかに、各ウェルに30%グリオキサール液(Wako社;40%グリオキサールをPhosphate Buffered Saline(PBS;Wako社)で希釈)を30μL添加し、1時間室温で静置することで細胞を固定した。その後、プレートを遠心(110xg, 7秒間、以下特記しない限り遠心は同条件で行った)することで上清を除き、0.1% Triton X-100(Amersham Biosciences社)含有PBSを20μLずつ各ウェルに添加した。10分間室温静置後、遠心により上清を除き、さらに同じ操作を繰り返した。次に、0.5% SDS(Invitrogen社)含有PBSを20μLずつ各ウェルに添加し、室温で30分間静置後、遠心することで上清を除去した。続いて、ブロッキング溶液(ODYSSEY Blocking Buffer;LI-COR Biosciences社)を20μLずつ各ウェルに添加して1時間室温で静置した。遠心により上清を除き、1次抗体としてERK(Thr202/Tyr204)のリン酸化抗体(Cell Signaling Technology社)を原液に対して1/2,500量となるように希釈したブロッキング溶液を10μLずつ各ウェルに添加して、4℃にて一晩静置した。
翌日、プレートを遠心して反応液を除き、0.05% Tween-20含有PBS(Thermo Scientific社;20x PBS Tween-20をイオン交換水で20倍希釈して使用)を20μLずつ各ウェルに添加し、遠心により上清を除去することで各ウェルを洗浄した。洗浄は計3回行った。洗浄後、2次抗体としてIRDye 800CW Goat anti-Rabbit IgG(LI-COR Biosciences社)を原液に対して1/1,000量となるように希釈したブロッキング溶液を10μLずつ各ウェルに添加して、1時間室温で静置した。プレートを遠心することにより反応液を除き、0.05% Tween-20含有PBSで1次抗体反応後と同様にして、各ウェルを3回洗浄した。3回目の洗浄後の遠心は、171xg, 17秒間行った。洗浄液を除いた後に、そのままプレートを室温で3時間以上風乾させ、Aerius(LI-COR Biosciences社)にて800nmの蛍光シグナルを測定した。
DMSO添加時のシグナル値を0%阻害、1μMのトラメチニブ添加時のシグナル値を100%阻害とし、50%阻害値(IC50)をSigmoid-Emaxモデル非線形回帰分析にて算出した。いくつかの式(I)の被験化合物の結果を表2に示す。
Figure 0006587116
試験例3 ヒトKRAS G12C変異陽性非小細胞肺癌株NCI-H1373に対する足場非依存的細胞増殖阻害作用の評価
スフェロイド3次元培養により、被験化合物による足場非依存的な細胞増殖阻害作用を評価した。
NCI-H1373細胞を1ウェルあたり5x102細胞となるように、36μL/ウェルずつ細胞低吸着U底384ウェルプレート(Prime Surface:住友ベークライト社)に播種した。細胞培養は、試験例2と同じ条件で行った。
翌日、被験化合物(終濃度1,000nMから0.3nMの範囲で6点)、及び陰性対照として被験化合物の溶媒であるDMSOを新鮮な培地で100倍希釈し、4μLずつ各ウェルに添加した。6日間、5%CO2存在下37℃で培養した後、CellTiter GloまたはCellTiter Glo 2.0(Promega社)を20μLずつ各ウェルに添加した。常温にて1時間プレートミキサー(FINEPCR社)を用いて撹拌した後、ARVO X3(PerkinElmer社)にて発光シグナルを測定した。
DMSO処理におけるシグナル値を0%阻害、細胞非存在下培地のみにおけるシグナル値を100%阻害とし、50%阻害値(IC50)をSigmoid-Emaxモデル非線形回帰分析にて算出した。いくつかの式(I)の被験化合物の結果を表3に示す。
Figure 0006587116
試験例4 腫瘍内pERK阻害作用の評価
被験化合物投与後の腫瘍サンプル中のERKのリン酸化量を、pERK測定キット(Advanced ERK phospho-T202/Y204 kit, Cisbio社)を用いてTR-FRET法にて検討した。
NCI-H1373細胞 2.0-5.0x106個をPBSに等量のマトリゲル(ベクトン・ディッキンソン社)を添加した溶液を用いて調製し、4-5週齡の雄性ヌードマウス(CAnN.Cg-Foxn1nu/CrlCrlj (nu/nu), 日本チャールス・リバー社)皮下に100μLの容量で注射して植え付け、15-26日後に試験に用いた。試験は溶媒群および被験化合物投与群各3匹で行い、被験化合物を表4に記載した投与量となるように溶媒を用いて調製した。被験化合物は皮下または経口投与し、皮下投与には等モル塩酸を添加した生理食塩水を溶媒として用い、経口投与には6% 2-ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン(Sigma-Aldrich社)を溶媒として用いた。投与6時間後にイソフルラン麻酔下で頸椎脱臼したマウスより腫瘍を摘出し、一部を2mLエッペンチューブに入れ、液体窒素を用いて凍結した。腫瘍サンプルはpERK測定試験に供するまで、-80℃のディープフリーザー内で保存した。
腫瘍サンプルに、lysis buffer1(Phospho lysis buffer [Cisbio社], Complete EDTA free [Roche社], Phosphatase inhibitor cocktail2 [Sigma-Aldrich社])500μLとビーズ1個(YTZボール 5mm [ニッカトー社])を添加し、Tissue Lyser II(QIAGEN社)を用いて破砕(frequency 25/s, 3分間)した。全量を新しいチューブに移し、微量高速冷却遠心機を用いて遠心(20,400xg, 10分間, 4℃)し、上清である腫瘍lysateを得た。蛋白定量キット(Pierce 660 nm Protein Assay Kit [Thermo Fisher社])を用いて腫瘍lysateの蛋白定量を行い、各サンプルを最終0.5μg/μLの濃度になるようにlysis buffer 2(Phospho lysis buffer [Cisbio社], Blocking Agent [pERK測定キット付属])を用いて希釈した。
p-ERK1/2 Cryptate抗体及びp-ERK1/2 d2抗体(pERK測定キットに付属)をそれぞれdetection buffer(pERK測定キットに付属)で20倍希釈し、これら2種の抗体の混合溶液を作製した。抗体の混合溶液を384ウェルプレートに4μL/ウェルの液量で添加した。更に、0.5μg/μLに希釈した腫瘍lysateを16μL/ウェルの液量で添加した。約17時間、湿箱内にて室温で静置した後、EnVision 2103 Multilabel Reader(PerkinElmer社)を用いて、励起波長337nmの条件で、620nm及び665nmにおける蛍光強度を測定した。参照波長620nmによる蛍光強度で値を標準化した後、vehicle投与群のカウントを0%阻害、lysate添加無しのカウントを100%阻害とし、被験化合物投与サンプルの阻害値を%阻害率で算出した。いくつかの式(I)の被験化合物の結果を表4に示す。
Figure 0006587116
試験例5 ヒトKRAS G12C変異陽性非小細胞肺癌株NCI-H1373担癌マウスにおける抗腫瘍作用の評価
NCI-H1373細胞をPBSで懸濁し、等量のマトリゲル(ベクトン・ディッキンソン社)を加えて3.0x107個/mLに調製した細胞懸濁液を4-5週齡の雄性ヌードマウス(CAnN.Cg-Foxn1nu/CrlCrlj (nu/nu), 日本チャールス・リバー社)皮下に100μLの容量で植え付けた。植え付け約2週間後、各群間の腫瘍体積および体重がほぼ同等となるよう群分けを行い、翌日より被験化合物の投与を開始した。試験は溶媒群および被験化合物投与群各5匹で行い、溶媒群には6% 2-ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン(Sigma-Aldrich社)水溶液を、被験化合物投与群には6% 2-ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン水溶液に被験化合物(10または40 mg/kg)を混合して経口投与した。投与は13または14日間1日1回行い、腫瘍径および体重を1週間に2回測定した。腫瘍体積の算出には以下の式を用いた。
[腫瘍体積(mm3)] = [腫瘍の長径(mm)] x [腫瘍の短径(mm)]2 x 0.5
被験化合物による腫瘍増殖阻害率(%)は、投与開始前日の被験化合物投与群の腫瘍体積を100%阻害、投与終了日の溶媒群の腫瘍体積を0%阻害として算出した。また、被験化合物投与群の腫瘍体積が投与開始前日の腫瘍体積を下回った場合、投与開始前日の腫瘍体積を0%退縮、腫瘍体積0を100%退縮として、被験化合物の腫瘍退縮率(%)を算出した。いくつかの式(I)の被験化合物の結果を表5に示す。
Figure 0006587116
上記試験の結果、いくつかの式(I)の化合物においてG12C変異KRAS阻害作用が確認された。従って、式(I)の化合物は、肺癌、KRAS G12C変異陽性肺癌の治療等に使用できる。
式(I)の化合物又はその塩の1種又は2種以上を有効成分として含有する医薬組成物は、当分野において通常用いられている賦形剤、即ち、薬剤用賦形剤や薬剤用担体等を用いて、通常使用されている方法によって調製することができる。
投与は錠剤、丸剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、液剤等による経口投与、又は、関節内、静脈内、筋肉内等の注射剤、坐剤、点眼剤、眼軟膏、経皮用液剤、軟膏剤、経皮用貼付剤、経粘膜液剤、経粘膜貼付剤、吸入剤等による非経口投与のいずれの形態であってもよい。
経口投与のための固体組成物としては、錠剤、散剤、顆粒剤等が用いられる。このような固体組成物においては、1種又は2種以上の有効成分を、少なくとも1種の不活性な賦形剤と混合される。組成物は、常法に従って、不活性な添加剤、例えば滑沢剤や崩壊剤、安定化剤、溶解補助剤を含有していてもよい。錠剤又は丸剤は必要により糖衣又は胃溶性若しくは腸溶性物質のフィルムで被膜してもよい。
経口投与のための液体組成物は、薬剤的に許容される乳濁剤、溶液剤、懸濁剤、シロップ剤又はエリキシル剤等を含み、一般的に用いられる不活性な希釈剤、例えば精製水又はエタノールを含む。当該液体組成物は不活性な希釈剤以外に可溶化剤、湿潤剤、懸濁剤のような補助剤、甘味剤、風味剤、芳香剤、防腐剤を含有していてもよい。
非経口投与のための注射剤は、無菌の水性又は非水性の溶液剤、懸濁剤又は乳濁剤を含有する。水性の溶剤としては、例えば注射用蒸留水又は生理食塩液が含まれる。非水性の溶剤としては、例えばエタノールのようなアルコール類がある。このような組成物は、さらに等張化剤、防腐剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤、安定化剤、又は溶解補助剤を含んでもよい。これらは例えばバクテリア保留フィルターを通す濾過、殺菌剤の配合又は照射によって無菌化される。また、これらは無菌の固体組成物を製造し、使用前に無菌水又は無菌の注射用溶媒に溶解又は懸濁して使用することもできる。
吸入剤や経鼻剤等の経粘膜剤は固体、液体又は半固体状のものが用いられ、従来公知の方法に従って製造することができる。例えば公知の賦形剤や、更に、pH調整剤、防腐剤、界面活性剤、滑沢剤、安定剤や増粘剤等が適宜添加されていてもよい。投与は、適当な吸入又は吹送のためのデバイスを使用することができる。例えば、計量投与吸入デバイス等の公知のデバイスや噴霧器を使用して、化合物を単独で又は処方された混合物の粉末として、若しくは医薬的に許容し得る担体と組み合わせて溶液又は懸濁液として投与することができる。乾燥粉末吸入器等は、単回又は多数回の投与用のものであってもよく、乾燥粉末又は粉末含有カプセルを利用することができる。あるいは、適当な駆出剤、例えば、クロロフルオロアルカン又は二酸化炭素等の好適な気体を使用した加圧エアゾールスプレー等の形態であってもよい。
通常経口投与の場合、1日の投与量は、体重当たり約0.001〜100 mg/kg、好ましくは0.1〜30 mg/kg、更に好ましくは0.1〜10 mg/kgが適当であり、これを1回であるいは2回〜4回に分けて投与する。静脈内投与される場合は、1日の投与量は、体重当たり約0.0001〜10 mg/kgが適当で、1日1回〜複数回に分けて投与する。また、経粘膜剤としては、体重当たり約0.001〜100 mg/kgを1日1回〜複数回に分けて投与する。投与量は症状、年令、性別等を考慮して個々の場合に応じて適宜決定される。
投与経路、剤形、投与部位、賦形剤や添加剤の種類によって異なるが、本発明の医薬組成物は0.01〜100重量%、ある態様としては0.01〜50重量%の有効成分である1種又はそれ以上の式(I)の化合物又はその塩を含有する。
式(I)の化合物は、前述の式(I)の化合物が有効性を示すと考えられる疾患の種々の治療剤又は予防剤と併用することができる。当該併用は、同時投与、或いは別個に連続して、若しくは所望の時間間隔をおいて投与してもよい。同時投与製剤は、配合剤であっても別個に製剤化されていてもよい。
以下、実施例に基づき、式(I)の化合物の製造法をさらに詳細に説明する。なお、本発明は、下記実施例に記載の化合物に限定されるものではない。また、原料化合物の製法を製造例にそれぞれ示す。また、式(I)の化合物の製造法は、以下に示される具体的実施例の製造法のみに限定されるものではなく、式(I)の化合物はこれらの製造法の組み合わせ、あるいは当業者に自明である方法によっても製造されうる。
なお、本明細書において、化合物の命名にACD/Name(登録商標、Advanced Chemistry Development, Inc.)等の命名ソフトを使用している場合がある。
また、便宜上、濃度mol/LをMとして表す。例えば、1M水酸化ナトリウム水溶液は1 mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液であることを意味する。
製造例1
2-アミノ-4-ブロモ-3-フルオロ安息香酸(4.0 g)、N-ヨードコハク酸イミド(4.0 g)、N,N-ジメチルホルムアミド(以下、DMFと略記する)(40 mL)の混合物を、アルゴン気流下、50℃にて2時間撹拌した。反応混合物に、50℃にてN-ヨードコハク酸イミド(1.5 g)を加え、同温にて1.5時間撹拌した。反応混合物に、50℃にてN-ヨードコハク酸イミド(1.5 g)を加え、同温にて終夜撹拌した。反応混合物を室温まで放冷した後、水を加え、室温にて5時間撹拌した。析出した固体を濾取し、室温にて通風乾燥した。得られた固体を水に懸濁し、室温にて1時間撹拌した。固体を濾取し、水にて洗浄した後、減圧下、50℃にて乾燥し、2-アミノ-4-ブロモ-3-フルオロ-5-ヨード安息香酸(5.6 g)を固体として得た。
製造例2
2-アミノ-4-ブロモ-3-フルオロ-5-ヨード安息香酸(5.6 g)、尿素(4.7 g)の混合物を、200℃にて3時間撹拌した。反応混合物を室温まで放冷した後、水を加え、室温にて15分間撹拌した。固体を濾取し、水にて洗浄した後、減圧下、50℃にて乾燥した。得られた固体をすりつぶして粉末とした後、オキシ塩化リン(80 mL)と混合して氷冷し、窒素気流下、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(以下、DIPEAと略記する)(8.0 mL)を滴下にて加えた。反応混合物を150℃にて2.5時間撹拌した。反応混合物を室温まで放冷した後、減圧下、濃縮し、得られた残渣に酢酸エチルを加えた。反応混合物を氷水に注ぎ入れた後、不溶物を濾別し、濾液を酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄した後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥し、減圧下、溶液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)にて精製し、7-ブロモ-2,4-ジクロロ-8-フルオロ-6-ヨードキナゾリン(3.6 g)を固体として得た。
製造例3
7-ブロモ-2,4-ジクロロ-8-フルオロ-6-ヨードキナゾリン(3.6 g)、1,4-ジオキサン(35 mL)の混合物を氷冷した後、窒素気流下、DIPEA(8.0 mL)、2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(2.0 g)を加え、室温にて1.5時間撹拌した。反応混合物に水を加え、クロロホルムにて抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥した後、減圧下、溶液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/酢酸エチル)にて精製し、7-(7-ブロモ-2-クロロ-8-フルオロ-6-ヨードキナゾリン-4-イル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(4.6 g)を固体として得た。
製造例4
7-(7-ブロモ-2-クロロ-8-フルオロ-6-ヨードキナゾリン-4-イル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(6.0 g)、DMF(60 mL)、テトラヒドロフラン(以下、THFと略記する)(60 mL)の混合物に、アルゴン雰囲気下、1-メチルピペリジン-4-オール(3.5 mL)、炭酸セシウム(9.6 g)、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(以下、DABCOと略記する)(220 mg)を加え、室温にて14時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄した後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧下、溶液を濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール/28%アンモニア水)にて精製し、7-{7-ブロモ-8-フルオロ-6-ヨード-2-[(1-メチルピペリジン-4-イル)オキシ]キナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(6.3 g)を得た。
製造例5
2,2-ジフルオロエタノール(0.37 mL)、DMF(20 mL)の混合物を氷冷した後、アルゴン雰囲気下、水素化ナトリウム(55%、流動パラフィン分散体、250 mg)を加え、同温にて5分間撹拌した後、室温にて20分間撹拌した(混合物A)。7-{7-ブロモ-8-フルオロ-6-ヨード-2-[(1-メチルピペリジン-4-イル)オキシ]キナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(2.0 g)、THF(40 mL)の混合物を氷冷した後、混合物Aを滴下にて加え、同温にて1時間撹拌した後、室温にて2時間撹拌した。アルゴン雰囲気下、2,2-ジフルオロエタノール(92 μL)、DMF(5 mL)の混合物を氷冷した後、水素化ナトリウム(55%、流動パラフィン分散体、63 mg)を加え、同温にて5分間撹拌した後、室温にて20分間撹拌した(混合物B)。反応混合物を氷冷した後、混合物Bを加え、室温にて3時間撹拌した。反応混合物に水、飽和塩化ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄した後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。減圧下、溶液を濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩基性シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル)にて精製し、7-{7-ブロモ-8-(2,2-ジフルオロエトキシ)-6-ヨード-2-[(1-メチルピペリジン-4-イル)オキシ]キナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(2.0 g)を得た。
製造例6
7-{7-ブロモ-8-(2,2-ジフルオロエトキシ)-6-ヨード-2-[(1-メチルピペリジン-4-イル)オキシ]キナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(2.0 g)、4,4,5,5-テトラメチル-2-ビニル-1,3,2-ジオキサボロラン(0.88 mL)、1,4-ジオキサン(40 mL)、水(4.0 mL)の混合物に炭酸カリウム(1.1 g)、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド ジクロロメタン付加物(以下、PdCl2(dppf)・CH2Cl2と略記する)(210 mg)を加え、80℃にて1時間撹拌した。反応混合物を室温まで放冷した後、酢酸エチル、飽和塩化ナトリウム水溶液を加えた。不溶物を濾別した後、濾液を酢酸エチルにて抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。減圧下、溶液を濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩基性シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル)にて精製した。得られた精製物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール/28%アンモニア水)にて精製した。得られた精製物に酢酸エチル、ヘキサンを加えた後、減圧下、溶媒を留去し、7-{7-ブロモ-8-(2,2-ジフルオロエトキシ)-2-[(1-メチルピペリジン-4-イル)オキシ]-6-ビニルキナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(1.4 g)を得た。
製造例7
7-{7-ブロモ-8-(2,2-ジフルオロエトキシ)-2-[(1-メチルピペリジン-4-イル)オキシ]-6-ビニルキナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(1.4 g)、(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)ボロン酸(760 mg)、1,4-ジオキサン(17 mL)、水(1.7 mL)の混合物をアルゴンにてバブリングした後、リン酸三カリウム(2.3 g)、ジシクロヘキシル(2',6'-ジメトキシビフェニル-2-イル)ホスフィン(以下、SPhosと略記する)(270 mg)、(1E,4E)-1,5-ジフェニルペンタ-1,4-ジエン-3-オン/パラジウム(3:2)(以下、Pd2(dba)3と略記する)(400 mg)を加え、マイクロ波照射下、120℃にて1時間撹拌した。反応混合物に酢酸エチルを加え、飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥した後、減圧下、溶液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩基性シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル)にて精製した。得られた精製物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール/28%アンモニア水)にて精製し、7-{8-(2,2-ジフルオロエトキシ)-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-2-[(1-メチルピペリジン-4-イル)オキシ]-6-ビニルキナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(290 mg)を得た。
製造例8
7-{7-ブロモ-8-フルオロ-6-ヨード-2-[(1-メチルピペリジン-4-イル)オキシ]キナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(3.3 g)、THF(65 mL)の混合物にナトリウムエトキシド(390 mg)を加え、40℃にて終夜撹拌した。反応混合物にナトリウムエトキシド(390 mg)を加え、40℃にて終夜撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄した後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。減圧下、溶液を濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩基性シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル)にて精製し、7-{7-ブロモ-8-エトキシ-6-ヨード-2-[(1-メチルピペリジン-4-イル)オキシ]キナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(1.3 g)を固体として得た。
製造例9
7-{7-ブロモ-8-エトキシ-6-ヨード-2-[(1-メチルピペリジン-4-イル)オキシ]キナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(1.3 g)、1,4-ジオキサン(25 mL)、水(5.0 mL)、シクロプロピルボロン酸(160 mg)、リン酸三カリウム(1.4 g)、PdCl2(dppf)・CH2Cl2(150 mg)の混合物を、アルゴン雰囲気下、100℃にて終夜撹拌した。反応混合物を室温まで放冷した後、水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄した後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧下、溶液を濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩基性シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル)にて精製し、7-{7-ブロモ-6-シクロプロピル-8-エトキシ-2-[(1-メチルピペリジン-4-イル)オキシ]キナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(800 mg)を得た。
製造例10
アルゴン雰囲気下、7-{7-ブロモ-6-シクロプロピル-8-エトキシ-2-[(1-メチルピペリジン-4-イル)オキシ]キナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(420 mg)、(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)ボロン酸(230 mg)、Pd2(dba)3(61 mg)、SPhos(55 mg)、リン酸三カリウム(500 mg)、1,4-ジオキサン(10 mL)、水(1.0 mL)を混合し、マイクロ波照射下、120℃にて2時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄した後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。減圧下、溶液を濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩基性シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル)にて精製し、7-{6-シクロプロピル-8-エトキシ-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-2-[(1-メチルピペリジン-4-イル)オキシ]キナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(180 mg)を得た。
製造例11
7-(7-ブロモ-2-クロロ-8-フルオロ-6-ヨードキナゾリン-4-イル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(5.0 g)、4-ヒドロキシピペリジン-1-カルボン酸ベンジルエステル(3.7 mL)、DMF(75 mL)、炭酸セシウム(8.0 g)、DABCO(140 mg)の混合物を、アルゴン雰囲気下、室温にて16時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を水、飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧下、溶液を濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)にて精製し、7-[2-({1-[(ベンジルオキシ)カルボニル]ピペリジン-4-イル}オキシ)-7-ブロモ-8-フルオロ-6-ヨードキナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(4.1 g)を得た。
製造例12
2,2-ジフルオロエタノール(0.42 mL)、DMF(30 mL)の混合物を氷冷した後、アルゴン雰囲気下、水素化ナトリウム(55%、流動パラフィン分散体、290 mg)を加え、室温にて5分間撹拌した。反応混合物を氷冷した後、7-[2-({1-[(ベンジルオキシ)カルボニル]ピペリジン-4-イル}オキシ)-7-ブロモ-8-フルオロ-6-ヨードキナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(2.7 g)、DMF(15 mL)の混合物を加えた。反応混合物を同温にて10分間撹拌した後、室温にて4時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄した後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧下、溶液を濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩基性シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル)にて精製し、7-[2-({1-[(ベンジルオキシ)カルボニル]ピペリジン-4-イル}オキシ)-7-ブロモ-8-(2,2-ジフルオロエトキシ)-6-ヨードキナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(2.7 g)を固体として得た。
製造例13
7-[2-({1-[(ベンジルオキシ)カルボニル]ピペリジン-4-イル}オキシ)-7-ブロモ-8-(2,2-ジフルオロエトキシ)-6-ヨードキナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(2.6 g)、1,4-ジオキサン(52 mL)、水(10 mL)の混合物に、シクロプロピルボロン酸(290 mg)、リン酸三カリウム(2.3 g)、PdCl2(dppf)・CH2Cl2(250 mg)を加え、アルゴン雰囲気下、90℃にて14時間撹拌した。反応混合物にシクロプロピルボロン酸(100 mg)を加え、90℃にて8時間撹拌した。反応混合物を室温まで放冷した後、飽和塩化ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥した後、減圧下、溶液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)にて精製し、7-[2-({1-[(ベンジルオキシ)カルボニル]ピペリジン-4-イル}オキシ)-7-ブロモ-6-シクロプロピル-8-(2,2-ジフルオロエトキシ)キナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(1.4 g)を固体として得た。
製造例14
7-[2-({1-[(ベンジルオキシ)カルボニル]ピペリジン-4-イル}オキシ)-7-ブロモ-6-シクロプロピル-8-(2,2-ジフルオロエトキシ)キナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(1.4 g)、5-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インダゾール(700 mg)、リン酸三カリウム(1.2 g)、SPhos(140 mg)、Pd2(dba)3(160 mg)、1,4-ジオキサン(30 mL)、水(3.0 mL)の混合物を等量に分けた後、アルゴン雰囲気下、それぞれの混合物を、マイクロ波照射下、120℃にて1時間撹拌した。反応混合物を混合し、減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩基性シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル)にて精製し、7-{2-({1-[(ベンジルオキシ)カルボニル]ピペリジン-4-イル}オキシ)-6-シクロプロピル-8-(2,2-ジフルオロエトキシ)-7-[5-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル]キナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(820 mg)を固体として得た。
製造例15
7-{2-({1-[(ベンジルオキシ)カルボニル]ピペリジン-4-イル}オキシ)-6-シクロプロピル-8-(2,2-ジフルオロエトキシ)-7-[5-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル]キナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(820 mg)、メタノール(16 mL)の混合物にホルムアルデヒド(37%水溶液、0.40 mL)、10%パラジウム担持炭素(50%含水、180 mg)を加え、水素雰囲気下、室温にて8時間撹拌した。反応混合物をセライト濾過し、減圧下、濾液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩基性シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル)にて精製し、7-{6-シクロプロピル-8-(2,2-ジフルオロエトキシ)-2-[(1-メチルピペリジン-4-イル)オキシ]-7-[5-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル]キナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(530 mg)を固体として得た。
製造例16
7-(7-ブロモ-2-クロロ-8-フルオロ-6-ヨードキナゾリン-4-イル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(3.0 g)、[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メタノール(2.4 mL)、アセトニトリル(30 mL)、炭酸カリウム(2.1 g)の混合物を、アルゴン雰囲気下、80℃にて18時間撹拌した。反応混合物に[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メタノール(0.60 mL)を加え、80℃にて5時間撹拌した。反応混合物を室温まで放冷した後、水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧下、溶液を濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩基性シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル)にて精製し、7-(7-ブロモ-8-フルオロ-6-ヨード-2-{[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ}キナゾリン-4-イル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(2.8 g)を得た。
製造例17
2,2-ジフルオロエタノール(600 mg)、DMF(30 mL)の混合物を氷冷した後、アルゴン雰囲気下、水素化ナトリウム(55%、流動パラフィン分散体、310 mg)を加え、室温にて5分間撹拌した(混合物C)。7-(7-ブロモ-8-フルオロ-6-ヨード-2-{[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ}キナゾリン-4-イル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(2.8 g)、THF(30 mL)の混合物を氷冷した後、混合物Cを加え、同温にて10分間撹拌した後、室温にて3時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄した後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧下、溶液を濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩基性シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル)にて精製し、7-[7-ブロモ-8-(2,2-ジフルオロエトキシ)-6-ヨード-2-{[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ}キナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(2.3 g)を得た。
製造例18
7-[7-ブロモ-8-(2,2-ジフルオロエトキシ)-6-ヨード-2-{[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ}キナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(2.2 g)、1,4-ジオキサン(45 mL)、水(4.5 mL)、シクロプロピルボロン酸(280 mg)、リン酸三カリウム(2.3 g)、PdCl2(dppf)・CH2Cl2(240 mg)の混合物を、アルゴン雰囲気下、95℃にて8時間撹拌した後、100℃にて16時間撹拌した。反応混合物を室温まで放冷した後、水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄した後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧下、溶液を濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩基性シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル)にて精製し、7-[7-ブロモ-6-シクロプロピル-8-(2,2-ジフルオロエトキシ)-2-{[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ}キナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(980 mg)を得た。
製造例19
アルゴン雰囲気下、7-[7-ブロモ-6-シクロプロピル-8-(2,2-ジフルオロエトキシ)-2-{[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ}キナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(980 mg)、(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)ボロン酸(520 mg)、Pd2(dba)3(140 mg)、SPhos(120 mg)、リン酸三カリウム(1.1 g)、1,4-ジオキサン(15 mL)、水(1.2 mL)を混合し、マイクロ波照射下、120℃にて2時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧下、溶液を濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩基性シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル)にて精製し、7-[6-シクロプロピル-8-(2,2-ジフルオロエトキシ)-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-2-{[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ}キナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(470 mg)を得た。
製造例20
7-ブロモ-2,4,6-トリクロロ-8-フルオロキナゾリン(30 g)、1,4-ジオキサン(300 mL)の混合物を氷冷した後、窒素気流下、DIPEA(85 mL)、2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(21 g)を加え、室温にて終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、室温にて1時間撹拌した。析出した固体を濾取し、水にて洗浄した後、ヘキサン/酢酸エチル(4:1)にて洗浄した。得られた固体を減圧下、50℃にて乾燥し、7-(7-ブロモ-2,6-ジクロロ-8-フルオロキナゾリン-4-イル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(47 g)を固体として得た。
製造例21
7-(7-ブロモ-2,6-ジクロロ-8-フルオロキナゾリン-4-イル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(5.0 g)、1-メチルピペリジン-4-オール(2.8 mL)、DMF(50 mL)、炭酸セシウム(11 g)、DABCO(160 mg)の混合物を、室温にて3日間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。減圧下、溶液を濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩基性シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル)にて精製し、7-{7-ブロモ-6-クロロ-8-フルオロ-2-[(1-メチルピペリジン-4-イル)オキシ]キナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(4.9 g)を固体として得た。
製造例22
7-{7-ブロモ-6-クロロ-8-フルオロ-2-[(1-メチルピペリジン-4-イル)オキシ]キナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(4.9 g)、THF(100 mL)の混合物にナトリウムエトキシド(830 mg)を加え、室温にて1日間撹拌した。反応混合物にナトリウムエトキシド(830 mg)を加え、室温にて1日間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を水、飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。減圧下、溶液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩基性シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル)にて精製し、7-{7-ブロモ-6-クロロ-8-エトキシ-2-[(1-メチルピペリジン-4-イル)オキシ]キナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(3.8 g)を固体として得た。
製造例23
7-{7-ブロモ-6-クロロ-8-エトキシ-2-[(1-メチルピペリジン-4-イル)オキシ]キナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(3.8 g)、(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)ボロン酸(1.6 g)、Pd2(dba)3(1.1 g)、SPhos(1.0 g)、1,4-ジオキサン(60 mL)、リン酸三カリウム(6.5 g)、水(15 mL)の混合物を、アルゴン雰囲気下、115℃にて3時間撹拌した。反応混合物を室温まで放冷した後、水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。減圧下、溶液を濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール)にて精製した。得られた精製物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩基性シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル)にて精製した。得られた精製物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール)にて精製し、7-{6-クロロ-8-エトキシ-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-2-[(1-メチルピペリジン-4-イル)オキシ]キナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(1.0 g)を固体として得た。
製造例24
7-{6-クロロ-8-エトキシ-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-2-[(1-メチルピペリジン-4-イル)オキシ]キナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(1.0 g)、1,4-ジオキサン(12 mL)、4,4,5,5-テトラメチル-2-ビニル-1,3,2-ジオキサボロラン(1.3 mL)、Pd2(dba)3(140 mg)、SPhos(180 mg)、リン酸三カリウム(1.6 g)、水(3.0 mL)の混合物を、マイクロ波照射下、150℃にて1.5時間撹拌した。反応混合物に、4,4,5,5-テトラメチル-2-ビニル-1,3,2-ジオキサボロラン(0.25 mL)、Pd2(dba)3(140 mg)、SPhos(180 mg)を加え、マイクロ波照射下、150℃にて30分間撹拌した後、同温にて、さらに30分間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。減圧下、溶液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール)にて精製した。得られた精製物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩基性シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル)にて精製し、7-{8-エトキシ-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-2-[(1-メチルピペリジン-4-イル)オキシ]-6-ビニルキナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(360 mg)を得た。
製造例24-2
7-{7-ブロモ-8-エトキシ-2-[(1-メチルピペリジン-4-イル)オキシ]-6-ビニルキナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(5.7 g)、(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)ボロン酸(2.4 g)、Pd2(dba)3(850 mg)、SPhos(760 mg)、1,4-ジオキサン(60 mL)、リン酸三カリウム(10 g)、水(12 mL)の混合物を、アルゴン雰囲気下、120℃にて4時間撹拌した。反応混合物を室温まで放冷した後、酢酸エチル、飽和塩化ナトリウム水溶液を加え、不溶物を濾別した。濾液を酢酸エチルにて抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。減圧下、溶液を濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール/28%アンモニア水)にて精製した。得られた精製物にアセトニトリルを加え、室温にて6時間撹拌した。析出した固体を濾取し、7-{8-エトキシ-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-2-[(1-メチルピペリジン-4-イル)オキシ]-6-ビニルキナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(2.2 g)を固体として得た。
製造例28
7-{8-(シクロブチルオキシ)-6-シクロプロピル-2-[(1-メチルピペリジン-4-イル)オキシ]-7-[5-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル]キナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(540 mg)、ジクロロメタン(10 mL)の混合物にトリフルオロ酢酸(以下、TFAと略記する)(5.0 mL)を加え、室温にて4時間撹拌した。反応混合物にトルエンを加えた後、減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩基性シリカゲル、クロロホルム/メタノール/28%アンモニア水)にて精製し、8-(シクロブチルオキシ)-6-シクロプロピル-4-(2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-7-イル)-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-2-[(1-メチルピペリジン-4-イル)オキシ]キナゾリン(310 mg)を固体として得た。
製造例33
7-{8-エトキシ-2-[(1-エチルピペリジン-4-イル)オキシ]-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-6-ビニルキナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(560 mg)、ジクロロメタン(1.0 mL)の混合物にTFA(1.0 mL)を加え、室温にて1時間撹拌した。減圧下、反応混合物を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(オクタデシルシリル(以下、ODSと略記する)シリカゲル、水/アセトニトリル/TFA)にて精製した。得られた精製物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水を加え、クロロホルム/メタノール(4:1)にて抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。減圧下、溶媒を留去し、4-(2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-7-イル)-8-エトキシ-2-[(1-エチルピペリジン-4-イル)オキシ]-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-6-ビニルキナゾリン(370 mg)を得た。
製造例34
3-ブロモ-5-フルオロ-2,4-ジメチルアニリン(1.1 g)、12M塩酸(6.0 mL)、水(4.0 mL)の混合物を氷冷した後、亜硝酸ナトリウム(380 mg)、水(4.0 mL)の混合物を滴下にて加え、同温にて30分間撹拌した。反応混合物に12M塩酸(2.0 mL)を加え、同温にて1時間撹拌した。反応混合物にテトラフルオロホウ酸ナトリウム(720 mg)を加え、同温にて1時間撹拌した。析出した固体を濾取し、冷水にて洗浄した後、通風乾燥し、固体を得た(固体A)。酢酸カリウム(670 mg)、1,4,7,10,13,16-ヘキサオキサシクロオクタデカン(47 mg)、クロロホルム(44 mL)の混合物に固体Aを加え、室温にて5時間撹拌した。不溶物を濾別した後、濾液を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。減圧下、溶液を濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)にて精製し、4-ブロモ-6-フルオロ-5-メチル-1H-インダゾール(240 mg)を固体として得た。
製造例35
4-ブロモ-6-フルオロ-5-メチル-1H-インダゾール(240 mg)、ジクロロメタン(10 mL)の混合物に3,4-ジヒドロ-2H-ピラン(0.24 mL)、p-トルエンスルホン酸一水和物(40 mg)を加え、室温にて2時間撹拌した。反応混合物を氷冷した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムにて抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥した後、減圧下、溶液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)にて精製し、4-ブロモ-6-フルオロ-5-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール(350 mg)を油状物として得た。
製造例36
4-ブロモ-6-フルオロ-5-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール(330 mg)、4,4,4',4',5,5,5',5'-オクタメチル-2,2'-ビ-1,3,2-ジオキサボロラン(320 mg)、1,4-ジオキサン(7.0 mL)の混合物に酢酸カリウム(310 mg)、PdCl2(dppf)・CH2Cl2(68 mg)を加え、アルゴン雰囲気下、100℃にて3時間撹拌した。反応混合物を室温まで放冷した後、酢酸エチルを加え、不溶物を濾別した。減圧下、濾液を濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)にて精製し、6-フルオロ-5-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インダゾール(220 mg)を油状物として得た。
製造例39
7-{7-ブロモ-6-クロロ-2-[(1-エチルピペリジン-4-イル)オキシ]-8-フルオロキナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(2.5 g)、2,2,2-トリフルオロエタノール(0.59 mL)、炭酸セシウム(2.7 g)、DMF(25 mL)の混合物を、アルゴン雰囲気下、室温にて3日間撹拌した。反応混合物に水を加え、室温にて10分間撹拌した後、析出した固体を濾取した。得られた固体をジクロロメタンに溶解し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した後、減圧下、溶液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩基性シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル)にて精製し、7-{7-ブロモ-6-クロロ-2-[(1-エチルピペリジン-4-イル)オキシ]-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)キナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(2.4 g)を得た。
製造例94
7-{7-ブロモ-8-エトキシ-6-ヨード-2-[(1-メチルピペリジン-4-イル)オキシ]キナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(9.5 g)、4,4,5,5-テトラメチル-2-ビニル-1,3,2-ジオキサボロラン(4.5 mL)、1,4-ジオキサン(100 mL)、水(10 mL)の混合物に炭酸カリウム(5.5 g)、PdCl2(dppf)・CH2Cl2(1.1 g)を加え、アルゴン雰囲気下、80℃にて1時間撹拌した。反応混合物を室温まで放冷した後、酢酸エチル、飽和塩化ナトリウム水溶液、セライトを加え、室温にて10分間撹拌した。不溶物を濾別した後、濾液を酢酸エチルにて抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。減圧下、溶液を濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩基性シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル)にて精製し、7-{7-ブロモ-8-エトキシ-2-[(1-メチルピペリジン-4-イル)オキシ]-6-ビニルキナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(6.8 g)を固体として得た。
製造例95
7-(7-ブロモ-2-クロロ-8-フルオロ-6-ヨードキナゾリン-4-イル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(8.1 g)、1-(2-メトキシエチル)ピペリジン-4-オール(5.3 g)、炭酸セシウム(13 g)、DABCO(220 mg)、DMF(65 mL)、THF(65 mL)の混合物を、アルゴン雰囲気下、室温にて3日間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄した後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。減圧下、溶液を濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩基性シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル)にて精製し、7-(7-ブロモ-8-フルオロ-6-ヨード-2-{[1-(2-メトキシエチル)ピペリジン-4-イル]オキシ}キナゾリン-4-イル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(7.9 g)を得た。
製造例96
7-(7-ブロモ-8-フルオロ-6-ヨード-2-{[1-(2-メトキシエチル)ピペリジン-4-イル]オキシ}キナゾリン-4-イル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(3.8 g)、2,2,2-トリフルオロエタノール(0.75 mL)、炭酸セシウム(3.4 g)、DMF(40 mL)の混合物を、アルゴン雰囲気下、室温にて20時間撹拌した。反応混合物に2,2,2-トリフルオロエタノール(0.40 mL)、炭酸セシウム(1.7 g)を加え、室温にて24時間撹拌した。反応混合物に水を加え、室温にて10分間撹拌した。析出した固体を濾取した後、クロロホルム/メタノール(9:1)を加え、得られた溶液を無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。減圧下、溶液を濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩基性シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル)にて精製し、7-[7-ブロモ-6-ヨード-2-{[1-(2-メトキシエチル)ピペリジン-4-イル]オキシ}-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)キナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(3.1 g)を固体として得た。
製造例99
7-[7-ブロモ-6-ヨード-2-{[1-(2-メトキシエチル)ピペリジン-4-イル]オキシ}-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)キナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(3.0 g)、ビニルトリフルオロホウ酸カリウム(640 mg)、1,4-ジオキサン(30 mL)、水(3.0 mL)の混合物に炭酸カリウム(1.5 g)、PdCl2(dppf)・CH2Cl2(30 mg)を加え、窒素雰囲気下、50℃にて2時間撹拌した。反応混合物にPdCl2(dppf)・CH2Cl2(150 mg)を加え、窒素雰囲気下、60℃にて4時間撹拌した。反応混合物を室温まで放冷した後、酢酸エチル、水を加えた。不溶物を濾別した後、濾液を酢酸エチルにて抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥した後、減圧下、溶液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩基性シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル)にて精製し、7-[7-ブロモ-2-{[1-(2-メトキシエチル)ピペリジン-4-イル]オキシ}-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-6-ビニルキナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(2.2 g)を得た。
製造例100
7-[7-ブロモ-2-{[1-(2-メトキシエチル)ピペリジン-4-イル]オキシ}-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-6-ビニルキナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(1.0 g)、リン酸三カリウム(900 mg)、1,4-ジオキサン(10 mL)、水(2.0 mL)の混合物に(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)ボロン酸(490 mg)、Pd2(dba)3(130 mg)、SPhos(120 mg)を加え、アルゴン雰囲気下、130℃にて4時間撹拌した。反応混合物を室温まで放冷した後、酢酸エチル、水を加えた。不溶物を濾別した後、濾液を酢酸エチルにて抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥した後、減圧下、溶液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール/28%アンモニア水)にて精製した。得られた精製物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩基性シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル)にて精製した。得られた固体にアセトニトリルを加え、室温にて撹拌した。析出した固体を濾取し、7-[2-{[1-(2-メトキシエチル)ピペリジン-4-イル]オキシ}-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-6-ビニルキナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(630 mg)を固体として得た。
製造例101
7-(7-ブロモ-2-クロロ-8-フルオロ-6-ヨードキナゾリン-4-イル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(9.5 g)、1-(3-メトキシプロピル)ピペリジン-4-オール(6.8 g)、炭酸セシウム(15 g)、DABCO(260 mg)、DMF(76 mL)、THF(76 mL)の混合物を、アルゴン雰囲気下、室温にて終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄した後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。減圧下、溶液を濃縮した後、得られた固体にジイソプロピルエーテルを加え、室温にて撹拌した。固体を濾取し、減圧下、50℃にて乾燥し、7-(7-ブロモ-8-フルオロ-6-ヨード-2-{[1-(3-メトキシプロピル)ピペリジン-4-イル]オキシ}キナゾリン-4-イル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(9.1 g)を固体として得た。
製造例102
7-(7-ブロモ-8-フルオロ-6-ヨード-2-{[1-(3-メトキシプロピル)ピペリジン-4-イル]オキシ}キナゾリン-4-イル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(5.0 g)、2,2,2-トリフルオロエタノール(1.4 mL)、炭酸セシウム(6.5 g)、DMF(50 mL)の混合物を、室温にて5時間撹拌した。反応混合物を、50℃にて1.5時間撹拌した。反応混合物を室温まで放冷した後、水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を水、飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄した後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。減圧下、溶液を濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩基性シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル)にて精製し、7-[7-ブロモ-6-ヨード-2-{[1-(3-メトキシプロピル)ピペリジン-4-イル]オキシ}-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)キナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(5.5 g)を得た。
製造例105
7-[7-ブロモ-6-ヨード-2-{[1-(3-メトキシプロピル)ピペリジン-4-イル]オキシ}-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)キナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(2.7 g)、シクロプロピルボロン酸(560 mg)、リン酸三カリウム(2.5 g)、PdCl2(dppf)・CH2Cl2(270 mg)、1,4-ジオキサン(20 mL)、アセトニトリル(20 mL)、水(8.6 mL)の混合物を、アルゴン雰囲気下、100℃にて4時間撹拌した。反応混合物を室温まで放冷した後、飽和塩化ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥した後、減圧下、溶液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩基性シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル)にて精製し、7-[7-ブロモ-6-シクロプロピル-2-{[1-(3-メトキシプロピル)ピペリジン-4-イル]オキシ}-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)キナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(1.9 g)を得た。
製造例106
アルゴン雰囲気下、7-[7-ブロモ-6-シクロプロピル-2-{[1-(3-メトキシプロピル)ピペリジン-4-イル]オキシ}-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)キナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(1.9 g)、(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)ボロン酸(710 mg)、Pd2(dba)3(230 mg)、SPhos(210 mg)、リン酸三カリウム(2.2 g)、1,4-ジオキサン(15 mL)、水(2.8 mL)を混合し、マイクロ波照射下、120℃にて70分間撹拌した。反応混合物を減圧下、濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩基性シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル)にて精製した。得られた精製物にアセトニトリルを加え、室温にて30分間撹拌した。析出した固体を濾取し、7-[6-シクロプロピル-2-{[1-(3-メトキシプロピル)ピペリジン-4-イル]オキシ}-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)キナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(630 mg)を固体として得た。
製造例111
7-(7-ブロモ-2-クロロ-8-フルオロ-6-ヨードキナゾリン-4-イル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(4.5 g)、1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)ピペリジン-4-オール(4.1 g)、炭酸セシウム(7.2 g)、DABCO(120 mg)、DMF(45 mL)、THF(45 mL)の混合物を、室温にて16時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄した後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。減圧下、溶液を濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル、クロロホルム/メタノール/28%アンモニア水)にて精製した。得られた精製物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩基性シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル)にて精製し、7-(7-ブロモ-8-フルオロ-6-ヨード-2-{[1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)ピペリジン-4-イル]オキシ}キナゾリン-4-イル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(5.2 g)を固体として得た。
製造例112
7-(7-ブロモ-8-フルオロ-6-ヨード-2-{[1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)ピペリジン-4-イル]オキシ}キナゾリン-4-イル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(5.2 g)、2,2,2-トリフルオロエタノール(1.5 mL)、炭酸セシウム(6.7 g)、DMF(50 mL)の混合物を、50℃にて終夜撹拌した。反応混合物を室温まで放冷した後、水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を水、飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄した後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。減圧下、溶液を濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩基性シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル)にて精製した。得られた固体にジイソプロピルエーテルを加え、室温にて1時間撹拌した。固体を濾取し、7-[7-ブロモ-6-ヨード-2-{[1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)ピペリジン-4-イル]オキシ}-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)キナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(4.1 g)を固体として得た。
製造例113
7-[7-ブロモ-6-ヨード-2-{[1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)ピペリジン-4-イル]オキシ}-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)キナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(1.5 g)、ビニルトリフルオロホウ酸カリウム(290 mg)、1,4-ジオキサン(15 mL)、水(1.5 mL)の混合物に炭酸カリウム(740 mg)、PdCl2(dppf)・CH2Cl2(15 mg)を加え、アルゴン雰囲気下、40℃にて18時間撹拌した。反応混合物を室温まで放冷した後、酢酸エチル、水、飽和塩化ナトリウム水溶液を加えた。不溶物を濾別した後、濾液を酢酸エチルにて抽出した。有機層を水、飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄した後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。減圧下、溶液を濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩基性シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル)にて精製した。得られた固体にジイソプロピルエーテルを加え、室温にて1時間撹拌した。固体を濾取し、7-[7-ブロモ-2-{[1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)ピペリジン-4-イル]オキシ}-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-6-ビニルキナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(940 mg)を固体として得た。
製造例114
7-[7-ブロモ-2-{[1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)ピペリジン-4-イル]オキシ}-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-6-ビニルキナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(940 mg)、(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)ボロン酸(330 mg)、リン酸三カリウム(1.3 g)、1,4-ジオキサン(10 mL)、水(2.0 mL)の混合物にPd2(dba)3(120 mg)、SPhos(110 mg)を加え、アルゴン雰囲気下、120℃にて4時間撹拌した。反応混合物を室温まで放冷した後、酢酸エチル、水、飽和塩化ナトリウム水溶液を加えた。不溶物を濾別した後、濾液を酢酸エチルにて抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥した後、減圧下、溶液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩基性シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル)にて精製した。得られた固体にアセトニトリルを加え、室温にて5時間撹拌した。析出した固体を濾取し、7-[7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-2-{[1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)ピペリジン-4-イル]オキシ}-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-6-ビニルキナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(610 mg)を固体として得た。
製造例115
7-(7-ブロモ-2-クロロ-8-フルオロ-6-ヨードキナゾリン-4-イル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(1.7 g)、DMF(5.0 mL)、THF(5.0 mL)の混合物に、アルゴン雰囲気下、4-ヒドロキシピペリジン-1-カルボン酸 2-(トリメチルシリル)エチルエステル(1.0 g)、炭酸セシウム(2.7 g)、DABCO(31 mg)を加え、室温にて16時間撹拌した。反応混合物に2,2,2-トリフルオロエタノール(0.60 mL)、炭酸セシウム(1.8 g)を加え、室温にて3日間撹拌した。反応混合物に水を加え、室温にて2時間撹拌した。析出した固体を濾取し、7-{7-ブロモ-6-ヨード-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-2-[(1-{[2-(トリメチルシリル)エトキシ]カルボニル}ピペリジン-4-イル)オキシ]キナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(2.7 g)を固体として得た。
製造例118
7-{7-[5-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル]-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-2-[(1-{[2-(トリメチルシリル)エトキシ]カルボニル}ピペリジン-4-イル)オキシ]-6-ビニルキナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(1.7 g)、THF(25 mL)の混合物に、テトラブチルアンモニウムフルオリド(1M THF溶液、3.6 mL)を滴下にて加え、50℃にて5時間撹拌した。反応混合物を室温まで放冷した後、減圧下、濃縮した。得られた残渣に酢酸エチルを加え、水、飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥した後、減圧下、溶液を濃縮し、7-{7-[5-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル]-2-(ピペリジン-4-イルオキシ)-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-6-ビニルキナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(1.3 g)を得た。
製造例119
7-{7-[5-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル]-2-(ピペリジン-4-イルオキシ)-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-6-ビニルキナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(500 mg)、2,2-ジメチルオキシラン(68 μL)、トリエチルアミン(0.18 mL)、エタノール(4.0 mL)を混合し、マイクロ波照射下、80℃にて30分間撹拌した。反応混合物をマイクロ波照射下、100℃にて30分間撹拌した。反応混合物に2,2-ジメチルオキシラン(28 μL)を加え、マイクロ波照射下、100℃にて1時間撹拌した。反応混合物をマイクロ波照射下、120℃にて1時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄した後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。減圧下、溶液を濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール)にて精製した。得られた精製物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩基性シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル)にて精製し、7-[2-{[1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)ピペリジン-4-イル]オキシ}-7-[5-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル]-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-6-ビニルキナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(450 mg)を得た。
製造例132
2,2,6,6-テトラメチルピペリジン(4.3 mL)、THF(50 mL)の混合物を-70℃まで冷却した後、アルゴン雰囲気下、n-ブチルリチウム(1.6M ヘキサン溶液、16 mL)を滴下にて加え、同温にて10分間撹拌した。反応混合物に、1-ブロモ-4,5-ジフルオロ-2-メチルベンゼン(5.0 g)、THF(25 mL)の混合物を滴下にて加え、同温にて2時間撹拌した。反応混合物にDMF(2.0 mL)を加えた後、-20℃まで昇温した。反応混合物に1M塩酸を滴下にて加え、ジエチルエーテルにて抽出した。有機層を1M塩酸、飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄した後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。減圧下、溶媒を留去し、2-ブロモ-5,6-ジフルオロ-3-メチルベンズアルデヒド(5.2 g)を固体として得た。
製造例133
2-ブロモ-5,6-ジフルオロ-3-メチルベンズアルデヒド(5.2 g)、炭酸カリウム(3.9 g)、1,2-ジメトキシエタン(25 mL)の混合物にO-メチルヒドロキシルアミン塩酸塩(2.2 g)を加え、室温にて3日間撹拌した。不溶物を濾別し、濾液を減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)にて精製した。得られた油状物(4.2 g)、1,2-ジメトキシエタン(20 mL)の混合物にヒドラジン一水和物(20 mL)を加え、100℃にて20時間撹拌した。反応混合物を室温まで放冷した後、酢酸エチルを加え、飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥した後、減圧下、溶媒を留去し、4-ブロモ-7-フルオロ-5-メチル-1H-インダゾール(3.6 g)を固体として得た。
製造例136
5-ブロモ-4-クロロ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール(2.3 g)、トリビニルボロキシン/ピリジン(1:1)(1.4 g)、1,4-ジオキサン(22 mL)、水(4.5 mL)の混合物に炭酸カリウム(3.0 g)、PdCl2(dppf)・CH2Cl2(580 mg)を加え、窒素雰囲気下、70℃にて15時間撹拌した。反応混合物を室温まで放冷した後、酢酸エチル、水を加え、不溶物を濾別した。濾液を酢酸エチルにて抽出した後、有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。減圧下、溶液を濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)にて精製し、4-クロロ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-5-ビニル-1H-インダゾール(1.6 g)を固体として得た。
製造例137
4-クロロ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-5-ビニル-1H-インダゾール(630 mg)、4,4,4',4',5,5,5',5'-オクタメチル-2,2'-ビ-1,3,2-ジオキサボロラン(1.0 g)、1,4-ジオキサン(6.0 mL)の混合物に酢酸カリウム(720 mg)、酢酸パラジウム(26 mg)、ジシクロヘキシル(2',4',6'-トリイソプロピルビフェニル-2-イル)ホスフィン(120 mg)を加え、窒素雰囲気下、100℃にて15時間撹拌した。反応混合物を室温まで放冷した後、酢酸エチルを加え、不溶物を濾別した。減圧下、濾液を濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)にて精製し、1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-5-ビニル-1H-インダゾール(390 mg)を油状物として得た。
製造例138
7-ブロモ-6-メチル-1H-インダゾール(500 mg)、1,4-ジオキサン(8.0 mL)の混合物に4,4,4',4',5,5,5',5'-オクタメチル-2,2'-ビ-1,3,2-ジオキサボロラン(720 mg)、酢酸カリウム(700 mg)、PdCl2(dppf)・CH2Cl2(190 mg)を加え、アルゴン雰囲気下、100℃にて18時間撹拌した。反応混合物を室温まで放冷した後、酢酸エチル、水を加え、不溶物を濾別した。濾液を酢酸エチルにて抽出した後、有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧下、溶液を濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)にて精製し、6-メチル-7-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インダゾール(350 mg)を固体として得た。
製造例139
ピペリジン-4-イル酢酸メチルエステル塩酸塩(3.0 g)、トリエチルアミン(5.4 mL)、DMF(15 mL)の混合物に1-({[2-(トリメチルシリル)エトキシ]カルボニル}オキシ)ピロリジン-2,5-ジオン(4.0 g)を加え、室温にて30分間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチル/ヘキサン(10:1)にて抽出した。有機層を1M水酸化ナトリウム水溶液、1M塩酸、飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄した後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。減圧下、溶媒を留去し、4-(2-メトキシ-2-オキソエチル)ピペリジン-1-カルボン酸2-(トリメチルシリル)エチルエステル(4.7 g)を油状物として得た。
製造例140
4-(2-メトキシ-2-オキソエチル)ピペリジン-1-カルボン酸2-(トリメチルシリル)エチルエステル(4.7 g)、メタノール(23 mL)の混合物に1M水酸化ナトリウム水溶液(31 mL)を加え、室温にて3時間撹拌した。減圧下、反応混合物を濃縮した後、1M塩酸(31 mL)を加え、クロロホルムにて抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。減圧下、溶媒を留去し、(1-{[2-(トリメチルシリル)エトキシ]カルボニル}ピペリジン-4-イル)酢酸(4.2 g)を固体として得た。
製造例141
ピペリジン-4-オール(5.0 g)、ヨウ化カリウム(1.6 g)、炭酸カリウム(13 g)、DMF(40 mL)の混合物にp-トルエンスルホン酸1,3-ジフルオロプロパン-2-イルエステル(13 g)を加え、70℃にて16時間撹拌した。反応混合物を室温まで放冷した後、不溶物を濾別した。減圧下、濾液を濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩基性シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル)にて精製し、1-(1,3-ジフルオロプロパン-2-イル)ピペリジン-4-オール(5.0 g)を油状物として得た。
製造例142
2-アミノ-4-ブロモ-3-フルオロ-5-ヨード安息香酸(1.0 g)、1H-ベンゾトリアゾール-1-オール(450 mg)、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(640 mg)、DMF(5.0 mL)の混合物を、室温にて30分間撹拌した。反応混合物に28%アンモニア水(0.28 mL)を加え、室温にて1.5時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、室温にて撹拌した。析出した固体を濾取し、水にて洗浄した後、得られた固体を減圧下、50℃にて乾燥し、2-アミノ-4-ブロモ-3-フルオロ-5-ヨードベンズアミド(1.0 g)を固体として得た。
製造例143
2-アミノ-4-ブロモ-3-フルオロ-5-ヨードベンズアミド(1.0 g)、炭酸カリウム(1.0 g)、DMF(5.0 mL)の混合物に1,1'-カルボニルジイミダゾール(920 mg)を加え、室温にて30分間撹拌した。反応混合物に1,1'-カルボニルジイミダゾール(1.4 g)を加え、室温にて30分間撹拌した。反応混合物に水、1M塩酸を加え、室温にて2時間撹拌した。析出した固体を濾取し、水にて洗浄した後、減圧下、50℃にて乾燥し、7-ブロモ-8-フルオロ-6-ヨードキナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(1.0 g)を固体として得た。
製造例144
7-{7-[5-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル]-2-(ピペリジン-4-イルオキシ)-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-6-ビニルキナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(500 mg)、DIPEA(0.33 mL)、DMF(5.0 mL)の混合物に2-ブロモエチルシクロプロピルメチルエーテル(170 mg)を加え、70℃にて16時間撹拌した。反応混合物を室温まで放冷した後、水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を水、飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄した後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。減圧下、溶液を濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩基性シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル)にて精製し、7-[2-({1-[2-(シクロプロピルメトキシ)エチル]ピペリジン-4-イル}オキシ)-7-[5-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル]-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-6-ビニルキナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(470 mg)を得た。
製造例155
7-[7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-2-(ピペリジン-4-イルオキシ)-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-6-ビニルキナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(310 mg)、テトラヒドロ-2H-ピラン-4-カルバルデヒド(100 mg)、酢酸(0.12 mL)、ジクロロメタン(3.0 mL)の混合物にナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(180 mg)を加え、室温にて18時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水を加え、クロロホルムにて抽出した。有機層をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール/28%アンモニア水)にて精製し、7-[7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-2-{[1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)ピペリジン-4-イル]オキシ}-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-6-ビニルキナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(300 mg)を油状物として得た。
製造例175
7-{7-ブロモ-8-フルオロ-6-ヨード-2-[(1-メチルピペリジン-4-イル)スルファニル]キナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(180 mg)、2,2,2-トリフルオロエタノール(92 μL)、炭酸セシウム(420 mg)、DMF(5.0 mL)の混合物を、室温にて終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、クロロホルムにて抽出した後、有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。減圧下、溶液を濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩基性シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル)にて精製した。得られた精製物(100 mg)、4,4,5,5-テトラメチル-2-ビニル-1,3,2-ジオキサボロラン(50 μL)、1,4-ジオキサン(5.0 mL)、水(0.50 mL)の混合物に炭酸カリウム(60 mg)、PdCl2(dppf)・CH2Cl2(10 mg)を加え、60℃にて2時間撹拌した。反応混合物を室温まで放冷した後、飽和塩化ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムにて抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。減圧下、溶液を濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩基性シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル)にて精製し、7-{7-ブロモ-2-[(1-メチルピペリジン-4-イル)スルファニル]-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-6-ビニルキナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(73 mg)を得た。
製造例181
7-{7-ブロモ-8-ヒドロキシ-6-ヨード-2-[(1-{[2-(トリメチルシリル)エトキシ]カルボニル}ピペリジン-4-イル)オキシ]キナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(1.1 g)、DMF(10 mL)、水(1.0 mL)の混合物に炭酸セシウム(1.0 g)、クロロ(ジフルオロ)酢酸ナトリウム(490 mg)を加え、100℃にて2時間撹拌した。反応混合物を室温まで放冷した後、酢酸エチルを加え、水、飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥し、減圧下、溶液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)にて精製し、7-{7-ブロモ-8-(ジフルオロメトキシ)-6-ヨード-2-[(1-{[2-(トリメチルシリル)エトキシ]カルボニル}ピペリジン-4-イル)オキシ]キナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(1.0 g)を得た。
製造例227
7-(7-ブロモ-2-クロロ-8-フルオロ-6-ヨードキナゾリン-4-イル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(2.0 g)、1-メチルピペリジン-4-アミン(750 mg)、DIPEA(1.7 mL)、1-メチルピロリジン-2-オン(20 mL)の混合物を、100℃にて終夜撹拌した。反応混合物を室温まで放冷した後、水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を水、飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄した後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧下、溶液を濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩基性シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル)にて精製し、7-{7-ブロモ-8-フルオロ-6-ヨード-2-[(1-メチルピペリジン-4-イル)アミノ]キナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(730 mg)を得た。
製造例235
7-[7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-2-(ピペリジン-4-イルオキシ)-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-6-ビニルキナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(300 mg)、トリエチルアミン(0.18 mL)、ジクロロメタン(6.0 mL)の混合物を氷冷した後、塩化ジメチルカルバモイル(39 μL)を滴下にて加え、室温にて2時間撹拌した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール)にて精製し、7-[2-{[1-(ジメチルカルバモイル)ピペリジン-4-イル]オキシ}-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-6-ビニルキナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(290 mg)を得た。
製造例253
7-[2-{[1-(2-メトキシエチル)ピペリジン-4-イル]オキシ}-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-6-ビニルキナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(150 mg)、1M水酸化ナトリウム水溶液(1.6 mL)、エタノール(3.0 mL)の混合物にN-クロロコハク酸イミド(32 mg)を加え、室温にて30分間撹拌した。反応混合物にN-クロロコハク酸イミド(16 mg)を加え、室温にて15分間撹拌した。反応混合物に亜硫酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄した後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。減圧下、溶液を濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩基性シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル)にて精製し、7-[7-(3-クロロ-5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-2-{[1-(2-メトキシエチル)ピペリジン-4-イル]オキシ}-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-6-ビニルキナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(130 mg)を固体として得た。
製造例283
(1-{[2-(トリメチルシリル)エトキシ]カルボニル}ピペリジン-4-イル)酢酸(1.9 g)、トルエン(20 mL)の混合物に塩化チオニル(2.0 mL)を加え、60℃にて1時間撹拌した。反応混合物を室温まで放冷した後、減圧下、濃縮した。得られた残渣をトルエンにて共沸した。得られた残渣、ジクロロメタン(20 mL)の混合物に2-アミノ-4-ブロモ-3-フルオロ-5-ヨードベンズアミド(2.0 g)、ピリジン(2.0 mL)を加え、室温にて終夜撹拌した。減圧下、反応混合物を濃縮し、得られた残渣に1,4-ジオキサン(30 mL)、1M水酸化ナトリウム水溶液(30 mL)を加え、室温にて2時間撹拌した。反応混合物に1M塩酸(30 mL)を加え、析出した固体を濾取した。得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール)にて精製し、4-[(7-ブロモ-8-フルオロ-6-ヨード-4-オキソ-3,4-ジヒドロキナゾリン-2-イル)メチル]ピペリジン-1-カルボン酸2-(トリメチルシリル)エチルエステル(3.5 g)を固体として得た。
製造例284
4-[(7-ブロモ-8-フルオロ-6-ヨード-4-オキソ-3,4-ジヒドロキナゾリン-2-イル)メチル]ピペリジン-1-カルボン酸2-(トリメチルシリル)エチルエステル(3.5 g)、2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(1.9 g)、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン(1.7 mL)、アセトニトリル(50 mL)の混合物に(1H-ベンゾトリアゾール-1-イルオキシ)[トリ(ピロリジン-1-イル)]ホスホニウムヘキサフルオロリン酸塩(4.4 g)を加え、室温にて30分間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を1M塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄した後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。減圧下、溶液を濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)にて精製し、7-{7-ブロモ-8-フルオロ-6-ヨード-2-[(1-{[2-(トリメチルシリル)エトキシ]カルボニル}ピペリジン-4-イル)メチル]キナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(3.7 g)を得た。
上記に示した製造例の製造方法と同様にして、後記表6〜表118に示す化合物を製造した。また、各製造例化合物の製造法、構造及び物理化学的データを表6〜表118に示す。
実施例1
7-{8-(2,2-ジフルオロエトキシ)-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-2-[(1-メチルピペリジン-4-イル)オキシ]-6-ビニルキナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(290 mg)、ジクロロメタン(6.0 mL)の混合物を氷冷した後、TFA(3.0 mL)を加え、室温にて1時間撹拌した。減圧下、反応混合物を濃縮し、トルエンにて共沸した後、THFにて共沸した。得られた残渣、THF(6.0 mL)の混合物を氷冷した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(3.0 mL)、塩化アクリロイル(35 μL)を加え、同温にて30分間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液を加え、クロロホルム/イソプロピルアルコール(以下、IPAと略記する)(4:1)にて抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥した後、減圧下、溶液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール/28%アンモニア水)にて精製した。得られた精製物にアセトニトリルを加え、室温にて撹拌した。析出した固体を濾取し、1-(7-{8-(2,2-ジフルオロエトキシ)-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-2-[(1-メチルピペリジン-4-イル)オキシ]-6-ビニルキナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン(77 mg)を得た。
実施例2
7-{6-シクロプロピル-8-エトキシ-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-2-[(1-メチルピペリジン-4-イル)オキシ]キナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(180 mg)、ジクロロメタン(3.0 mL)の混合物を氷冷した後、TFA(3.0 mL)を加え、同温にて1時間撹拌した。減圧下、反応混合物を濃縮し、トルエンにて共沸した。得られた残渣、THF(5.0 mL)の混合物を氷冷した後、1M炭酸水素ナトリウム水溶液(5.0 mL)、塩化アクリロイル(24 μL)を加え、同温にて3時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ODSシリカゲル、水/アセトニトリル)にて精製した。得られた精製物にヘキサン、酢酸エチルを加え、ソニケーションした。析出した固体を濾取し、1-(7-{6-シクロプロピル-8-エトキシ-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-2-[(1-メチルピペリジン-4-イル)オキシ]キナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン(62 mg)を固体として得た。
実施例3
7-{6-シクロプロピル-8-(2,2-ジフルオロエトキシ)-2-[(1-メチルピペリジン-4-イル)オキシ]-7-[5-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル]キナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(530 mg)、ジクロロメタン(10 mL)の混合物にTFA(5.0 mL)を加え、室温にて4時間撹拌した。減圧下、反応混合物を濃縮し、トルエンにて共沸した。得られた残渣、THF(10 mL)の混合物を氷冷した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(4.0 mL)、塩化アクリロイル(55 μL)を加え、同温にて30分間撹拌した。反応混合物をクロロホルム/IPA(4:1)にて抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥した後、減圧下、溶液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ODSシリカゲル、水/メタノール)にて精製した。得られた精製物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール/28%アンモニア水)にて精製した。得られた精製物にヘキサンを加え、ソニケーションした。析出した固体を濾取し、1-(7-{6-シクロプロピル-8-(2,2-ジフルオロエトキシ)-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-2-[(1-メチルピペリジン-4-イル)オキシ]キナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン(120 mg)を固体として得た。
実施例4
7-[6-シクロプロピル-8-(2,2-ジフルオロエトキシ)-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-2-{[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ}キナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(470 mg)、ジクロロメタン(9.0 mL)の混合物にTFA(2.5 mL)を加え、室温にて1時間撹拌した。減圧下、反応混合物を濃縮し、THFにて共沸した。得られた残渣、THF(9.0 mL)の混合物を氷冷した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(4.0 mL)、塩化アクリロイル(63 μL)のTHF(2.0 mL)溶液を加え、同温にて1時間撹拌した。反応混合物に水を加え、クロロホルム/IPA(4:1)にて抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥した後、減圧下、溶液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ODSシリカゲル、水/アセトニトリル)にて精製し、1-{7-[6-シクロプロピル-8-(2,2-ジフルオロエトキシ)-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-2-{[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ}キナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-2-イル}プロパ-2-エン-1-オン(88 mg)を固体として得た。
実施例5
7-{8-エトキシ-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-2-[(1-メチルピペリジン-4-イル)オキシ]-6-ビニルキナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(360 mg)、ジクロロメタン(6.0 mL)の混合物にTFA(1.0 mL)を加え、室温にて1時間撹拌した。減圧下、反応混合物を濃縮し、クロロホルムにて共沸した。得られた残渣にTHF(3.0 mL)、水(3.0 mL)、炭酸水素ナトリウム(740 mg)を加えて氷冷した後、塩化アクリロイル(54 μL)のTHF(1.0 mL)溶液を加えた。反応混合物を室温にて1時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、10分間撹拌した。反応混合物に水を加え、クロロホルムにて抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥した後、減圧下、溶液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール)にて精製した。得られた精製物にヘキサンを加え、ソニケーションした。析出した固体を濾取し、1-(7-{8-エトキシ-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-2-[(1-メチルピペリジン-4-イル)オキシ]-6-ビニルキナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン(85 mg)を固体として得た。
実施例5-2
7-{8-エトキシ-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-2-[(1-メチルピペリジン-4-イル)オキシ]-6-ビニルキナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(1.3 g)、1M塩酸(13 mL)の混合物を、室温にて18時間撹拌した。反応混合物を氷冷した後、ジクロロメタン(6.5 mL)、塩化 3-クロロプロパノイル(0.41 mL)、炭酸水素ナトリウム(1.6 g)を加え、同温にて30分間撹拌した。反応混合物に、同温にてIPA(13 mL)、4M水酸化ナトリウム水溶液(4.9 mL)を加え、室温にて4時間撹拌した。反応混合物を氷冷した後、1M塩酸(6.4 mL)、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(26 mL)、クロロホルム(39 mL)を加え、室温にて10分間撹拌した。反応混合物をセライト濾過し、濾液をクロロホルムにて抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥した後、減圧下、溶液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール/28%アンモニア水)にて精製した。得られた精製物にアセトニトリルを加え、析出した固体を濾取した。得られた固体を減圧下、50℃にて乾燥し、1-(7-{8-エトキシ-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-2-[(1-メチルピペリジン-4-イル)オキシ]-6-ビニルキナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン(980 mg)を固体として得た。
実施例6
DIPEA(0.22 mL)、THF(3.0 mL)の混合物を氷冷した後、塩化アクリロイル(0.10 mL)を加えた。混合物に、8-(シクロブチルオキシ)-6-シクロプロピル-4-(2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-7-イル)-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-2-[(1-メチルピペリジン-4-イル)オキシ]キナゾリン(310 mg)のTHF(6.0 mL)溶液を滴下にて加え、同温にて30分間撹拌した。反応混合物に、同温にて1M水酸化ナトリウム水溶液(3.0 mL)を滴下にて加え、室温にて1時間撹拌した。反応混合物に水、飽和塩化ナトリウム水溶液を加え、クロロホルム/IPA(4:1)にて抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄した後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。減圧下、溶液を濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ODSシリカゲル、水/メタノール)にて精製した。得られた精製物にヘキサン、酢酸エチルを加え、トリチュレーションした。析出した固体を濾取し、1-(7-{8-(シクロブチルオキシ)-6-シクロプロピル-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-2-[(1-メチルピペリジン-4-イル)オキシ]キナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン(120 mg)を固体として得た。
実施例7
4-(2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-7-イル)-8-エトキシ-2-[(1-エチルピペリジン-4-イル)オキシ]-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-6-ビニルキナゾリン(150 mg)、炭酸水素ナトリウム(320 mg)、THF(1.5 mL)、水(1.5 mL)の混合物を氷冷した後、塩化アクリロイル(21 μL)のTHF(0.50 mL)溶液を加え、同温にて30分間撹拌した。反応混合物を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ODSシリカゲル、水/アセトニトリル)にて精製した。得られた精製物にアセトニトリルを加え、減圧下、溶媒を留去した。析出した固体を濾取し、1-(7-{8-エトキシ-2-[(1-エチルピペリジン-4-イル)オキシ]-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-6-ビニルキナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン(90 mg)を固体として得た。
実施例24
1-(7-{8-エトキシ-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-2-[(1-メチルピペリジン-4-イル)オキシ]-6-ビニルキナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン(1.5 g)を超臨界流体クロマトグラフィー(キラルカラム、二酸化炭素/エタノール/トリエチルアミン)にて分取した。得られた分取物にヘキサン、酢酸エチルを加え、トリチュレーションした。析出した固体を濾取し、(+)-1-(7-{8-エトキシ-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-2-[(1-メチルピペリジン-4-イル)オキシ]-6-ビニルキナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン(670 mg)を固体として得た。
上記方法を複数回行うことにより得た固体(3.0 g)をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ODSシリカゲル、水/メタノール)にて精製した。得られた精製物にアセトニトリルを加え、室温にて撹拌した。析出した固体を濾取し、得られた固体を減圧下、40℃にて乾燥し、(+)-1-(7-{8-エトキシ-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-2-[(1-メチルピペリジン-4-イル)オキシ]-6-ビニルキナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン(2.0 g)を結晶として得た。
実施例25
7-[6-シクロプロピル-2-{[1-(2-メトキシエチル)ピペリジン-4-イル]オキシ}-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)キナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(800 mg)、ジクロロメタン(4.0 mL)の混合物を氷冷した後、TFA(1.2 mL)を加え、室温にて6時間撹拌した。反応混合物にクロロホルム/IPA(4:1)、2M炭酸カリウム水溶液(11 mL)を加えた。水層をクロロホルム/IPA(4:1)にて抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥した後、減圧下、溶液を濃縮した(残渣A)。DIPEA(0.45 mL)、THF(16 mL)の混合物を氷-メタノール浴にて冷却した後、塩化アクリロイル(0.20 mL)を加えた。この混合物に、残渣AのTHF(12 mL)溶液を滴下にて加え、同温にて20分間撹拌した。反応混合物に、同温にて1M水酸化ナトリウム水溶液(5.0 mL)を滴下にて加え、室温にて4時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥した後、減圧下、溶液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール/28%アンモニア水)にて精製した。得られた精製物にアセトニトリルを加え、ソニケーションした。析出した固体を濾取し、1-{7-[6-シクロプロピル-2-{[1-(2-メトキシエチル)ピペリジン-4-イル]オキシ}-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)キナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-2-イル}プロパ-2-エン-1-オン(410 mg)を固体として得た。
実施例26
7-[2-{[1-(2-メトキシエチル)ピペリジン-4-イル]オキシ}-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-6-ビニルキナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(470 mg)、1M塩酸(4.1 mL)の混合物を、50℃にて1時間撹拌した。反応混合物を氷冷した後、ジクロロメタン(2.3 mL)、塩化 3-クロロプロパノイル(0.13 mL)、炭酸水素ナトリウム(520 mg)を加え、同温にて1時間撹拌した。反応混合物に、同温にてIPA(4.7 mL)、4M水酸化ナトリウム水溶液(2.3 mL)を加え、室温にて2時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄した後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。減圧下、溶液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール/28%アンモニア水)にて精製した。得られた精製物にアセトニトリルを加え、室温にて5分間撹拌した。析出した固体を濾取した後、減圧下、30℃にて乾燥し、1-{7-[2-{[1-(2-メトキシエチル)ピペリジン-4-イル]オキシ}-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-6-ビニルキナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-2-イル}プロパ-2-エン-1-オン(320 mg)を固体として得た。
実施例28
7-[6-シクロプロピル-2-{[1-(3-メトキシプロピル)ピペリジン-4-イル]オキシ}-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)キナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(630 mg)、1M塩酸(5.5 mL)の混合物を、アルゴン雰囲気下、50℃にて1時間撹拌した。反応混合物を氷冷した後、ジクロロメタン(3.2 mL)、塩化 3-クロロプロパノイル(0.17 mL)、炭酸水素ナトリウム(670 mg)を加え、同温にて30分間撹拌した。反応混合物に、同温にてIPA(9.3 mL)、4M水酸化ナトリウム水溶液(3.0 mL)を加え、室温にて3時間撹拌した。反応混合物を氷冷した後、1M塩酸(10 mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、酢酸エチルを加え、室温にて5分間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルにて抽出し、有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥した後、減圧下、溶液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール)にて精製した。得られた精製物にアセトニトリルを加え、室温にて1時間撹拌した。析出した固体を濾取し、1-{7-[6-シクロプロピル-2-{[1-(3-メトキシプロピル)ピペリジン-4-イル]オキシ}-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)キナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-2-イル}プロパ-2-エン-1-オン(230 mg)を固体として得た。
実施例30
7-[7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-2-{[1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)ピペリジン-4-イル]オキシ}-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-6-ビニルキナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(610 mg)、1M塩酸(5.2 mL)の混合物を、50℃にて30分間撹拌した。反応混合物を氷冷した後、ジクロロメタン(3.0 mL)、塩化 3-クロロプロパノイル(0.17 mL)、炭酸水素ナトリウム(650 mg)を加え、同温にて1時間撹拌した。反応混合物に、同温にてIPA(6.0 mL)、4M水酸化ナトリウム水溶液(3.0 mL)を加え、室温にて4時間撹拌した。反応混合物を氷冷した後、1M塩酸(7.0 mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、酢酸エチルを加え、室温にて5分間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルにて抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。減圧下、溶液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール/28%アンモニア水)にて精製した。得られた精製物にアセトニトリルを加え、析出した固体を濾取し、1-{7-[7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-2-{[1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)ピペリジン-4-イル]オキシ}-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-6-ビニルキナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-2-イル}プロパ-2-エン-1-オン(420 mg)を固体として得た。
実施例31
1-(4-{[4-(2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-7-イル)-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-6-ビニルキナゾリン-2-イル]オキシ}ピペリジン-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(290 mg)、1M塩酸(3.0 mL)、ジクロロメタン(1.5 mL)の混合物を氷冷した後、塩化 3-クロロプロパノイル(90 μL)を加えた。反応混合物に炭酸水素ナトリウム(430 mg)を加え、同温にて15分間撹拌した。反応混合物に、同温にてIPA(3.0 mL)、4M水酸化ナトリウム水溶液(1.6 mL)を加え、室温にて1時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。減圧下、溶液を濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール/28%アンモニア水)にて精製した。得られた精製物にヘキサン、酢酸エチルを加え、トリチュレーションした。析出した固体を濾取し、1-{7-[2-{[1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)ピペリジン-4-イル]オキシ}-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-6-ビニルキナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-2-イル}プロパ-2-エン-1-オン(110 mg)を固体として得た。
実施例36
1-{7-[2-{[1-(2-メトキシエチル)ピペリジン-4-イル]オキシ}-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-6-ビニルキナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-2-イル}プロパ-2-エン-1-オン(2.0 g)を超臨界流体クロマトグラフィー(キラルカラム、二酸化炭素/メタノール/トリエチルアミン、二酸化炭素/エタノール/トリエチルアミン)にて分取した。得られた分取物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール/28%アンモニア水)にて精製し、(+)-1-{7-[2-{[1-(2-メトキシエチル)ピペリジン-4-イル]オキシ}-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-6-ビニルキナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-2-イル}プロパ-2-エン-1-オン(810 mg)を得た。
実施例38
1-{7-[6-シクロプロピル-2-{[1-(3-メトキシプロピル)ピペリジン-4-イル]オキシ}-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)キナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-2-イル}プロパ-2-エン-1-オン(2.2 g)を超臨界流体クロマトグラフィー(キラルカラム、二酸化炭素/エタノール/トリエチルアミン)にて分取した。得られた分取物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール)にて精製し、(+)-1-{7-[6-シクロプロピル-2-{[1-(3-メトキシプロピル)ピペリジン-4-イル]オキシ}-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)キナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-2-イル}プロパ-2-エン-1-オン(1.1 g)を得た。
実施例39
1-{7-[7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-2-{[1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)ピペリジン-4-イル]オキシ}-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-6-ビニルキナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-2-イル}プロパ-2-エン-1-オン(2.0 g)を高速液体クロマトグラフィー(キラルカラム、ヘキサン/エタノール/トリエチルアミン)にて分取した。得られた分取物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール)にて精製し、(+)-1-{7-[7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-2-{[1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)ピペリジン-4-イル]オキシ}-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-6-ビニルキナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-2-イル}プロパ-2-エン-1-オン(930 mg)を得た。
実施例41
7-[2-({1-[2-(シクロプロピルメトキシ)エチル]ピペリジン-4-イル}オキシ)-7-[5-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル]-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-6-ビニルキナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(470 mg)、1M塩酸(4.0 mL)、THF(2.0 mL)の混合物を、室温にて6日間撹拌した。反応混合物を氷冷した後、ジクロロメタン(3.0 mL)、塩化 3-クロロプロパノイル(0.12 mL)、炭酸水素ナトリウム(450 mg)を加え、同温にて30分間撹拌した。反応混合物に、同温にてIPA(5.0 mL)、4M水酸化ナトリウム水溶液(2.0 mL)を加え、室温にて2時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄した後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。減圧下、溶液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール/28%アンモニア水)にて精製した。得られた精製物にアセトニトリルを加え、析出した固体を濾取した。得られた固体を減圧下、50℃にて乾燥し、1-{7-[2-({1-[2-(シクロプロピルメトキシ)エチル]ピペリジン-4-イル}オキシ)-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-6-ビニルキナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-2-イル}プロパ-2-エン-1-オン(82 mg)を固体として得た。
実施例51
7-{7-ブロモ-2-[(1-メチルピペリジン-4-イル)スルファニル]-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-6-ビニルキナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(73 mg)、(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)ボロン酸(28 mg)、1,4-ジオキサン(5.0 mL)、水(1.0 mL)の混合物にリン酸三カリウム(120 mg)、Pd2(dba)3(30 mg)、SPhos(30 mg)を加え、120℃にて4時間撹拌した。反応混合物を室温まで放冷した後、不溶物を濾別した。減圧下、濾液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩基性シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル)にて精製した。得られた精製物(40 mg)、1M塩酸(2.0 mL)の混合物を、60℃にて1時間撹拌した。反応混合物を氷冷した後、ジクロロメタン(0.80 mL)、塩化 3-クロロプロパノイル(12 μL)、炭酸水素ナトリウム(180 mg)を加え、同温にて30分間撹拌した。反応混合物に、同温にてIPA(2.4 mL)、4M水酸化ナトリウム水溶液(0.80 mL)を加え、室温にて4時間撹拌した。反応混合物を氷冷した後、1M塩酸(1.7 mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥し、減圧下、溶液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール/28%アンモニア水)にて精製し、1-{7-[7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-2-[(1-メチルピペリジン-4-イル)スルファニル]-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-6-ビニルキナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-2-イル}プロパ-2-エン-1-オン(10 mg)を得た。
実施例82
6-シクロプロピル-4-(2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-7-イル)-8-(2,2-ジフルオロエトキシ)-2-{[1-(2-メトキシエチル)ピペリジン-4-イル]オキシ}-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)キナゾリン(100 mg)、(2E)-4,4,4-トリフルオロブタ-2-エン酸(33 mg)、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロリン酸塩(89 mg)、DIPEA(80 μL)、DMF(2.0 mL)の混合物を、室温にて終夜撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を水、飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄した後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。減圧下、溶液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩基性シリカゲル、クロロホルム/メタノール)にて精製し、(2E)-1-{7-[6-シクロプロピル-8-(2,2-ジフルオロエトキシ)-2-{[1-(2-メトキシエチル)ピペリジン-4-イル]オキシ}-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)キナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-2-イル}-4,4,4-トリフルオロブタ-2-エン-1-オン(25 mg)を固体として得た。
上記に示した実施例の製造方法と同様にして、後記表119〜表160に示す化合物を製造した。また、各実施例化合物の構造を後記表119〜表160に、各実施例化合物の製造法及び物理化学的データを表161〜表167に示す。
また、後記表中において、以下の略号を用いることがある。
PEx:製造例番号、Ex:実施例番号、PSyn:同様の方法で製造した製造例番号、Syn:同様の方法で製造した実施例番号(例えば、E1は実施例1を示す。)、Str:化学構造式(Me:メチル、Et:エチル、Boc:tert-ブトキシカルボニル、THP:テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル、Cbz:ベンジルオキシカルボニル、Teoc:2-(トリメチルシリル)エトキシカルボニルを示す。なお、化学構造式中に「*」が付された化合物は、その化合物が表記構造の立体配置を有する異性体であることを示す。また、「#」が付された化合物は、軸不斉に基づく単一の光学異性体であることを示す。)、Dat:物理化学的データ、ESI+:質量分析におけるm/z値(イオン化法ESI、断りのない場合[M+H]+)、ESI-:質量分析におけるm/z値(イオン化法ESI、断りのない場合[M-H]-)、CI+:質量分析におけるm/z値(イオン化法CI、断りのない場合[M+H]+)、NMR:DMSO-d6中の1H-NMRにおけるシグナルのδ値(ppm)、s:一重線(スペクトル)、d:二重線(スペクトル)、t:三重線(スペクトル)、m:多重線(スペクトル)、[α]D 20:20℃における比旋光度、c:比旋光度を測定した際の濃度(g/100 mL)。
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本発明化合物又はその塩は、G12C変異KRAS阻害剤として有用であり、医薬組成物、例えば肺癌の治療用医薬組成物の有効成分として使用しうる。

Claims (21)

  1. 式(I)の化合物又はその塩。
    Figure 0006587116
    (式中、
    R1は、ビニル、(E)-1-プロペニル又はシクロプロピルであり、
    R2は、下記式(II)又は(III)であり、
    Figure 0006587116
    R3は、C3-4アルキル、それぞれ2つ以上のFで置換されたメチル若しくはn-プロピル、それぞれFで置換されていてもよいエチル若しくはC3-4シクロアルキル、C1-3アルキルで置換されていてもよいベンジル、-O-C1-3アルキルで置換されていてもよいベンジル、又は-O-(Fで置換されたC1-3アルキル)で置換されていてもよいベンジルであり、
    R4は、-O-置換されていてもよいC3-5アルキル、-O-置換されていてもよいシクロアルキル、又は、下記式(IV)、(V)、(VI)若しくは(VII)であり、
    Figure 0006587116
    R5は、H又はCF3であり、
    Raは、H又はFであり、
    Rbは、H又はFであり、
    Rcは、H、メチル、ビニル又はClであり、
    Rdは、H又はClであり、
    Reは、CO2Me、COMe、CON(Me)2、SO2Me、C3-4シクロアルキル、置換されていてもよい環員数4乃至6の非芳香族ヘテロ環基、又はG群から選択される基で置換されていてもよいC1-3アルキルであり、
    G群は、-O-C1-3アルキル、-O-(F又はC3-4シクロアルキルで置換されたC1-3アルキル)、C3-4シクロアルキル、-F、-CN、-SO2Me、芳香族ヘテロ環基、環員数4乃至6の非芳香族ヘテロ環基、-N(C1-3アルキル)2、及び-C(Me)2OHであり、
    Rfは、H、メチル又はFであり、
    Rgは、H、メチル又はエチルであり、
    Rhは、-OMeで置換されていてもよいC1-3アルキルであり、
    Xは、O、NH、S又はメチレンであり、
    Yは、結合又はメチレンであり、
    Zは、結合、メチレン又はエチレンであり、
    Qは、メチレン又はエチレンであり、
    nは、1又は2の整数であり、
    mは、1から3の整数である。)
  2. R2が、式(II)である請求項1に記載の化合物又はその塩。
  3. R4が、式(IV)である請求項2に記載の化合物又はその塩。
  4. XがOである請求項3に記載の化合物又はその塩。
  5. R5が、Hである請求項4に記載の化合物又はその塩。
  6. R1が、ビニル又はシクロプロピルである請求項5に記載の化合物又はその塩。
  7. RaがHであり、RbがH又はFであり、Rcがメチル又はClであり、RdがHである請求項6に記載の化合物又はその塩。
  8. R3が、C3-4アルキル、それぞれ2つ以上のFで置換されたメチル若しくはn-プロピル、又はそれぞれFで置換されていてもよいエチル若しくはC3-4シクロアルキルである請求項7に記載の化合物又はその塩。
  9. Reが置換されていてもよい環員数4乃至6の非芳香族ヘテロ環基、又はG群から選択される基で置換されていてもよいC1-3アルキルである請求項8に記載の化合物又はその塩。
  10. Reがオキセタニル、テトラヒドロピラニル、又は-OMe、-OEt及び-C(Me)2OHからなる群より選択される基で置換されていてもよいC1-3アルキルである請求項9に記載の化合物又はその塩。
  11. 化合物が、
    (+)-1-(7-{8-エトキシ-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-2-[(1-メチルピペリジン-4-イル)オキシ]-6-ビニルキナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン、
    (+)-1-{7-[6-シクロプロピル-2-{[1-(2-メトキシエチル)ピペリジン-4-イル]オキシ}-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)キナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-2-イル}プロパ-2-エン-1-オン、
    (+)-1-{7-[2-{[1-(2-メトキシエチル)ピペリジン-4-イル]オキシ}-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-6-ビニルキナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-2-イル}プロパ-2-エン-1-オン、
    (+)-1-{7-[2-{[1-(2-エトキシエチル)ピペリジン-4-イル]オキシ}-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-6-ビニルキナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-2-イル}プロパ-2-エン-1-オン、
    (+)-1-{7-[6-シクロプロピル-2-{[1-(3-メトキシプロピル)ピペリジン-4-イル]オキシ}-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)キナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-2-イル}プロパ-2-エン-1-オン、
    (+)-1-{7-[7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-2-{[1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)ピペリジン-4-イル]オキシ}-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-6-ビニルキナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-2-イル}プロパ-2-エン-1-オン、
    (+)-1-{7-[2-{[1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)ピペリジン-4-イル]オキシ}-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-6-ビニルキナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-2-イル}プロパ-2-エン-1-オンからなる群より選択される請求項1に記載の化合物又はその塩。
  12. 化合物が、(+)-1-(7-{8-エトキシ-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-2-[(1-メチルピペリジン-4-イル)オキシ]-6-ビニルキナゾリン-4-イル}-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン、である請求項11に記載の化合物又はその塩。
  13. 化合物が、(+)-1-{7-[6-シクロプロピル-2-{[1-(2-メトキシエチル)ピペリジン-4-イル]オキシ}-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)キナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-2-イル}プロパ-2-エン-1-オン、である請求項11に記載の化合物又はその塩。
  14. 化合物が、(+)-1-{7-[2-{[1-(2-メトキシエチル)ピペリジン-4-イル]オキシ}-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-6-ビニルキナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-2-イル}プロパ-2-エン-1-オン、である請求項11に記載の化合物又はその塩。
  15. 化合物が、(+)-1-{7-[2-{[1-(2-エトキシエチル)ピペリジン-4-イル]オキシ}-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-6-ビニルキナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-2-イル}プロパ-2-エン-1-オン、である請求項11に記載の化合物又はその塩。
  16. 化合物が、(+)-1-{7-[6-シクロプロピル-2-{[1-(3-メトキシプロピル)ピペリジン-4-イル]オキシ}-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)キナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-2-イル}プロパ-2-エン-1-オン、である請求項11に記載の化合物又はその塩。
  17. 化合物が、(+)-1-{7-[7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-2-{[1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)ピペリジン-4-イル]オキシ}-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-6-ビニルキナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-2-イル}プロパ-2-エン-1-オン、である請求項11に記載の化合物又はその塩。
  18. 化合物が、(+)-1-{7-[2-{[1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)ピペリジン-4-イル]オキシ}-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-6-ビニルキナゾリン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナ-2-イル}プロパ-2-エン-1-オン、である請求項11に記載の化合物又はその塩。
  19. 請求項11に記載の化合物又はその塩、及び製薬学的に許容される賦形剤を含有する医薬組成物。
  20. 肺癌治療用医薬組成物である請求項19に記載の医薬組成物。
  21. 肺癌が、KRAS G12C変異陽性肺癌である請求項20に記載の医薬組成物。
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