JP6584771B2 - 表示灯 - Google Patents
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Description
しかしながら、特許文献1に記載の表示灯のように、発光表示部が細い円環状のものの場合、輝度を増すだけでは視認性が向上するとは限らない。また、消防設備は多数の端末が接続されるため、使用できる電流に限りがあり、当該設備に流す電流を増やすことが難しいという現状がある。そのような制限があるため、表示灯の発光ダイオードの数を増やしても、各LEDの明るさが小さくなるだけであり、視認性が向上するわけではない。
該発光表示部は前記取付面に平行な平面部を有するリング状に形成されており、かつ正面視においてリング状の発光表示部の内周側に発信機が配置され、その前面部が発光表示部よりも奥側に位置するようになっていることを特徴とするものである。
本実施の形態では、取付面としての消火栓設備の筐体等の壁面5に取り付けられ、発信機3(図6及び図7参照)を収納する表示灯1を例に挙げる。
そして、以下においては、まず表示灯1の各構成について図1〜図5に基づいて適宜他の図を参照しながら詳細に説明し、その後表示灯1に収納する発信機3について説明する。
なお、以下の説明では、表示灯1を壁面5に取り付けた状態で壁面5の手前側を前と言い、壁面5の奥側を奥、後という。
表示灯1は、図1に示すように、略円筒体からなる外周壁部7と、外周壁部7の前端側の外周面から外方に張り出すフランジ状からなる取付部9と、外周壁部7の前端側の内側にリング状に形成された発光表示部11と、発光表示部11に連続して外周壁7の内側に形成された発信機収容部13とを有している。
そして、図3に示すように外周壁部7と、その内側に形成された発光表示部11及び発信機収容部13の周壁との間には空間部14が形成され、この空間部14に発光素子15が搭載された基板17が設置されている。
なお、本実施の形態における外周壁部7と発光表示部11と発信機収容部13とが本発明の本体部に相当するが、逆に本発明の本体部はこれらを全て備える必要はなく、発光源を収納する機能を有するものであれば形状は問わない。
外周壁部7は、透光性を有する樹脂製の部材によって略短円筒状に形成されている。
取付部9は、表示灯1を壁面5に取り付けるためのものであり、前述したように外周壁部7の前端側の外周面から外方に張り出す略正方形のフランジ状に形成されている。
取付部9の四隅には、図1および図2に示すように、表示灯1を壁面5に取り付けるためのネジ孔9aが設けられている。
取付部9には、発光表示部11の外周を縁取るリング状の立片部9bが設けられている。すなわち、発光表示部11であるリング状の傾斜面の外周縁部にリング状の立片部9bが設けられている。立片部9bは、表示灯1が壁面5に取り付けられる際に、壁面5に設けられた開口部の縁に内側から当接して(図3参照)、表示灯1の位置決め(位置合せ)をする機能を有している。
発光表示部11は、図1〜図3に示すように、取付部9の内周縁から内側かつ奥側に向かって傾斜するリング状に形成されている。なお、図2においては発光表示部11を明確に示すために色付けをしている。
発光表示部11は、図3に示すように、表示灯1の設置状態において壁面5より大きく突出しないようになっており、従来の一般的な膨出型の表示灯のように側方から物がぶつかって破損することがない。
発光表示部11は、例えば赤色の透光性部材からなり、空間部14に収容された発光素子15(図3参照)からの光を透光させて明るく光るようになっている。発光表示部11と発光素子15の配置関係については後述する。
発信機収容部13は、図1及び図3に示すように、発光表示部11の内周から内側かつ奥側に段形状に形成されており、段の底部が発信機3を取り付けるための発信機取付面部21(図1及び図2参照)になっている。
発信機取付面部21には、発信機取付面部21の全面を覆うように反射板25が貼り付けられている。反射板25を貼り付けることで、発光素子15の光は反射板25によって反射され、さらに基板17の面等で乱反射して、間接光として発光表示部11から外部に出射される。このように、反射板25を貼り付けることで、発光表示部11を間接光で光らせることができ、発光表示部11を全体的に明るく光らせることができる。
図4に示すように、発光素子15は発信機取付面部21の背面側に配置されるため、発信機取付面部21に反射板25を貼り付けていない場合には、発光素子15の光が反射することなく発信機取付面部21を透過して、発光表示部11を光らせるのに寄与しない。
他方、反射板25を貼り付けた場合には、図5に示すように、反射板25によって反射した光が間接光として発光表示部11に入射して、発光表示部11が全体的に明るく光り視認性が向上している。これによって、発光素子15の数が少なくても必要な視認性が確保されるので、節電効果も得られている。
基板17は、図1に示すように、中央が開口した円板によって形成されており、基板17の前面側には発光源としての発光素子15が複数配置されている。
基板17は、図3に示すように、前面側が発信機取付面部21に対向するように取り付けられている。
このように基板17が取り付けられることにより、発光素子15は空間部14内において発信機取付面部21に対向するように配置される(図2参照)。
発光素子15は、基板17の左右両端に最も近い位置にある発光素子15が他の発光素子15よりも発光表示部11に最も近くなるように、即ち外周側に配置されている(図2参照)。図2の例では、左右両端の発光素子15の一部が正面視で発光表示部11にかかるようにして配置されている。
このように発光素子15が配置されることで、発光表示部11の両サイド部が上下部よりも明るく光るようになっている。そして、両サイド部と上下部に明度差ができることで、発光表示部が均一の明度で点灯する場合と比べて、視認性が高まる。
なお、発光表示部11の両サイド部を上下部よりも明るく光らせるとは、両サイド部が上下部よりも相対的に明るいことを意味しており、両サイド部が絶対的に明るいことを意味するものではない。また、両サイド部とは、上下部と区別するための概念であり厳密に領域が特定されるものではない。
また、発光表示部11の両サイドが明るく光ることで、発光表示部11の上下は相対的に暗くなり、発光表示部11の光り方に変化がもたらされ、このことによっても視認性を向上している。
次に、上述した表示灯1の発信機収容部13に収容される発信機3について図6及び図7に基づいて以下に説明する。
発信機3は、図6に示す通り、押下されると火災信号を発信する押ボタン31と、円板状からなる押ボタン格納部33と、押ボタン格納部33の背面側に形成された発信機本体部35とを有している。
発信機本体部35は、箱状からなり内部に押ボタン31に連動するスイッチ等(図示なし)を格納している。
表示灯1の発光表示部11は、図8に示すように、通常時において明るく光っており発信機3(防災機器)の位置を表示している。
また、本例ではリング状の発光表示部11のリング内に発信機3が設置されており、上記のような傾斜面となっていることから、発光表示部11は発信機3の押ボタン31を照らすことができ、暗所であっても発信機3の操作や、電話ジャックへの送受話器の接続作業が容易である。
また、表示灯1は壁面5から大きく突出する部分がなく、従来の一般的な膨出型の表示灯1のように側方から物がぶつかって破損することがない。
あるいは、発光素子15を正面側に向けて配置する部分と、表示灯1の中心に向けて配置する部分とが混在するような配置であってもよい。もっとも何れの場合も、図3に示すものの場合と同様に両サイドに配置された発光素子15が他の発光素子15よりも発光表示部11に最も近くなるように配置する。
さらには、上下には発光素子15を配置しないようにして、発光表示部11の上下部が相対的に暗くなるようにしてもよい。
また、外周壁部7の外周面に、内周側に光を反射させるように反射材を貼付しても良い。そうすることで、発光素子15から発光された光や、反射材に反射した光が、外周壁部7を透過して壁面5の裏側に抜けることがなく、発光表示部11を効率良く発光させることができる。
また、発光表示部11の上下面に反射材を貼付することで、上下面に向かってきた発光素子15からの光も乱反射させ、上下面は光らせず、両サイドのみをより強く光らせることもできる。
このように本発明の表示灯は、発信機3と一体型の表示灯1として構成することもできるし、あるいは発信機3と別体型の表示灯として構成することもでき、これらを状況に応じて適宜選択することが可能である。
図10、図11は本発明の実施の形態2の表示灯の説明図であり、実施の形態1と同一部分には同一の符号を付してある。
本発明の実施の形態2に係る表示灯37は、図10、図11に示すように、円筒状の外周壁部7をその背面側から覆うように外周壁部7に嵌め込むことのできるカバー体39を設けたものである。カバー体39は、光を反射する不透光性の部材(例えば、白色の樹脂)からなり、外周壁部7に嵌合できる円筒部39aと、円筒部39aの前方端に外方に張り出すように設けられたフランジ部39bと、円筒部39aの後端に位置する底部39cとを備えている。底部39cは、発信機本体部35が挿入される開口部を有している。
また、カバー体39を設けない場合、表示灯37が設けられる総合盤等の機器収納箱の内部が発光してしまい、機器収納箱の蓋の周縁部が発光してしまうので、カバー体39は意匠性も向上させている。一方、カバー体39は表示灯37に対して着脱自在に設けられるため、保守点検時において、表示灯37の奥側にあたる機器収納箱の内部を点検したい場合、表示灯37からカバー体39を取り外すことで、表示灯37の発光素子15の発光により機器収納箱内を照射するので、保守点検が行いやすくなる。
カバー体39を設けることで視認性を向上できるので、発光素子15の配置は、かならずしも実施の形態1のようにする必要がないが、実施の形態1と同様の配置にすることで、相乗効果として視認性が向上する。
図12、図13は本発明の実施の形態3の表示灯41の説明図であり、実施の形態1と同一部分には同一の符号を付してある。
本実施の形態3に係る表示灯41は、取付面としての壁面5に取り付けられて防災機器の位置を表示する表示灯であって、外周壁部7と発信機収容部13を有し、発光源としての発光素子15を収容する本体部43と、発光素子15が発光する光を透光させて光る発光表示部45とを有し、発光表示部45はリング状に形成されると共に、立片部9bから奥側に向かって垂下する垂下面となっており、かつリング状の発光表示部45に囲まれた部位(正面視における発光表示部45の内周側)に発信機3が配置され、その前面部が発光表示部45よりも奥側に位置するようになっている。
なお、発光表示部45の垂下面と発信機収容部13の内壁は、奥側に向かって連続する壁面(垂下面)で構成されている。したがって、表示灯41に発信機3を収容した場合において、発信機3の表面カバーの前面より前方の壁面(垂下面)が発光表示部45となり、発信機3の押ボタン格納部33の側面に対向する壁面(垂下面)が発信機収容部13の内壁となる。
発光表示部45が傾斜していない垂下面であっても、図12、図13に示すように、発信機3を収納した状態で、発信機3の押ボタン格納部33の厚みよりも垂下面の深さが深くなるように設定しているので、発信機3の押ボタン格納部33の前面が発光表示部45よりも奥側に配置され垂下面の上部が露出する。このため、発光素子15が点灯したときに垂下面が光り、表示灯37を斜めから見たときにも発信機3に遮られることなく発光表示部45を視認でき、発光表示部45を確実に視認することができる。
このように本実施の形態3の表示灯41は視認性に優れるので、発光素子15の配置は、かならずしも実施の形態1のようにする必要がないが、実施の形態1と同様の配置にすることで、相乗効果として視認性が向上する。
図14、図15は本発明の実施の形態3の表示灯の説明図であり、実施の形態1乃至3と同一部分には同一の符号を付してある。
本実施の形態4に係る表示灯46は、取付面となる壁面5に取り付けられて防災機器の位置を表示する表示灯であって、
外周壁部7と発信機収容部13を有し、発光源としての発光素子15を収容する本体部43と、発光素子15が発光する光を透光させて光る発光表示部47とを有し、発光表示部47は壁面5と平行な平面部47aを有するリング状に形成されており、かつリング状の発光表示部47に囲まれた部位(正面視における発光表示部47の内周側)に発信機3が配置され、その前面が発光表示部47よりも奥側に位置するようになっている。
また、垂下面の上部47b(手前側)を実施の形態1と同様に傾斜面にしてもよい。即ち、発光表示部が、奥側かつ発光表示部の内周側に向かって傾斜する傾斜面を有するようにしてもよい。
また、発信機3の押ボタン格納部33の厚みよりも垂下面の深さをほぼ等しく設定しても良い。その場合、壁面5、発信機3の前面カバーおよび発光表示部47の平面部47aがほぼ面一となり、視認性を確保しつつ、美観性を高めることができる。
このように本実施の形態4の表示灯46は視認性に優れるので、発光素子15の配置は、かならずしも実施の形態1のようにする必要がないが、実施の形態1と同様の配置にすることで、相乗効果として視認性が向上する。
3 発信機
5 壁面
7 外周壁部
9 取付部
9a ネジ孔
9b 立片部
11 発光表示部
13 発信機収容部
14 空間部
15 発光素子
17 基板
21 発信機取付面部
21a ネジ孔
25 反射板
31 押ボタン
33 押ボタン格納部
33a 電話ジャック用窓扉
33b 面取り部
35 発信機本体部
37 表示灯(実施の形態2)
39 カバー体
39a 円筒部
39b フランジ部
39c 底部
41 表示灯(実施の形態3)
43 本体部
45 発光表示部(実施の形態3)
46 表示灯(実施の形態4)
47 発光表示部(実施の形態4)
47a 平面部
47b 垂下面の上部
Claims (6)
- 取付面に取り付けられて防災機器の位置を表示する表示灯であって、
発光源を収容する本体部と、前記発光源が発光する光を透光させて光る発光表示部とを有し、
該発光表示部はリング状に形成されると共に、奥側に向かって垂下し、かつ取付状態において前記取付面から突出しない垂下面となっており、かつリング状の発光表示部に囲まれた部位に発信機が配置され、その前面部が発光表示部よりも奥側に位置して視認可能になっていることを特徴とする表示灯。 - 取付面に取り付けられて防災機器の位置を表示する表示灯であって、
発光源を収容する本体部と、前記発光源が発光する光を透光させて光る発光表示部とを有し、
該発光表示部は前記取付面に平行な平面部を有するリング状に形成されており、かつ正面視においてリング状の発光表示部の内周側に発信機が配置され、取付状態において該発信機の前面部、前記発光表示部の平面部及び前記取付面が面一になっていることを特徴とする表示灯。 - 取付面に取り付けられて防災機器の位置を表示する表示灯であって、
発光源を収容する本体部と、前記発光源が発光する光を透光させて光る発光表示部とを有し、
該発光表示部は前記取付面に平行な平面部を有するリング状に形成されると共に、奥側に向かって垂下し、かつ取付状態において前記取付面から突出しない垂下面を有し、
かつ正面視においてリング状の発光表示部の内周側に発信機が配置され、その前面部が発光表示部よりも奥側に位置するようになっていることを特徴とする表示灯。 - 前記発光表示部は、奥側かつ該発光表示部の内周側に向かって傾斜する傾斜面を有することを特徴とする請求項3記載の表示灯。
- 前記発光表示部は、その両サイド部が上下部よりも明るく光るように、前記発光源の配置及び/又は輝度が設定されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の表示灯。
- 両サイドに配置された前記発光源が他の発光源よりも前記発光表示部に最も近くなるように配置されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の表示灯。
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