JPH0566794U - 位置表示灯付発信機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 コンパクトで且つ煙の充満している火災現場
付近でも直に押釦の位置を探しだすことができる発信機
を提供する。 【構成】 火災発生時にオンとされるスイッチ及び位置
表示灯を具備する位置表示灯付発信機において、位置表
示灯は、スイッチの周囲を取り囲むように配置されてい
る。また、好ましくは、スイッチのオン状態により作動
するように構成されたモニタマイクを位置表示灯付発信
機内部に設置する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、火災報知器の位置表示灯付発信機に関し、特に、その位置が認識し 易い省スペース型の位置表示灯付発信機に関する。

【０００２】

【従来の技術】

火災報知器の発信機は、一般に、火災発生時に押し込まれてオンとなる押釦と 赤い電灯からなる位置表示灯とを有している。かかる発信機の一例が、実開平３ −５８７９３号に開示されている。 本公報に記載された発信機は、図７に示すような火災発生時に押される押釦５ ２と位置表示ランプ５４とを有する従来の典型的な発信機５０と構成が同一であ る（実開平３−５８７９３号公報、第５図参照）。この場合、どの発信機の押釦 が押されたのか確認できる確認表示手段が位置表示ランプ５４により提供される 点を特徴としている。即ち、この確認表示手段は、押釦５２が押されるまでは位 置表示ランプ５４を連続点灯させているが押釦５２が押された後はフリッカ点灯 となるように制御することにより、あるいは、押釦５２の押された発信機５０の みを連続点灯とし他の発信機５０を消灯するように制御することにより提供され る。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上述した公報に記載された発信機５０は、押釦５２と位置表示 ランプ５４とが別々の位置に配置されているため嵩張るという欠点を有していた 。また、この発信機５０は、火災現場において誰かの手によって押釦５２が押さ れた後は、消防士や、防災管理者がいち早くその発信機の場所を目視できるため 有効であるものの、煙の充満している火災現場付近では位置表示ランプを頼りに 近づいてきた人が位置表示ランプ５４の直ぐ近くばかりを捜して押釦５２を迅速 に押すことができないという事例が起きていた。

【０００４】 さらに、この種の発信機には受信機側との通話を行う電話線のジャックが設置 されており、消防士等は携帯していった受話器をこのジャックに接続して受信機 と通信することができるようになっている。しかしながら、火災現場付近の発信 機に人が近づくのは危険であり、必ずしも得策とは言えない。また、火災という 緊急事態に対する事実確認方法としては即応性に欠けるきらいがあると共に、い たずらによる偽情報に消防担当者が振り回されるという事態も報告されている。

【０００５】 本考案は、上述した従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、コンパクトで 且つ煙の充満している火災現場付近でも位置表示ランプを頼りに近づいてきた人 が直に押釦の位置を探しだすことができる位置表示灯付発信機を提供することを 目的とする。

【０００６】 本考案は、また、発信機の押釦が押された時、その発信機の設置されている現 場にわざわざ行くことなく即時に現場付近の状況を把握することができる位置表 示灯付発信機を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

かかる目的を達成するため本考案は、火災発生時にオンとされるスイッチ及び 位置表示灯を具備する位置表示灯付発信機において、位置表示灯は、スイッチの 周囲を取り囲むように配置されていることを特徴とする。 また、請求項２、３の本考案は、位置表示灯は、平面的に配置された複数の発 光ダイオードまたはシート状発光部材から構成されている。 さらに、請求項４の本考案は、スイッチのオン状態により作動するモニタマイ クが位置表示灯付発信機内部に設置されている。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案に係る位置表示灯付発信機について図面を参照して詳細に説明す る。 図１及び図２に示されているように、本考案に係る位置表示灯付発信機１０は 、押し込まれることによってオン状態となる押釦１２と、位置表示灯付発信機１ ０の正面全体を覆って設置された位置表示灯１４とを有している。位置表示灯１ ４は、押釦１２の位置に相当する部分だけ貫通口１６とされており、この貫通口 １６には、通常、簡単に破壊することができるように溝が形成された透明プラス チックの蓋が被せられる。

【０００９】 図３に位置表示灯１４の一実施例を示す。本実施例では、複数の発光ダイオー ド１８が平面的に配置されており、位置表示灯付発信機１０の正面は透明または 半透明材料から構成される。図示されていないが、位置表示灯付発信機１０の正 面内側に各種の凹凸を形成すると、光の散乱性が高まり全方向からの目視性が向 上する。

【００１０】 図４に位置表示灯１４の他の実施例を示す。本実施例では、シート状発光部材 ２０が位置表示灯付発信機１０の正面に設置されている。シート状発光部材２０ としては、液晶用バックライトとして使用される発光手段等、従来周知の種々の ものを使用することができる。

【００１１】 発光ダイオード１８、シート状発光部材２０等の位置表示灯１４は、押釦１２ の押し込みいかんにかかわらず連続的に点灯状態とすることもできる。また、実 開平３−５８７９３号に開示されているように、押釦１２が押されるまでは位置 表示灯１４を連続点灯させているが押釦１２が押された後はフリッカ点灯となる ように制御しても、あるいは、押釦１２の押された発信機１０のみを連続点灯と し他の発信機１０を消灯するように制御しても良い。

【００１２】 図５は本考案に係るさらに他の実施例である。ここでは、図４に図示された位 置表示灯付発信機１０の内部に、さらに押釦１２のオン状態により作動するよう に構成されたモニタマイク２２が設置されている。 モニタマイク２２によって収録された音声は、複数の位置表示灯付発信機１０ と接続された受信機２４においてモニタされる。図示されていないが、モニタマ イク２２に隣接して受信機２４からの音声を位置表示灯付発信機１０の付近に居 る人に伝えるスピーカを設置することもできる。

【００１３】 次に、図６を参照して、図５に示された位置表示灯付発信機１０を含む火災報 知システムの動作を説明する。 かかる火災報知システムは、受信機２４とこれに並列に接続された複数の位置 表示灯付発信機１０とから構成されている。 押釦１２が押されたことを検出して火災報知を行う受信機２４は、押釦１２が 押されたことを検出して自己保持（リレー接点ａ１）する検出リレーＲａよりな る検出手段と、検出手段出力（リレー接点ａ２）にて制御リレーＲｂを動作させ て、そのリレー接点ｂ２にて火災報知ランプＬｂを点灯させる報知手段とを有し ている。 また、押釦１２が押されると制御リレーＲｂの動作によりリレー接点ｂ１が接 続状態となり、モニタマイク２２によって収録された音声はスピーカ２６まで電 送される。この音声電送システムについては、従来周知の種々のシステムを採用 することができる。

【００１４】 図中、３０は各位置表示灯付発信機１０と並列に受信機２４に接続された火災 報知器である。従って、位置表示灯付発信機１０の押釦１２が押された場合にも 、火災報知器３０が火災を検知した場合にも、火災報知ランプＬｂが点灯する。 さらに、モニタマイク２２が使用可能となる。

【００１５】 なお、２４ａ、２４ｂは位置表示灯１４（シート状発光部材２０）用の信号線 を、２４ｃは位置表示灯付発信機１０及び火災報知器３０への共通線を、２４ｄ は感知用信号線を、そして、２４ｅ、２４ｆは音声電送システム用の信号線を示 す。さらに、ＲＳはリセットスイッチである。

【００１６】

【考案の効果】

本考案に係る位置表示灯付発信機においては、位置表示灯が、従来のようにス イッチと別体に且つ離れて設置されているのではなく、スイッチの周囲を取り囲 むように配置されている。従って、発信機をコンパクトとすることができると共 に、煙の充満している火災現場付近でも位置表示ランプを頼りに近づいてきた人 が直に押釦の位置を探しだすことができるという効果がある。 また、スイッチのオン状態により作動するように構成されたモニタマイクが位 置表示灯付発信機内部に設置されていることにより、スイッチのオン時に発信機 の設置されている現場にわざわざ行くことなく即時に現場付近の状況を把握する ことができる。従って、消防士等が危険な火災現場付近の発信機に近づく必要が なくなると共に、いたずらによる偽情報も受信機により察知できるので消防担当 者がそのような偽情報に振り回されることもなくなるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る位置表示灯付発信機の一実施例の
斜視図である。

【図２】図１の位置表示灯付発信機の正面図である。

【図３】図１の位置表示灯付発信機の中央縦断面図であ
る。

【図４】本考案に係る位置表示灯付発信機の他の実施例
の中央縦断面図である。

【図５】本考案に係る位置表示灯付発信機のさらに他の
実施例の中央縦断面図である。

【図６】図５の位置表示灯付発信機を含む火災報知シス
テムの回路図である。

【図７】従来の位置表示灯付発信機の正面図である。

【符号の説明】

１０ 位置表示灯付発信機 １２ 押釦 １４ 位置表示灯 １８ 発光ダイオード ２０ シート状発光部材 ２２ モニタマイク

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 火災発生時にオンとされるスイッチ及び
   位置表示灯を具備する位置表示灯付発信機において、 上記位置表示灯は、上記スイッチの周囲を取り囲むよう
   に配置されていることを特徴とする位置表示灯付発信
   機。
2. 【請求項２】 上記位置表示灯は、平面的に配置された
   複数の発光ダイオードから構成されてなることを特徴と
   する請求項１に記載の位置表示灯付発信機。
3. 【請求項３】 上記位置表示灯は、平面的に配置された
   シート状発光部材から構成されてなることを特徴とする
   請求項１に記載の位置表示灯付発信機。
4. 【請求項４】 上記スイッチのオン状態により作動する
   モニタマイクが該位置表示灯付発信機内部に設置されて
   いることを特徴とする請求項１乃至３に記載の位置表示
   灯付発信機。