JP6580863B2 - 半導体装置、健康管理システム - Google Patents

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Description

本発明の一態様は、データの記憶および演算を行う機能を有する半導体装置、または当該半導体装置を用いた健康管理システムに関する。
なお、本発明の一態様は、上記の技術分野に限定されない。本明細書等で開示する発明の一態様の技術分野は、物、方法、または、製造方法に関するものである。または、本発明の一態様は、プロセス、マシン、マニュファクチャ、または、組成物(コンポジション・オブ・マター)に関するものである。または、本発明の一態様は、半導体装置、表示装置、発光装置、蓄電装置、記憶装置、それらの駆動方法、または、それらの製造方法に関する。
人間や動物の生体情報を監視するため、センサによって体温や脈拍などを検出する健康管理システムが広く用いられている。
健康管理システムには通常半導体装置が用いられており、当該半導体装置は、生体情報を記憶するメモリや、メモリに記憶されたデータを処理するための論理回路を備えたプロセッサなどから構成されている。
特許文献1には、メモリアレイと、メモリアレイと接続された論理回路を有する集積回路が開示されている。
特開2011−155264号公報
本発明の一態様は、新規な半導体装置の提供を課題の一つとする。または、本発明の一態様は、面積の縮小が可能な半導体装置の提供を課題の一つとする。または、本発明の一態様は、高速な動作が可能な半導体装置の提供を課題の一つとする。または、本発明の一態様は、消費電力の低減が可能な半導体装置の提供を課題の一つとする。
なお、本発明の一態様は、必ずしも上記の課題の全てを解決する必要はなく、少なくとも一の課題を解決できるものであればよい。また、上記の課題の記載は、他の課題の存在を妨げるものではない。これら以外の課題は、明細書、図面、請求項などの記載から、自ずと明らかとなるものであり、明細書、図面、請求項などの記載から、これら以外の課題を抽出することが可能である。
本発明の一態様にかかる半導体装置は、第1乃至第3の回路を有し、第1の回路は、外部からの情報を検出することができる機能を有し、第2の回路は、第1の回路において検出した情報をデジタル信号に変換することができる機能を有し、第3の回路は、記憶回路を有する第4の回路と、演算回路を有する第5の回路と、を有し、第4の回路は、第5の回路の上方に設けられ、第4の回路又は第5の回路の一方は、第4の回路又は第5の回路の他方の少なくとも一部と重なる領域を有し、記憶回路は、チャネル形成領域に酸化物半導体を有するトランジスタを有する。
また、本発明の一態様にかかる半導体装置は、第1乃至第3の回路を有し、第1の回路は、外部からの情報を検出することができる機能を有し、第2の回路は、第1の回路において検出した情報をデジタル信号に変換することができる機能を有し、第3の回路は、第1の記憶回路及び第2の記憶回路を有する第4の回路と、演算回路を有する第5の回路と、を有し、第4の回路は、第5の回路の上方に設けられ、第4の回路又は第5の回路の一方は、第4の回路又は第5の回路の他方の少なくとも一部と重なる領域を有し、第1の記憶回路は、チャネル形成領域に酸化物半導体を有する第1のトランジスタを有し、第2の記憶回路は、チャネル形成領域に酸化物半導体を有する第2のトランジスタを有し、第1の記憶回路は、第1の回路によって検出された生体情報を記憶することができる機能を有し、第2の記憶回路は、生体情報と比較される基準値を記憶することができる機能を有し、第5の回路は、生体情報と基準値を比較することができる機能を有する。
さらに、本発明の一態様にかかる半導体装置では、第1の記憶回路は、第1の容量素子を有し、第1のトランジスタのソース又はドレインの一方は、第1の容量素子と接続され、第2の記憶回路は、第2の容量素子と、インバータと、を有し、第2のトランジスタのソース又はドレインの一方は、第2の容量素子及び前記インバータの入力端子と接続され、インバータの出力端子は、第5の回路と接続されていてもよい。
さらに、本発明の一態様にかかる半導体装置では、第3のトランジスタを有し、第3のトランジスタのソース又はドレインの一方は、第1の記憶回路と電気的に接続され、第3のトランジスタのソース又はドレインの他方は、第5の回路と電気的に接続され、第3のトランジスタはチャネル形成領域に酸化物半導体を有していてもよい。
また、本発明の一態様にかかる生体情報システムは、上記半導体装置を有し、無線信号の送受信を行う機能を有する。
本発明の一態様により、新規な半導体装置を提供することができる。または、本発明の一態様により、面積の縮小が可能な半導体装置を提供することができる。または、本発明の一態様により、高速な動作が可能な半導体装置を提供することができる。または、本発明の一態様により、消費電力の低減が可能な半導体装置を提供することができる。
なお、これらの効果の記載は、他の効果の存在を妨げるものではない。なお、本発明の一態様は、必ずしも、これらの効果の全てを有する必要はない。なお、これら以外の効果は、明細書、図面、請求項などの記載から、自ずと明らかとなるものであり、明細書、図面、請求項などの記載から、これら以外の効果を抽出することが可能である。
半導体装置の構成の一例を説明する図。 半導体装置の構成の一例を説明する図。 半導体装置の構成の一例を説明する図。 半導体装置の動作を説明するフローチャート。 半導体装置の構成の一例を説明する図。 半導体装置の構成の一例を説明する回路図。 半導体装置の構成の一例を説明する回路図。 半導体装置の構成の一例を説明する回路図。 半導体装置の構成の一例を説明する回路図。 半導体装置の構成の一例を説明する回路図。 半導体装置の構成の一例を説明する回路図。 半導体装置の構成の一例を説明する回路図。 トランジスタの構成の一例を説明する図。 トランジスタの構成の一例を説明する図。 トランジスタの構成の一例を説明する図。 トランジスタの構成の一例を説明する図。 トランジスタの構成の一例を説明する図。 トランジスタの構成の一例を説明する図。 半導体装置の使用例を説明する図。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施の形態における説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは、当業者であれば容易に理解される。したがって、本発明は、以下の実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
また、本発明の一態様は、RF(Radio Frequency)タグ、表示装置、集積回路を含むあらゆる装置が、その範疇に含まれる。また、表示装置には、液晶表示装置、有機発光素子に代表される発光素子を各画素に備えた発光装置、電子ペーパー、DMD(Digital Micromirror Device)、PDP(Plasma Display Panel)、FED(Field Emission Display)など、集積回路を有する表示装置が、その範疇に含まれる。
なお、図面を用いて発明の構成を説明するにあたり、同じものを指す符号は異なる図面間でも共通して用いる。
また、本明細書等においては、ある一つの実施の形態において述べる図または文章において、その一部分を取り出して、発明の一態様を構成することは可能である。したがって、ある部分を述べる図または文章が記載されている場合、その一部分の図または文章を取り出した内容も、発明の一態様として開示されているものであり、発明の一態様を構成することが可能であるものとする。そして、その発明の一態様は明確であると言える。そのため、例えば、能動素子(トランジスタなど)、配線、受動素子(容量素子など)、導電層、絶縁層、半導体層、部品、装置、動作方法、製造方法などが単数もしくは複数記載された図面または文章において、その一部分を取り出して、発明の一態様を構成することが可能であるものとする。例えば、N個(Nは整数)の回路素子(トランジスタ、容量素子等)を有して構成される回路図から、M個(Mは整数で、M<N)の回路素子(トランジスタ、容量素子等)を抜き出して、発明の一態様を構成することは可能である。別の例としては、「Aは、B、C、D、E、または、Fを有する」と記載されている文章から、一部の要素を任意に抜き出して、「Aは、BとEとを有する」、「Aは、EとFとを有する」、「Aは、CとEとFとを有する」、または、「Aは、BとCとDとEとを有する」などの発明の一態様を構成することは可能である。
また、本明細書等においては、ある一つの実施の形態において述べる図または文章において、少なくとも一つの具体例が記載される場合、その具体例の上位概念を導き出すことは、当業者であれば容易に理解される。したがって、ある一つの実施の形態において述べる図または文章において、少なくとも一つの具体例が記載される場合、その具体例の上位概念も、発明の一態様として開示されているものであり、発明の一態様を構成することが可能である。そして、その発明の一態様は、明確であると言える。
また、本明細書等においては、少なくとも図に記載した内容(図の中の一部でもよい)は、発明の一態様として開示されているものであり、発明の一態様を構成することが可能である。したがって、ある内容について、図に記載されていれば、文章を用いて述べていなくても、その内容は、発明の一態様として開示されているものであり、発明の一態様を構成することが可能である。同様に、図の一部を取り出した図についても、発明の一態様として開示されているものであり、発明の一態様を構成することが可能である。そして、その発明の一態様は明確であると言える。
また、明細書の中の文章や図面において規定されていない内容について、その内容を除くことを規定した発明の一態様を構成することが出来る。または、ある値について、上限値と下限値などで示される数値範囲が記載されている場合、その範囲を任意に狭めることで、または、その範囲の中の一点を除くことで、その範囲を一部除いた発明の一態様を規定することができる。これらにより、例えば、従来技術が本発明の一態様の技術的範囲内に入らないことを規定することができる。
また、本明細書等においては、能動素子(トランジスタなど)、受動素子(容量素子など)などが有するすべての端子について、その接続先を特定しなくても、当業者であれば、発明の一態様を構成することは可能な場合がある。つまり、接続先を特定しなくても、発明の一態様が明確であると言える。そして、接続先が特定された内容が、本明細書等に記載されている場合、接続先を特定しない発明の一態様が、本明細書等に記載されていると判断することが可能な場合がある。特に、端子の接続先の候補が複数存在する場合には、その端子の接続先を特定の箇所に限定する必要はない。したがって、能動素子(トランジスタなど)、受動素子(容量素子など)などが有する一部の端子についてのみ、その接続先を特定することによって、発明の一態様を構成することが可能な場合がある。
また、本明細書等においては、ある回路について、少なくとも接続先を特定すれば、当業者であれば、発明を特定することが可能な場合がある。または、ある回路について、少なくとも機能を特定すれば、当業者であれば、発明を特定することが可能な場合がある。つまり、機能を特定すれば、発明の一態様が明確であると言える。そして、機能が特定された発明の一態様が、本明細書等に記載されていると判断することが可能な場合がある。したがって、ある回路について、機能を特定しなくても、接続先を特定すれば、発明の一態様として開示されているものであり、発明の一態様を構成することが可能である。または、ある回路について、接続先を特定しなくても、機能を特定すれば、発明の一態様として開示されているものであり、発明の一態様を構成することが可能である。
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明の一態様に係る構成の一例について説明する。
図1(A)に、本発明の一態様にかかる半導体装置10の構成の一例を示す。半導体装置10は、回路20、回路30、回路40、回路50、回路60、回路70を有する。
本発明の一態様においては、回路50を、演算を行う機能を備えた記憶回路として用いることができる。そのため、回路50は、回路50に記憶されたデータや回路40から入力されたデータに加えて、これらのデータを入力信号として演算を行った結果を回路60に出力することができる。これにより、本来回路60において行うべき演算を回路50において行うことができ、回路60における演算の負担を低減することができる。また、回路50と回路60間において行われるデータの送受信の回数を減らすことができる。よって、半導体装置10の動作速度を向上させることができる。以下、図1(A)に示す各回路について説明する。
回路20は、外部からの情報を検出する機能を有する。回路20は、所定の物理量または化学量を検出する機能を有するセンサなどによって構成することができる。
ここでいう物理量とは、温度、圧力、流量、光、磁気、音波、加速度、湿度等を指し、化学量とは、ガス等の気体成分やイオン等の液体成分の化学物質等を指す。また、化学量には、血液、汗、尿等に含まれる特定の生体物質等の有機化合物も含まれる。特に、化学量を検出しようとする場合には、ある特定の物質を選択的に検出することになるため、あらかじめ回路20に、検出しようとする特定の物質と反応する物質を設けておくことが好ましい。例えば、生体物質の検出を行う場合には、回路20に、検出しようとする生体物質と反応する酵素、抗体分子、微生物細胞等を高分子等に固定化して設けておくことが好ましい。
ここで、回路20は、人間や動物の生体情報を検出する機能を有することが好ましい。この生体情報としては、体温、血圧、脈拍数、発汗量、肺活量、血糖値、白血球数、赤血球数、血小板数、ヘモグロビン濃度、ヘマトクリット値、GOT(AST)含有量、GPT(ALT)含有量、γ−GTP含有量、LDLコレステロール値、HDLコレステロール値、中性脂肪値などがあげられる。回路20が生体情報を検出する機能を有することにより、半導体装置10を健康管理システムとして用いることができる。
回路30は、回路20における情報の検出を制御する機能を有する。回路30は、回路20が外部からの情報を検出する頻度やタイミングを制御する機能を有するタイマーなどによって構成することができる。また、回路30は、回路20が外部からの情報を検出した時刻を計測し、その時刻を回路50に出力することができる。
回路40は、回路20において検出した情報をデジタル信号に変換する機能を有する。回路40は、回路20から入力された生体情報に対応するアナログ信号をデジタル信号に変換する機能を有するADコンバータなどによって構成することができる。
回路50は、回路40から入力されたデータを記憶する機能を有する。さらに、回路50は、回路40から入力されたデータ、または回路50に記憶されたデータを入力信号として演算を行う機能を有する。すなわち、回路50は、演算を行う機能を備えた記憶回路として用いることができる。
具体的には、回路50は、回路80、回路90を有する。回路80は、データを記憶する機能を有する回路(以下、記憶回路ともいう)を有する。回路80は、複数の記憶回路を備えたセルアレイによって構成することができる。記憶回路は、DRAMセル、SRAMセルなどの揮発性のメモリセルや、EPROMセル、MRAMセルなどの不揮発性のメモリセルによって構成することができるが、特に、チャネル形成領域に酸化物半導体を有するトランジスタ(以下、OSトランジスタともいう)を有する構成とすることが好ましい。
酸化物半導体は、シリコン等よりもバンドギャップが広く、真性キャリア密度が低い。そのため、OSトランジスタのオフ電流は極めて小さい。従って、回路80が有する記憶回路をOSトランジスタによって構成とすることにより、記憶回路に記憶されたデータを長期間にわたって保持することができる。
また、OSトランジスタは微細化により高速な動作が可能となる。そのため、回路80が有する記憶回路をOSトランジスタによって構成とすることにより、回路80が有する記憶回路の動作速度を向上させることができる。
回路90は、演算を行う機能を有する回路(以下、演算回路ともいう)を有する。演算回路は、NOT回路、AND回路、OR回路、NAND回路、NOR回路、XOR回路、XNOR回路などの論理回路によって構成することができる。また、これらの論理回路を組み合わせて、比較回路、加算回路、減算回路、乗算回路、除算回路など構成してもよい。
回路90は、回路40から入力されたデータ、または回路80に記憶されたデータを入力信号として、演算を行う機能を有する。例えば、回路90が比較回路を有する場合、回路40から入力されたデータと回路80に記憶されたデータの比較を行うことができる。ここで、回路40から入力されたデータが回路20において検出された生体情報であり、回路80に記憶されたデータが所定の基準値である場合、生体情報と基準値とを回路90において比較し、生体情報が正常値であるか異常値であるかを判別することができる。なお、回路40から入力されたデータを一度回路80に記憶し、このデータを入力信号とする演算を行う構成としてもよい。
また、回路90が減算回路を有する場合、回路40から入力されたデータと回路80に記憶されたデータの差分を算出することができる。また、回路90が加算回路および除算回路を有する場合、回路40から入力されたデータと回路80に記憶されたデータの平均値を算出することができる。ここで、回路40から入力されたデータが回路20において検出された生体情報であり、回路80に記憶されたデータが以前に検出した生体情報である場合、回路90において、生体情報の変動や平均値を算出することができる。
回路80は、図1(B)に示すように、回路40から入力されたデータや、回路90における演算によって得られたデータを記憶する機能を有する。また、回路80は、回路80に記憶されたデータを回路90や回路60に出力する機能を有する。回路90は、回路40から入力されたデータや回路80に記憶されたデータを入力信号として、演算を行う機能を有する。また、回路90は、演算の結果を回路80や回路60に出力する機能を有する。
回路60は、情報処理や他の回路の制御などを行う機能を有する。回路60は、複数のトランジスタによって構成された順序回路や組み合わせ回路などの各種の論理回路を有するプロセッサなどによって構成することができる。なお、本発明の一態様においては、回路50が演算回路を有する回路90を有する。そのため、本来は回路60において行うべき演算(特に、回路80に記憶されたデータを入力信号とする演算)を、回路50の内部で行うことができる。よって、回路60から回路50に記憶されたデータへのアクセスや、回路60における演算の結果の回路50への書き込みなどを省略することができ、回路50と回路60間において行われるデータの送受信の回数を減らすことができる。
回路70は、信号の送受信を行う機能を有する通信回路である。回路70は回路60によって制御され、回路80に記憶されたデータや回路90における演算の結果を半導体装置10の外部に送信することができる。回路70から送信された情報は、半導体装置の外部に設けられたコンピュータやリーダ/ライタなどによって読み取ることができる。
なお、回路70における信号の送受信は、有線で行ってもよいし無線で行ってもよい。回路70における信号の送受信を無線信号で行う構成とした場合、半導体装置10を衣服や体に身に着けることが可能なウェアラブル健康管理システムとして用いることができる。
以上のように、本発明の一態様においては、回路50を、演算を行う機能を備えた記憶回路として用いることができる。そのため、回路50は、回路50に記憶されたデータや回路40から入力されたデータに加えて、これらのデータを入力信号として演算を行った結果を回路60に出力することができる。これにより、本来回路60において行うべき演算を回路50において行うことができ、回路60における演算の負担を低減することができる。また、回路50と回路60間において行われるデータの送受信の回数を減らすことができる。よって、半導体装置10の動作速度を向上させることができる。
図1(C)に、回路50の断面構造の概要図を示す。回路50は、基板100上の回路90と、回路90上の絶縁層101と、絶縁層101上の回路80を有する。すなわち、回路50は、回路90と回路80が積層された構造を有する。絶縁層101は開口部を有し、当該開口部には導電層102が設けられている。そして、回路90は導電層102を介して回路80と接続されている。
ここで、回路80または回路90の一方は、他方の少なくとも一部と重なる領域を有することが好ましい。これにより、回路50の面積の増加を抑えつつ、記憶回路として機能する回路50に演算を行う機能を付加することができる。よって、半導体装置10の面積の縮小を図ることができる。なお、回路80または回路90の一方が、他方の全面と重なる領域を有することにより、回路50の面積をさらに縮小することができる。
なお、本明細書等において、XとYとが接続されている、と明示的に記載する場合は、XとYとが電気的に接続されている場合と、XとYとが機能的に接続されている場合と、XとYとが直接接続されている場合とを含むものとする。したがって、所定の接続関係、例えば、図または文章に示された接続関係に限定されず、図または文章に示された接続関係以外のものも含むものとする。ここで、X、Yは、対象物(例えば、装置、素子、回路、配線、電極、端子、導電膜、層、など)であるとする。
XとYとが電気的に接続されている場合の一例としては、XとYとの電気的な接続を可能とする素子(例えば、スイッチ、トランジスタ、容量素子、インダクタ、抵抗素子、ダイオード、表示素子、発光素子、負荷など)が、XとYとの間に1個以上接続されることが可能である。なお、スイッチは、オンオフが制御される機能を有している。つまり、スイッチは、導通状態(オン状態)、または、非導通状態(オフ状態)になり、電流を流すか流さないかを制御する機能を有している。または、スイッチは、電流を流す経路を選択して切り替える機能を有している。
また、XとYとが機能的に接続されている場合の一例としては、XとYとの機能的な接続を可能とする回路(例えば、論理回路(インバータ、NAND回路、NOR回路など)、信号変換回路(DA変換回路、AD変換回路、ガンマ補正回路など)、電位レベル変換回路(電源回路(昇圧回路、降圧回路など)、信号の電位レベルを変えるレベルシフタ回路など)、電圧源、電流源、切り替え回路、増幅回路(信号振幅または電流量などを大きく出来る回路、オペアンプ、差動増幅回路、ソースフォロワ回路、バッファ回路など)、信号生成回路、記憶回路、制御回路など)が、XとYとの間に1個以上接続されることが可能である。なお、一例として、XとYとの間に別の回路を挟んでいても、Xから出力された信号がYへ伝達される場合は、XとYとは機能的に接続されているものとする。
なお、XとYとが電気的に接続されている、と明示的に記載する場合は、XとYとが電気的に接続されている場合(つまり、XとYとの間に別の素子又は別の回路を挟んで接続されている場合)と、XとYとが機能的に接続されている場合(つまり、XとYとの間に別の回路を挟んで機能的に接続されている場合)と、XとYとが直接接続されている場合(つまり、XとYとの間に別の素子又は別の回路を挟まずに接続されている場合)とを含むものとする。つまり、電気的に接続されている、と明示的に記載する場合は、単に、接続されている、とのみ明示的に記載されている場合と同じであるとする。
なお、例えば、トランジスタのソース(又は第1の端子など)が、Z1を介して(又は介さず)、Xと電気的に接続され、トランジスタのドレイン(又は第2の端子など)が、Z2を介して(又は介さず)、Yと電気的に接続されている場合や、トランジスタのソース(又は第1の端子など)が、Z1の一部と直接的に接続され、Z1の別の一部がXと直接的に接続され、トランジスタのドレイン(又は第2の端子など)が、Z2の一部と直接的に接続され、Z2の別の一部がYと直接的に接続されている場合では、以下のように表現することが出来る。
例えば、「XとYとトランジスタのソース(又は第1の端子など)とドレイン(又は第2の端子など)とは、互いに電気的に接続されており、X、トランジスタのソース(又は第1の端子など)、トランジスタのドレイン(又は第2の端子など)、Yの順序で電気的に接続されている。」と表現することができる。または、「トランジスタのソース(又は第1の端子など)は、Xと電気的に接続され、トランジスタのドレイン(又は第2の端子など)はYと電気的に接続され、X、トランジスタのソース(又は第1の端子など)、トランジスタのドレイン(又は第2の端子など)、Yは、この順序で電気的に接続されている」と表現することができる。または、「Xは、トランジスタのソース(又は第1の端子など)とドレイン(又は第2の端子など)とを介して、Yと電気的に接続され、X、トランジスタのソース(又は第1の端子など)、トランジスタのドレイン(又は第2の端子など)、Yは、この接続順序で設けられている」と表現することができる。これらの例と同様な表現方法を用いて、回路構成における接続の順序について規定することにより、トランジスタのソース(又は第1の端子など)と、ドレイン(又は第2の端子など)とを、区別して、技術的範囲を決定することができる。なお、これらの表現方法は、一例であり、これらの表現方法に限定されない。ここで、X、Y、Z1、Z2は、対象物(例えば、装置、素子、回路、配線、電極、端子、導電膜、層、など)であるとする。
また、図面上は独立している構成要素同士が電気的に接続しているように図示されている場合であっても、1つの構成要素が、複数の構成要素の機能を併せ持っている場合もある。例えば、配線の一部が電極としても機能する場合は、一の導電膜が、配線の機能、及び電極の機能の両方の構成要素の機能を併せ持っている。したがって、本明細書における接続とは、このような、一の導電膜が、複数の構成要素の機能を併せ持っている場合も、その範疇に含める。
ここで、回路90は、チャネル形成領域が基板100の一部に形成されるトランジスタによって構成することができる。この場合、基板100は単結晶半導体を有する基板とすることが好ましい。このような基板100としては、単結晶シリコン基板や単結晶ゲルマニウム基板などを用いることができる。基板100を単結晶半導体を有する基板とすることにより、回路90を、チャネル形成領域に単結晶半導体を有するトランジスタを用いて形成することができる。チャネル形成領域に単結晶半導体を有するトランジスタは電流供給能力が高いため、このようなトランジスタを用いて回路90を構成することにより、回路90における演算の速度を向上させることができる。
次に、回路50の構成の一例を、図2を用いて説明する。
図2(A)は、図1における回路50の構成の一例を示す斜視図である。回路50は、基板100上の回路90、回路110、回路120と、回路90、回路110、回路120上の絶縁層101と、絶縁層101上の回路80を有する。また、回路80は、複数の記憶回路81を有する。
回路90は、演算回路を有する回路であり、記憶回路81と接続されている。回路90は、記憶回路81に記憶されたデータを入力信号として演算を行い、演算の結果を回路60(図1(B)参照)に出力することができる。なお、回路90は、回路50の外部(例えば図1(B)における回路40)から入力されたデータを入力信号として演算を行うこともできる。
回路110は、複数の記憶回路81のうち、特定の記憶回路81を選択する機能を有する駆動回路である。具体的には、回路110は、特定の記憶回路81と接続された配線に、当該特定の記憶回路81を選択するための信号(以下、選択信号ともいう)を供給する機能を有する。
回路120は、記憶回路81へのデータの書き込み、または記憶回路81に記憶されたデータの読み出しを行う機能を有する駆動回路である。具体的には、回路120は、特定の記憶回路81と接続された配線に、当該特定の記憶回路81に書き込むデータに対応する電位(以下、書き込み電位ともいう)を供給する機能を有する。また、回路120は、特定の記憶回路81と接続された配線の電位に基づいて、当該特定の記憶回路81に記憶されたデータを読み出す機能を有する。なお、回路120は、記憶回路81と接続された配線に所定の電位を供給するプリチャージ機能を有していてもよい。
ここで、基板100は、単結晶半導体を有する基板であることが好ましい。これにより、回路90、回路110、回路120を、チャネル形成領域に単結晶半導体を有するトランジスタによって構成することができる。よって、回路90、回路110、回路120の動作速度を向上させることができる。
回路80は、複数の記憶回路81をメモリセルとしたセルアレイによって構成することができる。なお、複数の記憶回路81はそれぞれ、回路90、回路110、回路120と接続されている。
ここで、記憶回路81は、半導体膜にチャネル形成領域が形成されるトランジスタにより構成することができる。例えば、記憶回路81は、チャネル形成領域に非単結晶半導体を有するトランジスタによって構成することができる。非単結晶半導体としては、非晶質シリコン、微結晶シリコン、多結晶シリコンなどの非単結晶シリコンや、非晶質ゲルマニウム、微結晶ゲルマニウム、多結晶ゲルマニウムなどの非単結晶ゲルマニウムなどを用いることができる。また、記憶回路81は、OSトランジスタによって構成することができる。上記のような半導体膜にチャネル形成領域が形成されるトランジスタは、絶縁層101上に形成することが可能であるため、記憶回路81を絶縁層101上に形成することが可能となる。これにより、回路50を回路80と回路90が積層された構成とすることができる。
ここで、記憶回路81は、特にOSトランジスタを用いて形成することが好ましい。OSのオフ電流は極めて小さいため、記憶回路81にOSトランジスタを用いることにより、回路80への電力の供給が停止された期間においても記憶回路81に記憶されたデータを長期間にわたって保持することができる。よって、記憶回路81を、不揮発性のメモリセル、またはリフレッシュ動作の頻度が極めて低いメモリセルとして用いることができる。
また、OSトランジスタは微細化により高速な動作が可能となる。そのため、記憶回路81にOSトランジスタを用いることにより、記憶回路81の動作速度を向上させることができる。具体的には、記憶回路81の書き込み速度および読み出し速度を10ns以下、より好ましくは5ns以下、さらに好ましくは1ns以下とすることができる。なお、OSトランジスタのチャネル長は、100nm以下、好ましくは60nm以下、より好ましくは40nm以下、さらに好ましくは30nm以下とすることができる。
ここで、回路90は、回路80と重なる領域を有することが好ましい。具体的には、回路90は、少なくとも複数の記憶回路81のいずれかと重なる領域を有することが好ましい。これにより、回路50の面積の増加を抑えつつ、記憶回路として機能する回路50に演算を行う機能を付加することができる。なお、回路90を、複数の記憶回路81の全てと重なる領域を有するように配置することにより、回路50の面積をさらに縮小することができる。また、回路110または回路120を、少なくとも複数の記憶回路81のいずれかと重なる領域を有するように配置することもできる。
なお、図2(A)においては、記憶回路81を有する回路80を1層設けた構成としたが、このような回路を2層以上設けた構成としてもよい。例えば、回路80上に絶縁層を設け、当該絶縁層上に記憶回路81を有する回路をさらに設けてもよい。このような構成とすることにより、回路50の面積の増加を抑えつつ、記憶回路の大容量化を図ることができる。
また、図2(A)においては、回路110および回路120が基板100上に設けられた例を示したが、これに限られず、回路110および回路120を絶縁層101上に設けてもよい(図2(B))。この場合、回路110および回路120は、半導体膜にチャネル形成領域が形成されるトランジスタによって構成することができるが、特に、オフ電流が小さく、高速な動作が可能なOSトランジスタによって構成することが好ましい。
次に、回路50の上面図の例を図3に示す。なお、図3(C)は、回路110、回路120が基板100上に設けられた構造(図2(A)参照)の上面図に対応し、図3(D)は、回路110、回路120が絶縁層101上に設けられた構造(図2(B)参照)の上面図に対応する。
図3(A)に示すように、回路80を、回路90の全面と重なる領域を有するように配置することができる。これにより、回路80を回路90と同一平面に形成する場合と比較して、回路50の面積の増加を抑えることができる。なお、回路80は、回路90の一部と重なる領域を有するように配置してもよい。
また、図3(B)に示すように、回路90を、回路80の全面と重なる領域を有するように配置することもできる。なお、回路90は、回路80の一部と重なる領域を有するように配置してもよい。
また、図3(C)に示すように、回路80を、回路90の全面と重なる領域、回路110の全面と重なる領域、および回路120の全面と重なる領域を有するように配置することもできる。この場合、回路50の面積の増加を抑えつつ、図3(A)、(B)に示す構成よりも回路80の面積を大きくすることができる。これにより、記憶回路として機能する回路80の大容量化を図ることができる。なお、回路80は、回路110の一部と重なるように配置してもよく、回路120の一部と重なる領域を有するように配置してもよい。
また、図3(D)に示すように、回路90を、回路80の全面と重なる領域、回路110の全面と重なる領域、および回路120の全面と重なる領域を有するように配置することもできる。この場合、回路50の面積の増加を抑えつつ、図3(A)、(B)に示す構成よりも回路90の面積を大きくすることができる。これにより、回路90が有する演算回路の数および種類を増やすことができ、回路90における演算の速度の向上、または回路90における演算の種類の増加を図ることができる。なお、回路90は、回路110の一部と重なるように配置してもよく、回路120の一部と重なる領域を有するように配置してもよい。
次に、図1における半導体装置10の動作の一例を、図4のフローチャートを用いて説明する。ここでは一例として、半導体装置10を、検出した生体情報が正常値であるか異常値であるかを判別することが可能な健康管理システムとして用いる場合について説明する。
まず、回路30によって回路20を制御し、生体情報を検出する(ステップS1)。その後、検出した生体情報に対応するアナログ信号を、回路40においてデジタル信号に変換する(ステップS2)。
次に、回路50において、生体信号が正常値であるか異常値であるかを判別する(ステップS3)。この判別は、回路40から回路50に入力された生体情報の値と、予め回路80に記憶された基準値とを、回路90において比較することに行う。例えば、生体情報として血糖値(BS)を検出する場合は、所定の血糖値(例えば、BS=126(mg/dl))を基準値として回路80に記憶しておく。そして、回路40から入力された血糖値の値を基準値と比較し、血糖値が基準値未満であれば正常値、基準値以上である場合は異常値と判断する。
ステップS3における判別の結果、生体情報が正常値であると判断された場合は、回路90においてデータ処理を行う(ステップS4)。回路90におけるデータ処理としては、例えば、生体情報の変動量や平均値の算出があげられる。
生体情報の変動量は、ある時刻において検出した生体情報の値と、その時刻以前に検出した生体情報の値の差分を算出することによって得ることができる。この差分の算出は、回路90に演算回路として減算回路を設けることによって行うことができる。
また、生体情報の平均値は、ある時刻までに検出した生体情報の値の総和を算出し、その値を、検出した生体情報の個数で割ることによって得ることができる。なお、平均値の算出は、回路90に演算回路として加算回路および除算回路を設けることによって行うことができる。
その後、データ処理によって得られた結果を回路80に記憶する(ステップS5)。なお、回路80に記憶されたデータは、回路60を制御することにより、回路70から外部に送信することができる。
なお、回路90におけるデータ処理を行わず、回路40から入力された生体情報をそのまま回路80に記憶、または回路60に出力する場合は、ステップS4のデータ処理を省略することができる。
ステップS3における判別の結果、生体情報が異常値であると判断された場合、異常値であることを知らせる信号(以下、割り込み信号ともいう)が回路50から回路60に出力される(ステップS6)。そして、割り込み信号を受信した回路60は回路70を制御し、回路70は異常値を検出した信号を外部に送信する(ステップS7)。
なお、生体情報が異常値である場合も、正常値である場合と同様のデータ処理(ステップS8)および回路80へのデータの記憶(ステップS9)を行うことができる。このとき、回路80には、異常値と判断された生体情報の値や、異常値を検出した時刻などを記憶することができる。これらの情報は、回路70から外部に送信することができる。
以上のように、本発明の一態様においては、回路50を、演算を行う機能を備えた記憶回路として用いることができる。そのため、回路50は、回路50に記憶されたデータや回路40から入力されたデータに加えて、これらのデータを入力信号として演算を行った結果を回路60に出力することができる。これにより、本来回路60において行うべき演算を回路50において行うことができ、回路60における演算の負担を低減することができる。また、回路50と回路60間において行われるデータの送受信の回数を減らすことができる。よって、半導体装置10の動作速度を向上させることができる。
また、本発明の一態様においては、回路80または回路90の一方が、他方の少なくとも一部と重なる領域を有する構成とすることができる。これにより、回路50の面積の増加を抑えつつ、記憶回路として機能する回路50に演算を行う機能を付加することができる。よって、半導体装置10の面積の縮小を図ることができる。
なお、本実施の形態は他の実施の形態の記載と適宜組み合わせることができる。よって、本実施の形態の中で述べる内容(一部の内容でもよい)は、その実施の形態で述べる別の内容(一部の内容でもよい)、及び/又は、一つ若しくは複数の別の実施の形態で述べる内容(一部の内容でもよい)に対して、適用、組み合わせ、又は置き換えなどを行うことができる。なお、実施の形態の中で述べる内容とは、各々の実施の形態において、様々な図を用いて述べる内容、又は明細書に記載される文章を用いて述べる内容のことである。また、ある一つの実施の形態において述べる図(一部でもよい)は、その図の別の部分、その実施の形態において述べる別の図(一部でもよい)、及び/又は、一つ若しくは複数の別の実施の形態において述べる図(一部でもよい)に対して、組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させることができる。これは、以下の実施の形態においても同様である。
(実施の形態2)
本実施の形態では、本発明の一態様に係る構成の具体例について説明する。ここでは特に、半導体装置10が、検出した生体情報が正常値であるか異常値であるかを判別する健康管理システムとしての機能を有する構成について説明する。
図5に、回路50の構成の一例を示す。回路50は、回路80、回路90、回路110、回路120、複数の回路83を有する。なお、図5においては説明の便宜上、回路80と回路90を同一の平面に図示しているが、実際には図1乃至3に示すように、回路80と回路90は互いに重なるように積層されている。
回路80は、複数の記憶回路81および複数の記憶回路82を有する。ここでは、回路80がn行m列(n、mは自然数)の記憶回路81(記憶回路81[1,1]乃至[n,m])と、1行m列の記憶回路82(記憶回路82[1]乃至[m])を有する構成を示す。なお、記憶回路82は2行以上設けられていてもよい。記憶回路81および記憶回路82はメモリセルとして機能し、回路80は複数のメモリセルによって構成されたセルアレイとして機能する。
ここで、回路80はn行m列の記憶回路81を有するため、mビットのデータをn種類記憶することができる。よって、異なる時刻や条件において検出したmビットの生体情報の値をn種類記憶することができる。なお、記憶回路81の列の数(m)は、検出する生体情報に合わせて自由に決定することができる。例えば、生体情報として血糖値を検出する場合、m=8として、BS=0乃至255(mg/dl)の範囲の数値を記憶する構成とすることができる。
なお、記憶回路81は、OSトランジスタを用いて構成することが好ましい。これにより、記憶回路81に記憶された生体情報を長期間にわたって保持することが可能となり、記憶回路81を不揮発性のメモリセル、またはリフレッシュ動作の頻度が極めて低いメモリセルとして用いることができる。
また、回路80が有する1行m列の記憶回路82には、mビットのデータを1種類記憶することができる。ここで、記憶回路82[1]乃至[m]には、生体情報の基準値となるmビットのデータを記憶することができる。この基準値は、例えば、生体情報の正常値と異常値の境界となる値(正常値の上限値または下限値)とすることができる。例えば、生体情報として血糖値を検出する場合、血糖値の正常値の上限値としてBS=126(mg/dl)を記憶することができる。
なお、ここでは記憶回路82が1行設けられた例について述べるが、複数行設けられていてもよい。この場合、複数の基準値を記憶することができるため、記憶回路82には、生体情報の上限値および下限値を記憶することや、複数の上限値、または複数の下限値を記憶することが可能となる。なお、記憶回路82の行数は特に限定されず、1以上の任意の数を選択することができる。
例えば、生体情報として血糖値を検出する場合、m列の記憶回路82を3行設け、1行目の記憶回路82には第1の上限値(例えば、BS=110(mg/dl))を記憶し、2行目の記憶回路82には第2の上限値(例えば、BS=116(mg/dl))を記憶し、3行目の記憶回路82には第3の上限値(例えば、BS=126(mg/dl))を記憶することができる。これにより、検出された血糖値と第1乃至第3の上限値とを比較することができ、生体情報の異常を段階的に判別することができる。
ここで、記憶回路82は、特にOSトランジスタを用いて形成することが好ましい。OSのオフ電流は極めて小さいため、記憶回路82にOSトランジスタを用いることにより、回路80への電力の供給が停止された期間においても記憶回路82に記憶されたデータを長期間にわたって保持することができる。よって、記憶回路82を不揮発性のメモリセル、またはリフレッシュ動作の頻度が極めて低いメモリセルとして用いることができる。そのため、一度記憶回路82に基準値の書き込みを行った後は、回路80への電力の供給が停止した期間においても、当該基準値を長期間保持することができる。
回路110は、複数の配線111(配線111[1]乃至[n])を介して記憶回路81と接続されている。また、回路110は、配線112を介して記憶回路82と接続されている。回路110は、選択信号を配線111または配線112に供給する機能を有する駆動回路である。
回路120は、複数の配線121(配線121[1]乃至[m])を介して、記憶回路81および記憶回路82と接続されている。回路120は、記憶回路81または記憶回路82に書き込むデータに対応する電位を配線121に供給する機能と、配線121の電位に基づいて、記憶回路81または記憶回路82に記憶されたデータを読み出す機能を有する駆動回路である。なお、回路120は、配線121に所定の電位を供給するプリチャージ機能を有していてもよい。
複数の回路83(回路83[1]乃至[m])は、それぞれ配線113、配線121、回路90と接続されている。回路83は、記憶回路81に記憶されたデータの回路90への出力を制御するスイッチとしての機能を有する。回路83は、配線113の電位によって導通状態が制御され、回路90において演算を行う際に導通状態となる。
回路83は、例えばトランジスタなどによって構成することができる。回路83をトランジスタとする場合、当該トランジスタのゲートが配線113と接続され、ソースまたはドレインの一方が配線121と接続され、ソースまたはドレインの他方が回路90と接続された構成とすればよい。この場合、配線113の電位によってトランジスタの導通状態が制御される。トランジスタを導通状態とすることにより、記憶回路81に記憶されたデータを回路90に出力し、回路90における演算を実行することができる。
なお、回路83としてトランジスタを用いる場合は、OSトランジスタを用いることができる。OSトランジスタはオフ電流が極めて低いため、回路90における演算を実行しない期間、すなわちOSトランジスタが非導通状態である期間において、配線121と回路90間の電荷の移動を大幅に抑制することができる。
なお、本明細書等において、トランジスタのソースとは、活性層として機能する半導体の一部であるソース領域、或いは上記半導体に接続されたソース電極を意味する。同様に、トランジスタのドレインとは、上記半導体の一部であるドレイン領域、或いは上記半導体に接続されたドレイン電極を意味する。また、ゲートはゲート電極を意味する。
また、トランジスタが有するソースとドレインは、トランジスタの導電型及び各端子に与えられる電位の高低によって、その呼び方が入れ替わる。一般的に、nチャネル型トランジスタでは、低い電位が与えられる端子がソースと呼ばれ、高い電位が与えられる端子がドレインと呼ばれる。また、pチャネル型トランジスタでは、低い電位が与えられる端子がドレインと呼ばれ、高い電位が与えられる端子がソースと呼ばれる。本明細書では、便宜上、ソースとドレインとが固定されているものと仮定して、トランジスタの接続関係を説明する場合があるが、実際には上記電位の関係に従ってソースとドレインの呼び方が入れ替わる。
回路90は、回路91、回路92を有する。回路91は、演算を行う機能を有する回路であり、1以上の演算回路を有する。演算回路は、NOT回路、AND回路、OR回路、NAND回路、NOR回路、XOR回路、XNOR回路などの論理回路によって構成することができる。また、これらの論理回路を組み合わせて、比較回路、加算回路、減算回路、乗算回路、除算回路など構成してもよい。ここでは、回路91が比較回路を有する場合について説明する。
回路91は、記憶回路82、回路83、回路92と接続されている。回路91には、記憶回路81に記憶されたデータが回路83を介して入力されるとともに、記憶回路82に記憶されたデータが入力される。そして、回路91は、これらのデータの大小を比較し、その比較結果に対応する信号を回路92に出力する機能を有する。例えば、回路91は、記憶回路81[1,1]乃至[n,1]のうちいずれかに記憶されたデータと、記憶回路82[1]に記憶されたデータを比較することができる。
ここで、記憶回路81には回路20(図1(A)、(B)参照)によって検出された生体情報の値が記憶されており、記憶回路82には所定の基準値が記憶されている。そして、回路91は、特定の行の記憶回路81に記憶されたmビットの生体情報の値と、記憶回路82に記憶されたmビットの基準値とを比較することができる。これにより、検出された生体情報が正常値であるか異常値であるかを判別することができる。例えば、記憶回路81に記憶された生体情報の値が記憶回路82に記憶された基準値以上であるとき、異常値と判断する。
回路92は、回路91における比較の結果、生体情報が異常値であると判断された際に、回路60(図1参照)に割り込み信号を出力する機能を有する。例えば、回路92は、生体情報が正常値である場合はデータ”1”を出力し、異常値である場合は割り込み信号としてデータ”0”を出力する機能を有する。そして、データ”0”が回路60に出力されると、回路60によって回路70が制御され、回路70から外部に異常値である信号が送信される。
なお、複数の回路83は、回路90と同一の層(図1(C)、2(A)、(B)における基板100上)に設けられていてもよいし、回路80と同一の層(図1(C)、2(A)、(B)における絶縁層101上)に設けられていてもよい。ここで、回路83としてOSトランジスタを用いる場合は、回路83を回路80と同一の層に設けることが好ましい。この場合、回路83を構成するOSトランジスタを記憶回路81および記憶回路82が有するOSトランジスタと同一工程で作製することができる。
次に、記憶回路81および記憶回路82の具体的な構成の一例を、図6に示す。
図6(A)に、記憶回路81の構成例を示す。記憶回路81は、トランジスタ201、容量素子202を有する。トランジスタ201のゲートは配線111と接続され、ソースまたはドレインの一方は配線121と接続され、ソースまたはドレインの他方はノードM1と接続されている。容量素子202の一方の電極はノードM1と接続され、他方の電極は所定の電位が供給される配線203と接続されている。なお、ここでは、トランジスタ201がnチャネル型である場合を示すが、これに限られず、トランジスタ201はnチャネル型トランジスタであってもpチャネル型トランジスタであってもよい。また、配線203は、高電位電源線でも低電位電源線(接地線など)でもよい。記憶回路81には、生体情報を記憶することができる。
ここで、トランジスタ201としてOSトランジスタを用いる。図中、「OS」の記号を付したトランジスタはOSトランジスタである(以下同様)。OSトランジスタはオフ電流が極めて低いため、トランジスタ201が非導通状態である期間において、ノードM1の電位を長時間にわたって保持することができる。そのため、記憶回路81を、不揮発性のメモリセル、またはリフレッシュ動作の頻度が著しく低いメモリセルとして用いることができる。
また、OSトランジスタは微細化により高速な動作が可能となる。そのため、トランジスタ201としてOSトランジスタを用いることにより、記憶回路81の動作速度を向上させることができる。
次に、図6(A)に示す記憶回路81の動作について説明する。
まず、配線121に書き込み電位を供給する。そして、配線203の電位を一定の電位に維持した上で、配線111の電位をトランジスタ201が導通状態となる電位にして、トランジスタ201を導通状態とする。これにより、配線121の電位がノードM1に供給される(データの書き込み)。
次に、配線111の電位をトランジスタ201が非導通状態となる電位にして、トランジスタ201を非導通状態とする。これにより、ノードM1が浮遊状態となり、ノードM1の電位が保持される(データの保持)。ここで、トランジスタ201はOSトランジスタであり、オフ電流が極めて小さいため、ノードM1の電位を長時間にわたって保持することができる。
次に、配線121を浮遊状態とし、配線203の電位を一定の電位に維持した上で、配線111の電位をトランジスタ201が導通状態となる電位にして、トランジスタ201を導通状態とする。これにより、ノードM1の電位が配線121に供給される。この時、配線121の電位は、ノードM1の電位に応じて異なる電位となる。この時の配線121の電位を読みとることにより、記憶回路81に記憶されているデータの読み出しが可能となる。
なお、データの書き換えは、上記データの書き込みおよび保持と同様の動作により行うことができる。
また、図6(B)に、記憶回路82の構成例を示す。記憶回路82は、トランジスタ211、容量素子212、回路214を有する。トランジスタ211のゲートは配線112と接続され、ソースまたはドレインの一方は配線121と接続され、ソースまたはドレインの他方はノードM2と接続されている。容量素子の一方の電極はノードM2と接続され、他方の電極は所定の電位が供給される配線213と接続されている。回路214の入力端子はノードM2と接続され、出力端子は回路90と接続されている。なお、トランジスタ211はOSトランジスタとする。ここでは、トランジスタ211がnチャネル型である場合を示すが、これに限られず、トランジスタ211はnチャネル型トランジスタであってもpチャネル型トランジスタであってもよい。また、配線213は、高電位電源線でも低電位電源線(接地線など)でもよい。
記憶回路82は、図6(A)における記憶回路81と同様の動作により、データの書き込み、保持、書き換えを行うことができる。記憶回路82には、記憶回路81に記憶された生体情報の値と比較するための基準値を記憶することができる。
また、記憶回路82は、ノードM2に保持された電位に対応するデータを、回路214を介して回路90に出力することができる。ここで、回路214は、ノードM2の電位を維持しつつ、ノードM2の電位に対応した信号を出力する機能を有するものであれば、特に限定されない。回路214としては、例えばインバータやアナログスイッチなどの論理素子を用いることができる。回路214としてインバータを用いる場合は、当該インバータの入力端子はノードM2と接続され、出力端子は回路90と接続される。そして、回路90における演算には、インバータの出力端子から出力された信号の反転信号を用いることができる。
なお、図6(C)に示すように、記憶回路82はトランジスタ215を有していてもよい。トランジスタ215のゲートは配線216と接続され、ソースまたはドレインの一方はノードM2と接続され、ソースまたはドレインの他方は回路214の入力端子と接続されている。なお、トランジスタ215はOSトランジスタである。
配線216は、回路90における比較演算が行われる際、トランジスタ215を導通状態とするための信号が供給される配線である。そのため、配線216には、図5における配線113に供給される信号と同期した信号を供給することができる。例えば、配線216を配線113と接続してもよいし、トランジスタ215のゲートに直接配線113を接続してもよい。また、配線216に配線113の反転信号が供給される構成としてもよい。
回路90における比較演算が実行される際、トランジスタ215は導通状態となる。一方、回路90における比較演算が行われない期間においては、トランジスタ215は非導通状態となる。ここで、OSトランジスタであるトランジスタ215はオフ電流が極めて低いため、ノードM2の電位が回路214を介して回路90にリークすることを防止できる。よって、ノードM2に保持された電位を長期間保持することができる。
次に、記憶回路81および記憶回路82の別の構成例を、図7に示す。
図7(A)に、記憶回路81の構成例を示す。記憶回路81は、トランジスタ221、トランジスタ222、容量素子223を有する。トランジスタ221のゲートは配線111と接続され、ソースまたはドレインの一方は配線121と接続され、ソースまたはドレインの他方はノードM3と接続されている。トランジスタ222のゲートはノードM3と接続され、ソースまたはドレインの一方は配線121と接続され、ソースまたはドレインの他方は配線122と接続されている。容量素子223の一方の電極はノードM3と接続され、他方の電極は所定の電位が供給される配線224と接続されている。ここでは、トランジスタ221としてOSトランジスタを用いる。なお、配線122は、回路120(図5参照)と接続されている。
なお、ここではトランジスタ221およびトランジスタ222がnチャネル型である場合を示すが、これに限られず、トランジスタ221、トランジスタ222はそれぞれ、nチャネル型トランジスタであってもpチャネル型トランジスタであってもよい。また、配線224は、一定の電位が供給される配線であっても、2種類以上の電位が供給される配線であってもよい。また、一定の電位が供給される配線は、高電位電源線でも低電位電源線(接地線など)でもよい。
ここで、トランジスタ222には、チャネル形成領域に単結晶半導体を有するトランジスタを用いることができる。この場合、トランジスタ222の電流供給能力を向上させることができ、記憶回路81の高速な動作が可能となる。また、トランジスタ222には、OSトランジスタを用いることができる。この場合、トランジスタ222をトランジスタ221と同一工程で作製することができる。
次に、図7(A)に示す記憶回路81の動作について説明する。
まず、配線111の電位を、トランジスタ221が導通状態となる電位にして、トランジスタ221を導通状態とする。これにより、配線121の電位がノードM3に与えられる。すなわち、トランジスタ222のゲート電極には所定の電荷が与えられる(データの書き込み)。
その後、配線111の電位をトランジスタ221が非導通状態となる電位にして、トランジスタ221を非導通状態とすることにより、ノードM3が浮遊状態となり、ノードM3の電位が保持される(データの保持)。
次に、配線122の電位を一定の電位に維持した上で、配線224の電位を所定の電位(読み出し電位)とすると、ノードM3に保持された電荷量に応じて、配線121は異なる電位となる。一般に、トランジスタ222をnチャネル型とすると、トランジスタ222のゲートの電位がハイレベルである場合の見かけのしきい値Vth_Hは、トランジスタ222のゲートの電位がローレベルである場合の見かけのしきい値Vth_Lより低くなるためである。ここで、見かけのしきい値電圧とは、トランジスタ222を導通状態とするために必要な配線224の電位をいうものとする。したがって、配線224の電位をVth_HとVth_Lの間の電位Vとすることにより、ノードM3の電位を判別することができる。例えば、ノードM3の電位がハイレベルである場合には、配線224の電位がV(>Vth_H)となれば、トランジスタ222は導通状態となる。一方、ノードM3の電位がローレベルである場合には、配線224の電位がV(<Vth_L)となっても、トランジスタ222は非導通状態のままとなる。このため、配線121の電位を読み出すことにより、記憶回路81に記憶されているデータの読み出しが可能となる。
なお、データの読み出しを行わない場合には、ノードM3の電位に関わらずトランジスタ222が非導通状態となるような電位、つまり、Vth_Hより小さい電位を配線224に与えればよい。
また、データの書き換えは、上記データの書き込みおよび保持と同様の動作により行うことができる。
ここで、トランジスタ221のソースまたはドレインの一方は、トランジスタ222のゲートと接続されることにより、不揮発性メモリとして用いられるフローティングゲート型トランジスタのフローティングゲートと同様の機能を有する。このため、ノードM3を、フローティングゲート部FGと呼ぶ場合がある。トランジスタ221が非導通状態の場合、フローティングゲート部FGは絶縁体中に埋設されたとみなすことができ、フローティングゲート部FGには電荷が保持される。トランジスタ221のオフ電流は、チャネル形成領域に単結晶半導体を有するトランジスタのオフ電流の10万分の1以下であるため、トランジスタ221のリークによってフローティングゲート部FGに蓄積された電荷が消失する量は極めて小さい。或いは、長期間にわたって、フローティングゲート部FGに蓄積された電荷の消失を無視することが可能である。その結果、OSトランジスタであるトランジスタ221により、不揮発性の記憶装置、或いは、電源の供給なしにデータを非常に長期間保持することができる記憶装置を実現することが可能である。
また、記憶回路81は、再度のデータの書き込みによって直接的にデータを書き換えることが可能である。このためフラッシュメモリなどにおいて必要とされる消去動作が不要であり、消去動作に起因する動作速度の低下を抑制することができる。つまり、半導体装置の高速動作が実現される。
また、この場合、従来のフローティングゲート型トランジスタにおいて指摘されているゲート絶縁膜(トンネル絶縁膜)の劣化という問題が存在しない。つまり、従来問題とされていた、電子をフローティングゲートに注入する際のゲート絶縁膜の劣化という問題を解消することができる。これは、原理的な書き込み回数の制限が存在しないことを意味するものである。また、従来のフローティングゲート型トランジスタにおいて書き込みや消去の際に必要であった高電圧も不要である。
また、OSトランジスタは微細化により高速な動作が可能となる。そのため、トランジスタ201としてOSトランジスタを用いることにより、記憶回路81の動作速度を向上させることができる。
図7(B)に、記憶回路82の構成例を示す。記憶回路82は、トランジスタ231、トランジスタ232、容量素子233、トランジスタ234を有する。トランジスタ231のゲートは配線112と接続され、ソースまたはドレインの一方は配線121と接続され、ソースまたはドレインの他方はノードM4と接続されている。トランジスタ232のゲートはノードM4と接続され、ソースまたはドレインの一方は配線122と接続され、ソースまたはドレインの他方はトランジスタ234のソースまたはドレインの一方と接続されている。容量素子233の一方の電極はノードM4と接続され、他方の電極は配線122と接続されている。トランジスタ234のゲートは配線235と接続され、ソースまたはドレインの他方はノードM5と接続されている。ここでは、トランジスタ231としてOSトランジスタを用いる。なお、配線122は、回路120(図5参照)と接続されている。
次に、図7(B)に示す記憶回路82の動作について説明する。
まず、配線112の電位を、トランジスタ231が導通状態となる電位にして、トランジスタ231を導通状態とする。これにより、配線121の電位がノードM4に与えられる。すなわち、トランジスタ232のゲート電極には所定の電荷が与えられる(データの書き込み)。
その後、配線112の電位をトランジスタ231が非導通状態となる電位にして、トランジスタ231を非導通状態とすることにより、ノードM4が浮遊状態となり、ノードM4の電位が保持される(データの保持)。
その後、配線122に一定の電位を与えた状態で、配線235にトランジスタ234が導通状態となるような電位(以下、読み出し電位ともいう)を供給し、トランジスタ234を導通状態とする。このとき、ノードM5の電位は、ノードM4に保持された電荷量に応じて異なる電位となる。これは、ノードM4の電位がハイレベルである場合にはトランジスタ234は導通状態となり、ノードM4の電位がローレベルである場合にはトランジスタ234は非導通状態となるためである。このように、ノードM4の電位に応じたノードM5の電位が、回路90に供給される。
なお、記憶回路82において、ノードM5が配線121と接続された構成に変更すると、当該構成を記憶回路81に用いることができる。
配線235には、回路90における比較演算が行われる際、読み出し電位が供給される。この読み出し電位は、図5における配線113の電位と同期させることができる。例えば、配線235を配線113と接続してもよいし、トランジスタ234のゲートに直接配線113を接続してもよい。また、配線235に配線113の反転信号が供給される構成としてもよい。
回路90における比較演算が実行される際、配線235には読み出し電位が供給され、トランジスタ234は導通状態となる。そして、トランジスタ234が導通状態となると、ノードM4の電位に対応する電位がノードM5から回路90に供給される。一方、回路90における比較演算が行われない期間には、配線235にはトランジスタ234は非導通状態となるような電位を供給する。
また、記憶回路82は、図7(C)に示すような構成とすることもできる。図7(C)は、記憶回路82がトランジスタ236を有する点において、図7(B)と異なる。
トランジスタ236のゲートは配線237と接続され、ソースまたはドレインの一方はノードM6と接続され、ソースまたはドレインの他方は配線121と接続されている。
配線235には、図7(B)における配線235と同様の電位が供給される。さらに、配線237には、トランジスタ236の導通状態を制御する電位が供給される。これにより、記憶回路82に保持されたデータを、回路90のみでなく配線121に出力もすることができる。そして、トランジスタ236を導通状態としたときの配線121の電位を読み取ることにより、記憶回路82に記憶されたデータの読み出しが可能となる。
上記のような構成とすることにより、記憶回路82への電源の供給が停止された期間においても、記憶回路82に記憶された基準値を長期間保持することができる。そのため、一度記憶回路82に基準値の書き込みを行った後は、記憶回路82への電力の供給が停止した期間においても、基準値を長期間保持することができる。また、回路90における比較演算を行う際は、記憶回路82に記憶された基準値を回路90に出力することができる。
なお、回路80において、記憶回路81を図6(A)に示す構成とし、記憶回路82を図7(B)に示す構成とするもできる。また、記憶回路81を図7(A)に示す構成とし、記憶回路82を図6(B)または図6(C)に示す構成とすることもできる。
次に、回路90の具体的な構成の一例について説明する。
図8に、回路90の構成の具体例を示す。ここでは、回路90が、入力された2つのデータを比較する機能を有する構成について説明する。
回路90は、回路91、回路92を有する。回路91は、XNOR回路301、NOR回路302を有する。XNOR回路301の第1の入力端子は回路83と接続され、第2の入力端子は記憶回路82と接続されている。また、NOR回路302の第1の入力端子は回路83と接続され、第2の入力端子はXNOR回路301の出力端子と接続されている。XNOR回路301の出力端子およびNOR回路302の出力端子は、回路92と接続されている。
回路91は、比較回路を構成している。よって、記憶回路81から回路83を介して入力された生体情報の値と、記憶回路82に記憶された基準値とを比較し、その結果を回路92に出力することができる。
回路92は、インバータ303、AND回路304を有する。インバータ303の入力端子は、XNOR回路301の出力端子と接続されている。AND回路304の第1の入力端子はNOR回路302の出力端子と接続され、第2の入力端子はインバータ303の出力端子と接続されている。
回路92は、回路91における生体情報の値と基準値の比較の結果、生体情報の値が基準値未満である場合はデータ”1”を回路60に出力し、生体情報の値が基準値以上である場合は割り込み信号としてデータ”0”を回路60に出力する。そして、割り込み信号が回路60に入力されると、回路70が回路60によって制御され、生体情報が異常値である信号が回路70から外部に送信される。
このように、回路90は、生体情報が正常値であるか異常値であるかを判別し、その判別結果を回路60に出力することができる。
次に、図9に、回路50のより具体的な構成を示す。なお、図9における記憶回路82は図6(B)の構成に対応し、図9における回路91および回路92は、図8の構成に対応する。また、ここでは回路83としてnチャネル型のトランジスタを用い、回路214としてインバータを用いている。なお、ここでは図示しないが、配線121と接続されている記憶回路81には、図6(A)に示す構成などを適用することができる。
図9に示すように、記憶回路82、回路91、回路92は、それぞれnチャネル型トランジスタおよびpチャネル型トランジスタを有している。
ここで、nチャネル型トランジスタであるトランジスタ312、322、324、333、334、342、351、352はOSトランジスタとし、pチャネル型トランジスタであるトランジスタ311、321、323、331、332、341、353、354は、チャネル形成領域に単結晶半導体を有するトランジスタとすることができる。このような構成とすることにより、回路50が有するnチャネル型トランジスタをOSトランジスタであるトランジスタ211と同一の工程によって作製することができる。また、回路50の作製において、チャネル形成領域に単結晶半導体を有するnチャネル型トランジスタを形成する必要がなくなり、作製工程の削減を図ることができる。
ここで、図1乃至3においては、回路50が、回路90と回路80が積層された構成を有する例を説明したが、回路50は、pチャネル型トランジスタとnチャネル型トランジスタが積層された構成を有していてもよい。具体的には、pチャネル型トランジスタであるトランジスタ311、321、323、331、332、341、353、354は、チャネル形成領域が図1乃至3における基板100の一部に形成されるトランジスタとすることができる。一方、nチャネル型トランジスタであるトランジスタ211、312、322、324、333、334、342、351、352は、OSトランジスタとし、pチャネル型トランジスタ上に設けた絶縁層101(図1、2参照)上に形成することができる。これにより、回路50の面積を縮小し、且つ、チャネル形成領域に単結晶半導体を有するnチャネル型トランジスタの作製を省略することができる。
なお、図8、9においては、回路90が1ビットの比較回路を有する構成について説明したが、回路90において複数ビットのデータ同士を比較する場合は、回路90が複数ビットの比較回路を有する構成とすればよい。一例として、回路90が、4ビットのデータを入力信号とする比較回路を有する場合の構成を図10に示す。
回路90は、インバータ401乃至405、XOR回路411乃至413、AND回路421乃至424、NOR回路431、432を有する。なお、これらの回路間の接続関係は図10から明らかであるため、詳細な説明は省略する。
ここで、配線Aには、同一の行に属する複数の記憶回路81(図5参照)のうち4つの記憶回路81に記憶されたデータが、4ビットの生体情報として入力される。また、配線Bには、複数の記憶回路82のうち4つの記憶回路82に記憶されたデータが、4ビットの基準値として入力される。
そして、回路90において生体情報の値と基準値とが比較される。生体情報の値が基準値未満の場合は配線Cからデータ”0”が出力され、生体情報が基準値以上の場合は配線Cからデータ”1”が出力される。このように、図10に示す回路90においては、複数ビットの生体情報と複数ビットの基準値の比較を行うことができる。
なお、図8乃至10においては、回路90が比較回路を有する例について説明したが、これに限られない。例えば、回路90は、比較回路の代わりに、または比較回路に加えて、他の演算回路を有していてもよい。図11に、回路90に用いることができる他の演算回路の例を示す。
図11(A)は、XOR回路501、AND回路502によって構成された加算回路である。図11(B)は、インバータ511、512、AND回路513、514、OR回路515によって構成された減算回路である。また、回路90は、図11に示す加算回路または減算回路を組み合わせて構成された全加算回路または全減算回路を有していてもよい。さらに、回路90は、全加算回路または全減算回路を用いて構成した除算回路を有していてもよい。
回路90が加算回路および除算回路を有することにより、記憶回路81に記憶された生体情報の平均値を算出することができる。また、回路90が減算回路を有することにより、記憶回路81に記憶された生体情報の差分を算出し、生体情報の変動を観察することができる。
また、図8乃至11においては、回路90がデジタル演算回路を有する場合について説明したが、回路90はアナログ演算回路を有していてもよい。図12に、回路90に用いることができる、オペアンプ520を用いたアナログ演算回路の構成例を示す。
図12(A)は比較回路であり、図12(B)は加算回路であり、図12(C)は減算回路であり、図12(D)は除算回路である。なお、図12(D)において、抵抗Rの抵抗値が電位Vによって制御される。
以上のように、本発明の一態様においては、回路50を、演算を行う機能を備えた記憶回路として用いることができる。そのため、回路50は、回路50に記憶されたデータや回路40から入力されたデータに加えて、これらのデータを入力信号として演算を行った結果を回路60に出力することができる。これにより、本来回路60において行うべき演算を回路50において行うことができ、回路60における演算の負担を低減することができる。また、回路50と回路60間において行われるデータの送受信の回数を減らすことができる。よって、半導体装置10の動作速度を向上させることができる。
また、本発明の一態様においては、回路80または回路90の一方が、他方の少なくとも一部と重なる領域を有する構成とすることができる。これにより、回路50の面積の増加を抑えつつ、記憶回路として機能する回路50に演算を行う機能を付加することができる。よって、半導体装置10の面積の縮小を図ることができる。
本実施の形態は他の実施の形態の記載と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、回路50に用いることができるトランジスタの構成について説明する。
図13に、トランジスタ620とトランジスタ630とを積層した構造を有する半導体装置の作製方法の一例を示す。ここでは、トランジスタ620がチャネル形成領域に単結晶半導体を有するトランジスタであり、トランジスタ630がOSトランジスタである場合について説明する。
まず、単結晶半導体を有する基板600に、素子分離用の絶縁物601とN型のウェル602を形成する(図13(A))。
次に、ゲート絶縁膜603とゲート電極604を形成し、また、ウェル602にP型の不純物領域605を設ける。不純物領域605上には、不純物領域605よりも導電性の高い材料(シリサイドなど)を有する層を積層してもよい。また、不純物領域605はエクステンション領域を有してもよい。
次に、絶縁層606を形成する。絶縁層606は単層でも多層でもよい。また、絶縁層606は、絶縁層606の上に設けられる層へ酸素を供給する機能と、絶縁層606の下に設けられた層から絶縁層606の上に設けられる層への水素や水の浸入を遮断する機能と、を有する層であることが好ましい。そして、絶縁層606をエッチングし、平坦化する。当該エッチングおよび平坦化は、ゲート電極604が露出した段階で停止する。なお、絶縁層606の平坦化は、化学機械研磨(CMP:Chemical Mechanical Polishing)処理などにより行うことができる。
次に、絶縁層606上に酸化物半導体層607を形成する(図13(B))。酸化物半導体層607は、実施の形態4に記載の材料などを用いて形成することができる。
次に、絶縁層606および酸化物半導体層607上に導電膜を形成する。導電膜は、単層でも多層でもよい。そして、導電膜をエッチングして加工し、導電層608を形成する。導電層608は、酸化物半導体層607にチャネル形成領域を有するトランジスタのソース電極またはドレイン電極としての機能を有する。なお、導電層608は、単層でも多層でもよい。
次に、導電層608を覆うゲート絶縁膜609を形成する。さらに、ゲート絶縁膜609上に導電膜を形成する。導電性膜は、単層でも多層でもよい。また、導電膜は、導電膜の上に設けられる層から導電膜の下に設けられた層への水素や水の浸入を遮断する機能を有することが好ましい。そして、導電膜をエッチングして加工し、ゲート電極610を形成する(図13(C))。
次に、絶縁層611を形成する。そして、絶縁層611に、導電層608へ到達するコンタクトホールを形成し、このコンタクトホールを導電性材料で埋め、配線612を形成する(図13(D))。なお、コンタクトホールに導電層608と接する導電層を形成し、当該導電層と配線612が接する構造としてもよい。また、配線612は、単層でも多層でもよい。
このようにして、チャネル形成領域に単結晶半導体を有するトランジスタ620と、OSトランジスタであるトランジスタ630が積層された構成を有する半導体装置を作製することができる。
なお、図13(D)において、ゲート電極604と導電層608が接続されている。すなわち、トランジスタ620のゲートとトランジスタ630のソースまたはドレインの一方が接続されている。このような構成は、図7、9に示す回路などに適宜用いることができる。例えば、トランジスタ620は図7におけるトランジスタ222、232などに対応し、トランジスタ630は図7におけるトランジスタ221、231などに対応する。また、トランジスタ620は図9におけるトランジスタ321などに対応し、トランジスタ630は図9における回路(トランジスタ)83などに対応する。
なお、トランジスタ620とトランジスタ630の接続関係は、図13(D)に示すものに限られない。例えば、図14(A)に示すように、不純物領域605とゲート電極610が配線612を介して接続された構成とすることもできる。これにより、トランジスタ620のソースまたはドレインの一方とトランジスタ630のゲートが接続された構成を得ることができる。このような構成は、図9に示す回路などに適宜用いることができる。例えば、トランジスタ620は図9におけるトランジスタ311、332などに対応し、トランジスタ630は図9におけるトランジスタ324、352などに対応する。
また、図14(B)に示すように、不純物領域605と導電層608が接続された構成とすることもできる。これにより、トランジスタ620のソースまたはドレインの一方とトランジスタ630のソースまたはドレインの一方が接続された構成を得ることができる。このような構成は、図9に示す回路などに適宜用いることができる。例えば、トランジスタ620は図9におけるトランジスタ311などに対応し、トランジスタ630は図9におけるトランジスタ312などに対応する。
また、図14(C)に示すように、ゲート電極604とゲート電極610が配線612を介して接続された構成とすることもできる。これにより、トランジスタ620のゲートとトランジスタ630のゲートが接続された構成を得ることができる。このような構成は、図9に示す回路などに適宜用いることができる。例えば、トランジスタ620は図9におけるトランジスタ311などに対応し、トランジスタ630は図9におけるトランジスタ312などに対応する。このような構成は、チャネル形成領域に単結晶半導体を有するトランジスタとOSトランジスタを用いてインバータを形成する場合などに有益である。
なお、図13(D)、図14(A)乃至(C)において、トランジスタ620とトランジスタ630とは、絶縁層606を介して、互いに重なる領域を有していてもよい。例えば、図13(D)、図14(C)に示すように、トランジスタ620の不純物領域605とトランジスタ630のチャネル形成領域とは、絶縁層606を介して、互いに重なる領域を有していてもよい。また、図14(A)、(B)に示すように、トランジスタ620のチャネル形成領域とトランジスタ630のチャネル形成領域とは、絶縁層606を介して、互いに重なる領域を有していてもよい。また、トランジスタ620のゲート電極604とトランジスタ630のゲート電極610とは、絶縁層606を介して、互いに重なる領域を有していてもよい。このような構成をとることにより、トランジスタの集積度を向上させることができる。
なお、図13(D)及び図14(A)乃至(C)に示すトランジスタの積層構造は、図1乃至12に示す各種の回路に自由に用いることができる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、記憶回路または論理回路に用いることができるトランジスタの構成について説明する。
<半導体装置の断面構造の例>
図15に、トランジスタ620、630の構成の一例を示す。なお、図15では、OSトランジスタであるトランジスタ630が、チャネル形成領域に酸化物半導体以外の材料を有するトランジスタであるトランジスタ620上に形成されている場合を例示している。
なお、このようにチャネル形成領域に酸化物半導体以外の材料を有するトランジスタとOSトランジスタが積層された構成は、図1乃至3、図5乃至12に示す各種の回路が有するトランジスタに適宜用いることができる。
なお、本実施の形態では、図13(D)と同様に、トランジスタ620のゲートとトランジスタ630のソースまたはドレインの一方が接続された構成を示すが、これに限られない。トランジスタ620のソースまたはドレインの一方とトランジスタ630のゲートが接続されていてもよいし(図14(A)参照)、トランジスタ620のソースまたはドレインの一方とトランジスタ630のソースまたはドレインの一方が接続されていてもよいし(図14(B)参照)、トランジスタ620のゲートとトランジスタ630のゲートが接続されていてもよい(図14(C)参照)。
トランジスタ620は、非晶質、微結晶、多結晶または単結晶である、シリコン又はゲルマニウムなどの半導体膜または半導体基板に、チャネル形成領域を有していても良い。或いは、トランジスタ620は、酸化物半導体膜または酸化物半導体基板に、チャネル形成領域を有していても良い。全てのトランジスタが酸化物半導体膜または酸化物半導体基板に、チャネル形成領域を有している場合、トランジスタ630はトランジスタ620上に積層されていなくとも良く、トランジスタ630とトランジスタ620とは、同一の層に形成されていても良い。
シリコンの薄膜を用いてトランジスタ620を形成する場合、当該薄膜には、プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法などの気相成長法若しくはスパッタリング法で作製された非晶質シリコン、非晶質シリコンにレーザーを照射する等の処理により結晶化させた多結晶シリコン、単結晶シリコンウェハに水素イオン等を注入して表層部を剥離した単結晶シリコンなどを用いることができる。
トランジスタ620が形成される半導体基板801は、例えば、シリコン基板、ゲルマニウム基板、シリコンゲルマニウム基板等を用いることができる。図15では、単結晶シリコン基板を半導体基板801として用いる場合を例示している。
また、トランジスタ620は、素子分離法により電気的に分離されている。素子分離法として、選択酸化法(LOCOS法:Local Oxidation of Silicon法)、トレンチ分離法(STI法:Shallow Trench Isolation)等を用いることができる。図14では、トレンチ分離法を用いてトランジスタ620を電気的に分離する場合を例示している。具体的に、図15では、半導体基板801にエッチング等によりトレンチを形成した後、酸化珪素などを含む絶縁物を当該トレンチに埋め込むことで形成される素子分離領域810により、トランジスタ620を素子分離させる場合を例示している。
トランジスタ620上には、絶縁膜811が設けられている。絶縁膜811には開口部が形成されている。そして、上記開口部には、トランジスタ620のソース及びドレインにそれぞれ電気的に接続されている導電膜825及び導電膜826と、トランジスタ620のゲートに電気的に接続されている導電膜827とが、形成されている。
そして、導電膜825は、絶縁膜811上に形成された導電膜834に電気的に接続されており、導電膜826は、絶縁膜811上に形成された導電膜835に電気的に接続されており、導電膜827は、絶縁膜811上に形成された導電膜836に電気的に接続されている。
導電膜834乃至導電膜836上には、絶縁膜812が形成されている。絶縁膜812には開口部が形成されており、上記開口部に、導電膜836に電気的に接続された導電膜837が形成されている。そして、導電膜837は、絶縁膜812上に形成された導電膜851に、電気的に接続されている。
また、導電膜851上には、絶縁膜813が形成されている。絶縁膜813には開口部が形成されており、上記開口部に、導電膜851に電気的に接続された導電膜852が形成されている。そして、導電膜852は、絶縁膜813上に形成された導電膜853に、電気的に接続されている。また、絶縁膜813上には、導電膜844が形成されている。
導電膜853及び導電膜844上には絶縁膜861が形成されている。そして、図15では、絶縁膜861上にトランジスタ630が形成されている。
トランジスタ630は、絶縁膜861上に、酸化物半導体を含む半導体膜901と、半導体膜901上の、ソースまたはドレインとして機能する導電膜921及び導電膜922と、半導体膜901、導電膜921及び導電膜922上のゲート絶縁膜862と、ゲート絶縁膜862上に位置し、導電膜921と導電膜922の間において半導体膜901と重なっているゲート電極931と、を有する。なお、導電膜922は、絶縁膜861に設けられた開口部において、導電膜853に電気的に接続されている。
そして、トランジスタ630では、半導体膜901において、導電膜921に重なる領域と、ゲート電極931に重なる領域との間に、領域910が存在する。また、トランジスタ630では、半導体膜901において、導電膜922に重なる領域と、ゲート電極931に重なる領域との間に、領域911が存在する。領域910及び領域911に、導電膜921、導電膜922、及びゲート電極931をマスクとしてアルゴン、p型の導電型を半導体膜901に付与する不純物、或いは、n型の導電型を半導体膜901に付与する不純物を添加することで、半導体膜901のうちゲート電極931に重なる領域よりも、領域910及び領域911の抵抗率を下げることができる。
そして、トランジスタ630上に、絶縁膜863が設けられている。
なお、図15において、トランジスタ630は、ゲート電極931を半導体膜901の片側において少なくとも有していれば良いが、半導体膜901を間に挟んで存在する一対のゲート電極を有していても良い。
トランジスタ630が、半導体膜901を間に挟んで存在する一対のゲート電極を有している場合、一方のゲート電極には導通状態または非導通状態を制御するための信号が与えられ、他方のゲート電極は、電位が他の配線から与えられている状態であっても良い。この場合、一対のゲート電極に、同じ高さの電位が与えられていても良いし、他方のゲート電極にのみ接地電位などの固定の電位が与えられていても良い。他方のゲート電極に与える電位の高さを制御することで、トランジスタの閾値電圧を制御することができる。
また、図15では、トランジスタ630が、一のゲート電極931に対応した一のチャネル形成領域を有する、シングルゲート構造である場合を例示している。しかし、トランジスタ630は、電気的に接続された複数のゲート電極を有することで、一の活性層にチャネル形成領域を複数有する、マルチゲート構造であっても良い。
<トランジスタについて>
次いで、OSトランジスタの構成例について説明する。
図16に、OSトランジスタであるトランジスタ2000の構成を、一例として示す。図16(A)には、トランジスタ2000の上面図を示す。なお、図16(A)では、トランジスタ2000のレイアウトを明確にするために、各種の絶縁膜を省略している。また、図16(A)に示した上面図の、一点鎖線A1−A2における断面図を図16(B)に示し、一点鎖線A3−A4における断面図を図16(C)に示す。
図16に示すように、トランジスタ2000は、基板2007に形成された絶縁膜2001上において順に積層された酸化物半導体膜2002a及び酸化物半導体膜2002bと、酸化物半導体膜2002bに電気的に接続され、ソース電極またはドレイン電極としての機能を有する導電膜2003及び導電膜2004と、酸化物半導体膜2002b、導電膜2003及び導電膜2004上の酸化物半導体膜2002cと、ゲート絶縁膜としての機能を有し、なおかつ酸化物半導体膜2002c上に位置する絶縁膜2005と、ゲート電極としての機能を有し、なおかつ絶縁膜2005上において酸化物半導体膜2002a乃至酸化物半導体膜2002cと重なる導電膜2006とを有する。なお、基板2007は、ガラス基板や半導体基板などであってもよいし、ガラス基板や半導体基板上に半導体素子が形成された素子基板であってもよい。
また、トランジスタ2000の、具体的な構成の別の一例を、図17に示す。図17(A)には、トランジスタ2000の上面図を示す。なお、図17(A)では、トランジスタ2000のレイアウトを明確にするために、各種の絶縁膜を省略している。また、図17(A)に示した上面図の、一点鎖線A1−A2における断面図を図17(B)に示し、一点鎖線A3−A4における断面図を図17(C)に示す。
図17に示すように、トランジスタ2000は、絶縁膜2001上において順に積層された酸化物半導体膜2002a乃至酸化物半導体膜2002cと、酸化物半導体膜2002cに電気的に接続され、ソース電極またはドレイン電極としての機能を有する導電膜2003及び導電膜2004と、ゲート絶縁膜としての機能を有し、なおかつ酸化物半導体膜2002c、導電膜2003及び導電膜2004上に位置する絶縁膜2005と、ゲート電極としての機能を有し、なおかつ絶縁膜2005上において酸化物半導体膜2002a乃至酸化物半導体膜2002cと重なる導電膜2006とを有する。
なお、図16及び図17では、積層された酸化物半導体膜2002a乃至酸化物半導体膜2002cを用いるトランジスタ2000の構成を例示している。トランジスタ2000が有する酸化物半導体膜は、積層された複数の酸化物半導体膜で構成されているとは限らず、単膜の酸化物半導体膜で構成されていても良い。
酸化物半導体膜2002a乃至酸化物半導体膜2002cが順に積層されている半導体膜をトランジスタ2000が有する場合、酸化物半導体膜2002a及び酸化物半導体膜2002cは、酸化物半導体膜2002bを構成する金属元素の少なくとも1つを、その構成要素に含み、伝導帯下端のエネルギーが酸化物半導体膜2002bよりも0.05eV以上、0.07eV以上、0.1eV以上または0.15eV以上、かつ2eV以下、1eV以下、0.5eV以下または0.4eV以下、真空準位に近い酸化物膜である。さらに、酸化物半導体膜2002bは、少なくともインジウムを含むと、キャリア移動度が高くなるため好ましい。
上記構成の半導体膜をトランジスタ2000が有する場合、ゲート電極に電圧を印加することで、半導体膜に電界が加わると、半導体膜のうち、伝導帯下端のエネルギーが小さい酸化物半導体膜2002bにチャネル領域が形成される。即ち、酸化物半導体膜2002bと絶縁膜2005との間に酸化物半導体膜2002cが設けられていることによって、絶縁膜2005と離隔している酸化物半導体膜2002bに、チャネル領域を形成することができる。
また、酸化物半導体膜2002cは、酸化物半導体膜2002bを構成する金属元素の少なくとも1つをその構成要素に含むため、酸化物半導体膜2002bと酸化物半導体膜2002cの界面では、界面散乱が起こりにくい。従って、当該界面においてキャリアの動きが阻害されにくいため、トランジスタ2000の電界効果移動度が高くなる。
また、酸化物半導体膜2002bと酸化物半導体膜2002aの界面に界面準位が形成されると、界面近傍の領域にもチャネル領域が形成されるために、トランジスタ2000の閾値電圧が変動してしまう。しかし、酸化物半導体膜2002aは、酸化物半導体膜2002bを構成する金属元素の少なくとも1つをその構成要素に含むため、酸化物半導体膜2002bと酸化物半導体膜2002aの界面には、界面準位が形成されにくい。よって、上記構成により、トランジスタ2000の閾値電圧等の電気的特性のばらつきを、低減することができる。
また、酸化物半導体膜間に不純物が存在することによって、各膜の界面にキャリアの流れを阻害する界面準位が形成されることがないよう、複数の酸化物半導体膜を積層させることが望ましい。積層された酸化物半導体膜の膜間に不純物が存在していると、酸化物半導体膜間における伝導帯下端のエネルギーの連続性が失われ、界面近傍において、キャリアがトラップされるか、あるいは再結合により消滅してしまうからである。膜間における不純物を低減させることで、主成分である一の金属を少なくとも共に有する複数の酸化物半導体膜を、単に積層させるよりも、連続接合(ここでは特に伝導帯下端のエネルギーが各膜の間で連続的に変化するU字型の井戸構造を有している状態)が形成されやすくなる。
連続接合を形成するためには、ロードロック室を備えたマルチチャンバー方式の成膜装置(スパッタリング装置)を用いて各膜を大気に触れさせることなく連続して積層することが必要となる。スパッタリング装置における各チャンバーは、酸化物半導体にとって不純物となる水等を可能な限り除去すべくクライオポンプのような吸着式の真空排気ポンプを用いて高真空排気(5×10−7Pa乃至1×10−4Pa)することが好ましい。または、ターボ分子ポンプとコールドトラップを組み合わせて排気系からチャンバー内に気体が逆流しないようにしておくことが好ましい。
高純度の真性な酸化物半導体を得るためには、各チャンバー内を高真空排気するのみならず、スパッタリングに用いるガスの高純度化も重要である。上記ガスとして用いる酸素ガスやアルゴンガスの露点を、−40℃以下、好ましくは−80℃以下、より好ましくは−100℃以下とし、使用するガスの高純度化を図ることで、酸化物半導体膜に水分等が取り込まれることを可能な限り防ぐことができる。具体的に、酸化物半導体膜2002bがIn−M−Zn酸化物(Mは、Al、Ti、Ga、Y、Zr、La、Ce、NdまたはHf)の場合、酸化物半導体膜2002bを成膜するために用いるターゲットにおいて、金属元素の原子数比をIn:M:Zn=x1:y1:z1とすると、x1/y1は、1/3以上6以下、さらには1以上6以下であって、z1/y1は、1/3以上6以下、さらには1以上6以下であることが好ましい。なお、z1/y1を1以上6以下とすることで、酸化物半導体膜2002bとしてCAAC−OS(C Axis Aligned Crystalline Oxide Semiconductor)膜が形成されやすくなる。ターゲットの金属元素の原子数比の代表例としては、In:M:Zn=1:1:1、In:M:Zn=3:1:2等がある。なお、CAAC−OSについての詳細は後述する。
具体的に、酸化物半導体膜2002a、酸化物半導体膜2002cがIn−M−Zn酸化物(Mは、Al、Ti、Ga、Y、Zr、La、Ce、NdまたはHf)の場合、酸化物半導体膜2002a、酸化物半導体膜2002cを成膜するために用いるターゲットにおいて、金属元素の原子数比をIn:M:Zn=x2:y2:z2とすると、x2/y2<x1/y1であって、z2/y2は、1/3以上6以下、さらには1以上6以下であることが好ましい。なお、z2/y2を1以上6以下とすることで、酸化物半導体膜2002a、酸化物半導体膜2002cとしてCAAC−OS膜が形成されやすくなる。ターゲットの金属元素の原子数比の代表例としては、In:M:Zn=1:3:2、In:M:Zn=1:3:4、In:M:Zn=1:3:6、In:M:Zn=1:3:8等がある。
なお、酸化物半導体膜2002a及び酸化物半導体膜2002cの厚さは、3nm以上100nm以下、好ましくは3nm以上50nm以下とする。また、酸化物半導体膜2002bの厚さは、3nm以上200nm以下、好ましくは3nm以上100nm以下であり、さらに好ましくは3nm以上50nm以下である。
3層構造の半導体膜において、酸化物半導体膜2002a乃至酸化物半導体膜2002cは、非晶質または結晶質の両方の形態を取りうる。ただし、チャネル領域が形成される酸化物半導体膜2002bが結晶質であることにより、トランジスタ2000に安定した電気的特性を付与することができるため、酸化物半導体膜2002bは結晶質であることが好ましい。
なお、チャネル形成領域とは、トランジスタ2000の半導体膜のうち、ゲート電極と重なり、かつソース電極とドレイン電極に挟まれる領域を意味する。また、チャネル領域とは、チャネル形成領域において、電流が主として流れる領域をいう。
例えば、酸化物半導体膜2002a及び酸化物半導体膜2002cとして、スパッタリング法により形成したIn−Ga−Zn酸化物膜を用いる場合、酸化物半導体膜2002a及び酸化物半導体膜2002cの成膜には、In−Ga−Zn酸化物(In:Ga:Zn=1:3:2[原子数比])であるターゲットを用いることができる。成膜条件は、例えば、成膜ガスとしてアルゴンガスを30sccm、酸素ガスを15sccm用い、圧力0.4Paとし、基板温度を200℃とし、DC電力0.5kWとすればよい。
また、酸化物半導体膜2002bをCAAC−OS膜とする場合、酸化物半導体膜2002bの成膜には、In−Ga−Zn酸化物(In:Ga:Zn=1:1:1[原子数比])を含む多結晶ターゲットを用いることが好ましい。成膜条件は、例えば、成膜ガスとしてアルゴンガスを30sccm、酸素ガスを15sccm用い、圧力を0.4Paとし、基板の温度300℃とし、DC電力0.5kWとすることができる。また、酸化物半導体膜2002bをCAAC−OS膜とする場合、酸化物半導体膜2002bの成膜には、In−Ga−Zn酸化物(In:Ga:Zn=2:1:3[原子数比])をターゲットに用いてもよい。このようなターゲットを用いて成膜されたCAAC−OS膜は、一定の範囲におけるCAAC−OSの回折パターンが観測される領域の割合(CAAC化率ともいう)を高くすることができるので、当該CAAC−OS膜にチャネル形成領域を有するトランジスタの周波数特性(f特)を高めることができる。
なお、酸化物半導体膜2002a乃至2002cは、スパッタリング法により形成することができる。
なお、電子供与体(ドナー)となる水分または水素などの不純物が低減され、なおかつ酸素欠損が低減されることにより高純度化された酸化物半導体(purified Oxide Semiconductor)は、キャリア発生源が少ないため、i型(真性半導体)又はi型に限りなく近くすることができる。そのため、高純度化された酸化物半導体膜にチャネル形成領域を有するトランジスタは、オフ電流が著しく小さく、信頼性が高い。そして、当該酸化物半導体膜にチャネル形成領域が形成されるトランジスタは、閾値電圧がプラスとなる電気的特性(ノーマリーオフ特性ともいう。)になりやすい。
具体的に、高純度化された酸化物半導体膜にチャネル形成領域を有するトランジスタのオフ電流が小さいことは、いろいろな実験により証明できる。例えば、チャネル幅が1×10μmでチャネル長が10μmの素子であっても、ソース電極とドレイン電極間の電圧(ドレイン電圧)が1Vから10Vの範囲において、オフ電流が、半導体パラメータアナライザの測定限界以下、すなわち1×10−13A以下という特性を得ることができる。この場合、トランジスタのチャネル幅で規格化したオフ電流は、100zA/μm以下であることが分かる。また、容量素子とトランジスタとを接続して、容量素子に流入または容量素子から流出する電荷を当該トランジスタで制御する回路を用いて、オフ電流の測定を行った。当該測定では、高純度化された酸化物半導体膜を上記トランジスタのチャネル形成領域に用い、容量素子の単位時間あたりの電荷量の推移から当該トランジスタのオフ電流を測定した。その結果、トランジスタのソース電極とドレイン電極間の電圧が3Vの場合に、数十yA/μmという、さらに小さいオフ電流が得られることが分かった。従って、高純度化された酸化物半導体膜をチャネル形成領域に用いたトランジスタは、オフ電流が、結晶性を有するシリコンを用いたトランジスタに比べて著しく小さい。
なお、半導体膜として酸化物半導体膜を用いる場合、酸化物半導体としては、少なくともインジウム(In)あるいは亜鉛(Zn)を含むことが好ましい。また、該酸化物半導体を用いたトランジスタの電気的特性のばらつきを減らすためのスタビライザーとして、それらに加えてガリウム(Ga)を有することが好ましい。また、スタビライザーとしてスズ(Sn)を有することが好ましい。また、スタビライザーとしてハフニウム(Hf)を有することが好ましい。また、スタビライザーとしてアルミニウム(Al)を有することが好ましい。また、スタビライザーとしてジルコニウム(Zr)を含むことが好ましい。
酸化物半導体の中でもIn−Ga−Zn酸化物、In−Sn−Zn酸化物などは、炭化シリコン、窒化ガリウム、または酸化ガリウムとは異なり、スパッタリング法や湿式法により電気的特性の優れたトランジスタを作製することが可能であり、量産性に優れるといった利点がある。また、炭化シリコン、窒化ガリウム、または酸化ガリウムとは異なり、上記In−Ga−Zn酸化物は、ガラス基板上に、電気的特性の優れたトランジスタを作製することが可能である。また、基板の大型化にも対応が可能である。
また、他のスタビライザーとして、ランタノイドである、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)のいずれか一種または複数種を含んでいてもよい。
例えば、酸化物半導体として、酸化インジウム、酸化ガリウム、酸化スズ、酸化亜鉛、In−Zn酸化物、Sn−Zn酸化物、Al−Zn酸化物、Zn−Mg酸化物、Sn−Mg酸化物、In−Mg酸化物、In−Ga酸化物、In−Ga−Zn酸化物(IGZOとも表記する)、In−Al−Zn酸化物、In−Sn−Zn酸化物、Sn−Ga−Zn酸化物、Al−Ga−Zn酸化物、Sn−Al−Zn酸化物、In−Hf−Zn酸化物、In−La−Zn酸化物、In−Pr−Zn酸化物、In−Nd−Zn酸化物、In−Ce−Zn酸化物、In−Sm−Zn酸化物、In−Eu−Zn酸化物、In−Gd−Zn酸化物、In−Tb−Zn酸化物、In−Dy−Zn酸化物、In−Ho−Zn酸化物、In−Er−Zn酸化物、In−Tm−Zn酸化物、In−Yb−Zn酸化物、In−Lu−Zn酸化物、In−Sn−Ga−Zn酸化物、In−Hf−Ga−Zn酸化物、In−Al−Ga−Zn酸化物、In−Sn−Al−Zn酸化物、In−Sn−Hf−Zn酸化物、In−Hf−Al−Zn酸化物を用いることができる。
なお、例えば、In−Ga−Zn酸化物とは、InとGaとZnを含む酸化物という意味であり、InとGaとZnの比率は問わない。また、InとGaとZn以外の金属元素を含んでいてもよい。In−Ga−Zn酸化物は、無電界時の抵抗が十分に高くオフ電流を十分に小さくすることが可能であり、また、移動度も高い。
例えば、In−Sn−Zn酸化物では比較的容易に高い移動度が得られる。しかしながら、In−Ga−Zn酸化物でも、バルク内欠陥密度を低減することにより移動度を上げることができる。
また、トランジスタ2000において、ソース電極及びドレイン電極に用いられる導電性材料によっては、ソース電極及びドレイン電極中の金属が、酸化物半導体膜から酸素を引き抜くことがある。この場合、酸化物半導体膜のうち、ソース電極及びドレイン電極に接する領域が、酸素欠損の形成によりn型化される。n型化された領域は、ソース領域またはドレイン領域として機能するため、酸化物半導体膜とソース電極及びドレイン電極との間におけるコンタクト抵抗を下げることができる。よって、n型化された領域が形成されることで、トランジスタ2000の移動度及びオン電流を高めることができ、それにより、トランジスタ2000を用いた半導体装置の高速動作を実現することができる。
なお、ソース電極及びドレイン電極中の金属による酸素の引き抜きは、ソース電極及びドレイン電極をスパッタリング法などにより形成する際に起こりうるし、ソース電極及びドレイン電極を形成した後に行われる加熱処理によっても起こりうる。また、n型化される領域は、酸素と結合し易い導電性材料をソース電極及びドレイン電極に用いることで、より形成されやすくなる。上記導電性材料としては、例えば、Al、Cr、Cu、Ta、Ti、Mo、Wなどが挙げられる。
複数の積層された酸化物半導体膜を有する半導体膜をトランジスタ2000に用いる場合、n型化される領域は、チャネル領域となる酸化物半導体膜2002bにまで達していることが、トランジスタ2000の移動度及びオン電流を高め、半導体装置の高速動作を実現する上で好ましい。
絶縁膜2001は、加熱により上記酸素の一部を酸化物半導体膜2002a乃至酸化物半導体膜2002cに供給する機能を有する絶縁膜であることが望ましい。また、絶縁膜2001は、欠陥が少ないことが好ましく、代表的には、ESR測定により得られる、シリコンのダングリングボンドに由来するg=2.001を持つスピンの密度が1×1018spins/cm以下であることが好ましい。
絶縁膜2001は、加熱により上記酸素の一部を酸化物半導体膜2002a乃至酸化物半導体膜2002cに供給する機能を有するため、酸化物であることが望ましく、例えば、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化珪素、酸化窒化珪素、窒化酸化珪素、酸化ガリウム、酸化ゲルマニウム、酸化イットリウム、酸化ジルコニウム、酸化ランタン、酸化ネオジム、酸化ハフニウムおよび酸化タンタルなどを用いることができる。絶縁膜2001は、プラズマCVD法またはスパッタリング法等により、形成することができる。
なお、本明細書中において、酸化窒化物は、その組成として、窒素よりも酸素の含有量が多い材料を指し、窒化酸化物は、その組成として、酸素よりも窒素の含有量が多い材料を指す。
なお、図16及び図17に示すトランジスタ2000は、チャネル領域が形成される酸化物半導体膜2002bの端部のうち、導電膜2003及び導電膜2004とは重ならない端部、言い換えると、導電膜2003及び導電膜2004が位置する領域とは異なる領域に位置する端部と、導電膜2006とが、重なる構成を有する。酸化物半導体膜2002bの端部は、当該端部を形成するためのエッチングでプラズマに曝されるときに、エッチングガスから生じた塩素ラジカル、フッ素ラジカル等が、酸化物半導体を構成する金属元素と結合しやすい。よって、酸化物半導体膜の端部では、当該金属元素と結合していた酸素が脱離しやすい状態にあるため、酸素欠損が形成され、n型化しやすい。しかし、図16及び図17に示すトランジスタ2000では、導電膜2003及び導電膜2004とは重ならない酸化物半導体膜2002bの端部と、導電膜2006とが重なるため、導電膜2006の電位を制御することにより、当該端部にかかる電界を制御することができる。よって、酸化物半導体膜2002bの端部を介して導電膜2003と導電膜2004の間に流れる電流を、導電膜2006に与える電位によって制御することができる。このようなトランジスタ2000の構造を、surrounded channel(s−channel)構造とよぶ。
具体的に、s−channel構造の場合、トランジスタ2000がオフとなるような電位を導電膜2006に与えたときは、当該端部を介して導電膜2003と導電膜2004の間に流れるオフ電流を小さく抑えることができる。そのため、トランジスタ2000では、大きなオン電流を得るためにチャネル長を短くし、その結果、酸化物半導体膜2002bの端部における導電膜2003と導電膜2004の間の長さが短くなっても、トランジスタ2000のオフ電流を小さく抑えることができる。よって、トランジスタ2000は、チャネル長を短くすることで、オンのときには大きいオン電流を得ることができ、オフのときにはオフ電流を小さく抑えることができる。
また、具体的に、s−channel構造の場合、トランジスタ2000がオンとなるような電位を導電膜2006に与えたときは、当該端部を介して導電膜2003と導電膜2004の間に流れる電流を大きくすることができる。当該電流は、トランジスタ2000の電界効果移動度とオン電流の増大に寄与する。そして、酸化物半導体膜2002bの端部と、導電膜2006とが重なることで、酸化物半導体膜2002bにおいてキャリアの流れる領域が、絶縁膜2005に近い酸化物半導体膜2002bの界面近傍のみでなく、酸化物半導体膜2002bの広い範囲においてキャリアが流れるため、トランジスタ2000におけるキャリアの移動量が増加する。この結果、トランジスタ2000のオン電流が大きくなる共に、電界効果移動度が高くなり、代表的には電界効果移動度が10cm/V・s以上、さらには20cm/V・s以上となる。なお、ここでの電界効果移動度は、酸化物半導体膜の物性値としての移動度の近似値ではなく、トランジスタの飽和領域における電流駆動力の指標であり、見かけ上の電界効果移動度である。
<酸化物半導体膜の構造>
以下では、酸化物半導体膜の構造について説明する。なお、以下の説明において、「平行」とは、二つの直線が−10°以上10°以下の角度で配置されている状態をいう。従って、−5°以上5°以下の場合も含まれる。また、「垂直」とは、二つの直線が80°以上100°以下の角度で配置されている状態をいう。従って、85°以上95°以下の場合も含まれる。また、本明細書において、結晶が三方晶または菱面体晶である場合、六方晶系として表す。
酸化物半導体膜は、非単結晶酸化物半導体膜と単結晶酸化物半導体膜とに大別される。非単結晶酸化物半導体膜とは、CAAC−OS膜、多結晶酸化物半導体膜、微結晶酸化物半導体膜、非晶質酸化物半導体膜などをいう。
<CAAC−OS膜>
まずは、CAAC−OS膜について説明する。
CAAC−OS膜は、c軸配向した複数の結晶部を有する酸化物半導体膜の一つである。
透過型電子顕微鏡(TEM:Transmission Electron Microscope)によって、CAAC−OS膜の明視野像および回折パターンの複合解析像(高分解能TEM像ともいう。)を観察することで複数の結晶部を確認することができる。一方、高分解能TEM像によっても明確な結晶部同士の境界、即ち結晶粒界(グレインバウンダリーともいう。)を確認することができない。そのため、CAAC−OS膜は、結晶粒界に起因する電子移動度の低下が起こりにくいといえる。
試料面と概略平行な方向から、CAAC−OS膜の断面の高分解能TEM像を観察すると、結晶部において、金属原子が層状に配列していることを確認できる。金属原子の各層は、CAAC−OS膜の膜を形成する面(被形成面ともいう。)または上面の凹凸を反映した形状であり、CAAC−OS膜の被形成面または上面と平行に配列する。
一方、試料面と概略垂直な方向から、CAAC−OS膜の平面の高分解能TEM像を観察すると、結晶部において、金属原子が三角形状または六角形状に配列していることを確認できる。しかしながら、異なる結晶部間で、金属原子の配列に規則性は見られない。
CAAC−OS膜に対し、X線回折(XRD:X−Ray Diffraction)装置を用いて構造解析を行うと、例えばInGaZnOの結晶を有するCAAC−OS膜のout−of−plane法による解析では、回折角(2θ)が31°近傍にピークが現れる場合がある。このピークは、InGaZnOの結晶の(009)面に帰属されることから、CAAC−OS膜の結晶がc軸配向性を有し、c軸が被形成面または上面に概略垂直な方向を向いていることが確認できる。
なお、InGaZnOの結晶を有するCAAC−OS膜のout−of−plane法による解析では、2θが31°近傍のピークの他に、2θが36°近傍にもピークが現れる場合がある。2θが36°近傍のピークは、CAAC−OS膜中の一部に、c軸配向性を有さない結晶が含まれることを示している。CAAC−OS膜は、2θが31°近傍にピークを示し、2θが36°近傍にピークを示さないことが好ましい。
CAAC−OS膜は、不純物濃度の低い酸化物半導体膜である。不純物は、水素、炭素、シリコン、遷移金属元素などの酸化物半導体膜の主成分以外の元素である。特に、シリコンなどの、酸化物半導体膜を構成する金属元素よりも酸素との結合力の強い元素は、酸化物半導体膜から酸素を奪うことで酸化物半導体膜の原子配列を乱し、結晶性を低下させる要因となる。また、鉄やニッケルなどの重金属、アルゴン、二酸化炭素などは、原子半径(または分子半径)が大きいため、酸化物半導体膜内部に含まれると、酸化物半導体膜の原子配列を乱し、結晶性を低下させる要因となる。なお、酸化物半導体膜に含まれる不純物は、キャリアトラップやキャリア発生源となる場合がある。
また、CAAC−OS膜は、欠陥準位密度の低い酸化物半導体膜である。例えば、酸化物半導体膜中の酸素欠損は、キャリアトラップとなることや、水素を捕獲することによってキャリア発生源となることがある。
不純物濃度が低く、欠陥準位密度が低い(酸素欠損の少ない)ことを、高純度真性または実質的に高純度真性と呼ぶ。高純度真性または実質的に高純度真性である酸化物半導体膜は、キャリア発生源が少ないため、キャリア密度を低くすることができる。したがって、当該酸化物半導体膜を用いたトランジスタは、しきい値電圧がマイナスとなる電気特性(ノーマリーオンともいう。)になることが少ない。また、高純度真性または実質的に高純度真性である酸化物半導体膜は、キャリアトラップが少ない。そのため、当該酸化物半導体膜を用いたトランジスタは、電気特性の変動が小さく、信頼性の高いトランジスタとなる。なお、酸化物半導体膜のキャリアトラップに捕獲された電荷は、放出するまでに要する時間が長く、あたかも固定電荷のように振る舞うことがある。そのため、不純物濃度が高く、欠陥準位密度が高い酸化物半導体膜を用いたトランジスタは、電気特性が不安定となる場合がある。
また、CAAC−OS膜を用いたトランジスタは、可視光や紫外光の照射による電気特性の変動が小さい。
<微結晶酸化物半導体膜>
次に、微結晶酸化物半導体膜について説明する。
微結晶酸化物半導体膜は、高分解能TEM像において、結晶部を確認することのできる領域と、明確な結晶部を確認することのできない領域と、を有する。微結晶酸化物半導体膜に含まれる結晶部は、1nm以上100nm以下、または1nm以上10nm以下の大きさであることが多い。特に、1nm以上10nm以下、または1nm以上3nm以下の微結晶であるナノ結晶(nc:nanocrystal)を有する酸化物半導体膜を、nc−OS(nanocrystalline Oxide Semiconductor)膜と呼ぶ。また、nc−OS膜は、例えば、高分解能TEM像では、結晶粒界を明確に確認できない場合がある。
nc−OS膜は、微小な領域(例えば、1nm以上10nm以下の領域、特に1nm以上3nm以下の領域)において原子配列に周期性を有する。また、nc−OS膜は、異なる結晶部間で結晶方位に規則性が見られない。そのため、膜全体で配向性が見られない。したがって、nc−OS膜は、分析方法によっては、非晶質酸化物半導体膜と区別が付かない場合がある。例えば、nc−OS膜に対し、結晶部よりも大きい径のX線を用いるXRD装置を用いて構造解析を行うと、out−of−plane法による解析では、結晶面を示すピークが検出されない。また、nc−OS膜に対し、結晶部よりも大きいプローブ径(例えば50nm以上)の電子線を用いる電子回折(制限視野電子回折ともいう。)を行うと、ハローパターンのような回折パターンが観測される。一方、nc−OS膜に対し、結晶部の大きさと近いか結晶部より小さいプローブ径の電子線を用いるナノビーム電子回折を行うと、スポットが観測される。また、nc−OS膜に対しナノビーム電子回折を行うと、円を描くように(リング状に)輝度の高い領域が観測される場合がある。また、nc−OS膜に対しナノビーム電子回折を行うと、リング状の領域内に複数のスポットが観測される場合がある。
nc−OS膜は、非晶質酸化物半導体膜よりも規則性の高い酸化物半導体膜である。そのため、nc−OS膜は、非晶質酸化物半導体膜よりも欠陥準位密度が低くなる。ただし、nc−OS膜は、異なる結晶部間で結晶方位に規則性が見られない。そのため、nc−OS膜は、CAAC−OS膜と比べて欠陥準位密度が高くなる。
<非晶質酸化物半導体膜>
次に、非晶質酸化物半導体膜について説明する。
非晶質酸化物半導体膜は、膜中における原子配列が不規則であり、結晶部を有さない酸化物半導体膜である。石英のような無定形状態を有する酸化物半導体膜が一例である。
非晶質酸化物半導体膜は、高分解能TEM像において結晶部を確認することができない。
非晶質酸化物半導体膜に対し、XRD装置を用いた構造解析を行うと、out−of−plane法による解析では、結晶面を示すピークが検出されない。また、非晶質酸化物半導体膜に対し、電子回折を行うと、ハローパターンが観測される。また、非晶質酸化物半導体膜に対し、ナノビーム電子回折を行うと、スポットが観測されず、ハローパターンが観測される。
なお、酸化物半導体膜は、nc−OS膜と非晶質酸化物半導体膜との間の物性を示す構造を有する場合がある。そのような構造を有する酸化物半導体膜を、特に非晶質ライク酸化物半導体(amorphous−like OS:amorphous−like Oxide Semiconductor)膜と呼ぶ。
amorphous−like OS膜は、高分解能TEM像において鬆(ボイドともいう。)が観察される場合がある。また、高分解能TEM像において、明確に結晶部を確認することのできる領域と、結晶部を確認することのできない領域と、を有する。amorphous−like OS膜は、TEMによる観察程度の微量な電子照射によって、結晶化が起こり、結晶部の成長が見られる場合がある。一方、良質なnc−OS膜であれば、TEMによる観察程度の微量な電子照射による結晶化はほとんど見られない。
なお、amorphous−like OS膜およびnc−OS膜の結晶部の大きさの計測は、高分解能TEM像を用いて行うことができる。例えば、InGaZnOの結晶は層状構造を有し、In−O層の間に、Ga−Zn−O層を2層有する。InGaZnOの結晶の単位格子は、In−O層を3層有し、またGa−Zn−O層を6層有する、計9層がc軸方向に層状に重なった構造を有する。よって、これらの近接する層同士の間隔は、(009)面の格子面間隔(d値ともいう。)と同程度であり、結晶構造解析からその値は0.29nmと求められている。そのため、高分解能TEM像における格子縞に着目し、格子縞の間隔が0.28nm以上0.30nm以下である箇所においては、それぞれの格子縞がInGaZnOの結晶のa−b面に対応する。
なお、酸化物半導体膜は、例えば、非晶質酸化物半導体膜、amorphous−like OS膜、微結晶酸化物半導体膜、CAAC−OS膜のうち、二種以上を有する積層膜であってもよい。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。
(実施の形態5)
本実施の形態では、図15とは異なる構造を有する半導体装置の構造の一例について説明する。
図18に、半導体装置の断面構造を、一例として示す。なお、破線A1−A2で示す領域では、トランジスタ620及びトランジスタ630のチャネル長方向における構造を示しており、破線A3−A4で示す領域では、トランジスタ620及びトランジスタ630のチャネル幅方向における構造を示している。ただし、本発明の一態様では、トランジスタ620のチャネル長方向とトランジスタ630のチャネル長方向とが、必ずしも一致していなくともよい。
なお、チャネル長方向とは、ソース(ソース領域またはソース電極)及びドレイン(ドレイン領域またはドレイン電極)間において、キャリアが移動する方向を意味し、チャネル幅方向は、基板と水平な面内において、チャネル長方向に対して垂直の方向を意味する。
なお、図18では、OSトランジスタであるトランジスタ630が、チャネル形成領域に酸化物半導体以外の材料を有するトランジスタであるトランジスタ620上に形成されている場合を例示している。
なお、このようにチャネル形成領域に酸化物半導体以外の材料を有するトランジスタとOSトランジスタが積層された構成は、図1乃至3、図5乃至12に示す各種の回路が有するトランジスタに適宜用いることができる。
なお、本実施の形態では、図13(D)と同様に、トランジスタ620のゲートとトランジスタ630のソースまたはドレインの一方が接続された構成を示すが、これに限られない。トランジスタ620のソースまたはドレインの一方とトランジスタ630のゲートが接続されていてもよいし(図14(A)参照)、トランジスタ620のソースまたはドレインの一方とトランジスタ630のソースまたはドレインの一方が接続されていてもよいし(図14(B)参照)、トランジスタ620のゲートとトランジスタ630のゲートが接続されていてもよい(図14(C)参照)。
トランジスタ620は、非晶質、微結晶、多結晶または単結晶である、シリコン又はゲルマニウムなどの半導体膜または半導体基板に、チャネル形成領域を有していても良い。或いは、トランジスタ620は、酸化物半導体膜または酸化物半導体基板に、チャネル形成領域を有していても良い。全てのトランジスタが酸化物半導体膜または酸化物半導体基板に、チャネル形成領域を有している場合、トランジスタ630はトランジスタ620上に積層されていなくとも良く、トランジスタ630とトランジスタ620とは、同一の層に形成されていても良い。
シリコンの薄膜を用いてトランジスタ620を形成する場合、当該薄膜には、プラズマCVD法などの気相成長法若しくはスパッタリング法で作製された非晶質シリコン、非晶質シリコンをレーザーの照射などの処理により結晶化させた多結晶シリコン、単結晶シリコンウェハに水素イオン等を注入して表層部を剥離した単結晶シリコンなどを用いることができる。
トランジスタ620が形成される基板1000は、例えば、シリコン基板、ゲルマニウム基板、シリコンゲルマニウム基板等を用いることができる。図18では、単結晶シリコン基板を基板1000として用いる場合を例示している。
また、トランジスタ620は、素子分離法により電気的に分離されている。素子分離法として、トレンチ分離法(STI法:Shallow Trench Isolation)等を用いることができる。図18では、トレンチ分離法を用いてトランジスタ620を電気的に分離する場合を例示している。具体的に、図18では、エッチング等により基板1000に形成されたトレンチに、酸化珪素などが含まれる絶縁物を埋め込んだ後、当該絶縁物をエッチング等により部分的に除去することで形成される素子分離領域1001により、トランジスタ620を素子分離させる場合を例示している。
また、トレンチ以外の領域に存在する基板1000の凸部には、トランジスタ620の不純物領域1002及び不純物領域1003と、不純物領域1002及び不純物領域1003に挟まれたチャネル形成領域1004とが設けられている。さらに、トランジスタ620は、チャネル形成領域1004を覆う絶縁膜1005と、絶縁膜1005を間に挟んでチャネル形成領域1004と重なるゲート電極1006とを有する。
トランジスタ620では、チャネル形成領域1004における凸部の側部及び上部と、ゲート電極1006とが絶縁膜1005を間に挟んで重なることで、チャネル形成領域1004の側部と上部を含めた広い範囲においてキャリアが流れる。そのため、トランジスタ620の基板上における専有面積を小さく抑えつつ、トランジスタ620におけるキャリアの移動量を増加させることができる。その結果、トランジスタ620は、オン電流が大きくなると共に、電界効果移動度が高められる。特に、チャネル形成領域1004における凸部のチャネル幅方向の長さ(チャネル幅)をW、チャネル形成領域1004における凸部の膜厚をTとすると、チャネル幅Wに対する膜厚Tの比に相当するアスペクト比が高い場合、キャリアが流れる範囲はより広くなるため、トランジスタ620のオン電流をより大きくすることができ、電界効果移動度もより高められる。
なお、バルクの半導体基板を用いたトランジスタ620の場合、アスペクト比は0.5以上であることが望ましく、1以上であることがより望ましい。
トランジスタ620上には、絶縁膜1011が設けられている。絶縁膜1011には開口部が形成されている。そして、上記開口部には、不純物領域1002、不純物領域1003にそれぞれ電気的に接続されている導電膜1012、導電膜1013と、ゲート電極1006に電気的に接続されている導電膜1014とが、形成されている。
そして、導電膜1012は、絶縁膜1011上に形成された導電膜1016に電気的に接続されており、導電膜1013は、絶縁膜1011上に形成された導電膜1017に電気的に接続されており、導電膜1014は、絶縁膜1011上に形成された導電膜1018に電気的に接続されている。
導電膜1016乃至導電膜1018上には、絶縁膜1020が設けられている。そして、絶縁膜1020上には、酸素、水素、水の拡散を防ぐブロッキング効果を有する絶縁膜1021が設けられている。絶縁膜1021は、密度が高くて緻密である程、また未結合手が少なく化学的に安定である程、より高いブロッキング効果を示す。酸素、水素、水の拡散を防ぐブロッキング効果を示す絶縁膜1021として、例えば、酸化アルミニウム、酸化窒化アルミニウム、酸化ガリウム、酸化窒化ガリウム、酸化イットリウム、酸化窒化イットリウム、酸化ハフニウム、酸化窒化ハフニウム等を用いることができる。水素、水の拡散を防ぐブロッキング効果を示す絶縁膜1021として、例えば、窒化シリコン、窒化酸化シリコン等を用いることができる。
絶縁膜1021上には絶縁膜1022が設けられており、絶縁膜1022上には、トランジスタ630が設けられている。
トランジスタ630は、絶縁膜1022上に、酸化物半導体を含む半導体膜1030と、半導体膜1030に電気的に接続された、ソース電極またはドレイン電極として機能する導電膜1032及び導電膜1033と、半導体膜1030を覆っているゲート絶縁膜1031と、ゲート絶縁膜1031を間に挟んで半導体膜1030と重なるゲート電極1034と、を有する。なお、絶縁膜1020乃至絶縁膜1022には開口部が設けられており、導電膜1033は、上記開口部において導電膜1018に接続されている。
なお、図18において、トランジスタ630は、ゲート電極1034を半導体膜1030の片側において少なくとも有していれば良いが、絶縁膜1022を間に挟んで半導体膜1030と重なるゲート電極を、さらに有していても良い。
トランジスタ630が、一対のゲート電極を有している場合、一方のゲート電極には導通状態または非導通状態を制御するための信号が与えられ、他方のゲート電極は、電位が他の配線から与えられている状態であっても良い。この場合、一対のゲート電極に、同じ高さの電位が与えられていても良いし、他方のゲート電極にのみ接地電位などの固定の電位が与えられていても良い。他方のゲート電極に与える電位の高さを制御することで、トランジスタの閾値電圧を制御することができる。
また、図18では、トランジスタ630が、一のゲート電極1034に対応した一のチャネル形成領域を有する、シングルゲート構造である場合を例示している。しかし、トランジスタ630は、電気的に接続された複数のゲート電極を有することで、一の活性層にチャネル形成領域を複数有する、マルチゲート構造であっても良い。
また、図18に示すように、トランジスタ630は、半導体膜1030が、絶縁膜1022上において順に積層された酸化物半導体膜1030a乃至酸化物半導体膜1030cを有する場合を例示している。ただし、本発明の一態様では、トランジスタ630が有する半導体膜1030が、単膜の金属酸化物膜で構成されていても良い。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。
(実施の形態6)
他の実施の形態で開示された、導電膜、半導体膜、絶縁膜など様々な膜はスパッタ法やプラズマCVD法により形成することができるが、他の方法、例えば、熱CVD法により形成してもよい。熱CVD法の例としてMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法やALD(Atomic Layer Deposition)法を使っても良い。
熱CVD法は、プラズマを使わない成膜方法のため、プラズマダメージにより欠陥が生成されることが無いという利点を有する。
熱CVD法は、原料ガスと酸化剤を同時にチャンバー内に送り、チャンバー内を大気圧または減圧下とし、基板近傍または基板上で反応させて基板上に堆積させることで成膜を行ってもよい。
また、ALD法は、チャンバー内を大気圧または減圧下とし、反応のための原料ガスが順次にチャンバーに導入され、そのガス導入の順序を繰り返すことで成膜を行ってもよい。例えば、それぞれのスイッチングバルブ(高速バルブとも呼ぶ)を切り替えて2種類以上の原料ガスを順番にチャンバーに供給し、複数種の原料ガスが混ざらないように第1の原料ガスと同時またはその後に不活性ガス(アルゴン、或いは窒素など)などを導入し、第2の原料ガスを導入する。なお、同時に不活性ガスを導入する場合には、不活性ガスはキャリアガスとなり、また、第2の原料ガスの導入時にも同時に不活性ガスを導入してもよい。また、不活性ガスを導入する代わりに真空排気によって第1の原料ガスを排出した後、第2の原料ガスを導入してもよい。第1の原料ガスが基板の表面に吸着して第1の層を成膜し、後から導入される第2の原料ガスと反応して、第2の層が第1の層上に積層されて薄膜が形成される。このガス導入順序を制御しつつ所望の厚さになるまで複数回繰り返すことで、段差被覆性に優れた薄膜を形成することができる。薄膜の厚さは、ガス導入順序を繰り返す回数によって調節することができるため、精密な膜厚調節が可能であり、微細なFETを作製する場合に適している。
MOCVD法やALD法などの熱CVD法は、これまでに記載した実施形態に開示された導電膜、半導体膜、絶縁膜など様々な膜を形成することができ、例えば、In−Ga−Zn−O膜を成膜する場合には、トリメチルインジウム、トリメチルガリウム、及びジメチル亜鉛を用いる。なお、トリメチルインジウムの化学式は、In(CHである。また、トリメチルガリウムの化学式は、Ga(CHである。また、ジメチル亜鉛の化学式は、Zn(CHである。また、これらの組み合わせに限定されず、トリメチルガリウムに代えてトリエチルガリウム(化学式Ga(C)を用いることもでき、ジメチル亜鉛に代えてジエチル亜鉛(化学式Zn(C)を用いることもできる。
例えば、ALDを利用する成膜装置により酸化ハフニウム膜を形成する場合には、溶媒とハフニウム前駆体化合物を含む液体(ハフニウムアルコキシドや、テトラキスジメチルアミドハフニウム(TDMAH)などのハフニウムアミド)を気化させた原料ガスと、酸化剤としてオゾン(O)の2種類のガスを用いる。なお、テトラキスジメチルアミドハフニウムの化学式はHf[N(CHである。また、他の材料液としては、テトラキス(エチルメチルアミド)ハフニウムなどがある。
例えば、ALDを利用する成膜装置により酸化アルミニウム膜を形成する場合には、溶媒とアルミニウム前駆体化合物を含む液体(トリメチルアルミニウム(TMA)など)を気化させた原料ガスと、酸化剤としてHOの2種類のガスを用いる。なお、トリメチルアルミニウムの化学式はAl(CHである。また、他の材料液としては、トリス(ジメチルアミド)アルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、アルミニウムトリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナート)などがある。
例えば、ALDを利用する成膜装置により酸化シリコン膜を形成する場合には、ヘキサクロロジシランを被成膜面に吸着させ、吸着物に含まれる塩素を除去し、酸化性ガス(O、一酸化二窒素)のラジカルを供給して吸着物と反応させる。
例えば、ALDを利用する成膜装置によりタングステン膜を成膜する場合には、WFガスとBガスを順次繰り返し導入して初期タングステン膜を形成し、その後、WFガスとHガスを同時に導入してタングステン膜を形成する。なお、Bガスに代えてSiHガスを用いてもよい。
例えば、ALDを利用する成膜装置により酸化物半導体膜、例えばIn−Ga−Zn−O膜を成膜する場合には、In(CHガスとOガスを順次繰り返し導入してIn−O層を形成し、その後、Ga(CHガスとOガスを同時に導入してGaO層を形成し、更にその後Zn(CHガスとOガスを同時に導入してZnO層を形成する。なお、これらの層の順番はこの例に限らない。また、これらのガスを混ぜてIn−Ga−O層やIn−Zn−O層、Ga−Zn−O層などの混合化合物層を形成しても良い。なお、Oガスに変えてAr等の不活性ガスでバブリングして得られたHOガスを用いても良いが、Hを含まないOガスを用いる方が好ましい。また、In(CHガスにかえて、In(Cガスを用いても良い。また、Ga(CHガスにかえて、Ga(Cガスを用いても良い。また、Zn(CHガスを用いても良い。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。
(実施の形態7)
本実施の形態では、本発明の一態様に係る半導体装置の使用形態の例について説明する。
本発明の一態様に係る半導体装置は、上記実施の形態で示したように、所定の物理量または化学量を検出することができる。そのため、人間や動物などに半導体装置を携帯させることによって、生体情報を時間・場所を問わず継続的に検出することができる。
半導体装置の携帯の方法としては、人間を例に挙げると、体の表面に貼り付ける方法や人体に埋め込む方法などがあるが、検出しようとする物理量や化学量に応じて適切な方法を選択すればよい。本発明の半導体装置の使用形態の具体例を、図19に示す。
図19(A)は、バングル型の電子機器5001であり、筐体5002には半導体装置5003が設けられている。半導体装置5003が手首や腕に接するように電子機器5001を身に着けることにより、手首や腕から生体情報を検出することができる。なお、電子機器5001は腰や足に装着することもできる。また、筐体5002の代わりにベルトなどを用いることもできる。半導体装置5003において検出した生体情報は、リーダ/ライタなどを用いて読み取ることができる。
また、半導体装置は体内に埋め込むこともできる。半導体装置5004を手首に埋め込んだ場合の使用形態を図19(B)に示す。この場合、筐体やベルトを用いることなく半導体装置5004を身に着けることができ、脱着の煩わしさを避けることができる。なお、半導体装置5004は手首に限らず、口内や耳たぶ(図19(C))など人体のあらゆる位置に埋め込むことができる。
また、図19(D)に示すように、半導体装置5004は動物に貼り付け、または埋め込むこともできる。そして、半導体装置5004により検出される動物の生態情報を定期的に読み取ることにより、動物の健康状態を監視し、管理することができる。この場合、あらかじめ、半導体装置5004に識別番号を記憶させておくことにより複数の動物を同時に管理することができる。
また、図19(E)に示すように、半導体装置5004を植物に貼り付け、または埋め込むこともできる。そして、半導体装置5004により検出される植物の生態情報を定期的に読み取ることにより、花の開花時期や出荷時期などの情報を予想することができる。また、半導体装置5004が光を検出する素子を含む場合、日照時間の情報を得ることができる。また、半導体装置5004が太陽電池を含む場合、外部からの光を電力に変換して半導体装置5004に供給することにより、半導体装置5004を動作させることが可能となる。
このように、本発明の一態様に係る半導体装置を人間、動物、植物などの生物に貼り付け、または埋め込むことにより、個々の生物の生体情報を容易に検出することができる。
また、本発明の使用形態は上記に限られない。本発明に係る半導体装置は、表示機器、パーソナルコンピュータ、記録媒体を備えた画像再生装置(代表的にはDVD:Digital Versatile Disc等の記録媒体を再生し、その画像を表示しうるディスプレイを有する装置)、携帯電話、携帯型を含むゲーム機、携帯情報端末、電子書籍端末、ビデオカメラ、デジタルスチルカメラ等のカメラ、ゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)、ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオ、デジタルオーディオプレイヤー等)、複写機、ファクシミリ、プリンタ、プリンタ複合機、現金自動預け入れ払い機(ATM)、自動販売機、医療機器などの様々な電子機器にも応用することができる。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。
10 半導体装置
20 回路
30 回路
40 回路
50 回路
60 回路
70 回路
80 回路
81 記憶回路
82 記憶回路
83 回路
90 回路
91 回路
92 回路
100 基板
101 絶縁層
102 導電層
110 回路
111 配線
112 配線
113 配線
120 回路
121 配線
122 配線
201 トランジスタ
202 容量素子
203 配線
211 トランジスタ
212 容量素子
213 配線
214 回路
215 トランジスタ
216 配線
221 トランジスタ
222 トランジスタ
223 容量素子
224 配線
231 トランジスタ
232 トランジスタ
233 容量素子
234 トランジスタ
235 配線
236 トランジスタ
237 配線
301 XNOR回路
302 NOR回路
303 インバータ
304 AND回路
311 トランジスタ
312 トランジスタ
321 トランジスタ
322 トランジスタ
323 トランジスタ
324 トランジスタ
331 トランジスタ
332 トランジスタ
333 トランジスタ
334 トランジスタ
342 トランジスタ
351 トランジスタ
352 トランジスタ
401 インバータ
405 インバータ
411 XOR回路
413 XOR回路
421 AND回路
424 AND回路
431 NOR回路
432 NOR回路
501 XOR回路
502 AND回路
511 インバータ
512 インバータ
513 AND回路
514 AND回路
515 OR回路
520 オペアンプ
600 基板
601 絶縁物
602 ウェル
603 ゲート絶縁膜
604 ゲート電極
605 不純物領域
606 絶縁層
607 酸化物半導体層
608 導電層
609 ゲート絶縁膜
610 ゲート電極
611 絶縁層
612 配線
620 トランジスタ
630 トランジスタ
801 半導体基板
810 素子分離領域
811 絶縁膜
812 絶縁膜
813 絶縁膜
825 導電膜
826 導電膜
827 導電膜
834 導電膜
835 導電膜
836 導電膜
837 導電膜
844 導電膜
851 導電膜
852 導電膜
853 導電膜
861 絶縁膜
862 ゲート絶縁膜
863 絶縁膜
901 半導体膜
910 領域
911 領域
921 導電膜
922 導電膜
931 ゲート電極
1000 基板
1001 素子分離領域
1002 不純物領域
1003 不純物領域
1004 チャネル形成領域
1005 絶縁膜
1006 ゲート電極
1011 絶縁膜
1012 導電膜
1013 導電膜
1014 導電膜
1016 導電膜
1017 導電膜
1018 導電膜
1020 絶縁膜
1021 絶縁膜
1022 絶縁膜
1030 半導体膜
1030a 酸化物半導体膜
1030c 酸化物半導体膜
1031 ゲート絶縁膜
1032 導電膜
1033 導電膜
1034 ゲート電極
2000 トランジスタ
2001 絶縁膜
2002a 酸化物半導体膜
2002b 酸化物半導体膜
2002c 酸化物半導体膜
2003 導電膜
2004 導電膜
2005 絶縁膜
2006 導電膜
2007 基板
5001 電子機器
5002 筐体
5003 半導体装置
5004 半導体装置

Claims (4)

  1. 第1乃至第3の回路を有し、
    前記第1の回路は、外部からの情報を検出することができる機能を有し、
    前記第2の回路は、前記第1の回路において検出した情報をデジタル信号に変換することができる機能を有し、
    前記第3の回路は、第1の記憶回路及び第2の記憶回路を有する第4の回路と、演算回路を有する第5の回路と、を有し、
    前記第4の回路は、前記第5の回路の上方に設けられ、
    前記第4の回路又は前記第5の回路の一方は、前記第4の回路又は前記第5の回路の他方と重なる領域を有し、
    前記第1の記憶回路は、チャネル形成領域に酸化物半導体を有する第1のトランジスタを有し、
    前記第2の記憶回路は、チャネル形成領域に酸化物半導体を有する第2のトランジスタを有し、
    前記第1の記憶回路は、前記第1の回路によって検出された生体情報を記憶することができる機能を有し、
    前記第2の記憶回路は、前記生体情報と比較される基準値を記憶することができる機能を有し、
    前記第5の回路は、前記生体情報と前記基準値を比較することができる機能を有する半導体装置。
  2. 請求項において、
    前記第1の記憶回路は、第1の容量素子を有し、
    前記第1のトランジスタのソース又はドレインの一方は、前記第1の容量素子と接続され、
    前記第2の記憶回路は、第2の容量素子と、インバータと、を有し、
    前記第2のトランジスタのソース又はドレインの一方は、前記第2の容量素子及び前記インバータの入力端子と接続され、
    前記インバータの出力端子は、前記第5の回路と接続されている半導体装置。
  3. 請求項2において、
    第3のトランジスタを有し、
    前記第3のトランジスタのソース又はドレインの一方は、前記第1の記憶回路と電気的に接続され、
    前記第3のトランジスタのソース又はドレインの他方は、前記第5の回路と電気的に接続され、
    前記第3のトランジスタはチャネル形成領域に酸化物半導体を有する半導体装置。
  4. 請求項1乃至のいずれか一項に記載の半導体装置を有し、
    無線信号の送受信を行う機能を有する健康管理システム。
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