以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.構成
図1に、本実施形態のゲームシステムにより実現される全体システム構成の例を示す。図1では、サーバシステム500(情報処理システム)が、ネットワーク510を介して、端末装置TMやアミューズメント施設(広義には施設。以下、同様)の装置に通信接続されている。例えばアミューズメント施設には複数のゲーム装置GM1〜GM4が設置されており、これらのゲーム装置GM1〜GM4は管理装置MNと通信接続されている。そしてサーバシステム500はネットワーク510を介して例えば管理装置MNと通信接続されている。
管理装置MNは、アミューズメント施設に設置される情報処理装置である。この管理装置MNは、アミューズメント施設に設置される管理用のPC(Personal Computer)であってもよいし、いわゆるターミナルと呼ばれる装置であってもよい。ターミナルは、ゲームプレイはできない非ゲーム装置であるが、ゲーム装置GM1〜GM4についての種々の管理処理を行い、ゲーム装置GM1〜GM4の親機として機能する。なお図1ではサーバシステム500とゲーム装置GM1〜GM4との間の通信接続は、管理装置MNを介して行われているが、ゲーム装置GM1〜GM4をネットワーク510に直接に接続して、サーバシステム500と通信接続してもよい。またアミューズメント施設に設置されるゲーム装置の台数は任意である。
サーバシステム500は例えば1又は複数のサーバ(管理サーバ、ゲームサーバ、SNSサーバ、IDサーバ、認証サーバ、データベースサーバ、サービス提供サーバ、コンテンツ配信サーバ、カードサーバ又は通信サーバ等)により実現できる。このサーバシステム500は、コミュニティ型ウェブサイトやオンラインゲームを運営するための各種サービスを提供し、ゲーム実行に必要なデータの管理や、クライアントプログラム及び各種データ等の配信を行うことができる。本実施形態のゲームシステムは例えばこのサーバシステム500により実現される。
ネットワーク510(配信網、通信回線)は、例えばインターネットや無線LAN等を利用した通信路であり、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLANの他、電話通信網やケーブル網や無線LAN等の通信網を含むことができる。また通信方法については有線/無線を問わない。
端末装置TMは、ネット接続機能(インターネット接続機能)を有する端末である。これらの端末装置TMとしては、例えばスマートフォン、タブレット端末、携帯電話機、携帯型ゲーム装置又はフューチャーフォン等の携帯型通信端末(ユーザ端末)を用いることができる。
図2に、アミューズメント施設(ゲーム施設、ゲームセンター、店舗)に設置される業務用のゲーム装置GM1〜GM4の一例を示す。GM1〜GM4の各ゲーム装置は、後述する図3の表示部190として機能するモニター10や、操作部160として機能するハンドル20、ブレーキペダル22、アクセルペダル24、シフトレバー26や、カードリーダー28や、コイン投入口29などを有する。プレーヤは、このゲーム装置のシートに着座し、ハンドル20、ブレーキペダル22、アクセルペダル24、シフトレバー26などを操作して、車によるレースゲームを楽しむ。
図3に、本実施形態のゲーム装置(GM1〜GM4)の構成例を示す。なお、ゲーム装置(ゲームシステム)の構成は図3に限定されず、その構成要素(各部)の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
操作部160は、プレーヤが操作データを入力するためのものであり、その機能は、方向指示キー、操作ボタン、アナログスティック、レバー、各種センサ(角速度センサ、加速度センサ等)、マイク、或いはタッチパネル型ディスプレイなどにより実現できる。
撮像部162(カメラ)は、レンズ等の光学系や、撮像素子を有する。レンズは、撮像素子に像を映すものである。撮像素子は、例えばCCD又はCMOSセンサなどにより実現される。この撮像部162を設けることで、例えばプレーヤ画像等の撮影が可能になり、得られたプレーヤ画像等を用いて、プレーヤの認証処理等を実現できるようになる。
記憶部170は、処理部100や通信部196などのワーク領域となるもので、その機能はRAM(DRAM、SRAM、VRAM)などにより実現できる。
情報記憶媒体180(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(DVD、CD等)、HDD(ハードディスクドライブ)、或いはメモリ(ROM等)などにより実現できる。処理部100は、情報記憶媒体180に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。この情報記憶媒体180に、本実施形態の各部としてコンピュータ(操作部、処理部、記憶部、出力部を備える装置)を機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)を記憶できる。
表示部190は、本実施形態により生成された画像を出力するものであり、その機能は、LCD、有機ELディスプレイ、CRT、各種プロジェクター型ディスプレイ、或いはHMDなどにより実現できる。音出力部192は、本実施形態により生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカ、或いはヘッドフォンなどにより実現できる。
I/F(インターフェース)部194は、携帯型情報記憶媒体195とのインターフェース処理を行うものであり、その機能はI/F処理用のASICなどにより実現できる。携帯型情報記憶媒体195は、プレーヤがゲームプレイするための各種情報が記憶されるものであり、ICカード(メモリーカード)、USBメモリー、或いは磁気カードなどにより実現できる。
携帯型情報記憶媒体195がICカード(ゲームカード)である場合に、I/F部194は、ICカードから情報を読み取る図2のカードリーダー28により実現できる。
通信部196は、有線や無線のネットワークを介して外部装置(例えば他のゲーム装置、管理装置、サーバシステム等)との間で通信を行うものであり、その機能は、通信用ASIC又は通信用プロセッサなどのハードウェアや、通信用ファームウェアにより実現できる。
なお本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(データ)は、サーバシステム(ホスト装置)が有する情報記憶媒体からネットワーク及び通信部196を介して情報記憶媒体180(あるいは記憶部170)に配信してもよい。このようなサーバシステムによる情報記憶媒体の使用も本発明の範囲内に含めることができる。
処理部100(プロセッサ)は、操作部160からの操作データやプログラムなどに基づいて、ゲーム処理、表示処理、或いは音処理などを行う。処理部100は記憶部170をワーク領域として各種処理を行う。この処理部100の機能は、各種プロセッサ(CPU、GPU等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
処理部100は、ゲーム処理部102、ゲーム成績演算部110、認証処理部115、表示処理部120、音処理部130を含む。なおこれらの構成要素の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの変形実施が可能である。
ゲーム処理部102はゲーム処理(ゲーム演算処理)を行う。ここでゲーム処理としては、ゲーム開始条件が満たされた場合にゲームを開始する処理、ゲームを進行させる処理、或いはゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理などがある。
例えばゲーム処理部102は、複数のオブジェクトが配置されるオブジェクト空間の設定処理を行う。例えば、移動体(車、人、飛行機、船舶、ロボット、動物等)、マップ(地形)、建物、コース(道路)、樹木、壁などの表示物を表す各種オブジェクト(ポリゴン、自由曲面又はサブディビジョンサーフェイスなどのプリミティブ面で構成されるオブジェクト)をオブジェクト空間に配置設定する処理を行う。またゲーム処理部102は、オブジェクト空間内において、移動体を移動させたり動作させるための演算も行う。即ち操作部160によりプレーヤが入力した操作データや、プログラム(移動・動作アルゴリズム)や、各種データ(モーションデータ)などに基づいて、移動体(オブジェクト、モデルオブジェクト)をオブジェクト空間内で移動させたり、移動体を動作(モーション、アニメーション)させる処理を行う。またゲーム処理部102は、オブジェクト空間内の所与(任意)の視点から見える画像を生成するための仮想カメラの制御処理も行う。
ゲーム成績演算部110は、プレーヤのゲーム成績の演算処理を行う。例えばゲーム処理部102のゲーム処理により実現されるゲームにおいて、プレーヤが獲得したポイント(得点)を演算する処理などを行う。
認証処理部115は、プレーヤの認証処理を行う。例えばプレーヤが所持する携帯型情報記憶媒体195(ゲームカード)を用いて、プレーヤの個人情報を特定するための認証処理を行う。この場合に、携帯型情報記憶媒体195に加えて、撮像部162でのプレーヤの撮影画像を用いて認証処理を行ってもよい。
表示処理部120は、表示部190にゲーム画像等の画像を表示するための処理(画像生成処理等)を行う。例えば処理部100で行われる種々の処理(ゲーム処理、シミュレーション処理)の結果に基づいて描画処理を行い、これにより画像を生成し、表示部190に出力する。具体的には、座標変換(ワールド座標変換、カメラ座標変換)、クリッピング処理、透視変換、或いは光源処理等のジオメトリ処理が行われ、その処理結果に基づいて、描画データ(プリミティブ面の頂点の位置座標、テクスチャ座標、色データ、法線ベクトル或いはα値等)が作成される。そして、この描画データ(プリミティブ面データ)に基づいて、透視変換後(ジオメトリ処理後)のオブジェクト(1又は複数プリミティブ面)を、描画バッファ176(フレームバッファ、ワークバッファ等のピクセル単位で画像情報を記憶できるバッファ)に描画する。これにより、オブジェクト空間内において仮想カメラ(所与の視点)から見える画像が生成される。
音処理部130は、処理部100で行われる種々の処理の結果に基づいて音処理を行い、BGM、効果音、又は音声などのゲーム音を生成し、音出力部192に出力する。
なお図3には図1、図2のゲーム装置GM1〜GM4の構成を示したが、管理装置MNについても図3と同様の構成により実現できる。
図4に本実施形態のサーバシステム500(ゲームシステム)の構成例を示す。サーバシステム500は、処理部600、操作部660、記憶部670、通信部696を含む。
なお、サーバシステム500の構成は図4に限定されず、その構成要素(各部)の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。またサーバシステム500の処理部600の各処理は、図3のゲーム装置の処理部100により実現してもよいし、サーバシステム500の処理部600とゲーム装置の処理部100の分散処理により実現してもよい。
処理部600の受信処理部602は情報の受信処理を行う。例えばネットワーク510を介して管理装置MN、ゲーム装置GM1〜GM4、端末装置TM等からの情報を受信するための処理を行う。送信処理部604は情報の送信処理を行う。例えばネットワーク510を介して管理装置MN、ゲーム装置GM1〜GM4、端末装置TM等に対して情報を送信する処理を行う。ここで受信処理は、通信部696に情報の受信を指示したり、通信部696が受信した情報を取得して記憶部670に書き込む処理などである。送信処理は、通信部696に情報の送信を指示したり、送信する情報を通信部696に指示する処理などである。
ゲーム処理部612は各種のゲーム処理を行う。例えばゲーム開始条件が満たされた場合にゲームを開始する処理、ゲームを進行させる処理、或いはゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理などを行う。このゲーム処理部612のゲーム処理により、ユーザであるプレーヤは業務用関連ゲーム(SNSゲーム)等のゲームをプレイできるようになる。
認証処理部615はプレーヤの認証処理を行う。例えば端末装置TMを用いてログインしたプレーヤの認証処理を行う。この認証処理は、例えばプレーヤが入力するパスワードやアカウント情報などに基づいて行う。
課金処理部616は、種々の課金処理(課金の決定処理、課金データの作成処理、保存処理等)を行う。記憶部670の課金情報記憶部676は、課金処理部616の課金処理の対象となる課金情報を記憶する。
管理処理部618は、サーバの各種の管理処理を行う。例えば、サーバが提供する各種サービスの管理処理や、サーバ管理情報などの各種情報の管理処理を行う。
例えばプレーヤは、サーバシステム500が提供するサービスを利用するために、所定の手続きを行ってアカウントを取得する。取得したアカウントと対応づけられるパスワードを入力してログインすることで、プレーヤは、業務用関連ゲームのプレイや、ゲーム用サイトでのサービスや、アイテム等のオンライショッピングや、プレーヤ間でのメッセージ交換や、フレンドユーザの登録などの各種サービスを利用できるようになる。管理処理部618は、このようなプレーヤのアカウント情報の管理処理等も行う。
表示処理部620は、端末装置TMなどの表示部に画像を表示するための処理を行う。例えば当該画像を生成するための画像生成用データを生成する。或いはゲーム装置の表示部に画像を表示するための処理を行ってもよい。音処理部630は、端末装置TMの音出力部から音を出力するための処理を行う。例えば、当該音(音声、ゲーム音、効果音)を生成するための音生成用データを生成する。或いはゲーム装置の音出力部から音を出力するための処理を行ってもよい。ここで、画像を生成するための画像生成用データとは、本実施形態の手法により生成された画像を端末装置TM等において生成(表示)するためのデータであり、画像データそのものであってもよいし、端末装置TMが画像を生成するために使用する各種データ(表示画面の設定データ、オブジェクトデータ等)であってもよい。音処理部630が生成する音生成用データについても同様である。
操作部660は、システムの管理者(運営者)が種々の情報を入力するためのものである。
記憶部670は各種の情報を記憶する。例えばデータベース形式で各種情報を記憶する。また記憶部670は、処理部600や通信部696などのワーク領域として機能する。記憶部670の機能は、RAM(DRAM、SRAM、VRAM)やSSD(Solid State Drive)やHDD(Hard Disk Drive)などにより実現できる。
記憶部670は、ゲームパラメータ情報記憶部672、条件クリアフラグ記憶部673、課金情報記憶部676、ユーザ情報記憶部678を含む。ゲームパラメータ情報記憶部672はゲームパラメータの情報を記憶する。ゲームパラメータは、ゲーム処理に使用されるパラメータである。ゲームパラメータとしては、ゲーム処理における各種の判断処理に使用されるパラメータ、ゲームへの参加フラグなどの各種フラグのパラメータ、或いはユーザがゲームで使用する移動体やキャラクタについてのパラメータ(ステータスパラメータ等)がある。条件クリアフラグ記憶部673は条件フラグの情報を記憶する。条件フラグとしては、後述するような第1条件が成立した場合にオン(セット状態)になる第1条件クリアフラグや、第2条件が成立した場合にオンになる第2条件クリアフラグや、業務用関連ゲームや業務用のゲームにおいて所与のゲーム条件をクリアした場合にオンになるゲーム条件クリアフラグなどがある。課金情報記憶部676は、課金処理部616により行われる課金処理の情報を記憶する。ユーザ情報記憶部678は、ユーザの個人情報(名前、性別、生年月日、メールアドレス等)をユーザ情報として記憶する。例えば、前述したユーザのアカウント情報もユーザ情報として記憶される。課金情報記憶部676に記憶される課金情報は、各ユーザの各アカウント情報に対応づけられる。
情報記憶媒体680(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、HDD、メモリ(ROM等)、或いは光ディスク(CD、DVD)などにより実現できる。
通信部696は、有線や無線のネットワーク510を介して管理装置MN、ゲーム装置GM1〜GM4、端末装置TM等との通信を行うものであり、その機能は、通信用ASIC又は通信用プロセッサなどのハードウェアや、通信用ファームウェアにより実現できる。
そして本実施形態では、受け付け処理部608は、業務用のゲーム装置(GM1〜GM4)が設置される施設(例えばアミューズメント施設)の管理装置MN又はゲーム装置(GM1〜GM4)からネットワークを介してイベント発生要求があった場合に、当該イベント発生要求を受け付ける。例えばイベント発生要求の情報は、ネットワーク510を介して施設の管理装置MN又はゲーム装置からサーバシステム500に送信され、受信処理部602が受信する。そして受け付け処理部608は、このイベント発生要求を受け付ける。
イベント処理部610は、受け付けたイベント発生要求に対応するイベントを発生させ、ユーザ(プレーヤ)の操作情報に基づき第1条件が満たされたか否かを判断する。具体的には、業務用のゲームに関連する業務用関連ゲーム(SNSゲーム)において、イベントを発生させる。或いは、業務用のゲームをプレイしたユーザがプレイしたことがあるが業務用のゲームに関連しないゲームにおいて、イベントを発生させる。或いは、業務用のゲーム装置の機能の一部をゲーム装置以外の端末装置TMで実行させるゲーム(業務用関連アプリ、SNSアプリ)において、イベントを発生させる。業務用のゲーム装置の機能の一部とは、例えばレースゲームにおいて車に部品等を装備させたり、キャラクタの着せ替えを行うことなどである。即ち、業務用のゲームの主ゲーム(例えばレースゲーム)の機能とは別に設けられた機能である。当該機能を、業務用のゲーム装置以外の端末装置で実行されるゲーム(以下、適宜、業務用関連アプリ、SNSアプリと呼ぶ)において、発生させる。そしてイベント処理部610は、当該イベントを、業務用のゲーム装置以外の端末装置TMで実行するように制御し、端末装置TMでのユーザの操作情報に基づき第1条件が満たされたか否かを判断する。そしてゲーム処理部612は、この第1条件に基づいてゲーム進行を制御するゲーム処理を行う。
なお、イベント処理部610は、受け付けたイベント発生要求に対応するイベントを、業務用のゲーム装置以外の端末装置TMのゲームにおいて発生させ、端末装置でのユーザの操作情報に基づき第1条件が満たされたか否かを判断してもよい。
ここでイベントは、例えば実行中のアプリケーションで発生する事象であり、イベントが発生した場合には、例えばユーザの端末装置(TM)の画面において何らかの通知がなされる。また業務用関連ゲームや業務用関連アプリは、例えば業務用のゲームに予め関連づけられているゲーム(ネットワークゲーム)、アプリである。例えばイベントを発生させることが予め予定されているゲーム、アプリである。業務用関連ゲーム又は業務用関連アプリと業務用のゲームとの関連づけは、例えば後述する共通IDなどを用いて実現することができる。業務用関連ゲーム又は業務用関連アプリと、業務用のゲームは、例えば同じゲームメーカにより製造・提供される。
そしてイベント処理部610は、ユーザにより第1条件が満たされた場合に、ユーザのゲームパラメータの変更処理を行う。例えば、ユーザがイベントへの参加を選択する操作を行った場合には、第1条件が満たされたと判断し、ゲームパラメータの1つであるイベント参加フラグをオン(セット状態)にする変更処理を行う。或いは発生したイベントのゲーム(業務用関連ゲーム、業務用関連アプリ)を、ユーザが端末装置TMを操作することでプレイして、例えば、所定のゲーム成績を獲得したり、特定のアイテムを獲得したり、競争や対戦に勝利したり、ダンジョンやコース等のマップを制覇したり、ゲームをクリアするなどのゲーム条件をクリアすると、第1条件が満たされたと判断する。そしてゲームパラメータの1つであるゲーム条件クリアフラグ(ゲーム成績達成フラグ、アイテム獲得フラグ、勝利フラグ、マップ制覇フラグ、ゲームクリアフラグ等)をオン(セット状態)にしたり、当該ゲームに関連する各種パラメータ(キャラクタや移動体のパラメータ、アイテムのパラメータ、ゲーム成績のパラメータ等)の変更処理を行う。ここで、例えばゲームパラメータの変更処理として、ユーザに特典を付与する処理を行ってもよい。例えば業務用のゲームで使用可能な特典をユーザに付与する。この場合には、ゲームパラメータの1つである特典所持フラグをオンにしたり、特典の内容を特定する特典内容特定パラメータなどを変更する。
そしてイベント処理部610は、第1条件を満たしたユーザの操作情報に基づき、業務用のゲームにおいて第2条件が満たされたか否かを判断する。そして業務用のゲームにおいてユーザにより第2条件が満たされた場合に、ユーザのゲームパラメータの変更処理を行う。例えば第1条件を満たして、施設に出向いたユーザが、ゲーム装置(GM1〜GM4)において業務用のゲームをプレイすると、第2条件が満たされたと判断し、例えばゲームパラメータの1つであるゲーム参加フラグをオンにする変更処理を行う。或いは業務用のゲームを、ユーザがゲーム装置を操作することでプレイして、所定のゲーム成績を獲得したり、特定のアイテムを獲得したり、競争や対戦に勝利したり、ダンジョンやコース等のマップを制覇したり、ゲームをクリアするなどのゲーム条件をクリアすると、第2条件が満たされたと判断する。そしてゲームパラメータの1つであるゲーム条件クリアフラグ(ゲーム成績達成フラグ、アイテム獲得フラグ、勝利フラグ、マップ制覇フラグ、ゲームクリアフラグ等)をオンにしたり、当該ゲームに関連する各種パラメータ(キャラクタや移動体のパラメータ、アイテムのパラメータ、ゲーム成績のパラメータ等)の変更処理を行う。ここで、例えばゲームパラメータの変更処理として、ユーザに特典を付与する処理を行ってもよい。例えば端末装置(TM)での業務用関連ゲームで使用可能な特典を付与する。この場合には、ゲームパラメータの1つである特典所持フラグをオンにしたり、特典の内容を特定する特典内容特定パラメータなどを変更する。
なおイベント処理部610は、ユーザにより第1の条件が満たされた場合に、ユーザのフレンドユーザについても、施設のゲームにおいて第2条件が満たされたか否かを判断してもよい。例えばユーザのフレンドユーザについては、例えばユーザ情報記憶部678に関連づけて登録されている。例えばユーザのIDに対してフレンドユーザのIDが関連づけて登録されている。そして、ユーザが第1条件を満たした場合には、そのフレンドユーザについても第1条件を満たしたものと見なす。具体的には、ユーザが第1条件を満たしてから、所定期間の間は、フレンドユーザも第1条件を満たしたものと見なす。そして、そのフレンドユーザについても、業務用のゲームにおいて第2条件が満たされたか否かを判断する。そして業務用のゲームにおいてフレンドユーザにより第2条件が満たされた場合に、フレンドユーザのゲームパラメータの変更処理を行う。例えば第1条件を満たしたとされて、施設に出向いたフレンドユーザが、ゲーム装置で業務用のゲームをプレイすると、第2条件が満たされたと判断し、例えばゲームパラメータの1つであるゲーム参加フラグをオンにする変更処理を行う。或いは業務用のゲームをフレンドユーザがプレイして、所定のゲーム成績を収めたり、ゲームをクリアするなどの条件を満たすと、第2条件が満たされたと判断し、ゲームパラメータの1つであるゲーム成績達成フラグやゲームクリアフラグなどをオンにしたり、当該ゲームに関連する各種パラメータの変更処理を行う。
またイベント処理部610は、第1条件が満たされてから第2条件が満たされるまでの期間の長さ、第1条件の達成度、第2条件の達成度、イベントの参加人数、イベントのクリア人数、仮想通貨の決済情報の少なくとも1つ又はその組み合わせに応じて、ゲームパラメータの変更態様を変化させてもよい。例えば第1条件が満たされてから第2条件が満たされるまでの期間が短いほど、ユーザがより有利になるように、或いはより優遇されるように、ゲームパラメータの変更処理を行う。或いは、第1条件の達成度や、第2条件の達成度が高いほど、ユーザがより有利になるように、或いはより優遇されるように、ゲームパラメータの変更処理を行う。ここで第1条件の達成度は、例えば端末装置の業務用関連ゲームでのユーザのゲーム成績やゲームクリアの度合いなどである。第2条件の達成度は、例えば業務用のゲームでのユーザのゲーム成績やゲームクリアの度合いなどである。或いは、イベント発生要求により発生したイベントに参加したユーザの人数である参加人数や、当該イベントに参加してクリアしたユーザの人数であるクリア人数に応じて、ゲームパラメータの変更態様を変化させてもよい。例えばイベントの参加人数やクリア人数に応じて、ユーザを有利にさせる度合いや、ユーザを優遇する度合いを変化させる。或いは、仮想通貨の決済情報(ユーザが支払った対価)に基づいて、ゲームパラメータの変更態様を変化させてもよい。例えばSNSゲームなどの業務用関連ゲームでの仮想通貨の決済情報や、業務用のゲームでの仮想通貨の決済情報(ユーザが支払った対価)に基づいて、ゲームパラメータの変更態様を変化させる。
またイベント処理部610は、ユーザのゲームパラメータの変更処理として、業務用関連ゲーム(業務用関連アプリ)又は業務用のゲームでの特典を、ユーザに付与する処理を行う。例えばユーザが、端末装置の業務用関連ゲーム(業務用関連アプリ)において第1条件を満たした場合には、業務用のゲームで使用可能な特典を、ユーザに付与する処理を行う。例えば業務用のゲームで使用可能な移動体(車)やキャラクタなどを、特典として付与する。またユーザが、業務用のゲームにおいて第2条件を満たした場合には、端末装置の業務用関連ゲーム(業務用関連アプリ)で使用可能な特典を、ユーザに付与する処理を行う。例えば当該業務用関連ゲームで使用可能なコイン(ゲーム内通貨、ゲーム内ポイント)やアイテムを付与する。
なお、特典は、例えばゲームプレイ等においてユーザ(プレーヤ)を有利にするための特典、又はユーザを優遇するための特典などである。例えば、特典が付与されたユーザは、その特典を付与されていないユーザに比べて、ゲームプレイ等を、より有利に進めることができる。例えば、ゲームをより有利に進めることを可能にするアイテム(武器、魔法、体力回復などのアイテム)をユーザに付与したり、ゲームをより有利に進めることを可能にするステータス値(攻撃、守備、体力、ライフ等のステータス値)をユーザに付与する。或いは、ゲームプレイの有利・不利にはあまり関係しないが、ユーザを優遇するような特典を付与する。例えば、ゲーム内ポイントなどの特典を付与したり、装飾用のアイテムなどの特典を付与する。また、ユーザに特典を付与する処理とは、例えば、その特典に対応するデータを、ユーザのデータ(ゲームパラメータ)として登録する処理などである。
またイベント処理部610は、複数のユーザの中から、イベント発生要求のイベントの抽出条件に合致するユーザを抽出して、イベントを発生させる。例えば当該端末装置にイベントの発生を通知する。そして、抽出したユーザにより第1条件が満たされたか否かを判断する。例えば施設からイベント発生要求が来た場合に、全てのユーザの端末装置においてイベントを発生させるのではなく、登録されたユーザの中から、抽出条件に合致するユーザを抽出する検索処理を行う。そして、抽出されたユーザの端末装置においてイベントを発生させる。例えばユーザが端末装置でプレイする業務用関連ゲーム(業務用関連アプリ)においてイベントを発生させる。
具体的にはイベント処理部610は、ユーザと施設との位置関係情報、ユーザと施設との第1関連性情報、ユーザと施設のゲーム装置との第2関連性情報、及びユーザと業務用のゲームとの第3関連性情報の少なくとも1つに基づいて、抽出条件に合致するユーザを抽出する。即ち、これらの情報に基づいて、抽出条件に合致するユーザを抽出して、イベントを発生させる。
ここで、ユーザと施設との位置関係情報は、ユーザの位置と施設の位置などから特定される情報であり、例えば、施設から所与の距離範囲内にユーザが位置するか否かなどの情報である。ユーザの位置は、例えばユーザが所持する端末装置の位置であり、端末装置が有するGPSなどの位置検出装置により特定してもよいし、携帯電話の位置情報サービスや周辺にある無線LANの位置情報を利用して特定してもよい。
第1関連性情報は、施設へのユーザの来店履歴情報、及びユーザによる施設のお気に入り登録情報の少なくとも1つを含むことができる。施設へのユーザの来店履歴情報は、ユーザが施設に来店したことがあるか否かや、最近の来店履歴や、来店回数などの情報である。ユーザによる施設のお気に入り登録情報は、当該施設を、ユーザがお気に入りとして登録している否かの情報である。
第2関連性情報は、施設のゲーム装置でのユーザのプレイ履歴情報、及びユーザによるゲーム装置のお気に入り登録情報の少なくとも1つを含むことができる。施設のゲーム装置でのユーザのプレイ履歴情報は、ユーザがそのゲーム装置をプレイしたことがあるか否かの情報や、当該ゲーム装置に関するユーザの最近のゲームプレイの履歴情報や、ゲーム装置のプレイ回数などの情報である。ユーザによるゲーム装置のお気に入り登録情報は、当該ゲーム装置(筺体、基板)を、ユーザがお気に入りとして登録している否かの情報である。
第3関連性情報は、業務用のゲーム(施設のゲーム装置でのゲーム)でのユーザのプレイ履歴情報、及びユーザによる業務用のゲームのお気に入り登録情報の少なくとも1つを含むことができる。業務用のゲームでのユーザのプレイ履歴情報は、ユーザがその業務用のゲームをプレイしたことがあるか否かの情報や、当該業務用のゲームに関するユーザの最近のゲームプレイの履歴情報や、業務用のゲームのプレイ回数などの情報である。ユーザによる業務用のゲームのお気に入り登録情報は、業務用のゲームを、ユーザがお気に入りとして登録している否かの情報である。
またイベント処理部610は、イベント発生要求の抽出条件に合致するユーザの端末装置に対して、イベントの発生を通知する。例えば、ユーザの端末装置に対して、ネットワークを介してイベント情報を通知する処理を行う。即ち、複数のユーザの中から抽出条件に合致するユーザが抽出されると、例えば抽出されたユーザの端末装置に対して、イベントが発生したことや、イベント情報の内容を知らせるための通知情報が送信される。そしてユーザの端末装置の表示部に、イベント発生を通知する画面や、イベントの内容を説明する画面が表示されるようになる。これにより、ユーザは、イベントが発生したことを知ることができ、イベントに参加して、イベントのゲームをプレイするか否かなど判断できるようになる。
また受け付け処理部608は、施設の管理装置の操作により送信されたイベント発生要求、或いは施設の状況又は施設のゲーム装置の状況に基づき送信されたイベント発生要求を受け付ける。例えば施設の管理者が、イベントの発生を所望する場合に、管理装置(MN)を操作して、イベントの発生を要求する。これにより、イベント発生要求の情報が管理装置からサーバシステム500に対してネットワークを介して送信され、受け付け処理部608が、このイベント発生要求を受け付ける。或いは、施設やゲーム装置の状況(混雑度合い、期間、時間帯等)を、例えば管理装置等が自動的に判断し、イベント発生要求の情報を送信してもよい。例えば、閑散が予想される期間や時間帯では、少しの客でも施設に来て貰うことを目的として、管理装置等を用いてイベント発生要求を送信する。或いは、混雑が予想される期間や時間帯など、ゲーム装置の稼働率を大幅に向上させたい状況である場合には、多数の客に施設に来て貰うことを目的として、管理装置等を用いてイベント発生要求を送信する。
また管理処理部618は、イベント発生要求によるイベントにおいてユーザが業務用関連ゲーム(業務用関連アプリ)を行うことで発生した第1成果の集計処理、及び第1条件を満たしたユーザが業務用のゲームを行うことで発生した第2成果の集計処理の少なくとも一方を行う。
例えばイベントの発生の通知を受けたユーザが、業務用関連ゲーム(業務用関連アプリ)をプレイし、アイテムの購入等により課金が発生した場合に、管理処理部618は、その課金額を第1成果として集計する。また、第1条件を満たしたユーザが、施設に出向いて、業務用のゲームをプレイし、そのゲームプレイにより課金(ゲームプレイ料やアイテム等の購入料金)が発生した場合に、管理処理部618は、その課金額を第2成果として集計する。なお、第1、第2成果は、このような課金額(電子決済マネー)には限定されず、ゲーム内でのアイテム交換等に使用できるゲーム内ポイントや、ゲーム成績ポイントなどであってもよい。
そして管理処理部618は、第1成果及び第2成果の少なくとも一方に基づいて、施設への成果の配分処理を行う。例えば第1成果の一部を施設(運営者)に配分したり、第2成果の一部又は全部を施設(運営者)に配分する処理を行う。例えば業務用関連ゲームをユーザがプレイすることで発生した課金額の一部を、施設(運営者)にも配分する。
また管理処理部618は、仮想通貨を用いるか実通貨を用いるかに応じて、施設への成果の配分処理の配分レートを変化させてもよい。例えば仮想通貨が用いられている場合には、施設への成果の配分レートを小さくし、硬貨や紙幣などの実通貨が用いられている場合は、施設への成果の配分レートを大きくする。
また管理処理部618は、イベント発生要求が行われた場合に、施設に付与されたイベント発生用の所有ポイントから消費ポイントを消費させる処理を行う。また管理処理部618は、第1成果及び前記第2の成果の少なくとも一方に基づいて、所有ポイント及び消費ポイントを設定する処理を行ってもよい。
例えば施設の運営者は、施設に客を呼び込みたい場合に、イベント発生要求を行うが、このイベント発生要求を無制限には認めずに、イベントの発生コストを設定する。具体的には、各施設に対して、イベント発生用の所有ポイントを付与し、施設がイベント発生要求を行うごとに、施設の所有ポイントから、イベントの発生コストに対応する消費ポイントを消費(減算)させる処理を行う。
この場合に、管理処理部618は、第1成果や第2成果に基づいて、イベントの発生コストを用いた演算処理を行う。具体的には、イベントの発生コストに対応する消費ポイントを、第1成果や第2成果に基づいて設定する。或いは、施設に付与する所有ポイントを、第1成果や第2成果に基づいて設定してもよい。
例えば第2成果が高いなどの理由で、施設の貢献度が高いと判断される場合には、管理処理部618は、消費ポイントを少ないポイントに設定する。こうすることで、施設がイベントの発生要求を行った場合に、所有ポイントからの減り具合が少なくなり、施設は、より多くの回数のイベント発生要求を行うことが可能になる。
また、第2成果が大きく、施設の貢献度が高いと判断される場合に、管理処理部618は、施設の所有ポイントを増加させる処理を行う。こうすることで、施設の所有ポイントが大きくなるため、施設は、より多くの回数のイベント発生要求を行うことが可能になる。
更に管理処理部618は、第2成果に加えて、第1成果も反映させて、イベントの発生コストに対応する消費ポイントを設定したり、施設の所有ポイントを設定してもよい。
またイベント処理部610は、業務用関連ゲーム(業務用関連アプリ)、業務用のゲームに関連づけられている共通IDを用いて、業務用関連ゲーム(業務用関連アプリ)、業務用のゲームをプレイしているユーザを特定して、イベントを発生させる。例えば、業務用関連ゲーム、業務用関連アプリ、業務用のゲームに共通IDを関連づけておき、この共通IDをキーとして、これらの業務用関連ゲーム、業務用関連アプリ、業務用のゲームをプレイしているユーザを特定して、イベントを発生させる。ここで、共通IDとしては、ユーザが所持するゲームカード等の携帯型情報記憶媒体に記憶される媒体IDなどを用いることができる。そして例えばユーザが、端末装置において、媒体IDである共通IDの入力や登録を行うことで、業務用関連ゲームや業務用関連アプリに対して共通IDが関連づけられる。また、例えばユーザが業務用のゲームをプレイする際に、ゲームカード等の携帯型情報記憶媒体を使用することで(例えばゲームカードのタッチ操作を行うことで)、業務用のゲームに対して共通IDが関連づけられる。
2.本実施形態の手法
次に本実施形態の手法について説明する。なお、以下では、施設がアミューズメント施設であり、施設のゲーム装置で行われる業務用のゲームがレースゲームである場合を主に例にとり説明するが、本実施形態はこれに限定されない。
例えば施設は、アミューズメント施設以外の施設であってもよい。例えば施設は、コピーやチケット販売やATMなどのサービスを提供する情報通信サービス端末装置が設置される施設であってもよい。この場合には、情報通信サービス端末装置が設置される施設の管理装置又は情報通信サービス端末装置が、イベント発生要求を送信し、業務用ゲーム装置の施設の場合と同様の処理が行われる。
またゲーム装置で行われる業務用のゲームとしては、レースゲーム以外の種々のゲーム(電車ゲーム、ロボットゲーム、飛行機ゲーム、格闘ゲーム、ロールプレイングゲーム、カードゲーム、アクションゲーム、又はパズルゲーム等)を想定できる。
また、以下では、業務用関連ゲームであるSNSゲームにおいて、イベントを発生させる場合を例にとり説明するが、本実施形態はこれに限定されない。例えば、着せ替えやデコレーションなどのアプリである業務用関連アプリにおいて、イベントを発生させてもよい。業務用関連アプリは、業務用のゲーム装置の機能の一部を、ゲーム装置以外の端末装置TMにおいて実行させるゲームである。業務用のゲーム装置の機能の一部は、例えばレーシングカーへの部品の装備や、キャラクタへのアイテムの装備などを実現する機能であり、通常はこの機能は業務用のゲーム装置が有している。業務用関連アプリは、当該機能を、業務用のゲーム装置とは別の端末装置TMにおいて実行させる。
また業務用のゲームをプレイしたユーザがプレイしたことがあるが業務用のゲームに関連しないゲームにおいて、イベントを発生させてもよい。
なお、業務用関連ゲーム、業務用関連アプリ、業務用ゲームをプレイしているユーザか否かは、ゲームカードの媒体IDなどの共通IDを用いて判断することができる。
2.1 イベント発生要求
本実施形態では、アミューズメント施設(店舗、ゲームセンター)が、SNSゲーム(広義には業務用関連ゲーム、)などにイベントを発生させることで、アミューズメント施設への集客を実現する。即ち、集客を望んでいるアミューズメント施設の指示に従って、SNSゲーム(Social Network Game)内でイベントを発生させる。そしてSNSゲーム内でのイベントで所定の条件(第1条件)を満たしたユーザが、集客を望んでいるアミューズメント施設に出向き、所定の条件(第2条件)を満たしたときに、例えばSNSゲームでの特典を付与する。なお、SNSゲームのユーザ情報と業務用のゲームのユーザ情報は、共通ユーザID(ゲームカードの媒体ID等)によって管理されている。
具体的には図5に示すように、業務用のゲーム装置GMが設置されるアミューズメント施設(管理装置、ゲーム装置)がイベント発生要求を行う。このイベント発生要求は、例えばアミューズメント施設の管理装置(MN)等を施設の管理者が操作することなどにより、サーバシステム500に送信される。或いは、アミューズメント施設の状況やアミューズメント施設に設置されるゲーム装置GMの状況に応じてイベント発生要求を送信してもよい。例えば閑散状況である場合に、少しでも客を呼び寄せるために、イベント発生要求を送信したり、混雑状況である場合に、更に多くの客を呼び寄せるために、イベント発生要求を送信する。この場合に、イベント発生要求の送信は、アミューズメント施設の管理装置(MN)やゲーム装置GMなどが行うことになる。なお、アミューズメント施設は、少なくとも1つの業務用のゲーム装置GMが設置されていればよく、その規模やゲーム装置の設置台数などは問わない。
サーバシステム500(受け付け処理部)は、ネットワークを介して、当該イベント発生要求を受け付ける。即ち、イベント発生要求を情報を受信して、例えば記憶部に記憶されるイベント発生要求のフラグをオン(セット)にする。そしてサーバシステム500(イベント処理部)は、イベント発生要求に対応するイベントを発生させる。そして、ユーザの操作情報に基づき第1条件が満たされたか否かを判断する。例えばSNSゲーム(広義には業務用関連ゲーム)をプレイするユーザの端末装置TMにおいてイベントを発生させ、ユーザの操作情報(端末装置の操作情報)に基づき第1条件が満たされたか否かを判断する。
具体的には、サーバシステム500は、複数のユーザの中から、イベント発生要求のイベントの抽出条件に合致するユーザを抽出する。そして、抽出したユーザの端末装置においてイベントを発生し、ユーザがゲームプレイするSNSゲーム(業務用関連ゲーム、業務用関連アプリ)においてユーザにより第1条件が満たされたか否かを判断する。例えばユーザがイベントへの参加を選択したり、SNSゲームにおいて所定のゲーム成績を獲得したり、特定のアイテムを獲得したり、競争や対戦に勝利したり、ダンジョンやコース等のマップを制覇したり、ゲームをクリアするなどのゲーム条件をクリアした場合に、第1条件が満たされたと判断する。そして、ユーザのイベントの参加フラグをオンにしたり、ユーザに特典を付与したり、ゲームに付随する各種パラメータを変更するなどのゲームパラメータ変更処理を行う。
このようなイベントが発生し、イベントの発生通知を受けると、ユーザは、図6に示すように、近くのアミューズメント施設に出向く。例えばイベント発生通知において、アミューズメント施設での業務用のゲームのプレイにより、特典等が付与される旨を通知することで、アミューズメント施設へのユーザの来店を促す。そしてアミューズメント施設に来店したユーザは、アミューズメント施設のゲーム装置GMにおいて業務用のゲームをプレイする。この業務用のゲームは、例えばイベントを発生したSNSゲームと連動したゲームとなっている。例えば、この業務用のゲームとSNSゲームは、同じゲームメーカにより製造・提供されており、連動するコンテンツとして、宣伝・広告等が行われている。具体的には、業務用のゲームと、業務用関連ゲームであるSNSゲーム(SNSアプリ)には、ゲームカードの媒体IDなどが共通IDとして付与されている。
そして図6に示すように、サーバシステム500(イベント処理部)は、第1条件を満たしたユーザにより、アミューズメント施設の業務用のゲームにおいて第2条件が満たされたか否かを判断する。即ち、SNSゲームにおいて第1条件を満たしたユーザが、業務用のゲームにおいて第2条件を満たしたか否かを判断する。例えばユーザが業務用のゲームのプレイを開始したり、業務用のゲームにおいて所定のゲーム成績を獲得したり、特定のアイテムを獲得したり、競争や対戦に勝利したり、ダンジョンやコース等のマップを制覇したり、ゲームをクリアするなどのゲーム条件をクリアした場合に、第2条件が満たされたと判断する。そして、ユーザのゲームプレイフラグをオンにしたり、ユーザに特典を付与したり、ゲームに付随する各種パラメータを変更するなどのゲームパラメータ変更処理を行う。
なお、ユーザにより第1の条件が満たされた場合に、当該ユーザのフレンドユーザについても、アミューズメント施設の業務用のゲームにおいて第2条件が満たされたか否かを判断してもよい。そして、当該フレンドユーザが第2条件を満たした場合には、当該フレンドユーザについて、上述したゲームパラメータの変更処理を行う。
2.2 特典の付与
図7に、端末装置TMで行われるSNSゲームの例と、アミューズメント施設のゲーム装置GMで行われる業務用のゲームの例を示す。図7では、ユーザは端末装置TMにおいて、パズルゲームなどのSNSゲームをプレイする。即ち、パズルゲームのゲーム画面が端末装置TMの表示部に表示され、ユーザは、端末装置TMの操作部(タッチパネル、操作ボタン)を操作して、ゲームを楽しむ。
集客を望むアミューズメント施設の管理者(運営者)は、管理装置(MN)等を用いて、サーバシステム500に対してイベント発生要求を行う。すると、ユーザの端末装置TMにおいてイベントが発生し、イベントの発生が通知される。具体的には、例えばユーザがプレイするSNSゲーム(SNSアプリ)においてイベントが発生する。
イベント発生の通知を受けたユーザは、近くのアミューズメント施設に出向き、アミューズメント施設のゲーム装置GMにおいて、業務用のゲームをプレイする。図7では、ユーザは、ゲーム装置GMにより、自車PCAを操作して敵車RCAと競争するレースゲームをプレイする。例えば図7のSNSゲーム(パズルゲーム)と業務用のゲーム(レースゲーム)は、同じゲームメーカにより製造・提供され、連動するタイトルのゲームとして宣伝・広告等がなされている。そして、連動した両者のゲームをプレイすることで、ユーザに対して特典等が付与される。
例えば、イベント発生の通知を受けたユーザが、SNSゲーム(スマフォゲーム)において、所与の条件(第1条件)をクリアすると、業務用のゲームにおいて使用可能な車等の移動体や、キャラクタや、アイテム等の特典が付与される。例えば図8(A)では、特典として、業務用のゲームで使用可能なスペシャルカー(広義には移動体)が付与されている。具体的には、端末装置TMの表示部には、特典として付与されるスペシャルカーの画像が表示される。また、近くのアミューズメント施設(池袋店X)の業務用のゲームにおいて、当該スペシャルカーが使用可能であることが伝えられる。そして、そのアミューズメント施設の地図等も表示される。
スペシャルカー(スペシャルキャラクター)などの特典が付与されたユーザは、アミューズメント施設に来店する。このアミューズメント施設は、例えばユーザが頻繁に来店するお気に入りの店舗であったり、ユーザの自宅や会社などに近い店舗である。ユーザは、このアミューズメント施設において、図8(A)で付与されたスペシャルカーを用いて、例えば図7に示すようなレースゲームをプレイする。特典として付与されたスペシャルカーは、例えば他の車に比べて性能が高かったり、特別の外観を有している。このため、ユーザは、このスペシャルカーを用いて、レースゲームをプレイしたいという気持ちになる。従って、このようなスペシャルカーを、特典としてユーザに付与することで、アミューズメント施設への来店についての効果的な動機づけをユーザに与えることができる。
また、ユーザは、ゲーム装置GMのゲームをプレイする場合には、図2のカードリーダー28にゲームカードをタッチすることで、ログインする。ゲームカードには、共通IDとなる媒体IDが記憶されている。例えばユーザが、SNSゲームのユーザ登録等を行う際に、この共通IDを入力することで、共通IDをキーとしてSNSゲーム(業務用関連ゲーム)と業務用のゲームとが関連づけられる。これにより、SNSゲームで付与されたスペシャルカー等の特典を、ゲーム装置GMの業務用のゲームにおいて使用できるようになる。
ゲーム装置GMで業務用のゲームをプレイしたユーザが、所定のゲーム成績を収めて、所与の条件(第2条件)をクリアすると、端末装置TMのSNSゲーム(スマフォゲーム)で使用可能な特典がユーザに付与される。例えば図8(B)では、特典として、メダルや、魔法の卵などのスペシャルアイテムが付与されている。メダルは、SNSゲームにおいてレアアイテム等と交換できるものであり、ゲーム内通貨として機能する。スペシャルアイテムは、SNSゲームにおいて特別な効果を発生したり、特別な外観を有している。上述のように、ゲームカードの共通IDにより、SNSゲームと業務用のゲームとが関連づけられているため、業務用のゲームで付与されたメダルやスペシャルアイテムを、SNSゲームにおいて使用できるようになる。
このように本実施形態のゲームシステムでは、元々のSNSゲームから始まり、アミューズメント施設での業務用のゲームのプレイを、自然な形でお勧めする。こうすることによって、ユーザは、本拠地であるSNSゲームにおいて、有利な特典や展開を得ることが可能となる。
なお、ユーザのフレンドユーザが、所定の条件(第1条件)を満たしたと見なされて、業務用のゲームをプレイしたとする。例えば、ゲーム装置GMにおいて、ユーザと共にマルチプレイゲームに参加したとする。この場合に、フレンドユーザがゲーム条件をクリアするなどして、所定の条件(第2条件)を満たすと、当該フレンドユーザに対しても、メダルやスペシャルアイテムなどの特典が付与される。こうすることで、より多くの客をアミューズメント施設に来店させることが可能になる。
また、図8(A)のスペシャルカー(スペシャルキャラクター)は、その付与後、所定期間の間、使用可能になる。このため、その所定期間の間は、ロケ誘致効果が見込むことできる。ユーザは、その所定期間中、何度も、アミューズメント施設を訪れて、スペシャルカーを用いて業務用のゲームをプレイする。そして図8(B)に示すようなメダルやスペシャルアイテムの収集をユーザが行うことで、アミューズメント施設の収益に大きく貢献することになる。また、ユーザが業務用のゲーム装置GMにおいて、特別な外観を有するスペシャルカーを使用している姿が、他のユーザから目撃されることで、本実施形態の連動システム自体の宣伝にも繋がることになる。
具体的には本実施形態では、図9に示すように、SNSゲームでの第1条件が満たされてから、業務用のゲームでの第2条件が満たされるまでの期間TAの長さ、第1条件の達成度DA1、及び第2条件の達成度DA2の少なくとも1つに応じて、ゲームパラメータの変更態様を変化させる。ここで、ゲームパラメータの変更態様を変化させる処理は、例えばユーザに付与する特典に関するパラメータ(特典の内容等を指定するパラメータ)を変化させる処理である。
例えばSNSゲームにおいてゲーム条件をクリアしてから、期間TAの後に、業務用のゲームにおいてゲーム条件をクリアして、メダルやスペシャルアイテムなどの特典が付与されたとする。この場合には、期間TAが短いほど、より有利度や優位度が高い特典をユーザに付与する。例えば期間TAが短い場合には、付与されるメダルの数が増えたり、効果が高いスペシャルアイテムや、外観の見た目が良いスペシャルアイテムが付与される。なお、業務用のゲームのゲーム条件をクリアしてから、例えば期間TBの後に、SNSゲームにおいて所定のゲーム条件をクリアした場合に、スペシャルカー等の特典を付与してもよい。この場合にも、期間TBが短いほど、より有利度や優位度が高い特典をユーザに付与する。例えば、より性能が高かったり、外観の見た目が良いスペシャルカーを付与する。
また第1条件の達成度DA1や第2条件の達成度DA2に応じて、付与される特典の有利度や優位度等を変化させてもよい。例えば達成度DA1、DA2が高いほど、より有利度や優位度が高い特典をユーザに付与する。ここで第1条件の達成度DA1は、例えばSNSゲームにおいてゲーム条件をクリアする際の達成度であり、例えば、SNSゲームにおける、ゲーム成績、アイテムの獲得数、競争や対戦の勝利数、マップの制覇の度合い、或いはゲームのクリア時間やクリアしたステージレベルなどである。また第2条件の達成度DA2は、例えば業務用のゲームにおいてゲーム条件をクリアする際の達成度であり、例えば、業務用のゲームにおける、ゲーム成績、アイテムの獲得数、競争や対戦の勝利数、マップの制覇の度合い、或いはゲームのクリア時間やクリアしたステージレベルなどである。これらの達成度DA1、DA2に基づいて、第1条件や第2条件の成立後のゲームパラメータ(特典のパラメータ、移動体やキャラクタのパラメータ)の変更態様(パラメータの変更値、変更度合い、或いは変更するパラメータの種類等)を変化させる。
以上のようにすることで、期間TAや達成度DA1、DA2に応じて、ゲームパラメータの変更態様が変化し、例えば付与される特典の内容等が変化したり、ゲーム処理に必要なゲームパラメータの種類や内容や値が変化するようになる。これにより、より多様性に富んだゲームパラメータの変更処理が可能になり、SNSゲームと業務用のゲームの連動の面白みや戦略性を増すことが可能になる。なお、イベント発生要求により発生したイベントの参加人数や、当該イベントのクリア人数などに応じて、ゲームパラメータの変更態様を変化させる処理を行ってもよい。例えば、ユーザを有利にしたり、優遇する度合いを、イベントの参加人数やクリア人数に応じて変化させる。
2.3 抽出条件
本実施形態では、複数のユーザの中から、イベント発生要求のイベントの抽出条件に合致するユーザを抽出し、抽出したユーザの端末装置TMにおいてイベントを発生させる手法を採用している。
具体的には図10(A)に示すように、対象となるユーザに対して、イベントの抽出条件を適用する(ステップS1)。
このイベントの抽出条件としては、例えばアミューズメント施設とユーザとの位置関係情報や、アミューズメント施設やゲーム装置や業務用のゲームとユーザとの関連性情報などを想定できる。なお抽出条件の対象となるユーザは、例えばゲームカード等による共通IDを既に登録済みのユーザであることが望ましい。或いは、共通IDを登録済みであり、業務用のゲームと連動可能なSNSゲーム(SNSアプリ)をプレイしたユーザであることが望ましい。
そして、このような抽出条件に合致するユーザを抽出し、合致したユーザに対してイベント情報を通知する(ステップS2、S3)。即ち、抽出したユーザの端末装置TMに、イベントが発生したことを通知して、イベントを発生させる。
図10(B)は、ユーザの端末装置TMに通知されるイベント情報の例である。図10(B)では、SNSゲームと業務用のゲームを連動させるAM(Amusement)連動イベントの発生が通知されている。そして、SNSゲームをプレイすることで、図8(A)で説明したようなスペシャルカーなどの特典を獲得でき、近くのお気に入り店舗で業務用のゲームをプレイすることで、図8(B)で説明したようなメダル等の特典を獲得できることが通知されている。このようなイベントの通知情報をユーザの端末装置TMに表示することで、当該ユーザを近くの店舗に呼び込むことができ、イベント発生要求による集客効果を実現できる。
図11(A)〜図12は、図10(A)のステップS1のイベントの抽出条件の例を説明する図である。
イベントの抽出条件としては、ユーザとアミューズメント施設との位置関係情報に基づく抽出条件がある。例えば図11(A)では、アミューズメント施設AM1から距離LDの範囲内に位置するユーザの端末装置TMが、イベントの発生対象として抽出されている。例えば端末装置TMの位置は、端末装置TMが有するGPSなどの位置検出装置により特定したり、携帯電話の位置情報サービスや周辺にある無線LANの位置情報を利用して特定できる。アミューズメント施設AM1の位置は、アミューズメント施設AM1のイベント発生要求の情報を用いて特定できる。例えば、アミューズメント施設AM1が、アミューズメント施設AM1の位置情報を含むイベント発生要求を送信し、サーバシステム500が、この位置情報に基づいて、アミューズメント施設AM1の位置を特定する。或いは、サーバシステム500の記憶部に、アミューズメント施設のIDに対応づけてその位置情報を記憶しておき、イベント発生要求の情報に含まれるアミューズメント施設のIDに基づいて、その位置情報を特定してもよい。
図11(A)に示す抽出条件を適用することで、例えば集客を望んでいるアミューズメント施設AM1の近くに居るユーザを、アミューズメント施設AM1に呼び込むことが可能になる。これにより、ユーザはアミューズメント施設AM1に短い時間で直ぐに出向いて、業務用のゲームをプレイすることが可能になり、ユーザの利便性を向上できると共に、イベント発生要求による集客効果の即効性を高めることができる。
また、イベントの抽出条件は、ユーザとアミューズメント施設との関連性情報や、ユーザとゲーム装置GMとの関連性情報や、ユーザと業務用のゲームとの関連性情報に基づくものであってもよい。
例えば図10(B)は、ユーザとアミューズメント施設との関連性情報の1つである来店履歴情報の例である。図10(B)の来店履歴情報では、複数のユーザの各ユーザに対して、そのユーザが過去に来店した店舗や、直近の来店日時や、来店回数などが関連づけられている。例えばユーザUSXは、過去に店舗AMA、AMB、AMCに来店したことがあり、その直近の来店日時は、各々、a月b日c時、d月e日f時、g月h日i時となっている。また店舗AMA、AMB、AMCへのユーザUSXの来店回数は、各々、NXA、NXB、NXCとなっている。
このような来店履歴情報に基づく抽出条件で、イベント発生の対象ユーザを抽出すれば、例えば過去にその店舗(イベント発生要求を行った店舗)に来店したことがあるユーザや、最近に店舗に来店したユーザや、来店回数が多いユーザなどを、イベント発生の対象ユーザとして抽出できるようになる。
図10(C)は、ユーザと業務用のゲームとの関連性情報の1つであるプレイ履歴情報の例である。図10(C)のプレイ履歴情報では、複数のユーザの各ユーザに対して、そのユーザが過去にプレイしたことがある業務用のゲームや、その業務用のゲームの直近のプレイ日時や、その業務用のゲームのプレイ回数などが関連づけられている。例えばユーザUSXは、業務用のゲームGMA、GMB、GMCをプレイしたことがあり、その直近のプレイ日時は、各々、a月b日c時、d月e日f時、g月h日i時となっている。また、ユーザUSXによる業務用のゲーム(ゲーム装置)のプレイ回数は、各々、NXA、NXB、NXCとなっている。
このようなプレイ履歴情報に基づく抽出条件で、イベント発生の対象ユーザを抽出すれば、過去にその業務用のゲーム(SNSゲームと連動するゲーム)をプレイしたことがあるユーザや、最近にその業務用のゲームをプレイしたユーザや、その業務用のゲームのプレイ回数が多いユーザなどを、イベント発生の対象ユーザとして抽出できるようになる。
なお図10(C)は、ユーザによる業務用のゲームのプレイ履歴情報の例を示しているが、プレイ履歴情報は、ユーザによるゲーム装置のプレイ履歴情報であってもよい。この場合には、複数のユーザの各ユーザに対して、そのユーザが過去にプレイしたことがあるゲーム装置(筐体)や、そのゲーム装置の直近のプレイ日時や、そのゲーム装置のプレイ回数などを関連づければよい。
また、例えば、イベント発生要求を行ったアミューズメント施設に過去に来店したことがないユーザや、イベント発生要求の対象となるゲーム装置や業務用のゲームを過去にプレイしたことがないユーザを抽出して、当該ユーザの端末装置にイベント発生の通知を行うようにしてもよい。このようにすれば、例えば新規のお客をアミューズメント施設に呼び寄せて、ゲーム装置でゲームプレイさせることが可能になる。
図12は、ユーザとアミューズメント施設、業務用のゲーム、ゲーム装置との関連性情報の1つであるお気に入り登録情報の例である。
例えばユーザUSXに対しては、お気に入り店として店舗AMAが登録され、お気に入りの業務用のゲームとしてゲームGMAが登録され、お気に入り筐体として筐体CBAが登録されている。同様に、USYに対しては、お気に入り店として店舗AMBが登録され、お気に入りの業務用のゲームとしてゲームGMBが登録され、お気に入り筐体として筐体CBBが登録されている。図12のお気に入り店の登録情報が、ユーザによるアミューズメント施設のお気に入り登録情報の例である。また、お気に入りゲームの登録情報が、ユーザによる業務用のゲームのお気に入り登録情報の例であり、お気に入り筐体の登録情報が、ユーザによるゲーム装置(筐体)のお気に入り登録情報の例である。
これらのお気に入り登録情報は、例えばユーザがアミューズメント施設である店舗に来店した際に作成されたり、ユーザが業務用のゲームをプレイした際に作成される。そして、お気に入り登録情報は、例えばサーバシステムにおいてユーザ(ID)に関連づけて記憶される。
このように、店舗のお気に入り登録情報に基づく抽出条件で、イベント発生の対象ユーザを抽出すれば、イベント発生を要求した店舗(アミューズメント施設)をお気に入りにしているユーザを呼び寄せることができる。これにより、イベント発生を通知したユーザが、その店舗に来店する可能性が高まり、イベント発生要求による集客効果を向上できる。また、業務用のゲームやゲーム装置のお気に入り登録情報に基づく抽出条件で、イベント発生の対象ユーザを抽出すれば、イベント発生要求の対象となる業務用のゲームやゲーム装置をお気に入りしているユーザを呼び寄せることが可能になる。これにより、店舗に来店したユーザが、そのゲーム装置や業務用のゲームをプレイする可能性が高まり、イベント発生要求によるゲーム装置の稼働率の向上等を図れるようになる。
なお本実施形態でのイベント発生要求は、アミューズメント施設の管理装置MNの操作により送信されるものであってもよいし、アミューズメント施設の状況やゲーム装置の状況に基づき送信されるものであってもよい。
例えば図13(A)は、アミューズメント施設の管理装置MNを用いて、イベント発生要求をサーバシステム500に送信する場合の例である。この場合には、アミューズメント施設の管理者が、PCやターミナルなどの管理装置MNを操作し、例えばメニュー画面などでイベント発生要求を選択する。そして管理者が、例えばイベント発生要求のイベント情報(イベントの抽出条件、イベントの内容や期間等)を入力し、管理装置MNが、このイベント情報を含むイベント発生要求情報を、サーバシステム500に送信する。そして、イベント発生要求情報を受信したサーバシステム500は、イベント発生要求情報のイベント情報に基づいて、ユーザの抽出条件を設定したり、イベントの内容や期間等を設定して、イベントの発生処理を実行することになる。
一方、図13(B)、図13(C)では、アミューズメント施設やゲーム装置の状況に基づいて、イベント発生要求を送信している。
例えば、図13(B)の閑散期間においては、少しの客でもアミューズメント施設に来て貰うことが目的として、イベント発生要求を送信する。一方、キャンペーン期間においては、より多くの客を呼び寄せて、稼働率を向上させることを目的として、イベント発生要求を送信する。これらの閑散期間やキャンペーン期間等の判断は、例えばアミューズメント施設の運営者が入力する期間設定情報等に基づいて、管理装置やゲーム装置が行えばよい。
また図13(C)の朝の時間帯においては、客が少ないため、少しの客でもアミューズメント施設に来て貰うことが目的として、イベント発生要求を送信する。一方、夜の時間帯においては、より多くの客を呼び寄せて、稼働率を向上させることを目的として、イベント発生要求を送信する。これらの時間帯の判断は、例えばイベント発生要求を送信する管理装置やゲーム装置が有する内蔵タイマーなどを用いて行えばよい。なお、このような期間や時間帯以外にも、天候(雨、晴れ)などの種々の状況に基づいて、イベント発生要求の送信を判断してもよい。
また、イベント発生要求を行った際の状況に基づいて、イベント発生要求に基づき付与される特典の量や内容を変化させたり、特典の獲得条件を変化させてもよい。例えば図13(B)において、閑散期間でのイベント発生要求と、キャンペーン期間でのイベント発生要求とで、付与される特典の量や内容や獲得条件を異ならせる。同様に、図13(C)において、朝の時間帯でのイベント発生要求と、夜の時間帯でのイベント発生要求とで、付与される特典の量や内容や獲得条件を異ならせる。
例えば閑散が予想される期間や時間帯では、特典の獲得条件を緩めたり、付与する特典の量を増やしたり、特典の質を高める。具体的には、特典を貰えるゲーム成績等の閾値を低めたり、特典として付与されるメダルの枚数を増やしたり、高い効果を発生するアイテムを付与する。一方、混雑が予想される期間や時間帯では、特典の獲得条件を厳しくしたり、付与する特典の量を減らしたり、特典の質を低める。具体的には、特典を貰えるゲーム成績等の閾値を高めたり、特典として付与されるメダルの枚数を減らしたり、低い効果を発生するアイテムを付与する。なお、特典の量や質や獲得条件の制御は、上記とは逆の制御であってもよい。
2.4 サーバシステム
図14に本実施形態のサーバシステムのシステム構成例を示す。このサーバシステムは、IDサーバ、SNSサーバ、管理サーバ、AM(アミューズメント)サーバを有する。
IDサーバは、共通IDに関連づけて、ユーザ(プレーヤ)の個人情報を管理している。この個人情報は、例えばユーザの氏名、居所、連絡先(メールアドレス等)、年齢、或いは課金情報などを含むことができる。共通IDは、例えばゲームカードなどに記憶される媒体ID(カードID)である。この共通IDは、例えばゲームを供給したり管理するゲームメーカにより発行される。
SNSサーバは、スマートフォン等の端末装置TM1、TM2、TM3・・・がネットワーク(インターネット等)を介して通信接続され、これらの端末装置についてのサーバ処理を行う。例えばSNSサーバで実現されるSNSゲーム(業務用関連ゲーム、業務用関連アプリ)についての種々の処理(ゲーム処理、ゲーム成績演算処理、管理処理等)を行う。SNSサーバは、SNSゲームIDやSNSゲームユーザIDを管理する。SNSゲームIDは、SNSサーバにより管理される複数のSNSゲームを互いに識別するためのIDである。SNSゲームユーザIDは、SNSゲームにおいてユーザ登録したユーザを識別するためのIDである。例えばユーザがSNSゲームのプログラムをダウンロードして、ユーザ登録すると、SNSゲームIDに対応づけてSNSゲームユーザIDが作成される。この際に、ユーザが例えばゲームカード等の媒体IDである共通IDの入力作業等を行うことで、SNSゲームIDやSNSゲームユーザIDに対して、共通IDが対応づけられる。このSNSサーバは、例えば本実施形態のサーバシステムのイベント処理部やゲーム処理部の処理などを実行することができる。
管理サーバは、サーバシステムの全体の管理処理を行うものであり、例えばゲームを供給するゲームメーカの本部サーバとして機能する。この管理サーバは、例えば課金処理についての管理処理を行ったり、アミューズメント施設との間の管理処理などを行う。この管理サーバは、本実施形態のサーバシステムの管理処理部や課金処理部などの処理を実行することができる。
AMサーバは、アミューズメント施設のゲーム装置GM1、GM2、GM3・・・がネットワーク(インターネット等)を介して通信接続され、これらのゲーム装置についてのサーバ処理を行う。例えばアミューズメント施設のゲーム装置で実現される業務用のゲームについての種々の処理(ゲーム処理、ゲーム成績演算処理、管理処理等)を行う。AMサーバは、AMゲームIDやAMゲームユーザIDを管理する。AMゲームIDは、AMサーバにより管理される業務用のゲームを互いに識別するためのIDである。AMゲームユーザIDは、業務用のゲームにユーザ登録したユーザを識別するためのIDである。これらのAMゲームID、AMゲームユーザIDには、ゲームカード等の媒体IDである共通IDが対応づけられる。例えばユーザが、アミューズメント施設のゲーム装置のカードリーダーにゲームカードをタッチするなどの作業を行うことで、これらのIDの対応づけが行われる。
そして図14では、アミューズメント施設(管理装置等)からSNSサーバに対してイベント発生要求が送信されている。イベント発生要求を受信したSNSサーバは、イベント発生の対象となるSNSゲームにユーザ登録しているユーザを検索する。具体的には、SNSゲームIDで識別される複数のSNSゲームのユーザのうち、イベント発生の対象となるSNSゲームのユーザを検索し、そのSNSゲームユーザIDに対応づけられた共通IDを検索する。そしてSNSサーバは、イベント発生対象のユーザの抽出のために、検索された共通IDの情報をIDサーバに送信する。
この共通IDの情報を受信したIDサーバは、この共通IDの情報をAMサーバに送信する。すると、AMサーバは、当該共通IDを有する業務用のゲームのユーザの中から、イベント発生対象のユーザを抽出する。例えば、当該共通IDを有する業務用のゲームのユーザの中から、イベント発生の対象となる業務用のゲームのユーザIDを有するユーザを抽出する。そして、抽出されたユーザの共通IDの情報を、IDサーバに送信する。そして、SNSサーバは、抽出されたユーザの共通IDの情報をIDサーバから受信し、この共通IDを有するユーザの端末装置に対して、イベントの発生を通知してイベントを発生させる。
このようにすれば、共通IDを所持しており、且つ、イベント発生の対象となるSNSゲームのユーザIDと、イベント発生の対象となる業務用のゲームのユーザIDの両方を所持しているユーザを抽出できる。これにより、例えば、イベント発生の対象となるSNSゲームをプレイしているが、イベント発生の対象となる業務用のゲームのプレイからは遠ざかっているようなユーザに対して、イベントの発生を通知して、アミューズメント施設に呼び戻すこと(カムバック)が可能になる。
また図14の手法によれば、共通IDを所持しており、イベント発生の対象となるSNSゲームのユーザIDも所持しているが、イベント発生の対象となる業務用のゲームのユーザIDを所持していないようなユーザも抽出できる。この場合にはAMサーバは、IDサーバから送られて来た共通IDのユーザのうち、イベント発生の対象となる業務用のゲームをプレイしていないユーザを抽出し、そのユーザの共通IDを、IDサーバを介してSNSサーバに送信する。こうすることで、例えば、イベント発生の対象となるSNSゲームをプレイしているが、そのSNSゲームに対応する業務用のゲームをプレイしていないようなユーザに対して、イベントの発生を通知して、アミューズメント施設に呼び寄せることが可能になる。即ち、新規のユーザをアミューズメント施設に呼び寄せることが可能になる。
なお、図14ではアミューズメント施設からSNSサーバにイベント発生要求を送信しているが、図15に示すようにアミューズメント施設からIDサーバにイベント発生要求を送信してもよい。この場合には、イベント発生要求を受信したIDサーバは、イベント発生の対象となるユーザの抽出を、AMサーバに依頼する。するとAMサーバは、イベント発生の対象となる業務用のゲームをプレイしているユーザを検索し、そのユーザの共通IDの情報をIDサーバに送信する。そしてIDサーバは、この共通IDの情報をSNSサーバに送信する。すると、SNSサーバは、この共通IDのユーザの中から、イベント発生の対象となるSNSゲームのユーザを抽出する。そして抽出したユーザに対して、イベントの発生を通知して、その端末装置においてイベントを発生させる。
図15の手法によっても、共通IDを所持しており、且つ、イベント発生の対象となるSNSゲームのユーザIDと、イベント発生の対象となる業務用のゲームのユーザIDの両方を所持しているユーザを抽出できる。
即ち、図14の手法では、まず初めに、イベント発生の対象となるSNSゲームのユーザを検索し、検索されたユーザの中から、イベント発生の対象となる業務用のゲームのユーザを抽出している。これに対して図15の手法では、まず初めに、イベント発生の対象となる業務用のゲームのユーザを検索し、検索されたユーザの中から、イベント発生の対象となるSNSゲームのユーザを抽出している。
以上のように図14では、アミューズメント施設の管理装置(店舗端末装置)から、ネットワークを介してイベント発生要求がSNSサーバ(SNSゲーム管理サーバ)に送信される。すると、イベント発生要求を受信したSNSサーバは、IDサーバ(共通ID管理サーバ)を介して、AMサーバ(業務用ゲームサーバ)に対して、イベント発生対象のユーザを抽出するための情報(共通IDの情報等)を送信することで、イベントの抽出条件に合致したユーザを抽出する。そしてSNSサーバは、抽出されたユーザに対して、イベントの発生を告知(通知)する。
そしてユーザが、SNSゲームにおいて、第1条件を満たすと、SNSサーバは、そのユーザのユーザIDに対応する情報の記憶部において、第1条件クリアフラグをオンにする。
一方、第1条件クリアフラグがオンになったユーザが、アミューズメント施設のゲーム装置等において、ログインし、第2条件を満たすと、AMサーバは、そのユーザのユーザIDに対応する情報の記憶部において、第2条件クリアフラグをオンにする。
一方、図15では、アミューズメント施設の管理装置(店舗端末装置)から、ネットワークを介してイベント発生要求がIDサーバに送信される。すると、イベント発生要求を受信したIDサーバは、AMサーバやSNSサーバに対して、イベント発生対象のユーザを抽出するための情報(共通ID情報等)を送信することで、イベントの抽出条件に合致したユーザを抽出する。そしてSNSサーバを介して、抽出されたユーザに対して、イベントの発生を告知(通知)する。その後の処理は図14の場合と同様になる。
また図14、図15に示すように、本実施形態では、業務用関連ゲームであるSNSゲーム(或いは業務用関連アプリ)や、業務用のゲームに関連づけられている共通IDを用いて、SNSゲーム(或いは業務用関連アプリ)や、業務用のゲームをプレイしているユーザを特定し、特定したユーザの端末装置においてイベントを発生させている。
2.5 第1成果、第2成果の集計処理
本実施形態では、図16に示すように、管理サーバ(管理処理部)は、イベント発生要求によるイベントにおいてユーザがSNSゲーム(業務用関連ゲーム)を行うことで発生した第1成果の集計処理や、第1条件を満たしたユーザがアミューズメント施設のゲームを行うことで発生した第2成果の集計処理を行う。即ち管理サーバは、SNSサーバからの第1成果と、AMサーバからの第2成果を受けて、種々の集計処理を行う。
ここで、第1成果は、例えばSNSサーバでのSNSゲーム(SNSアプリ)で発生した課金額などである。例えばイベントの発生の通知を受けたユーザが、SNSゲームをプレイして、アイテムやゲーム内通貨の購入等により課金が発生した場合に、その課金額の情報が、SNSサーバから管理サーバに送信され、管理サーバは、その課金額を第1成果として集計する。なお、第1成果は、このような課金額には限定されず、SNSゲームのプレイにより発生した何らかの成果であればよい。例えばSNSゲームで獲得したゲーム内ポイントやゲーム成績ポイントなどであってもよい。
また、第1条件を満たしたユーザが、アミューズメント施設に出向いて、ゲーム装置において業務用のゲームをプレイし、そのゲームプレイにより課金(ゲームプレイ料やアイテム等の購入料金)が発生した場合に、管理サーバは、その課金額を第2成果として集計する。なお、第2成果は、このような課金額には限定されず、業務用のゲームのプレイにより発生した何らかの成果であればよい。例えば業務用のゲームで獲得したゲーム内ポイントやゲーム成績ポイントなどであってもよい。
そして図16に示すように、管理サーバ(管理処理部)は、第1成果及び第2成果の少なくとも一方に基づいて、アミューズメント施設への成果の配分処理を行う。具体的には図18を用いて後述するように、SNSゲームでの第1成果である課金額(第1コンテンツ総売上)の一部を、アミューズメント施設にも配分する。即ち、これまでは、当該課金額は、SNSゲームを提供するゲームメーカにだけ配分されていたが、この課金額の一部を、SNSゲームと業務用のゲームの連動システムに貢献したアミューズメント施設に対しても配分する。
なお、このような配分処理を行う場合には、SNSゲームでの課金額等である第1成果だけではなく、業務用のゲームでの課金額等である第2成果も反映させて、アミューズメント施設への成果の配分処理を行うことが望ましい。例えば業務用のゲームでの課金額等である第2成果が高いアミューズメント施設に対しては、成果の配分の割合を高くし、第2成果が低いアミューズメント施設に対しては、成果の配分の割合を低くする。例えば後述の図18で説明するように、第2成果に対応する第2コンテンツ総売上に応じて、各アミューズメント施設への給付額の割合を変化させる。こうすることで、業務用のゲームでの売上げが高いアミューズメント施設に対しては、SNSゲームでの売上げが、高い配分率で給付されるようになる。
また図17に示すように管理サーバ(管理処理部)は、第1成果及び第2の成果の少なくとも一方に基づいて、イベント発生要求によるイベントの発生コストを用いた演算処理を行ってもよい。
即ち、本実施形態では、アミューズメント施設によるイベント発生要求を無制限には認めずに、イベントの発生コストを設定する。例えば管理サーバは、アミューズメント施設に対して、イベント発生用の所有ポイントを付与する。そして、アミューズメント施設(運営者)がイベント発生要求を行うごとに、その所有ポイントから、イベントの発生コストに対応する消費ポイントを減算(消費)する。
そして管理サーバは、イベントの発生コストに対応する消費ポイントを、第1成果や第2成果に基づいて設定したり、アミューズメント施設に付与する所有ポイントを、第1成果や第2成果に基づいて設定する。
例えば、業務用のゲームでの課金額等である第2成果が高い場合には、アミューズメント施設の貢献度が高いと評価できる。従って、この場合には、管理サーバは、イベントの発生コストに対応する消費ポイントを少ないポイントに設定する。或いは、アミューズメント施設の所有ポイントを増加させる処理を行う。
そして、消費ポイントが少ないポイントに設定されれば、アミューズメント施設がイベント発生要求を行った場合に、所有ポイントから減算(消費)される消費ポイントが少なくなるため、所有ポイントの減り具合が少なくなる。従って、アミューズメント施設が行うことができるイベント発生要求の回数も多くなる。
また、アミューズメント施設の所有ポイントを増加させれば、イベント発生要求を行って消費ポイントが減算されても、所有ポイントの残りポイントは大きいため、アミューズメント施設が行うことができるイベント発生要求の回数も多くなる。
従って、第2成果が高く、アミューズメント施設の貢献度が高い場合には、アミューズメント施設は、より多くの回数のイベント発生要求を行うことが可能になる。
この場合に、管理サーバは、第2成果に加えて、第1成果も反映させて、消費ポイントや所有ポイントの設定処理を行ってもよい。例えば、SNSゲームでの課金額が大きく、第1成果が高くなった場合には、アミューズメント施設の貢献度についても高いと評価する。そして管理サーバは、消費ポイントを少ないポイントに設定したり、アミューズメント施設の所有ポイントを増加させる。こうすることで、第1成果に対する貢献度が評価されたアミューズメント施設は、より多くの回数のイベント発生要求を行うことが可能になる。
図18は、クロスプラットフォームで展開される関連コンテンツ(SNSゲーム、業務用のゲーム)に係る異なる事業者間での売上げの不平等感を、低減するための仕組みの概要図である。図18では、端末装置TMのSNSゲームでの課金による売上げの一部を、業務用のゲーム装置が設置される店舗(広義にはアミューズメント施設)に対して分配する。ここで事業者としては、ゲームメーカ側の事業者(以下、適宜、第1種事業者と呼ぶ)と、業務用のゲーム装置の設置・運営事業者(以下、適宜、第2種事業者と呼ぶ)がある。ゲームメーカは、業務用のゲーム装置の供給メーカであり、SNSゲーム(第1コンテンツ)や業務用のゲーム(第2コンテンツ)の製造業者でもある。第2種事業者は、業務用のゲーム装置を、ゲームメーカから一括購入・分割購入・従量性・レンタルなど様々な契約形態で入手し、自社の店舗(アミューズメント施設)に設置して運営する。
図18では、ユーザ(プレーヤ)の端末装置TMにおいて第1コンテンツであるSNSゲームを実行するにあたって発生した課金、すなわち電子決済の売上げは、サーバシステム500(管理サーバ)により集計期間毎に管理される。集計期間毎の第1コンテンツ(SNSゲーム)に係る売上げの合算を第1コンテンツ総売上(Mt1)と呼ぶ。本実施形態では、集計期間毎にこの第1コンテンツ総売上Mt1の一部又は全部を、店舗AM1〜AM3に給付することで、売上げの不平等感を低減する。
例えばサーバシステム500は、第2コンテンツである業務用のゲームに係る売上げも管理している。集計期間毎の第2コンテンツ(業務用のゲーム)に係る売上げの合算を第2コンテンツ総売上(Mt2)と呼ぶ。サーバシステム500は、第1コンテンツ総売上Mt1と第2コンテンツ総売上Mt2とに基づいて、図18の原資率Pを算出する。
原資率Pは、第1種事業者(ゲームメーカ)の取り分も考慮して適宜設定可能である。例えば第1コンテンツ総売上Mt1及び第2コンテンツ総売上Mt2の両者合計が大きくなるほど原資率Pが大きくなるように、40%〜70%の範囲で設定してもよい。或いは、一方の総売上と他方の総売上との相対比率に応じて原資率Pを設定してもよい。原資率Pの設定は、段階的な設定はむろん、比例関数や、対数関数のように設定することも可能である。なお、原資率Pは、第1コンテンツ総売上Mt1と第2コンテンツ総売上Mt2のいずれか一方のみに基づいて算出してもよい。
サーバシステム500は、第1コンテンツ総売上Mt1に原資率Pを乗じて、給付される総給付原資額Mf0を決定する。そして、この総給付原資額Mf0を、均等給付原資額Mf1と、貢献度基準給付原資額Mf2とに分割する。
そしてサーバシステム500は、均等給付原資額Mf1については、各店舗(AM1〜AM3)に対して均等給付で給付する。この給付額を均等給付額Meとする。
一方、サーバシステム500は、貢献度基準給付原資額Mf2については、各店舗の第2コンテンツ総売上Mt2(業務用のゲームでの売り上げ)への貢献度合等に応じて給付する。
つまり、各店舗への給付額Mdn(n=1、2、3・・・は店舗の識別番号)は、均等給付額Meと、店舗別売上貢献度Csn(n=1、2、3・・・)に基づき貢献度基準給付原資額Mf2から分けられた金額と、の合計になる。
なお、均等給付原資額Mf1と貢献度基準給付原資額Mf2との分割比率は、固定としてもよいし、第1コンテンツ総売上Mt1や第2コンテンツ総売上Mt2を変数とする所定の関数で決定してもよい。
例えば、総給付原資額Mf0を全て均等給付原資額Mf1に割り当てることとすれば、給付される金額としては、単純であるが明確な公平さが得られる。また例えば、第1コンテンツ又は第2コンテンツのリリースからの経過日時に応じて、分割比率を変更するとしてもよい。具体的には、リリースから3ヶ月は総給付原資額Mf0の全てを、均等給付原資額Mf1に割り当て、4ヶ月目からは30日ごとに貢献度基準給付原資額Mf2の割合を段階的に高めるようにしてもよい。この場合、リリース当初は、売上げを皆で平等に得てリリースの喜びを分かち合い、同じ関連コンテンツを運営する事業者間の一体感を高める効果が得られる。そして徐々に第2種事業者(業務用のゲーム装置の設置者・運営事業者)の売上向上努力へのモチベーションを高めるといった効果を期待できる。
図18の手法を用いれば、SNSゲームと業務用のゲームが連動したシステムにおいて、SNSゲームでの課金による売上げの一部を、店舗(アミューズメント施設)にも分配できるようになる。これにより図16で説明した成果の配分処理を実現できる。また、SNSゲームにおいてイベントが通知されたユーザが、店舗に出向いてゲーム装置をプレイすることで、店舗のゲーム装置での売上げが上昇する。すると、図18の店舗別売上貢献度が高くなることで、SNSゲームでの課金の売上げに基づく分配金額も多くなる。これにより、店舗の運営者である第2種事業者の売上向上努力へのモチベーションを、更に高めることが可能になる。
3.詳細な処理
次に本実施形態の詳細な処理例について図19のフローチャートを用いて説明する。
まず、アミューズメント施設からイベント発生要求が来たか否かが判断され、イベント発生要求が来た場合には、サーバシステムは、そのイベント発生要求を受け付ける(ステップS51、S52)。そして図10(A)〜図12で説明したように、イベントの抽出条件に合致するユーザを抽出し、抽出したユーザの端末装置においてイベントを発生させる(ステップS53、S54)。
次に図4で説明したように、サーバシステムは、ユーザにより第1条件が満たされたか否かを判断する(ステップS55)。例えば、ユーザがSNSゲームのイベントに参加したり、SNSゲームのゲーム条件をクリアした場合に、第1条件が満たされたと判断する。そして第1条件が満たされた場合には、第1条件クリアフラグをオンにする(ステップS56)。具体的には図4の条件クリアフラグ記憶部673に記憶される第1条件クリアフラグを立てる。そして図8(A)で説明したように、ユーザに特典を付与するなどのゲームパラメータ変更処理を行う(ステップS57)。
次に、ユーザにより第2条件が満たされたか否かを判断する(ステップS58)。例えば、ユーザが業務用のゲームをプレイしたり、業務用のゲームのゲーム条件をクリアした場合に、第2条件が満たされたと判断する。そして第2条件が満たされた場合には、第2条件クリアフラグをオンにする(ステップS59)。具体的には図4の条件クリアフラグ記憶部673に記憶される第2条件クリアフラグを立てる。そして図8(B)で説明したように、ユーザに特典を付与するなどのゲームパラメータ変更処理を行う(ステップS60)。
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語(業務用関連ゲーム、施設等)と共に記載された用語(SNSゲーム、アミューズメント施設等)は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また、イベント発生要求の受け付け処理、イベントの発生処理、第1条件、第2条件の成立の判断処理、ゲームパラメータの変更処理、ユーザの抽出処理、第1、第2成果の集計処理等も本実施形態で説明したものに限定されず、これらと均等な手法も本発明の範囲に含まれる。