以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.ゲームシステム
まず、図1(A)〜図1(E)を用いて本実施形態のゲームシステムの構成例について説明する。
図1(A)では、サーバシステム500(情報処理システム)が、ネットワーク510を介して端末装置TM1〜TMnと通信接続されている。例えばサーバシステム500はホストであり、端末装置TM1〜TMnはクライアントである。なお、以下では、本実施形態のゲームシステム及びその処理を、主にサーバシステム500により実現する場合を例にとり説明するが、ゲームシステム及びその処理の全部又は一部を、端末装置TM1〜TMnにより実現してもよい。また、以下では、TM1〜TMnの各端末装置を、適宜、端末装置TMと記載する。
サーバシステム500は例えば1又は複数のサーバ(管理サーバ、ゲームサーバ、課金サーバ、サービス提供サーバ、コンテンツ配信サーバ、認証サーバ、データベースサーバ、又は通信サーバ等)により実現できる。このサーバシステム500は、コミュニティ型ウェブサイトやオンラインゲームを運営するための各種サービスを提供し、ゲーム実行に必要なデータの管理や、クライアントプログラム及び各種データ等の配信を行うことができる。これにより、例えば、プレーヤ端末である端末装置TMによりSNS(Social Networking Service)などを利用するためにサーバシステム500にアクセスし、当該サーバシステム500から提供されるオンラインゲームであるソーシャルゲームなどのプレイが可能になる。
ネットワーク510(配信網、通信回線)は、例えばインターネットや無線LAN等を利用した通信路であり、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLANの他、電話通信網やケーブル網や無線LAN等の通信網を含むことができる。また通信方法については有線/無線を問わない。
端末装置TM(プレーヤ端末)は、例えばネット接続機能(インターネット接続機能)を有する端末である。これらの端末装置TMとしては、例えば図1(B)に示す携帯型通信端末(スマートフォン、携帯電話機)、図1(C)に示す携帯型ゲーム装置、図1(D)に示す家庭用ゲーム装置(据え置き型)、或いは図1(E)に示す業務用ゲーム装置などの種々の装置を用いることができる。或いは、端末装置TMとして、パーソナルコンピュータ(PC)やタブレット型コンピュータなどの情報処理装置を用いてもよい。
図2に本実施形態のサーバシステム500(ゲームシステム)の構成例を示す。サーバシステム500は、処理部600、操作部660、記憶部670、通信部696を含む。なお、サーバシステム500の構成は図2に限定されず、その構成要素(各部)の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。またサーバシステム500の処理部600の各処理は、後述する図3の端末装置TMの処理部100により実現してもよいし、サーバシステム500の処理部600と端末装置TMの処理部100の分散処理により実現してもよい。
処理部600(プロセッサ)は、記憶部670(データベース)に記憶される各種の情報や、プログラムや、操作情報等に基づいて、ゲーム処理、ゲーム成績演算処理、表示処理、音処理、サーバに必要な各種の制御処理、或いは管理処理などを行う。この処理部600の機能は、各種プロセッサ(CPU、GPU等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
処理部600は、受信処理部602、送信処理部604、ゲーム処理部608、キャラクタ処理部610、対価要求処理部612、認証処理部615、課金処理部616、管理処理部618、表示処理部620、音処理部630を含む。なお、これらの構成要素の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
受信処理部602は情報の受信処理を行う。例えばネットワーク510を介して端末装置TM等からの情報を受信するための処理を行う。送信処理部604は情報の送信処理を行う。例えばネットワーク510を介して端末装置TM等に対して情報を送信する処理を行う。ここで受信処理は、通信部696に情報の受信を指示したり、通信部696が受信した情報を取得して記憶部670に書き込む処理などである。送信処理は、通信部696に情報の送信を指示したり、送信する情報を通信部696に指示する処理などである。
ゲーム処理部608、キャラクタ処理部610、対価要求処理部612の詳細については後述する。
認証処理部615はプレーヤの認証処理を行う。例えば端末装置TMを用いてログインしたプレーヤの認証処理を行う。この認証処理は、例えばプレーヤが入力するパスワードやアカウント情報などに基づいて行う。
課金処理部616は、種々の課金処理(課金の決定処理、課金データの作成処理、保存処理等)を行う。記憶部670の課金情報記憶部676は、課金処理部616の課金処理の対象となる課金情報を記憶する。
管理処理部618は、サーバの各種の管理処理を行う。例えば、サーバが提供する各種サービスの管理処理や、サーバ管理情報などの各種情報の管理処理を行う。
例えばプレーヤは、サーバシステム500が提供するサービスを利用するために、所定の手続きを行ってアカウントを取得する。取得したアカウントと対応づけられるパスワードを入力してログインすることで、プレーヤは、ネットワークゲームのプレイや、ゲーム用サイトでのサービスや、アイテム等のオンライショッピングや、プレーヤ間でのメッセージ交換や、フレンドユーザの登録などの各種サービスを利用できるようになる。管理処理部618は、このようなプレーヤのアカウント情報の管理処理等も行う。
表示処理部620は、端末装置TMなどの表示部に画像を表示するための処理を行う。例えば当該画像を生成するための画像生成用データを生成する。或いは端末装置TMなどの表示部に画像を表示する制御を行ってもよい。音処理部630は、端末装置TMなどの音出力部から音を出力するための処理を行う。例えば、当該音(音声、ゲーム音、効果音)を生成するための音生成用データを生成する。或いは端末装置TMなどの音出力部から音を出力する制御を行ってもよい。ここで、画像を生成するための画像生成用データとは、本実施形態の手法により生成された画像を端末装置TM等において表示するためのデータであり、画像データそのものであってもよいし、端末装置TMが画像を生成するために使用する各種データ(表示画面の設定データ、オブジェクトデータ等)であってもよい。音処理部630が生成する音生成用データについても同様である。
操作部660は、システムの管理者(運営者)が種々の情報を入力するためのものである。
記憶部670は各種の情報を記憶する。例えばデータベース形式で各種情報を記憶する。また記憶部670は、処理部600や通信部696などのワーク領域として機能する。記憶部670の機能は、RAM(DRAM、SRAM、VRAM)やSSD(Solid State Drive)やHDD(Hard Disk Drive)などにより実現できる。
記憶部670は、キャラクタ情報記憶部672、ゲームパラメータ情報記憶部673、対価情報記憶部674、課金情報記憶部676、ユーザ情報記憶部678を含む。キャラクタ情報記憶部672は、ゲームに登場するキャラクタについての各種の情報を記憶する。例えばキャラクタの情報(画像情報、識別情報、ステータス情報又は属性情報等)や各種のフラグ情報等を記憶する。ゲームパラメータ情報記憶部673は、各種のゲームパラメータについての情報を記憶する。例えばプレーヤ、キャラクタ、又はキャラクタグループ(チーム、パーティー、デッキ、集団)のゲームパラメータ値の情報等を記憶する。対価情報記憶部674は、レンタルキャラクタの対価についての情報を記憶する。例えば対価支払い条件が満たされた場合にプレーヤが支払う必要があるレンタルキャラクタの対価に関する情報を記憶する。課金情報記憶部676は、課金処理部616により行われる課金処理の情報を記憶する。ユーザ情報記憶部678は、プレーヤの個人情報(名前、性別、生年月日、メールアドレス等)をユーザ情報として記憶する。例えば、前述したプレーヤのアカウント情報もユーザ情報として記憶される。課金情報記憶部676に記憶される課金情報は、各プレーヤの各アカウント情報に対応づけられる。
情報記憶媒体680(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、HDD、メモリ(ROM等)、或いは光ディスク(CD、DVD、BD)などにより実現できる。
通信部696は、有線や無線のネットワーク510を介して端末装置TM等との通信を行うものであり、その機能は、通信用ASIC又は通信用プロセッサなどのハードウェアや、通信用ファームウェアにより実現できる。
図3に本実施形態の端末装置TM(プレーヤ端末、クライアント装置)の構成例を示す。なお、端末装置TMの構成は図3に限定されず、その構成要素(各部)の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
端末装置TMは、処理部100、操作部160、撮像部162、記憶部170、表示部190、音出力部192、I/F部194、通信部196を含む。
処理部100(プロセッサ)は、操作部160からの操作情報やプログラムなどに基づいて、各種サービス提供のための処理、ゲーム処理、ゲーム成績演算処理、表示処理、或いは音処理などを行う。処理部100は、記憶部170をワーク領域として各種処理を行う。この処理部100の機能は、各種プロセッサ(CPU、GPU等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
処理部100は、入力受け付け部101、受信処理部102、送信処理部104、ゲーム処理部108、キャラクタ処理部110、対価要求処理部112、表示処理部120、音処理部130を含む。
入力受け付け部101は、プレーヤ(ユーザ)からの入力情報(プレーヤの操作)の受け付け処理を行う。例えば操作部160を介して入力された情報の受け付け処理を行う。受信処理部102は、サーバシステム500や他の端末装置等の外部装置からの情報の受信処理を行う。送信処理部104は、サーバシステム500や他の端末装置等の外部装置への情報の送信処理を行う。ゲーム処理部108は各種のゲーム処理を行う。キャラクタ処理部110は各種のキャラクタ処理を行う。対価要求処理部112は各種の対価要求処理を行う。表示処理部120は、表示部190に画像を表示するための処理を行う。例えば端末装置側で画像を生成する場合には、処理部100で行われる種々の処理(アプリケーション処理、ゲーム処理)の結果に基づいて描画処理を行い、これにより画像を生成し、表示部190に出力する。サーバ側で画像を生成する場合には、サーバシステムからの画像情報に基づく画像を表示部190に表示する処理を行う。音処理部130は、処理部100で行われる種々の処理の結果に基づいて音制御を行う。これにより、BGM、効果音、又は音声などが音出力部192から出力されるようになる。なお、本実施形態のゲーム処理、キャラクタ処理、対価要求処理、表示処理等は、サーバシステム500と端末装置TMのいずれか一方の処理により実現してもよいし、サーバシステム500と端末装置TMの分散処理により実現してもよい。
操作部160は、ユーザ(プレーヤ)が、操作情報等の種々の情報を入力するためのものであり、その機能は、操作ボタン、方向指示キー、アナログスティック、レバー、各種センサ(角速度センサ、加速度センサ等)、マイク、或いはタッチパネル型ディスプレイなどにより実現できる。
撮像部162(カメラ)は、被写体の撮像を行うものであり、CCDやCMOSセンサなどの画像センサと、フォーカスレンズ等により構成される光学系などにより実現される。
記憶部170は、処理部100や通信部196などのワーク領域となるもので、その機能はRAMやSSDやHDDなどにより実現できる。
情報記憶媒体180(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(DVD、CD等)、HDD(ハードディスクドライブ)、或いはメモリ(ROM等)などにより実現できる。処理部100は、情報記憶媒体180に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。この情報記憶媒体180に、本実施形態の各部としてコンピュータ(操作部、処理部、記憶部、出力部を備える装置)を機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)を記憶できる。
表示部190は、本実施形態により生成された画像を出力するものであり、その機能は、LCD、有機ELディスプレイ、CRT、或いはHMDなどにより実現できる。音出力部192は、本実施形態により生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカ、或いはヘッドフォンなどにより実現できる。
I/F(インターフェース)部194は、携帯型情報記憶媒体195とのインターフェース処理を行うものであり、その機能はI/F処理用のASICなどにより実現できる。携帯型情報記憶媒体195は、ユーザが各種の情報を保存するためのものであり、電源が非供給になった場合にもこれらの情報の記憶を保持する記憶装置である。携帯型情報記憶媒体195は、ICカード(メモリーカード)、USBメモリー、或いは磁気カードなどにより実現できる。
通信部196は、ネットワーク510を介してサーバシステム500や他の端末装置等の外部装置との間で通信を行うものであり、その機能は、通信用ASIC又は通信用プロセッサなどのハードウェアや、通信用ファームウェアにより実現できる。
なお本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(データ)は、サーバシステム(ホスト装置)が有する情報記憶媒体からネットワーク及び通信部196を介して情報記憶媒体180(あるいは記憶部170)に配信してもよい。このようなサーバシステムによる情報記憶媒体の使用も本発明の範囲内に含めることができる。
なお本実施形態における各プレーヤの端末装置間の通信接続はインターネットなどの広域ネットワークによる通信接続には限定されない。例えばインターネットを含むネットワークではなく、ローカルエリアネットワークのみにより通信接続されていてもよい。
そして本実施形態では図2に示すように、ゲームシステムであるサーバシステム500(或いは端末装置TM)が、ゲーム処理部608(ゲーム処理部108)、キャラクタ処理部610(キャラクタ処理部110)、対価要求処理部612(対価要求処理部112)を含む。また表示処理部620(表示処理部120)を含むことができる。
なお以下では、本実施形態のゲームシステムがサーバシステム500により実現される場合を主に例にとり説明するが、本実施形態はこれに限定されず、ゲームシステムを端末装置TMにより実現したり、サーバシステム500と端末装置TMの分散処理により実現してもよい。
ゲーム処理部608(ゲーム処理部108)は各種のゲーム処理を行う。例えばプレーヤがキャラクタを用いてプレイするゲームの処理を行う。キャラクタ(ゲームプレイ要素)は、ゲームに登場して、プレーヤの操作対象となるものであり、例えば人間、魔法使い、魔物、怪物、車、船舶、又は飛行機等を模擬した表示物である。このキャラクタの情報(キャラクタの識別情報、画像情報、ステータス情報、属性情報、又は所属情報等)はキャラクタ情報記憶部672に記憶される。例えば、キャラクタが、プレーヤのキャラクタ(プレーヤが使用可能なキャラクタ。プレーヤの所有キャラクタ)になると、当該キャラクタの情報に対して当該プレーヤの識別情報が関連づけられてキャラクタ情報記憶部672に記憶される。またゲーム処理としては、ゲーム開始条件が満たされた場合にゲームを開始する処理、ゲームを進行させる処理、ゲーム成績を演算する処理、或いはゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理などがある。
キャラクタ処理部610(キャラクタ処理部110)はキャラクタについての各種の処理を行う。例えばキャラクタ処理部610(貸し付け処理部)は、プレーヤからレンタルキャラクタの貸し付け要求があった場合に、貸し付け要求を受け付け、レンタルキャラクタをプレーヤに貸し付ける処理などを行う。この貸し付け要求の情報は、図1(A)を例にとれば、プレーヤの端末装置TM(TM1〜TMn)からネットワーク510を介して、ゲームシステムであるサーバシステム500に送信される。そしてサーバシステム500の受信処理部602が、この貸し付け要求の情報の受信処理を行い、キャラクタ処理部610が、この貸し付け要求の情報が受信された場合に、レンタルキャラクタをプレーヤに貸し付ける処理等を行う。ここで、貸し付けの対象となるレンタルキャラクタは、システム(ゲームシステム、サーバシステム)が所有するキャラクタであってもよいし、他プレーヤが所有するキャラクタであってもよい。
そして、貸し付けたレンタルキャラクタの情報は、プレーヤの使用可能なキャラクタ(チーム等のグループに入れることができるキャラクタ)として、キャラクタ情報記憶部672に登録されて記憶される。例えば、貸し付けたプレーヤの識別情報等に関連づけられて、当該レンタルキャラクタの情報がキャラクタ情報記憶部672に記憶される。
対価要求処理部612(対価要求処理部112)は対価に関する各種の処理を行う。例えば対価要求処理部612(対価処理部)は、レンタルキャラクタを貸し付けた後、レンタルキャラクタの対価支払い条件(所定条件)が満たされたか否かを判断する。そして対価支払い条件が満たされた場合に、レンタルキャラクタの対価をプレーヤに要求する処理を行う。即ち、レンタルキャラクタを貸し付けた時点においては、プレーヤに対してレンタルキャラクタの対価を要求しないが、当該貸し付け時点の後に、対価支払い条件が満たされた場合に初めて、プレーヤに対してレンタルキャラクタの対価を要求する処理を行う。この対価要求の情報は、図1(A)を例にとれば、ゲームシステムであるサーバシステム500からネットワーク510を介してプレーヤの端末装置TM(TM1〜TMn)に送信される。例えばサーバシステム500の送信処理部604が、対価要求の情報の送信処理を行う。そしてサーバシステム500や端末装置TMは、レンタルキャラクタの対価の支払いについての各種の処理を実行する。
ここで対価支払い条件は、当該条件が満たされた場合に、レンタルキャラクタの対価の支払いの義務をプレーヤに生じさせる条件である。対価支払い条件が満たされるまでは、プレーヤはレンタルキャラクタの対価を支払わなくてもよいが、対価支払い条件が満たされた場合には、レンタルキャラクタの対価を支払う義務(対価の支払い債務の履行義務)がプレーヤに生じる。また対価は、レンタルキャラクタをプレーヤに提供した報酬として、プレーヤが支払うべきものである。この対価は、例えばゲーム内通貨(仮想マネー)のようなものであってもよいし、後述するようにプレーヤ、キャラクタ又はキャラクタグループのゲームパラメータ値(レベル、経験値等)から差し引かれた値(当該ゲームパラメータ値の一部)などであってもよい。複数のレンタルキャラクタが用意される場合に、各レンタルキャラクタの貸し付けに必要な対価に関する情報は、対価情報記憶部674に記憶される。
またキャラクタ処理部610は、プレーヤが対価を支払った場合に、レンタルキャラクタをプレーヤの所有キャラクタとして登録する。即ち、プレーヤにより対価が支払われると、当該レンタルキャラクタはプレーヤの所有キャラクタとして正式に登録される。但し、当該レンタルキャラクタをプレーヤに返却させてもよい。対価が支払われたレンタルキャラクタを、プレーヤの所有キャラクタとして登録する場合には、例えば当該レンタルキャラクタの情報にプレーヤの識別情報を関連づけ、例えばプレーヤの所有フラグなどをオンにして、キャラクタ情報記憶部672に記憶すればよい。レンタルキャラクタが返却される場合には、キャラクタ情報記憶部672において、プレーヤと当該レンタルキャラクタの関連付けを抹消(使用可能フラグをオフ)すればよい。
また対価要求処理部612は、レンタルキャラクタを貸し付けた後、レンタルキャラクタの支払い時期になった場合に、対価支払い条件が満たされたと判断する。或いは対価要求処理部612は、プレーヤのゲームパラメータ、キャラクタのゲームパラメータ、又はキャラクタグループのゲームパラメータが所定条件を満たした場合に、対価支払い条件が満たされたと判断する。そして、このようにして対価支払い条件が満たされた場合に、レンタルキャラクタの対価をプレーヤに要求する処理を行う。
ここでレンタルキャラクタの支払い時期は、レンタルキャラクタを貸し付けた後、所与の期間(貸し付け期間)が経過しかた否かにより判断してもよいし、指定された支払い期日(年月日)になったか否かにより判断してもよい。
またゲームパラメータは、ゲーム処理に使用される各種のパラメータであり、例えばステータスパラメータなどである。例えばプレーヤのゲームパラメータは、プレーヤのレベル又は経験値等のステータスパラメータや、或いはゲーム内通貨又はアイテム等のプレーヤの所持品に関する情報(コイン数、特定アイテムの数等)などである。キャラクタのゲームパラメータは、プレーヤが使用(所有)するキャラクタのレベル、経験値、パワー、装備レベル、攻撃力、守備力、又は魔法力等のステータスパラメータや、或いはキャラクタが所持しているアイテム又は装備品等の所持品の情報などである。
キャラクタグループのゲームパラメータは、例えばプレーヤが所有する複数のキャラクタによりキャラクタグループ(チーム、パーティー、デッキ)が構成される場合に、そのキャラクタグループのレベル又は経験値等のステータスパラメータや、チームに属するキャラクタやプレーヤのレベル、経験値等についての上限を決める上限値の設定情報などである。またプレーヤ、キャラクタ又はキャラクタグループのゲームパラメータが所定条件を満たしたとは、例えばゲームパラメータの値が所定値に達したり、或いはゲームパラメータの状況(例えば所持品の所持状況等)が所定状況になった場合などである。
また対価要求処理部612は、レンタルキャラクタのゲームパラメータに応じた対価を、レンタルキャラクタの対価としてプレーヤに要求する処理を行う。例えばレンタルキャラクタのゲームパラメータの値が高いほど、より高い対価をプレーヤに要求する。具体的には、貸付対象となるレンタルキャラクタのレベル、経験値、パワー、装備レベル、攻撃力、守備力又は魔法力等のゲームパラメータの値が高い場合には、高い対価をプレーヤに対して要求する。一方、貸付対象となるレンタルキャラクタの上記のゲームパラメータの値が低い場合には、低い対価をプレーヤに対して要求する。こうすることで、よりゲームを優位に進めることが可能なレンタルキャラクタを借りるためには、より高い対価の支払いが必要になる。
また対価要求処理部612は、対価の支払い時におけるプレーヤのゲームパラメータ値、キャラクタのゲームパラメータ値、或いはキャラクタグループのゲームパラメータ値から、差し引かれたゲームパラメータ値を、レンタルキャラクタの対価としてプレーヤに要求する処理を行う。
例えばプレーヤは、レンタルキャラクタを自身の使用キャラクタとしてゲームを進めることで、プレーヤ、キャラクタ又はキャラクタグループ(チーム、パーティー)のレベル、経験値又はパワー等のゲームパラメータ値を増加させることができる。そして、対価の支払い条件が満たされて対価を支払う場合には、その時のプレーヤ、キャラクタ又はキャラクタグループのゲームパラメータ値から、所与のゲームパラメータ値を差し引く処理を行う。そして、差し引き処理により得られたゲームパラメータ値を、レンタルキャラクタの対価としてプレーヤから徴収する。このようにすれば、例えばゲーム内通貨等を対価として要求する場合に比べて、プレーヤから対価を確実に徴収することなどが可能になる。
また対価要求処理部612は、プレーヤの複数のキャラクタの各々のゲームパラメータ値から、或いはキャラクタグループを構成する複数のキャラクタの各々のゲームパラメータ値から、所与の負担割合で差し引かれたゲームパラメータ値を、レンタルキャラクタの対価としてプレーヤに要求する処理を行う。
ここで、複数のキャラクタとしては、チームなどのキャラクタグループを構成していない複数のキャラクタと、チームを構成している複数のキャラクタがある。これらの複数のキャラクタの各々のゲームパラメータ値から、或いはキャラクタグループを構成する複数のキャラクタの各々のゲームパラメータ値から、所与の負担割合でゲームパラメータ値の差し引き処理を行う。そして、差し引き処理により得られたゲームパラメータ値を、レンタルキャラクタの対価としてプレーヤから徴収する。即ち、レンタルキャラクタの対価を、キャラクタグループを構成しない複数のキャラクタ、又はキャラクタグループを構成する複数のキャラクタで分担して負担するようにする。この場合の負担割合は、均等な負担割合であってもよいし、例えばキャラクタのゲームパラメータ値に応じた負担割合であってもよい。例えば、複数のキャラクタのうち、レベルや経験値等のゲームパラメータ値が高いキャラクタについては、他のキャラクタに比べて対価の負担割合を高くする。
また対価要求処理部612は、プレーヤのキャラクタとレンタルキャラクタとのゲームパラメータ値の差に応じた対価を、レンタルキャラクタの対価としてプレーヤに要求する処理を行う。
例えばプレーヤのキャラクタのゲームパラメータ値と、プレーヤに貸し付けたレンタルキャラクタのゲームパラメータ値の差分値を求める。そして、この差分値に応じた対価をレンタルキャラクタの対価として要求する。例えば差分値が大きいほど、レンタルキャラクタの対価を高くする。ここでプレーヤのキャラクタのゲームパラメータ値は、プレーヤが使用する特定のキャラクタ(例えばメインのキャラクタ)のゲームパラメータ値であってもよい。或いは、キャラクタグループを構成する複数のキャラクタのゲームパラメータ値の平均値等であってもよいし、プレーヤが使用可能な複数のキャラクタのゲームパラメータ値の平均値等であってもよい。
またキャラクタ処理部610は、対価又は対価支払い条件が異なる複数の候補レンタルキャラクタの中から、プレーヤが選択したキャラクタを、レンタルキャラクタとしてプレーヤに貸し付ける処理を行う。
即ち本実施形態では複数の候補レンタルキャラクタが予め用意される。そして、これらの複数の候補レンタルキャラクタの各々は、そのレンタルに必要な対価や対価支払い条件が異なったものに設定されている。例えば候補レンタルキャラクタの情報は、その対価やその対価支払い条件の情報が関連づけられて、キャラクタ情報記憶部672に記憶される。プレーヤが、複数の候補レンタルキャラクタの中から所望の候補レンタルキャラクタを選択すると、その候補レンタルキャラクタがレンタルキャラクタとしてプレーヤに貸し付けられる。また、そのレンタルキャラクタに関連づけられた対価や対価支払い条件の情報が、読み出される。そしてレンタルキャラクタの貸し付け後、当該レンタルキャラクタに対応づけられた対価支払い条件が満たされたか否かを判断する。対価支払い条件が満たされると、当該レンタルキャラクタに対応する対価がプレーヤに対して要求される。
表示処理部620(表示処理部120)は、これらの候補レンタルキャラクタの表示処理を行う。即ち、プレーヤの端末装置の表示部に表示するための処理を行う。例えば表示処理部620は、複数の候補レンタルキャラクタの各候補レンタルキャラクタに対応づけて、各候補レンタルキャラクタのゲームパラメータの情報、及び各候補レンタルキャラクタの貸し付けに必要な対価の情報の少なくとも一方を表示する処理を行う。ゲームパラメータの情報は、例えばキャラクタのレベル、経験値、パワー、装備レベル、攻撃力、守備力、又は魔法力等の情報や、アイテム又は装備品等の情報などである。各候補レンタルキャラクタの貸し付けに必要な対価の情報は、プレーヤが当該候補レンタルキャラクタをレンタルキャラクタとして借りた場合に、対価支払い条件の成立時にプレーヤが支払うべき対価の情報である。
またキャラクタ処理部610は、システムが所有するシステム所有キャラクタ又は他プレーヤが所有する他プレーヤ所有キャラクタを、レンタルキャラクタとしてプレーヤに貸し付ける処理を行う。
システム所有キャラクタは、プレーヤがレンタル可能なキャラクタとしてシステム側(ゲームシステムの運営側)により予め用意されてキャラクタ情報記憶部672に登録されているキャラクタである。例えばゲームの配信開始の際に予め用意されたデフォルトのレンタルキャラクタである。
他プレーヤ所有キャラクタは、例えばプレーヤとは異なる端末装置でゲームをプレイする他プレーヤが所有(使用)するキャラクタである。この他プレーヤ所有キャラクタの情報は、サーバシステム500、ネットワーク510等を介して通信される。例えば他プレーヤが育成したキャラクタのうち、他プレーヤが所望するキャラクタを、候補レンタルキャラクタとして登録する。すると、この他プレーヤの所有のキャラクタが、候補レンタルキャラクタとしてキャラクタ情報記憶部672に登録される。
またキャラクタ処理部610は、他プレーヤ所有キャラクタをレンタルキャラクタとしてプレーヤに貸し付ける処理を行った場合に、レンタルキャラクタがゲームにおいて取得したゲームパラメータ値を、他プレーヤに配分する処理を行う。例えば、プレーヤがレンタルキャラクタをチーム等のキャラクタグループに加えてゲームを行った結果、レベル、経験値又はパワー等のゲームパラメータ値を獲得したとする。この場合にキャラクタ処理部610は、獲得されたゲームパラメータ値の一部を、レンタルキャラクタを借りたことの報酬として、他プレーヤに配分する処理を行う。配分対象となるゲームパラメータ値は、他プレーヤ所有のレンタルキャラクタが貸し付けられてから、例えば対価支払い条件が成立するまでに獲得されたゲームパラメータ値であり、このゲームパラメータ値の一部が、他プレーヤに配分される。なお、レンタルキャラクタを借りたことの報酬として、プレーヤのゲーム内通貨等のポイントの一部を、他プレーヤに配分してもよい。
なお以上では、本実施形態のゲーム処理、キャラクタ処理、対価要求処理、表示処理等を、図2のサーバシステム500が行う場合について説明したが、本実施形態はこれに限定されない。例えば、上記に説明した本実施形態のゲーム処理、キャラクタ処理、対価要求処理、表示処理等の一部又は全部を図3の端末装置TMが行うようにしてもよい。この場合には、端末装置TM(或いは端末装置とサーバシステムが連携したシステム)が本実施形態のゲームシステムとして機能することになる。
2.本実施形態の手法
次に本実施形態の手法について詳細に説明する。なお、以下では、本実施形態の手法が適用されるゲームがRPGゲームであり、キャラクタグループが、RPGゲームの戦闘モードで使用されるキャラクタのチーム(パーティー)である場合を主に例にして説明するが、本実施形態はこれに限定されない。例えば本実施形態の手法はRPG以外の種々のゲーム(スポーツゲーム、競争ゲーム、対戦ゲーム、アクションゲーム、カードゲーム或いは音楽ゲーム等)に適用できる。またキャラクタグループは、RPGゲーム等におけるチーム(パーティー)以外にも、スポーツゲーム(野球、サッカー、アメフト等のゲーム)や対戦ゲーム(格闘ゲーム、戦闘機ゲーム等)におけるチームや、カードゲームにおけるデッキや、他のゲームにおいて複数のキャラクタで構成される種々のグループを想定できる。
2.1 ゲームの概要
まず本実施形態の手法が適用されるゲームの概要について、図4〜図6を用いて説明する。このゲームは、プレーヤがキャラクタを操作して、様々な試練(冒険、戦闘、探索、難題)を乗り越えて目的を達成するRPGゲームである。プレーヤは、例えばマップやダンジョンを探索する。そしてマップやダンジョンで敵と遭遇すると、敵との戦闘モードになり、プレーヤは、自身が組んだチームにより、敵キャラクタのチームとの戦闘を行う。
図4は、チーム(パーティー)の編成画面(キャラクタ選択画面)の例である。画面の領域RC1には、プレーヤが使用可能な候補キャラクタが表示される。画面のタブTB1をプレーヤがタッチすると、全ての候補キャラクタが表示される。タブTB2、TB3、TB4をタッチすると、前列、中央、後列に適した候補キャラクタが表示される。タブTB5をタッチすると、後述するように候補レンタルキャラクタが表示される。
領域RC2にはプレーヤのチームを構成するキャラクタCH1〜CH5が表示される。キャラクタCH1はチームの前列のキャラクタであり、キャラクタCH5は後列のキャラクタである。
プレーヤは、領域RC1において所望の候補キャラクタをタッチして選択することで、当該候補キャラクタをチームの構成キャラクタとすることができる。例えばプレーヤが領域RC1において候補のキャラクタCC1にタッチして、領域RC2のキャラクタCH1の位置にドラッグすると、キャラクタCH1がCC1に入れ替えられ、キャラクタCC1がチームの前列のキャラクタとして選択されるようになる。またプレーヤが領域RC1において候補のキャラクタCC2にタッチして、領域RC2のキャラクタCH5の位置にドラッグすると、キャラクタCH5がCC2に入れ替えられ、キャラクタCC2がチームの後列のキャラクタとして選択されるようになる。このようにしてプレーヤは、自身が所望するキャラクタにより、敵との戦闘モードにおいて使用するチームを編成する。
図5は戦闘画面の例である。ここではキャラクタCH1〜CH5により構成されるプレーヤのチーム(パーティー)と、敵キャラクタCE1〜CE3により構成される敵のチームとの戦闘が行われている。このゲームは、いわゆるソーシャルゲームのRPGゲームであり、敵との戦闘は基本的には自動的(オートバトル)に進んで行く。プレーヤがこの戦闘の進行を停止したい場合には、図5のA1に示す停止アイコンにタッチする。
CH1〜CH5の各キャラクタは、図5のA2に示すように、戦闘時のゲームパラメータとしてヒットポイントHP、気力ポイントSPを有している。ヒットポイントHPがゼロになると、そのキャラクタは戦闘不能状態になる。そして敵と戦っていると、気力ポイントSPのゲージが貯まって行き、最大値まで貯まると、当該キャラクタは、必殺技とも言われるスキルを放つことができる。このスキルの効果はキャラクタ毎に異なっている。例えば、前列のキャラクタCH1は、前列の攻撃として好適な効果を発揮するスキルを放ち、後列のキャラクタCH5は、後列の攻撃として好適な効果を発揮するスキルを放つ。
キャラクタの気力ポイントSPのゲージが最大値になった状態で、そのキャラクタのアイコン画像にタッチすると、そのキャラクタのスキルが放たれて、敵に対して大きなダメージ等が与えられる。例えば図5ではキャラクタCH2の気力ポイントSPのゲージが最大値になっており、キャラクタCH2のアイコン画像の周囲が黄色等の所定色で点滅する。この時にプレーヤがキャラクタCH2のアイコン画像にタッチすると、キャラクタCH2が有するスキルが放たれる。例えば、このスキルにより、例えば敵の全体に対してダメージが与えられる攻撃等が繰り出されるようになる。
このようにして敵のチームとの戦闘を行い、所定回数のラウンド(例えば3回)を勝ち抜くと、1つのクエスト(イベント、ミッション)がクリアとなる。そしてクエストをクリアして勝利すると、コイン(ゲーム内通貨)、プレーヤの経験値、キャラクタの経験値、装備品、アイテム、又はストーン等の勝利報酬が付与される。このように経験値等の勝利報酬を獲得して行くことで、プレーヤやキャラクタやチームのレベル等が上昇する。例えばチームのレベル等が上昇しないと、キャラクタ等のレベルも上昇せず、装備品やスキルの強化もできない。またキャラクタは、所定のアイテム(経験値獲得アイテム、課金アイテム等)を使用することなどによっても成長させることができる。同様に、各キャラクタが有するスキルについても成長・強化できる。
また勝利を重ねて、レベル等が上昇すると、図4の画面において、新たなキャラクタ(ヒーロー)を選択できるようになる。また、蓄えたストーンを消費することなどにより、新たなキャラクタ(ヒーロー)が解放(アンロック)されて使用できるようになる。キャラクタには、特性(物理攻撃特化、魔法攻撃特化、補助役)やタイプ(力、知力、素早さ)などの属性がある。またプレーヤが挑戦可能なクエスト(イベント、ミッション)には、いわゆるソーシャルゲームにおけるスタミナの消費が必要なクエストと、スタミナの消費が不要なクエストがある。スタミナは課金アイテム等により回復できる。
図6はキャラクタの情報表示画面の例である。図6ではキャラクタCH1の画像や名前や各種の情報が表示されている。例えばB1、B2、B3、B4は、キャラクタCH1が既に装着している装備品を示すスロットである。そして、B5、B6は装備品の空きスロットを示している。このB5、B6の空きスロットをプレーヤがタッチすると、装着可能な装備品の画像がポップアップ表示され、装着を選択すると、当該装備品が装着される。そして、B1〜B6の全てのスロットに装備品が装着され、B7に示す昇格アイコンをタッチすると、キャラクタCH1は昇格する。この昇格により、装着されていた装備品は全て無くなるが、キャラクタCH1のベースパラメータ値(ゲームパラメータ値の上限値等)が上昇する。なおB8は、現在のキャラクタCH1のレベル、経験値、パワー等のゲームパラメータ値である。B9は、収集したストーンの個数であり、この個数が所定数以上になった後に、B10の進化アイコンにタッチすると、キャラクタCH1が進化する。これによりキャラクタCH1のベースパラメータ値が更に上昇する。
2.2 レンタルキャラクタ
以上のようにしてプレーヤは、キャラクタ等の育成を楽しみながら、次々とクエスト(ミッション)をクリアしてゲームを楽しむ。このようなゲームでは、育成対象となるキャラクタを、いずれのキャラクタにするかは、ゲームを優位に進めて行く上で非常に重要である。例えば、レベルや経験値等のゲームパラメータやそのゲームパラメータのベース値がより高いキャラクタを、チームに加えてクエストをクリアして行くことで、プレーヤはゲームを優位に進めることが可能になる。
しかしながら、ゲームの初期段階では、チームを構成するキャラクタの最大人数に対して、プレーヤが使用可能な初期キャラクタの人数が不足している場合がある。例えばチームのキャラクタの最大人数が5人である場合に、ゲームを始めたばかりの初期段階では、初期キャラクタの人数が例えば3人というように不足している場合がある。
また、チームの構成人数がチームの最大人数を満たしているとしても、レベルが低く、攻撃力や守備力も劣った平凡な属性のキャラクタでチームが構成されていると、プレーヤの満足感は乏しいものとなる。またプレーヤには各個人毎の趣向があり、システムがデフォルトで用意した初期キャラクタの特性や絵柄等が、プレーヤの好みのものではない場合には、そのようなキャラクタだけでチームを構成するのは、プレーヤに意に沿わない結果となる。この場合に課金アイテム等により購入したキャラクタをチームに補充することも考えられるが、課金プレイを望まないプレーヤにとっては好ましくない。
そこで本実施形態では、このようなゲームにおいてプレーヤに対してレンタルキャラクタを貸し付ける手法を採用する。プレーヤは、運営側であるシステム(或いは他プレーヤ)からキャラクタを借りることで、プレーヤやチームの経験値稼ぎや、ゲーム中に行き詰まった場合等においても、所定の対価(代償)を支払うだけで、ゲームを素早く進めることができ、プレーヤのプレイ時のストレスを緩和できる。
即ち、プレーヤは、システム側(他プレーヤ)からのキャラクタをレンタルし、所与の条件が満たされるまで(所定期間の経過、所定レベルへの到達、又は目標達成等)、当該キャラクタはレンタル可能となる。そして所与の条件が満たされると、例えばプレーヤがゲーム中に獲得したポイント(経験値、レベル又はゲーム内通貨)から所定のポイントを、レンタルキャラクタの対価として没収する。このポイント没収については、上記条件(対価支払い条件)が満たされるまで、例えば常に引き落とされるようにしてもよい。
例えば、プレーヤの持ちキャラクタの中の所定のキャラクタ(例えばチームを構成するキャラクタや筆頭キャラクタ)のレベルが閾値以上になったり、或いはチームのレベルが閾値以上になったとする。この際に、レンタルキャラクタを貸し出した当時の当該レンタルキャラクタのレベルや経験値等のパラメータ分の債務を、レンタルキャラクタの対価として、チームを構成する各々のキャラクタから少しずつ出し合って、折半返済する。なお対価の支払いは、チームを構成する複数のキャラクタの折半には限定されない。例えば、プレーヤの持ちキャラクタの全て、或いはプレーヤが頻使用の複数のキャラクタ等からの折半の支払いでもよい。例えば、レベルが上位5位のキャラクタ、或いは直近のバトルの使用頻度が上位5位のキャラクタが、債務である対価を折半して支払うという形でもよい。
レンタルキャラクタを貸し出す際に、プレーヤは、レンタルキャラクタをどのキャラクタにするかを選べるが、使い勝手が良く、レベル等が高いキャラクタは、上記の閾値が低く設定されているため、ゲームの早い段階で返済を迫られることになる。一方、レベルの低いキャラクタは、遅い時期での返済で良いというように、ゲームバランスの調整を行う。このようにすれば、友達からキャラクタを借りて来たりとか、返済時に損した印象を強く残すなどの、面倒・ネガティブな印象無しに、プレーヤは気軽にキャラクタを借りることが可能になる。また、プレーヤとのレベル差に応じて、レンタルキャラクタの使用料(対価)を変化させてもよい。
図7はレンタルキャラクタを用いたチームの編成手法を説明する画面である。例えばプレーヤが画面のタブTB5をタッチすると、候補となるレンタルキャラクタCR1、CR2、CR3、CR4、CR5が、画面の領域RC1に表示される。これらのレンタルキャラクタCR1〜CR5は、例えばレベル、経験値、パワー、スキル、或いは属性等のゲームパラメータが異なっている。また例えば後述するように、キャラクタのレンタルに必要な対価や対価支払い条件なども異なっている。
例えばプレーヤが、レンタルキャラクタCR1をタッチして選択すると、C1に示すチームの空きスロット(空欄)に対して、レンタルキャラクタCR1の画像が表示され、レンタルキャラクタCR1がチームの構成キャラクタとして加わるようになる。また例えばプレーヤがレンタルキャラクタCR2をタッチして、領域RC2のキャラクタCH2の位置にドラッグすると、キャラクタCH2がレンタルキャラクタCH2に入れ替わる。これにより、キャラクタCH2に代わって、レンタルキャラクタCH2がチームの構成キャラクタとして加わるようになる。
このように本実施形態によれば、チームの構成人数(3人)がチームの最大人数(5人)を満たしていない場合にも、レンタルキャラクタをチームの構成キャラクタとして加えることで、その不足分を補うことができる。また例えば、チームを構成する初期のキャラクタCH1、CH2、CH3のレベルや経験値等が低い場合にも、この初期のキャラクタCH1〜CH3をレンタルキャラクタに入れ替えることで、チームの能力がアップし、プレーヤは戦闘を優位に進めることが可能になる。なお、プレーヤがレンタルキャラクタを自由に選択できるようにすることで、プレーヤのゲーム戦略の面白味を向上できるが、プレーヤが使用するレンタルキャラクタをシステムが自動的に選択するようにしてもよい。
そして本実施形態では、このレンタルキャラクタの対価を、その貸し付けの時点ではプレーヤに要求せず、対価の後払い(出世払い)の方式を採用する。これにより、本来は手の届かないような、レベルの高いキャラクタもプレーヤは使用可能になる。またプレーヤは、自身の趣向等について妥協して、気に入らない手持ちのキャラクタを無駄に途中まで育成するというような手間を省け、キャラクタの育成を効率化できるため、プレーヤの満足度も向上できる。
具体的には本実施形態では、図7のようにプレーヤが所望のレンタルキャラクタを選択して、図8に示すようにレンタル要求の貸し付け要求を行うと、当該貸し付け要求を受け付ける。例えばゲームシステムは貸し付け要求の情報をネットワークを介してプレーヤの端末装置から受信する。そして要求されたレンタルキャラクタをプレーヤに貸し付ける処理を行う。例えば要求されたレンタルキャラクタをプレーヤのキャラクタとして登録する。具体的には、貸し付けたレンタルキャラクタの情報が、プレーヤの使用可能なキャラクタとしてキャラクタ情報記憶部672に登録されて記憶される。このとき、レンタルキャラクタを貸し付けた時点においては、プレーヤに対して、その対価を要求しない。
次に、レンタルキャラクタを貸し付けた後、レンタルキャラクタの対価支払い条件が成立したか否かを判断する。そして対価支払い条件が成立した場合に、貸し付けたレンタルキャラクタの対価をプレーヤに要求する処理を行う。即ち後払い方式で対価を要求する。具体的にはゲームシステムは、対価の要求情報をネットワークを介してプレーヤの端末装置に送信する処理を行う。そしてプレーヤが対価を支払うと、例えば当該レンタルキャラクタはプレーヤの所有キャラクタとして登録される。例えばキャラクタ情報記憶部672にプレーヤの所有キャラクタとして登録されて記憶される。なお、対価を支払った場合に、レンタルキャラクタをプレーヤに返却させるようにしてもよい。
図9(A)、図9(B)は対価支払い条件の例について説明する図である。図9(A)では、レンタルキャラクタを貸し付けた後、レンタルキャラクタの支払い時期になった場合に、対価支払い条件が成立したと判断している。例えばレンタルキャラクタの貸し付け後、所与の期間TPが経過した場合に、対価の支払時期になったと判断する。このようにすれば、レンタルキャラクタを貸し付けた後、期間TPの経過を条件に、プレーヤに対価が要求されるようになり、対価の後払い方式を実現できる。なお、期間TPの経過ではなく、支払いの年月日(支払期日)を判断して、支払時期になったか否かを判断してもよい。
また図9(B)では、プレーヤのゲームパラメータ、キャラクタのゲームパラメータ、又はチーム(広義にはキャラクタグループ)のゲームパラメータが所定条件を満たした場合に、対価支払い条件が成立したと判断し、プレーヤに対価を要求している。
例えば、プレーヤ、キャラクタ又はチームのレベルや経験値などのゲームパラメータが所定値に達すると、上記の所定条件が満たされて、対価支払い条件が成立したと判断する。或いは、プレーヤ又はチーム等のゲーム達成度(クエスト、ミッションの達成度)のゲームパラメータが所定値に達した場合に、対価支払い条件が成立したと判断してもよい。或いはプレーヤ、キャラクタ又はチーム等の特定のアイテム又は装備品等の所持品の所持状況(所持数、所持フラグ等)を表すゲームパラメータが所定条件になった場合に、対価支払い条件が成立したと判断してもよい。このようにゲームパラメータに基づく対価支払い条件の判断手法としては、種々の手法を想定できる。
また本実施形態では、レンタルキャラクタのゲームパラメータに応じた対価を、レンタルキャラクタの対価としてプレーヤに要求する処理を行う。即ち、レンタルキャラクタを借りる場合に、レベルが高いキャラクタほど、支払い期日には高いコストの対価の支払いが必要になる。
例えば図10(A)では、各レンタルキャラクタ(CR1、CR2、CR3・・・)に対して、レベル、経験値、パワー、装備レベル等のゲームパラメータが設定されている。また各レンタルキャラクタに対して、そのレンタルに必要な対価が設定されている。この場合に図10(B)に示すように、レンタルキャラクタのゲームパラメータ値が高いほど、当該レンタルキャラクタのレンタルに必要な対価も高くなっている。例えば、図10(A)においてレベル、経験値、パワー又は装備レベル等が高いレンタルキャラクタは、レンタルに必要な対価も高くなる。一方、このようにその対価が高くても、プレーヤは、レベル、経験値、パワー又は装備レベル等が高いレンタルキャラクタを借りて、チームに加えることで、その後のゲームを非常に優位に進めることが可能になり、高い対価の元を取れるようになる。
なお、この場合に、レンタルの期間(図9(A)の期間TP)に応じた利子を対価に対して設定してもよい。例えばレンタルの期間が長いほど、設定された利子により、支払時には高い対価が要求されるようになる。一方、レンタルの期間が長ければ、その期間の間、プレーヤは、レベル等が高いレンタルキャラクタを使用してゲームを進めることができるため、利子の分の元を取れるようになる。
また対価支払い条件の成立時に、プレーヤが対価を支払わなかった場合には、レンタルキャラクタを借りなかった方がプレーヤにとって有利であったと思えるほどのペナルティを、プレーヤに課してもよい。例えばプレーヤ、キャラクタ又はチームのゲームパラメータ値を大幅に低下させたり、プレーヤが所有するゲーム内通貨等を大幅に減らすなどのペナルティ処理を行う。
また本実施形態では、対価の支払い時におけるプレーヤのゲームパラメータ値、キャラクタのゲームパラメータ値、或いはキャラクタグループのゲームパラメータ値から、差し引かれたゲームパラメータ値を、レンタルキャラクタの対価としてプレーヤに要求する処理を行う。
例えば図11において、プレーヤ、キャラクタ又はチームのレベル、経験値等のゲームパラメータ値の一部を差し引く処理を行う。そして、差し引かれたゲームパラメータ値を、レンタルキャラクタの対価として要求する処理を行う。即ち、レンタルキャラクタの対価の支払い処理を、対価に対応するゲームパラメータ値をプレーヤ、キャラクタ又はチームのゲームパラメータ値から差し引く処理により実現する。
例えば対価の支払時におけるプレーヤ、キャラクタ等のレベルが20であった場合に、このレベル値=20の一部を差し引く処理を行う。例えばレベル値=20からレベル値=4を差し引く処理を行う。これによりプレーヤ、キャラクタ等のレベルは、20から20−4=16に低下することになる。そして、この差し引かれたレベル値=4が、レンタルキャラクタの対価となる。即ち、レンタルキャラクタの対価として、プレーヤのレベル値=20からレベル値=4を没収する。そして、このようにしてプレーヤが対価を支払うと、レンタルキャラクタをプレーヤの正式なキャラクタとして登録するようにする。
例えばプレーヤに対して、レンタルキャラクタの対価として、課金等によるお金を要求することも可能である。しかしながら、この手法では、プレーヤに対して後払いで対価を要求した際に、プレーヤが支払い不能となっており、対価を徴収できないおそれもある。
この点、プレーヤ、キャラクタ又はチームのゲームパラメータ値の一部を、対価として要求すれば、レンタルキャラクタの対価を確実に徴収できるという利点がある。特に、プレーヤは、例えばレベルが高いレンタルキャラクタを借りることで、初期の段階からゲームを優位に進めることが可能であり、レンタル期間内におけるレベル、経験値等の大幅な増加を期待できる。従って、レンタルキャラクタを借りることで増えたレベル、経験値等の中から、その一部を対価として徴収する手法は、プレーヤにとっても納得が行き、合理的である。
なお、プレーヤ、キャラクタ又はチームのゲームパラメータ値(ポイント)からの差し引き値を、レンタルキャラクタの対価として徴収(没収)する処理を行う場合に、対価の支払時期に、当該差し引き値を全て徴収する手法には限定されない。例えば、対価の支払い時期までに、分割払いのように、プレーヤ、キャラクタ又はチームのゲームパラメータ値から、当該差し引き値の分割値を、定期的に差し引く処理を行うようにしてもよい。こうすることで、レンタルキャラクタの対価の確実な徴収が可能になる。なおレンタルキャラクタの対価として、課金要素(現実通貨)のものを徴収することも可能である。
また本実施形態では、プレーヤの複数のキャラクタの各々のゲームパラメータ値から、或いはキャラクタグループを構成する複数のキャラクタの各々のゲームパラメータ値から、所与の負担割合で差し引かれたゲームパラメータ値を、レンタルキャラクタの対価としてプレーヤに要求する処理を行う。
例えば図12(A)では、プレーヤの複数のキャラクタCH1〜CH7の各々からゲームパラメータ値の差し引き処理を行っている。例えば所与の負担割合でキャラクタCH1〜CH7からゲームパラメータ値を差し引く処理を行い、得られたゲームパラメータ値をレンタルキャラクタの対価として要求する。
より具体的には図12(B)では、キャラクタCH1〜CH5がプレーヤのチームを構成しており、このキャラクタCH1〜CH5の各々から、所与の負担割合でゲームパラメータ値を差し引く処理を行い、得られたゲームパラメータ値をレンタルキャラクタの対価として要求する。
なお、この場合に、負担割合は、複数のキャラクタの中で均等であってもよいし、各キャラクタのレベル等に応じて負担割合を異ならせてもよい。例えば対価の支払時において、レベル等が高かったキャラクタは、レベル等が低いキャラクタに比べて、対価の負担割合を大きくする。
また図12(A)の複数のキャラクタは、プレーヤの全ての所有キャラクタであってもよいし、プレーヤの所有キャラクタのうちレベル又は経験値等のゲームパラメータ値が高いと判断される上位の複数のキャラクタであってもよい。或いは、プレーヤの使用回数が多い(頻使用)と判断される上位の複数のキャラクタであってもよい。
また図12(B)のチームの複数のキャラクタの場合、プレーヤが使用する複数のチームのうち、レベル等のゲームパラメータ値が最も高いと判断されるチームを構成する複数のキャラクタであってもよい。或いは、プレーヤの使用回数が最も多いと判断されるチームを構成する複数のキャラクタであってもよい。
図12(A)、図12(B)の手法によれば、レンタルキャラクタの対価が複数のキャラクタにより分担して負担される。従って、特定のキャラクタだけに対価を負担させる手法に比べて、対価の支払時に特定のキャラクタのレベル等が急激に下がり、当該キャラクタが非常に弱くなってしまうような事態を防止できる。そして、複数のキャラクタにより分散して対価を支払うことで、対価を支払うというマイナスのイメージを低減できるようになり、プレーヤによるレンタルキャラクタの手軽な使用を促すことが可能になる。
また本実施形態では、プレーヤのキャラクタとレンタルキャラクタとのゲームパラメータ値の差に応じた対価を、レンタルキャラクタの対価としてプレーヤに要求する処理を行う。例えばプレーヤのキャラクタとレンタルキャラのレベル差等に応じて、レンタルキャラの対価(使用料)を変化させる。
例えば図13では、プレーヤのキャラクタとレンタルキャラクタのゲームパラメータ値の差(レベル差、経験値差又はパワー差等)が大きいほど、レンタルキャラクタの対価が高くなるように設定されている。例えば図7のキャラクタ選択画面において、プレーヤが選択したレンタルキャラクタと、プレーヤの特定のキャラクタとのレベル差等のゲームパラメータ値の差を演算する。そして、求められたゲームパラメータ値の差に基づいて対価を設定し、当該レンタルキャラクタの対価支払い条件が満たされた場合には、設定された対価をプレーヤに要求する。例えば設定された対価に応じた差し引き値を、プレーヤ又はキャラクタ等のゲームパラメータ値から差し引く処理を行う。
この場合に、レンタルキャラクタとのゲームパラメータ値の差を求める対象キャラクタとしては、種々のものを想定できる。例えば、当該対象キャラクタとしては、プレーヤの所有キャラクタのうち最もレベル等のゲームパラメータ値が高いキャラクタや、プレーヤの使用回数が最も高いキャラクタや、或いはプレーヤが代表キャラクタとして指定したキャラクタなどを想定できる。或いはプレーヤの所有する複数のキャラクタのレベル等のゲームパラメータ値の平均値を求め、レンタルキャラクタのゲームパラメータ値と、求められた平均値との差に基づいて、レンタルキャラクタの対価を設定してもよい。
また本実施形態では、対価又は対価支払い条件が異なる複数の候補レンタルキャラクタの中から、プレーヤが選択したキャラクタを、レンタルキャラクタとしてプレーヤに貸し付ける処理を行う。
例えば図14に示すように、複数の候補レンタルキャラクタCR1〜CR5には、それぞれに対応する対価、対価支払い条件が設定されている。
例えば候補レンタルキャラクタCR1とCR2とで、その対価を異ならせる。例えば候補レンタルキャラクタCR1の方がCR2よりも、その対価が高くなるように設定する。或いは、候補レンタルキャラクタCR1とCR2とで、例えば対価支払い条件である図9(A)の期間TPを異ならせる。或いは、候補レンタルキャラクタCR1とCR2とで、例えば対価支払い条件である図9(B)のゲームパラメータについての所定条件を異ならせる。例えば、プレーヤ、キャラクタ又はチームのレベル等のゲームパラメータ値が所定の閾値を超えた場合に対価支払い条件が満たされたと判断する場合には、候補レンタルキャラクタCR1とCR2とで、当該閾値を異ならせる。
この場合に、例えばレベル等のゲームパラメータ値がより高い候補レンタルキャラクタほど、その対価をより高い値に設定する。例えば図11等において、レベル等のゲームパラメータ値がより高い候補レンタルキャラクタほど、より大きなゲームパラメータ値の差し引き値を、対価として設定する。或いは、候補レンタルキャラクタのレベル等のゲームパラメータ値に応じて、対価支払い条件を、より厳しい条件に設定したり、より緩い条件に設定する。例えば候補レンタルキャラクタのレベル等のゲームパラメータ値に応じて、図9(A)、図9(B)において、対価支払い条件における期間TPの長さや上記閾値の大きさを異ならせる。
また本実施形態では、複数の候補レンタルキャラクタの各候補レンタルキャラクタに対応づけて、各候補レンタルキャラクタのゲームパラメータの情報や、各候補レンタルキャラクタの貸し付けに必要な対価の情報を表示する処理を行う。
例えば図15(A)の画面では、候補レンタルキャラクタCR1のゲームパラメータの情報や貸し付けに必要な対価の情報が表示されている。また図15(B)の画面では、候補レンタルキャラクタCR2のゲームパラメータの情報や貸し付けに必要な対価の情報が表示されている。これらの情報は各プレーヤの端末装置の表示部に表示される。
図15(A)、図15(B)では、候補レンタルキャラクタCR1、CR2のゲームパラメータの情報として、レベル(Lv)、経験値(Exp)、パワー(Power)の情報が表示されている。
また図15(A)、図15(B)では、貸し付けに必要な対価の情報して、レンタル費用(対価)として支払時に差し引かれるレベル、経験値、パワーの差し引き値の情報が表示されている。例えば候補レンタルキャラクタCR1を借りた場合には、対価の支払時に、レベル=2、経験値=120、パワー=100の差し引き処理が行われることが、プレーヤに伝えられる。候補レンタルキャラクタCR2を借りた場合には、対価の支払時に、レベル=3、経験値=200、パワー=160の差し引き処理が行われることが、プレーヤに伝えられる。
このように各種情報を表示すれば、プレーヤは、図15(A)、図15(B)の画面を見ながら検討して、複数の候補レンタルキャラクタの中から、自身のゲーム戦略やゲームの進め方や好み等に合ったレンタルキャラクタを選択して、借りることが可能になる。例えば、序盤から効率良くゲームを進めたいプレーヤは、支払うべき対価は高いが、レベル等が高いレンタルキャラクタを選択する。一方、ゲーム進行の効率性よりも、対価が安いことを重視するプレーヤは、レベル等は低いが、対価が低いレンタルキャラクタを選択する。これにより、プレーヤにとって使い勝手が良いレンタルキャラクタの提供システムを実現できるようになる。
またプレーヤに貸し付けられるレンタルキャラクタは、システムが所有するシステム所有キャラクタであってもよいし、他プレーヤが所有する他プレーヤ所有キャラクタでもよい。
システム所有キャラクタであるレンタルキャラクタは、図4の通常のキャラクタと同様に、いずれのプレーヤも選択できるレンタルキャラクタとして予め用意されているキャラクタである。一方、他プレーヤ所有キャラクタであるレンタルキャラクタは、他プレーヤの所有キャラクタ(使用キャラクタ)を、レンタルキャラクタとしても使用できるようにしたものである。他プレーヤの所有キャラクタのうち、いずれのキャラクタをレンタルキャラクタとして使用可能にするかは、他プレーヤの選択によって決めてもよいし、システムにより自動的にも決めてもよい。例えば他プレーヤの端末装置に、他プレーヤの所有キャラクタの一覧を表示し、この一覧において他プレーヤが許可したキャラクタを、レンタルキャラクタとして登録する。或いは、他プレーヤの所有キャラクタの中から所定の抽出条件で自動的に抽出したキャラクタを、レンタルキャラクタとして登録してもよい。
他プレーヤの所有キャラクタがレンタルキャラクタとして登録されると、例えば図2のキャラクタ情報記憶部672において、当該キャラクタに対応づけられた使用許可フラグがオンになる。このように使用許可フラグがオンになったキャラクタは、図7のキャラクタ選択画面において、プレーヤが使用可能なレンタルキャラクタとして表示されるようになる。この場合に、他プレーヤのうち、プレーヤがフレンド登録しているフレンドプレーヤの所有レンタルキャラクタを、優先的に表示するようにしてもよい。例えばリスト表示の先頭などに、フレンドプレーヤの所有レンタルキャラクタを表示する。なお、このようにレンタルキャラクタとして登録された他プレーヤ所有キャラクタについては、当該他プレーヤは使用できないようにしてもよい。
そして例えば図16では、他プレーヤ所有キャラクタCT1〜CT5が、レンタルキャラクタの使用許可フラグがオンになっており、レンタルキャラクタとして使用可能になっている。そして、プレーヤが、これらの他プレーヤ所有キャラクタCT1〜CT5から所望のキャラクタを選択すると、選択された他プレーヤ所有キャラクタをレンタルキャラクタとしてプレーヤに貸し付ける処理が行われる。
そして、その後、図16に示すように、当該レンタルキャラクタについて対価支払い条件が成立したとする。この場合に、当該レンタルキャラクタがゲームにおいて取得したゲームパラメータ値を、他プレーヤの配分値として配分する処理を行う。
即ち、レンタルキャラクタのレンタル期間(例えば図9(A)のTP)におけるゲームにおいて、レンタルキャラクタのレベル、経験値等のゲームパラメータ値が上昇する。具体的には、当該レンタルキャラクタがメンバーとなったチームにより、敵と対戦し、勝利すると、当該レンタルキャラクタのレベル、経験値等のゲームパラメータ値が上昇する。この場合に、ゲームパラメータ値の上昇値(レベル、経験値の上昇値)の一部を、レンタルキャラクタを所有する他プレーヤに対して、その配分値として配分する。
例えばゲームを始めたばかりのプレーヤに比べて、既に多くのゲームプレイ時間を費やしている他プレーヤは、その所有キャラクタを十分に育成しており、レベル、経験値等のゲームパラメータ値が高くなっている。このように育成済みの他プレーヤ所有キャラクタを、プレーヤがレンタルキャラクタとして借りた場合には、その見返りとして、当該レンタルキャラクタが要因で増加したゲームパラメータ値の一部を、他プレーヤに配分するようにする。こうすることで、他プレーヤは、自身が育てたキャラクタを貸し出すことの見返りを受けることができるため、例えば自身の所有キャラクタをレンタルキャラクタとして積極的に登録するようになる。これにより、プレーヤに貸し出すことが可能なレンタルキャラクタの数やバラエティ度が増え、プレーヤにとって好適で使い易いレンタルキャラクタの提供システムを実現できる。
3.詳細な処理
次に本実施形態の詳細な処理例について図17〜図20のフローチャートを用いて説明する。
図17では、まず、候補レンタルキャラクタを表示する(ステップS1)。例えば図7に示すような候補レンタルキャラクタの選択画面をプレーヤの端末装置の表示部に表示する。この際、例えばプレーヤが所定操作を行った場合に、図15(A)、図15(B)に示すように候補レンタルキャラクタのレベル等のゲームパラメータの情報や、貸し付けに必要な対価の情報が表示される画面を表示する。プレーヤは、これらの画面を見ながら、どの候補レンタルキャラクタを選択するかを決定できる。
次にレンタルキャラクタの貸し付け要求があったか否かを判断する(ステップS2)。例えば図7の選択画面においてプレーヤが所望のレンタルキャラクタを選択すると、その貸し付け要求の情報が、プレーヤの端末装置からゲームシステムに送られ、ゲームシステムは、当該貸し付け要求があったことを判断できる。そして、貸し付け要求があった場合には、レンタルキャラクタの貸し付け処理を行う(ステップS3)。この際、図13で説明したように、レンタルキャラクタの対価として、プレーヤのキャラクタ(代表キャラクタ)とレンタルキャラクタとのレベル差等に応じた対価を設定する。そして、レンタルキャラクタをプレーヤの使用可能なキャラクタとして登録する(ステップS4)。例えば図2のキャラクタ情報記憶部672において、当該レンタルキャラクタがプレーヤによって使用可能になったことを示す使用可能フラグをオンにする。
図18、図19、図20は対価の支払いにおける処理の詳細を示すフローチャートである。
図18では、まず、対価の支払時期が来たか否かを判断する(ステップS11)。例えば図9(A)に示すように期間TPが経過して、対価の支払時期になり、対価の支払い条件が満たされたか否かを判断する。そして、対価の支払時期が来た場合には、プレーヤへの対価要求処理を行う(ステップS12)。
次に、プレーヤにより対価が支払われたか否かを判断する(ステップS13)。そして対価が支払われなかった場合には、プレーヤへのペナルティ処理を実行する(ステップS14)。例えばプレーヤ又はキャラクタ等のゲームパラメータ値(ポイント)等を大幅に減少させたり、プレーヤの所有するゲーム内通貨を大幅に減少させるなどのペナルティ処理を実行する。一方、対価が支払われた場合には、レンタルキャラクタをプレーヤの正式なキャラクタとして登録する(ステップS15)。例えばそれ以降は、当該レンタルキャラクタをプレーヤの正式な所有キャラクタとして扱うようにして、対価支払いの債務等も抹消する。
図19では、まず、プレーヤ、キャラクタ又はチームのレベル、経験値等が所定値に達したか否かを判断する(ステップS21)。即ち、プレーヤ、キャラクタ又はチームのゲームパラメータが所定条件を満たしたか否かを判断する。そして、プレーヤ、キャラクタ又はチームのレベル、経験値等が所定値に達した場合には、プレーヤへの対価要求処理を行う(ステップS22)。なお図19のステップS22、S23、S24、S25の処理は、図18のステップS12、S13、S14、S14の処理と同様であるため、説明を省略する。
図20では、まず、レンタルキャラクタのゲームパラメータ値(レベル、経験値等)や、プレーヤのキャラクタとレンタルキャラクタのゲームパラメータ値の差などに応じて、レンタルキャラクタの対価を設定する(ステップS31)。即ち図10(A)、図10(B)、図13等で説明した手法により対価を設定する。
次に、対価の支払い条件が成立したか否かを判断する(ステップS32)。そして成立した場合には、プレーヤの複数のキャラクタの各キャラクタの対価の負担割合を設定する(ステップS33)。この負担割合は、均等割合の負担割合であってもよいし、各キャラクタのゲームパラメータ値等に応じて異なる負担割合であってもよい。そして、各キャラクタのゲームパラメータ値から負担割合に応じたゲームパラメータ値の差し引き処理を実行し、差し引き処理により得られたゲームパラメータ値を、レンタルキャラクタの対価として要求する(ステップS34、S35)。即ち、図12(A)、図12(B)で説明したように、複数のキャラクタから差し引き処理されたゲームパラメータ値を、レンタルキャラクタの対価として要求する。
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語(キャラクタグループ、ゲームパラメータ等)と共に記載された用語(チーム・パーティ・デッキ、レベル・経験値・パワー等)は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また、ゲーム処理、キャラクタ処理、対価要求処理、表示処理等も本実施形態で説明したものに限定されず、これらと均等な手法も本発明の範囲に含まれる。