まず、本発明に係るコンビニエンスストア等の商業施設における商品の決済方式の概要について図1を用いて説明する。図1は、POSレジスタ300で行う決済処理に係る商品登録機能と、支払指示に係る機能と、貨幣及び商品券の補充及び回収に係る機能と、それぞれの機能を操作する主体と、関連する接続機器との関係を説明するための図である。
POSレジスタ300で行う決済処理に係る商品の登録は、店員によって実施される。具体的には、カードリーダ310で店員の有するIDカードの識別情報を読み取り、店員であることが認証されたならば、店員は、表示部302、操作部304及びバーコードリーダ308を使用して顧客が購入する商品の登録を行うことができる。この、商品の登録処理とは、商品の種類及び数量をバーコードリーダ308又は操作部304により入力することであり、入力された情報に基づいて顧客が購入する商品の代金額が算出される。
POSレジスタ300で行う決済処理に係る商品代金の支払いに係る指示は、顧客によって実施される。具体的には、現金で支払いを行う場合には、硬貨釣銭機100及び紙幣釣銭機200に貨幣を投入する。また、商品券で支払いを行う場合には、商品券入金機400に商品券を投入する。また、クレジットカードで決済する場合には、クレジットカードリーダ322にクレジットカードを読み込ませる。また、電子マネーで決済する場合には電子マネーが関連付けられたICカードをICカードリーダライタ323で読み込ませる。カスタマディスプレイ320には、店員によって登録された購入商品に係る情報と、購入商品に対する代金の情報と、硬貨釣銭機100、紙幣釣銭機200に投入された貨幣額、商品券入金機400に投入された商品券の合計額、クレジットカードリーダ322及びICカードリーダライタ323に対して行われた操作に対する内容が表示される。
顧客は、店員による商品の登録が終了していなくても、硬貨釣銭機100、紙幣釣銭機200、商品券入金機400及びクレジットカードリーダ322に対する操作が可能である。このことにより、顧客は、店員による商品の登録処理と並行して、紙幣の紙幣釣銭機200への投入、商品券の商品券入金機400への投入、又はクレジットカードリーダ322でクレジットカードを読み込ませることを行うことができる。
また、店員による商品の登録が終了して、カスタマディスプレイ320に表示される内容で決済処理を行う旨の操作が顧客により行われると、カスタマディスプレイ320に表示される内容に基づいて決済処理が実行される。釣銭が発生する場合には、硬貨釣銭機100及び紙幣釣銭機200から、顧客が直接受け取ることができるように釣銭が払い出される。また、レシートプリンタ321により決済処理の内容が記載されたレシートが発行される。
このように、店員は顧客が購入する商品の登録を行い、登録された商品に対応する貨幣及び商品券の硬貨釣銭機100、紙幣釣銭機200及び商品券入金機400への投入及び釣銭の受け取りは顧客が実施するので、店員は商品の決済処理において貨幣及び商品券に触れることはない。
また、硬貨釣銭機100及び紙幣釣銭機200は、営業開始前などに貨幣を釣銭準備金として収納しておく必要がある。また、閉店後などには、硬貨釣銭機100、紙幣釣銭機200及び商品券入金機400から売上金を回収することが一般的である。これらの貨幣の補充処理、貨幣及び商品券の回収処理は、警送会社に委託する場合がある。なお、これらの貨幣の補充処理、貨幣及び商品券の回収処理は、警送会社に委託しない場合であっても、例えば店長などの特別な権限を有する者だけが実施できるようにしてもよい。
警送会社の補充及び回収を行う担当者は、カードリーダ310でIDカードの識別情報を読み取らせて、補充及び回収を行う担当者であることが認証されたならば、表示部302及び操作部304を用いて硬貨釣銭機100及び紙幣釣銭機200に対する貨幣の補充及び回収、又は商品券入金機400からの商品券の回収を行うことができる。
このように、決済処理においては店員が商品の登録を行い、顧客が支払いに係る操作を行うようにして店員が紙幣及び商品券などの有価媒体に触れることがないようにした。また、硬貨釣銭機100及び紙幣釣銭機200に対する貨幣の補充及び回収又は商品券入金機400からの商品券の回収についてもレジを担当する一般の店員ではなく、警備会社若しくは店長などの特別な権限を有する者でないと実施できないようにし、店員が貨幣及び商品券などの有価媒体に触れることがないようにしたので、店舗において商品の決済を行う場合に、顧客とレジ担当者との間の貨幣の授受に起因するトラブルを効率良く低減することができる。
次に、実施例1に係るPOSレジスタ300に接続される機器の外観構成について図2を用いて説明する。図1の概要でも説明した通り、POSレジスタ300における決済処理では店員が商品の登録処理を行い、顧客が代金の支払いに係る操作を行うことから、レジカウンタを挟んで店員と顧客が対面する場合に、商品の登録処理に使用する装置は店員側に向けて設置され、代金の支払いに係る操作に使用する装置は顧客側に向けて設置される。
図2(a)に示すようにPOSレジスタ300は、決済対象の商品の一覧などを表示する表示部302と、POSレジスタ300に対する様々な入力操作を受け付ける操作部304と、商品などのバーコードを読み取るバーコードリーダ308と、POSレジスタ300を操作する担当者のカード等の情報を読み取るスリット状のカードリーダ310とを有する。図2(a)に示したPOSレジスタ300は、店員が操作するものであることから店員側に向けて設置される。
図2(b)は、POSレジスタ300に接続される機器が設置された場合の顧客側から見た斜視図である。図2(b)に示すように台座10の上面に、図面右から順に硬貨釣銭機100、紙幣釣銭機200及び商品券入金機400が載置されている。また、硬貨釣銭機100、紙幣釣銭機200及び商品券入金機400の上面は、略平面となるよう構成され、その平面上に決済処理の記録であるレシートを出力するレシートプリンタ321と、タッチ式のディスプレイであり顧客に対する情報の表示及び顧客の操作を受け付けるカスタマディスプレイ320と、電子マネー用のICカードに対して読み書きをするICカードリーダライタ323と、クレジットカードの磁気ストライプの情報をリードする挿入式のクレジットカードリーダ322とが、顧客が操作できるように載置される。また、これらの機器はPOSレジスタ300に接続され、POSレジスタ300の制御により動作する。
硬貨釣銭機100は、顧客から受け付けた硬貨を投入する硬貨受入部114を備え、前部に釣銭硬貨を払い出す硬貨払出部116が設けられている。硬貨受入部114は、受け入れた硬貨を1層1列状態で1枚ずつ機体内に取り込む。
また、紙幣釣銭機200は、前面には、紙幣受入口214aと、紙幣取出口216aとを備えている。また、売上金の回収時に使用する回収カセット207は筐体に対して着脱自在に取り付けられている。
また、商品券入金機400の前面には、商品券を投入するための投入口414aと、投入口414aから投入された商品券のうちリジェクトされた商品券等を投出する投出口418aを備えている。また、投出口418aの下側には、投入口414aから投入された商品券のうち取り扱い可能な商品券を収納する収納部422が配置されている。収納部422は、図に示すように鍵機構を備えており所定の鍵により解錠することにより当該収納部422を引き出すことができ、収納部422を引き出すことによって商品券入金機400に収納された商品券を回収することが可能となっている。また、商品券入金機400の前面上部には、商品券の計数結果や識別結果等に係る情報を表示するための表示部440が設けられている。表示部440は、図示しない識別部420により識別された商品券の枚数等を2桁の数字で示すカウンタ表示部442と、青色、黄色、赤色の各色のLEDランプ444とを有している。
次に、図2に示した硬貨釣銭機100、紙幣釣銭機200及び商品券入金機400の実施例1に係る機能的な内部構成を説明する。図3は、POSレジスタ300に接続される硬貨釣銭機100、紙幣釣銭機200及び商品券入金機400の実施例1に係る機能的な内部構成を示すブロック図である。
図3に示すように、硬貨釣銭機100は、通信部132、硬貨受入部114、入金搬送部103、硬貨識別部101、リジェクト硬貨分岐部104、硬貨収納部106、出金搬送部108、硬貨払出部116、記憶部134及び制御部130を備えている。通信部132は、通信回線を通してPOSレジスタ300、紙幣釣銭機200及び商品券入金機400とのデータ通信を行うためのインタフェース部である。
硬貨受入部114は、入金する硬貨の受付を行う。入金搬送部103は、硬貨受入部114で受け付けた硬貨を硬貨識別部101、リジェクト硬貨分岐部104を経由して硬貨収納部106への搬送を行う。硬貨識別部101は、入金搬送部103によって搬送されてきた硬貨の真偽及び正損の判定を行う。リジェクト硬貨分岐部104は、硬貨識別部101の真偽及び正損の識別結果に応じて、搬送されてきた硬貨を硬貨払出部116に続く出金搬送部108若しくは硬貨収納部106に続く入金搬送部103のいずれかに分岐させる。真貨であり且つ正貨と識別された場合には、リジェクト硬貨分岐部104は搬送されてきた硬貨を硬貨収納部106に続く入金搬送部103に振り分ける。また、偽貨若しくは損貨と識別された場合には、リジェクト硬貨分岐部104は搬送されてきた硬貨を硬貨払出部116に続く出金搬送部108に振り分ける。
硬貨収納部106は、硬貨の入金処理あるいは補充処理で真貨であり且つ正貨と識別された硬貨を金種別に収納する収納部である。また、硬貨の出金処理では、当該硬貨収納部106から硬貨を繰り出して払い出しを行う。出金搬送部108は、硬貨の出金処理において硬貨収納部106から繰り出された硬貨を硬貨払出部116に搬送する。また、出金搬送部108は、入金された硬貨が硬貨識別部101によって偽貨若しくは損貨と識別された場合に、リジェクト硬貨分岐部104から分岐により受け付けた偽貨若しくは損貨と識別された硬貨を硬貨払出部116に搬送する。硬貨払出部116は、釣銭として出金する硬貨若しくは硬貨識別部101によって偽貨若しくは損貨と識別された返却する硬貨(入金リジェクト硬貨)を払い出す口である。
記憶部134は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等の記憶デバイスであり、硬貨在高データ134a及び入出金履歴データ134bを有する。硬貨在高データ134aは、硬貨釣銭機100内で管理する硬貨の金種別の在高を示すデータである。入出金履歴データ134bは、硬貨釣銭機100で行われた硬貨の受け払いの履歴を記録したデータである。
制御部130は、硬貨釣銭機100の全体を制御する制御部であり、入出金処理部130a、補充処理部130b及び回収処理部130cを有する。実際には、これらの機能部に対応するプログラムを図示しないROMや不揮発性メモリに記憶しておき、これらのプログラムをCPU(Central Processing Unit)にロードして実行することにより、それぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
入出金処理部130aは、硬貨の入金処理及び出金処理全体を制御する処理部である。また、入出金処理部130aは、硬貨入出金が終了したならば、入出金履歴データ134bの更新を行うとともに、金種ごとの入出金の内容に応じて硬貨在高データ134aの更新を行う。
補充処理部130bは、硬貨受入部114で受け付けた硬貨の硬貨収納部106への補充処理の全体を制御する処理部である。補充処理部130bは、補充処理により硬貨収納部106に収納された硬貨の枚数に応じて硬貨在高データ134aの更新を行う。また、補充処理部130bは、補充処理に係る情報を入出金履歴データ134bに登録する。
回収処理部130cは、POSレジスタ300から回収の指示を受け付けた場合に、金種ごとに指定された枚数の硬貨(全回収の場合は、収納される全ての硬貨)を硬貨払出部116に搬送(回収)する。また、回収処理部130cは、回収された硬貨の枚数に応じて硬貨在高データ134aの更新を行う。
入出金処理部130a、補充処理部130b及び回収処理部130cは、それぞれの処理の結果として、硬貨在高データ134a及び入出金履歴データ134bの更新が行われた場合には、更新内容(各処理を実行した旨の情報を含む)をPOSレジスタ300に通知する。
図3に示すように、紙幣釣銭機200は、通信部232、紙幣受入部214、周回搬送部203a、接続搬送部203b、紙幣識別部201、紙幣収納部206、出金リジェクト部204、紙幣払出部216、回収カセット207、記憶部234及び制御部230を備えている。通信部232は、通信回線を通して硬貨釣銭機100とのデータ通信を行うためのインタフェース部である。
紙幣受入部214は、入金する紙幣の受け付けを行う。周回搬送部203aは、紙幣受入部214から繰り出した紙幣を紙幣収納部206に続く接続搬送部203bか、回収カセット207に続く接続搬送部203bか、紙幣払出部216に続く接続搬送部203bのいずれかに選択的に搬送する。また、周回搬送部203aは、紙幣収納部206から繰り出した紙幣を出金リジェクト部204に続く接続搬送部203bか、回収カセット207に続く接続搬送部203bか、紙幣払出部216に続く接続搬送部203bのいずれかに選択的に搬送する。接続搬送部203bは、周回搬送部203aと紙幣収納部206、回収カセット207、紙幣払出部216、出金リジェクト部204若しくは紙幣受入部214とを結ぶ紙幣の搬送処理部である。
紙幣識別部201は、周回搬送部203a上にあって、紙幣の真偽、正損及び金種の識別を行う。紙幣収納部206は、紙幣の入金処理で真券であり且つ正券と識別された紙幣を金種別に収納する収納部である。また、紙幣の出金処理では、当該紙幣収納部206から紙幣を繰り出して払い出しを行う。出金リジェクト部204は、紙幣の出金処理において紙幣収納部206から繰り出された紙幣のうち、紙幣識別部201で搬送異常(連鎖、斜行等)と識別された紙幣を収納するボックスである。紙幣払出部216は、紙幣の出金処理において紙幣収納部206から繰り出された紙幣のうち、紙幣識別部201で真券であり且つ正券と識別された紙幣を払い出す口である。また、紙幣払出部216は、紙幣の入金処理において紙幣識別部201で偽券若しくは損券と識別された紙幣を返却する口である。
回収カセット207は、紙幣収納部206に収納されている紙幣を回収する場合に使用される。また、回収カセット207は、紙幣収納部206に釣銭準備金を補充する場合にも使用される。
記憶部234は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等の記憶デバイスであり、紙幣在高データ234a及び入出金履歴データ234bを有する。紙幣在高データ234aは、紙幣釣銭機200内で管理する紙幣の金種別の在高を示すデータである。入出金履歴データ234bは、紙幣釣銭機200で行われた紙幣の受け払いの履歴を記録したデータである。
制御部230は、紙幣釣銭機200の全体を制御する制御部であり、入出金処理部230a、補充処理部230b及び回収処理部230cを有する。実際には、これらの機能部に対応するプログラムを図示しないROMや不揮発性メモリに記憶しておき、これらのプログラムをCPUにロードして実行することにより、それぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
入出金処理部230aは、紙幣の入金処理及び出金処理全体を制御する処理部である。また、入出金処理部230aは、紙幣入出金が終了したならば、入出金履歴データ234bの更新を行うとともに、金種ごとの入出金の内容に基づいて紙幣在高データ234aの更新を行う。
補充処理部230bは、紙幣受入部214で受け付けた紙幣の紙幣収納部206への補充処理の全体を制御する処理部である。また、補充処理部230bは、釣銭準備金が収納された回収カセット207が装着された状態において、補充の指示を受け付けた場合には、装着された回収カセット207から紙幣を繰り出して、繰り出した紙幣の識別を行った後に紙幣収納部206に搬送して収納する。補充処理部230bは、補充処理により紙幣収納部206に収納された紙幣の枚数に応じて紙幣在高データ234aの更新を行う。また、補充処理部230bは、補充処理に係る情報を入出金履歴データ234bに登録する。
回収処理部230cは、硬貨釣銭機100を経由してPOSレジスタ300から回収の指示を受け付けた場合に、金種ごとに指定された枚数の紙幣を紙幣収納部206から繰り出して回収カセット207に回収する。尚、全回収が指示された場合には、紙幣収納部206内に収納される全ての紙幣が回収される。また、回収処理部230cは、回収された紙幣の枚数に応じて紙幣在高データ234aの更新を行う。また、回収処理部230cは、回収処理に係る情報を入出金履歴データ234bに登録する。
入出金処理部230a、補充処理部230b及び回収処理部230cは、それぞれの処理の結果、紙幣在高データ234a及び入出金履歴データ234bの更新を行う場合には、硬貨釣銭機100を経由して更新内容をPOSレジスタ300に通知する。
図3に示すように、商品券入金機400は、通信部432、投入部414、搬送部416、投出部418、識別部420、収納部422、表示部440、記憶部434及び制御部430を備えている。通信部432は、通信線を通して硬貨釣銭機100とのデータ通信を行うためのインタフェース部である。
投入部414は、複数枚の商品券を受け付け、この受け付けられた商品券を筐体の内部に1枚ずつ繰り出す。搬送部416は、投入部414から繰り出された商品券を投出部418又は収納部422に搬送する。また、搬送部416には商品券の真偽及び種類の識別を行う識別部420が設けられており、搬送されてきた商品券の識別を行う。搬送部416は、識別部420の識別結果に基づいて、投出部418又は収納部422に選択的に搬送する。収納部422には、識別部420により真正で且つ取扱可能と識別された商品券が搬送され、投出部418には、識別部420により真正ではない又は真正であっても取扱不可と識別された商品券が搬送される。
商品券入金機400は、投入された商品券に対する処理モードとして入金処理モード及び確認処理モードを有している。入金処理モードの場合には、受け付けた商品券で決済する場合の処理モードであり、識別部420の識別処理の結果、投入された商品券が使用可能であると識別された商品券は収納部422に搬送され、投入された商品券が使用不可と識別された商品券は投出部418に搬送される。また、確認処理モードは、投入された商品券の使用の可否を確認するためのモードであって、商品券の使用の可否の判定の如何に係わらず、投入された商品券は投出口418aに搬送される。また、確認処理モードの場合の商品券の使用の可否の判定結果は、表示部440のLEDランプ444の点灯パターンによって出力される。
具体的には、投入部414に投入された商品券が全て、正常な商品券でありかつ取り扱い可能な商品券である場合には、LEDランプ444の青色のLEDが点灯する。一方、投入部414に投入された商品券において、正常な商品券ではあるが取り扱い不可の商品券が含まれている場合には、LEDランプ444の黄色のLEDが点灯する。また、投入部414に投入された商品券において正常な商品券ではないものが含まれている場合には、LEDランプ444の赤色のLEDが点灯する。本実施例では、商品券入金機400は、通常は入金処理モードで使用される。
記憶部434は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等の記憶デバイスであり、商品券在高データ434a及び受入履歴データ434bを有する。商品券在高データ434aは、収納部422に収納されている商品券の在高を示すデータである。受入履歴データ434bは、商品券入金機400で行われた商品券の受け付けた履歴を記録したデータである。
制御部430は、商品券入金機400の全体を制御する制御部であり、受入処理部430a及び回収処理部430bを有する。実際には、これらの機能部に対応するプログラムを図示しないROMや不揮発性メモリに記憶しておき、これらのプログラムをCPUにロードして実行することにより、それぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
受入処理部430aは、商品券の入金処理を制御する処理部である。また、受入処理部430aは、商品券の入金処理が終了したならば、受入履歴データ434bの更新を行うとともに、受け入れた商品券の内容に基づいて商品券在高データ434aの更新を行う。
回収処理部430bは、硬貨釣銭機100を経由してPOSレジスタ300から回収の指示を受け付けた場合に、商品券在高データ434aを初期化する。また、回収処理部430bは、回収処理に係る情報を受入履歴データ434bに登録する。
受入処理部430a及び回収処理部430bは、それぞれの処理の結果、商品券在高データ434a及び受入履歴データ434bの更新を行う場合には、硬貨釣銭機100を経由して更新内容をPOSレジスタ300に通知する。
次に、図2に示したPOSレジスタ300の実施例1に係る機能的な内部構成を説明する。図4は、POSレジスタ300の実施例1に係る機能的な内部構成を示すブロック図である。
図4に示すように、POSレジスタ300には、カスタマディスプレイ320、レシートプリンタ321、クレジットカードリーダ322及びICカードリーダライタ323が接続されている。また、POSレジスタ300は、表示部302、操作部304、バーコードリーダ308、POSレジスタ300を操作する担当者のカードの情報を読み取るカードリーダ310、通信部332、記憶部334及び制御部330を備えている。通信部332は、POSサーバ700、電子マネーサーバ500及び硬貨釣銭機100と通信線を介してデータ通信を行うためのインタフェース部である。また、紙幣釣銭機200及び商品券入金機400とも、硬貨釣銭機100を介してデータ通信可能に接続される。
記憶部334は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等の記憶デバイスであり、在高データ334a、取引履歴データ334b、商品データ334c及び顧客操作データ334dを有する。在高データ334aは、接続される硬貨釣銭機100、紙幣釣銭機200及び商品券入金機400から通知される硬貨在高データ134a、紙幣在高データ234a及び商品券在高データ434aを記憶したデータである。取引履歴データ334bは、POSレジスタ300で決済された顧客との取引の履歴のデータを含む。また、取引履歴データ334bは、釣銭の補充処理、回収処理及び装置のエラー発生の状況などの履歴の情報も含む。
商品データ334cは、顧客の決済処理中のワークデータであって、顧客の購入する商品の種類及び個数などのデータであり、店員の商品登録操作によって登録され、決済処理が終了すると、取引履歴データ334bにその内容を反映した後に初期化されるデータである。
顧客操作データ334dは、顧客の決済操作中のワークデータであって、顧客が硬貨釣銭機100、紙幣釣銭機200、商品券入金機400、クレジットカードリーダ322及びICカードリーダライタ323などの機器で操作した支払いに係る内容が記録されたデータである。また、顧客操作データ334dは、決済処理が終了すると初期化される。
制御部330は、POSレジスタ300の全体を制御する制御部であり、履歴情報管理部330a、補充回収処理部330b、商品決済処理部330c、顧客操作監視部330d及び電子マネーチャージ部330eを有する。実際には、これらの機能部に対応するプログラムを図示しないROMや不揮発性メモリに記憶しておき、これらのプログラムをCPUにロードして実行することにより、それぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
履歴情報管理部330aは、POSレジスタ300で処理される商品代金の決済処理だけではなく、釣銭機に対する釣銭準備金の補充処理、釣銭機からの貨幣の回収処理、釣銭機における精査処理及びエラー発生の状況などを取引履歴データ334bに記録するとともに、記録した内容をPOSサーバ700に送信する。また、履歴情報管理部330aは、POSサーバ700に取引履歴データ334bの更新内容を送信する場合に、在高データ334aが更新されている場合には、在高データ334aの更新内容も併せてPOSサーバ700に送信する。また、履歴情報管理部330aは、決済処理等の処理履歴を記録する際に、決済処理等の処理を実施した担当者を特定する識別情報を併せて記録する。また、貨幣や商品券の収納処理又は払出処理においてジャムなどのエラーが発生した場合にはエラーコードなどの情報を併せて記録することによって、発生したエラーを対処した担当者との対応付けを記録として残すことができる。
補充回収処理部330bは、補充処理の操作を受け付けて、釣銭として払い出される貨幣の補充処理を行う。具体的には、補充処理の操作を受付けたならば、硬貨釣銭機100に対してバラ硬貨の釣銭準備金の補充指示を行い、紙幣釣銭機200に対して紙幣の釣銭準備金の補充指示を行う。バラ硬貨の釣銭準備金の補充指示を受け付けた硬貨釣銭機100は、硬貨受入部114に投入されたバラ硬貨を真贋判定及び計数して対応する硬貨収納部106に収納し、収納した硬貨の金種別の枚数を硬貨在高データ134aに反映する。また、紙幣の釣銭準備金の補充は、紙幣受入部214を使用した補充と、回収カセット207を使用した補充とがあり、紙幣受入部214を使用した紙幣の釣銭準備金の補充の指示を受け付けた場合には、紙幣釣銭機200は、紙幣受入部214に挿入された紙幣の真贋判定及び計数を行って対応する紙幣収納部206に収納し、収納した紙幣の金種別の枚数を紙幣在高データ234aに反映する。また、回収カセット207を使用した紙幣の釣銭準備金の補充の指示を受け付けた場合には、紙幣釣銭機200は、回収カセット207から繰り出した紙幣の真贋判定及び計数を行って対応する紙幣収納部206に収納し、収納した紙幣の金種別の枚数を紙幣在高データ234aに反映する。
補充回収処理部330bは、回収に係る指示操作を受け付けて、受け付けた内容に応じた貨幣の回収処理を硬貨釣銭機100、紙幣釣銭機200及び商品券入金機400に対して指示を行う。回収に係る指示は、硬貨釣銭機100、紙幣釣銭機200及び商品券入金機400に収納されている全ての貨幣及び商品券を回収する全回収の指示と、金種別の数量を指定して回収する数量指定回収の指示と、機内に残す貨幣の金額や金種別の枚数を指定して余剰分を回収する残置回収の指示がある。ただし、商品券入金機400からの回収は全回収を基本とする。なお、補充回収処理部330bによる補充及び回収処理は、カードリーダ310で読み込まれたカードが補充及び回収処理を行う権限を有する場合に限り実施することができる。
商品決済処理部330cは、バーコードリーダ308及び操作部304により決済対象の商品の種類及び数量の入力を受け付けて、受け付けた内容に基づいて商品データ334cを生成する。また、カスタマディスプレイ320により決済内容の確認を示す操作を受け付けて、商品データ334c及び顧客操作データ334dに基づいて決済処理を行う。具体的には、商品データ334cから算出される商品代金と、顧客操作データ334dに登録された内容とに基づいて釣銭の払い出しの要否を判定し、釣銭の払い出しが必要な場合には、硬貨釣銭機100及び紙幣釣銭機200から釣銭の払い出しを行う。また、商品決済処理部330cは、商品データ334c及び顧客操作データ334dに基づいて行われた決済処理の履歴を取引履歴データ334bに登録する。また、商品決済処理部330cは、決済処理の履歴であるレシートをレシートプリンタ321より出力して、商品データ334c及び顧客操作データ334dを初期化する。
顧客操作監視部330dは、顧客が硬貨釣銭機100、紙幣釣銭機200、商品券入金機400、クレジットカードリーダ322及びICカードリーダライタ323などの機器で操作した内容を受け付けて顧客操作データ334dに登録する。
電子マネーチャージ部330eは、カスタマディスプレイ320から電子マネーのチャージを行う旨の操作を受け付けた場合に電子マネーのチャージ処理を実行する。
なお、決済処理中に、硬貨釣銭機100、紙幣釣銭機200及び商品券入金機400におけるジャムなどの障害が発生した場合には、履歴情報管理部330aにより、実施した処理に対応付けて発生したエラーのエラーコードや、そのときの決済処理を担当していた店員の識別情報を記録するものとしたが、本発明はこれに限定するものではない。例えば、店員にエラーに対する対処を行わせないものとして、特別な権限を有する者(例えば、店長又は警送会社担当者)でないと、装置を開けてジャムになった貨幣や商品券を取り出せないように制御するようにしてもよい。
次に、図3に示した硬貨釣銭機100、紙幣釣銭機200及び商品券入金機400の実施例1に係るデータ構成について図5を用いて説明する。
硬貨在高データ134aは、硬貨釣銭機100の硬貨金種別の機内在高と、金種別の硬貨収納部106に収納することができなかったあふれ硬貨の枚数と、当該硬貨釣銭機100が精査待ちになっているか否かの情報と、エラー発生中である場合には発生中のエラーコードとを含む。精査待ちの情報は、コード化されたデータであって、「0」は精査待ちではないことを示し、「1」は精査待ちであることを示す。図5の硬貨在高データ134aの例は、500円貨が「10」枚で、100円貨が「20」枚で、50円貨が「20」枚で、10円貨が「110」枚で、5円貨が「50」枚で、1円貨が「40」枚で、あふれ貨が「0」枚で、精査待ちは「0」であり精査待ちではなく、エラーコードの情報がなくエラー発生中ではないことを示すレコードが含まれていることを表している。
入出金履歴データ134bは、処理が行われた日時に関連付けられた処理区分、受け付けた金種別の硬貨の枚数である金種別受付枚数と、払い出した金種別の硬貨の枚数である金種別払出枚数と、当該処理でエラーが発生した場合のエラーコードとをレコードの保有項目とするデータである。処理区分はコード化された情報であって行われた処理内容を示す情報であり、「1」は代金決済で、「2」は両替で、「3」は補充で、「5」は全回収以外の部分回収で、「6」は装置内の貨幣の数量を検査する精査で、「7」は全回収で、「8」はエラー発生であることを示している。
図5の入出金履歴データ134bの例は、日時が「2014/4/10 18:30」に処理区分「1」の示す代金決済処理が行われ、硬貨は受け付けていなくて、100円貨を「2」枚を払い出し、この処理においてエラーの発生はなかったことを示すレコードが含まれていることを示している。
紙幣在高データ234aは、紙幣釣銭機200の紙幣金種別の機内在高と、紙幣収納部206から正しく繰り出すことができなかったリジェクト件数と、金種別の紙幣収納部206に収納することができなかったあふれ紙幣の枚数と、紙幣釣銭機200が精査待ちになっているか否かの情報と、エラー発生中である場合には発生中のエラーコードとを含む。である。図5の紙幣在高データ234aの例は、万円券が「30」枚で、五千円券が「20」枚で、千円券が「120」枚で、リジェクト件数が「5」件で、あふれ券数が「0」枚で、精査待ちは「0」であり精査待ちではなく、エラーコードの情報がなくエラー発生中ではないことを示している。
入出金履歴データ234bは、処理が行われた日時に関連付けられた処理区分、受け付けた紙幣の金種別の枚数である金種別受付枚数と、払い出した紙幣の金種別の枚数である金種別払出枚数をレコードの保有項目とするデータである。処理区分はコード化されたデータであってコードの意味は先に説明した入出金履歴データ134bの処理区分と同じである。図5の入出金履歴データ234bの例は、日時が「2014/4/10 18:30」に処理区分「1」の示す代金決済処理が行われ、万円券「1」枚を受け付けて、五千円券「1」枚を払い出して、エラーコードの情報がなくエラー発生中ではないことを示すレコードが含まれていることを表している。
商品券在高データ434aは、収納部422に収納されている商品券の種類ごとの商品券の額面の金額と、枚数とをレコード項目とするデータである。図5の商品券在高データ434aの例は、種類が「01012」の商品券は、額面金額が「1000」円」で、「40」枚あり、種類が「01013」の商品券は、額面金額が「5000」円」で、「10」枚あることを示している。
受入履歴データ434bは、商品券を受け付けた日時に関連付けられた処理区分、受け付けた商品券の種類別の枚数である種類別受付枚数と、払い出した商品券の種類別の枚数である種類別払出枚数をレコードの保有項目とするデータである。ただし、商品券について顧客に払い出すことはないので、種類別払出枚数に値が入るのは回収処理の場合のみである。図5の受入履歴データ434bの例は、日時が「2014/4/10 18:40」に処理区分「1」の示す代金決済処理が行われ、額面が「1000」円の種類が「01012」の商品券を2枚受け付けたことを示すレコードが含まれていることを表している。
次に、図4に示したPOSレジスタ300の実施例1に係るデータ構成について図6を用いて説明する。
在高データ334aは、硬貨釣銭機100、紙幣釣銭機200及び商品券入金機400から通知された硬貨在高データ134a、紙幣在高データ234a及び商品券在高データ434aを記憶したデータであって、紙幣在高データ234aに対応する紙幣の金種別の在高の情報と、硬貨釣銭機100に対応するバラの硬貨の在高の情報と、商品券入金機400に対応する商品券の在高の情報とを含んでいる。
図6の在高データ334aの例は、紙幣釣銭機200の在高は万円券が「30」枚で、五千円券が「20」枚で、千円券が「120」枚で、リジェクト件数が「5」件で、あふれ券数が「0」枚であり、精査待ちは「0」であり精査待ちではなく、エラーコードの情報がなくエラー発生中ではなく、硬貨釣銭機100の在高は500円貨が「10」枚で、100円貨が「20」枚で、50円貨が「20」枚で、10円貨が「110」枚で、5円貨が「50」枚で、1円貨が「40」枚で、あふれ貨が「1」枚であり、精査待ちは「0」であり精査待ちではなく、エラーコードの情報がなくエラー発生中ではなく、商品券入金機400の在高は種類が「01012」の商品券が、額面が「1000」円で、「2」枚であることを示している。
取引履歴データ334bは、処理が行われた日時と、レジ番号と、処理区分と、当該処理を担当した担当者の識別情報と、当該処理で発行されたレシートを識別するレシート番号と、当該処理の取引額と、取引額のうちのクレジットカードによる決済額と、取引額のうちの商品券による決済額と、取引額のうちの電子マネーによる決済額と、受け付けた金種別の貨幣の枚数と、払い出した金種別の貨幣の枚数と、硬貨釣銭機100、紙幣釣銭機200及び商品券入金機400のエラーコードと、処理区分が「1」の代金決済の場合の購入した商品に係る情報などをレコードの保有項目とするデータである。処理区分はコード化されたデータであってコードの意味は先に説明した入出金履歴データ134bの処理区分と同じである。また、処理区分が「3」の補充の場合には、レシート番号には、補充処理で読み取る釣銭準備金払出レシートのレシート番号が記録される。
図6の取引履歴データ334bの例は、日時が「2014/4/10 18:30」に、レジ番号が「101」のレジにおいて、処理区分「1」の示す代金決済処理が行われ、当該処理の担当者の識別情報が「10005」で、レシート番号が「0295」のレシートが発行され、取引額が「4,800」円で、クレジット決済額、商品券決済額及び電子マネー決済額はともに「0」円で、万円券「1」枚を受け付けて、五千円券「1」枚と、100円貨「2」枚を払い出したことを示すレコードが含まれていることを表している。
商品データ334cは、商品コードと、商品コードに対応する商品名と、単価と、購入する個数と、金額とをレコード項目とするデータである。図6の商品データ334cの例は、商品コードが「010123」の商品の商品名が「牛乳」で、単価が「180」円で、個数「1」個を購入し、対応する金額が「180」円であることを示すレコードが含まれていることを示している。
顧客操作データ334dは、顧客が操作した内容が記録されたデータであって、レジ袋の要否、年齢確認、決済方法、クレジットカードリーダ322でリードしたクレジットカードのカード番号、電子マネーのチャージが行われた場合のチャージ金額、貨幣の金種別の預かり枚数及び商品券の種類別の額面及び枚数の情報などを含む。決済方式は、コード化されたデータであって、「0」は現金及び商品券による決済で、「1」はクレジットカードによる決済で、「2」は電子マネーによる決済であることを示す。
図6の顧客操作データ334dの例は、レジ袋の要否が「必要」で、年齢確認として「20歳以上」であることが確認され、決済方式は「0」で現金及び商品券による決済で、クレジットカードリーダ322でクレジットカードのリードが行われておらず、電子マネーのチャージも行われておらず、千円券「1」枚と、種類が「01012」の額面が「1000」円の商品券「1」枚とを預かっていることを示している。
次に、図4に示したPOSレジスタ300に接続されるカスタマディスプレイ320に表示される実施例1に係る決済処理時の顧客確認画面の画面表示内容について図7を用いて説明する。
画面の左上には、現金又は商品券で決済する場合には硬貨釣銭機100、紙幣釣銭機200又は商品券入金機400に現金又は商品券を投入する旨のメッセージが表示される。また、そのメッセージの下には、クレジットカード又は電子マネーで決済する場合にはそれぞれ「カード」ボタン若しくは「電子マネー」ボタンを選択する旨のメッセージも表示される。「カード」ボタンが選択されると、クレジットカードリーダ322によるクレジットカードの読み取りが可能な状態となる。また、「電子マネー」ボタンが選択されると、ICカードリーダライタ323による電子マネーカードの読み取りが可能な状態となる。
また、「カード」ボタン及び「電子マネー」ボタンの下には、レジ袋の要否を指定するための「必要」ボタンと「不要」ボタンとが配置され、図7の画面の例は、レジ袋が「必要」である旨の操作を受け付け済みであることを示している。また、レジ袋要否に係る操作内容の表示の下には年齢確認を操作するための「20歳未満」ボタンと「20歳以上」ボタンが配置され、図7の画面の例は、「20歳以上」である旨の操作を受け付け済みであることを示している。
また、年齢確認に係る操作内容の表示の下には、その他メニューとして、店員が商品登録を行っている最中に顧客が行うことができる処理メニューが表示される。図7の例では、「電子マネーチャージ」ボタンが配置されている。当該「電子マネーチャージ」ボタンが操作されると、電子マネーチャージ用の画面が展開され、電子マネーのチャージ処理を行うことができる。また、画面左下には顧客に対するメッセージ領域が配置され、図7に示す例では店員がまだ購入する商品の登録中である旨のメッセージが表示されている。
また、画面の右半分には、店員によって登録済みの商品の一覧の情報と、顧客によって硬貨釣銭機100、紙幣釣銭機200及び商品券入金機400に投入済みの貨幣及び商品券の預かり金額の情報と、その時点における釣銭額とが表示される。商品の一覧には商品ごとの商品名、単価、個数及び金額の情報と、消費税と、消費税込みの商品代金合計金額とが表示される。また預かり金額には投入された貨幣及び商品券の明細と、預かり合計金額とが表示される。また、釣銭額には、預かり合計金額から消費税込みの商品代金合計金額を差し引いた額が表示される。図7に示す例では、消費税込みの商品代金合計金額が「2,565」円であるのに対して、預かり合計金額が「2,000」円であることから、釣銭額は「−565」円と表示されている。
また、画面の右下には、画面に表示されている内容で決済処理を行うことを指示するための「確認」ボタンが配置されている。ただし、図7に示すように商品の登録処理中である場合や、釣銭額がマイナスで預かり金額が不足している場合には、当該「確認」ボタンの押下はできないように制御される。
次に、図4に示したPOSレジスタ300に接続される表示部302に表示される実施例1に係る決済処理時の商品登録画面の画面表示内容について図8を用いて説明する。
図8に示すように、店員が見ることができる表示部302には、商品登録に関連する内容のみが表示される。画面の左側には、図7で示したカスタマディスプレイ320にも表示される登録済みの商品の一覧の情報が表示される。また、画面の右側にはカスタマディスプレイ320で顧客が操作した商品登録に係る操作履歴が表示される。図8に示す例では、レジ袋が必要であること及び年齢確認で20歳以上であることを示す操作がされたことを表している。また、レジ袋が必要という顧客操作に連動して商品の一覧に単価5円のレジ袋が1枚が追加されている。
また、画面右下にはメッセージ領域があり、図8に示した例ではまだ商品の登録処理中である旨のメッセージが表示されている。商品の登録が終了して、操作部304により商品登録終了の旨の操作が行われると、このメッセージ領域には商品登録が終了した旨のメッセージが表示される。この、操作部304による商品登録終了の旨の操作が行われないと、図7に示したカスタマディスプレイ320における決済処理実施の指示を意味する「確認」ボタンの操作は受け付けられない。
実施例1では、店員は商品の登録、顧客は支払いに関する操作を行うよう分担するようにしたので、図8に示したように、店員が見ることのできる表示部302には、顧客の投入した紙幣や商品券に係る情報や、クレジットカードや電子マネーなどの決済方法にかかる情報は表示されない。
次に、図2に示したPOSレジスタ300における実施例1に係る決済処理の処理手順について図9に示すフローチャートを用いて説明する。
まず、最初に商品決済処理部330cは、商品データ334c及び顧客操作データ334dを初期化して(ステップS101)、図8に示したような商品登録画面を表示部302に表示して、操作部304及びバーコードリーダ308による商品登録操作を受け付ける(ステップS102)。顧客操作監視部330dは、図7に示したような顧客確認画面をカスタマディスプレイ320に表示するとともに、硬貨釣銭機100、紙幣釣銭機200、商品券入金機400、クレジットカードリーダ322、ICカードリーダライタ323及びカスタマディスプレイ320に表示されるボタン等に対する操作を受け付ける(ステップ103)。
操作部304及びバーコードリーダ308による商品登録操作を受け付けた場合(ステップS104;Yes)には、商品決済処理部330cは、受け付けた商品登録操作に対応する情報を商品データ334cに登録追加する(ステップS105)。また、ステップS105で登録した商品が年齢確認を行う必要がある商品であり、まだ年齢確認操作用のボタンがカスタマディスプレイ320に表示されていない場合(ステップS106;Yes)には、顧客操作監視部330dは、カスタマディスプレイ320に年齢確認操作用のボタンを表示する(ステップS107)。ステップS105で登録した商品が年齢確認を行う必要がある商品ではないか、年齢確認を行う必要がある商品であっても既に年齢確認操作用のボタンをカスタマディスプレイ320に表示している場合(ステップS106;No)には、ステップS107の処理をスキップする。また、商品決済処理部330cは、ステップS105で登録した商品に関する情報を表示部302及びカスタマディスプレイ320の商品一覧に表示して(ステップS108)、ステップS104に戻る。
また、操作部304により商品登録処理が終了した旨の入力を受け付けた場合(ステップS104;No、ステップS109;Yes)には、商品決済処理部330cは、表示部302に表示される商品登録画面の右下のメッセージ領域及びカスタマディスプレイ320の左下の領域に商品の登録処理が終了した旨の表示を行って(ステップS110)、ステップS104に戻る。
また、カスタマディスプレイ320により決済処理の実施の指示である「確認」ボタンの操作を受け付けて(ステップS109;No、ステップS111;Yes)、顧客から預かった金額に不足が無く(ステップS112;No)、レジ袋の要否や年齢確認等の顧客に確認する必要のある項目で未確認の項目が無く(ステップS113;No)、電子マネー又はクレジットカードによる決済の指定が行われている場合(ステップS114;Yes)には、電子マネー若しくはクレジットカードによる決済処理を実施する(ステップS115)。電子マネー又はクレジットカードによる決済の指定が行われていない場合(ステップS114;No)には、ステップS115の処理をスキップしてステップS116に移行する。
商品決済処理部330cは、商品データ334c及び顧客操作データ334dに基づいて決済の履歴を取引履歴データ334bに登録し(ステップS116)、釣銭の払い出しが必要な場合には硬貨釣銭機100及び紙幣釣銭機200から釣銭の払い出しを行い(ステップS117)、ステップS116で取引履歴データ334bに登録した決済の履歴に対応するレシートをレシートプリンタ321で発行して(ステップS118)、処理を終了する。
カスタマディスプレイ320により決済処理の実施の指示である「確認」ボタン以外の操作を受け付けた場合(ステップS111;No)には、その操作に対応する処理を実施して(ステップS119)、ステップS104に戻る。ステップS119の詳細な処理内容については後述する。
また、顧客から預かった金額に不足が有る場合(ステップS112;Yes)には、商品決済処理部330cは、カスタマディスプレイ320に預かり金額に不足が有る旨のエラーメッセージを表示して(ステップS120)、ステップS104に戻る。また、レジ袋の要否や年齢確認等の顧客に確認する必要のある項目で未確認の項目が有る場合(ステップS113;Yes)には、商品決済処理部330cは、カスタマディスプレイ320にレジ袋の要否や年齢確認等の未確認の項目が有る旨のエラーメッセージを表示して(ステップS121)、ステップS104に戻る。
次に、図9に示したPOSレジスタ300に接続されるカスタマディスプレイ320に顧客確認画面が表示されている状態において確認操作以外の操作に対する処理(ステップS119)の処理手順について図10に示すフローチャートを用いて説明する。
硬貨釣銭機100への硬貨の投入、紙幣釣銭機200への紙幣の投入又は商品券入金機400への商品券の投入を受け付けた場合(ステップS201;Yes)には、顧客操作監視部330dは、硬貨釣銭機100で受け付けた硬貨、紙幣釣銭機200で受け付けた紙幣又は商品券入金機400で受け付けた商品券の情報に基づいて顧客操作データ334dの更新を行う(ステップS202)とともに、在高データ334aを更新し(ステップS203)、カスタマディスプレイ320に表示される顧客確認画面の預かり金額の表示の更新を行って(ステップS204)、処理を終了する。
カスタマディスプレイ320に表示される顧客確認画面においてクレジットカードによる決済を行うことの指定である「カード」ボタンの操作を受け付けたならば(ステップS201;No、ステップS205;Yes)、顧客操作監視部330dは、決済方式としてクレジットカードによる決済が選択されたことを顧客操作データ334dに登録する(ステップS206)。また、顧客操作監視部330dは、カスタマディスプレイ320にクレジットカードリーダ322にクレジットカードを挿入する旨のメッセージを表示して(ステップS207)、カスタマディスプレイ320に表示される画面にクレジットカードによる決済が選択された旨の表示を行って(ステップS208)、処理を終了する。
カスタマディスプレイ320に表示される顧客確認画面において電子マネーによる決済を行うことの指定である「電子マネー」ボタンの操作を受け付けたならば(ステップS205;No、ステップS209;Yes)、顧客操作監視部330dは、決済方式として電子マネーによる決済が選択されたことを顧客操作データ334dに登録して(ステップS210)、カスタマディスプレイ320に表示される画面に電子マネーによる決済が選択された旨の表示を行って(ステップS211)、処理を終了する。
クレジットカードリーダ322にクレジットカードが挿入されてカード内容のリードが行われたならば(ステップS209;No、ステップS212;Yes)、顧客操作監視部330dは、顧客操作データ334dにクレジットカードから読み取ったクレジットカード番号を登録して(ステップS213)、処理を終了する。
また、クレジットカード内容のリードが行われたのでない場合(ステップS212;No)には、支払に係る指定以外の操作を受け付けた場合の処理を実施して(ステップS214)、処理を終了する。ステップS214の詳細な処理内容については図11で説明する。
次に、図10に示したPOSレジスタ300に接続されるカスタマディスプレイ320に表示される顧客確認画面において支払指定以外の操作を受け付けた場合の処理手順について図11に示すフローチャートを用いて説明する。
カスタマディスプレイ320に表示される顧客確認画面においてレジ袋要否に係る操作を受け付けた場合(ステップS301;Yes)には、顧客操作監視部330dは、顧客操作データ334dにレジ袋要否に係る操作内容を登録し(ステップS302)、レジ袋が必要である旨の操作がされた場合にはレジ袋を商品データ334cに登録して(ステップS303)、表示部302及びカスタマディスプレイ320に表示される商品の一覧にレジ袋を追加して(ステップS304)、処理を終了する。
また、カスタマディスプレイ320に表示される顧客確認画面において年齢確認に係る操作を受け付けた場合(ステップS301;No、ステップS305;Yes)には、顧客操作監視部330dは、顧客操作データ334dに受け付けた年齢確認に係る操作内容を登録し(ステップS306)、受け付けた年齢確認に係る操作内容をカスタマディスプレイ320に表示して(ステップS307)、処理を終了する。
また、カスタマディスプレイ320に表示される顧客確認画面において電子マネーのチャージボタンの操作を受け付けた場合(ステップS305;No、ステップS308;Yes)には、電子マネーチャージ部330eは、電子マネーのチャージ処理を実施する(ステップS309)。具体的には、貨幣の投入及び電子マネーが関連付けられたICカードの読み取りを行って、投入金額あるいは指定された金額を読み取ったICカードの電子マネーに加算する。また、顧客操作監視部330dは、顧客操作データ334dに電子マネーチャージ金額を登録して(ステップS310)、処理を終了する。また、カスタマディスプレイ320に表示される顧客確認画面において電子マネーのチャージボタンの操作も受け付けていない場合(ステップS308;No)には、処理を終了する。
上述してきたように、実施例1では、決済処理においては店員が商品の登録を行い、顧客が支払いに係る操作を行うようにして店員が紙幣及び商品券などの有価媒体に触れることがないようにした。また、硬貨釣銭機100及び紙幣釣銭機200に対する貨幣の補充及び回収又は商品券入金機400からの商品券の回収についても店員ではなく、警備会社若しくは店長などの特別な権限を有する者でないと実施できないよう構成したので、店舗において商品の決済を行う場合に、顧客とレジ担当者との間の貨幣の授受に起因するトラブルを効率良く低減することができる。
実施例1では、商品の登録処理を店員が行って、貨幣の硬貨釣銭機100及び紙幣釣銭機200への投入や商品券の商品券入金機400などの支払いに係る操作を顧客が行うというように、決済に係る操作を店員と顧客で分担して、店員が貨幣や商品券に触れずに決済処理を行う方式について説明してきた。しかしながら、商品の合計代金が算出された時点で手持ちの貨幣が不足することが判明して一部の商品の登録を削除するというような対応を行わなければならなくなる場合がある。また、年配の顧客などの場合には操作の仕方が分からず決済処理に時間がかかってしまうことが想定される。そこで、実施例2では、一旦店員が行った商品登録の内容の変更方式及び店員による顧客の操作支援方式について説明する。
まず、POSレジスタ300において実施例2に係る登録済みの商品の変更処理時にカスタマディスプレイ320に表示される画面表示内容について図12を用いて説明する。図12は、図7に示した顧客確認画面などに設けられる登録済みの商品の変更を指示するボタン等の操作により表示される商品登録変更画面の例である。
図12に示すように、商品登録変更画面の左側には商品一覧と、預かり合計金額と、釣銭額とが表示される。また、商品一覧には1行1商品が表示され、各商品に対する行の右側には、各商品の削除を指示するための「削除」ボタン及び購入個数を変更するための「個数変更」ボタンが配置される。「削除」ボタンが操作されると、操作された「削除」ボタンに対応する商品の登録が削除され、消費税額、税込商品代金合計金額及び釣銭額が再計算されて画面に反映されることになる。また、「個数変更」ボタンが操作されると、図示しない個数指定用のウィンドウが表示されて、変更後の個数の入力を受け付ける。個数指定用のウィンドウにおいて個数の変更操作が行われると、受け付けた操作に基づいて対応する商品の金額、消費税額、税込商品代金合計金額及び釣銭額が再計算されて画面に反映されることになる。
また、画面右下には、商品を追加するための「商品追加」ボタンと、商品登録変更の終了を指定する「変更終了」ボタンが配置される。「商品追加」ボタンが操作されると、バーコードリーダ308などを用いて追加商品の指定が可能となる。バーコードリーダ308で追加商品のバーコードが読み取られると、読み取った商品に係る情報が商品一覧に追加され、消費税額、税込商品代金合計金額及び釣銭額が再計算されて画面に反映される。また、「変更終了」ボタンが操作されると、図7に示したような顧客確認画面に戻る。
次に、POSレジスタ1300において実施例2に係る顧客の操作支援処理時に表示部302に表示される画面表示内容について図13を用いて説明する。図13は、図8に示した商品登録画面などに設けられる顧客操作支援を指示するボタンの操作等により表示部302に表示される顧客操作支援画面の例である。
図13に示すように、顧客操作支援画面には、カスタマディスプレイ320に表示される画面がリアルタイムで表示される。ただし、カスタマディスプレイ320に表示される画面の操作を表示部302上でできるわけではない。しかしながら、店員は、顧客が見ているカスタマディスプレイ320の表示内容を表示部302で見ることができるので、顧客の操作状況を把握することができ適切な操作支援を行うことができる。
また、画面の下部には、顧客の操作支援コンテンツをカスタマディスプレイ320に出力するためのファンクションボタンが配置されている。これらのファンクションボタンは、操作部304のキーと対応付けられたものであり、操作部304のキーの操作により指示することができる。
「紙幣」ボタンに対する操作が行われると、紙幣釣銭機200への紙幣の投入方法に係る動画がカスタマディスプレイ320に出力される。また、「硬貨」ボタンに対する操作が行われると、硬貨釣銭機100への硬貨の投入方法に係る動画がカスタマディスプレイ320に出力される。また、「商品券」ボタンに対する操作が行われると、商品券入金機400への商品券の投入方法に係る動画がカスタマディスプレイ320に出力される。
また、「電子マネー」ボタンに対する操作が行われると、電子マネーカードのICカードリーダライタ323に対する操作方法に係る動画がカスタマディスプレイ320に出力される。また、「クレジット」ボタンに対する操作が行われると、クレジットカードのクレジットカードリーダ322に対する操作方法に係る動画がカスタマディスプレイ320に出力される。
また、「支援終了」ボタンに対する操作が行われると、当該顧客操作支援画面の表示を終了して図8に示したような商品登録画面に戻る。
次に、POSレジスタ1300の実施例2に係る機能的な内部構成を説明する。図14は、POSレジスタ1300の実施例2に係る機能的な内部構成を示すブロック図である。図14に示すPOSレジスタ1300のブロック図は、実施例1のPOSレジスタ300と同じ構成要素については、実施例1のPOSレジスタ300の構成要素と同じ符号を付与し、同じ符号を付与した構成要素についての説明は省略する。
POSレジスタ1300は、実施例1のPOSレジスタ300と比較すると制御部330に商品登録変更処理部1330f及び顧客サポート処理部1330gが追加になっている。
商品登録変更処理部1330fは、図12に示したような商品登録変更画面をカスタマディスプレイ320に表示して、該商品登録変更画面で行われる顧客の操作に基づいて商品データ334cの更新を行う。
また、顧客サポート処理部1330gは、図13に示したような顧客操作支援画面を表示部302に表示するとともに、該顧客操作支援画面が表示されている状態において画面下部に表示されるファンクションボタンに対応する各種操作を受け付けたならば、対応する操作方法の動画をカスタマディスプレイ320に出力する。
次に、POSレジスタ1300における実施例2に係る顧客による登録済みの商品の変更処理の処理手順について図15に示すフローチャートを用いて説明する。
カスタマディスプレイ320により、登録済みの商品の変更を行う旨の操作を受け付けたならば(ステップS401;Yes)、商品登録変更処理部1330fは、図12に示したような商品登録変更画面をカスタマディスプレイ320に表示して、顧客の商品登録内容に係る変更操作を受け付ける(ステップS402)。商品登録変更画面において「削除」ボタンによる商品一覧にある商品の削除の操作を受け付けたならば(ステップS403;Yes)、商品登録変更処理部1330fは、削除が指定された商品に係る情報を商品データ334cから削除(ステップS404)するとともに、商品データ334cの更新内容に基づいてカスタマディスプレイ320に表示される商品登録変更画面及び表示部302に表示される商品一覧の表示内容を更新する(ステップS405)。
また、商品登録変更画面において、「変更終了」ボタンの操作を受け付けていない場合(ステップS406;No)には、ステップS403に戻る。また、商品登録変更画面において、「変更終了」ボタンの操作を受け付けた場合(ステップS406;Yes)には、顧客確認画面をカスタマディスプレイ320に表示して(ステップS407)、処理を終了する。
また、ステップS402で表示されたな商品登録変更画面において、「個数変更」ボタンによる商品一覧にある商品の個数の変更の操作を受け付けたならば(ステップS403;No、ステップS408;Yes)、商品登録変更処理部1330fは、変更後の商品の個数を入力するための画面を表示して、変更後の商品の個数の入力を受け付ける(ステップS409)。また、商品登録変更処理部1330fは、ステップS409で受け付けた変更後の商品の個数に基づいて商品データ334cの更新を行い(ステップS410)、ステップS405に移行する。
また、ステップS402で表示された商品登録変更画面において、「商品追加」ボタンによる商品の追加の操作を受け付けたならば(ステップS408;No、ステップS411;Yes)、商品登録変更処理部1330fは、バーコードリーダ308などの操作に基づいて追加商品に係る情報を受け付ける(ステップS412)。また、商品登録変更処理部1330fは、ステップS411で受け付けた追加する商品の情報に基づいて商品データ334cの更新を行い(ステップS413)、ステップS405に移行する。また、「商品追加」ボタンによる商品の追加の操作を受け付けていない場合(ステップS411;No)には、ステップS406に移行する。
表示部302に商品登録画面が表示されている状態において操作部304から顧客に対するサポートを行う旨の操作を受け付けると(ステップS401;No、ステップS414;Yes)、顧客サポートに係る処理を実施して(ステップS415)、処理を終了する。ステップS415の顧客の操作サポートに係る処理の詳細な処理手順は図16で説明する。
次に、POSレジスタ1300における実施例2に係る店員による顧客の操作サポート処理(ステップS415)の処理手順について図16に示すフローチャートを用いて説明する。
顧客サポート処理部1330gは、図13に示したような顧客操作支援画面を表示部302に表示する(ステップS501)。顧客操作支援画面に表示されるカスタマディスプレイ320の表示内容は、以降顧客サポートの処理が終了するまでリアルタイムで更新される。
ステップS501で表示された顧客操作支援画面の画面下部に表示される「紙幣」ボタン、「硬貨」ボタン、「商品券」ボタン、「電子マネー」ボタン又は「クレジット」ボタン等のファンクションボタンの操作を受け付けたならば(ステップS502;Yes)、顧客サポート処理部1330gは、受け付けたファンクションボタンに応じた操作のナビゲーションのための動画をカスタマディスプレイ320に表示する(ステップS503)。また、表示されたナビゲーションのための動画の表示の終了を指示する操作を受け付けたならば(ステップS504;Yes)、ステップS501に戻る。また、表示されたナビゲーションのための動画の表示の終了を指示する操作を受け付けていない場合(ステップS504;No)には、ステップS504に戻ることによって、ナビゲーションのための動画の表示の終了を指示する操作を待ち合わせる。
また、ステップS501で表示された顧客操作支援画面の画面下部に表示される「支援終了」ボタンの操作を受け付けた場合(ステップS502;No、ステップS505;Yes)には、表示部302に図8に示したような商品登録画面を表示して(ステップS506)、処理を終了する。また、ステップS501で表示された顧客操作支援画面の画面下部に表示される「支援終了」ボタンの操作を受け付けていない場合(ステップS505;No)には、ステップS501に戻る。
なお、ステップS503においては、操作をナビゲーションするための動画を表示する旨の説明をしたが、本発明は動画の表示に限定されるものではなく、文字情報や静止画の情報又は音声情報によるナビゲーションであってもよい。
上述してきたように、実施例2では、実施例1で示したように決済処理において店員が紙幣及び商品券などの有価媒体に触れることがないようにしたことに加えて、顧客の操作に基づいて店員が登録した商品の変更を行うことができるよう構成したので、顧客の商品登録の変更に対して柔軟に対応することができる。また、顧客が操作する画面の内容を店員が見ることのできる表示部302に表示したり、釣銭機等の装置の操作方法を示す動画を顧客が見ることのできるカスタマディスプレイ320に表示するよう構成したので、顧客が行う操作に対する支援をスムーズに実施することができる。
なお、上述の実施例1及び実施例2で示した画面表示例は、一つの例であって画面表示形式はこの形式に限定するものではない。
また、上述の実施例1及び実施例2では、商品の決済処理に係るPOSレジスタ300、1300の処理内容の説明を行ってきたが、決済対象の商品には有形の物品だけではなく、サービス等の無形物も含まれる。
また、上述の実施例1及び実施例2で図示した各構成は機能概略的なものであり、必ずしも物理的に図示の構成であることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。