JP6522054B2 - 高力価、高純度のウイルスストックの作製方法及びその使用方法 - Google Patents
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Description
本願は、2010年4月14日に出願された米国仮特許出願第61/324,220号明細書の利益を主張する。上記出願の教示全体が参照により本明細書に援用される。
[1]高純度マウスマイニュートウイルス(MMV)ストック溶液の調製方法であって、前記方法は、100fg/TCID50未満のタンパク質濃度を含むMMVストック溶液を一貫して生成し、前記方法は、
(a)低血清条件下で増殖されたウイルス感染細胞の培養上清を採取し、それによりウイルスサンプルを得る工程、ここで、前記培養上清は、ウイルス誘導性細胞溶解後に採取される、
(b)限外ろ過により前記ウイルスサンプルを濃縮する工程、
(c)超遠心により前記ウイルスサンプル中のウイルスを沈殿させる工程、ここで、前記沈殿したウイルスが100fg/TCID50未満のタンパク質濃度を含む、及び
(d)前記沈殿したウイルスをクロマトグラフィーポリッシングに供し、痕跡量の不純物を除去する工程
の逐次工程を含み、それにより高純度MMVストック溶液を一貫して調製する、方法、
[2]前記低血清条件が、無血清細胞培養又は限定培地細胞培養である、[1]に記載の方法、
[3]前記MMVストック溶液が、60fg/TCID50未満のタンパク質濃度を有する、[1]に記載の方法、
[4]前記MMVストック溶液が、60fg/TCID50未満のタンパク質濃度及び15fg/TCID50未満のDNA濃度を有する、[3]に記載の方法、
[5]前記クロマトグラフィーポリッシングが、フロースルークロマトグラフィー、膜吸着、ビーズベースのクロマトグラフィー、サイズ排除処理、又は疎水性に基づく処理を含む、[1]に記載の方法、
[6]前記クロマトグラフィーポリッシングが、陽イオン交換フロースルークロマトグラフィーを含む、[5]に記載の方法、
[7]マウスマイニュートウイルス(MMV)を精製する方法であって、前記方法は、少なくとも106TCID50/mlの濃度及び100fg/TCID50未満のタンパク質濃度を含むMMVストック溶液を一貫して生成し、前記方法は、
(a)低血清条件下で増殖されたウイルス感染細胞の培養上清を採取し、それによりウイルスサンプルを得る工程、ここで、前記培養上清は、ウイルス誘導性細胞溶解後に採取される、
(b)限外ろ過により前記ウイルスサンプルを濃縮する工程、
(c)超遠心により前記ウイルスサンプル中のウイルスを沈殿させる工程、ここで、前記沈殿したウイルスが、少なくとも106TCID50/mlのウイルス濃度及び100fg/TCID50未満のタンパク質濃度を有する、及び
(d)前記沈殿したウイルスをクロマトグラフィーポリッシングに供し、痕跡量の不純物を除去する工程
の逐次工程を含み、それによりMMVを少なくとも106TCID50/mlの濃度及び100fg/TCID50未満のタンパク質濃度に一貫して精製する、方法、
[8]前記低血清条件が、無血清細胞培養又は限定培地細胞培養である、[7]に記載の方法、
[9]前記精製されたMMVが、60fg/TCID50未満のタンパク質濃度を有する、[7]に記載の方法、
[10]前記精製されたMMVが、60fg/TCID50未満のタンパク質濃度及び15fg/TCID50未満のDNA濃度を有する、[9]に記載の方法、
[11]前記クロマトグラフィーポリッシングが、フロースルークロマトグラフィー、膜吸着、ビーズベースのクロマトグラフィー、サイズ排除処理、又は疎水性に基づく処理を含む、[7]に記載の方法、
[12]前記クロマトグラフィーポリッシングが、陽イオン交換フロースルークロマトグラフィーを含む、[11]に記載の方法、
[13]マウスマイニュートウイルス(MMV)クリアランスプロセスの評価方法であって、前記方法は、
(a)サンプルをMMV溶液でスパイクし、それにより試験サンプルを作製する工程、ここで、前記MMV溶液が[1]又は[7]に記載の方法により調製される、
(b)前記試験サンプルを使用してスケール化MMVクリアランスプロセスを試験する工程、及び
(c)前記MMVクリアランスプロセスの結果を分析する工程、
を含み、
MMVクリアランス量が前記MMVクリアランスプロセスのMMV除去能力を決定し、それにより前記MMVクリアランスプロセスを評価する、方法、
[14]前記試験サンプルが少なくとも105TCID50/mlのMMVを含む、[13]に記載の方法、
[15]前記MMVクリアランスプロセスが、MMV除去、MMV不活性化、又はそれらの組み合わせを含む、[13]に記載の方法、
[16]前記MMVクリアランスプロセスが、フィルタ及びクロマトグラフィー媒体を含み、前記MMV不活性化方法が、低pH、高pH、紫外線(UV)照射、γ線照射、又は温度不活性化を含む、[13]に記載の方法、
[17]マウスマイニュートウイルス(MMV)クリアランスプロセスの評価方法であって、前記方法は、
(a)サンプルをMMV溶液でスパイクし、それにより試験サンプルを作製する工程、ここで、前記溶液は、17fg/TCID50以下のタンパク質濃度を含み、前記MMV溶液がフロースルークロマトグラフィーを含む方法により調製され、前記フロースルークロマトグラフィーが、膜又はビーズベースのマトリックスでの陽イオン交換フロースルークロマトグラフィーを含む、
(b)前記試験サンプルを使用してスケール化MMVクリアランスプロセスを試験する工程、及び
(c)前記MMVクリアランスプロセスの結果を分析する工程
を含み、
MMVクリアランス量が前記MMVクリアランスプロセスのMMV除去能力を決定し、それにより前記MMVクリアランスプロセスを評価する、方法
に関する。
材料:
増殖細胞系:324K細胞(シミアンウイルス40で形質転換されたヒト線維芽細胞)、ストックから新しく解凍したもの。
感染:ATCC(カタログ番号VR−1346)ウイルスストックから得たマウスマイニュートウイルス(MVM)を使用して324K宿主細胞を感染させた。
培地:10%ウシ胎仔血清「FBS」含有DMEM、1%FBS含有DMEM、及びFBS不含DMEM。全て、0.1mMの非必須アミノ酸、2mLのL−グルタミン、0.2単位/mlのペニシリン/ストレプトマイシンを補充した。FBS不含DMEMは、0.1mMの非必須アミノ酸、2mLのL−グルタミン、0.1単位/mlのペニシリン/ストレプトマイシンを補充した。
再懸濁緩衝液:TNE(10mMのトリス[pH8.0]、150mMのNaCl、1mMのEDTA)。
装置:ポリエーテルスルホン(PES)マトリックス上にMBAm(N,N’−メチレンビスアクリルアミド)により架橋されたAMPS(2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸)を含むMillipore陽イオン交換(CEX)膜吸着体、Millipore Centricon(登録商標)−70 100kDa遠心限外ろ過装置、及びMillipore Millex(商標)Durapore 0.22μmフィルタ。
本明細書に記載されるウイルスストック調製方法のなかの複数の段階でアッセイを実施した。この例では、図2において赤色で示す点でアッセイを実施した。各サンプルについてのアッセイパネルは以下のとおりであった:ウイルス力価(下記参照)、BCAタンパク質含量(Centricon(登録商標)前のサンプルに対しては無し)、PicoGreen(商標)DNA含量、及びSDS−PAGE銀染色。各サンプル点で、アッセイのために1mlのサンプルを取った。
324K細胞は未処理のライセートで約7.7log TCID50/mlを産生した。血清を除去しても、これまでにFBS含有調製物で認められたものから力価は低下しなかった。Centricon(登録商標)によりウイルスのほとんどを回収することが可能であったが、夾雑タンパク質は除去されなかった。遠心により残りのウイルスのほとんどが回収され、著しく高純度となった。再懸濁したペレットをMillipore CEX膜吸着体に通過させると、残りの夾雑物のほとんどが除去された。全てこの方法を用いて実施した評価ラン1〜4について、一貫した結果が認められた。
324K宿主細胞の代わりにA9細胞(ATCC)を、及びDMEMの代わりにAdvanced(商標)DMEM(Invitrogen製品番号12491−015)を用いて、実施例1の方法を繰り返した。CEX後の画分は、2ml画分ではなく1ml画分で収集した。その他の点ではプロトコルは同じであった。結果を図5A、図5B及び図6に示す。
感染後細胞進行の観察:2日目:100%コンフルエント;4日目:90%コンフルエント−10%剥離;7日目:60%溶解;8日目:60〜70%溶解;9日目:8日目に同じ;10日目に回収。
A9細胞は未処理の細胞ライセートで9.75log TCID50/mlを産生した。産物の力価が高いことで、最終ウイルスストックの濃度は10.5log TCID50/mlになった。SDS−PAGEから、A9増殖からのウイルス産物が324Kライセートより多いタンパク質を有することが示された。しかしながら、最終ウイルスストック中により多いタンパク質が現れたにもかかわらず(これはウイルスタンパク質であり得る)、タンパク質/感染性ウイルスにより計測するときの最終純度は、約2〜5fgタンパク質/TCID50であった。培地がなお無血清であり、且つ細胞タンパク質バックグラウンドは同等であると想定してよいことを考えると、これはウイルスタンパク質(従ってより高いウイルス力価の結果)であり得る。
異なる方法で調製した3つのCTO MVMスパイクストックを、モノクローナル抗体(Mab)供給液にスパイクしてViresolve Proに通して処理したときのその水力学的性能について評価した。粗調製物を清澄化のみ行い細胞残屑を除去し、さらなる精製に供した。感染細胞培養ライセート中のウイルスを超遠心によりペレット化し、上清を廃棄し、次にウイルスをPBSに再懸濁することにより、超遠心調製物を精製した。清澄化した感染細胞培養ライセートを、正電荷Qケミストリーによる膜吸着体に通すことにより、膜結合/溶出精製した調製物を作製した。ウイルスが膜と結合し、次にそれを、400mMのNaClを含有するリン酸緩衝液で溶出した。超遠心及び膜結合/溶出精製方法により作製されたMVM調製物は、CTOからスパイク試験で使用する顧客向けに販売されている。
MVMウイルスストック(先にTNEへの緩衝液交換及び超遠心により精製したもの)を様々な陽イオン交換培地に通過させた。次にフロースルー材料をウイルス力価及びタンパク質含量について、MicroBCAアッセイによって製造者のプロトコルに従いアッセイした。表6に掲載する装置は全て、多量のタンパク質不純物を除去し、一方でウイルス調製物の力価は維持した。Millipore CEX(ポリエーテルスルホン(PES)マトリックス上にMBAm(N,N’−メチレンビスアクリルアミド)により架橋されたAMPS(2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸)を含む膜吸着体)及びSartobind S15(Sartorius)は、双方とも陽イオン交換膜吸着体である。Pro Res−S(Millipore)は単分散ポリメタクリレートの強力な陽イオン交換樹脂である。
様々な緩衝液中のMVMストックを、ポリエーテルスルホン(PES)マトリックス上にMBAm(N,N’−メチレンビスアクリルアミド)により架橋されたAMPS(2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸)を含む陽イオン交換(CEX)膜吸着体を使用して、フロースルー方式で処理した。表7に示されるとおり、これらの条件の各々において、ウイルス価の大きい損失なしにタンパク質不純物の除去が達成された。
〔1〕100fg/TCID50未満のタンパク質濃度を含む高純度ウイルスストック溶液の調製方法において、
(a)低タンパク質条件下で調製されたウイルスサンプルを得るステップと、
(b)前記ウイルスサンプルを好適な緩衝液中に濃縮するステップと、
(c)前記ウイルスサンプル中のウイルスを沈殿させるステップであって、前記沈殿したウイルスが100fg/TCID50未満のタンパク質濃度を含む、ステップと、
の逐次ステップを含み、それにより高純度ウイルスストック溶液を作製する、方法。
〔2〕痕跡量の不純物を除去するために前記沈殿したウイルスを処理するステップをさらに含む、〔1〕に記載の方法。
〔3〕前記低タンパク質条件下で調製されるウイルスサンプルが、無血清細胞培養又は限定培地細胞培養ウイルス調製物である、〔1〕に記載の方法。
〔4〕前記ウイルスサンプルを好適な緩衝液中に濃縮するステップが、限外ろ過、タンジェンシャルフローろ過、透析、又はそれらの組み合わせを含む、〔1〕に記載の方法。
〔5〕前記好適な緩衝液がトリス−NaCl−EDTA(TNE)である、〔1〕に記載の方法。
〔6〕前記ウイルスサンプル中のウイルスを沈殿させるステップが、超遠心、化学誘導性沈殿、クロマトグラフィーによる結合、ポリマー誘導性凝集、又はそれらの組み合わせを含む、〔1〕に記載の方法。
〔7〕化学誘導性沈殿が、ポリエチレングリコール(PEG)誘導性沈殿である、〔6〕に記載の方法。
〔8〕前記ウイルスストック溶液が約60fg/TCID50未満のタンパク質濃度を有する、〔1〕に記載の方法。
〔9〕前記ウイルスストック溶液が、60fg/TCID50未満のタンパク質濃度及び15fg/TCID50未満のDNA濃度を有する、〔8〕に記載の方法。
〔10〕前記さらに処理するステップが、フロースルークロマトグラフィー、膜吸着、ビーズベースのクロマトグラフィー、サイズ排除処理、又は疎水性に基づく処理を含む、〔2〕に記載の方法。
〔11〕前記さらに処理するステップが、陽イオン交換フロースルークロマトグラフィーを含む、〔10〕に記載の方法。
〔12〕前記ウイルスが、哺乳動物ウイルス又はバクテリオファージ、又はそれらの組み合わせである、〔1〕に記載の方法。
〔13〕前記ウイルスが、パルボウイルス又はゼノトロピックマウス白血病ウイルス(X−MuLV)である、〔1〕に記載の方法。
〔14〕前記パルボウイルスがマウスマイニュートウイルス(MVM)である、〔13〕に記載の方法。
〔15〕〔1〕に記載の方法により作製されるウイルスストック溶液。
〔16〕少なくとも106TCID50/mlの濃度及び100fg/TCID50未満のタンパク質濃度にウイルスを精製する方法において、
(a)低タンパク質条件下で調製されたウイルスサンプルを得るステップと、
(b)前記ウイルスサンプルを好適な緩衝液中に濃縮するステップと、
(c)前記ウイルスサンプル中のウイルスを沈殿させるステップであって、前記沈殿したウイルスが少なくとも106TCID50/mlのウイルス濃度及び100fg/TCID50未満のタンパク質濃度を有する、ステップと、
の逐次ステップを含み、それによりウイルスを少なくとも106TCID50/mlの濃度及び100fg/TCID50未満のタンパク質濃度に精製する、方法。
〔17〕痕跡量の不純物を除去するために前記沈殿したウイルスを処理するステップをさらに含む、〔16〕に記載の方法。
〔18〕前記低タンパク質条件下で調製されるウイルスサンプルが、無血清細胞培養又は限定培地細胞培養ウイルス調製物である、〔16〕に記載の方法。
〔19〕前記ウイルスサンプルを好適な緩衝液中に濃縮するステップが、限外ろ過、タンジェンシャルフローろ過、透析、又はそれらの組み合わせを含む、〔16〕に記載の方法。
〔20〕前記好適な緩衝液がトリス−NaCl−EDTA(TNE)である、〔16〕に記載の方法。
〔21〕前記ウイルスサンプル中のウイルスを沈殿させるステップが、超遠心、化学誘導性沈殿、クロマトグラフィーによる結合、ポリマー誘導性凝集、又はそれらの組み合わせを含む、〔16〕に記載の方法。
〔22〕化学誘導性沈殿がポリエチレングリコール(PEG)誘導性沈殿である、〔21〕に記載の方法。
〔23〕前記ウイルスストック溶液が約60fg/TCID50未満のタンパク質濃度を有する、〔16〕に記載の方法。
〔24〕前記ウイルスストック溶液が、60fg/TCID50未満のタンパク質濃度及び15fg/TCID50未満のDNA濃度を有する、〔23〕に記載の方法。
〔25〕前記さらに処理するステップが、フロースルークロマトグラフィー、膜吸着、ビーズベースのクロマトグラフィー、サイズ排除処理、又は疎水性に基づく処理を含む、〔16〕に記載の方法。
〔26〕前記さらに処理するステップが、陽イオン交換フロースルークロマトグラフィーを含む、〔25〕に記載の方法。
〔27〕前記ウイルスが、哺乳動物ウイルス又はバクテリオファージ、又はそれらの組み合わせである、〔16〕に記載の方法。
〔28〕前記ウイルスが、パルボウイルス又はゼノトロピックマウス白血病ウイルス(X−MuLV)である、〔16〕に記載の方法。
〔29〕前記パルボウイルスがマウスマイニュートウイルス(MVM)である、〔28〕に記載の方法。
〔30〕〔16〕に記載の方法により精製されるウイルス。
〔31〕ウイルスクリアランスプロセスの評価方法において、
(a)サンプルをウイルス溶液でスパイクするステップであって、前記ウイルス溶液が:少なくとも106TCID50/mlのウイルス;100fg/TCID50未満のタンパク質濃度;及び50fg/TCID50未満のDNA濃度を含み、それにより試験サンプルを作製する、ステップと、
(b)前記試験サンプルを使用してスケール化ウイルスクリアランスプロセスを試験するステップと、
(c)前記ウイルスクリアランスプロセスの結果を分析するステップと、
を含み、
ウイルスクリアランス量が前記ウイルスクリアランスプロセスのウイルス除去能力を決定し、それにより前記ウイルスクリアランスプロセスを評価する、方法。
〔32〕前記試験サンプルが少なくとも105TCID50/mlのウイルスを含む、〔31〕に記載の方法。
〔33〕前記ウイルスクリアランスプロセスが、ウイルス除去、ウイルス不活性化、又はそれらの組み合わせを含む、〔31〕に記載の方法。
〔34〕前記ウイルス除去方法が、フィルタ、クロマトグラフィー媒体を含み、及び前記ウイルス不活性化方法が、低pH、高pH、紫外線(UV)照射、γ線照射、又は温度不活性化を含む、〔33〕に記載の方法。
〔35〕前記ウイルスが、哺乳動物ウイルス又はバクテリオファージ、又はそれらの組み合わせである、〔31〕に記載の方法。
〔36〕前記ウイルスが、パルボウイルス又はゼノトロピックマウス白血病ウイルス(X−MuLV)である、〔31〕に記載の方法。
〔37〕前記パルボウイルスがマウスマイニュートウイルス(MVM)である、〔36〕に記載の方法。
〔38〕ウイルスクリアランスプロセスの評価方法において、
(a)サンプルをウイルス溶液でスパイクするステップであって、前記ウイルス溶液がフロースルークロマトグラフィーを含む方法により調製され、それにより試験サンプルを作製するステップと、
(b)前記試験サンプルを使用してスケール化ウイルスクリアランスプロセスを試験するステップと、
(c)前記ウイルスクリアランスプロセスの結果を分析するステップと、
を含み、
ウイルスクリアランス量が前記ウイルスクリアランスプロセスのウイルス除去能力を決定し、それにより前記ウイルスクリアランスプロセスを評価する、方法。
〔39〕前記フロースルークロマトグラフィーが、膜又はビーズベースのマトリックスでの陽イオン交換フロースルークロマトグラフィーを含む、〔38〕に記載の方法。
Claims (16)
- 高純度マウスマイニュートウイルス(MMV)ストック溶液の調製方法であって、前記方法は、100fg/TCID50未満のタンパク質濃度を含むMMVストック溶液を一貫して生成し、前記方法は、
(a)低血清条件下で増殖されたウイルス感染細胞の培養上清を採取し、それによりウイルスサンプルを得る工程、ここで、前記培養上清は、ウイルス誘導性細胞溶解後に採取される、
(b)限外ろ過により前記ウイルスサンプルを濃縮する工程、
(c)超遠心により前記ウイルスサンプル中のウイルスを沈殿させる工程、ここで、前記沈殿したウイルスが100fg/TCID50未満のタンパク質濃度を含む、及び
(d)前記沈殿したウイルスをクロマトグラフィーポリッシングに供し、痕跡量の不純物を除去する工程
の逐次工程を含み、それにより高純度MMVストック溶液を一貫して調製する、方法。 - 前記低血清条件が、無血清細胞培養又は限定培地細胞培養である、請求項1に記載の方法。
- 前記MMVストック溶液が、60fg/TCID50未満のタンパク質濃度を有する、請求項1に記載の方法。
- 前記MMVストック溶液が、60fg/TCID50未満のタンパク質濃度及び15fg/TCID50未満のDNA濃度を有する、請求項3に記載の方法。
- 前記クロマトグラフィーポリッシングが、フロースルークロマトグラフィー、膜吸着、ビーズベースのクロマトグラフィー、サイズ排除処理、又は疎水性に基づく処理を含む、請求項1に記載の方法。
- 前記フロースルークロマトグラフィーが、陽イオン交換フロースルークロマトグラフィーを含む、請求項5に記載の方法。
- マウスマイニュートウイルス(MMV)を精製する方法であって、前記方法は、少なくとも106TCID50/mlの濃度及び100fg/TCID50未満のタンパク質濃度を含むMMVストック溶液を一貫して生成し、前記方法は、
(a)低血清条件下で増殖されたウイルス感染細胞の培養上清を採取し、それによりウイルスサンプルを得る工程、ここで、前記培養上清は、ウイルス誘導性細胞溶解後に採取される、
(b)限外ろ過により前記ウイルスサンプルを濃縮する工程、
(c)超遠心により前記ウイルスサンプル中のウイルスを沈殿させる工程、ここで、前記沈殿したウイルスが、少なくとも106TCID50/mlのウイルス濃度及び100fg/TCID50未満のタンパク質濃度を有する、及び
(d)前記沈殿したウイルスをクロマトグラフィーポリッシングに供し、痕跡量の不純物を除去する工程
の逐次工程を含み、それによりMMVを少なくとも106TCID50/mlの濃度及び100fg/TCID50未満のタンパク質濃度に一貫して精製する、方法。 - 前記低血清条件が、無血清細胞培養又は限定培地細胞培養である、請求項7に記載の方法。
- 前記精製されたMMVが、60fg/TCID50未満のタンパク質濃度を有する、請求項7に記載の方法。
- 前記精製されたMMVが、60fg/TCID50未満のタンパク質濃度及び15fg/TCID50未満のDNA濃度を有する、請求項9に記載の方法。
- 前記クロマトグラフィーポリッシングが、フロースルークロマトグラフィー、膜吸着、ビーズベースのクロマトグラフィー、サイズ排除処理、又は疎水性に基づく処理を含む、請求項7に記載の方法。
- 前記フロースルークロマトグラフィーが、陽イオン交換フロースルークロマトグラフィーを含む、請求項11に記載の方法。
- マウスマイニュートウイルス(MMV)クリアランスプロセスの評価方法であって、前記方法は、
(a)サンプルをMMV溶液でスパイクし、それにより試験サンプルを作製する工程、ここで、前記MMV溶液が請求項1〜12いずれかに記載の方法により作製される、
(b)前記試験サンプルを使用してスケール化MMVクリアランスプロセスを試験する工程、及び
(c)前記MMVクリアランスプロセスの結果を分析する工程、
を含み、
MMVクリアランス量が前記MMVクリアランスプロセスのMMV除去能力を決定し、それにより前記MMVクリアランスプロセスを評価する、方法。
- 前記試験サンプルが少なくとも105TCID50/mlのMMVを含む、請求項13に記載の方法。
- 前記MMVクリアランスプロセスが、MMV除去、MMV不活性化、又はそれらの組み合わせを含む、請求項13に記載の方法。
- 前記MMVクリアランスプロセスが、フィルタ及びクロマトグラフィー媒体を含み、前記MMV不活性化方法が、低pH、高pH、紫外線(UV)照射、γ線照射、又は温度不活性化を含む、請求項13に記載の方法。
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