JP6514869B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、複数の溝で区画された陸部をトレッドに備えた空気入りタイヤに関する。
複数の窪みが形成された陸部をトレッドに備えた空気入りタイヤが提案されている(特許文献1、2参照)。
特開2009−67180号公報。 特許2009−67181号公報。
複数の窪みが形成された陸部をトレッドに備えた空気入りタイヤでは、陸部の偏摩耗を抑制し、ウエットブレーキ性能を確保することが求められている。
本発明は、陸部の偏摩耗をさらに抑制すると共に、ウエットブレーキ性能をさらに向上することができる空気入りタイヤの提供を目的とする。
請求項1記載の空気入りタイヤは、トレッドに設けられ複数の溝で区画された陸部と、前記陸部にタイヤ周方向に間隔を開けて設けられ、トレッド平面視で長円形状とされ、車両装着時の状態で車両幅方向外側に向かって幅が狭くなっている第1窪み部と、前記第1窪み部と一体的に設けられ前記第1窪み部よりも深く形成された第2窪み部とを含んで構成され、長円形状の長軸がタイヤ周方向に対して傾斜している複数の窪みと、を有する。
請求項1に記載の空気入りタイヤでは、トレッドに、複数の溝を形成したので、ウエット路面走行時、トレッドと路面との間の水が溝に取り込まれて排水され、基本的なウエットブレーキ性能を得ることができる。陸部には、タイヤ周方向に沿って複数の窪みが間隔をあけて配置されているため、ウエット路面走行時、陸部と路面との間の水を窪みに取り込むことができ、また、窪みのエッジで陸部と路面との間の水膜を切ることができるので、水膜の除水性に優れ、ウエットブレーキ性能を向上することができる。窪みは、長円形状の長軸がタイヤ周方向に対して傾斜しているため、同一面積の正円の窪みに比較してタイヤ幅方向のエッジ成分(タイヤ周方向に投影するエッジの長さ)が長くなるので、ウエットブレーキ性能を更に向上させることができる。また、窪みは、第1窪み部と、第1窪み部と一体的に設けられて第1窪み部よりも深く形成された第2窪み部とを含んで構成されているため、第1窪み部のみの場合に比較して水を取り込む容量を増やすことが出来る。なお、底部を平坦にして窪み全体を深く形成すると、窪みの容積は増えるが、周囲の剛性を低下させる場合がある。
また、陸部には、タイヤ周方向に複数の窪みが間隔をあけて配置されているため、陸部のタイヤ周方向の剛性を確保しつつ、圧縮剛性を適度に下げ、かつ陸部の剛性を均一化することができ、窪みが形成されていない陸部対比で偏摩耗を抑制することができる。
さらに、請求項1に記載の空気入りタイヤでは、第1窪み部の幅が、車両幅方向外側に向かって狭くなっているため、窪みの周辺では、車両幅方向外側に向かうにつれて接地面積が広くなり、窪みの車両幅方向外側の剛性を高くすることができる。このため、車両幅方向外側からの入力が作用した際に、窪みの端部が捲れることが抑えられ、効果的に接地面積を確保することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の空気入りタイヤにおいて、前記第1窪み部の長さをA、前記第1窪み部の幅をBとしたときに、A/Bを1.3〜3.0の範囲内にした。
A/Bが1.3未満では、第1窪み部の平面視形状が正円に近く、タイヤ周方向に投影するエッジ成分が不足する。一方、A/Bが3.0を超えると、第1窪み部が長くなり過ぎて溝状となってしまい、陸部の剛性を必要以上に低下させる虞がある。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の空気入りタイヤにおいて、前記第1窪み部は、長円形状の短軸に沿った方向の端部側から前記長軸に向けて徐々に深くなっている。
請求項3に記載の空気入りタイヤでは、第2窪み部は、長円形状の短軸に沿った方向の端部側から長軸に向けて徐々に深くなっているため、タイヤ幅方向の入力時、第1の陸部と路面との間の水がタイヤ幅方向に移動して窪みの中に取り込まれる際、水の流れに沿って急激な体積変化を起すことがなく、水の流れの乱れが抑えられる。このため、第1陸部と路面との間の水を効果的に除水することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおいて、前記第1窪み部は、長円形状の長軸に沿った方向の端部側から前記長円形状の短軸に向けて徐々に深くなっている。
請求項4に記載の空気入りタイヤでは、第1窪み部は、長円形状の長軸に沿った方向の端部側から短軸に向けて徐々に深くなっているため、タイヤ周方向の入力時、第1の陸部と路面との間の水がタイヤ周方向に移動して窪みの中に取り込まれる際、水の流れに沿って急激な体積変化を起こすことがなく、水の流れの乱れが抑えられる。このため、第1陸部と路面との間の水を効果的に除水することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおいて、前記第1窪み部は、長円形状の長軸に沿った方向の端部側から前記第2窪み部の底部に向けて徐々に深くなっている。
請求項5に記載の空気入りタイヤでは、第1窪み部が長円形状の長軸に沿った方向の端部側から第2窪み部の底部に向けて徐々に深くなっているため、第1の窪みに取り込まれた水が第2窪み部の底部に向けて流れ易くなる。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおいて、前記第2窪み部は、車両装着時の状態で前記第1窪み部の車両幅方向内側に設けられている。
請求項6に記載の空気入りタイヤは、第2窪み部が第1窪み部の車両幅方向内側に設けられているため、窪み周辺の剛性は、窪みの車両幅方向外側の剛性が、車両幅方向内側の剛性よりも高くなる。空気入りタイヤを装着した車両がコーナリングを行った場合、遠心力の作用により、コーナリングの半径方向外側に配置される空気入りタイヤの方がコーナリングの半径方向内側に配置される空気入りタイヤよりも荷重負担が大きくなる。また、コーナリングの半径外側に配置される空気入りタイヤのトレッドには、車両装着時の車両幅方向外側からの入力が作用する。陸部に形成された窪みに対して車両幅方向外側からの入力が作用すると、窪みの車両幅方向外側のエッジが路面に引き摺られて捲れやすくなる。しかしながら、請求項5の空気入りタイヤでは、陸部の窪み周辺の剛性は、窪みの車両幅方向外側の剛性が車両幅方向内側の剛性よりも高くされているため(深さの深い第2窪み部の周辺の方が、深さの浅い第1窪み部の周辺よりも相対的に剛性が低いため)、窪みの車両幅方向外側のエッジの捲れが抑制され、これにより陸部の十分な接地面積が確保され、ウエット路面、及びドライ路面でのグリップ力を確保することができる。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおいて、前記窪みは、前記トレッドの車両幅方向内側のショルダー側に設けられた前記陸部に形成されている。
トレッドの車両幅方向内側のショルダー側に、窪みを設けた陸部を配置することで、トレッドの車両幅方向内側のショルダー側の剛性を高めることができる。これにより、トレッドの車両幅方向内側の剛性が重視される空気入りタイヤを装着することが望まれている車両に好適なものとなる。
以上説明したように本発明の空気入りタイヤによれば、陸部の偏摩耗をさらに抑制すると共に、ウエットブレーキ性能をさらに向上することができる、という優れた効果を有する。
本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤのトレッドを示す平面図である。 (A)は窪みを示す拡大平面図であり、(B)は図2(A)に示す窪みの2B−2B線断面図であり、(C)は図2(A)に示す窪みの2C−2C線断面図である。 (A)〜(D)は、他の実施形態に係る窪みを示す拡大平面図である。
図1、及び図2を用いて、本発明の第1の実施形態に係る空気入りタイヤ10ついて説明する。図1に示すように、本実施形態の空気入りタイヤ10のトレッド12には、矢印IN方向側に、タイヤ周方向(矢印A方向、及び矢印B方向)に沿って延びる第1周方向溝14が形成されており、第1周方向溝14の矢印OUT方向側には、第2周方向溝16、第3周方向溝18、及び第4周方向溝20が順に形成されている。なお、図面において、矢印IN方向は、空気入りタイヤ10を車両に装着した際の車両幅方向内側の方向を示し、矢印OUT方向は、空気入りタイヤ10を車両に装着した際の車両幅方向外側の方向を示している。本実施形態の空気入りタイヤ10は、車両装着時の車両内側と車両外側の装着方向が指定されているものであり、側面に車両装着時の方向を示すマーク(図示せず)が付与されている。なお、図1において、符号12Eは、トレッド12の端部を示している。
トレッド12は、これら第1周方向溝14、第2周方向溝16、第3周方向溝18、及び第4周方向溝20によって、図面右側から、第1の陸部22、第2の陸部24、第3の陸部26、第4の陸部28、及び第5の陸部30が区画されている。第1の陸部22は、トレッド12の矢印IN方向のショルダー側に配置され、第5の陸部30は、トレッド12の矢印OUT方向のショルダー側に配置されている。
第1の陸部22には、タイヤ周方向に沿って複数の窪み32が千鳥状に配置されている。図2(A)、(B)に示すように、窪み32は、トレッド平面視で長円形状(略楕円形状)とされた第1窪み部36と、第1窪み部36の底部に形成されたトレッド平面視で円形とされた第2窪み部34とを含んで構成されており、第1窪み部36の矢印IN方向側に第1窪み部36よりも深い第2窪み部34が一体的に形成されている。なお、第2窪み部34の深さは、第1周方向溝14、第2周方向溝16、第3周方向溝18、及び第4周方向溝20よりも浅いが、トレッド12の摩耗末期にも残るような深さに設定されている。
ところで、「楕円」とは、幾何学でいうところの、平面上のある2定点からの距離の和が一定となるような点の集合から作られる曲線である。「長円(略楕円)」とは、曲率半径の異なる複数の円弧を環状に繋げた形状である。
第1窪み部36における長円形状の長軸方向は、タイヤ周方向に対して傾斜している。本実施形態の第1窪み部36のトレッド平面視形状は、矢印IN方向側の端部が半円形状であり、矢印OUT方向側に向けて徐々に幅が狭くなり、矢印OUT方向側の端部が、矢印IN方向側の端部よりも曲率半径の小さな半円形状とされている。
図2(A)、及び図2(B)に示すように、第1窪み部36は、長手方向(長軸方向)の矢印OUT方向側の端部(開口の縁部)から第2窪み部34に向けて徐々に深く形成されており、第2窪み部34の底部と第1窪み部36の底部の最も深い部分とは、曲面で滑らかに繋げられている。図2(A)、及び図2(C)に示すように、第1窪み部36は、幅方向側(短軸方向側)の端部(開口の縁部)から幅方向の中心に向けて(長円の長軸に向けて)徐々に深く形成されており、底部の断面形状が略円弧形状とされている。なお、長軸とは、長円形状の最大寸法を指向する軸のことである。また、短軸とは、長軸と交差する方向の軸のことである。
図1に示すように、第1の陸部22には、窪み32の矢印OUT方向側に、タイヤ周方向に沿って延びる複数の細溝38がタイヤ周方向に間隔を開けて形成されていると共に、細溝38の矢印A方向側の一端から矢印OUT方向側に延びるサイプ40が形成されている。
第2の陸部24には、第2の陸部24をタイヤ幅方向に横断する複数の第1サイプ42がタイヤ周方向に間隔をあけて配置されている。また、第2の陸部24の矢印OUT方向側の端部には、第1サイプ42と第1サイプ42との間に切欠44が形成されている。さらに第2の陸部24には、第1サイプ42と第1サイプ42との間に、矢印IN方向側から矢印OUT向側へ延びて陸部内で終端し、且つ切欠44と接続されない第2サイプ46が形成されている。
第3の陸部26には、第3の陸部26をタイヤ幅方向に横断する複数のサイプ48がタイヤ周方向に間隔をあけて配置されていると共に、矢印IN方向側の端部に、矢印IN方向側から矢印OUT方向側へ延びて陸部内で終端する溝50が形成されている。
第4の陸部28には、第4の陸部28をタイヤ幅方向に横断する複数の横溝52がタイヤ周方向に間隔をあけて配置されていると共に、横溝52と横溝52との間には、矢印IN方向側の端部に、矢印IN方向側から矢印OUT方向側へ延びて陸部内で終端する溝54が形成されている。
第5の陸部30には、矢印OUT方向側の端部から矢印IN方向側に向けて延びる横溝56がタイヤ周方向に間隔をあけて配置されていると共に、横溝56の矢印IN方向側の端部から第5の陸部30の矢印IN方向側の端部に向けて延びるサイプ58が、横溝56の一つおきに設けられている。
(作用・効果)
次に、本実施形態の空気入りタイヤ10の作用、及び効果を説明する。
本実施形態の空気入りタイヤ10では、第1の陸部22に、タイヤ周方向に一定の間隔でもって複数の窪み32を千鳥状に配置したので、第1の陸部22のタイヤ周方向の剛性を確保しつつ、圧縮剛性を適度に低下させることができると共に、第1の陸部22の剛性の均一化も図られる。これにより、第1の陸部22の偏摩耗を抑制することができる。なお、窪み32は、溝に比較して陸部の剛性を低下させ過ぎることが無いため、第1の陸部22に必要な剛性を確保することが出来る。
また、第1の陸部22は、第1の陸部22をタイヤ幅方向に横断する溝が形成されていないため、該溝が形成された場合に比較して、高い陸部剛性が得られている。このため、トレッド12の矢印IN方向側、即ち、車両装着時の車両幅方向内側の剛性を確保することができ、トレッド12の車両装着時の車両幅方向内側の剛性が重視される空気入りタイヤ10を装着することが望まれているミニバン等の車両に好適なものとなる。
窪み32は、ウエット路面走行時の第1の陸部22と路面との間の水を取り込み、窪み32のエッジ部分で第1の陸部22と路面との間の水膜を切ることができるので、水膜の除水性に優れ、ウエットブレーキ性能を向上することができる。さらに、窪み32は、トレッド平面視で長円形状であり、長円の長軸がタイヤ周方向に対して傾斜しているため、同一面積の正円の窪みに比較してタイヤ幅方向のエッジ成分(タイヤ周方向に投影するエッジの長さ)が長くなるので、ウエットブレーキ性能を更に向上させることができる。
なお、タイヤ幅方向のエッジ成分を長くするために、長円形状とされた第1窪み部36の長さをA、第1窪み部36の幅をBとしたときに(図2(A)参照)、A/Bを1.3〜3.0の範囲内に設定することが好ましい。A/Bが1.3未満では、窪み32の平面視形状が正円に近く、タイヤ周方向に投影するエッジ成分が不足する。一方、A/Bが3.0を超えると、窪み32が長くなり過ぎて溝状となってしまい、第1の陸部22の剛性を必要以上に低下させる虞がある。
窪み32は、第1窪み部36と、第1窪み部36と一体的に設けられて第1窪み部36よりも深く形成された第2窪み部34とを含んで構成されているため、第1窪み部36のみの場合に比較して水を取り込む容積を増やすことが出来る。なお、底部を平坦にして窪み32全体を深く形成すると、窪み32の容積は増えるが、周囲の剛性を低下させる場合がある。
第1窪み部36は、長円形状の長軸方向に沿った断面で見たときに、矢印OUT方向側の端部から第2窪み部34に向けて徐々に深くなっているため、矢印OUT方向側からの入力により、陸部22と路面との間の水が矢印OUT方向側から矢印IN方向側へ移動して第1窪み部36の中に取り込まれる際、第1窪み部36の体積が急激に変化しないため、水の流れの乱れが抑えられつつ効果的に第1の陸部22と路面との間の水を除水することができる。接地面内の水を除水することにより、接地性が向上し、ウエットブレーキ性能が向上する。
また、第1窪み部36は、第1窪み部36の幅方向両端部(長円の短軸方向両側の開口の縁部)から第1窪み部36の幅方向の中心、即ち、長円の長軸に向けて徐々に深くなっているので、第1窪み部36のタイヤ周方向側の開口の縁部から長円の長軸に向けても徐々に深くなっている。このため、周方向の入力により、陸部22と路面との間の水がタイヤ周方向へ移動して第1窪み部36の中に取り込まれる際、水の流れの向きが急激に変化せず、水の流れの乱れを抑えつつ効果的に第1の陸部22と路面との間の水を除水することができる。接地面内の水を除水することにより、接地性が向上し、ウエットブレーキ性能が向上する。
本実施形態では、窪み32のトレッド平面視形状が、矢印IN方向側よりも矢印OUT方向側の方が幅狭となっており、窪み32の周辺では、窪み32の矢印IN方向側から矢印OUT方向側になるにつれて接地面積が広くなっている。このため、窪み32の矢印OUT方向側で接地面積を確保することができ、窪み32の矢印OUT方向側の剛性を高くすることができる。剛性確保と接地面向上を両立することで、ドライ路面およびウエット路面でのコーナリング時のグリップ力を向上させることができる。
車両がコーナリングを行うと、車両幅方向外側に装着される空気入りタイヤ10に大きな横方向の入力が作用する。コーナリング時、第1の陸部22には、矢印OUT方向側からの入力が作用するが、窪み32の矢印OUT方向側の剛性を高くしているため、窪み32の矢印OUT方向側の端部が捲れることが抑制され、第1の陸部22の接地面積を効果的に確保することができる。剛性確保と接地面向上を両立することで、ドライ路面およびウエット路面でのコーナリング時のグリップ力を向上させることができる。
さらに、この窪み32は、トレッド平面視で長円形状とされており、角部が無いため、応力が集中し難く、亀裂の発生等を抑えることができる。また、窪み部縁の接地性が向上するとともに、応力集中を抑えられることで耐摩耗性も向上する。
[その他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
前記実施形態の窪み32は、円形状の第2窪み部34が長円形状の第1窪み部36の矢印IN方向側に形成されているものであったが、本発明はこれに限らず、図3(A)〜(D)に示す形状のものであっても良い。図3(A)に示す窪み32は、長円の第1窪み部36の中央部に円径状の第2窪み部34が形成されており、図3(B)に示す窪み32は、長円の第1窪み部36の中央部に小径の円形状の第2窪み部34が形成されているものである。図3(C)に示す窪み32は、長円の第1窪み部36の一端側に長円の第2窪み部34が形成されており、図3(D)に示す窪み32は、長円の第2窪み36の中央部に長円の第1窪み34が形成されているものである。また、トレッド12を平面視したときの窪み32の形状は、図1、図3(A)〜(D)に示す形状に限らず、角の無い曲線で形成された長円形状であれば良い。
窪み32は、長円形状の長軸が、タイヤ周方向に対して傾斜していれば良く、長軸は、タイヤ周方向に対して90度であっても良く、図1とは逆方向に傾斜していても良い。何れの場合も、窪み32のタイヤ周方向に投影したエッジの長さが、タイヤ幅方向に投影した長さよりも長くなれば良い。
上記実施形態では、窪み32が第1の陸部22に形成されていたが、本発明はこれに限らず、第2の陸部24、第3の陸部26、第4の陸部28、及び第5の陸部30に形成されていても良い。
上記実施形態では、窪み32がタイヤ周方向に沿って千鳥状に配置されていたが、タイヤ周方向に沿って一直線状に配置されていても良く、タイヤ周方向に配置される窪み32の列がタイヤ幅方向に複数列配置されていても良い。
上記実施形態では、窪み32がタイヤ周方向に延びるリブ状の第1の陸部22に形成されていたが、本発明はこれに限らず、周方向溝と横溝とで区画されたブロック状の陸部に形成されていても良く、窪み32を設ける陸部の形状は問わない。
10・・・空気入りタイヤ、12・・・トレッド、14・・・第1周方向溝、22・・・第1の陸部(陸部)、32・・・窪み、34・・・第2窪み部、36・・・第1窪み部

Claims (7)

  1. トレッドに設けられ複数の溝で区画された陸部と、
    前記陸部にタイヤ周方向に間隔を開けて設けられ、トレッド平面視で長円形状とされ、
    車両装着時の状態で車両幅方向外側に向かって幅が狭くなっている第1窪み部と、前記第1窪み部と一体的に設けられ前記第1窪み部よりも深く形成された第2窪み部とを含んで構成され、長円形状の長軸がタイヤ周方向に対して傾斜している複数の窪みと、
    を有する空気入りタイヤ。
  2. 前記第1窪み部の長さをA、前記第1窪み部の幅をBとしたときに、A/Bを1.3〜3.0の範囲内にした、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記第1窪み部は、長円形状の短軸に沿った方向の端部側から前記長軸に向けて徐々に深くなっている、請求項1または請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記第1窪み部は、長円形状の長軸に沿った方向の端部側から前記長円形状の短軸に向けて徐々に深くなっている、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記第1窪み部は、長円形状の長軸に沿った方向の端部側から前記第2窪み部の底部に向けて徐々に深くなっている、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記第2窪み部は、車両装着時の状態で前記第1窪み部の車両幅方向内側に設けられている、請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記窪みは、前記トレッドの車両幅方向内側のショルダー側に設けられた前記陸部に形成されている、請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の空気入りタイヤ。
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