JP5086012B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents
空気入りタイヤ Download PDFInfo
- Publication number
- JP5086012B2 JP5086012B2 JP2007236587A JP2007236587A JP5086012B2 JP 5086012 B2 JP5086012 B2 JP 5086012B2 JP 2007236587 A JP2007236587 A JP 2007236587A JP 2007236587 A JP2007236587 A JP 2007236587A JP 5086012 B2 JP5086012 B2 JP 5086012B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tire
- pneumatic tire
- equatorial plane
- tread
- land portion
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Description
タイヤの実際の使用時の負荷転動に当たっては、多くはタイヤにキャンバ角が付与されることとなり、このキャンバ角がタイヤの摩耗、操縦安定性、排水性等に大きな影響を及ぼしている。
このような陸部の耐偏摩耗性能を狙うために、ショルダー側の陸部に独立した複数の窪み(凹部)を周方向に配置する手法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
より具体的には、図6に示すように、摩耗の進行に従って、窪み200のタイヤ赤道面側(矢印CL方向側)に、窪み200の他の周囲部分よりも盛り上がる突起状部分202が次第に形成され、これが核となってヒール・アンド・トゥ摩耗のような周方向に凹凸する偏摩耗が新たに発生する問題があった。
請求項1に記載の空気入りタイヤでは、車両装着時の車両内側に配置される最内側陸部の接地端側に、複数の窪みをタイヤ周方向に沿って配置したので、接地端側の陸部剛性がタイヤ赤道面側の陸部剛性よりも低下して接地圧が低くなるので、接地端側の摩耗が抑えられ、最内側陸部の接地端側に発生する肩落ち摩耗が抑制される。
第1斜面をタイヤ周方向に対して平行に形成し、窪みのトレッド踏面における開口部がタイヤ赤道面側にタイヤ周方向に沿って延びる直線部分を有するよう、好ましくは、接地端側の周方向長さよりも、直線部分の長さを長くすると、窪みのタイヤ赤道面側において、剛性の高い部分の周方向長さを長くとることができ、突起状部分の発生をより抑えることができる。
第1斜面のタイヤ径方向内側に、踏面に対して直角とされた垂直壁面を形成することで、垂直壁面が無い場合に比較して、トレッドが摩耗するにしたがって窪みが消滅し難くなる。
最内側陸部の剛性を確保し、均一な摩耗と操縦安定性を得るためには、第1斜面の傾斜角度が25〜80°の範囲内に設定することが好ましい。
第1斜面の傾斜角度が25°未満では、第1斜面付近の陸部剛性が不足し、新たな偏摩耗の核を発生し易くなり、また操縦安定性にも影響が出る。
一方、第1斜面の傾斜角度が80°を越えると、窪みが浅くなるので早期に窪みが消滅することとなり、偏摩耗(肩落ち摩耗)の抑制が長期に渡って維持できなくなる。
窪みをタイヤ幅方向に少なくとも2列以上設けることで、最内側陸部の剛性を調整し易くなる。特に、最内側陸部の幅が広い場合、窪みが1列では、偏摩耗抑制効果が不足する場合があるので、最内側陸部の幅に応じて窪みの列数を2列以上とし、十分な偏摩耗抑制効果を得るようにすることが好ましい。
肩落ち摩耗は、最内側陸部をトレッド幅方向に断面で見た時に、接地端側の摩耗量が最も大きく、タイヤ赤道面側へ向かうに従って摩耗量が減少する形態となっている。
したがって、肩落ち摩耗を抑制するには、特に接地端付近の圧縮剛性を低下することが効果的である。
窪みにおいて、タイヤ周方向の寸法をタイヤ幅方向の寸法の2倍以内とし、タイヤ周方向の寸法とタイヤ幅方向の寸法とを出来る限り等しくすることが好ましい。
窪みのタイヤ周方向の寸法が、タイヤ幅方向の寸法の2倍を越えると、窪みがタイヤ周方向に長い溝形状となり、最内側陸部の横方向の剛性が低下するため、操縦安定性等に影響がでる虞がある。
以下、図面を参照して本発明の第1の実施形態に係る空気入りタイヤ10を詳細に説明する。
本実施形態の空気入りタイヤ10のトレッド12には、タイヤ赤道面CLの車両装着時外側(図面矢印OUT方向側が車両装着時外側)に第1の周方向主溝14が形成され、タイヤ赤道面CLの車両装着時の内側(矢印IN方向が車両装着時内側)に第2の周方向主溝16が形成され、第2の周方向主溝16の車両装着時内側に、第3の周方向主溝18が形成されており、第1の周方向主溝14の車両装着時外側には第1の陸部20、第1の周方向主溝14と第2の周方向主溝16との間には第2の陸部22、第2の周方向主溝16と第3の周方向主溝18との間には第3の陸部24、第3の周方向主溝18の車両装着時内側には第4の陸部26が夫々区画されている。
さらに、第2の陸部22には、第1の傾斜溝36Aの中間部分と第1の周方向主溝14とを連結する第3のサイプ42と、第2の傾斜溝36Bの一端の中間部分と第2の周方向主溝16と連結する第4のサイプ44が形成されている。
窪み48は、4つの側壁(タイヤ赤道面CL側の側壁48A、接地端側の側壁48B、矢印A方向側の側壁48C、矢印B方向側の側壁48D)を備えているが、図3に示すように、タイヤ赤道面CL側の側壁48Aの傾斜角度θ(基準は踏面に立てた法線に対して。)は、接地端側の側壁48B及び他の側壁の傾斜角度θよりも大きく設定されている。
L字型溝52は、第3の周方向主溝18から車両内側の接地端12Eに向けて延びて陸部内で終端するラグ溝部52Aと、ラグ溝部52Aの陸部内終端部分からタイヤ周方向に沿って矢印B方向の延びる周方向溝部52Bとから構成されている。
なお、第2の陸部22、第3の陸部24、及び第4の陸部26は、陸部を横断するようなラグ溝で完全に分断されてはおらず、所謂リブ形状となっている。
ちなみに、本実施形態の空気入りタイヤ10においては、回転方向の指定は無い。
本実施形態の空気入りタイヤ10では、車両装着時車両内側に配置される第4の陸部26において、そのタイヤ幅方向外側部分に窪み48をタイヤ周方向に沿って複数配置したことで、第4の陸部26の接地端側の陸部剛性が低下し、接地端側の肩落ち摩耗を抑制することができる。
なお、タイヤ赤道面CL側の側壁48Aの傾斜角度が25°未満では、側壁48A付近の陸部剛性が不足し、新たな偏摩耗の核を発生し易くなり、また操縦安定性にも影響が出る。一方、側壁48Aの傾斜角度が80°を越えると、窪み48が浅くなるので早期に窪みが消滅することとなり、偏摩耗(肩落ち摩耗)の抑制が長期に渡って維持できなくなる。
また、窪み48の深さが第4の陸部26の高さ寸法40%未満になると、窪み48が浅くなるので早期に窪みが消滅することとなり、偏摩耗(肩落ち摩耗)の抑制が長期に渡って維持できなくなる。
上記実施形態では、窪み48のタイヤ赤道面CL側の側壁48Aが一定の角度で傾斜していたが、本実施形態では、図4に示すように、窪み48の底側(タイヤ半径方向内側)に、踏面に対して直角な垂直壁面48Eが設けられている。
このような垂直壁面48Eを底側に設けることで、窪み48の深さを変えることなく前述した実施形態よりも底側の体積を増加させることができ、摩耗時に窪み48の体積を確保でき、窪み48による偏摩耗抑制効果を前述した実施形態よりも持続させることが可能となる。
本発明の効果を確かめるために、従来例の空気入りタイヤ、及び本発明の適用された実施例の空気入りタイヤを用意し、耐偏摩耗テストを行った。
実施例:前述した実施形態のトレッドパターンを有する空気入りタイヤである。
従来例:図5に示すトレッドパターンを有する空気入りタイヤ。なお、図5に示すトレッド100において、符号102、104、106、108は周方向主溝、符号110、112、114、116、118は陸部、符号120、122、123はラグ溝、符号124、126、127はサイプ、符号128はラグ溝部128Aと周方向溝部128Bとからなる屈曲溝、符号130,132はトレッド平面視形状が三角形状とされた窪み、符号134は窪み130からトレッド端側へ延びるサイプである。
なお、窪みの形状、寸法等は以下の表1に記載した通りである。
12 トレッド
14 第1の周方向主溝
16 第2の周方向主溝
18 第3の周方向主溝
20 第1の陸部
22 第2の陸部
24 第3の陸部
26 第4の陸部(最内側陸部)
48 窪み
48E 垂直壁面
48A 側壁
Claims (7)
- トレッドに複数本の周方向主溝で区画された複数の陸部を備えた空気入りタイヤであって、
車両装着時の車両内側に配置される最内側陸部には、接地端側に複数の窪みがタイヤ周方向に沿って配置され、
前記窪みは、タイヤ赤道面側に、トレッド踏面に立てた法線に対する傾斜角度が、タイヤ赤道面側以外の他の壁面の傾斜角度に比較して大きく設定された第1斜面を有する、ことを特徴とする空気入りタイヤ。 - 前記第1斜面はタイヤ周方向に対して平行に形成され、窪みのトレッド踏面における開口部は、タイヤ赤道面側にタイヤ周方向に沿って延びる直線部分を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
- 前記窪みは、タイヤ赤道面側の前記第1斜面のタイヤ径方向内側に、踏面に対して直角に形成された垂直壁面を有する、ことを特徴とする請求項2に記載の空気入りタイヤ。
- 前記第1斜面の傾斜角度が25〜80°の範囲内に設定されている、ことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の空気入りタイヤ。
- 前記最内側陸部には、前記窪みがタイヤ幅方向に少なくとも2列以上設けられている、ことを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の空気入りタイヤ。
- 前記窪みは、タイヤ赤道面から遠いほど、その体積が大きい、ことを特徴とする請求項5に記載の空気入りタイヤ。
- 前記窪みは、タイヤ周方向の寸法が、タイヤ幅方向の寸法の2倍以内である、ことを特徴とする請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の空気入りタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007236587A JP5086012B2 (ja) | 2007-09-12 | 2007-09-12 | 空気入りタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007236587A JP5086012B2 (ja) | 2007-09-12 | 2007-09-12 | 空気入りタイヤ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009067180A JP2009067180A (ja) | 2009-04-02 |
JP5086012B2 true JP5086012B2 (ja) | 2012-11-28 |
Family
ID=40603914
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007236587A Expired - Fee Related JP5086012B2 (ja) | 2007-09-12 | 2007-09-12 | 空気入りタイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5086012B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5133635B2 (ja) * | 2007-09-12 | 2013-01-30 | 株式会社ブリヂストン | 空気入りタイヤ |
JP5607425B2 (ja) * | 2010-05-25 | 2014-10-15 | 株式会社ブリヂストン | 空気入りタイヤ |
JP5523358B2 (ja) * | 2011-01-05 | 2014-06-18 | 東洋ゴム工業株式会社 | 空気入りタイヤ |
JP6363911B2 (ja) * | 2014-08-22 | 2018-07-25 | 株式会社ブリヂストン | 空気入りタイヤ |
JP6514869B2 (ja) * | 2014-09-26 | 2019-05-15 | 株式会社ブリヂストン | 空気入りタイヤ |
JP6496208B2 (ja) * | 2015-08-04 | 2019-04-03 | 住友ゴム工業株式会社 | 空気入りタイヤ |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59172004U (ja) * | 1983-05-04 | 1984-11-17 | 住友ゴム工業株式会社 | タイヤのトレッドの構造 |
JP4275373B2 (ja) * | 2002-08-30 | 2009-06-10 | 株式会社ブリヂストン | 空気入りタイヤ |
JP4758059B2 (ja) * | 2003-07-02 | 2011-08-24 | 株式会社ブリヂストン | 空気入りタイヤ |
JP4964560B2 (ja) * | 2006-10-23 | 2012-07-04 | 東洋ゴム工業株式会社 | 空気入りタイヤ |
CN102423993B (zh) * | 2007-05-14 | 2014-04-02 | 株式会社普利司通 | 充气轮胎 |
JP5133635B2 (ja) * | 2007-09-12 | 2013-01-30 | 株式会社ブリヂストン | 空気入りタイヤ |
-
2007
- 2007-09-12 JP JP2007236587A patent/JP5086012B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2009067180A (ja) | 2009-04-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4829994B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP5038739B2 (ja) | スタッドレスタイヤ | |
JP5227355B2 (ja) | 重荷重用タイヤ | |
JP4469399B2 (ja) | スタッドレスタイヤ | |
JP5674800B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP4294532B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
US11027579B2 (en) | Pneumatic tire | |
EP3444131B1 (en) | Tire | |
EP3115229B1 (en) | Heavy duty pneumatic tire | |
JP4797457B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP2017154708A (ja) | タイヤ | |
JP5119601B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP5086012B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP2017196974A (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP5133635B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP5402531B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP5103962B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP5282479B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP2019182146A (ja) | タイヤ | |
JP2013103567A (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP6369602B1 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP6369603B1 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP2012066799A (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP2019104416A (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP6484058B2 (ja) | 重荷重用空気入りタイヤ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20100831 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120411 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120417 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120613 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120904 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120906 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150914 Year of fee payment: 3 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |