JP6451624B2 - フィルムの製造方法及び製造装置 - Google Patents

フィルムの製造方法及び製造装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6451624B2
JP6451624B2 JP2015508228A JP2015508228A JP6451624B2 JP 6451624 B2 JP6451624 B2 JP 6451624B2 JP 2015508228 A JP2015508228 A JP 2015508228A JP 2015508228 A JP2015508228 A JP 2015508228A JP 6451624 B2 JP6451624 B2 JP 6451624B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
gas
conveyance
transport
stress relaxation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015508228A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2014156536A1 (ja
Inventor
和美 伊藤
和美 伊藤
征克 木村
征克 木村
祐二 小川
祐二 小川
大樹 廣幡
大樹 廣幡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ube Industries Ltd filed Critical Ube Industries Ltd
Publication of JPWO2014156536A1 publication Critical patent/JPWO2014156536A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6451624B2 publication Critical patent/JP6451624B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C71/00After-treatment of articles without altering their shape; Apparatus therefor
    • B29C71/02Thermal after-treatment
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C31/00Handling, e.g. feeding of the material to be shaped, storage of plastics material before moulding; Automation, i.e. automated handling lines in plastics processing plants, e.g. using manipulators or robots
    • B29C31/04Feeding of the material to be moulded, e.g. into a mould cavity
    • B29C31/08Feeding of the material to be moulded, e.g. into a mould cavity of preforms to be moulded, e.g. tablets, fibre reinforced preforms, extruded ribbons, tubes or profiles; Manipulating means specially adapted for feeding preforms, e.g. supports conveyors
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C71/00After-treatment of articles without altering their shape; Apparatus therefor
    • B29C71/02Thermal after-treatment
    • B29C2071/022Annealing
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C35/00Heating, cooling or curing, e.g. crosslinking or vulcanising; Apparatus therefor
    • B29C35/02Heating or curing, e.g. crosslinking or vulcanizing during moulding, e.g. in a mould
    • B29C35/04Heating or curing, e.g. crosslinking or vulcanizing during moulding, e.g. in a mould using liquids, gas or steam
    • B29C35/045Heating or curing, e.g. crosslinking or vulcanizing during moulding, e.g. in a mould using liquids, gas or steam using gas or flames
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29KINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASSES B29B, B29C OR B29D, RELATING TO MOULDING MATERIALS OR TO MATERIALS FOR MOULDS, REINFORCEMENTS, FILLERS OR PREFORMED PARTS, e.g. INSERTS
    • B29K2079/00Use of polymers having nitrogen, with or without oxygen or carbon only, in the main chain, not provided for in groups B29K2061/00 - B29K2077/00, as moulding material
    • B29K2079/08PI, i.e. polyimides or derivatives thereof
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29LINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASS B29C, RELATING TO PARTICULAR ARTICLES
    • B29L2007/00Flat articles, e.g. films or sheets
    • B29L2007/008Wide strips, e.g. films, webs

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Robotics (AREA)
  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
  • Moulding By Coating Moulds (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Oral & Maxillofacial Surgery (AREA)
  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
  • Shaping Of Tube Ends By Bending Or Straightening (AREA)

Description

本発明は、フィルムの応力緩和処理を行うフィルムの製造方法及び製造装置に関する。
ポリイミドフィルムは、高耐熱性、高電気絶縁性を有し、取扱上必要な剛性や耐熱性や電気絶縁性が満たされる。このため、電気絶縁フィルム、断熱性フィルム、フレキシブル回路基板のベースフィルム、太陽電池基板等、産業分野において幅広く使用されている。
ポリイミドフィルムは、ポリアミック酸等を含むポリイミド前駆体溶液を支持体上にキャストし乾燥して自己支持性フィルムを形成し、自己支持性フィルムを加熱処理して製造される。
また、加熱処理後のポリイミドフィルムには、応力が残留しているので、応力緩和処理(アニール処理)を行って残留応力を緩和し、熱に対する寸法安定性の向上を図ることが行われている。
例えば、特許文献1には、ポリイミドフィルムを実質的に、無張力下で、150℃以上420℃以下で1秒以上60時間以内加熱した後、室温にまで冷却処理して加熱収縮性の改良されたポリイミドフィルムを製造することが開示されている。
また、特許文献2には、ポリイミドフィルムを、フィルムの長さ方向に1〜10kg/mの張力をかけながら連続的に熱風で加熱処理を施した後、冷却処理を施して低収縮性ポリイミドフィルムを製造することが開示されている。
また、特許文献3には、ポリイミドフィルムを、フィルムの長さ方向に張力を1kg/m以上、10kg/m以下に保ち、遠赤外線を照射して短時間で加熱処理した後、冷却処理を施して低収縮性ポリイミドフィルムを製造することが開示されている。
また、ポリイミドフィルムに限らず、残留応力を緩和し、熱に対する寸法安定性の向上を図るため、各種のフィルムにおいて、フィルムの応力緩和処理が行われている。
特公平5−87377号公報 特開2000−72900号公報 特開2000−72901号公報
応力緩和処理中において、ポリイミドフィルムは、ポリイミドフィルムのガラス転移温度(以下、ガラス転移温度をTgと記す)よりも高い温度に曝されて軟化した状態におかれることがある。このため、ポリイミドフィルムが応力緩和装置内を搬送される間に、表面に傷などが付き易かった。ポリイミドフィルムに傷等が付くと製品不良につながるので歩留まりが低下する。
よって、本発明の目的は、熱に対する寸法安定性に優れたフィルムを歩留まり良く製造できるフィルムの製造方法、及び、製造装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明のフィルムの製造方法は、フィルムの応力緩和処理を行うフィルムの製造方法であって、
前記応力緩和処理を、気体噴射孔が設けられた凸曲面状のフィルム搬送面を有する複数のフィルム搬送ガイドを備えた浮上搬送装置を用い、前記気体噴射孔から加熱気体をフィルムに噴出させて、フィルムを交互に反対方向に湾曲させて非接触状態で搬送しながら行うことを特徴とする。
上記発明によれば、気体噴射孔が設けられた凸曲面状のフィルム搬送面を有する複数のフィルム搬送ガイドを備えた浮上搬送装置を用いてフィルムを非接触で搬送することにより、加熱気体により加熱されてフィルムが軟化しても、傷等をつけることなく搬送することができる。
また、フィルムが軟化すると、フィルムの剛性が低下して皺が生じやすくなるが、上記発明では、フィルムを交互に反対方向に湾曲させて、非接触状態で搬送しながらフィルムを加熱することにより、湾曲させたことで形状による剛性が増大するので、皺の発生を抑制することができる。
本発明のフィルムの製造方法においては、前記フィルム搬送ガイドのフィルム搬送面に対向して、該フィルム搬送面との間に所定の間隙を持って配置された凹曲面を有し、該凹曲面に気体噴射孔が設けられたフィルム押さえ装置を設け、前記フィルム搬送ガイドの気体噴射孔から噴出する加熱気体と、前記フィルム押さえ装置の気体噴射孔から噴出する加熱気体とで、フィルムの両面に加熱気体を吹き付けて浮上搬送することが好ましい。
上記態様によれば、フィルム搬送ガイドの気体噴射孔から噴出する加熱気体と、フィルム押さえ装置の気体噴射孔から噴出する加熱気体とで、フィルムの両面に加熱気体を吹き付けて浮上搬送することにより、フィルムの平面性をより良好に維持することができると共に、フィルムを迅速にかつ均一に加熱することができる。
本発明のフィルムの製造方法においては、複数のフィルム搬送ガイドの気体噴射孔から噴出させる加熱気体の温度を変化させて、前記応力緩和処理を行うことが好ましい。
上記態様によれば、複数のフィルム搬送ガイドの気体噴射孔から噴出させる加熱気体の温度を変化させることにより、所望の温度プロファイルによって応力緩和処理を行うことができる。
本発明のフィルムの製造方法は、特に、ポリイミドフィルムの前駆体を加熱処理して得られるポリイミドフィルムを、応力緩和処理するのに好適である。
ポリイミドフィルムの応力緩和処理は、ポリイミドフィルムの温度を、(ポリイミドフィルムのガラス転移温度(Tg)−150)℃〜(ポリイミドフィルムのガラス転移温度(Tg)+200)℃の範囲で設定した温度以上となるまで加熱する工程1と、工程1を行った後、ポリイミドフィルムの温度を、工程1で設定した温度未満であって、(ポリイミドフィルムのガラス転移温度(Tg)−150)℃〜(ポリイミドフィルムのガラス転移温度(Tg))℃の範囲で設定した温度にする工程2と、工程2を行った後、ポリイミドフィルムの温度を、常温まで冷却する工程3とを有し、少なくとも前記工程1及び前記工程2において、前記浮上搬送装置を用いることが好ましい。
上記態様において、工程1及び工程2では、ポリイミドフィルムは軟化した状態におかれて、平面性が悪化したり、傷等が付き易い状態に曝されるが、少なくとも工程1及び工程2において、浮上搬送装置を用いて応力緩和処理することで、平面性の悪化及び傷の発生をより確実に防止できる。
また、上記態様において、前記工程2及び前記工程3は、ポリイミドフィルムの温度を段階的に低下させて行うことがより好ましい。
これによれば、工程1で前述した温度以上まで加熱されたポリイミドフィルムを、工程2及び工程3で滑らかに冷却できるので、急激な温度変化に伴う皺や凹凸の発生を抑制でき、ポリイミドフィルムの平面性をより良好にできる。
本発明のフィルムの製造方法においては、前記フィルムの搬送経路における1つの湾曲部から次の湾曲部に至る直線部の長さを50mm以下とすることが好ましい。
上記態様によれば、剛性が低下しやすい直線部の長さを50mm以下とすることによって、フィルムの剛性低下による皺の発生を抑制することができる。
本発明のフィルムの製造方法においては、前記フィルムの搬送経路における湾曲部の曲率半径を15mmを超え、270mm以下とすることが好ましい。
上記態様によれば、フィルムの搬送経路における湾曲部の曲率半径を15mmを超え、270mm以下とすることにより、加熱気体により加熱されてフィルムが軟化しても、上記曲率半径で湾曲させたことで形状による剛性がより増大するので、皺の発生をより効果的に抑制することができる。
本発明のフィルムの製造方法においては、前記フィルムの搬送経路における、1つのフィルム搬送ガイドのフィルム搬送面に沿って湾曲する角度を、90〜270°とすることが好ましい。
上記態様によれば、1つのフィルム搬送ガイドのフィルム搬送面に沿って湾曲する角度を、90〜270°とすることにより、湾曲部の剛性をより高めて、皺の発生をより効果的に抑制することができる。
本発明のフィルムの製造方法においては、前記フィルム搬送ガイドのフィルム搬送面は、多孔質材で形成されており、該多孔質材を通して加熱気体を噴出する構造をなしていることが好ましい。
上記態様によれば、フィルムに対し、ほぼ均等に加熱気体を吹き付けて応力緩和処理できるので、圧力ムラや加熱ムラ等が生じ難く、残留応力を効率よく緩和できる。更には、フィルム表面に皺や凹凸等の発生を抑制でき、平面性の良好なフィルムを効率よく製造できる。
本発明のフィルムの製造方法においては、前記応力緩和処理を、前記浮上搬送装置から噴出する加熱気体による加熱と、赤外線ヒータによる加熱とを併用して行うことも好ましい。
一方、本発明のフィルムの製造装置は、フィルムを応力緩和処理する応力緩和装置を有するフィルムの製造装置であって、前記応力緩和装置は、気体噴射孔から加熱気体をフィルムに噴出させて非接触状態でフィルムを加熱し搬送する浮上搬送装置を備え、前記浮上搬送装置は、気体噴射孔が設けられた凸曲面状のフィルム搬送面を有する複数のフィルム搬送ガイドを備え、前記フィルム搬送ガイドの凸曲面が交互に反対方向に配列されており、前記気体噴射孔から加熱気体をフィルムに噴出させて、フィルムを交互に反対方向に湾曲させて非接触状態で搬送させるように構成されていることを特徴とする。
上記発明によれば、気体噴射孔が設けられた凸曲面状のフィルム搬送面を有する複数のフィルム搬送ガイドを備えた浮上搬送装置を用いてフィルムを非接触で搬送することにより、加熱気体により加熱されてフィルムが軟化しても、傷等をつけることなく搬送することができる。
また、フィルムが軟化すると、フィルムの剛性が低下して皺が生じやすくなるが、上記発明では、フィルムを交互に反対方向に湾曲させて、非接触状態で搬送しながらフィルムを加熱することにより、湾曲させたことで形状による剛性が増大するので、皺の発生を抑制することができる。
本発明のフィルムの製造装置において、前記浮上搬送装置は、前記フィルム搬送ガイドのフィルム搬送面に対向して、該フィルム搬送面との間に所定の間隙を持って配置された凹曲面を有し、該凹曲面に気体噴射孔が設けられたフィルム押さえ装置を更に備え、前記フィルム搬送ガイドの気体噴射孔から噴出する加熱気体と、前記フィルム押さえ装置の気体噴射孔から噴出する加熱気体とで、フィルムの両面に加熱気体を吹き付けて浮上搬送するように構成されていることが好ましい。
上記態様によれば、フィルム搬送ガイドの気体噴射孔から噴出する加熱気体と、フィルム押さえ装置の気体噴射孔から噴出する加熱気体とで、フィルムの両面に加熱気体を吹き付けて浮上搬送することにより、フィルムの平面性をより良好に維持することができると共に、フィルムを迅速にかつ均一に加熱することができる。
本発明のフィルムの製造装置において、前記複数のフィルム搬送ガイドは、気体噴射孔から噴出させる気体の温度を個別に設定できるように構成されていることが好ましい。
上記態様によれば、複数のフィルム搬送ガイドの気体噴射孔から噴出させる加熱気体の温度を変化させることにより、所望の温度プロファイルによって応力緩和処理を行うことができる。
本発明のフィルムの製造装置は、特に、ポリイミドフィルムの前駆体を加熱処理して得られるポリイミドフィルムを、応力緩和処理するのに好適に用いられる。
本発明のフィルムの製造装置においては、前記フィルム搬送ガイドによって形成される前記フィルムの搬送経路における、1つの湾曲部から次の湾曲部に至る直線部の長さが、50mm以下となるように設定されていることが好ましい。
上記態様によれば、剛性が低下しやすい直線部の長さを50mm以下とすることによって、フィルムの剛性低下による皺の発生を抑制することができる。
本発明のフィルムの製造装置においては、前記フィルム搬送ガイドのフィルム搬送面の曲率半径が、15mm以上、250mm以下とされていることが好ましい。
上記態様によれば、フィルム搬送ガイドのフィルム搬送面の曲率半径が、15mm以上、250mm以下とされていることにより、フィルムの搬送経路における湾曲部の曲率半径もそれに応じた長さ(フィルム搬送面よりも浮き上がり分だけ大きな曲率半径)となるので、加熱気体により加熱されてフィルムが軟化しても、上記曲率半径で湾曲させたことで形状による剛性がより増大するので、皺の発生をより効果的に抑制することができる。
本発明のフィルムの製造装置においては、前記フィルム搬送ガイドによって形成される前記フィルムの搬送経路における、1つのフィルム搬送ガイドのフィルム搬送面に沿って湾曲する角度が、90〜270°となるように設定されていることが好ましい。
上記態様によれば、1つのフィルム搬送ガイドのフィルム搬送面に沿って湾曲する角度を、90〜270°とすることにより、湾曲部の剛性をより高めて、皺の発生をより効果的に抑制することができる。
本発明のフィルムの製造装置において、前記フィルム搬送ガイドのフィルム搬送面は、多孔質材で形成されており、該多孔質材を通して加熱気体を噴出する構造をなしていることが好ましい。
上記態様によれば、フィルムに対し、ほぼ均等に加熱気体を吹き付けて応力緩和処理できるので、圧力ムラや加熱ムラ等が生じ難く、残留応力を効率よく緩和できる。更には、フィルム表面に皺や凹凸等の発生を抑制でき、平面性の良好なフィルムを効率よく製造できる。
本発明のフィルムの製造装置においては、前記浮上搬送装置が配置された領域に、前記浮上搬送装置上を非接触状態で搬送されるフィルムを加熱する赤外線加熱ヒータが配置されていることも好ましい。
本発明によれば、気体噴射孔が設けられた凸曲面状のフィルム搬送面を有する複数のフィルム搬送ガイドを備えた浮上搬送装置を用いてフィルムを非接触で搬送することにより、加熱気体により加熱されてフィルムが軟化しても、傷等をつけることなく搬送することができる。また、フィルムを交互に反対方向に湾曲させて搬送するようにしたことで、形状による剛性が増大するので、フィルムが軟化しても、皺の発生を抑制することができる。
本発明の第1の実施形態のポリイミドフィルムの製造装置に用いる応力緩和装置の概略図である。 本発明の第2の実施形態のポリイミドフィルムの製造装置に用いる応力緩和装置の概略図である。 フィルム搬送ガイドの一実施形態を示す概略図であって、(a)は斜視図であり、(b)は(a)のA−A断面図である。 図3のフィルム搬送ガイドの変形例を示す概略図である。 図3のフィルム搬送ガイドの変形例を示す概略図である。 フィルム搬送ガイドの他の実施形態を示す概略図であって、(a)は斜視図であり、(b)は平面図である。 フィルム搬送ガイドの他の実施形態を示す概略図であって、(a)は斜視図であり、(b)は平面図である。 フィルム搬送ガイドに対するポリイミドフィルムの湾曲形状の一例を示す説明図である。
本発明のフィルムの製造方法は、フィルムの応力緩和処理を行うための方法である。特に、ポリイミドフィルムの前駆体を加熱処理して、ポリイミドフィルムを得た後、ポリイミドフィルムに残留している応力を緩和する応力緩和処理を行うのに好適である。本発明では、応力緩和処理を、気体噴射孔から加熱気体をフィルムに噴出させて非接触状態でフィルムを搬送する浮上搬送装置を用いて行うことを特徴としている。以下、本発明をポリイミドフィルムの製造方法に適用した例を挙げて、本発明を詳しく説明する。
[ポリイミドフィルムの前駆体を加熱処理してポリイミドフィルムを得る工程]
まず、応力緩和処理前までの工程について説明する。
ポリアミック酸と有機溶媒とを含むポリイミド前駆体溶液を支持体上にキャストして流延物を形成する。前記流延物が本発明におけるポリイミドフィルムの前駆体に相当する。
ポリアミック酸は、テトラカルボン酸二無水物成分とジアミン成分とを公知の方法で反応させて製造できる。例えば、テトラカルボン酸二無水物成分とジアミン成分とを、ポリイミドの製造に通常使用される有機溶媒中で重合して製造することができる。
上記テトラカルボン酸二無水物成分としては、芳香族テトラカルボン酸二無水物、脂肪族テトラカルボン酸二無水物、脂環式テトラカルボン酸二無水物等が挙げられる。具体例としては、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−オキシジフタル酸二無水物、ジフェニルスルホン−3,4,3’,4’−テトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルフィド二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン二無水物等が挙げられる。
上記ジアミン成分としては、芳香族ジアミン、脂肪族ジアミン、脂環式ジアミン等が挙げられる。具体例としては、p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、m−トリジン、p−トリジン、5−アミノ−2−(p−アミノフェニル)ベンゾオキサゾール、4,4’−ジアミノベンズアニリド、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、3,3’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、3,3’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス〔3−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔3−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、2,2−ビス〔3−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔3−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン等が挙げられる。
テトラカルボン酸二無水物成分とジアミン成分との組み合わせの一例としては、以下の(1)〜(6)が挙げられる。これら組み合わせは、機械的特性、耐熱性の観点から好ましい。
(1)3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物と、p−フェニレンジアミンとの組み合わせ。
(2)3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物と、p−フェニレンジアミンと、4,4−ジアミノジフェニルエ−テルとの組み合わせ。
(3)ピロメリット酸二無水物と、p−フェニレンジアミンとの組み合わせ。
(4)ピロメリット酸二無水物と、p−フェニレンジアミンと、4,4−ジアミノジフェニルエ−テルとの組み合わせ。
(5)3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物と、ピロメリット酸二無水物と、p−フェニレンジアミンとの組み合わせ。
(6)3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物と、ピロメリット酸二無水物と、p−フェニレンジアミンと、4,4−ジアミノジフェニルエ−テルとの組み合わせ。
上記有機溶媒としては、ポリアミック酸を溶解できるものであればよい。公知の有機溶媒を用いることができる。例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド等が挙げられる。これらの溶媒は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ポリイミド前駆体溶液を熱イミド化反応によりイミド化を完結させる場合、ポリイミド前駆体溶液に、イミド化触媒等を必要に応じて加えてもよい。また、ポリイミド前駆体溶液を化学イミド化反応によりイミド化を完結させる場合、ポリイミド前駆体溶液に、環化触媒、脱水剤等を必要に応じて加えてもよい。
上記イミド化触媒としては、置換もしくは非置換の含窒素複素環化合物、該含窒素複素環化合物のN−オキシド化合物、置換もしくは非置換のアミノ酸化合物、ヒドロキシル基を有する芳香族炭化水素化合物または芳香族複素環状化合物が挙げられる。
上記環化触媒としては、脂肪族第3級アミン、芳香族第3級アミン、複素環第3級アミン等が挙げられる。環化触媒の具体例としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジメチルアニリン、ピリジン、β−ピコリン、イソキノリン、キノリン等が挙げられる。
上記脱水剤としては、脂肪族カルボン酸無水物、芳香族カルボン酸無水物等が挙げられる。脱水剤の具体例としては、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水酪酸、ギ酸無水物、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、安息香酸無水物、無水ピコリン酸等が挙げられる。
ポリイミド前駆体溶液の固形分濃度(ポリマー成分)は、キャストによるフィルム製造に適した粘度範囲となる濃度であれば特に限定されない。10〜30質量%が好ましく、15〜27質量%がより好ましく、16〜24質量%がさらに好ましい。
次に、上記流延物を乾燥炉に導入して乾燥し、自己支持性を有する自己支持性フィルム(ポリイミドフィルムの前駆体)を形成する。ここで、自己支持性を有するとは、支持体から剥離することができる程度の強度を有する状態を意味する。
自己支持性フィルムを形成するための乾燥条件(加熱条件)は、特に限定はない。好ましくは、温度100〜180℃で、2〜60分間加熱する。より好ましくは、温度120〜160℃で、4〜30分間加熱する。なお、ここでいう温度とは、炉内に設置した熱電対により測定した、雰囲気温度のことを意味する。
次に、自己支持性フィルムを支持体から剥離してキュア工程を行う。自己支持性フィルムの支持体からの剥離方法としては特に限定はなく、自己支持性フィルムを冷却し、ロールを介して張力を与えて剥離する方法等が挙げられる。
キュア工程では、自己支持性フィルムをキュア炉に導入して加熱処理し、溶媒除去とイミド化を完結させて加熱硬化させ、ポリイミドフィルムを得る。キュア炉が、本発明のポリイミドフィルムの製造装置における、「ポリイミドフィルムの前駆体を加熱処理する加熱装置」に相当する。
自己支持性フィルムの加熱方法としては、公知の方法を用いることが出来る。加熱方法の一例として、約100〜400℃の温度において、約0.05〜5時間、好ましくは0.1〜3時間で徐々に加熱して、イミド化および溶媒の蒸発・除去を行うことが適当である。自己支持性フィルムの加熱は、段階的に行ってもよい。一例として、約100〜170℃の比較的低い温度で約0.5〜30分間加熱して第一次加熱処理を行い、次いで170℃〜220℃の温度で約0.5〜30分間加熱して第二次加熱処理を行い、その後、220℃〜400℃の温度で約0.5〜30分間加熱して第三次加熱処理を行う方法が挙げられる。必要であれば、第三次加熱処理後に、400℃〜550℃、好ましくは450〜520℃で加熱して第四次加熱処理を行ってもよい。なお、ここでいう温度とは、フィルムに貼り付けた熱電対により測定した、フィルムの表面温度のことを意味する。
キュア工程では、自己支持性フィルムを、ピンテンタ、クリップ、枠等の把持具で把持しながら行うことが好ましい。加熱硬化に伴うフィルムの収縮を抑えて、フィルム表面に凹凸等が発生することを防止できる。より好ましくは、長尺の自己支持性フィルムの長手方向に直角の方向、すなわちフィルムの幅方向の両端縁を把持具で固定しながら行う。また、必要に応じて、自己支持性フィルムの幅方向、又は長さ方向に拡縮させて加熱し、キュア工程を行っても良い。
[応力緩和(アニール)処理]
本発明では、上述のようにしてポリイミドフィルムの前駆体を加熱処理して得られたポリイミドフィルムに対し、気体噴射孔から加熱気体をポリイミドフィルムに噴出させて非接触状態でポリイミドフィルムを搬送する浮上搬送装置を備えた応力緩和装置を用いて応力緩和処理を行う。応力緩和処理は、フィルムの幅方向を把持具で固定せずに行うことが好ましい。
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態で用いる応力緩和装置について、図1を参照して説明する。
図1に示す応力緩和装置1は、略円筒形状をなす複数のフィルム搬送ガイド10a,10b、10c、10d、10eを備えている。そして、各フィルム搬送ガイド10a〜10eの間をポリイミドフィルム50がジグザグ状に張設されて配置されている。なお、図1ではフィルム搬送ガイドは5個配置されているが、フィルム搬送ガイドの数は特に限定されない。フィルム搬送ガイドの外径や本数を変えることで、各フィルム搬送ガイドで行われる工程距離、工程時間を調整できる。
各フィルム搬送ガイド10a〜10eの表面の少なくとも一部には、気体噴射孔が形成されており、その面がフィルム搬送面をなしている。そして、各フィルム搬送ガイド10a〜10eには、各熱風ヒータAH1〜5から伸びた気体導入管L1〜L5が接続している。各熱風ヒータAH1〜5は、供給する熱風の温度を独立して調整可能とされている。各フィルム搬送ガイド10a〜10eに各気体導入管を通して加熱気体が導入されると、各フィルム搬送ガイド10a〜10eのフィルム搬送面に設けられた気体噴射孔から加熱気体が噴出する。これによって、ポリイミドフィルムを非接触状態で搬送しつつ、加熱して応力緩和処理することができる。
この実施形態では、フィルム搬送ガイド10a〜10eが本発明における浮上搬送装置に相当し、熱風ヒータAH1〜5により、各フィルム搬送ガイドから予め個別に設定された温度の気体を噴出させるように構成されている。
各フィルム搬送ガイドから噴出される加熱気体の温度は、ポリイミドフィルムの種類、厚みに応じて、ポリイミドフィルムの表面温度が搬送経路に沿って所望の温度プロファイルとなるように、適宜調整できる。
各フィルム搬送ガイドから噴出される加熱気体の流速は、特に限定は無い。ポリイミドフィルムの厚み等に応じて適宜調整できる。好ましくは、0.1〜3m/secであり、より好ましくは0.1〜1m/secである。
各フィルム搬送ガイドから噴出される加熱気体の風量は、特に限定は無いが、フィルム搬送ガイドと、ポリイミドフィルムとの間隔(浮上高さ)が0.1〜20mmとなるように調整することが好ましく、0.1〜5mmとなるように調整することがより好ましい。
フィルム搬送ガイドの好ましい態様について、図3を用いて説明する。図3(a)はフィルム搬送ガイドの斜視図であり、(b)は(a)のA−A断面図である。
図3に示すフィルム搬送ガイド10は、全体が略円筒形状をなし、両端部102a,102bを除いたほぼ全周にわたって、多孔質材101が配置されている。そして、一方の端部102aには、気体導入管103が接続している。
このフィルム搬送ガイド10は、フィルム搬送ガイド10に気体を導入することで、図3(b)に示すように、多孔質材101を通して外部に気体が噴出する。このため、多孔質材101から噴出した気体の噴出圧によって、フィルム搬送ガイド10上を、非接触状態でポリイミドフィルムを搬送させることができる。また、フィルム搬送ガイド10上を通過するポリイミドフィルムの全面に、気体をほぼ均等に吹き付けることができるので、ポリイミドフィルムをムラ無く加熱できる。
図3に示すフィルム搬送ガイド10において、多孔質材101が形成されている領域は、フィルム搬送ガイド10上を搬送させるポリイミドフィルムの幅×(1〜1.5)であることが好ましく、ポリイミドフィルムの幅×(1〜1.1)であることがより好ましい。多孔質材101が形成されている領域が上記範囲であれば、ポリイミドフィルムの全面にほぼ均等に加熱気体を吹き付けて応力緩和処理できる。
図3に示すフィルム搬送ガイド10において、多孔質材101としては、特に限定は無く、積層メッシュ、多孔質セラミック、多孔質金属、パンチングメタル材等を、略円筒形状や、一部を曲面に成形したもの等が挙げられ、特に積層メッシュ、多孔質セラミックを用いるのが好ましい。
多孔質材101は、開孔部の直径が円径相当で0を超え2mm以下、孔間隔が0を超え3mm以下であることが好ましく、開孔部の直径が円径相当で0を超え0.3mm以下、孔間隔が0を超え0.5mm以下であることがより好ましい。多孔質材101の開孔部の直径や孔間隔が上記であれば、ポリイミドフィルムを非接触状態で搬送しつつ、ポリイミドフィルムの全面に、ほぼ均等に加熱気体を吹き付けて応力緩和処理することができる。多孔質101の開孔部の直径が2mmを超えたり、孔間隔が3mmを超えると、応力緩和処理時に加熱ムラ等が生じることがある。なお、本発明において、開孔部の円形相当の直径とは、開孔部の面積を、同等の面積の円に換算したときの、円の直径のことである。
なお、図3のフィルム搬送ガイド10は、全周にわたって多孔質材101が形成されていて、フィルム搬送ガイド10の全周から気体が噴出する構成であるが、図4(a)に示すように、フィルム搬送面(ポリイミドフィルム50が通過する部分)にのみ多孔質材101を形成して、フィルム搬送面からのみ気体が噴出するように構成されていてもよい。また、図4(b)、(c)に示すように、全周にわたって多孔質材101が形成されているが、フィルム搬送面以外の部分にマスク材110を配置して、フィルム搬送面からのみ気体を噴出するように構成されていてもよい。なお、図4(b)は、フィルム搬送ガイド10の外周にマスク材110が配置されており、図4(c)は、フィルム搬送ガイド10の内周にマスク材110が配置されている。
また、図3のフィルム搬送ガイド10は、気体導入管103がフィルム搬送ガイド10の一方の端部にのみ設けられているが、図5(a)に示すように、フィルム搬送ガイド10の両端に設けられていても良い。また、図5(b)に示すように、フィルム搬送面とは反対側であって、フィルム搬送ガイド10の中央近傍に設けられていても良い。
また、図3のフィルム搬送ガイド10は、略円筒形状をなしているが、フィルム搬送ガイド10の形状は、特に限定されるものではなく、フィルム搬送面が凸曲面状をなす形状であればよい。例えば、フィルム搬送面が曲面側に設けられた略半円筒形状であってもよい。
図6を用いてフィルム搬送ガイドの他の例について説明する。図6(a)はフィルム搬送ガイドの斜視図であり、(b)は(a)の部分平面図である。
図6に示すフィルム搬送ガイド10’は、全体として略円筒形状をなしており、曲面上に設けられたフィルム搬送面に、気体噴出孔105がパンチングされている。そして、一端には、気体導入管106が接続している。
図6に示すフィルム搬送ガイド10’において、気体噴出孔105がパンチングされている領域は、フィルム搬送ガイド10’上を搬送させるポリイミドフィルムの幅×(1〜1.5)であることが好ましく、ポリイミドフィルムの幅×(1〜1.1)であることがより好ましい。気体噴出孔105がパンチングされている領域が上記範囲であれば、ポリイミドフィルムの全面にほぼ均等に加熱気体を吹き付けて応力緩和処理できる。
気体噴出孔105は、フィルムの幅方向及び移動方向に沿って所定間隔で並んでいるが、その配列方向は、幅方向及び移動方向に対して、角度θで傾いていることが好ましい。上記角度θは、0〜45°が好ましく、3〜10°がより好ましい。
なお、図6に示すフィルム搬送ガイド10’は、気体導入管106がフィルム搬送ガイド10’の一方の端部にのみ設けられているが、フィルム搬送ガイド10’の両端に設けられていても良い。また、フィルム搬送面とは反対側であって、フィルム搬送ガイド10’の中央近傍に設けられていても良い。
また、図6のフィルム搬送ガイド10’は、略円筒形状をなしているが、フィルム搬送面が曲面に成形された略半円筒形状であってもよい。形状は特に限定は無いが、フィルム搬送面が凸曲面状をなす形状が好ましく用いられる。
図7を用いてフィルム搬送ガイドの更に他の例について説明する。図7(a)はフィルム搬送ガイドの斜視図であり、(b)は(a)の部分平面図である。
図7に示すフィルム搬送ガイド10”は、全体として略円筒形状をなしており、フィルム搬送面にスリットノズル108が形成されている。そして、一端には、気体導入管109が接続している。
スリットノズル108の厚さTは2mm以下が好ましく、0.5mm以下がより好ましい。
スリットノズル108の幅Wは、フィルム搬送ガイド10”上を搬送させるポリイミドフィルムの幅×(1〜1.5)であることが好ましく、ポリイミドフィルムの幅×(1〜1.1)であることがより好ましい。スリットノズル108の幅Wが上記範囲であれば、ポリイミドフィルムの全面にほぼ均等に加熱気体を吹き付けて応力緩和処理できる。
なお、図6に示すフィルム搬送ガイド10”は、気体導入管109がフィルム搬送ガイド10”の一方の端部にのみ設けられているが、フィルム搬送ガイド10”の両端に設けられていても良い。また、フィルム搬送面とは反対側であって、フィルム搬送ガイド10”の中央近傍に設けられていても良い。
また、図7のフィルム搬送ガイド10”は、略円筒形状をなしているが、フィルム搬送面が曲面に成形された略半円筒形状であってもよい。形状は特に限定は無いが、フィルム搬送面が凸曲面状をなす形状が好ましく用いられる。
また、図7に示すフィルム搬送ガイド10”は、スリットノズル108が1個配置されているが、複数配置されていても良い。スリットノズル108の数は特に限定は無い。スリットノズル108を複数配置する場合、フィルム搬送ガイド10”の周方向に沿って、所定間隔をあけて並べて配置することが好ましい。
フィルム搬送ガイド10a〜10eの凸曲面状のフィルム搬送面の曲率半径は、全て同じでも良いし、異なっていてもよい。しかし、フィルム搬送面の曲率半径を大きくすると、搬送張力による幅方向の座屈に弱くなり、皺や凹凸が発生しやすくなるため、フィルム搬送面の曲率半径は、15mm以上、250mm以下とすることが好ましく、15mm以上、75mm以下とすることがより好ましい。
これに対応して、ポリイミドフィルム50の搬送経路における湾曲部の曲率半径は、15mmを超えて、270mm以下であることが好ましく、15mmを超えて、95mm以下であることがより好ましい。
図1に示すように、フィルム搬送面が凸曲面状をなすフィルム搬送ガイド10を、搬送ラインに沿って、その凸曲面状のフィルム搬送面を交互に反対方向に向けて配置することにより、ポリイミドフィルム50を交互に反対方向に屈曲させて、ジグザグ状に張設することができる。
図8は、フィルム搬送ガイド10に対するポリイミドフィルム50の湾曲形状の一例を示す説明図である。ここで、ポリイミドフィルム50がフィルム搬送ガイド10のフィルム搬送面に沿って屈曲する角度θ(以下「抱き角θ」とする)は、60〜270°であることが好ましく、90〜270°であることがより好ましく、150〜240°であることが最も好ましい。上記抱き角θが60°未満では、ポリイミドフィルム50の屈曲形状による剛性付与効果が乏しくなり、270°を超えると、フィルム搬送ガイド10の配置間隔が狭くなりすぎて、設置スペースを十分にとれなくなる可能性がある。
また、ポリイミドフィルム50が隣接するフィルム搬送ガイド10を渡るときの、1つの湾曲部から次の湾曲部に至る直線部の長さLは、50mm以下となるように設定されていることが好ましく、30mm以下となるように設定されていることがより好ましい。上記直線部の長さLが、50mmを超えると、該直線部において、ポリイミドフィルム50の剛性が低下し、皺が寄りやすくなる傾向がある。
図1に示す応力緩和装置1は、フィルム搬送用のスリットが設けられた仕切板11によって、各フィルム搬送ガイド10a〜10eが配置された領域12a〜12eに区画されている。各領域の区画幅は、特に限定は無いが、1区画あたり1〜3基のフィルム搬送ガイドが入る長さであることが好ましい。
この実施形態では、領域12bには、ポリイミドフィルム50の、フィルム搬送ガイド10bが配置された側とは反対側に、赤外線加熱ヒータIR1、IR2が配置されている。赤外線加熱ヒータを設置することで、加熱効率を高めることができ、応力緩和装置をより小型化できる。赤外線加熱ヒータによる加熱温度は、特に限定はないが、フィルム搬送ガイド10bから噴出される熱風の温度よりも高いことが好ましく、より好ましくは、(フィルム搬送ガイド10bから噴出される熱風の温度)〜(フィルム搬送ガイド10bから噴出される熱風の温度+300℃)である。
なお、図1では、領域12bに赤外線加熱ヒータを2列配置しているが、赤外線加熱ヒータの台数は特に限定はない。また、赤外線加熱ヒータを配置する領域は、領域12bに限らず、他の領域に配置してもよいが、ポリイミドフィルム50の温度を、最も高温にする領域(最高到達温度領域)に配置することが好ましい。また、赤外線加熱ヒータは必ずしも設置する必要はなく、省略しても良い。
応力緩和装置1内に導入されたポリイミドフィルム50は、各フィルム搬送ガイド10a〜10eに設けられた気体噴射孔から噴出される気体によって、ポリイミドフィルム50は非接触状態で搬送される。そして、各フィルム搬送ガイド10a〜10eの気体噴射孔から加熱気体が噴出されるので、加熱気体によってポリイミドフィルム50が加熱されて、応力緩和処理される。
また、この応力緩和装置1は、内部が仕切板11によって複数の領域12a〜12eに区画されているので、各フィルム搬送ガイドの気体噴射孔から予め個別に設定された温度の加熱気体を噴出させて、ポリイミドフィルム50の温度を段階的に昇温及び降温させて処理できる。例えば、応力緩和装置1の前半の領域では、任意の昇温速度でポリイミドフィルムを加熱して任意の最高到達温度で処理し、後半の領域では、任意の降温速度でポリイミドフィルムを冷却して処理することができる。
具体的な一例を挙げると、領域12a〜12bでは、ポリイミドフィルムの温度を、(ポリイミドフィルムのTg−150)℃〜(ポリイミドフィルムのTg+200)℃の範囲で設定した温度以上となるまで加熱する第1領域とし、領域12c〜12dでは、第1領域で設定した温度未満であって、ポリイミドフィルムの温度を、(ポリイミドフィルムのTg−150)℃〜(ポリイミドフィルムのTg)℃の範囲で設定した温度にする第2領域とし、領域12eでは、第2領域で設定した温度未満であって、ポリイミドフィルムの温度を、(ポリイミドフィルムのTg−150)℃〜常温(大気温度または室温)の範囲で設定した温度まで冷却する第3領域として、応力緩和処理を行う方法が挙げられる。第3領域では、常温まで冷却することが好ましい。
第1領域にて、ポリイミドフィルムを上記設定した温度以上まで加熱することで、熱硬化後のポリイミドフィルムに残留している応力を効率よく緩和できる。なお、ポリイミドフィルムのTg(ガラス転移温度)とは、ポリイミドフィルムを構成するポリマーの運動性が大きく変化する境界温度のことである。本発明では、動的粘弾性測定装置(TAインスツルメント社製RSA−G2)を使用し、周波数1Hz、昇温速度10℃/分で測定したtanδのピーク温度をポリイミドフィルムのTgとした。
第1領域では、段階的にポリイミドフィルム50を昇温できるように、フィルム搬送ガイド10a〜10bの気体噴射孔から噴出される気体の温度を調整することが好ましい。また、第2領域及び第3領域では、段階的にポリイミドフィルム50を降温できるように、フィルム搬送ガイド10c〜10dの気体噴射孔から噴出される気体の温度を調整することが好ましい。再加熱する工程である第1領域及び冷却固化する工程である第2領域において、段階的に温度をかえることで、ポリイミドフィルム50を滑らかに加熱処理でき、急激な温度変化にともなう皺や凹凸の発生を効率よく防止できる。
なお、図1の応力緩和装置では、第1領域(領域12a〜12b)、第2領域(領域12c〜12d)、第3領域(領域12e)の全てにおいて浮上搬送装置を用いているが、第3領域(領域12e)では、ポリイミドフィルムは傷等が付き難い状態とされているので、第1領域(領域12a〜12b)及び第2領域(領域12c〜12d)のみ浮上搬送装置を用い、第3領域(領域12e)では浮上搬送装置以外の搬送装置を用いて処理を行ってもよい。浮上搬送装置以外の搬送装置としては、接触式ガイドローラ等が挙げられる。
応力緩和処理は、ポリイミドフィルム50の両端縁を把持具などで固定することなく、各フィルム搬送ガイド上を非接触状態で搬送させて行うことが好ましい。ポリイミドフィルム50の両端縁を把持具で固定していると、残留応力を十分に低減できないことがあり、寸法安定性が低下することがある。
このように応力緩和処理して得られるポリイミドフィルムは、平面性に優れ、表面に傷、皺、凹凸などが少なくなる。特に、図3〜5に示すフィルム搬送ガイドを用いることで、ポリイミドフィルムの全面に、ほぼ均等に加熱気体を吹き付けて応力緩和処理できるので、圧力ムラや加熱ムラ等が生じ難く、残留応力を効率よく緩和できる。更には、フィルム表面に皺や凹凸等の発生を抑制でき、平面性の良好なポリイミドフィルムを効率よく製造できる。
このようにして製造されるポリイミドフィルムは、電気・電子部品の基板や絶縁材料等に好ましく用いることができる。例えば、TAB用テープ、COF用テープ等のテープ基材、ICチップ等のチップ部材等のカバー基材、液晶ディスプレー、有機エレクトロルミネッセンスディスプレー、電子ペーパー、太陽電池、プリンテッド回路基板等のベース基板として用いることができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態で用いる応力緩和装置について、図2を用いて説明する。なお、図1に示す応力緩和装置と実質的に同一箇所は、同一符号を付して説明を省略する。
図2に示す応力緩和装置は、領域12b、12cにおいて、フィルム搬送ガイド10b,10cのフィルム搬送面に対向して、フィルム押さえ装置15a,15bが配置されている。
フィルム押さえ装置は、対向して配置されたフィルム搬送ガイドのフィルム搬送面に向けて気体を噴出し、気体の噴出圧によって、各搬送ガイドとフィルム押さえ装置の搬送面間を通過するポリイミドフィルムを、フィルム搬送ガイドのフィルム搬送面側に押さえつけるようにするものである。
図2に示す応力緩和装置において、フィルム押さえ装置15a,15bは、フィルム搬送ガイド10b,10cのフィルム搬送面との間に所定の間隙を持って配置された凹曲面16を有している。そして、この凹曲面16上に気体噴射孔(図示しない)が設けられている。また、フィルム押さえ装置15a,15bには、熱風ヒータAH2,3から伸びた気体導入管L2a,L3aが接続しており、各フィルム押さえ装置15a,15bから加熱気体が噴出できるように構成されている。
図2に示す応力緩和装置では、各フィルム搬送ガイド及び各フィルム押さえ装置に、各気体導入管を通して気体が導入されると、各フィルム搬送ガイド及び各フィルム押さえ装置の気体噴射孔から気体が噴出する。これによって、ポリイミドフィルム50は、領域12a,12d,12eで、フィルム搬送ガイド10a,10d,10eから噴出した気体の噴出圧によって浮上搬送される。また、領域12b,12cでは、ポリイミドフィルム50は、フィルム搬送ガイド10b,10cのフィルム搬送面から噴出される気体と、フィルム押さえ装置15a,15bから噴出される気体との間に挟まれて浮上搬送される。
ここで、ポリイミドフィルムの一方の面のみに気体を吹き付けてポリイミドフィルムを浮上搬送させた場合、ポリイミドフィルムの幅方向両側に比べて、幅方向中央部近傍の方が、ポリイミドフィルムにかかる圧力が強くなることがある。ポリイミドフィルムの温度が低い状態の場合は、ポリイミドフィルムの幅方向に圧力ムラが生じても特に問題はないが、ポリイミドフィルムを高温に曝す場合、加熱ムラが生じて平面性が低下することがある。これに対し、ポリイミドフィルムの両面に気体を吹き付けて浮上搬送することで、圧力ムラをほとんど生じさせることなく、ポリイミドフィルムを浮上搬送できる。このため、ポリイミドフィルムの加熱ムラがより生じ難くなり、より平面性の良好なポリイミドフィルムを得ることができる。
また、この実施形態では、フィルム押さえ装置15a,15bから加熱気体を噴出させているので、領域12b,12cでは、ポリイミドフィルム50の両面に加熱気体が吹き付けられる。このため、ポリイミドフィルムを所望の温度まで速やかに加熱でき、応力緩和処理をより効率よく行うことができる。また、装置全長をよりコンパクトにできる。
本発明において、フィルム押さえ装置の構造としては、特に限定は無く、フィルム搬送ガイドの前記フィルム搬送面に対向する面(以下、フィルム押さえ面という)に、気体噴射孔が形成されていればよい。例えば、フィルム押さえ面に、フィルム搬送ガイドと同様な、積層メッシュ、多孔質セラミック、多孔質金属、パンチングメタル材等の多孔質材を配置して、多孔質材を通して気体を噴出する構造、フィルム押さえ面に気体噴出孔をパンチングした構造、フィルム押さえ面にスリットノズルを形成した構造などが挙げられる。好ましくは、多孔質材を通して気体を噴出する構造である。これによれば、フィルム搬送ガイドとフィルム押さえ装置の搬送面間を通過するポリイミドフィルムに対し、気体をほぼ均等に吹き付けることができる。多孔質材としては、前記第1の実施形態のフィルム搬送ガイドで説明した多孔質材と同様のものを用いることができる。
本発明において、フィルム押さえ装置の形状としては、特に限定は無い。フィルム押さえ装置に対向して配置されたフィルム搬送装置の形状に応じて、適宜選択することが好ましい。好ましい組み合わせとしては、フィルム搬送ガイドのフィルム搬送面が凸曲面をなし、フィルム押さえ装置のフィルム押さえ面が凹曲面をなす組合せである。この場合、フィルム押さえ装置のフィルム押さえ面は、フィルム搬送ガイドのフィルム搬送面よりも大きな曲率で、しかも対向して湾曲する凹曲面をなし、フィルム搬送ガイドのフィルム搬送面に対して、予め設定された一定の距離で離れて配置された形状であることがより好ましい。このような組み合わせによれば、ポリイミドフィルムが、フィルム搬送ガイドのフィルム搬送面と、フィルム押さえ装置のフィルム押さえ面とから、均一な圧力で気体を吹き付けられるので、安定した形状で曲面を描くように搬送することができ、得られるポリイミドフィルムの平面性をより良好にできる。
本発明において、フィルム搬送ガイドのフィルム搬送面と、フィルム押さえ装置のフィルム押さえ面との間隔は、0.2〜40mmが好ましく、0.2〜10mmがより好ましく、0.2〜5mmが最も好ましい。上記間隔が0.2mm未満であると、ポリイミドフィルムがフィルム搬送ガイドやフィルム押さえ装置に接触し易くなる傾向にある。
本発明において、各フィルム押さえ装置から噴出する気体の温度は、対向して配置されたフィルム搬送ガイドから噴出する加熱気体の温度と同じであっても良く、異なっていても良い。
本発明において、各フィルム押さえ装置から噴出する気体の流速は、対向して配置されたフィルム搬送ガイドから噴出する加熱気体の流速と同じであっても良く、異なっていても良い。フィルム押さえ装置から噴出する気体の流速は、対向して配置されたフィルム搬送ガイドから噴出する加熱気体の流速の0.5〜1.5倍であることが好ましい。上記範囲であれば、ポリイミドフィルムの圧力ムラをより効果的に抑制できる。
本発明において、各フィルム押さえ装置のフィルム押さえ面における気体噴出孔が形成されている領域は、対向して配置されたフィルム搬送ガイドの、フィルム搬送面上の気体噴出孔が形成されている領域と比べて、幅方向の長さが該等しいことが好ましい。フィルム押さえ装置の気体噴出孔が形成されている領域が上記範囲であれば、圧力ムラをほとんど生じさせることなく、ポリイミドフィルムを浮上搬送できる。
なお、この実施形態では、領域12b,12cにフィルム押さえ装置を配置したが、領域12b,12cのいずれか一方にのみ配置してもよい。また、領域12a〜12eの全ての領域に配置しても良い。好ましくは、上述した第1領域(領域12a〜12b)、第2領域(領域12c〜12d)のうち、ポリイミドフィルムが特に高温に曝される領域に配置する。
また、この実施形態では、各領域におけるフィルム搬送装置とフィルム押さえ装置は、同じ加熱ヒータから加熱気体が導入されるように構成されているが、異なる加熱ヒータから、同じ又は異なる温度の加熱気体が導入されるように構成されていてもよい。
また、第2の実施形態においても、フィルム押さえ装置の配置を考慮して、第1の実施形態における赤外線加熱ヒータを設置しても良い。
また、上記実施形態は、ポリイミドフィルムに適用した例であるが、本発明は、ポリイミドフィルムに限らず、各種フィルムの応力緩和処理に適用することができる。
本発明に好適な応力緩和処理を行うフィルムの基材としては、主として熱可塑性樹脂が挙げられ、例えば、一般的な光学フィルム用樹脂としてのポリカーボネート、ポリエステル、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリイミド、ポリオレフィン等が好適に用いられる。また、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、ポリスルホン、ポリエチレン、ポリ塩化ビエル、脂環式オレフィンポリマー、アクリル系ポリマー、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、セルロースアセテートプロピオネート等を用いることもできる。
(試験例1)
(例1〜4)
テトラカルボン酸二無水物成分として3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ジアミン成分としてp−フェニレンジアミンを用いて製造されたポリイミドフィルム(厚み:25μm、Tg:340℃)を、図1に示す応力緩和装置に導入し、表1に示す加熱条件で応力緩和処理を行った。例1〜4では、ポリイミドフィルムを非接触状態で搬送できた。
なお、各フィルム搬送ガイドにおける図8に示した抱き角θは、150°であり、フィルム搬送ガイドの間を渡る直線部の長さLは、50mmであった。
応力緩和処理後のポリイミドフィルムについて、平面性、寸法安定性、傷の有無について評価した。平面性は、A4サイズに切り出したサンプルを平らなテーブル面上に広げ、フィルムの皺や凹凸の発生状態を、応力緩和処理を施していないポリイミドフィルムと比較して目視で評価した。
平面性は、サンプルの表面状態が応力緩和処理をしていないポリイミドフィルムと同等であれば◎、応力緩和処理をしていないポリイミドフィルムとほぼ同等であれば○、応力緩和処理をしていないポリイミドフィルムと比べて著しく外れる場合は×とした。ポリイミドフィルムの寸法安定性の評価については、熱機械的分析装置(エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社社製 EXSTAR6100 TMA/SS)を用いて線膨張係数(CTE)を測定し、線膨張係数(CTE)が大きく変化する点(変曲点)の有無を確認した。変曲点がないものを○、変曲点が有るものを×とした。傷の有無は目視で評価し、目立った傷が無いものを○、目立った傷があるものを×とした。結果を表1に記す。表1中、「←」は、左に同じという意味である。
なお、例1,2で使用したフィルム搬送ガイドは、図3に示されるように、全体が略円筒形状をなし、両端部102a,102bを除いたほぼ全周にわたって、多孔質材101が配置され、一方の端部102aには、気体導入管103が接続した構造をなしている。
また、例3で使用したフィルム搬送ガイドは、図6に示されるように、全体として略円筒形状をなしており、フィルム搬送面に、気体噴出孔105がパンチングされ、一方の端部に気体導入管106が接続した構造をなしている。
また、例4で使用したフィルム搬送ガイドは、図7に示されるように、全体が略円筒形状をなし、上面にスリットノズル108が形成され、一方の端部に気体導入管109が接続した構造をなしている。スリットノズル108(噴出孔)のサイズは、T0.5mm×W380mmとした。
Figure 0006451624
表1に示すように、気体噴射孔から加熱気体を噴出させて非接触状態でポリイミドフィルムを搬送する浮上搬送装置を用いて、ポリイミドフィルムを非接触状態で搬送しながら応力緩和処理を行った例1〜4は、加熱硬化後のポリイミドフィルムに残留する応力が十分に緩和されて、寸法安定性の良いポリイミドフィルムとすることができた。
そして、フィルム搬送ガイドとして、多孔質材を通して加熱気体を噴出する構造をなすものを用いた例1,2は、皺や凹凸が殆どなく、平面性の良いものであった。
(試験例2)
(例5)
テトラカルボン酸二無水物成分として3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ジアミン成分としてp−フェニレンジアミンを用いて製造されたポリイミドフィルム(厚み:25μm、Tg:340℃)を、図2に示す応力緩和装置に導入し、以下に示す条件で応力緩和処理を行った。
フィルム搬送ガイド10a〜10eとして、フィルム搬送面が多孔質材(噴射孔のサイズ:約100μm、噴射孔の孔間隔:0.4mm)で形成された、図3に示す構造を有するものを用いた。なお、フィルム搬送ガイド10a、10b、10d、10eは、直径75mmの略円筒形状をなしたものを用い、フィルム搬送ガイド10cは、直径150mmの略円筒形状をなしたものを用いた。
なお、各フィルム搬送ガイドにおける図8に示した抱き角θは、150°であり、フィルム搬送ガイドの間を渡る直線部の長さLは、50mmであった。
フィルム押さえ装置15a,15bとして、フィルム押さえ面が、フィルム搬送ガイド10b、10cのフィルム搬送面に沿った凹曲面をなし、多孔質材(噴射孔のサイズ:約100μm、噴射孔の孔間隔:0.4mm)で形成されたものを用いた。
応力緩和処理条件は、搬送張力0.2MPa、搬送速度1m/minとした。また、領域12aでは、フィルム搬送ガイド10aから、温度250℃の熱風を風量25m/min/mで噴出した。また、領域12bでは、フィルム搬送ガイド10bから、温度450℃の熱風を風量35m/min/mで噴出し、フィルム押さえ装置15aから温度450℃の熱風を、風量35m/min/mで噴出した。また、領域12cでは、フィルム搬送ガイド10cから、温度300℃の熱風を風量20m/min/mで噴出し、フィルム押さえ装置15bから温度300℃の熱風を、風量20m/min/mで噴出した。また、領域12dでは、フィルム搬送ガイド10dから、温度200℃の熱風を風量20m/min/mで噴出した。また、領域12eでは、フィルム搬送ガイド10eから、常温の気体を風量15m/min/mで噴出した。
上記条件でポリイミドフィルムを応力緩和処理したところ、ポリイミドフィルムを非接触状態で搬送しながら応力緩和処理できた。また、領域12bにおいて、フィルム搬送ガイド10bとポリイミドフィルムとの間隔は3mmで、フィルム押さえ装置15aとポリイミドフィルムとの間隔は3mmであった。また、領域12cにおいて、フィルム搬送ガイド10cとポリイミドフィルムとの間隔は3mmで、フィルム押さえ装置15bとポリイミドフィルムとの間隔は3mmであった。
応力緩和処理後のポリイミドフィルムの寸法安定性は○で、平面性は◎で、傷の有無は○であった。
(例6)
テトラカルボン酸二無水物成分として3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ジアミン成分としてp−フェニレンジアミンを用いて製造されたポリイミドフィルム(厚み:25μm、Tg:340℃)を図2に示す応力緩和装置のうち、フィルム押さえ装置15a,15bを設置しない応力緩和装置に導入し、以下に示す条件で応力緩和処理を行った。フィルム搬送ガイド10a〜10eは、例5と同じものを用いた。応力緩和処理条件は、領域12bでは、フィルム搬送ガイド10bから、温度450℃の熱風を風量40m/min/mで噴出させ、領域12cでは、フィルム搬送ガイド10cから、温度300℃の熱風を風量30m/min/mで噴出させた以外は、例5と同じ条件とした。
上記条件でポリイミドフィルムを応力緩和処理したところ、ポリイミドフィルムを非接触状態で搬送しながら応力緩和処理できた。
応力緩和処理後のポリイミドフィルムの寸法安定性は○で、平面性は○で、傷の有無は○であった。
例5と例6との結果より、フィルム搬送ガイドのフィルム搬送面から噴出される気体と、フィルム押さえ装置から噴出される気体との間に、ポリイミドフィルムを挟んで浮上搬送しながら応力緩和処理を行うことで、より平面性の良好なポリイミドフィルムを得ることができた。
1:応力緩和装置
10a〜10e,10,10’:フィルム搬送ガイド
11:仕切板
12a〜12e:領域
15a,15b:フィルム押さえ装置
16:凹曲面
50:ポリイミドフィルム
101:多孔質材
103,106:気体導入管
105:気体噴出孔
110:マスク材
IR1,IR2:赤外線加熱ヒータ
L1〜L5:気体導入管
AH1〜5:熱風ヒータ

Claims (16)

  1. フィルムの応力緩和処理を行うフィルムの製造方法であって、
    前記応力緩和処理を、気体噴射孔が設けられた凸曲面状のフィルム搬送面を有する複数のフィルム搬送ガイドを備えた浮上搬送装置を用い、前記気体噴射孔から加熱気体をフィルムに噴出させて、フィルムを交互に反対方向に湾曲させて非接触状態で搬送しながら行うこと、並びに、
    前記フィルム搬送ガイドのフィルム搬送面に対向して、該フィルム搬送面との間に所定の間隙を持って配置された凹曲面を有し、該凹曲面に気体噴射孔が設けられたフィルム押さえ装置を設け、前記フィルム搬送ガイドの気体噴射孔から噴出する加熱気体と、前記フィルム押さえ装置の気体噴射孔から噴出する加熱気体とで、フィルムの両面に加熱気体を吹き付けて浮上搬送すること、を特徴とするフィルムの製造方法。
  2. フィルムの応力緩和処理を行うフィルムの製造方法であって、
    前記応力緩和処理を、気体噴射孔が設けられた凸曲面状のフィルム搬送面を有する複数のフィルム搬送ガイドを備えた浮上搬送装置を用い、前記気体噴射孔から加熱気体をフィルムに噴出させて、フィルムを交互に反対方向に湾曲させて非接触状態で搬送しながら行うこと、並びに、
    複数のフィルム搬送ガイドの気体噴射孔から噴出させる加熱気体の温度を変化させて、前記応力緩和処理を行うこと、を特徴とするフィルムの製造方法
  3. フィルムの応力緩和処理を行うフィルムの製造方法であって、
    前記応力緩和処理を、気体噴射孔が設けられた凸曲面状のフィルム搬送面を有する複数のフィルム搬送ガイドを備えた浮上搬送装置を用い、前記気体噴射孔から加熱気体をフィルムに噴出させて、フィルムを交互に反対方向に湾曲させて非接触状態で搬送しながら行うこと、並びに、
    前記フィルム搬送ガイドのフィルム搬送面に対向して、該フィルム搬送面との間に所定の間隙を持って配置された凹曲面を有し、該凹曲面に気体噴射孔が設けられたフィルム押さえ装置を設け、前記フィルム搬送ガイドの気体噴射孔から噴出する加熱気体と、前記フィルム押さえ装置の気体噴射孔から噴出する加熱気体とで、フィルムの両面に加熱気体を吹き付けて浮上搬送すること、並びに、
    複数のフィルム搬送ガイドの気体噴射孔から噴出させる加熱気体の温度を変化させて、前記応力緩和処理を行うこと、を特徴とするフィルムの製造方法
  4. 前記フィルムとしてポリイミドフィルムの前駆体を加熱処理して得られるポリイミドフィルムを、応力緩和処理すること、
    前記応力緩和処理は、ポリイミドフィルムの温度を、(ポリイミドフィルムのガラス転移温度(Tg)−150)℃〜(ポリイミドフィルムのガラス転移温度(Tg)+200)℃の範囲で設定した温度以上となるまで加熱する工程1と、
    工程1を行った後、ポリイミドフィルムの温度を、工程1で設定した温度未満であって、(ポリイミドフィルムのガラス転移温度(Tg)−150)℃〜(ポリイミドフィルムのガラス転移温度(Tg))℃の範囲で設定した温度にする工程2と、
    工程2を行った後、ポリイミドフィルムの温度を、常温まで冷却する工程3とを有し、
    少なくとも前記工程1及び前記工程2において、前記浮上搬送装置を用いる請求項1〜3のいずれか1つに記載のフィルムの製造方法。
  5. 前記工程2及び前記工程3は、ポリイミドフィルムの温度を段階的に低下させて行う請求項に記載のフィルムの製造方法。
  6. 前記フィルムの搬送経路における1つの湾曲部から次の湾曲部に至る直線部の長さを50mm以下とする請求項1〜のいずれか1つに記載のフィルムの製造方法。
  7. 前記フィルムの搬送経路における湾曲部の曲率半径を、15mmを超え、270mm以下とする請求項1〜のいずれか1つに記載のフィルムの製造方法。
  8. 前記フィルムの搬送経路における、1つのフィルム搬送ガイドのフィルム搬送面に沿って湾曲する角度を、90〜270°とする請求項1〜のいずれか1つに記載のフィルムの製造方法。
  9. 前記フィルム搬送ガイドのフィルム搬送面は、多孔質材で形成されており、該多孔質材を通して加熱気体を噴出する構造をなしている請求項1〜のいずれか1つに記載のフィルムの製造方法。
  10. フィルムを応力緩和処理する応力緩和装置を有するフィルムの製造装置であって、
    前記応力緩和装置は、気体噴射孔から加熱気体をフィルムに噴出させて非接触状態でフィルムを加熱し搬送する浮上搬送装置を備え、
    前記浮上搬送装置は、気体噴射孔が設けられた凸曲面状のフィルム搬送面を有する複数のフィルム搬送ガイドを備え、前記フィルム搬送ガイドの凸曲面が交互に反対方向に配列されており、前記気体噴射孔から加熱気体をフィルムに噴出させて、フィルムを交互に反対方向に湾曲させて非接触状態で搬送させること、並びに、
    前記浮上搬送装置は、前記フィルム搬送ガイドのフィルム搬送面に対向して、該フィルム搬送面との間に所定の間隙を持って配置された凹曲面を有し、該凹曲面に気体噴射孔が設けられたフィルム押さえ装置を更に備え、前記フィルム搬送ガイドの気体噴射孔から噴出する加熱気体と、前記フィルム押さえ装置の気体噴射孔から噴出する加熱気体とで、フィルムの両面に加熱気体を吹き付けて浮上搬送するように構成されていること、を特徴とするフィルムの製造装置。
  11. フィルムを応力緩和処理する応力緩和装置を有するフィルムの製造装置であって、
    前記応力緩和装置は、気体噴射孔から加熱気体をフィルムに噴出させて非接触状態でフィルムを加熱し搬送する浮上搬送装置を備え、
    前記浮上搬送装置は、気体噴射孔が設けられた凸曲面状のフィルム搬送面を有する複数のフィルム搬送ガイドを備え、前記フィルム搬送ガイドの凸曲面が交互に反対方向に配列されており、前記気体噴射孔から加熱気体をフィルムに噴出させて、フィルムを交互に反対方向に湾曲させて非接触状態で搬送させること、並びに、
    前記複数のフィルム搬送ガイドは、気体噴射孔から噴出させる気体の温度を個別に設定できるように構成されていること、を特徴とするフィルムの製造装置。
  12. フィルムを応力緩和処理する応力緩和装置を有するフィルムの製造装置であって、
    前記応力緩和装置は、気体噴射孔から加熱気体をフィルムに噴出させて非接触状態でフィルムを加熱し搬送する浮上搬送装置を備え、
    前記浮上搬送装置は、気体噴射孔が設けられた凸曲面状のフィルム搬送面を有する複数のフィルム搬送ガイドを備え、前記フィルム搬送ガイドの凸曲面が交互に反対方向に配列されており、前記気体噴射孔から加熱気体をフィルムに噴出させて、フィルムを交互に反対方向に湾曲させて非接触状態で搬送させること、並びに、
    前記浮上搬送装置は、前記フィルム搬送ガイドのフィルム搬送面に対向して、該フィルム搬送面との間に所定の間隙を持って配置された凹曲面を有し、該凹曲面に気体噴射孔が設けられたフィルム押さえ装置を更に備え、前記フィルム搬送ガイドの気体噴射孔から噴出する加熱気体と、前記フィルム押さえ装置の気体噴射孔から噴出する加熱気体とで、フィルムの両面に加熱気体を吹き付けて浮上搬送するように構成されていること、並びに、
    前記複数のフィルム搬送ガイドは、気体噴射孔から噴出させる気体の温度を個別に設定できるように構成されていること、を特徴とするフィルムの製造装置。
  13. 前記フィルム搬送ガイドによって形成される前記フィルムの搬送経路における、1つの湾曲部から次の湾曲部に至る直線部の長さが、50mm以下となるように設定されている請求項10〜12のいずれか1つに記載のフィルムの製造装置。
  14. 前記フィルム搬送ガイドのフィルム搬送面の曲率半径が、15mm以上、250mm以下とされている請求項10〜13のいずれか1つに記載のフィルムの製造装置。
  15. 前記フィルム搬送ガイドによって形成される前記フィルムの搬送経路における、1つのフィルム搬送ガイドのフィルム搬送面に沿って湾曲する角度が、90〜270°となるように設定されている請求項10〜14のいずれか1つに記載のフィルムの製造装置。
  16. 前記フィルム搬送ガイドのフィルム搬送面は、多孔質材で形成されており、該多孔質材を通して加熱気体を噴出する構造をなしている請求項10〜15のいずれか1つに記載のフィルムの製造装置。
JP2015508228A 2013-03-29 2014-03-06 フィルムの製造方法及び製造装置 Active JP6451624B2 (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013071134 2013-03-29
JP2013071134 2013-03-29
JP2013135301 2013-06-27
JP2013135301 2013-06-27
PCT/JP2014/055750 WO2014156536A1 (ja) 2013-03-29 2014-03-06 フィルムの製造方法及び製造装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2014156536A1 JPWO2014156536A1 (ja) 2017-02-16
JP6451624B2 true JP6451624B2 (ja) 2019-01-16

Family

ID=51283278

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015508228A Active JP6451624B2 (ja) 2013-03-29 2014-03-06 フィルムの製造方法及び製造装置

Country Status (6)

Country Link
US (1) US10259177B2 (ja)
JP (1) JP6451624B2 (ja)
KR (1) KR102092991B1 (ja)
CN (2) CN203766039U (ja)
TW (1) TWI520993B (ja)
WO (1) WO2014156536A1 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6451624B2 (ja) * 2013-03-29 2019-01-16 宇部興産株式会社 フィルムの製造方法及び製造装置
JP6904351B2 (ja) * 2016-07-15 2021-07-14 宇部興産株式会社 ポリイミド積層体の製造方法及びフレキシブル回路基板の製造方法
JP2020530134A (ja) * 2017-08-07 2020-10-15 エヴェリックス インコーポレイテッド 超薄型薄膜光干渉フィルタ
CN108437496A (zh) * 2018-04-04 2018-08-24 中山松德新材料装备有限公司 一种流延法电子保护膜的退火定型装置
CN112269414B (zh) * 2020-09-16 2021-09-14 浙江中科玖源新材料有限公司 一种聚酰亚胺薄膜固化装置的气体温度控制系统和方法
CN116353036B (zh) * 2023-04-12 2023-11-17 山东欧亚新材料科技有限公司 一种热法聚酰亚胺薄膜拉伸机定型装置
CN117601330B (zh) * 2024-01-24 2024-03-26 安徽新永拓新材料有限公司 一种薄膜生产用自动引膜装置及方法

Family Cites Families (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6241024A (ja) 1985-08-19 1987-02-23 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 加熱収縮性の改良されたポリイミドフイルム
JPH01198638A (ja) * 1987-08-21 1989-08-10 Ube Ind Ltd ポリイミドフィルムの製造法
US5125994A (en) 1989-11-01 1992-06-30 Eastman Kodak Company Thermoforming method
JPH04286624A (ja) * 1991-03-15 1992-10-12 Toray Ind Inc 熱可塑性樹脂フイルムの製造方法
JPH04292934A (ja) * 1991-03-22 1992-10-16 Toray Ind Inc 熱可塑性樹脂フイルムの製造方法
JPH0587377A (ja) 1991-09-30 1993-04-06 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 空調機制御装置
JP3136489B2 (ja) 1999-09-13 2001-02-19 東レ・デュポン株式会社 低収縮性ポリイミドフイルムの製造方法
JP3136488B2 (ja) 1999-09-13 2001-02-19 東レ・デュポン株式会社 低収縮性ポリイミドフイルムの製造方法
DE10141498B4 (de) * 2001-08-24 2004-08-26 Schott Glas Rollentisch zum Tragen und Fördern eines heißen Glasstranges
JP2004299216A (ja) * 2003-03-31 2004-10-28 Sumitomo Bakelite Co Ltd フィルム熱処理装置
JP2005035289A (ja) 2003-06-26 2005-02-10 Fuji Photo Film Co Ltd 溶液製膜方法並びにフィルム及びフィルム製品
JP2006241394A (ja) * 2005-03-07 2006-09-14 Mitsubishi Chemicals Corp 無機充填材強化ポリエステル樹脂組成物
JP2006341394A (ja) * 2005-06-07 2006-12-21 Fujifilm Holdings Corp 熱可塑性樹脂フィルムの製造方法
JP4203861B2 (ja) * 2005-08-12 2009-01-07 井上金属工業株式会社 シート用熱処理設備
TWI389949B (zh) * 2005-08-26 2013-03-21 Fujifilm Corp 聚合物薄膜、環聚烯烴薄膜、彼等之製法、光學補償膜、偏光片及液晶顯示裝置
JP2012240370A (ja) * 2011-05-23 2012-12-10 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 長尺フィルムの連続加熱装置
JP6451624B2 (ja) * 2013-03-29 2019-01-16 宇部興産株式会社 フィルムの製造方法及び製造装置

Also Published As

Publication number Publication date
KR20150135343A (ko) 2015-12-02
US20160039155A1 (en) 2016-02-11
CN203766039U (zh) 2014-08-13
CN104070691A (zh) 2014-10-01
US10259177B2 (en) 2019-04-16
KR102092991B1 (ko) 2020-03-24
JPWO2014156536A1 (ja) 2017-02-16
TWI520993B (zh) 2016-02-11
WO2014156536A1 (ja) 2014-10-02
TW201502178A (zh) 2015-01-16
CN104070691B (zh) 2017-12-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6451624B2 (ja) フィルムの製造方法及び製造装置
JP5692220B2 (ja) 延伸装置およびそれを用いたポリイミドフィルムの製造方法
JP4922754B2 (ja) 分子配向が制御されたポリイミドフィルムの製造方法およびその利用
TWI520992B (zh) 聚亞醯胺膜之製造方法、聚亞醯胺膜之製造裝置以及聚亞醯胺膜
JP5857607B2 (ja) 延伸装置およびそれを用いたポリイミドフィルムの製造方法
TWI403408B (zh) 新穎聚醯亞胺薄膜及其用途
JP6325265B2 (ja) ポリイミドフィルム、および、その製造方法
KR20170039900A (ko) 폴리머 필름의 제조방법
JP2016183224A (ja) ポリイミドフィルム及びその製造方法
JP6941459B2 (ja) グラファイトフィルムの製造方法
JP2007098904A (ja) ポリイミドフィルムの製造方法
JP5835046B2 (ja) ポリイミドフィルムの製造方法
JP3912619B2 (ja) 接着シート、金属積層シートおよびプリント配線板
JP2016186031A (ja) ポリイミドフィルム
US20070138690A1 (en) Process for producing synthetic resin film having molecular orientation controlled in md direction
JP5550010B2 (ja) ポリイミドフィルムの製造方法
JP2007022042A (ja) 高分子フィルムの製造方法およびその利用
JP2014201632A (ja) ポリイミドフィルム、および、その製造方法
JP4967797B2 (ja) ポリイミドフィルムの製造方法
JP2006291157A (ja) ポリイミドフィルムロールの製造方法
TWI512022B (zh) 熱處理聚醯亞胺膜片、其膜片輥以及熱處理聚醯亞胺膜片之製造方法
JP2006299151A (ja) 低熱収縮性ポリイミドフィルムおよびその製造方法
JP2007253517A (ja) 高分子フィルムの製造装置および高分子フィルムの製造方法
KR20170037244A (ko) 폴리머 필름의 제조방법
JP2011057782A (ja) ポリイミドフィルムの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180501

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180702

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181113

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181126

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6451624

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250