JP6415216B2 - 全脂大豆粉及び全脂大豆粉使用ケーキ類 - Google Patents

全脂大豆粉及び全脂大豆粉使用ケーキ類 Download PDF

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本発明は、特定の粒子径の全脂大豆粉、及びそれを原料に使用したケーキ類に関するものである。
全脂大豆粉は、様々な栄養素を含むため、各種食品に広く使用されてきた。例えば、原料の全脂大豆粉として、粒子径の小さい全脂大豆粉を使用することで、食感の良好なクッキーが開発されている。特許文献2においては、粒子径の小さい全脂大豆粉、具体的には、粉末の85質量%以上の粒子径が80μm以下である全脂大豆粉を小麦粉の一部又は全部代替として使用することで、歯ごたえがあってサクサク感のあるクッキーが開発されている(特許文献1)。
同じように、小麦粉についても、粒子径の小さい小麦粉を使用することで、食感の良好なスポンジケーキが開発されている。具体的には、小麦粉中粒径30μm以下の小麦粉粒子が80重量%以上であるスポンジケーキ用小麦粉が開発されている(特許文献2)。
特開2004−236501号公報 特開平6−237682号公報
本発明は、ケーキ類の原料として使用することで、その食感を向上させることのできる全脂大豆粉を提供することを目的する。また、本発明は、食感の良いケーキ類の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、原料に、特許文献1のような小さい粒子径の全脂大豆粉とは違って、特定の粒子径の全脂大豆粉を使用することにより、食感の良いケーキ類、具体的には、膨らみが良好で、しっとりとした食感のシフォンケーキや、ボロボロと崩れにくく、しかも、ふんわり感及びしっとり感もあるパウンドケーキを製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第1の態様は、粒度分布の最大頻度が%以下で、粒度分布の細かい側から15%の累積頻度における粒子径(15%粒子径)が15〜30μmであり、粒度分布の細かい側から85%の累積頻度における粒子径(85%粒子径)が150〜200μmであることを特徴とする全脂大豆粉である。
本発明の第2の態様は、前記全脂大豆粉が、ケーキ類用である第1の態様に記載の全脂大豆粉である。
本発明の第3の態様は、原料に、第1又は第2の態様に記載の全脂大豆粉を用いたことを特徴とするケーキ類である。
本発明の第4の態様は、前記全脂大豆粉の配合量が、原料中10〜40質量%であることを特徴とする第3の態様に記載のケーキ類である。
本発明の第5の態様は、小麦粉を含有しないことを特徴とする第3又は第4の態様に記載のケーキ類である。
本発明によると、ケーキ類の原料として使用することで、その食感を向上させることのできる全脂大豆粉を提供することができる。また、本発明によると、膨らみが良好で、しっとりとした食感のシフォンケーキや、ボロボロと崩れにくく、しかも、ふんわり感及びしっとり感もあるパウンドケーキの製造方法を提供することができる。
分級全脂大豆粉1〜5の粒度分布のグラフである。 分級全脂大豆粉6〜10の粒度分布のグラフである。 実施例1、2の全脂大豆粉、比較例1〜3の全脂大豆粉の粒度分布のグラフである。 実施例1、2の全脂大豆粉、比較例1〜3の全脂大豆粉の粒度分布の累積頻度を表したグラフである。
まず、本発明の全脂大豆粉について説明する。
本発明の全脂大豆粉は、粒度分布の最大頻度が5%以下、好ましくは2〜5%、より好ましくは3〜4%で、粒度分布の細かい側から15%の累積頻度における粒子径(15%粒子径)が15〜30μmであり、粒度分布の細かい側から85%の累積頻度における粒子径(85%粒子径)が150〜200μmである。
このような粒度分布を有する本発明の全脂大豆粉をケーキ類の原料として使用すると、外観及び食感の良好なケーキ類を得ることができる。特に、シフォンケーキの原料として使用すると、膨らみが良好で、しっとりとした食感のシフォンケーキを得ることができ、また、パウンドケーキの原料として使用すると、ボロボロと崩れにくく、しかも、ふんわり感及びしっとり感もあるパウンドケーキを得ることができる。
ここで、粒度分布の最大頻度(%)は、レーザー回折・散乱法により全脂大豆粉の粒子径を体積基準分布で測定したときの粒度分布における頻度の最大の値である。
また、15%粒子径の値は、全脂大豆粉の粒子径をレーザー回折・散乱法により体積基準分布で測定したときの粒度分布の細かい側から15%の累積頻度における粒子径(μm)の値であり、85%粒子径の値は、粒度分布の細かい側から85%の累積頻度における粒子径(μm)の値である。
レーザー回析・散乱式の粒度分布計として、例えば、日機装社製のMicrotracMT3300EX2を使用することができる。
上記粒子径の全脂大豆粉は、乾燥大豆(原料)を脱皮処理後、加熱脱臭処理し、その後乾燥したものを、粉砕処理後分級機で分級後、分級した数種類の全脂大豆粉を適宜混合することにより製造することができる。
粉砕処理は、衝撃による粉砕、圧縮による粉砕、剪断による粉砕、摩擦による粉砕、及びこれらの2以上を組み合わせた粉砕により行うことができ、粉砕機は、大豆を2〜600μmの粒子径の粉砕することができる能力を有した粉砕機を使用するのが好ましい。衝撃型粉砕機として、例えば、ホソカワミクロン(株)製の機械「ACMパルベライザA型ACM−10A」を使用することができる。ACMパルベライザA型ACM−10Aの場合、粉砕ローター回転数、分級ローター回転数、及び風量を適宜調整することにより、粉砕粒子の大きさを調整することができる。
分級は、重力を利用した分級、慣性力を利用した分級、遠心力を利用した分級、抗力を利用した分級、及びこれらの2以上を組み合わせた分級により行うことができる。
重力と遠心力を利用した分級機として、例えば、ホソカワミクロン(株)製の機械「ミクロンセパレータMS−1」を使用することができる。ミクロンセパレータMS−1の場合、分級ローター回転数、及び風量を適宜調整することにより、全脂大豆粉を、粒度分布の異なる粉末に分別することができる。
粉砕により得られた全脂大豆粉を、分級条件を変えて分級することで、粒度分布が異なる数種類の分級全脂大豆粉に分ける。得られた各分級全脂大豆粉の粒度分布を参考にして、混合後の全脂大豆粉の粒度分布の最大頻度が5%以下で、粒度分布の細かい側から15%の累積頻度における粒子径(15%粒子径)が15〜30μm、粒度分布の細かい側から85%の累積頻度における粒子径(85%粒子径)が150〜200μmとなるように、2種類以上の分級全脂大豆粉を混合することで、本発明の全脂大豆粉を製造することができる。
本発明の全脂大豆粉の原料の大豆には、市場に流通している乾燥した大豆を使用することができる。例えば、エンレイ、リュウホウ、トヨホマレ、ミヤギシロメ等の国産大豆、及びIOM等の外国産大豆のいずれも用いることができ、遺伝子組み換えであるか、非遺伝子組み換えであるかも問わない。また、大豆は未発芽、発芽を問わず使用することができる。
本発明の全脂大豆粉の使用量は、ケーキ類の原料中、好ましくは10〜40質量%であり、より好ましくは10〜35質量%であり、最も好ましくは10〜30質量%である。
次に、本発明のケーキ類について説明をする。
本発明のケーキ類とは、スポンジ生地洋菓子及びバターケーク生地洋菓子のことであり、スポンジ生地洋菓子としては、スポンジケーキ、ロールケーキ、シフォンケーキ、スフレケーキ、ブッセ等があり、バターケーク生地洋菓子としては、パウンドケーキ、マフィン、マドレーヌ、ブラウニー等がある。
本発明のケーキ類は、先に説明をした特定の粒度分布の全脂大豆粉を使用する以外は、ケーキ類に通常使用される原料を使用することができ、具体的には、全脂大豆粉以外の穀粉、水、卵、糖類、甘味料、植物油脂、起泡性乳化油脂、製菓用油脂、マーガリン、ショートニング、バター、牛乳、濃縮乳、生クリーム、脱脂粉乳、練乳、チーズ、果実、果実加工品、ココア、ココアパウダー、チョコレート類、ナッツ類、洋酒類、ベーキングパウダー、重曹、香料、酸味料、食塩、着色料、酸化防止剤等を使用することができる。
本発明のケーキ類は、穀粉として、本発明の全脂大豆粉のみを使用することもできる。この場合、小麦粉を含有しないケーキ類を得ることができる。
また、本発明のケーキ類は、全脂大豆粉以外の小麦粉等の穀粉も使用でき、その場合、全脂大豆粉以外の穀粉の使用量は、本発明の全脂大豆粉100質量部に対して70質量部以下であることが好ましく、1〜50質量部であることがより好ましい。
本発明のケーキ類の穀粉以外の原料は、通常ケーキ類に使用されている量を使用することができる。
また、本発明のケーキ類の製造方法は、穀粉原料として本発明の全脂大豆粉を使用する以外は、通常のケーキ類の製造方法により製造することができる。
以下に、ケーキ類であるシフォンケーキ及びパウンドケーキを例に挙げて、その製造方法について説明する。
本発明のケーキ類の1つであるシフォンケーキのオールインミックス法による製造方法について説明をする。
まず、すべての原料(本発明の全脂大豆粉、糖類、膨張剤、卵、水、植物油脂、製菓用油脂)を、ミキサーボウルに入れ、ホイッパーでミキシングをして起泡させる。ミキシングは、バッチ式のミキサーを使って行うこともできるが、連続式のプレッシャーミキサー等の連続生産ラインを使用しても行ことができる。
ここで、ナッツ類やドライフルーツ、チップチョコ、チャンクチョコなど固形のままの食感を保ちたい材料は、菓子生地を起泡させた後に加えるのが好ましい。
また、クリームチーズ、バター、チョコレート等の脂質含有量が高い材料は、菓子生地の起泡を妨げる場合があるため、起泡させた後に加える方が好ましい。
ミキシングは、生地の比重が0.7以下になるまで行うのが好ましく、0.36〜0.6の範囲になるように行うのがより好ましく、0.37〜0.5の範囲になるように行うのが最も好ましい。生地の比重がこの範囲内であると、よりしっとりとした食感のものが得られるからである。
起泡させた生地は、型に入れて焼成をする。焼き型のサイズは特に限定されない。焼き型として、例えば、紙製のマフィンカップやアルミ箔素材の焼成カップ等が挙げられる。また、金属製焼き型の底と側面に紙を敷いて焼成することが好ましい。
生地の焼成には、バッチ式の固定窯、連続式のトンネルオーブン、リール式オーブン等を使用することができる。
生地の焼成温度は、160〜190℃であることが好ましく、170〜180℃であることがより好ましい。そして、焼成時間は、使用する焼き型のサイズや使用するオーブン等により異なってくる。
本発明のケーキ類の1つであるシフォンケーキは、先に説明をしたオールインミックス法以外の方法、例えば、共立て法、別立て法等でも製造することができる。
本発明のケーキ類の1つであるパウンドケーキのシュガーバッター法による製造方法について説明をする。
まず、油脂及び糖類をミキサーボウルに入れてすり合わせ、混合しながら卵、必要に応じて水を投入して混合する。
次に、本発明の全脂大豆粉を加え混合し、生地を作る。混合は、バッチ式のミキサーを使って行うこともできるが、連続式のミキサー等の連続生産ラインを使用しても行ことができる。
なお、ナッツ類やドライフルーツ、チップチョコ、チャンクチョコなど固形のままの食感を保ちたい材料は、生地を作る最後の段階で加えるのが好ましい。
ミキシングさせた生地は、型に入れて焼成をする。焼き型のサイズは特に限定されない。焼き型として、例えば、紙製のマフィンカップやアルミ箔素材の焼成カップ等が挙げられる。また、金属製焼き型の底と側面に紙を敷いて焼成することが好ましい。
生地の焼成には、バッチ式の固定窯、連続式のトンネルオーブン、リール式オーブン等を使用することができる。
生地の焼成温度は、160〜190℃であることが好ましく、170〜180℃であることがより好ましい。そして、焼成時間は、使用する焼き型のサイズや使用するオーブン等により異なってくる。
本発明のケーキ類の1つであるパウンドケーキは、先に説明をしたシュガーバッター法以外の方法、例えば、フラワーバッター法、オールインミックス法等でも製造することができる。
次に、実施例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
〔全脂大豆粉の製造〕
北米産大豆を脱皮後、大豆の青臭さを除去できる程度に加熱脱臭し、乾燥した。次に、得られた豆を分級機構付粉砕機(ホソカワミクロン(株)製、機械名:ACMパルベライザA型ACM−10A)で粉砕後、粉砕物を分級機(ホソカワミクロン(株)製、機械名:ミクロンセパレータMS−1)で分級し、粒度分布の異なる分級全脂大豆粉1〜10を得た。粉砕及び分級の条件を表1及び表2に示す。なお、ACMパルベライザA型ACM−10Aに付属の分級機構は、整粒目的とする分級(粗大粒子の再粉砕のための分級)であり、ミクロンセパレータMS−1のように、小さい粒子と大きい粒子とを分別する分級機能ではない。
また、得られた分級全脂大豆粉の粒度分布を、日機装社製のレーザー回折・散乱式の粒度分布計「MicrotracMT3300EX2」で測定した。測定結果の数値を表3〜6に示し、測定結果をグラフにしたものを図1及び図2に示す。
次に、得られた分級全脂大豆粉1を比較例1の全脂大豆粉とし、分級全脂大豆粉10を比較例2の全脂大豆粉とした。また、実施例1及び2の全脂大豆粉は、粒度分布の最大頻度が5%以下で、粒度分布の細かい側から15%の累積頻度における粒子径(15%粒子径)が15〜30μm、粒度分布の細かい側から85%の累積頻度における粒子径(85%粒子径)が150〜200μmになるように、分級大豆粉1〜10のうちの2つ又は4つを表7に示す割合で混合することにより製造した。得られた実施例1、2、比較例1、2の全脂大豆粉の粒度分布を、日機装社製のレーザー回折・散乱式の粒度分布計「MicrotracMT3300EX2」で測定した。測定結果の数値を表8及び表9に示し、測定結果をグラフにしたものを図3に示す。
また、日清オイリオグループ(株)販売の全脂大豆粉(商品名:アルファプラスHS−600)を比較例3とし、その粒度分布の測定結果の数値を表8及び表9に示し、測定結果をグラフにしたものを図3に示す。
表8及び表9の結果から、各全脂大豆粉の粒度分布の最大頻度(%)を求めた。
また、実施例1、2、及び比較例1〜3の全脂大豆粉の粒度分布の累積頻度を、日機装社製のレーザー回折・散乱式の粒度分布計「MicrotracMT3300EX2」により求めた。その結果を表10に示し、また、それをグラフにしたものを図4に示す。
なお、任意の%粒子径は、全脂大豆粉の粒子径をレーザー回析・散乱法により体積基準分布で測定したときの粒度分布の細かい側から任意の累積頻度における粒子径の値である。
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表8及び表9の結果から、実施例1、実施例2、比較例1、比較例2、及び比較例3の全脂大豆粉の粒度分布の最大頻度は、それぞれ3.91%、3.30%、9.62%、5.76%、及び5.88%であることがわかった。
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表8〜10の結果から、全脂大豆粉の粒度分布の最大頻度を5%以下、粒度分布の細かい側から15%の累積頻度における粒子径(15%粒子径)を15〜30μm、粒度分布の細かい側から85%の累積頻度における粒子径(85%粒子径)を150〜200μmと規定することで、実施例1、2と、比較例1〜3の全脂大豆粉とを、粒度分布から得られる数値で区別することができることがわかった。
〔シフォンケーキの製造(実施例3、4、比較例4、5)〕
得られた実施例1、2、比較例1、2の全脂大豆粉を用いて、表11及び表12に示す配合のシフォンケーキを、オールインミックス法で製造した。まず、卓上縦型ミキサーのミキサーボウルに、製菓用油脂と砂糖をすり合わせて入れ、混合しながら水及び全卵を加えた(予備混合工程)。そこへ、全脂大豆粉とベーキングパウダーの混合物を加え、ホイッパーでミキシング(2速)をして起泡させた(ミキシング工程)。ミキシングは、生地比重が0.5になるまで行った。次に、丸型の700ml紙型(上部直径130、底部直径120、高さ66mm)に生地200gを充填し、オーブンで焼成(170℃、30分)した。
なお、製菓用油脂には、日清オイリオグループ(株)販売の商品、ジセル100を使用した。
Figure 0006415216
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〔シフォンケーキの外観及び官能評価〕
製造したシフォンケーキの外観、風味及び食感について評価した。結果を表13及び表14に示す。
Figure 0006415216
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表13及び表14の結果からわかるように、原料に実施例1及び実施例2の全脂大豆粉を使用した実施例3及び4のシフォンケーキは、比較例1及び比較例2の全脂大豆粉(比較例2の全脂大豆粉は、市販の大豆粉(比較例3)の粒度分布とほぼ同じ粒度分布を有する)を使用した比較例4及び5のシフォンケーキに比べ、外観及び食感共に優れていた。
〔シフォンケーキの製造(比較例6)〕
比較例3の全脂大豆粉(日清オイリオグループ(株)販売、商品名:アルファプラスHS−600)を用いて、表15に示す配合のシフォンケーキを、オールインミックス製法で製造した。まず、卓上縦型ミキサーのミキサーボウルに、製菓用油脂と砂糖をすり合わせて入れ、混合しながら全卵、水及び米油を加えた(予備混合工程)。そこへ、全脂大豆粉とベーキングパウダーの混合物を加え、ホイッパーでミキシング(2速)をして起泡させた(ミキシング工程)。ミキシングは、生地比重が0.5になるまで行った。次に、丸型の700ml紙型(上部直径130、底部直径120、高さ66mm)に生地200gを充填し、オーブンで焼成(170℃、30分)した。
なお、製菓用油脂には、日清オイリオグループ(株)販売の商品、ジセル100を使用した。
Figure 0006415216
〔シフォンケーキの外観〕
製造したシフォンケーキの外観について評価した。結果を表16に示す。
Figure 0006415216
表16の結果からわかるように、シフォンケーキの原料として比較例3の全脂大豆粉(市販の全脂大豆粉)を使用した場合、粒度分布が類似する比較例2の全脂大豆粉を使用した場合と同様の外観であった。
〔パウンドケーキの製造(実施例5、6、比較例7、8)〕
得られた実施例1、2、比較例1、2の全脂大豆粉を用いて、表17及び表18に示す配合のパウンドケーキを製造した。まず、ミキサーボウルにマーガリンと上白糖を入れ、ホバートミキサーでビーターを用いて2速で3分間混合した。そこへ、全卵を添加して2速で3分間混合し、さらに全脂大豆粉及びベーキングパウダーを添加後、1速で15秒間混合し生地を作った。得られた生地を成型し、外形22.5×6.5×6.5cmのパウンド型に入れ、オーブンで焼成(180℃、35分)した。
なお、マーガリンには、日清オイリオグループ(株)製の商品、日清ロイヤルワイド100を使用した。
Figure 0006415216
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〔パウンドケーキの外観及び官能評価〕
製造したパウンドケーキの外観、風味及び食感について、表19の評価基準を用いて10名のパネラーにより5点評価を行い、その平均点を算出した。結果を表20に示す。なお、総合評価は、食した時のすべての評価項目及びそれらのバランスを加味して総合的に判断した評価である。
Figure 0006415216
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表20の結果からわかるように、原料に実施例1及び2の全脂大豆粉を使用した実施例5及び6のパウンドケーキは、比較例7のパウンドケーキ(比較的粒子径の大きい比較例1の全脂大豆粉を使用)と比較すると、外観及び口当たりの評価は同程度であったが、保形性及びしっとり感の点では優れており、総合的評価が高かった。
また、原料に実施例1及び2の全脂大豆粉を使用した実施例5及び6のパウンドケーキは、比較例8のパウンドケーキ(市販の大豆粉(比較例3)の粒度分布とほぼ同じ粒度分布を有する比較例2の全脂大豆粉を使用)と比較すると、外観、口当たり及びしっとり感の評価は同程度であったが、ふんわり感の点では優れており、総合的評価が高かった。
本発明の特定の粒子径の全脂大豆粉及びそれを原料に使用したケーキ類は、食品分野において広く使用することができる。

Claims (5)

  1. 粒度分布の最大頻度が%以下で、粒度分布の細かい側から15%の累積頻度における粒子径(15%粒子径)が15〜30μmであり、粒度分布の細かい側から85%の累積頻度における粒子径(85%粒子径)が150〜200μmであることを特徴とする全脂大豆粉。
  2. 前記全脂大豆粉が、ケーキ類用である請求項1に記載の全脂大豆粉。
  3. 原料に、請求項1又は2に記載の全脂大豆粉を用いたことを特徴とするケーキ類。
  4. 前記全脂大豆粉の配合量が、原料中10〜40質量%であることを特徴とする請求項3に記載のケーキ類。
  5. 小麦粉を含有しないことを特徴とする請求項3又は4に記載のケーキ類。
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