JP2019097500A - パンケーキ生地及びパンケーキ用ミックス粉 - Google Patents

パンケーキ生地及びパンケーキ用ミックス粉 Download PDF

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Abstract

【課題】適度に膨らみと、ふわっとしていて、しっとりしつつも歯切れのよい食感を有するシュー皮が得られるパンケーキ生地及びパンケーキ用ミックス粉を提供する。【解決手段】デュラム小麦粉と、前記デュラム小麦粉には属しない、加熱処理された薄力小麦粉とを含むパンケーキ生地及びパンケーキ用ミックス粉からなる。前記デュラム小麦粉は、その粒径200μm以上の粒子が5質量%未満であり、その損傷澱粉含有量が10〜15質量%であることが好ましい。また、前記加熱処理された薄力小麦粉のグルテンバイタリティが40〜60%であることが好ましい。更に、前記加熱処理された薄力小麦粉は、粒径100μm以上の粒子が7質量%以下であり、且つ、粒径10μm以下の粒子が10質量%以下であることが好ましい。【選択図】なし

Description

本発明は、デュラム小麦粉を含有するパンケーキ生地及びパンケーキ用ミックス粉に関する。
パンケーキは、小麦粉に卵や砂糖、牛乳、水などを混ぜ、フライパンで両面を焼いた料理であり、フルーツやクリームが添えられたおやつとして食されたり、卵料理や野菜が添えられた食事として食されたりしており、世界中の様々な国で人気を博している。
パンケーキは生地の食感が好まれているが、例えば、下記引用文献1には、小麦粉中に、湿熱処理小麦粉を2〜7質量%含有させることを特徴とする、ホットケーキミックスが開示されており、これによれば、周縁部に厚みを有し、いわゆる肩落ちのない表面形状がフラットで口溶けがよく、しっとりとしていて、なおかつ、さっくりとした歯切れのよい食感であるホットケーキを提供できることが記載されている。また、下記特許文献2には、品温60〜125℃の範囲で4〜70分間乾熱処理を行った小麦を粉砕して得た小麦粉を用いたホットケーキが開示されており、これによれば、歯切れや口溶けなどの食感が良好であるホットケーキを提供できることが記載されている。さらに、下記特許文献3には、未処理デュラム小麦粉のグルテンバイタリティを100としたときにそのグルテンバイタリティが70〜95であり、且つ未処理デュラム小麦粉のグルテン膨潤度を100としたときにそのグルテン膨潤度が105〜130であることを特徴とする熱処理デュラム小麦粉を用いたパンケーキが開示されており、これによれば、ソフトでしっとりとした触感、ソフトな口当たりと口どけの良い食感、および甘い香りがして旨みのある良好な風味を備えているパンケーキを提供できることが記載されている。
特開2002−291398号公報 特開2015−231339号公報 特許第3495859号公報
しかしながら、上記特許文献1〜3の記載から得られるパンケーキやホットケーキは、膨らみが十分とは言えず、また食感も満足できるものではなかった。
したがって、本発明の目的は、適度に膨らみと、ふわっとしていて、しっとりしつつも歯切れのよい食感を有するパンケーキ生地及びパンケーキ用ミックス粉を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明のパンケーキ生地は、デュラム小麦粉と、前記デュラム小麦粉には属しない、加熱処理された薄力小麦粉とを含むことを特徴とする。
本発明のパンケーキ生地においては、前記デュラム小麦粉は、その粒径200μm以上の粒子が5質量%未満であり、その損傷澱粉含有量が10〜15質量%であることが好ましい。
また、本発明のパンケーキ生地においては、前記加熱処理された薄力小麦粉のグルテンバイタリティが40〜60%であることが好ましい。
さらに、本発明のパンケーキ生地においては、前記加熱処理された薄力小麦粉は、粒径100μm以上の粒子が7質量%以下であり、且つ、粒径10μm以下の粒子が10質量%以下であることが好ましい。
さらに、本発明のパンケーキ生地においては、更に、乳化剤としてグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、レシチンから選ばれた少なくとも1種を含有することが好ましい。
さらに、本発明のパンケーキ生地においては、更に、麦麹を含有することが好ましい。
さらに、本発明のパンケーキは、デュラム小麦粉と、前記デュラム小麦粉には属しない、加熱処理された薄力小麦粉とを含むことを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、本発明のパンケーキ用ミックス粉は、全原料穀紛中に、デュラム小麦粉を20〜80質量%、前記デュラム小麦粉には属しない、加熱処理された薄力小麦粉を10〜80質量%含むことを特徴とする。
本発明のパンケーキ生地及びパンケーキ用ミックス粉によれば、デュラム粉と、加熱処理された薄力小麦粉を有することにより、適度に膨らみと、ふわっとしていて、しっとりしつつも歯切れのよい食感のパンケーキを製造することができる。
本発明における、パンケーキとは、ホットケーキとも呼ばれ、小麦粉と砂糖等の糖類を主成分とする混合物に、卵、牛乳、水、砂糖、膨張剤等を混ぜ合わせて得られた生地を焼成して得られる料理の一種である。
パンケーキ生地の原料としては、特に限定されないが、小麦粉等の殻粉、糖類、卵、牛乳、脱脂粉乳、水、膨張剤、油脂、食塩、麦麹、調味料、香料、乳化剤等が挙げられる。
本発明では、上記殻粉として、全原料殻粉中に、デュラム小麦粉を20〜80質量%、好ましくは25〜75質量%、より好ましくは30〜70質量%含有し、加熱処理された薄力小麦粉を10〜80質量%、好ましくは15〜75質量%、より好ましくは20〜70質量%含有するものを用いる。
デュラム小麦粉としては、粒径200μm以上の粒子が、5質量%未満、好ましくは3質量%未満であるものが用いられる。また、デュラム小麦粉の平均粒径は、60〜120μmが好ましく、70〜100μmがより好ましい。デュラム小麦粉が、粒径200μm以上の粒子を5質量%以上含むと、食感が悪くなる傾向があると共にボリューム感が不足する傾向がある。上記のような粒度分布のデュラム小麦粉を得るには、デュラム小麦を、例えばターボミル、ロールミル、ピンミル等を用いて粉砕した後、篩分けすることによって所望の粒度範囲のものを採取すればよい。
また、デュラム小麦粉としては、損傷澱粉含有量が10〜15質量%、好ましくは11〜15質量%であるものを用いる。ここで、「損傷澱粉」とは、小麦粉に含まれる澱粉の一部が機械的な損傷を受けて澱粉粒が破壊された状態のものであり、特に滑面ロール(smooth roller)のロール間隔をせばめて粉砕すると損傷を受けやすくなり、損傷澱粉含有量が増加する。この損傷澱粉は、澱粉粒の水透過性や酵素との結合性と関係するため、吸水や発酵力に影響を与える。損傷澱粉量は、公知の方法で測定すればよい。例えば、損傷澱粉量を測定するための標準試験法としてAACC法(76−31)が知られているので、そのような標準試験法を採用し得る。その原理は、物理的な損傷を受けた穀粉中の澱粉がα−アミラーゼで分解され易いことを利用したものであり、カビα-アミラーゼにより試料を一定条件下にα-アミラーゼで処理して、マルトサッカライドと限界デキストリンに分解し、次いでアミログルコシダーゼでグルコースにまで分解して、生成したグルコースを定量することにより算出されたその含有質量割合(質量%)を、澱粉の損傷度とする、というものである。あるいは市販のキット(例えばMegaZyme製、Starch Damage Assay Kit)等を利用して測定してもよい。デュラム小麦粉の損傷澱粉含有量が10質量%未満では、食感が低下し、ボリュームも小さくなる傾向がある。
加熱処理された薄力小麦粉としては、未処理小麦粉のグルテンバイタリティを100としたときに、好ましくは40〜60%、より好ましくは40〜55%、さらに好ましくは45〜55%となるように加熱処理されたものが用いられる
加熱処理する方法としては、特に制限されるものではないが、原料となるWW小麦をそのままか又は加水した後、好ましくは60〜100℃、より好ましくは70〜90℃で、好ましくは5〜60分間、より好ましくは5〜30分間、湿熱加熱処理した後に粉砕して製造する方法や、原料となる薄力小麦粉を回転釜等に入れて乾熱加熱処理する方法等が挙げられる。
加熱処理された薄力小麦粉の「グルテンバイタリティ」は、例えば特開2002−291448号公報の段落番号[0008]〜[0013]記載の方法に準じて、求めることができる。具体的には、下記の通りである。
(1)小麦粉の可溶性粗蛋白質含量の測定
(a)100mL容のビーカーに試料(小麦粉)を2g精秤して入れる。
(b)上記のビーカーに0.05規定酢酸40mLを加えて、室温で60分間撹拌して懸濁液を調製する。
(c)上記(b)で得た懸濁液を遠沈管に移して、5000rpmで5分間遠心分離を行った後、濾紙を用いて濾過し、濾液を回収する。
(d)上記で用いたビーカーを0.05規定酢酸40mLで洗って洗液を遠沈管に移して、5000rpmで5分間遠心分離を行った後、濾紙を用いて濾過し、濾液を回収する。
(e)上記(c)および(d)で回収した濾液を一緒にして100mLにメスアップする。
(f)フォス・ジャパン社の「ケルテックオートシステム」(商品名)のケルダールチューブに上記(e)で得られた液体の25mLをホールピペットで入れて、分解促進剤(日本ゼネラル株式会社製「ケルタブC」;硫酸カリウム:硫酸銅=9:1(重量比))1錠および濃硫酸15mLを加える。
(g)アクタック社の分解炉(型番:DK20)を用いて、200℃で1時間分解処理を行い、さらに420℃で1時間分解処理を自動的に行った後、この分解処理に続いて連続的にかつ自動的に、同じケルテックスオートシステムに組み込まれているケルテック蒸留滴定システム(型番:ケルティック8400)を用いて、その分解処理を行った液体を蒸留および滴定して(滴定には0.05M硫酸を使用)、下記の数式により、試料(小麦粉)の可溶性粗蛋白質含量を求める。
(式)可溶性粗蛋白質含量(%)=0.14×(T−B)×F×N×(100/S)×(1/25)
式中、T=滴定に要した0.05M硫酸の量(mL)
B=ブランクの滴定に要した0.05M硫酸の量(mL)
F=滴定に用いた0.05M硫酸の力価(用時に測定するかまたは力価の表示のある市販品を用いる)
N=窒素蛋白質換算係数(5.70)
S=試料の秤取量(g)
(2)小麦粉の全粗蛋白質含量の測定
(a)上記(1)で用いたのと同じフォス・ジャパン社の「ケルテックオートシステム」のケルダールチューブに、試料(小麦粉)を0.3g精秤して入れ、これに上記(1)の(f)で用いたのと同じ分解促進剤1錠および濃硫酸10mLを加える。
(b)上記(1)で用いたのと同じアクタック社の分解炉を用いて、420℃で1時間30分分解処理を行った後、この分解処理に続いて連続的にかつ自動的に、同じケルテックオートシステムに組み込まれている上記(1)で用いたのと同じケルテック蒸留滴定システムを用いて、前記で分解処理を行った液体を蒸留および滴定して(滴定には0.05M硫酸を使用)、下記の数式により、試料(小麦粉)の全粗蛋白質含量を求める。
(式)全粗蛋白質含量(%)=(0.14×T×F×N)/S)
式中、T=滴定に要した0.05M硫酸の量(mL)
F=滴定に用いた0.05M硫酸の力価(用時に測定)
N=窒素蛋白質換算係数(5.70)
S=試料の秤取量(g)
(3)グルテンバイタリティの算出
上記(1)で求めた試料(小麦粉)の可溶性粗蛋白質含量および上記(2)で求めた試料(小麦粉)の全粗蛋白質含量から、下記の数式により試料(小麦粉)のグルテンバイタリティを求める。
(式)グルテンバイタリティ(%)=(可溶性粗蛋白質含量/全粗蛋白質含量)×100
また、加熱処理された薄力小麦粉としては、デュラム小麦粉には属しない、粒径100μm以上の粒子が、7質量%以下、好ましくは5質量%以下であるものが用いられる。また、加熱処理された薄力小麦粉は、10μm以下の粒子が、10質量%以下であることが好ましく、7質量%以下であることがより好ましい。加熱処理された薄力小麦粉が、粒径100μm以上の粒子を7質量%以上含むと、食感が悪くなる傾向があると共にボリューム感が不足する傾向がある。
なお、上記のような粒度分布の薄力小麦粉を得るには、薄力小麦を、例えばターボミル、ロールミル、ピンミル等を用いて粉砕した後、篩分けすることによって所望の粒度範囲のものを採取すればよい。
また、デュラム小麦粉や薄力小麦粉の粒度分布や平均粒径は、例えば、レーザー回折・散乱式粒子径分布測定装置等を用いて乾式で測定された粒径を意味する。レーザー回折・散乱式粒子径分布測定装置としては、例えばマイクロトラック粒度分布測定装置(マイクロトラック・ベル株式会社)等を用いることができる。
本発明においては、穀粉として、上記デュラム小麦粉、加熱処理された薄力小麦粉の他に、例えば強力粉、薄力粉、小麦全粒粉、小麦ふすま、米粉、ライ麦粉、大麦粉、蕎麦粉、はったい粉、オートミール等の穀粉を含有していてもよい。また、例えば、コーンスターチ、ワキシーコーンスターチ、馬鈴薯澱粉、甘庶澱粉、タピオカ澱粉、サゴ澱粉、小麦澱粉、米澱粉、モチ米澱粉等の澱粉や、それらの澱粉に対してα化、エーテル化、エステル化、架橋などを施した加工澱粉を用いてもよい。ただし、デュラム小麦粉、加熱処理された薄力小麦粉以外の穀粉及び/又は澱粉の含有量は、全殻粉及び澱粉中に30質量%以下であることが好ましく、20質量%以下であることがより好ましい。
本発明のパンケーキ生地は、上記穀粉の他に、糖類、卵、牛乳、脱脂粉乳、水、膨張剤、油脂、食塩、麦麹、調味料、香料、乳化剤等を含有することができる。
糖類としては、例えば、砂糖、黒糖、グラニュー糖、異性化糖、コーンシロップ、デキストロース、蜂蜜、モルトシロップ、メープルシロップ、糖蜜等を用いることができるが、特に限定されるものではない。
卵としては、全卵、卵黄、卵白、凍結卵、粉末卵等を用いることができるが、風味と取り扱い性の点から全卵を用いることが好ましい。
油脂としては、例えば、バター、マーガリン、ショートニング、ラード、サラダ油等の食用油脂や、乳化油脂、起泡性油脂、又はこれらの混合物が好ましく使用できる。風味の点から、バターを主体とする油脂が好ましい。
乳化剤としては、特に限定されるものではないが、グリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、レシチンから選ばれた少なくとも1種を含有することが好ましい。
本発明のパンケーキ用ミックス粉は、上記原料のうち、少なくとも穀粉を含むものであればよく、全原料穀紛中に、前述した粒径及び損傷澱粉含有量のデュラム小麦粉を20〜80質量%、加熱処理された薄力小麦粉を10〜80質量%含むものであればよい。なお、パンケーキ用ミックス粉中には、穀粉以外に、糖類、乾燥卵、脱脂粉乳、膨張剤、固形油脂、粉末油脂、食塩、麦麹、調味料、香料、乳化剤等が含有されていてもよい。
さらに、本発明のパンケーキ用ミックス粉においては、通常の砂糖に代えて、キャラメル、メープルシロップ等の甘味料が添加され、また、必要に応じて、ビタミン、ミネラル、ポリフェノール、フラボノイド等の微量成分、フレーバーとしてはバター、バニラ、ミルク、チョコレート、エッグ等を添加されていてもよい。
本発明のパンケーキ生地の製造に際して、穀粉と、卵と、水との割合は、特に限定されないが、穀粉100質量部に対し、卵10〜100質量部、水50〜200質量部が好ましい。なお、原料として牛乳を用いる場合は、牛乳中の水の量を、上記水の量として加算することができる。
本発明のパンケーキ生地の製造方法は、特に限定されないが、例えば、穀粉、糖類、脱脂粉乳、膨張剤、油脂、食塩、麦麹、調味料、香料、乳化剤等の原料をミキシングし、次いで、全卵等の卵、牛乳、水を必要に応じて何回かに分けて添加し、ミキシングすることによって製造することができる。
こうして製造したパンケーキ生地を、適度な量に分割し、焼成することによりパンケーキを製造することができる。焼成は、フライパン、ホットプレート、炊飯器等を用いて行うことができ、フライパンやホットプレートの場合には、例えば120〜200℃で片側を1〜10分間焼成し、生地をひっくり返してもう片側を同じく焼成すればよい。パンケーキの生地の厚さは、特に限定されない。
こうして得られるパンケーキは、適度に膨らみ、ふわっとしていて、しっとりしつつも歯切れのよい食感を有しているので、例えば、果物を乗せたり、バター、マーガリン、メープルシロップ、キャラメルソース、蜂蜜、ホイップクリーム、チョコレートソース等をかけて、おやつとして供されたり、ソーセージ、ベーコン、豆類とともに食事として供されることもある。
<ミックス粉の調製>
小麦粉として、下記のものを使用した。
デュラム小麦粉1:粒径200μm以上の粒子が1質量%であり、損傷澱粉含有量が13.5質量%であるデュラム小麦粉
デュラム小麦粉2:粒径200μm以上の粒子が15質量%であり、損傷澱粉含有量が12.5質量%であるデュラム小麦粉
デュラム小麦粉3:粒径200μm以上の粒子が3質量%であり、損傷澱粉含有量が9.3質量%であるデュラム小麦粉
加熱処理薄力小麦粉1:粒径100μm以上の粒子が13質量%であり、粒径10μm以下の粒子が11質量%であり、且つ、グルテンバイタリティが54.2%である加熱処理薄力小麦粉
加熱処理薄力小麦粉2:粒径100μm以上の粒子が11質量%であり、粒径10μm以下の粒子が12質量%であり、且つ、グルテンバイタリティが41.8%である加熱処理薄力小麦粉
加熱処理薄力小麦粉3:粒径100μm以上の粒子が9質量%であり、且つ、粒径10μm以下の粒子が14質量%であり、且つ、グルテンバイタリティが33.0%である加熱処理薄力小麦粉
加熱処理薄力小麦粉4:粒径100μm以上の粒子が4質量%であり、且つ、粒径10μm以下の粒子が9質量%であり、且つ、グルテンバイタリティが52.3%である加熱処理薄力小麦粉
薄力小麦粉:粒径100μm以上の粒子が14質量%であり、且つ、粒径10μm以下の粒子が10質量%であり、且つ、グルテンバイタリティが64.3%である加熱処理薄力小麦粉
上記の加熱処理薄力小麦粉は、加熱手段として湿熱処理を用い、加熱温度を調節することで作製した。又、粒度に関しては、更に分級処理することで調整した。
上記小麦粉を下記表1〜3の配合で組合せることにより、実施例1〜14、及び比較例1〜3のミックス粉を調製した。
Figure 2019097500
Figure 2019097500
Figure 2019097500
<パンケーキの製造>
ビーターを備えるホバートミキサーを用いて、ミックス粉に全卵50質量部と牛乳100質量部を加え、低速で1分ミキシングし、掻き落とした後、中速で1分ミキシングした。得られたパンケーキ生地50gを、160℃に熱したグリドルで、表3分間、裏2分間の計5分間焼成した。
<パンケーキの食感、ボリュームの評価>
表1〜3に示したそれぞれのミックス粉を用いて製造したパンケーキのボリューム及び食感(ふわっとしているか、しっとりしているか、歯切れがよいか)を下記評価基準により評価した。評価は、極めて良いものを5点、やや良いものを4点、普通を3点、やや悪いものを2点、極めて悪いものを1点とし、パネラー7名の平均値で示した。この結果を前記表1〜3に併せて示す。
表1の評価に示されるように、デュラム小麦粉1と、加熱処理薄力小麦粉1とを共に含む、実施例1〜7のミックス粉を用いたパンケーキは、ボリューム、食感のいずれも良好であった。
これに対して、デュラム小麦粉1と加熱処理薄力小麦粉1のいずれも含まない比較例1のミックス粉を用いたパンケーキは、ボリューム、食感が劣るものであった。
また、デュラム小麦粉1を含むが、加熱処理薄力小麦粉1を含まない比較例2のミックス粉を用いたパンケーキは、食感が劣るものであった。
更に、加熱処理薄力小麦粉1を含むが、デュラム小麦粉1を含まない比較例3のミックス粉を用いたパンケーキは、ボリュームが劣るものであった。
また、表2の評価に示されるように、デュラム小麦粉1〜3のいずれかを30質量%と、加熱処理薄力小麦粉1〜4のいずれかを30質量%含有するミックス粉とを用いた実施例1,8〜12は、いずれもボリューム、食感が良好であった。
特に、粒径200μm以上の粒子が1質量%であり、その損傷澱粉含有量が13.5質量%であるデュラム小麦粉1と、グルテンバイタリティが52.3%であり、粒径100μm以上の粒子が4質量%であり、且つ、粒径10μm以下の粒子が9質量%以下である加熱処理薄力小麦粉4とを用いた実施例11がボリューム、食感、ともに良好な結果を示した。
さらに、表3の評価に示されるように、デュラム小麦粉1と、加熱処理薄力小麦粉1とをそれぞれ30質量%含有し、さらに乳化剤としてグリセリン脂肪酸エステルを1質量%含有する実施例13、及び、さらに麦麹を0.2質量%含有する実施例14は、いずれもボリューム、食感が良好であった。

Claims (7)

  1. デュラム小麦粉と、前記デュラム小麦粉には属しない、加熱処理された薄力小麦粉とを含むことを特徴とするパンケーキ生地。
  2. 前記デュラム小麦粉は、その粒径200μm以上の粒子が5質量%未満であり、その損傷澱粉含有量が10〜15質量%である請求項1記載のパンケーキ生地。
  3. 前記加熱処理された薄力小麦粉のグルテンバイタリティが40〜60%である請求項1又は2記載のパンケーキ生地。
  4. 前記加熱処理された薄力小麦粉は、粒径100μm以上の粒子が7質量%以下であり、且つ、粒径10μm以下の粒子が10質量%以下である請求項1又は2記載のパンケーキ生地。
  5. 更に、乳化剤としてグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、レシチンから選ばれた少なくとも1種を含有する請求項1〜4のいずれか1項に記載のパンケーキ生地。
  6. 更に、麦麹を含有する請求項1〜5のいずれか1項に記載のパンケーキ生地。
  7. 全原料穀紛中に、デュラム小麦粉を20〜80質量%、前記デュラム小麦粉には属しない、加熱処理された薄力小麦粉を10〜80質量%含むことを特徴とするパンケーキ用ミックス粉。
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