JP2002125577A - 焼き菓子用添加剤 - Google Patents

焼き菓子用添加剤

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JP2002125577A JP2000324994A JP2000324994A JP2002125577A JP 2002125577 A JP2002125577 A JP 2002125577A JP 2000324994 A JP2000324994 A JP 2000324994A JP 2000324994 A JP2000324994 A JP 2000324994A JP 2002125577 A JP2002125577 A JP 2002125577A
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oil
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amylase
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Harumi Hamaoka
はるみ 浜岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 焼き菓子にサクサクした食感、改善され
た口溶け感及び旨みを与え、焼き菓子の製造工程におい
て活性のコントロールがし易く、生地の成形工程等にお
いて作業性に優れ、また一定の品質の製品を容易に得る
ことができる、天然素材より得られる焼き菓子用添加剤
を提供すること、並びにサクサクした食感及び改善され
た口溶け感を有し、さらに旨みがある焼き菓子及びその
製造方法を提供すること。 【解決手段】 麹を含む焼き菓子用添加剤を使用し
て焼き菓子を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、焼き菓子用添加
剤、焼き菓子用生地、焼き菓子及び焼き菓子の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、焼き菓子のサクサクした食感
や口溶け感向上を目的として、澱粉などの素材や乳化剤
などの添加物を利用することや、クラッカーの製造にお
いてパパインなどの酵素を使用することが知られてい
る。この酵素の使用としてはプロテアーゼ、アミラー
ゼ、リパーゼ等の一種または数種を混合して使用するこ
とが報告されている(特許第2761668号、特許第
2761669号及び特開平10−191871号
等)。しかしながら、酵素はその活性をコントロールす
ることが難しい。すなわち酵素を使った生地の硬さは経
時的に軟化する度合いが速く、同じ生地を使っても焼く
までの時間の差異により焼いた菓子の出来上がりが異な
ってしまい、一定の品質を有する製品を得ることが難し
いという欠点を有する。また、乳化剤や酵素を添加した
焼き菓子の食感はソフトになり口溶けは良くなるが、風
味があっさりしていて旨みやこくがないという欠点を有
する。更に一部の酵素は、遺伝子組み替え等の技術を応
用したものもあり、乳化剤とともに最近の天然志向また
は無添加志向といった消費動向に反するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明はサク
サクした食感及び改善された口溶け感を有し、さらに旨
みやこくがある焼き菓子及びその製造方法を提供するこ
とを目的とする。さらに本発明は、焼き菓子にサクサク
した食感、改善された口溶け感及び旨みを与えるための
焼き菓子用添加剤であって、焼き菓子の製造工程におい
て活性のコントロールがし易く、生地の成形工程等にお
いて作業性に優れ、また一定の品質の製品を容易に得る
ことができる、天然素材より得られる焼き菓子用添加剤
を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は麹を焼き菓
子に利用する事により従来の技術の問題点を克服出来る
事を見出し、本発明を完成したものである。本発明は、
麹を含む焼き菓子用添加剤、麹を含む焼き菓子用添加剤
を含む焼き菓子用生地、麹を含む焼き菓子用添加剤を使
用して製造された焼き菓子及び麹を含む焼き菓子用添加
剤を使用することを特徴とする焼き菓子の製造方法を提
供するものである。麹を含む焼き菓子用添加剤を用いて
焼き菓子を製造すると、サクサクした食感、口溶け感及
び旨みを有する焼き菓子を製造することができ、しか
も、焼き菓子の製造工程において、生地を室温で長時間
放置しても軟化すること無く作業性において優れてい
る。また、麹粉末を油脂に練り込んで麹を油脂中に分散
させた油脂組成物を用いると、さらにサクサクした食感
の焼き菓子が得られる。また、無水の油脂中での麹は安
定であり、焼き菓子の製造工程における簡便さ及び工場
内汚染防止等実際の製造現場でも優れた素材として使用
出来る。
【0005】本発明において使用される麹は、日本の食
文化の中で古来から使われている食品素材であリ、アミ
ラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼ等を含む天然素材であ
るが、その用途は今まで酒、味噌、醤油等の製造に使用
されているが、焼き菓子への応用例は報告されていな
い。麹を含む焼き菓子用添加剤の焼き菓子製造における
添加効果は第一に、得られた焼き菓子の風味が酵素使用
のものより複雑になり旨みも増し、食感も歯ごたえのあ
るサクサク感が得られ、口溶けも良好になることであ
る。その理由としては、麹には何種類もの酵素が含まれ
ることが考えられる。これはまた、日本の伝統食品であ
る酒、味噌、醤油の複合的な旨みがこの麹の産物である
ことからも示唆されることである。本発明者等はこの様
な優れた天然の食品素材を焼き菓子に使うことに着目
し、本発明を完成したものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下本発明についてさらに詳細に
説明する。 〔焼き菓子〕本発明において「焼き菓子」とは、小麦粉
を例とする穀粉を原料粉として含み、その他任意に砂
糖、水、牛乳、脱脂粉乳、卵、油脂、澱粉、食塩、イー
スト、膨張剤等を添加し混合して生地を製造し、所望の
形状に成形後、加熱処理したものをいう。焼き菓子の例
としては、クラッカー、パイ、プレッツェル、ビスケッ
ト等が挙げられる。
【0007】〔焼き菓子用生地〕本発明において「焼き
菓子用生地」とは、原料粉、焼き菓子用添加剤及び任意
の成分を混合した、焼成(加熱)前の段階の混合物をい
う。生地には一定の形状に成形する前後のものが含まれ
る。また、一定の形状に成形する前後のものを低温で処
理した冷凍生地またはチルド生地等も含む。
【0008】〔焼き菓子用添加剤〕本発明の焼き菓子用
添加剤は、麹を必須成分として含み、他の成分として、
油脂、イースト、モルトエキス、膨張剤等の焼き菓子に
おいて通常使用される添加剤の一種以上を任意に含む。
ただし、これらの任意成分は、焼き菓子用添加剤として
予め麹と混合すること無く、各々使用してもよい。すな
わち、これらの任意成分は本発明の麹を含む焼き菓子用
添加剤とは別に任意の焼き菓子製造工程において添加し
てもよい。
【0009】〔麹〕麹とは、米、麦、大豆及びその他の
穀物を原料として、麹菌を培養したものをいい、日本の
食文化の中で古来から使用されてきた天然の食品素材で
ある。本発明では特に米に麹菌を増殖させた、いわゆる
米麹または酒麹を使用することが好ましい。また、麹を
乾燥させて粉末化した乾燥麹を使用することもでき、こ
れは油脂と共に使用する場合において特に好ましい。麹
には通常アミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼ等の酵素
が含まれている。従来から使用されている純度の高い酵
素に比べ、麹中の酵素含有量及び純度は低いために、酵
素活性は緩慢であり、添加量、活性等をコントロールす
ることが容易である。
【0010】本発明の焼き菓子用添加剤は、焼き菓子用
添加剤100質量部中、麹を0.1〜100質量部含む
ものである。本発明の焼き菓子用添加剤は麹の含有量に
応じて、麹の添加量が原料粉100質量部に対して0.
1〜5.0質量部、好ましくは、0.3〜1.5質量部と
なる範囲において使用することが望ましい。0.1質量
部より少ないと添加効果が弱く、5.0質量部より多い
と麹の風味が強くなり、焼き菓子の風味を損ねてしまう
ことがある。
【0011】〔油脂〕本発明において油脂とは、牛脂、
豚脂、乳脂、魚油、パーム油、ナタネ油、大豆油、コー
ン油等の天然の動植物油脂及びこれらの硬化油、エステ
ル交換油の1種または2種以上を組み合わせた無水の油
脂を意味する。また油脂として任意にトコフェロール等
の酸化防止剤を添加したものを用いてもよい。
【0012】本発明の焼き菓子用添加剤において、麹を
予め油脂に添加して製造される麹含有油脂組成物を用い
てもよい。そのような麹含有油脂組成物とは、完全に溶
解した(70℃前後に加熱)油脂に乾燥麹を添加し、十分
に混合した後冷却して固化せしめ、可塑化したものであ
る。焼き菓子への麹含有油脂組成物は、その中に含まれ
る麹の量が、原料粉に対して0.1〜5.0質量部、好ま
しくは、0.3〜1.5質量部に相当する量であり、かつ
油脂の量が目的の焼き菓子に合った量となるように調節
して使用する。場合によっては生地に更に油脂を追加す
ることも可能である。例えば、パイ、クラッカーにおい
て麹含有油脂組成物を使用する場合には、油脂100質
量部に粉末状の麹を3〜15質量部添加した麹含有油脂
組成物を、原料粉100質量部に対して麹が0.1〜5.
0質量部となるように用いることが望ましい。麹含有油
脂組成物として添加する場合も、粉末状の麹を添加した
場合と同様に、原料粉100質量部に対して麹が0.1
質量部より少ないと添加効果が弱く、5.0質量部より
多いと麹の風味が強くなり、焼き菓子の風味が損われて
しまうことがある。
【0013】〔イースト〕本発明にいうイーストとは生
イースト、ドライイースト、インスタントドライイイー
スト等をいう。イーストを添加することにより、本発明
の麹を含む焼き菓子用添加剤の効果を損うことなく特に
パイ等の浮きを改善するので好ましい。イーストの使用
量は特に限定されないが、焼き菓子の原料粉100質量
部に対して0〜10質量部、好ましくは0.5〜10質
量部、さらに好ましくは1〜8質量である。
【0014】〔モルトエキス〕本発明にいうモルトエキ
スとはモルトシロップとも言い、発芽した麦芽の抽出物
をいう。使用量は特に限定されないが、例えば焼き菓子
の原料粉100質量部に対して0〜8質量部、好ましく
は1〜8質量部である。
【0015】〔膨張剤〕本発明にいう膨張剤とは、重
曹、炭酸水素アンモニウム、ベーキングパウダー等の焼
き菓子を膨化し、これに多孔質の柔軟な性質を与えるた
めに用いられる添加剤をいう。使用量は特に限定されな
いが、例えば焼き菓子の原料粉100質量部に対して0
〜5質量部である。
【0016】〔原料粉〕本発明において焼き菓子の原料
粉としては、焼き菓子に通常使用される薄力粉、強力粉
等の小麦粉、大麦粉、各種澱粉、米粉、そば粉等の穀粉
が挙げられるが、これらに限定されない。
【0017】穀粉及び上記焼き菓子用添加剤その他の必
要な成分を混合し、これを0〜35℃で一定時間(例え
ば0〜24時間)経時後、成形し、焼成することによ
り、またこれらの基本工程に更に最終生成物に応じた任
意工程を組み合わせた方法により、焼き菓子を製造する
ことができる。目的の焼き菓子に応じた各工程は当業界
において各種の方法が知られており、本発明の製造方法
はこれらを全て含むものである。
【0018】
【実施例】以下の実施例及び比較例により本発明を更に
詳細に説明する。各実施例に示す原料成分を用いて、以
下の製造方法により各焼き菓子を製造した。
【0019】<使用原材料>各実施例において使用した原
材料を以下に記載する。 麹:乾燥麹/アサヒ酵母株式会社製 油脂:ショートニングA;綿実硬化油(融点40℃)50
質量部と菜種硬化油(融点25℃)50質量部をガス量1
5%で急冷捏和して得られたショートニング。 折り込み用油脂:太陽油脂製パイ用シート状マーガリン イースト:スーパーカメリヤドライイースト/日清製粉
株式会社製 アミラーゼA:ノバミル10000BG(細菌由来のα−アミ
ラーゼ)/ノボ・ノルディスク社製 アミラーゼB:ファンガミルスーパー500BG(カビ由来
のα−アミラーゼ)/ノボ・ノルディスク社製
【0020】 <折りパイの製造> 1)折りパイの製造方法 ミキシング:低速攪拌3分間、中速攪拌7分間、フック使用 冷蔵5℃ :2時間 折り込み:折り込み油脂量 原料粉100質量部を使用した生地に対して5 0質量部を包み込む。折り込み数 4つ折り2回、3つ折り3回 最終生地厚み:2mm 成型 :ピケして型抜き 5cm×5cm 焼成 :上火200℃、下火160℃ 約15分間
【0021】2)得られた折りパイについて以下の評価
を行った。パネラー20名により5点満点で評価を行
い、その平均を四捨五入した結果を評価結果として示し
た。なお、「浮き」とは、焼き菓子製造後の膨張の割合
を目視で評価したものを意味する。
【0022】実施例1 乾燥麹を添加したパイ 表1に記載の配合のパイを上述した製造方法に従って製
造し(配合−1〜4及び比較−1)、各製品の浮き並びに
サクサク感、口溶け及び旨みについて評価を行った(表
1)。 〔結果〕本発明の焼き菓子は比較−1に比べ、いずれも
サクサク感、口溶けが良くなり、また旨みも増し、麹の
焼き菓子への添加が非常に効果的である事が確認された
(配合−1〜4)。これに対し、麹を全く添加しない場合
にはサクサク感、口溶け、旨み等の効果が弱かった(比
較−1)。
【0023】実施例2 乾燥麹を添加したパイと麹含有
油脂組成物を添加したパイとの比較 次に、乾燥麹を油脂に練り込んだ麹含有油脂組成物を使
ってパイを作り乾燥麹を油脂に練り込まずに単に添加し
たものとの比較を行なった(表1)。麹含有油脂組成物
は、油脂(綿実硬化油(融点40℃)50質量部と菜種
硬化油(融点25℃)50質量部)を70℃前後に加熱
して完全に溶解した後、所定量の乾燥麹を添加し、十分
に混合した後、ショートニング製造機(ボテーター)で
冷却して固化せしめ、可塑化して製造した。 〔結果〕乾燥麹と麹含有油脂組成物使用のパイを比較し
た評価結果は、油脂の中に麹を練り込んだ方(配合−5)
が練り込まない場合に比べて(配合−1〜4)、パイがよ
りサクサクしていた。しかし、パイの浮きについては乾
燥麹をそのまま使用した場合も、麹含有油脂組成物とし
て使用した場合もほとんど変化は見られなかった。
【0024】
【表1】 (注1)麹含有油脂組成物;油脂:乾燥麹=100:7
【0025】実施例3 乾燥麹とドライイーストを併用
したパイ 実施例1及び実施例2に記載の配合−2及び配合−5に
対してそれぞれドライイーストを8質量部づつ添加し、
同様に折りパイを製造して評価を行った(配合−6及び
配合−7)。また、比較のために比較−1の配合にドラ
イイーストを8質量部添加してパイを製造し、評価を行
った(比較−2)。結果を表2に示す。 〔結果〕イーストと麹を併用した場合(配合−6及び
7)、麹を添加しない場合(比較−3)に比べて、口溶け
及び旨みにおいて特に優れた効果を示した。また、イー
ストを添加することで浮きについて著しく改善された。
【0026】
【表2】 (注1)麹含有油脂組成物;油脂:乾燥麹=100:7
【0027】実施例4 麹またはアミラーゼを含むパイ
生地の比較 次に、乾燥麹を油脂に練り込んだ油脂組成物、アミラー
ゼAを油脂に練り込んだ油脂組成物、アミラーゼBを油
脂に練り込んだ油脂組成物及び無添加のショートニング
を使った4種類のパイ生地の軟化の程度を比較した。配
合−8の麹含有油脂組成物添加パイ生地と比較−3、比
較−4及び比較−5の生地の25℃での硬度変化を比較
した。生地の硬度測定は島津製作所製レオメーター(E
Z−20N)を用いて下記条件下に行った。 アダプター:球 直径1cm サンプル(生地)厚さ:20mm 挿入速度:30mm/分 挿入深さ:15mm
【0028】
【グラフ1】
【0029】
【表3】グラフ1のパイ生地の配合 (注1)麹含有油脂組成物;ショートニングA:乾燥麹=
100:7(w/w) (注2)油脂アミラーゼA;ショートニングA:アミラー
ゼA=100:0.5(w/w)(溶解したショートニングAにア
ミラーゼAを上記の比率で添加し、混合後冷却固化せし
め可塑化したもの。) (注3)油脂アミラーゼB:ショートニングA:アミラー
ゼB=100:0.5(w/w)(溶解したショートニングAにア
ミラーゼBを上記の比率で添加し、混合後冷却固化せし
め可塑化したもの。)
【0030】〔結果〕麹またはアミラーゼの生地への添
加効果の比較は、目的の焼き菓子への添加量、温度、保
持時間等の要因が絡み、難しい。この比較試験は、他の
材料の影響が少ないパイ生地で行なった。初期の生地の
硬さを無添加と同程度に揃えた場合、グラフ1から明ら
かなように、アミラーゼ添加の生地(比較−4及び5)の
軟化の度合いは麹添加の生地(配合−8)に比べて早く、
生地の硬さが経時的に軟化することが確認できた。これ
に対して麹添加の生地(配合−8)は軟化が緩慢で無添加
のコントロール(比較−3)との差も少なく、作業性の点
で非常に安定している事が確認された。
【0031】<イーストクラッカーの製造>次いでイース
トクラッカーでの本発明の効果について述べる。 1)イーストクラッカーの製造方法 グラニュー糖、脱脂粉乳、食塩、イーストを水に分
散させてから重曹を入れる。 小麦粉と油脂を量っておきを加え攪拌する。 ミ
キシング:低速攪拌1分30秒 ビーター使用 醗酵:26℃ 約3時間 折り:3つ折り2回 9層に折りたたむ 最終生地の厚さ:約1mm 型で抜く。1枚の生地重量:約3g 焼成温度:上火220℃ 下火:230℃ 焼成時
間:約4分
【0032】2)サクサク感、口溶け、及び旨みの評価
について実施例1と同様の評価基準を用いて、パネラー
20名で5点満点とし、その平均を四捨五入した結果を
評価結果とした。
【0033】実施例5 乾燥麹またはアミラーゼを添加
したイーストクラッカー 下記の配合のイーストクラッカーを上記の製造方法に従
い製造し(配合−9及び比較−6〜8)、サクサク感、
口溶け、及び旨みの評価を行った(表4)。
【0034】
【表4】乾燥麹またはアミラーゼを添加したイーストク
ラッカー
【0035】〔結果〕アミラーゼ使用のもの(比較−6
及び7)に比べて麹を使用したもの(配合−9)は旨み
(こく)があり非常においしいクラッカーを製造できる
事が確認出来た。
【0036】実施例6 麹含有油脂組成物またはアミラ
ーゼ含有油脂組成物を添加したイーストクラッカー 次にパイと同様に、乾燥麹含有油脂組成物またはアミラ
ーゼ含有油脂組成物を添加したイーストクラッカーを製
造し、比較した。すなわち、実施例5の配合−9の配合
において油脂と乾燥麹の代わりに乾燥麹含有油脂組成物
(ショートニングA:乾燥麹=120:7(w/w))、比較−
7の配合において油脂とアミラーゼAの代わりに油脂ア
ミラーゼA(ショートニングA:アミラーゼA=120:
0.2(w/w)(溶解した油脂にアミラーゼAを上記の比率で
添加し、混合後冷却固化せしめ可塑化したもの。))
を、また比較−8の配合において油脂とアミラーゼBの
代わりに油脂アミラーゼB(ショートニングA:アミラ
ーゼB=120:0.2(w/w)(溶解した油脂にアミラーゼB
を上記の比率で添加し、混合後冷却固化せしめ可塑化し
たもの。))を用いてイーストクラッカーを製造し、比
較した。
【0037】〔結果〕両方とも、粉の状態で添加した配
合に比べて、油脂に練り込んだ方がサクサク感は非常に
良いが、麹含有油脂組成物使用のクラッカーは、アミラ
ーゼ含有油脂組成物使用のクラッカーに比べて、旨み
(こく)の点で非常に優れており、更に歯応えのあるサ
クサクした食感と、口の中にいつまでも残らない口溶け
感の良いものであった。
【0038】<膨張剤及びモルトエキス使用クラッカー
の製造> 実施例7 膨張剤(炭酸水素アンモニウム)とモルトエキスを併用
したクラッカーを、乾燥麹、麹含有油脂組成物、アミラ
ーゼA若しくはBまたは油脂アミラーゼA若しくは油脂
アミラーゼBを用いてイーストクラッカーと同様に製造
し、それぞれ比較を行った。 〔結果〕乾燥麹、アミラーゼA及びBを用いた場合、イ
ーストクラッカーの実施例5と全く同様な結果であった
が、このタイプの方がより歯応えのあるサクサクした食
感を有するクラッカーを得ることができた。また、イー
ストクラッカーと同様に乾燥麹を油脂に練り込んだ麹含
有油脂組成物、油脂アミラーゼA及び油脂アミラーゼB
を使った場合には、同様に麹含有油脂組成物を用いたク
ラッカーの評価が一番高い結果であった。
【0039】
【発明の効果】以上の通り、本発明は麹を含む焼き菓子
用添加剤を使用する事で、従来の焼き菓子に比べ、旨み
(こく)があり、歯応えのあるサクサクした食感、口溶
け等が著しく改善された焼き菓子を製造することができ
る。また、麹を油脂中に練り込んだ油脂組成物を使用す
ることで、さらに優れた食感の焼き菓子を製造すること
ができる。また、アミラーゼを添加した生地に比べ、麹
を添加した生地はより向上した安定性を示し、その結果
より優れた生地の作業性を有し、安定した焼き菓子の最
終製品を得ることが可能である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 麹を含む焼き菓子用添加剤。
  2. 【請求項2】 麹を含む油脂組成物の形態にある、請
    求項1に記載の焼き菓子用添加剤。
  3. 【請求項3】 さらにイーストを含む、請求項1また
    は2に記載の焼き菓子用添加剤。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか一項に記載の
    焼き菓子用添加剤を含むことを特徴とする焼き菓子用生
    地。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3のいずれか一項に記載の
    焼き菓子用添加剤を使用して製造された焼き菓子。
  6. 【請求項6】 請求項1〜3のいずれか一項に記載の
    焼き菓子用添加剤を使用することを特徴とする焼き菓子
    の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005295920A (ja) * 2004-04-14 2005-10-27 Miyoshi Oil & Fat Co Ltd パン類製造用油脂組成物
JP2010148487A (ja) * 2008-12-26 2010-07-08 Nisshin Oillio Group Ltd 穀粉含有生地及びその製造方法
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JP2019097500A (ja) * 2017-12-05 2019-06-24 日東富士製粉株式会社 パンケーキ生地及びパンケーキ用ミックス粉

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